序章。


人は女に生まれるのではない、女になるのだ。

ボーヴォワール「第二の性」


これまで男が女について書いたことはすべて疑ってみなければならない。

なぜなら、男は裁判官であると同時に当事者でもあるから。

プーラン・ド・ラ・バール。


才能を隠すな、それは使うためにあるもの。

ベンジャミン・フランクリン。



天才魔法少女すみれ。

学問の基礎を中学生前半で学び終えて。

自由時間を自身の向上と。

学問に慣れ親しみ事に費やしています。

さらに。

寡頭制が正されてからは。

外遊を繰り返していますよ。

世界を見て回ることは必要だと思ったからです。

すみれ。
「海は広い?」
「いいえ。」
「うちが海と一体化してるんや。」
「海の一部である魚もおるで。」

あかね。
「関西弁どうしたの?」

すみれ。
「むかし関西人の知り合いがいてな。」
「真似したらエセ関西弁になってしもうた。」

あかね。
「関西人はそういうの嫌いますよ?」

すみれ。
「そう言われても直らへん。」

あかね。
「無くて七癖。」

すみれ。
「癖は曲者。」
「この景色は汎神論。」

あかね。
「自然の美しさに私も一体化する?」
「自然とひとつに。」

すみれ。
「知ってるん?」
「正気(せいき)」
「正氣とも書く。」
「宇宙に存在する明らかで正しい根本の力。」
「プラトンのティマイオス。」
「プラトンの饗宴。」
「デーミウルゴスという宇宙創造者。」
「宇宙論。」
「素敵やわあ。」

あかね。
「そんなすみれちゃんも素敵。」

すみれ。
「あらまあ美しい。」

あかね。
「最近、本棚にプラトンが並んでいますが。」
「いつの間に。」

すみれ。
「プラトンのティマイオスとクリティアス。」
「お気に入り。」
「綺麗で好きな本。」
「プラトンが宇宙論を語った書籍で。」
「西洋諸国に多大な影響を与えたで。」
「内容はプラトンの特徴で。」
「対話形式で読みやすく。」
「情報が簡略化されていて負担が少ないやし。」
「プラトンの書籍は文学みたいな解説で。」
「読みやすいのが特徴やわ。」

あかね。
「創造主についての言及は古典で珍しく。」
「プラトンの哲学で説明されている点は。」
「中立な宗教観とも言えますね。」

すみれ。
「宗教について中立を求めるのならば。」
「プラトンのティマイオスとクリティアスと覚えればいいやで。」
「あまりに有名なので誰でも読んでいて。」
「読んでいないのは知識を疑われる可能性があるわ。」

あかね。
「教養と言えばアリストテレスやプラトンですからね。」
「ソクラテスは言い伝えが数多く残っていて。」
「哲学書では必ず出てきます。」

すみれ。
「古典しか読まないわあ。」

あかね。
「私も趣味の読書は必ず古典です。」

すみれ。
「自然科学も好きやけれど。」
「すみれちゃんは実証主義ではありません。」

あかね。
「宗教なき科学は跛行者であり。」
「科学なき宗教は盲者である。」
「アインシュタイン・晩年に想う。」

港で連絡していた。

地元の。

知り合いの女性と一緒に伊豆大島を巡って。

大自然。

伊豆大島というものを魅せつけられました。

すみれ。
「田舎だと思っていたら馬鹿にできへん。」
「むしろ都会のほうがごちゃごちゃしていて不自然やな。」

あかね。
「自然性を無視した文明や社会でも作ろうとしているのでしょうねぇ。」

すみれ。
「あいつらは神々を試すつもりなのかな・・・。」

あかね。
「人間の驕りが壊れる所がいちばん滑稽。」


すみれ。
「この世界は人間のものちゃうで。」
「愚かな人間のことやから。」
「愚か者は打たれてはじめて気付く。」

あかね。
「何かに打たれるといいですね。」

すみれ。
「人生とやらを調べたら。」
「これが分かったん。」

あかね。
「どんなことを?」

すみれ。
「主役などというものは存在しない。」
「人生には主役なんてないんだ。」
「誰もが登場人物にすぎない。」
「リー・ストラスバーグ。」

あかね。
「素晴らしい。」
「名優を育てた演出家・俳優。」
「こういう人は実力で勝ったんだね。」
「まぐれではないよ。」

すみれ。
「もし自分が公正な評価をされたら?」
「絵画とか作品とか。」

あかね。
「テレビ番組で。」
「世界的な芸術家が路上で無名を装って。」
「販売をしていたら。」
「少数の人が価値に気付いて購入していたけれど。」
「その他大勢は分からなかった。」

すみれ。
「世界的な音楽家がヴァイオリンを路上で弾いたら。」
「見向きもされなかった。」

あかね。
「その番組から。」
「大衆に評価は不可能って分かったね。」

すみれ。
「玄人に才能を認められたのに。」
「大衆は分かるだけの能力が無いのは残念。」

あかね。
「同じような番組はけっこうあったよねー。」

すみれ。
「迎合とは反対の事をする。」
「何を意味するとお考えですか?」

あかね。
「反対に気に入られた。」
「気に入られようとする事は何を意味しますか?」

すみれ。
「学問ガールは最強やね。」
「すみれちゃんの趣味は。」
「アリストテレース。」
「詩学。」
「第25章に基づいています。」
「岩波文庫。」


あかね。
「なぜか?」
「哲学の基本。」

すみれ。
「イギリス伝統の必殺技。」
「なぜか?」
「あらゆる対象になぜか?という問い。」
「優れた質問は知恵の半分といえる。」
「なぜか?を繰り返す人は。」
「一見正しそうに見える人の嘘や。」
「言行相反。」
「よいことばかり言って。」
「態度や行動がおかしい人の真・正体を見抜いたりする。」
「こうなると判断にブレがない。」
「実際にこのなぜか?はけっこう強いので。」
「実践するのは最高。」

あかね。
「なぜか?は思っている以上に強い。」
「哲学の基本。」
「なぜか?を起点に考察を開始する。」
「多様性の時代はこうでなくちゃ。」
「汎神論が広がる。」

すみれ。
「それにしても自然の造形美やな。」
「島という点において魅力ありや。」

あかね。
「大人にならないと分からない世界ですよ。」

すみれ。
「観光地の良さは大人にしかわからんよ。」

あかね。
「ただ歩いたり巡っているだけで鑑賞した事にはなりません。」

すみれ。
「そうや。」
「花より団子みたいな連中や。」

あかね。
「確かどこかで無益な者であると書かれていました。」
「そのとおりなんですね。」

すみれ。
「そんなもんちゃう?」
「伊豆大島というのはこういうものや。
「なんてものを魅せられたで。」

半日後に。

知り合いの女性と別れて。

伊豆大島の帰路にて。

あかね。
「世界は見ないとわからないもんです。」

すみれ。
「世界なんて見ないとわからへん。」

遠くから謎の船が近づいてきます。

船は接近して。

密着。

謎の集団が乗り込んで来て。

人々は戸惑っています。

すみれ。
「なんや?テロでもはじめるつもりか?」

あかね。
「海賊ごっこですかね?」
「けっこう堂々とやりますよ。」

すみれ。
「古語。」
「下愚。」
「まともに相手に出来ないほどの愚か者。」
「下愚は移るべからず。(直しようがない)」

あかね。
「上知と下愚とは移らず。」
「生まれつき聡明な者と。」
「暗愚な者は。」
「いかなる生き方をしようとも。」
「変わることはない。」
「論語。」

謎のローブの集団が。

慈善団体を名乗り。

人々に術をかけています。

すみれ。
「なんかまずうない?」

あかね。
「蹴散らしますか?」

すみれ。
「そのほうがいいわ。」
「でも相手多勢だわ。」

あかね。
「各個撃破で行きましょう。」

敵の人数が増えていますよ。

すみれ。
「なにしとるん?」


「魔法使いがかつてのように魔術を操り。」
「人々を惑わしている。」

すみれ。
「何百年前の事を言うてるん?」

すみれ。

炎のボールを押し当てて。

謎の人物が焼け焦げてノックアウト。

それを期に。

戦闘が発生。

相手は武器を持っていた。

すみれ。
「おっと?当たらんよ。」

絶妙に距離を取って。

炎のボールを押し当てて。

撃破していくも。

相手に囲まれてしまう。

あかね。
「重力崩壊。」

周囲に6Gが付加されて。

すみれとあかね以外動く事ができない。

なんとか屋上デッキに撤退。

すみれ。
「相手は新手のテロやな。」

あかね。
「魔法使いに敵対している連中かな?」

すみれ。
「魔法使いの評判落としやな。」
「魔女の奴ら巻き返したな。」

あかね。
「題名は魔法使いの謀反とか?」

すみれ。
「そんなところや。」
「来たで。」

あかね。
「歪曲フィールド。」

エネルギー弾をフィールドで歪曲して無効化。

突撃して来たところを歪曲空間に突入してしまい。

混乱して倒れていく敵集団。

敵の船から増援が来てしまう。

1人1人と来ては倒していくが。

切りが無い。

すみれ。
「まずいで。」
「あいつの中に魔法少女が混ざっている。」

あかね。
「どう見ても戦力差あります。」

敵にグループが四方から襲撃されて。

劣勢。

あかね。
「分散しましょう。」

すみれ。
「わっ!やば!」

敵の魔法少女3人に追い回されるすみれ。

すみれ。
「ちょっと待って!うわあ!」

集中攻撃に遭う。

結果的に8人に追いかけられた。

すみれ。
「ここで行き止まりやな。」


「終わりだよ。」

すみれ。
「使いたくなかったやけれど。」

すみれは手を天にかざして。

太陽の力が降り注ぎ。

金色の帯を手に掴むと。

それを基に。

人工太陽を発生させる。

すみれ。
「終わりにしましょうか?」

敵が攻撃しても効果なし。

人工太陽を発射。

輝く太陽の玉が本体と複数に分離して。

相手に突撃して燃やす。

そのままホーミングされ。

敵の船に命中して。

大爆発。

辺りが閃光と火炎に包まれて。

気を失う。

すみれ。
「これMP無くして倒れるんや・・・。」

視界が真っ白に。

気付いたら病院のベッド。

医者。
「一週間も寝ておけば回復します。」
「単なるMP切れで倒れているだけですから。」

看護師。
「あらやだ。」
「あの娘が戦ったの?」

医者。
「功労者でしょう。」
「手厚く。」
「医は仁術。」

看護師。
「妙に右側から病院に入ってきてます。」
「なぜか?」

あかね。
「右から入場するのは凶事。」
「左から入場するのは吉事。」
「戦時中は喪服を用意しておく。」

看護師。
「神の小羊、世の罪を除きたもう主よ。」
「彼らに安息を与えたまえ。」
「世の罪を除きたもう主よ。」

あかね。
「神の小羊、世の罪を除きたもう主よ。」
「永遠を彼らに与えたまえ主よ。」
「絶えざる光が彼らを照らしますように。」

看護師。
「恐ろしい。」
「恐ろしい御稜威の王よ。」
「あなたは救われるべき者を無償でお救いになる。」
「慈しみの泉よ、私もお救い下さい。」

東洋医学会。
「忠実な。」
「ナイチンゲールの弟子。」
「進化論は悪書なのでは。」


あかね。
「進化論で言うと。」
「人間は猿の成金です。」
「そういうことを思い知るために。」
「災害があるんだと思います。」

東洋医学会。
「人間には不幸か、貧乏か、病気が必要だ。」
「でないと。」
「人間はすぐに思いあがる。」

あかね。
「それはここで言うべきではない。」

看護師。
「不謹慎だけれど。」
「一度でもそうなれば傲りも砕けると思います。」
「世界が創造された時。」
「この光景も一緒にあるのですから。」

東洋医学会。
「始めからあるのに。」

あかね。
「肯定したほうがいいと?」

東洋医学会。
「答えがないのも答えのひとつ。」

しばらくして。

あかねちゃんが来訪。

あかね。
「大丈夫だね?よし。」
「シェークスピア。」
「ロミオとジュリエット。」
「人の傷を見て笑うのは。」
「傷の痛みを知らないやつだ。」


すみれ。
「あいつらどうしたん?」

あかね。
「喪服を用意しておいて。」
「戦争に喪服。」
「ほとんど死んで残りは逃げたよ。」
「まともに動けない重症を食らってた。」
「華族が対処するって。」
「私が話しておいた。」

すみれ。
「思わぬ賞金首に出会ったわ。」
「取り逃がしてしまった。」

あかね。
「賞金稼ぎに熱中するのはいいけれど。」
「生き残る事が肝心じゃない?」

すみれ。
「今回はギリギリやったわ。」

あかね。
「後は任せておいて。」

一週間して退院。

公園にて。

小雪。
「久しぶり。」

小毬。
「こうして会えるのも安定したからかな。」

すみれ。
「なんとか治まったからやな。」
「寡頭制で争った以来やわ。」

小雪(こゆき)。
「派閥に違反者が出て魔女と手を組んだ。」

小毬(こまり)。
「政治内部に反乱分子がいるから。」
「連携しているし。」

小雪。
「たぶん目的が複数あって分からない。」

あかね。
「世間を混乱させようとしている。」

紗莉奈(さりな)
「いたいた。」
「最新のレポート見ておいて。」

すみれ。
「外国の魔法使いは半分が堕落しているんやな・・・。」
「ついにその波がうちらのほうに来たってわけなんや・・・。」

紗莉奈。
「立て直さないといけない。」
「そのうちかつての連中のように堕落させられて。」
「魔女狩りに発展するとか?」

あかね。
「魔女が巻き返した以上。」
「新しい体制が必要だね。」

すみれ。
「腐敗したという意味やね。」
「これは全国に投げかけて。」
「一肌脱がんと。」

紗莉奈。
「外国では半分の魔法使いが堕落した。」
「日本にもそれが来た。」
「寡頭制の次は内乱ってわけよ。」

すみれ。
「用心しとくわ。」
「みんな気を付けといて。」

解散。

あかね。
「これからなにする?」

すみれ。
「いつものように図書館に籠もるわ。」
「古本屋にも寄る。」
「そもそも賞金首を捕まえたい。」
「一攫千金やねっ!」

あかね。
「手伝うよ。」
「そろそろ本格的に訓練しないとだもん。」

この日も一緒に。

寡頭制の派閥争いも反乱分子によって再発し。

治めるべく全員が活動する。

動乱期です。


2


すみれだけが作り出せた人工太陽。

魔法と科学が融合して作成した品物。

とんでもない値打ちがあり。

発電所に設置すればエネルギーの心配は無いほどで。

ただし自爆したり暴走することはよくあるものの。

宝物として地下倉庫に保管されている。

珍品のひとつ。

みんなそれが欲しいのですが。

明らかに原理不明な為に。

厳重管理されております。

どこにあるのか分かりません。

夜の繁華街。

すみれ。
「賞金稼ぎおらんかな?」

あかね。
「不意討ちに注意。」

すみれ。
「相手避けていくんよ。」

あかね。
「魔法少女かな?って思ったらみんな避けるよね。」

すみれ。
「戦闘力に差があって勝負にならんから。」
「女って力があればそれだけでいいん?」

あかね。
「力があれば女性って簡単だよね。」

乃土香(のどか)ちゃんと千夏(ちか)ちゃんが網を張っている場所に入りました。

スラム?の二階から。

千夏。
「うそー!」
「獲物取る気ですかー?」

すみれ。
「あんたら先越したんやね・・・。」

乃土香。
「そのとおりー!」

通り抜けます。

謎。
「御嬢さん。」

すみれ。
「なんや?」
「ナンパか?」

拳銃を向けてくるが。

横から発砲されて。

向けてきた男性が倒れる。


「大丈夫だったか?」

すみれ。
「なんのつもり!?」

あかね。
「すーちゃん危ない!」

油断していた所を。

拳銃で攻撃してくるも。

あかねちゃんが弾いた。

乃土香ちゃん。
「感電しちゃえー!!」

後ろから謎の男性に抱き着いて。

男性が感電して倒れて気絶。

すみれ。
「うわっ!?」

謎。
「人工太陽は・・・どこだ?」

すみれ。
「あれはなー。」
「自衛隊の基地にあるで。」

あかね。
「二段式の不意討ち・・・?」

乃土香ちゃん。
「こいつめ!生け贄使いやがってー!」

警察が到着して。

相手はすみれを拉致しようとしていたらしいです。

人工太陽が欲しくて。

あかね。
「あれほんと?」

すみれ。
「自衛隊が持っているわけないよ。」
「あれ使ったら小型の原子爆弾みたいなもんじゃん。」

あかね。
「えー!?」

敵はその後。

自衛隊の駐屯地に侵入して迎撃されています。

執拗に迫る敵さんは消耗。

外国の魔法使いもまだ堕落・腐敗している状態で。

なんとなく良くない雰囲気の中。

日本の魔法少女・魔法使いだけが健全さを保っている。

暗黒時代かな?


3


魔女達が潜伏しているので。

依然として紛争になっている。

華族が対応しており。

しばらく混乱が続きそうです。

大きく見ると暗黒時代なのに。

近くで見るとのんびりまったりな景色だけがあります。

すみれ。

いろいろ制作中。

すみれ。
「女の子はかわいい飾りとか。」
「洋服とか。」
「アクセサリー。」
「こういうの作ったら天下一品やんよ。」

あかね。
「エセ関西弁なおらない?」

すみれ。
「癖になってしもうた。」

あかね。
「女性ってなんだろうね?」

すみれ。
「女性?女性はな。」
「知性と才気と知恵。」
「勇気と義やで?」
「優しさは捨てたんよ。」
「弱くなるんから。」
「力というのは人にとって必要不可欠なんやな。」

休憩。

いつか拾った燃える石のコレクションを眺めているふたり。

すみれは次に。

絵画を仕上げようとしていますよ。

すみれ。
「絵画を描く時に。」
「真実の姿を描くようにしているんや。」
「対象の姿をそのままに描くのではなく。」
「対象の本来の姿。」
「オレンジなら必要であるすべての者を前提に。」
「四季に関するものなら。」
「人々が楽しむ姿を前提に。」
「直視して理解できない真実そのものを。」

あかね。
「そこまで進んでいるのかな?」

すみれ。
「猫なら。」
「猫好きな飼い主にとってその猫は特別。」
「蝶々も自然の一部として。」
「大自然を背景に透過したり。」
「そもそも蝶々とは?という問いが反映されていて。」
「蝶々ひとつも人との関わり。」
「自然の一部としての存在など多様な描き方やね。」

あかね。
「ちょっとわたし遅れているよ。」
「女性として。」

すみれ。
「そうなると女性ってどうあるべきやと思う?」

あかね。
「女性はどうあるべき?」

すみれ。
「女性はどうあるべきですか〜?」
「もちろん既成概念はなしで〜?」

あかね。
「きちんと自分なりの答えを見出した女の人が立派という意味になるよ。」

すみれ。
「本来は男性と女性は対等に渡り合っているはず。」
「女性に遅れがあるんやで?」
「女を極めるって。」
「女性の真実に迫ることなんや。」

あかね。
「歴史がそう示している以上。」
「そのとおりなんだと思う。」

すみれ。
「わたしはそれを目指してるんや。」
「女性はこうあるべき!それの実践や。」

あかね。
「女性のあるべき姿があるから。」
「いろんな神話の女神様はそうだよね。」
「凄く究極な戦いがあったり。」
「女帝だったり。」
「そっからヒントを得たんだね?」

すみれ。
「そうや。」
「よく見れば女神様が手本やわ。」
「そこから女性を知ったんね。」
「無益な連中とは違うもん。」

あかね。
「すーちゃんの魔力指数が高いのもそこから来ているのかあ。」
「自然を対象とした制作がメイン。」
「わたしも好成績狙えるかなあ。」

すみれ。
「というわけですみれのアトリエは作業尽くし。」
「一緒に創作三昧やな。」

あかね。
「日の下に新しきものなし。」
「これは最大の訓戒だからね。」

アトリエはいろんな作業で埋め尽くされて。

中には出品されて取引される物も。

すみれの工房はいろんなものを作り出す。

注目の場所。

日の下に新しきものなし。

この世の中でまったく新しいものは何もない。

新しい発明や発見も。

実はすでにあるものにちょっと手を加えて形を変えたにすぎない。

これが活かされたこの場所は。

世界の一部として。

ならば。

それは世界の声です。

すみれ。
「これまで無かった者になるんや。」
「これまで無かった女性になるんや。」
「そのための箴言やろ?」

るんるんで筆を進めて。

魔法少女として発現して以来。

きっかけを掴んだ女の子は。

前人未踏を進むことになりました。

女の子の美学を追及する。

すみれちゃん。

魔法少女はアイドルの一種ですから。

なおさらです。

「今までに存在しなかった者」になれるかな?

すみれのチャレンジは続きます。


4


すみれのお姉さんが外国に啓蒙活動に出かけていましたが。

成績不振に陥っています。

それで。

定評のあるすみれが家督相続の候補になりました。

すみれが相応しいのでは?という議論の結果です。

すみれ。
「そういえばうち公家だったなあ。」
「九条っていう。」

あかね。
「私は一条。」
「近衛シスターズ。」
「こゆき・こまり。」

すみれ。
鷹司ひまり。」
「萩原まいか。」
「広幡ミカ。」
「岩倉さりな。」
「大山のどか。」
「烏丸ちか。」
「最近よく会うわな。」

あかね。
「歴史感漂う。」
「間接民主制において最悪なのは。」
「歴史を否定すれば。」
「この世界を自分色に染められると信じたこと。」

すみれ。
「歴史から学ぶと。」
「すごく価値があるんやで。」
「良い意味で古くて。」
「自分たちが最高であるとうぬぼれてたりして?」

あかね。
「そんなわけない。」
「そこまでだったらお笑い芸人並にネタやで。」

すみれ。
「我々が新しい歴史だー。」
「人類は新しくなった!」

あかね。
「あっはははは!そんなのやめて。」
「お笑い芸人よりおもしろいわ。」

すみれ。
「単に三制度。」
「王政・貴族政・民主制のうち。」
「民主制を取ったに過ぎないんやから。」
「誇れたものじゃないで。」

あかね。
「そのうち衆愚政治になりますよ。」
「わたしらは例外だけれど。」

すみれ。
「ギャグはこの辺りで。」
「本当に女性ってなんや?」
「自分で道を歩ける女はいないの?」

あかね。
「男の馬に乗るしかないとか?」

すみれ。
「ギャグの続きやるん?」

あかね。
「いままでの女性が偽物だったとか?」

すみれ。
「そうであるならばうちは本物の女性やるん。」

小田原城で調べもの。

制度が変わっただけで。

本質は変わらず。

人の性質も変わらず。

現代はただ民主制が採用されたのみで。

他に変わったところはありません。

残念ですがこれが事実です。

苺花(まいか)
「指輪をして。」

美香(ミカ)
「魔力に制限が出る。」

日葵(ひまり)
「本気でやるわけじゃないからね。」

すみれ。
「あいつらまたやるん?」

あかね。
「また競っているよ。」

すみれ。
「勝負事ってな。」
「結局勝負やから。」
「結果は分からへんで?」
「強いから勝てるなんて事もない。」
「速いから追い抜ける事なんて有り得えへん。」
「勝負があって結果がある。」
「自信満々な奴ほど負けやすいのや。」

あかね。
「勝負を知らないのかな。」
「勝敗は分かるようなものじゃない。」
「博打みたいに見える。」

苺花ちゃん。

黒い球体を設置して。

周囲の動きを制限。

シャドーボールで狙い撃ち。

美香ちゃんが弾いて。

日葵ちゃんが球体をレーザーで射抜いて破壊。

美香ちゃんが苺花にタックルを当てるも。

ダミーでした。

いつの間にかダミーと入れ替わっていて。

遠くから狙い撃ちする苺花ちゃん。

日葵ちゃんのレーザーを美香ちゃんが弾いて。

美香ちゃんが追いかける。

日葵ちゃんは一瞬で30メートル移動して距離を取る。

膠着状態になったので終了のホイッスルを三人で吹いた。

すみれ。
「あいつら腕上げてるわ。」

あかね。
「前と動きが違うよ。」

すみれ。
「わたしも遅れてはいけない。」

すみれは師匠の元に行き。

数日間トレーニングすることにしました。

基礎が完成されていたので。

グレードアップすることに成功。

すみれ。
「魔力が強くても扱い方でこんなに違うんか・・・。」

スクラップ置き場で全損した自動車を。

溶解させるほどの威力。

すみれ。
「ここまで強くしたらエネルギーが持たん。」
「通常時は5割だけ出しとこ。」

多くの魔法少女は指輪で自分の力を調整していますよ。

無駄な消耗をしない為であり。

魔法使いの最盛期は20歳前後ですので。

なおさら魔力を長く維持できるように。

トレーニングは欠かせません。

魔法少女のみ限界以上の力を出せるのですが。

大人になるとそれが出ないので。

魔法少女が重要視されるひとつの理由ですね。

魔法少女は特別な女の子なので。

今日も男性女性問わず。

散歩中に覗き見されたり。

けっこういろいろある。

女の子の在り様です。


5


闇市が開かれると知って。

賞金稼ぎに出向いたのです。

繁華街の奥にあるスラム街。

苺花。
「こっちに来い。」


「逃すな!」

苺花。
「行き止まり。」


「もう逃げられんぞ。」

苺花。
「いいえ。」
「周囲に無駄な被害が出ないようにしたの。」

美香。
「包囲したよ。」

日葵。
「せいぜい抵抗することね?」


「しまった!」

集中攻撃。

5人中。

3人仕留めたのに。

おいしい賞金首が逃亡。

千夏。
「おとなしくお金になって欲しいんですけど。」

紗莉奈。
「久々に大金を手にするのか?」

乃土香。
「詰めが肝心。」

千夏が影射ち。

影を形成して相手を掴む。

影に捕まって動けない賞金首。

シャドーボールを撃ち込まれる千夏。

千夏。
「ひゃあ!」

苺花。
「わたしんの!」

紗莉奈。
「待て!賞金首!」

乃土香。
「邪魔しないで!」

杖で叩いてきて。

爆発。

美香はガードしてダメージなし。

日葵のレーザー。

乃土香ちゃんのバリアで吸引されてしまう。

千夏。
「波動砲。」

苺花。
「うわっ!」

近くに着弾。

爆発して転ぶ苺花。

小雪。
「魔女来てるよ!」

小毬。
「そんなことやっている場合!?」

紗莉奈。
「なんだって!?」

日葵。
「そっちのほうが高額の賞金だよ。」

千夏。
「さんざんに邪魔されたんですけどー。」

乃土香。
「そっちのほうが美味しくない?」

千夏。
「逃しちゃったから。」
「さっさと倒れて欲しいんですけど。」

すみれ。
「なんかやってる。」

あかね。
「けっこういろいろ壊れてるよ。」

小雪。
「魔女が戦域に侵入したから。」

小毬。
「いまかなり激戦になってる。」

すみれ。
「これだとほとんど逃げられたね。」

あかね。
「うん。」
「魔法少女がやりあってると知れば。」
「大抵は逃げる。」

魔女。
「もーらい。」

すみれ。
「はっと!」

すみれ。

宙返りして。

あかねも側転して。

炎の爆弾を投げつけて空中炸裂。

魔女逃げ遅れて。

ダメージになる。

あかねがシールドを使って格闘戦を仕掛けたので。

魔女は何もできずに。

路地裏に落ち延びたが。

美香に発見された。

魔女。
「こんの!」

美香。
「おっと。」

一瞬で後ろに回って。

蹴るなり殴るなりして魔女は倒れた。

千夏。
「どれが本物かな?」


「ちっ!」

拳銃を発砲するも。

みんな幻影。

千夏。
「正解はあなたの足元でした。」


「うわあ!?」

千夏に束縛されて賞金首捕獲。

紗莉奈。
「待てよ!」

日葵。
「待ちなさい!」

乃土香。
「え?」

誰かが横から乃土香ちゃんを掴むが。

感電して自滅。

紗莉奈のブーメランを路地を使って避けて。

賞金首が逃走に成功。

紗莉奈。
「なんてこと!」

日葵。
「まあ2人ほど倒したし。」
「全員は無理ってことよ。」

紗莉奈。
「欲張らないのなら。」
「まあ充分ってことか。」

治安部隊が身柄を取りに来ました。

闇市は即座に解散。

魔女を捕獲に成功しておりました。

あかね。
「誰かが魔女を捕まえたって。」

すみれ。
「え?強さで定評のあるアレを?」

魔女は依頼を受けて。

魔術を使って。

骨董品や貴金属を窃盗多数。

戦争を仕掛ける前の下準備で。

国内を混乱させて。

工作が成功したと同時に開戦。

天然資源の発掘権利を得るという計画でした。

目的は他国が力を誇示する為に派遣した。

工作員とのこと。

そのために大金を貰っていたそうです。

すみれ。
「取り逃がしたあ!」

あかね。
「相手も簡単じゃないから。」
「取り逃がして当然だよ?」

すみれ。
「そうよね。」
「あんな乱戦の中だったし。」
「わたし出遅れたんだ。」
「思ったより未熟かあ。」

あかね。
「それは全員に言えることだよ。」
「成長が止まってない。」
「成長が止まった人は自分が完成したと信じているから。」

すみれ。
「わたしの成長は止まっていない?」
「今回を教訓とするわ。」

夜遅く。

帰宅していく女の子ふたり。

大事な戦果は他の娘に取られましたが。

わたしの成長が止まっていない事が分かって。

怪我の功名ですね。

失敗だと思ったことが良い結果になりました。

また鍛えなおしです。

わたしの成長は続いていくんですから。


6


河川敷。

野球グラウンド。

紗莉奈。
「ほとんどの家系が藤原氏ですし。」
「もう同士討ちはなしで?」

乃土香。
「誰かが支配権を握っていればいいのよ。」

千夏。
「無益な戦いになるくらいなら。」
「妥協したほうがいいと思いますよー?」

苺花。
「派閥も変化したし。」
「特に争う理由はないかな?」

美香。
「この前みたいに獲物の取り合いはあるかもしれないけれど。」
「意見は一致したよね。」

日葵。
「きちんと治めてくれればいいんですわ。」

3か月経過して。

いつの間にか。

それぞれ意見が一致して。

小競り合いが減っていました。

魔女の姦計は続いており。

最近。

アンヴォカシオン6という精鋭部隊が投入され。

魔法使いがふたり仕留めましたが。

まだ4人も潜伏しているのです。

日葵。
「落ち着いて話すの久しぶりですねぇ。」

あかね。
「あれ?前に戦っていた?」

すみれ。
「旧友なんです。」
「また獲物が増えましたが。」
「横取りはせんでくれ。」

日葵。
「それは時と場合ですよぉ。」
「では一緒にカフェでも?」

すみれ。
「いいわあ。」
「行こう行こう。」

のんびりとした日常。

でも。

アンヴォカシオン6が何回か敗北して。

この地を通過するとは思いませんでした。

どこかで戦闘があり。

けっこう忙しく動く緊急車両。

すみれ。
「もしかしてあの噂の連中やな?」

日葵。
「そうだったら。」
「良いお金になりそー。」

すみれ。
「でも相手の力量わからんで。」

あかね。
「戦ってみれば?」

すみれ。
「勝負ってのはな?」
「強いイコール勝てるじゃないんや。」
「結果がすべてなんやで。」
「油断したり侮るのは禁物の真剣勝負。」

日葵。
「せっかくの獲物ですし。」

すみれ。
「チャレンジする価値はあるで。」
「相手はけっこう名が知れた連中。」
「るんるん気分で討伐はできへんという意味やで?」

あかね。
「もし倒せたら?」

すみれ。
「そうやろー?」
「無策で攻撃しないことや。」
「敵の力も分からずに仕掛けることはできへん。」

あかね。
「なるほどー。」

すみれ。
「ちょっと陣形組んで歩くことにしようや。」
「ひまりが後ろ。」

日葵。
「わかったよ〜。」

あかね。
「戦いを知る・・・かあ。」

喫茶店を出て。

しばらく歩いています。

路地裏で休憩している苺花ちゃん。

苺花。
「逃がしてもうた。」

アンヴォカシオン弐。
「さっきの借りは返す!」

苺花。
「うわっ!」

軽装鎧とマントの男が突撃してきました。

明らかに重たそうな棒を持っていて。

振り回してきます。

苺花はひらりと避けていく。

アンヴォカシオン弐。
「くっ!いつまで避ける!」

苺花。
「ちょっ!きゃっ!」

いつまでも攻撃が当たらない。

紗莉奈。
「そこまで。」

サイコキネシスで動きを止められたアンヴォカシオン弐。

アンヴォカシオン弐。
「うぐぐく!」

苺花。
「食らいなさい!」

苺花ちゃんのシャドーボール。

アンヴォカシオン弐に直撃。

アンヴォカシオン弐逃走。

苺花。
「あいつ!」

紗莉奈が半透明な誘導ブーメランを投げつけた。

アンヴォカシオン弐は棒で打ち払うも。

感電して辛くも逃げ延びる。

商店街にて。

すみれ。
「しまた。」
「メールフォルダいっぱいやん。」

あかね。
「わたしもだ。」
「最近いろんなことに熱中していて。」
「友達への返信忘れてた。」

すみれ。
「最近遊んでないなー。」

あかね。
「友情はどこへやら?」

日葵。
「友情の有無が友達の判定じゃないのぉ?」

すみれ。
「それはそうや。」

あかね。
「仕方がない。」
「帰ったらまとめて。」

この街では宝箱を使う遊びがあって。

誰かが宝箱を設置して。

隠し財宝的な遊びが流行っています。

不用品でも物の使い方で価値は決まるので。

キャラクターグッズをリサイクルショップで購入して。

入れてしまうのです。

誰でも取れるようになっていますよ。

すみれ。
「宝箱あった。」
「なんかのカード?」

あかね。
「サッカー日本代表。」
「むかしお菓子のオマケになっていたレアカード。」

すみれ。
「なんかいらへん。」
「そのままにしとこ。」

日葵。
「なんか変な奴が苺花ちゃんを襲撃したって。」
「メールが。」

すみれ。
「ならこっちにも来るで。」
「白昼堂々やな。」

あかね。
「トラップ張っておく?」

すみれ。
「確かに魔力の気配あるわ。」
「しばらくここで待ち伏せしようか?」

10分待機していたら。

アンヴォカシオン壱が来ましたが。

屋根伝いに去っていきました。

すみれ。
「あいつが噂の魔術師。」

あかね。
「中々の戦闘力がありそう。」

日葵。
「この街に来たんだ。」

すみれ。
「待って。」
「7時の方向。」
「あかねちゃん防御や。」

あかね。
「万全だよ。」

白い電撃を浴びせられますが。

周囲に設置していた魔石によって。

結界になっていたので。

無効化されます。

アンヴォカシオン弐。
「ちっ!」

日葵ちゃんが石を持ち出して。

手でこねて。

光の球にして空高く打ち上げました。

すみれ。
「黒炎弾!」

アンヴォカシオン弐。
「うわああ!」

アンヴォカシオン弐が跳ね飛ばされる。

ギリギリ防いだが。

壁に叩きつけられた。

日葵。
「シューティング・スターアタック!」

さっきの石がホーミングして。

アンヴォカシオン弐の頭に落ちてくる。

アンヴォカシオン弐必死になって回避運動をするも。

大爆発してアンヴォカシオン弐がまた吹き飛ばされた。

アンヴォカシオン弐逃げ出す。

味方の魔法使い。

女性陣が追跡していく。

アンヴォカシオン壱が死角から。

何か足元に撃ち込んでくる。

すみれ。
「回避!」

あかね。
「わっ!」

日葵。
「なんてこと。」

そのまま爆発するも。

ダメージなし。

そのまま遭遇戦に突入。

散開することに。

すみれ。
「この辺りは建物が複雑過ぎる。」
「それを知っていて仕掛けたんか。」

あかね。
「とりあいず防御しておけば大丈夫。」

日葵。
「出たとこ勝負。」

アンヴォカシオン壱があかねを発見。

攻撃体制に移るも。

直後にすみれに発見された。

すみれ。
「紅蓮燃焼高射砲!」

超スピードでスクリューのような射線を描いて。

火炎がアンヴォカシオン壱を大きく跳ね飛ばす。

アンヴォカシオン壱はさすがにダメージが大きい。

すみれ。
「ヒートハンドクラッシャー!」

炎を直接押し付ける攻撃。

アンヴォカシオン壱は受け止めるも。

ダメージが大きいので。

動きが鈍い。

距離をすぐに取るも。

アンヴォカシオン壱がナイフを投げつけてきて。

ホーミングしてくる。

すみれなんとか避けるも。

アンヴォカシオン壱が黒いオーラを纏って突進してくる。

日葵ちゃんのレーザーで打ち抜かれたアンヴォカシオン壱。

傷を負いながら。

必死に抵抗。

すみれ。
「終わり!?」

炎を一瞬で貯めて。

アンヴォカシオン壱の足元に爆発させて。

アンヴォカシオン壱がまた吹っ飛ばされてダウンする。

トドメに行くも。

粘着手榴弾を張り付けられたすみれちゃん。

あかねちゃんがすぐに剥がして。

10秒で起爆。

煙だらけの所を。

アンヴォカシオン壱が逃亡するが。

先回りして。

炎をエネルギー弾にして。

腹部に叩き込んで。

アンヴォカシオン壱を撃破。

アンヴォカシオン壱は戦闘不能。

すみれ。
「やったで。」

あかね。
「けっこうな強敵でした。」

日葵。
「遮蔽物さえなければもっと簡単だったかも。」

アンヴォカシオン壱はすぐに駆け付けた治安維持部隊に拘束される。

すみれちゃんは手柄を挙げたので。

実力者のひとりとして認められるようになりました。

お屋敷でお茶をするふたり。

すみれ。
「うち思ったよりやるほう?」

あかね。
「強いんだよ。」

すみれ。
「相手が弱いだけちゃう?」

学業が終了してからは。

自由課題なので。

きちんとやらないといけません。

でも。

それより獲物のほうを優先してしまう。

この地域の魔法少女。

今回は偶発的に発生した戦闘でしたが。

まだアンヴォカシオンは残っていますし。

どこに逃げるか分かりません。

動乱はまだ続くようです。


7


とある地下の一室。

魔女。
「なにやってんだい。」
「魔法少女を撃破するつもりが。」
「名の知れた6人が。」
「もうふたりしかいないのかい!」

アンヴォカシオン三。
「申し訳ない。」

アンヴォカシオン四。
「さすがに相手が手ごわく。」

アンヴォカシオン三。
「でも戦争まであと僅か。」
「政府のコンピューターを狙って。」
「巻き返します。」

魔女。
「さっさとおやり。」
「大金が勿体ないよ!」

とある役所。

魔法少女の監督である小雪・小毬姉妹。

三家共同運営の状態なので。

何かと情報を取得していますよ。

小雪。
「最近戦闘が多いみたい。」

小毬。
「小競り合い程度ならけっこうあるけれど。」
「本気でやる事はまず有り得ないから。」

小雪。
「全国各地で30件魔法少女同士でやっている。」
「この半年で。」

小毬。
「指輪外して戦うなんて。」
「お互いに無益だと思うけれど。」

小雪。
「何が目的なんだろう。」

小毬。
「たぶん。」
「みんなライバルだから。」
「戦える時は戦おうとか?」

小雪。
「相容れないからじゃない?」

小毬。
「分かり合えないのは世の常。」
「説得して鎮めよう。」
「たぶん。」
「お互いに違うという事実を理解できないんだと思う。」

小雪。
「好戦的?」
「単に力比べをしているのかな?」

小毬。
「仲裁してあげようよ。」
「勝負事に熱中しているのかも。」

政府の中枢。

メイン・管理システム。

今日の当番はすみれとあかね。

室内でお茶を飲んだり。

雑誌でも見ていて。

警備員と共に魔女などの対応係。

最近。

変な奴がよく侵入するので。

魔法使いの女性が警備の担当になったのです。

また何かが侵入して。

魔法使いの女性が返り討ちにしていましたよ。

すみれ。
「今日何回目の侵入?」

あかね。
「毎日こんなふうかあ。」

掃除ロボットに爆弾が仕込まれていたり。

ネズミと思って精巧に似せた自爆ロボットだったり。

整備員が寝返ったり。

いろいろあっちゃう警備係。

今日はラジコンが侵入してきて。

扉とかいろいろ壊されました。

最前線だそうです。

味方の魔法少女が玄関で頑張っていますよ。

夕方。

もうすぐ担当時間が終了。

敵は数に物を言わせて突撃。

大きなホールにあるコンピュータールームに向かいます。

その部屋への入り口で足止め。

アンヴォカシオン四。
「仲間をやってくれた奴だ。」

アンヴォカシオン三。
「かわいいけれど。」
「我々には目的がある。」

すみれ。
「出遅れた!?」

あかね。
「大丈夫。」
「相手は焦っている。」

アンヴォカシオンが突破してしまう。

追いかける。

すみれ。
「武器を使うよ。」
「スティック・ヘルファイヤー。」

持ち出してきた装飾満載の杖。

炎をまき散らしながら。

アンヴォカシオン三に追いつく。

アンヴォカシオン三。
「なに!?」

すみれ。
「んぐ!?」

アンヴォカシオン三はバックラーでガード。

かなりの威力で。

腕を痛めたアンヴォカシオン三。

アンヴォカシオン三が反撃。

クロスボウで狙ってくる。

ある程度のホーミングがあるものの。

杖で弾き。

弾けなかったものは爆発反応装甲の防御魔法で。

矢を破壊して防ぐ。

炎を纏っている状態で。

アンヴォカシオン三に攻撃を加える。

アンヴォカシオン三と格闘戦になるも。

アンヴォカシオン三は火傷を負って戦闘ができなくなった。

あかねとアンヴォカシオン四。

あかね。
「どうしました?」

アンヴォカシオン四。
「何やっても食らわないのか・・・。」

あかね。
「グラビティフィールド。」

アンヴォカシオン四。
「なに!動けん・・・。」

あかね。
「重力波。」

アンヴォカシオン四に手を当てると。

アンヴォカシオン四はブラックアウト。

滅茶苦茶な吹っ飛ばされ方をして。

各所でバウンド。

怪我をして戦闘不能。

敵の猛攻が止まない。

警備員が出払って。

すみれちゃんとあかねちゃんだけ。

それでも時間経過で相手は撤退したのです。

すみれ。
「なんとかやったで。」

あかね。
「敵は油断したなあ。」

すみれ。
「気付いたらあの強いやつひとり倒してんね。」
「戦いはわからんもんや。」

あかね。
「手柄だね!」

すみれ。
「戦いってものを知ったわ。」

この戦闘でアンヴォカシオンは全滅。

局地戦闘に移行するのでした。

対応部隊を編制して。

華族は事に当たると発表。

すみれは次の日に報告。

すみれ。
「外国の魔法少女見つけたん。」

小雪。
「なんでわたしら外国の連中。」
「腐敗を放置したん?」

小毬。
「結局それが原因なんだよ。」

すみれ。
「外国の魔法少女来てるで。」

あかね。
「戦い抜こう。」

小雪。
「あんたらんの地域は任せたよ。」

小毬。
「自分たちの地域は自分たちで好きにやって。」

すみれ。
「そう伝えとくわ。」

中華連邦が侵攻の準備をしていて。

政治は混乱気味ですが。

被害は最小限で済みました。

すみれはまだ戦うことになりそうです。


8


夢で見ました。

シャルロッタというロシア人の少女。

でもよくわからなくて。

目が覚めました。

いつものように支度して。

塾に通っていますよ。

すみれ。
「なんかよくわからない夢やったわ。」

あかね。
「いろいろあったし。」
「いろいろ混ざったのかもね。」

早期学習を終えた人には計画書を持たされて。

こんな事を学びなさいとか。

いろいろ書かれているので。

そのとおりにしているのです。

すみれ。
「作品完成してから。」
「持ってこ。」

あかね。
「画伯。」
「今回はいくらで買ってくれるかな。」

すみれ。
「一万円行くかも?」

あかね。
「それはモダンドリーム。」

画伯は5千円で買ってくれました。

たまにすみれちゃん。

そこそこの質で。

飾るのに適した絵を大量に作って売り飛ばすので。

逆にそれが評判を呼んだりしているのです。

安物なのに質があるので。

好んで買いたがる人が大勢いるお客さんだらけですよ。

あかねちゃんは特にそうした量産品を作るのが得意です。

休憩しつつ。

結局。

夜8時になって暗くなっていますね。

ファミレスで食事をして帰宅。

するつもりが。

人がいない場所を狙って。

女の子が話しかけてきました。

???
「アナタマホウツカエマスカ?」

すみれ。
「さあ?完全に使いこなせるか?とは話は別や。」

???
「ワタシアナタをタオセバ。」
「裕福にナレル。」

あかねちゃんが捕まえてしまった。

???
「ナニスルヤメレー!!」

すみれ。
「あなたの名前は?」

???
「シャルロッテダヨ!」

すみれ。
「ああドイツ人やな。」
「ロシア人かと思った。」
「こうやって戦う運命にあったんや。」

あかね。
「あなたはどっち側?」
「たぶん敵対するよね?」

???
「情報と交換スルネ!」
「今夜。」
「一斉に各地で魔法少女ドウシでタタカウネ。」
「外国とニホンでケッセンネ。」

すみれ。
「わかったから。」
「ちょっと弱ってもらうで。」

???
「アア!ナニスルヤメレ!」

ブロートーチのように。

魔法防御力を削ぎ落として。

じわじわ特殊攻撃で弱らせて。

シャルロッテ倒れる。

すみれ。
「それが本当なら。」
「みんなやっているやな。」

あかね。
「仕掛けてこられないように。」
「退避かつ女性陣に報告しておくね。」
「奇襲があるかもしれない。」

夜歩きを楽しんでいる魔法少女たちが戦闘をしていました。

千夏。
「どうしたんですかー?」
「もう終わりですかー?」

謎。
「オーマイガー!」

幻術に翻弄される謎の女の子。

もうひとりがやってきて。

乃土香ちゃんと交戦するも。

力の差があって勝負にならない。

乃土香。
「わたし相手に接近戦なんて無理だよー?」
「さっさと倒れなさい。」

謎弐。
「severo!severo!」

紗莉奈。
「はい最後。」

外国の娘。
「malvado!」

紗莉奈。

相手を動けなくしてから。

風圧で上に跳ね飛ばして。

受け身をとれない相手は叩きつけられて。

ダメージを受けつつ。

逃げ延びていった。

千夏。
「相手が見えていればこんなこともできるんですよー?」

いきなり両側から影が現れて。

弾かれて。

謎の娘はダメージになる。

謎。
「sensura!」

千夏。
「そんな事言われても。」
「もう終わりにしましょう。」

周辺がブラックアウトして。

何も見えなくなり。

謎の娘は見えないうちに。

叩きのめされた。

謎の娘は逃げ出した。

千夏。
「外国ってそんなにレベル低いんですかー?」

戦闘結果は。

外国の魔法少女はレベルに劣っていて。

混乱を誘うには力不足でしたし。

明け方から。

中華連邦が先島諸島に攻撃を仕掛けたのですが。

自衛隊はアメリカ軍と共に。

中華連邦の艦隊を一方的に撃破するなど。

案外平気で退けて。

魔女たちの工作も思ったより効果が無く。

いい所なしで壊滅してしまい。

動乱もあっけなく終わってしまいました。

味方の魔法使いも列強揃いで。

政治家を拉致するも即座に敗退。

魔女達は諦めて外国に逃げ帰り。

動乱期は終了となりました。


9


クリスマスになると。

カップルが倍増して。

公園などで一緒に歩いている光景が見られます。

夕方。

すみれ。
「なんか暑苦しい連中やなあ。」

あかね。
「え?なんで?」

すみれ。
「いんや。」
「これは性格の話やで。」

あかね。
「本能的に夫に仕える女性は変態?」

すみれ。
「いんや。」
「子供に価値はあらへん。」
「そんな女性も実在するということは。」
「日本書紀で公認されている真実や。」

あかね。
「宗教的に有り得るのは知っているよ。」
「でも否定してあげないで。」
「あの人達はああしていれば満足するんだから。」

すみれ。
「もう見て見ぬふりや。」
「ところで。」
「そもそも女性について何を知っとるん?」

あかね。
「そう言われると分からないよ。」

すみれ。
「汝自身を知れ。」
「ギリシャのデルフォイのアポロン神殿に刻まれていたという言葉。」
「古代ギリシャの賢者ソクラテスは。」
「それまで「分限をわきまえよ」などの意味に解されていたこの言葉を。」
「自己の魂の考察を命じたものであると意味づけた。」
「そして自己の無知であることを自覚し。」
「そのうえで得られる知識こそ真のものであるとした。」
「賢者から習うことは大事やな。」
「すみれちゃんは無知やで。」
「無知から得られるものが真のものや。」
「いつもそう思ってるん。」

あかね。
「所詮わたしたちは知っていると信じ込んでいて。」
「知ったかぶりをしているだけ。」
「本来は無知なのに。」
「知ったように思っているだけ。」

すみれ。
「女性についても同じ事が言えるんや。」
「無知の知から生じる知識こそ本当のもの。」
「賢者ってほんま凄いな。」

あかね。
「いにしえの賢者さまパワーだね。」
「時代は移り変わった。」
「正解なんて存在しないわけだよ。」
「知性の奥義を習ったんだね。」

すみれ。
「そういうわけや。」
「万物流転とかは簡単やな。」

あかね。
「時異なれば事異なり。」
「物事はいつまでも同じ状態であることはなく。」
「時とともに変わるので。」
「対処の方法も、効果も、それに応じて違ってくるということ。」
「出展は東方朔で。」
「万物流転と同じ。」
「こっちのほうがわかりやすいよね。」

すみれ。
「無理に強いられた学習というものは、何ひとつ魂のなかに残りはしない。」
「プラトン先生の言葉や。」
「賢者の言葉は偉大過ぎやな。」
「学校教育に依存すると負けるで?」

あかね。
「自主性が物を言うよね〜。」

すみれ。
「実は人の力ではできないことなんや。」
「ちょっと神社に通ってな。」

あかね。
「そのほうがいいよ。」
「人の力なんてそんなものだし。」

すみれ。
「それで教化されているんやけれど。」
「現代社会って科学以外に誇れることあるん?」

あかね。
「科学は良いものだけれど。
「科学を除くと西洋の暗黒時代と同じようなものかも。」

すみれ。
「憐れやなあ。」
「忘れんといて。」

あかね。
「というわけで腕組んでいい?」

すみれ。
「百合が咲く季節やっけ?」

あかね。
「そうみたいだよ。」

すみれ。
「別に構わへんけれど。」

あかねちゃんと解散。

帰宅する為に路地裏を通るしかないので。

早歩きで通り抜けます。

シャルロッテ。
「ちょっと待つネ!」

すみれ。
「ナンパですかあ?」
「ドイツ人は女性を口説くのが上手やな。」

シャルロッテ。
「チガウネ!」
「外国の魔法使いを集めて組織を作ったりしたけれど。」
「公安に秒殺されちゃったヨ。」
「ヨクモヤッタヨネ!」

すみれ。
「意趣返しになるかな?」
「すみれちゃん前よりパワーアップしてるで?」

シャルロッテ。
「やつあたりスルネ!」
「トコロデ友達少ないノ?」
「あんまりオオゼイで歩いてない。」

すみれ。
「監視してたんか!!」
「悪い友と旋風には出逢うな。」
「故事やで?」

シャルロッテ。
「悪い友をステチャッタノネ。」

すみれ。
「そゆことや。」

シャルロッテ。
「トリアイズやつあたりするネ。」

すみれ。
「面白いわな。」

シャルロッテが緑色のボールを作成。

緑のボールには刃が複数あって。

周囲に舞わせて。

そこそこの切れ味があり。

看板が切り裂かれる。

すみれちゃん。

動きを読んでひらりと回避。

シャルロッテが接近。

すみれ。
「危ないやんけ!」
「指輪外してやるんか!」

シャルロッテ。
「フキトビナサイ!」

シャルロッテ。

いきなり竜巻を発射。

凝縮された風圧で後ろに吹っ飛ばされるも。

宙返り。

見事に着地。

すみれ。
「すみれちゃん特製やで?」

すみれちゃんの黒炎弾。

シャルロッテ。
「コンナモノ!」

打ち消そうと頑張るものの。

全く効果が無く。

シャルロッテ。

マジック・コートを張って防御するも。

炎の弾が大爆発してシャルロッテ吹っ飛ばされる。

倒れている所を取り押さえられる。

すみれ。
「かわいいやっちゃな。」

シャルロッテ。
「変なコトしないでよネ!」

すみれ。
「くすぐっちゃる。」

シャルロッテ。
「Noooooooo!」

シャルロッテ戦闘不能。

すみれ。
「連行したろうか?」

シャルロッテ。
「情報あげるから見逃しテ!」

すみれ。
「どんな情報?」

シャルロッテ。
「正統派と異端に分かれて宗教戦争になっちゃったヨ。」
「異端の狙いは裕福層に認められることだけダヨ。」
「そのうちテロリストと手をクムカラ。」
「ただ利権欲しさに手を組んでいるから組織自体は脆いヨ!」

すみれ。
「あんたはそっち側やな?」

シャルロッテ。
「曖昧にナッチャッタヨ。」
「第三次世界大戦であらかじめ有利にナロウナンテ思ってナイヨ!」

すみれ。
「なーるほど。」
「戦争の工作員として派遣されてるんやな。」

シャルロッテ。
「いくらで買ってくれるノヨ?」

すみれ。
「それは小雪ちゃんと小毬ちゃんに売り込めや。」
「今日の所は見逃してやるで。」

シャルロッテ。
「ラッキーエスケープ。」

シャルロッテ逃げ出した。

すみれ。
「戦争を見越して工作をしているんやな。」
「圧倒的な戦力差をごまかしているってことや。」
「それで崩してから戦争に持ち込みたいんやな。」
「なるほど。」

すみれは小雪ちゃんに報告。

外国の魔法少女が暗躍しつつ。

すみれちゃんは女性を知っていきます。

真面目に女の子をやっている女の子は珍しい?

すみれちゃんは注文していたケーキを食べながら。

クラシック音楽に浸って。

女性について知ったつもりでいる。

何かについて知ったつもりでいる。

全員そうなんだと実感しつつ。

月明かりに照らされて。

クリスマスツリーにロザリオをかけて。

ペットのドバトと一緒に。

夜を過ごして。

またはじまります。

新しい一日へと。


10


巨大な迷路の遊具を舞台に。

体術のトレーニングをする。

すみれ。

忍者の如く。

自由自在に飛んだり降りたりしてみせる。

あかね。
「そこまで出来るの?」

すみれ。
「体の扱い方がすべてやで。」
「体の使い方を知らへんの?」
「体は使い方次第でどうにでもなるんや。」

あかね。
「魔法少女は魔法で身体能力を強化するけれど。」
「ノーマルでそこまで出せるんだ。」

すみれ。
「あかねちゃんもできるやろ?」

あかね。
「わたしは2倍まで強化できるけれど。」
「さすがにノーマルでそれは無理。」

すみれ。
「一緒にやってみる?」
「おいかけっこ。」

あかね。
「なにそれ楽しそう。」
「行くよ!」

身体能力を3倍にまで増やして。

とんでもないスピードで迫るあかねちゃん。

すみれちゃん。

軽々とノーマルで避けていく。

追いつけないあかねちゃんと。

ギリギリで避けるすみれちゃん。

あかね。
「もう魔力を消耗できない。」

すみれ。
「ギリギリやった!」
「魔法の使い方ほんまにうまいで。」

あかね。
「そう?」
「魔法を上手に使おうと考え抜いたけれど。」
「まだまだかな。」

すみれ。
「あかねちゃん本気出したら相手さんかわいそうやわ。」

あかね。
「そうかなあ?」

すみれ。
「いろんなものの使い方が上手やから。」
「何か秘技でもあるんやね。」

あかね。
「能力に頼ったりしないから。」

すみれ。
「どうりで手強いわけやー。」

帰宅して。

ふたりのアトリエにて。

絵画について考察。

あかね。
「ねえねえ。」
「魔法少女って特別なのかな?」

すみれ。
「例外のない規則はないで?」
「どんな規則でも、必ずそれにあてはまらない事例が出てくるもの。」
「規則には例外がつきものであるってことや。」

あかね。
「そうかあ。」

すみれ。
「ところでどうやってあの絵画の能力を得たん?」

あかね。
「美術館には相当通ったよ。」
「ピカソには悩まされたけれど。」
「ゴッホは奥が深い。」
「そもそも絵ってのはああいうこと。」
「大人の趣味やから一筋縄に行かない。」

すみれ。
「きちんとした基盤があるんやな・・・。」

あかね。
「すみれちゃんは?」

すみれちゃん。
「ポイエーシス。」
「創作はな?」
「わざと不完全に仕上げるのが秘訣や。」
「完璧な物なんて創れはせんやろ?」
「不完全に創るのが秘訣なんやで。」

あかね。
「なるほど。」
「そのとおりだと思う。」

千夏ちゃんが来客。

千夏。
「いますかー?」

すみれ。
「いますよー。」

千夏。
「絵画の資料集めてきたんですけどー。」

あかね。
「一緒にページをめくろう。」

美香。
「見学しに来たよ。」
「これお菓子。」

日葵。
「ジュースもあります。」

すみれ。
「ありがとなー。」
「一緒に勉強会してたんや。」

みんなと雑談。

会議したり。

絵画について語ったり。

そして解散。

あかねちゃん。

少し暗くなっている道を。

早めに通り抜けます。

公園を通る時に横から。

紗莉奈。
「早く帰宅しなよ。」

あかね。
「えっ?わかった。」

美香。
「あかねちゃんまたねー。」
「紗莉奈に加わるから。」

乃土香ちゃん。
「今日は少し多いかも。」

あかねちゃんは走っていくも。

外国の魔法少女と魔法使いに襲撃されました。

攻撃が跳弾したので無傷。

追いかけてくる敵。

美香。
「おっと?そうはいかないよ。」

乃土香ちゃん。
「待ち伏せってやつ。」

紗莉奈。
「姉貴にも通報してやる。」

あかね。
「わっ!?」

敵側と三人の魔法少女で戦闘が発生。

外国の魔法使いがまだ追跡してきたので。

マッド・グレネードを投げました。

土の塊で。

起爆すると土をばら撒いて。

目などに命中すると大変。

魔法使いは追跡を諦めて。

美香ちゃんと交戦するも。

紗莉奈ちゃんと乃土香ちゃんの攻撃に敗退。

あかねちゃんは急いで帰宅。

ニュースを見ていたすみれちゃん。

小雪ちゃんと小毬ちゃんから伝えられる。

正統派の魔法使いが名乗り出て。

異端を排除することに決定。

外国も大変な事になっている。

小雪・小毬が国際連携を提案。

魔女狩りならぬ。

魔女討伐作戦が展開されることになっていた。

すみれ。
「うちの出番無さそうやね。」
「でも手柄のひとつでも挙げたいわ。」
「とりあいずこの街でも戦闘があるっていうから。」
「用心せなあかん。」

政府が魔法使いの戦闘に危機感を覚えて。

対処部隊を配置。

必然的に立場が上がっていく役所。

日本の戦闘が終わったら。

外国。

特にヨーロッパで戦闘があることを知った。

新しい戦争の形であることは事実のようで。

第三次世界大戦を仕掛けるのではなく。

自国の利益の為に。

中規模の戦争の口実を求め。

隙を作りたいのだと専門家は意見しています。

シャルロッテの発言は本当のようです。

この付近の戦闘はあっけなく終わり。

日本に潜伏していた異端側の魔法使い。

国外にすべて逃亡。

外国で新たな戦いが展開されます。

尽きぬ業に喰まれる人々の姿でしょうか。

歴史は姿を変えて。

いつでも私達の前に写し出てくるのだと。

すみれちゃんはこう記しています。

「胡蝶の夢」と。


11


ちょっとした田舎にある。

魔法少女の聖地。

神殿。

噂によると。

魔神が祀られているとか。

それでも神聖な場所であるのは。

不思議なものです。

最近。

ゴーレムが現れて。

神殿に近づけないと村人から報告があり。

小雪・小毬から調査を依頼されて。

現地に赴いています。

すみれ。
「ここから歩いてすぐや。」
「山の中にあるんやな。」

あかね。
「歩き慣れているから簡単。」

すみれ。
「ここから見渡すとすべてが見えそうやな。」

あかね。
「伝道者の書を思い出すよ。」

すみれ。
「あれは戒めやからな。」

あかね。
「すべて解き明かしたというより。」
「教訓。」
「そして戒め。」

すみれ。
「最初に発見したのあかねやから。」

あかね。
「ちょっとキリスト教には縁があって。」
「啓示の書って教訓がいっぱい。」

すみれ。
「伝道者の書。」
「あれは戒め。」
「教訓。」
「だって箴言であると書かれているんし。」
「解説書と言うより戒め。」

あかね。
「これをもって私達はこの世界を知ることになる。」
「それを知らないから。」
「この世について知らないから。」
「彼らはいつまでも正しくはなく。」
「無益な者と成り果てた。」

すみれ。
「いろいろ学んでみたけれど。」
「わたしは無知やな。」
「無知の知。」
「そこからすべて知ったねん。」
「結局。」
「みんな知ったつもりでいて。」
「自分は知っていると思い込んでいて。」
「知ったように見せているんや。」

あかね。
「女性についても。」
「みんな知ったつもりで。」
「あれだ!こうだ!」
「しかしわたしは知らないから。」
「知っていくことができる。」
「誰が女性を知っているのか。」
「結論としては女性を知る者は居ません。」

すみれ。
「知らないうちに。」
「女性を語ろうとする時。」
「その者は愚かな言葉を叫ぶであろう。」
「知らないのに。」
「自分だけの浅い知識で。」
「知ったつもりでいる筈。」
「結局。」
「誰も女性を知らないのや。」

神殿に到着。

中央ホールに入ると。

二体のゴーレムが本当に居て。

金と銀に輝いている。

そして。

カモーン?のポーズを取っている。

すみれ。
「あれ倒せばいいんの?」

あかね。
「どうする?」

すみれ。
「無暗に攻撃したくないで。」

あかね。
「でも誘っているよ?」

すみれ。
「仕方がない。」
「どうせ倒さないと調査できへんし。」

炎の球を発射して。

命中即爆発するも。

ゴーレムに効果なし。

ゴーレムが向かってきたので。

ひたすら攻撃を加えます。

すみれ。
「あかん!散開!」

あかね。
「ひゃあ!」
「6Gで潰れて!」

ゴーレムが動けなくなる。

すみれ容赦なく攻撃を加える。

ついに炎上する金のゴーレム。

ゴーレムのコアに攻撃が届いて。

お札が焼けてしまって。

暴走して銀のゴーレムに攻撃。

同士討ちが発生。

すみれ。
「グレネードはどうや?」

お手製爆弾を投げつけるも。

効果なし。

あかね。
「装甲が硬すぎる。」

すみれ。
「でもコアがあるんやな。」

同士討ちで銀のゴーレム倒される。

金のゴーレム意味不明な動作をしていて。

崩れ落ちる。

爆発四散。

すみれ。
「調査しなきゃ。」
「何もあらへん。」
「あのゴーレム魔女の仕業かもしれん。」

あかね。
「でも祭壇の扉が開いている。」
「決して開いてはいけない扉が。」

すみれ。
「進んでみる?」

あかね。
「うん。」

ふたりで手を繋いで奥に侵入。


12


奥の部屋。

地下への階段があって。

進んでいく。

大きなホール。

大きな祭壇がある。

謎の人物が出迎えた。

金色の重装甲鎧にローブ。

すみれ。
「あんたか?なにしてるん!」

魔神。
「我は魔神。」
「人間は魔法を何に使った?」

すみれ。
「冗談かい?」

魔神。
「見るが良い。」

全身から黒いオーラを出した魔神。

強力で。

部屋一面を覆い尽くす。

すみれ。
「なんや?本物やんけ!」

あかね。
「魔神っていうのは本当なんですね。」

魔神。
「汝らは何に使った?」

すみれ。
「すみれちゃんきっかけを掴んだんや。」

あかね。
「わたしはきっかけになりました。」

魔神。
「許さんぞ人間。」
「しかしお前たちはその力を良い方向に使ったようだな。」
「そろそろ調べねばなるまい。」
「いままで魔法を我を介して与えてきたが。」
「何に使っているか見てまわることにした。」
「その力を自分の物にできるか。」
「すべての者にチャンスを与えよう。」
「今日見た事を誰にでも言うがよい。」
「ワタシはここに居続けるぞ。」

魔神消える。

すみれ。
「なんてものを見たんや。」

あかね。
「魔法の原点は。」
「いにしえの秘術と言うけれど。」
「出エジプト記にも記されている。」
「魔神が仲介していたのね。」

気配が消えた地下室で資料を集めて。

小雪ちゃんと小毬ちゃんのもとへ。

役所の大きなビル。

すみれ。
「そんなん見たんや。」

小雪。
「そんな!あれが本物だったなんて。」

あかね。
「知ったの?」

小毬。
「魔法学者にとって。」
「存在が突き止められていたけれど。」
「まさか。」

あかね。
「他にもいると思うけれど。」

すみれ。
「うちらに来るんなら他の娘も目撃しとるんちゃう?」

小毬。
「他にも目撃者?」
「今は居ないけれど・・・。」

すみれ。
「というわけで調査終了や。」
「また何かあったら頼んでや。」

退場。

小雪。
「魔法使いの新しい展開?」

小毬。
「それは正式化するという意味じゃない?」

いろいろ調べていると。

世界において。

他にも目撃者が複数いたそうです。

魔神が出現してから。

魔法が元々は災いの力であると知りました。

だから扱うのが難しく。

それでもって良い目的に使う事が簡単にはできない。

それを知った途端。

テストのような出来事があって。

何かしているうちに。

魔法が自分のものに。

これまで不思議な力に過ぎなかった魔法が。

わたしのものになっていました。

前より自由に強く扱えるのです。

すみれ。
「知り合いの魔法少女は合格したようやな。」

あかね。
「世界中の魔法使いの3割が脱落して力を失いました。」
「この新しい力を得て再出発。」
「テストに合格したのかな?」

すみれ。
「あれが原点やからしょうがないやろ。」
「歴史的に認められていて。」
「出エジプト記。」
「旧約聖書に載っているのが魔法やから。」

あかね。
「元々の姿に還ったのかあ。」

すみれ。
「良い目的に使おう。」
「魔法はわたしの一部。」

あかね。
「そうだよ。」
「これからも魔法と共に。」

すぐに。

戦争がありました。

でも。

戦争は仕掛けた側の敗北に終わりました。

敵国の政治家が魔法使いの襲撃を受けて。

拘束されて人質にされてしまい。

政治家が魔法使いの猛威に晒されて。

それどころではなく。

敵側が中立国を介して和睦を提案。

戦争はあっけなく終結しました。

すみれ。
「将来なにする?」

あかね。
「画家。」

すみれ。
「同志やね。」

あかね。
「もちろん。」

魔法少女の派閥も合併するなどして。

前みたいな派閥争いは無くなりました。

女の子の美しい姿。

特別な女の子の美学。

最近は川で遊んでいるわ。

水遊びやけん。

太陽の日の下。

鳥が舞い。

花吹雪が躍る。

いにしえから伝わる。

魔法という秘術は確実に受け継がれ。

その後も何度でも歴史に華を添えています。

魔神は受け継ぐ者を欲しがっていたのかな。

いまになってそう思いました。

すべては人類が力を手にする過程。

それは人の望み。

人の業でもあって。

奇跡。

第一章「完」



13


新興宗教「エディティオ・ウルガータ」

エディティオ・ウルガータとは「共通訳」という意味で。

要するに自分たちが基準という意味。

教義は「共同体」でいいことのように見えますが。

内容は人類中心主義で。

ヒューマニズム・人文主義・人間主義。

カトリック教会の権威主義・形式主義をかなり批判しているんです。

カトリック教会側からは危険思想として注意が呼びかけられていますよ。

新聞記事に。

批判的な記事が載っていました。

すみれ。
「異端邪説も繁栄するんやな。」

あかね。
「間違ったものが繁栄するというのは。」
「人々が腐敗するか無知に陥った証拠なんじゃない?」

すみれ。
「宗教に対して何も知らなければ。」
「偶然の成り行きでそっちに行ってしまうわ。」
「正しい宗教について誰も知らないのであれば。」

あかね。
「西洋ではあまり見られない現象で。」
「人間の愚かさを巧みに突いたんでしょう。」

すみれ。
「異端の教えを信じても救われない。」
「正教のみ神様の加護があるんや。」
「自分勝手に解釈した連中が何言っても。」
「ほら吹き話。」

あかね。
「陽気暮らしなんてものが教義にあるらしいよ。」

すみれ。
「それって安楽を取りましょうっていう意味やんけ。」
「それ悪徳に繋がるわ。」
「確かに女性は特に。」
「安楽を取りたがる習性があって。」
「腐らせる原因になっているようやけど。」

あかね。
「正教の系図を辿ると。」
「日本では神話の時代。」
「西洋なら神様から受け継がれてきた。」
「神様との関係から得たと証明できるよね。」

すみれ。
「それに対して新興宗教は人間が勝手に解釈した系統を持っているんや。」
「聖書の本当の著者は神様で。」
「著者に啓示を与え続けて。」
「間違いの無いように記されているほどやで?」
「有名なモーセもむかしの言い伝えを基盤に。」
「おまけにモーセは神様と直接会っているし。」

あかね。
「正しい宗教には正統な系図がある。」

すみれ。
「プロテスタントはカトリックから分離したけれど。」
「考え方が違ったのが原因みたいやで。」
「はじめからふたつに分離する定めがあったんやきっと。」
「神様から受け継いできたものは健在。」

あかね。
「それこそ神様の計画だと思う。」
「異端かあ。」
「政府は何もしてないの?」

すみれ。
「脅威が深刻化してきたから。」
「なんとかして抑制しようとしているやけれど。」
「法律が律法を基準にしてないみたいで。」
「中々成果はあがらへん。」

あかね。
「人間は間違ったものを崇拝したら。」
「生き物として成立するのかなあ?」

すみれ。
「人間に対する批判が少ないし。」
「人間は愚かな生き物だという認識が無いんや。」

あかね。
「人類は自惚れたり。」
「高慢になっているのかもしれない。」
「誰かが傲慢を砕いて。」
「高ぶる人類に罰を加わえないといけない。」
「自己批判を忘れた人類は。」
「我が強くて。」
「我を張るようになった。」
「だから悔い改める必要があるんじゃないかな。」

すみれ。
「道理に従って言えばそうなるわな。」
「みんななぜ自分が正しいか?これは説明できへん。」

あかね。
「正しいという理由を述べてください。」
「こう言われると誰も答えられない。」

すみれ。
「どうせ適当な屁理屈を言うくらいやろ。」
「理由を述べられない時点で正しくはないんや。」

あかね。
「いかに道理に従うか。」
「順正であるかが問われるよね。」

すみれ。
「そうだと思うわ。」
「自分は真実だと言う人が多い。」
「確かにそうやね。」

あかね。
「宗教・神様に対しての間違った認識。」
「これは教訓になるかな。」

すみれ。
「間違わないと分からないのも人間やと思うけれど。」
「すみれちゃんは初心に還って。」
「いろいろ学ぶことにしたんや。」

あかね。
「それではこの本とかどう?」

すみれ。
「良書かな?」
「本は愚書が多いから難しいわ。」

あかね。
「本は信頼性で決まっているよね。」

すみれ。
「分かった。」
「古本屋行こう。」

あかね。
「賛成。」

ふたりで手分けして良書を見つけに。

古本屋に向かいました。

新興宗教「エディティオ・ウルガータ」

人間の腐敗の象徴でしょうか。

日本は宗教が浸透しておらず。

西洋のように社会の一部になっていません。

こうした遅れが隙を生んで。

新興宗教(異端邪説)が繁栄する原因になりました。

異端は人間が作った宗教体系で。

正教は神様から受け継いだもの。

両者の違いははっきりしています。

正しい宗教。

特にカトリックとエディティオ・ウルガータは激しく対立している現在。

巻き込まれないように。

注意するだけです。

新しい脅威は生じますが。

素早く対応することができました。


14


「エディティオ・ウルガータ」に行ってしまった魔法少女がおり。

魔法を使って宣伝活動をしております。

力を失いつつ。

必死になっていますよ。

すみれ。
「あいつらここでもやってるん。」

あかね。
「あの娘。」
「魔力を感じる。」

すみれ。
「魔法少女?」
「魔法使いもそっち側に堕ちるんやな。」

あかね。
「魔女の宗教と呼ばれている所以かなあ?」

すみれ。
「そういえば通達があったんね。」
「エディティオ・ウルガータは魔女が教祖だって。」

あかね。
「ではあれを野放しにできないかも。」

すみれ。
「どっちにしろカトリックの批判がすごいんや。」
「被害者が大きくならないうちに倒しとこ。」

変な女の子が。

街で布教をして。

ビラを配ったり。

スピーチをしている所を。

すみれちゃんが接近。

変な娘。
「どうですか?」
「この世界は人類のものなんです。」

すみれ。
「それは誰が決めたん?」
「この世界が人間の物だなんて。」
「さすがに間違いやわ。」

変な娘。
「そんなことはないですよ。」

すみれ。
「人間は神では無い。」

変な娘。
「でも世界は私達の物。」

すみれ。
「いいえ。」
「それは自分たちの物ではないから。」
「自分達の物にしましょう!という言い回しやで?」

変な娘。
「元から私達の物。」

すみれ。
「自分達の物にしたくなった?」

変な娘。
「なに言ってるんですか。」

すみれ。
「あなたは何語を言っているのですか?」
「魔法少女が異端に行ってはならないと。」
「規則があるんやで?」
「ちょっと来てもらおうか。」

変な娘。
「人間様だー!!」
「すべて人間の物!!」

すみれ。
「これは叛意の塊やな。」
「倒したるで。」

変な娘の攻撃。

黒い塊を投げつけてきます。

ある程度距離を取っていたすみれは回避。

黒い塊は破裂して辺りに飛び散り。

妙な空気を放つ。

あかね。
「これ毒系じゃない?」

すみれ。
「状態異常で勝負してくる奴やな。」

変な娘。
「食らえー!」

手から辺りに黒い空気を噴射するも。

距離を取ってから。

すみれちゃんの黒炎弾。

命中して爆発。

変な娘が防御するも。

変な娘が吹き飛ばされた。

すみれちゃんが炎を纏った手で飛びつき。

炎の弾を叩き込んだ。

上手に動けなかった変な娘はこの一撃で戦闘不能。

変な娘は最後の抵抗を試みるも。

魔法が使用できない。

力を失っていた。

騒ぎになったので。

警察官が駆け付けたのですよ。

すみれ。
「わたしらんの規則に触れた娘を発見したんや。」

警察官。
「では身柄を司令部に引き渡します。」
「こちらでは対処できません。」

警察官は変な娘に。

魔石の拘束具を装着して。

司令部に引き渡しに。

連行していきました。

すみれ。
「新興宗教に行ってしまう魔法少女もいるんやな。」

あかね。
「これだと大人の人も有り得る話だよね。」

すみれ。
「小雪ちゃんと小毬ちゃんに連絡しよっか。」

あかね。
「知らないことはないかも。」

すみれ。
「現場を見ない主義やからな。」
「わたしらんが報告しなきゃ発見できへんかも。」

あかね。
「それじゃあ役割分担ってことで。」

小雪ちゃんと小毬ちゃんは対策に追われています。

異端者は。

後に。

ルールに乗っ取って追放処分に。

ポルトガルの島に流されてしまいました。

どうやら異端との戦いが熾烈化したようです。

外国でも同じ動きがありますが。

市民が魔女に反対して。

抗議していますので。

時間の問題でしょう。

すみれちゃん。

今日はお手柄です。


15


新興宗教の魔法少女。

正教の魔法少女と魔法使い達が小競り合いを開始してしまいました。

いつものように街を歩いていても。

魔法使いの気配があります。

苺花ちゃんと美香ちゃん。

日葵ちゃんと会いました。

すみれ。
「なんだか同士討ちしてるん?」

美香。
「なんだか知らないけれど。」
「裏切り者との戦いになっちゃった。」

美香。
「あたしはね?」
「さっき大人の魔法使いやっつけたんだ。」

日葵。
「三人でチームを組んでこの地域を掃討しようと。」
「行動しているんですわ。」

小雪ちゃんと小毬ちゃんが駆けつけました。

紗莉奈ちゃんと乃土香ちゃん。

千夏ちゃんが護衛していますよ。

小雪。
「魔女に取り込まれて。」

小毬。
「買収までされて魔法使いが暴れていて。」

紗莉奈。
「そうそう。」
「この街も激戦区になってしまったわけだ。」

小雪。
「わたしたちは現場視察。」

小毬。
「さっさと終わらせないと。」
「市民に迷惑になる。」

千夏。
「国が指定する神様に対しての教義を質問してくださあい。」
「すぐ分かるんですけど。」

乃土香。
「罪状は国が指定する神様に従わなかった。」
「これで掃除してね。」

すみれ。
「誰が裏切り者か分からない状態なわけね。」

あかね。
「私達も情報送るから。」
「すみれちゃん。」
「手柄のチャンスだよ。」

すみれ。
「了解やわ。」
「みなで連携プレー。」
「ひとつのチームというのは得心したで。」

小雪。
「大人の方々が困惑しているから。」

小毬。
「新興宗教の教祖は弾圧しないといけない?」

小雪。
「もうすぐそうなると思う。」

みんな退場。

去っていきました。

すみれ。
「たぶん仕掛けてくるで。」

あかね。
「あの作戦試す?」

すみれ。
「そうやな。」
「相手の動きは正確や。」
「しかし正確過ぎる動きは読まれやすい。」
「読まれたらもう終了のお知らせ号外やな。」

あかねちゃん。

後方20メートルを維持して。

他人のフリをして歩いています。

大人の魔法使いが接近。

魔法使い。
「国の指定する神々について。」

すみれ。
「神社の歴史には詳しいで?」
「存分に語ってやろうか?」
「由緒を記した看板の画像があるんや。」

魔法使い。
「分かった。」

魔法使い去っていきます。

また魔法使いがやってきて問いただします。

魔法野郎。
「魔法を己の利益の為に使いたくないか?」

すみれ。
「これはご破算。」
「魔法は元々は災いの力やで?」
「なんの為にあるか?」
「モーセの伝説に記されているんやから。」

魔法野郎。
「それではさようなら。」

すみれ。
「おっと?逃しはせんよ。」

炎のエネルギー弾をぶつけて。

転倒する魔法野郎。

魔法野郎。
「やってくれたな!」

後ろから通行人のフリをしたあかねちゃんが。

魔法野郎を拘束。

そのうちにすみれちゃんがいろいろ叩き込んで。

魔法野郎倒れる。

すみれ。
「ひとり倒したで。」
「警察官に頼んでおこう。」

美香。
「あれー?」
「倒したんですか?」
「そんなにあっさり。」

すみれ。
「ミカちゃんやな。」
「まあ実力ってことや。」

あかね。
「もうひとりこっちを見ている。」

魔法野郎ふたりめ。

奇襲してくるも。

待ち伏せしていた日葵ちゃんに。

レーザーで射抜かれる。

魔法野郎弐号。
「ぐわっ!」
「なんだと。」

すみれ。
「なにが理由ですか?」

魔法野郎弐号。
「派閥に所属していれば蹴落とす敵だ。」

すみれ。
「生の感情丸出しで戦うなんてな。」
「それでは人に品性を求めるには絶望的やね。」
「もし感情に任せるのが正しいのであれば。」
「理性を無視する意味となるのだから。」
「理性を失った人間の醜さがよく出ているわ。」

魔法野郎弐号。
「野獣より酷いなんて言うのか!」

美香。
「スキあり。」

美香ちゃんに殴られて。

魔法野郎弐号転倒。

接近戦に強い美香ちゃんに詰められて。

あかねちゃんまで加わって。

魔法野郎弐号何もできない。

警察官が到着して。

魔法具で拘束。

魔法野郎2名を捕虜にできました。

すみれ。
「ちょっと魔法のペースが速いわ。」
「帰って休息するな。」

あかね。
「わたしも。」
「じゃあまた。」

帰宅途中。

ナンパされました。

シャルロッテ。
「ヘイオジョウサン。」
「ワタシトイイコトシナイ?」

すみれ。
「なんや。」
「またあんたか。」

シャルロッテ。
「今日は用事がアッテネ。」
「戦ってモライマス。」

すみれ。
「前の夢と言い。」
「運命の赤い糸で結ばれていたようやな。」

シャルロッテ。
「ソウダネー!」

すみれ。
「戦う運命にあったんや!」

すみれちゃん。

シャルロッテは正面攻撃に強いので。

遮蔽物に移動して。

威嚇射撃しながら壁に隠れ。

一周まわって。

シャルロッテの背後から。

エネルギー弾を叩き込みました。

シャルロッテ。
「Nanu!?」

シャルロッテ倒れる。

すみれ。
「覚悟せえ。」

シャルロッテ。
「ただ戦った事実がホシカッタダケデ。」
「本気ジャナイヨ!」

すみれ。
「言い訳やな?」

シャルロッテ。
「ワタシタチモ工作して異端のヤツラ倒すツモリだから。」
「今は味方を装っている。」
「邪魔シナイデ!」

すみれ。
「要するにスパイ工作をあいつらにしてるんと?」

シャルロッテ。
「ソウダヨ!」
「コウシテちょっかい出さないとダマセナイヨ!」

すみれ。
「それが本当ならいいんやけれど。」
「そうであるならばうちから逃げられるはずや。」

すみれちゃん手加減。

すみれちゃん適当な攻撃を加える。

シャルロッテ逃げ出す。

シャルロッテは意外に早くて。

回避運動をしながら。

あっという間にどこか彼方へ。

帰宅して。

翌日。

新聞に戦果発表があり。

すみれちゃんとあかねちゃん。

連携でふたり撃破して捕虜にできたのが。

けっこう賛美を得ておりました。

すみれ。
「うちお手柄やな。」

あかね。
「捕虜を訊問すれば情報が得られるし。」
「死なせなかったのが最大の成功。」

すみれ。
「うちも実力者の仲間入りしたんやな。」

あかね。
「勝って兜の緒を締めよ。」

すみれ。
「賛成やわ。」

魔法少女のトップ10に入っているすみれちゃん。

戦争は手柄を立てるチャンスか。

飛躍するチャンスになるようですね。

すみれちゃんは好調を維持できています。


16


新興宗教に堕ちた派閥が出た時点で。

派閥争いが勃発。

また内戦状態になるも。

誰が違反者が分からなくなった単なる混乱であり。

裏切り者は誰か?の状態です。

終息すべく巫女の魔法少女が出ていき。

切り札になりました。

宗教の啓蒙に対する能力が非常に高く。

ニュースに出ては。

正しい情報によって啓蒙が素晴らしく。

市民は理解を得ました。

すみれ。
「絵画は完成や。」
「テレビの中も完成されたんやな。」

あかね。
「どうする?」
「会いに行く?」

すみれ。
「そうやな。」
「意見もいろいろあるし。」

すみれちゃん。

巫女の魔法少女。

瑠璃ちゃんを尋ねました。

神社に勤務している女の子で。

最年少の巫女です。

すみれ。
「すみれちゃんやで?」

あかね。
「あかねです。」

瑠璃。
「るりです。」
「意見交換でもしますか?」

すみれ。
「話が早いわな。」
「現場の話はいくらでもするで。」

瑠璃。
「連携が肝心。」
「是非。」

あかね。
「私もいろいろ尋ねてまわって。」
「友達の魔法少女からも情報が多い。」
「これは足しになるのかな?」

瑠璃。
「情報提供感謝します。」
「時間がある限り聞かせてください。」

すみれ。
「まず最初に。」
「すみれちゃんはかなり戦闘回数が多くてな。」
「シャルロッテとか言うやつもいて。」

あかね。
「その前は派閥争いがこっちの街にも来て。」

瑠璃。
「情報が多そうですね。」
「ここで話すには不足しています。」
「事務所がありますので。」
「お茶を出しますね。」
「どうやらすべて情報を貰う必要があるみたいです。」
「時間制限はなしにしましょう。」

すみれ。
「そうやなー。」
「すみれちゃん情報いっぱい持ちすぎて。」
「小雪ちゃんと小毬ちゃんに伝えきれんわ。」

そのまま2時間会話は続き。

瑠璃ちゃんは現場の状況を把握。

以降。

すみれちゃんとあかねちゃんは。

情報提供のコネクションになりました。

瑠璃ちゃんは事を知ることができ。

小雪ちゃんと小毬ちゃんと合流。

大人の魔法使いと一緒に。

事を治めて。

総裁代理を務めることになりました。

禍の元凶を断つために。

尽力すると発表され。

困惑していた政府もやっと。

一息。

すみれちゃん。

地域の魔法少女を見つけては情報を得て。

整理整頓。

情報取得係に尽力しましたが。

それが大人の魔法使いの好評を得ています。

何かと活躍できる。

できる女性として。

すみれちゃんの手腕は高く評価されています。

すみれちゃんは。

作品をあらかた完成させて。

図書館通いしていますね。

また動乱に陥ったこの国。

でも。

終息の見通しはつきました。


17


総裁代理の巫女の魔法少女をよしとせず。

帰宅途中の瑠璃ちゃんを。

15人もの魔法使いが襲撃。

瑠璃。
「何者ですか?」

魔法野郎。
「派閥があるんだ!」

必死に攻撃を加えるも。

まったく通じない。

魔法が打ち消されて。

効果なし。

接近戦を仕掛けるも。

あまりのパワーにまったく為す術なしの15人。

小雪ちゃんと小毬ちゃんが遅れてやってきて。

乱戦に突入するのです。

瑠璃。
「相手の魔法を操作します。」
「牽制してください。」

小雪。
「簡単だよ。」

小毬。
「裏切り者どもめ!」

相手の魔法使いの魔法が操作されて。

上手に発動しません。

魔法使いが必死になって。

格闘戦を仕掛けようと追い回しますが。

味方の魔法使い5人が待ち伏せしていて。

おまけに万能地雷を踏んで。

15人中9人が吹っ飛ばされて。

9人中3人が死亡。

魔法使いの気配を察して。

罠を張っていた瑠璃ちゃん。

急造品の罠でも強力で。

魔法使いはついに逃げ出しました。

瑠璃。
「裏切り者が思ったより多いようです。」

小雪。
「新興宗教のせいかな。」

小毬。
「この際。」
「大粛清を発動する?」

小雪。
「そのほうがいいかも。」

瑠璃。
「被害が大きくならないうちにやりましょう。」

小雪。
「そうしよう。」
「電話っと。」
「長官。」
「オペレーション発動。」

大粛清が発動され。

一斉摘発が発生。

裏切り者の定義が確立していて。

教義について述べれば。

相手は自分の主張を言うので。

その方法で裏切り者をすべて追放・処分したのです。

かなり大規模なこの作戦は。

日増しに裏切り者たちの力を奪いつくし。

新興宗教にも影響が及び。

「エディティオ・ウルガータ」は破壊活動と見なされて。

公安警察によって排除されていきました。

異端に取り込まれた派閥も制圧。

暴れていた派閥が倒されたことによって。

派閥争いは再び治まりました。

瑠璃。
「ここまで勢力が拡大しないうちに。」
「手を打たなかった?」

小雪。
「人類の怠慢です。」

小毬。
「情けない。」

動乱も終了に向かい。

市民の憂いも取れていき。

なんとか正常化しつつある。

近況です。


18


政治家の内部にいる野心家が新興宗教を使って。

工作をしておりました。

人心掌握をしようとしていたんですね。

衆愚政治に陥りつつあったものの。

それに乗じて。

人気投票を独占する計画でした。

エディティオ・ウルガータの信者を巧妙に利用して。

人気を独占しようとしていたのです。

瑠璃。
「数日前に倒された新興宗教。」
「あれは根本的に政治利用する為のものだったんですね。」

小雪。
「新手のプロパガンダでした。」
「いろんな宗教のパクリコピーを使って。」
「人気を獲得しつつ。」
「新興宗教で有権者を操作しようとするなんて。」

小毬。
「でもあの人達の賭けは失敗でした。」
「正教をあやふやにして。」
「自分たちの教えを徹底して。」
「市民を混乱させる作戦。」
「もうすぐその政治家達は監獄送りになる。」
「それにしても教祖が行方不明。」

瑠璃。
「それほど私達が腐敗していた事実なんです。」
「政府を説得してみます。」

政府がこれを利用して。

政治を正して。

スローガンが生まれました。

ことわざ。

上清ければ下濁らず。

正しい政治を行えば、世の中に不正を行う人もいなくなる。

何事も上に立つ人が行いをただすことが大事という教え。

瑠璃。
「宗教が遅れてしまって。」
「啓蒙が必要だったんですよ。」

小雪。
「政治の啓蒙も必要?」

小毬。
「人々が自分勝手な解釈をはじめてから。」
「根本的に正しさについて追及が必要かな?」

瑠璃ちゃんが前に出て。

大人の魔法使いと連携して。

政治の啓蒙活動も行われ。

動乱を機会に。

正しい政治とは?という「問い」が生じて。

国会でも議論されました。

新聞をふたりで読んでいるすみれちゃんとあかねちゃん。

すみれ。
「なんや?」
「いろいろ変わってるんやな。」
「一か月もしないうちに。」

あかね。
「何か悟ったのかな?」

すみれ。
「君子は豹変す?」

あかね。
「いきなり思想や主義が変わったんだね〜。」

すみれ。
「すみれちゃんご機嫌や。」
「ジュース飲もうか。」

あかね。
「それなんのジュース?」

すみれ。
「一本1000円もする。」
「高級な奴。」
「市場で手に入れたんや。」

あかね。
「お菓子もあるね。」
「パーティー?」

すみれ。
「みんな呼んだろうか。」

地域の魔法少女が集まってきて。

1時間ほど盛り上がって雑談。

珍しく。

歓喜に溢れていた。

すみれちゃん。

また次に歩みを進めます。

あかね。
「どんどん進んでいくね。」

すみれ。
「至高の女性とは?」
「女性は安楽を優先するか。」
「もしくは安楽・快楽を決して離さない習性があるんや。」
「神様への畏敬・敬虔が人にとってすべて。」
「女性は女神様に教わらないといけない。」
「神様に教わった女性が最高の存在。」

あかね。
「きちんとした教えは大切だからね。」

すみれ。
「そうやな。」
「人間の独学にも無理があるで。」
「もう夕方。」
「すみれちゃん休んどくわ。」

あかね。
「それじゃあまたね。」

夕日に照らされて。

スポットライト?

女の子に降り注ぐ。

恩寵かな?

真面目に女性をやるとこうなる?

女性とは何か?

自分なりに追究する必要があるみたいです。

夕日が眩しい。

女の子が輝いて。

女の子の存在はここにあります。


19


新興宗教「エディティオ・ウルガータ」の教祖。

「コスモ・クイーン」と呼ばれる三人は最強の魔女で知られ。

存在が明らかになりました。

「コスモ・クイーン」は魔法少女の買収を開始。

魔法使いに違反者が続出していたのです。

事態の終息にと。

その街のリーダーにすみれが抜擢されました。

すみれ。
「というわけでうちが統治者になったんや。」

あかね。
「おめでとう。」

紗莉奈。
「そういえばリーダー不在だったよね。」

乃土香。
「御三家が取り仕切っていたから。」

千夏。
「そうなるとあたしら。」
「派閥を超えた連携になりますかー?

日葵。
「今は派閥とか関係ないんじゃない?」

苺花。
「共通の敵がいますし。」

美香ちゃん。
「とりあいずそいつら倒してから。」
「いろいろ決めようよ。」

すみれ。
「よろしくやで。」

それまで小競り合いを繰り返していた他の娘たちは。

すみれちゃんを見直す機会が訪れ。

それ以来。

よく遊ぶようになっていました。

リーダーの仕事はその地域の治安維持なので。

やることは少ないのですが。

魔法少女の集いが出来た以上。

魔法少女が1グループで行動を続けるために。

魔法使いはこの街を標的にしなくなり。

むしろ避けるようになりました。

この街には平和が訪れ。

すみれちゃん達が遊びまわるもので。

他の魔法少女も手を出さなくなり。

そのうち裏切り者は全滅していきました。

「コスモ・クイーン」の計画は。

魔法少女同士で争わせ。

市民を煽り立て。

魔女狩りに持っていこうとしていて。

魔法少女・魔法使いは危険人物であると洗脳を仕掛けていましたが。

事実上のアイドルである魔法少女たち。

さらに違反者は厳しく罰する体制が整い。

特別な女性としての確かな地位があるので。

市民は挑発に乗りませんでした。

時に犯罪者を迎撃することもあるもので。

結局。

市民に看破されて失敗。

自分の教団が消滅してしまった「コスモ・クイーン」たちは。

独裁者の支援によって。

首脳の洗脳や内乱工作。

骨董品の盗みなどなんでもやっており。

犯罪者として指名手配されました。

外国は決着が付き。

あとはこの国の「コスモ・クイーン」を退治するだけとなっています。

すみれちゃんはリーダーとして。

全体の善を図りつつ。

善い目的を出そうと。

提案の繰り返し。

会議室。

瑠璃。
「すみれさんは確かに素晴らしい人です。」

小雪。
「能力は折り紙付き。」

小毬。
「太鼓判。」
「神奈川県はすべて任せておきましょう。」

瑠璃。
「コスモ・クイーンの所在は?」

小雪。
「それが変装が上手なのか。」

小毬。
「一切見つかりませんねぇ。」

瑠璃。
「国外に逃したら駄目ですし。」
「なんとか国内で退治しないといけません。」
「外国に逃げても無駄ですけれど。」
「唯一独裁者が好んでいますから。」
「今後何をしでかすか分からないものです。」

すみれちゃんのアトリエにて。

すみれ。
「今度東京に遊びに行かない?」

あかね。
「大都会のお勉強。」

紗莉奈。
「それいいよね。」

乃土香。
「池袋とか秋葉原。」

千夏。
「貯金あるから。」
「必ず荷物いっぱいになるんですけどー。」

日葵ちゃん。
「それは貸しにできるよ。」

千夏。
「利子ありそうだから自分で持つんですけど。」

苺花ちゃん。
「名所案内は私が作成しますね。」

美香ちゃん。
「私は計画表。」

すみれ。
「じゃあすみれちゃんがまとめるで。」
「全体の善の為に。」

東京豪遊計画が決定。

切符がすみれちゃんを待っている?

そんな近況。

女性の歴史もはじまりを告げた?

ニュースで女性について。

政治の啓蒙などが放送されて。

向上心を取り戻した人々。

いつしか低迷して堕落した世の中は。

この動乱で元通りになり。

活気溢れる明るい世の中へ向かっています。

人々は神様に幸福を祈り。

新しい時代が幕を開けました。


20


豪遊を繰り返すコスモ・クイーン。

すべての黒幕であったが。

その魔女の前に魔神が現れた。

魔神。
「気に食わない。」

コスモクイーン壱。
「気に食わない?」

コスモクイーン弐。
「わたしら見放された?」

コスモクイーン三。
「魔力が減退しとるぞ。」

魔神。
「魔法には本来あるべき使用用途がある。」
「貴様らは私利私欲のみだな。」
「覚えておけ。」
「全員が救われる事は無いとな。」
「万人救済説という妄想に浸っておけ。」

魔神消える。

東京に遊びに来ていたすみれちゃん。

ふと東京ホテルに立ち寄る。

ここには展示コーナーがあって。

ホテルの仕組みなどについて学べるのです。

有名人同士の交流が盛んなホテル。

外国の有名人が滞在すると。

友人同士で訪ねてくる風習があるそうで。

そのためか。

奥に入っても何も言われません。

超高層ビルでもありますよ。

すみれ。
「ちょっと景色堪能しよう。」

あかね。
「花より団子はなしってこと。」

紗莉奈。
「花見で花を撫でるより団子を食べる?」
「花見の意味がないよ。」
「身分が低い連中の仕業か!?」

乃土香。
「壮観になるかもしれない?」

千夏。
「チカは賛成なんですけど。」

日葵ちゃん。
「絶景見たい観たい。」

苺花。
「人工物の景色?」
「これって美しいの?」

美香。
「見てから言いなよ。」

一方。

強力な魔力を隠し切れなくなったコスモ・クイーンは。

東京ホテル最上階のヘリポートに出向いて。

一気に空港に。

プライベート・ジェットで逃亡に出ようとする。

屋上に辿り着いたすみれちゃん一向と遭遇。

コスモクイーン壱。
「あれは魔法少女じゃぞ。」

コスモクイーン弐。
「なんと!運に見放されるとこうなるのだ。」

コスモクイーン三。
「わたしらここで最期じゃないぞ。」

あかね。
「あれ魔女なんじゃ?」

すみれ。
「ほんまや。」

美香。
「潰してやるー。」
「友達の敵!」

苺花。
「突貫します。」

日葵ちゃん。
「長距離から援護しますよ。」

紗莉奈。
「食らえ!」
「ウィンクルムブーメラン!」

乃土香。
「接近して?」

千夏。
「あたし囮になりますかー?」

あかね。
「シールド展開。」
「突撃!」

すみれ。
「乱戦やで。」
「数で上回っているから。」
「なんて油断せんで。」
「反撃の隙を与えず。」
「思うように魔法が使えない状況にしてやって。」

全員で攻撃する。

コスモクイーンたち。

複数の敵に対して対処できず。

一方的な展開に。

美香。
「わっ!」

美香ちゃんが吹っ飛ばされるも。

華麗に着地。

掴まれた乃土香ちゃんは感電させて。

コスモクイーン弐を弱らせました。

コスモクイーンたちは抵抗する。

コスモクイーン壱。
「並みの魔法少女ではないぞ。」

コスモクイーン三。
「普通の奴とは違うぞ。」

千夏ちゃんが止まって戦闘をしているコスモクイーン壱を影打ち。

束縛。

美香に殴られて。

コスモクイーン弐倒れる。

迎えのヘリコプターがやってくる。

コスモクイーン三。
「こやつらを倒せばこっちのもんだ。」

魔法が飛び交い。

防御や回避を繰り返す。

屋上のヘリポートの戦闘。

コスモクイーンはけっこう粘っている。

一方的に攻撃を食らっているコスモクイーン。

ギリギリあるゆる手を尽くして応戦するも。

ついには負傷。

コスモクイーンの頼りの綱である。

ヘリコプターに「AIM-9Lサイドワイダー」ミサイルが着弾。

ヘリコプター撃墜。

シュルロッテ。
「AH-1Zヴァイパーダヨ。」
「やっぱりコンナコトヤッテタヨ。」

すみれ。
「素晴らしいタイミングやな。」

コスモクイーン壱。
「うわ・・・。」

シュルロッテ。
「機関砲でウチコロセルヨ。」
「トウコウシナサイ。」

コスモクイーンは戦意喪失。

激しく動き回って。

なんとか保っていたが。

これをきっかけに。

猛攻を浴びて倒れる。

コスモクイーン全員。

魔力が尽きて気絶。

すみれ。
「思わない収穫が出来たなあ。」

シャルロッテ。
「追跡は成功ダヨ。」
「魔錬部隊早く現場にイソイデ。」

あかね。
「中々てごわかった。」

紗莉奈。
「これだけの攻撃を凌いでたんだ。」

乃土香。
「何気に強かったのかあ。」

千夏。
「チカ手柄なんですけど。」

日葵ちゃん。
「そうだねー。」
「きっと有名人になるよ。」

魔法使いの警備部隊がやってきて。

コスモ・クイーンは全員捕らえられ。

魔女の野望は砕け散った。

中華連盟は。

切り札の魔女まで失って。

国際的に不利な立場に陥っていた。

世界的な紛争だったこの戦いはやがて幕が降り。

動乱を機会に。

自らを反省するに至った人類は。

腐敗・退廃・堕落を教訓に。

新しい体制をスタートさせた。

それは人類が自分を顧みた結果である。

数か月後。

功績を立てたすみれちゃんは魔法少女を代表して。

国会のスピーチに出向いていました。

新聞記者の前で。

すみれ。
「人間中心の文化があった。」
「ならその反対の神様中心の文化がある筈です。」
「過去の人類の有り方は正しくはないかもしれない。」
「歴史は神様を中心にすることにより。」
「まったく新しい展開が築かれ。」
「神様中心の文化によって人の繁栄は約束されるのです。」

すみれちゃんが神様中心の文化を説いた為。

メッセージは世界に伝わり。

ここに神様中心の文化が花開いた。

名が知れた女性となったすみれちゃん。

小雪ちゃんと小毬ちゃんと同じ地位を手にしました。

これからは国家の支援係となります。

いつしか発現した魔法少女の力。

それをもってきっかけを掴んだすみれちゃんは。

女性として飛躍することになったのです。

すみれ。
「多くの本を作ることには。」
「限りがない。」
「多くのものに熱中すると。」
「からだが疲れる。」
「結局のところ。」
「もうすべてが聞かされていることだ。」

あかね。
「動乱を詳細に記した書物は完成。」
「自伝かな?」

すみれ。
「魔法少女はアイドル。」
「アイドルが戦うんやから。」
「当然もったいないほどのリスクはあるん。」
「途中で戦死するかと思った。」

あかね。
「でもきちんと認められた。」
「結果は良し。」

すみれ。
「これからうちはすることがあるんね。」
「でもすみれちゃんの美学は完遂したね。」
「花のように散るか?岩のように永く?」
「どちらかになるんよ。」

あかね。
「まだこれから。」
「将来結婚しようね。」

すみれ。
「いい諧謔を言うわな。」
「これからすみれちゃん本番やね。」

これはひとつの時代の出来事。

歴史の一幕にして。

後世に語り継がれる伝説。

伝説の魔法少女のひとり。

すみれちゃんの足跡。

女性は花ですか?岩ですか?

すみれちゃんは「安楽」が人を腐らせる原因だと考え。

神社に赴いて。

すべてを伝えました。

短期間で飛躍的な成長を遂げ。

敬虔が人にとって最高のものであると思い。

神職を経て。

後に改名。

現代に蘇った賢者になっています。

賢人から受け継がれし系統。

正統派。

時代は進んでいきます。

魔法少女はアイドル。

特別な女性によって女性の美学が追及された結果。

魔法少女の活躍は世界にもきっかけをもたらし。

人類について積極的に議論されるようになりました。

人類は思いを新たにし。

一日ずつ。

石に刻まれます。

新しい女性として・・・。



21


すみれの過去。

少し前にあった。


はじまりの物語。

かつての存在。

すみれちゃん。

優秀な女の子で。

飛び級で短期コースに入っていきました。

それまでは普通の学校でしたが。

心構えや人間性に優れているとされ。

学校が変更されたのです。

きっかけの出来事。

休日。

街で遊んでいたすみれちゃん。

友達と一緒。

すみれ。
「タピオカドリンクあるらしいわ。」

女子高生。
「まじ?」
「飲んでいこうよ。」

すみれ。
「?」

女の子。
「すみれも早く来る来る。」

すみれ。
「普通ってなに?」

女子高生。
「え?普通?」

すみれ。
「たまたま成立した普通の基準。」
「なるほど。」
「絶対的な根拠が無いわ。」

女の子。
「えー難しい。」

女子高生。
「でも普通でいいんじゃない?」

すみれ。
「あなたの考えの根拠はありません。」

女子高生。
「あーうちわからん。」

友達との仲は良かったのですが。

だんだんと合わなくなり。

離れました。

普通教室の出来事。

教師。
「進路はどうする?」

すみれ。
「さあ?」
「アイドルになろうと思ったら?」

教師。
「きちんと決めてみてはどうか?」

すみれ。
「普通の道って。」
「大衆の一部になれという意味ですか?」

教師。
「安定した職を・・・。」

すみれ。
「すべてを疑ってみたら。」
「確かな根拠があるものだけ残った。」
「あなたにはそれがない。」

教師。
「これはまいった。」

ある時。

学校の連中が割と陰湿なのに感づく。

快活とは違う。

他の学校はどうかな?

そう思って。

他の学校に寄ったりもしていたものの。

陰湿な雰囲気はどこにでもあった。

職員室。

教師。
「集団についてどう思うか?」

すみれ。
「集団ってなんですか?」
「統率も無い。」
「単なる群れですか?」
「偶然集まった集団。」
「わたしは個人主義ですので。」
「集団主義を押し付けないでください。」

教師。
「協調については?」

すみれ。
「集団主義という名前の新興宗教について?」

教師。
「この娘はエリートコースだな・・・。」

すみれ。
「へ?」

一か月後に。

聡明で賢明な娘だけを集めた女子高に特別編入され。

英才教育を数年で習得するに至ります。

リベラルアーツ式の教育でしたが。

有神論を採用している所が違っていましたね。

神様への忠誠を誓う正教の人々が運営する。

私立でしたよ。

政府の助成金があり。

新しい教育として実験されており。

実用化まであと少し。

そんな学校です。

編入時の自己紹介。

すみれ。
「すみれちゃんやで?」

クラスメイト。
「すみれちゃんが現れた!」

あかね。
「コマンド。」

クラスメイト。
「お菓子食べる?」

あかね。
「抱きしめてあげよう。」

生徒会。
「これはかわいい娘が入りましたなあ。」

休息時間。

すみれちゃん。

とある先輩に告白されてしまう。

なんと楽天主義者の集まりで。

道理に明るい女の子だけが集まっていたのです。

あかね。
「順正である事がはじめに教えられる。」

すみれ。
「なるほどなー。」

先輩。
「キミいくつ?」
「お茶しない?」

あかね。
「いいえわたしが取った。」

先輩。
「なにっ!」
「ならば勝負だ!」

クラスメイト。
「カードゲーム大会出場者同士!おもしろいゾ!」

すみれ。
「なんかとんでもない世界やわ・・・。」

あかねちゃんと自然と仲良くなっていましたね。

他にも友達がたくさん。

向こうからアプローチしてくるのです。

こんなんで。

短期学習コースは過ぎていき。

「学問」についてきちんと教わりました。

学問は自身の成長の為に生涯を通して学ぶもの。

論語の一節が強調されます。

とても効率的で。

自主的に学ぶ事を覚えましたね。

この頃。

人間の腐敗を見るようになりました。

確かな情報では無いのですが。

どこをどう見ても腐敗しているような。

人間の有様しか出てきません。

特に女性の堕落した一面を直視してしまいました。

女性は本能的な性欲に溺れて。

夫を求めて徘徊するほどで。

自分で選択しているような雰囲気ではありません。

本能に振り回されて結婚していたり。

性欲に溺れているような感じがして。

いつまでもそんな状態で一向に進展がありません。

すみれちゃんは彼女たちの愚かな振る舞いの逆をして。

他山之石。

自分を強力化させていきました。

すみれ。
「女の人はあれでいいの?」

あかね。
「その人はあの程度。」
「わたしたちは違うの。」

すみれ。
「そうやな・・・。」

あかね。
「同じ人でも違いがある。」
「あの人達とは違うから。」
「どうしてあの人達と同じ道を行く必要があるの?」

すみれ。
「たまたま成立した女性という見解。」
「それに従って。」
「腐敗したり間違っても固定概念と化して。」
「固まっては従っての繰り返し。」

あかね。
「そんなもの。」
「自然由来の考え方はしないから。」

すみれ。
「女性についての見解の絶対的な根拠は無い。」
「女神様を見たらなんか女性について分かったわ。」

あかね。
「でしょ?」
「人間の自分勝手。」
「人間は増長したから。」
「あっちには行かないで。」

すみれ。
「なるほどなー。」

現代の女性の姿を見せられて。

失望したすみれちゃんはタモトを分かったのです。

絵画についてピカソやゴッホ。

美術にハマって。

美術館を巡りましたよ。

美術とは?

美を表現する芸術。

空間的、視覚的美を表現する芸術。

絵画・彫刻・工芸・建築など。

美しいもの。

たっぷりと観てまわったのです。

あかね。
「イラストから転向してみようかな。」

すみれ。
「絵画?」
「目の前にあるリンゴをそのまま描く必要は無いのでは?」

あかね。
「確かにそうだよね。」

すみれ。
「対象物をそのまま絵にする必要は無いのでは?」

あかね。
「そうだと思う。」

すみれ。
「ちょっと描いてみよ。」

エイプリルフールに。

「ニューアップル」というリンゴを描いて。

カオスなおふざけ絵でした。

公開したら。

画家から素晴らしいと言われて。

絵画の世界に入って行きましたよ。

すみれ。
「絵画もいいけれど。」
「あんまり体が良くないかも。」
「体力必要。」

あかね。
「格闘技やる?」

すみれ。
「力は必須科目。」
「ボクシングやってみるかな。」

あかね。
「だったらわたしがフェアバーンシステムを教えてあげる。」

すみれ。
「フェアバーンシステム?」

あかね。
「軍人直伝。」
「人殺しの戦闘術。」

無理矢理教わるものの。

短期間で充分なレベルに達するんですよ。

強力過ぎる戦闘力を持つ女の子になれました。

力を持った事で。

すみれちゃん。

弱い者をたくさん発見していきます。

弱い事が良いとされていますが。

本当の所は弱い者は虐げられて。

強い者が結局すべてにおいて勝ちます。

善悪としては違う事に感づきました。

そこで武士をお手本に習います。

図書室。

すみれ。
「正しい力。」
「武士道?」
「義なる力に服従する定めにある弱き愚かなる者。」
「弱さと愚かさを混同しつつ。」
「決して善の定義に入らない。」
「なおかつ正しくない彼ら。」
「こんな考え方もあるんやね。」

弱い事は善ではありません。

また彼らは。

正しくもありません。

善ではありません。

正しくもありません。

定義とは違うようです。

これも発見でした。

さらに。

古本屋で。

良書と愚書が分かれている事にも感づきましたね。

クラスメイトと情報共有があって。

すらすら行きましたよ。

ある時。

バッグをひったくられました。

そのまま追わずに。

適当に追いかけて。

死角に気を付けて。

相手が止まった所を。

無暗に入らず。

フェイントを入れたら。

相手が掴もうと必死になったので。

ひらりと避けて。

相手がミスした瞬間。

殴り飛ばしました。

一発ではありません。

数発入れました。

顔面の急所にヒットしてしまい。

相手は全治三週間。

暴漢は血だらけ。

相手が倒れても追撃しなかったので。

許されました。

モーセの律法が適用されていたのです。

魔法少女の力が強くて。

威力が上がっていたようですね。

英雄談として新聞に掲載されると。

世間の評判はおもしろいものでした。

たまにあるそうです。

新鮮だったのでしょう。

学校の裏庭にて。

すみれ。
「なんだか不思議な力があるんや。」

あかね。
「あっ!それ!?」

あんまり素敵で。

さりげなく。

あかねちゃんが接近。

すみれちゃんのほっぺにキス。

魔法が凝縮された特殊な石。

魔石を握らせます。

すみれちゃん。

アイドルの衣装にチェンジ。

オーラが放たれました。

すみれ。
「えー?」

あかね。
「あらまあ報告しなくちゃ。」

すみれちゃん。

しばらくして衣装が元に戻り。

能力の制御を開始。

自由に扱えるようになり。

教師がつけられました。

教師は魔法使い一族のひとりで。

名が知れた実力者です。

パィスベル。
「よろしくねー。」

すみれ。
「よろしく。」
「漢字では駄目ですか?」

パィスベル。
「そのほうがいいかもしれないわね。」

すみれ。
「では黒板に書きますね。」

パィスベル。
「やってしまえー。」
「ってなに言ってんの。」

すみれ。
「やっぱり駄目かあ。」

パィスベル。
「書けばいいじゃない。」

すみれ。
「では我が国伝統の。」

パィスベル。
「本気で書くんじゃないよ!」

すみれ。
「ノリいいです。」

パィスベル。
「次は旗作ってきなさい。」

すみれ。
「なんと。」

パィスベル。
「できるの?できないの?」

すみれ。
「本気で?」

パィスベル。
「本気よ。」

すみれ。
「おおなんという女性。」

パィスベル。
「これでも25なのですよ。」

すみれ。
「少女の容姿がある。」

パィスベル。
「まあ。」
「かわいがってあげようじゃないの。」

すみれ。
「わっ!」

抱きしめられるすみれちゃん。

はじまりはこんな感じでした。

いまでは普通の光景。

きっかけが無ければ。

きっかけが与えられなければ。

多分。

普通のまま。

でも今は。

独立した存在。

普通とは違うんです。

ただ。

普通の概念がたまたま成立したに過ぎない。

そして普通を基準にする人間とは。

別物だった。

鷲は豚の群れには入れません。

獅子がオオカミと群れることはできません。

それがありました。


22


普通に発現して能力を使いこなした魔法少女。

あかねちゃん。

ノートにいろいろ書いていますよ。

待ち合わせ場所。

ハトと遊んでいるすみれちゃんを発見。

あかね。
「ハトさんいっぱい。」

すみれ。
「自分から寄ってくるんだ。」

あかね。
「ずんぐりむっくりたまらない。」

すみれ。
「でしょ?」
「ハトはたまらない。」
「特にカワラバトは模様の違いもあって。」

あかね。
「そうそう。」
「仕草も何気にたまらないよね。」

すみれ。
「なんともいえない魅力〜。」

今日は小雪ちゃんと小毬ちゃんの元に行くのです。

あかね。
「名門姉妹。」
「データがあるよ。」

すみれ。
「英才教育を受け。」
「独自のアレンジを連発。」
「遂には独自の秘術を編み出し。」
「必然的に司令部の管理役に任命された。」

あかね。
「男尊女卑が覆されるのは愉快。」
「男尊女卑を覆すのは楽しい。」

すみれ。
「なんでも覆されるものやで?」

あかね。
「それはよくあることだよ。」

「賢明」というタイトルで著作を続けている。

本業は作家。

これまでの歴史を整理整頓して。

忠実に伝える。

歴史読本を制作中とのこと。

姉が資料を獲得・編集。

妹が執筆を担当している。

そもそも家の書庫に大量の本が保管されており。

飛びついた結果。

身についた「知恵」であった。

知恵を持つに至った姉妹。

小雪。
「いらっしゃい。」

小毬。
「この地域の魔法少女を管理しております。」

すみれ。
「それで頼みというのは?」

小雪。
「派閥がそれぞれあって。」

小毬。
「争わないで。」
「できるだけ。」

すみれ。
「相手と戦闘になるん?」

小毬。
「無益な戦いだけはやめてほしいから。」
「近況が分からないの。」

小雪。
「みんなにも伝えておいて。」
「できれば説得して欲しいな。」
「情報が足りないから。」

すみれ。
「コンタクトしてみるわ。」

あかね。
「任せて。」

豪邸を後にして。

次の日曜日。

魔力の気配がする女の子をひとり発見。

公園でひなたぼっこしていた女の子。

日葵。
「すべてを疑え。」
「という言葉を基に。」
「そう思っている自分がいる事だけば本物。」
「いかなる人の考えにも根拠が実在せず。」
「誰もが何かしらの事象についての絶対的な根拠が無いと見出した。」
「人について失望しました。」
「別の生き物と思いましょう。」
「彼らは新興宗教の信者だと思いましょう。」

あかね。
「もし〜。」

すみれ。
「あれまあ。」

日葵。
「あれ?」
「すみれちゃん?」

すみれ。
「やっほー。」
「てなわけ。」

日葵。
「小雪ちゃんと小毬ちゃんに言われたの?」

すみれ。
「なんかあるようやなあ。」

日葵。
「なんか良くない噂があって。」
「それでみんな惑わされているから。」
「ほとんどの娘が沈黙しているから。」
「大丈夫だと思うわ。」

すみれ。
「姉妹の懸念があったんかあ。」

あかね。
「とりあいずコンタクトしているの。」

日葵。
「気を付けて。」
「みんな敵かと思って疑っているから。」

あかね。
「友達?」

すみれ。
「うん。」
「お嬢様。」
「兵法に熟達しているので。」
「やられた事は一度もない。」
「無敗記録の保持者。」

あかね。
「すごいなー。」

日葵。
「そんなあ。」
「わたしの情報はこれだけ。」
「気を付けてね。」

すみれ。
「忠言ありがと。」

あかね。
「目標は隣の地区だよ。」

緑と木々の住宅街。

木々が生い茂って。

村みたい。


すみれ。
「ここにおるんかな?」

紗莉奈。
「何か用?」

庭でお茶を飲んでいた女の子。

すみれ。
「伝言があってな。」

紗莉奈。
「あんたかわいくない?」
「一緒にお茶しない?」

すみれ。
「喜んで。」

あかね。
「うぇ!?」

お日様ぽかぽか。

紗莉奈。
「わたしは好きなものの為にひたすら行動するのです。」
「周囲に魔法少女が数人いたけれど。」
「僅か数か月で自壊した。」
「残ったひとりになった。」
「そして移住した始末。」
「旅行で外国の旅行で出会ってねー。」
「シャルロッテっていう娘に感激。」
「お手本に自分を磨いているよん。」
「魔法は操縦系。」
「艦船や車の運転技術が発達したかな。」
「操縦なら。」
「なんでもこなせる女の子ってわけ。」
「遊覧飛行に何度も成功したし。」
「スカウトもある。」

すみれ。
「並みの女の子じゃない。」

紗莉奈。
「そっかー。」
「わかるかー。」

苺花。
「あれ。」
「女の子連れ込んだの?」

すみれ。
「あの人も?」

紗莉奈。
「二股じゃないからね!」

一緒にお茶します。

苺花。
「わたしははじめから。」
「魔法少女の能力が低く。」
「それ故に可能性に賭けてみた。」
「能力について探求を繰り返し。」
「結果的に負けない戦い方が身についたの。」

紗莉奈。
「すごい娘だよ。」
「特殊能力が豊富で。」
「パターンなどを解析したり。」
「システムに侵入でき。」
「暗闇で目が見えるなど。」

苺花。
「夜の世界に詳しいから。」
「いろいろと使えるとか言われて。」
「いろいろと依頼も来る。」
「特にレスキューチームが好んでくれる。」
「闇から発生する強力なエネルギーを使用できるよ。」

紗莉奈。
「まいかは地味に強いよ。」
「一緒にお茶していたほうがいい。」
「敵味方がはっきりするもの。」
「そういうわけで。」
「とりあいず今はみんな沈黙している。」
「チカ達は見なかった?」
「あの姉妹は最新情報が欲しいらしい。」

あかね。
「そういうことだったのね。」

すみれ。
「ちょっと行ってくる。」

苺花。
「今度は二股許さないからね。」

紗莉奈。
「女の子は好きだけど。」

すみれ。
「結婚まで行けるといいね。」

苺花。
「わたしはファンのひとりよ!」

すみれ。
「そうなの?」

紗莉奈。
「地下アイドルやっていたから。」

あかね。
「すごっ。」

小田原城の中で。

美香と乃土香。

将棋で遊んでいる。

すみれ。
「おお?」
「これは邪魔したかな。」

美香。
「なに?」
「また小雪?」

乃土香。
「私達は沈黙しているだけ。」
「一緒に遊んでいる時点で大丈夫よ。」

千夏。
「新しい人ですかー?」
「チカたちは何も問題ありません。」

あかね。
「確かのどかちゃん。」
「魔法少女について研究している学者。」

乃土香。
「魔法少女に憧れていたけれど。」
「自分にまわってくるとは思わなかった。」

千夏。
「魔法を解き明かしたいと思っている娘ですよー?」
「研究員のひとりでー。」
「現在は仲間の魔法使いと。」
「各種の実験や研究を続けているんですー。」
「大学に入ることが決まっていたりもするよー。」

すみれ。
「天才少女現る?」

あかね。
「そんなハイグレードなモデルなんですかね?」

千夏。
「自力なんだってー。」


すみれ。
「自力でやるとは。」
「これは偉人の再来ですかね?」

あかね。
「自分の力でやった時点で。」
「尊敬に値するわあ。」

すみれ。
「敬意ですなあ。」

乃土香。
「やーん。」


美香。
「ミカです。」
「かつてアイドル志望で。」
「仲間と一緒にオーディションに行ったり。」
「仲間と一緒に部活を立ち上げるも。」
「見定めて。」
「自ら立ち去って行った女の子です。」

乃土香。
「ミカは何気に凄い経歴の持ち主。」
「はじめから勝ち目が無い計画だった為。」
「早めに身を引いて。
「数年後に仲間はグループを解散している。」
「魔法少女となって。」
「可憐な容姿で返り咲くも。」
「消極的に活動している。」

千夏。
「けっこう頭いいんですよ。」
「人より早くに気づいたんですからー。」

美香。
「恥ずかしい・・・。」

千夏。
「チカはチカで抜群だったんですよ。」
「自分の才能に溺れましてー。」

乃土香。
「才子才に倒れる。」
「なまじ才能のある者は。」
「自分の才能を過信しがちであり。」
「そのためかえって失敗することをいう。」

千夏。
「これ以上はうまく行かないとある時から悟りましてー。」
「自分の路線を変更したんですー。」
「全員が行く道から意図的に外れ。」
「多彩な芸を身に着けた。」
「最高の援護役ですよー?」
「最近は魔法使いや軍隊の訓練で。」
「敵役を務めたりもしているんですー。」

すみれ。
「なんか美学そのもの。」
「人って美術になるんかな?」
「非凡な女の子の集い。」
「みんな自分を持っている。」
「私も自己紹介しますね。」

あかね。
「わたしも。」

けっこう打ち解けました。

最初からフレンドリーな女の子たちで。

一緒にボードゲームで遊んでいます。

夕方になりましたよ。

美香。
「そういえば美咲とか亜実のグループには行かないで。」

すみれ。
「適当に済ますつもりやけれど。」

千夏。
「あいつら凶暴なんですー。」

乃土香。
「あんまり感じのいい連中じゃないから。」

すみれ。
「忠告ありがとう。」

あかね。
「報告しよう。」

すみれ。
「そうやなー。」

小雪ちゃんと小毬ちゃんは。

現状把握しました。

というのも。

司令部の業務で忙しくて。

自分の地域の事が把握できなくて。

半年も過ぎたからです。

小雪。
「情報ありがとう。」

小毬。
「頼れるなあ。」

すみれ。
「このくらい簡単や。」
「また頼んでもいいよ。」

小毬。
「その時は是非よろしく。」

帰り道。

あかね。
「わたしのこと・・・好き?」

すみれ。
「へ?」

あかね。
「最近の女の子は。」
「女の子同士でするみたい。」

すみれ。
「そうなんか?」

あかね。
「なんてね。」

すみれ。
「女の子は好きやでー。」

あかね。
「そっか。」

はじまりの物語は。

さりげなく訪れて。

これが起点になったのです。

女の子はどうあるべき?

「問い」が生じて。

考えさせられました。

この時から女性への探求が開始されて。

女性にして女性を知らず。

女性にして女性を知る者。

だんだんと進歩・成長です。



23


すみれちゃんの飛躍。

その前にあった出来事。

書斎であかねちゃんと議論していました。

すみれ。
「論語は学問の基礎やな。」

あかね。
「女性は学問をする事が滅多にありませんねぇ。」

すみれ。
「自身の成長に全く興味がなく。」
「楽しい暮らし。」
「特に本能的に欲するままに行動しがち。」

あかね。
「女性の欠陥でしょうか?」

すみれ。
「何も望むものがないとか?」

あかね。
「女性の堕落?」

すみれ。
「女性の腐敗っぷりは見たわ。」
「いつまでも夫に仕えて。」
「使い倒されるのかな?」

あかね。
「もしそうであるならば。」
「女性はなんのために存在するのかな。」

すみれ。
「悲しいものやで。」
「でも歴史は。」
「女性について明確に答えを出しているんや。」

あかね。
「確かに。」
「活躍した女性たちは女性のお手本を見せていたよね。」

すみれ。
「温故知新。」

あかね。
「子曰く、故きを温めて。」
「新しきを知る。」
「似て師と為るべし。」

すみれ。
「学問は自身の成長のために生涯を通して学ぶもの。」
「勉強は利益追求の手段になってしもうた。」

あかね。
「うーん。」
「そうなると。」
「どうでもいい人間たちの中で。」
「まともに存在しようとする人だけ選ばれて。」
「いいようにしてくれるのかな。」

すみれ。
「例外者。」
「全員がAと言うのなら私はB。」
「これは独立している。」
「神様の御神前に出られる独立者としての意味合いがあるんや。」
「みんなに従って大衆の一部になっている時点で見込みなしやなあ。」

あかね。
「そういえば女性という存在の有り方や存在価値や見方について。」
「絶対的な根拠はあるのですかね。」

すみれ。
「ないでー。」
「みんな適当に言った言葉が次第に固まって。」
「こんなのが女性だろうと思って。」
「みんな妄信したんやでー。」
「女性という存在への見解については絶対的な根拠はないわ。」

あかね。
「わたしたちは女神様を根拠にしてみる。」

すみれ。
「北欧神話とか凄まじいわ。」
「人の計画を破壊する女神様までいらっしゃる。」
「力比べをしようとする事自体。」
「既に間違っているわな。」

あかね。
「そういうことだよね。」
「女性についての考え方に絶対的な根拠はない。」
「みんながそう言ったのがベタベタくっついて。」
「とりあいずこうだろうという憶測が出来上がって信じられた。」

すみれ。
「そゆこと。」
「あんまりにも拠り所がない。」
「こうだああだ言ううちにそういう形になった。」
「どこをどうしても根拠はないわな。」

あかね。
「そんなにみんな頭悪いの?」

すみれ。
「そうらしいわ。」

あかね。
「わあかわいそう。」

すみれ。
「憐れんでやって。」

あかね。
「論語の一節。」

論語を手に取る。

子曰く、我は生まれながらにしてこれを知る者に非ず。

古を好み、敏にして似てこれを求めたる者なり。

-論語-

先生は言われた。

わたしは生まれながらにして物事をわきまえていたわけではない。

昔の人の行為が素晴らしいので。

それを一生懸命学んでいるのだよ。

孔子の言葉である。

すみれ。
「歴史。」
「天地創造の時から今に語り継がれる書物。」
「賢者と聖女。」
「英雄と天才と偉人。」
「権力者と国民の記録。」
「人の営みに至るまで細部に渡る。」
「人類の総集編。」
「戦争や政治・文化・生活・科学。」
「人類の発展と先人が確立した学術まで。」
「ありとあらゆるものを含め。」
「解説した教科書。」
「どこをどうしても人類の集大成。」

あかね。
「自分たちが築き上げたので。」
「歴史自体を誇ってもいいのでは?」

すみれ。
「それは賛同しません。」

あかね。
「でも自分たちで建築した歴史なんだから。」
「否定する理由はないよね。」

すみれ。
「それは言えているわ。」

あかね。
「論語はやっぱり基礎。」
「子曰く、述べて作らず。」
「信じて古を好む。」

すみれ。
「付和雷同。」
「大衆は同調するけれど調和はしない。」

あかね。
「大衆は確かに同調するよね。」
「でも調和はしないから。」

すみれ。
「セーレン・オービュエ・キルケゴール。」
「1813〜1855/デンマーク/実在哲学。」
「例外者」
「既成の価値観に取り込まれずに。」
「自分の真理を目指す「例外者」を提唱した。」
「みんなが「A」と言うのなら。」
「わたしは「B」である。」
「万人が「A」と言うならば自分は「B」であると言うのです。」
「多数派から疎外されても。」
「自分の得た真理のために生きることが重要となる。」
「真理とは不変のものであるが。」
「個人事に異なると考え。」
「そこから導き出した例外者。」

あかね。
「頭いいひとしか分からないですよ。」

すみれ。
「これが理解できるのが普通だと思ったんやけれど。」

あかね。
「思ったよりみんな劣っていると思う。」

すみれ。
「愚者は経験からしか学べない。」
「賢者は歴史から学ぶ。」
「誰の言葉やったか。」
「たまにいるんやね。」
「賢人は。」

あかね。
「論語。」
「学問と勉強は違う。」
「勉強して大学に入り。」
「素晴らしい会社に就職する利益の為の手段が勉強となっている。」
「学問とは自分自身の成長の為であり。」
「生きている限り。」
「生涯をかけて学ぶのです。」

論語の一節。

子曰く、学は及ばざるが如くするも。

猶おこれを失わんことを恐る。

先生は言われた。

学問とは追いつくことのできないものを追うようなもので。

それでも追いつくことができないと恐れるようでなければならない。

孔子の言葉は学問の基礎。

すみれ。
「最近学問の神様にお会いしてな。」
「国語辞典を発見し。」
「興味本位で読み漁って。」
「そうしているうちに。」
「国語辞典が知識の宝庫であり。」
「公正で中立性を保ち。」
「誰もが否定の余地が無く。」
「さらに自分にとって最高の情報が掲載されていて。」
「現代版の聖書であると思ってしまったんね。」

あかね。
「信仰は永遠のもの。」

すみれ。
「そう祈った。」

あかね。
「人は神様中心になるべきです。」

すみれ。
「それは賛同するわ。」
「古本屋から仕入れた書物。」
「いいものを選抜しているわ。」
「読む?」

あかね。
「お泊まりはいい?」

すみれ。
「もちろん。」
「いいことしてあげる?」

あかね。
「キャーえっち!」

笑いあいながら。

書物のページをめくります。

本無き家は滅びるとまである。

学問の世界。

自身の成長の為に。

生涯を通して学び続けます。

これはその1ページ。


24


東京2020年オリンピック。

待望の大会であり。

日本人がもっとも楽しみにしていた。

世界的なイベント。

遂にその日を迎え。

開会式となりましたよ。

各国から観光客が訪れるこの地で。

テロリストと手を組んだ最後の魔女たちと。

過激派魔法使いの集団による。

大規模テロが予告され。

すみれちゃんも駆り出されて。

みんなで歩き回るように指示を受けました。

すみれ。
「遊びがてら散策していよう。」

千夏。
「手柄のチャンスなんですけど。」

すみれ。
「森の中から探し物?」

千夏。
「遭遇できればチカの手柄なんですけど。」

あかね。
「それだけの説明で通じるんだね。」

紗莉奈。
「魔女が相手でも囲んでしまえばなんとかなる?」

すみれ。
「相手の正確な強さも分からないうちに計算しないの。」

苺花。
「あのマスコットなにかに似てる。」

日葵ちゃん。
「模倣から進歩を重ねるのも芸術や科学の正道なのでは?」

乃土香。
「言い得て妙。」

美香。
「遭遇できたらラッキー!的な。」

とりあいず1グループで捜索中。

二十代の女性。

魔法使いの衣装。

それなりの美人がやってくる。

パィスベル。
「お待たせー!」

すみれ。
「師匠。」
「お久しぶりです。」

パィスベル。
「調子いいみたい。」
「そのまま軌道に乗ってみよー!」

千夏。
「この人有名な魔法使いじゃないですかー。」

紗莉奈。
「最強がどうしてこんな所に?」

パィスベル。
「なにって?」
「いちいち理由が必要なの?」
「来てみたかったから来てみた。」

すみれ。
「何か敵の情報でも?」

パィスベル。
「適当に探せばいいんじゃない?」

すみれ。
「えーそんな。」

パィスベル。
「下手な鉄砲も一応は的を狙って撃つ。」
「それで?」
「弾丸でもばら撒くの?」
「無駄弾は撃たないわよ。」

すみれ。
「ああなるほど。」
「それでは一緒に昼食でも。」
「露店がいっぱいだから。」

あかね。
「それだけの説明で通じるのかあ。」

紗莉奈。
「そんなに呑気でいいの?」

乃土香。
「テロリストがいるんでしょ。」

美香。
「やっつけないと。」

苺花。
「私は楽観視してますよ。」
「自分の義務を果たすだけ。」

日葵。
「作者の死。」
「と言われる現象。」
「話し手の言葉と受け手の解釈が一致するとは限らない。」
「ジャック・デリダ。」
「差延。」

あかね。
「受け手が間違って解釈するなんてよくあることだよ。」
「解釈次第でいろんな印象が与えられる。」
「一言でやばいと言っても解釈が様々で。」
「発言の意図とは違う解釈なんて普通でズレはいつものこと。」

パィスベル。
「そゆこと。」
「フロネシス。」

すみれ。
「私はいつでも中庸です。」
「臆病ではなく勇敢。」
「でも無謀ではありません。」
「優れた人間性である徳。」
「幸福の条件ですよ。」

千夏。
「他の魔法使いはどうしたんですかー?」

パィスベル。
「走り回って。」
「情報収集していますー。」

すみれ。
「所で攻撃するとしたら。」
「何が思いつきます?」

日葵。
「爆弾とか自爆?」
「でも対テロ用の兵器で溢れているよ。」
「そこに対戦車用のバリケード。」
「とてもじゃないけれど無理。」

パィスベル。
「判断材料も無いのに推論はできない。」
「そゆこと。」

すみれ。
「なるほど。」

あかね。
「それだけの説明で足りるんですね。」

苺花。
「怪しい場所かあ。」

紗莉奈。
「データ・リンクが表示されている。」

乃土香。
「省エネ行動してます。」

美香。
「体力は温存だよ。」

すみれ。
「無人偵察機も複数飛んでいますし。」

パィスベル。
「街中で攻撃しても分は無いよね。」

すみれ。
「それでは遠くからロケットでも飛ばしますか?」
「なんて。」

パィスベル。
「いやそれ実際されたら困る。」

日葵。
「本当にやったら?」

あかね。
「そんなまさか。」
「でもそれだと。」
「街中でありとあらゆる無人兵器やテロ対処ツールを突破できる。」

すみれ。
「ちょっと無人地帯ないかしら。」

紗莉奈。
「埋立地からなら狙えるよ。」
「あそこ半分廃棄されているから。」

パィスベル。
「ちょっと見てくる?」

すみれ。
「私達はそうします。」

パィスベル。
「決まったね。」

沿岸部の埋め立て地で。

半分廃棄されていて。

コンテナや廃棄品が溜まっている場所があるのです。

自動車の廃品やパーツ。

かつてジャンク・ショップの営みがあって。

それっきり寂れた場所。

パィスベル。
「いや明らかに変な車両があるんですけど。」

すみれ。
「これはなに?」
「カバーの下には。」
「これロケットじゃないですか?」

あかね。
「短距離ロケット砲?」

紗莉奈。
「データ送ります。」

アサシン壱。
「見つかったか。」

アサシン弐。
「この際は戦ってもらう。」

アサシン参。」
「容赦はしないからな。」

苺花。
「いい位置を取りました。」
「射撃します。」

すみれ。
「まいかちゃんいつの間にそんなところに。」

魔女壱。
「見られちゃタダじゃおかないよ。」

魔女弐。
「仲間をやられた分があるんだわい。」

パィスベル。
「はいはい全滅して貰うよ。」

乃土香。
「突撃。」

美香。
「突貫。」

すみれ。
「アルケー。」

すみれちゃん。

炎を纏い。

激しく渦を巻く。

魔女壱があっさり撃破される。

乱戦になるも。

突撃したアサシンが次々に倒され。

戦闘力の低さに驚く。

苺花。
「相手なんか弱くない?」

すみれ。
「魔女のことです。」
「わざと弱く見せて油断を誘っているんや。」

苺花。
「なるほどそれで。」
「引っかからないよ。」

パィスベル。
「食らいなさい。」
「太陽光線!」

光の球。

周囲に炎を纏って。

相手にホーミングして焼き尽くす。

魔女弐倒される。

いい所なしで敵は全滅。

すみれ。
「これは一部隊に過ぎないのでは?」

パィスベル。
「あたしも思ってたよ。」
「本部に連絡してみる。」

紗莉奈。
「偵察機のパターンを読んでいたか。」

もう3部隊いて。

味方の魔法使いが攻撃して撃破しましたが。

すみれちゃん。

遠くのほうに不審船を発見。

すみれ。
「望遠鏡があった筈。」

パィスベル。
「確かにあれ変だよ。」
「直感。」

すみれ。
「手軽な100円望遠鏡。」
「小柄で性能は?」

パィスベル。
「あれもロケット砲だよね。」

すみれ。
「本部に連絡!」

紗莉奈。
「データ共有ばっちり。」

千夏。
「魔女たちにトドメを刺しますかー?」

日葵。
「捕虜にすれば情報が貰えるから。」
「駄目だと思う。」

美香。
「もうちょっと歯ごたえがあればいいのに。」

乃土香。
「きっとろくなものが残ってないんだよ。」

味方がやってきて。

捕虜を引き渡し。

すぐに自衛隊の攻撃機と。

アメリカ軍の攻撃ヘリが上空に現れました。

結果として。

自衛隊が不審船にロケット砲を確認した為。

撃沈。

お手柄。

すみれ。
「スタジアムに戻ろう。」

パィスベル。
「味方の魔法使いだらけだよ。」

すみれ。
「盲点になっている場所とか。」

パィスベル。
「それなら知ってるよー。」

苺花。
「また歩くのね。」

日葵。
「今度はタクシーがあるよ。」

野球の試合が行われている付近で。

ウロウロしているすみれたち。

スタジアム内に不審者が数人いて。

味方の魔法使いが中に入らせずに撃破したと報告がありました。

魔法少女だらけのこの街。

敵は中々無謀な作戦です。

敵のリーダーが特定されて。

味方が追跡していきました。

大公園。

佐々木公園まで追いかけて。

戦闘が発生しているそうです。

大会に支障なし。

パィスベル。
「怪しい所をチェックしておこう。」

すみれ。
「みんなそうしよう。」

地下駐車場。

ひとけの無い場所を捜索中。

会議している黒服の連中を偶然にも発見。

すみれ。
「戦術は伝えた通り。」

あかね。
「いいよね?」

日葵。
「私も即席で指揮・継続します。」

パィスベル。
「あなた方はなんかの新興宗教ですか。」

黒服達。
「そんなところだ。」
「何か用でも?」

パィスベル。
「いいや。」
「テロリストが此処に逃げ込んだと報告があってね。」

黒服達。
「テロリスト?」
「そんな馬鹿な。」
「わたしたちが?」

パィスベル。
「撃破命令が出ているんだなー。」

黒服達。
「ふははは。」

パィスベル。
「なんて冗談ですけどね。」

黒服達。
「この野郎!」

いきなり攻撃してくるも。

ひらりと回避。

黒服10人と戦闘開始。

すみれ。
「あんたら本物なんかい!」

黒服達。
「カマかけやがって!」

すみれ。
「アルケー。」

炎を纏って。

自由自在に操り。

相手は接近できず。

近づくと焼かれて。

魔法の火で炙られて倒れていく。

パィスベル。
「あたしが好きなの?」

黒服達。
「いちばん強い相手は最初に倒さなければ。」

ひらひら避けるパィスベル。

攻撃を打ち払い続ける。

紗莉奈。
「バック・アタック。」

日葵。
「いただきます。」

黒服。
「ぐわっ!」

苺花。
「わあ!」

黒服野郎。
「この!当たれよ!」

美香。
「横からこんにちは。」

黒服野郎。
「んぐわあ!」

乃土香。
「これは上物だ。」
「その首貰い受ける!」

すみれ。
「大将首を貰い受ける。」

黒服。
「ぬう・・・。」

千夏。
「逃げないでくださいよー。」

影が多い地下駐車場で猛威を振るうチカ。

あらゆる影が襲撃し。

黒服達は思うように戦えない。

散開しつつ。

優柔不断に陥った敵から攻撃して。

相手を減らしつつ。

個人の能力で押し続ける。

必然的に十字砲火を浴びて。

敵の数が減る。

パィスベル。
「そんな口説き方じゃ女は落とせないよ。」

黒服。
「これでは分が無いな・・・。」

黒服野郎。
「逃げるしかない。」

千夏。
「待ち伏せしてましたよー。」

黒服野郎。
「うおおおぉぉぉぉぉ!?」

すみれ。
「そんなものかいな?」
「本気を出していませんね?」
「遊んでいるのかな?」

黒服。
「戦闘に余裕があるのか・・・。」
「戦い抜いた猛者のようだな・・・。」

パィスベル。
「意外にも互角じゃないの。」

格闘戦で次々にダメージを与えていき。

数の優勢を失った黒服たち。

特にすみれちゃんに接近できず。

エネルギー砲も炎で打ち消され。

パィスベルの動きの速さと正確性に翻弄されていく。

チカの支援攻撃が強力無比で。

お互いに支援を行う魔法少女同士の連携に苦戦。

黒服達ついに全滅。

黒服。
「投降はしない。」

すみれ。
「させんよ。」

黒服に熱線攻撃。

近接打撃。

黒服気絶させられる。

地下駐車場の戦闘に勝利。

黒服はテロリストの一団でした。

佐々木公園にて。

小雪。
「アキシオン・ブラスター。」

地面が凍結する。

さらに周囲に絶対零度の効果。

リーダーたち怯む。

小毬。
「マイクロ波攻撃!」

マイクロウェーブを受けて。

リーダー失神してしまう。

悪あがきする残りの幹部は。

魔法使いに囲まれあっさり倒される。

リーダーを捕虜にすることによって。

人質にテロ行為が不能になりましたよ。

多数の捕虜を今度は人質にしたので。

テロリストは応戦できず。

狙っていた囚人も特別処置で。

処刑すると脅したので。

テロリストは目的を達成できなくなり。

この日の数か月後に。

次々に逮捕されて。

新聞が賑わう結果を迎えます。

善後処置に尽力しているすみれたち。

歩きながら。

パィスベル。
「あたしの探知能力はどうでしたかー?」

すみれ。
「さすがに真似できない。」

日葵。
「そんな特殊能力があったのかあ。」
「すごーい。」

あかね。
「みんな手柄があったし。」
「遅れは取らなかった。」

千夏。
「すっかり戦闘に慣れたんですけど。」

苺花。
「相手の動きの癖が共通しているから。」
「とうとうやられたりはしなかったなあ。」

乃土香。
「1回に5機倒せばエースだよね?」

パィスベル。
「それは戦闘機の話。」

乃土香。
「同じようなものじゃない。」

パィスベル。
「うん。」
「確かに適用できると思う。」

美香。
「中々相手もやるもんだった。」

すみれ。
「相手さん雑魚ばかりになったわ。」
「思ったより弱かった。」

あかね。
「自分より強いかと思っていたけれど。」
「結果的には相手そこそこだったなぁ。」

紗莉奈。
「一匹の羊に率いられたオオカミ100匹よりも。」
「一匹のオオカミに率いられた羊100匹のほうが勝る。」
「集団もリーダーがいないと意味を成さない。」
「よってリーダー不在の集団は何の意味も無い。」

あかね。
「それはそうですよ。」
「集団がいてもリーダー不在なら動物の群れのほうが優れている。」

美香。
「とりあいずすみれちゃんがリーダーで成果がある。」

乃土香。
「確かに上手に機能している。」

苺花。
「リーダーがいるとこんなに強いの?」

千夏。
「連携は大切なんですけど。」
「全員の力がひとつになるのはみんなの理想なんですけど。」

紗莉奈。
「そうだよ。」
「リーダーによって私達はやっと機能したんだから。」

すみれ。
「いいチームワーク。」
「連携もここまで来ると強い強い。」

苺花。
「私は上手じゃないけれど。」

すみれ。
「全員が必要やで。」

苺花。
「そっか。」

すみれ。
「とりあいずノートがあるんや。」
「歴史から導き出した善い目的。」
「まずオリンピックを有意義に過ごすこと。」
「なるべく満喫すること。」
「自分の果たすべき義務を悟り実行すること。」
「それでいいん?」

美香。
「ミカは反対しない。」

乃土香。
「まったくそのとおりだと思う。」

苺花。
「それでいいと思う。」
「理由を述べられる。」

千夏。
「目的を持って過ごさないと。」
「確かにだめですねー。」

あかね。
「私は補佐するね。」

紗莉奈。
「情報が更新されている。」

日葵。
「提案。」
「自由パトロールですよね。」
「少し遊んでもいいんじゃ?」

すみれ。
「まず意見を聞かせてな。」
「道理にかなった方針が必要やで。」

みんなそれぞれ雑談して。

カフェに入って昼食。

パィスベル。
「すみれちゃんは他の女性とは違う。」

すみれ。
「すみれちゃんは独立者やで。」
「みんながAならすみれちゃんはB。」

あかね。
「女性の腐敗を目の前にして・・・。」

美香。
「あるある。」

乃土香。
「愚かな女を見ていたら。」
「自然に自分を改めた。」

日葵。
「ひとむかし前は愚者の女で溢れていたよね。」
「愚か者を見ているうちに自分を改めるようになったよ。」
「あれはひどい。」

すみれ。
「みんな同じなんやな。」

パィスベル。
「ああも愚かな有様を見せられては。」
「そうなるだろう。」

千夏。
「あんなの女じゃないんですけど。」

苺花。
「それで失望と絶望して。」
「マシな男性と女性を探すようになって。」
「歴史上の英傑や賢者たちの男らしさに惚れ込んだり。」

日葵。
「そうそう。」
「伊達政宗公とか最近では特にかっこいい描かれ方しているよね。」
「歴史上の人物のかっこよさがある。」

美香。
「偉人の女性の勇気と強さは素晴らしいわ。」

乃土香。
「あれらに感化されるわけですよ。」

すみれ。
「そこに共通点があったんやな。」

パィスベル。
「おいしいものが運ばれてくる。」

すみれ。
「午後はどうするん?」
「相談しよう。」

午後は適当にふらついて。

夕方になる前に電車に乗って帰宅しておりました。

東京2020はまだ続いております。

魔法少女もその一部となって。

お祭りのように。

共に喜びました。


25


東京2020オリンピック。

露店が多数あり。

歩行者天国。

道路全体が露店で溢れて。

大道芸人やミュージシャン。

アイドルの路上ライブまで。

お祭り状態。

メイドさんがいっぱい路上に溢れている。

商業天国。

大会開催期間中。

今度は警備なしに。

遊びに来たのです。

すみれ。
「思ったより人多いな。」
「発狂しているっぽい。」

日葵。
「予想外?」
「そんなこと普遍なもの。」

すみれ。
「そうやなあ。」
「予想外や。」
「賑やかな程度だと思ってたわ。」
「それがお祭り状態。」
「人が多くて詰まるかも。」

日葵。
「戦術は臨機応変にその都度変更するんだよ。」

紗莉奈。
「たとえば。」
「回り道をしよう。」
「混雑を避けられる。」

すみれ。
「そうしよっか。」
「競技場とか露店とか見たいやろ?」

苺花。
「このまま人の流れに任せると。」
「どこかで詰まっているかも。」

乃土香。
「油断はできませんよ。」

すみれ。
「もちろん。」
「自分の考えた事すべてが正しいなんて思ってないで。」

あかね。
「自分の考えた事にはおそらく間違いも含まれている。」
「思考してもその中には間違いもよく入る。」

すみれ。
「そゆこと。」
「遠回りしよっか。」

露店の側面から侵入。

実は正面で陣取っている。

着ぐるみと道化師の集団が混ざっていて。

正面から行くと人が詰まって動けなかったようです。

これは一部区画のみの状態なので。

別方向から入ればスムーズに移動できちゃいます。

公園では無料で甘酒が振る舞われ。

賑わいが素晴らしい。

すみれ。
「指輪してないの?」

あかね。
「今回はペンダント型。」

日葵。
「私は大きな髪飾りのタイプ。」

苺花。
「かわいい!」

日葵。
「あなたもかわいいよ!」

いちゃいちゃする女の子たち。

しばらく歩くと。

露店の中で目玉になる地域。

そうですよ。

グルメ市場が開かれており。

美食家が集まってきて。

これでもかと美味しいもの展覧会。

でも行列すごいです。

すみれ。
「並ぶ?」

千夏。
「何十分ですかー?」

美香。
「うわっ!列すご。」

乃土香。
「これは1時間待ちかも。」

あかね。
「こういう時は型落ちモデルを貰うけれど。」

すみれ。
「あの人気が無いのがそれ?」

あかね。
「あの気の遠くなる列に並ぶよりかは。」
「2級品のほうがいいかも?」

すみれ。
「どう思う?」

紗莉奈。
「そこまで美食にこだわらない。」

苺花。
「名物に旨い物なし。」
「なんて。」

日葵。
「ここに並んだら。」
「競技開始まで間に合いません。」

すみれ。
「ちょっとあの人気の無いの貰おうか。」

あかね。
「あの列だと十分くらいかな。」

二級品は中々の美味でしたよ。

ハンバーガーなのですが。

中々作り込んでいて。

充分でした。

早くに昼食を済まして。

露店を巡っています。

すみれ。
「むかしの硬貨!?」

あかね。
「ここは骨董品も扱っているのかな?」
「すみれちゃん。」
「買い漁っておけば。」
「今後なんの意味を持つのか分からないよ。」

すみれ。
「まさにそれやー!」

骨董品みたいなのを購入して。

バッグはいっぱい。

千夏。
「はぐれたんですけど。」

乃土香。
「GPSデータリンクを持たされている。」

すみれ。
「おっと。」
「合流やでー。」

パフォーマンスが激化。

この地区はもう滅茶苦茶。

こんなお祭りの中で。

いろんな競技が行われて。

今日はブラジルがベスト12。

トルコもベスト12入り。

フランスは全勝。

日本はなんとかベスト12入りを目指します。

今回は歴史上稀に見る激戦のようですね。

競技のチケットを知り合いの魔法少女から貰っていたので。

サッカーを観戦。

あかね。
「個人スキルはもちろん。」
「連携力が物をいうサッカー。」

美香。
「チームスポーツであることを忘れたら駄目です。」

あかね。
「名選手を見るとチームスポーツである事を知っているよね。」
「あの動き。」

美香。
「サッカーについて知るのなら。」
「名選手の心構えとか。」
「動きを観察しないと。」

紗莉奈。
「その通りだと思う。」

千夏。
「サッカーは難しいですよー。」

すみれ。
「すみれちゃん。」
「ボールが言うこと聞かなかった。」

あかね。
「人気スポーツなのに。」
「向き不向きがはっきりしているよね。」

千夏。
「自然に上級者になる人と。」
「どうやっても中級者止まりの人と。」
「いろいろいますよね。」

乃土香。
「サッカーにはコツがあるから。」
「それがすぐ分かる人が上級者になるのでは?」

紗莉奈。
「にしても競争率が高いよね。」

苺花。
「サッカーそのものをよく知る人じゃないと。」
「そもそもサッカーってなあに?」

日葵。
「球蹴り遊び?」
「そんな安っぽいもんじゃないから。」

あかね。
「ピアノが弾けますか?」
「それと同じ現象だと思う。」

乃土香。
「理論的にはそうだと思うわ。」

すみれ。
「スポーツって別世界やな。」

日本がポルトガルをなんとか撃破。

クリスティアーノ・ロナウド二世が不調の為に。

失点せずに。

なんとか1点を入れて。

勝てたのです。

日本もベスト12です。

ポルトガルもトーナメント進出。

すみれ。
「なんかギリギリで勝ってなかった?」
「守備力が低いみたいやし。」

あかね。
「お互いに強いから。」
「あと弱点がある日本は激戦になると。」
「どうしても分が悪いんだよ。」

すみれ。
「勝負の世界やなあ。」

あかね。
「それでも勝てる時は勝てるよ。」

続いて野球を少し観ました。

160キロ超えの投球をいきなり魅せられて。

でも野球って。

のんびりしたスポーツですよね。

サッカーとは違った魅力がありました。

千夏。
「日時計。」

苺花。
「ああなんてこと。」

美香。
「電車酷くなりそう。」

日葵。
「4時になるよ。」

あかね。
「早くに引き上げないと。」

すみれ。
「このルートで行こうか。」
「実は少し前から決めてたんや。」
「それで残したものは?」

乃土香。
「ないよー。」
「引き上げよう。」

紗莉奈。
「これくらいでいい。」

すみれ。
「では退却。」

4時半までに電車内で。

帰宅していましたが。

このあと深夜まで人がいて。

花火まで乱射とか。

ハメ外した人々がいて。

オリンピックはお祭りなんですかね?

夜。

みんなでラインをやって。

盛り上がりました。

最近はめっきり友達ですね。

派閥が再編成されたので。

争う理由が無いから。

平和になりつつあります。


26


功績が認められたすみれちゃんは。

リベラル(自由人)の認定を受け。

年金が支給される代わりに。

社会貢献の依頼を受けました。

これを機会に。

すみれちゃんは学問を習得。

師匠に会いに行きました。

豪邸。

パィスベル。
「どしたの?」

すみれ。
「いままでのおさらいをしたいんです。」

パィスベル。
「もう教える事は無いけれど。」
「それだったらいいよ。」

すみれ。
「あなたの教えは柔よく剛を制す。」
「これですよね。」

パィスベル。
「柔よく剛を制す。」
「柔らかでしなやかなものは一見弱そうに見えても。」
「強く固いものの矛先をうまくかわして。」
「結局は勝ちをおさめるということ。」
「三略という書物の言葉。」
「それだよ。」
「力については完璧。」
「知識や実践についてはどうかな?」

すみれ。
「明知や実践知があります。」

パィスベル。
「よく出来た弟子だなあ。」
「少しテストしてあげる。」
「祭壇の部屋へどうぞ。」

師匠からおさらいを受けました。

きちんと習得している事が判明しましたので。

すみれちゃんは合格でした。

パィスベル。
「魔法少女の指導役としてこの国に留まるから。」
「またおいで。」

すみれ。
「また会いましょう。」

退場。

パィスベル。
「女性を徹底的に追及する・・・か。」
「確かにいままでの女性の有り方は正しくなかったのかもしれない。」
「それが教訓になって。」
「気付きと悟りを得た。」
「少なくともいにしえの女性たちは近代史のような。」
「夫に仕える事だけを目的としてはいないと思うけれど。」
「女性についての考察や新展開。」
「前人未踏の女性の姿。」
「女性の真理か。」
「女性について何も知らないわたしたち。」
「少しも知ってはいないから。」
「発見していく。」
「ひたすら進化・進歩して発見する。」
「やっぱりあの娘は心構えが違うなあ。」
「感心感心。」

帰宅。

自宅にていつものように。

書斎に籠もる。

すみれちゃん。
「歴史から学んだ結果。」

あかね。
「歴史上の女性はあそこまでのことができる。」
「可能であるというお手本になった。」

すみれ。
「女性はあのようなことが可能だから。」
「歴史から発掘するにつれて明らかになる。」

あかね。
「女性はあそこまで出来る。」

すみれ。
「だって現に史実にあるんやから。」
「あれに匹敵するようなレベルには出来る。」
「やっぱりお手本!」

すみれちゃん。

お仕事第一号として。

歴史を深く探って。

「歴史のおさらい」をして「現代に活かす」という論文を提出。

学者たちはそういえば盲点であったと。

盛んに議論される結果となり。

議論の末に。

「歴史から習う」ことが近代・民主主義のテーマに組み込まれました。

現代は民主制と科学によって成り立っており。

それ以外は誇れるものはあるのか?

議論が続いております。

すみれ。
「次は文化。」
「しかし観るもの多いわな。」

あかね。
「アニメは本物があるから。」
「リスト化しておいたよ。」

すみれ。
「え?マジ?」
「すごいよあかねちゃん。」
「アニメに関しては玄人なのね。」

あかね。
「そんなところ。」

ふたりで。

アニメなどをよく研究して。

論文を提出することに。

自由人としての生き方。

それが示したもの。

文化の発展・進歩・改善を目的に活動することに決めたのです。

アニメなどの文化が発展するにつれ。

必要な予算や制度などが生じて。

対応する政府です。

芸術家の地位が上がってきました。

すみれ。
「令和。」
「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ。」
「それを助ける援護係やな。」

あかね。
「連携プレー。」

すみれ。
「そうや。」
「バリバリやったるでー。」

あかね。
「そして資料の山。」

すみれ。
「ぎゃあぁぁぁ!!」

しばらく書斎から出られなかった。

ふたりでした。


27


東京大神宮にて。

すみれ。
「祝福を国語辞典で調べたら。」
「幸福を祈る。」
「神様から幸福を与えられる。」
「そう書いてあったんや。」

あかね。
「それだと七福神が該当しますよ。」

すみれ。
「七福神?」
「恵比寿様。」
「蛭子様の事や。」
「蛭子様に祝福を伝えてみよっと。」

あかね。
「あらまあ凄いことになった。」

しあわせを神様に祈る。

これだけが人に出来る幸福論。

神様から幸福を与えられる。

それまで頑張る。

それのみに尽きる。

蛭子神社の目の前。

すみれ。
「全国各地にあるんや。」

あかね。
「神様は真実で公正な方。」

すみれ。
「というのは言うまでもない。」
「それだけでいいみたいやわ。」

あかね。
「究極の幸福論は祝福。」
「それに尽きるんだね。」

すみれ。
「学問も広げてみようか。」
「学問の目的は人としての成長にあるんやから。」
「生涯を通して学んでいくもの。」
「学問の基礎になるのは論語を読むこと。」
「古本屋と書店巡りな。」

あかね。
「実は近辺の本屋をリサーチしていて。」

すみれ。
「なんという女の子ですか。」

あかね。
「ここがいいらしいですよ。」
「インターネットも正しく使えば兵器ですな。」

すみれ。
「ではでは購入資金の資産が怪しいですな。」

あかね。
「それはお財布と相談ですなですな。」

境内の外。

ふたりで密談。

このあと。

いろんな書店や。

古本屋を巡って。

5冊手に入れて持ち帰りましたよ。

すみれ。
「本は愚書が多いからあかんな。」

あかね。
「良書こそすべて。」

また書斎に戻って。

本だらけになりつつ。

いにしえの英知に触れたり。

知識の富。

科学力と言っても。

古代ギリシアの神殿に使われているコンクリート。

あれは数千年経っても劣化しないんです。

現代のコンクリートはそこまでの耐久性はありません。

学者がテレビで言ってました。

現代の技術力が数千年前の技術に勝てないんです。

それがおもしろいところなんです。

火山灰を混ぜた事は分かりましたが。

当時のレシピがどこにもないんです。

ローマ帝国の用水路も。

現代の科学力のごり押しではなく。

もっと洗練されたものでした。

科学力でも太古のむかしに劣る現代人。

やっぱり。

歴史は人類の宝物です。


28


最近。

変な生物が出現すると話題なっておりますが。

仲間の魔法少女がそれと交戦。

むかしから語り継がれてきた。

超自然的な存在の具現化であると判明。

溜まり積もった人々の邪念や負の念が実体化し。

変な生物となって人々を襲撃するようになりましたので。

対応に追われています。

すみれ。
「あんなおぞましいものを生み出してしまうのも人間。」
「人間の業はとんでもないわ。」

あかね。
「なんか夜間が酷いらしいよ。」

すみれ。
「わたしたちも対処にまわろう。」
「連絡連絡。」

夜の公園。

日葵。
「確かに見たよ。」
「すごくへんてこだった。」

苺花。
「狂った芸術家が調子に乗って描いて。」
「次の朝目覚めて。」
「自分の絵を見て気絶した。」
「なんていう話があったらしいけれど。」
「まさしくそれ。」

千夏。
「チカちょっと詳しいですけど。」
「あの手の害獣は得意なんですけど。」

すみれ。
「チカちゃんのアドバイスが必要だよ。」

千夏。
「人々の邪悪な念が形を取って化け物になったから。」
「破壊しても元に戻るんですー。」

紗莉奈。
「それだけ聞くと手の打ちようがないけれど。」

千夏。
「でも浄化させれば呪いの結晶はあるべき場所へ還るんですけど。」

乃土香。
「浄化?」

美香。
「連れてきたよ。」

瑠璃。
「お話は伺いました。」
「あれは破壊したあと。」
「祝詞を唱えれば浄化されます。」
「お清めの砂を浴びせても。」
「手水鉢にある水を浴びせても倒せます。」
「戦闘力はそこそこありますのでご注意ください。」

すみれ。
「それはみんな知っているの?」

瑠璃。
「もう知っています。」
「情報が遅かったようですね。」

すみれ。
「道具はあるみたいね。」

瑠璃。
「一式揃えておりました。」
「どうぞ。」

あかね。
「散開する?」

すみれ。
「相性が良い人同士で組める?」

日葵。
「まいかちゃんとならやれそう。」

苺花。
「構わないよ。」

千夏。
「瑠璃ちゃんと気が合いそうですー。」

瑠璃。
「ではわたくしと。」
「他の者は出払っておりますから。」

紗莉奈。
「三人で行く?」

美香。
「あなたが仕切りなさいよ。」

乃土香。
「別にいいけれど。」

あかね。
「すぐに決まったよ。」

すみれ。
「では各自散開。」
「手当たり次第に倒して。」
「清めてしまって。」

全員散開。

各グループ事に駆除作戦が。

この街で展開されております。

犯罪者は魔法少女を見て。

いきなり逃げ出しました。

市民に動揺が広がっておりますが。

すぐに治まりそうです。

すみれ。
「見当たらへんよ。」

あかね。
「この路地裏にいる。」

すみれ。
「えー?」

黒い樽のような形で。

顔がある。

どこかメルヘンなキャラクター。

すみれ。
「待って!ぜんぜんカワイイじゃない。」

あかね。
「有害だから倒すよ。」

すみれ。
「火炎風神。」

渦になった炎が怪獣を貫く。

怪獣倒れる。

すかさず清めの塩。

神社や神棚で構成された特別な塩だったので。

それだけで駆除できました。

変なの消滅。

紗莉奈ちゃんたちが苦戦しているそうです。

駆けつけると怪我人2名。

紗莉奈。
「めっちゃ強いのだった!」

乃土香。
「油断したー。」

美香。
「何も考えずに突っ込むのがいけなかった。」

あかね。
「クイッククロット。」
「止血するよ。」

すみれ。
「さすがに激戦になるかあ。」

瑠璃。
「それは有り得ません。」
「彼らにはパターンがあります。」
「半分くらいはもう読めています。」

すみれ。
「それなら話は簡単そうやね。」

みんな一時的に集まってくる。

すみれ。
「再編成しよう。」

あかね。
「2グループで対応しよう。」

瑠璃。
「この街のシェイドは強いのかもしれません。」

チームを再編成して。

怪我をした娘は帰らせました。

他の魔法少女の領域に入りましたが。

倒れている女の子がおりました。

あかね。
「エピネフリン打つよ。」

すみれ。
「やられたん?」

あかね。
「ひとりで対処したみたい。」

女の子。
「うっ!」

すみれ。
「メディック。」

あかね。
「医は仁術。」
「これが医療の基本。」
「これさえ身に着けていれば。」
「知識や技能は後から着いてくる。」
「119。」

すみれ。
「なんて素晴らしい。」
「今日は退却。」

大人の魔法使いがやってきて。

戦況報告して解散となり。

以降は大人の魔法使いが駆除すると発表。

数の多さに困惑するも。

国内で激戦が展開されています。


29


夜の町中。

いろんな害獣を駆除しています。

すみれ。
「今度はとんでもないの来たな。」

あかね。
「あれはさすがにキツイかな。」

すみれ。
「連日の魔力の消耗でパワーが出なくなってるんや。」

あかね。
「わたしも。」

巨大な熊のぬいぐるみ?

カギヅメを装備したタイプと。

軽機関銃を装備したタイプと二体いて。

目の前に出現。

機関銃をばら撒いてきますが。

シールド魔法で防いでいきます。

弾切れしたようで。

攻め時。

すみれ。
「黒炎弾!」
「一撃必殺の威力やで!」

一発で中破。

あかね。
「耐久力バカ!」

すみれ。
「もう一発や。」

二発目で撃破。

あかねちゃん突撃して。

巨大な熊のぬいぐるみ?を引っくり返して転倒させ。

打撃攻撃で倒しました。

一方。

別グループ。

おもちゃのブロックのような生物?

ビーム攻撃してくる。

紗莉奈。
「おおっと!?」
「ビームコート。」
「効果ないよ。」

電撃ブーメランが命中するも。

効果なし。

千夏ちゃんが波動砲で撃破する。

魔法少女の消耗が酷くなって。

そこに援軍。

ウィザード。
「もう下がっていい。」
「この地域は私達がやっておく。」
「ここの地域は激戦だな。」

マジシャン。
「アイドルが怪我したら見てられない。」
「俺達でやるぞ。」
「残業だ。」

大人の魔法使いが援軍に来たので。

完全に交代されました。

超自然的な存在の具現化。

この現象がはじめて公認された。

過去に20シーズンあった出来事で。

現代では忘れられていた現象でした。


30


祝日。

噂が流れた。

魔法少女の噂がとてもたくさん。

前からあったこの噂は。

次第に疑心暗鬼に持っていかれる。

果たし状を受け取ったすみれちゃん。

すみれ。
「なにこれ。」
「あの娘なにを考えて・・・?」
「でも変ね。」
「話がうますぎる。」
「とりあいず行くしかない。」

横浜の埠頭。

コンテナ群の廃棄エリア。

無人地帯。

苺花。
「指定された場所はここかな。」

すみれ。
「ちょっと。」
「どういうことなのこれ?」

苺花。
「えー?」
「そんなの知らないよ。」

すみれ。
「確かめてみる。」

すみれちゃんが威嚇射撃。

苺花ちゃんひらりと避けていく。

回避能力が凄まじい。

他の魔法少女も現れて乱戦に加わってくる。

すみれ。
「え!?これはさすがに面妖な。」

日葵。
「わたしがカバーするから。」
「下がって。」

すみれ。
「ごめん。」

あかね。
「なになんなんのこれ?」

すみれ。
「わからない。」

小雪。
「ちょっと何やっているの!?」

小毬。
「やめなよ!」

小雪ちゃんと小毬ちゃんに向かって威嚇射撃。

すみれ。
「なんなのかは知らないけれど。」
「いったん退かせてもらう。」
「みんなにも連絡して。」
「みんなで沈黙を保ち続けて。」

日葵。
「分かった。」
「まず逃げよう。」

乱戦になりつつ。

逃走。

逃げた先に瑠璃ちゃん。

瑠璃。
「あら?」
「何かありましたね?」

すみれ。
「気を付けて。」
「この先に進んではいけない。」

瑠璃。
「そのようですね・・・・。」

パィスベル。
「ちょっと!なにやってんのさ!」

すみれ。
「こちらが聞きたいくらいですよ。」

全員沈黙。

しばらくして。

そのうち犯人が特定できて。

逮捕に至りました。

犯人は魔法使いの司令部から出たので。

要は裏切り者の仕業です。

これによって。

取り締まりが厳しくなったので。

違反者がいないか捜索が行われています。

派閥争いの仕組みを巧みに突いた姦計でしたが。

知能犯は自分の知性を過信していたようで。

同士討ちも自然に治まりました。


31


すみれたち。

リゾート地帯に入って。

遊んでいます。

すみれ。
「水着あるでー。」

あかね。
「写真はダメだよー。」

紗莉奈。
「げへへー。」
「お姉ちゃんいい体してるー。」

すみれ。
「ちょっ!」

日葵。
「確かにいい質の筋肉だよ。」
「筋肉は量じゃなくて質。」

苺花。
「丘の上から海を眺めよー。」

乃土香。
「続けー。」

美香。
「美観!美観!」

千夏。
「チカは水遊びするんです。」

あかね。
「着替えよう。」

すみれ。
「あれは小雪ちゃんと小毬ちゃんだよね?」

小雪。
「やっほ。」

小毬。
「久々に休暇を貰ったんだ。」

すみれ。
「一緒に遊べるなー。」

雑談していたら。

苺花ちゃんが戻ってきました。

苺花。
「なんか近くに芙蓉という名の列強魔法使いがいて。」
「別荘に滞在しているとか。」

美香。
「イタズラしてみる?」

乃土香。
「魔法使いを是非見ておきたい。」

すみれ。
「おお?それはおもろいな。」

小雪。
「確かけっこうな変人だったような?」

小毬。
「いつも不審者みたいな人だったよね。」
「芙蓉って人。」

みんなで丘の上の別荘地帯。

イタズラしに行く。

別荘をノック。

すみれ。
「こんにちはー。」

芙蓉。
「何事か?」

すみれ。
「素晴らしい先輩とか言うのを見学しにー。」

芙蓉。
「ほう・・・見学しに?」
「おい!勝手に入っていくな!」

小雪。
「いい空間。」

小毬。
「建築家。」
「いい仕事してますなー。」

苺花。
「パソコンだー。」
「ハイスペック。」

美香。
「この資料はなあに?」
「すごい仕事してるよね。」

芙蓉。
「これ!触るでない・・・。」

小雪。
「この資料はなんでしょう?」

小毬。
「きっと事務の資料・・・あれ?」

芙蓉。
「分が無いが・・・。」

乃土香。
「わっ!なにするの!?」

乃土香ちゃんが渦巻きの中に攻撃を引き込んで。

無力化。

MP吸収。

続いて黒いレーザーが来るものの。

すみれたちが素早く動いて狙いが定まらない。

すみれ。
「なにすんや!」

芙蓉。
「消えてもらうしかない・・・。」

小雪。
「それ不正じゃない?」

小毬。
「ほんとだ。」
「変な契約書まで?」
「ってなにやってんの!?」

あかね。
「ちょっと動きを止めて。」

芙蓉。
「怪しげな球体を・・・。」

黒いレーザーを乱射するも。

美香ちゃんが取り押さえました。

芙蓉。
「むう・・・。」

美香。
「攻撃する事はないでしょ!」
「イタズラに!」

小毬。
「不正資料があるから。」
「捕まえといて。」

芙蓉がなんとか美香ちゃんから脱出して。

洞窟の施設に逃げていきました。

すみれ。
「あれ?」
「あいつ犯人なん?」

小雪。
「この資料を見る限りはそうだよ。」

あかね。
「追いかける?」

すみれ。
「深追いはしないほうがいいかも。」

しばらくして。

何か飛んできました。

敷地に着陸。

まずい所を見られて。

発狂した芙蓉は倉庫にあった実験メカ。

「ブラックバード」を起動。

小雪。
「ブラックバード?」

すみれ。
「なんやそれ?」

小毬。
「中サイズ(6メートル)の鳥型機動兵器で。」
「背中に槍が付いた触手が複数あり。」
「槍を叩き付けての格闘戦が得意。」
「飛行もできるし。」
「口から機関砲を発射する。」
「ハイドラ70・ロケットも装備している。」

すみれ。
「ちょっとまずいな。」

無人兵器のブラックバード。

建物内に射撃してしまうも。

すみれたちは退避していました。

ブラックバード。

愚直に突撃してくる。

あかねちゃんが応戦。

槍を叩き付けてくる。

ガードするも。

口から機関砲。

でもあかねちゃんに気を取られて。

後ろから。

乃土香が電撃を浴びせて。

破損したブラックバード。

千夏ちゃんの幻影でフェイントになって。

ブラックバードは混乱する。

日葵ちゃんに射抜かれて。

小毬ちゃんのマイクロウェーブなど。

猛攻撃を食らうブラックバード。

さらに電撃を食らってシステムダウン。

倒れるブラックバード。

紗理奈が手榴弾を鹵獲していた。

トドメと言わんばかりに。

手榴弾を投げつけられて。

大破。

芙蓉そのまま逃げだす。

すみれ。
「待って!」

芙蓉。
「攻撃しなければ良かったかもしれぬ。」

あかね。
「思ったより足が速い。」

すみれ。
「まず落ち着こう。」
「追わないほうがいい。」
「追跡断念。」

小雪。
「司令部に連絡したよー。」

紗莉奈。
「怪我人はなし。」

すみれ。
「本当に?」

紗莉奈。
「ないよ。」

すみれ。
「それは良かった。」

小毬。
「兵器まで出すのかあ。」

司令部の兵士がやってきて。

情報を渡しました。

お手柄でしたね。

偶然の出来事。

部隊が別荘に駐留して。

調査が続けられています。

すみれたちは解放されて。

昼過ぎから遊びが再開されました。

すみれ。
「慣れたなー。」

苺花。
「魔法少女の世界ではたまにあるけれど。」
「今回は凄かったよね。」

すみれ。
「冗談キツイわ。」

日葵。
「兵器だからね。」
「でもあっけなく撃破。」

乃土香。
「私は臆病者ではありません。」
「ちょっと楽しかったです。」

美香。
「戦い慣れているから。」
「余裕もあるよ。」

千夏。
「無謀な戦いではなかったですねー。」

すみれ。
「なんか戦士として成立しているかもね!」

美香。
「戦いはお手の物!」

紗莉奈。
「バカンスは花火まで打ち上げたってこと?」

あかね。
「そんな域な。」

すみれ。
「鎮静化するのも早いな。」
「少し休憩してから。」
「今は海を鑑賞してはどう?」

苺花。
「それは賛成できるよ。」

午後から海に入ることになりました。

部隊がまだ別荘で調べもの。

戦乱が治まるのはもうすぐかな。

久々の動乱期に。

生粋の戦士になったすみれたち。

戦士になりきれた魔法少女は。

さらなる高みへと。

女の子らしく海に入りはしゃぎ。

帰宅した頃にはニュースで報道され。

芙蓉は別の魔法少女のグループが拘束したとのこと。

知名度がまた上がってしまうすみれたち。

定評ある魔法少女は。

女性の可能性を提供しているのでしょうか。

女性としての「例外者」として「独立」した女の子たちは。

定められた道。

正しき道を歩み始め。

伝説は今も健在。

歴史は女性を説明しています。

女性の偉人も。

堕落した女性も。

これからの可能性も・・・。


32


暴力革命。

人民が武力で国家権力を握ろうとする革命。

民衆扇動によって突如発生した暴動。

一部二十万の暴民が暴動を頻発させ。

経済や治安。

交通網を破壊。

言い掛かりで暴行される一般市民も多発。

自衛隊が発砲するなど。

いきなり激戦と化しています。

有事の切り札である魔法使いに動員依頼が出されて。

暴徒の大半が原因不明の体調不良に陥り。

魔法攻撃が加えられるなど。

暴徒は初戦から敗戦気味。

魔法少女は基本的に激戦には参加しません。

未成年ですからね。

依頼されたのは。

付近の様子を伝える係。

夜の公園で密会。

すみれ。
「何か変わったことない?」
「些細な事でもいいから。」

千夏。
「集団で固まっている事は明確ですねー。」
「街の様子は変わりませんよ。」

紗莉奈。
「集団になった時しか暴れないみたいだよ。」

苺花。
「首謀者がいるみたいだけれど。」

日葵。
「でも暴民は統率が取れてないよ。」
「どっちかと言うと。」
「集団毎に勝手に行動している?」

すみれ。
「戦争には必ず目的が必要。」
「目的の達成が不可欠。」
「権力を握ろうと言うのであれば。」
「それはかなり無謀だと思うなあ。」

あかね。
「前々から政治不信が大きくて。」
「なんか暴説がいっぱい出回っていたよ。」
「積み重ねから来る愚行だと思う。」

乃土香。
「なんか王様は独裁とか言っておいて。」
「今度は民衆の独裁だよね。」

美香。
「王様は自分勝手と言いながら。」
「本当は民衆の方が三倍は自分勝手なんでしょ。」

あかね。
「自由意思によって堕落することも。」
「悪化することもできる。」
「自由を行使して悪い方に使い。」
「平等と称して悪平等になった。」

すみれ。
「文明がいきなり高度化したから。」
「たぶん。」
「単純な頭なんだと思うわ。」
「人間の脳はパターンを識別するから。」
「そういう所を上手に突いたんやな。」

あかね。
「現代人は脆弱性を持っているから。」

美香。
「偶然成立した考えにすぐ同調するとか。」

乃土香。
「そうそう。」
「たまたまそうなった展開に同調する。」

日葵。
「人間の愚かな知恵が具現化したような。」
「あれで自分たちを誇っているのは。」
「なんか滑稽だよね。」

苺花。
「少しばかり発展した程度で。」
「増長するなんて。」
「頭が可哀そう。」
「あれって。」
「現代版の一揆だよね。」

すみれ。
「自由を行使した結果は現代の様子を見れば分かるわな。」
「ほんと。」
「自由を行使して。」
「悪を選ぶことも正義を選ぶことも出来る。」
「二の句が継げぬ。」
「依頼はこなすで。」
「現場主義として。」
「街の様子を報告するんや。」

紗莉奈。
「首謀者くらいならなんとかなるよ。」

苺花。
「智謀があるから。」

すみれ。
「ん?どういうこと?」

紗莉奈は使い勝手のいい従者を持っていて。

従者を暴徒のリーダーらしき人物と接触させ。

オンライン会議にも出席。

支持者と偽って情報を抜き取りました。

小雪・小毬姉妹に情報を転送。

首謀者の割り出しに成功して。

続々と逮捕者が出ています。

一役買ったみたいです。

再び夜の公園。

すみれ。
「お手柄っ!!」

紗莉奈。
「やる時はやるんですよ。」

苺花。
「連携抜群!」

日葵。
「今後とも戦争は続くでしょうけれど。」
「民に優しい民主主義。」
「反対に民衆を甘やかして。」
「民衆が腐敗するものだと知りました。」

あかね。
「直接民主制は衆愚政治。」
「間接民主制は何かの失敗に辿り着く。」
「人類は経験を通してでしか学べないみたい。」

すみれ。
「人間の知恵を誇るくらいやから。」
「憐れやなあ。」

乃土香。
「驕りというものはあるあるですよ。」

美香。
「学べば学ぶほど。」
「発見がたくさんある。」
「時には人間の愚かな部分。」
「時には賢明になることも。」

あかね。
「人知には限界があるんだと思うよ。」

千夏。
「明知を持っている人なんて存在しますか?」
「霊知まで獲得する人なんて見たことがありませんねー。」

すみれ。
「知恵の有無で人って内容が大幅に異なるから。」
「にして首謀者がいくら逮捕されても。」
「ほとんど暴動が終わらない。」

シャルロッテ。
「今日もやっているネ!」

紗莉奈。
「あれ?この人。」

苺花。
「そうそう。」
「あの人。」

すみれ。
「今日は何しに来たんか?」

シャルロッテ。
「リーダーとか言うヤツに。」
「おだてて。」
「調子に乗らせてヤッタネ!」
「相当なうぬぼれがあるヨ!」
「でも黒幕はイナカッタカラ。」
「悪感情の積み重ねだとオモウヨ。」

すみれ。
「あんなに簡単に行ったのは。」
「あんたの工作なわけね。」

シャルロッテ。
「情報交換シタイネ。」
「今後とも夜会に参加シタイヨ。」

すみれ。
「小毬ちゃんが言ってたけれど。」
「あんた二重スパイで活躍したって。」
「構わないで。」
「日時はその都度変わるから。」

シャルロッテ。
「ワタシハ大活躍シタヨ。」
「しばらく日本で遊んでいるカラ。」
「滞在期間中にアイマショウ。」

しばらくして。

小雪・小毬が報告書を作成。

何かしらの偶然で発生した説。

テレビの情報を鵜呑みにしたり。

思い込み。

妄想から出た論文など。

推測や憶測など。

多種多様な話に同調してしまい。

政治不信や感情論が重なり。

暴徒化したという。

付和雷同の見本市。

複雑化した構図が背景にあり。

これは有力視された。

二週間後には。

暴徒は鎮圧されたものの。

社会が一般市民と暴民とで二分化されてしまった。

今後とも紛争の火種になりそうで。

政府は対策に追われている。



33


ハイパースクールなんて言われ方もする。

女子高。

一般的な勉強は少なく。

歴史上の人物から学ぶ事を徹底される。

学問について。

かなりの時間を裂く。

勉強と学問は区別されている。

今日は学校で「順正であること」が教えられた。

すみれ。
「大衆教育とは別物やね。」

あかね。
「自分たちで教材を作るのは辞めたみたい。」
「所詮は凡人の社会ですから。」
「それに気付いた創設者が。」
「試行錯誤して辿り着いた。」

すみれ。
「世界屈指の人材を育てるプロジェクトだっけ?」
「それ本当なの?」
「この学校財源が豊富みたいだけれど。」

あかね。
「高度化した文明では凡人なんて使い物にならないから。」
「早めに手を打ったとか。」
「先見の明だよ。」

すみれ。
「まだ一年生やけど。」
「半年で力が倍増したわ。」

あかね。
「使いこなせれば。」
「それに懸かっている。」

すみれ。
「勉強ではなく。」
「学問を教える学校ってわけやね。」
「格が違うわ。」

休憩時間は長く。

みっちり教えるのではなく。

余裕があるスタイル。

偉人の伝えた教えをそのまま解説して。

その文献が膨大なんですが。

教師が解り易く説明して。

身に着けていく教育方法。

ノートは不用品で。

説明の最後に。

まとめとして。

資料が渡されます。

一教科にたいして時間を必要としません。

次の授業は20分後らしいです。

すみれ。
「自習室があるのはいいわ。」

あかね。
「簡易的な個室だけれど。」
「フリースクールみたいに。」
「自由時間での作業には事欠かない。」

次の授業が開始。

内容。

客観主義として。

道理があって。

それに従っていることが大切。

道理は人が自由に決めることができない。

道理に従っていれば正しい。

道理に従わなければ正しくはない。

正しさについて人は自由に決定することはできない。

それに「知恵」について再確認。

最低限「明知」が必要になる。

国語辞典を有効活用する方法を指導されました。

すみれ。
「どこかで知恵を得たんで。」
「物事の理を判断できるようになって。」
「知恵という言葉の意味を知ったっきり。」
「いい具合。」

あかね。
「明知についても得られるといいね。」

すみれ。
「人知では限界があるもんやから。」
「明知を獲得できたら最高やなあ。」

自由科目に入り。

各自。

自分のしたい事をやります。

簡潔に教えてしまうので。

時間に余裕があるんですから。

こうした教育が可能なのです。

冗漫な大衆教育とは別物ですね。

放課後。

あかねちゃんが連絡していた。

シャルロッテと会いました。

すみれ。
「なにを見せたいって?」

シャルロッテ。
「女性の研究論文ダヨ。」

あかね。
「自分で女性について調べたんだって。」

シャルロッテ。
「ワタシモ女性だからネ。」
「己を知るワケデス。」

すみれ。
「見せて。」

シャルロッテ。
「より安全な方法を好むヨ。」
「平和を好むケド。」
「感情論が女性のルールダヨ。」
「本能的な行動や言動。」
「本能的な生き方しか出来ないモノデ。」

あかね。
「基本的に女性は理性を持たないよ。」
「本当はけっこう狡猾。」

すみれ。
「嫉妬深いのはわかるけれど。」
「他者を貶めようとして。」
「事実に反する噂を作って意図的に流したりするなど。」
「さまざまな人間関係上の悪だくみを実行するとか。」
「人間関係の平和を根本から乱す所が頭悪いわ。」
「正攻法ってのを知らないから。」

あかね。
「それはその女性の弱さです。」

すみれ。
「弱い女性って正当防衛も出来ないし。」
「実行力が無いから。」
「何の役に立つのか分からんわ。」

シャルロッテ。
「女性同士でもたがいに妬み。」
「互いの足の引っ張り合いばかりしているヨ。」
「そもそも物事の見方が自己中心的ナンダカラ。」

すみれ。
「陰湿。」
「欲深い。」
「自分のことばかり考えている。」
「不平・不満ばかりを言う。」
「自分のやること。」
「やるべきことに注意を向けていない。」
「自分の外見のことばかり気にしている。」
「人からの評価ばかり気にしている。」
「表面だけ偽装して誤魔化す。」
「自分の心の根本を反省することを後回しにする。」
「男性のように何らかの知恵を持つことは稀。」
「うわあ。」
「女性の弱点が網羅されてるわ。」

シャルロッテ。
「数千年において生物的な進化は皆無ナンジャナイ?」
「一生が大人になって結婚して子育てして老いぼれるダケヨ。」
「パターン化しているケド。」
「何もしていなかったのデ。」
「能力値が低く。」
「何もしていないカラ。」
「地位も低いヨ。」
「これらを。」
「神に叱責された場合。」
「言い訳が上手デモ。」
「弁解はもはや出来ないカラ。」
「女性は無批判ナノガイノチトリダヨネ。」

あかね。
「無批判であることは真実です。」

すみれ。
「男女平等は当たり前。」
「女神様から習うのが女性の決まり。」
「女性には欠陥があるので。」
「知恵や理性は基本的に持たず。」
「感情論で物事を判断するわな。」

あかね。
「男尊女卑の原因は。」
「女性がそれをよしとしたから。」
「縁組は滅茶苦茶で。」
「夫・子供・育児が女性のすべて。」
「女性特有の長所を自ら潰し。」
「女性に備わっている能力などには無関心。」
「向上や成長。」
「学問などにも興味がない。」
「女性は自立していないし。」
「自分のことを言えない。」
「自分というものを持っていない。」
「安楽を求めて手に入るともう何もしない。」
「これらによって男尊女卑は必然であって。」
「必ずこうなる。」

すみれ。
「異論を唱えて改善すべき。」
「女性は安楽を求めているので。」
「態度を改めるべき。」
「フェミニズムは男女平等なんて当たり前で。」
「女性については。」
「男も女も本当の所を知らない。」
「むしろ知ったかぶりをしている。」
「神学的に女性を見るべき。」

あかね。
「男と女が磁石のようにくっつくのが真実なら。」
「確実に人口が過剰になるだけで。」
「百害あって一利なし。」

すみれ。
「なぜか男と女と分かれている。」
「男女両方の特性を得たりすると。」
「強力なのは言うまでもない。」
「女性がこれを見つけて。」
「さりげなく執筆された男性の歴史書を読み漁ったりして。」

あかね。
「世界や人を見ても分かり辛いけれど。」
「調べていくうちにいろいろ分かる。」
「考えても調べなきゃダメ。」
「態度や様子が雄弁であったりもする。」
「行動や言動が雄弁であったり。」
「自分の足で調べないうちは。」
「何の証拠も出ずに。」
「推論だけがそこにある。」

シャルロッテ。
「歴史は最高に雄弁であるヨ。」
「あれほどの弁論家はこの世にいないネ。」
「歴史書を読めば雄弁でスヨ。」
「歴史は常に雄弁で真実を語るネ。」

すみれ。
「どっちかと言うと未知の部分が多い。」
「未解明または未だ知らずに。」
「未知の部分が多いが。」
「人はそれを適当な説明でごまかしたり。」

あかね。
「楽しく暮らそう。」
「それしか頭に無かったりして。」


シャルロッテ。
「女性は安楽が望みダネ。」

「世人の女性を観察スルネ。」

あかね。
「知性が無いのでは・・・。」
「女性は何を望んでいるのか。」
「世人の女性を観察しているけれど。」
「まともな女性はあまり見ない。」

すみれ。
「一度安楽を得たら。」
「女性はそもそも何もしたくないし。」
「女性は何もしたくないのでは。」


シャルロッテ。
「Oh my Gar!!」
「聖書でアルヨ。」
「愚かな金持ち」
「たとえばなしネ。」

イエス・キリストのたとえばなし。

ある金持ちの畑が豊作であった。

彼は心の中で考えた。

どうしよう。

私の作物をしまっておく場所がない。

そしてこう言った。

こうしよう。

私の倉を壊して、もっと大きいのを建て。

私の穀物や財産はすべてそこにしまっておこう。

そして、自分のたましいにこう言おう。

わがたましいよ、これから先何年分もいっぱい物がためられた。

さあ休め、食べて、飲んで、楽しめ。

しかし、神は彼に言われた。

愚か者、おまえのたましいは、今夜おまえから取り去られる。

おまえが用意した物は、いったいだれのものになるのか。

ルカの福音書(12章16節)

シャルロッテ。
「全く同じ考えを。」
「ほとんどの女性が所持しているワケヨ。」
「イエス・キリストに付き従いつつ。」
「主の存在を無視して。」
「仕えたりしない態度をミルト。」
「まだ到達していないか、故意に無視しているか、どちらかダヨ。」

すみれ。
「すみれちゃんはよく分からないで。」
「キリスト教で主という言葉をあまり聞かない。」

シャルロッテ。
「ナンデダロウネ。」
「イツモギモンダヨ。」

すみれ。
「散々に読んだわ。」
「忠言の塊やった。」
「これからどうする?」

シャルロッテ。
「ゲームセンターとかドウヨ?」

すみれ。
「たまには行きたいわ。」

あかね。
「賛成。」

ゲームセンター。

大型店舗で女子高生が多い。

対戦ゲームがあり。

ウェスタンとガンマンをテーマにしたシューティングゲーム。

シャルロッテ。
「AIとタタカエルケレド。」
「人工知能の弱点は愚直なトコロダヨ。」
「ちょっとタメシテミル。」

すみれ。
「人工知能は馬鹿正直。」
「それは知ってるけれど。」
「ほんとにパターン通りにしか動かんね。」

あかね。
「ゲームでは人工知能が不正をする場合があるよ。」

シャルロッテ。
「それ以前に。」
「愚直な弱点を突くだけでカテルヨ。」
「一度見切ったら勝ったも同然ネ。」

AI側がボロ負けしてしまう。

三ラウンドをあっさり取って勝利。

メダルが出てくる。

シャルロッテ。
「これ使うネ。」

すみれ。
「おっと。」
「出費が安く済みそう。」
「ありがと。」

シャルロッテ。
「まだ稼いでヤルネ。」

次はレースゲーム。

しかしシャルロッテ。

F1マシンをわざと接触させて。

トップを走るAIをクラッシュさせた。

自分の機体は小破。

ルールの抜け道をよく知っている様子。

賭けレースにボロ勝ち。

すみれ。
「うわあむごい。」

シャルロッテ。
「勝ちは勝ちダヨネ。」

あかね。
「メダルだらけで持ちきれない。」

シャルロッテ。
「日本人は性善説が好きなんデスカ?」

すみれ。
「欧州の性悪説を学んでないだけだわ。」

シャルロッテ。
「先天的に善なんて疑問ナノデスガ。」
「どう見ても愚者か獣のようで。」
「最初見た時は動物に見えたモノデ。」
「最近は慣れタノデス。」

すみれ。
「善人を自称することは出来るわな。」
「先天的に善なんて思ってないで。」
「哲学的に言えば。」
「自然状態からいきなり善なんて。」
「理にかなってないんやけど。」

あかね。
「では善ってなんでしょう?」

シャルロッテ。
「善悪は知識ではアリマセーン。」
「次行きますヨ。」

シャルロッテの快進撃。

メダルが多過ぎて。

遊びきれないので。

困っていた所。

いきなり爽やかな男性から声をかけられ。

すみれちゃん。

告白されました。

アイドルだと認識していたようで。

ツーショットを頼まれました。

応じてあげて。

それで知りました。

魔法少女の人数は全国においてそんなに多いわけではないのですが。

その中でとびっきりの娘はすぐに人気が出て。

その女の子に惚れてしまう人が多い。

すみれちゃんに恋をしても。

断られるのがオチなので。

ずっと憧れていたいそうです。

ちょうどメダルで困っていたので。

押し付けましたが。

仲間が数人居たらしく。

捨てる必要がありませんでした。

シャルロッテ。
「どうしたノ?」

すみれ。
「女性として見られたわ。」

あかね。
「すみれちゃん人気みたいだよ。」

シャルロッテ。
「それはいい体験ダヨネ。」
「そろそろ離脱しようヨ。」
「もう一時間にナルヨ。」

すみれ。
「そうしよっか。」

シャルロッテ。
「明日帰国するから。」
「また機会があったら遊ぼうネ。」

すみれ。
「それには同意するわ。」
「中々高度な遊びが好きだわな。」
「スプラッシュな女の子。」

シャルロッテ退場。

すみれちゃん。

この日から。

シンプルかつ整った身なりをするようになりました。

とある日。

日葵。
「こんな新聞があったから。」
「届けておくね。」

すみれ。
「え?ありがと。」
「なんの新聞?」

日葵。
「それが随分と気の利いた内容で。」
「すみれちゃん興味あると思って。」

すみれ。
「貰っておくわ。」
「どんな内容やろ?」

記事。

「クルメン」と呼ばれる超人の女性が増えており。

大衆教育ではなく。

フリースクールで諸芸を磨いた。

奇跡的な女性たちで。

すべての女性たちの頂点に君臨するとか。

多様化。

高度化する文明に。

その都度。

変化を重ねていった末に。

まったく新しい考え方を持っており。

能力差が開き過ぎて。

蹂躙されつつあるとか。

すみれ。
「女性の天下も有り得るんやね。」

あかね。
「すみれちゃんおはよー。」
「って新聞?」

すみれ。
「大型新人の台頭だって。」

あかね。
「どれどれー?」
「ロートルは面白くないでしょう。」
「でもこういうのが時代が求めているもの。」

すみれ。
「妄評もあるかもしれないわ。」

あかね。
「百歳の童七歳の翁。」
「知恵のあるなしは年齢にはよらないということ。」
「年輪を重ねても幼稚な者もあれば。」
「幼少でも大人がかなわない知恵者がいる。」

すみれ。
「暴評とかは。」
「個人的な好き嫌いはあるだろうけれど。」
「それは芸術性とは無関係やからな。」

あかね。
「芸術性と言えば。」
「冗漫に書かなくて良かった。」

すみれ。
「簡潔に書くのが芸術作品の鉄則。」
「美しいものを描くのが芸術やから。」
「文芸もそうやね。」

あかね。
「それよりもライバルが多くなっておもしろいよね。」

すみれ。
「差が開き過ぎてつまらなかった所やから。」
「少し面白くなった。」
「凡人と勝負しても。」
「差が開き過ぎていてつまらない。」
「それが一瞬で消し飛んだわ。」
「いつかは勝負するだろうし。」
「楽しみが増えたな。」

特集がいくつも組まれて。

「クルメン」はしばらく快進撃が続きそうです。

すみれちゃんも優れた人材と言われている為。

華族ナンバー3から。

管理職のお誘いがあったり。

国会の警備担当など。

魔法使いは警察官への就職率が高いせいかな。

芸術家としての評価もそこそこあるもんです。

まだ女子高生ながら。

いくつもの選択肢に翻弄されつつあるすみれちゃん。

実戦経験が買われているものの。

自分の力量が思ったより強力ではないと知っていて。

なおさら諸芸を磨くように努めます。

成人するまでに。

充分な実力を持つまで。

鍛錬の日々です。



シャルロッテ。

ドイツ最高の魔法少女。

エンターテイナーとして活動している。

日本語が片言。

取材旅行に来日するも。

異端が接触してきたのをいいことに。

味方のフリをして搾取。

最後には目的を突き止め。

悪感情の蓄積と人間の愚かさを説き。

異端崩壊のきっかけを作った。

帰国後は残党狩りに参加するなど。

勲章を授与される手柄を挙げた。

ドイツ国内で名があるアイドルのひとり。



著書「自然権」

自然権という見えない実存。

自然に付加されたとされる立場と。

神が与えた立場と。

ふたつに別れる。

人は自然権以上の権利を行使できず。

自然権以下の境遇は否定できる。

自然の摂理を超える権利は行使できず。

以上の説明で。

自由にはあらかじめ制限がある。

自然権は目に見えない上に。

自然権を主張すれば。

悪いものを自然権の違反として。

自然法に裁いて貰うことができ。

良いものを公正なものとして扱うなど。

オブラートに包んでいる側面もある。

全知全能の性質を持つのが自然権で。

自然法は裁判官として公明正大であり。

正しい。



34


来客。

巫女服の女性。

ミディアムに小さなカチューシャ。

小乃実(このみ)
「こんにちは。」
「このみです。」
「瑠璃ちゃん知っているよね。」
「補佐をしている巫女です。」

すみれ。
「すみれちゃんやで。」
「要件はなんやろうな。」

小乃実。
「巫女のアルバイトのお誘い。」
「瑠璃ちゃんがすみれちゃんを是非お迎えしたいって。」

すみれ。
「悪くはないで。」
「ちょっと考えている点があってな。」
「とりあいず体験だけでいい?」

小乃実。
「形式主義ではないです。」

すみれ。
「それ知ってる。」
「物の本質を形式にあるとみて。」
「形式を重んじて内容を軽視。」
「または無視する立場。」

小乃実。
「形式主義者みたいな幼稚な考えは致しません。」
「私達は実質にかなっているもので。」
「いつでも採用しますからね。」

すみれ。
「所でお姉さん。」
「いくつ?」

小乃実。
「21ですよ?」
「あらー?」
「そういう趣味?」
「気が合うなあ。」

すみれ。
「いんや。」
「かつて怪傑と言われた女子高生がいて。」
「似てるからなあ。」

小乃実。
「そんなに有名だった?」
「今は文芸学を専門としていますよー。」
「いつの間にか瑠璃ちゃんと一緒に勤めています。」

すみれ。
「あらら図星。」
「でもわざわざ来てくれてありがとう。」
「ちょっと別格なお茶があるので。」
「どう?」

小乃実。
「では頂きましょう。」
「急ぎの用ではありませんし。」

お菓子を出して。

ゆっくり急げ。

適当な時間で下がります。

綺麗なひとでした。

口数が多くはありません。

雅言が得意技みたい。

すみれちゃん。

金曜日の午後の出来事。

土曜日は自由登校。

学校は無視して。

電車に揺られ。

鶴岡八幡宮。

小乃実。
「いらっしゃい。」

すみれ。
「凄い場所もあるんやね。」

小乃実。
「良ければ手解きしますよ。」

すみれ。
「頼むわ。」
「いい機会やし。」

小乃実。
「神道は日本書紀・古事記が解説書。」
「神様は寛容で全知全能。」
「習うより慣れよ。」
「新しい分野や知識の開拓で縁も深まる。」
「基本的に不可知論。」
「認識できないかもしれない。」
「以上です。」

すみれ。
「うわあ簡潔。」
「わかりやすいわあ。」

瑠璃ちゃんがやってくる。

事務室に案内された。

瑠璃。
「しばらくぶりですね。」

すみれ。
「元気でなにより。」

瑠璃。
「いつでも歓迎しますので。」
「たまにいらしてください。」

すみれ。
「そうさせて貰うわあ。」
「そろそろ何か決めたいし。」
「人生とか生き方とか。」
「そっちの方向に考えるのは支持できないから。」
「そのうち何かに惹かれて。」
「神社に寄ってきた女子高生すみれちゃんやで。」

瑠璃。
「私は自分の愚かさからの解放をただひたすら願っている。」

小乃実。
「私も実は。」
「人々の愚かな考え方に感化されちゃって。」
「中々抜けなくて。」
「富・名声・権力・素敵な異性?幸福はもとより。」
「かなり自分まで愚かになってしまって。」
「人の価値判断とかけっこう愚の骨頂。」
「まずこれが抜けないと何も分かりそうもないです。」

すみれ。
「逆説的に言えば。」
「この世の価値判断は人が定めたものやし。」
「偶然決まった価値判断は信用できんわ。」
「根拠があって真実であればいいわなあ。」
「お金は大事やし。」
「名声は愉快やし。」
「権力は面白いわなあ。」
「異性は別に要らないけれど。」
「このような見解が正しいのであれば支持するで。」
「誤りであればすべてがひっくり返るだけやろ?」

瑠璃。
「時代を重ねて。」
「いつからか人々の愚かさが目立つようになりました。」
「良い方向に行っているのなら構いませんが。」
「邪な方向に行っているような感覚を覚えます。」

すみれ。
「神様の前で悩むだけ。」
「キルケゴールと同じく。」
「実存主義。」
「空想の自分をひたすら求める。」
「無限性の絶望。」
「そう言った空想をすべて否定して。」
「あらゆる可能性を放棄する。」
「可能性の絶望。」
「世間の考えに縋り依存する。」
「有限性の絶望。」
「なるようにしかならないと開き直る。」
「必然性の絶望。」
「4つの絶望がある。」
「それ故に悩みがあって。」
「あれか?これか?と試行錯誤ってなわけ。」

小乃実。
「それをお伝えしたらどうですか?」
「希望の反対は失望ですよ。」

すみれ。
「そうやなあ。」
「そのほうがええかも。」
「また平和な時代が来たら。」
「ゆっくり旅でもして。」
「境内で悩んでいるかもしれんわ。」
「行ったり来たりして。」
「言葉で説明できん。」
「またよろしくな。」

爽やかに参拝。

のち。

見送られて帰路へ。

電車で揺られて。

まだ未解明なものは多い。

解き明かしたから科学も使える。

科学は人類が新しく開発したパワーでは無く。

解き明かして使用可能にしたもの。

自然科学。

教科書を見て悩んでいるすみれちゃん。

自由な思考で試行錯誤。

駅のホームにて。

スマホが稼働。

すみれ。
「只今留守にしております。」
「ご用件の方はピーという発信音の後にご用件をどうぞ。」
「ピー。」

あかね。
「ちょうど通りかかるから。」
「喫茶店で珈琲飲まない?」

すみれ。
「位置を伝えるわ。」
「待ってる。」

合流して喫茶店。

すみれ。
「青人草としてどうすればいいとか。」
「どこにも載ってないから。」
「あれかこれか悩む。」

あかね。
「神々を参考にするしかないよ。」

すみれ。
「聖アクィナス。」
「キリスト教は被造物としての在り方が提唱されているん。」

あかね。
「カトリックはもう答えが出ているかあ。」
「わたしたちも同じなんだよ。」
「きっと。」

すみれ。
「言い得て妙やわあ。」

今日は図書館へ。

素晴らしい資料が眠っている宝の山。

学生は図書館が基本なのかな?

途中。

楽しく暮らそうと試みている人々の横を通り過ぎる。

あかね。
「享楽的な生き方がまかり通ればいいのですが。」
「失敗したらどうするのでしょうか?」

すみれ。
「暮らしの事ばかりに囚われると。」
「享楽主義になっているかもしれんわ。」
「ああいう連中をすみれちゃん哀れに思う。」

図書館に入り。

散開。

良い資料を持ち寄ったり。

日葵ちゃんとも合流。

三人の連携が冴えます。

真面目に女性をやっている女子高生。

懸命な模索は続きます。


35


硫黄島に神殿が築かれており。

日本帝国最期の地として語り継がれていた。

人類の未来に絶望した魔法使いたちが数十人集結し。

禁術を使用。

人類の文明を一定水準までリセットし。

再出発させようと試みる。

度重なる反乱に失敗した違反者たちは。

これにすべてを賭けてきた。

それを知ったすみれちゃんたちも急行。

既に激戦区域になっており。

戦闘車両が攻撃を繰り返して制圧。

地下神殿に突入していく魔法使いたち。

すみれ。
「彼らの最後の瞬間が訪れる。」

あかね。
「戦力は1個師団。」
「あの人達はそろそろ終わり。」

任務は取材班の護衛であり。

船の上から。

歩兵戦闘車が突入していき。

何両か損害を出しながら。

制圧していきました。

すみれ。
「これでひとつの終わり。」

あかね。
「彼らも主犯格のひとり。」

すみれ。
「犯人が複数いたなんて知らなかった。」

あかね。
「でもこれで終わる。」
「人類はこれをきっかけに新しく。」
「改めていくから。」

取材班。
「流れ弾ひどいっす。」

瑠璃。
「結界を張ってありますから大丈夫です。」

師匠の部隊が突撃して。

主犯格をすべて討ち取りました。

信号弾が上がります。

取材班。
「陸の人大丈夫ですかね。」

瑠璃。
「あれだけの戦力ですから。」
「護衛兵も多いですよ。」

あかね。
「けっこう酷い陸戦だなあ。」

取材班。
「確認取れました。」
「僕らのテレビ局無事っす。」

すみれ。
「歴史的瞬間?なんて。」

最後の敵が倒れました。

敵がかえって。

わたしたちに何かを問いかけて。

それに応えて。

何か掴んでいます。

禁術はそこまでの威力は無くて。

たいした抵抗も無く。

すべての動乱は。

この地にて。

主犯格の全滅が確認されました。


36


魔族という古来から続く。

魔術師の一族がおり。

代々黒魔術を受け継いでいましたが。

最近は数を減らして。

殺し屋家業も廃業。

彷徨っている連中は。

主犯格を数人殺害して。

使い勝手の良い傭兵としてたらい回しになっています。

今日はショッピングモール。

財政状態が良好なので。

久しぶりに散財。

すみれ。
「遣り繰り上手が金銭の鉄則。」

乃土香。
「金銭はすべての必要に応じる。」

日葵。
「お金は大事だよー。」
「金銭欲?」
「健全な欲求と言いますか。」
「お金を求めるのは必要な事だと思います。」
「食べ物と同じように。」

すみれ。
「それには賛成するわ。」
「否定してもいいことないでー?」

乃土香。
「あれ?エセ関西弁まだ直らないの?」

すみれ。
「そうみたい。」
「本物の関西人に教えを乞うしかないみたいや。」

苺花。
「学べ、さもなくば、去れ。」

日葵。
「Aut disce aut discede.」

すみれ。
「ラテン語はステータスなんやけど。」

日葵。
「アウト・ディスケ・アウト・ディスケーデ。」

すみれ。
「お見事。」

乃土香。
「こうして堂々とお買い物できる。」
「あの気違いどもめー!!」

苺花。
「酷い戦乱は去った。」
「市民はスケープゴーティングに陥っていたかな。」

すみれ。
「スケープゴートが必需品?」
「批判的思考を持たないロボットめー。」
「なんてね?」

日葵。
「他山の石。」
「経験は愚者の、理性は賢者の教師。」

すみれ。
「人は試されると獣に過ぎない事が明らかになる。」
「戦争で足手まといだったのは大衆だったわ。」
「酷い戦争は終わった。」

日葵。
「平和は戦争から生まれる。」

苺花。
「それはギリシャやカルタゴの王などの伝記を残したネポスの言葉だよ。」
「そのままの意味を持つ言葉。」

すみれ。
「最初に平和は存在しなかった。」
「自然状態は平和で無かったけれど。」
「戦争を覚えたことで平和も知った。」

日葵。
「日頃の鍛錬の成果だよ。」

乃土香。
「そうだよ。」
「その日を摘め。」

すみれ。
「いい具合。」
「みんなキレキレやなー。」

高級品に目を通した後。

安物を見てみる。

すみれ。
「なんかテーマに沿った。」
「芸術的なコーデにしたい。」

日葵。
「ファッションはいつも芸術的。」
「これなんかどう?」

ロングスカート。

大人の女性向け。

かわいい花柄で。

上下の統一感がある。

すみれ。
「まあ悪くはないわ。」

苺花。
「マントみたいに上着に被れるって。」

すみれ。
「うわあかっこいい。」

荷物が増えていく。

そこそこの価格でした。

乃土香。
「さて休憩を挟まないと。」

すみれ。
「そうしよっか。」

走ってくる女の子を目撃。

全力疾走。

お店に突入して。

怪しい術を使って隠蔽。

万引きした。

すみれ。
「御嬢さん?ちょっといい?」

魔族。
「えーと。」
「しくじったってことでいい?」

乃土香は杖をどこからか取り出して。

燃える石を先端にセッティング。

この石はとある場所の海底に実在しており。

理由もなく燃え続ける為に。

常に水に漬けて保管されている鉱石。

乃土香。
「手柄頂きっ!」

魔族の攻撃。

苺花。
「なにするの!」

すみれ。
「当たらなければいいの。」

手袋の中の鉤爪が仕込んであったものの。

敏捷性に優れる魔法少女に攻撃が当たらず。

万引きの魔族は必死に逃げようとする。

すみれ。

フレアで攻撃。

激しい炎を前方に発射。

電子ビームでもあり。

強い衝撃波が発生。

魔族はとっさに避けるものの。

かすって吹っ飛ばされた。

そのまま壁が半壊。

倒れた魔族。

グレネードを手に持つが。

すぐに追撃される。

乃土香。
「焼け死ね!」

乃土香は杖を回転させて。

魔族に叩き付けた。

大爆発して。

魔族重傷。

すみれ。
「あの時の生き残り?残党?」

日葵。
「一応はさっきまで味方でした。」

苺花。
「通報したよ。」

同じショッピングモール。

帰宅しようと。

使いの者が来ている。

千夏。
「国会議員の特権って快適なんですけど。」

従者。
「まあ羨望の的になる前に。」
「立ち去りましょう。」

美香。
「こんな豪華な車もあるんだ。」
「この車のミニカーある?」

従者。
「どこかで見かけましたが。」

千夏。
「購入した時に模型をプレゼントされてますからー。」
「それで良かったらあげますけどー。」

美香。
「やった!」

魔族の子。
「あんたがチカね?」

千夏。
「それはこちらの子の事ですよー。」

美香。
「私がチカだけど?」

魔族の子。
「は?どうでもいいわ!」
「勝負よ!」

美香に近接攻撃を繰り出すものの。

間合いを測って攻撃を回避。

魔族の子は深追いして。

美香。

相手のパンチに対して。

左手で払いのけて。

半身で避けつつ。

攻撃を当てる。

爆発するも。


いまいち効かない。

魔族の子。
「ぎゃあ!顔に当てるな!」

千夏が逃亡。

美香。
「私はミカ。」
「チカはあっち。」

魔族の子。
「そういえば特徴が・・・なにしてくれてんの!」

魔族の子は追いかけていく。

千夏。
「阿保に構ってないで行きますよー。」

美香。
「ちょっと手を抜いたかな。」

高級車で退場。

魔族の子。
「追いつめたぞ!」

チカ。
「ワードウシヨウ。」

魔族の子。
「ふざけているの?」

チカ。
「ココデショウブダ。」

魔族の子。
「無様な姿を撮影してやるから!」

魔族の子は近接攻撃。

今度はヒットするも。

破裂して消えてしまった。

おまけに毒ガスがまき散らされて。

魔族の子は麻痺して動けなくなった。

車内にて。

千夏。
「囮を食らったみたいですねー。」

美香。
「ドッペルゲンガー。」
「あんなんで引っかかるんだね。」

千夏。
「設定通りにしか動かないんです。」
「途中で気付いてもいいんですけど。」

美香。
「自分の水準で物を語っているから。」
「相手が大幅に劣っていたらああなるの。」

千夏。
「そうですかねー。」
「納得です。」

乃土香はお手柄。

乃土香の名声が上がったので。

ひとりで喜んでいる。

警察にバカ正直に話して解放され。

ショッピングの休憩にと。

フードコート。

すみれ。
「さっきの見ていると。」
「善良市民ってなんなん?」

紗莉奈がやってきた。

紗莉奈。
「非常に善人なので何の役にも立たない。」

日葵。
「それはそうだよ。」

すみれ。
「今日はやけにキレキレやなあ。」
「このあとどうする?」

苺花。
「バッティングセンターがあるとか。」

すみれ。
「いいかも。」
「そっち行こう。」

バッティングセンターで勝負。

どのくらい好成績になるか?

すみれ。
「あかんわ。」
「球速違う。」

日葵。
「最高170出るとか。」

苺花。
「私の番?」
「だめー!打てない!」

紗莉奈。
「行けそう。」
「ほら打った。」

紗莉奈がヒット3本で勝利。

あかねちゃんと合流。

あかねちゃんもチャレンジ。

やっぱり打てない。

あかね。
「高性能マシンみたい。」
「いま話題になっている。」

すみれ。
「え?あの悪名高い究極の投手?」
「どうりで打てないと思った。」

紗莉奈。
「テレビ・爆炎体育会で有名な。」
「トンデモマシンだから。」
「これ打つのは猛者くらいなものかも。」

すみれ。
「確かに。」
「それでは野球の魅力について語ってみる?」

あかね。
「野球はのんびりスポーツです。」

紗莉奈。
「野球の魅力について誰も語らない。」
「さっきまでは。」

日葵。
「野球って独特な味があるし。」

苺花。
「サッカーは解り易いけれど。」
「野球って簡単なスポーツ。」
「意外に奥が深くて高度。」

乃土香。
「サッカーは自由自在に動ける。」
「サッカーボールが飛び回るのが魅力みたい。」
「野球は勝負あるのみ。」

紗莉奈。
「サッカーボール自体に魅力があったりして。」
「サッカーが簡潔なのに比べて。」
「野球はシンプルなのに。」
「ひとつひとつの技術が物を言うし。」
「野球好きにコメントを貰えば。」
「魅力については得られるかも?」

すみれ。
「サッカーが人気なのは。」
「ボールを追いかけたり蹴ったり。」
「自由度と爽快感から来ているみたい。」

紗莉奈。
「野球は基本的に一騎打ちだから?」

あかね。
「たぶん人の趣味に寄るものだと思います。」
「有益な議論です。」

すみれ。
「ちょっと汗かいた。」

紗莉奈。
「他行く?」

すみれ。
「カワラバトがたくさん居る公園があるわ。」
「異議が無いなら行くよ。」

カワラバトの公園。

数えるほどで50羽が歩き回っている。

苺花。
「ハトの餌。」
「さあて襲撃されますよ。」

苺花に群がるカワラバト。

ひょいっと避けて肩に止まらせて。

手から食べさせる。

すみれ。
「ずんぐりむっくりかわいいな。」

あかね。
「自然体のかわいさ。」

日葵。
「この態度がなんとも言えない。」

苺花。
「おいしい?」
「ちょっと多いんだけど。」

紗莉奈。
「掴んでみる。」
「感触いいね。」

すみれ。
「生で見るとたまらない。」
「ずんぐりむっくり。」
「仕草も好き。」

カワラバトの大群が襲来。

退却。

全員購入したハトの餌。

余ったので。

そこら辺に放り投げました。

強い個体は最初に投げた物に集まるので。

おびき寄せて。

後方に重点的に投げて。

弱い個体がゲット。

争奪戦は女の子の頭脳プレーにて。

泥沼化していく。

退場。

すみれ。
「もう夕方くらいになる。」
「解散でええな。」

紗莉奈。
「お昼のランチから。」
「チカが居ない。」

乃土香。
「ミカちゃんも一緒に帰りました。」
「オンラインゲームの大会があるとか。」

すみれ。
「シャルロッテがミカちゃんと組んでいるって聞いているけれど。」
「動画配信?」
「エンターテイメントを届けるってのも。」
「社会貢献のひとつの形なのかも。」

あかね。
「何らかの社会貢献が出来れば一人前だよ。」
「公の場を重視するのは当然。」

すみれ。
「働いて食べて寝る。」
「これすみれちゃん。」
「とっても虚しいと思ってるん。」
「最後に墓地に入るためにそういう態度でいるんやから。」

紗莉奈。
「だめな人間は食わんがために生きているが。」
「すぐれた人間は生きんがために食うのだと。」
「ソクラテスが言った。」
「この言葉の意味が分からないみたい。」
「情けない。」
「何を学んで大人になったのか。」

日葵。
「そこまで虐めなくてもいいと思うけれど。」

苺花。
「にしても。」
「働くだけで終わるのは酔生夢死。」
「シャルロッテちゃんの行動は合理的だと思う。」

すみれ。
「すみれちゃんもいろいろやらないとあかんな。」
「今日はけっこう有益だったわ。」

乃土香。
「人は常に前へだけは進めない。」
「引き潮あり、差し潮がある。」

紗莉奈。
「進まざる者は必ず退き。」
「退かざる者は必ず進む。」

あかね。
「知の難きに非ざるなり。」
「知に処すること即ち難きなり。」

紗莉奈。
「そう!それ!」

苺花。
「男性は知っていることを言うが。」
「女性は人を喜ばせることを言う。」
「ジャン・ジャック・ルソー。」

すみれ。
「今日という日を摘み取れ。」
「すみれちゃんそれ出来たでー。」
「あっ。」
「もう4時20分。」
「解散。」
「遅くなるといろいろ困るよ。」

苺花。
「またねー。」

乃土香。
「少し急ごう。」
「5時には家の中!」

日葵。
「最後に記念撮影すると。」
「今日を摘んで花になるよ。」
「花冠。」

すみれ。
「やるしかないわ。」

撮影タイムを10秒に設定。

女子高生のフィルムが記録され。

この日は黄金色でした。

Carpe diem.



37


かわいい女性が歩いていて。

シールを落としていきまして。

すぐに子供が見つけて拾ったのです。

ちょっと追跡したすみれちゃん。

角で待ち伏せされる。

紗耶(さや)
「わー。」

すみれ。
「おおっと。」

紗耶。
「鏡で見えてたよ。」

すみれ。
「ああ。」
「手鏡見てたから。」
「しまったわ。」

紗耶。
「すみれちゃんだよね?」
「小乃実ちゃんから伺っています。」
「そんなに私かわいかった?」
「あなたも好きね。」

すみれ。
「それは否定しないけれど。」
「不思議な女性が居るなあって興味本位やわ。」

紗耶。
「女の子に興味を持たれる?」
「たまらない!」
「抱きしめていい?」

すみれ。
「別に構わないけれど。」

紗耶。
「かわいい。」
「年いくつ?」

すみれ。
「ちょ!スカートめくらないで!」
「変態って所もいいなあ。」

紗耶。
「いかなる名馬にも。」
「癖のない個体は居ない。」

麗海(れみ)
「いいの撮れたよ!」

すみれ。
「撮るなら決めポーズで頼むで。」

ほっぺにキスされる。

紗耶。
「女の子ってたまらんわあ。」

すみれ。
「えっ?」

紗耶。
「気に入っちゃった。」
「付き合ってください!」

すみれ。
「すみれちゃんはまだ15だから。」
「ちょ無理!」

紗耶。
「だったら犯しちゃうぞー。」

すみれ。
「それもいいかも。」
「ってさっきから何してくれてんのー。」

けっこう触られた。

麗海。
「あははは!いい喜劇。」
「お母さんそのくらいにしなよ。」

紗耶。
「久しぶりに散歩したら。」
「いい女の子に出会ったわあ。」
「今度お茶してね?」

すみれ。
「こんなかわいいひともいるんやね。」

紗耶退場。

麗海。
「おもしろい挨拶だったかな。」

すみれ。
「お母さん?どんな不純を!?」

麗海。
「わたしは養女。」
「ピンと来たからと。」
「大学教授の娘になったよー。」

すみれ。
「そういえば隣のクラスに?」

麗海。
「そうだよー。」
「ようやく話せたねー。」

すみれ。
「あの人は少女の雰囲気がありながら。」
「大人の女性だった。」
「うーん。」
「お茶するのも悪くない。」

麗海。
「お母さんはイタズラ好きだから。」
「あそこの自販機に10円入ってる。」

すみれ。
「え?それが?」

麗海。
「さっきお母さんが入れて。」
「いやしんぼを観察して楽しんでるんだ。」
「たまにジュースが入っているよ。」
「さっき捨てたのはビックリ!マン?シール。」
「ウエハースは好きだけれどシールは嫌い。」
「どうせ子供が拾うから。」

すみれ。
「変人だなあ。」
「でも変人って個性が強いし。」
「切り札になるほど育成された歴史もある。」

麗海。
「狂気の無い天才は居ない。」
「こんな格言もある。」
「普通に凄い天才なんて居る訳が無いよ。」

すみれ。
「ということはあれは仕様です。」

麗海。
「バグではありません。」

すみれ。
「最近哲学を学んでいるけれど。」
「精神を耕すことが哲学なんやね。」

麗海。
「わたしは、伝えられたことを伝える。」

すみれ。
「多様性は喜ばせるなあ。」
「一緒に遊ばない?」

麗海。
「ふたりで?いいよ。」

すみれ。
「みんなの大体の予定は知っているで。」
「情報提供して貰ってるん。」
「呼ぼうか?」

麗海。
「自発的であるということは、有能であるということである。」

すみれ。
「お褒めいただいて光栄です。」

続々と運動公園に集結。

苺花。
「普通の娘?」

麗海。
「普通って有り触れているという意味で。」
「正常とか正しいとか言う意味ではありません。」

日葵。
「確かに国語辞典はそう書いてあるよ。」

紗莉奈。
「あれ?カメラ女子?」
「久しぶりに見たなあ。」

麗海。
「どっかで話したことあるよね。」

美香。
「かわいい女の子に写真撮影を頼んでコレクションする。」
「この街で知られている女の子ですよ。」

紗莉奈。
「そのコレクションの一部を。」
「販売しているとか噂がある。」

千夏。
「噂は進むにしたがって成長するんですー。」

美香。
「疑わしきは、被告に。」

すみれ。
「疑わしきは罰せず。」
「人は、彼らが信じたいものを容易に信じる。」

あかね。
「はれ?見慣れない子が一緒だ。」

紗莉奈。
「賢さ自慢の撒いた讒言でしょう。」
「わたしは信じないが。」

あかね。
「知恵は武器に勝る。」
「賢さは武器になる事もある。」

千夏。
「賢者は自分が愚人であることを知っててー。」
「愚者は自分を賢いと思っているんですー。」

すみれ。
「とりあいず関係無い事は放置して。」
「フットサル出来そう。」

あかね。
「ボール持ってきたよ。」

苺花。
「ちょうどいい場所があるの。」
「適当に設けた芝生広場が丁度フットサルコートと同じ。」

紗莉奈。
「ただし、的を外したらボールは草むら。」

あかね。
「いいよ根性で入ればいいし。」

すみれ。
「各自用意!」

フットサルで遊びました。

折り畳み式の小さなゴールを用意したので。

試合が出来たのです。

すみれ。
「ぎゃあ!ボール動かない。」

美香。
「丁寧にボールは扱うもの。」

乃土香。
「ボールを自分の手足の一部。」
「体の一部のように取り扱う。」
「これがボール捌きの基本。」

点が入る。

麗海。
「拍手を、お芝居はおしまいだ。」

すみれ。
「いいね。」
「やっと本気なのね。」

麗海ちゃんはあんまりドリブルしないけれど。

キープ力が尋常ではありません。

チャージに対して。

縦にボールを挟んで。

後ろ足で巻き上げて。

ジャンプを繰り返し。

ループパス。

これで一点。

あかね。
「ボールとひとつになった動き?」

すみれ。
「なんの!タダでは負けない。」

結局。

15分間得点なしで。

試合終了。

すみれ。
「麗海ちゃんさすが。」

麗海。
「あっ名前知ってたんだ。」

すみれ。
「凡人の動きじゃないわ。」

あかね。
「何してた子?」

麗海。
「魔法使いに向けてクロスボウを放った想い出かな。」

日葵。
「あの時に援護したのはこの娘だったのかな。」

すみれ。
「いろいろやるようで。」
「また混ざって遊んでくれる?」

麗海。
「もちろん!また学校で!」

すみれ。
「またね。」

乃土香。
「さてさて。」
「絵本モドキを描かなくては。」

美香。
「これから20キロの荷物を担いで。」
「歩き回る予定。」

あかね。
「書き物多し。」

紗莉奈。
「まいかと一緒に取材。」

千夏。
「習い事がもう少し後にありますがー。」

日葵。
「フライトシュミュレーターで課題がある。」

すみれ。
「すみれちゃんは社殿に参拝するで。」

あかね。
「ごめん行けないかも。」

すみれ。
「みんな思ったより予定多かったね。」

日葵。
「ここに凄い神社があるよ。」
「地図。」

すみれ。
「宗教は説教ではなく実践である。」
「なるほど。」
「ありがとなー。」
「おのれの運を信じる者くらい。」
「運の良いものはいないってわけや。」

みんな解散。

次の登校日。

すみれ。
「あかねちゃん。」

あかね。
「今日はわたしに近づかないほうがいいよ。」

すみれ。
「ああっと。」
「お大事に。」

麗海。
「いい匂い。」
「どんなリンスを?」

すみれ。
「靴下のり持ってない?」

麗海。
「スカートが割と短い?」

すみれ。
「32センチまでなら見えないで?」
「たとえ階段であろうとも。」

麗海。
「そうなのー!?」

すみれ。
「ミニスカ女子見てみな。」
「33センチが安全やけど。」

麗海。
「それよりも写真撮影いい?」

すみれ。
「かっこよく撮ってね。」

麗海。
「うひひひ!わたしのお宝!(棒読み)」

すみれ。
「なんかすみれちゃん認められているから。」
「けっこう価値があると思うん。」

麗海。
「そういえばけっこう実力派で知られているよね。」
「雑誌で見たことある。」

すみれ。
「成功が多くの人をだめにした。」
「なんてね。」

麗海。
「謙遜ですなあ。」
「あかねちゃんは。」
「今日は無理みたいだから。」
「わたしが相手してあげる。」

今日。

あかねちゃんはひとりで下校。

橋の下で花火をやっている女性。

麗海。
「またお母さんだ。」
「イタズラ好きだなあ。」

すみれ。
「人はロボットじゃないんやし。」
「変わっていたほうが魅力があるわ。」

麗海。
「と言うと。」
「狂人は昔は尊敬の的だった。」
「なぜか気違いに変貌したけれど。」

すみれ。
「そうなるといろいろ不思議やわ。」
「熊野山では弥生時代から神事の痕跡があった。」

麗海。
「無神論者の日本史の方が間違えであるという証拠が出たね。」
「歴史って本来そういうものなのではー?」

すみれ。
「歴史は深くて把握できないほど。」

麗海。
「どれだけ習っても学問は追いつけない。」

すみれ。
「そもそも人の存在について考えてみると。」
「宗教的に成らざるを得ない。」
「人は暮らせればいいと心の中で言っている。」
「わたしは彷徨うだけ。」
「ずっと。」

麗海。
「不思議な知恵。」
「戦いの中で身についたの?」
「けっこう戦い慣れているみたいだけれど。」

すみれ。
「すみれちゃんはかなり戦いに身を投じたけれど。」
「そのほうが良かったわあ。」
「次のはすみれちゃんが見出した事。」
「人は態度を改めたほうがいい。」
「人はそれでいいと思っていても。」
「態度を改めるべき。」

麗海。
「それとは何か?」

すみれ。
「それがなんであるか見えないけれど。」
「そうであるとどうしても示される。」

麗海。
「ううむ。」
「愚かな人間の知恵では理解できないもの。」
「考えさせられますなー。」

いつの間にか。

紗耶さんは立ち去っていました。

すみれちゃんは帰宅後に。

のんびり読書。

おもしろ系から参考書まで。

千慮一失。

これでいいのかな?


ふと何か書きたくなって。

自分の周囲にいろんな古典を並べて。

詩作してみました。

いい作品がたくさん出て。

これはすみれちゃんの。

秘蔵のノートにまとめられています。

Aut disce aut discede.


38


いつもの朝。

でもちょっと違って。

家の庭を見ると。

孔雀の小さい版。

インコのような孔雀が止まっていた。

すみれ。
「霊鳥?」

母親。
「なにかあった?」

すみれ。
「いいえ。」
「かわいい鳥がいたもんです。」

父親。
「鳥?お父さんは謎のキジバトをよく見るぞ。」

すみれ。
「八幡神の使いでは?」
「キジバトの仕草がメッセージなんです。」

父親。
「世の中不思議な事もあるもんだな。」

母親。
「ええ。」
「でも彼らは。」
「彼らが理解できないものを非難するでしょう。」

父親。
「人間の知恵を超越したものなんて普通にあるだろう。」
「ピアノがあるからピアニストになれないように。」
「子供がいるから親になれるわけではない。」

すみれ。
「支度完了。」
「行ってきます。」

母親。
「楽しんでおいでー。」

いつものように登校しようと歩き出す。

次に巨大なカラスを目撃。

電柱に止まっていて。

付近に誰もいない。

明らかに通常の二倍ある。

しばらくお見合い。

飛び去って行った。

道の途中で。

あかねちゃんとクラスメイトと合流。

賑やかな雑談が飛び交う。

学校へは余裕を持って到着。

朝はウォーミングアップが設けられている。

余裕のある学習内容なんですよ。

あかね。
「見ることにより、行うことにより、よく相談することによって。」
「これらのものは全ての成功したものをもたらす。」

すみれ。
「あかねちゃん今日冴えてるわ。」

クラスメイト。
「おお?中々の名言が普通に出た。」

あかね。
「左は卑下。」
「右はうぬぼれ。」
「真ん中は矜持。」

クラスメイト。
「哲学は神学の女召使いってほんと?」

すみれ。
「神学者にとってはそうなんじゃない?」

あかね。
「カロリーメイト食べる?」

すみれ。
「朝ごはん軽かった。」

JK。
「わたしにもちょうだい。」

委員長。
「朝ごはん飛ばしてしまいました。」

あかね。
「予備があるから食べなよ。」

朝からあかねちゃんが目立つ。

授業が開始される。

総合学習の時間。

教師。
「人はできないと思うことをしなくてはいけない。」

JK。
「できなかったんだ!では済まされない事はけっこうあります。」

教師。
「いい突き具合ですね。」

JK。
「できないから!これは弁解になりません。」

教師。
「実質はそういうものです。」
「ですが。」
「考え方が間違っていれば、結論はさらに間違うことになる。」
「人々の様子を見てどう思いますか?」

すみれ。
「世人の半分はもう半分の人々の生活ぶりを知らない。」

教師。
「いい感じです。」
「自分の中に既に答えがあって。」
「それに従って動くようなロボットは避けるべき。」
「他人の失敗は良いデバックです。」
「今日は自由七科を重視しましょう。」

JK。
「書き物ってどうすればいいんですか?」

教師。
「良い書き物の秘訣は新しい方法で、古いことを言うか、古い方法で新しいことを言うこと。」
「文法は語り、弁証法は真なることどもを教え、修辞学は言葉を治め、音楽は歌い、算術は数え、幾何学は量り、天文学は星を見守る。」

授業は生徒中心に移行していきました。

お昼休み。

委員長。
「あなたけっこう人気なのね。」

すみれ。
「まあ火を潜ったから。」

あかね。
「いちばん前に出てたからね。」

JK。
「もっとも勇敢。」

すみれ。
「照れるわ。」

すみれちゃんの人気は水面下で拡大。

アイドルとしての好みはトップ6が独占しているものの。

もっとも戦闘力があり。

勇敢であるとされ。

定評があるみたい。

日曜日。

月に数回。

師匠に会います。

パィスベル。
「料理しよう。」
「むかしから料理は煮るか焼くか。」
「シンプルでいいでしょ?」

すみれ。
「アメリカのプレート料理にも通じているところがあります。」

今回は料理について教えられました。

パィスベル。
「日本庭園行かない?」
「ちょうどおやつを作ったし。」

すみれ。
「そうしたいです。」

近くの日本庭園。

半分公園になっている。

紗耶ちゃんと小乃実ちゃんと麗海ちゃん。

小乃実。
「風流な事で戯れますか?」

紗耶。
「池の傍で女性が座る。」
「まるで添えられるように。」

麗海。
「鯉は女性に引き寄せられ。」
「水辺に美しさが映り込む。」

小乃実。
「これは真実を見たのだと。」
「自分の美しさと同化する庭が趣味になった。」

パィスベル。
「うわー。」
「すっごい風流な言葉。」

小乃実。
「今時修辞学は必須科目ですから。」

紗耶。
「修辞学ってこんなこともできる。」

麗海。
「いくらでも出るよ。」
「主題があれば。」

パィスベル。
「教養が物をいう世界だねぇ。」

すみれ。
「女性だけの庭園になるとは。」
「誰もが庭の中の女性たちに感動するでしょう。」
「庭と同化したもんですから。」
「ここまで華やかな庭園はありません。」
「この庭も宇宙を形成したのです。」

パィスベル。
「現在の所。」
「これを見れば女の園であると。」
「誰もが贅沢な景色であると詩にする筈。」
「むしろそうしなければもったいない。」

麗海。
「日傘もあるよ。」
「ゴスロリ系だけれど。」

小乃実。
「和傘です。」

パィスベル。
「ここまで庭園にぴったりな。」
「日本庭園はこのような女性たちによって。」
「やっと完成するのだと知りました。」

紗耶。
「女性が入って極みに至る。」
「それが庭園の醍醐味。」

すみれ。
「誰かに撮影して貰いましょう。」
「現在男子禁制。」
「庭園に居る私達を見ましたら。」
「女性の世界が広がって。」
「いつまでも見惚れて。」
「言葉も出ないでしょう。」
「そこまでの光景なのです。」
「かつてあって中々なかったそれが。」

鯉が泳いでいる。

鯉に餌をあげたよ。

鯉は必死。

すみれ。
「魚は見ているとけっこう面白い。」

パィスベル。
「生き物観察っていいことだよ。」

紗耶。
「野鳥にたまにだけれど。」
「特に冬に食べ物を撒いておくと。」
「けっこう面白かったわ。」

小乃実。
「野鳥もサービスには大喜び。」

麗海。
「野生動物って食べ物の在り処は知っているけれど。」
「冬は少ないからねー。」
「夏とかはほとんど遊んで暮らしているけれど。」

パィスベル。
「猛禽類くらいしか脅威にならない。」
「猛禽類でも小回りが利くスズメはけっこう無茶。」

すみれ。
「スズメとハトとカラスが同じ電線で休んでた。」
「弱肉強食ってアフリカくらいなもんなのね。」

庭園は女の園になってしまい。

男子が入ってきたので。

退場。

パィスベル。
「またおいでよ。」

すみれ。
「またお願いします。」

解散。

変わった物事から教えてくる師匠。

教えを受けなければ人は自立できない。

みんな20を過ぎればみな大人というわけでもなく。

30でも幼稚な者は多い。

常識人だから正しいとか。

きちんとしているから立派だとか。

衆愚の言い訳だったり。

精神年齢の事ですね。

人として独立するには。

通らないといけない道。

めっきり平和になった俗世間。

原因が取り除かれたので。

急速に回復している現在です。

Disce gaudere.(楽しむことを学べ)


39


喫茶店です。

遂にお茶をする機会が訪れました。

やっぱりかわいい女性。

癒されます。

高級な珈琲が来る。

すみれ。
「フリーダムな人だと思います。」

紗耶。
「ロボットじゃないから。」

小乃実。
「例外は除外されないものに関して規則を確立する。」

麗海。
「世人はパターン通り。」
「私達は自由な思考。」

すみれ。
「そうなると。」
「世人。」
「偶然成立した概念に従って生きるのは。」
「かなり疑問だと思っているわ。」

小乃実。
「そもそもそういうことに気付いていません。」
「神様から見たら彼らはどうなるのでしょう。」

すみれ。
「自分は常識的だ。」
「いいえあなたは無価値です。」
「なんてあるかも。」

麗海。
「自分たちでルールを敷いて。」
「マニュアルを作成して生きていると思う。」

紗耶。
「他人の判断に従って生きることはみじめである。」

すみれ。
「事物の原因を認識し得た者は幸いですよ。」

麗海。
「多くの人は世間体を心配し、少数の人が、良心を心配する。」

小乃実。
「理に合わない事が大量発生しているとか?」

すみれ。
「許されることすべてが正当だとは限らない。」

小乃実。
「自由にも限界があるわ。」
「誰もプロ野球選手になる自由なんてない。」
「限られた人だけがデビューできる。」
「誰も運命を正当に非難できない。」

すみれ。
「賢者は一言で足るなあ。」

紗耶。
「賢人は証明していない事は、何に一つ真実として述べない。」
「直接に知らない如何なる事も断言しない。」

麗海。
「人々。」
「神様に対して叛意ありき。」

すみれ。
「信じないかぎり、理解することはない。」

麗海。
「そゆこと。」
「所で追加なんにする?」

紗耶。
「11時だけど。」
「ランチに移行する?」

すみれ。
「ここからすぐにいいラーメン屋があるんやけど。」

小乃実。
「どうします?」

麗海。
「行ってみる?」

すみれ。
「いま気付いたけれど。」
「ここのメニューも名品みたいやな。」

小乃実。
「こっちはメニューが豊富。」
「ラーメン屋はひとつで勝負。」


紗耶。
「いいえ。」
「曖昧な場合には、行動してはいけない。」

店員が来る。

笑っているものの。

苦笑いの一種で。

自分の愚かさを知って。

笑うしかない様子。

紗耶。
「何故笑っているのか。」
「名前を変えれば、この物語はあなたのことを扱っているのだ。」

ランチの後は解散。

ひまりちゃんの家に訪問。

家は織物の老舗。

日葵。
「やっほ。」
「捗っているよ。」

すみれ。
「調子いいなあ。」
「良かった。」

日葵。
「男の仕事は田畑。」
「女の仕事は糸を織る。」
「なんて言い伝えがあります。」
「男が田を耕さない年は、天下が飢え、女が糸を紡がない年は。」
「天下が凍る。(日本書紀)」

すみれ。
「そこから察するに。」
「男性は業務や労働で糧を得て。」
「戦いにも出向き。」
「女性は工芸品や芸術品を制作する性質があるのでしょう。」

日葵。
「的を得ていると思います。」
「鍛錬を兼ねてお仕事。」
「いつかはお値段が高い品物を。」
「相応しい人に贈るんです。」

すみれ。
「それは尊い。」
「すみれちゃん応援しているでー。」

邪魔にならないように立ち去る。

祝日。

早朝から。

ひまりちゃんが芸能新聞を届けてくる。

大手新聞を熟読するすみれちゃん。

日葵。
「こっちは?」

すみれ。
「まずこっちを読んでおく。」
「私は人ですから。」
「人に関わることなら何でも自分に無縁ではないよ。」
「これはありがたく受け取っておきます。」

なんかインテリみたいになったすみれちゃん。

最近ハマっているのは古代ローマと古代ギリシャ。

旅をしているかのような。

壮大な世界に身を置いて。

かつてあった日常に戻りつつ。

万物は流転し。

新たな世界は広がって。


40


明治神宮。

巫女服の女の子を発見。

姉妹ですね。

月美(つきみ)
「無宗教の文学って成立しないのかな?」

美月(みつき)
「芸術ではない小説って小説じゃないのかな?」

月美。
「シェイクスピアは古典になっているよ。」
「文豪を超えて古典になっちゃった。」

美月。
「もはや作品と言うより歴史書だね。」

月美。
「ということは。」
「現代人はレベルが落ちているの?」

美月。
「どういう訳か。」
「個人的に。」
「あれらは子供になっているような。」

月美。
「それより。」
「自然災害を前に。」
「人権とかは関係ないよね。」

美月。
「人って正しいの?」

月美。
「わたしは人を信用したことがない。」

美月。
「わたしはそれ故に裏切られたことがない。」

月美。
「答えって。」
「植え付けられると厄介だよね。」

美月。
「正解を求めても無いのに。」

月美。
「自然文学が出来上がっちゃうよ。」

美月。
「いいでしょ。」
「ありのままを書いちゃうわけだし。」

月美。
「無宗教の文学は有り得ない。」

美月。
「芸術作品ではない小説なんてナンセンス。」

立ち聞きしてしまう。

すみれ。
「なんか凄いこと言ってない?」

月美。
「知りません。」
「何のことですか?」

すみれ。
「瑠璃ちゃん知ってる?」

美月。
「みんなの瑠璃ちゃん?」

月美。
「お友達?」

すみれ。
「親しいけれど。」

美月。
「わたしたちは見ての通り巫女の姉妹。」

月美。
「小説らしい小説を求めているの。」

すみれ。
「それ分かるわー。」
「すみれちゃんやで。」
「知ってる?」

月美。
「いまスーパーイケてる女の子。」

美月。
「メル友になっちゃう?」

すみれ。
「それは嬉しい。」

月美。
「女性を真っ直ぐに追及する。」
「中々道理に明るくて。」
「これも何かの縁。」
「そう思ってメアド交換でいい?」

すみれ。
「そういうことにしよっか。」
「並の女の子ではないよね。」

メアド交換。

この地域を巡礼しているすみれちゃん。

今日は巫女の姉妹に会いましたね。

帰り際に歌が。

歌声。
「美しいもの文にして。」
「綺麗に文学の世界でと。」
「筆は踊って文は込められ。」
「星空ひとつも芸術に。」
「美しいもの観ては想うのみ。」
「宗教の一部の芸術は。」
「単なる文章小宇宙。」

午後。


あかねちゃんの家。

少し上流。

古風なのにしっかりとした造り。

比較的新しい建築。

すみれ。
「何か面白いことでもあるん?」

あかね。
「楽しいことばかり追っていると。」
「快楽しか求めなくなるよ。」

すみれ。
「享楽主義者の誕生。」

あかね。
「これ着て。」

衣装を着せられる。

すみれ。
「ボーカロイド。」
「琴葉姉妹。」
「琴葉あかね。」

あかね。
「すみれちゃんそっくり。」
「なんとなく似てたから。」
「似合うと思って。」

すみれ。
「素材が良いから?」
「普通に私服に出来ると思うけれど?」
「コスプレな雰囲気がほとんど無い衣装。」
「決めポーズ。」
「なんて。」

チョキを少し横にして。

おでこの右に持ってくる。

あかね。
「ひゃー!たまらない!」

すみれ。
「ちょっと出歩こうかな。」

手を繋いで散歩。

あかねちゃんは琴葉葵のコスプレ。

視線を浴びる。

麗海ちゃんに遭遇。

麗海。
「おおっと!」
「姉妹コーデ。」

あかね。
「撮って。」

麗海。
「いいよ。」
「ほら抱き合って。」
「手を握って。」

すみれ。
「ひゃあ!」

あかね。
「いいんじゃない?」
「女の子同士でイチャイチャしても。」

すみれ。
「少し冒険するよ。」

あかね。
「え?」

ほっぺにキスするすみれちゃん。

ふたりで抱き合ったり。

ひたすらくっつく。

麗海。
「おお!凄いもの撮れた!」

すみれ。
「ちょっとドキっとした。」

あかね。
「いいじゃん。」
「いかにも女の子って。」

すみれ。
「これ以上やると。」
「好きになりそう。」

麗海。
「プリントして渡すからねー。」

あかね。
「もうちょっと一緒に歩こう。」

すみれ。
「こういうのも良いと思うわあ。」

ふたりでくっついて。

いちゃいちゃしながら歩く。

帰宅。

すぐに着替えてしまう。

あかね。
「趣味いいでしょ?」

すみれ。
「悪くはないで。」
「悪くは。」

顔が赤いすみれちゃん。

あかね。
「どうしたの?」

すみれ。
「女の子が好き。」
「ナイスあかねちゃん。」

あかね。
「気に入ってもらえてなにより。」

すみれ。
「大半の人は自分の成長について関心ないよね?」

あかね。
「わたしは悪平等主義ではないから。」
「大半なんて言われても。」

すみれ。
「全員を助ける必要はないとか?」

あかね。
「それは公明正大でしょ。」

すみれ。
「あかねちゃん綺麗やった。」

あかね。
「すみれちゃんも素敵だった。」

すみれ。
「わたしも女の子。」
「なんかいけない事になりそう。」

あかね。
「じゃあ今日は帰ったほうがいいよ。」
「自分を知ったんだよきっと。」
「襲われないうちに下がっておくね。」

すみれ。
「強姦しないように気を付けるわ。」
「See you。」

あかね。
「Te videre。」

帰り道。

腕を後ろに組んで。

るんるん。

すみれ。
「もうすぐ自由の意味を知ることになる。」
「否定的な意味で。」

変わった趣向で友達と。

戯れて。

女の子の遊びも進んでますね。

女性とは一体何か?とは答えられません。

百合の花束は必需品ですね。


41


図書館。

資料を持ち寄って。

研究会。

小乃実。
「超一流の技術や知識を持った人。」
「スポーツ・芸術・科学・仕事など様々な分野に存在し。」
「エキスパートや専門家などと呼ばれています。」
「エキスパートの優れた能力にはどのような特徴があり。」
「またエキスパートになるにはどうすれば良いでしょうか。」

すみれ。
「オランダの心理学者であるデ・フロート。」
「チェスの世界的プレーヤーであるグランドマスター。」
「アマチュアにチェスの局面を提示し。」
「指し手を決めるまでの思考過程を比較しました。」
「グランドマスターはアマチュアより良い手を案出することができましたが。」
「分析した局面の数には違いはありませんでした。」
「グランドマスターとアマチュアの違いは直観の精度にあり。」
「グランドマスターは良い手の候補を直観的に絞り込むことで。」
「局面を効率良く分析していました。」

小乃実。
「直観的な判断を行う能力は生まれつきの素質ではないですね。」
「グランドマスターの場合は。」
「トレーニングによって身につけたチェスの戦術に関する知識に基づいています。」
「アメリカの心理学者であるアンダース・エリクソンの研究では。」
「エキスパートになるために。」
「長年にわたる熟考したトレーニングが必要だとされます。」
「熟考したトレーニングというのは。」
「目的達成のために自分で考えながら集中して行うトレーニングであり。」
「チェスに限らず様々な分野において。」
「エキスパートは一日三時間程度の熟考したトレーニングを十年以上毎日続けているとのこと。」

すみれ。
「熟考したトレーニングを続けて技術と知識を身につけるにつれて。」
「脳の構造が変化すると脳科学者は説きます。」
「ロンドンのタクシー運転見習いがトレーニングを開始した時点と。」
「一人前になった時点での脳の構造を比較され。」
「運転手の免許取得時には。」
「空間把握や空間的な位置の記憶にかかわっている海馬の一部が大きくなっていました。」
「中谷裕教。」
「日本神経科学会、他。」
「東京大学・大学院総合文化研究科・進化認知科学研究センター。」

小乃実。
「ロンドンでタクシー運転手?」
「ロンドン全域の道路や建物に関する試験に合格する必要がありますよ。」
「これは世界一難しいと言われるほどの難関です。」

すみれ。
「フライトシュミュレーターで。」
「自分のミラージュ2000でSu-27Pを2機相手に。」
「ずっと格闘戦を楽しんでいるプレイヤーが居ました。」
「DCSworld。」
「なんとミサイルを巧みに回避。」
「ミサイルの追尾能力を読んでいて。」
「ミサイルが出来ない運動をして避けるんです。」
「F-16CでMig-29を2機相手にしたプレイヤーも。」
「勝ち目が無ければ逃げたり。」
「再突入を繰り返しました。」

小乃実。
「池上彰という人が著書で。」
「ブログを書いていれば文章力が手っ取り早く上がります。」
「ほんとうでした。」

すみれ。
「池上彰さんは知識人ですから。」
「誰もが認める所です。」

小乃実。
「原子炉と放射能については専門知識。」
「専門書では素人の浅い知識なんて馬鹿にされてしまいます。」

すみれ。
「年に100ミリシーベルト以下なら健康被害はありませんし。」
「原子炉も火力発電とミカニズムが似てますし。」

小乃実。
「私達は自然科学。」
「神が作ったものを解き明かして。」
「使えるようにする。」

すみれ。
「脳科学。」
「つまり才能の正体は鍛錬。」
「特に直観の精度なんですね。」

小乃実。
「玄人には敵わないもんです。」

紗耶と瑠璃が入場。

続いて麗海が登場。

麗海が資料を読む。

紗耶。
「脳のことをちょっと意識すると毎日が変わってきます。」
「脳科学者・中野信子。」

瑠璃。
「最新の研究の成果は凄いものです。」

すみれ。
「古代ローマの資料あった。」
「ローマは正攻法の戦術が常。」
「同時代の三国志の世界では騙し合いが日常茶飯事。」
「勝てば何をやってもいい。」
「ローマ軍においては敵国を騙して戦った記録は存在せず。」
「仮にそんな戦い方をしていたとしても。」
「主張しない文化があったみたい。」

紗耶。
「ローマの神々への信仰心は強かったよ。」

小乃実。
「日本では八幡神が武家の守り神として厚く信仰された。」
「神道は武士の世界で頻々に登場する。」
「庶民も社殿によく通っていたものですし。」
「古い記録で紀元前10年頃の鹿島神宮とか?」
「正確には知らない。」

すみれ。
「日本もローマと通じるところがある?」
「度々正々堂々やろうじゃない。」
「一騎打ちは男の華ってもの?」

小乃実。
「あれはかっこいいです。」

紗耶。
「自分を示す。」
「みたいな。」

すみれ。
「現代では大人しくてひ弱な人間。」
「大衆の一員しかいない?」
「街を歩けば大衆の一員で溢れている。」

紗耶。
「それは呪詛です。」

小乃実。
「すみれちゃんも荒れてしまう時期なのねぇ。」

すみれ。
「そうかも。」
「そんな年頃。」
「かっこつけたいし。」
「私だって言いたい事はいっぱいある。」
「もう少し無鉄砲で向こう見ずになりたい。」

瑠璃。
「私も背伸びしたいです。」

すみれ。
「背伸びしようよ。」
「自己主張とか。」

瑠璃。
「ん?」
「日本人はなんで自己主張しないのでしょうか。」

小乃実。
「変に大人しいよね。」
「むかしのような立派な男子は久しく見ないけれど。」

紗耶。
「好色に耽ってだらしがないのであれば。」
「そこら辺にいっぱい。」

瑠璃。
「まともな男性は探さないと見つかりません。」

すみれ。
「大衆教育のせい?」

瑠璃。
「学校教育は大衆的であって。」
「大衆用にチューニングされてませんか?」

すみれ。
「うちの所はそんなことないんやけど。」

小乃実。
「すべての人は善人か悪人かではなく。」
「正しいか正しくないかではなく。」
「その中間である。」
「そういう意味なんですよー。」

すみれ。
「アリストテレスの形而上学。」
「第五巻にある名言だよね。」

小乃実。
「すべての人は善人であるわけではなく。」
「善人と主張してもそうでもなければ。」
「悪人とも言えない。」
「その中間である。」
「すべての人は正しいかと言われると。」
「そんな事は関係なくて。」
「その中間である。」
「嬉しいことでしょうけれど。」
「そういうこと。」

瑠璃。
「それを覚えておけば。」
「人に対する考え方も治まります。」


小乃実。
「趣味のコーナーにも目を通しましょう。」

「美術品は豊富ですよ。」

紗耶。
「漫画もあるよ。」

すみれ。
「ゆるゆり〜!?にはハマったわあ。」

瑠璃。
「のんのんびより?は良いものです。」

紗耶。
「大侵略!?イカ娘は宝物になったわ。」

小乃実。
「ご注文はわたしですか!?は結構うっとり。」

麗海。
「アトリエシリーズ推し。」


すみれ。
「今度は喜劇にしようかな。」

瑠璃。
「諧謔と喜劇は別物。」
「なんか難しそう。」

すみれ。
「創作は天神様。」
「菅原道真公。」
「何回かお尋ねすれば。」
「力を貸してくれます。」
「創作好きな神様ですし。」

瑠璃。
「書き物は思想が大事だと聞きますが。」
「好きこそものの上手なれ。」

小乃実。
「小説が好きな人はなんか書けるみたいですね。」
「アマチュアは鳥なき島の蝙蝠らしいです。」


紗耶。
「凡人しか居ないと退屈やわあ。」
「昨日の晩。」
「戦線4やってたけど。」
「戦車強過ぎない?」
「修理奴隷を載せて。」
「撃っては退いて撃っては退いて。」
「一度もやられない。」

すみれ。
「そう言われると。」
「歩兵でプレイしている人って頭悪いかも。」
「そういうのが好きなんですね。」

紗耶。
「ゲームは費やした時間が長いほど英雄になれる。」
「わたしはまだ1か月も経過してない。」
「20セットやっただけ。」

小乃実。
「弱いもの虐めになってませんか?」

紗耶。
「ルサンチマン虐殺ゲーム?」
「ちょっと酷だと思ってきた。」

すみれ。
「戦争かあ。」
「湾岸戦争は2003年の出来事。」
「まだ戦争はいつでも発生するんや。」

紗耶。
「F-15イーグルはここでも健在。」
「フルクラムを空戦機動で墜落させたり。」
「制空型は撃墜されたことがありません。」
「現在はF-22ラプターが最強の戦闘機で。」
「模擬戦にて。」
「F-22を1機失うまでにF-15を100機以上撃墜。」
「まぐれで練習機に撃墜判定されちゃった。」

瑠璃。
「兵器は人の力の集大成でもある。」
「芸術品でもあります。」

小乃実。
「だからなんかしっくりくるような。」
「美しいようなカッコいいような。」

すみれ。
「兵器から派生した民間機や。」
「インターネットも元々は兵器の部類ですし。」
「そこから宇宙科学まで届いたりも。」

瑠璃。
「未来科学では。」
「秒速二万メートル/秒が出せます。」
「金星までは有人飛行できるそうです。」

紗耶。
「木星の風速が秒速約650メートルくらいだとか。」
「これは無理かな。」
「カッシーニ。」
「木星を通過して土星に突入。」
「データ採取のち。」
「大気圏で燃やした。」

麗海。
「月が地球の衛星だと言うのは最近知ったよ。」

すみれ。
「最も近いクエーサー。」
「24億光年。」

麗海。
「木星まで7億4000km。」
「一等星アークトゥルスまで36万光年。」

瑠璃。
「まあいい乗り物が開発されれば。」
「もしくはいろいろ解き明かせば。」
「20億光年くらいはなんとかなるでしょう。」

すみれ。
「1万年必要だと思います。」

小乃実。
「頑張ればもっと早いですよ。」

麗海。
「私達の位置を銀河系と言うんですね。」
「銀河系の中心部には巨大なブラックホールがあるとのことで。」
「太陽系は銀河系のひとつ。」
「地球は中心から少し離れていますし。」


小乃実。
「天文学者によると天の川銀河です。」
「宇宙を知ることが大事。」
「宇宙は素敵な所ですよ。」


麗海。
「宇宙は私の憧れ。」
「研究も進んでいるよ。」


すみれ。
「いろいろ解き明かされて。」
「すみれちゃんも思う所あるん。」
「若い地球説とか。」
「そもそも星に寿命とか。」
「どうやって計測したんですか?」

紗耶。
「自分に寿命があるから。」
「いろんなものに寿命があると信じた。」
「岩は劣化した事が無いのに。」
「少なくとも岩は天地創造の時からそこにあるよ。」

瑠璃。
「神知まで到達すれば理解できるのに。」
「人間の知恵ではそこで止まれ。」

麗海。
「なんだか可哀そう。」
「未解明なものはまだいっぱいありますし。」

すみれ。
「戦争なんやけど。」
「第二次世界大戦後ならいっぱいあるで。」
「朝鮮戦争からベトナム戦争。」
「各国もリビアに攻撃とか。」
「アフガニスタンとか。」
「イランもやってたり。」
「ロシアで紛争があったり。」
「日本で無くて良かったね。」

瑠璃。
「東西冷戦で開戦なんてなってたら。」
「地球の半分くらいは消えていたでしょう。」

すみれ。
「人間って自滅が好きなんやね。」

小乃実。
「国際社会。」
「国連のおかげで大きな戦争はありそうもないです。」
「下手すれば袋叩きですし。」

紗耶。
「政治について愚かな解釈をする馬鹿が後を絶ちません。」

小乃実。
「政治について愚かな見解はけっこうありますよ。」
「馬鹿な解釈が多いもんです。」
「責任転嫁?」

すみれ。
「スケープゴーティングからの私刑?」
「ハエのような人間は。」
「他人の傷口にたかりたがる。」
「文明が高度化して複雑化。」
「社会が過酷になってない?」

瑠璃。
「最近は特に過酷ですね。」
「いつから社会は過酷に?」

すみれ。
「詭弁とかも多くなりましたね。」
「正しいようで正しくない理論。」
「相手を言い負かす目的で使用する。」

瑠璃。
「言い負かせればいいので。」
「正否は関係ないです。」

紗耶。
「詭弁まで飛び交うの?」


小乃実。
「メンヘル化した人が多くなってませんか?」

紗耶。
「それは仕様です。」

すみれ。
「我々は危害を加える力を持っている。」

瑠璃。
「世の中には月夜ばかりはない。」
「意味。」
「毎日が足元の明るい月夜ばかりではないから。」
「せいぜい気をつけろ。」
「あまりいい気になるな。」

麗海。
「それは脅し文句です。」

すみれ。
「せいぜいブラックな所に就職しないように注意するわ。」
「むかしは自由人がギリシャにいて。」
「奴隷制度によって労働から解放されていた。」

紗耶。
「彼らは公的な場を重視して。」
「文明の向上や改善に貢献していた。」

瑠璃。
「いまやそういうのは良識です。」

すみれ。
「西暦500年頃。」
「カッシオドルス。」
「文法・修辞学・弁証法・算術・幾何・天文学・音楽。」
「自由七科を公式化。」
「キリスト教の理念に基づきながら。」
「ギリシア・ローマの学問をひとつにした集大成。」
「カッシオドルスとは?」
「東ゴート王テオドリックの秘書官。」

小乃実。
「学ばない女性は真面目とは思えない。」
「創作の女性のほうが上回った事がありました。」

すみれ。
「アトリエシリーズとか?」

瑠璃。
「痛かったらごめんね!なんて言って笑顔で爆弾を投げたり。」
「兵器から工芸品。」
「薬から原油まで作りますから。」
「やりたい放題な女性たちですよ。」

すみれ。
「おまけに戦い慣れている。」
「文句なし。」

紗耶。
「少年漫画とか。」
「どうせ主人公が勝つから。」
「おもしろくない。」

すみれ。
「それは妄評です。」

小乃実。
「女三人寄れば姦しい。」
「四人でもそうですね。」
「このフロアには誰も居ませんが。」
「そろそろこの辺りにしておきましょう。」

瑠璃。
「資料揃えました。」
「三時間くらい滞在しましょう。」

紗耶。
「わたしも専門分野は得意だけれど。」
「それ以外はやっぱり駄目。」
「そんな無能な人材は今時使い物にならない。」

すみれ。
「捨て駒。」

瑠璃。
「それは仕様です。」

麗海。
「おやつ持ってきてる。」
「後で公園で食べましょう。」

すみれ。
「古代ギリシャの哲学者がこれを見たらこう言う筈です。」
「糖質と脂肪の塊だ!」

麗海。
「そのまんま!?」

沙耶。
「解釈の追及によって本来の姿が映し出るのかな?」
「このお菓子はイデア論で立証された。」

麗海。
「哲学用語で作者の死というのがありまして。」
「話し手(書き手)と受け手の解釈は必ずしも一致しない。」
「物書きはこれを警戒しないと駄目ですよん。」

すみれ。
「進捗うわーん。」

沙耶。
「いけない。」
「話し込んじゃったね。」


麗海。
「こんなんだと。」
「いつまでも必要な資料が手に入らないよー。」


小乃実。
「では各自。」
「集まっているとどうも。」
「話が弾みます。」
「有益な話ですが。」
「今は資料が必要です。」

すみれ。
「向こう行くわ。」
「こんだけ集まれば足りる。」

図書館で。

話が弾んだ学問ガール。

専門分野が強くても。

他を学んでいなければ。

人工知能に取って代わられるほど。

無能な人材になれ果てます。

真面目に女性をやるから。

今。

図書館に居るんです。

久しぶりの祝日も。

図書館に籠もって。

豊富な公式資料の中で。

論語の一文。

学問と勉強は違う。

勉強して大学に入り。

素晴らしい会社に就職する利益の為の手段が勉強となってしまった。

学問とは自分自身の成長の為であり。

生きている限り。

生涯をかけて学ぶのです。

別の一文。

子曰く、学は及ばざるが如くするも。

猶おこれを失わんことを恐る。

学問とは追いつくことのできないものを追うようなもので。

それでも追いつくことができないと恐れるようでなければならない。



42


すみれちゃんの古人最強説。

歴史は人生の教師である。(Historia est vitae magistra.諺)

歴史が生み出した偉人や天才は。

現代の人間が遠く及ばない程。

桁が違い。

現代人が全くの子供であり。

むかしのひとが全くの大人であるという説。

未だにモーツァルトを超える音楽家は実在しない事実と。

ナポレオンのような英雄は現代では見ることが無い。

ソクラテスなどの賢者はどこにもいない。

ソロモンのような宇宙的な存在は伝説になった。

ナイチンゲールのような看護の天才も存在せず。

富裕層で自ら突撃する勇敢な女性も居ない。

また。

マザーテレサのように。

大天使ガブリエルの啓示を受ける者さえ居なくなった。

現在あるすべての学問。

技術や教科書から。

科学に至るまで。

文明すべては先人が築き上げ。

現代人はそれを使っているに過ぎないという。

殺戮があったのでもなく。

あれが無ければ今はありません。

現代人の臆病や貧弱な性格から生じる弱虫でもある。

民主制が弱体化を生んだ。

「歴史は、多くの人をあざ笑っています。」

見てください。

むかしのような賢者は現代に居ますか?

むかしのような英雄は現代に居ますか?

むかしのような偉人は現代に居ますか?

むかしのような天才は現代に居ますか?

答えは「いいえ」

文学において。

詩人「ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ」は大作「ファウスト」を書き残した。

世界史に掲載されておりますが。

これは一体。

現代人の敵う所でしょうか?

私達は無力で軟弱者。

愚者で堕落しました。

歴史はこれらを教えてくれたのです。

私は理解するために信じる。

熱心に学ぶ姿勢はやがて習慣として定着する。

苦難の中にいるものには、恐らく、よりよいものが続くであろう。

人は永遠の命を持ちません。

人は生命を与えられたのではなく、貸されたのです。

自分が死ぬことを覚えていなさい。

しかし。

永遠の命は実在することも知っておきなさい。

Non scholae sed vitae discimus.

我々は学校のためでなく、人生のために学ぶ。
「ノーン・スコラエ・セド・ウィータエ・ディスキムス」
ルキウス・アンナエウス・セネカ(書簡集)

求めよ、そうすればあなたがたは求めたものを受け取るであろう。

叩け、そうすれば叩いた扉があなたがたのために開かれるであろう。

どんなに貧しくても、正しく行われるものすべては高貴である。

Rident stolidi verba Latina.(馬鹿はラテンの言語を笑う)

歴史が示すのは。

現代人がやはり子供だということ。

いにしえの人々が大人であること。

日本は神代から続く国。

高度な道徳である武士道。

商人は低級な道徳で行動することが多かった。

武士道のほとんどは現代に通じる価値がある。

即ち。

人を人らしくする為の模範が示されている。

武士道とは?

武士の間での道徳的精神。

忠義・名誉・武勇などを重んじる。

伊達政宗公の遺訓にこうある。

仁に過ぐれば弱くなる。

義に過ぐれば固くなる。

礼に過ぐればへつらいとなる。

智に過ぐれば嘘を付く。

信に過ぐれば損をする。

武士道の三本柱は。

勇(力)

優(仁)

賢(智)

力に過ぎれば無謀に陥る。

優しさに偏れば弱くなる。

賢さに過ぎれば狡猾に。

三本柱で支えとなる。

義(正しい道理)

礼(相手を尊重)

切腹(覚悟・潔い)

勇気が求められるものの。

「匹夫の勇」

血気に逸るだけの愚か者の勇気は。

かなり戒められる。

武士道は高度な道徳の教科書。

「新渡戸稲造」の書が詳しくまとめている。

わたしは古本屋にて。

バージョン違いを多数確認しており。

元の本が膨大で。

いろんな訳本が出回り。

何巻か書き記され。

いろんな説明が可能なように作成したのだと思う。

日本書紀について日本人は全く触れないが。

橿原神宮で「神武天皇」が祀られているなど。

日本書紀が真実である証拠ならいくらでもあり。

現に神社は地域毎に参拝客を待っている。

八十万の神々は人の世の生末を見守っているのです。

恩寵説。

聖アウグスティヌス。

神様の恩寵。

前世で何をしたかは関係なく与えられるもの。

「救い」よりも「恩寵」を受け取るべきだと。

重要視されている。

無神論は多いものの。

聖書(詩篇53:1)

愚か者は心の中で「神はいない」と言っている。

彼らは腐っており,

忌まわしい不正を行なっている。

善を行なう者はいない。

解釈としては。

有神論とは対立する。

聖句の解説は以下の通り。

「神はいない、という者は愚か者である。」

反対に読めば。

「無視論者は愚者である。」

「彼らは腐っている。」

「忌まわしい不正を行っており。」

「善はしない。」

また。

聖アクィナスは。

「人は被造物に過ぎない」と定義した。

「人間は神になる」と言うのはどこぞの異端の主張で。

排除されたと言われている。

三位一体。

キリスト教で。

父(神)と子(キリスト)と聖霊は。

唯一神の現れであり。

元来一体である。

と書いたのも。

1986年10月。

ローマ教皇。

世界の各宗教・宗派の代表者を招き。

祈祷会を開催。

このような宗教の真実を知ってもらうため。

みな人間の理解が及ばない。

愚かな人間の知恵では理解できないもの。

理解できないが故に非難する。

かれらは、かれらが理解しないものを非難する。
(マルクス・ファビウス・クインティリアヌス)

私は、私が何も知らないことを知っています。

歴史は奥が深く。

人類の原点です。

私達は歴史から受けた恩恵に預かっているだけで。

歴史に作ってもらったテレビやパソコンを使っている。

そんな説明でよろしいでしょう。

鉛筆も洋服も。

歴史に作ってもらって。

今使っています。

こんな例えです。

現代人は稚拙になりました。

歴史上の人物と張り合おうなんて。

できない事なんですから。

孔子の言葉。

子曰く、我は生まれながらにしてこれを知る者に非ず。

古を好み、敏にして似てこれを求めたる者なり。

「論語」

わたしは生まれながらにして物事をわきまえていたわけではない。

昔の人の行為が素晴らしいので。

それを一生懸命学んでいるのだよ。

Fiat eu stita et piriat mundus.(正義を行うべし、たとえ世界が滅ぶとも。)

「歴史推奨道楽」

こちらはあかねちゃんが趣味で執筆している書物。

歴史おもしろ話。

紀元前イスラエルには「裁判制度」が既にあり。

司法が整っていた。

また。

同時期に貨幣が存在している。

旧約聖書は公の聖典であって。

誰もが読んでいた。

ちなみに「イエス・キリスト」を訴追したのはユダヤ教徒で。

こちらは妬みから処刑するように訴え。

世論が味方してしまう。

十字架刑になると。

しばらく前からイエスは知っており。

ユダが裏切ると知ってユダを選んだ。

そこまで含んだ計画であった。

ユダヤ人がエジプトで乱暴な扱いをされた際。

モーセがファラオに要求しても断るので。

エジプトのすべての家。

一軒につきひとりが呪い殺された。

ファラオは出て行ってくれと嘆願した。

紀元前千年からイスラエル付近の諸国は繁栄しており。

どの文明よりも記録は豊富。

紀元前2850年には王朝が誕生しているなど。

ギリシャで知識人「ソフィスト」は政治を独占。

直接民主制を思うがままにした。

後に改良され。

今の「間接民主制」へと移行する。

ギリシャ「アポロン神殿」のコンクリートは。

現代の技術では勝てない。

二千年経過して原型を保っているコンクリートは現代の科学では作れない。

インターネットで変な誤解をされているソクラテス。

実は「自分が無知だと知っていた」ので。

知ったかぶりをする自称知識人に論争を仕掛けて。

結果的に妬まれてしまい。

言い掛かり的に訴追された最期がある。

罪状は「国が指定する神に従わなかったこと」という記録が残っている。

レオナルド・ダ・ヴィンチ。

天の才あり。

妙なこだわりが強く。

仕事を頼むといつ納品されるか分からない。

あるじを転々として。

あまり恵まれなかった天才。

モーツァルト。

神童として賛美を受けたが。

当時の作曲家は「職人」の扱いで給料が安く。

大成功しても貧乏のまま。

自分のレクイエムを書いてしまう。

ベートーヴェン。

第二のモーツァルト。

いろんな先生から教わって。

ピアニスト最強だったものの。

難聴になって作曲家に専念。

「ウィーンの宝」と呼ばれて「楽聖」と称された。

アンデルセン。

創作の父。

全体的に創作に費やすが。

意外に華々しい賞賛があり。

現代で広く読まれている物語の一部は。

アンデルセンが創作した。

ノーベル博士。

生涯に膨大な発明をした発明家。

ノーベル賞を残した。

平和についての考えは違っており。

本当の平和ついて悟っていたとも。

同時期の平和運動には同調せず。

遠くから見ているだけでした。

マザーテレサ。

カトリックの修道女。

死の都市であったインドの「カルタッタ」を救済。

ノーベル賞を授与される。

ナイチンゲール。

富裕層出身ながら。

看護婦に就職。

クリミア戦争で負傷兵が送られる施設で。

環境を改善し。

死亡率を10パーセントまで減らし。

英雄として称えられる。

戦後は看護学校を成立。

乙女ジャンヌ。

普通の少女の筈が。

啓示を受け名乗り出る。

百年戦争が続いており。

オルレランという戦略拠点が包囲された。

ジャンヌは審問を受けて認められ。

司令官としてオルレアン包囲を打ち破り。

イギリスを退けた。

これはジャンヌの約束のひとつ。

王様は教会に認められなければ即位できないので。

戦いの末に送り届け。

王太子を即位させる事に成功した。

約束は完遂されるも。

その後。

中規模の戦いでイギリス兵に捕まり。

捕虜にされ。

魔女ということにして強引に処罰。

政治利用しようと考えるも。

日増しにジャンヌの味方が増え。

焦ってしまい。

なんとかこじつけて火刑を実行。

死去。

神の使いとされたジャンヌを処刑したことで。

かつてのイエス・キリストと同じ失敗を犯してしまった。

戦後に不正裁判が撤回され。

冤罪の証拠が大量に出て。

公になるなど。

名誉回復。

カトリック教会では聖人として認められている。

一説には天使と共に居るなど。

最期まで神の計画で進んでいたようです。

オルレランでは現在もジャンヌの祭典が開かれる。

フランスの聖女。

ナポレオンはジャンヌのようなヒロインが必要だと称えた。

ジャンヌのような救世主の登場を唱えた。

それが自分になるとは知らなかったナポレオン。

誰もが知る英雄。

ナポレオンは軍事力で。

政情不安のフランスを立て直した。

皇帝に即位したものの。

ナポレオンが闘わなければ。

フランスは侵略されて崩壊していたかもしれない。

邪悪な侵略者を相手に先制攻撃を繰り返すも。

流刑になって終わってしまった悲劇。

歴史の偉人の話は古本屋で買って読むことが可能であった。

哲学者や文学は中世で発展。

特に歴史書になる哲学者は多数生まれ。

書き残していく。

各国の文学形態は少しずつ確立していく。

出来事は政治内乱や何かの樹立が多く。

戦争は多いものの。

文明の発展が少しずつ記されている。

価値判断が変化していき。

ニヒリズム化するなど。

人の様子も変貌。

近代において低迷していく。

ペストは50回流行して三千万人死亡するなど。

その後に発生する事件や災害はすべて網羅された。

いくつかの国は黄金時代を迎えた。

特に興味深いのは。

ローマ神話。

世界のローマ帝国は正攻法を好みました。

狡猾な手段を使用しても。

誰も自慢しません。

ローマの神々に決して背かない。

隣国を征服して勢力を拡大させていった印象があると思います。

実際は。

吸収した国を一方的に支配して。

自国の価値観を押しつけるようなやり方を嫌いました。

征服した先が持つ独自の言語や宗教、慣習などには干渉しません。

そうすると征服された側も友好的になり。

必要な知識や技術を学ぼうと。

ラテン語などは学んだ方が役に立つと理解され。

後の世ではステータスになったりと。

各国の主体性を重んじられました。

また、失敗を許容する文化もあります。

ギリシアでは敗戦将軍になると。

国に帰ったとしても処罰されます。

一方、ローマの場合は戦に負けてしまったとしても、暖かく迎え入れます。

失態を責められるよりは、むしろこれまでの労を労われ、迎え入れられました。

このようなローマの神々からの教化があったからこそ。

世界的な大帝国にまで発展したのでしょう。

いつからか。

ローマの神々への信仰を失い。

自ら離れていき。

滅亡に向かっていきます。

殺伐としている印象があるかと思われますが。

実情は現代人が臆病者で。

ろくに戦う意思を持たないが故に。

本当は弱くなっただけなのです。

現代人は弱くなりました。

歴史ではおもしろい話もたくさん出てきます。

ローマの奴隷制度は身分を買えます。

お金を貯めて自分の身分を買えば。

自由になることもできた。

奴隷時代に培った技能で。

政治家にまで上り詰めた。

そんな人物まで登場しました。

ピザンツ帝国が最後になったのでしょうか。

ローマ帝国は西ローマ帝国と東ローマ帝国に別れて。

滅んでしまうも。

ドイツで神聖ローマ帝国が復刻。

西洋では盾や鎧がぶ厚く。

技術力があったので。

ハンマーなども戦いで使われ。

槍はあんまり役に立たなかった。

日本では日本刀は両手剣で。

長槍が強かったので。

盾が邪魔だったみたい。

一応は使われた事がある。

戦国時代では使われた形跡は無い。

古来では女性の軍隊である「女軍」が使われて。

変わった戦闘力があり。

重宝されていた様子。

平安時代に物語は栄えたが。

それ以降。

日本文学は途絶えて。

明治になるまであまり書かれなかった。

江戸時代にちょっとしたものが流行ったくらい。

物語の本質は受け継がれることのなく。

現代にまで持ち込まれている。

戦国時代には名将の宝庫だったが。

現代ではそう言った優れた者はほぼ存在しない謎。

武士は人を斬ると処罰された時代があった。

坂本龍馬と船の追突で裁判になって。

御三家が負けた。

最新式の銃で武装した近代軍は強かったので。

従来の決戦主義では太刀打ちできず。

兵力が6倍あっても手も足も出ない。

最後の将軍は敵前逃亡して。

あっさり勝利を譲ってしまう。

後の新政府。

明治憲法に欠陥が発生。

軍国主義への道筋になってしまう。

憲法を変えないように定義したので。

欠陥がある憲法が時代に合わずに。

改変されず。

欠陥から軍国主義へと発展してしまう。

日本帝国は立憲君主制。

政府が好き放題したので。

昭和天皇から嫌われた。

政府が自分で責任を取りますと表明したのに。

やりたい放題した結果。

国土は焼け野原。

ようやく立て直して。

国際社会に参加を果たす。

ちょっとした「へぇ〜」なんて知識ながら。

人類史を学ぶと軽くこんな知識は得るものです。

歴史の面白さは堪能頂けましたか?

歴史は面白いもの。

是非。

学んで。

楽しんでください。

著者「あかね」書物の一部。

さて。

東京。

世田谷区に松陰神社があり。

すみれちゃんとあかねちゃんは。

事あるごとに通っておりました。

「菅原道真公」と同じく学問の神様で。

祈願してから書き物を始めています。

すみれ。
「正統訳・日本書紀見つけたん。」

あかね。
「そのとおりだよー。」
「日本書紀はきちんとした正統派の訳本じゃないと。」
「一度は読んでおけば創作にも役に立つ。」

すみれ。
「もう2冊完成。」
「おもしろ本なの。」

あかね。
「出来栄えは如何かな?」
「今度見ていい?」

すみれ。
「この書物も祈願して書いたんやけれど。」

あかね。
「文学も協力してくれるんですね。」
「言わないほうがいいよ。」

すみれ。
「霊験で書かれたなんて私は決して言わない。」
「この小説であっても。」

あかね。
「言ってるじゃん。」
「暴評をした人は不吉だよ。」

すみれ。
「宗教と芸術って同じやん?」

あかね。
「宗教なしに芸術は無理という私の体験談。」

すみれ。
「文学も芸術やけれど。」
「いろいろ書いてみて。」
「そう思ったん。」

あかね。
「文学は芸術作品であると。」
「どこの国語辞典にも載っているよ。」

すみれ。
「あらゆる芸術は宗教に属しているとしか思えない体験があるんや。」

あかね。
「私も同意見です。」
「宗教的な要素なしに芸術は無理。」

すみれ。
「文芸学としては。」
「芸術と宗教は同一のもの。」

あかね。
「むかしから宗教画は多いけれど。」
「どれも忠実に芸術のセンスが素晴らしくて。」
「見惚れてしまう。」

すみれ。
「ライターズブロックとハイパーグラフィア。」
「小説は芸術であるという意識の無さから。」
「描けない状態異常は発生するんやけれど。」
「ハイパーグラフィアはそれを突破させるんや。」

あかね。
「小説は芸術。」
「どの国語辞典を読んで比較しても。」
「見解は同じだからね。」

すみれ。
「ゲーテ格言集では以下の記述があったんよ。」

学問と芸術を持っているものは、同時に宗教を持っている。

学問と芸術を持たぬものは、宗教を持て!

「温順なクセーニエン(遺稿から)」

あかね。
「ここから宗教と芸術はお互いにリンクしていると判明したんだ。」

すみれ。
「意外そうだけれど。」
「散々に考え抜いて。」
「文芸学の結論。」
「正解は無かったけれど。」
「それは宗教に集約されるから。」

あかね。
「カトリック教会の豪華絢爛な装飾。」
「宗教的な絵画。」
「鑑賞していたらなんとなくそうであると。」

すみれ。
「やっぱり結論は意外やわあ。」
「芸術と宗教は同じもの。」

あかね。
「芸術を知るには美術館に通わないといけない。」
「宗教的な要素なしに芸術は成立しない。」

すみれ。
「体験としてはそうだよー。」
「意外だなあ。」
「考え抜いて最後に残ったものが。」
「一見有り得なさそうなものでも。」
「それが真実。」

あかね。
「本当に意外だなあ。」
「すみれちゃんのスマホが忙しそう。」

すみれ。
「なんか通知だらけになっている。」
「スマホさん。」
「ここは演奏会ではありませんよ。」
「あかねちゃんに面白いもの見せてあげる。」
「紗耶さんから諧謔なメールが届いていて。」
「昨晩は大変だったらしいわ。」
「教材作りで徹夜したって。」

あかね。
「教授も激務なのかな。」

すみれ。
「こんなん送ってきた。」

あかね。
「へー。」
「中々トンデモ状態だったんだー。」

大学での出来事。

ショートコント「S・E」と日記にある。

紗耶。
「一日は24時間ある。」
「今日中という意味は明日の朝までという意味である。」

スタッフ。
「プログラムは思った通りに動かない。」
「書いた通りに動く。」

紗耶。
「まず他人を疑え。」
「疑われた人が解決してくれるかもしれない。」

スタッフ。
「無理です!は言ったもん勝ち。」
「外は雨だったんだ。」
「昨日から降っていたのかな?」

紗耶。
「し、仕様よ、仕様、でも、ちょっとだけ仕様じゃないの。」

スタッフ。
「自分の仕様書を読んでください。」
「動かないのが仕様です。」

紗耶。
「明日休めるのなら死んでもいい。」

スタッフ。
「素人のオペレーターはバグを発見する天才である、ただし、再現不能。」

紗耶。
「定時に職場を出ると、仕事が増える。」

スタッフ。
「主任、結局、僕は何を作ればいいんですか?」
「上司に言ったら。」
「それを考えるのがお前だって言われました。」
「必要なのは創造力ではなく妄想力である。」

紗耶。
「自分が優秀であると思っている人間がプロジェクトにいると。」
「大体はその優秀だと思っている人間の所で問題が発生する。」

研究員。
「ぐだぐだ言うと金がかかるぞ。」

スタッフ。
「共同責任はプログラマーの責任。」
「管理職?何それ?おいしいの?食ったこたねぇなぁ。」

紗耶。
「へ?この作品の表示が変ですって?」
「ああっと。」
「それはマイクロソフトの仕様です。」

スタッフ。
「画面は青かった。」

GAMEOVER!(><)



手記。

いつからか。

人は道理をとりはかることがない。

小人があやまちをすると。

きっとつくり飾って。

ごまかそうとする。

哀公問う。

弟子。

孰か学を好むと為す。

孔子対えて曰わく。

顔回なる者あり。

学を好む。

怒りを遷さず。

過ちを弐たびせず。

不幸、短命にして死せり。

今や則ち亡し。

未だ学を好む者を聞かざるなり。

学問好きという者は聞いたことがありません。

子の曰わく。

我れは生まれながらにしてこれを知る者に非ず。

古えを好み。

敏にして似てこれを求めたる者なり。

君子は人と調和するが雷同はしない。

小人は雷同するが調和はしない。

大勢が憎むときも必ず調べてみるし。

大勢が好むときも必ず調べてみる。

人が生きているのはまっすぐだからだ。

それをゆがめて生きているのは。

まぐれで助かっているだけだ。

わたくしは神様との交流で忙しくてね。

書家は自然を相手に論争し喧嘩する。

とまあ。

人や人の世について。

熱心に論じられるんだね。

栄誉とか快楽とか。

享楽主義や功利主義も説ける。

なるほど。

あなたは賢いんだね。

まあわたくしなどにはそんなひまはない。

徳のことが分かる人はほとんどいないね。


43


テーマパーク式商店街と公園にて。

高級喫茶店で頂く。

高級な珈琲を飲む午前10時。

未だ非常事態宣言が発令されているものの。

市民はある程度は平常で。

一部市民が狼藉やら妄言を吐いている。

訳のわからない連中が増えた街中。

すみれ。
「フォールス・コンセンサス効果が取れたらどうなる?」

紗理奈。
「説明がつかない。」
「なんなのあれ?」

すみれ。
「代わりに良識人がたくさん増えました。」

紗理奈。
「自分が一般人で。」
「考え全般が適切だと思いたい人々。」

すみれ。
「馬鹿が増えて良識人が倍増したなー。」

紗理奈。
「良識って知っているよね?」

すみれ。
「もちろん。」
「付和雷同はないでー。」

紗理奈。
「自分の見識を持たないなんて。」
「ゴミだな。」

すみれ。
「自分の見識を持たない奴は居ないほうがまし。」

紗理奈。
「ソレにあなたの考えがひとつもない。」
「世界の大学ではよく言われる東洋あるある。」

すみれ。
「その解答。」
「あなたの考えがひとつもない。」
「さすがスイスの大学教授。」
「ヨーロッパって常に進んでいるのですか?」

紗理奈。
「さあ?」
「わたしは知らない。」

すみれ。
「他の女性が成立するかシミュレーションしてみた。」
「ボーボワールに匹敵するか。」
「追従するか同等か上回る才能がある場合のみ。」
「女性は女性になれる。」

紗理奈。
「フェミニズムの古典は必須科目。」
「読まない女性はどうかしてる。」

すみれ。
「第二の性。」
「ボーボワールを知らない女性もどうかしてる。」

紗理奈。
「今時フェミニズムを知らないなんて。」
「情けない。」

すみれ。
「通知。」
「スマホニュースで。」
「また変態が暴れた。」

紗理奈。
「こっちにも通知が。」
「そう死に急ぐな。」
「無知なる者よ。」

インターネットを破壊工作に使っているらしいよ。

警備員として散歩するだけで。

報酬を得ている。

最近は手柄による賞金が膨大。

ニュースは荒れていく世の中。

市民の腐敗を映し出す。

権力ではなくて。

庶民が腐敗するのは皮肉。

何かは何かに葬られた。

とある科学工場にて。

リガートゥル。
「これで巨悪は尽きた!」

阿呆。
「勧善懲悪のあんたの方が悪者だと思いますがね。」

リガートゥル。
「正義と思ったら何でもしていいのです。」

阿呆。
「なんだそりぁー。」

リガートゥル。
「悪だと思ったら攻撃していいのです。」

阿呆。
「バグったロボットだ!」

リガートゥル。
「悪者がいなくなれば!」

阿呆。
「いやあんたが危険思想者だってよ。」

リガートゥル。
「危険思想者?あいつらのことか!」

阿呆。
「いや支離滅裂なんだが・・・。」

???
「なんでも暴力で解決するな!!」

道化師。
「盗人にも三分の理。」
「盗人にも。」
「その盗みについての理由や言い分があるということから。」
「どんなことにでもこじつければ理屈はつけられるものだということ。」

リガートゥルはインターネットで反社会行為に出た。

自宅にて。

深夜。

停電すると。

リガートゥルは見えざる手に葬られた。

メルゴー。
「やめてよ。」

卓也。
「うそだー。」


「なぜなんだー。」

次々と見えざる手に葬られた。

市街地から離れた田園と森林。

ちょっとした小さな田舎。

丘の家にて。

ドアを蹴破って。

黒服の鎌を持った老人が乱入。

豪鬼。
「誰だてめぇ!!」

???
「わしは死神だ、おまえ、死ね。」

暴力革命のリーダー。

その場で突然死。

この夜。

不審死が相次いだ。

次の日。

下校して一緒に歩く。

すみれと紗理奈。

商店街。

喫茶店に入ります。

すみれ。
「あんな体術はどうやるん?」

紗理奈。
「アビオニクスの違いだよ。」
「相手を撃ち殺せばなんでもいい。」
「護身術の心得は。」
「人の体が予想外に脆いということを知ること。」
「白兵戦という展開を忘れずに。」
「暴漢を暴行しろーてなかんじ。」※正当防衛と緊急避難。

すみれ。
「正攻法がいちばん強いわな。」
「でも戦闘は奥が深いんやと理解できた。」

紗理奈。
「戦闘の秘訣。」
「相手は基本的に単純な攻撃をするから。」
「こっちはより複雑な攻撃方法を選択すれば。」
「相手の動きを読めてこちらは読まれない構図に持っていける。」
「必勝法だよ。」
「まさか生兵法で戦闘に出てくる奴はいないだろうけれど。」
「そんなのは無謀な奴か匹夫の勇。」
「対戦する相手が余程弱い奴だから勝っただけとか。」
「大抵は自分より弱い奴と戦って勝っているだけなので。」
「歩兵かプロボクサーと練習試合出来るまで成長すれば一人前。」
「いろんな格闘技の中級者になった上で。」
「軍隊徒手格闘の理念を学んでレッスンを受けたらこうなった。」
「必殺技。」
「数学の技術。」
「ラプラスの悪魔。」
「これを使って相手の動きを読む。」
「慣れると相手のパターンがわかるから。」
「どこら辺で何をするか容易に予想できる。」
「もっとも。」
「予想は狂うのが当たり前。」

すみれ。
「すごい理論と実践なのね。」
「あそこまでの戦闘力はまだ出せないから。」

紗理奈。
「なんか戦っていいことあったよね?」

すみれ。
「いかに敵から利益を得るか。」
「プルタルコスのエッセイ。」

紗理奈。
「オウィディウスの変身物語第四巻。」
「敵に教えられるというのも悪いことではない。」

すみれ。
「賢人は敵から多くのことを学ぶ。」

紗理奈。
「戦いにおいてアドバンテージになるのは。」
「実際に敵を倒したとか。」
「実戦経験。」
「戦闘中に必ず発生する状態異常を知らない。」

すみれ。
「民間人は知らないかもしれない。」
「戦闘時には体が硬直して動けない。」
「そして何も考えられない。」
「自然に体が動けば戦える。」
「素人はこの状態でいかなる行動もできない。」
「戦い慣れている場合。」
「交戦中でも自由自在に動ける。」
「素人が大言壮語する場合は明らかに無謀になっている。」
「戦士は戦闘中に遊ぶ事も可能。」
「好戦的な人物はこの状態でも平気。」
「漫画みたいにスラスラ戦える事例は存在しない。」
「熟練者はこれに慣れているし。」
「マスターは余裕すらある。」

紗理奈。
「あれ?昨日の変態死んだって。」

すみれ。
「ご愁傷様です。」

紗理奈。
「あれ見ていると。」
「迎合される人って完璧主義だねえ。」

すみれ。
「大衆に仕える者は、あわれむべき奴だ。」
「彼は散々苦労したあげく、だれからも感謝されない。」
※ゲーテ格言集に身近な常識が書かれている。

紗理奈。
「ほんと。」
「完璧は否定されるもの。」
「はれ?新作が出てるし。」
「ネットゲームの広告があるわー。」

すみれ。
「小人はむやみに争うから。」

紗理奈。
「うん、わたしは小人では無いだろう。」

すみれ。
「完璧を装う優等生って確かにいるよ。」

紗理奈。
「言葉数を少なくして。」
「ボロを出さないタイプ?」

すみれ。
「といいますか。」
「優等生タイプは正当化が上手過ぎて。」
「けっこう詭弁を操る。」
「一般的に優れているとされる行動と言動をとりたがるが。」
「一般的な行動や言動が目立って。」
「態度だけで中身は凡人。」

紗理奈。
「何も欠点がないということ以外には、彼には欠点がない。」
「小プリニウス書簡集第九巻。」

すみれ。
「欠点がないというのが彼の唯一の欠点で。」
「だから彼は大きくもなければ美しくもない。」

紗理奈。
「人の数だけ意見あり。」
「これは引用例が多い格言なんだけれど。」
「自分というものを持たなければ。」
「本能で動いてしまう。」

すみれ。
「決定論だとでも言うんやな?」

紗理奈。
「それはどっかの三十路に言って〜。」

白髪少女が接近。

Анастасия
「Здравствуйте」

紗理奈。
「久しぶり。」
「見ての通り日本は泥沼だよ。」

Анастасия
「Путешествовать」

紗理奈。
「こちらこそ。」
「ネットゲームでよく遊んだね。」

Анастасия
「Приятно познакомиться」

紗理奈。
「日本語にしてください。」

アナスタシア。
「トムキャットの性能を超えた複雑怪奇な運動観たよ。」
「エルロンが壊れてなかった?」

紗理奈。
「しょうがないでしょ。」
「戦闘機が複雑な運動についてこないんだから。」

アナスタシア。
「フルクラムはその心配ないネ。」※Nato名。
「そんな所で自滅されると困るね。」

紗理奈。
「次からはマシな戦闘機で遊ぼうね。」

すみれ。
「旧東側陣営から学んだことは多い。」
「だからこそ。」
「旧西側陣営の欠点もわかった。」
「旧東側陣営の強みもわかったし。」
「旧西側陣営のいいところが少ないのもわかった。」

アナスタシア。
「ロシアは戦わなくてはいけないという宿命を知っているネ。」
「中国も戦わなくてはいけないという人の定めを知っているネ。」

すみれ。
「アメリカや日本は保守に走っているわな。」
「保守派が多い旧西側陣営に比べて。」
「前進しようとする機運が中国やロシアに強くみられるわ。」
「ヨーロッパは停滞し。」
「何かしら成し遂げようとするのは中国やロシアが企むことやけど。」
「人類的に忠実なのは旧東側陣営に見られる長所で。」
「旧西側陣営は。」
「なんでもどうでもいいような態度がちらほら見えているな。」
「旧東側陣営から学ぶ事は多い。」
「旧西側陣営の欠点を受けなくなるので。」
「ロシアや中国に教えられるのも悪くない。」

アナスタシア。
「ロシア強いよ。」
「いつか覚悟するネ!」

すみれ。
「思想面で革命が起きたよ。」
「核爆発で死ぬのも悪くない。」

アナスタシア。
「ロシアそんな過激なことしないヨ!」

すみれ。
「天体衝突で死ぬのも悪くない。」

アナスタシア。
「あくまで可能性の話だよ!」

紗理奈。
「白髪が奇麗でしょ?」
「白雪の妖精っていう異名で知られる。」

すみれ。
「最強クラス争奪戦で競うほどの魔法少女?」

紗理奈。
「軍人の家系で。」
「ロシアの観光案内が得意でね。」

アナスタシア。
「ロシアの地理は叩き込んであるネ。」
「観光するのなら私に頼ることネ。」

すみれ。
「白髪美人・・・。」

アナスタシア。
「この女の子見つめてくるネ。」
「ここはイタリアですカ?」

紗理奈。
「流行りだよ。」

三人でお茶して。

情報交換。

アナスタシアちゃん。

日本の観光案内を作成しようと。

来日していたそうで。

情報収集のち。

ロシアの観光ガイドにいろいろ載せるみたい。

喫茶店を後にして。

噴水の広場。

チーム全員集合。

日葵。
「銅像公園にいるとメールがあって。」
「五分待ちました。」
「歩くの速いんですね。」

苺花。
「コンディションは良好ね?」
「力んでない?」

あかね。
「士気が高いんだよぉ。」

日葵。
「白髭神社にも行くんだよね?」

苺花。
「猿田彦命神。」
「道案内の神様だから。」
「神道の道案内を頼みましょ。」

千夏。
「罪と穢れはどうするんですか?」

美香。
「祓い清めてくれるよ。」

乃土香。
「私は誇大妄想が酷いから。」
「治療して貰いたい。」

すみれ。
「誇大妄想はもっとも意味を間違えられた言葉だよね。」

あかね。
「大人の兵士が手の届かない仕事。」
「私達はお手伝い。」

小雪。
「飛び入り参加。」

小毬。
「力を抜いてー。」
「準備よし。」

紗理奈。
「準備はいいみたいだよ。」


すみれ。
「作戦を発表します。」
「無策でやらんでー。」

緊急事態宣言の中。

力ある者が動き。

警備担当。

後に。

揺れる髪飾り。

とか。

ソロル小隊として知られる。

精鋭部隊なんです。



44


透明な壁と。

古書が整理整頓された。

観葉植物がたくさん。

美術品が設置され。

特にゴッホの作品が目立っている。

レプリカであっても。

ヒマワリに関する金色の色彩は何かを伝えている。

宇宙をイメージさせる古書を中心に扱う図書館。


小毬。
「自由ですか。」
「過ぎたるは猶及ばざるが如し。」
「自由は度が過ぎて害になっています。」

小雪。
「一時代の思想だと思っている。」

すみれ。
「人の一生は重荷を負て遠き道をゆくが如し。」
「いそぐべからず。」

小毬。
「それは真実です。」
「ただし自分で確認しないといけません。」

小雪。
「自由は哲学の教科書で解説されてしまうほど。」
「紐解かれた無批判なものです。」

すみれ。
「私達は完璧ではありません。」
「批判に開かれている必要があってな。」
「自分を検証することは困難なので。」
「他人にそれを代行して貰うためや。」

小毬。
「無批判のものは信じるに値しません。」
「自由という思想も無批判でしょう。」

小雪。
「自由も限度を超えると害になるだけ。」
「自由に限界があるというより。」
「行き過ぎて害になっているのが真実でしょう。」

すみれ。
「度が過ぎたものはなんでも害になるで。」
「論語はどこでも手に入る教材で。」
「学問の基本やわ。」

論語が並んでいて。

みんなで読んでいるんですよ。

移動。

ギリシャ史のコーナー。

歴史書を読み漁る。

すみれ。
「歴史を学んだら。」
「なぜ歴史から学ばないといけないのかわかった。」

小雪。
「もはや知識ではありません。」

小毬。
「あなたは知識ではないものをどうやって伝えると言うのですか?」

小雪。
「弁論家の書物あったよ。」
「またすごいことが書かれている。」

古代ギリシャの弁論家アンティフォン。

すべては「ありそうなこと」

すみれ。
「ありそうなことを論じても。」
「正反対の結論に導けることが明らかになる。」

小雪。
「ありそうなことをめぐる議論。」

小毬。
「アンティフォンの四部作集の中にある法廷のやり取り?」

すみれ。
「そうなんや。」
「ありそうなことを議論する。」

小毬。
「あなた方の言っていることは。」
「すべてありそうなこと。」
「これに関する議論。」

小雪。
「ただひたすらありそうなことを並べても。」
「ありそうなことなので。」
「ありそうなことを述べても。」
「ありそうなこと。」

すみれ。
「どこをどうしてもありそうなことなので。」
「違っていても。」
「すべて誤りでも。」
「それもありそうなこと。」

小毬。
「すべてが間違いであってもありそうなことですし。」
「支離滅裂なほど各自混乱があったとしても。」
「愚者や悪人とか狂人は誰にでもあっても。」
「ありそうなこと。」

すみれ。
「良いものがたくさんあってもありそうなこと。」
「100パーセント理法に逆らえない世界であってもありそうなこと。」

小毬。
「素晴らしい世界で素敵であってもありそうなこと。」

小雪。
「人の世についてはなんでもありそうなこと。」

すみれ。
「すべてはありそうなことなので。」
「ありそうなことの無限ループ。」
「弁論家アンティフォン。」

小雪。
「ですから。」
「ありそうなことであると述べれば。」
「いとも簡単に。」
「ありそうなことの無限ループに持ち込めると同時に。」
「ありそうなことを論じても。」
「正反対の結論に導けることが明らかになる。」

小毬。
「ありそうなことの無限ループ。」
「ギリシャの弁論家アンティフォン。」
「法廷での弁論が中心に語られていますが。」
「よくもわるくも正しくとも正しくなくとも。」
「事実かどれにせよ。」
「間違いや誤り。」
「愚行や狼藉や狂人とか超常現象。」
「神秘的現象から人の理屈も含め。」
「ここで詭弁を言っても無意味です。」
「包括してありそうなこと。」

すみれ。
「後はありそうなことの無限ループがあるだけ。」

さんにんは本を開いて。

古代ギリシャに関する哲学者や雄弁家。

弁論家からソフィストまで。

人の考えがまったく及ばない世界を探求。

さんにんで資料を持ち寄って。

研究することにしたのです。

小毬。
「生きた力が織り成す歴史の世界。」


小雪。
「死は肯定すると受け入れてくれる。」
「そのうち味方になる。」
「生の力より死の力の方が強い。」

すみれ。
「死を否定すると。」
「死は見せしめにしたがる。」
「すみれちゃんも死を肯定する。」

小毬。
「ちょうど力を否定した者が無力になるように。」
「力を肯定した人が力を手に入れるように。」
「死も肯定する人には優しい。」

すみれ。
「何事も臨機応変。」
「機転が大切。」
「とにかく臨機応変で行こう。」


小毬。
「賛成。」


歴史書。

世界史の一覧。

世界の大きな出来事が一覧になっていて。

地図と一緒に読むことが出来る。

世界史ハイライト。

小雪。
「人について。」
「あいつら何がしたいの?」

すみれ。
「本当に何がしたいの?」

小毬。
「何がしたいんだろうね?」

小雪。
「人間って何がしたいの?」

すみれ。
「何がしたいのかわからん。」

小雪。
「自分が迎合されない事は知っているけれど。」
「迎合だけで成り立つ人気ってかわいそうだ。」

小毬。
「張子の虎。」

すみれ。
「鳥なき里の蝙蝠。」
「鳥のいない里では。」
「コウモリが鳥に代わって大きな顔をしている。」
「すぐれた者がいないところでは。」
「くだらない者が威張っているということ。」
「出典は毛吹草。」
「類語で鼬無き間の貂誇り。」
「鷹がいないと雀が鷹をする。」

小毬。
「口にすることと。」
「やることがまるでちがってるじゃないか。」
「だから、人間ってやつは、信用できないんだ。」※イソップ寓話。

小雪。
「不足を補充しておいたけれど。」
「あんたの為にやったんじゃないんだからね!!」

小毬。
「社会に不足がいっぱいあって。」
「必要な時に必要な人物も英知も無い。」

すみれ。
「行き過ぎは良くないけれど。」
「社会に不足があると。」
「飢餓や凍結あるのみ。」

小毬。
「社会には不足がいっぱいだったよ。」

すみれ。
「不足があっても文句が無いのなら。」
「不足の補充。」
「やらなくて良かったのでは。」

小毬。
「やらないと気が狂っていたでしょうよ。」

すみれ。
「芸術のイデアについて。」

小雪。
「それは無理難題。」

すみれ。
「難題?」
「現代あるある。」
「みんな手品だよ。」

小雪。
「手品はタネさえ分からなければ。」
「手品はやりたい放題。」
「現代あるある。」

小毬。
「どんな手品か知らないが。」

すみれ。
「手品はうまいが。」
「手品であることは知られている。」

小雪。
「手品というのが分かってしまえば。」
「意味がない。」

小毬。
「思惑通りに行くと思っていたみたい。」
「残念でしたねぇ。」

すみれ。
「たまには世間話も良いものやね。」
「最近思うんだけれど。」
「立場・環境・才能・名声・地位。」
「こんなのは天が与えたもので。」
「自分の力などひとつもないのです。」

小雪。
「人に与えられたものは。」
「天が与えたもので。」
「その人の力なんてひとつもないよ。」

すみれ。
「それは真理。」
「この世の有様。」
「雛鳥も育ったら大鷲でした。」
「そんな小物なんて忘却していたなあ。」

小雪。
「鷲は蠅をつかまえない。」
「ギリシャのことわざ。」

小毬。
「ローマでは。」
「象は鼠をつかまえない。」
「鷲や象くらい堂々としたものになると。」
「蠅や鼠には無頓着。」

すみれ。
「人のすべて。」
「それは天が与えたもの。」
「その人の力はひとつもない。」

小毬。
「人は天が与えたものに縋って生きている。」

小雪。
「人に負けたことは一度もない。」
「天には30回負けた。」

すみれ。
「虎の威を借る狐。」
「虎が狐を捕まえた。」
「狐は自分が天帝の使いで。」
「百獣の王に任じられている。」
「食べてはいけない。」
「嘘だと思うのならついてきなさい。」
「虎がそのとおりにしたら。」
「本当に獣たちは逃げ去ったが。」
「実は虎を見て逃げた。」
「虎は狐の言葉を信じたという寓話による。」
「そういう意味。」

小毬。
「本当の事って言っていいの?」

小雪。
「どうも駄目らしい。」
「すべてを知りたくなった図書館の中。」


すみれ。
「すべてを知りたい?」
「森羅万象ってことやな。」
「お宮に相談してみては?」

小雪。
「神様は寛容。」

ソフィスト。
「寛大でなかったら。」
「全員おしまいだ。」

機械からの神。
「どうか長く語らないでくれ。」

ポンポニウス・マルケルス。
「それは日本語ではありません。」

ソフィスト。
「しかし・・・。」

ポンポニウス・マルケルス。
「あなたは日本語を扱うことが出来ますが。」
「言葉そのものを私物化することは、できません。」

すみれ。
「調子に乗ってしまった。」

小毬。
「うぬぼれは以前の二倍だ。」

実践知は文字通り実践出来る知性。

論語読みの論語知らず。

貴重な訓戒。

移動。

すみれ。
「フロネシス。」

小毬。
「そのへんにあるよ。」


小雪。
「ついでにローマ史はどこかなー。」

すみれ。
「あちらにあるんや。」

小毬。
「いんや歴史ってすごいわあ。」

小雪。
「現代人は足元にも及ばない。」
「ひぃ。」

すみれ。
「読み漁ると逆に恐怖しかない。」

小毬。
「私も歴史に畏怖した。」

一緒に散策。

古代ギリシャの弁論家アンティフォンによる。

高度な知性を学んだ。

ニヒリズムの時代は。

ニヒリズムの克服はもちろん。

ニヒリストを相手にする。

面倒くさい展開があります。

ニヒリズムとニヒリスト相手に。

大立ち回り。

というのが。

氏子の課題。

ニヒリズムとニヒリストは必ず敵になるので。

倒さないと話が進みません。

リベラルアーツは切り札。

図書館では膨大なアーカイブの中から。

歴史的な文学も読むことが可能。

知的財産の保管場所。

文芸学を研究する女の子。

ファウストを手に取る。

ドイツの偉人「ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ。」

多くの著作を持っているが。

中でも「ファウスト」が印象深い。

小雪。
「ニヒリスト文学はナンセンス。」

すみれ。
「ファウスト博士が年老いて。」
「とっさに発言した台詞があり。」
「この世の事は知ってしまった!」

小毬。
「このセリフをきっかけに。」
「クライマックスを迎えますが。」
「そのためにそれまでの展開はあったのだと。」
「うなづく。」

小雪。
「それには納得するのも。」
「文芸学者としては当然ですから。」

すみれ。
「ファウストの魅力はその台詞に集約されているほど。」

小雪。
「シェークスピア。」
「すべての物語の基盤になるものを網羅している。」
「お手本。」
「なぜ?このような考察を?」

小毬。
「ニヒリズム化したのは近代以降の時代ですので。」
「それまでは神様中心の文明がヨーロッパで実在しており。」
「人間中心の文化であるルネサンスも根付いていて。」
「ニヒリズム化する以前に書かれた作品群。」
「これは何を意味しますか?」

すみれ。
「現代や近代はニヒリズム化してしまい。」
「ニヒリスト文学が蔓延している。」
「それまでは神様から来る価値観や教えがあり。」
「失われたので。」
「文学もニヒリズム化した以上。」
「ルネサンスはもとより。」
「神様中心の文化には入れてもらえない。」

小雪。
「ニヒリズム作品は選ばれることはない。」
「ニヒリストが執筆した作品なんて。」
「忌みきらわれる。」
「ニヒリスト文学はナンセンス。」

小毬。
「図書館では希少な本も盛りだくさん。」
「あれもこれも無料だし。」

小雪。
「いろいろ読んだよ。」
「ホメロス。」
「イリアス。」
「オデュッセイア。」

すみれ。
「ソポクレース。」
「オイディプス王。」
「アンティゴネー。」

小雪。
「ヘシオドス。」
「神統記。」
「仕事と日。」
「平和。」

小毬。
「このくらい読んでおけば。」
「ひとつでも読めば。」
「文学を語ってもいいよね。」

小雪。
「ひとつも読んでいないのなら。」
「語らないほうがいいね。」

小毬。
「尊重に値するのは有益な意見であって。」
「有害なものではない。」

小雪。
「ソクラテスの弁明での問い。」
「信じようが信じまいが。」
「真実がここにあるよ。」

オイディプス王の書を手に取る。

すみれ。
「名作悲劇オイディプス王。」
「この道に通じた者は必ず読むものですし。」

小雪。
「当たり前過ぎて。」
「言わなくてもいいんじゃない?」

すみれ。
「そうだよね。」

小毬。
「絵はどう?」

すみれ。
「レオナルド・ダ・ヴィンチの手記を学んでいて。」
「それを絵の起源にするつもりやで。」
「難解やけれど。」
「絵画の先生になった。」

小毬。
「おお、もう玄人だ。」

小雪。
「ひたすら道理を説く。」

密会場所は図書館のとあるフロア。

人がいないくらいの奥地。

デジタルが発展すると。

なぜかアナログ資料が強くなった。

ニヒリストが蔓延する社会では。

ニヒリズムに対抗する術が必要でした。


45


紫翠(しすい)ちゃん。

スーツケースと一緒に帰宅。

女の子が護衛になっていますね。

旅先で出会って。

行動を共にしていたみたい。

美桜(みお)ちゃん。
「無事到着ね。」
「近くに住んでいるから。」
「また呼んでね。」

紫翠。
「助かったわ。」
「次は私の番になりそう。」

すみれ。
「おかえりー。」

紫翠。
「妹ちゃんだああああ!!」

駆け寄って抱き合う。

すみれ。
「けっこうボロボロになったね。」

紫翠。
「ろくなことがなかった。」

すみれ。
「なんかヨーロッパでは派手にやってたって。」

紫翠。
「国同士の戦いの末の内戦。」
「もうヤダ。」

すみれ。
「よしよし。」
「まずは休もう。」

ソファーで座って。

寝てしまったお姉さん。

すみれちゃんはおやつを用意しておいて。

昼寝から目覚めたお姉さんは大喜び。

すみれ。
「人間の天敵は人間ですし。」
「最後は同士討ちになるのは当然ですね。」

紫翠。
「戦争が無くなったら同士討ちが激しくなった。」

すみれ。
「自分の世界くらい。」
「自分で観るよ。」
「大人になると。」
「大人のインチキも分かるし。」

紫翠。
「でも。」
「不意打ちしてきたあの魔法使いは仕留めたかった。」
「もう一押しだったのに。」

すみれ。
「しぶといのは魔法使いの専売特許。」

紫翠。
「そんなわけで。」
「敵味方でやりあっていたら。」
「次は同士討ちになりました。」

すみれ。
「すみれちゃんも跡取りに指定されたり。」
「取り分貰ってごめんな。」

紫翠。
「すみれちゃんはいろいろ仕留めたから。」
「勇名がついているから当然だけれど。」
「挽回するかもよ?」

すみれ。
「その時はご自由に。」
「一回勝っただけで。」
「大局には勝利出来ていませんし。」
「目先の勝ちにはこだわりません。」

紫翠。
「あれまあ正々堂々。」
「そこが好きだわ。」

くっついて。

ティータイム。

休日の午後。

すっかり別人になったすみれちゃん。

あまりに魅力的で。

紫翠。
「うとうとしている。」
「どうせ嫌がられて。」
「返り討ちになるだろうけれど。」
「好き。」

ふざけてすみれちゃんを襲った。

無抵抗なすみれちゃん。

普通にキス出来る体勢。

紫翠ちゃん。

意外過ぎて。

どうすればいいか分からない。

あんまり。

待たせてしまい。

すみれ。
「しないの?」

紫翠。
「い・・・いいの?」

何も言わない。

仕方がなく。

紫翠ちゃんはすみれちゃんにキスした。

紫翠。
「ごめん。」

すみれ。
「別に好きだし。」

すみれちゃんは立ち去った。

紫翠ちゃん。

書斎に太陽系の地図を持っている。

電子パネルを使ったソフト。

映像技術。

自作したシステムは遂に稼働していたのですよ。

すみれ。
「うわあ宇宙そのもの。」

紫翠。
「宇宙を観れば芸術がわかる。」

すみれ。
「未知の世界。」
「あれ?太陽って恒星なん?」

紫翠。
「太陽は恒星の一種とされている。」
「惑星を引き連れた恒星は銀河にいくつか見られており。」
「恒星の中でも特殊なのが太陽。」

すみれ。
「というか。」
「科学ってまだそこまで解き明かしたものはないんや?」

紫翠。
「うん。」
「科学も知ったかぶりだよ。」
「身近なものしか解読できていない。」

すみれ。
「実証主義が情けない。」
「地球では原始的な科学が稼働していて。」
「宇宙はヒントで溢れている。」
「科学も歴史が浅いし。」
「核融合発電と水素エネルギー。」
「プラズマジェットエンジンと。」
「科学もまだまだ未熟。」

紫翠。
「科学も高度化されていないから。」
「科学へのアプローチはリベラルアーツがいいね。」
「元々は日本の科学も輸入品でしょ?」

すみれ。
「待って!科学についてイデア論を述べる。」
「現代人は多くの誤りがある。」

紫翠。
「そう言えば正しい科学ってあるよね。」

すみれ。
「自然科学。」
「自然を研究する学問。」
「研究対象とする事実がもつ価値関係には触れず。」
「事実間に存する一般的法則を求めようとする経験科学。」
「文化科学・社会科学・人文科学。」

紫翠。
「化学。」
「物質の性質ならびに物質相互間の反応を研究する。」
「自然科学の一部門。」
「聞いて科学と紛らわしいので。」
「俗にばけがくとも言う。」
「科学について誤解があるけれど。」
「愚者が教育されたのは。」
「ばけがくと言われる自然科学の一部門。」

すみれ。
「科学。」
「一定領域の対象を客観的な方法で系統的に研究する活動。」
「また。」
「その成果の内容。」
「特に。」
「自然科学を指すことが多い。」
「科は個々の部門の意。」

紫翠。
「超自然的なモノや。」
「自然界にあるものすべて。」
「要するに。」
「愚者は科学について誤解しているので。」
「正しい科学。」
「真実の科学。」

すみれ。
「綺麗な国語辞典に載っていて。」
「客観データでした。」

紫翠。
「唯物論なんてばけがくの事だから。」
「科学について誤った認識が広まったら。」
「馬鹿で占領されちゃうよ。」

すみれ。
「すみれちゃんローマ史のセネカの言葉を読んで。」
「当たり前過ぎて共感しなかったけれど。」
「言い換えれば自分に似過ぎて。」
「見識が一緒だったから。」
「セネカの言葉が当たり前だったんだと知った。」
「書物をころころ変えるのは迷いからであると。」
「心に決めた書物だけを持ち続ける。」

紫翠。
「科学について誤解があったのは真実なのだし。」
「ばけがくを習ってこれが科学というのは嘘つき。」

すみれ。
「超自然的なモノも科学に所属しているから。」
「真顔で嘘吹き込まれた。」

紫翠。
「客観データってつおい。」
「無神論者は立場が無いでしょう。」
「正確には何をしていますか?」

すみれ。
「干渉しなくてもいいのでは。」

紫翠。
「同意。」

すみれ。
「現代人は自滅していました。」
「令和元年の出来事。」

紫翠。
「憐れな!!」


すみれ。
「人間の知恵はそんな程度だから。」
「多くを期待するのはナンセンスやわ。」
「クエーサーマニア。」

紫翠。
「クエーサーのブラックホールは膨大なエネルギーを発生させ。」
「エネルギーが多過ぎて。」
「宇宙ではエネルギー問題なんてものはナンセンス。」
「銀河系の中心にあるブラックホール。」
「タイプ0に位置する文明。」
「タイプ3を基準に見ていくと。」
「原始的で自然状態が続いており。」
「現代で言う。」
「古代ローマを見ているような気分になる。」
「古代ギリシャの都市群と本質は変わらない。」
「人の目線ではないが。」
「アテナイの都市と2020年の東京は全く同じ。」

すみれ。
「タイプ2からタイプ1と。」
「タイプ3から下に見ていくと。」
「タイプ0の現在がどこまで原始的で。」
「自然状態が残っているか理解できる。」
「目線と感覚をタイプ3に合わせて。」
「そこから見下ろすようにタイプ0を観る。」
「すべての基準をタイプ3にしながら。」
「タイプ0の世界に身を置く。」
「という天文学の目線。」

紫翠。
「ロシアの天文学者カルダシェフ1932。」

すみれ。
「今日は寝たほうがいいよ。」

紫翠。
「本当にキスしてよかったの?」

すみれ。
「せっかくだから貰っておくわ。」
「でも。」
「たまに?だよ?」

すみれちゃん退出。

紫翠。
「なんか。」
「どうかなりそう。」

翌日。

あかねちゃんを家に呼んで。

ソファーでテレビ鑑賞。

すみれ。
「最近はいろんなものが。」
「つまらないギャグ漫画に見えてきたわ。」

あかね。
「人って喜劇か悲劇に巻き込まれて。」
「主人公が気まぐれに入れ替わっているけれど。」
「つまらないギャグなんて普通にあるんだね。」

すみれ。
「誰が主人公か分らんし。」
「歴史上の人物も。」
「必ずしもその時代の主人公ではなかった。」
「英雄は戦争中。」
「主人公そのものだけれど。」
「まさかヘラクレスみたいになれるなんて思わないよね。」

あかね。
「ヘラクレスみたいになる?」
「無理無理!」
「それは人間の限界だよ。」

すみれ。
「たまには英雄物語やってほしいわ。」
「社会がつまらないギャグをやっているだけ。」
「駄作が多いとつまらない。」

あかね。
「でも道化師は不足してないよ?」

すみれ。
「滑稽に演じて退場するだけの道化師。」
「道化師だけというのもいかがなものか。」

あかね。
「全体主義の結果だよ。」

すみれ。
「現代日本は全体主義者の巣窟だから。」
「つまらない。」

あかね。
「全体主義者?きもい。」
「本気にしていたら。」
「社会のつまらないギャグというのは。」
「客観的だよね。」

すみれ。
「全体主義者がいっぱい居る。」
「すみれちゃんは個人主義者なので。」
「全体主義を見ていると退屈する。」

あかね。
「あんなのもう飽きたよ。」
「他を探そう。」

すみれ。
「現実がつまらないという意見がありますが。」
「全体主義者を見ると。」
「そういう類の意見の趣旨がわかった。」

あかね。
「全体主義と虚無主義。」
「大抵はこれが原因でしょ?」

すみれ。
「虚無主義。」
「真理・実存を認めず。」
「既成のあらゆる価値・規範・権利・制度を否定して。」
「個人を束縛から解放しようという思想。」
「ニヒリズム。」

あかね。
「虚無主義者はもっとキモイ。」

すみれ。
「愚者というものを知った。」

あかね。
「正解は存在しないから。」
「無い物を求めても無い。」

すみれ。
「答えというのも。」
「グループによって異なるし。」

あかね。
「個性と臨機応変が大切。」

ぼーっと。

テレビ鑑賞。

押し倒してみた。

あかねちゃんも。

キスしてもいいよ的な体勢で。

真っ赤になってやめた。

あかね。
「どうせならやってよ。」

すみれ。
「うわあっ!ちょっとやめてな。」

強引にキスに持っていかれて。

結局。

キスする羽目に。

すみれ。
「あかねちゃん。」

あかね。
「女の子同士でキスっていいね。」

すみれ。
「そんなに好き?」

あかね。
「女の子ってこういうものでしょ?」

すみれ。
「ちょっとどうかなっちゃいそう。」
「フェミニズムの学者になりたくなった。」

あかね。
「こうやって女の子も形を変えていくの。」
「真実の女性に。」

すみれ。
「斬新なのでは?」

あかね。
「日の下に新しきものなし。」
「この世の中でまったく新しいものは何もない。」
「新しい発明や発見も。」
「実はすでにあるものにちょっと手を加えて形を変えたに過ぎない。」

すみれ。
「100パーセント新しいものは創作できへんで。」
「既にあるものに手を加えて形を変えることしかできない。」

あかね。
「箴言だけれど。」
「創造の真理。」

すみれ。
「創作については。」
「すみれちゃんも心得ている。」
「原型なしに何も作れないし。」
「新しいものは作れないという真理を。」

あかね。
「新しいものは作れないよ。」
「そろそろあの娘来るかな?」

葵ちゃん来訪。

美桜ちゃんも合流。

紫翠ちゃんも加わった。

紗理奈ちゃんも来てくれたよ。




46


物好き大集合。

剣を通さないライオン。

銃弾も効果がない謎のライオンは。

秩父多摩甲斐国立公園に出現し。

見るものを楽しませているという。

意外にも知能を持ち。

人間を小馬鹿にしたりする。

金のたてがみが特徴。

人を襲ったりはしないが。

攻撃してくる相手を簡単に負傷させて去っていく。

紫翠。
「どこから出てきたのか分からない。」
「ライオンを見に行きます。」

すみれ。
「仕留めるわけではないので。」
「むやみに戦闘は仕掛けません。」

葵(あおい)ちゃん。
「いつかの怪鳥と比べれば。」
「たいしたことないかも。」

美桜。
「はあ・・・他の魔法少女って。」
「とんでもないのとやってたのね。」

紗理奈。
「あなたはどんなのとやったの?」

美桜。
「鉄の翼を持つ中型の鳥と。」
「それも群れでやってきたから。」
「あれは絶景。」
「勝てる相手じゃなかったけれど。」

あかね。
「鉄の羽だったら。」
「攻撃効かないよね。」

美桜。
「攻撃が効かない以前の話。」
「体当たり即KOな奴だったし。」
「今回も期待できそう。」

紫翠。
「では出発ですね。」

ドライバーが手配されているが。

こちらも物好きな魔法使い。

喜んで連れて行ってくれる。

秩父多摩甲斐国立公園は山岳地帯で。

そのライオンは人間好きで。

向こうから出てくるらしく。

いつの間にか背後にいましたね。

紫翠。
「うわっ!後ろ!」

すみれ。
「さりげなく来るなー!」

ライオン。
「人間って猿に負けた事があるんだぜー?」

紗理奈。
「いつ?」

ネメアらへんのライオン。
「猿が町中を歩き回って。」
「静岡市から大井川まで。」
「途中で三十人負傷させ。」
「人間社会を蹂躙。」
「この意味がわかるか?」

美桜。
「人間なんて猿にも勝てない。」
「猿一匹のために人間社会が蹂躙され。」
「不意打ちで三十人が一方的に倒された。」

ネメア的なライオン。
「御名答!」
「あの事件は猿が勝った!」
「捕獲されて静岡の公園で飼育されているが。」
「たかがサル一匹に。」
「人間社会は翻弄された。」
「猿一匹に苦戦するような存在が人間だ!ははは!」

すみれ。
「わたしら人間に見えるん?」

美桜。
「人間風情と関係あると思ってるの?」

葵。
「人間と被造物の違いってわかる?」

ライオン君。
「なに?」

あかね。
「そこまで下等じゃないよ。」

葵。
「見た目は人間。」
「わたしは青人草。」
「人間とは別物だけれど?」

ライオン野郎。
「遂に出会えたようだな。」
「どうだ?力試ししてみるか?」

紫翠。
「一匹で?」

勇敢なるライオン。
「一匹でいいとも。」

紫翠。
「よし乗った。」

紗理奈。
「思った以上に強そうだぞ。」

葵。
「クレイモア使うけれど。」

ネメア風のライオン。
「殺すつもりでオーケー。」
「吾輩には戦いのルールがある。」

全員で距離を取って。

すみれちゃんの攻撃。

太陽フレア光線。

ピストルの倍の初速がある。

ライオンは避けようとするも。

被弾。

そこまで連射できないので。

深追いせず。

ライオンは適当に組み伏せようと。

あかねちゃんを狙うが。

シールドが屈強過ぎて崩れない。

逆に弾き飛ばされてしまった。

ライオン。

紗理奈を狙うも。

ショルダータックルは効果なし。

プロテクターで防がれた。

葵ちゃん。

すごいスピードで動き回るライオンを。

先読みして回避し。

剣で斬るも効果なし。

魔力の消費率が高い。

マグナム系の攻撃魔法で。

押されているライオン。

太陽フレア光線が命中しても。

剣を通さないライオンには全く有効打にならない。

美桜ちゃんが放った。

自動で飛行して戦うナイフは。

ライオンの牽制になり。

無駄な回避を誘ったので。

散漫な攻撃を繰り返すライオンは。

サイコキネシスで鈍った瞬間。

紗理奈ちゃんにワイヤーを出されて。

捕まってしまい。

遂に動けなくなった。

紗理奈。
「あかねちゃん手伝って。」

あかね。
「これで終わり?」

ネメアだと推測されるライオン。
「お見事!衰えを知らず。」
「時代の風潮に流されず。」
「古代の教えを守る者よ。」
「どうやら人間に負けた訳ではないらしい。」
「放してくれないか?」

紫翠。
「けっこう激しくやったけれど?」

ギリシャ辺りのライオン。
「吾輩も普通のライオンとは違ってね。」
「見た目はライオンなのだが。」
「不可説。」

紗理奈。
「それで?まだやるの?」

ネメア付近のライオン。
「いんや立ち去らせてもらう。」
「自分一匹に蹂躙される人間は見物だったぞ。」

ライオンは

その場で消えてしまった。

消滅。

紫翠。
「ははん。」
「あのライオンも物好きだったのね。」

葵。
「物好き同士の戯れだったのかな?」

美桜。
「最近はこういうのが多いし。」
「フィクションなんて子供の遊びね。」

紗理奈。
「科学を絶対視する実証主義なんてあるけれど。」
「科学と言っても定義は広過ぎるから。」
「神秘的とか不思議とかも科学の中に入っているよ。」

すみれ。
「科学って言い過ぎるとなんでも科学になるやね。」

あかね。
「科学と宗教って対立するのかな?」

葵。
「有神論者と無神論者が議論すると。」
「水掛け論になったりするみたい。」

紫翠。
「じゃあ自然現象とか。」
「人という存在は科学で解き明かせるの?」

葵。
「それだとやっぱり科学はなんでもありだよね。」

紫翠。
「なんでも言えるんじゃん。」
「さてと。」
「ドライバーさんが喜びのダンスをしているから。」
「それを眺めてから帰りましょう。」

知り合いの魔法使い。

喜びの踊り。

変人は普通にいるんだとわかった。

帰宅。

ティータイム。

美桜。
「白兵戦で勝てない女の子がいるわ。」
「どういう手品?」

あかね。
「動きが読まれているんだと思う。」
「パターン化してない?」

美桜。
「ひょっとしたら。」
「単純に戦闘力で負けたのかしら?」

あかね。
「その女の子はどんな技使うの?」

美桜。
「手っ取り早く絞め殺したり。」
「倒せればいいや的な。」
「止まって戦ってはくれない。」

あかね。
「軍隊徒手格闘では。」
「止まって戦うな。」
「相手を効率的に負傷させろ。」
「合理的な技や戦術が目立つはずだけれど。」

美桜。
「あの娘の師匠が非凡だったのね。」
「合気道と空手道の技では対抗できなかった。」
「ちょっとメソッドない?」

あかね。
「いいけれど。」
「フェアバーンシステム。」
「手刀は逆手で打って利き手で打つ。」
「連動した動作から討ち慣れていく。」
「手刀は振り抜いてはダメ。」
「釘のように押さえつけて。」
「ダメージを一点に集中する。」
「手刀は一瞬の力で良くて。」
「力を抜けば。」
「威力は倍増する。」
「訓練開始時には怪我をするのが定番。」

すみれ。
「柔よく剛を制す。」
「剛の戦闘スタイルは基本的に力任せ。」
「高度な技を使いまくる。」
「柔の戦闘スタイルは。」
「一撃必殺を狙う。」
「目的を達成したら交戦を続行しない。」
「防御は使わず回避を重視。」
「もちろん実現するには。」
「戦闘中に動き回れる戦術と。」
「相手の動きをいかに読むか。」
「ジークンドーからフェアバーンシステムに移行可能。」

あかね。
「軍隊徒手格闘は。」
「格闘技経験者ではないと。」
「普通は習得できない。」
「実戦は殺し合いなので。」
「喧嘩気分の相手を負傷させて終わらせる。」
「手刀は取り回しが良くて読まれない。」
「訓練によって威力は増大する。」
「手刀は連動した動き。」
「どうすれば手刀が威力を持つか。」
「コツを知らなければ成立しない。」
「メイン武器が相手を負傷させる威力を持ったら。」
「いよいよクリンチや投げ技。」
「防御や戦術面と続くけれど。」
「軍隊徒手格闘は合理主義だからね。」

美桜。
「要するに高度な戦闘術なのね。」
「そんな高等テクニックの集まりを使われたら無理だわ。」

すみれ。
「すみれちゃんはあかねちゃんに教わったで。」

あかね。
「わたしは退役軍人から習ったんだけれどね。」

美桜。
「そこで差がつくのね。」

葵。
「先天的に身につくものばかりではないから。」

紗理奈。
「先天性のものを頼りにしていると。」
「本気でやっている連中には勝てないよ。」

紫翠。
「その割に早熟みたいだが・・・。」

葵。
「そこは否定しないけれど。」

すみれ。
「実りあり。」
「人は成長していくものやから。」
「到達点かもね、」

紫翠。
「到達点?」

紗理奈。
「ひとつの形。」

葵。
「かつて有り得た人の真の姿。」

美桜。
「そういう例えもいいわねー。」

女の子の集いで。

最近はこんな感じ。

物好きと化しています。

文明がいきなり複雑化して。

高度化していく中で。

自然淘汰される人間が続出しており。

内戦がきっかけで。

新しい領域へと足を踏み入れています。

非常事態宣言に終息のめどは立ちませんが。

良い変化をもたらしたようで。

禍を転じて福と為す。

怪我の功名。

不思議な出来事も多くなりましたね。

邸宅。

深夜0時。

自由課題をまとめて。

すみれ。
「精霊信仰という宗教が世界にはあるんや。」
「古代ギリシャでも信仰されていた形跡があるな。」

紫翠。
「人に神秘的なインスピレーション。」
「その何か。」
「芸術家が天才なのではなく。」
「不可知な何か。」
「ジーニアスが天才。」

すみれ。
「精霊ジーニアスと呼んでいるんやけれど。」
「精霊信仰で説明できるんや。」

紫翠。
「おそらく芸術の女神の使いか。」
「芸術という概念そのもの。」

すみれ。
「人には想像がつかない理由でやってきて。」
「人知の及ばないアイデアを次々と引き出す。」

紫翠。
「一度やってきたら。」
「その日から芸術家になる。」

すみれ。
「芸術の女神の使者?」
「芸術という概念の精霊?」

紫翠。
「どちらにせよ。」
「精霊信仰として説明できるよ。」
「ダイモニアと呼ばれています。」

レポートがまとまって。

やっと就寝。

お姉さんも同じでした。

一緒に寝ることに。

紫翠。
「うとうとするすみれちゃんに提案。」
「いじくっていい?」

すみれ。
「別に・・・。」

そう返答してしまったので。

いじくられた。

いろいろいじくられる。

すみれ。
「うっ!」

紫翠。
「もうたまらない!」

あんまりいじくられたので。

もうどうでもよくなった。

紫翠。
「いじくられて気持ちいいの?」

すみれ。
「処女神アルテミスとヘスティアが好きで。」
「男性にやられたくないけれど。」
「どこか抑えられない部分をお姉さんは満たしてくれた。」

紫翠。
「ちょ!変なこと言わないの!」

すみれちゃんは寝ぼけた。

すみれ。
「シェイクスピア。」
「ジュリアス・シーザー。」
「詩人のシナが市民に発した皮肉。」
「なるほど。」
「要領なら、いい方だ。」
「おれは独り者だからな。」

紫翠。
「そう言うからには。」
「女房をもっている奴は、みな馬鹿だというわけだな。」
「こう続く。」

すみれ。
「すみれちゃんは要領がいい方なので。」
「結婚はしないんやでー。」

紫翠。
「じゃあ既婚者は馬鹿というわけ。」
「勝負あったね。」


すみれ。
「夫婦の交わりは望まないけれど。」
「百合は好きだから・・・。」

紫翠。
「私が相手になってあげるから。」
「そういう趣味は私に言ってね。」

そのまま一緒に寝て。

夢の中。

お姉さんと結婚式を挙げる夢を見た。

なんで人呼んでお金取るの?と嘆く少女。

いや。

なんでやねん!と突っ込みを入れた。

何かはもだえ苦しんだ。

「ぎゃあ!!」


47


休日。

天気も良いので。

お昼寝。

すみれ。
「お姉さん?」

紫翠。
「あらまあお昼寝とは素晴らしい。」
「ごゆっくり。」

すみれ。
「寝込みを襲わないでよね!」

紫翠。
「やだ!そんな事考えてたの!?」
「いけない女の子だわあ。」

すみれ。
「お姉さんの事だから。」
「衝動的に。」
「そして本能に任せて。」
「やりたくなるよね?」

紫翠。
「あれは何かの偶然に違いない。」
「女性に理性があれば。」
「馬鹿はやらない。」

すみれ。
「心理不介入。」
「それはお姉さんしか分からない。」

紫翠。
「あれからもっと理性的になったよ。」

すみれ。
「理解しました。」

リビングでお昼寝。

夢の中。

一瞬だけ。

邪悪な雰囲気に満ちた。

海岸沿いの丘。

太陽の光が酷く強い。

真っ暗になって。

不協和音が鳴り響く。

そう言えば。

モナド論。

予定調和という哲学では。

神様はあらかじめ調和するように世界をお造りになったとか。

悪い事は不協和音みたいなもの・・・・?

じゃあ夢の中のこの不協和音はなに?(筆者は体験した)

慣れていないと不気味で。

不協和音。

そしてモナド論の予定調和。

世界が調和を失っている。

あの違和感の正体は。

この地球が調和を失っている意味・・・。

夢占い・・・。

目が覚めると。

霊妙な知恵が働く。

すみれ。
「うん・・・?」

紫翠。
「♪」

お姉さんはカモミールティーを飲んでいます。

すみれ。
「せっかくだから。」
「なにかすれば良かったのでは?」

紫翠。
「なにを言うっ。」

すみれ。
「近くにお姉さんがいないと始まらない。」

紫翠。
「万物流転。」
「今は一緒。」

すみれ。
「所で何かしなかった?」

紫翠。
「あれが毎回なら私は変態ですよ。」

すみれ。
「百合は流行りだわあ。」

紫翠。
「女の子同士の戯れも時にはいいわね。」

すみれ。
「不気味な夢を見た。」

紫翠。
「どんなの?」

すみれ。
「ひたすら不協和音が鳴り響く。」
「予定調和が崩壊したかもしれない。」

紫翠。
「おっと!それは大変。」
「用心深く行動する。」

すみれ。
「原因の心当たりが多過ぎます。」

紫翠。
「説明したら膨大なアーカイブになる。」
「夢と言えばクエーサーの夢。」
「私はクエーサーの夢を見たことがある。」※筆者が見た印象深い夢のひとつ。
「たまに超常現象な夢はあるよね。」

夕方。

両親が帰宅すると。

爽やかな宴会に。

お菓子とケーキを手に入れた!!

お父さんの薬草パイプが気持ちいい。

健康な煙が流れてくる。

夜の番組で。

NHK「新銀河紀行〜驚異の地球文明」

「宇宙のある星の公共放送でオンエアされている人気番組」

宇宙人。
「残念ながら地球は滅びてしまいましたが。」
「膨大なアーカイブから地球の文明を紹介していきましょう。」

すみれ。
「うわあ。」
「いままで観た中で最高レベル。」
「自分の文明を客観的に観ようと試みている。」

紫翠。
「人類批判も必要なんですよー。」

すみれ。
「自分を顧みなかった結果として滅亡した。」

紫翠。
「宇宙的な目線で行くとは。」
「とんでもない才能の持ち主。」
「信じられない。」

すみれ。
「宇宙人からの視点というのは。」
「求められた結末なのでは?」

紫翠。
「人類の自己批判のひとつの形。」
「素晴らしい。」
「人類は冥加に尽きる。」
「神様に見放された。」
「又は神様からこれ以上ない幸福に恵まれたか。」
「どちらかだよ。」

すみれ。
「冥加に尽きる・・・?」
「意味が数種類あるみたい。」
「神様に見放されたか。」
「それとも幸福に恵まれるか?」

紫翠。
「私の到達点。」

すみれ。
「この時代の人々は生殺しに遭っている。」
「冥加に尽きる。」

紫翠。
「ほとんど死にそうな状態にすること。半殺し。」
「転じて、結末をつけようとはせず、相手が困り苦しむのをそのままほうっておくこと。」

すみれ。
「神様に嫌われたんやね。」

紫翠。
「哀れな!」

すみれ。
「生殺しを眺めているだけです。」
「いい身分だなあ。」

紫翠。
「啓蒙ほど難しいものは無い。」
「啓蒙とは?」
「無知の人を啓発して正しい知識に導くこと。」


すみれ。
「毘沙門天のお宮に参拝すると。」
「神道の多様性について知る事ができます。」
「さらには仏教にも異端者がいると発見できますし。」
「仏教モドキも実際に大量発生しています。」
「そういうのを仏敵と呼びます。」
「自称仏教は容認されません。」
「参考。」
「関目神社。」
「正式名称・須佐之男尊神社。」

紫翠。
「まあまあ寛容になろうではないか。」
「神々も許すのならば。」
「私達も大目に見る姿勢が必要なのですし。」

すみれ。
「アウレーリウス帝も同じく寛容を掲げました。」
「しかし世人には期待していません。」
「どうしてあんなに心が狭いのか。」

紫翠。
「自分が完全無欠だと確信しているからですよ。」
「そうではない部分を詭弁で埋めているだけで。」
「詭弁はおおよそ自分の言い分を通すための道具ですからね。」

すみれ。
「まあまあどんな愚鈍で悪意のある態度でいたとしても。」
「気が変わると思いますよ。」
「BBC News Japan。」

紫翠。
「他人を尊重して敬意をもって接することができないなら、出ていけ。」
「厳しい口調で繰り返すシルベリア中将の訓話は。」
「インターネットでも大きな話題となった。」

すみれ。
「他人がこちらを尊重はしないが。」
「こちらは清廉潔白らしく尊重しようではないか。」
「何事も寛容は大切ですよ。」

そのまま夜になって。

登校の支度は済んでいて。

なぜ自分で教材を作らず。

歴史を教材にしたのか理解できて。

客観的かつ認識問題をクリアすると。

人間ってけっこうわがままな存在なんですね。

近代化してからの話ですけれど。

あの不協和音が鳴り響く夢を見てから。

世界の見方が変化しましたよ。


48


すみれちゃんは。

神明神社。

豊受大御神様。

神様。

特に女神様が大好き。

というのも。

女性というものを。

女神様から知ったから。

今日は神明神社に参拝。

信仰で御神前に立つ者と。

神様が好きで会いに行くのと。

その点で違っておりました。

すみれ。
「形而上学として。」
「この世には悪いものの方が多く。」
「悪いものを受けないように祈ります。」

あかね。
「神様を冒涜する馬鹿はいるハズがない。」


八幡神のキジバト。
「ぽっぽー。」

カラス。
「ポジショニングコール。」

境内にはキジバトが歩いていて。

木の上にカラス。

遠くにトンビが飛行。

何かを探している。

あかね。
「アリストテレスの形而上学には。」
「この世には悪いものの方がずっと多いと書かれている。」

すみれ。
「それだと確実に遭遇するやな。」

あかね。
「宗教家が形而上学を習わないのはナンセンス。」


すみれ。
「形而上学って宗教と融合すると強いで。」

あかね。
「それは無敵だね。」

すみれ。
「不思議な存在も確認されているんや。」

あかね。
「芸術に関する存在だよね。」
「学問の神様の使いなのかな。」

すみれ。
「プラトンの著書には。」
「神霊。」
「ダイモニア。」
「あるいは。」
「ダイモネスと書かれ。」
「ダイモニヤ。」
「とも解説され。」
「神様の使いと思われる。」
「神様の許可が出ると。」
「容易に来てくれて。」
「芸術などのインスピレーションを。」
「かなり強く与える。」
「ダイモニオン。」
「古代ギリシアでは認知されていて。」
「特に低位の神々。」
「人間と関係深く。」
「ギリシャだけではなく。」
「世界各国でも出現する。」
「どこにでもいる存在。」

あかね。
「人の世も発展途上だから。」
「形而上学。」
「まだ解き明かしていない部分のひとつ?」

すみれ。
「発展途上の人の世に。」
「賢明になれというのは難しい。」

あかね。
「それって人なんて馬鹿とか愚者という意味になります。」

すみれ。
「でも。」
「実際に賢明になれと言われても。」
「無理でしょ?」

あかね。
「うーん・・・。」

境内から退出。

あかねちゃんは小雪ちゃんと小毬ちゃんと。

約束をしているので。

ここで別れます。

続々と集まる。


すみれちゃんの邸宅。

詩。

やたら反駁したくなり。

風刺をしたくなり。

道理も分からぬ盲目の。

愚か者まで相手にと。

人間も落ちる所まで落ちて。

相手にせずとも現れる。

風刺と反駁と皮肉と。

あざけりの対象者は。

道化師からも笑われる。

自分だけは違うと思うけれど。

こくまるがらすはいつもこくまるがらすのそばにいる。

日葵。
「なにそれ。」

すみれ。
「自然由来のものは快いけれど。」
「同類は同類の近くにいるという意味らしいよ。」

日葵。
「じゃあ橿原神宮の御朱印を持っているあなたは。」
「神様の同類ですか?」

すみれ。
「知らない。」

苺花。
「同類しか融和できないと思うよ。」

紗理奈。
「似た者同士はなんか融和できるよね。」

日葵。
「なぜか分かり合おうとか。」
「分かり合うことは強制なのか。」

苺花。
「分かり合うことを強制したらそれも暴力の一形態。」

すみれ。
「歴史は人類の辿った道。」
「戦いの歴史ということは。」
「地球人類は戦う宿命を背負っている。」
「必ず戦わなければならない。」

紗理奈。
「戦いの果てには勝利がある。」
「そう言われると敗北もある?」

日葵。
「自衛と義戦に限定するべき。」

すみれ。
「そういうわけや。」
「とにかく戦う。」
「それは善悪ではなく。」
「義によるものです。」

苺花。
「そういう歴史観は好き。」

日葵。
「人とはなあに?」

苺花。
「女ってなあに?」

紫翠。
「色欲って強制だよね?」

すみれ。
「色欲は強制であって。」
「普通は逃れられないけれど。」

日葵。
「学者やるそうです。」

苺花。
「神学者でしょ。」


紗理奈。
「こんな常識をもったいぶって話す女子は私らくらいなのかなあ。」

日葵。
「愚考も常識の一部でしょ?」

紫翠。
「愚考を述べる権利は等しくあるハズです!!」

苺花。
「やめてー。」

すみれ。
「良識人になるための訓練だったりして。」

紗理奈。
「それなら思う存分。」

すみれ。
「平和を求めるのなら。」
「国際連合を支持すること。」
「孫子兵法書の反戦論を習得すること。」
「神様に平和を祈願すること。」

紗理奈。
「内側の平和が乱れないように。」

苺花。
「真実の平和を求めて。」

日葵。
「性善説の平和主義はまぬけだなあ。」

すみれ。
「うちら性悪説の集いやから。」

日葵。
「最初は皆が自然状態に置かれていて。」
「周囲の物を参考に。」
「後天的に善を獲得する。」

苺花。
「人は基本的に信じない。」
「証拠が出るまで。」

紗理奈。
「みなが善人である訳がないでしょう。」

すみれ。
「義なる者は見破る!」

苺花。
「性善説は人を信じ過ぎ。」

日葵。
「とある歌手の災害支援も一時だけだったよね。」
「怠ったから。」
「人気取り。」
「ははん、あれが本当の理由なんだなあ。」

すみれ。
「性悪説は。」
「調査で突き止める。」
「すべての人は善人か悪人かではなく。」
「正しいか正しくないかではなく。」
「その中間である。」
「アリストテレスの言葉。」


紗理奈。
「古代ギリシャは格言の宝庫だよね。」
「中間を行くのがもっとも安全。」

すみれ。
「そして風刺と反駁をしたいすみれちゃんがいる。」

苺花。
「ごめん。」
「誰だって反駁したいよ。」
「言える時だけ言っている。」
「誰かが諫めてくれますように。」

すみれ。
「ああ!まいかちゃん優しい。」

苺花。
「優しいという言葉を勘違いはしてないから!」
「自分への戒めだから!」

紗理奈。
「まいかはお嫁さんにぴったり。」
「とりあいず恋したら。」
「理性を回復してから考えよう。」

苺花。
「撫でて。」

紗理奈。
「よしよし。」

苺花。
「ひゃあ!撫でられるの好き!」

反駁したいよしたいよ。

子供のように駄々こねて。

風刺詩を描くように。

なんにでも反駁するように。

困らぬ反駁の対象物。

この世はいったいなんでしょう。

日葵。
「あははは・・・。」
「そういうお年頃なんですよ。」

すみれ。
「はあ・・・溜息。」
「やりたいことが反駁と風刺なんて・・・。」

紗理奈。
「私も似たようなものさ。」
「こくまるがらすはいつもこくまるがらすのそばにいる。」

すみれ。
「慰め。」

紫翠。
「誰がお嫁さんになってくれるって?」

紗理奈。
「そんな事は言ってない。」

紫翠。
「好みのタイプがいっぱい。」

すみれ。
「品定めするなあ。」

紗理奈。
「生まれながらに欠点のない人間などいない。」
「最上なのは、欠点が少ない人間だ。」

すみれ。
「出た!ホラティウスの風刺詩!」

紫翠。
「ヨーロッパやアメリカとかに住んでみると。」
「現代日本の陰湿さが理解できるよ。」

すみれ。
「かつて武士による道理がこの地を治めていた。」
「見る影もない。」

日葵。
「全体主義のせいでしょう。」

紗理奈。
「全体主義者のせいで間違いない。」
「全部そいつらのせいにしてしまえ。」

紫翠。
「愚者が普通になると愚者が普通になる。」

苺花。
「科学で。」
「人間の存在はどう説明するの?」

日葵。
「そこの説明が出来ない時点で。」
「抗弁するべきではない。」

紗理奈。
「人間が世界を私物化しようとしている。」

紫翠。
「夢は大きいほうがいいでしょうに。」

紗理奈。
「夢いっぱいで人間っていいね。」

日葵。
「夢を見たっていいでしょ。」
「彼らは大きな夢の実現の為に行動する。」

紫翠。
「艱難汝を玉にす。」
「人間から希望を奪ったら。」
「数日のうちに死にます。」

すみれ。
「希望?それなら。」
「人の命を奪うことはだれにもできるが、死を奪うことはできぬ。」※セネカ(フェニキアの女たち)

日葵。
「オイディプス王のバージョン違い。」
「ギリシャ古喜劇と古悲劇って最高峰だよね?」

苺花。
「黄金時代の作品。」

すみれ。
「あんなの描けたらいいなあ。」

苺花。
「文学のエベレストだと思います。」

日葵。
「小説は叙事詩。」
「シェークスピアって否応なしに自分を模作させるよね。」

紗理奈。
「それで彼らは、自分の創作をしたつもりでいる。」

すみれ。
「ゲーテさんは本当の事しか言わないようやな。」

苺花。
「文学の根拠ってそこにある。」
「それを否定したいのなら。」
「文学の根拠ってどこに持てばいいの?」
「その人が根拠を示せるの?」

紗理奈。
「愚者は言い掛かりがマナーです。」

すみれ。
「自分が愚か者なのではないかと疑ったけれど。」
「もっと愚鈍で暗愚な者が大量に居たので。」
「安心した。」

日葵。
「どういう意味だー。」

紗理奈。
「すみれちゃんは故事マニアだから。」
「何か思う所があるんじゃないかな。」

苺花。
「ことわざマスターだからね。」

すみれ。
「禁止付和雷同。」
「自分の見識を持っていて。」
「一人前に自己主張できる。」
「立派。」
「すみれちゃんは勝利者やわあ。」
「君子に近い。」
「付和雷同は小人の証拠だって分かった。」
「小人とは器量のない者。」
「役に立たない子供の事。」
「ああいうのは気の毒に思う。」

紫翠。
「お見事。」

すみれ。
「人は選ばなかった。」
「人を選択しなかった。」
「人には仕えなかった。」
「ふたりの主人に仕えることなど。」
「できません。」

紫翠。
「神様を選ぶと。」
「本来の存在に立ち戻る。」

紗理奈。
「恩寵説も膨大。」
「体験として。」
「大体。」
「その人に足りないモノや。」
「足りない要素がいっぱいで。」
「不足ってその人にけっこうな悪影響を及ぼす。」

日葵。
「神様の元に帰ると。」
「大体が自分にかなりの不足があって。」
「足りないモノに悩まされているから。」
「早く貰ったり獲得した方がいいよね。」
「不足って飢餓や渇水と同じ。」

すみれ。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し。」
「超過は良くないけれど。」
「不足はもっと良くない。」

苺花。
「まずは不足を無くして貰えるよ。」

紫翠。
「神様はいろんなものをオブラートに覆い隠しているから。」
「多くを望まないほうがいいよ。」

苺花。
「信仰は個人に帰属しますし。」

すみれ。
「情報は少ないけれど。」
「信仰が個人に帰属するから。」
「キリスト教は神学まであるよ。」

日葵。
「キリスト教は積極的ですね。」
「参考になります。」

紗理奈。
「教皇フランシスコ(邦訳)のツイッターで。」
「聖なる影響を受けた。」

苺花。
「書籍が販売されているよ。」

すみれ。
「後天的に聖なる存在に影響された。」
「性悪説って全て後天的に獲得するものだから。」

苺花。
「人間とは何か?」
「本気で研究すると。」
「気が狂ってしまいます。」

紫翠。
「所で。」
「どの娘を好きにしていいの?」

日葵。
「わたしを好きにしたいの?」

紫翠。
「いいね!おいで。」

すみれ。
「お姉さんやめて。」

日葵。
「逆にお姉さんを好きにしてみたい。」

紫翠。
「うわっ!虎を釣ってしまった!!」

紗理奈。
「ジャイアントキリングやれー。」

日葵。
「いじりたくなったー。」

紫翠。
「んんんんんんんんんんんんんん〜。」

日葵。
「触り心地がいいね。」

紗理奈。
「ダークホースが相手では。」
「実力者も苦戦するみたいだぞー。」

すみれ。
「他の女に手をつけて!」

苺花。
「諧謔が始まった。」

すみれ。
「私の物だー!」

日葵。
「それともいつかの決着をつけますか?」

紗理奈。
「オセロで白黒つけたら?」

すみれ。
「お姉さんを賭けて勝負やでー!」

日葵。
「わーい!オセロだー。」

紫翠。
「居心地がいい集会だこと。」

玄関。

朱莉ちゃんと百合花ちゃん。

同じ魔法少女で。

集会に参加。

今回は。

風刺と反駁について。

自分が愚者なのではと疑った。

旗日なのでした。


49


アトリエ。

冷蔵庫にプリンがありません。

すみれ。
「プリンが蒸発しました。」

あかね。
「それは残念なことです。」

すみれ。
「プリンっておいしいよね?」

あかね。
「おいしいよ。」

すみれ。
「食べたことある?」

あかね。
「あるよ。」

すみれ。
「じゃあ食べたの?」

あかね。
「XだからXなんて論証ですね。」

すみれ。
「ヴィトゲンシュタインの算術論証やわな。」

あかね。
「これはXである、なのでCで違いない。」
「こういうタイプの詭弁はどこにでもあるよ。」

すみれ。
「GではないのでYしていい。」
「そしてPもしてもいい。」

あかね。
「暴論でしょう。」
「一番高い枝が一番安全な止まり木ではない。」

すみれ。
「Xなんだぞ!」
「これどっかで見たわ。」

あかね。
「Xなんだぞ!って意味がわからない。」
「論理的に考えると。」
「もはや論証ですらない。」

すみれ。
「みんなXでなければならないのはXだから。」

あかね。
「みんなEでなければならない。」
「あれ?」
「Eでなければならない理由は言えないの?」

すみれ。
「言えないよ。」
「日本語になってないから。」

あかね。
「なんでFじゃないのですか?」
「みんなFじゃないですか?」

すみれ。
「Fでなければならないという理由を述べてください。」

あかね。
「みんなJをしなければならない。」

すみれ。
「Jをしなければならない理由はなんでしょう?」

あかね。
「みんなJであるべきである。」
「こんな詭弁。」

すみれ。
「学校教師にルサンチマンがいたわ。」

あかね。
「子供だからという理由で調子に乗っているから。」
「理非が関係ないなら強いもの勝ちでいいでしょ。」
「口実を貰った利益がある。」

すみれ。
「これはTであるからTなんだ!」
「あれ?日常的に出てくる詭弁やわね。」

あかね。
「Wではない、Wである。」
「ヴィトゲンシュタインの哲学を使うと。」
「算術関連から詭弁の構造が判明する。」

すみれ。
「自分がQだと思ったからQ。」

あかね。
「何が言いたいのかわからない屁理屈で満ちている。」

すみれ。
「KであるのでCだろう、なのでZであってNである。」

あかね。
「単に詭弁を重ねただけじゃん。」

すみれ。
「詭弁って意外と有り触れているわ。」

あかね。
「DだDだDだ・・・なんていうのも見たことある。」

すみれ。
「疑わしきは被告人の利益に。」

あかね。
「疑わしきは罰せず。」

すみれ。
「疑わしいだけで証拠が無ければ。」
「裁判は被告人有利にせよという原則。」

あかね。
「ローマ法の時代からあったような。」
「ローマ法大全から欧州の実定法が出てきたよね。」

すみれ。
「疑わしきは罰せず。」
「魔女狩りで言い掛かりによって処刑された事例があって。」
「これを破壊する目的もあるわな。」

あかね。
「魔女狩りって正教徒は被害に遭わなかったらしいよ。」

すみれ。
「異端邪説が魔女狩りに加担したみたいやわ。」
「もっとも。」
「現代でもキリスト教の異端者が唱えてきた論説が。」
「繰り返されている。」

あかね。
「なんか多いよね。」
「キリスト教の異端者が言いふらしたセリフや暴説がいっぱい。」
「異端者の考えをそのまま使っている。」

すみれ。
「異端者の言い分を繰り返しているだけ。」
「犬を飼いながらなぜ自分で吠えるのか。」

あかね。
「ひどいよね。」
「でも。」
「復讐は甘美。」

すみれ。
「レシートがありません。」
「プリンをそもそも買ってなかった。」

あかね。
「それは残念でしたね。」

すみれ。
「プリンが蒸発した。」

あかね。
「お気の毒に。」

すみれ。
「虚偽記憶!虚偽記憶!」

あかね。
「一部改編されると虚偽記憶は猛威を振るいます。」

すみれ。
「買いに行ってくる。」
「買ったつもりで。」
「記憶から抹消されていたわ。」

あかね。
「待って。」

路上で市場が開かれていて。

見事な絵が販売されていました。

一枚、千円ということで。

プリンに走りつつ。

大量の荷物を抱えます。

インタビューを受けました。

テレビ番組。
「あなたの買った絵は達人の絵画ですよ。」
「無名を装って隠し撮りしていました。」

すみれ。
「それがすみれちゃんの本物っぷりの証拠だわ。」

あかね。
「とまあ証明になったからいいよ。」
「奇貨居くべし。」

テレビ番組。
「あれ?すみれちゃんとあかねちゃん?」

すみれ。
「すみれちゃんやで。」

あかね。
「本物です。」

テレビ番組。
「ミラクル!話題の魔法少女です!」
「まさにアイドル!」

すみれ。
「今後の手柄に注目やで?」

テレビ番組。
「快進撃は序の口ですね!」

あかね。
「快進撃?確かにありました。」
「さすがヒューマニズムです。」
「大変に素晴らしい余興でした。」

すみれ。
「眠っている犬はそのままにしておけ。」

帰宅するとプリンを食べる。

アトリエで奇抜な絵ばかり描いているもので。

馬鹿げているアイデアしか最近は描きません。

すみれ。
「なんか出店で絵画を売っているって。」

あかね。
「見てくる?」

出かけていく。

近くの大手本屋のイベントでした。

紳士。
「・・・なんだこの作品は、まるで屋根の下にまた屋根をつくったようなもので。」
「同じことを繰り返したに過ぎんじゃないか。」
「あんなものをもてはやす奴らの気が知れん。」

夫人。
「論理の立ち方が重複している。」
「同じ事の繰り返しですわ。」

すみれ。
「うわあ小説を読んで酷評している人がいる。」

あかね。
「絵はこっちだよ。」

すみれ。
「これ古代中国の古典であったわ。」
「屋下に屋を架す。」

あかね。
「それって。」
「後漢末の乱世。」
「晋は都を洛陽にさだめた。」
「洛陽に臾中(ゆちゅう)という詩人がおり。」
「絢爛たる洛陽の賑わいと風景をたたえる詩をつくった。」
「実力者の臾亮の親族が作者なので。」
「おもねる連中が左思の三都武に匹敵する名作であると。」
「持ち上げられて評判になる。」

すみれ。
「この詩は書写され、壁にかけて鑑賞されることに。」
「紙が足りなくなって。」
「洛陽の紙価貴し。」

あかね。
「その詩を見た謝太浦(しゃたいふ)という高官。」
「せせら笑って言った。(太浦とは太師・太保とならぶ三公の一)」
「・・・なんだあの詩は、まるで屋根の下にまた屋根をつくったようなもので。」
「同じことを繰り返したに過ぎんじゃないか。」
「あんなものをもてはやす奴らの気が知れん。」

すみれ。
「晋以降の顔之推という学者の選に成る顔氏家訓の序にある。」
「同様のケースで儒学書の訓詁という研究方法がすごいものであると思い。」
「必死に現代翻訳する人々がいて。」
「論理の立ち方が重複している。」
「同じ事の繰り返しだ。」
「日本でも知られている話。」
「屋下に屋を架す。」

あかね。
「歴史は繰り返す。」
「現代でも歴史は繰り返す。」

すみれ。
「むかしと似たような事があそこにある。」

絵画は午前中の物とは比較するには適切ではなく。

アマチュアと普通の画家のコラボ。

奥には午前に買った名人が並んでいて。

この関係でテレビ番組が企画したのだと知りました。

素人に名人が理解できないという実験だったそう。

見終わって。

すぐ近くの。

ファストフード店でシェイクを飲んでいます。

すみれ。

「日本はヨーロッパで思想や技術で負けていて。」
「教育においてはアメリカよりも劣っている。」

あかね。
「世界で比較すると。」
「科学力でさえもヨーロッパ諸国より劣っているくらい。」

すみれ。
「思想や教育。」
「人のレベルはヨーロッパの方が遥かに上回っている。」

あかね。
「大半の哲学者はヨーロッパから出ていますし。」
「音楽の都ウィーンに行けば。」
「現代日本の歌詞の悪さや汚点ばかり目立ってしょうがない。」

すみれ。
「古代バビロニアで。」
「天まで届く塔を建設しようとして。」
「開発初期に言語が混乱して。」
「バビロンの塔はそれ以上建築されずに壊されたとか。」

あかね。
「人類が同じ企みをしないように。」
「複数の言語があるし。」

すみれ。
「日本で平和を訴えて戦争に反対しても。」
「そんな企みはロシアやEU圏内では意味が分からないと言われる。」

あかね。
「戦争反対には論争や。」
「為政者と軍人も否定したことが何回もあるよ。」

すみれ。
「同国人の企みに気付いたのは。」
「ローマ系の教えを受け継いでいて。」
「ヨーロッパ系だから。」

あかね。
「現代の日本人には企みがあって。」
「外国ではその企みが通用しません。」

すみれ。
「同一の企みに気が付くように。」
「言語が複数に構成されているし。」

あかね。
「ヨーロッパ系の思想が色濃いので。」
「同国人の企みなんかお見通し。」

すみれ。
「ヨーロッパ系を見習えば。」
「欧米に習うと。」
「すぐわかるよね。」

あかね。
「自分の国の同胞が。」
「信じられないことを企んでいる。」

すみれ。
「他の国々に持ち込んでも同一の企みが持てないのが人類ですので。」
「無駄です。」

あかね。
「ヨーロッパの視点から同国人を見れば。」
「何を企んでいるのか一目瞭然。」

すみれ。
「火を見るよりも明らか。」

あかね。
「本当の事を言うと非難されそう。」

すみれ。
「それは自分の利益を思ってのこと。」

あかね。
「情に訴えるのも狡猾な人間の常套手段。」
「アメリカ人に馬鹿にされそう。」

すみれ。
「アメリカ人の体格なら。」
「適当に戦うだけで。」
「総合格闘技で日本人に勝てるよ。」
「短期間で身長が伸びたから。」
「中身が伴わない。」

あかね。
「重りを背負って歩いたりした。」
「むかしの日本人は怪力だったと資料にある。」

すみれ。
「古人あるある。」
「というわけで。」
「人類が同一の企みを通すことはできません。」
「人類が同一の企みをするなど不可能。」

あかね。
「旧約聖書。」
「現在のイラク・バグダッド。」

すみれ。
「ヨーロッパ・古代ローマ系だから。」
「現代日本人の企みには簡単にわかる。」
「なので。」
「企みに気づかれるのを嫌う人間が出てくる。」

あかね。
「こっちにしたらそっちを忌避するだけ。」

すみれ。
「迎合されればいいわけ?」

あかね。
「知らない。」
「気に入られようとすると。」
「嘘をつかないとやっていけない。」

すみれ。
「自分を偽ってへつらい。」
「偽りの自分を演じる?」

あかね。
「八方美人なら簡単に務まりますよ。」
「性格の話になるのでは?」

すみれ。
「なんでも才能ということにして。」
「思考停止ワードにしていたりして?」

あかね。
「目の見える盲人・・・。」

すみれ。
「E・クレッチュマー。」
「天才は普通の考えをしていない。」
「風変わりである。」

あかね。
「さっき読んだよ。」
「デザルグという天才建築家・幾何学者を紹介していて。」
「常人の対極にある人で。」
「顕微鏡を使わないと見えない活字をばら紙に印刷し。」
「親しい友人に配った。」
「植物関係の言葉を使った幾何学者暗号になっていて。」
「主著が失われても良いと考えていた。」
「フランス人の幾何学者が古書で発見。」
「ピタゴラスに劣らない射影幾何学の創設者デザルグ。」

すみれ。
「E・クレッチュマーの見解。」
「天才は純生物学的に見て、人類中の希有にして、かつ、極端なる変種。」

あかね。
「天才とは変異種。」
「天才は狂気と言われるも。」
「精神疾患の中でも有害な人物と。」
「無害で超常現象みたいな人物と分かれている。」

すみれ。
「セネカによると。」
「痴呆をあわせもたざる智者はなし。」

あかね。
「才才しクレッチュマーはけっこう哲学通で。」
「同業者の発表を目の前で見ていたし。」
「名だたる哲学者を網羅していました。」

すみれ。
「ある時、同類が論文を書いた。」
「女性に対する批判的な内容で。」
「女性がほとんど作曲も創作もせず。」
「女性の天才が出現していないなど。」
「才能において女性は劣っている論説を唱えて。」
「激しい論争になっている所を目撃。」

あかね。
「見たままを言わないで欲しい。」
「一斑を見て全豹を評す。」

すみれ。
「群盲象を評す。」
「大名が盲人に象を知らせてやろうと。」
「感想を言わせ。」
「皆、それぞれの一部分を述べる場面を記録したもの。」
「全体を推し量れないという意味やわ。」
「偉人の全体も素人には見えないという意味でも使われるわ。」

あかね。
「値段が十倍になってるし。」

すみれ。
「好機というのは不意に来て高速で逃走するんやね。」

あかね。
「他人の好機を潰す奴もいるけれど。」

すみれ。
「運命とか出生においても決定できるのなら。」
「本物のサイコパスが決定したという論理になってしまうで。」
「運命とはサイコパス。」

あかね。
「神はサイコロを振らない。」

お安い名人の絵画はお手本としてアトリエに飾りました。

とりあいず子供のうちはなんでもやる。

シェークスピアも若いうちはなんでもやって。

文豪の基礎になったと資料にはあります。

才能に関する古典は「E・クレッチュマー」しか見当たりません。

冗談めいた名言もあるほど。

もし、普通の人に説明することができたら、私はノーベル賞をもらえなかっただろう。

リチャード・P・ファインマン「物理学者」


50


見かけ通りのものはめったにない。


千夏ちゃんからメールがあって。

手に負えないターゲットがいると。

向かうことに。

夕方。

すみれ。
「どんな奴なの?」

千夏。
「通り魔のようで。」
「すぐ消えるんですけれど。」

日葵。
「異常な戦闘力を持っている。」

苺花。
「なんとかして欲しいと頼まれたけれど。」
「凶悪。」

美香。
「まるで凶悪や暴力を利用しているような。」
「そんな女の子がいた。」
「いきなり出現していきなり消えるし。」
「そんな人物は戸籍にもいないとか。」

すみれ。
「幻影?」

千夏。
「けっこう殺られているんですけど。」
「被害が増えないように。」
「追いかけてもだめですねー。」

苺花。
「どこにでも出るから。」
「追いかけていればそのうち現れるよ。」

美香。
「仕留めるには人数が足りない。」
「突然変異した奴みたい。」

日葵。
「異常誕生した存在だから。」
「撃破するのが難しくて。」
「すみれちゃんならと思って。」

すみれ。
「難敵なんやな。」
「どんだけ賞金が降りるやら。」
「昔の人は怨念や生霊に悩まされたとか。」

苺花。
「史記では。」
「首鼠両端。」
「魏基侯董嬰と武安侯田粉のふたり。」
「皇帝と親密な関係にあったけれど。」
「魏基侯の親友である燗夫がつまらない事故を起こした時。」
「ふたりとも皇帝に正しいと認めてもらおうと。」
「相手の悪口も言った。」
「韓安国はどちらも一理あって判断できない。」
「陛下のご裁断仰ぐばかりです。」
「はっきりとした意見を言わない鄭は叱られた。」
「その場は終わったけれど。」
「御史大夫は叱られた。」
「穴から首だけ出して、出ようか出まいかとウロウロしているネズミだな。」
「なぜこの事件にはっきり白黒出さない。」
「しぶしぶこう言われた。」
「皇帝に相手の悪口を言い。」
「迷惑をかけたことを謝罪し。」
「主宰を辞めると言えば。」
「皇帝の信頼を得て大人げない争いになりませんか?」
「武安侯はなるほど、実行した。」
「武安侯は免罪になるどころか。」
「相手の魏基侯は非難され。」
「問題の中心になった燗夫の一族は殺され。」
「魏基侯まで殺された。」

美香。
「武安侯はすぐに病気になって。」
「許してくれ!俺が悪かった!」
「あまりに叫ぶので巫女に見させると。」
「魏基侯と燗夫の怨念で。」
「武安侯を本気で殺そうとしているのだとわかった。」
「あらゆる手段を巫女が試したが。」
「武安侯は死んでしまった。」

すみれ。
「そんなことが普通にあったわなー。」
「イスラエルで神の形を処刑して。」
「何千年も神罰を食らい続ける民族とか。」
「科学でどうにもならない災害が発生したら。」
「絶句するに違いないわ。」

千夏。
「長話をしているうちに出たんですけれど。」
「場所は田畑の真ん中です。」
「蹴飛ばされた少年がいるんですけれど。」

すみれ。
「だれもが長所という欠点をもっている。」

田畑に到着。

姿はなし。

毛を吹いて疵を求む。

看板に書かれている。

日葵。
「毛を吹いて疵を求む。」
「他人のちょっとした欠点をしつこくあばきたてること。」
「また、他人の欠点をあばこうとして。」
「かえって自分の弱点をさらけ出すたとえ。」
「髪の毛を吹き分けて。」
「隠れている小さな傷をわざわざ探そうとするという意味。」
「韓非子。」

苺花。
「叢を探せという意味ではありませんか?」

美香。
「よし突進。」

千夏。
「どんな餌にでも飛びつく魚はすぐ釣られる。」

風玲紗(ふれさ)
「こんばんわ。」

すみれ。
「この辺りは危ないよ。」

風玲紗。
「どんな話にも二つの側面がある。」

すみれ。
「どういう意味?」

風玲紗。
「英語の諺で。」
「現実世界とやらにも二つの側面がある。」
「何事にも二面がある。」

千夏。
「みんな否定したら、みんな白状したのと同じ。」

風玲紗。
「悪魔でも認めるべき点は認めてやれ。」

日葵。
「まったくそのとおりです。」

千夏。
「雰囲気が違います。」
「すみれちゃん。」
「援護して。」

すみれ。
「みんな離れて!」

風玲紗。
「血を浴びた凶器を食らいますか?」
「血を血で洗っているのですが。」
「綺麗になりませんね。」

美香。
「いい獲物を持っているね。」

苺花。
「うわっ!当たらないよ!」

風玲紗。
「死んでー。」

すみれ。
「食らえ!」

素早い風玲紗に命中しない。

いきなり背後に回られる。

風玲紗。
「見えない相手を殴るのは難しいですか?」

苺花。
「集中狙いされている?」

風玲紗。
「池魚の殃って知っていますか?」
「かかわりもないのに災難に巻き込まれること。」
「火事で類焼にあったときに用いられることが多い。」
「呂氏春秋・必己・杜弼。」
「檄梁文。」
「宋の国で沈んだ宝石を拾おうと水をかき出したので。」
「魚が死んでしまった。」
「という故事から。」
「また楚の国で消火に池の水を使って魚が全滅したという故事から。」

すみれ。
「池魚の殃。」
「知っているで。」

風玲紗。
「理屈と膏薬は何処へでも付く。」
「理屈というものは、つけようと思えばいかようにもつけられるということ。」
「屁理屈やもっともらしい弁解を非難する言葉。」
「膏薬は体のどこにでも貼りつけられるように。」
「理屈などどうにでもつけられるという意。」

日葵。
「これ無敵じゃないの?」

苺花。
「どうして攻撃が通用しないの?」

風玲紗。
「世界を全て知り尽くした。」
「ねぇ助けてよ。」
「早く殺せよ。」

千夏。
「予想外なことほど確実にやってくるものはない。」

風玲紗。
「私が全てを破壊すると君は望んでいた。」
「なんで邪魔なんてするの。」
「私の暴力の手段をさ。」

千夏。
「なぜ攻撃が通用しないのか調べないとですね。」

風玲紗。
「何度も同じ結末を見てきた。」
「何度も見てきた結末を繰り返す。」

すみれ。
「爆炎・・・効かない?」

風玲紗。
「蓋世の才。」
「意気盛んで、世を覆いつくすほどにすぐれた才気。」
「蓋世は世を蓋う。」
「世界を包み込むほどすぐれている意。」
「蘇軾。」
「留侯論。」
「お姉さん蓋世の才を持っているから。」
「殺したくない。」

集中攻撃を仕掛けるも。

無傷の少女。

余裕で動き回っている。

日葵。
「あなたは何者?」

風玲紗。
「とある悲劇の少女のコピーだよ。」
「劣った人間が死ぬのは喜劇。」
「優れた人間が災難に遭うのが悲劇。」
「古典文学はこれでしょ。」

すみれ。
「攻撃が通じない。」

風玲紗。
「出生なんてギリシャ神話を読めば。」
「意味わからない。」
「何かが決めているという考え方はありえない。」
「アルテミスに誤射させて崩御したオリオン。」
「エロスが誤射して女神となったプシュケ。」
「冥府の神ハデスなど。」
「最悪なのは牛に惚れる呪いをかけられて生まれたミノタウロス。」
「ミノタウロスを討伐した英雄はオリンポスによって射殺された等。」
「半神半人の説明もつかない。」
「神話でさえ反出生主義。」
「反出生主義を一度でも支持すれば。」
「すべての罪悪の責任の所在は出生にあるので。」
「帳消しに出来る。」
「そもそも罪過の責任を取れないから。」
「反出生主義を認めた瞬間に罪過は帳消し。」
「なぜなら責任を負えないから。」
「もし踏み込もうとすれば。」
「醜いという理由で投げ落とされた後。」
「ヘパイストスがヘラに報復した時の再現をしなければならない。」
「決定論でこれまでの行いの責任を放棄した後。」
「決定論を否定して破壊してしまう。」
「決定論が足枷になる場合もある。」
「清廉潔白でも故意に罪を犯して。」
「他人を排除しなければならない場合もある。」
「潔白でもわざと悪事をして悪事を除く必要も出る。」

千夏。
「幻影の槍を食らってください。」

チカが投げた槍は途中で分離して。

複数の棘となって降り注いだ。

風玲紗にダメージが通る。

チカは接近して。

幻影の槍を突き刺すと。

槍から無数の棘が出てきて切り刻んだ。

風玲紗。
「少し失望したかな。」
「人間に。」

千夏。
「人間ではありません。」

風玲紗。
「感情論を見ていれば。」
「人間の感情は理解できない。」
「子供が絵の具をぶちまけた絵画を理解しろと?」

すみれちゃんが炎の投げ槍をかました。

ホーミングして素早く移動する風玲紗にクリーンヒット。

それでも風玲紗に効果が薄い。

風玲紗は逃げ出した。

追いかけるすみれちゃん一同。

風玲紗は数人を切り殺しつつ逃走。

廃屋の工場にまで追い詰めた。


51


援軍も到着。

あかね。
「おぞましい殺気。」

紗理奈。
「悪意を利用したんでしょう。」

風玲紗。
「一回目の罪はそれを犯した者のもの、二回目はそれを許した者のもの。」

すみれ。
「とある少女のコピー?」
「幻影なのかな。」

あかね。
「おぞましい戦闘力。」

紗理奈。
「動機論が興味深い。」

風玲紗。
「悪人を許すことは善人を害するに等しい。」

紗理奈。
「配置についたけれど。」
「こんな無敵な相手は見たことない。」

風玲紗。
「誤りに誤りを重ねても正しくならない。」

あかね。
「太平の世は。」
「どうやら人を弱くしたようです。」

すみれ。
「古人に臆病者は居なかった。」

紗理奈。
「どうやって攻めるの?」

日葵。
「攻撃を続けたら。」
「有効打が入ったから。」

千夏。
「相手の戦闘力そのものは。」
「チカよりは劣っているんですけれど。」
「攻撃だけが効果ないですね。」

苺花。
「一度調子に乗られると危ないよ。」

美香。
「先に攻撃するよ?」

すみれ。
「こんなことはありえない。」

風玲紗。
「讒言で死んだ少女の話をしますか?」
「予言の自己実現。」
「コイツは悪者だから。」
「妬んだ人間はその人を悪くして。」
「やっぱり悪者だったじゃないか。」
「罵りました。」

あかね。
「ひどい話をしますね。」

風玲紗。
「認知的不協和。」
「解釈を無限に変更して。」
「こいつはコレコレだからと。」
「意地でも認めない手段もありますよ。」
「矛盾を詭弁で埋めるしかないですが。」

あかね。
「幻影の異常個体なのでは?」

千夏。
「チカもそう思います。」

風玲紗。
「処世術に長けた者が出世やあらゆるものを得る。」
「処世術だけが世の中を有利にする。」
「決定的なのは処世術。」

あかね。
「ん?あれ?」

風玲紗。
「悪い助言はすべてを台無しにする。」
「そうやって育てられた少女はなおさら。」

紗理奈。
「相手は弱っているみたい。」

美香。
「なんかだんだんと疲弊している。」
「仕掛けないほうがいい?」

風玲紗。
「結婚は監禁。」

すみれ。
「相手は息切れしているわ。」
「相手を疲弊させるように戦って。」

攻撃開始。

敵は幻影の異常個体です。

フェイントを駆使すると。

風玲紗という幻影は疲弊していき。

ついには倒れました。

無敵な敵でしたが。

疲弊してエネルギーを消費。

勝手に消滅しました。

呪詛がまき散らされて。

周辺で奇怪な現象が発生。

幻影が倒れた際に出す黒い宝石を持ち帰りました。

黒い宝石は無害。

幻影が活動を終えると自爆してこの形になります。

すみれ。
「幻想的な事件や出来事ばかりやわ。」
「慣れたけれど。」

千夏。
「内戦のダメージが大きいですから。」
「討伐しないとダメでしたねー。」

苺花。
「超自然的な現象が頻繁にあるよ。」

美香。
「これを参考にすれば人類が発展したりして。」

日葵。
「世界にとってはチャンスになる?」

すみれ。
「聖書の再現になっているとか。」

あかね。
「むかしはこういう出来事が多かった。」

紗理奈。
「不思議な出来事は古代において普遍的にあったよ。」

千夏。
「この宝石貰いますね。」

すみれ。
「けっこう苦戦したね。」
「倒せて良かった。」

あかね。
「幻想に包まれる現代なんてね。」

すみれ。
「また呼んでね。」
「持ちつ持たれつ。」

帰宅すると。

紫翠。
「SNSって滑稽だよね。」
「黒に黒を足しても白にはならぬ。」

すみれ。
「噛みつかれるより吠え声の方がひどいもの。」

紫翠。
「こんな言葉もある。」
「人に説くことは自分でも実行せよ。」

すみれ。
「それって。」
「経験は愚か者の教師。」
「ってわけ。」

紫翠。
「経験する前にわかってしまうのが賢人。」

すみれ。
「甘えるという言葉の意味でさえ。」
「経験ではわからなかった。」

紫翠。
「人の好意を期待して慣れ親しんで人なつこくする。」
「わがままをする。」
「人の好意を遠慮なく受け入れる。」
「岩波国語辞典。」

すみれ。
「現代思想をぶつけてくるつまらない凡人。」

紫翠。
「事実の言い争いをしているに過ぎない。」

すみれ。
「自分の事実を言い合っても。」
「事実がひとつではないから。」
「水掛け論。」

紫翠。
「これが事実である。」
「これを全員が投げ合う。」

すみれ。
「事実を主張しても相手の事実と衝突する。」
「事実の言い合いの口論が多いわ。」

紫翠。
「事実がひとつではないので。」
「事実なんてないでしょ。」

すみれ。
「事実がふたつ以上もあるので。」
「矛盾していますよねー。」

紫翠。
「多少の愚かさも必要?」

すみれ、
「きしむとびらは長持ちする。」

紫翠。
「別人になったなあ。」

すみれ。
「世の中、処世術に長けていれば出世は楽勝。」
「世の中、処世術だってどこも教えてくれないし。」

紫翠。
「処世術は習うことは難しいからね。」

すみれ。
「現代というルールの抜け穴なら多くあるわな。」
「上には上がある。」
「上から潰せばなんでも壊れるわ。」

紫翠。
「アセクシャル。」

すみれ。
「一緒に寝たいんやろ。」
「なぜ準備しないの?」

紫翠。
「いにしえより兄弟姉妹は大半が争ってきた。」
「今更、いいように主張できないから。」

すみれ。
「子供だましを信じる大人は多い。」
「でも、彼らは弱さから幼稚な発言をしているから。」
「権力を持ったらとんでもない行為をしでかす。」

紫翠。
「現代思想の多くは弱いから言っている。」
「一理あるかも。」

すみれ。
「上には上がある。」
「お風呂行くわ。」

紫翠。
「覗いていい?」

すみれ。
「うえ?ちょっとたまらん。」
「姉妹百合って時代は移り変わった!?」

紫翠。
「シスコンなんて言わないでよね!!」

母親。
「あんたシスコンだったの!?」

父親。
「女の子同士は華があるぞ。」
「美人同士の戯れは斬新だ。」

すみれ。
「期待は実現にまさる。」

紫翠。
「エピステーメーは高度化しましたよ。」

部屋に戻ると。

戦国策という書物を発見。

お姉さんが置き忘れたもの。

偶然開いたページ。

讒言の威力を物語った逸話。

鳳惣なる者が趙の邯鄲へ人質として送られることになった。

挨拶に鳳惣が恵王に言う。

ここにいるひとりの者が、市場に虎が出ましたよ。

そう言いましたら王様は信じますか?

恵王は誰が信じるものかと言う。

ふたりが言いましたら?

恵王は信じないだろうと言う。

それでは三人が同じように申せば、王様も信じるでしょう。

恵王はそれなら信じると言った。

鳳惣は市場に虎が出るなどありえぬこと。

しかし三人が言い立てると実際に虎が現れたことになるのです。

私は染を去って邯鄲と参りますが。

邯鄲は市場より遥かに遠方で。

しかも私が立ち去った後、私についてとにかく噂する者はおそらく三人どころではありますまい。

恵王は安心しろ!自分の眼しか信じない!

こうして恵王から別れた鳳惣が出発。

さっそく王に讒言する者が現れる始末で。

後日、人質は解かれるも。

鳳惣は恵王に疑われて帰国できなかった。

戦国策に収録。


目的地に到着するより期待して旅をしているうちが花だ。


52


狼と付き合う者は吠えることを覚える。

二千以上ある無人島。

無線で連絡してきた若者とコンタクト。

親の借金の返済で雇われたっきり。

不穏分子の中に参加していましたが。

買収して仲間に引き入れることになりまして。

自軍魔法使いの損害の多さは。

この若者が原因だったよう。

乃土香。
「なんか強いらしいよ。」

日葵。
「私達だけでいいの?」

すみれ。
「同年代の女の子で適しているのは。」
「うちらだけやし。」

船の上。

上陸すると。

死体があちこちに。

風玲紗。
「あれ?」
「こんな時に。」
「道教。」
「自然の運命。」
「このことだね。」

すみれ。
「うわっ!なにこれ?」

乃土香。
「えげつない。」

日葵。
「どっかで見たことあるような?」

風玲紗。
「あんたらが購入してくれるオーナーだよね?」

すみれ。
「その通り。」
「前金もあるわ。」

日葵。
「幻影にそっくり。」

風玲紗。
「幻影?複数飛び出て行ったっきり。」
「挙動不審だったけれど。」
「見たことあるの?」

すみれ。
「名前は同じでも苗字が違う。」
「姿はそっくり。」

風玲紗。
「なんか素敵だね。」
「終わったら一緒にクルージングしない?」

すみれ。
「男の子なの?女の子なの?」

乃土香。
「長いTシャツでスカートモドキ。」
「短いタイツ。」
「中性的。」

日葵。
「とりあいず戦闘があったようですが。」
「あなたが倒した連中みたい。」

風玲紗。
「士官を訊問してデータリンク奪ったから。」
「この重たい機材をなんとか運んで。」

乃土香。
「話が早くていいね。」
「そんなに重くないよ。」

日葵。
「この人は魔法少女ではないかも?」

すみれ。
「連絡していた人で間違いないやわ。」

風玲紗。
「連中をジェノサイドしたのは公にしないでね。」
「この島だけではないので。」
「あと、機材を回収しないと。」
「大量虐殺した後に隠しておいて。」
「運べなかったし。」

乃土香。
「ひえー。」
「どうりで血がついている訳だ。」

すみれ。
「でも魔法少女ではないのにどうやって?」

風玲紗。
「復元モデルのゲイ・ボルグとグングニル。」
「レプリカ・グラム。」
「魔法で復活させたこの武器。」
「小型になったけれど。」
「オートガード機能があって。」
「弾丸や魔法を弾くことが出来る。」
「それで地味にチクチク刺して数を削ったのだ。」

日葵。
「ノーマルでやりますね。」
「幻影のコピー元らしいよ。」

すみれ。
「男の子だったら興味深いし。」
「女の子だったら好みかな。」

風玲紗。
「女の子だよ。」

すみれ。
「後始末をしたら一緒に遊ばない?」

風玲紗。
「どれくらい時間が必要なのか知らないが。」

すみれ。
「それまで死なないで。」

風玲紗。
「いい友達になれそう。」
「戦場に慣れているのか。」
「死体を見ても平気とは・・・。」

すみれ。
「戦国時代は当たり前にあった光景やし。」

日葵。
「もっと言えば六百年以上維持した王国は少ない。」
「民主制という王国も数百年持てばいい方。」

風玲紗。
「ブルータス+フランス革命=とりあいず民主制にすればなんでも解決。」
「半分本当というのは全部嘘であることが多い。」

乃土香。
「うまく言っていれば批判する必要ないでしょ。」
「ひまりちゃんこれ持って。」
「敵のパソコンは向こうの島にあるらしい。」

すみれ。
「人はおのれの正義のために盲目となる。」

風玲紗。
「ルサンチマンに有利な制度であったら?」
「ルサンチマンによるルサンチマンの為の政治。」

乃土香。
「真実ほど人を傷つけるものはない。」

日葵。
「厳しい言葉も骨は傷つけない。」

すみれ。
「けっこう荒れているのはさっき数十人。」
「地獄に送り届けたからに違いないわあ。」

風玲紗。
「周辺の島は奴らの勢力圏だから。」
「ボート見たら警戒してね。」

すみれ。
「スタッフが多いと片付けは楽。」
「向こうに行けばいいのね。」

機材回収。

ボートが接近。

小銃が装着されているので。

望遠鏡で見えてしまった。

風玲紗の攻撃。

風玲紗。
「ナポリを見てから死ね!」

グングニルは敵のボートの運転士に直撃。

ボートは転覆。

リターンするグングニル。

明け方なので。

暗闇に紛れて退却。

すみれ。
「本気で銃撃してくる敵なんて久しぶり。」

乃土香。
「正面に回らなければ大抵は楽勝だよ。」

風玲紗。
「借金は消えるんでしょ?」

すみれ。
「もう振り込んでいると思う。」
「100万円なら余裕で出せるって。」

風玲紗。
「それなら頑張った甲斐があったわ。」
「着替えないと。」
「血に染まっている。」

日葵。
「進んで働く馬には、だれでも重荷を背負わせる。」

風玲紗。
「仕事仕事言わないほうがいいって。」
「意欲にでさえ警句がある。」
「もうなんでもありだね。」

すみれ。
「ちょっと眠たい。」

日葵。
「すみれちゃん休息です。」

乃土香。
「実戦の軍隊は何日間も休憩しつつ移動する。」
「交戦もする。」
「携帯食料だけで。」
「いまのうちに休憩するのはいいことだよ。」

日葵。
「港まで少し時間があるし。」

乃土香。
「ところで魔法使いを何人倒したの?」

風玲紗。
「キミが質問しなければボクは嘘を言わなくてすむ。」

日葵。
「意外と強いかも。」

乃土香。
「ノーマルでこんなにセンスのある娘もいるのねー。」

夢の中。

またあなたです。

みんなを助けるのにうんざりしていませんか?

わっと起き上がった!

すみれ。
「わあ!」

日葵。
「仮眠にしては長いね。」
「もう港だよ。」

乃土香。
「装備が貧弱で追いかけてこれないみたい。」
「敵に助けられたかな。」

すみれ。
「邪悪な考えをもつ者に禍あれ。」

風玲紗。
「民主制は正しいの?」

日葵。
「知らないし。」
「正しいと思えば正しいのでは。」

乃土香。
「思想の規模なら虚無主義の方が巨大だし。」
「チェリーピッキング。」
「民主制の悪しき点は誰も指摘していないね。」

風玲紗。
「民主制の悪い場面を誰も指摘しないので。」
「改善の見込みがなかったら?」
「乞食を馬に乗せれば、悪魔のところまで乗りつける。」
「成り上がり者は傲慢でいずれ悪の道に走る。」

日葵。
「古代ローマ人を見習うべし。」
「為政者が支配階級になったから。」
「かつての君主と支配者は政治家となった。」
「マイナーチェンジしたに過ぎない。」

風玲紗。
「支配階級の存在しない政治形態は編み出せなかった。」
「現在の為政者は支配階級で。」
「君主が別の形を取っただけで。」
「支配者は現在も存在する。」
「民主制でも支配者がいる。」

日葵。
「為政者の言う事は聞いておくべき。」
「自分達で選んだ支配階級なので。」

風玲紗。
「みんなを助けるのにうんざりしていませんか?」

乃土香。
「している。」

風玲紗。
「という結論。」

日葵。
「そういうことね。」

すみれ。
「トラピスト1惑星系が第二の地球候補。」
「比較的近距離に住める星があるのなら。」
「地球の遥か彼方に宇宙人がいてもおかしくない。」
「Trappist-1惑星系が証拠になったわあ。」

日葵。
「どうやって移動するの?」

風玲紗。
「頑張ればいいんだよ。」

すみれ。
「なにを議論したの?」

乃土香。
「いろいろ。」

日葵。
「描けるもんなら書いてみろ。」

すみれ。
「なんだか知らないけれど。」
「港に着いたのね。」
「中型船とは言え。」
「深夜出発なのはきつかった。」
「もう友達になったのね。」

乃土香。
「やりたい放題に言い放ったら。」
「面白い意見が出たので。」

風玲紗。
「服従することによって支配することを学べ。」

すみれ。
「知恵の差、三十里。」

日葵。
「今後も戦うんですよね?」

風玲紗。
「笑って答えず。」

日葵。
「次の演繹法は何にしますか?」

風玲紗。
「コップの中の嵐。」

乃土香。
「さっきからこれを言いたいのでは?」
「逃げ遅れた者は悪魔に食われろ。」

風玲紗。
「ビンゴ。」

すみれ。
「賢者は武器に不足しない。」

風玲紗。
「彼氏とかいたっけ?」

すみれ。
「結婚して不幸になるより独身でいた方がよい。」

風玲紗。
「狙い目・・・。」

日葵。
「あれ?ボートが向かってくる。」

乃土香。
「スナイパーでは?」

風玲紗。
「待ち伏せだよ。」

グングニルが弾丸をオートガード。

スナイパーライフルを弾く。

ゲイ・ボルグを投げると。

多数の針が飛び出して。

こちらも運転手を直撃。

針が内部で炸裂して即死。

ゲイ・ボルグはリターン。

ボート小隊をあっという間に撃破。

日葵。
「ドラゴンスレイヤーは鉄も斬れるんだよね?」

風玲紗。
「ある程度の攻撃を無効化してくれるよ。」
「秘蔵の武器だから。」
「数百年は封印されていた兵器。」

日葵。
「領空侵犯とか領海侵犯とか毎日あるような情勢ですし。」
「軍隊も作戦行動可能な状態で構えています。」
「アメリカ軍も中華丼とのシュミレーションを重ねていますし。」
「いつ他国と戦争になるかわからないし。」
「内戦だけではないし。」

風玲紗。
「コマンドモダンオペレーション。」
「戦争シュミレーションゲームの傑作。」
「帰ったらやる予定。」
「ハマってたから。」

すみれ。
「うちが好きなのは。」
「ユーロトラックシュミレーター。」

風玲紗。
「趣味が合いますな。」

すみれ。
「いろいろな所で。」
「敵はいないし。」
「港の部隊と合流しよう。」

乃土香。
「敵さん。」
「勝算がないのに戦闘がある?」

日葵。
「敵にとっては勝算がある。」
「禍を仕掛ける者は禍に遭う。」

風玲紗。
「希望はしばしば愚者を惑わす。」

正規兵と合流し。

風玲紗が正式加入。

長い間。

雇われていたので。

事情を知っていて。

保護されました。

理由が借金の返済でしたので。

もしもの切り札として徴用。

メールアドレスの交換をしつつ。

しばらく会えませんので。

ハグして別れました。

最初。

男の子かと思った人が。

女の子でしたし。

中性的な女性はすみれちゃんの好み。

風玲紗もすみれちゃんが好みで。

住む地域は異なりますが。

良い友達になれそう。

幸運の何たるかは不運が教えてくれる。



53


「平和の時に戦いに備えよ。」


保護されている施設にすみれちゃん。

本当は男の子ではないかと思い。

興味深い。

風玲紗。
「あらまあ女の子に追っかけられるとは。」

すみれ。
「本当に女の子なの?」

風玲紗。
「どっちか分からない服装ばかりだから。」
「よく混同されるよ。」
「女の子だよ。」
「一緒に銭湯でも行けば文句ないでしょ?」

すみれ。
「男の子みたいな女の子は好みだから。」

風玲紗。
「ボクも、これぞ女の子!みたいな女性は好みだし。」
「告白しに来たの?」

すみれ。
「趣味だからかな。」

風玲紗。
「ボクも風変わりな美貌の持ち主に。」
「追いかけられて嬉しいかも。」
「京都出身だから。」
「少し遠いかな。」

すみれ。
「離れるのなら今見ておきたい。」

風玲紗。
「それは意見が合いますな。」

一緒に持ってきたケーキを食べています。

すみれ。
「それにしても強大な戦闘力やわ。」

風玲紗。
「奇襲攻撃だったから?」
「魔法使いは難敵。」
「技のタイプを見切れば。」
「後は時間をかけずに突撃するだけ。」

すみれ。
「成人男性が女の子にやられまくった。」
「女性と言っても中にはイレギュラーがいっぱい。」
「若者と言っても例外が必ずいるように。」

風玲紗。
「強力な魔法使いにぶつからなかったのが。」
「今日まで生き残った理由かもね。」

すみれ。
「懺悔は済んだの?」

風玲紗。
「とっくに。」

すみれ。
「過失を認めれば、償いは半ばすんでいる。」
「前に購入した喪服。」
「瞑想中に着ているけれど。」
「あなたは持っている?」

風玲紗。
「持っていたけれど。」
「失った。」

すみれ。
「それは残念。」
「戦争中はたくさんの人を殺さないといけないので。」
「喪服は持っておかないと。」

風玲紗。
「老子の教えだよね?」
「もっともだと思う。」

すみれ。
「どこに配属されるか融通が利くで。」

風玲紗。
「後方に下げられて。」
「ドローン・パイロットが内定しているよ。」
「血ばかり見たから?」

すみれ。
「無人機は目の前で敵が飛び散るから。」
「慣れている分。」
「適任なのかな。」

風玲紗。
「切り札は最後まで取っておくものだし。」
「いざという時は士官として出撃する。」
「戦況は曖昧。」
「自衛隊の基地防衛や輸送部隊の護衛に入ったり。」
「いろいろ使われそうだよ。」
「今は休息。」

すみれ。
「魔法少女ではないのに。」
「あれだけ戦えたから。」
「もっと好きになる。」

風玲紗。
「男の子なのが良かった?」

すみれ。
「女の子が好き。」

風玲紗。
「アイドルに追いかけられて幸せ。」

すみれ。
「意外とフレンドリーで好き。」

施設から出て。

雑誌の取材に出かけました。

新聞記者がたまに来るので。

適当に返答しているわけです。

新聞社の個室。

記者。
「アイドル魔法少女の戦果は中々ですよ。」

すみれ。
「少しは理解頂けたかと。」

記者。
「天才の名声を物にしていますね。」

すみれ。
「天才と呼んでくれてもいいんやけれど。」

記者。
「女性の英雄が必要ですよ。」
「時代が求めるもの!」

適当に返答。

帰宅。

すみれ。
「社会は意外と人間中心主義(ヒューマニスト)の集いなので。」
「危険もある。」
「お宮にヒューマニズムの否定を告げると。」
「洗脳が解けたので。」
「ひょっとしたらヒューマニズムが人間の心理にあるのだと判明した旨。」
「ヒューマニスト特有のバイアスもある。」

あかね。
「現代人はみんなそうなっているよね。」

すみれ。
「新聞の取材ならまだいいほう。」
「実益のないほめ言葉は鍋の足しにならない。」

あかね。
「女の子に夢中だもんね。」
「ふれさちゃんが好み?」

すみれ。
「嫉妬?」

あかね。
「女の子にモテるすみれちゃん。」
「お相手に困りませんな。」
「結婚式の予約でもしておく?」

すみれ。
「それよりもベッドを整えておくわ。」

あかね。
「うえー?」

すみれ。
「あかねちゃんもシーツ交換したいよね。」
「好きでしょ?」

あかね。
「やりたいの?」

すみれ。
「やろうよ。」

あかね。
「なにを?」

すみれ。
「なにかを。」

あかね。
「なにかをしようよ。」

すみれ。
「なにかってなに?」

あかね。
「知らない。」

すみれ。
「なにをするんだろう?」

あかね。
「女の子を追いかけていたと思ったら。」
「今度は女の子で遊びたくなったらしい。」

すみれ。
「遊ぼうよ。」

あかね。
「待って!その冗談に乗ると。」
「私がどんな貧乏クジを引かされるか分かったものじゃない。」

すみれ。
「いまここでやろうよ。」

あかね。
「すみれちゃんが発狂したあ!」

笑い合って。

喜劇の完成。

紫翠。
「劣った人間同士の営みも喜劇だと思う。」

あかね。
「色欲で必ず貧乏クジを引くのは女性ですし。」

すみれ。
「知り尽くした後では退屈な話です。」
「女の子なら話は別。」

紫翠。
「女の子なら誰でもいいの?」

すみれ。
「ひとりに決められない。」

あかね。
「別に交際しなきゃひとりに決める必要ないでしょ。」

すみれ。
「それもそっか。」

紫翠。
「いやあ女の子も高度化しましたなあ。」
「手紙あったよ。」

すみれ。
「読む!ふれさちゃんから!いつ出したんだろう。」

部屋に駆け込んで。

あかねちゃんログアウト。

夕方ですし。

紫翠ちゃんは大学に戻る準備。

手紙の内容。

人間は人間にとって神である。

ことわざ。

注釈。

人間の心理は自分および他人を神であると思っており。

人間を崇拝する(礼拝している)心理を奥に抱えている。

自分と自分達が神だと思ってしまう心理は。

ヒューマニスト特有の考えで。

大多数の人間は心の中で自分と他人を神だと信じている。

要するに人間は神々であるという心理を人間は持っている。

ギリシャのことわざ。


54


英語では、chaos

ケイオス、または、ケイアスと発音します。

英語の意味は、無秩序、混沌 です。

少年兵ではなく少女兵士として登用されて。

特別なタイプではないため。

社会復帰のひとつとしてすみれちゃんの家を訪問。

予備役に回ったのです。

風玲紗。
「美人からお誘いがあるとは光栄です。」

すみれ。
「中途半端な兵士だからって。」
「最高の戦士なのに。」

風玲紗。
「戦場は大人の世界ですからねぇ。」
「戦場を見た人は戦争の何たるかを知りますし。」
「兵士の立場で物を見る人はいません。」
「予備役になりました。」

すみれ。
「うちは珍しい女の子と遊べていいわ。」

風玲紗。
「あなたは思ったより美人です。」

すみれ。
「男の子だったら考えてあげてもいいけれど。」

風玲紗。
「じゃあ徹底的に男装しますか?」

すみれ。
「んなわけないわ。」
「なにされるかわからん。」

リビングで。

darkcombatというレトロゲーム。

迷路のようなアリーナで武器を拾いつつ交戦し。

様々なルールで勝利を目指します。

AIの強さが尋常ではないので。

激タイプと呼ばれるAIがライフルを持つと手に負えません。

高速タイプ「闇」を二体仲間に入れて。

激タイプを五体入れて。

アサルトライフルで戦いました。

激タイプを縦の動きに限定すれば。

シールドが削れつつ倒すことができます。

ラウンド終了。

いつものあかねちゃんがアトリエに侵入。

あかね。
「なに?男の子連れ込んだの!?」

風玲紗。
「こんにちは。」

すみれ。
「いや違う!」

あかね。
「なにこの人?」
「本当に男の子?」

風玲紗。
「男の子だと思う?」

あかね。
「んー?」

見つめあう。

調べるあかねちゃん。

風玲紗。
「ちょっと男性っぽいけれど。」
「素敵な女の子。」

あかね。
「わたしにもアプローチするの?」
「欲張り。」

すみれ。
「この人は女の子です。」

あかね。
「信じられない。」

風玲紗。
「よく見てください。」

あかね。
「女の子特有の雰囲気。」
「見分けつかないよ。」

風玲紗。
「彼女に自己紹介しないのは失礼しました。」

すみれ。
「え?それは本当の所は・・・・。」

あかね。
「ん?赤の他人だと思っているの?」

風玲紗。
「姉妹?」

すみれ。
「話せば長いわ。」
「的当てやろうよ。」

エアガンで近所の空き地。

ヘリポートになっているのに。

荒れ放題。

廃品まで置いてある場所。

あかね。
「距離離れると当たらないね。」

すみれ。
「ホップアップ使うと難しいわ。」
「実弾は重力で弾が下に落ちるし。」

風玲紗。
「錬度があると。」
「移動しているターゲットによく当たりますよね。」

あかね。
「合戦では動いている的に射掛けたから。」
「精密射撃は難しくない。」

風玲紗。
「距離が変化し続ける。」

すみれ。
「古代ローマではどうでもよくなって。」
「投げ槍を放ってから突撃したとか。」

風玲紗。
「甲冑を着ている兵士に矢を当てても。」
「けっこう跳ね返るからね。」

あかね。
「鎧は攻撃を入れてもけっこう無効化してくれるので。」
「泥沼化しやすい。」

すみれ。
「銃撃戦で兵士は。」
「交戦するとすぐ負傷するし。」
「敵兵を見ていて。」
「どうでもよくなった。」

風玲紗。
「戦車兵は的になるので。」
「ある意味歩兵よりも過酷です。」
「62式軽戦車が目の前でね。」

あかね。
「あの武器どうしたの?」

風玲紗。
「保管して貰っている。」
「素手タイプしか使わないの?」

あかね。
「見たい?」

風玲紗。
「見たい。」

マジック。

手品。

偃月刀を取り出して。

決めポーズ。

風玲紗。
「青龍が刻印されている。」

あかね。
「コピー武器。」
「道教の道士に依頼して作ってもらった。」
「重量が49キログラムあるよ。」
「重量があるだけに振り回す速度や威力が超級で。」
「受け止めた相手の手を破壊したり。」
「武器を破壊するなど。」
「重心を見切って攻撃スピードも速いし。」
「命中すれば真っ二つ。」
「重心を知っているから。」
「持ったまま走ることも可能。」

風玲紗。
「けっこうあいつら惨殺されていたのね。」

あかね。
「実戦で使ってないよ。」
「敵まで距離があるから。」
「身軽に動けない。」
「魔法使ったほうが速いし。」

風玲紗。
「敵の魔法使いをどうやって?」

あかね。
「チームプレイだったから。」
「使う機会がなかったから?」

すみれ。
「うちも。」
「敵の魔法使い弱かったし。」
「今になって取り出すけれど。」
「脇差。」
「細長い短剣。」
「取り回しが良くて。」
「敵の剣をガード可能なほど丁度いいサイズ。」
「脳波コントロールで浮遊させて振り回せるよ。」

風玲紗。
「危険なお友達は武器を振り回していたよ。」
「使う機会もないとは。」
「手加減しても押せるのね。」

あかね。
「切り札は最後まで取っておくものだよ。」

すみれ。
「反対に使う時は最後の手段。」
「強敵対策かな。」

風玲紗。
「けっこう余裕だったんですね。」
「ボクは相手を秒殺したから覚えてない。」

あかね。
「この人なんか魅力的。」

すみれ。
「ああ!あかねちゃんが誘拐された!」

風玲紗。
「やめてくださいー。」
「見つめないでー。」

あかね。
「調べていい?」

風玲紗。
「そっち系!?」

あかね。
「調べさせてよ。」

風玲紗。
「うわー!即席研究員やばい!」

追い掛け回されて。

風玲紗ちゃんが押し倒される。

すみれちゃんがいやらしい事をあかねちゃんに実行して。

真っ赤になる。

すみれ。
「女の子襲わないで。」
「すみれちゃんの見えないところで頼みます。」

あかね。
「好奇心が暴走した。」
「脱がそうとしてたかも。」

風玲紗。
「女の子襲うなんて最新型ですか!」

あかね。
「男の娘?」

風玲紗。
「まだ疑っているんですか?」

あかね。
「女の子と思えるのは男の子用の服を着ているからに違いない。」

すみれ。
「無理矢理疑う方法的懐疑?」

風玲紗。
「けっこう危ない女の子だね。」

すみれ。
「うちも同類やし。」

帰宅。

苺花ちゃんがレポートを届けてきました。

情報共有。

苺花。
「三角関係?」

あかね。
「なぜかそうなった。」

苺花。
「がんばってね。」

すみれ。
「飲茶の最強!のニーチェ(水王舎)」
「言葉の上で理解するのではなく。」
「実際に体験してしまえばいい。」

風玲紗。
「末人。」
「忙しく働いて、暇を潰すだけの人間。」

あかね。
「時間はループしているだけ。」

風玲紗。
「循環しているから。」
「同じものが廻ってきます。」

すみれ。
「それを肯定できるか?」
「同じ事の繰り返し。」

あかね。
「未来があると信じても。」
「その未来とやらは存在しない。」
「ループと循環。」

風玲紗。
「直線的な時間軸に生きていると。」
「最後の方になって。」
「善い事なんてものが遂に来なかった。」
「最初から来る予定は無かった。」
「しかし追い掛け回してしまった。」
「それで無いものを追っていたと後から気づく。」

すみれ。
「ループする時間軸は未来なんてあらかじめ知ってしまうでー。」
「そこで実存哲学の出番やな。」
「現実は実存哲学の考察対象。」
「勝手に決めた現実を信じ込むのは。」
「まったく不合理で。」
「現実の解釈を他人に教えるのも非合理で。」
「現実が何たるかについては実存哲学で検証され。」
「分析されるもので。」
「現実も哲学の対象やし。」
「勝手に決めることはできない。」
「実存哲学の目線からなら判定が可能です。」

あかね。
「現実は実存主義の特許だからね。」

風玲紗。
「お宮があるのは実存主義としては?」

すみれ。
「あるでしょ。」
「現実を定義されなければ。」
「すみれちゃんからはっきりわかる。」

あかね。
「人間の祖先は神様であり。」
「今を生きる人間は神様の分霊と考えられました。」
「人間にとって祖先は神様なので。」
「神々を敬うのは必然と言えます。」

風玲紗。
「ボクも神様の存在が認識できる。」
「お宮参りは永続する。」

あかね。
「最初から隣人だったね。」

すみれ。
「知っていたよ。」
「ん?相模トラフに何があったん?」
「テレビで地震があったって。」

風玲紗。
「自然災害は世界が創造された時から存在する。」
「後出しジャンケンを繰り出しているに過ぎない。」
「被害を最小限に抑えられるかを考えたほうがいいよ。」

すみれ。
「それは公になって欲しい。」
「でも、大半の人々は沈黙するから。」
「世論や評判なんて本当の所はわからんわあ。」

あかね。
「自分の事に集中している人は。」
「スルーしてくるから。」
「沈黙している人の様子を見たほうがいいよ。」
「認識の遠近法で。」
「別々の世界を見ているから。」
「同調しないし。」

すみれ。
「君子は調和はするが同調はしない。」
「小人は同調するが調和はしない。」

あかね。
「君子に属している人は同調することはないし。」
「人気が出ても油断しない。」

すみれ。
「エリートを倒せば大金星や!」

風玲紗。
「付和雷同が学校教育である。」

司令部には苦情がいっぱい来ているそうです。

敵を片付けて欲しい。

情報提供を呼びかけています。

あかね。
「臆病者は残忍。」

風玲紗。
「臆病者が怯えている姿はとても滑稽。」
「臆病者を怖がらせて遊ぶのも上等。」
「臆病者は嘲笑の的。」

すみれ。
「そこまで言わなくても。」

風玲紗。
「無理に雇われたから。」
「奴らには賛同していない。」

あかね。
「劣った人間の集いだから。」
「賛同できる訳ないでしょ。」

すみれ。
「劣っているからあんなことをする。」

風玲紗。
「借金が消えてくれたので。」
「あいつらが使い捨てになった。」

あかね。
「それは皮肉ですね。」

風玲紗。
「過大な希望は人を欺く。」

一泊するので。

あかねちゃんが残って。

風玲紗ちゃんのお風呂を覗き見しました。

納得したので立ち去るあかねちゃん。

暴走したのは紫翠ちゃん。

風玲紗を招きよせると。

一緒に寝てしまいました。

遂に取られた風玲紗ちゃん。

お姉さんが趣味なので。

コスプレとかやらされたみたい。

早朝には実家に帰るとのことで。

見送りました。

タクシーで駅まで直通のようです。

変わった女の子でしたが。

志望大学が同じなので。

また会えるかな?

でも。

お姉さんが狙っています。

紫翠。
「うふふ。」

現代とは「ケイオス」です。



55


私立校。

教室ではなく。

女の子の部屋で。

プリントに勤しむすみれちゃん。

あかねちゃんが微熱で安全策を取り。

保健室に移動。

近くの住宅街で。

変態と不審者が口論していて。

もう1グループ。

学校に侵入しようとした変態と変態が仲間割れしています。

すみれ。
「何か外であったん?」

教師。
「招かれざる客が来ていらして。」
「校長先生に用があるとか。」

すみれ。
「うちは絶不調。」
「余所でやって欲しい。」

教師。
「もう少しで漢方薬が届きますよ。」
「童心に帰って遊びたい大人もいるんですよ。」

すみれ。
「日本社会は二分化されているような。」
「半分が頭おかしい。」
「半分がまともで健全。」

教師。
「そこまで外れてはいないです・・・。」

すみれ。
「お宮の中で座って雑談する市民を度々、目撃するんや。」
「無神論者の方が迷惑。」

教師。
「地域で好まれているお宮はけっこう人が来ますよね。」
「普遍的にあることなので。」
「反社会的な無神論者は隔離しましょう。」
「なぜなら無神論者は欺瞞が大好きですから。」
「結局、頭が悪い人が騙されます。」

すみれ。
「それよりも最近はひどい。」

教師。
「漢方外来に行ってなかったんですか?」

すみれ。
「市販薬を買うのを忘れたわ。」

教師。
「それではお大事に。」

学校の近くで爆発事件。

変態同士。

スタンガンを持って争い。

勝手に自滅。

次の日も教室ではなくて。

女の子の部屋で隔離生活。

それでようやく解放されて。

下校時にゲームセンターで憂さ晴らし。

ナンパ君。
「いいね、君、どこの娘?」

すみれ。
「いいね、君、どこの馬の骨?」

ナンパ君。
「うわっ!ひでぇ!」

すみれ。
「うわっ!やばい!」

ナンパ君。
「なんていう女の子だー!」

ナンパ君は逃亡。

後ろにいた青年がついてきて。

青年。
「クレーンゲームで獲得したグッズだけれど。」
「いっぱいある。」
「あげる。」

すみれ。
「じゃあその白い子犬。」

青年。
「煩わしい犬?」
「他には?」

すみれ。
「黄金の花のアクセサリー。」

青年。
「せめての礼儀ってね。」

青年は立ち去る。

これ以降、この謎の青年とは会いませんでした。

ネットオークションで。

煩わしい犬は五万円。

黄金の花のアクセサリーは三万円と。

なるほど。

すみれ。
「男の子に接近するのは迂闊だったかな。」

あかね。
「それなに?」

すみれ。
「プレゼント攻撃された。」

あかね。
「珍しい。」
「わたしも持っているよ。」
「マニアの奪い合いすごいよね。」

すみれ。
「持ってたのね。」

あかね。
「宅配便?」

すみれ。
「なにか来た。」

ひまりちゃんから。

同じく。

煩わしい犬。

黄金の花のアクセサリー。

なんか手に入ったので。

余剰品を送り付けられて。

しなびた。

すみれ。
「幸と不がくるくる回転し過ぎでしょ!!」

あかね。
「人間万事塞翁が馬。」

すみれ。
「あれ?財布の中身がない。」
「落とした?」

あかね。
「ゲームセンターで何やってたの?」

すみれ。
「チカちゃんと一緒に延々と。」

あかね。
「あーあ。」

すみれ。
「これ売ってみる?」

あかね。
「お金の使い方だけは習えないのかな?」
「片方だけで一万円だよ。」
「やってみる?」

すみれ。
「黄金の鍵はどんな扉でも開ける。」

簡単に三万円になりましたが。

ゲームセンターに吸引されそうなので。

両替して夏目漱石になりました。

とある日の夕方。

あかね。
「実験してみたいことがある。」

すみれ。
「なになに?」

あかね。
「人体実験していい?」

すみれ。
「なにを飲ませるの?」

あかね。
「すみれちゃんに益があると思うけれど。」

すみれ。
「少しだけなら。」

すみれちゃんを優しく押し倒すと。

あかねちゃん。

すみれちゃんの体を上から下へまさぐりはじめました。

異常なほどの快楽に溺れて。

あかねちゃんが回復させてくれましたね。

すみれ。
「ひゃあああ!?」

あかね。
「こんな具合で。」
「女性の体の構造上。」
「プログラムみたいに異性がくっつくようになっているので。」
「本能を制する必要があるとか。」

すみれ。
「どこで習ったの!?」

あかね。
「フランス文学の記述で。」

すみれ。
「快楽は危ない!」

あかね。
「逆洗脳で快楽は有効な道具だと思うけれど。」
「女性にとって快楽は脅威だよね。」

すみれ。
「ひゃあああ!」
「あかねちゃんで良かった。」

あかね。
「色欲でもっとも危険なパターン。」
「大半が男性の誘いに乗ったり。」
「男性の欺瞞で乗っ取られるからね。」
「危険を学べるかもって。」

すみれ。
「すごいわ。」
「色欲って強制だから。」
「戦いを仕掛けて除くまで支配する。」
「恋ですら同意を得ずに両者くっつく。」

あかね。
「合理的に考えれば。」
「恋や結婚なんて利得ないでしょ。」
「育児なんて無益でしょ?」
「ゲーム理論で推し量ってみた。」
「利得なし。」
「恋が強制なら。」
「応酬戦略で。」
「恋を強要罪として告発しつつ。」
「寄ってきた男をすぐに裏切る。」
「婚姻とかは先に裏切れば利得が高い。」
「結婚や育児から恋まで裏切るのはなぜか?」
「合理的に考えてその方が利得が高いから。」

すみれ。
「えー?女性あるあるに対して先制して裏切りを?」

あかね。
「先んずれば人を制す。」
「秦の二世元年。」
「秦の暴政に反抗して蜂起した農民軍は。」
「官僚を取り込んで破竹の勢い。」
「これに参加しようと。」
「殷道は有力者の項染を招いた。」
「殷道は秦もおしまいなので。」
「先んじて人を制する。」
「と説き。」
「やってしまおうとふたりに挙兵の指揮を頼んだ。」
「しかし恒楚が逃亡中で行方不明。」
「項染はニヤリとした。」
「項染は別室にいる項羽にささやくと。」
「恒楚は逃亡しているけれど。」
「甥の項羽はどこにいるか知っている。」
「項羽を呼んで恒楚を連れてくる。」
「殷道は賛成した。」
「そして項羽を呼んできた。」
「いきなり殷道は殺された。」
「項染は殷道の地位を獲得すると。」
「八千の軍団をごっそり手に入れて。」
「挙兵する。」
「史記の項羽本記。」
「先制攻撃というより。」
「物事の初めから潰してしまう。」
「奇襲攻撃で制してしまう。」
「とんでもない先手を意味する。」

すみれ。
「確かに恋とか婚姻とか育児とか。」
「ゲーム理論からして。」
「出て来る前に裏切れば。」
「利得が高いやわー。」
「誰がなに言っても裏切り者として告発しているんやけれど。」
「誰も罰することはできないし。」

あかね。
「人に完全を求めるのは誤りだしね。」

すみれ。
「完璧と完全は同じ意味です。」
「不可能。」

あかね。
「潔癖すぎる主張を人には求められない。」
「完璧。」
「趙の恵文王は和氏の壁という宝玉を持っていて。」
「家来の繆賢から取り上げたもの。」
「珍品として有名で。」
「秦の昭壤王は十五の城と交換しようと持ちかけた。」
「断れば口実にして戦争を仕掛けてくるだろう。」
「大人しく渡せば十五の城を知らないフリされる。」
「藺相如という人物を抜擢して使者にした。」
「要するに。」
「どうせ宝玉を渡しても返してくれないので。」
「渡した後に盗んでしまうつもりでいた。」
「本当に昭壤王は貰ってしまえば。」
「ごまかして渡さない気でいたので。」
「藺相如は一度下がると。」
「潜入して宝玉を取り返して配送してしまう。」
「引け目のある昭壤王はもてなして使者を帰した。」
「史記。」
「藺相如伝。」
「宝玉のように何があっても無傷で済む意味となって。」
「意味が拡大していった出来事。」

すみれ。
「グーグル翻訳で。」
「完全を訳すとPerfect。」
「Perfectを翻訳すると完璧と変換されるので。」
「完璧と完全は意味が同じ。」
「どこが完璧なのか説明して欲しい。」

あかね。
「完璧とか言ってどこが完全なのか。」
「どこが完全なのか説明して欲しい。」

すみれ。
「完全なハズなのに。」
「明らかに愚鈍な失敗や。」
「馬鹿みたいな行動や言動が目立ったら?」

あかね。
「完全無欠のことだよね。」
「完璧なんてものは。」
「英語が入っておしまい。」
「完璧は潰えた。」

師匠から珍しいメール。

随分と勝利を重ねているようだねー。

これなら勝利を教えてあげよう。

わたしは説教するわけではない。

好調な時に自粛しなければ。

気力も腕前も衰えたり。

リスクが重なっていく。

そうなると勝利ばかりではなくなるだろう。

この後、一回でも敗北したら。

百戦百勝も台無しだよ?

P.S。

今度、京都行かない?

すみれ。
「勝利しか考えていないみたいに言わないでー。」

あかね。
「さあ?言わないと知らないまま。」

すみれ。
「返信。」

メール。

亢竜の悔い。

易経。

天に昇りつめた竜は。

それ以上のぼることはできなくて。

あとは下るほかない。

こんなことなら昇りつめるのではなかった。

尊貴を極めて。

栄華の頂点に達した人でも。

その身を慎み。

戒めるべし。

敗亡転落を見て悔いても及ばぬ。

P.S。

好き。

すみれ。
「史記の実例であるやん。」

あかね。
「倉庫に山積みになっていたけれど。」

すみれ。
「本ばかり読んで悲鳴を上げた。」

あかね。
「え?どういうこと?」

すみれ。
「満腹なのにさらに食べるようなもの。」

あかね。
「それはお気の毒に。」
「わたしも同様です。」

すみれ。
「必要な資料を超過したわ。」

あかね。
「実践してみれば?」

すみれ。
「そっちは絶好調。」
「特に写真。」
「そこそこ上手になった。」
「デジカメコレクション。」
「地域のお宮をほとんど把握しているわ。」

あかね。
「意外な場所にあったりして。」
「見つけるのは難しいよね。」

すみれ。
「昨日、学校の帰りに。」
「学校の裏の方にあるお宮に行ったわ。」

あかね。
「あるよね。」
「皆、素通りしているのはなんで?」

すみれ。
「認識できないから?」
「不可知論。」
「神様の存在は認識できないという説があるし。」
「認識できない以上。」
「素通りしてしまう?」

あかね。
「そうかもしれない。」
「でも、けっこう伝える事って包括しているよね。」

すみれ。
「ひょうたんから駒が出る。」
「日本固有のことわざ。」
「道理に合わぬ意外な事態が発生したことをいう。」

あかね。
「小さなポスターカードの題名にしよっと。」
「ひょうたんから駒が出る。」
「なぜか中国の故事を説明する書籍にあるのはなぜか?」

すみれ。
「日本固有のことわざってなぜか有名にならないわな。」
「中国の方がメジャーになってるし。」

あかね。
「それをうっかり祈りの内容に入れたりして。」

すみれ。
「ことわざは無敵の言葉やから。」
「一切の反証を受け付けないし。」
「ことわざの中にも意味不明な言葉があるから。」
「慎重に扱わないとダメやわー。」

あかね。
「ことわざって必殺技だからね。」
「本当に。」
「中には適当に創作した奴が混ざっているし。」

すみれ。
「というわけでレアなことわざを見つけたわ。」

あかね。
「関西人見つかった?」

すみれ。
「見つかった。」
「お母さんの旧友で関西人がいて。」
「今度、大阪においでって。」

あかね。
「良かったねー。」
「言い回しがクセになっているし。」
「本場仕込みがいちばん。」

すみれ。
「すみれちゃんはどのくらいの幸があればいいと思う?」

あかね。
「最大値があればいいと思う。」

すみれ。
「あかねちゃんはどう思うの?」

あかね。
「わたしは多々益々辧ずで、多ければ多いほど良いのです。」

すみれ。
「あれれ・・・?」

あかね。
「本で埋まっている。」
「なにこれ?」
「権宜の計。」

すみれ。
「三国志。」
「董卓と呂布が禁令を無視して。」
「反対する者は片っ端から殺しまくっていたけれど。」
「驕慢暴虐さに憎む声が高まって。」
「王弁は董卓を排除することにした。」
「一部の廷臣は賛同し。」
「呂布を利用して。」
「膨大な褒美と地位で買収。」
「献帝が復帰する時。」
「やってきた董卓は王弁の伏兵を発見。」
「呂布よ、わしを守れ。」
「そう叫ぶと。」
「呂布は。」
「奸物!覚悟!と切りかかって董卓を刺し殺した。」
「これで天下泰平と思いきや。」
「その後王弁は何もしなかったので。」
「李確と郭氾が王弁を攻撃。」
「王弁は死んだ。」

あかね。
「権力を倒す側が何も考えずに。」
「とりあいず相手を倒せばなんでも解決。」
「安直な考えしか持っていない教訓。」

すみれ。
「偉いから威張っていいなんて屁理屈を砕く実話。」

あかね。
「力で押さえつけると。」
「器用に打ち倒される訓戒。」

すみれ。
「呂布も曹操にあっさり負けて斬られた。」
「暴力でなんでも解決した人間がこうなりました。」
「という故事。」

あかね。
「悪事で幸福になれるの?」

すみれ。
「なれないよ。」

あかね。
「目的と手段が合わないから不可能。」

木に縁りて魚を求む。

方法を誤っては事が成功しないたとえ。


56


確かなことを打ち捨てて不確かなことを追い求めるのは、愚か者のやることだ。

ヘシオドス「エー・ホイアイ」断片61。

プルタルコス「饒舌について」補佐。


教師。
「論証の能力を上げる必要があります。」
「まずは教科書にある論証のページを開いてください。」

あかね。
「これはびっしりと書かれている。」

すみれ。
「古典の教養を学ぶ学校とは言え。」
「すごいマニアック。」

教師。
「これはよくあることですが。」
「演繹法の思考ルーチンを持つ者はかなり危険です。」
「前提に少しでも間違いがあれば。」
「結論も間違う。」
「この演繹法で考えるのは危険です。」
「自分が正しいという前提を持っていたり。」
「自分の正解や答えを信じていたり。」
「驕りがあると。」
「これも前提にしてくる。」
「絶対視できる前提などないので。」
「演繹法の思考ルーチンをする者は独善になり。」
「そのうち信じたいと欲するものしか見なくなる。」
「自分を基準に考える者は大体が前提を持論や自説に置いている。」
「結論も間違うので。」
「ひたすら無謀であるし。」
「前提を間違えて結論も間違う。」
「それで大量発生した誤謬をどうすることもできず。」
「論理的に誤謬は永続するので。」
「矛盾が増えていく。」
「もちろん、本人は誤謬から逃げる。」
「演繹法の思考ルーチンを持つ者は以上の危険を常に持っているため。」
「必要以上に関わらないこと。」

あかね。
「覚えやすい。」
「半分、漫画になっている。」

すみれ。
「図と一緒に挿入されている教科書はいいね。」

教師。
「矛盾が歪みになり。」
「矛盾が多ければ自己崩壊。」
「無限に詭弁を重ねる必要があった場合。」
「ケイオス。」
「さて次の質問に答えてください。」

質問。

彼は窃盗犯であるが、罰せられるべきか?

はい?いいえ?

委員長。
「あれ?文脈だけ?状況がわからない。」

教師。
「実は窃盗犯というのは作り話である。」
「疑わしきは、罰せず。」
「疑わしきは被告人の利益に。」
「演繹法を引っかける問題でした。」
「次に行きます。」

彼はすぐに人を叩くが、非難されるべきか?

はい?いいえ。

女の子。
「人を叩くという事象だけでわかりません。」

教師。
「実はこれを実行するのは喧嘩の真っ最中である。」

委員長。
「演繹法はフェイントに弱いんですね。」

教師。
「図星!次に行きますよ。」

彼は人を殴った、逮捕されるべきである。

はい?いいえ?

少女。
「そのまんまだと思いますけれど。」
「何か謎だらけです。」
「単純過ぎてわかりません。」

教師。
「実はボクシングの試合で相手を倒したので。」
「殴ったという行為は合法で結果論で。」
「説明が嘘である。」

文芸部。
「演繹法はそんなのに引っかかるんですね。」

教師。
「演繹法だけで物事を調べるのは不可能という意味です。」
「これで演繹法は破壊されたと思う。」

すみれ。
「演繹法って哲学の論証で使用されますよ。」

教師。
「演繹法だけで進めるのは不可能という意味であり。」
「帰納法や仮説形成など。」
「複数の要素が哲学には必要ですが。」
「演繹法の思考パターンを持つ人間はひとつしか検証の方法がありません。」
「従って、危ないのです。」
「不確かな方法だけを極端に使用するものですから。」

あかね。
「より確かな。」
「これは最高。」
「より正しいはダメ。」
「愚者になる。」

教師。
「このことが常日頃からやっているのが演繹法であるので。」
「演繹法を使用するには。」
「格言やことわざに頼るしかなく。」
「信条とする偉人の言葉など。」
「ショーペンハウエルを前提にすれば間違いはほぼ無くなる。」
「自説や持論を前提にすると誤謬しかありえない。」
「演繹法は客観主義が要求され。」
「演繹法で主観的になれば結論も誤謬だらけになる。」
「主観の演繹法は前提も主観なので。」
「演繹法の思考パターンの人間がいかに誤謬が多く。」
「危険であることはもう証明されている。」

委員長。
「演繹法だけで考えてはならない。」
「なるほど。」
「演繹法だけで考える愚者ってけっこういますよね。」

教師。
「それとは反対に帰納法は経験に依存することが多く。」
「科学的なデータが必要で。」
「帰納法は最後には証拠を持ってくる。」
「帰納法は証拠もなしに行動しないし。」
「どうしても結論にはならないので。」
「その中でもっとも確実なデータを選ぶであろう。」
「より確かな帰納法と。」
「より正しい演繹法。」
「しかし確かな帰納法を打ち捨てて。」
「不確かな演繹法を追い求めるのは愚か者のやることであるし。」
「論理の世界ではどうやら確実なものだけが尊重されると思われる。」
「無論、古代ギリシアのヘシオドスが書き残しているので。」
「我々よりも教養のあるヘシオドスの格言を信じたほうがいい。」

すみれ。
「仮説形成は?」

教師。
「仮説形成については。」
「仮説の枠組みを超過することはありえません。」
「仮説は仮説です。」
「こうかもしれない?」
「こうであったら?」
「出発点であって。」
「具体的な証拠や情報などが出ないならば。」
「やはり仮説で終わってしまいます。」
「仮説は仮説の中で行われ。」
「発見や観測で証明されますので。」
「仮説が間違っていることはそれなりにあります。」
「仮説を立てたら調べることですね。」
「仮説の内容が本当かは調べないとわかりません。」
「新しい発見や知識を獲得するのに使用されます。」

すみれ。
「バランスよく使用するのが良いのですか?」

教師。
「その通り!」
「三つの推論はバランスを調節して使用されるものです。」
「どれかひとつに集中するのは転倒の原因になります。」

あかね。
「バランスが大事なんですね。」

教師。
「極端は無論ダメです。」
「演繹法に偏る人が多いので壊しました。」
「帰納法に偏るのも良くないのです。」
「仮説形成にすべて振り分けるのも誤謬の原因になります。」

委員長。
「哲学者だなあ。」
「基本って大事なんですね。」

教師。
「我が学校は複数の専門家に依頼し。」
「教材を調整することを続けています。」
「複数人の専門家に頼りつつ。」
「哲学でも複数の専門家に依頼して。」
「より確かな方法を選んでいます。」
「教科書もそれが出ていますので。」
「読みやすいでしょう。」
「少し分厚いですが。」

少女。
「複数人が携わっているのは凄いです。」
「どうしてそんなことができるのですか?」

教師。
「歴史において数々の失敗を活かしているのです。」
「近代史や現代では失敗だらけでしょう?」
「人間が正しい存在であるという証拠はありませんし。」
「人間が愚かであるという証拠はけっこうあります。」
「人間の失敗すべてを研究して。」
「それを避ける形で我が学校は築かれました。」
「古典の教養を教えるのはそのためです。」

委員長。
「どうりで学費が高いわけね。」

教師。
「そこの言及はやめてください。」
「最高の人材を社会に提供し。」
「あなた方も最高の境遇が提供されるのです。」

すみれ。
「全体主義から隔離されたのはこのためですね。」

教師。
「全体主義は全体主義の思想の中を前提にしたものです。」
「歴史において全体主義は最悪の結果をもたらしました。」
「日本国憲法は個人主義を表明しているので。」
「我が国は個人主義の国なのです。」
「全体主義は否定されています。」
「正義なのは個人主義であって。」
「悪は全体主義なのです。」
「覚えておいてください。」

すみれ。
「特別に入学して貰えたら。」
「哲人による教育でしたね。」

あかね。
「プラトン学派なのかな。」
「哲人による教育は古代ギリシアであったよ。」

教師。
「古代ギリシア・ローマでは教育は民営化されており。」
「知識人が教育を担っていました。」
「哲人による教育は黄金時代を展開したものです。」
「校訓にはアリストテレス学派の影響がありますが。」
「プラトン学派の影響の方が大きいものです。」
「ここからは戯曲作家の面白いセリフを紹介します。」

すみれ。
「哲学の授業も繰り返し行われる。」
「でも自分にとっても生活にも役に立つ。」

教師。
「戯曲は古典文学の形式です。」
「演劇の形式を持っていて。」
「文法が違います。」
「散文体の形式で書いたのが小説で。」
「小説は稚拙な作品に時々なります。」
「それは文法よりも作者の技量不足であって。」
「戯曲が教本に恵まれている事情からもあります。」
「ギリシア喜劇集とギリシア悲劇集は図書館にたくさん貯蔵されていますので。」
「引用句辞典は大量に出てきます。」

あかね。
「公立学校って半壊しているらしいよ。」

すみれ。
「全体主義の思想からいろんな言葉や行動が出ていて。」
「今になっては醜悪な場所だったわあ。」

教師。
「結果論は報告書と一緒に提出してくる究極の科学者である。」
「結果論は既に起きてしまった事をすべて報告してくれるので。」
「誰が何と言おうが否定できない。」
「おとといきやがれ。」
「不可能な反論はやめておこう。」
「結果論が出してくれる報告書には真実が書かれているので。」
「それを読む能力さえあれば。」
「誰でもエスパーになれるし。」
「残念ながら、既に覆らない。」
「報告書から次の展開を予想すると誰でも天才科学者になれるので。」
「万能な結果論を頼るのもかなり良いこと。」

すみれ。
「不可能も無かったことにする結果論ですし。」

あかね。
「不可能なことはいくらでもあるけれど。」
「結果論は不可能も無効化するよね。」

教師。
「我々は全知全能なのですか?」
「そんなはずはないでしょう。」

すみれ。
「道理を説かれると清々しい。」

後半の授業はネタが多くなり。

余裕を持って終了。

校内に待機スペースがあって。

広い中にいろいろあるので。

余裕を持って過ごせます。

昼休みにはボードゲームも可能です。

校内には専用の部屋があり。

大きな神棚。

神宮大麻と北野天満宮のお札。

八幡神社のお札があって綺麗に整っています。

部屋に入っていく生徒もそれなりにいます。

無神論者は信用できないので。

そういう教師は採用しないそうです。

噂によるとスポンサーが大勢いらっしゃるとか。

知る人ぞ知る学校なのです。

さて。

こういう台詞を覚えました。

ローマのプラウトゥスの喜劇。(プセウドルス)

不確かなものを追っている間に確かなものを失ってしまう。


57


小さな絵を仕上げてしまい。

販売に出そうかと思案しているところ。

ピンと来て。

自宅の神棚に向かったすみれちゃん。

あかね。
「ん?」

すみれ。
「天照大御神様、数秒だけ乗り移る事が可能でございます。」
「神意であれば、現在、巫女ではないすみれちゃんが。」
「これを行えば。」
「現職の神職、巫女を否定することになります。」
「出生すらも否定することになります。」
「しかし本当のことならば。」
「天照大御神様、現れてください。」
「すみれちゃんを神棚に導いてください。」
「神降ろしと言われる巫女の技術です。」

あかね。
「神々の名を唱えて、諸神を招きよせる。」
「神降ろし。」
「巫女が託宣を受けるために。」
「神々の名を唱えて、神霊を自分の身に乗り移らせること。」
「やっているんだね・・・・。」

すみれ。
「わっ!何か乗り移った・・・。」※筆者は氏子なのに神降ろしを成功させている。
「御神霊の感覚が凄まじい。」
「清潔で強力で霊的。」

あかね。
「本来は巫女がやっていた技。」
「古語辞典に収録されているけれど。」
「成り行きで目撃してしまった。」

すみれ。
「無様な所を見られても大丈夫なのかわからへん。」
「神棚に導かれて上手な礼拝が決まったわ・・・。」

すみれちゃんはお宮に出かけていきました。

あかねちゃんがついていく。

近所のお宮。

すみれ。
「八幡神様申し上げます。」
「神言が必要です。」
「なにとぞ道理詰め(だうりづめ・どこまでも道理で押し通す)のすみれちゃんに。」
「不思議で本当の事を見せてください。」
「天照大御神様、どうかよろしく。」
「なにとぞ、天照大御神様。」

繰り返していると。

キジバトが飛んできて。

数が増えていく。

キジバトの中にはカワラバトが含まれていて。

しばらく見ていたすみれちゃん。

参拝を終える。

振り向くとキジバトとドバトが居なかった。

あかねちゃんにも見えない速度で立ち去った。

あかね。
「神歌を述べるべきです。」

すみれ。
「日本は王権神授説のような思想はないで。」
「為政者はあくまで国造りによって神が造った国家の運営を委託されたもんや。」

国におき、人であらず。

所有はならず。

人の物であらず。

この国。

本来のあるじは神々。

人、勝手ならず。

各々神々に従うべし。

神意に背くは叛意から。

国の設計知らず。

神意に背けば悪しきもの。

増えていくは必然なり。

素直に認める神の世を。

人は謙遜、丸くなり。

神の世界に人はあり。

人は下と知るべし世。

神をあるじと再確認。

すみれ。
「すみれちゃん。」
「歌も下手ではないね。」

あかね。
「神叩きだと思います。」
「あせってしきりに頼んでますよね。」

すみれ。
「でも、命盗人がいるって。」

あかね。
「無駄に長生きする人がいる?」

すみれ。
「思ったより負荷が強いで。」
「常人にできる技ではないやし。」
「神降ろし。」
「真似しないで。」

あかね。
「目撃者だから。」
「神々と親しい人のみ可能であることは知りました。」

あかねちゃんは天神社へ。

遠くにあるけれど。

あかね。
「国つ神、菅原道真公。」
「天神様。」
「創作の標を下さいませ。」
「好きで来ました女性です。」
「天神様。」
「私の中から願いを引き出し。」
「直接的に対話できるよう。」
「取り計らってください。」
「菅原道真公、あなたは現人神で。」
「雄略天皇と交友した一事主様が。」
「自らを示すために人の世に出たのと似ています。」
「東照大権現様も似ています。」

不思議な感覚に駆られて。

姿が幻覚のように。

鏡に映し出されると。

礼拝した直後に消える。

負荷が強いインスピレーションを得ていたあかねちゃん。

さらに強力な霊威を受けた。

すみれ。
「巫女の技を成功させるなんて。」
「神様は特別扱いするわ。」

あかね。
「依怙贔屓はひとつもしないけれど。」
「特別扱いが普通にあるって知ったよ。」
「絵の品質が上がっている。」

すみれ。
「美術館の模倣品でいいのか知らんけれど。」

あかね。
「ルネサンス美術の引用だからいいんじゃない?」

すみれ。
「そうかも。」

午後に入って。

新書を漁っていると。

無駄に色欲を盛った異形の身体イラストを目撃。

すみれ。
「エロ本?もはや人の体をしてないや。」

あかね。
「あれまあ・・・実際の女性の体の構造からはみ出して。」
「化け物になってる。」

すみれ。
「裸の彫刻とかは美術あるあるやから。」
「男女の体の構造は熟知しているんやけれど。」
「これは何かの奇形児だったんだと思う。」

あかね。
「男性向け?歪曲した身体が好みとは。」
「劣った人間の思考は人間のものではないかも。」

すみれ。
「男性ってフリーの女性がいると。」
「モノにしたがったり。」
「女性の同意を取っていない場合があるわな。」

あかね。
「恋で結婚や関係を強制したりね。」

すみれ。
「女性の同意がまるでないやし。」
「何かされたい女性は特に。」
「男性は女性がされたいから。」
「していいとか。」
「女性は好きな人にされたいから。」
「相手を選ぶんやけれど。」
「その後の関係が怪しいし。」
「それを混同して。」
「女性に対して何でもしていいと勘違いしてないや?」

あかね。
「選択肢のない女性もいるよ。」
「選択できない女性もけっこういる。」
「でも、女性の同意を取るって考えてないよね。」

すみれ。
「これはいい女性だから貰ってしまおう。」
「でも、方法が恋による強制であったら?」

あかね。
「女性が望んでいる場合は例外でしょ?」

すみれ。
「なんか人に見られているけれど。」
「色欲に関する話題は公共の場ではできんわ。」

あかね。
「残念ですが。」
「わたし達は例外です。」
「例外の女性はそうなんです。」

すみれ。
「皆が輪になって踊っている遠くで。」
「木影で涼んでいるような比喩。」

あかね。
「単独行動。」
「ひとりより大勢の方が狙われそう。」

すみれ。
「十人の集団は動きが鈍いし。」
「単独行動する人は能力が高くて素早いから?」

あかね。
「狙いやすいのは十人の統率が取れていない集団。」
「一気に襲い掛かれば数人は仕留められる。」
「ハンターだったら。」
「十人の集団を狙えばいいし。」
「その集団は非武装なのが常だから。」

すみれ。
「何かの武器がないと単独でいられない。」
「合理的なのは単独者ではなく集団を狙うこと。」

あかね。
「なんでも例外な私達は集団さえも無視。」

すみれ。
「最近の新書はクオリティ超越的。」
「ちょっと散財するわ。」

書物を購入して持ち帰る。

本棚は満杯。

あかね。
「これ全部読むの?」

すみれ。
「いつか役に立つ場合が多いし。」
「これ以上、必要な書物はないでー。」

あかね。
「最新版に自分を更新ですね。」

すみれ。
「更新パッチとやらは多くはないし。」

あかね。
「古語辞典?」

すみれ。
「最高の資料は古語辞典やったわ。」

ふたりで実践したこの日。

とんでもない現象がありつつ。

再確認・再構成・再認識に迫られました。

お宮に参拝する時の方法が変化し。

信仰が進展した次第です。

例外の女性。

例外の人物は。

すべてが例外。

これまでの展開が通用しませんので。

行き当たりばったりになりがちです。

服従できない者は支配できない。


58


学問のすゝめ。

福沢諭吉の書籍が配られた。

のは。

おおよその基本が集約されているため。

すみれ。
「誰も読まないであろう有名な古典だわ。」

あかね。
「よく出てくるのに誰も読まないよね。」

すみれ。
「なぜ?」
「当たり前のように登場するのに。」
「翻訳を読んだ人をこれまで見たことなかったわ。」

あかね。
「それだけ教養の無い人がいるんだよ。」
「小学校まで全体主義教育だったから。」
「個人主義が個を確立するまで。」
「内容が理解できなかった。」

すみれ。
「日本は個人主義の国家だから。」
「全体主義は違法とも言えるわ。」
「それでも全体主義を辞めないでしょう。」
「日本国憲法まで無視するのは頭がおかしいと思うわ。」

あかね。
「歴史を見れば大半が個人主義でしょ?」
「英国の三銃士でさえ。」
「ひとりはみんなのために。」
「みんなはひとりのために。」
「という台詞があるし。」

翻訳。

個人は全体のために。

全体は個人のために存在する。

アレクサンドル・デュマ。

三銃士「角川書店」

すみれ。
「英国は変わった個人主義なのかな?」

あかね。
「法にかなっているのはこちらなんだし。」
「悪党の言い分はないよ。」
「法律の無知はそれを破ってよい口実にはならない。」
「言い訳も許されないでしょう。」
「彼らは自由を悪用している。」

すみれ。
「正しい人が追いやられる社会だけは。」
「阻止しないとだめやね。」
「たとえ悪人に非難されても。」

あかね。
「月を指せば指を認む。」

珍しく自習になったのは。

福沢諭吉の学問のすゝめを読むため。

すみれ。
「これって基本を網羅してない?」

あかね。
「とりあいず読んでおくと。」
「近代の様子や学問の基礎を知ることができるよね。」
「このくらい読んでいないと現代人なんて言えないでしょう。」

すみれ。
「メール入っている。」
「ミカちゃんが物好きだから。」

あかね。
「レミちゃんと下校を楽しもう。」
「珍しくすみれちゃんと別行動だね。」

すみれ。
「どうやらそうなりそうやわー。」

教師。
「チャタレイ夫人の恋人。」
「訳本が発売されると。」
「即座に逮捕者が出て。」
「有罪判決。」
「表現の自由はすべてが保障されず。」
「自由というのは表面上だけであり。」
「言論は自由と主張しても。」
「逮捕される場合は逮捕されるので。」
「表現の自由の法解釈は間違えてはいけない。」
「チャタレー事件は教訓です。」
「芸術作品であってもわいせつ要素は否定されないと。」
「表現の自由にも限界があります。」
「それを超えれば警察に介入されますのでご注意ください。」
「言論は自由ではありません。」

麗海。
「チャタレーは小説ですが。」
「出版社社長と訳者が有罪判決を受けていましたよね。」
「小説でも刑法で起訴されるのは。」
「いかに法に無知であるか知れ渡ります。」

教師。
「正直者が馬鹿を見る。」
「必ずしも法律や規則を守ればいいという事ではない。」
「時にはズルやインチキも必要です。」
「嘘も方便と言います。」
「嘘も時には手段として使わねばなりません。」

麗海。
「かなり早くに行動の自由を得て。」
「不合理な考えを破壊しました。」

教師。
「非合理な考えは捨てるに限ります。」
「感情論は特に。」

すみれ。
「感情移入すると欺かれます。」
「より理性的になるわけです。」

あかね。
「よく漫画とかで感情移入とか言っていますが。」
「感情論で物事を見るのはナンセンスかと。」
「感情で物事を判断すると、たいてい間違う。」

麗海。
「お母さんが行動の自由を教えてくれたので。」
「もう人間の言うことは聞きません。」
「神意は人間の考えと反転したものである場合が多いです。」

教師。
「自由に考えるのは良いことです。」
「行動の自由は一年生の時に繰り返し説きましたが。」
「何回も講義しますので。」

すみれ。
「子供は行動の自由が無いから。」
「ひとたび行動の自由を得れば。」
「不合理な要素を処刑しても当然。」

麗海。
「何かに罪を着せて縛り首にすればいいよ。」

あかね。
「SNSでつぶやくとけっこう反駁があるよ。」
「反駁も成立しないほど感情論が多いので。」
「理性が無いのでしょうね。」
「感情論でよくいままでやって来れたものです。」
「こう言い返しています。」
「それってあなたの主観でしょ?」
「この弁論って簡単に言い負かすお手軽な方法です。」

麗海。
「あなたの主観でしょ?」
「これって強調すると簡単に倒せるよね。」
「どうせあなたの主観なんでしょ?」
「いろんなヴァージョンがあるけれど。」
「便利。」

すみれ。
「相手の言論が主観に過ぎない事を突きつけるのは。」
「弁論の常套手段。」

麗海。
「相手のさする功名。」
「自分の実力によるというよりは。」
「相手が弱かったり失敗したために。」
「思いがけなく手柄や利益を手に入れること。」
「敵のさする功名。」

あかね。
「こうも言いますよね。」
「非学者論議に負けず。」
「学問のない者は、屁理屈を押し通し、議論に屈しない。」

教師。
「今日はこのテーマです。」

名馬に癖あり。

名馬ほど、どこか癖があって扱いにくいものだ。

という意から。

優れた人ほど強い個性を持っていることのたとえ。

下校中。

すみれ。
「ちょっと逸れるわ。」

あかね。
「途中まで一緒だね。」

麗海。
「不思議な女の子だなあ。」

ミカちゃんの家。

すみれ。
「なんか面白いものあるって?」

美香。
「これこれ。」
「TorBrowser。」
「ダークウェブ専用のブラウザ。」

すみれ。
「犯罪の匂いがするわ。」

美香。
「ダークウェブが過疎化している。」
「FBIとかが乗り込んでボコボコにしたから。」
「詐欺サイトしかないよ。」

すみれ。
「このブラウザは匿名性があるの?」

美香。
「手軽にIPアドレスを偽装して。」
「世界各地を経由するので。」
「素人ではこちらに辿り着けないよ。」
「通信は第三者に傍受されるから。」
「取り扱いは慎重に。」
「一般のWEB書き込みに利用している。」

すみれ。
「ニューヨークタイムズ。」
「ダークウェブ版のニュースを。」
「情報統制の国々に発行している。」

美香。
「今では意味がわからない領域になっているし。」
「むかしは犯罪専用の現場になっていたようだけれど。」
「殺人の依頼はできるよ。」
「お金を支払うと殺し屋は何もしません。」
「お金だけ貰って約束を破ります。」
「殺人依頼をしてしまったので。」
「依頼者は警察に通報すると逆に逮捕されちゃいます。」
「完全犯罪ですね。」
「完全犯罪にはポイントがあるから。」
「証拠が残らなければ勝ち逃げです。」
「社会には完全犯罪が得意な奴とかいるからね。」

すみれ。
「殺人詐欺ですか。」
「いい気味。」
「都市伝説とかネタが多いけれど。」
「殺し屋を雇うと詐欺に遭うのね。」

美香。
「TorBrowserは危険なブラウザだから。」
「知り合いの傭兵に教えてもらった。」
「何も知らずに使うとまずいので。」

すみれ。
「ダークウェブが犯罪ってむかしの話なのね。」

美香。
「大半のページは潰されて。」
「退屈なものしか残ってないよ。」
「アクセスするだけ無駄だけれど。」
「ブラウザ自体は元々軍用のものなので。」
「コミュニティサイトの専制政治対策に使える。」
「動作しない場合もあるけれど。」

すみれ。
「物好きやねー。」
「すごいの見たわ。」
「瑠璃の光も磨きから。」
「素質のある者でも。」
「修練を積まなければものにはならないことのたとえ。」

美香。
「パッシブモードで探知しているけれど。」
「内戦が敵側の敗北に終わろうとしている時に。」
「うっちゃりを食う。」
「なんか巻き返そうとしている。」

すみれ。
「まだ出す手があるんやねー。」
「どのくらい持っているのか。」

美香。
「ぎりぎりまで有利にことを進めておきながら。」
「最後に形勢を逆転される。」
「うっちゃりとは相撲の技。」
「土俵際まで追い詰められた力士が体をひねって。」
「相手を投げ出す技。」
「土壇場での逆転をたとえて言うことが多い。」

帰り際に。

すみれ。
「女性をはかりごとで閉じ込める計画は男性にある。」
「姦計は女性にかけやすいという理由で。」
「おおよそ女性のパターンは知られているので。」
「はかりごとというのは私が見たもの。」

悪女。
「もしもし。」
「ひょっとしてお前さんじゃないよね?」

すみれ。
「なんですか?」
「人違いでしょう。」

悪女。
「いやいや。」
「はかりごとで女性を封じ込めようなんて。」
「発覚した日にはたまらないさ。」

すみれ。
「ディープ・ウェブに書いてあるんやけれど。」

悪女。
「どれか教えてくれないかね。」

すみれ。
「断ります。」
「何か虫の居所でも悪いのですか?」

悪女。
「まあたまたま気分が悪かったのでしょう。」

すみれ。
「周囲に人がいないのを知っていましたね。」

悪女。
「あんたあたしの仲間を大量にやっつけた魔法少女じゃないか!」
「よくもやってくれたわね。」

すみれ。
「先制攻撃。」

悪女。
「この!さりげなく接近してやろうと思ったのに。」

すみれ。
「杖を手品で取り出して。」
「できた。」

悪女。
「こっちにも意地があるんだよ!」

すみれ。
「わざわざ待たなくていいのに。」

悪女。
「しねー。」

すみれ。
「無謀な!」

杖で吹っ飛ばされた悪女。

あんまりにも大きく飛ばされてダウン。

一撃必殺。

すみれ。
「この杖。」
「重量が1トンあるんやで?」

悪女。
「ああ!動けない。」

小さい投げナイフを数十本投げてくるも。

シールドを形成して防御。

すみれ。
「トドメ。」

悪女。
「ぎゃあー!!」

パトカーが登場。

悪女は取り囲まれた。

ジャーナリストが近くにいて。

すみれちゃんは計算して動いていたので。

人がいないようでバッチリ中継機を使っていたのです。

一部始終を見られて悪女は悪あがき。

拘束具で御用。

いつの間にか戦闘力が桁違いになっていて。

平凡な相手なら一蹴できるのです。

警察官。
「盗人の逆恨み。」
「盗人が自分の悪事はたなに上げて。」
「捕らえた人や被害者を恨むこと。」

すみれ。
「力は正義なり。」

刑事。
「また仕留めましたな。」
「今度は大物ですよ。」

すみれ。
「勝手に突っ込んでくるので。」
「弱者が戦わなくていいのに。」

すみれちゃん。

自衛隊の基地に行くように言われて。

簡易的な授与式で。

小さな勲章を貰いました。

一定数の敵勢力撃破で必ず貰えるもので。

数十人の将軍や兵士が獲得しています。

新聞にも載ったのはおそらく宣伝(プロパガンダ)でしょう。

紗理奈。
「すみれちゃんの実力は本物です。」
「リーダーを譲って良かった。」

すみれ。
「ちょうど人数いるし。」
「連携の確認。」

紗理奈。
「すみれちゃんが中心に入って。」
「小隊員は10メートルほど離れる。」

日葵。
「連携がやりやすいね。」

苺花。
「艦隊のように中心からの展開だと。」
「フレンドリーファイヤのリスクが少ないね。」

美香。
「役割分担が可能だし。」

あかね。
「遠距離攻撃と近接戦闘は既に決まっているからね。」
「支援担当は?」

すみれ。
「それを今から決めるんや。」

紗理奈。
「だれがやるの?」

すみれ。
「自己申告制。」

新しく支給された杖も試してみました。

小石を圧縮して弾丸を生成し。

杖から投擲弾のように発射可能です。

弾数が持っている小石の数に限定されますが。

手軽に使用できる武器として人気になっています。

重量は重くて。

1トンくらいあるのは。

ウォーハンマーとしての使用を前提にしているからで。

幼い魔法少女は軽量化された杖をよく使っていますので。

大人用に調整された杖を貰ったわけです。

ゴスロリ衣装のすみれちゃん。

仲間と一緒に模擬戦闘を繰り返しています。

木刀とコルクエアガンで。

すみれ。
「前より腕を上げたよね。」

美香。
「素手だけに頼っていたので。」
「自衛隊徒手格闘で魔術師を倒すのは難しかったから。」

紗理奈。
「すみれちゃん錬度すごくない?」

すみれ。
「実戦経験で戦闘力は桁違いになるのは。」
「戦の良識でしょ。」

あかね。
「動きが速くなっているよね。」

日葵。
「紗理奈ちゃんの奥さんも前より動きが違うよ。」

苺花。
「なんでわたしのツボ知っているの?」

美香。
「あれま?なんか最下位?」

あかね。
「違うよ。」
「ミカちゃんは電子戦担当だったから。」
「遅れてしまったみたい。」
「タイプが違うと劣っているように見えるけれど。」
「学者と兵士は比べられないでしょ?」

美香。
「それは一理ある。」

すみれ。
「さすがに体力あるよね。」
「これ以上の疲労は無理だわ。」
「体力温存。」

美香。
「意外な所で強みが出た。」

魔法を有効活用している女の子達。

最近の魔法少女はゴスロリを着ています。

変身する必要がないので。

リミッターを解除していることに気付かないからです。

最初からドレスを着ているパターンもあります。

アイドル衣装に変更するのは。

基本的にステータスであって。

男性の魔法使いでも豪華なほど優れているからです。

ステータスを無視して初めからゴスロリ衣装なら。

急な変化について来れません。

すみれ。
「チカちゃんとのどかちゃんはどこ?」

美香。
「賞金稼ぎだからね。」
「ターゲットを見つけたから。」
「連携しているのかも。」
「三日前から連絡ないし。」
「お金になる首を見つけたとかメールを最後に。」

乃土香。
「なんか用?」

千夏。
「片づけて来たんですけれど。」

紗理奈。
「夕日が。」

すみれ。
「おっと!これは日が沈むまでやらなくては。」

せっかくの魔法なので。

活用する女の子。

教訓として。

魔法使いは宝の持ち腐れになる場合もあり。

回避する傾向にあります。

日が沈む前に訓練場から立ち去りました。

思ったより連携は抜群だったのです。

異端邪説が暴動を起こしてから。

利害が一致したのか。

それから。

争い事が無くなりました。

どうやら理解したので。

お互いの争いごとに興味がないようです。

美香。
「出生に過失があったら?」

乃土香。
「過失を指摘すると言い逃れできないよ。」

千夏。
「なにかあったんですかー?」

美香。
「一知半解。」
「人間に仕えている人間を見ると不可解。」

千夏。
「世の中なんて。」
「鷺を烏。」
「こんなものですよー。」
「虚無主義で主観的になってますしー。」

乃土香。
「見ているものが違いますなー。」
「そもそも虚無主義って現実世界に影響甚大ですね。」
「いつの間にか真理とするものまで崩壊しています。」

千夏。
「知らない間に主観に陥っている訳ですか?」

美香。
「一の裏は六と言いますが。」
「なんか。」
「月を指せば指を認む。」

千夏。
「言えば世の常。」

女性に対してのはかりごと。

独り言をつぶやいて襲撃したのは偶然でしょうか。

その後。

悪女は妖女に殺されてしまったようです。

小異を捨てて大同につく。

小さな違いはあっても。

大筋で一致しているならば。

相携えて協力する。



59


伊勢へ七度熊野へ三度。

伊勢参り・熊野参りを頻繁に行うことを言い。

信心はどんなに厚くても厚すぎることはないというたとえ。

あるいは、信心の厚いことのたとえ。


学校の理想は多様性そのもので。

生徒の個性に合わせて。

幾つものパターンが存在します。

どんなものにも例外はあるので。

過去の教育の失敗や。

成功例を豊富に取り込んでいるためで。

理想のある教育が多くのスポンサーを呼んでいます。

教師。
「完璧な人間とは以下のような人物のことである。」
「イギリス人のように料理し。」
「フランス人のように運転し。」
「イタリア人のように冷静で。」
「日本人のようにユーモアがあり。」
「スペイン人のように謙虚で。」
「ポルトガル人のように勤勉で。」
「ベルギー人のように役に立ち。」
「オランダ人のように気前がよく。」
「韓国人のように忍耐強く。」
「インド人のように上品で。」
「ロシア人のように酒を飲まず。」
「トルコ人のように計画性があり。」
「イラク人のように温厚で。」
「ルクセンブルク人のように存在感がある人のことである。」

委員長。
「英語のジョークです。」

教師。
「ある豪華客船が航海の最中に破損して沈みます。」
「船長は退艦命令を出します。」
「すぐに船から脱出しなければなりません。」
「海に飛び込む必要があります。」
「船長はそれぞれの外国人乗客に言いました。」
「アメリカ人、飛び込めばあなたは英雄ですよ。」
「イギリス人、飛び込めばあなたは紳士です。」
「ドイツ人、飛び込むのがこの船の規則となっています。」
「イタリア人、飛び込むと女性にもてますよ。」
「フランス人、飛び込まないでください。」
「日本人、みんな飛び込んでいますよ。」

委員長。
「日本人は自己主張が弱く。」
「対立を避けたがります。」
「議論に積極的に参加しません。」

教師。
「言語化できないものは無いものと同じ。」

委員長。
「世界から見て日本はネタですからね。」


教師。
「徹底的な議論で高い考え方を見つけ出そうとし。」
「議論の末に両者の結びつきが良好なものになることを目指すのが。」
「欧米の個人主義の伝統的な態度である。」

あかね。
「アラビアのインターネット。」
「惑星日本。」
「ヨーロッパのインターネット。」
「日本人は宇宙人。」

教師。
「日本とルーマニアの幼稚園の交流を図るため。」
「それぞれの国の園児たちの描いた絵や写真の交換イベントを企画。」
「実施したことがあります。」
「その時に日本から送られて来た一枚の写真を見た。」
「ルーマニア人の女性がチャウシェスク時代のようであると。」
「日本の園児たちがきちんと整列して整っている集合写真ですが。」
「なんだかチャウシェスク時代みたいね。」
「奇怪に思った理由を問うと。」
「みんな同じ制服を着ているじゃない、同じ帽子も被って、それできっちりと列に並んで。」
「写真に写っている、チャウシェスクの頃がまさにそうだったわ。」

すみれ。
「世界レベルからして日本はどうなのか。」
「検討の余地あり。」

教師。
「率直な感想。」
「別のルーマニア人。」
「チャウシェスク時代は同じ服を着せられて。」
「それに番号を付けられた。」
「番号で呼ばれることもあったんだぜ。」
「まったくひどい話さ。」
「その記者は自分の中学時代の頃を話した。」
「ルーマニア人の友人の反応。」
「まったく信じられない!チャウシェスク時代よりもずっとひどいじゃないか!」
「日本は自由な国だと聞いていたが!」

委員長。
「全員が同じ意見ではありません。」
「全体主義は解体すべきです。」
「破壊してもペナルティはありませんし。」
「他人は自分とは違うものと理解すべきです。」
「女性がこうだからって誰が決めたんですか?」

教師。
「自分で創造してみてください。」
「勝手に女性を定義して従わせたのは誰なのか。」
「要するに何かを定義して服従を求めているのですから。」
「議論開始です。」

麗海。
「女性であることを。」
「負い目としてではなく。」
「強みとして利用すべきだと直感していました。」

あかね。
「エスティ・ローダー。」
「いいもの引用してきたね。」

すみれ。
「女性特有のスペックは使わないと無駄になるし。」

麗海。
「わたしのノート。」
「理性的な女性を目指しています。」
「あまりに理性的に綴った為に。」
「感情的になる人は読むことのできない内容になっているよ。」
「理性的な分析が多いのは。」
「合理的な思考の結果であって。」
「女性が合理的な考えをしないのも。」
「合理主義の観察の対象になった。」

あかね。
「割に合うように計算し尽くしたシミュレーションだね。」

すみれ。
「アインシュタインは思考実験というものをよくやっていて。」
「そこから発展させてシミュレーションにしたんやな。」

麗海。
「ボーボワールを引用すれば見えるようになるし。」
「世人の女性を見れば見るほど信じられなくなる。」
「女性は見たままの通りの程度である訳がないので。」
「よくある女性のパターンは本当の姿ではないと。」
「いまでも信じていないし。」
「これからも信じない。」

君子。
「教育されて大人になって結婚して育児で老いる。」
「確かに女性は満足かもしれないけれど。」
「私から見ればあんな姿は真なる女性の姿とは到底思えず。」
「美貌の持ち主も才の持ち主も逸脱できないような構図が続いているも。」
「私からはその構図が見えてしまうため。」
「女性はこういうものだという定義がそのまま強制に出ているように思えるし。」
「女性を見る毎にあれは本物ではないと思いたい。」
「どちらにせよ世人の女性のあの姿は信じていない。」

麗海。
「ランチの仲間が揃ったね。」

委員長。
「新しい女性のモデルが登場していないと指摘されているものの。」
「この時代では新しいモデルが誕生するような要素がないので。」
「では、女性はあれが真実であると言うのであれば。」
「それすらも信じたくはないし。」
「あれが女性であると証拠があっても。」
「信じないし。」
「証拠歴然であると出てきても。」
「信じようとはしない。」
「きっと、人間の女性の限界なのだろうと言って見た所で。」

すみれ。
「男尊女卑ですと?」
「男尊女卑すらも信じないすみれちゃんに問いかけても無意味だわ。」

あかね。
「ボーボワールの言う事に従えば。」
「女性に関する懐疑的な姿勢は成立するし。」
「本当にあれは女性なのか。」
「女性であって女性ではない。」
「これはボーボワールの観測と合致するのではないかと。」
「試しに女性から結婚と育児を取り上げてみると。」
「女性は自分で何かしようとするので。」
「数年で別物になっているでしょうし。」

麗海。
「女性はなぜ結婚しないといけないのですか?」
「結婚する意味はあるのですか?」

君子。
「任意でしょう。」

生徒。
「結婚なんて本人の好き勝手でしょ?」
「当事者じゃないならスルーで。」
「ただし、それが正しいという価値判断は否定するけれど。」

委員長。
「ある者は結婚しかないという理由で喚くし。」
「女性から男性を排除すると。」
「この考察はかなり強力になる。」
「ボーボワールの格言を言い換えると。」
「よくいる女性については。」
「あれは女性であって女性ではない。」
「女性から男性を取り上げてみれば。」
「見えてくるものがあるので。」
「男尊女卑は何があっても信じないでしょう。」
「本当に女性はああなのか疑い始めると。」
「どう出ても女性には何かあるような雰囲気がして。」
「あれ以上にならなかったら何になるのか。」

あかね。
「女尊男卑。」

委員長。
「男の子から友達伝えで呼び出されて。」
「告白されるとわかり。」
「性的に見られた事に嫌悪して。」
「待ち合わせ場所にいなかったことにして。」
「逃げ出した女の子がいましたよ。」
「相手の男の子はこんなのが当たり前だと思っていて。」
「性的に見られたのが気持ち悪いと。」
「男の子は利己的であったと。」
「この実話は最高です。」
「合理的な思考の賜物です。」

あかね。
「女性の人生は決定論?」


すみれ。
「プラトン。」
「国家を参考に論じますと。」
「いろいろ興味深い。」

麗海。
「自由とは実定法が規定しているに過ぎないので。」
「自然界での自由とか。」
「何の束縛もないとかはありえないものです。」

すみれ。
「法律が自由を定義しているので。」
「法律以外の自由はありえないわけです。」
「法律が自由を保障しているので。」
「法律を除けばそこに自由はありません。」

あかね。
「実定法が通用しない事態では。」
「自由など無効という訳です。」

麗海。
「自由とは好き放題という意味ではなく。」
「法律の枠内で自由に振舞えますよ。」
「という意味です。」

あかね。
「実定法が及ぶ範囲内での出来事なので。」
「法律を除いたらそこに自由はありません。」

すみれ。
「日本国憲法には。」
「すべて国民は、法の下に平等であって。」
「人種、性別、社会的身分又は門地により。」
「政治的、経済的又は社会的関係において。」
「差別されない。」
「と書かれていますが。」
「これは法の下に平等があるので。」
「法律以外の領域では平等なんて存在しません。」

麗海。
「平等なんて言いながら。」
「法律で定義されているに過ぎない。」
「でも男女同権は日本国憲法で定義されています。」

あかね。
「平等は法律だけが規定するもので。」
「能力や財産や運気。」
「技能や力量や知性までは平等ではありません。」
「誰が勝利するのか誰が敗北するのか。」
「そこまでは平等ではないんですね。」

すみれ。
「法律の下に平等なだけで。」
「法律以外では平等に扱う理由なんてありません。」
「自由は法律が約束した範囲内での出来事で。」
「平等も法律が約束した範囲内での出来事なんですね。」

麗海。
「良く解釈するのも悪く解釈するのもどうでもいいし。」
「自由とか平等の正体は法律が約束したものであって。」
「これをどう解釈するのかはどうでもいい。」
「書かれた法を攻撃したものです。」
「日本国憲法では自分に有利な約束ばかりありますが。」

あかね。
「実定法なんて信じていませんので。」
「自国の法律をどのくらい活用できるのか。」
「そして実定法を無視する人間がどのくらい実在するのか。」
「確かめた方が良いでしょう。」
「意外にも法律を無視する人間ばかりで。」
「よく考えますと。」
「法律を除けば自然界は自由でもないし。」
「自然界は平等には扱ってはくれません。」
「なので自由とか平等とかは法律が約束したもので。」
「自然界には存在しないものです。」

麗海。
「弱者有利に制定した法律は。」
「奴隷道徳に陥りますよ。」

すみれ。
「奴隷道徳からして悪だから罰する。」
「なんてことのないように。」
「奴隷道徳からして善だからという理由で。」
「贔屓することのないように。」
「重要なのは。」
「法律も万能ではありません。」
「実定法そのものは知っていれば。」
「自衛に有効活用可能です。」

麗海。
「さて。」
「誰でも公平に扱いますと。」
「自慢している人に向けて言いますが。」
「刑務所の囚人まで公平に扱えますか?」
「犯罪所も公平に扱えないと。」
「どこが公平なのか疑わしい。」

あかね。
「一般人とか言う人々と。」
「犯罪者には違いが無いと思われますが。」
「公明正大と言いながら。」
「自分でそう考えているに過ぎませんが。」
「囚人に対して慈悲深くあるのは。」
「善悪を超えた所にあります。」

麗海。
「本当に思いやりがあれば。」
「囚人の不幸を嘆くでしょう。」
「公正ならば囚人の人権も認めるはずです。」

すみれ。
「信じられてきた自由とか平等とかの正体は。」
「法律が約束したもので。」
「法律以外の自然界は自由はないし。」
「平等に扱ってくれることはありえないと理解できたでしょう。」
「この世には法律よりも強い存在で溢れています。」
「人間の力が及ぶ範囲が実定法であって。」
「法律の正体は人間の力が及ぶ範囲で。」
「共存共栄のルールを作りましょうとのことで。」
「人間の力が及ばない超自然的要素までは対応しておりません。」

麗海。
「法律の正体は共存のルールなんですね。」

あかね。
「人間の力が及ぶ範囲でのルールなので。」
「人間の力を超えたものには対応していませんし。」
「人の力を超えるものならばいくらでもあります。」

すみれ。
「法律の内容を理解していなかったのですし。」
「法律の使い道も知らなかったのです。」
「日本国憲法は使い勝手が良くて。」
「自分を有利にします。」
「他人からの攻撃を防いでいる点もあり。」
「不要な攻撃は実定法が予防している場合があります。」
「こちらも攻撃できませんが。」
「敵側も攻撃できません。」
「しかも六法全書の最新版を把握していれば。」
「敵の攻撃に反撃が容易です。」
「衆愚は実定法を頻繁に無視していますから。」

麗海。
「しかし法律を把握するのは自然法を知らなければ。」
「そもそも使い方もわかりません。」

あかね。
「神様は法律よりも強いので。」
「人間の驕りはそこまで。」
「ゼウスのように洪水で流す事も可能ですし。」
「自然災害を使って人を殺害する事も可能ですから。」
「プラトンが言う。」
「神様から見た正義が必要ですね。」
「プラトンの書籍。」
「国家では神々から見た正義は隠せないと言われています。」

すみれ。
「プラトンは解説します。」
「この世界では正しいとは強者の利益で。」
「正義は支配者が規定したもの。」

あかね。
「しかし本物の正義は神々の前では試されます。」
「本来の正義は人が決めるものではなく。」
「神様に隠せないものです。」

麗海。
「プラトンの国家は岩波文庫でありますね。」
「多読しましたが。」
「実際に読み返して習得する本は限りのあるものでした。」

すみれ。
「第一三条。」
「すべて国民は、個人として尊重される。」
「個人主義の表明。」
「個人主義が推奨されています。」
「全体がこうだからという理屈は強要罪。」

あかね。
「信教の自由。」
「何人も、宗教上の行為。」
「祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。」

麗海。
「葬儀に出席した事は一度もありません。」
「墓所に近寄った事は一度もありません。」
「結婚式も宗教的という理由で一度も行きません。」
「実定法対常識という戦争です。」
「法律と喧嘩する一般人なんて下らないよ。」

あかね。
「法律を厳守できる民間人なんて見た事はありませんが。」
「いつの間にか刑法に触れている場合もありますし。」
「知らないという理由で免除はされませんね。」

すみれ。
「神様は人がどんな理屈を言っても制する事が出来ると知って以来。」
「法律や常識には不信感を持っています。」

あかね。
「疑うから真理が多くなる。」
「疑う事は推奨されていますよ。」
「福沢諭吉の啓蒙思想は役に立ちます。」
「信の世界に偽作多く。」
「疑の世界に真理多し。」

委員長。
「だから全員で抗議した。」
「違います?」

麗海。
「男性目線の女性を信じたことは一度もないし。」
「女性目線の男性を信じたことは一度もないし。」
「具体的な証拠を以て女性を説明する者が出てきたとしても。」
「地球のどこかで蝶々が飛んだからだとか。」
「田舎のカブトムシが転落したとか。」
「蛾がキャンプ場に侵入して燃えたとか。」
「そのせいだと言い張るでしょう。」

君子。
「女性蔑視という考えも。」
「元々は女性が低い立場にあるという物言いでしょう。」
「始めから対等な立場ならそんな言い回しにはならないので。」
「丁度、詐欺師のように狡猾な色男を見た後。」
「抗議する立場の反対に居る俗物をなんとかしたほうがいいかと思われる。」
「表面だけ見て根元は見ないので。」

すみれ。
「知識は伝えることができるが。」
「知恵は伝えることができない。」

あかね。
「それが本音だよねー。」

ランチの後は。

世界各地で発生した大規模な戦争をホワイトボードに書いてみる。

資料不足で中々苦心。

朝鮮戦争・ベトナム戦争・フォークランド紛争・湾岸戦争・イラク戦争。

アフガニスタン内戦やイラン革命。

イラン・イラク戦争。

パナマ攻撃。

カシミール紛争。

チェチェン紛争。

中東戦争(第四次まで)※中東という表記が適切かは異論がある。

イギリスとフランスの連合軍がリビアに空爆した事もある。

戦争の影はいつでもあり。

特に東西冷戦を乗り切った危機は過去のものではない。

委員長。
「クイズです!」
「戦争とは言いますが。」
「銃剣突撃して来る兵士に遭遇したら。」
「どうしますか?」
「相手はあなたを倒して。」
「やったー!と叫ぶ準備は整えています。」
「敵兵はライセンスを持っていて。」
「殺しても罪には問われませんし。」
「それでも権利濫用ですけれどねー。」

あかね。
「何を論じていたのかわかりません。」
「強盗が来ると必ず負けている所を見ると。」
「戦争論が正しいことになりますが。」
「平和主義者が強盗を倒したら。」
「平和論が正義ですよ。」
「平和主義者が敵国を倒したら。」
「異論は出ませんよ。」
「平和主義者が敗北するのであれば。」
「何を論じていたのかわかりません。」

君子。
「間接的に弱者を軽蔑しているのでは。」

麗海。
「弱いのが嫌だという人は見たことがないです。」
「自分が弱いのを拒否して力を得ようとする人とか。」

あかね。
「奴隷道徳で遊ばなくていいのに。」

すみれ。
「世界各国の意見が一致するとは思えないわ。」

委員長。
「論じることに意味があるのだー。」

授業開始のアナウンス。

錬度をなるべく短期間で上げるという。

理想だけに全部を投入した私立学校。

意外にも成果があって。

ブランド化しそうです。

フットボールの育成方法からヒントを得たのが始まりで。

-理想のない教育は未来のない現在と変わらない-

軍事関連の教科。

教師。
「強力な核ミサイルを搭載した弾道ミサイル。」
「通常なら迎撃されるものの。」
「迎撃に失敗するか。」
「迎撃できない方法で攻撃された場合。」
「特にステルス爆撃機による核爆弾投下などを想定すると。」
「冷戦時代にはこの構図があったので。」

委員長。
「核を撃ち込むと必ず反撃されるので。」
「報復を恐れて使いませんね。」

教師。
「それでも全部で一万五千個は確認されています。」

生徒。
「原子力発電所は原理違いますよね?」

教師。
「そうですよ。」
「火力発電所と似たような原理です。」
「今後、水素発電所や核融合発電所に交換されるでしょう。」※TST-2装置が稼働中。

女の子。
「まだ実験段階ですからね。」※フランスに建設中のイーター国際熱核融合炉がある。

教師。
「核が落とされると。」
「着弾地点上空二キロメートルで核が作動。」
「爆発後0.5秒程度で表面温度が約7000℃に達する。」
「半径数百メートルの火の玉が出現。」
「一秒で範囲二キロメートルの大きさになる上に。」
「とてつもない衝撃波が発生する。」
「付近の人々のうち。」
「屋外にいる人は数千℃の高熱によって一瞬で蒸発。」
「秒速三百メートルの衝撃波によって屋内にいる人も埋まる。」

麗海。
「それを作ったのは人間です。」
「それを止めようとするのも人間です。」

委員長。
「なんか矛盾してない?」

教師。
「是を問うのではなく。」
「何を食らっても平気でいるように知識を出しているだけです。」

女の子。
「そうですよね。」
「誰かのせいで自分が滅んだりするのは。」
「迷惑極まりないですし。」
「最大まで他人を排除したいので。」

生徒。
「その遊撃戦法いいね。」

教師。
「熱波で火災多発。」
「食らった人の中で。」
「熱傷のダメージが25〜30パーセントになると火傷で確実に死亡。」
「30キロメートルの範囲で爆風。」
「周辺都市のガラスが全て割れる。」
「呑気に動画撮影すると危険で。」
「そもそも爆発閃光を直視すると目に障害を負う。」
「核爆発から二十分後。」
「黒い雨、死の灰と呼ばれる放射性降下物が周辺地域に降る。」
「一時間は続く。」
「その後に高線量を浴びて急性放射線症で死者多数。」
「半径2キロメートルの放射線量であれば。」
「放射線を浴びた後48時間以内に必ず死亡する。」
「救助が始まっても。」
「熱傷の患者の中には放射線を浴びたせいで重症化。」
「死者が次々と増えていく。」
「数週間後にも急性放射線症で死者が続出する。」
「半年から数年で放射線の影響が次々と出てくる。」
「シミュレーションですら人間の力の集大成は人間を滅ぼすくらい強い。」

すみれ。
「中途半端は嫌い。」
「直撃を食らうか関係のない所にいるかの二択がいい。」

あかね。
「放射線は自然界にあるものだよ。」
「木星の衛星とかは放射線が強くて。」
「宇宙では大量の放射線を浴びるから。」
「宇宙飛行士は生涯1000mSvを超えないように工夫される。」※100mSv以下では健康被害はないよ。

教師。
「逃げ方は。」
「爆発地点から深い所へ入る。」
「最良候補は地下。」
「地下鉄や地下街など。」
「とにかく深く潜る。」
「数分しか時間はない。」
「三十秒くらい時間があればいいほうで。」
「着弾地点が近いと。」
「地下に逃げても衝撃波と熱風。」
「致死量の放射線から逃れるのは困難。」
「核攻撃から無事であっても放射線を避けるため。」
「七時間は最低必要。」
「48時間以上を目安に待機。」
「それを目安に放射線が減衰。」
「すぐに出ていくと放射線を浴びる。」
「核爆発は短時間で崩壊する物質なので。」
「原発事故みたいに長時間持続しない。」

麗海。
「子供は大人の言う事を鵜呑みにします。」
「自発的な学習はできませんか?」

教師。
「私に万能を求めるのですか?」
「私だって万能じゃありませんからね。」

すみれ。
「メフィストフェレスの言葉やん。」

あかね。
「言いえて妙な台詞だけれど。」

教師。
「冷戦時代は核ミサイルの発射はいつでも可能だったので。」
「何かの過ちで核ミサイルの撃ち合いになったかもしれないけれど。」
「無事乗り越えている。」
「ソビエトは崩壊したけれど。」

授業の内容。

世界から見た日本。

現代の日本だけで何も考えらないと分かり。

いかに狭い世界で気づかないのか。

最近は世界レベルで見なければダメです。

放課後。


部活で忙しい生徒多数。

麗海。
「ちょっと来て。」

すみれ。
「なあに?」

あかね。
「告白?」

麗海。
「変身。」

メイド服。

ベネツィアマジック。

すみれ。
「えー?魔法少女?」

麗海。
「まだ登録していないよ。」
「詳しい人に尋ねたら。」
「能力が足りていないから。」
「役には立たないって。」

あかね。
「戦闘以外にいろいろ使えるのでは?」

麗海。
「リミッターを解除する時。」
「アイドル衣装にチェンジするのがステータスだけれど。」
「そうした手品なしで使う場面が多いよ。」
「戦闘力は期待できないかも。」

すみれ。
「全国で数千人しかいない魔法使いはレアなのに。」
「あっさりレミちゃんが変身すると。」
「なんだか好きになる。」

麗海。
「もっと好きになってよ。」

すみれ。
「ああ!友達の女の子に芽生える恋心!」

あかね。
「冗談で詩を作らないで。」

すみれ。
「どんな技あるん?」

麗海。
「相手を押すと大きく吹っ飛ぶの。」
「相手を持ち上げて投げ飛ばすとか。」
「けっこう地味な格闘系かな。」

すみれ。
「戦闘タイプじゃないのかな?」

麗海。
「指定した魔法使いに一定時間攻撃無効化とか。」
「使いこなしてもこれは計略に向いているよ。」
「策士の訓練をしたほうがいいって。」

あかね。
「あんまり見たことのないタイプなんだね。」

麗海。
「ビームソードを貰っていて。」
「ブロートーチを高圧縮して刃にしたもの。」
「可能な限り小型軽量化され。」
「パワーパックの交換でリロードして使うもの。」
「バーナーで燻るものを圧縮して剣にしているので。」
「威力は鉄を溶かして装甲車も切断する。」
「扉などはひとたまりもない上に。」
「大型の装置ではないという最新兵器。」
「接近戦では強いものの。」
「距離が離れると敵を倒せないので。」
「工兵が装備する武器みたい。」

あかね。
「誰から貰ったの?」

麗海。
「詳しい人がいて。」
「お母さんの知り合いに科学者がいたから。」
「試作品をくれた。」
「戦場に出るならという条件で。」

すみれ。
「内戦が長引いたら。」
「即戦力にはなるけれど。」
「戦場では敵味方同時にバタバタ倒れていくから。」
「レミちゃんを出したくはないわ。」

あかね。
「既に慣れている私達に任せて。」

麗海。
「すみれちゃんって地域のリーダーだったよね?」

すみれ。
「その通り。」
「仲間と一体化するチームだけれど。」
「来るとしたら支援部隊になるわ。」
「そこは矜持で頼む。」

あかね。
「プライドと矜持は似て非なるもの。」

すみれ。
「奴隷は義憤なんぞ抱きませんし。」
「憤慨もしません。」

麗海。
「すみれちゃんもあかねちゃんも好き。」

すみれ。
「調和するグループという趣旨やし。」

あかね。
「調和を大切にしています。」

麗海。
「魔法少女でいいのかな。」
「なんか血を血で洗うような世界に放り出されるのでは。」

あかね。
「それは卑屈です。」
「自分を低く見ています。」

すみれ。
「倨慢は実際以上に自分を高く見積もること。」
「最大に値するとアピールするのが矜持。」

あかね。
「自己主張で矜持を言わないと。」
「一度、偶然すごいものを得ても。」
「それ以上に大きいものは手に入らない。」
「しかし矜持は最大まで求められるし。」
「実際に値する。」

麗海。
「受け入れます。」
「登録して訓練してみますね。」
「あの科学者さんに尋ねてみます。」
「お母さんの同級生なんですよ。」

すみれ。
「すみれちゃんは敵兵を随分殺したけれど。」
「これは言います。」
「すみれちゃんはそうなるざるを得なかった。」
「過ちは信じたことだけ。」

あかね。
「反出生主義の立場を取りますと。」
「生まれた後に間違っていることになったので。」
「出生が結果論で間違っていたことになります。」
「農家とか離島とかでのんびり過ごせばいいだけですから。」
「こうした矛盾はあります。」

麗海。
「出生は自己矛盾を抱えてそれを物理的に解決できない。」
「という意味ですか?」

すみれ。
「生まれたからしょうがないと言ったら。」
「出生が間違えなければいいだけやし。」
「反出生主義を表明すれば。」
「出生が間違えていたことになるから。」
「やっぱり矛盾している所は説明できません。」

麗海。
「それでは解決はできなくても解消はできますよね。」
「ヴィトゲンシュタインを引用して。」
「出生なんぞ出生の過失にすれば解消。」
「未必の故意。」
「確定的故意。」
「認識ある過失。」
「解決はできないが解消はできる。」

あかね。
「それだと何の責任を取らなくてもいいでしょう。」
「どうやって取るの?」
「出生を逆手に取れば利用価値はありますね。」

すみれ。
「出生は逆手に取れば都合がいいわ。」
「レミちゃんナイス。」

麗海。
「逆説的に考えたんです。」
「やっぱり調和するグループはいいものです。」

メイド服のコスプレ。

変身が持続。

まだ慣れていない。

魔法少女には。

リミッター解除の瞬間に。

手品で衣装を変える癖がある。

何か内面に変化があったようです。

あかね。
「雰囲気が違っている。」

麗海。
「可能性がないものをすべて除外したら。」
「いかに可能性がなさそうでも。」
「残ったものが真実だ。」
「シャーロックホームズ。」
「出展。」
「白面の兵士。」

すみれ。
「いろいろ変わったようだけれど。」

あかね。
「魔法少女は好機ですからね。」
「その人の内面を解放して。」
「外部からの力を無力にしてしまう。」

麗海。
「リヒリストからして。」
「出生の感想ですが。」
「外に出れば。」
「アスファルトの道路とコンクリートの建物があるだけで。」
「デザインセンスなんてどれも平凡な商店街の看板。」
「金銭だけが目的の店。」
「街路樹も形式的に自然を作り出しているだけで。」
「特にこだわりもない見かけだけの自然主義。」
「公園は何をすればいいのかはっきりしない中途半端な施設で。」
「遊具も形式主義。」
「フットボール場は唯一まともな設備でも広さが足りない。」
「野球場は真面目に作られていたも。」
「どれも平凡なデザインでどこも同じ景色がある。」

あかね。
「殺風景と言いたいのね。」

麗海。
「車道では自動車が行き交うも。」
「何のために行き交うのかは説明が無い。」
「生活だけに行動しているのでは。」」
「間接的に人の生涯など無意味になっていると自白したようなもので。」
「時間制限のあるゲームとしか思えない。」
「学生は自転車で往復するだけで。」
「老人は失うものが無かった。」
「子供も親子も何の意味があってそこにいるのか理解できないし。」
「生まれる事が何か価値のあるものをくれるのかは大いに疑問があるよ。」
「生まれてからの展開は誰かが決めた価値判断が強要されて。」
「客観的に見れば価値の無いものを無理強いされているだけで。」
「私にとっては巻き込まれるだけで割に合わない。」

すみれ。
「ニヒリズムと反出生主義が合流したようですが。」

あかね。
「あれ?反出生主義とニヒリズムって同じものじゃないの?」

すみれ。
「ちょっと違うみたいやでー。」

麗海。
「出生。」
「あんなのに合理性が認められない。」
「価値の無いものをよこす代わりに時間を徴収していく。」
「はい生まれたから。」
「これね。」
「という機械的な工場に思える。」

あかね。
「何かがコントロールしているようなシステムですもんね。」
「せめてどこの神様が望んだとか。」
「ここのお宮に行けばいいよとか。」
「事前に通知がありませんし。」
「説明もありません。」

麗海。
「そう言えば学校教育は自分が正しいなんて一言も発言していないので。」
「正しくないと知った。」
「だって、教科書に。」
「学校教育は全て正しい。」
「なんて書いてないので。」
「正しくないのは明らかです。」

すみれ。
「そうですね。」
「教師が自分は正しいなんて一言も言っていませんし。」
「それが自白した内容です。」

麗海。
「文芸とか文化を見たら。」
「少しはまともなのがあって。」
「新しいものと言えば時々出て来るも。」
「消費する速度の方が圧倒的で。」
「次から次へと出さないと無くなってしまう。」
「コンテンツとやらは足りていない。」
「常に不足している。」

あかね。
「生活基盤が無いとそもそも発生しませんよ。」
「文化って定着が遅いようですが。」

麗海。
「文学。」
「おおよそ運だけで勝ち残った連中が誇っている領域で。」
「シェークスピア辺りで文学を書く理由はないような気がする。」
「現代文学は書く意味すらない同じ事の繰り返しなので。」
「ゲーテのファウストとか読んで納得しておけばいいし。」
「わざわざ運だけでのし上がった技術も力量もない小説なんぞ読むより。」
「古典文学で明らかに足りている。」
「よって新しく執筆する価値はないし。」
「執筆しても。」
「凡人の下らない物語が展開されるのだから。」
「現代人がやっている行為の縮図が小説に反映されているだけで。」
「何がやりたいのか分からない。」

すみれ。
「古代ギリシア文学と比較対象にもならない。」
「凡人が書いているのなら作品も凡作だわ。」

あかね。
「戯曲は狂気の詩人だけの特権です。」

すみれ。
「デーモクリトスはヘリコーンから正気の詩人を締め出した。」

あかね。
「ホラーティウス詩論だね。」

麗海。
「価値のあるものと言えば美術くらいかなと。」
「なるほど画家というものはよく道理を理解している。」
「自然科学は生活には欠かせなかった。」

すみれ。
「虚無主義のオンパレード。」
「最高や!」
「能動的ニヒリズム!!」

あかね。
「消極的ニヒリズムではありませんね。」

麗海。
「テレビとか家電製品とか。」
「さっさと終わらせる都合の良い物品です。」
「それでも時間は足りませんが。」

すみれ。
「ニヒリズムの一部と化しているような。」
「批判から開始されて肯定するようになるわな。」

あかね。
「普通というものを壊しているみたい。」

麗海。
「テレビで芸能人が出ても。」
「運くらいしか取り柄が無いと思って以来。」
「興味を失っているし。」
「エンターテイメントならもっとハイセンスな行為が要求されるでしょう。」
「芸能人も消費されるコンテンツに過ぎないのか知りませんが。」
「価値を感じない。」

あかね。
「本人はどうなんでしょう。」

すみれ。
「視聴者有利だと思うやけれど。」

麗海。
「名声を得れば市街地には出られず。」
「人気者はストーカーされる。」
「有名になればなるほど欠点に寛大であったその他大勢が。」
「厳格になるだろうし。」
「名誉など既に貰っているので別として。」
「一応は求める理由はあるのだろうと思う。」
「アイドルも同じく。」
「芸能人が出現しても。」
「なんのためにあるのか問われると回答できないようですし。」
「そう言えば芸能人の大半は既に忘れられていて。」
「あんなアイドルいたっけ?」

あかね。
「主役は誰かについての論争は絶えませんね。」
「テレビで誰が主役なのか。」
「誰が脇役なのか。」
「固定されていません。」
「でも主役になれば舞台はその人のもので。」
「脇役は道化師らしくするだけ。」

麗海。
「金銭と言えばあるだけ困らない究極のアイテムであるし。」
「生活だけで生涯を終えるのだから。」
「求めてみる理由には納得できる。」
「誰もが欲しいのが当たり前なのですし。」
「生活だけの世界で金銭が最優先事項なのは誰も異論を挟まない。」

すみれ。
「稼いだお金は虚偽ではありませんし。」
「成果が報酬として金銭になる。」
「能力に対する正当な報酬なのではと。」

あかね。
「一万円札を無視できる人間なんていないっ!!」

すみれ。
「サッカー部がやっているわな。」
「あれについては?」

麗海。
「スポーツを見ると優生学の事を考えてしまう。」
「世界からスーパーマンみたいなのが集まって競うものだから。」
「劣等種はそもそも子孫を増やさない方が人類のためになるし。」
「優秀な種族が子孫を増やすのが合理的なのだし。」
「スポーツをやってみるとあまりの実力差に絶望するだけだし。」
「別物を相手にするわけだから。」
「スポーツで才能があっても役に立たない。」

あかね。
「みんな上手なので。」
「全員強ければ敗北する場合もあります。」
「フットボールなんて全員が上手なので。」
「勝てる訳がありません。」

すみれ。
「フットボールなら。」
「全員が才能のある選手なので。」
「天才対天才で激戦区。」

麗海。
「才能とか言っているが。」
「古代ギリシアタイプの天才の私は。」
「狂気に任せているので。」
「狂人に才能とかに関しての質問はなしです。」
「他の天才を滅多打ちにしても気が済まないので。」
「自分と同じ天才を敵に回した際の作戦も万全なのだから。」
「狂ったような力を見て逃げ出すに違いない。」

すみれ。
「でも地味なものが好きなのでしょう。」

麗海。
「まともな食事は最高のもので。」
「間食はしばしば健康に毒で。」
「豪華な衣服は意味があるから着る。」

すみれ。
「能動的ニヒリズムは時代のニーズってもんや!!」

あかね。
「見事に全ての価値を否定していますね。」

麗海。
「というよりは。」
「悪いものがあまりに多く。」
「ライトサイドは知っていてもダークサイドには無知。」
「良いものだけを見て知ったような言葉は攻撃される危険がある。」
「悪いものを告知する人は名言と呼ばれる。」

すみれ。
「ほとんど同じ意見だわ。」

あかね。
「私も似たような意見です。」

麗海。
「所で。」
「道徳的に良くないと非難する人と。」
「力で打ち負かそうとする人がいて。」
「叩きのめされて。」
「道徳的に良くないんだとか言い放っても。」
「力で勝利した人は攻撃を続行できるし。」
「気絶するまで殴られた道徳的な人は。」
「そういえば道徳ってなんのことだ?とか最後に言われればおしまいで。」
「しかも合法的な喧嘩ならばなおさら。」
「力で叩きのめされて道徳的に良くないとか言われても。」
「言っているくらいなら武装した方が良いのではと。」
「個人を危険と見なした集団が道徳を創作して従わせる。」
「というのが道徳なので。」
「負け惜しみはその辺でやめてほしい。」

あかね。
「打ち負かした者より強い者が来て。」
「戦ったら。」
「さっきまでの勢いはありません。」
「強者と強者の戦い。」
「弱者が戦うな。」
「という意味ですね。」

すみれ。
「弱者が戦うなというのは正論かと。」

あかね。
「強い相手と戦い続けると。」
「強い者と強い者の対戦は。」
「結果論で生き残ればいいものですよ。」
「戦場なんてそんな雰囲気です。」

すみれ。
「要するに道徳を破壊したいみたい。」

あかね。
「現代で優れた人物は表に出ない傾向にあります。」
「特にテレビは視聴者有利ですからね。」

麗海。
「不当な好運でやりたい放題やっているらしいが。」
「信じる方も原因があるので。」
「誤ってついて行かないように。」
「連中は決して優秀ではないので。」
「劣っているのに信じる者がいたら危険。」

あかね。
「劣っている人間を支持するのは愚鈍かと。」

麗海。
「要するに力があって優秀で理解力があるのは私の方で。」
「本来の良い人とは私の事で。」
「弱くて劣っていて大人しい奴は悪い人で。」
「これはどこにでも出てくる悪い人の典型です。」
「もちろん奴隷は認めませんけれどね。」

あかね。
「彼らは空想上で勝とうとしますからね。」
「奴隷からして善とか悪とか。」
「奴隷道徳を支持する人はいませんよ。」

麗海。
「原因と言えば。」
「出生が価値の無いものであったし。」
「生まれてからの展開が価値の無いものだらけで。」
「ニヒリストである私から見れば突っ込み所満載で。」
「価値が無いものに後から必死に理由をこじつけて。」
「割に合わない非合理なる出生は説明付けばかり。」
「たまたま良かったら文句は言うのかと言えば。」
「合理的ならばそれでいいわけで。」
「たまたま悪かったら訴訟モノなのだし。」
「出生は認知的不協和と言って。」
「事実の解釈を無限に変化させて対応してくるだけで。」
「何を言っても事実の解釈を変化させて。」
「認知的不協和が出生のすべてなのだから。」
「社会心理学で指摘できるなんて出生なんて随分と安っぽいよね。」

あかね。
「外部要素全否定というのはニヒリスト特有のものかと。」

すみれ。
「最近、悩まされるようになって。」
「古典を読んだ時にちょっとな。」
「最初からニヒリズムであると知っていて。」
「そもそも世界はニヒリズムですからね。」
「ニヒリストならば誰でも出生に反対するでしょうし。」

麗海。
「起床して支度をして会社に行って。」
「仕事をして帰宅して。」
「次の日も同じことの繰り返し。」
「というのが私から見た全て。」
「生活しかやることのない世界。」
「子供と言えば最初から家庭という牢獄に入れられていて。」
「社会は潜水艦の中みたいに窒息する密閉状態。」
「小学生が栄養不良になっても気づかない。」
「どの都市も同じ景色だし。」
「たいして違わない都市という都市を見回ってきた。」
「現在のアーカイブは決して残らないので。」
「未来人とやらが追い求めても。」
「現在の世界は把握できない。」
「アーカイブは再生不能と出てくる。」
「ひょっとしたら見てはいけないものが見えるかもしれないし。」
「映像は出てこない。」
「なぜなら時間切れだからね。」
「なぜか時間切れで不気味さが増していった。」
「カワラバトは時計と一緒に時間切れを告げたし。」
「世界は公害だらけ。」
「その中で享楽主義者が踊っているようなもので。」
「わからないかもしれませんが。」
「この世界があまりに不気味で。」
「暗過ぎます。」
「違和感の正体が未だにわからない。」

あかね。
「それは有名な夢日記。」

すみれ。
「夢占い?」

あかね。
「もっと言わせてあげて。」

すみれ。
「どうせ価値が無いので。」
「破壊している真っ最中なのですね。」

麗海。
「出生という原因が無価値なものをよこしたせいで。」
「無駄に消費したし。」
「どうせ価値の無いものしかよこさないので。」
「自分で獲得するしかない。」
「リヒリズムについて。」
「ニヒリストはこんなふうに世界を見ていると。」
「そもそもリヒリストは既成概念を物理的に破壊するので。」
「それでも。」
「古典から引用する特殊なニヒリストという所は一貫していて。」
「虚無主義になった世界に存在する手段として。」
「古典ばかり読んだのが価値あるものと出た。」
「人間の文明なんてこういう結果になるんだろうと。」
「冷ややかに見ているのみ。」

あかね。
「ニヒリズムは世界のポピュラーですから。」
「リヒリズムの視点から反出生主義になってもおかしくないと思います。」
「価値の無いものを強制される訳ですからね。」
「奴隷の考えに従わせて来たり。」
「無理な条件で人生を強制されたりしたら。」
「テロリズムと思われても当たり前ですね。」

すみれ。
「これまでの世界観や現代思想を疑うと。」
「当たり前まで疑うようになる。」
「すごい狂気。」

あかね。
「反出生主義は神道の教義ではありません。」
「個人の思想という意味なのでは。」
「輸入して不足を補うのも神道の多様性の御技です。」
「神道には厳格な教義はありませんし。」
「神道は個人主義です。」
「全体主義とは合いません。」
「神々は個人重視です。」

すみれ。
「出生という新興宗教は自分が教祖で教義があり。」
「他人の信仰を無視しているわな。」
「後天的な信仰さえも考えていない。」
「勝手に生まれ先と生まれそのものを決めてしまって。」
「神々を無視。」
「出生とか言う教祖は新興宗教なので。」
「自分の教義で推し進めるだけで。」
「伝統宗教は最初から視野に入れていないわ。」

あかね。
「一方的に宣告するだけ。」
「出生なんて教義はカトリックには実在せず。」
「プロテスタントにも実在しない。」
「神道では生まれに間違いが存在しない前提であり。」
「系統図を見れば。」
「自然の成り行きで成った神様と。」
「系統図の引かれていない男神は未婚で。」
「系統図がそれ以降無い女神は処女神という意味になります。」
「生まれに誤りが存在しない前提で系統図があるため。」
「間違いが発生すれば疑惑になってしまう反対の側面があります。」

すみれ。
「簡単に言えば出生に何の異常も無い前提になっていますので。」
「出生に間違いがあればそれは神道のものではありません。」
「プロテスタントとカトリックは先天的な信仰が大きいとのことで。」
「最初から教会に行くことは決まっていますので。」
「出生なんて要素はスルーされます。」

あかね。
「出生が何かを決めるのは越権行為になり。」
「他の正教を妨害する行為なため。」
「いろんな人が攻撃を加えて追放しようと試みています。」
「出生が作為的に操作するのは新興宗教が決定する行為で。」
「いろんな宗教から敵対するだけで。」
「出生が何か決めた時点で敵対者となっています。」
「よって。」
「出生なんて教義は神道にはありません。」

すみれ。
「残念ながら。」
「出生なんて教義は神道にはないわな。」
「ここが重要。」
「外部からもたらされた情報があるけれど。」
「カトリックの神父さんもそんなものはないと言うと思うんやし。」
「プロテスタントの牧師さんに言うと異端者扱いされるわ。」
「神道には存在しない教義やから。」
「神様に告発したら。」
「神様にすべてを打ち明けたら。」
「出生なんて新興宗教とその教義は消されてしまうで。」
「神様に不可能は無いのやし。」
「いかなる人間も神々と力を競うべからず。」

麗海。
「否定を試みるのではなく存在しないと指摘するのですね。」
「よく考えれば存在しないのに。」
「強制されているような雰囲気です。」

あかね。
「それは神様に消して貰いましょう。」
「神様に不可能はありません。」
「出生が仮に何か決めたとしても。」
「あっさり消してもらえます。」

すみれ。
「神道では出生が決めた事は無効で存在しない事になるんやで。」

あかね。
「強調して述べますが。」
「出生という教義は神道にはありません。」

麗海。
「反出生主義は参考にはなりました。」
「でも。」
「結局は神道には存在しない教義であって。」
「超自然的現象だと思ったら。」
「宗教に属するものだったんですね。」

あかね。
「それは反出生主義とは言えませんね。」
「超自然的要素から出生を考察するのは。」
「神学の領域になりますよ。」

すみれ。
「反出生主義を利用したのだと思うわ。」
「超自然的要素からのアプローチは未だ無かったのやから。」
「考えてみるのも悪くないで。」
「そういうのは神学者の仕事だと思うやけれど。」

麗海。
「私は反出生主義ではない?」

すみれ。
「すみれちゃんもちょっと論点が違ったなあ。」
「解釈の違いが衝突を生むこともあるで。」
「反出生主義というより。」
「自分のためにある出自を守ろうとしていると思うんや。」

あかね。
「出生と出自は定義が少し異なるので。」
「国語辞典で判明します。」
「矜持から出自を批判するのは美徳かと思われます。」

すみれ。
「出自が略奪されると決定論になるから?」

麗海。
「良い出自なので批判したくありませんが。」
「結果が悪ければ自分の出自を非難します。」

すみれ。
「出自は自分のためにあるものやから。」
「共通の基準なんてないでー。」

あかね。
「自分のためにある出自が歪曲されないように。」
「自然権を自己主張するのは良い事だと思いますよ。」

麗海。
「お宮で神様に伝えてきます。」


すみれ。
「それがいいでー。」
「神様に誤解されないように。」
「新手の形而上学要素やから慎重になー。」

あかね。
「急激な力の増強に対応しているから。」
「それで思想が出て来たんだと思う。」
「魔法使いは伝統世襲によるものだから。」
「最初からこうなると決まっていたのです。」

すみれ。
「神様がくれたものはすべて伝統世襲やから。」
「反対に人間がよこしたものは新世襲制やし。」
「伝統世襲の恩恵に浴するのは最高だと思うんや。」

麗海。
「神様に自白するのも敬虔。」

あかね。
「人間に拒否権はありません。」

麗海。
「将来のことが保証された今、過去のことにはもう少し寛大になってもよい。」

あかね。
「わたしは奴隷の平和よりも危険な自由を選ぶ。」
「ポスナン(ポーゼン州の知事)ポーランド王兼ロレーヌ公の父。」
「社会契約論にて紹介されている格言。」
「ポーランドの議会で実際に発言された。」
「岩波文庫では97ページ。」

すみれ。
「デモクラシーの本質と価値。」
「ケルゼン著。」
「格言。」
「力は正義に勝つ。」
「岩波文庫では39ページ。」

麗海。
「あるべきか、あるべきでないか、問題はそれだ。」
「シェイクスピア。」
「ハムレット。」

すみれちゃんとあかねちゃんで。

麗海ちゃんを抱きしめました。

麗海ちゃんは例外のニヒリストで開花したんですね。

歓迎。

特別な女の子が歩いているので。

目立ちますね。

最も女性のイレギュラーならいくらでもいますので。

特殊な女性からは告白されそうな雰囲気。

九官鳥。
「詩をつくったなら批評家の意見に耳を傾け、九年目まで待って発表すること。」

ヨウム。
「ホラーティウス詩論。」

下校。

この後。

学校では魔法少女三人組として有名になります。

リベラルアーツ・カレッジが増えていますので。

メンバーはそこにいるわけで。

通学は離れていますね。

人間社会の複雑さは実際に体験しないとわかりません。

意余って言葉足らず。


知識は伝えることができるが。

知恵は伝えることができない。

ヘルマン・ヘッセ。



60


夜景を観に学校と連携している農家へ。

少し山に行けば星空が見れるので。

けっこう近距離で。

車で三十分くらいです。

お宮と一緒に建っている公会堂にて。

夜10時。

麗海。
「私は暗記が苦手。」
「直観しか使わない。」

教師。
「クイズのようには出しませんよ。」
「それでは単なるHDDです。」
「滑稽じゃないですか。」

すみれ。
「宇宙の図が手元にあるけれど。」
「よくわからん。」

あかね。
「私達の所属は天の川銀河と言われています。」
「最近、知りました。」
「後から判明する情報も多い。」

麗海。
「芸術は星空から出すのが基本です。」
「あの恒星はなあに?」

農民。
「ベデルギウスですよ。」
「超新星爆発で噂の恒星です。」

氏子。
「ベデルギウスは超新星爆発を起こすのではないかと噂されています。」
「超新星爆発は恒星の最後に発生するフィナーレです。」

あかね。
「地球から640光年。」
「もし爆発した場合は。」
「閃光で夜空が照らされて。」
「月と同じくらいの明さで見え。」
「昼間でも見えるほど。」
「一か月くらい続きます。」

科学者。
「ベデルギウスは太陽系と同じくらいのサイズを持つ恒星です。」
「光が安定していません。」
「超新星爆発は昔から観測されている現象で。」
「天の川銀河の外ではよく確認されています。」
「爆発の方向がズレているために。」
「地球への影響はないと天文学者は述べています。」
「25光年以内の場所でしか影響はありません。」

麗海。
「爆発?」

委員長。
「太陽の八倍以上の大きさの恒星は中性子星になることがあります。」
「重力がブラックホールに次いで強力で。」
「横切る光を屈折させます。」
「中性子星は25キロメートルに圧縮されてしまい。」
「スプーン一杯で5億トンの質量を持ち。」
「形成される核のパスタは鉄を破壊するエネルギーの約100億倍が必要。」
「その後には砕け散って次の惑星の材料になると言われています。」

すみれ。
「所で。」
「図に載っている中で。」
「恒星の近くにいない惑星があるんやけれど。」

あかね。
「浮遊惑星。」
「どの恒星にも属さず。」
「宇宙を彷徨い続ける。」
「惑星サイズの天体。」

科学者。
「主星を公転している惑星が。」
「何らかの理由で弾き出された天体。」
「別の恒星が通ったり。」
「ブラックホールの影響で漂うことになった。」
「或いは恒星が惑星レベルの質量になって。」
「浮遊惑星に変貌する。」

教師。
「天の川銀河の恒星の数は二千億から四千億。」
「浮遊惑星はさらに多い。」

委員長。
「観測できる宇宙は限界があって。」
「地球から見た宇宙の果ては。」
「138億年前にその場所で発生した光が。」
「今の地球に届いた場所。」

女の子。
「我らの委員長は一騎当千!!」

教師。
「宇宙の情報は更新されているから。」
「時々、雑誌を読んでみな。」

すみれ。
「オーロラの画像があったん。」
「タブレットすごいわ。」

麗海。
「太陽からの放射線などは。」
「大気中にある微量のオゾンによって濾過される。」

あかね。
「エウロパは放射線がすごい。」
「木星が強力な放射線を持っているから。」

科学者。
「エウロパの表面では5400mSvの放射線を浴びる。」
「一年で人間は100mSvまで浴びても健康被害はないよ。」
「数日か数時間かけて高い放射線を浴びると影響が出るから。」
「原子力発電所がメルトダウンしたら離れてください。」
「メルトダウンと水素爆発は異なりますし。」
「変な冗談ですが。」
「燃料プールに10メートルほど潜ると死にます。」

麗海。
「知らないこともあるけれど。」
「変なスーツを購入したから。」
「断片的に知っているの。」
「なにせ超科学で売りみたい。」

教師。
「怪しいものに手を出していいのですか?」

麗海。
「それが意外に売れているんですよ。」
「名前は忘れましたが。」
「気軽に使える宇宙服ということで。」
「お値段は安かったです。」

教師。
「なんですかそれ?」

麗海。
「セール品で一万円以下を変動していました。」
「ダイビングにも使えるようなので。」
「高級感がありすぎてすごい品物です。」

すみれ。
「魔法で鍛えたスーツなのでは?」

麗海。
「かもしれません。」

あかね。
「そういうのはたまにあるよ。」
「武器とかは魔法で鍛えられる場合が多いし。」

氏子。
「エナジードリンクは大半がカフェインの作用ですよ。」
「とても効率的とは思えませんが。」

教師。
「そうでしたか!!」

麗海。
「銀河の中心に恒星がものすごい速さで周回軌道を行っていて。」
「中心になにかいるのでは?」
「調査した結果。」
「超ブラックホールを確認したという歴史。」

すみれ。
「J1407b」
「トランジット法。」
「地球と主星の直線上に。」
「天体が重なると。」
「シルエットになって観測できる技術。」

麗海。
「土星のリングを遥かに凌ぐ大きさ。」
「土星に似ているのに。」
「一億二千万キロメートルのリングを形成する。」
「太陽系外惑星。」

少女。
「経験とか言ってなんでも知っていると思い込む。」

教師。
「宇宙論を持ってくれればこれ幸い。」
「宇宙論を得てくれたまえ。」

すみれ。
「プラズマジェットエンジンで太陽系くらいは調べられそう。」

あかね。
「そうなると探査機の高性能化が必要だよね。」
「必要は発明の母。」

委員長。
「この辺りで人間のような種族が栄えていたら。」
「宇宙戦争でもやっていたりして。」

麗海。
「多分、趣旨が違うから。」
「その惑星が生む自然由来の何かで。」
「完成しているかも。」

委員長。
「ここから知ることができる情報には限界があって。」
「ほんの少ししか分からないので。」
「哲学書を持ってきました。」
「宇宙はなぜあのように出来ているのですか?」

教師。
「なぜだろう?」
「考えてみたまえ。」

委員長。
「なぜ宇宙はああなのだろう?」
「見渡す限り星満点。」

麗海。
「デーミウルゴス。」

すみれ。
「科学を得て歴史も浅いんやし。」
「現代の科学力は限界がある。」
「今度は科学の使い方を学ぶべきで。」
「課題は科学力の飛躍ではなく。」
「扱い方と実績。」

あかね。
「最新鋭戦闘機は性能を求めても三十パーセントしか向上しないよ。」
「パーソナルコンピューターの系統を見直すだけで。」
「この辺りで整理整頓みたい。」

教師。
「超自然的要素に触れ合う魔法少女は。」
「何かしら不思議な知恵があるんでしょう。」
「凡人には分からない何かが。」

科学者。
「いろいろ物知りで。」
「高度な女性が揃っていますね。」
「専門家に尋ねれば。」
「もっといっぱい教えてくれるでしょう。」
「専門家と言えば錬度がまるで違いますからね。」
「野球部とメジャーリーガーくらい違います。」
「無謀にもインテリジェンスと名乗り出れば。」
「知識人の猿真似になりますよ。」
「こんなクイズをします。」
「パーソナルコンピューターの動作原理を知らなかったりしたら?」
「嘲笑されますよ。」

すみれ。
「パソコンの原理はブラックボックスやから。」
「うぬぼれて。」
「訳の分からない説明をするような。」
「そんな連中がけっこういるでー。」
「すみれちゃんは美味しい所だけ頂く訳で。」
「自分が知識人であるとステージに上がったりしないわー。」

麗海。
「いや反対に素人がステージ上がっちゃダメでしょ。」

あかね。
「知識人と議論できるような錬度を得るのは難しい。」
「知識人と議論できれば知識人の同類でしょう。」

科学者。
「子供とは思えない。」

教師。
「アリストテレス学派の女性ですよ。」

農民。
「ワタシが見た女性とは別物ダワ。」

氏子。
「男性の性質を併せ持つようになっている。」

委員長。
「男性の性質?」
「幼少の頃から男の子みたいな遊びばかりだったよ。」
「もちろん、女の子みたいなこともしたよー。」

少女。
「男性を参考にしていたんです。」
「偶然ってすごいですよ。」

帰宅。

小さなバスで応募した生徒が。

それぞれに送迎される。

すみれちゃんが帰宅すると。

ノートにメモ。

ふと外を見ると人影。

敷地を歩いていますので。

誰でしょう?

紫翠。
「なにあいつ。」

すみれ。
「市町村の犯罪分布を見ました。」
「けっこう犯罪があるんですよ。」

紫翠。
「それ見たことある。」
「小学生が狙われまくっていて。」
「凶悪犯罪って思ったより多くなかったわ。」

すみれ。
「どうする?」

紫翠。
「挟み撃ちにしよう。」

すみれ。
「メール来た。」
「不審者を追いかけて。」
「紗理奈ちゃんが接近中。」

裏口から出てくるすみれちゃん。

玄関から出る紫翠ちゃん。

紫翠ちゃんがおびき寄せると。

不審者は玄関に移動するも。

直後に背後から来たすみれちゃんに攻撃された不審者。

吹っ飛ばされて紫翠ちゃんの目の前。

紫翠。
「もう終わりですか?」
「人間ってこんなに脆いんだね。」

すみれ。
「殺す。」

紫翠。
「わっ!花火!逃げられた!」

すみれ。
「追いつけるよ。」

紗理奈。
「ごめん。」
「そいつわたしと混同したらしい。」

すみれ。
「さりなちゃん。」
「後は任せた。」

紗理奈。
「鎖フックを食らえ。」

鎖が飛んでいき。

不審者を捕獲。

鎖の中には刃が組み込まれていて。

抵抗すると斬られます。

内蔵のバッテリーから。

電撃を食らって不審者は倒れましたよ。

紗理奈。
「魔法使いを狙う奴もいるんだよ。」
「でも。」
「戦闘力の差が分からないもんだから。」
「攪乱を食らってわたしと間違えたな。」

紫翠。
「さりなちゃんの家って軍隊マネキン配置してあったよね。」

紗理奈。
「奴らは攪乱を食らって盲目になっている。」
「ブラックアウトしているから。」
「さてさて、自衛隊が来るので。」
「巻き込んでごめんね。」

不審者は運ばれていきます。

気絶しているので。

すみれ。
「敵さん。」
「女の子でも。」
「戦士であること。」
「戦い慣れている事は知らないのね。」

紫翠。
「治安がだいぶ悪いねぇ。」

すみれ。
「この日を楽しみにしていたのに。」

紫翠。
「すみれちゃんってだいぶ好戦的になったよね。」

すみれ。
「偽悪者とか言われた事もあるくらい。」

紫翠。
「善人の暴力に屈するよりはマシでしょう。」

すみれ。
「偽悪者は快適。」

警察官が訪問して。

事情聴取して帰っていきました。

犯人は人を間違えたという。

紫翠。
「直線的な時間軸の先を読めば読むほど。」
「何も用意されていないことに気付く。」
「事前に設定されていた展開だけが現れてくると算出される。」
「直線的な時間軸が提供するのは。」
「良い未来ではなく。」
「あらかじめ設定されている展開だけで。」
「大きなズレがない。」

すみれ。
「永劫回帰の循環は惑星の軌道のように。」
「太陽を中心に廻りつづける。」
「ループする時間軸に移行すると。」
「あらかじめ設定されている展開が通用しなくなり。」
「直線的な時間軸はごっそり消滅してしまう。」
「永劫回帰の円型の時間軸の中では同じことの繰り返しになりつつ。」
「設定されていたものが消えているので。」
「本来ある筈のない展開が大量に出てくる。」
「自発的な未来を創ることも可能になって。」
「それまでの設定を受け付けない。」
「ループしているだけなのに。」
「ループの中で偶然の要素が大量発生するため。」
「永劫回帰の時間軸は偶然の要素で満たされる。」

紫翠。
「偶然の要素には誰にとっても時間経過と共に無力なため。」
「直線的な時間軸で見えてしまった未来を打ち消し。」
「永劫回帰の中で偶発的な要素をごっそり獲得した方が。」
「年月の経過で結果が出てくると思われる。」
「直線的な時間軸は読みやすい。」
「永劫回帰は読めない。」
「時間が直線であるという発想は破綻しているので。」

すみれ。
「地球に太陽の光が当たる面は昼間で。」
「太陽の光が当たらない面は夜間であり。」
「地球は周回軌道。」
「太陽の光が当たる面を変えているので。」
「天文学から時間を観察して見ると。」
「地球に太陽の光が当たる面が入れ替わっているだけなので。」
「太陽の光が当たるか当たらないかで昼夜は入れ替わっている。」
「その繰り返しなので。」
「直線的な時間軸などそこにあるのかな・・・。」
「太陽系の動作を見るだけで永劫回帰は証明されるので。」
「結局はいまの時代。」
「地球の周回軌道で太陽の光が当たる面が入れ替わり。」
「それで昼夜が交代し続けているだけなので。」
「直線的な時間軸はそこには存在しない。」
「偶然の要素の強力さは知っているので。」
「偶然を有効活用する方法がこの世でもっとも強い作戦であって。」
「永劫回帰が知らせてくれた情報です。」
「永劫回帰と融合すると以上の現象が観測されました。」

紫翠。
「思考実験。」
「仮にある実験が行われたと想像して。」
「結果や、その結果の理由について。」
「自分の知識と想像力の限りを尽くして。」
「考え出そうとする事。」
「オーストリアの哲学者マッハが名付けた言葉です。」

すみれ。
「天文学者は分類や記号で説明するのですが。」
「すみれちゃんは映像や宇宙図から情報を取得していますし。」
「自然を見たままで表現するので。」
「正確な引用元が出せない場合があります。」
「でも、入門編としては良好だと思っています。」

ノートに書くのは自由課題の提出期限があるため。

時計が示す深夜。

紫翠。
「0時過ぎたよ。」

すみれ。
「就寝。」

偽悪。

わざと悪を装うこと。

偽悪者。

(対)偽善-偽善者。


61


「期待しない者は幸いである、失望することがないから。」


山奥。

辺境の山岳地帯の集落で。

異常個体が発生したので。

ここは魔法少女に退治して欲しいと頼まれました。

魔法使いの怪物討伐は数多く前例があり。

通常の戦力では不十分なためです。

猟師では分が悪い。

すみれ。
「ちょっとしたお小遣い稼ぎになりそうやな。」

あかね。
「福沢諭吉をくれるって。」

すみれ。
「なにそれ欲しい。」

猟師。
「前見た時は引き撃ちしながら逃げてきたが。」
「急所に当たらなかったからね。」
「怪物は追うのをやめて逃げ出した。」
「正面から倒せるか微妙だな。」

すみれ。
「化け物や猛獣を倒せれば。」
「一流の戦士の称号を手にするもんや。」

あかね。
「剣闘士は乱獲された虎や熊と戦って。」
「一方的に殺しまくったからね。」

すみれ。
「ローマ皇帝は趣味で。」
「熊と虎を累計百匹以上殺していた。」
「猛獣と一対一で戦って仕留めたら本当に最強。」

あかね。
「猛獣狩りはステータス。」
「オオカミとの戦闘はありふれていたみたい。」
「無言で食い殺そうと突っ込んでくるから。」
「何か発言する余裕はないよ。」

すみれ。
「山の中で静まり返った直後は。」
「クマが人間を発見して攻撃の機会を伺っているから。」
「そこは危険。」

あかね。
「周囲の動物はクマの気配を察知して逃げ出しているし。」
「昆虫もクマから身を隠している。」

猟師。
「それでは山に入りますが。」
「山小屋の付近で既に目撃情報がありますので。」
「天候も良くないな。」

山に入る。

山岳地帯は足腰次第。

移動で必要なのはペース配分。

日本人は近代化した時に。

身長が短期間で伸びたので。

足自体が西洋人と比較して脆弱。

意外にもゴツイ日本人よりも。

そこら辺のデカイアメリカ人の方が。

素人同士の戦闘で大差がつきます。

日本人よりアメリカ人の方が戦闘で有利ですが。

素人同士の話です。

すみれ。
「自衛隊徒手格闘に類似した兵法というのを習ったわあ。」

あかね。
「私は退役軍人に習ったよ。」
「お父さんの友人だったね。」
「留学した大学の同級生。」

すみれ。
「アメリカと日本とヨーロッパの学校教育って別物だわな。」
「日本は全体主義が特徴で。」
「アメリカは子供を尊重するし。」
「褒める回数が明らかに多いわ。」

あかね。
「世界と比較すると現代の日本ってビリの方から数えたほうが早いよね。」
「あらゆる分野で。」

すみれ。
「青年は。」
「社会で決められた通りに教育されたに過ぎないので。」
「というのはアリストテレスの講義録。」

あかね。
「決められた通りに教育されただけで。」
「その人の力はひとつもなかったりして。」

すみれ。
「室町時代と戦国時代。」
「江戸時代には学校がなくても。」
「有能な人材で溢れていたわ。」

あかね。
「古代ローマと古代ギリシアだと。」
「教育の民営化によって。」
「有能な人材ばかりで。」
「言い回しがうまい発言ばかりだよ。」
「知識人ソフィストが猛威を振るった。」

すみれ。
「江戸時代では教養の書物が輸入されて。」
「普通に置いてあったり。」
「儒学書がメインやし。」

あかね。
「決められた通りに教育された愚かしさ。」

すみれ。
「教育というアプリを強引にインストールしたという現代日本人。」

あかね。
「それは軽蔑してます。」

すみれ。
「教科書を丸暗記した知識人の猿真似。」

あかね。
「批判したら百科事典を作らなければならない。」

すみれ。
「それはやめておくわ。」

あかね。
「現代教育は現代思想しか教えなかったよ。」

すみれ。
「自由や信仰を取り戻すためにアンチになっても。」
「いいと思う。」

あかね。
「正義の為の戦い。」
「聖戦。」

すみれ。
「聖戦。」
「元々の意味は。」
「暴虐から解放されるための戦争。」
「自由や信仰を取り戻すための戦争。」

あかね。
「相手にとっては暴虐なら。」
「どっちが悪者なの?」

すみれ。
「相手にとって自由や信仰が奪われているのなら。」
「どっちが悪者かわからない。」
「どっちも悪者かもしれない。」

あかね。
「しかし。」
「バイアスから逃れようとしても。」
「全部は防げないよ。」

すみれ。
「バイアスを回避するのは難しい。」

猟師。
「何かお菓子を食べておけば?」
「何があっても回復の余地を残す。」

すみれ。
「体重が増えるよりは復活を取るわ。」

あかね。
「どのくらいあるの?」

すみれ。
「教えてあげない。」

あかね。
「私の体重はーキロです。」

すみれ。
「サバ読んでない?」
「BMIでありえない。」

あかね。
「大嘘なんて信じないと思ったから。」
「Body Mass Index。」

猟師。
「男性の前で女の子専用の発言はやめてくれー。」

あかね。
「空気かと思った。」

猟師。
「ここにいる。」
「視界に入らないだけだー。」

すみれ。
「遭遇戦を考慮する。」
「スマホの電源オフ。」

あかね。
「壁紙見えた。」
「琴葉姉妹が気に入ったんだね。」

すみれ。
「女の子の傑作。」
「女の子の手本。」

あかね。
「現実主義的にはあんな傑作女性はまずいない。」

すみれ。
「他の女性や男性は駄作なんですか?」

あかね。
「そこまで言ってません。」

猟師。
「簡易的な地雷の爆音がありました。」
「地雷って便利ですな。」
「人間が引っかからなければ。」

あかね。
「普通に地雷ですか。」

猟師。
「看板を置いてありますよ。」
「動物は文字が読めないので。」
「地雷の上にシカの死体を置いてあったし。」

あかね。
「それはクマさんも終わりですね。」

すみれ。
「異常な個体ってどのくらい被害が出たんや?」

猟師。
「二桁は死んでいる。」
「三桁かもね。」

すみれ。
「手を抜いたらダメやねー。」

あかね。
「おっと!コンパスレーダーに何かある。」

すみれ。
「魔法用具持ってきたんやね。」

あかね。
「こっちに忍び寄ってくる。」

猟師。
「なんですと。」

すみれ。
「距離は?」

あかね。
「もう五百メートル。」

すみれ。
「変身!ベネツァアマジック!」
「フルパワーで殺るでー。」

あかね。
「わたしは素でやります。」

猟師。
「弾丸急げ。」

仲間。
「そんな馬鹿な。」

あかね。
「そこの木の陰。」
「擬態している。」

すみれ。
「死ねー!」

太陽フレア光線。

放射能(中性子爆弾)を付加した上位グレードの魔法攻撃。

クリーンヒットして叫んだクマが突っ込んできた。

飛び出してきたころを。

あかねちゃんが見えない手で掴んで。

地面に叩き付けた。

肩が抉れているクマ。

スーパーグリズリー。
「ぐぉぉぉぉぉぉ!!」

すみれ。
「いい加減くたばれ!」

太陽フレア光線。

異常な高温を凝縮して発射する火炎放射。

スーパーグリズリーに穴が開いた。

しかもこの個体は異常なので。

あまりに巨大で。

ヒグマの三倍はある巨人系。

猟師は急所を打ち抜くも。

スーパーグリズリーは抵抗しようと。

フックやクローで反撃してくる。

あかねちゃんが変身してフルパワーになり。

スーパーグリズリーを見えない手で殴り倒す。

撃たれまくるスーパーグリズリー。

すみれちゃんの太陽フレア光線三発目。

スーパーグリズリーは瀕死になりながら。

暴れまわる。

異常なほどタフ。

あかねちゃんに地面に叩きつけられたり。

スーパーグリズリーは殴りかかっても見えないシールドでガードされ。

一瞬の攻防が続く。

すみれちゃん。

核爆弾を生成してグリズリーに投げて。

きらきら星が接着した所で。

手榴弾の五倍の爆発を食らって。

スーパーグリズリーは死にました。

猟師。
「化け物かよ!」

仲間。
「魔法少女って強いね。」

猟師。
「活発で身軽な子供の魔法使いは。」
「大人のようにエネルギーの問題が少ないからか?」

すみれ。
「うわー!でかいわー。」

あかね。
「どうやって巨大化したのか。」

すみれ。
「惨殺してしもうた。」

あかね。
「それだったら被害者も惨殺されたから。」
「主張が衝突しますけれど。」

猟師。
「子供だと甘く見ていた。」
「本当のことを言ってくれる。」

すみれ。
「魔力を三割使ったから。」
「効率悪いなあ。」

あかね。
「最初からニュークリアを当てたら一発だったかも。」

猟師。
「これを持って帰るぞ。」

仲間。
「重いよ!」

しもべ。
「どんな体重なんだよ!」

ふもとの猟友会に運ばれたスーパーグリズリーの死体。

遺伝子の異常でもこんなのは生まれないらしいです。

謎のクマはむかしから出現していて。

山を無駄に開拓した際に。

クマに惨殺された人間が。

度々、近代史に掲載されています。

北海道ではそんなのばっかりで。

クマが普通にいる山岳地帯に趣味で登山して。

グループのメンバーが殺された事例もあります。

クマは決まって射殺されますが。

異常個体と一騎打ちして撃破した猟師もいました。

急所の心臓と頭を的確に射抜いて仕留めた手練のクマ狩りです。

そんな人でも「あんなクマはありえない、尋常ではない」とインタビューで語っています。

魔法少女の戦闘力でどうにかなりましたが。

おかげで福沢諭吉を手に入れて満足です。

待つ人のところへはどんなものでもやってくる。




62


両性具有。

ユング心理学用語。

男性原理と女性原理が融合。

男性と女性の性両方がしっかりと機能している完全型的な状態。

男性にも女性の性傾向があり。

女性にも男性の性傾向がある。

個々によってバランスは異なります。

男性でも女性の部分があり。

女性にも男性の部分がある。

両性具有とはどちらも失わず。

機能したままでの融合。


怪我をしないうちから泣くな。

異常な個体をなんとかして欲しいと。

福沢諭吉を訪ねて。

今度は人気の登山道。

「猛禽22」と呼ばれる巨大なトンビが妨害してくるらしいです。

すみれ。
「相手は飛行系やわな。」

あかね。
「不意打ちでしょう。」
「どこから飛んでくるかな。」

すみれ。
「どこにいます?」

猟師。
「いつも山頂の近くで仕掛けてくる。」
「なにがしたいのかわからん。」

なんとか途中まで登頂。

何か見慣れない鳥がいましたので。

不思議に思っていますと。

モヤが発生してしまい。

身動きが取れない。

あかね。
「側面から接近してくる。」

すみれ。
「見えないわ。」

あかね。
「ガードするから捕まえてね。」

アドヴァンスド・ホーネット。

異常個体のひとつで。

巨大なハチ。

ただし、体を維持できるのは一週間程度。

目撃情報がある怪獣。

アドヴァンスド・ホーネットは通り過ぎて。

モヤが薄くなりますと。

コブラFと呼ばれる巨大なヘビが立ちふさがる。

コブラFは猟師に撃たれて即死しました。

銀色のサルが登場しますと。

囲まれていて。

モヤが晴れる頃には交戦寸前に。

どこからか青白いイヌがやってきて。

銀色のサルを次から次へと食い殺して。

アドヴァンスド・ホーネットまで食い殺しました。

あっけにとられる。

絶句して山頂に到達しますと。

「猛禽22」と「小さな龍」がケンカをしていて。

「猛禽22」が食い殺されました。

小さな龍は好意的に挨拶がてら。

高度30メートル付近で曲芸飛行を披露すると立ち去ります。

結果論で「猛禽22」が勝手に死んだので。

一応、福沢諭吉をくれました。

すみれ。
「なにあの山。」

あかね。
「山頂にお宮があったけれど。」
「聖なる山だったかも。」

すみれ。
「日本は聖地だらけやから。」
「最近いろいろあるわなー。」

あかね。
「なんか海で騒ぎがあるって。」
「これから行ってみる?」

すみれ。
「もう魔力が残ってない。」
「でも一匹くらいなら・・・。」

海岸ビーチ。

観光客は避難しています。

雲行きが怪しいので。

様子を見ていますが。

嵐になっていき。

雷が発生。

ニュークラーケンとか俗称になっている。

水陸両用のダイオウイカが出現。

浜辺に来ちゃってます。

傷がありますが。

誰かがモリで刺して追い払った時に出来たもの。

それにしてはモリの傷が多いです。

すみれ。
「嵐の中で交戦・・・。」

あかね。
「わたしは自分を信じない。」
「自分を信じるとか言っておいて。」
「自分を信用すると。」
「ろくなことがない。」

すみれ。
「自分を信じるとバイアスがあるわな。」
「すみれちゃんも自分を信じなくなったわ。」

外に出ると。

雷に打たれたすみれちゃん。

でも無傷。

すみれ。
「んぐおおおぉぉぉぉ!?」

あかね。
「うわー!?」

すみれ。
「なんか知らないけれど。」
「変身した。」
「スパークが出る。」

あかね。
「なにか知らないけれど。」
「クラーケンがいるから突撃する。」

すみれ。
「下がって、クエーサー風で殺す。」

あかね。
「わかった。」
「下がります。」

すみれちゃんのクエーサー風。

クエーサー風とはクエーサーが引き起こす宇宙嵐で。

光速を遥かに超える速度でチリや物体をまき散らす。

すみれちゃんは特別なため。

範囲を限定して打ち付けることが出来ます。

ニュークラーケンは粉々に粉砕されて。

残骸が飛び散りました。

足が数本海岸に残って戦闘は終了。

すみれ。
「うわー!これ食べれる?」

あかね。
「異常個体を食べないでください。」

漁師。
「戦果確認。」
「前に来た魔法使いは傷を与える程度だったのに。」
「早熟なんだなあ。」
「それにしても桁違い。」

福沢諭吉をくれました。

このような討伐依頼や。

怪奇事件が増えるにつれ。

魔法使いの傭兵使用は増えています。

こういうのが専門ですからね。

「猛獣を倒すのが戦士のステータス。」

というわけです。

友達からメールが来まして。

友人も異常個体を討伐していますよ。

とある場所にて。

連絡。

データリンク。

猟師が仕留めたくてしょうがない害獣。

謎の蛇の情報。

怪物が住む離島の洞窟。

異常個体がいる。

蛇は言語と人間を識別できるらしく。

女性を連れ去ろうとします。

連れ去られた女性は行方不明になるとのことで。

日本国籍のアナスタシアが招集されて。

わざと綺麗な服で接近し仕留めます。

アナスタシア。
「女性は運命を受け入れる受け身な存在ですが。」
「結局は蛇を殺す猛々しい女性が表現されています。」

女の子。
「運命を殺害して自我を確立し。」
「自らの力で運命を切り開く。」
「女性にはそうした主体性があります。」

助手。
「神に等しい力を持ちながら。」
「妨げになるものを撃破するのです。」

アナスタシア。
「神話の再現。」

女の子。
「女性は生まれたらそうなります。」
「私達は一方的な犠牲者ではありません。」

アナスタシア。
「因果関係というものは自然科学の影響ですよ。」
「正教や形而上学では因果関係で物事を見ません。」
「原因と結果は典型的な自然科学の実証主義者の考え方ですよ。」

助手。
「原因と結果は実証主義の考え方です。」
「人間は意外と意味不明な行為をしでかします。」
「例えば墓地で死者と交わろうとしたり。」

アナスタシア。
「前に見た自国民は墓地で何をやらかしているのですか?」

女の子。
「死者を黄泉の国まで追いかけたいらしいです。」

アナスタシア。
「人は死ぬと黄泉の国にリスポーンしますが。」
「生きたまま入れないよ。」

女の子。
「彼らは本気で信じてしまっています。」
「いい迷惑。」
「おせっかい。」

アナスタシア。
「幽霊は迷信の集大成であり。」
「スピリチュアリズムの傾向がある人に生じる。」
「超常現象の一種ですよ。」

助手。
「偶像崇拝を犯した人か。」
「偶像崇拝をよくやる家系に発生するのが通常であり。」
「幽霊は本当は実在しないものの。」
「スピリチュアリズムそのものが偶像崇拝なので。」
「神様では無い他の何かに仕えようとしたり。」
「崇拝した場合も偶像崇拝に該当し。」
「神罰として生じるため。」
「幽霊の正体は迷信であり。」
「愚かな行為の呪いである。」

アナスタシア。
「幽霊が彷徨っているとか危害を加えるなんてものは迷信ですよ。」
「神罰を受けた家系が子孫にまで呪いが影響していたりしますね。」
「神様の神罰は子孫まで及びますので。」
「巻き込まれた可能性もありますよ。」
「よくある幽霊なんて実在しませんし。」
「正々堂々と否定してもよろしいかと。」

助手。
「精神科医三大巨頭であるユングもスピリチュアリズムに巻き込まれましたが。」
「家系や家族に偶像崇拝の狂信者がいたとの記述がありますので。」
「その影響でしょう。」
「心霊主義者は神様ではなく何かつまらないものと契約をしたり。」
「退屈な何かに仕えようとしたり。」
「稚拙な何かを崇拝するので。」
「偶像崇拝。」
「神様から呪われてしまっているのでしょう。」
「神様の呪いはギリシャ神話でけっこう登場します。」

アナスタシア。
「原因の原因は何なのか考えると。」
「無限に辿れないよ。」
「原因の原因の原因は?」
「こう問われると。」
「そのうち論理が破綻してしまうよ。」
「原因の原因は何か?」
「これを問うと行き詰まるよ。」
「つまりは無限に辿ると原因が存在しないよ。」
「原因の原因の原因はと逆行すればするほど。」
「原因が存在しないと分かってしまうよ。」

女の子。
「原因論は論理的に破綻していますからね。」

アナスタシア。
「原因ばかり求めると。」
「すべては朝三暮四であると言わざるを得ないよ。」

女の子。
「助手は邪魔をしないだけでいいのです。」

アナスタシア。
「少しは手応えがある相手でしょうね?」

猟師。
「昔話によくある。」
「蛇婿入りみたいですなあ。」

アナスタシア。
「でも今回は仕留めるのが目的ですよ?」

猟師。
「ウエディングドレスみたいな恰好で美しいので。」
「昔話みたいな展開です。」
「やはり蛇に目立ちますよ。」

アナスタシア。
「美しい?」
「女の子は形式的にも一度は着てみるものですね。」

猟師。
「色気がある戦士ですよ。」
「娘も同じようであって欲しい。」

アナスタシア。
「何回、生まれ変わっても。」
「クリスティアーノ・ロナウドにはなれませんが。」
「自分が迫害される可能性はありますよ。」

猟師。
「それで志願したのですね。」
「私もペレにはなれませんが。」
「迫害される危険はあります。」

アナスタシア。
「まもなく作戦エリア内ですよ。」
「余裕そうでなにより。」

猟師。
「久しぶりの大物ですから。」
「ショットガンでいくらでも風通しを良くしてやる。」

アナスタシアがウエディングドレスみたいな衣装で。

洞窟が点在する丘の上で待ち伏せしています。

気配を察して。

大蛇が接近。

気づかないフリをして距離を詰めさせ。

ショートソードを抜刀。

ワイヤーフックを発射。

蛇に突き刺さったワイヤー。

そのまま。

大蛇に取りつくと。

相手に引っ掛けて切り刻む。

バッタ戦法。

切り刻んで。

暴れても掴み続けて。

目を潰して脳に剣を突き刺して蛇を殺しました。

オーバーキル。

動かなくなった蛇をさらに斬って。

バラバラにしてしまい。

首だけの大蛇。

猟師。
「ああ!そんなにあっさり!!」

アナスタシア。
「秒殺ですよ!」

猟師。
「これだけ持ち帰ろう。」
「野郎共!」
「あの娘が討ち取ったぞ!」

仕留めた大蛇。

横から別の個体。

アナスタシア。
「おっと!」

猟師。
「まだいたのか。」

アナスタシア。
「遅過ぎます。」

猟師。
「あなたは忍者ですか!?」

目で見えないスピードで翻弄するアナスタシア。

素早くて捉えられない大蛇。

アナスタシア。

蛇が攻撃に失敗した瞬間。

駆け上がって。

脳を刺して仕留めました。

猟師。
「オスとメス?」

アナスタシア。
「化け物は慣れると簡単に殺せますよ。」

女の子。
「剣闘士も虎とか熊を殺すのに手慣れていましたからね。」

猟師。
「実戦に慣れるとこうもあっさりですね。」

アナスタシア。
「昔話。」
「蛇婿入り。」
「苧環型と水乞型。」
「いくつかの似たような話があります。」
「苧環型では蛇に騙されて妊娠した女性が。」
「母親などの年上の女性の機転によって事なきを得て。」
「水乞型では干上がった田んぼを潤してくれたお礼として。」
「嫁に行かされた娘が蛇を退治して。」
「冒険後に素晴らしい男性と結ばれる。」
「似たような昔話がいくつかあります。」

蛇はもういません。

連絡して調査チームが調べました。

よくある異常個体でした。

無駄に大きいので自然淘汰が生じて。

増えなかったとのことです。

異常個体は登場してすぐ死ぬのが定番。

慣れてしまうと怪物も殺せてしまう戦士達です。


63


芸術祭。

美しいものを中心に。

自由に文化を展示する。

公の場。

歩行者天国として展開ですよー。

テロ予告が飛び交っていて。

自主的に近寄りまして。

警備員のグループが参加するという展開。

大人がほとんどやっているので。

本気にならなくていいのです。

すみれ。
「どっかで観たアニメ。」

小雪。
「文学って言葉で描く絵やわあ。」

小毬。
「じゃあアニメは美術なのかな。」

千夏。
「未発展ってことですよー。」
「まだまだ進歩の余地ありってことですー。」

美香。
「むしろこのくらいで誇っている人類って・・・。」

乃土香。
「ああ情けない人類。」

すみれ。
「リベラリズムなわたしたち。」
「フィギュアは彫刻としてアリですか?」

小雪。
「文化って思ったより進んでいない?」

小毬。
「精神的豊かさは充分ではないの・・・。」

千夏。
「いまあるもので満足してはどうですかー?」
「金のたまごを生む、めんどり。」

小毬。
「アイソーポスは語る。」

日葵。
「二つの道が示された。」
「自由の道と奴隷の道。」
「自由の道は、初めはごつごつとして。」
「抜け出るのもむつかしく。」
「切り立って水場とてなく。」
「棘だらけで危険がいっぱいだが。」
「最後にはうち開け。」
「散歩道や森の木の実や湧き水にあふれ。」
「辛酸の後の憩いに至るようになっている。」
「一方、奴隷の道は。」
「初めは広く平坦で。」
「花々咲き乱れ。」
「目や口を楽しませるものにあふれているが。」
「最後には抜け出すのもむつかしい険しい崖道になるのだ。」

小雪。
「何も考えない人は。」
「奴隷の道が楽々に見えるので。」
「奴隷の道に迷い込む。」
「自由の道は信じられない悪路で危険だらけ。」
「これを見ると誰もが入らず引き返す。」

小毬。
「こうして奴隷しかいなくなった。」

すみれ。
「自分だけ進んだのか。」
「それとも高みの見物なのか。」

乃土香。
「いちいち発言したらキリが無いでしょう。」

すみれ。
「ごもっとも。」

市場ではキャラクターグッズ。

ゆるキャラまで。

野球関連が多い。

公式ショップが運営されていたりも。

見て回って。

妙に思った。

すみれ。
「答えを急いだ。」

乃土香。
「せっかちなのはあなたの性格ですよ。」

美香。
「そのくらいの欠点はわたしにもある。」

小雪。
「健全であればいいんだ!」

小毬。
「健全になればいいよ。」

すみれ。
「ありがとう。」

地下駐車場。

パィスベル師匠と合流。

師匠も遊びに来ていて。

ついでに怪しい気配。

地下駐車場を手当たり次第調べています。

けっこう遠くまで来ましたね。

パィスベル。
「相手は思った以上に弱いから。」
「今回も連れまわしてもいい?」

すみれ。
「師匠って10人相手にしても負けないとか。」
「評判ですよ。」

パィスベル。
「まともな敵に当たらないだけよ。」
「雑兵ばかり倒す甲斐の無さ。」

小雪。
「オリンピックの連中って雑兵だったの?」

小毬。
「このご時世。」
「本物なんて中々いないよ。」

千夏。
「人物から品物まで。」
「偽物が占領してますからねー。」

乃土香。
「誰も公明正大にわたしたちを観ないでしょう。」

美香。
「人間にそこまで求めてはいない。」

すみれ。
「それで。」
「子供より弱い大人なんやな・・・。」

パィスベル。
「自分の都合で子供と大人を使い分けないでね。」

小雪。
「力を肯定すると増幅する。」

小毬。
「制御された力を神様は進め給う。」

パィスベル。
「勝って当たり前の敵と対戦するらしい。」

すみれ。
「骨のある敵はいない?」

パィスベル。
「強者は政府側にしかつかない。」
「散発的な戦闘も。」
「貧弱な力しか持ってないらしい。」

小雪。
「弱いもの虐めなのか。」
「弱い奴が狂って内戦にしたのか。」

小毬。
「自分より弱い奴としか戦わない雑魚をけっこう見た。」

千夏。
「明らかに自分より弱くても。」
「まぐれでやられることも実戦ではあるもんですよー。」
「一発勝負でまぐれ勝ちされたら。」
「強者は泣き寝入りですからー。」

パィスベル。
「なぜかあいつら弱体化しているから。」
「勝てるんだよん。」

すみれ。
「魔神の技かあ・・・。」
「どうりで余裕な訳ね・・・。」

この駐車場には。

パワードスーツに乗った変態がいまして。

ロケットモーターに大型の銃器。

腕部にウォーハンマー。

厄介な魔法使いを相手にすべく。

歩兵が編み出した兵器。

不意打ち。

パィスベルが突撃した末に。

激戦。

佳五。
「貴様らが!おばさんを冷たい牢獄の中に押し込んだ!」
「救おうとしたその手を掴んで!」

パィスベル。
「お節介なんですよ。」

佳五。
「私は!あの時に誓った!成し遂げると!」
「あなたを超えて進んでいく!」

パィスベル。
「ごめん、そっち天井。」
「こっちから見れば踏み台はあなた。」

佳五。
「ぐわあああっ!!」

天井に衝突して倒れる。

そのまま逃げようとするが。

何かに引っかかって転倒。

乃土香。
「感電して。」

小雪がウォーハンマーを止めた。

凍てついて。

本体にダメージ。

すみれちゃんの爆炎でパワードスーツ破損。

パィスベル。
「こっちはボーナスが賭かってるんだよお!!」

派手な格闘攻撃で普通にダウンさせ。

属性格闘を連打。

動きが速過ぎるパィスベル。

敵の攻撃を確実に読んでいる。

支援部隊がライフルを発砲。

弾薬の無駄遣い・・・。

小毬ちゃん。

フォース・フィールドで広域バリア。

ライフル通じず。

敵兵。

背後にいた千夏に吹っ飛ばされた。

素早く美香も接近するも。

味方部隊が側面から出現。

全員を捕虜にすることが出来ました。

パィスベル。
「ナイスタイミング。」

同志。
「陽動してくれて楽でした。」

すみれ。
「師匠って戦闘力高いですよね。」

パィスベル。
「戦闘力だけなら最高らしいよ。」
「特殊魔法は全くできないのが悩み。」
「生活魔法が長年の課題だった。」

すみれ。
「世界クラス?」

パィスベル。
「わからない。」
「弱体化した敵の魔法使いを倒しているだけだから。」
「どっかで最強クラスのひとりとか言われたなあ。」

すみれ。
「いつかの田舎で特訓を受けて。」
「あれは世界クラスでしたか。」

パィスベル。
「田舎は平和でいいよね。」
「貧しいのが難点だけれど。」

すみれ。
「都会は豊かでいいよね。」
「危険なのが難点だけれど。」

パィスベル。
「勇敢だね。」
「自主的に戦闘参加なんて。」
「後は大人がやることにした。」

すみれ。
「なににしろ。」
「大人になってから考えることにします。」

小雪。
「戦果報告が出てます。」
「さっきの士官だったみたいです。」

千夏。
「プロテクターの出力低下。」
「もうライフルは弾けません。」
「立ち去りたいんですけどー。」

すみれ。
「同意してくれるとは思わなかった。」
「急いで立ち去ります。」

戦闘終了かと思ったら。

貨物船に隠して積んであった。

切り札。

KA-50・KA-52が飛来。

パイロットは搭乗せず。

高性能AIが操縦。

パィスベル。
「あらまあ兵器がこっちに来ちゃった。」
「各自応戦。」

すみれ。
「個々に敵を狙って。」
「何をしてくるか分からないようにするの。」

機銃で狙ってきますが。

既に散開しており。

日葵ちゃんが放つレーザーの餌食。

パィスベルが鉄球を形成し。

セミアクティブホーミング。

KA-52は損傷。

銃撃するも。

魔法少女の展開するプロテクターを撃ち破れず。

すみれちゃん。

太陽フレア光線を当てます。

被弾しつつ。

KA-50は運動性能が良いので。

回避運動が凄まじい。

パィスベル。
「すみれちゃん。」
「相手は中高度で距離を保ってくるから。」
「わたしが煽ってみる。」

すみれ。
「なるべく接近する。」

日葵。
「くらえー。」

小毬。
「DACS!」

KA-52はいつの間にか墜落。

KA-50は接近しているが。

すみれちゃんにクエーサー風を浴びせられて。

KA-50は墜落。

パィスベル。
「攻撃ヘリなんて無駄なことを。」
「蟷螂の斧。」

すみれ。
「怪我ない?」

日葵。
「全員無傷です。」

千夏。
「兵器と戦闘する際はキネティック弾頭が効果的ですねー。」

小毬。
「手榴弾をホーミングさせるやつ。」
「何発か当てたけれど。」

日葵。
「KA-52はわたしがやりました。」

パィスベル。
「お見事。」

美香。
「機関砲だけは。」
「シールド防御が難しい。」

乃土香。
「電気エネルギー手裏剣を投げて。」
「ホーミングさせて。」
「KA-50に命中させたよ。」
「それで高度が下がったのかな。」

パィスベル。
「もしかしたら。」
「大人の出番が無くなるのかな・・・。」

祭り会場への。

テロは未然に防がれて。

影響がありませんでした。

散発的な戦闘は全国で続いていて。

非常事態宣言は深刻化。

優勢ではありますが。

主戦場がようやく離島に移って。

自衛隊も対処が容易になりました。

国難をきっかけに。

良識人は倍増し。

むかしのような景色は既になく。

これから良識に満ちた社会が。

あるかもしれません。

師匠に興味がわいて。

長い付き合いではないけれど。

好みのタイプという理由で特訓をつけてくれて。

尊敬できる人に恵まれるのは。

幸運。

去っていく時に師匠を見ていて。

もう一回会いたいなと。



64


ふと思って。

師匠に連絡して。

会う事にしたのです。

準備よし。

師匠の元に行くと。

もう既に。

丘の上で待ち構えていたのです。

察していたようですね。

すみれ。
「わたしの実力ってどのくらいですか?」

パィスベル。
「試してみる?」

すみれ。
「お願いします。」

パィスベルがマジックの衣装チェンジ。

魔法とマジックの融合。

さらに魔力の威力を強めた形態。

すみれちゃんも変身する。

魔力が強まる。

すみれ。
「変身すると魔力の消費が激しいけれど。」
「最大で三倍の魔力が出せる。」

パィスベル。
「行くよ。」

すみれちゃんは拡散弾を発射。

パィスベルはシールドを展開して防ぐ。

次々とホーミングする火球を繰り出していく。

パィスベルは手で弾いて接近。

すみれちゃんは即座に。

地面に設置した火炎地雷を起爆させた。

接近途中のパィスベルに命中するも。

ダミーに攻撃してしまい。

本体は側面です。

パィスベルとすみれちゃんの格闘戦。

炎の拳で攻撃を繰り出すも。

見切っているパィスベル。

格闘では当たりっこないので。

近距離で射撃に切り替えて応戦。

頻繁に飛んで。

ジャンプやステップを繰り返して。

丘の上の岩場まで逃げながら戦う。

パィスベルはスムーズに接近して。

光の腕で跳ね飛ばそうとするも。

すみれちゃん対応。

ガードして宙返り。

すみれちゃん射撃に徹する。

パィスベル停止。

パィスベル。
「そこまで。」
「見事な出来栄え。」
「教えてやれる事はもうない。」
「免許皆伝。」

すみれ。
「必要技能である戦闘力。」
「力という概念では一人前なんですね!」

パィスベル。
「そのとおり。」
「そこまでやれるのなら。」
「充分だよ。」

すみれ。
「やった。」
「わたしは一人前なんだ。」

パィスベル。
「これからも精進したまえー。」

すみれ。
「仰せの通りに〜!!」

ハイタッチ。

帰り道。

ふと。

瑠璃ちゃんを訪ねる。

とある神社の事務所。

すみれ。
「女性はなんだと思いますか?」

瑠璃。
「そういう質問が大事なんだと思います。」
「きっと女性の世は訪れるから。」
「何かしらの問いから探るのです。」

すみれ。
「探究していて。」
「コツを掴んだんです。」

瑠璃。
「長年の女性の目的はそのような到達点ではないでしょうか?」

すみれ。
「そうでしょう。」
「女性は自分の有り方を勝手に品定めしてしまったから。」

瑠璃。
「またいちから考え直し。」
「実践して行くのが大切だと思います。」

すみれ。
「同感です。」
「女性という存在をみんなこれから知っていくから。」
「近代史の女性は女性という存在を間違えた。」
「女性の進歩・進展こそこれからのテーマ。」

アトリエに戻りました。

あかねちゃんが書き物をしています。

あかね。
「ポイエーシス。」
「制作に関わる魂の状態。」
「徳によって発動する。」
「技術そのものが徳であるものの。」
「ポイエーシスは制作に関する魂の状態になりつつ。」
「作品を描くことができる。」

すみれ。
「聖霊ジーニアス。」
「古代ギリシア・ローマでは。」
「聖霊が芸術家の元を訪れて。」
「作品を描くお手伝いをしてくれると信じられていた。」
「信仰形態が存在したが。」
「ヒューマニズムによって破壊されてしまった。」
「行き場を失ったこの信仰形態は。」
「この世界を彷徨っている。」

あかね。
「いつかポイエーシスという徳性を身に着けるまで。」
「創作論は完璧かもしれない。」

すみれ。
「元祖創作論のアリストテレスと。」
「元祖創作論の源、聖霊ジーニアス。」
「神様中心の文化かあ。」

いろいろ描きつつ。

月日は流れていきます。

いつからか。

どっかで発生した。

BAKA-19ウイルスが蔓延しているので。

筆者もBAKA-19ウイルスに侵され。

BAKAになってしまったが。

それほど重症化しなかったという。

BAKA-19も何気に猛威を振るっており。

ニュースで流れている。


いつ頃からか。

社殿巡りをしているすみれちゃんとあかねちゃん。

殉教者キルケゴール。

実存主義。

神の前で、あれかこれか悩む。

著者から選んだ。

単独者。

例外者として。

すみれちゃん。

これらを氏神様に伝えし。

単独者・例外者となった。

多数派や世間など。

人のすべてから異なり。

単独者として神の前に出て。

独立。

例外者としてすべてに関して例外となった。

キルケゴールはクリスチャンで。

裕福な商人の末っ子。

父親が若い頃に神を呪うなど。

また。

父親が再婚にあたって。

乱暴で婚約してしまったこと。

父親は罪の意識に苛まされ。

息子にも罪の意識として重くのしかかり。

キルケゴールは令嬢レギーネ・オルセンと婚約するも。

自分に対する罪の意識のために。

一方的に婚約を破棄。

実存主義の先駆者として。

学者として。

殉教者として。

哲学史における結果を残した。

キルケゴールの著書は。

哲学として定番中の定番。

どこでも読むことができる。

神様に単独者であるとお伝えし。

神様に例外者であると告白した今は。

もはや記述不要。

氏子となって。

氏神様が中心。

天啓についてお伝えして。

通っているうちに。

故事を見つけたのです。

諺。

忍は一字千金の法則。

忍耐することは。

きわめて価値のある尊いものであるということ。

出典は恵比良濃梅。

「ゆっくり急げ」とも言いますか。

それよりも忍耐の大切さを学びました。

そのうち。

不思議な力に導かれて。

これからは。

神様中心に展開すると自覚し。

歩みを進めると。

心を新たにしました。

すみれ。
「何か書状が。」
「あれまあ。」
「スカウトやわ。」

あかね。
「あれだけ実力を魅せたんだから。」
「ひとつくらい来るでしょ?」

すみれ。
「あかねちゃんは?」

あかね。
「それなりに。」

すみれ。
「そっかー。」
「私は示せたんだ。」

あかね。
「私の道も示された。」
「人の原点からすべてを習いました。」

すみれ。
「そもそも人ってなんや?」

あかね。
「そういえば人ってなんだろうね?」

すみれ。
「すみれちゃん思う所があって。」
「哲学書を発見したんや。」

あかね。
「どんな内容?」

すみれ。
「人間は誰でも限界状況の中で生きていかなければならないんやで。」
「限界状況。」
「死や苦悩から争いや罪責に至るまで。」
「いつかは死ぬ。」
「死の力は絶対的やし。」
「人生に苦悩はつきもの。」
「争いもあるんやし。」
「なぜか争いは必然的に発生するもんで。」
「罪責は知らずに犯して穢れてな。」
「遂には自らの支配者になったり。」

あかね。
「確かに人は限界状況を避けることができないね。」
「自由と主張すれば避けられる?」
「そんな事はありません。」
「でもこれが哲学的思惟を目覚めさせる契機となり。」
「絶望の中で自己を超えるものを感じる。」
「包まれて支えられている。」

すみれ。
「すなわち超越者。」
「世界全体が超越者を指し示す暗号となる。」
「超越者が暗号を送ってきてくれて。」
「すみれちゃんたちは限界状況にぶつかりながら。」
「それを解読していくことになるんや。」

あかね。
「哲学的に神様を説明するとこんな感じ。」
「これわたしも知っているよ。」
「でも専門書からの知識は無かった。」

すみれ。
「良書があったんやでー。」
「すみれちゃん本を見つける才能凄いやろ?」

あかね。
「その前にどれだけ愚書を読んだのか知りたい。」

すみれ。
「それ聞かないで。」

あかね。
「キャー!言ってよ聞きたいなー(棒読み)」

すみれ。
「才能の前にどれだけのノウハウがあるのか知らへんやろー(棒読み)」

あかね。
「才能ってそうやって培うんですね(棒読み)」

すみれ。
「エキスパートになる為には数年間の訓練が必要なんやで。」
「日頃訓練しない者は勝利を放棄しているような。」

あかね。
「玄人って鍛錬がすべて。」
「現代で天才と言い張っても。」
「玄人に勝つのは無理です。」

すみれ。
「うーん。」
「こう考察していくと。」
「人って不完全な生き物やね。」

あかね。
「どこをどうしても完全にはならない。」
「わたしは諦めたよ。」

すみれ。
「すみれちゃんも諦めるわ。」
「ここまでうまく行ったのは。」
「どうやら玄人になるのが目的だったらしいし。」

あかね。
「この世界の真実があるんだよ。」

すみれ。
「論語にも書いてあるほど。」
「世界の真実かぁ。」

あかね。
「完璧な状態で生きている人はなぜか存在しない。」

すみれ。
「それだけでこの世界の本当の事情が分かるような。」

あかね。
「有神論。」

すみれ。
「それで続きがあって。」

あかね。
「そう。」
「神学的ではなく哲学的に。」
「本当に限界状況は避けられない。」

すみれ。
「どんづまりになってはじめて神様が理解できるようになる。」

あかね。
「ドイツ。」
「ヤスパース。」
「実存主義。」
「限界状況・超越者。」
「著書・理性と実存。」
「1883〜1969。」
「人間とは何だろう?」
「存在そのものへと探究を深めて。」
「最後に超越者に辿り着く。」
「宗教的にではなく。」
「哲学から神様について説明したひと。」

すみれ。
「キルケゴールとサルトルも仲間で実存主義でした。」
「こんな明確な説明は素晴らしいわな。」
「頭のいい人しか理解できない世界やでー。」

あかね。
「先人最強説。」
「先人の英知は究極です。」

すみれ。
「それで解ったで。」
「人は神様の為に存在すると思うんや。」

あかね。
「聖トマス・アクィナスの言葉を引用?」
「その通りだと思う。」
「聖人の発言を否定するのは。」
「神様に反対するのと同じでしょ?」

すみれ。
「そもそも人はキリスト教的に言えば被造物に過ぎない。」
「体は霊魂の為にある。」
「格言があったわ。」
「ちなみにすみれちゃんは青人草やで?」

あかね。
「青人草。」
「日本書紀と古事記は神道の神典。」
「本来の人の姿と有り方。」
「にしても。」
「自分が神だなんて人間は言うのかな?」

すみれ。
「愚かな人間。」
「そこまで来ると増長したなあ。」

あかね。
「人間と青人草は別物だし。」
「滅びよー。」
「人間。」
「なんて感じで敵対してみては?」

すみれ。
「そうなるとすっきり説明が行くわあ。」
「あかねちゃんたまに凄いと思う。」

あかね。
「わたしもだよ。」
「キスする?」

すみれ。
「諧謔そのものやな。」

あかね。
「そう。」
「諧謔だよ。」

すみれ。
「人生において独り勝ち。」
「勝利ってこういう所にもあるん?」

あかね。
「何に対して戦っていたか?」
「そういう意味ならば勝利なのです。」
「ゲーテの格言であったよね。」
「著書と創作は私の人間性においての勝利だとか。」

すみれ。
「そういう意味で独り勝ちかな?」

あかね。
「説明が付くよ。」

すみれ。
「キスする?」

あかね。
「それは諧謔。」

すみれ。
「では公義の為にやりましょ。」

あかね。
「青人草として。」

筆を合わせて笑顔。

アトリエでこっそり。

歓喜に包まれる女の子ふたり。

今日は勲章が届きました。

綺麗なデザインの甘美な功績。

活躍を称えて功労賞。

すみれ。
「。」

あかね。
「。」

すみれ


あかね。
「理法って知ってる?」

すみれ
「内容は

あかね。


鳥居が見えてくる。

すみれ。
「あかねちゃん。」
「進捗どう?」

あかね。
「著書が捗って。」
「先生に査定して貰う予定。」
「伝奇物語。」
「珍しいことや不思議なことを伝えること。」

すみれ。
「また、怪奇・幻想に富んだ物語。」

あかね。
「伝奇に富む話。」
「中国文学のジャンルの一。」
「唐時代の文語でしるされた、奇談・逸事を題材とした短編小説。」

すみれ。
「この時代。」
「国語辞典パワーが物を言うんやね。」

あかね。
「けっこう戦火を蒙ったから。」
「戦記物語になるかも?」

すみれ。
「怪我の功名。」
「嵐のときはどんな港でもよい。」

あかね。
「おかげでいろんな物事を学びました。」
「安全は中道にある。」

すみれ。
「好奇心は際限がなく、休まる暇もなく、無用の長物だ。」

あかね。
「好奇心が強すぎると楽園を失う。」

すみれ。
「人類史上。」
「もっとも賢明だったソロモン。」
「みんな同じ結果になると書き残してるんやで。」
「よく見ると世人はみんな同じ結果になってるわ。」
「全員同じ結果になっているんやし。」
「これは真理やわ。」
「すみれちゃんもそのままだったら同じ結果になってたと思うし。」
「すみれちゃんは結果が異なるみたいやで。」
「神様は故意に外したとしか思えんわ。」

あかね。
「そうかもしれない。」
「それが真実になる。」

すみれ。
「敬神大事。」

あかね。
「そうだよ。」
「価値判断って結局は有神論に依存する。」
「すべての人が求めている物とか。」
「衆愚の意味かもしれない。」

すみれ。
「なんか自分の愚かさを謝罪したい気分になったわ。」

あかね。
「第十代・崇神天皇。」
「物事の善悪を見極める資質を備え。」
「神道では。」
「神々しか善悪を見極める資質を備えていない。」

すみれ。
「庶民は善悪を見極める素質はないんやね。」
「自分が善悪だとか言っちゃっているけれど。」
「本当は善悪を見極めることが出来ない。」

あかね。
「日本書紀は綺麗な翻訳が発売中。」
「庶民が善悪を引き合いに出す時。」
「見極めたつもりである。」
「崇神天皇に笑われそうだよね。」

すみれ。
「崇神天皇はお宮に祀られているけれど。」
「善悪がなにであるかは説明できないから。」

あかね。
「そもそも見えなくて。」
「掴みようがない善悪は。」
「神々に尋ねないと分かりません。」
「崇神天皇が示して。」
「庶民が善悪を見極められますか?」

すみれ。
「できないよ。」

あかね。
「それなら。」
「善悪を見極める資質が無いのに善悪を言っちゃってる。」
「そういう意味ですか?」

すみれ。
「換言するとそれが真実。」

あかね。
「後悔するわよ。」

すみれ。
「青人草です。」
「人間と一緒にしないで。」

あかね。
「気持ちが大事。」
「心。」

すみれ。
「そうやね。」
「神社巡りしたいわ。」

あかね。
「この前。」
「天神様の社殿に行ったでしょ?」
「すぐに文芸学も良くなってきた。」

すみれ。
「霊験あらたか。」
「さすがのあかねちゃん。」
「この前作品読んだけれど。」
「芸術として成立していると思うん。」
「芸術らしい芸術。」
「美の表現そのもの。」

あかね。
「矜持。」

すみれ。
「喜劇だけはどこかで見たような。」

あかね。
「ギリシア賢人は記しました。」
「模作は文学の基礎である。」
「ソフォクレス。」

すみれ。
「あっと。」
「そういうもんやったわ。」

あかね。
「他にも。」
「事は他人を援助することによりて己れ自身を益す。」
「人間の病気のうちにて必要より辛いものはなし。」

すみれ。
「女子も学問に入らねば。」
「何も始まらない。」
「こんな悲劇歌にして。」

あかね。
「そんなあ。」
「仕方がない。」



満は損を招く。

物事の完璧な状態というものは。

やがて衰え。

さまざまな不都合や不利を招くようになるということ。

あかねちゃん。
「満つれば欠ける。」

すみれちゃん。
「そう言えば神知があると

あかるちゃん。
「ほえ?のことでは?

すみれ。
「国語辞典であったわ。」
「神の摂理。」

あかね。
「すべては神の摂理のまま。

すみれ。


あかね。
「!?」

あかねちゃん。

すみれちゃんの腕を組む。

ぐいぐい恋人繋ぎしたがる。

ちょっと嬉しいすみれちゃん。

あかね。
「人は不完全だよね。」
「俗学を習っていた頃は馬鹿だったなあ。」

すみれ。
「俗学を習っても意味がないわな。」

あかね。
「世間に行われているだけで。」
「浅薄な学問。」

すみれ。
「俗受け。」
「大衆の気にいること。」
「俗世間の評判を得ること。」

あかね。
「俗物ではないだけで非難されたりして。」

すみれ。
「うわあ滑稽。」

あかね。
「現代は俗世間と呼ぶのに相応しい。」

すみれ。
「江戸時代は自然の理があったのに。」
「まともなことを言うと才能才能言われて妬まれそう。」

あかね。
「なんでも才能で片づけられてしまう。」
「異議あり。」

すみれ。
「才能?知りません。」
「訓練を受けてまともに動作するようになっただけです。」

あかね。
「訓練なしでまともに動作しないよね。」

すみれ。
「神々から集中的に習ったのは。」
「俗人の仲間になってはならない。」
「という戒め。」

あかね。
「どんなことがあっても。」
「俗人になってはならないと。」
「諫められる。」

すみれ。
「俗人。」
「世間一般の人。」
「利益や評判しか考えないような。」
「くだらない人物。」
「風雅の心がわからない人。」

あかね。
「俗世間。」
「俗人たちが住むこの世の中。」

すみれ。
「以上。」
「岩波国語辞典。」

あかね。
「俗人の仲間になるのは避けたよ。」
「俗世間というのが現代の真実。」

すみれ。
「俗人がいるだけの世の中。」
「ここだけの話やで。」

あかね。
「もちろん。」
「さてさて。」
「看板を見よう。」
「御祭神。」
「全国にお宮があるのが現実なんだから。」
「祀られている神様の情報まであるからね。」

すみれ。
「本当はこっちが現実。」
「ここだけの話にしておこう。」

あかね。
「礼拝のない神学はなく、神学のない礼拝もありません。」
「礼拝の純度は。」
「神学的理解の深さに正比例しています。」
「神学論争といった場合。」
「結論が出ない無意味な抽象的議論を指す場合が多いです。」
「そもそも、すべての人は、なんらかの意味で神学者です。」
「無神論、不可知論、有神論と言った具合に前提を選んでいます。」
「正しい神学と誤った神学の違いは何か?」
「合致している神学と迷信の神学とは何か?」
「誤った情報をいくら積み上げても。」
「真実の神学を構築することはできません。」
「神様に関する最高の情報を収集することが大切です。」
「礼拝しない神学は迷信です。」
「神学もないのに礼拝するのも迷信です。」
「礼拝があって神学があり。」
「神学があるから礼拝があります。」
「迷信に惑わされないように。」
「誤った神学は、否定的な結果をもたらします。」
「神様との交流や関係の中で神学は培われるのであり。」
「当事者以外が言及するのは神学論争の類で無意味です。」

すみれ。
「氏子も神学者であり。」
「神職も神学者です。」
「神様との関係の中で完成された神学であれば。」
「真なる神学です。」
「霊験として得られた神学ならばなおさらです。」
「無神論、不可知論、有神論がそれぞれ論争するのは無意味です。」
「結論が出ないからです。」

あかね。
「神様を実際に見た人や。」
「直接、体験した人に限定して成立しています。」
「霊感を感知する能力や。」
「霊験による幸福や利益を受けて。」
「その上で語るのが通例です。」
「いわば目撃者であり。」
「実際に会いに行った人でもあります。」
「何らかの姿で現れた神様を何十回も目撃し。」
「神様の御技を身を持って体験したのですから。」
「体験が基点となって語られる場合がほとんどです。」

すみれ。
「神様の家の門を叩いて中に入れて貰った人だけが語ります。」
「本人しか知らない事ばかりなのです。」
「信じるか信じないかという稚拙な話ではありません。」
「自らの体験次第なのですから。」

看板を精読。

由緒は必ず写真に記録。

印刷して資料にすることもあるよ。


あかね。
「俗務。」
「世の中のつまらない仕事はやめた。」
「俗物に混ざることはできない。」

すみれ。
「俗物?」
「いかにも俗人らしい人物。」
「名利にばかりとらわれている。」
「くだらない人物。」
「嘲笑。」

あかね。
「現代人に武士道はない。」
「義人が祀られている社殿もある。」
「あんなに人がいたのに。」
「義人は数えるほどしかいなかった。」

すみれ。
「この地上で最も小さなものは貪欲、快楽欲、大言壮語であり。」
「最も大きなものは寛容、柔和、慈悲である。」

あかね。
「神学者曰く。」
「科学や芸術を神格化すること。」
「いわゆる良心なき科学は。」
「多くの人を、完全に難破せしめる岩礁である。」

すみれ。
「神学者曰く。」
「神から生れないものは、すべて滅亡に帰する。」

あかね。
「ニーチェはヒルティから神の力を借りない。」
「無力な反抗であると批判された。」


すみれ。
「宗教や哲学を軽蔑する人々の大多数は。」
「そのいずれをも決して十分に知ってはいない。」
「そうでなければ。」
「彼らはかつて聖書も。」
「真面目な哲学的著作も注意して読んだことがない。」
「などと公言することはできなかったであろう。」
「彼らはよく検討もせずに両者を排斥するのである。」

あかね。
「ヒルティ曰く。」
「神に導かれる人は、次に自分は何をなすべきか。」
「どんな仕事に召されるかということを。」
「前もって知っていないのが普通である。」
「それをあらかじめ知ることは。」
「おそらく通常耐えられないことかも知れない。」
「しかしそのようないろんな個人的な生き方を数多く経験した人は。」
「人間の個人的生活においても。」
「そのようなより高き導きが存在することを。」
「ついに確信するようになる。」
「神は、その導きにあたって。」
「少なくとも或る人々はその名によって知る。」
「がしかし他の人達は。」
「それもまったく身から出た錆だが。」
「個人的にではなく。」
「ただ群集として扱われるだけである。」
「注釈には。」
「個人的経験に基づかないあらゆる信仰は。」
「はなはだ不安定で動揺しやすい。」
「経験的信仰の確実性とあります。」

すみれ。
「俗離れ大事。」
「うちらの幸せは幸せが要らないこと。」

あかね。
「自己保存が自然の第一法則。」※自分の利己的行動をユーモアラスに言い訳するのにも使う。

東京大神宮にて。

天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)

伊勢神宮の内宮(ないくう)の御祭神。

日本国民の総氏神。

豊受大神(とようけのおおかみ)

伊勢神宮の外宮(げくう)の御祭神。

農業・諸産業・衣食住の守護神。

-造化の三神(ぞうかのさんしん)-

天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)

高御産巣日神(たかみむすびのかみ)

神産巣日神(かみむすびのかみ)

古事記に記す。

倭比賣命(やまとひめのみこと)

天照皇大神に仕え。

その御心を人々に伝えた天照皇大神の御杖代(みつえしろ)

東京大神宮は「東京のお伊勢さま」と親しまれています。

参拝。

すみれちゃんは「私の生、すべてが中庸でありますように届け出ます。」と祈願。

あかねちゃんは「私の生、行き過ぎも不足もない、ちょうどいい中庸、私の願いです。」と祈願。

わたしの原点。

わたしの好きな聖地。

そよ風が吹き抜けて。

心地よい。

これは魔法少女の物語。

女性の美学。

アイドルとしての魔法少女。

きっかけを掴んで独自の女性路線を編み出した。

究極の女性を目指して修練を積んだ日々は。

ひとつの到達点に達した。

すみれちゃんは女性の存在を立証した女性として。

称えられることになる。

女性を証明した女性。

それは歴史において必要不可欠な。

人類の体験です。

END


事実なるものは存在しない。

ただ解釈があるだけだ。

ニーチェ。



おまけ。

すみれちゃんは折り畳んだ紙に以下の文章を引用して持ち歩いている。

バッキュリデス(祝勝歌)第五番160。
「人間にとっては、生まれぬこと、太陽の光を見ぬこそよけれ。」

ギリシャの伝説。※原典を持っていませんが、ギリシャ神話の異伝とも、戯曲作家の断片とも、史実(歴史書)の一編とも言われています。

シレノスという山野に住む精がいて。

大変に醜男だが知恵がある。

有名なミダス王がシレノスを捕らえて。

酔わせたところ。

解放されたい一心に知恵をもらした。

それが以上の人間にとっては・・・。

ソポクレス「コロノスのオイディプス」1224。
コロス。
「人間にとっていちばんよいのは生まれないこと、しかし生まれてしまったのなら。」
「なるべく早く、出て来た所へ帰ること。」

(エウリピデス)クレスポンテス「断片449」キケロ・ラテン語訳。(トゥスクルム荘対談集)
「私たちは、子供が生まれたときは寄り集まって。」
「なんという不幸の中へやって来たことかと嘆くべきでしたし。」
「まただれかが死んだときは、これで苦労から解放されてよかったと。」
「皆で喜んで差し上げ。」
「万歳万歳と弔うべきだったのです。」

ギリシャ・ローマの英知によって。



ニコマコス倫理学・第四巻・第三章。

世の常のひとびとのするのはでたらめにすぎない。

-でたらめに巻き込まれるということ。

アリストテレース「弁論術」には。

-この世には悪いものの方が多い旨。

キケロー「老年について」

もしいずれかの神が私に、ふたたび子供にかえって。

揺り籠の中で泣いてもよいと仰せられても。

私は断然お断り申し上げる。

旧約聖書「伝道者の書」には「この世は虚しい」と記されている。


私たちは子どもが生まれたときに喜び。

人が死んだときに悲しむ。

しかしそれを逆にすべきである。

子どもが生まれたときには。

これからどんなことが起こるかわからないのだし。

人が死んだときには。

彼が何かをなし遂げたことがわかるから。

「ミッドラッシュ」

良いことも悪いこともある。

経験論からしては人の誕生は喜ばしい事ではないし。

いろいろ知った後では喜べないので。

逆にしたほうが理にかなっている。

というのは実際に経験して思い知ったのでそう言いたい。

死んだ時には真実が出てくるので。

彼がどういう人物で何をしたのか。

死んだ時に判明するわけで。

もっとも近くにいる人が発見するから。

真実が出てくる分にはいいものだろう。

という意味のようです。


人の生まれと死にかたは。

本の表紙と裏表紙のようなものである。

「タルムード」

注釈。

人の生は結果論という意味です。

経験論からすれば人の一生は結果論ですので。

結果的にどうなるかは不明との訓戒。


注釈。

古典を読むと出生そのものが否定されている。

生まれるからそうなった・・・旨。

赤子は良いものだけを見て育つので。

この世は悪いものの方が多い。

良いものだけを見て育つ、悪いものを見せてくれない。

いざ悪いものが出番を迎えると、避け方も掃除の仕方も知らず。

倒し方などの攻略方法までわからないので。

むしろ悪化させていく。

なぜなら何の努力もせずに、あがくこともしない。

そもそも誰も教えないので・・・・。

悪いものを片付ける方法も存在も教えないので。

周囲の人間もそう育ったから綺麗事を言って言い逃れする。

悪いものを認めて対処したりはしないので。

大人まで良いものだけを見て、悪いものがあるのに目を背ける。

たとえ、逃げ場がなくても逃げる。(この場合は逃げなくていいのに・・・なぜなら敵が思ったより弱いから。)

それで悪いものは好き放題できる。

伝統宗教は出生についての言及はほぼない。(出生について相対的に比較されるから・・・人間の心理はそうなので)

出生について言及するのはヒューマニストの特徴。(要するに思い通りにしたいから)

ヒューマニズム。

人間にとって人間が最高で。

人間性こそ尊重すべきものだとする態度・思想傾向・世界観。


言行一致。

言ったことと、実際に行うことが同じであること。

日頃、口にしていることを実践すること。

-言行不一致。

「反」言行相反(げんこうそうはん)

考察。

真実などなく、解釈だけがあるインターネットの限界。

格言。

客観的事実など存在しない。

あるのは自分の目を通して見た事実だけである。

ハイゼンベルグ「ドイツのノーベル物理学受賞者」

注釈。

客観的事実というものは本来存在しない。

人によって事実の受け止め方。

認識が異なる。

事実は自分の目で見た主観的事実しかあり得ない。

観測。

事実が複数あるならば。

事実とは言えない。

矛盾している。

事実を言い当てようとしても。

パラドックスに陥るしかない。

事実を決める側も自分の事実を述べるしかない。

審査員ですら自分の解釈を行使する権限があるに過ぎない。

既に「事実など存在しない」もし証明したいのなら「悪魔の証明」

無いものを証明しようとする人がいるだけ。

虚無主義。

学問によって。

賢者にまで自分を高め。

自分を成長させて行った。

女の子のひとつの形。

しかし本人は。

引用した文章を見ての通り。

虚ろであった・・・・・。



戦火で心も体も焼け焦げて。

誰かの武器なのか放火なのか。

火の後始末や扱いがよくないのか。

山火事みたいに自然発火。

戦争は火災。

戦争という火災は。

燃え広がって。

誰にでも燃え移る。

弱者は身の保身に走り。

強者は終わらせる為に武器を持ち。

奴隷は戦争に反対することで。

自らを被害者認定にまで持ち込む。

戦火を潜り抜けて悟ったこと。

兵士や戦士にしか分からない領域・・・。

戦場を観るか体験するか。

戦争を肯定しつつ。

順応する過程で。

平和のイデア。

パシフィスト。

平和主義者。
pacifist

平和論者。
pacifist

パシーフィストは争いと不和の中。

戦火の煉獄で焼かれて清められる。


この世に生まれて。

生きていく。

それが定めだなんて言われても。

いつまでも一人前になれない理屈だよ。

この世界に落とされて。

ひとりでさぐっているの。

それはひとりでこの世のすべてを。

探って調べて続けて。

それだけ。

それだけが。

世界のコツ。

この世の調査はそれぞれに。

世界のコツ。

この世の姿はひとりで調べて。

現れて。

ひとりで調べて。

探し出して。


この世界に。

辿り付いた日から。

この世界をただ巡るの。

それは世界の本当の。

姿を追い求めて。

何千里もの歩を進めていくの。

最後には辿り着く。

それは何処なの。

何千里もの歩を進めていく。

最後には辿り着く。

それは何処にあるのかな。