1
やっほー!
いーりすだよー☆
ミドルロングの髪にベレー帽の女の子だよ♪
スフィーダ高校に入学するため。
入学式に参ります!
制服はブレザーに赤いスカート!
本当は服装自由なんです!
いーりす♪
「スフィーダ高校!」
「憧れのわたしの生活!」
ネージュ♪
「あら、いーりす、おはよう。」
いーりす♪
「おはよー!」
ショートロングの髪に両髪リボン!
ネージュちゃんの顔が赤い?
ネージュちゃんとは中学からの友達です!
ネージュ♪
「クラスは同じよね?」
いーりす♪
「同じだといいねー!」
ネージュ♪
「同じがいいのよ!」
いーりす♪
「後で発表があるから。」
「幸運を!」
ネージュ♪
「絶対にクラス同じじゃなきゃ。」
「許さないんだから!」
いーりす♪
「どうしたのー?」
呼ばれたので。
体育館で入学式です♪
居眠りしていたら。
美人女性に弄られました!
花美お姉さん♪
「一応話は聞いときましょ。」
いーりす♪
「はい!」
校長♪
「今日の朝、パンかごはんかで妻とケンカしましてな。」
「ケンカはよくありません。」
「お皿を投げられては困るので。」
「みなさんはケンカだけはしないように。」
「ついでにホウキで追い回されては困りますし。」
「何事も降参が得策ですね。」
いーりす♪
「何言ってんの校長さん。」
入学式のあと。
校内を自由に見て回る。
目測会があって。
とても広い敷地をいろいろ見て回りましたよ。
野外音楽場にサッカーグラウンド。
大ホールにお弁当専用スペースまで!
クラスは申請すると。
友達同士一緒にしてくれるみたいで。
ネージュちゃんと一緒でした♪
ネージュ♪
「あんたと同じなんて・・・。」
ネージュちゃん。
嬉し泣きです!
いーりす♪
「わたしもうれしいよ。」
「泣かないでー。」
ネージュ♪
「だっていーちゃん憧れなんだもん。」
「泣かないで居られない!」
いーりす♪
「わたしも雪ちゃんとは相棒だから。」
「尊敬してるしもっと一緒に居たいよ。」
ネージュちゃん。
いーりすと抱き合います!
他にも抱き合う女の子は複数居ましたよ。
あとから分かりましたが。
中学のときみたいにクラスは関係なくて。
完全自由に一緒に居ていいと分かりました。
雪ちゃんまた泣いちゃいましたね。
特別教師で担任の花美お姉さんから説明を聞いて。
あとは自由時間となりました。
いーりす♪
「校内見て周らない?」
ネージュ♪
「あんたと一緒に周りたいわ。」
手を繋いで。
校内を何周もしましたよ♪
黒板では。
しばらくの授業は自由行動です。
と書かれていました。
嬉しさのあまり校内を全力ダッシュして。
わたしの高校生活。
第一歩です!
2
スフィーダ高校入学5日目。
この高校では。
必須科目という。
出たほうがいい基本授業と。
自由科目という。
いろんな分野の授業が開かれていて。
特殊科目という変わったおもしろい授業もあります。
基本自由行動なので。
自分に合った授業を選択して学習します。
生徒ごとにちょっとした個室まであるので。
私物を持ち込んだり。
自習したりもできます。
わたしは午前は基本授業で。
午後からは部活OKとのことで。
見回りがてら散策です♪
いーりす♪
「広いなー!」
「空軍基地みたい♪」
ネージュ♪
「なんか変なひとが歩いてるわよ。」
道化♪
「やあ御嬢さん。」
「俺は単なる阿呆。」
「よろしく頼む。」
いーりす♪
「阿呆?」
道化♪
「正真正銘の阿呆さ!」
道化(どうけ)は決めポーズをした!
ネージュ♪
「ぷっ・・・ぷぷぷ!」
道化♪
「笑うな!」
「俺は真剣に阿呆に専念している!」
いーりす♪
「真剣に?ぶー!」
道化♪
「俺は骨董品屋で笑いのツボでも売ったと?」
ネージュ♪
「うまいよ!こいつー!」
道化♪
「ほれ、ひとつ花でも贈ろうか。」
いーりす♪
「どこに持ってるの?」
道化♪
「女性は桜の木のように。」
「何度も咲いて色あせない。」
ネージュ♪
「この阿呆なんてイキな!」
いーりす♪
「すごーい。」
いーりすは拍手!
道化♪
「かわいい女の子と話せるなんてしあわせだ。」
「一緒に踊らないかい?」
ネージュ♪
「ひとりで踊ってなさい。」
道化♪
「それでは俺がキチガイみたいじゃあないか。」
いーりす♪
「え?とってもキチガイでしょ?」
道化♪
「俺は阿呆だからキチガイにはなれない。」
「俺の頭がおかしいのは仕様なのだ。」
ネージュ♪
「そういう生き物ってわけね。」
暴走伯爵♪
「そこで何をしている!」
「まさか女の子とイチャイチャしてたんじゃないだろうな!」
道化♪
「そういうふうに見えたのなら。」
「俺は光栄だ。」
暴走伯爵♪
「けしからん!」
「私もイチャイチャしたい!」
「女の子と話したい!」
道化♪
「少しキチガイみたいじゃないかい?」
暴走伯爵♪
「キチガイで何が悪い!」
「私はキチガイを見出したのだ。」
「キチガイの果てに美を生み出し。」
「キチガイの元に私は歌う。」
いーりす♪
「なにこれー♪」
ネージュ♪
「こんな奴らばっかなの?」
発狂娘♪
「あんたらー!」
「自分達だけいい思いしてんじゃないわよ!」
「生徒はわたしのものよ!」
「わたしとだけいい感じになるんだから!」
道化♪
「これはおバカさん、ごきげんよう。」
発狂娘♪
「生徒とツーショット撮ってるのよ。」
「わたしのコレクション!」
「大好きな生徒との想い出は棚いっぱい!」
ネージュ♪
「あんた興奮してない?」
発狂娘♪
「興奮?してないわよ?」
暴走伯爵♪
「嘘を言うな。」
道化♪
「さては嘘を言って楽しんでるな!」
いーりすは左手を口に添えて爆笑!
ネージュは真っ赤になって口を押さえている。
いーりす♪
「わたし達はここらで失礼します!」
道化♪
「もったいないぞ!」
「バカという存在の美しさが見れるんだぞ!」
「もったいないぞ!」
ネージュ♪
「どうかなる前に失礼します!」
図書室に到達しました。
蔵書が多過ぎて広くて。
目が回りましたよ。
部活では。
女子サッカー部員募集や。
音楽隊員獲得の為に。
上級生が勧誘してきましたね。
いーりすとネージュは。
手を繋ぎながら散策♪
今日は自習にしたいので。
相談して。
部活動を見て回っていました♪
午後になるといつでも帰宅してもいいのですが。
もったいないので。
5時まで残って。
見学や情報収集をしてからの帰宅でしたよー♪
とにかく自由がある高校生活。
わたしはたくさん満喫しています!
3
学校がなんだか自由なので。
伸び伸びとやれてるいーりすです☆
ネージュ♪
「今日はどの部活を見学する?」
いーりす♪
「そうだねぇ。」
「サッカー部辺り?」
「昨日は楽器を演奏したけれど。」
「きちんと入部しないと演奏できないよねー。」
ネージュ♪
「入部すれば1か月で弾けるそうよ。」
「誰でも弾けるきちんとした楽器マニュアルがあるって。」
いーりす♪
「すごーい!」
「あっ!校庭で何かやってる?」
校庭でエアガンで撃ち合うひとたちが。
接近して相撲で決着つけてたり。
花火を使ったり。
壮絶です。
いーりす♪
「あれってクライネ名物の平和な戦争?」
「学校でもやってるんだー。」
ネージュ♪
「革命思想の連中ね。」
「あのおかげで発展がきちんと続いてるんだけれど。」
中央ホールに行くと。
変なひとたちが居ました。
おバカさん♪
「あー!わたしのネージュちゃん!」
ネージュ♪
「は?なんであんたのなの?」
「わたしはいーりすのものよ!」
いーりす♪
「えー?」
「ネージュちゃんとは義姉妹なんだけれど。」
おバカさん♪
「なにー!?」
「でも結婚できるわよね。」
「結婚式場に拉致させて貰うわよ!」
ネージュ♪
「こら、何すんの。」
ネージュ、おバカさんを投げ飛ばしました。
おバカさん♪
「こら、何すんの!」
いーりす♪
「それはこっちのセリフなんじゃない?」
おバカさん♪
「それはこっちのセリフでもあるんじゃない?」
ネージュ♪
「真似してんじゃないわよ!」
おバカさん♪
「怒った顔もカワイイ!」
「絶対に結婚するんだからね!」
ネージュ♪
「わたしはいーりすっていう。」
「心に決めたひとが居るのよ!」
おバカさん♪
「えー!だったら勝負よ!いーりす!」
いーりす♪
「なんだか分からないけれど、お相手するよ?」
おバカさん♪
「はい、ガムテープ、先にくっつけた方の勝ち。」
いーりす♪
「いざ勝負!」
おバカさんが突進しますが。
いーりすは横にかわして。
おバカさんの顔にべちゃっとくっつけました。
圧勝。
おバカさん♪
「バカなー!」
「いまのは油断しただけ!」
「もう1回だー!」
余ったガムテープを押し付けられて倒れるおバカさん。
ネージュ♪
「食らいなさい。」
ネージュはおバカさんの耳にふーっ。
おバカさん♪
「きゃああああ!」
いーりす♪
「さようなら〜♪」
ネージュちゃんと手を繋ぎながら。
食堂に来ました。
オヤツが売ってます。
クレープを注文して一緒に食べました♪
午後になっているので。
私服の生徒が増えています。
午後になると私服OKなのです。
ゴスロリを来た娘が。
ガールズ部に勧誘してきました。
見学に行きましたが。
いっぱいひとが多過ぎて見学は何気に無理でした。
校庭で男性が穴を掘ってました。
いーりす♪
「なにをやってるんですか?」
暴走伯爵♪
「ここに水脈がある。」
「掘ると水が出る。」
ネージュ♪
「それで何すんの?」
暴走伯爵♪
「小川を作るために。」
「労働している。」
いーりす♪
「小川できるといいね!」
暴走伯爵♪
「どうせなら池にしたい。」
ネージュ♪
「は?」
暴走伯爵♪
「池にするまで掘ってやる。」
道化♪
「やめときな!旦那!」
「無許可だ。」
暴走伯爵♪
「許される範囲内でやるのだ。」
「どうせなら池にしたい。」
道化♪
「やめときなって。」
暴走伯爵♪
「許される範囲内でやる。」
「どうせなら池にしてやる。」
道化♪
「やめときな。」
暴走伯爵♪
「許される範疇でやる。」
「どうせなら池にしてみたい。」
道化♪
「やめなされ。」
いネージュ♪
「ループしてんじゃないわよ!」
道化♪
「日々同じ事の繰り返し。」
「それはどういうことか?」
いーりす♪
「同じ事の繰り返し?」
「おバカな勘違いだよ、それ。」
道化♪
「俺も思った。」
「確かにこれおバカな勘違いだな。」
暴走伯爵♪
「水たまりになった。」
「リトルな水辺にしておこう。」
いーりす♪
「虫さんが来るね♪」
ネージュ♪
「にしてもここ蝶々多いわよね。」
道化♪
「キミタチも蝶々だろうに。」
いーりす♪
「気が利くねー。」
暴走伯爵♪
「俺は犬だな。」
いーりす♪
「お座り♪」
暴走伯爵♪
「はい!ご主人様!」
いーりす♪
「お手!」
暴走伯爵♪
「手にキスでもすればいいのですか?」
道化♪
「オレは何でもいいぞ。」
ネージュ♪
「シカ。」
道化♪
「俺はツノなんて立派なものを持ってない。」
いーりす♪
「オオカミ。」
道化♪
「そんなカッコよくない。」
ネージュ♪
「オウム。」
道化♪
「ちょっと違う。」
暴走伯爵♪
「ひと。」
道化♪
「たぶんそれだ。」
いーりす♪
「じゃあ進化して。」
ネージュ♪
「いーちゃん、ひとが進化するとスーパーマンになるのよ。」
道化♪
「スーパーマンなんて縁が無い。」
いーりす♪
「何になるんだろう・・・・?」
道化♪
「お譲ちゃん、難しく考え過ぎだ。」
「理屈をくどくど言っても苦しいだけだ。」
暴走伯爵♪
「単純になろうよ!」
いーりす♪
「そうですね。」
「考え過ぎてもうダメです。」
道化♪
「よし、では一緒に踊ろうか?」
いーりす♪
「はい!」
ネージュ♪
「待った待った!なんで踊らせようとしてんの!」
道化♪
「踊る阿呆に見る阿呆。」
「同じアホなら踊らな損損!」
いーりす♪
「同じアホではないので。」
「失礼しますね。」
ネージュ♪
「やーい!フラれてやんの!」
道化♪
「そんな。」
「哀れなお兄さんの為だと思って。」
ネージュ♪
「変な説得するな!」
道化♪
「そんな!」
「哀れな私を置いてかないで!」
「置いてかないで!」
いーりす♪
「わたし達は別れの時なのよ!」
道化♪
「お代官様!」
いーりす♪
「よきにはからえ。」
「そち、大義であった。」
道化♪
「お慈悲を!」
いーりす♪
「無礼な!わらわをどなたと心得る!」
道化♪
「ははー。」
道化がひざまずく。
ネージュ♪
「こうしていーちゃんと道化は別れの時を迎えた。」
「完。」
いーりす♪
「失礼します♪」
ネージュと手を繋いで退場。
しばらく歩いて。
上級生がスカウトしてきて。
お茶会に参加して。
あとは選択授業の数学に出て。
4時に下校しちゃいました♪
なんだかおバカさん達と親しくなって。
笑ってばかりの1週間です♪
4
休憩所で雪ちゃんと添い寝してます♪
いーりす♪
「綺麗な瞳・・・。」
ネージュ♪
「かわいい髪・・・。」
いーりす♪
「雪ちゃん、頬ずりしちゃうゾ!」
ネージュ♪
「気持ちいいことしないでー。」
いちゃいちゃしてたら。
はなみお姉さんが。
お茶を持ってきてくれました。
花美(はなみ)お姉さん♪
「かわいい娘たちね。」
「妹を想い出すわ。」
いーりす♪
「先生!」
「妹ですか?」
花美お姉さん♪
「そうよー。」
「小さい頃からそうやっていちゃいちゃしたから。」
いーりす♪
「ラブラブだー。」
花美お姉さん♪
「一心同体で微笑ましいわ。」
いーりす♪
「いやーん、照れちゃう♪」
ネージュ♪
「わたしはいーりすとひとつなんだから!」
花美お姉さん♪
「真面目は道徳♪」
ネージュ♪
「真面目は道徳・・。」
いーりす♪
「覚えます!」
花美お姉さん♪
「妹みたい♪」
ネージュ♪
「先生も一緒に添い寝したいんですか?」
花美お姉さん♪
「一緒に寝る?」
いーりす♪
「わあい!このベッド広いから!」
さんにんで添い寝。
花美お姉さんが暖かい感触・・・・。
そのままお昼寝です♪
起きたら2時でした。
散策再開です。
女の子が話しかけてきました。
バッジを見ると1年生ですね。
みかーれちゃん。
カウガール。
独特なスカートと帽子。
いーりす♪
「ステキ!」
みかーれ♪
「どう?」
ネージュ♪
「美術女子よね。」
みかーれ♪
「パッケージファッションと名付けたよ。」
「形になった文化のコスプレを。」
「普通に着れるようにしたセットなんだ。」
「古代ギリシャセットやスイスとドイツの民族衣装などもあるよ。」
いーりす♪
「えっと?みかーれちゃん?」
みかーれ♪
「話は知っているよ。」
「既婚者カップル。」
「処女神アルテミスとヘスティアが見たら。」
「面白がられるでしょう。」
いーりす♪
「神様から見た人間ってなんなの?」
「その時は知りたい。」
ネージュ♪
「既婚者なんて洒落ているし。」
「女性は鍛冶の神ヘパイストスの特注品。」
みかーれ♪
「女性は特殊で特別製。」
「最初の女性パンドラは送られて。」
「壺を開けて災厄が飛び出て。」
「人間は底に残った希望を頼りに生きるしかなくなった。」
いーりす♪
「なんか他所事とは思えない。」
「何か真実を言い当てていて。」
「ギリシャだけの話ではないよ。」
みかーれ♪
「おおっと教養は充分以上。」
ネージュ♪
「相性は抜群ね。」
「話が噛み合っている。」
いーりす♪
「せっかくですし。」
「用事を言ってくれませんか?」
みかーれ♪
「遊戯部寄ってかない?」
いーりす♪
「どんな部なの?」
みかーれ♪
「豊富な自習室って感じかな。」
「なんでも揃っていて。」
「みんなでのびのびやろうって部活♪」
ネージュ♪
「いいわね。」
「寄りたいわ。」
いーりす♪
「いい部ですね!お願いします!」
みかーれ♪
「案内するよ!」
遊戯部は外れのほうにありましたね。
みんな思い思いに好きなことやっていて。
グループで共同作業していたり。
黒板のテーマでやっていたり。
フリースクールみたいな所です。
いーりす♪
「あー!アクセサリー作ってる!」
みかーれ♪
「材料は揃ってるよ☆」
そのままいーりす。
アクセサリーを作り始めて。
ネージュも一緒に。
4時まで作業しました♪
明日も参加します!
みかーれ♪
「できたー!」
ネージュ♪
「なにそれ。」
みかーれ♪
「人間用の首輪。」
いーりす♪
「物は使いよう。」
ネージュ♪
「ちょ!そんなのハメるひといるの?」
みかーれ♪
「この学校にはいるよ。」
みかーれは外に出ていきました。
アクセサリーは途中です。
4時30分に部室を出て。
帰りの支度をしていたら。
道化が首輪をして歩いていました。
いーりす♪
「そっかぁ☆」
「そうやって使うんだぁ♪」
道化♪
「ご主人様がどこかへ行ってしまった。」
ネージュ♪
「捨て犬?」
道化♪
「犬は責任を持って飼いましょう。」
いーりす♪
「捨てちゃったのなら。」
「自然権侵害だね。」
道化♪
「犬は最後まで面倒を見ましょう。」
ネージュ♪
「わたし達は飼わないからね。」
いーりす♪
「せっかくだから飼ってみる?」
道化♪
「犬は3日飼えば恩を忘れない。」
ネージュ♪
「最大で10分くらいしか飼えないかも。」
道化♪
「犬は責任を持って飼いましょう。」
いーりす♪
「中途半端に飼うと同罪かも。」
「多分みかーれちゃんが飼い主だよ。」
みかーれ♪
「あっいたいた。」
「ごはんだよー。」
みかーれはドーナツを差し出した。
道化♪
「おおきに。」
道化は座ってドーナツを食べている。
みかーれ♪
「まったくー。」
「迷子になっちゃって。」
「まだ名前も決めてないのに。」
道化♪
「早く家に帰してくれ。」
みかーれ♪
「あたしの家は無理よ。」
道化♪
「犬は責任を持って飼いましょう。」
みかーれ♪
「はい、首輪取った。」
「自由にしてなー。」
道化♪
「野良犬になってしまった・・・。」
道化はトボトボ歩いて去っていきました。
いーりす♪
「犬は責任を持って最後まで飼いましょう。」
みかーれ♪
「そんな余裕はないのよ。」
ネージュ♪
「あの子はあんたにとって何だったの!?」
みかーれ♪
「いや、てきとーに飼ってみたから。」
いーりす♪
「きちんと飼ってやらなきゃダメでしょ!」
みかーれ♪
「そうだよね。」
「かわいそうな犬にしちゃった・・・。」
「わー!」
みかーれは逃走しました。
いーりす♪
「入学1か月で。」
「成果出せてる?」
ネージュ♪
「いろんな部に顔を出すから。」
「真面目という評価が出てるわよ。」
「先生方がけっこう接触してきて。」
「いろいろ教えてくれるでしょ?」
いーりす♪
「わたし達評価良好なんだー。」
ネージュ♪
「真面目な態度だけでも合格点よ。」
「このまま行きましょ。」
いーりす♪
「真面目に鍛錬するぞー!」
みかーれちゃん。
非凡な一年生として早速目立ちました。
得意技は宗教的な氣のエネルギーによって。
身体能力を一時的に二倍にする。
半神半人のヘラクレスが受けた試練には及ばないものの。
人としての限界能力を一瞬だけ発揮できる。
スポーツ女子はリベラリズムの学校で。
三年生と親しくなり。
一目置かれています。
ふたりでハイタッチして。
この日は下校でした♪
5
図書室で本を読み漁っています。
花美お姉さんから。
博識をつけるのが基本だと教わったので。
猛勉強中・・・。
蔵書があまりに多くて。
ベストセラーから拝読です♪
いーりす♪
「新聞もあるよ。」
ネージュ♪
「どれどれ?」
いーりす♪
「レンディル王国が反乱軍を鎮圧。」
「終戦・・だって。」
ネージュ♪
「あそこら辺では戦争やってるのね。」
いーりす♪
「すごい国だなあ。」
ネージュ♪
「戦うことで進化する道を選んだ王国ね。」
いーりす♪
「このエステージャ王国とは違うんだー。」
ネージュ♪
「ここは革命で進化することを選んでいて。」
「この国は王様に10人の補佐がつく。」
「レンディル王国も1人に10人の補佐がつく王政。」
「神権政治に移行しようと試みているから。」
「どうしても補佐が必要みたいね。」
「実はこの国は親戚で固められていて。」
「友達の国から王子様がよく紛れ込んで。」
「遊びに来るほど平和。」
いーりす♪
「今日は政治のお勉強ですね!」
ネージュ♪
「いーりすはお姫様になるべきよ。」
いーりす♪
「高貴な女性だー。」
ネージュ♪
「わたしが王子役で貴方がシンデレラ。」
いーりす♪
「じゃあガラスの靴とか。」
「かぼちゃの馬車とか揃えないとね!」
ネージュ♪
「ひとつずつ揃えましょう。」
「きっとお店で売ってるわ。」
いーりす♪
「全部揃えたら結婚してくれる?」
ネージュ♪
「え・・いいわよ・・。」
いーりす♪
「結婚式はどこの式場にする?」
式場のパンフレットを持ってきてふたりで見てます。
ネージュ♪
「ジュラーレがいいわ。」
「キスとかするの?」
いーりす♪
「もちろん!」
「いまからでも・・・する?」
ネージュ♪
「何言ってんのよ!」
「恥ずかしいじゃない・・。」
いーりす♪
「では誓いのキスを。」
ネージュ♪
「やめて・・・ダメになっちゃう・・・。」
いーりす♪
「ダメにしてあげる☆」
迫るいーりす。
ネージュ捕まる。
いーりす♪
「キャー!」
ネージュ♪
「キャー!」
ふたりで大笑い!
図書委員!
「もう少し静粛に。」
「騒ぐのだけはやめましょう。」
いーりす♪
「すみません!」
ネージュ♪
「怒られてしまいました。」
横から花美先生。
花美お姉さん♪
「いい本あるわよ。」
かわいいスカートのめくり方。
という本を貰いました。
いーりす♪
「キャー!えっち!」
花美お姉さん♪
「うふふ♪」
ネージュ♪
「いやー!カワイイ!」
花美お姉さん♪
「初めは格言集を読んだほうがいいかもね。」
「探してみて。」
いーりす♪
「へー。」
「こういうめくり方あるんだ。」
ネージュ♪
「今度やってみる?」
花美お姉さん♪
「いけないこと教えちゃった♪」
花美先生スキップで退場。
いーりす♪
「雪ちゃんのいい所は。」
「頭脳明晰な所です。」
ネージュ♪
「いーちゃんのいい所は。」
「快活でカワイイ所です。」
いーりす♪
「綺麗な女の子。」
ネージュ♪
「何やっても強い。」
いーりす♪
「物知り。」
ネージュ♪
「理解能力が高い。」
いーりす♪
「オシャレ。」
ネージュ♪
「女神。」
いーりす♪
「ツンデレ。」
ネージュ♪
「笑顔。」
いーりす♪
「甘えん坊でカワイイ。」
ネージュ♪
「やーん!負けちゃった。」
いーりす♪
「山の手線ゲームじゃないよ。」
ふたりで格言集を漁ります。
格言集。
連携すればふたりの力が合わさって10倍となる。
ひとりが10人を薙ぎ払うことは現実的に存在する。
いーりす♪
「教訓や知恵だね。」
ネージュ♪
「男性の知性は女性には合わないかも。」
いーりす♪
「とりあいずノートに書いとこ。」
ネージュ♪
「私も。」
いーりす♪
「そろそろ個室に戻る?」
ネージュ♪
「ソファーに座って休憩しましょ。」
生徒ごとにちょっとした個室がある。
生徒室に戻りました。
何気にソファーがたくさんあります。
ふたりでお昼寝・・・。
みかーれ♪
「美少女ふたり♪」
「これはお宝ですな。」
写真撮影されました!
お昼寝から覚めて。
膝元にふたりのお昼寝写真が二枚置いてありました。
プリントアウトしたものです。
みかーれちゃんという記しがあります。
ふたりは宝物として保存することにしましたよ。
いーりす♪
「盗撮されちゃったね。」
ネージュ♪
「結果オーライ!」
いーりす♪
「スカートめくりたい。」
ネージュ♪
「やってみて。」
でも恥ずかしくて。
できませんでした。
でもそういうカワイイ趣味があるんだと勉強になりました。
3時過ぎ。
購買にオヤツを買いにいきました。
なんと購買には。
アイドル部とモデル部の女の子の。
写真集が販売されていました!
いーりす♪
「もうデビューなの!?」
ネージュ♪
「この高校はテストデビューもやってるのよ。」
いーりす♪
「この高校ってもしかして?」
ネージュ♪
「そうよ。」
「上手に立ち回ればそういう活躍もできる。」
いーりす♪
「わたしも活躍したい!」
ネージュ♪
「だったら?」
いーりす♪
「挑戦だ!」
中央ホールで。
いーりす。
ガムテープの貼り付け合い。
何人抜きできるか。
募集をかけて勝負しました!
いーりす♪
「5人抜き!」
生徒!
「この娘、強いよぉ!」
挑戦者が誰も居なくなってしまいました。
次は雪ちゃんとダブルバトル。
2対2なら戦いになると見て。
挑戦者が出ますが。
連携力で圧倒するいーりすとネージュが6勝。
3対2でやってみるも。
いーりすとネージュペアが強過ぎて。
みんな逃げ出しました。
いーりす♪
「わたしってこんなに強かったんだ。」
ネージュ♪
「お母さんに鍛えられたから。」
「何人来ても負けないわよ。」
挑戦者が全滅!
学校新聞の記者が来ていて。
写真撮影されて。
号外になりましたよ!
いーりす♪
「どうだー!」
ネージュ♪
「やってやったわ!」
翌日。
ガムテープバトルが噂になり。
ふたりは少し有名となりましたね。
いーりす♪
「ふっふ〜♪」
ネージュ♪
「名が出るのは気持ちいいわ。」
花美お姉さん♪
「あら?」
「美少女おふたりさん。」
「応援してるわよ☆」
いーりす♪
「恐縮です。」
ネージュ♪
「光栄の極み♪」
先生からの評判もさらに良くなって。
同級生から良い目で見られ。
倒した中に居た先輩方も。
名指しで親身に接してくれるようになった。
高校生活。
順調な3か月目です♪
6
校庭のベンチに座って。
お弁当を食べてます。
近くには小川。
森林地帯みたいな感じのエリアですね。
いーりす♪
「サツマイモ交換する?」
ネージュ♪
「わたしのたまご焼きと♪」
いーりす♪
「食べさせちゃえ!」
ネージュ♪
「ぱくっ。」
「お返し♪」
いーりす♪
「もぐもぐ。」
お弁当も食べ終わり。
ふたりで日光浴。
道化♪
「おや?美人さんがふたりでくつろいでる。」
いーりす♪
「そんな事言っても何も出ないよ♪」
道化♪
「出るじゃないか。」
「笑顔が。」
ネージュ♪
「うまいなー!!」
道化♪
「俺も入れてとか贅沢言わないからな!」
いーりす♪
「それは阿呆さんには届かないんじゃないですか?」
道化♪
「その通り!」
「阿呆は現実しか見ないんだ。」
ネージュ♪
「現実的に入れるよ。」
道化♪
「美少女ふたりに阿呆は似合わないぜ!」
「本当の現実とは違うぜ!」
いーりす♪
「現実ってステキですね☆」
ネージュ♪
「それが現実かぁ。」
道化♪
「どれ、一発ギャグでも見せようか?」
いーりす♪
「やってー♪」
道化♪
「フィギュア選手。」
道化はその場で。
つま先を起点に猛回転した。
ネージュ♪
「お見事!」
いーりす♪
「もう一回やって♪」
道化♪
「フィギュア選手。」
いーりす♪
「すごーい!」
「派生技とかあるの?」
道化♪
「ジャンプしながらやるぜ!」
いーりす♪
「すごーいすごーい!」
「もう目が回ってるよねー。」
道化♪
「なに!罠なのか!罠なのかー!?」
いーりす♪
「はい♪」
いーりすは道化の目を手でふさいだ。
そして放した。
道化♪
「ぎょえー!!混乱するー!」
いーりす♪
「あはははは♪」
ネージュ♪
「ハマってんじゃないわよ♪」
道化♪
「俺はオモチャか!」
ネージュ♪
「おもちゃよ。」
道化♪
「おもちゃ?」
「俺は上出来だと思います。」
いーりす♪
「なんで?」
道化♪
「綺麗な笑顔のひと咲きができた。」
ネージュ♪
「キザね。」
「誰に教わったの?」
道化♪
「正直に取ってはいけません。」
いーりす♪
「はいはい♪」
誰か走ってくる。
おバカさん♪
「わたしのネージュちゃんといちゃいちゃしちゃって!」
「許さないんだから!」
道化♪
「どうしたら許してくれる?」
おバカさん♪
「そうね、くるくる回ってワン!と言えば。」
道化♪
「くるくる、ワン!」
おバカさん♪
「とりあいず許さないんだから!」
道化♪
「キミはもっと優しい娘だったんだよ!」
おバカさん♪
「優しい?」
「でもネージュちゃんといちゃいちゃするなんて!」
ネージュ♪
「許してあげて!」
おバカさん♪
「ネージュちゃんが言うんなら・・・。」
いーりす♪
「この状況が残ったよ。」
「どうやって片づけるの?」
おバカさん♪
「あっ!」
「阿呆はあっちに行ってなさい!」
道化♪
「あっちに行く用事が無い。」
おバカさん♪
「用事は捏造するの!」
道化♪
「了解!」
おバカさん♪
「はぁはぁ!これでネージュちゃんと・・・。」
道化♪
「行ってきたぞ。」
おバカさん♪
「なんで戻ってくるの!」
道化♪
「あっちに行ったことは行った。」
「戻ってくるなとは言われていない。」
いーりす♪
「これ攻略できないねー。」
おバカさん♪
「分かったわよ!」
「もう戻ってくるなー!」
道化♪
「どっかへ行く義務なんてあるんですか!?」
おバカさん♪
「このー!」
ネージュ♪
「阿呆と張り合ってんじゃないわよ!」
いーりす♪
「阿呆と勝負すると損するよ?」
おバカさん♪
「阿呆だからっていい気になってんじゃないわよ!」
道化♪
「なにか言語が暴走してないか?」
おバカさん♪
「ここから立ち去りなさい!」
道化♪
「しょうがないな。」
いーりす♪
「花壇のほうへ行こ。」
ネージュ♪
「もっとギャグ見せて。」
道化♪
「いくらでも。」
おバカさん♪
「ちょっと待った!」
道化♪
「希望通りになったんじゃないか。」
いーりす♪
「注文が多過ぎるよー。」
おバカさん♪
「キー!!」
おバカさんが雑草を引っこ抜いて。
投げてきたので。
みんなで逃げました。
個室に戻ると。
生徒を盗撮しまくる。
発狂先生が暴走していましたよ。
発狂娘♪
「お菓子あげるからツーショット撮って!」
生徒!
「え?落ち着いて!」
いーりす♪
「ガムテープ。」
いーりす。
ガムテープをくっつけて逃げました。
発狂娘♪
「ガムテープ!?」
「生徒にこんなことされてしあわせ♪」
「罰として撮影してあげます!」
いーりす♪
「キャー!」
ネージュ♪
「落ち着いて!先生!」
道化♪
「発狂先生は生徒マニアだぞ。」
発狂娘♪
「生徒がカワイイ・・・ああ!」
発狂娘は暴走伯爵に激突しました。
暴走伯爵♪
「何をやっている!」
「たぶん廊下は走っちゃダメだぞ。」
発狂娘♪
「邪魔しないでよー!」
暴走伯爵♪
「少しそこに座りなさい。」
発狂娘♪
「えー。」
暴走伯爵♪
「写真撮影はいいが許可を取らなきゃダメだぞ。」
発狂娘♪
「許可取ってます。」
暴走伯爵♪
「そうなのか、よし。」
「行ってよし。」
ネージュ♪
「何がやりたいのよ!」
道化♪
「説教ごっこだぞ、それ。」
いーりす♪
「あははは♪」
3時から5時まで。
おバカさん達が暴走してたので。
今日の学校は滅茶苦茶な状態でした♪
7
花壇でお花を見ています♪
桜や春咲きヒマワリ。
野草など。
いろいろ生えているので。
鑑賞中♪
みかーれちゃんが来ました。
みかーれ♪
「野草図鑑あるよ!」
いーりす♪
「見せてー!」
みかーれ♪
「クローバーって焼けば食べられるんだって。」
ネージュ♪
「生で食べるのは推奨されてないわね。」
みかーれ♪
「ヒマワリの種も食べられる。」
いーりす♪
「いろいろ載ってるね☆」
蝶々がいっぱい飛んできました。
辺りはモンシロチョウだらけです。
ミツバチさんが居ました。
ネージュ♪
「知ってた?」
「ミツバチは刺さないハチよ。」
「触ると自衛するけれど。」
いーりす♪
「ねえ、なんか大きなハチさんがいるよー。」
ネージュ♪
「オオスカシバ、昼間活動する蛾の仲間よ。」
みかーれ♪
「オオスズメバチより大きいなー。」
丘の上まで歩いて。
丘の上から校庭を見下ろしたり。
小道を歩いて。
池の近くまで来ましたよ。
いーりす♪
「小川が池に続いてる〜♪」
みかーれ♪
「アメンボとか。」
「メダカとかいっぱい居るよねー。」
ネージュ♪
「向こうの池には鯉が居るわよ。」
いーりす♪
「わぁ!おいしそう!」
みかーれ♪
「鯉ってむかしは食べてたんだとか。」
ネージュ♪
「いまは食べないわよ。」
いーりす♪
「おいしそうな子達が泳いでる。」
ネージュ♪
「食べちゃだめよ。」
特別花壇に。
ヒマワリとツタ系の花が巻き付いている。
「カオスな花」がありました。
隣には。
種を一か所に別種類を植えた。
混沌フラワーがあって。
いろんな花が融合しちゃってました。
いーりす♪
「これすごーい。」
みかーれ♪
「なんちゅうカオス!」
ネージュ♪
「信じられない花ね。」
九官鳥が飛んできたよー。
九官鳥♪
「美人サン、コンニチハー。」
いーりす♪
「訓練された九官鳥だー。」
ネージュ♪
「鳥も進化させるとこうなる。」
「50年前から九官鳥への訓練があったらしいわよ。」
みかーれ♪
「それを野生化させて鳥を進化させたんだぁ。」
いーりす♪
「美しいことやるんだねー。」
九官鳥♪
「ナニカホシイナー。」
いーりす♪
「クルミあげる♪」
九官鳥♪
「オンニキルー。」
九官鳥は飛んで行ったよ。
いい天気でお散歩を満喫したあと。
図書室でお勉強することにしました。
道中。
阿呆さんと会いました。
道化♪
「おお!天使が下界から降りてきて。」
「私の元に迷い込んできてしまった!」
いーりす♪
「女神だよー。」
道化♪
「これは失礼!」
いーりす♪
「天使と女神を間違えるなんて。」
「ぷんぷん!」
道化♪
「待ってくれカタリーナ!」
「間違えたくて間違えたワケじゃないんだ。」
いーりす♪
「何よ!レナート!」
「そうやっていつもわざとらしく間違えるくせに!」
「私の事本当に知ってるの!」
道化♪
「カタリーナ!」
「キミのことはきちんと知ってるよ。」
「とにかく美しくて。」
「キミは優しかった。」
いーりす♪
「そういう下手な口説き文句は嫌いよ!」
「わたしを誰だと思ってるの!」
道化♪
「カタリーナ!麗しのカタリーナさ!」
「お願いだ!話を聞いてくれ!」
いーりす♪
「だったらなんで女神と天使を間違えるの!」
「あなたは本当にダメな男ね!」
道化♪
「カタリーナ悪かった!」
「ここにクッキーの小袋がある。」
「これで機嫌を直しておくれ!」
いーりす♪
「そんなものでわたしの機嫌が直るって?」
「冗談じゃないわ!」
「バカにしてるの!?」
道化♪
「カタリーナ!」
「本当に悪かった!」
「仲直りのしるしに。」
「今度ドライブでも?」
いーりす♪
「いやよ!」
「あんたなんてもう嫌いよ!」
「レナートとはもう会わないわ。」
道化♪
「カタリーナ!カタリーナ!」
道化崩れ落ちる。
いーりす通過する。
ネージュ♪
「挽回できなかったね。」
みかーれ♪
「やーい!負けてやんのー!」
ネージュ♪
「かわいそうに。」
「一方的な試合だったわねー。」
みかーれ♪
「あの状況で男が挽回するのは無理だよー。」
みかーれ。
道化の頭をなでなで。
いーりす爆笑。
道化。
紳士のポーズをして退場。
図書室に入って。
2時間お勉強〜♪
花美お姉さんが居ました。
花美先生♪
「どう?成果出た?」
いーりす♪
「知識とは消化して身に着けて初めて使える。」
ネージュ♪
「ひとは進化こそ指針。」
みかーれ♪
「なんでもやってみる、これは叡智。」
花美先生♪
「はい、記録♪」
「成績に入れときます♪」
「大変に優秀ですよ♪」
いーりす♪
「ありがとうございます♪」
ネージュ♪
「戦争をすると世の中新しくなる。」
「本に書いてありました。」
みかーれ♪
「15の部活を体験入部しました。」
花美先生♪
「それも記録しておくわ♪」
いーりす♪
「わたし部活の広告を製作して。」
「打診したら採用されてます。」
「先生知ってました?」
花美お姉さん♪
「とっくに知ってるわよ♪」
いーりす♪
「絵本作ってみたんです。」
「ちょうどここに置いてあるこれ♪」
「採用されました♪」
花美お姉さん♪
「把握してるわー♪」
花美先生。
いーりすの頭をなでなで。
ネージュ♪
「挑戦すると評価される?」
花美お姉さん♪
「ここは公平さが優先されるのよ。」
「特別な働きによってふさわしい待遇を受ける。」
「平等でもあるけれど。」
「手柄をあげたひとが褒められる。」
みかーれ♪
「それってやりやすいですね。」
花美お姉さん♪
「理に適ってるでしょ?」
いーりす♪
「ステキですね☆」
ネージュ♪
「実力不足のひとは?」
花美お姉さん♪
「きちんと実力がつくように指導しています♪」
「それでも無理なら落第ね。」
「これは平等。」
みかーれ♪
「優しくて厳しい!」
花美お姉さん♪
「真面目にやってれば。」
「普通に進学できるわよ♪」
「歴史書置いていくわね☆」
花美先生は歴史書の良書を置いて去りました。
いーりす♪
「先生方って生徒の支援をしてるんだね。」
「頻繁に見回って。」
「無能なひとが出ないようにしている?」
ネージュ♪
「教えられるものは全部教える。」
「必然的に有能になるわよー。」
みかーれ♪
「無能はいけないことだからね。」
さんにんで。
歴史のお勉強をして。
図書室で5時まで籠もって。
第一次下校時間になったので。
この日も程良い所で帰りましたよー♪
8
国語の基本授業に出ています♪
先生!
「文章力を上げるにはブログをやる必要があり。」
「手慣れたブロガーは全員文章が上手いというデータがあります。」
「パソコンではいろんな漢字も使われますし。」
「国語の鍛錬には良い機会ですね。」
いーりす♪
「なるほど。」
ネージュ♪
「ブログやってみようかしら。」
次に体育の授業に出ましたよ。
校庭では。
ドッジボールやバドミントンをやっていて。
更衣室で着替えて途中から参加しましたねー。
いーりす♪
「みかーれちゃんだー。」
みかーれ♪
「やー!一緒にやろう!」
ネージュ♪
「勝負よー♪」
さんにんでバドミントン。
羽を全員で射ち合い。
遊びます♪
体育の先生は他にも。
サッカーや校庭でのカントリーリレーなども指導していて。
よにんで指揮しています。
わたし達はドッジボールにも参加。
いーりす♪
「食らえ〜♪」
生徒!
「あの娘強い!」
ネージュ♪
「当たらないわよ♪」
みかーれ♪
「わー!危ない!」
生徒!
「惨敗だー!」
わたしはいろいろ仕込まれたので。
あまりに強くて。
無双状態です♪
40分経過して。
仕切りがありましたよ。
1時間ごとに段階を区切ることで。
疲労を起こさせない制度です。
生徒は体育を2時間以上プレイしてはいけない事になっています。
わたし達は40分で切り上げて。
個室で休憩後。
社会の授業へ参加。
基本授業でもそうですが。
何か良い意見を言ったりすると。
評価されます。
実際に意見が政治採用されたケースもありますよー。
午後からは。
遊戯部に出向いてアクセサリーを作り。
4時頃になりましたね。
いつもこんな感じで一日が過ぎていきます。
いーりす♪
「一緒に寝ない?」
ネージュ♪
「いーちゃんと?いいわよ・・・。」
休憩室で添い寝です♪
でもいちゃいちゃしてたら。。
第二次下校時間になってしまって。
辺りは暗くなりました。
5時30分です。
いーりす♪
「そろそろ下校しよっか。」
ネージュ♪
「そうね。」
すると。
放送から。
「スパイさんが侵入したので捕まえましょう☆」
という夜間イベントが発表されましたよ!
いーりす♪
「スパイ?」
ネージュ♪
「生徒の実力を試そうってわけね!」
いーりす♪
「えっと、特徴的な恰好をしているので。」
「資料室などの宝箱を盗まれないうちに。」
「捕まえてください?」
ネージュ♪
「行くわよ♪」
いーりす♪
「はい♪」
学校内を探し回った所。
それらしき人物がいません。
ネージュ♪
「こういう場合は信じられない所に居るわよ。」
いーりす♪
「そうなの?」
ネージュ♪
「意外な場所って相場が決まってるじゃない。」
「普通の所には居ないわ。」
いーりす♪
「確かにそうだよー。」
「少し暗くて見つけにくいね。」
ネージュ♪
「森の中とか。」
「丘の上?」
いーりす♪
「双眼鏡あるよ。」
「屋上から探してみる?」
屋上から探しても。
それらしき人物は居ないし。
居たのは丘の上で踊っている阿呆さんだけでした。
外に居ない様子なので。
給食室に行きましたら。
帽子が落ちていましたね。
スパイがわざと落としていった帽子なんだって。
いーりす♪
「惜しい!」
ネージュ♪
「他の生徒も手がかりを見つけたらしいわよ。」
道化♪
「スパイをお探しかい?」
いーりす♪
「そうですよ。」
道化♪
「だったら頭のおかしな所にいるはずだ。」
ネージュ♪
「まぁそうね。」
道化♪
「俺だったら購買に侵入するね。」
いーりす♪
「阿呆さんは購買に隠れるんですか?」
道化♪
「俺は夕飯を買わないといけないからだ。」
ネージュ♪
「それはあんたの都合じゃないの。」
道化♪
「スパイも夕飯を買うためにそこにいるに違いない!」
いーりす♪
「他にはどこにいると思いますか?」
道化♪
「俺なら職員室に侵入する。」
ネージュ♪
「あり得るわ。」
道化♪
「俺は職員室の知人に夕飯を届けないといけない。」
いーりす♪
「あなたの都合ですねー。」
道化♪
「スパイも都合で動くもんかい。」
「見えない所を動き回っているに違いない。」
ネージュ♪
「かくれんぼでオニを追跡するみたいな?」
道化♪
「ところでスパイがひとりだって誰が言ったんだ?」
いーりす♪
「言ってないですね☆」
ネージュ♪
「かわいそうなことに。」
「頭の賢い連中より。」
「阿呆のほうが物が良く分かるらしいわ。」
いーりす♪
「この世界ってそういうつくりなんだね♪」
道化♪
「俺はバカだから。」
「それを諦めたら阿呆になった。」
ネージュ♪
「購買にいってらっしゃい。」
道化♪
「俺の心は満腹だ。」
いーりす♪
「お腹も満腹になるといいね♪」
道化♪
「そうなると。」
「かつて誰もが望んだしあわせとやらを。」
「俺はとうとう手に入れてしまうぞ。」
ネージュ♪
「阿呆がそれを手にするって。」
「すべてがギャグなの?」
道化♪
「難しく考えなさるな。」
「阿呆は高望みをしないんだ。」
「だから現実的に手に入るものをいつも手に入れる。」
いーりす♪
「阿呆ってステキなんですか?」
道化♪
「頭の中はステキだ。」
いーりす♪
「それはとってもしあわせそう♪」
道化♪
「そんな意味でしあわせになっても困るぞ!」
「いま本当のしあわせは購買の中にある。」
いーりす♪
「スクールレストランじゃないんですか?」
道化♪
「焼きそばパン。」
「素朴ながら贅沢なあの食感。」
「満腹へと誘うパンの黄金!」
いーりす♪
「濃厚な香りと共に湧き上がる。」
「懐かしと普遍のハーモニー!」
道化♪
「そう!焼きそばパンだ!」
いーりす♪
「そうだー!焼きそばパンだ!」
道化♪
「では俺はしあわせを手に入れてくる!」
いーりす♪
「お幸せに〜♪」
道化退場。
ネージュ♪
「うふふ♪」
いーりす♪
「ふふ♪」
暴走伯爵♪
「焼きそばパンはどこだ?」
いーりす♪
「向こうです。」
暴走伯爵♪
「では向こうに走れば手に入ると言うのか?」
いーりす♪
「そうですよ。」
暴走伯爵♪
「本当に?」
いーりす♪
「はい。」
暴走伯爵♪
「ウソは言ってないな?」
いーりす♪
「そうですが。」
暴走伯爵♪
「では獲得するとしよう!」
暴走伯爵退場。
ネージュ♪
「なんなのかしら?」
いーりす♪
「焼きそばパン特価セールとか。」
「そこの張り紙にあるよ。」
ネージュ♪
「それで興奮してたのね。」
スパイを探しても居ないですし。
最終下校時間が迫って来ました。
個室に戻って帰りの支度です。
帰り際。
ダンボール置き場を覗いて行ったら。
体育座りしてダンボールの山の中で。
じっとしているスパイさんを見つけて。
逃げ際にタッチしてあげましたよー。
放送で。
タッチに成功したのはいーりす&ネージュペア!と流れて。
あっけなく捕まえちゃいました♪
と同時に。
最終下校時間になったので。
6時という暗い中。
待機していたスクールバスに搭乗して。
帰りました☆
9
花壇の近くで。
ベンチに座って日光浴です♪
いーりす♪
「あったかい。」
ネージュ♪
「いーちゃんのほうがあったかい。」
いーりす♪
「雪ちゃんだってあったかい。」
ネージュ♪
「いーちゃんのあたたかさは特別なの。」
いーりす♪
「雪ちゃんのあったかさは格別なの。」
ネージュ♪
「好き。」
いーりす♪
「わたしもだよ。」
「ほら。」
いーりす。
ネージュをひざまくらしてあげました☆
ネージュ♪
「あっ・・・。」
いーりす♪
「雪ちゃんと居るとこの世界が見えるんだ。」
ネージュ♪
「わたしだって・・・。」
いーりす♪
「わたしも好き♪」
ネージュ♪
「好き。」
いーりす♪
「綺麗な髪・・。」
ネージュ♪
「柔らかいひざまくら・・・。」
ネージュ。
しばらく寝て。
起きたところに。
いーりすからくっつかれる。
ネージュ♪
「やっ!好きになっちゃう。」
いーりす♪
「いいよ!もっと好きになって!」
ふたりで見つめ合う。
ネージュ♪
「かわいい・・・・。」
いーりす♪
「雪ちゃんもカワイイ・・・。」
ネージュ♪
「キスしたい。」
いーりす♪
「いいよ☆」
ネージュ♪
「キャー!」
ネージュ。
顔を真っ赤にして逃走。
いーりす♪
「待ってー。」
みかーれ登場。
みかーれ♪
「恋の火遊びかい?」
いーりす♪
「やけどしちゃった。」
みかーれ♪
「いいね!あたしもまぜて!」
いーりす♪
「いやよ、浮気になっちゃう。」
みかーれ♪
「秘密の不倫・・・ドキドキしない?」
いーりす♪
「だめ・・。」
「こんなこと・・。」
みかーれ♪
「いいんだよ、委ねて。」
いーりす♪
「ダメになっちゃう・・・。」
みかーれ♪
「ダメになってもいいんだよ・・・。」
いーりす。
みかーれに抱きしめられる。
目撃していたネージュ。
ネージュ♪
「あなた!そんな女と浮気してんじゃないわよ!」
みかーれ♪
「いーちゃんはあたしのものになったのよ。」
いーりす♪
「ごめんね、ダメになっちゃった・・・。」
ネージュ♪
「何様のつもり!」
「わたしのいーちゃんに何してんのー!」
みかーれ♪
「お姫様はあたしのものになったのよ!」
ネージュ♪
「うわーん!許さないんだから!」
みかーれとネージュ。
コイントスで勝負。
ネージュ勝利。
ネージュ♪
「わたしのいーちゃんは返してもらうわよ!」
みかーれ♪
「そんな!一時の過ちは偽りだったのかー!」
いーりす♪
「そんなつもりじゃ・・・。」
みかーれ♪
「あたしとはお遊びだったのかー!わー!」
みかーれ逃走。
ネージュ♪
「好きよいーちゃん。」
いーりす♪
「キスする?」
ネージュ♪
「キャー!」
いーりす♪
「いいよキスしよ。」
ネージュ♪
「ダメよあなた!」
「いつもそうやってわたしの心を奪い取る!」
いーりす♪
「いいから・・・さあ・・。」
ネージュ♪
「あっ・・。」
ふたりとも爆笑。
近くに居たみかーれも爆笑して入ってくる。
みかーれ♪
「調子に乗っちゃったね。」
いーりす♪
「本当にキスまで行っちゃうよー。」
ネージュ♪
「火遊びも程々にしないとね☆」
みかーれ♪
「そろそろ昼休み終わるよ。」
いーりす♪
「じゃあ遊戯部へ♪」
いーりすたち。
その場から移動。
今日は遊戯部で絵を描きます。
いーりす♪
「芸術は爆発だー。」
ネージュ♪
「いろんな色が塗られているだけに見えて。」
「芸術的な作品ね。」
みかーれ♪
「いろんな色が仕切られて塗られている。」
「それでもってめちゃくちゃ?」
いーりす♪
「とりあいずいろんな色をめちゃくちゃに塗りました♪」
「爆発!」
ネージュ♪
「これ凄いわね。」
みかーれ♪
「先輩に見てもらうね。」
先輩♪
「これは中々ね。」
その絵は。
完成後。
その日のうちに。
生徒自作絵画コーナーに展示されたよー。
芸術的センスがあると認められ。
絵画で生計を立てられるのでは?
という話まで出ましたよ。
いーりす♪
「なんか凄いことになっちゃった。」
ネージュ♪
「さすがいーちゃん!」
いーりす♪
「雪ちゃんも凄いイラストだね。」
ネージュのイラストも展示されていました。
ネージュ♪
「哲学者を芸術風にしたもの。」
「歪んでいたり。」
「整っていたり。」
みかーれ♪
「はー同格?」
いーりす♪
「雪ちゃんからヒントを貰ったんだよ。」
ネージュ♪
「いーちゃんからヒントを貰ったのよ。」
ふたりでハイタッチ!
そのまま。
手を繋いでスキップ♪
みかーれ♪
「ラブラブカップルだなー。」
いーりす。
ネージュ。
それを聞いて真っ赤になって。
見つめ合って。
抱き合って。
その場から逃げ出しました♪
今日は。
恋の火遊びをし過ぎてやけどしたので。
外で頭を冷やして。
早めに帰宅でしたよ☆
10
中央ホール。
新聞紙の剣で剣道をして。
何人抜きできるか挑戦です♪
雪ちゃんが考案したよ。
いーりす♪
「さあかかってらっしゃい!」
挑戦者♪
「行くよ!」
挑戦者が叩こうとしますが。
ひょいっとかわして。
横撃。
いーりす勝利!
挑戦者♪
「やられたー!」
上級生♪
「おもしろいわね。」
三年生が参加♪
いーりす♪
「覚悟してよね!」
上級生♪
「あなたこそ♪」
上級生は慎重に組み立てますが。
それが裏目に出て。
いーりすの接近を許してしまい。
いーりすのフェイント攻撃に引っかかって。
反応した所を。
切り替えされて上級生敗北!
上級生♪
「いやーん!」
続いて阿呆さん。
道化♪
「手加減してくれ。」
いーりす♪
「しませんよ♪」
道化♪
「必殺!レバガチャ戦法!」
道化はぶんぶん新聞紙ソードを振りまくって。
応戦しますが。
新聞紙ソードを弾き返されて。
無装備にされて叩かれました。
道化♪
「んが!?」
いーりす♪
「クセがあるよね。」
道化♪
「いつもならレバガチャで勝てるんだが。」
ネージュ♪
「格ゲーなら勝てるわよね。」
道化♪
「100円あげるからコンテニュー。」
いーりす♪
「はいはい♪」
再戦。
道化♪
「くらえ!必殺!水龍斬り!」
いーりすに簡単に避けられて。
道化は舞台から転落しましたよ。
道化♪
「ぐわああああ。」
ネージュ♪
「リングアウト!」
道化♪
「まだ2ラウンドあるっ!」
いーりす♪
「格ゲーじゃないです。」
いーりすに新聞紙で叩かれた阿呆は。
観客に回りました。
みかーれ♪
「勝負致せ!」
いーりす♪
「はーい☆」
いーりす対みかーれ。
みかーれ♪
「抜刀術!」
みかーれは身構えている。
いーりす♪
「そーれ。」
いーりすは新聞紙ソードを投げた。
みかーれに直撃!
みかーれ敗退!
みかーれ♪
「そんなー!」
「あたしの秘技。」
「抜刀黄金伝説がー!」
花美お姉さんが来ました。
いーりす♪
「先生勝負!」
花美お姉さんを指定!
花美先生♪
「あらーいいわよ♪」
いーりす対花美先生。
ふたりとも動きません。
花美お姉さんは剣術の構え。
いーりす。
動きを見ます。
いーりすの連続攻撃!
花美お姉さんは後ろに後退しながら。
受け切りましたよ。
花美お姉さんはいーりすの新聞紙ソードを攻撃。
剣を仰け反らせながら。
攻めていきます。
剣を集中攻撃されて。
いーりすの新聞紙ソードが破損気味!
いーりす思い切って前に出て。
花美お姉さんと組み合った!
無理矢理新聞紙ソードをねじ込ますが。
花美お姉さんに横に避けられて。
一撃をなんとかそのまま前に進んで空振りさせると。
両者にらみ合いに。
花美お姉さん♪
「強いわね・・・。」
いーりす♪
「母に鍛えて貰いましたから。」
花美お姉さん♪
「決着つくかしら?」
そのまま花美お姉さん。
短期決戦に出ますが。
両者の新聞紙ソードが破損してしまったので。
引き分けです。
花美お姉さん♪
「もう1回やる?」
いーりす♪
「厳しいかも。」
花美お姉さん♪
「また遊びましょ♪」
いーりす♪
「是非!」
結局12人抜きをした所で。
挑戦者が居なくなってしまったので。
これにて終了です。
いーりす♪
「雪ちゃん撮影お疲れ様。」
ネージュ♪
「いーちゃんの戦う姿がたまらない!」
いーりす♪
「息荒いよ。」
ネージュ♪
「戦ういーちゃんカワイイ!」
いーりす♪
「あらまー。」
後日、ネージュはその動画をネット配信しています。
反響が高く。
数日後にスカウトマンが学校に出入りしたんだとか。
花美お姉さんに呼び出されました♪
花美お姉さん♪
「いーりすちゃん。」
「他に実力を生かせる場所があるわよ。」
「パンフレットを渡しておきます♪」
いーりす♪
「ありがとうございます。」
廊下で合流。
ネージュ♪
「このリストは?」
いーりす♪
「あっこれ?」
「勝負師の集い、エスパーダへの加入とか。」
「王国支援組織バレンティアへのお誘い。」
「なんか先生の目に留まったみたい。」
ネージュ♪
「へー。」
「要するにエリートね。」
いーりす♪
「雪ちゃんもエリートだよね。」
「絵画まだ展示されてるよ。」
ネージュ♪
「本当だ。」
「もう採用されてる。」
「嬉しいわー。」
いーりす♪
「自作ぬいぐるみグランプリ優勝雪ちゃん!」
ネージュ♪
「やめてー!照れるじゃない。」
いーりす♪
「ふたりでエリートだー。」
ネージュ♪
「わたしも本当はエリートなのよ。」
ふたりでハイタッチ!
手を繋いで。
スキップで廊下を駆け巡りました☆
11
夏休みが来ました。
夏休みは自由登校で。
登校しても登校しなくても。
どちらでも許されます。
夏休みには自然探索授業とか。
特別授業もやっているので。
登校しないと損ばかりです。
わたし達は夏休みになってから。
ずっと登校して。
自習してます♪
いーりす♪
「漢字書けない。」
ネージュ♪
「漢字って。」
「いろんな素体漢字のパーツを組み合わせて成っているから。」
「素体漢字から習得したあと。」
「組み合わせた漢字を勉強すれば簡単よ。」
いーりす♪
「えー!?」
ネージュ♪
「例えば習得の習という字は。」
「羽と白の組み合わせでしょ。」
「そういうパーツから学んでいくのが王道よ。」
いーりす♪
「素体漢字・・・?」
「いーちゃんやります!」
1時間後。
いーりす♪
「数学難しい!」
ネージュ♪
「それは覚えなくていいわよ。」
「学者専門の学問だから。」
いーりす♪
「買い物中は約数で値段を数えるのが基本。」
「約数に少し金額をプラスすれば足りなくなることはない。」
「へー。」
ネージュ♪
「買い物をするとき。」
「買うものをあらかじめ決めておくことが大切よ。」
「的を絞ると短時間で少額で済む。」
いーりす♪
「学術の世界ってすごい。」
ネージュ♪
「次は歴史勉強しない?」
いーりす♪
「するする!」
ネージュ♪
「前文明はその愚かさ故に滅んだが。」
「新しくなった文明は良心に満ちた人々が引き継いで完成させた。」
いーりす♪
「この文明のテーマは良心だと聞いたよ。」
ネージュ♪
「良心は道徳で尊いもののひとつ。」
いーりす♪
「ノート記入〜。」
ネージュ♪
「ところで本気で戦争やっている国がいっぱいあるって。」
「知ってた?」
いーりす♪
「この辺りだと戦争してないよね。」
ネージュ♪
「この国の同盟国はつい最近やったわよね。」
いーりす♪
「時代が新しくなるときに。」
「どうしても古いものと新しいものとで。」
「争いが起きるんだよねー。」
ネージュ♪
「それは大切なことよ。」
いーりす♪
「そういえばこの街から南にあるっていう。」
「うめ市って聞いたけれど。」
「半ば隔離されてるの?」
ネージュ♪
「究極安全地帯の指定を受けた都市ね。」
「治安が良すぎて何年も事件が起こらないらしいわよ。」
いーりす♪
「こっちの都市歴書にあった。」
「将来有望なひとたちが移り住む養成都市とか言われている。」
ネージュ♪
「特別な町よね。」
いーりす♪
「教育方法もこことは違うって。」
ネージュ♪
「最初、健康な論理から教えて。」
「後から外界のことを教えることで。」
「年齢に合った教育を勧める、とのこと。」
いーりす♪
「保護教育だー。」
ネージュ♪
「当たり!」
いーりす♪
「ノってきたー。」
ネージュ♪
「ノってきた所で休憩しましょ。」
いーりす♪
「どうして?」
ネージュ♪
「もう3時間もやってるわよ。」
いーりす♪
「えー!?」
ふたりで休憩室に移動します。
休憩室はソファーやカーペット。
ベッドまで完備されている。
休憩の為の施設ですよ。
雪ちゃんとふたりでソファーでお昼寝です☆
お昼を食堂で食べて。
午後からも勉強でしたね。
先生に聞けば勉強を教えてくれるので。
先生方が図書室にいっぱいです。
図書室には自習室もあり。
かなり広いのに。
そこら中先生だらけです。
今日は勉強漬けになっていましたね。
午後3時から。
気分転換にレクリエーションに参加。
ピクニックみたいなお茶会で。
癒されます。
いーりす♪
「ダージリンだよ。」
みかーれ♪
「アールグレイ。」
ネージュ♪
「紅茶はこうするの。」
雪ちゃん。
紅茶をかなり高い位置から。
滝のように淹れてます。
いーりす♪
「マイルド!」
ネージュ♪
「理にかなった淹れ方なのよ。」
みかーれ♪
「あたしも頂戴!」
いーりす♪
「ところで。」
「好きなひといる?」
ネージュ♪
「目の前にいるじゃ・・ない・・・。」
みかーれ♪
「花美先生!綺麗でカワイイ!」
いーりす♪
「わたしも花美先生!」
ネージュ♪
「女性以外では?」
いーりす♪
「うーん。」
「恋愛に興味ないなー。」
「結婚はしないから。」
「程々に嗜むよ。」
みかーれ♪
「いーちゃん結構しない方なんだー。」
「あたしもそれよ。」
ネージュ♪
「私も結婚しない派よ。」
いーりす♪
「じゃあ姉妹グループに入っておく?」
ネージュ♪
「20歳にならないと無理らしいわよ。」
みかーれ♪
「入ると気が合うひと同士で姉妹みたいな付き合いがあるんだって。」
「助け合い。」
いーりす♪
「20歳かあ。」
「ん?姉妹グループって事実上の家族なの?」
みかーれ♪
「入会しているひと同士。」
「事実上の家族になるんだよ。」
いーりす♪
「すごいなぁ。」
ネージュ♪
「特に繋がりがあるひと同士よ。」
「結婚しない派は入るように義務付けられてるわ。」
いーりす♪
「社会って豊富だなぁ。」
会長♪
「そろそろお開きだよー。」
みかーれ♪
「はーい!」
お茶会がお開きになったので帰宅です。
みかーれちゃんとは方向が少し違うので。
途中まで一緒ですよ。
暗くなる前に帰宅しようとバスを利用することにしました。
市内にはフリーバスが走っていて。
車長が気まぐれのルートで。
乗客を送り届ける規則です。
道路を走っていたので。
手を振って乗せてもらい。
かなり自由なコースで全員を順番で送り届けるバスで。
帰宅となりました♪
12
校庭の広場で。
みかーれちゃんと試合をしています。
ガムテープをちぎって。
1分間で相手に何枚貼り付けられるかを競うゲームですね。
いーりす♪
「行くよ♪」
みかーれ♪
「おー!」
いーりすの攻撃。
みかーれちゃんに。
ガムテープがヒットしまくります。
雪ちゃんがガムテープを補充していますね。
みかーれちゃんは不利と見て。
秘策を・・。
みかーれ♪
「これだと勝てない。」
「だったらこれならどうだ!」
「ヴォンターヂ!」
みかーれは体のリミッターを解除して。
体力を猛消費しながら向かってきました!
いーりす♪
「動きにキレがある!」
みかーれ♪
「それー!三枚当たった!」
いーりす♪
「四枚目!」
みかーれ♪
「攻撃外れ♪」
いーりす♪
「キャー!」
いーりす押されまくりです。
みかーれちゃん。
ここぞとばかりに前に出ます。
みかーれ♪
「それペタ!それペタ!」
いーりす♪
「まだだよー!」
40秒経過の時点で。
体力技が切れて。
みかーれちゃんの動きが鈍くなりましたね。
いーりす。
今度は一方的にガムテープをくっつけます。
みかーれ♪
「あれれれれ!?」
いーりす♪
「息切れかな〜?」
雪ちゃんが笛を吹くと。
みかーれちゃんに8枚。
いーりすに6枚。
つまりいーりすの勝ちでしたね。
みかーれ♪
「やーん!」
いーりす♪
「あのまま行ったら危なかったぁ。」
ネージュ♪
「途中まで互角だったわよね。」
みかーれ♪
「パワーアップは30秒しか持たないのです。」
いーりす♪
「使いこなすともっと強いと思うよ。」
ネージュ♪
「みかーれちゃんは意外と強いのね。」
みかーれ♪
「意外とでは終わらせない!」
「必殺技を磨かないと!」
花美先生が歩いていたので。
誘ってみました。
花美先生♪
「あらー楽しそう!」
いーりす♪
「1対1だー。」
花美先生♪
「久しぶりに本気出すからふたりでいらっしゃい♪」
みかーれ♪
「容赦しませんよー。」
ネージュ♪
「わたしが審判やるわね。」
いーりす♪
「雪ちゃん頼んだよー。」
ネージュ♪
「開始!」
いーりす突撃。
肩に貼り付けようとしたら。
器用に跳ね除けて。
先生にベタっと一枚やられた!
みかーれちゃんの攻撃!
シンプルに攻撃したが。
持っていたガムテープを吹っ飛ばされて。
みかーれは反撃でベタベタ二枚食らった!
先生はガムテープ切れ。
ネージュ補給中に。
先生のロングスカートに二枚!
みかーれ♪
「ヴォンターヂ!」
花美先生♪
「逃げ場が無くなったわ。」
花美先生に続々ヒット!
相討ちにいーりすとみかーれにヒット!
両者ガムテープを補充します。
再攻撃で相討ち!
いーりす♪
「どうしても相討ちになるよー。」
花美先生♪
「ふたり同時にだとキツイわね。」
みかーれ♪
「息切れです。」
残り15秒。
いーりす対花美先生。
みかーれちゃんはスタミナ切れ。
いーりすの攻撃は手を払われて。
いーりす立ったままくるっと回転して緊急回避。
花美先生後ろに跳ぶ!
いーりすの追撃!
花美先生の袖を狙ってなんとかヒットさせた!
花美先生は思い切って突撃して胸の辺りにベタっと貼り付け。
ネージュ♪
「試合終了!」
勝負は。
いーりすに三枚。
みかーれに三枚。
花美先生に五枚。
花美先生♪
「見事に引き分けね。」
いーりす♪
「本気出すと強いんですね。」
花美先生♪
「ある場所では天才と呼ばれてたのよ♪」
ネージュ♪
「前と比べて実力がまるで違う。」
「腕がなまっていたのかしら?」
花美先生♪
「それ言うと先生赤面しちゃうわー。」
みかーれ♪
「本来の先生めちゃ強い!」
いーりす♪
「わたしももっと鍛えないとダメですね。」
花美先生♪
「いい具合に対抗できてるわよ♪」
「ただ、気持ちで負けてるわね。」
「実力なら互角だと思うわ。」
いーりす♪
「強い相手と戦うと。」
「負けると思って攻めきれないんです。」
花美先生♪
「相手は自分よりずっとか強いものだと理解していれば。」
「貴方の本当の力が発揮できるわよー☆」
いーりす♪
「覚えます!」
みかーれ♪
「あたしは必殺技に頼りすぎかも。」
花美先生♪
「効率的じゃないのよ。」
「もっと洗練させてごらんなさい。」
みかーれ♪
「覚えますよー!」
ネージュ♪
「わたしも参加してみようかしら。」
花美先生♪
「いらっしゃい♪」
そのあと花美先生とたくさん遊びましたよ♪
おにごっこもやりましたねー。
体力強化と大人を知るには丁度いいからと。
先生は付き合ってくれました♪
今日はポカポカ陽気が漂う。
遊び心地が良い日。
先生との道楽で。
花美先生がカワいく見えた。
夏休み半ばです☆
13
夏休み後半。
今日もみっちり勉強したので。
校庭で気分転換します!
今回は。
バトルボールという。
ソフトボールと同じ大きさの。
ゴムボールで対戦です!
いーりす♪
「行くよ雪ちゃん!」
ネージュ♪
「かもーん。」
いーりす。
戦闘開始と同時に接近しますが。
ネージュはいーりすと反転した動きをしたので。
いーりす。
立ち回りに失敗してます。
ネージュ♪
「ミラージュ・トリック。」
いーりす♪
「鏡を見ているような動きだー。」
ネージュ♪
「動きが鈍いわよ。」
いーりす♪
「わっ!」
いーりすボールを回避!
ネージュ。
地面に置いてあるボールを補充しますよ。
いーりす。
補充中に襲い掛かりますが。
2個目を投げてきたので。
襲撃に失敗です。
いーりす♪
「なにしてくるかわからなーい!」
ネージュ♪
「いーちゃん動き単調ね。」
いーりす♪
「見切られてる!」
ネージュの攻撃!
いーりす。
ボールを叩き落としました。
いーりすの反撃。
ネージュへのボール。
不思議な外れ。
いーりす♪
「わたしと反転した動きをしてくるから。」
「変な感じ・・・。」
ネージュ♪
「えいっ!」
いーりす♪
「当たらないよ!」
投げ合って。
拾って。
投げても決着がつきません。
回避の雪ちゃんと。
実力のいーりすでは。
決着がつきませんでした。
みかーれ登場。
みかーれ♪
「おもしろいことやってる!」
いーりす♪
「みかーれちゃんもどうぞ♪」
ネージュ♪
「勝負よ。」
みかーれ♪
「負けないぞー!」
最初からみかーれ。
単純な動きをしてきたので。
反転した動きをするネージュは相性が悪く。
簡単に当てられてしまいました。
ネージュ♪
「そんな!」
みかーれ♪
「単純な動きは見切れないね!」
いーりす♪
「すごーい。」
続いて。
いーりす対みかーれ。
いーりす♪
「勝負!」
みかーれ♪
「いざ!」
ところが。
みかーれ。
いーりすにあっけなくボールをくらって。
10秒で敗退です。
みかーれ♪
「動きが捕まったー。」
いーりす♪
「どうだー。」
ネージュ♪
「さすがだわ。」
花美先生が傍で見ていました。
いーりす♪
「先生♪」
花美先生♪
「臨機応変に戦い方を変えないとダメよ。」
「戦い方が正直ねー。」
ネージュ♪
「なるほど。」
いーりす♪
「先生に教えてもらおうよ。」
みかーれ♪
「先生に診てもらいたいなー。」
花美先生♪
「ネージュちゃんは戦術を使いこなせてないわ。」
「いーりすちゃんは詰めが甘い。」
「いちいちためらっているから強さがない。」
「みかーれちゃんは無謀ね。」
いーりす♪
「やっぱりかー。」
ネージュ♪
「鍛えなおします。」
みかーれ♪
「無謀?」
「なんかダメだと思ったらそれかー。」
花美先生♪
「まだ40パーセントよ。」
「頑張って!」
いーりす♪
「ありがとうございます!」
ネージュ♪
「これからが本気よ。」
みかーれ♪
「勝ってやるぞー。」
このあとも。
さんにんでバトルボールで遊んで。
この日は猛特訓しながら。
いっぱい遊んだのち。
午後からは図書室で。
また自習でしたよ☆
14
秋のはじめ。
スフィーダ高校に名門貴族の小桜当主が来訪しましたよ。
応接室で話しているそうです。
みんな興味津々ですね。
いーりす♪
「名門貴族の翡翠(ひすい)ちゃんだって。」
ネージュ♪
「小桜って世界的貴族じゃないの!」
いーりす♪
「そんなに有名なの?」
ネージュ♪
「数多くの偉人を輩出した小桜。」
「貴族で知らない者はいないわよ。」
いーりす♪
「すごいなー。」
花美先生♪
「ちょっといらっしゃい。」
いーりす♪
「え?」
ネージュ♪
「そういえば花美先生も小桜でしたよね。」
花美先生♪
「そうよー。」
「意外だった?」
いーりす♪
「非凡なわけです。」
応接室に入ったら。
綺麗なひとがいましたよ。
翡翠ちゃん♪
「初めましてー。」
「翡翠です!」
いーりす♪
「いーりすです。」
翡翠ちゃん♪
「やっぱりカワイイ!」
いーりす♪
「わたしに話があるんですね。」
翡翠ちゃん♪
「あなたすごく真面目そうじゃない。」
いーりす♪
「真面目過ぎるのがわたしの問題点です。」
翡翠ちゃん♪
「気に入っちゃった♪」
「卒業したらわたしに一報してね☆」
花美先生♪
「翡翠ちゃんがいーりすちゃんのこと好きだって。」
いーりす♪
「そんなあ!」
「わたしには雪ちゃんって言うステキなひとが・・・。」
翡翠ちゃん♪
「奥さんは取らないわよ☆」
いーりす♪
「卒業したら一報ですね。」
翡翠ちゃん♪
「真面目な娘は好きよ♪」
いーりす♪
「了解しました。」
翡翠ちゃん♪
「お利口さん♪」
翡翠ちゃんにいーこいーこされました。
退室。
いーりす♪
「雪ちゃん、なんか目に留まったみたい。」
ネージュ♪
「今回は5人もいるわね。」
いーりす♪
「将来有望な娘。」
ネージュ♪
「将来有望な娘に声をかけておくの。」
「後々獲得しやすいように。」
いーりす♪
「本気なんだね。」
ふたりで手を繋いで。
花壇へ出かけていきました。
翡翠ちゃんは。
たまに学校にお忍びで。
制服を着て潜入していたそうで。
わたしを見つけて観察していたんだとか。
貴族の中でも小桜は人材獲得に本気なんだそうです。
わたしは将来有望だという評価を受けているそうです。
わたしは気を入れなおして。
勉学に励みます!
なにか清々しい空気が満ちる。
秋晴れ秋深し☆
15
何事も無く冬が終わりましたね。
春に季節が移り。
一年生が終わって。
新たに二年生の始まりです!
始業式が終わって。
いつもの学校形式に移行ですねー。
いつもの通り。
通常科目に出たあと。
自習してます。
いーりす♪
「雪ちゃんここ教えて。」
ネージュ♪
「理科ね。」
「四次元機動?」
いーりす♪
「ちょっと難しいかな。」
ネージュ♪
「これは感覚が大事よ。」
「特別な空間認識能力ね。」
「フライトシュミュレーターが必要よ。」
いーりす♪
「プレイルームにあったよね。」
ネージュ♪
「移動しましょ。」
プレイルームには。
学習用のゲームソフトがたくさん置いてあります。
わたし達はフライトシュミュレーターの。
学習用ミッションを使って。
勉強したのち。
図書室に戻ってきました。
いーりす♪
「確か学習用ゲームソフトいくつかあったよね。」
ネージュ♪
「1週間レンタルでやってみる?」
いーりす♪
「やるやる!」
いーりす。
学習用ゲームソフトをレンタル。
これは街を創るゲームで。
行政や区画整理がきちんとしてないと。
街が機能しません。
パソコン室でプレイしてみましたが。
10年目でひどい赤字が出て市の財政が倒産しましたよ。
いーりす♪
「収入確保を忘れたー。」
ネージュ♪
「無計画で都市を作るとそうなるわよ。」
「お手本見せるから。」
雪ちゃん。
計画的に街を作って。
都市が8年目で5000人までになりましたよ。
いーりす♪
「プレイに慣れてないとダメかあ。」
ネージュ♪
「このソフトからいろいろ学んだわ。」
「いーちゃん家でやってみて。」
いーりす♪
「このゲーム中毒性ない?」
ネージュ♪
「気にしない♪」
いつの間にか5時です。
急いで下校!
いーりす♪
「学習用ゲームってゲーム屋に売ってたよね。」
ネージュ♪
「根こそぎ借りてプレイしたらいいと思うわよ?」
いーりす♪
「やってみるよー。」
次の日は。
レンタルソフト三昧でしたね。
いーりす♪
「なんか土地勘が芽生えた。」
ネージュ♪
「効能、街の理解度を上げる、確かに。」
その日の帰り際。
いーりす♪
「この街の見方が変わったよ。」
ネージュ♪
「でしょ?」
いーりす♪
「こんないいソフトがあるならもっと早く知りたかった。」
「もう街ゲーから離れられない!」
ネージュ♪
「中毒性きたわねー。」
いーりす♪
「やり尽くすぞー!」
いーりす。
しばらく学習用のゲームにハマって。
論理面がグレードアップ。
弱点を補完できて。
一週間後。
いーりすは満足な顔で。
レンタルソフトを返却しましたよ☆
16
ぽかぽか春の陽気に包まれた日。
ある女の子が編入しましたよ。
花で飾られたカチューシャに。
長めの髪の女の子。
みんなの前で自己紹介♪
くーりえ♪
「くーりえです。」
「これからよろしくお願いします。」
生徒♪
「よろしくー!」
みんなに迎えられて。
2年生に編入ですよ♪
そのくーりえちゃんに個室で会いましたよ。
くーりえ♪
「あの・・そこのかわいいひと。」
いーりす♪
「まあ!かわいいだなんて。」
「いきなり告られちゃった♪」
ネージュ♪
「待って!いーちゃんはわたしのものなのよ!」
いーりす♪
「雪ちゃんとは夫婦なの!」
くーりえ♪
「わたしも夫婦に入れてください。」
いーりす♪
「二股になっちゃう!」
ネージュ♪
「三角関係勃発!?」
「キャー!」
みかーれ♪
「四角関係だぞー!」
いーりす♪
「みんなと結婚します!」
ネージュ♪
「それはダメー!」
道化♪
「女なら誰かひとりにしてあげな。」
いーりす♪
「みんな好きだし・・・・。」
道化♪
「ひとりだけしか付き合えない。」
「なんて贅沢な!」
いーりす♪
「みんなわたしのもの!」
道化♪
「おおっと!欲張ると命が危ないぜ!」
ネージュ♪
「阿呆の言う通りよ!」
「誰がいちばん好きなの?」
いーりす♪
「うーん・・・・。」
道化♪
「俺は入ってないよな?」
みかーれ♪
「阿呆が入ってるワケないじゃん。」
道化♪
「少し期待してしまったじゃないか!」
みかーれ♪
「阿呆が期待してはいけません。」
道化♪
「でも万が一ってこともある。」
「俺も入れておいてくれ・・。」
「そう・・・すみっこに・・。」
いーりす♪
「すみっこにも置いておくスペースがありません。」
道化♪
「もっとコンパクトになるからおいてくれ!」
いーりす♪
「男性は入るスペースがありません。」
道化♪
「だったら折り畳み式になる。」
ネージュ♪
「なって見せろ!」
道化♪
「俺の存在感は薄い。」
「とりあいず薄くなってみた。」
いーりす♪
「器用ですね。」
くーりえ♪
「くすくす・・・。」
みかーれ♪
「背が小さいのにカワイイ。」
くーりえ♪
「ぬいぐるみくーりえですよ。」
みかーれ♪
「やだー。」
みかーれ。
くーりえに抱き着いた。
道化♪
「だれにするんだ?」
いーりす♪
「ダメ!ダメー!」
ネージュ♪
「あなた!逃げないで!」
いーりす♪
「じゃあ。」
「戦って決めて!」
「勝ったほうがわたしのお嫁さん!」
みかーれ♪
「筆べったりやろうよ!」
廊下でバトル勃発!
筆べったり。
水をつけた筆が命中したほうが負けです。
本当は白衣で墨をつけてやる行事なんですが。
制服なので。
命中ゲームとなります。
ネージュ対みかーれ。
みかーれ♪
「やるぞー!」
ネージュ♪
「負けないわよ。」
みかーれの攻撃。
簡単にかわして。
みかーれにべったり。
ネージュ勝利!
道化♪
「俺は?」
ネージュ♪
「男性が入るスペースなんてないわよ。」
道化♪
「だったら俺は応援役だ。」
「フレー!フレー!」
「どちらか勝てー。」
ネージュ♪
「あんた。」
「覚悟ある?」
くーりえ♪
「そんなに強く無さそう。」
ネージュ♪
「この油断ならない覇気は何なの?」
ネージュ対くーりえ。
ネージュ。
得意のミラージュ・トリックで回避しますが。
くーりえちゃんは。
ミラージュ・トリックをコピーして対抗。
距離が詰まった所を。
くーりえちゃんに手を伸ばして頂かれました。
ネージュ♪
「なんですって!?」
くーりえ♪
「あっ!ごめん!勝っちゃった!」
くーりえちゃん。
いーりすちゃんのお嫁さんになってしまいました。
手を繋いで。
逃走。
いーりす♪
「えー!?」
くーりえ♪
「このかわいいひと好き!」
いーりす♪
「くーりえちゃん。」
「ぬいぐるみみたい。」
くーりえ♪
「ぬいぐるみくーりえですよ。」
いーりすとくーりえ。
屋上の展望デッキで。
密着して座ってます♪
いーりす♪
「なんで簡単に勝てたの?」
くーりえ♪
「わたしはひたすら鍛錬してきたから。」
いーりす♪
「秘密ありそうだよね。」
くーりえ♪
「秘密?」
「貴方だけに♪」
「わたしは天才を作るプログラムで生まれたひとなの。」
「小学生で志願して。」
「ひたすら天才になるべく叩き込まれた。」
「特別製の女の子♪」
いーりす♪
「そのプログラム知ってる。」
「教育界では期待の新星として認知されているやつだ。」
くーりえ♪
「いーりすちゃんも同じ香りがする。」
いーりす♪
「半分そうだよ♪」
くーりえ♪
「勝負したいな♪」
いーりす♪
「ガムテープあるよ♪」
いーりす対くーりえ。
お互いの攻撃を読み切って回避するので。
なかなかガムテープがヒットしません。
動作の限界に命中させていくくーりえと。
冷静にヒットを誘ういーりす。
互いに3枚と譲りませんでしたね。
いーりす♪
「本気出してないでしょ?」
くーりえ♪
「本気出すと。」
「怖がられちゃう。」
「無意識的に出ないの。」
いーりす♪
「大丈夫♪」
「ここでは本気出して怖がるひとなんて。」
「不当として扱われるんだよ?」
くーりえ♪
「前の学校では弱いひとばかりだったから。」
「楽しめるかな?」
いーりす♪
「一緒に楽しもう♪」
ふたりでハイタッチしてから。
密着して。
手を繋いで。
空を観賞。
いーりすにライバルが出来ました♪
17
校内イベントで。
キャッチ・ザ・リボンが開催です!
これは。
リストバンドに縫い付けたリボンテープを奪い合うイベントで。
リボンを取られたら失格となります。
校庭全域が戦場となりますね。
いーりす♪
「わくわくですね!」
くーりえ♪
「また怖がられちゃうかも。」
ネージュ♪
「そんな心配しなくていいの。」
みかーれ♪
「優勝するぞー!」
いーりす♪
「この大会はバトルロワイヤルだから。」
「わたし向こうに行くね。」
ネージュ♪
「お互い頑張りましょ。」
くーりえ♪
「みんな怖がらないでね。」
みかーれ♪
「全員倒してやるー!」
所定の位置について。
開始時刻です。
スタート!
いーりすは最初様子を見ていますが。
上級生が仕掛けてきたので。
応戦。
撃破しましたよ。
ネージュは3人を相手に圧倒。
みかーれは無謀に突撃を繰り返しています。
くーりえちゃん。
5人まとめて蹴散らしました。
開始10分で半分くらい減ってます。
みかーれちゃんとくーりえちゃんが接敵しましたよ。
くーりえ♪
「みーちゃん勝負。」
みかーれ♪
「くーちゃん負けないからね!」
みかーれの攻撃。
勢い抜群の攻めですが。
くーりえちゃんに読み切られてます!
あっさりリボンを取られたみかーれ。
みかーれ♪
「そんなー!」
くーりえ♪
「ごめんね。」
いーりす。
精鋭部隊と交戦。
三年生のコンプリオ隊3名が登場!
コンプリオワン♪
「噂の二年生!勝負だ!」
コンプリオツー♪
「複数相手なら勝てないだろ?」
コンプリオスリー♪
「猛攻を加えてやる!」
いーりす♪
「あわわ!さんにんが相手?」
参加していた花美先生が登場。
花美先生♪
「チーム戦はよくないわね。」
コンプリオワン♪
「先生も蹴散らしてやる!」
三人組の攻撃。
花美先生の立ち回りが上手く。
三人組みを一直線に並べて。
先頭を攻撃して。
コンプリオスリー撃破。
いーりすが横から。
コンプリオツーを撃破!
2対1でコンプリオワンは投降。
いーりす♪
「先生!勝負です!」
花美先生♪
「いいわよ、かかってらっしゃい。」
いーりすの攻撃。
射程に用心しつつ。
リボンを掴みにいきません。
位置を調節して。
フェイントに警戒です。
花美先生。
わざと妙なポーズをして挑発しています。
いーりす。
隙が無いと見て。
攻撃できません。
膠着状態が続きます。
いーりす。
横から回り込んで。
一気に攻めていきますが。
花美先生に読まれて。
避けられました。
花美先生の射程に入る前に。
距離を取って逃げ延びたいーりす。
花美先生♪
「腕を上げたじゃない。」
いーりす♪
「取れる気がしない・・・。」
両者睨み合って。
時間が経過していきます。
いーりすがまた仕掛けますが。
花美先生の射程が長いので。
テクニックを駆使して逃げ延びてます。
攻めきれません。
いーりす。
最後の手段として。
巴戦を仕掛けましたよ。
ひたすら花美先生に食いつくいーりす。
ここでやっと花美先生も苦戦気味です。
でも。
花美先生がピョンピョン飛んで避けるので。
今度も攻めきれませんでした。
花美先生♪
「勢いが無いわよ。」
「何かためらってるんじゃない?」
「技のキレが無い。」
いーりす♪
「強過ぎですよ。」
花美先生♪
「そう?互角に見えるけれど?」
決着がつかないまま。
半ば諦めて。
見つめあう両者。
花美先生♪
「士気を失ったわね。」
「またかかってらっしゃい。」
花美先生。
去っていきましたよ。
向こう側をふと見たら。
くーりえちゃんが一方的に相手を撃破していました。
が。
いきなり逃げ出しています。
くーりえ♪
「あんまり虐めちゃったら怖がられるからイヤ!」
生徒♪
「こら!待て!」
くーりえ♪
「わたし弱いもの虐めしたくない!」
生徒♪
「なんですって!」
いーりすがカバー。
追撃してきた相手を討ち取りました。
くーりえ♪
「ありがと。」
いーりす♪
「勝負する?」
くーりえ♪
「あなたならいいかな。」
激しい取り合いになって。
攻めて避けての連続。
中々両者リボンを取れません。
激しく攻めているのに。
相手のリボンを取れません。
体力で上回るくーりえちゃんが優勢になっていきます。
雪ちゃんが来ました。
イベント終盤なので。
誰も残ってないそうです。
特別参加の先生方が隠れている生徒を駆逐しているので。
わたしと雪ちゃんとくーりえちゃんしか残っていません。
雪ちゃん対くーりえちゃん。
くーりえちゃん。
雪ちゃんのミラージュ・トリックをコピーしていて。
雪ちゃん劣勢です。
いーりすの援護攻撃。
くーりえちゃんに食らいつけません。
花美先生が来ましたよ。
花美先生対くーりえ。
花美先生♪
「この娘強いわね。」
くーりえ♪
「先生ならやっつけてもいいかな。」
一方的に攻め続けるくーりえに。
花美先生避けるのが精いっぱい。
雪ちゃんが乱入。
いーりすがここぞとばかりに乱入。
4人で乱闘。
乱戦中に動作の限界を迎えたくーりえ。
ネージュ♪
「乱戦なら個々の能力は関係ない。」
ネージュ。
乱戦の虚を突きまくり。
対応しきれなくなった。
くーりえちゃんのリボンを取りました。
くーりえ♪
「あっ!」
ネージュ♪
「あなたの弱点は。」
「自分の生存を考えないことよ。」
いーりす♪
「先生覚悟!」
花美先生♪
「もう体力ないんじゃないかしら?」
ネージュ♪
「ミラージュ・トリック!」
花美先生♪
「それを回避ばかりに使っている所があなたの問題点よ。」
花美先生。
避けている最中着地に失敗しました。
バランスを崩してよろけています。
避け過ぎて避ける場所が無くなっています。
いーりす。
それを逃さず。
攻め切りました。
花美先生のリボンをゲット!
花美先生♪
「やられたわ。」
ネージュ♪
「先生は避ける場所が無くなると慌てる?」
「そこに攻めきるチャンスがある・・・。」
大勢の生徒が見に集まってきています。
いーりす対ネージュ。
いーりす♪
「いくよ雪ちゃん!」
ネージュ♪
「おいでなさい!」
ネージュのミラージュ・トリック。
いーりす。
フェイントをおこないました。
わざと間違った動きをして。
釣られたネージュは。
接近を許してしまい。
いーりすにリボンを取られましたよ。
いーりす♪
「勝った!」
ネージュ♪
「ああっ!」
同時に拍手喝采!
いーりす♪
「変な動きに弱いんだ・・・。」
ネージュ♪
「わざとバカな動きをされると。」
「ついていけない・・・・。」
表彰台で。
いーりす優勝です!
賞状を貰いましたよ。
いーりすの評価はまた上がって。
「優勝者ちゃん」としばらく呼ばれることになりましたね。
下校時には。
いろんなひとが集まって。
いーりすと下校します。
いーりすブームは2か月続いたのでした。
いーりす♪
「わたしの輝かしい歴史かな?」
ネージュ♪
「次のイベントは負けないわよ。」
いーりす♪
「わたしだって!」
くーりえ♪
「もう少し頑張ったら優勝してたかなあ。」
みかーれ♪
「あたしまだまだだー。」
よにんで手を繋いで。
記念撮影でしたよ☆
18
夏の初め。
近頃は。
午前は通常授業に出て。
午後からくーりえちゃんと遊んでいます。
校庭で。
ゴムボールの投げ合い。
いーりす対くーりえ。
いーりす♪
「くーちゃんつおい。」
くーりえ♪
「そう?」
「お互い2セット取って。」
「互角だと思うよ?」
いーりす♪
「いっぱいいっぱい。」
くーりえ♪
「わたしは対応限界。」
いーりす♪
「お互い厳しいんだね。」
くーりえ♪
「近頃いーりすちゃん。」
「パワーアップしたから。」
「手ごわいよ。」
いーりす♪
「くーりえちゃんも本気出るようになってきたね。」
くーりえ♪
「勝つからね!」
いーりす♪
「負けないぞー!」
お互い2ラウンド取って。
ファイナルセット。
でも。
両者拮抗していて。
勝負がつきませんでしたよ。
いーりす♪
「もう体力限界!」
くーりえ♪
「わたしまだ行けるよ?」
いーりす♪
「最近マラソンやってるのに。」
「歴然の体力差があるー!」
くーりえ♪
「いーりすちゃんとわたしの微妙な差って。」
「体力の違いだったんだね。」
いーりす♪
「くーちゃんとは戦いやすい。」
「気持ちよく戦える。」
くーりえ♪
「わたしもそうだよ。」
「お互い相性がいいんだね。」
いーりす♪
「だからわたし本気が出るんだー。」
くーりえ♪
「わたしも真面目に戦えるようになったよ。」
いーりす♪
「大会の時のビデオ持ってます!」
「記録班から買いました!」
スマホでビデオ鑑賞。
くーりえ♪
「いーりすちゃん動き悪くない?」
いーりす♪
「なんでだろう?」
くーりえ♪
「花美先生攻撃して来ないね。」
いーりす♪
「手加減してるね。」
くーりえ♪
「先生の戦い方と相性が悪かったね。」
いーりす♪
「先生頭がいい戦い方するから。」
くーりえ♪
「いーりすちゃん。」
「たぶん焦ってる。」
いーりす♪
「でしょ。」
「怖がって攻めきれなかった。」
くーりえ♪
「いーりすちゃんは生存を重視する戦い方だから。」
「攻撃力がどうしても不足する。」
「わたしとは正反対だよね。」
「わたしは攻撃ばかりに重点を置くから。」
「守備を攻撃の基点にしてるでしょ?」
いーりす♪
「カウンタータイプってバレたね。」
くーりえ♪
「だからわたしとは相性が良くて戦いやすいんだね。」
いーりす♪
「もう体力だめ。」
くーりえ♪
「休憩しましょ。」
校庭のベンチに座ってます。
くーりえ♪
「いーちゃんって何が由来なの?」
いーりす♪
「ハンドルネームがいーだから?」
くーりえ♪
「そのまま成り行きでなったのね。」
雪ちゃんがやってきましたよ。
ネージュ♪
「ちょっと!私のいーちゃんを取らないでよ!」
くーりえ♪
「旦那さん借りてるよ。」
ネージュ♪
「浮気よ!浮気!」
いーりす♪
「友達と遊んでいるだけだよ。」
ネージュ♪
「またそうやって!女癖が悪い!」
ネージュ。
いーりすの左に座りましたよ。
そのうち変なひとたちが来たんです。
暴走伯爵♪
「お嬢さん、アイスはいかが?」
いーりす♪
「出張販売ですか?」
暴走伯爵♪
「無料です。」
発狂娘♪
「私のおごりです。」
「手作りアイスをどうぞ☆」
ネージュ♪
「ありがと。」
「いーちゃん一緒に食べましょ。」
みかーれ♪
「くーちゃんみーっけ!」
くーりえ♪
「わたしはみーちゃんと食べるね。」
くーりえちゃん。
みかーれちゃんと一緒に去っていきました。
ネージュ♪
「あなたとの熱さでアイスが溶ける!」
いーりす♪
「食べるとあまーいあなたの味。」
ネージュ♪
「いーちゃん食べちゃうぞ。」
いーりす♪
「食べてー☆」
ネージュ。
いーりすを頬ずり。
いーりす♪
「雪ちゃん寂しかった?」
ネージュ♪
「ほかの女と一緒にいるなんて。」
「取られたみたいでイヤ。」
いーりす♪
「卒業したら結婚する?」
ネージュ♪
「いいわよ・・・。」
いーりす♪
「キャー!」
ネージュ♪
「キャー!」
おバカさん♪
「では、誓いのキスを。」
いーりす♪
「目を閉じて・・。」
ネージュ♪
「ゆっくり・・・。」
いーりす♪
「キャー!」
ネージュ♪
「キャー!」
おバカさん♪
「キスしないの?」
いーりす♪
「おかわり欲しいな。」
おバカさん♪
「向こうにアイス残ってるわよ。」
ネージュ♪
「キサマを食べちゃうのだー。」
いーりす♪
「おいしそう・・・。」
おバカさん♪
「え?ちょ!わっ!」
「わー!」
おバカさん逃走。
道化♪
「こんな所でハンティングかい?」
「お腹が空いているんだね。」
いーりす♪
「捕まえて!」
道化♪
「残念。」
「俺は女を追いかける贅沢とは無縁だ。」
ネージュ♪
「いまなら無縁じゃないわよ。」
道化♪
「待ってー!」
「捕まえてみなー!」
「なんてものには無縁なのだ。」
いーりす♪
「モテないの?」
道化♪
「阿呆に惚れる?」
「だとしたら阿呆の同類だ。」
「仲間がいて嬉しくなる。」
いーりす♪
「逃げられちゃった。」
ネージュ♪
「重要な雑用さん。」
「掃除ご苦労様。」
道化♪
「心の中も掃除したい。」
ネージュ♪
「ああ!今日はよくないことがあったのね!」
「関わらないであげる。」
いーりす♪
「雪ちゃん。」
「アイスもうひとつ食べよ。」
ネージュ♪
「お腹壊さないようにね。」
ふたりで手を繋いでスキップ♪
それをみかーれちゃんに撮影されて。
校内写真集に飾られて。
夫婦として有名になってしまいましたよ。
現在その写真は。
憧れの対象として親しまれています。
夏の熱気が訪れる。
暑さの楽しみ味わいどき。
ふたりの新婚生活?は。
学校を彩る女の子の美として君臨していますよ♪
19
夏休みに入りましたよ。
わたしは。
「分かりやすい掛け算入門。」
を執筆したら。
先生方に好評で。
小学校のプリントとして配布が決定しました!
いーりす♪
「ふっふん〜♪」
ネージュ♪
「いいことあった?」
いーりす♪
「いいことは自分で捕獲するのです♪」
ネージュ♪
「確かに待ってるより捕まえたほうがいいわね。」
みかーれちゃんと会いましたよ。
みかーれ♪
「どうだー!この手作りロザリオ!」
いーりす♪
「きれい!」
ネージュ♪
「銀で出来ているの?」
みかーれ♪
「事実上の銀を合成して作りました!」
いーりす♪
「錬金術!?」
みかーれ♪
「おおっと!化学反応のレシピは教えないよ!」
ネージュ♪
「銀を合成できるひとって少ないわよ。」
いーりす♪
「美しい・・。」
みかーれ♪
「おや?」
「ここの作品展示室に。」
「飾られているイラストは何かな?」
展示室に入りましたよ。
いーりす♪
「花美先生のイラスト。」
「わたしが書いた絵だよ。」
ネージュ♪
「うまいと言うよりリアル。」
いーりす♪
「リアル絵画とアニメイラストの合成です♪」
みかーれ♪
「かわいい!」
「キメ写真みたい!」
いーりす♪
「えへ☆」
ネージュ♪
「いーちゃん素晴らしい!」
いーりす♪
「うふ☆」
雪ちゃんの絵画が飾ってありましたよ。
みかーれ♪
「この絵画、プロ級じゃない?」
いーりす♪
「雪ちゃんの両親は画家です。」
「両親と同格だね。」
ネージュ♪
「褒めても何も出ないわよ♪」
「あっ!ポケットに飴があった。」
みかーれ♪
「なにそれ受ける!」
ネージュ♪
「冗談のつもりじゃないけれど。」
いーりす♪
「隠しても無駄だよ?」
みかーれ♪
「うふふ☆」
いーりす♪
「ふふ〜☆」
ネージュ♪
「恥ずかしい!」
「あんまりいいジョークじゃないよね?」
いーりす♪
「違うよ。」
「冗談言う雪ちゃんかわいい!」
みかーれ♪
「雪ちゃんの冗談って珍しいから。」
ネージュ♪
「もうっ!」
中央ホールに移動です。
くーりえ♪
「みーちゃん!」
みかーれ♪
「くーちゃん!」
くーりえ♪
「ここで会ったが10年目?」
みかーれ♪
「三年目だと思う。」
くーりえ♪
「一年目じゃないですか?」
みかーれ♪
「二年目かもしれない。」
くーりえ♪
「勝負しよ♪」
みかーれ♪
「望むところだー!」
くーりえ対みかーれ。
ガムテープを1分間で何個くっつけられるかの勝負。
みかーれの先制攻撃!
みかーれ♪
「とうっ!」
くーりえ♪
「動きにキレがあって圧倒的?」
みかーれ。
凄まじい連撃で2発当てましたよ。
くーりえの反撃は全回避!
ですが。
動きにムリがあるみかーれ。
少しずつ押されていきます。
緊急回避で立ち回るみかーれは。
キレが少しずつ無くなり。
40秒経過でそんなに強くなく。
くーりえちゃんに。
ペタペタ完全命中させられ。
くーりえに三枚。
みかーれに五枚。
くーりえちゃん勝利!
みかーれ♪
「もう少し効率がないとダメかー。」
くーりえ♪
「戦闘力の差を必殺技で埋めているね。」
みかーれ♪
「勢いは強いから。」
「短期決戦だー!」
くーりえ♪
「動きにムダがあり過ぎるから。」
みかーれ♪
「問題点はそこだったかー。」
いーりす♪
「みーちゃん段違いに強くなってる。」
ネージュ♪
「一年前とは別人ね。」
花美先生♪
「勝負に強いだけで立ち振る舞いも違うもの。」
「基本的なレベル向上にバトルスポーツは重要よ。」
いーりす♪
「同感です。」
みかーれ♪
「先生見てたんだー。」
花美先生♪
「上級生でも勝てなくなったわね。」
いーりす♪
「年齢が戦力を決定するわけではありません。」
ネージュ♪
「年齢だけで勝てると思い込む。」
「これを未熟者のおごりと言う。」
花美先生♪
「年齢を基準にするのは生半可な弱者よ。」
「子供でも強い戦士はいますもの。」
くーりえ♪
「昨日、三年生倒しちゃった。」
花美先生♪
「下級生に虐められる三年生は萌えたわ。」
みかーれ♪
「一年に強い娘がいるよ。」
いーりす♪
「ソフィーちゃんでしょ?」
「実戦経験豊富みたい。」
「今後のライバルになるかも?」
ネージュ♪
「三年生では精鋭部隊しか有力株がいないわね。」
花美先生♪
「隠れた実力者は何人かいるわ。」
「いきなり力を発揮して負けちゃったら情けないわよー☆」
いーりす♪
「あっ!心当たりあります!」
花美先生♪
「最近急激に力をつけている娘が多いから。」
「慢心していたら抜かれるかもしれないのよ?」
ネージュ♪
「油断してました。」
花美先生♪
「では頑張って!」
みかーれ♪
「もうひと勝負だ!」
くーりえ♪
「いいよ。」
いーりす♪
「雪ちゃん図書室行かない?」
ネージュ♪
「スポーツ系の本が入荷したわよね。」
「行きましょ。」
全員解散していきましたね。
女の子達の情熱が飛び交う。
青春の夏休み。
自由登校を機会に。
全員修行に励んでいますよ☆
20
やっほー☆
まさに夏休み!
わたし達は遊園地に遊びに来ましたー♪
いーりす♪
「大人用の遊園地は初めて♪」
ネージュ♪
「15歳未満じゃ入れない場所が多いから。」
くーりえ♪
「攻略してやるです。」
みかーれ♪
「どーんとこい!」
いーりす♪
「アイス買わない?」
ネージュ♪
「一緒にひとつを食べましょ。」
みかーれ♪
「さすが夫婦!」
「あまーいことするねー。」
いーりす♪
「夫婦!?」
ネージュ♪
「女の子同士だから普通じゃない?」
みかーれ♪
「籍入れてるの?」
いーりす♪
「この前婚姻届けで遊んだよ。」
ネージュ♪
「いーちゃん大好き。」
いーりす♪
「あれれ?」
「結婚していることになっちゃうのかな?」
ネージュ♪
「恥ずかしがらないで!」
いーりす♪
「別にいいよ♪」
「夫婦でも♪」
みんなでアイスを食べてます。
そのうち。
15歳以下は立ち入れない。
大人用の遊園地エリアに入りましたね。
いーりす♪
「なんで15歳以下はダメなのかなあ。」
くーりえ♪
「アトラクションの安全度。」
ネージュ♪
「その通り☆」
みかーれ♪
「子供がやるとケガするようなのがあるからね。」
いーりす♪
「ある程度の強さが無いとダメなんだね。」
くーりえ♪
「今日は手加減しないよ。」
ネージュ♪
「あんたいつも手加減してるから。」
「たまには本気出しなさい。」
くーりえ♪
「本気出すから安心して。」
池と川がある通りを抜けて。
アトラクション。
アドレス・バーに到着です。
このアトラクションは。
中で棒が回転していて。
それを避け続けるゲームですね。
ふたり対戦ができます。
いーりすとくーりえが参加。
いーりす♪
「行くよ!」
「難易度は最強!」
くーりえ♪
「負けませんよ。」
中央に取り付けられた。
ゴム?で出来たバーが。
ふたりに当たろうとくるくる回転します。
それを避け続けるいーりすとくーりえ。
でも。
けっこう激しくて。
いーりす命中。
くーりえ必死に生還。
係員♪
「あれ?一度も当たらなかったの君が初めてだ。」
くーりえ♪
「これかなりハード。」
いーりす♪
「こんなの避けられないよ!」
係員♪
「最強難易度を選択したからだよ。」
「中々のチャレンジャーだね。」
続いて。
みかーれとネージュ。
難易度は普通。
開始。
みかーれ♪
「当たらないよーだ♪」
ネージュ♪
「ちょっ!キャー!」
雪ちゃん大命中!
みかーれ。
余裕で生還。
係員♪
「すごい動きだ。」
「最強でも大丈夫かも。」
最後にみかーれだけで。
難易度最強。
襲い掛かる棒を簡単に避け続けて。
圧勝!
係員♪
「これ記録しとくね。」
「撮影したのアップしていい?」
みかーれ♪
「いいですよー。」
クリア特典でアイスの無料券を一枚貰いました♪
続いてのアトラクション。
地面に置いてあるパネル。
それが光った場所だけ踏んで得点を競います!
いーりす。
中々の動きで制覇!
得点150点!
くーりえ。
余裕の動きで170点!
みかーれ。
疲れた動きで90点でしたね。
ネージュは190点!
最高記録だそうです。
いーりす♪
「わたし今日苦戦気味。」
くーりえ♪
「意外に手ごわいね。」
みかーれ♪
「スタミナがー!」
ネージュ♪
「まだまだ余裕よ。」
いーりす♪
「雪ちゃん体力あるね。」
ネージュ♪
「前マラソン大会に出たからね。」
くーりえ♪
「体力で自信あるのに。」
「どうしても消耗している。」
みかーれ♪
「あたしもマラソン大会出たのに。」
「途中脱落だったー。」
ネージュ♪
「あなたははしゃぎ過ぎよ。」
「すぐスタミナ切れたじゃない。」
みかーれ♪
「効率がわるいのかなー。」
次のアトラクションは。
ゴムボール発射機に狙われているので。
それを避け続けるゲームです。
いーりす。
発射機を見切って全攻略♪
くーりえも余裕。
みかーれもなんとかクリア。
ネージュは余裕で全回避♪
簡単で楽しいので。
2周プレイでしたよ。
遊園地で。
おにごっこが開催されましたね。
逃げるピエロにタッチすればクリア!
賞品付き♪
休憩してから挑戦!
いーりす♪
「挟み撃ちにしよ。」
ネージュ♪
「分散攻撃がいいわね。」
「散兵戦術で行きましょ。」
いーりす♪
「採用です♪」
みかーれ♪
「捕まえ役!」
くーりえ♪
「正面から誘導するよ。」
バーサス・ピエロ。
広い場所でピエロが陣取っていて。
正面からくーりえ。
くーりえの読みが当たって。
ピエロはギリギリで逃げますが。
いーりすとネージュが。
逃げる場所を限定して。
包囲!
最後にみかーれちゃんが突撃して。
全員攻撃で討ち取りましたよ☆
商品としてお好み焼きのタダ券を4枚獲得!
それから。
一気に楽しくなって。
定番のジェットコースターや。
ゴーカートで爆走して。
観覧車でカップル動画を撮影したり。
元野球選手の超絶変化球を体験したり。
メダルを賭けてフットサル観戦したりで。
もう4時。
わたし達はめいっぱい遊んだので。
遊園地から帰宅です♪
いーりす♪
「楽しかったー。」
ネージュ♪
「また来ようね。」
「いーちゃん。」
みかーれ♪
「くーちゃん体力あるね。」
くーりえ♪
「もう1周する?」
みかーれ♪
「あはははそれ無い無い☆」
いーりすとネージュ。
手を繋ぎます。
くーりえ♪
「夫婦揃って仲がいいよね。」
みかーれ♪
「挙式はいつ?」
いーりす♪
「卒業したら結婚するんだ。」
ネージュ♪
「もう約束したから・・。」
いーりす♪
「キャー!」
ネージュ♪
「キャー!」
いーりすとネージュ。
抱き合って。
別々の方向へ走りましたよ。
夕日が出てくるかな?と思われる4時過ぎ。
目の前に市内巡航バスが鮮やかに停車。
それに乗って。
帰宅となりました♪
21
いーりすです。
アイネ・クライネの街で。
仮装をして音楽を奏で。
歩き回るアルバイトをしています。
夏以外では。
ゴスロリを着て歩き回る指示が出ますよ。
これは道楽政策のひとつで。
街を活気付ける活動です。
今日はウエディング・ドレスを着て。
ダブル花嫁で歩きます☆
いーりす♪
「こんな綺麗な恰好で注目の的・・・。」
「たまらない!」
「わたしを見て!」
ネージュ♪
「いーちゃんと結婚しました。」
いーりす♪
「新婚生活はあまーい。」
ネージュ♪
「まるでチョコレートのよう。」
いろんな人から写真撮影をされますね。
雪ちゃんと手を繋いで。
写真撮影の嵐ですよー。
なにかおもしろいことをやれとも言われているので。
広場で。
雪ちゃんと手を繋いで。
見つめ合ってみましたね。
大歓声です!
おバカさん♪
「ネージュちゃんの晴れ舞台・・・。」
「花を添えなきゃ!」
「では。」
「一生寄り添うことを誓いますか?」
いーりす♪
「はい♪」
ネージュ♪
「はい。」
おバカさん♪
「では誓いのキスを・・・・。」
いーりす♪
「行くよ・・。」
ネージュ♪
「うん・・。」
いーりす。
雪ちゃんのほっぺにキス♪
広場のお客さんが大興奮!
物好きがたくさんいるこの街では。
こういうイベントに大勢が押し寄せます。
手を繋いで撮影の嵐!
そのまま道楽屋へ戻りましたよ。
主人♪
「お疲れさん。」
「午後はステージに上がって何かやってもらいたいけれど。」
「なにかある?」
いーりす♪
「出し物があります。」
主人♪
「オーケー!グッドラック!」
午後。
広場の固定ステージ。
観客は300人。
席は満席で立ち見が集まって増加中。
ステージに上がったいーりすとネージュ。
アイドル服で向かい合ったふたり。
いーりす♪
「なんで雪ちゃんは綺麗な髪をしているの!」
「ずるい!」
ネージュ♪
「なんでいーちゃんはいつもかわいい雰囲気で登場するの!」
「信じられない!」
いーりす♪
「雪ちゃんの魔法使い風の私服にハマっちゃったじゃない!」
「どうしてくれるの!」
ネージュ♪
「こっちは貴方のなんちゃって制服がラブリーで好きなのよ!」
「どう責任取ってくれるの!」
いーりす♪
「この頭脳明晰!」
「賢い女性はモテ過ぎて辛いんだよ?」
ネージュ♪
「あら?」
「強い女性は尊ばれて出世天国でもっと辛いわよ?」
いーりす♪
「頭脳明晰は役に立ちすぎて嫉妬されるよ?」
ネージュ♪
「強い女性のほうがなにかと勝利できて嫉妬されるんじゃないかしら?」
いーりす♪
「この美少女めー!」
ネージュ♪
「なんですって!」
「それはこっちのセリフよ!」
観客は笑顔でうっとり♪
いーりす♪
「女性の匂い濃厚で魅力たっぷりだなんて。」
「最強先進的女!」
ネージュ♪
「このー!」
「許さないわよー!」
雪ちゃん。
いーりすちゃんのほっぺに強引にキス!
いーりす♪
「ああ!」
いーりす。
雪ちゃんを抱きしめる。
主人♪
「ケンカするほど仲が良い!?」
「ふたりの夫婦喧嘩も丸く収まりました。」
観客。
拍手喝采♪
チップを貰えましたよ。
合計7000円!
あまりにおもしろかったので。
チップを弾んで貰えましたね☆
すべて終わって。
日給を貰いましたよ。
主人♪
「はい。」
「ひとり9000円。」
いーりす♪
「あれ?少し多くないですか?」
主人♪
「動画に撮って有料サイトにアップしてあるから。」
「写真販売にも入れたので。」
「そのぶん増加です。」
「追加報酬もあるから後日受け取ってね。」
「国王のおかげで景気がいいので取っておいて。」
いーりす♪
「了解です!」
ネージュ♪
「ありがとう。」
お財布が潤っているので。
貯金と使う分にわけて。
次の週末はお買い物天国でしたよー☆
笑顔が止まらない日曜日の思い出〜♪
22
始業式のあと。
中間発表がありましたよ。
スフィーダ高校も。
「成果」で判断されます。
テストに参加して得点を手に入れたり。
イベントに参加して手柄を得たり。
部活で活躍して評価されたり。
有能になったか無能な状態か?
で判断されます。
成績表が渡されて。
92点でしたね。
いーりす♪
「92点!」
みかーれ♪
「いーちゃんどうだった?あたしは85点!」
くーりえ♪
「くーりえはまだまだ新参者だから。」
「80点だよ。」
みかーれ♪
「雪ちゃんは?」
ネージュ♪
「テストで高得点取ってたから。」
「98点よ。」
くーりえ♪
「数学で同世代最高得点。」
ネージュ♪
「照れるわ。」
いーりす♪
「もっと本気出します!」
「しばらく図書室に籠もる。」
ネージュ♪
「私も一緒よ。」
くーりえ♪
「さすが夫婦ですね。」
みかーれ♪
「アツアツだー。」
雪ちゃんと図書室で自習の日々が始まりましたよ。
来る日も来る日も通常授業と自習。
中間テストに備えての特訓です。
たまにテスト専門の教室が開かれるので。
評価を得るにはいい機会なんです。
わたしは総合テストに参加しましたよー。
これは全教科が対象です。
いーりす♪
「結果はどうかな?」
ネージュ♪
「期待できるはずよ。」
いーりす♪
「なにせ雪ちゃんと頑張ったんだからね!」
ネージュ♪
「そうよ!いーちゃんと一心同体!」
テストは2日後に結果が発表されましたね。
総合点は89。
平均より少し上な程度でしたよ。
雪ちゃんは95点でした。
さすが!
いーりす♪
「そろそろ勉学を強化しないと。」
「これからみっちり勉強の日々!」
ネージュ♪
「付き合うわよ。」
「いーちゃんとわたしは二人三脚!」
わたしは勉強不足だと気づいたので。
しばらくは勉強漬けになっちゃいました☆
わたしの二年生。
思えば勉強で染まっていました。
もうちょっと女の子らしくないと駄目ですよね。
それに気付いたのは二年生後半辺りでした。
女の子をやるのも女子高生の特権です☆
23
今日の午前中は雨でしたよ。
午後から晴れになって。
校庭に出たら。
阿呆さんと会いました。
いーりす♪
「こんにちは。」
道化♪
「美少女から挨拶してくれるとは。」
「とうとう俺は出世したのか?」
いーりす♪
「阿呆が出世なんて冗談でしょ。」
道化♪
「うんきっと冗談に違いない。」
「でも美少女と会話している俺がいて。」
「全国の男性諸君が羨む状況がいまここに。」
いーりす♪
「わたしそんなにかわいくないですよぉ☆」
道化♪
「謙虚ですな。」
いーりす♪
「外見だけかもしれませんよ!」
道化♪
「中身が詰まっている割によく言いますな。」
いーりす♪
「そんなに自信はないですね。」
「こんなに若いわたしは実績に乏しいから。」
道化♪
「謙虚ですな。」
いーりす♪
「謙虚?普通ですよ?」
道化♪
「おおなんということだ。」
「だったら俺は中身だけで勝負だ。」
「それっ!えーい!」
いーりす♪
「阿呆さんの頭の中って何があるんですか?」
道化♪
「青空が広がっている。」
いーりす♪
「曇ったりしないんですか?」
道化♪
「時には雨も降る。」
いーりす♪
「そっかぁ☆」
「ひとの感情って天気のようですね!」
道化♪
「阿呆と会話しているのは賢者か?」
いーりす♪
「物好きです。」
道化♪
「だから阿呆と会話をしているのか。」
いーりす♪
「頭がいいから阿呆なんでしょ?」
道化♪
「頭がいい阿呆なんて居るわけがない!」
いーりす♪
「やっぱりかあ。」
「なんで阿呆さんは阿呆なのかな?」
道化♪
「難しく考えてはいけません。」
いーりす♪
「存在自体が冗談だからだ!」
道化♪
「いいとこ入ったぞ!」
いーりす♪
「では阿呆さん。」
「冗談をやってください。」
道化♪
「そんなこと言われても。」
「漁師に漁師をやれと言っているものだぞ。」
いーりす♪
「阿呆さんなら偉業を残せます!」
道化♪
「阿呆が偉業を残す?」
「冗談はやめてくれ。」
いーりす♪
「もちろん冗談です。」
道化♪
「今日はご機嫌なのかな?」
いーりす♪
「今日はいつもの調子はどこ行ったの?」
道化♪
「この庭師の仕事をしていて。」
「同時に冗談を言えるほど。」
「俺はかっこよくは出来ていない。」
いーりす♪
「出来ると思ったのに。」
道化♪
「阿呆を持ち上げてないか?」
いーりす♪
「胴上げですか?」
「男性を持ち上げるには女の子では無理ですね。」
道化♪
「ゴマをすると持ち上げられるぞ?」
いーりす♪
「阿呆を持ち上げてどうするんだろう?」
道化♪
「どうするんだろうね。」
いーりす♪
「どうするの?」
道化♪
「一緒に考えよう。」
雪ちゃんが来ました。
ネージュ♪
「いーちゃんメモ取って何してるの?」
いーりす♪
「阿呆の研究。」
「阿呆になるっていいことなのかな?」
道化♪
「真面目過ぎるんだ!」
「この娘さんは!」
「今日はいつにも増して真面目なんだ!」
ネージュ♪
「真面目過ぎるのは逆に良くないわよ。」
いーりす♪
「そろそろ人生について考える時期かなって。」
道化♪
「若い娘さんがそれは行き過ぎだ。」
いーりす♪
「う〜ん。」
「阿呆さんは人生のことは考えないんですか?」
道化♪
「俺にとって人生とは冗談だ。」
「なあ娘さん。」
「深刻に考えすぎだぞ。」
いーりす♪
「そうですね。」
「わたし考えすぎてました。」
「意外にも阿呆さんを見ればヒントになるんですね。」
いーりす退場。
ネージュ♪
「いーちゃん年頃なのかなぁ。」
道化♪
「難しく考える癖があるから。」
「俺みたいにバカに考えようとしたんだ。」
「あのくらいの娘さんにはよくあることさ。」
ネージュ♪
「阿呆ってものわかりがいいのね。」
道化♪
「あまりにも頭が単純なだけさ。」
「頭の構造が簡単に出来ているから。」
「阿呆であって。」
「シンプルに考えるのさ。」
ネージュ♪
「あながち阿呆とも言えないわね。」
おバカさんが来ました。
おバカさん♪
「ネージュちゃんみーっけ♪」
「一緒にチョコ食べよ♪」
ネージュ♪
「なんのチョコ?」
おバカさん♪
「手作りチョコ♪」
「良かったら私も食べて♪」
ネージュ♪
「チョコだけ貰うわね。」
おバカさん♪
「私は食べないのー?」
ネージュ♪
「遠慮するわ。」
おバカさん♪
「がっかり。」
ネージュ♪
「阿呆もひとつどうぞ。」
おバカさん♪
「待って!これはネージュちゃんのために作ったの!」
ネージュ♪
「せっかくならみんなで楽しみましょう。」
道化♪
「ありがたやー!」
「お嬢様のお恵み!」
道化。
ネージュにひれ伏す。
おバカさん。
阻止する。
おバカさん♪
「ネージュちゃん。」
「チョコレートの次は。」
「私もご賞味あれ♪」
ネージュ♪
「チョコ貰っていくわね。」
おバカさん♪
「ああ!ネージュちゃんにフラれたー!」
道化♪
「押しが強いからだ。」
おバカさん♪
「何よ!分かったふうに!」
道化♪
「阿呆でも分かるぞ。」
おバカさん♪
「阿呆だから分かると?」
道化♪
「阿呆を持ち上げないでくれ。」
ネージュ退場。
おバカさん♪
「あんたに構ったから行っちゃったじゃない!」
道化♪
「ああ!失恋の悲しみは甘いチョコをも溶かす!」
いーりす♪
「チョコあるんですか?」
おバカさん♪
「あるわよ。」
いーりす♪
「貰いますね。」
おバカさん♪
「どうぞ。」
「ってネージュちゃんの恋敵!」
くーりえ♪
「いーりすちゃん。」
「こっちにはクッキーがありますよ。」
いーりす♪
「了解!」
おバカさん♪
「阿呆に構ったから損ばかりした!」
いーりす♪
「阿呆さんと仲いいんですね。」
おバカさん♪
「そんなわけないじゃない!」
「ああ!!」
おバカさん。
雑草を引っこ抜いて。
いろんな方向に投げ始めました。
阿呆さんは既にいません。
発狂するおバカさんが校庭の真ん中に陣取る。
それは日常のひと風景です。
24
生徒用個室でいーりす。
何やら執筆しています。
みかーれが来ました。
いーりす♪
「みーちゃんおは。」
みかーれ♪
「おっはー☆」
いーりす♪
「みーちゃん今日もかわいいね。」
「お茶しない?」
みかーれ♪
「口説かれた!」
いーりす♪
「こんなに綺麗な女の子なら。」
「何かしたくなるでしょ?」
みかーれ♪
「そんな!」
「年頃の女の子に何かしたいだなんて!」
いーりす。
みかーれに迫る。
いーりす♪
「さあわたしと一緒に楽園へと堕ちよう♪」
みかーれ♪
「あなたと一緒に堕ちるなんて。」
「夢みたい。」
いーりす♪
「わたしのものになあれ!」
みかーれ♪
「あなたのものになっちゃう・・・。」
「ああ・・・。」
いーりす♪
「あっはははは♪」
みかーれ♪
「ふふふふ♪」
ふたりで大爆笑♪
くーりえがきましたよ。
くーりえ♪
「いーりすちゃん見つけましたよ。」
いーりす♪
「見つかりましたよ。」
くーりえ♪
「くーりえは王様のイラスト描いてみましたよ。」
「見てください。」
いーりす♪
「なんかすごく綺麗な王様ですね。」
くーりえ♪
「イラストに自信持てました。」
みかーれ♪
「くーちゃん強いだけじゃないもんね。」
くーりえ♪
「足りない部分は埋めますよ。」
雪ちゃんが仕切りの上からのぞいてきました。
ネージュ♪
「何書いているのいーちゃん?」
いーりす♪
「国歴の美学だよ。」
ネージュ♪
「それなあに?」
いーりす♪
「国の歴史を美しい視点で解説する論文。」
くーりえ♪
「リードされましたね。」
みかーれ♪
「すごいもの書くなあ。」
ネージュ♪
「いーちゃん頑張って!」
いーりす♪
「完成したから。」
「先生に見せてくるね。」
いーりす。
花美先生に駆け寄ります。
花美先生♪
「あら?いーりすちゃん。」
「論文?」
いーりす♪
「読んでください!」
花美先生♪
「読ませて貰うわね♪」
花美先生。
職員用の個室に向かいましたよ。
いーりす。
個室に戻ってきました。
くーりえ♪
「くーりえの野望は全国制覇ですよ。」
みかーれ♪
「アイドルになるんだー!」
ネージュ♪
「私は学者かな。」
くーりえ♪
「いーりすちゃんは何か野望ないですか?」
いーりす♪
「わたしは所領を預かりたいな。」
「自分の領地を私色に染め上げるの。」
ネージュ♪
「まあ素敵♪」
くーりえ♪
「美しい野望ですね。」
みかーれ♪
「キラキラしてるー。」
いーりす♪
「それからお金持ちにもなりたいな。」
ネージュ♪
「同感よ。」
くーりえ♪
「黄金に埋もれる素晴らしさですね。」
みかーれ♪
「お金持ちかぁ。」
「あたしもなりたいなー。」
みんなで喋っていたら。
花美先生に呼び出されましたよ。
職員室。
花美先生♪
「あなたの論文。」
「国王に提出してもいいかしら?」
いーりす♪
「えぇ!?」
花美先生♪
「この論文は国王が喜ぶ内容よ。」
「是非提出しましょう。」
いーりす♪
「はい!お願いします。」
論文は国王に提出されましたよ。
3日後に国王の代理がやってきましたね。
応接室に呼び出されました。
代理♪
「国王は国歴の美学を読んで。」
「とても気分が良かったと言っておられる。」
「最近良くないニュースが続いて。」
「精神が傾いておられたが。」
「これを読んで元気になられた。」
「あまりにいいものなので。」
「本にして国書にしたい。」
「どうかね?」
いーりす♪
「はい!」
「喜んで!」
代理♪
「これは嬉しい知らせ。」
「いよいよメインなのだが。」
「国王からメダルが贈られたので。」
「お受け取りください。」
いーりす♪
「わぁ!?」
豪華なメダルを貰いましたよ。
代理♪
「さて。」
「何か希望はあるかね?」
いーりす♪
「いつか所領を預かりたいと思っております。」
代理♪
「なるほど。」
「国王に連絡してみよう。」
代理。
国王に電話を入れました。
すぐに返信が来ましたよ。
代理♪
「あなたの手柄次第で有望な展開を大いに期待したまえ。」
「とのことです。」
いーりす♪
「了解です!」
代理♪
「これからもご活躍してください。」
いーりす♪
「もちろん!」
退出。
生徒用個室でカバンに貰ったメダルを入れましたよ。
ネージュ♪
「それって国の功労者に贈られるメダルのひとつ!?」
いーりす♪
「論文が王様に気に入られちゃった♪」
ネージュ♪
「あーん!」
「いーちゃんがかわいくなっていく!」
いーりす♪
「うふふ☆」
「野望の第一歩♪」
雪ちゃんと。
手を繋いで。
大喜びしましたね。
夕方。
みーちゃんとくーちゃんに会いましたよ。
みかーれ♪
「いーちゃんすごいぞー!」
くーりえ♪
「くーりえは置いてけぼりにならないように。」
「頑張ります。」
いーりす♪
「祝福ありがと♪」
帰りに花美先生が。
飴をおごってくれました。
わたしは野望の第一歩が踏めて。
満足な近況です☆
25
生徒用個室。
購買で買ったオヤツを。
雪ちゃんと食べています。
いーりす♪
「ポテトチップスだね。」
ネージュ♪
「無難で万人が楽しめる。」
「ああなんて達人!」
いーりす♪
「言い換えれば。」
「万人受けする味にたどりつくって。」
「極めているからできるんだよね。」
ネージュ♪
「そのとおりよいーちゃん。」
くーりえちゃんとみかーれちゃんが来ましたよ。
くーりえ♪
「くーりえはチョコレート持ってきましたよ。」
みかーれ♪
「みーちゃんはキャラメルだぞー☆」
いーりす♪
「一緒に食べよー。」
みんなで。
オヤツタイム!
発狂娘♪
「生徒がオヤツ食べてるー!」
「カワイイ!」
いーりす♪
「先生もどうですか?」
発狂娘♪
「いいのー!?いいのー!?」
「キャー!キャー!」
いーりす♪
「どうぞ。」
発狂娘♪
「キャー!やったキャー!」
「やったやったキャー!」
「きゃああああ!?」
発狂娘倒れる。
くーりえ♪
「介抱してあげなきゃですね。」
みかーれ♪
「興奮のし過ぎですよ。」
暴走伯爵♪
「チョコレートを恵んでくれ。」
くーりえ♪
「100円ですよ。」
暴走伯爵♪
「なに!?100円で手に入ると言うのか!?」
「では出すぞ!俺は出すぞー!」
くーりえ♪
「お金は要りませんよ。」
暴走伯爵♪
「100円で手に入るのなら100円出す!」
ネージュ♪
「ひとの話聞いてる?」
暴走伯爵♪
「出すから!」
「ほら100円!」
「子供銀行の100円!」
くーりえ♪
「まいどありです。」
暴走伯爵♪
「私はついに手に入れた!」
「生徒から究極のチョコレートを!」
「私はとうとうやった!」
「とうとうやった!」
発狂娘♪
「生徒と一緒にオヤツ・・・。」
「ああ至福のパラレルワールド!」
「これは夢!?」
「もしや明晰夢じゃないでしょうね!」
「しまった!?」
「またまやかしにハメられた!?」
いーりす♪
「落ち着いてー。」
みかーれ♪
「落ち着いて食べようよ。」
発狂娘♪
「夢じゃないよね。」
「うん夢じゃないよね!」
いーりす♪
「ほっぺつまめば分かりますよ。」
発狂娘♪
「いたた!」
「夢・・・じゃない!?」
「キャー!キャー!」
「きゃあああ!?」
発狂娘倒れる。
いーりす♪
「大丈夫ですか!?」
暴走伯爵♪
「キャラメルおいしいですね。」
みかーれ♪
「昔の味の豊かさ。」
暴走伯爵♪
「キャラメルにハマった。」
「購買で探してくる。」
暴走伯爵退場。
道化♪
「何やってるんだ?」
いーりす♪
「おバカさんたちが暴れました。」
道化♪
「バカの次は阿呆が来たぞ。」
「ほらほら踊らないか?」
いーりす♪
「ダンスよりオヤツが大事です。」
道化♪
「俺は両方大事だ。」
「このポケットの中の飴玉が俺の友達。」
ネージュ♪
「なんかやりなさいよ。」
道化♪
「一緒に踊ろう。」
ネージュ♪
「阿呆とは踊れないわ。」
道化♪
「それより俺はなんかやらなければならない。」
「一発ギャグなんかどうだ?」
ネージュ♪
「やりなさいよ。」
道化♪
「このタオルを前に出して広げる。」
「バリアー!!」
みかーれ♪
「頼りないバリアーだなー。」
道化♪
「タオルを三角頭巾にして。」
「飛び職。」
くーりえ♪
「大工にしては素人みたいですね。」
道化♪
「このハンカチは彼女から貰ったんだ。」
いーりす♪
「ついに彼女ができたんですね。」
道化♪
「レジ係りの彼女から渡された。」
ネージュ♪
「は?」
道化♪
「ありがとうございましたー!」
「という祝福と共に彼女は。」
「このハンカチを渡してくれたんだ!」
いーりす♪
「見事な勘違いですね。」
ネージュ♪
「あんたは女性から渡されればみんな恋愛話なんでしょ!」
道化♪
「つい最近女の子とデートした。」
いーりす♪
「阿呆さんもモテるんですね。」
道化♪
「6歳の女の子。」
「親戚の。」
ネージュ♪
「ちょ!」
みかーれ♪
「なにそれー♪」
くーりえ♪
「さすが阿呆さんですね。」
道化♪
「サスガアホウサンデスネって!」
「阿呆は優れているものじゃないぞ!」
いーりす♪
「劣ってるんですか?」
道化♪
「そう言われると阿呆って何だ?」
「さあ解けるかな?」
ネージュ♪
「阿呆って阿呆じゃない。」
いーりす♪
「阿呆だからお笑い芸人?」
道化♪
「阿呆は道化。」
「道化は阿呆。」
「難しく考えなさるな。」
いーりす♪
「阿呆さんのペースに巻き込まれるー!」
ネージュ♪
「だめよいーちゃん。」
「弱点を知られてる!」
発狂娘が起き上がりました。
発狂娘♪
「生徒大好き!」
発狂娘退場。
いーりす♪
「阿呆さんにもポテトチップスあげます。」
道化♪
「ありがたきしあわせ。」
みかーれ♪
「キャラメル分けてあげる。」
道化♪
「光栄の極み。」
くーりえ♪
「チョコレート持って行ってください。」
道化♪
「もったいないお言葉。」
「おっとこんな時間か。」
「失礼する。」
道化退場。
いーりす♪
「3時30分?」
ネージュ♪
「休憩終わりね。」
みかーれ♪
「くーちゃんはどうする?」
くーりえ♪
「くーりえはレクリエーションサッカーに出ますよ。」
みかーれ♪
「あたしも便乗するぞー!」
いーりす♪
「国語の点数が良くないから。」
「わたし選択授業に出るね。」
ネージュ♪
「私は図書室で読書よ。」
いーりす♪
「じゃあ行ってみよー!」
よにんでハイタッチ!
そのまま駆け抜けていきました。
只今小春日和。
初冬訪れしオヤツの3時半でした。
26
春の陽気で包まれる冬の終わりごろ。
最近はいろんな部活に参加して。
少しでもレベルアップを図っています。
疲労があるので校庭のお昼寝スペースに。
シートを持ってきました。
いーりす♪
「あの小さい女の子?」
くーりえちゃんが来ましたよ。
くーりえ♪
「一緒に寝ますか?」
いーりす♪
「変なことやっちゃうよ?」
くーりえ♪
「いいですよ。」
くーりえ。
いーりすと一緒に寝ころびます。
いーりす♪
「そーれ。」
いーりすのくすぐり攻撃。
くーりえ♪
「ひゃっ!」
「くーりえもやりますよー。」
くーりえ。
いーりすの上に乗りましたね。
いーりす♪
「顔を眺められるなんて。」
「キャー!」
くーりえ♪
「綺麗な瞳ですね。」
いーりす。
くーりえを巻き込んで。
攻守逆転。
いーりす♪
「くーりえちゃんって。」
「すごいかわいい顔してるー。」
くーりえ♪
「あわわわわ!」
「見ないでください。」
くーりえ。
いーりすから抜け出しましたよ。
足がもつれているので。
抱き合って寝ることにしました。
遠くから雪ちゃんに見つかりましたね。
ネージュ♪
「他の女と!」
みかーれ♪
「いーちゃんも他の女の子と浮気したい盛りなんだよ。」
ネージュ♪
「私のいーちゃんを取らないでー!」
みかーれ♪
「今日はあたしがお相手をしてあげる。」
ネージュ♪
「あんたじゃ物足りないわ。」
「いーちゃんがいいの!」
みかーれ♪
「その言葉を取り消させてあげる。」
みかーれ。
ネージュに迫る。
ネージュ♪
「ちょっと!」
「惚れっぽいのよ。」
「私は・・。」
みかーれ♪
「今日はいーちゃんのこと忘れさせてあげるからね。」
ネージュ♪
「ああ・・。」
みかーれ。
ネージュと手を繋いで退場。
いーりすとくーりえ。
熟睡です。
目が覚めると。
道化が遠くで庭師の仕事をしていましたね。
いーりす♪
「くーりえちゃんとの初恋?」
くーりえ♪
「その気になっちゃいますよ。」
いーりす♪
「くーりえちゃんカワイイ!」
いーりすとくーりえ。
抱き合う。
くーりえ♪
「ぬいぐるみくーりえですよ。」
「抱き心地には自信があります。」
いーりす♪
「休憩終わり!」
伸びをするいーりす。
いーりす♪
「あっ!阿呆さんだ。」
「やっほー!」
道化♪
「ん?」
「ふたりで御楽しみになってくれ。」
「邪魔をしてしまう。」
いーりす♪
「阿呆さんって恋したことあるんですか?」
道化♪
「いまも恋をしている。」
くーりえ♪
「意外ですね。」
「誰とですか?」
道化♪
「あの赤いボディに。」
「俊足なときめき。」
「気品高き美の輝き。」
いーりす♪
「誰ですか?」
道化♪
「あの名高きスポーツカー。」
「俺の手には届かない2000万円。」
「今度も失恋してしまったか。」
くーりえ♪
「くすくす・・・。」
くーりえ。
手で口を押さえて爆笑。
いーりす♪
「車だったんですか。」
「ひとではないんですか?」
道化♪
「あのシュートには惚れた。」
「プロサッカー選手の山吹。」
「あいつには惚れた。」
いーりす♪
「そういう意味じゃないですよ。」
道化♪
「俺にとっては立派な恋だ。」
「あのときめきはいまでも忘れない。」
くーりえ♪
「阿呆の言葉を真面目に聞いたらダメですよ。」
いーりす♪
「わたしバカ真面目?」
くーりえ♪
「正直さが影にあるですよ。」
いーりす♪
「マジになってどーすんの!わたし〜!」
雪ちゃんが遠くで走っていましたよ。
ネージュ♪
「やっぱりあなたじゃ物足りないわ!」
みかーれ♪
「待ってよジョアンナ!話を聞いてくれ!」
ネージュ♪
「誰がジョアンナよ!」
そのままネージュ。
いーりすに抱き着いた!
いーりす♪
「雪ちゃんやっほー。」
ネージュ♪
「やっぱりいーちゃんがいいのよ!」
いーりす♪
「キスする?」
ネージュ♪
「ええ・・。」
そのまま。
ネージュを捕まえるいーりす。
いーりす♪
「雪ちゃんかわいい顔してる♪」
ネージュ♪
「いーちゃん美しい・・・。」
くーりえ♪
「恋の火遊びすると火傷しますよ。」
いーりす♪
「火傷してみたい。」
ネージュ♪
「キスして・・。」
みかーれ♪
「誓いのキスを・・・。」
いーりす♪
「ああ本当にされちゃう。」
くーりえ♪
「ネージュさん起きてください。」
ネージュ♪
「いーちゃん!」
ネージュ。
いーりすのほっぺにキス。
いーりす♪
「火傷しちゃった。」
くーりえ♪
「もう1回されちゃいますよ。」
ネージュ♪
「いーちゃん好きよ!」
いーりす♪
「よしよし。」
いーりす。
ネージュの頭を撫でましたね。
ネージュ。
そのまま抱き着き続けます。
雪ちゃんが我に返りました。
発狂娘♪
「それ写真に撮っていい!?」
いーりす♪
「お菓子をくれればいいですよ。」
発狂娘♪
「はぁはぁ!!」
「チョコレートならいまここに!」
「写真撮るわよ!」
発狂娘が撮影しました。
いーりす♪
「後で写真頂戴ね。」
発狂娘♪
「もちろんよ!」
「こんないいショット・・はぁ!」
「はぁはぁはぁ・・!!」
「きゃぁああ!?」
発狂娘倒れる。
みかーれ♪
「そんなに興奮しないでよー。」
「もう、大丈夫ですか?」
いーりす♪
「じゃあ失礼するねー。」
くーりえ♪
「お幸せに。」
いーりす。
ネージュと手を繋いで退場。
みかーれ♪
「くーちゃん勝負だ!」
くーりえ♪
「この前は引き分けでしたね。」
「そろそろ本気出せますよ。」
その後。
腕を組んだいーりす&ネージュカップルは。
生徒達のしあわせな目線を浴びながら。
その日ずっと一緒にいて。
夫婦らしい一面を覗かせました。
この日の夕方は天候が変化を始めて。
雪が降ってきましたね。
暖冬で春のような日々が続き。
名残り雪が降ってきた。
今日この頃です。
27
いーりす。
廊下を歩いて考え事です。
くーりえが発見しました。
くーりえ♪
「いーりすちゃんどうしたんですか?」
いーりす♪
「所領を預かるには。」
「翡翠ちゃんにつくのが賢明かなって。」
くーりえ♪
「前にもあのひと来ましたね。」
「いーりすちゃんのこと買っていましたよ。」
いーりす♪
「よーし!翡翠ちゃんに領地を貰うぞー!」
「翡翠ちゃんも驚くような女の子になってやる〜♪」
くーりえ♪
「もう進路決まったんですね。」
いーりす♪
「久しぶりに勝負やる?」
くーりえ♪
「いいですよ。」
リボンを持ってきました。
リボンを袖にセロテープでくっつけて。
とられたほうの負けです。
いーりす対くーりえ。
くーりえ♪
「本気出しますよ。」
いーりす♪
「いまのわたしは負けないぞ☆」
くーりえの攻撃。
くーりえは横から攻撃して来ましたよ。
いーりすはジャンプで後ろにかわして。
追撃してきたくーりえを。
しゃがんでかわして。
そのままの体勢でくーりえのリボンを取りました!
くーりえ♪
「あわわわわ!」
「簡単に取られました!」
いーりす♪
「くーちゃん腕落ちたんじゃない?」
くーりえ♪
「そんなことないですよ!」
2戦目。
いーりすの攻撃。
いーりすはサイドステップで攻めましたよ。
くーりえも対応して。
ナナメから強奪しに行きました。
手を撃ち払う合戦になりましたが。
いーりすが一気に突っ込んで。
くーりえのリボンを取ってしまいました。
くーりえ♪
「なんでー!?」
いーりす♪
「くーちゃん今日調子悪いんじゃない?」
くーりえ♪
「そんなことありません!」
いーりす♪
「いつもより動きが鈍い?」
くーりえ♪
「今日のいーりすちゃんには勝てないです。」
いーりす♪
「またやろう♪」
くーりえ♪
「次は負けませんよ。」
いーりす。
個室に戻りました。
少しでもレベルアップして。
翡翠ちゃんに高く評価して貰いたいので。
少し前にいっぱい買った本を学校で読んでいます。
図書室の本はほとんど読んでしまいましたからね。
みかーれとネージュがソファーに一緒に座っています。
ネージュ♪
「いーちゃん。」
「最近忙しいみたい。」
みかーれ♪
「寂しい?」
「あたしに取られちゃいなよ。」
ネージュ♪
「誰があんたなんて!」
みかーれ♪
「そのうちあたしの魅力に虜になるから。」
ネージュ♪
「いやよ。」
「いーちゃんが好きなの。」
みかーれ♪
「スキを見せたら貰うからね☆」
ネージュ♪
「あんたじゃ無理よ。」
「押しが強くて失敗するタイプ。」
みかーれ♪
「自覚してます。」
くーりえ♪
「お菓子ありますよ。」
みかーれ♪
「くーちゃんナイス!」
くーりえ♪
「最近のいーりすちゃん強いです。」
みかーれ♪
「くーちゃんも強いでしょ?」
くーりえ♪
「その日その日で強さが違うことがわかりました。」
ネージュ♪
「あらー。」
「それ厳しいわね。」
みかーれ♪
「安定させないと負けちゃうね。」
くーりえ♪
「校内最強は渡しませんよ。」
ネージュ♪
「修行が足りないわよ。」
くーりえ♪
「その通りです。」
みかーれ♪
「あたしとやれー!」
くーりえ♪
「やりますか?」
そのあと。
くーりえとみかーれが。
ずっと対戦していましたよ。
いーりすはメモを取りながら。
読書中。
花美先生♪
「失礼。」
いーりす♪
「先生こんにちは。」
花美先生♪
「自宅の古本でいいものあるわよ。」
「詩集なんだけれど。」
「どうかしら?」
いーりす♪
「ありがとうございます。」
花美先生♪
「置いておくわね。」
先生退場。
発狂娘♪
「生徒ちゃーん!」
「お手製おやつはどうですかー?」
みかーれ♪
「休憩にしよっか。」
くーりえ♪
「お菓子いっぱいですね。」
もう三年生。
生徒たちの青春が満ちている。
情熱溢れる校内風景が。
今日も風のように。
流れては奏でて。
風光る。
28
二年生。
いい歳になったので。
本格的に活動したくて。
文化サークルに入りました。
ここでは文化について協議して。
何かしらの物を生み出すのです。
課題は「何か新しいものを生み出せ」ですよ。
部長さん♪
「いらっしゃい。」
「さっそく課題を実行してね。」
いーりす。
「おもしろそうです。」
部長さん♪
「ナイス熱意!」
席につきます。
広々とした部室。
いろんな装置があって。
パソコンも並んでいます。
いーりす♪
「わたしは文学。」
「雪ちゃんは?」
ネージュ。
「私はピカソ流の絵画を描いてみる。」
いーりす♪
「好成績が残せるといいね。」
ネージュ。
「がんばりましょう。」
みかーれちゃんがそのうち入部。
移転してきましたよ。
みかーれ。
「こっちのほうが合っているみたい。」
部長さん♪
「あらー?」
「いつでも来て良かったのよ。」
「成果さえあれば・・ね?」
廊下にて。
いーりす♪
「くーりえちゃん。」
くーりえ♪
「あなたは文化サークルですね〜?」
「くーりえも入ることにしていますよ。」
いーりす♪
「入る場所探してたね?」
くーりえ♪
「そのとおりです。」
「あらかた体験入部しましたよ。」
いーりす♪
「負けないぞー。」
「なんて闘志を燃やしてみる。」
くーりえ♪
「なんでもライバル視するとよくありませんよ。」
「無駄な力が入って負け癖を発症するものですよ。」
いーりす♪
「じゃあ消火だね。」
「かわいいくーりえちゃん。」
くーりえ♪
「あなたのほうがかわいいですよ。」
いーりす♪
「そんな。」
「くーりえちゃんのほうが。」
くーりえ♪
「絶対にあなたです。」
いーりす♪
「絶対は絶対に無い!」
くーりえ♪
「いいえあなたですよ。」
いーりす♪
「くーりえちゃんだって・・・。」
発狂娘♪
「キャー!」
「生徒がどっちもカワイイ議論で言い争っている!」
「たまらない!」
「キャー!」
暴走伯爵♪
「これはあれか?」
「永久保存版か!?」
発狂娘♪
「はあはあわたしのコレクションに・・・はあはあ!」
道化♪
「男子禁制だなこの学校は!」
暴走伯爵。
「我々は肩身が狭いではないか!」
道化♪
「メルヘンの世界に迷い込んだ阿呆。」
「なんだこの構図は!」
発狂娘♪
「わたしに尋ねても意味が無いわ。」
「はあはあ・・・・。」
ネージュ♪
「ちょっと!」
「独り占めしないでよ。」
くーりえ♪
「またかわいいひとが来ましたよ。」
ネージュ♪
「私がカワイイ?ひゃー!」
いーりす♪
「雪ちゃん美人さん。」
ネージュ♪
「そんな!ひゃーあ!」
みかーれ♪
「あれ?このひと自覚無かったんですか?」
ネージュ♪
「自分が美人である自覚?なんてこと!」
いーりす♪
「女の子であるという自覚は?」
くーりえ♪
「ありますよ。」
いーりす♪
「なんかこの場所がカオスになってない?」
みかーれ♪
「題名がつくよね。」
いーりす♪
「あれ?わたしがカワイイ女の子ってさっき言わなかった?」
「わあ!」
いーりす走り去る。
ネージュ追いかける。
くーりえ♪
「あれれ〜?」
「どうしたの?」
みかーれ♪
「とたんにときめいて。」
「女の子を悟ったんだよ。」
くーりえ♪
「自分が好きになっちゃう的なものですかね?」
みかーれ♪
「自分も女の子好きだから。」
「たまらない筈。」
くーりえ♪
「影で写真撮影はやめてください。」
発狂娘♪
「わたしのコレクションになるのだー!」
道化。
「実はここに壁があってな。」
「男共は入っていけないのだ。」
くーりえ♪
「それは残念でしたね。」
道化♪
「入場料が高額で。」
「とまあ退散。」
「拝観料取られたらとんでもない。」
くーりえ♪
「物分かりがいいのはあたまいい証拠ですよ。」
道化♪
「あたまがいい?」
「俺はどこをどうしても阿呆にしかなれんのだー。」
道化退場。
発狂娘倒れる。
暴走伯爵既に居ない。
くーりえ♪
「戦線離脱。」
みかーれ♪
「ここは危険地帯だー。」
そして誰もいなくなる。
生徒達が行き交いする。
廊下の交差点。
女子校の園は至る所で。
男子禁制大量発生です☆
29
いーりす。
文化サークルの部屋の奥で。
一万年前の地形を再現した割と大きな地球儀を作成。
部長。
「そんな馬鹿な。」
いーりす♪
「力作!」
先生方が見に来て。
大絶賛!
いーりす♪
「なんか賞状贈られました。」
ネージュ♪
「まあなんて快挙。」
みかーれ♪
「あれはさすがに腰抜かすよ。」
くーりえ♪
「やりますねー。」
いーりすは隕石衝突パターンとか。
ブラックホールの粘土図とか。
地球儀の周りに太陽とか月とかを配置した芸術作品を創り上げて。
先生がまた絶賛。
大きな作品なので。
パーツは分割。
市内の学生アート美術館に展示されちゃいました。
ネージュ♪
「いーちゃんさすが!」
いーりす♪
「趣味だったんだけれどね。」
とある夜。
家の屋上で。
星々を眺めていました。
いーりす♪
「宇宙は広大。」
「その広さが逆に好きになる。」
「広大さが良い所だよね〜。」
「宇宙についてちょっと学んでみよう。」
「憧れちゃった。」
次の日には資料室に籠もる日々でした。
学校のデータベースは膨大で。
図書室の次に重要な部屋ですよ。
その次に保管庫があって。
いろんな人が書いた資料や作品のデータや美術品が置かれています。
広大な図書室と膨大なデータベースルーム。
各種保管庫から成り立つ3つの要素が学校の必要施設です。
いーりす。
保管庫とデータベースルームに入ったきり。
出てきません。
しばらく勉強漬けでした。
30
ゲームセンターに来ました。
大規模なショッピングモール。
オフィス街の中心部です。
オフィスの敷地には木々がいっぱいあって。
中央が巨大な吹き抜けになっていて。
外側に部屋がある。
マンションもそんな感じです。
みんな家屋を歴史的建造物に似せて作っています。
内装はモスクのような作りが多いです。
いーりす♪
「コイン投入!」
くーりえ♪
「ダブルガンバレットです。」
ロボット軍団を薙ぎ払うシューティングゲーム。
ネージュ♪
「ハイスコア出せるかな?」
みかーれ♪
「出さなきゃだめっしょ。」
全周囲動けるタイプのシューティングゲーム。
驚異的な射撃精度で薙ぎ払いますが。
ボスが強かったです。
いーりす♪
「なにこのボス。」
「硬いし速いし当ててくる。」
くーりえ♪
「さすがボスランキング一位ですよ。」
いーりす♪
「うわ〜ん!」
「プレイヤーキラー。」
「いい加減くたばれ!」
くーりえ♪
「おぞましい弾幕ですよ。」
なんとか撃破したのですが。
余力なしでザコにやられました。
ゲームオーバー。
ネージュ♪
「行くよ。」
みかーれ♪
「コンボ叩き出せー!」
ロボット軍団が出現。
いーりすとくーりえが余裕で通り過ぎた場所。
みかーれ♪
「お前を壊してやる!!」
ネージュ♪
「楽勝よ。」
やっぱりボスが強かったです。
惨敗。
でも逆にすかっとしました。
フードコートでパフェを食べる四人組。
男の人に見つめられました。
いーりす♪
「わたしってかわいいのかな?」
ネージュ♪
「制服のような上着。」
「フリルスカート。」
「これぞ女の子って言ういーちゃんなら当然よ。」
いーりす♪
「見られるのはわたしが女の子らしい証明かなー。」
くーりえ♪
「第二ラウンド行きますよ。」
みかーれ♪
「まだメダルあるし。」
いーりす♪
「休憩終了!」
「やるよ!」
SFレースゲーム。
時速2000キロのスピードは目が付いて行かず。
でも慣れるとイケました。
信じられないスピードゲームです。
よく見ると究極のレースゲームとして開発したんですね。
いーりす♪
「いっぱい遊んだー。」
みかーれ♪
「公園で草ドッジボールやってる。」
いーりす♪
「もう遊び倒す?」
ネージュ♪
「私はいいわよ。」
くーりえ♪
「とことんまでやってやるです。」
誰でも参加できる草ドッジボール。
休日はこの公園で福祉団体が行っていて。
子供や老人まで参加するのです。
とっても楽しいドッジボール。
さすがに勝ち抜くのは簡単ではありません。
強敵は頻繁に出没しますが。
なんとか一応の勝利を収めました。
いーりす♪
「はあ。」
「もう体力が。」
くーりえ♪
「遊び疲れますよ。」
ネージュ♪
「そろそろ解散しない?」
みかーれ♪
「予想外の消耗だよねー。」
いーりす♪
「また今度学校で!」
ネージュ♪
「みんなでひとつ!」
みかーれ♪
「四人でひとつ!」
くーりえ♪
「一心同体です。」
ハイタッチして解散。
帰宅後即ソファーで休息です。
宿題は資料がほとんどで。
おもしろ雑学が多いですねー。
豊かな教養を育む。
リベラルアーツ。
自由主義教育ですので。
名門なだけありました。
ベッドが気持ちいい。
遊び尽くした今日一日です。
31
みんながわたしの家に遊びに来ました。
いーりす♪
「いらっしゃい。」
くーりえ♪
「複雑な構造をしていますね。」
みかーれ♪
「右に行ったり左に行ったり。」
「大きな家。」
「なんでここに階段が?」
ネージュ♪
「迷路みたいな家だけど。」
「その分おもしろいわよ。」
「構造もしっかりしている。」
いーりす♪
「部屋がいっぱいあるから。」
「複雑に作らないとおもしろくない。」
いーりすの部屋。
ネージュ♪
「いーちゃんの家系は世界的に有名な武官を持つ。」
「由緒あるものなの。」
「私の家系はアイドルや政治家が多く出ている。」
みかーれ♪
「あたしは普通だなあ。」
「特徴が無いのが特徴。」
くーりえ♪
「くーりえはずっと騎士の家系ですよ。」
「聖職者もたくさんです。」
いーりす♪
「みんないろいろだなー。」
「なにして遊ぶ?」
みかーれ♪
「カードゲーム!」
ネージュ♪
「よしきたっ!」
カードゲームでボロ負けしました。
運というより。
時勢そのものでした。
戦う前から決まっているような流れ。
いーりす♪
「兵法について学んでいなかった。」
「勉強不足。」
ネージュ♪
「今の世の中汎用性が大事。」
「専門分野だけ学んでは駄目よ。」
いーりす♪
「基本は教わっていたけれど。」
「改めて重要性に気付いたなー。」
くーりえ♪
「ではもう一戦やりますか。」
今度はなんとか勝てました。
みんなで公園に行って。
バードウォッチング。
河原。
コンクリートは限定的で。
自然そのままです。
自然は大切。
これは道徳として教えられます。
コサギ・チュウサギ・オオサギのトリオが川の中で魚を捕っていました。
遊んでいるかのようにスズメたち。
カラスがカラス語を発して戯れていて。
売店でハトの餌を購入したら。
ハトに襲撃されましたよ。
いーりす♪
「おっと!」
みかーれ♪
「お見事な回避。」
ハトの猛アプローチを避けつつ。
食べ物をばら撒いて。
ハトちゃんは食らいつく。
ある意味猛禽類より強かったです。
ネージュ♪
「ん?なんか。」
「アイドルの配信があるわよ。」
いーりす♪
「ちょっとアイドルごっこしてみたいって思っていた。」
くーりえ♪
「隅っこでやってみます?」
みかーれ♪
「あたしのスマホは特注品だから。」
「即席アイドルは可能だよ。」
いーりす♪
「ちょっと試してみよう。」
みんなで。
アイドルの真似事をやってみました。
野次馬に発見されて。
けっこう拍手喝采。
いーりす♪
「あれ?ウケてる?」
みかーれ♪
「上手らしいよ。」
ネージュ♪
「体術が高度なのよ。」
「普段バトルモノやってるから。」
くーりえ♪
「人気者ですよー。」
世の中。
正解を定義付けてしまうと。
それによって機転が効かなくなり。
正解を崇拝して狂信者になります。
正解は必要ありません。
何が正しいかは定まっていくもの。
自分が決めることではありません。
それを知っていたので。
いろいろやってみて。
いろんな技能を獲得したおかげで。
このたび。
わたしたちは街でちょっとした人気者になりましたよ。
本当はお偉いさんから有望であると目を付けられていて。
久々の大型新人であると。
思われているらしいです。
恐縮ですね。
家に戻ってきて。
いーりす♪
「お菓子パーティー!」
ネージュ♪
「持ってきました。」
「買ってきました。」
みかーれ♪
「満腹になるかも。」
くーりえ♪
「夕食は減らしますよ。」
みんなでワイワイやって。
楽しむ。
青春のひととき。
日記に記して。
わたしの宝物になりました。
綺麗な星空の下で。
ハーブティーを飲みながら。
この日記を書いています。
綺麗な星の光。
わたしはそれに恋焦がれて・・・。
32
個室でひとり本を読むいーりす。
午前中は苦手科目に出席して。
午後は読書。
そんな日々が続いてます。
ネージュ♪
「寂しいわぁ。」
みかーれ♪
「あたしに乗り換えない?」
ネージュ♪
「いやよ。」
「いーちゃんがいいの。」
みかーれ♪
「あたしの良さに気付いてくれたって・・・。」
「いいじゃない・・・?」
ネージュ♪
「私といーちゃんは結婚してるのよ?」
みかーれ♪
「ああ!あたしは在婚女性を口説いていたのかー!」
「口説いていたのかー!」
「ああなんということ。」
「ああああなんということ!」
くーりえ♪
「本気で雪ちゃんを落としたかったんですね。」
みかーれ♪
「ひとの彼女を取ってみたかった。」
くーりえ♪
「恋愛騒動になりますよ。」
みかーれ♪
「若いうちは冒険だー。」
くーりえ♪
「若者のむこうみずはいいことですよ。」
花美先生♪
「失礼するわね。」
いーりす♪
「こんにちは。」
「先生って綺麗ですね。」
花美先生♪
「やだ。」
「先生それ言われるの大好き。」
いーりす♪
「先生って綺麗ですね。」
花美先生♪
「やだーやめてー。」
いーりす♪
「ロングスカートがかわいくて。」
「髪が光っていて。」
「まさかすっぴんですね?」
花美先生♪
「あらー。」
「バレちゃった?」
「今日はなんでもできそう。」
いーりす♪
「先生美人。」
花美先生♪
「やーん。」
いーりす♪
「大和撫子。」
花美先生♪
「ああっ!」
いーりす♪
「女の子みたい。」
花美先生♪
「あっ!ちょっ!」
花美先生。
両手をほっぺにあてて。
たまらない感じです。
花美先生♪
「前の作文コンテスト。」
「優勝おめでとう。」
いーりす♪
「ありがとう☆」
花美先生♪
「地域のかくれんぼ大会でも優勝したんですって?」
「すごいわー。」
いーりす♪
「照れますねー。」
花美先生♪
「成績もトップクラスね。」
「校長先生からご褒美です☆」
絵銭を三枚貰いました。
絵銭は通貨ではありません。
記念硬貨です。
いーりす♪
「わたし嬉しいです☆」
花美先生♪
「頑張りは報われるわよ。」
「では失礼〜☆」
みかーれ♪
「いつの間にそこまでになったの!?」
ネージュ♪
「最近忙しいのはそれよ。」
くーりえ♪
「あわわわ!」
「道理で勝てなかったわけです!」
ネージュ♪
「前より数段実力をつけているから。」
「くーちゃんじゃ勝てないわよ。」
くーりえ♪
「えー!」
みかーれ♪
「じゃああたしが試してやる!」
いーりすが水を飲みに出かけました。
そこを襲撃!
みかーれ♪
「いーちゃん食らえ!」
ガムテープ貼り付け攻撃!
立ったまま横に回転して避けられました!
いーりす♪
「どうしたの?」
みかーれ♪
「あたしと勝負だー!」
みかーれが。
猛攻撃!
すばやくて。
キレキレのガムテープ貼り付け!
いーりす。
ぴょんぴょんジャンプして避けてしまいました。
いーりす♪
「先生に教わった技だよ☆」
ぴょんぴょんジャンプして避け続けます。
みかーれ♪
「当たらないなー。」
いーりす♪
「えい!」
いーりす。
ガムテープを取り上げて。
みかーれの後ろ頭に左手を入れて。
右手を腰に回して。
キスの体勢。
みかーれ♪
「あっ!」
いーりす♪
「このままキスしちゃおうかな?」
みかーれ♪
「あっ!ちょっと!やめて!」
いーりす迫る。
みかーれが振りほどいて逃げました。
みかーれ♪
「前よりぜんぜん違う!」
いーりす♪
「みかーれちゃん手加減してない?」
みかーれ♪
「してないしてない!」
いーりす♪
「ウソつき〜☆」
手をわしゃわしゃやって。
いーりす。
みかーれを追いかけましたが。
みかーれの足が速過ぎて。
簡単に逃げられちゃいました。
いーりす。
水を飲んで。
また読書。
ネージュ♪
「邪魔しないであげて。」
「真面目過ぎちゃう。」
くーりえ♪
「本気になっているようですね。」
ネージュ♪
「くーちゃん一緒に特殊科目出ましょ。」
くーりえ♪
「いいですよ。」
ふたりでハイタッチして。
退出。
いーりす。
読書のし過ぎで。
寝てしまいました・・・・。
33
雪ちゃんと日向ぼっこです☆
雪ちゃんと至近距離で向き合って。
シートの上で寝ころんでいます☆
いーりす♪
「雪ちゃんかわいいね。」
ネージュ♪
「そんな・・・照れる!」
しばらく見つめあって。
手を繋いで横になりました♪
みかーれちゃんが通りかかりました。
みかーれ♪
「新婚ホヤホヤ?」
ネージュ♪
「その通りよ。」
「みーちゃん。」
みかーれ♪
「いいもん!」
「あたしにはくーちゃんが居るから!」
いーりす♪
「羨ましいんですか?」
みかーれ♪
「たまにはそんな気分になるよね。」
ネージュ♪
「年頃よねー。」
みかーれ♪
「年頃ですよー。」
くーりえが来ました。
くーりえ♪
「みーちゃん。」
「一緒にお散歩どうですか?」
みかーれ♪
「待ってたくーちゃん。」
「あたし惚れちゃった。」
くーりえ♪
「惚れても構いませんが。」
「やけどはしたくありませんね。」
みかーれ♪
「今日はいちゃいちゃしたい気分だよ。」
くーりえとみかーれ。
手を繋いで退場。
いーりす♪
「雪ちゃん食べちゃいたい。」
ネージュ♪
「おいしいわよ。」
いーりす♪
「いただきます・・・。」
ネージュ♪
「やっ!」
おバカさんに見つかりました。
おバカさん♪
「とられた!」
「わたしのネージュちゃんがとられた!」
ネージュ♪
「いーちゃんとは恋人同士なのよ?」
おバカさん♪
「許さないから!」
「絶対取り返してあげるから!」
いーりす♪
「雪ちゃん不倫だったの!?」
ネージュ♪
「あの人が後から割り込んできたのよ。」
おバカさん♪
「あなたと雪ちゃんはいったいどんな関係!?」
いーりす♪
「中学生からのおともだちです♪」
おバカさん♪
「わたしなんて小学生の頃からネージュちゃんを見てたんだから!」
ネージュ♪
「え?」
おバカさん♪
「意識したのは入学してから・・・。」
「歴史はわたしのほうが古い!」
いーりす♪
「付き合ったのはわたしのほうが早い!」
おバカさん♪
「このー!」
「だったら勝負よ!」
「このわさびボールに耐えられた人の勝ち!」
いーりす♪
「いいよー。」
いーりす対おバカさん。
いーりす♪
「わたしわさび好きなんだー。」
おバカさん♪
「キャー!!」
おバカさん倒れる。
ネージュ♪
「大丈夫?」
おバカさん♪
「今日はこのくらいで勘弁してあげるわ!」
「次こそ覚えていなさい!」
おバカさん逃走。
発狂娘が来ました。
発狂娘♪
「はーい。」
「手作りのお菓子よ。」
いーりす♪
「ありがと。」
「雪ちゃん個室で食べよー。」
「ジュースあるから。」
ネージュ♪
「そうするわいーちゃん。」
いーりすとネージュ退場。
みかーれ♪
「くーちゃん好きです。」
「付き合ってください。」
くーりえ♪
「何のお芝居か分かりませんが。」
「いいですよ。」
みかーれ♪
「では誓いのキスを。」
くーりえ♪
「みーちゃん火遊びは良くないですよ。」
みかーれ♪
「一緒に燃えておくれ。」
くーりえ♪
「残念ですが消火器を持ってるんですね。」
くーりえ。
ジュースのタダ券を取り出します。
みかーれ♪
「おふざけはこれまでにして。」
「ジュースという本番だね。」
くーりえ♪
「行きましょう。」
「今日は冗談ばっかりですよ。」
くーりえとみかーれ退場。
そして。
道化が木の上で。
おにぎりを食べていましたとさ。
そよ風が吹く3時過ぎです。
34
二年生の文化祭。
花美先生。
「では。」
「演劇を担当できる方はおりますか?」
生徒♪
「わたしはちょっとだめかな。」
女の子。
「そんなんじゃ女の子やってられないよ。」
女性♪
「私は役者できるよ。」
いーりす♪
「わたしが脚本をやります。」
「わたしならできます。」
花美先生♪
「よく言ってくれました。」
「ではいーりすさんが脚本を担当します。」
会議終了。
いーりす。
1時間で台本を書き終えてました。
ネージュ♪
「え?もうできたの?」
いーりす♪
「うん。」
「修正したり加筆したり。」
「もうちょっとかかる。」
ネージュ♪
「みんなが思っている以上よ。」
「すごい。」
いーりす♪
「がんばったのです。」
簡単に書き終えて。
役者達に持って行って。
その日から役者達は稽古をはじめました。
文化祭当日。
いーりすは支援役。
セリフを忘れてもいいように。
ホワイトボードに即書いて。
ミスをフォローする係なんですよ。
上演。
お客さんは満員。
題名「強姫」
ある国にそれは強いお姫様がいました。
あまりの強さに、王国で一番強い騎士でさえ敵いません。
そのお姫様に縁談がきました。
相手は3人の王子様、お姫様のお城に意気揚揚とやってきて結婚を迫ります。
するとなんとお姫様は自分と勝負して勝った人と結婚すると言い出しました。
勝負の場は急きょ設けられ、3人の王子様との勝負が始まりました。
1人目の王子様は弱く、相手になりません。
2人目の王子様はかなり手ごわく、接戦になりました。
しかしあろうことか2人目の王子様はお姫様の足を攻撃し。
負傷させてしまいました。
それでもお姫様が勝利しました。
しかし次の相手は名の知れた剣士です。
このまま戦ったら確実に負けてしまいます。
勝負の時が来ました。
すると王子様は「あなたとは戦えません!」と大声で言い放ち、剣を放り投げてお姫様の手当てを始めました。
これに感動したお姫様はこの人と結婚すると言い出し、交際がスタートしました。
お付き合いは順調に行き、結婚まで至りました。
めでたしめでたし。
最後の決めポーズ。
お客さんは拍手喝采で大絶賛。
すぐに動画配信の許可を取りにいーりすに問い合わせがあります。
いーりす♪
「あれ?」
「なんかわたしすごいことした?」
ネージュ♪
「脚本が優れているのよ。」
「きっと。」
その後も上演が続き。
新聞に小さく載ったり。
意外な有名人になれましたね。
いーりす♪
「修練の結果が出たかあ。」
くーりえ♪
「とってもやりますねー。」
「スカウトの目に留まってますよ。」
みかーれ♪
「学校のエース!」
いーりす♪
「なんかあつかましくなりそう。」
ネージュ♪
「いいのよ受け取ってあげて。」
いーりす♪
「うん。」
「自分でもこうなるとは思わなかったから。」
「素直に受け取ろう。」
「日頃の鍛錬が実って良かったあ。」
文化祭で成果を上げて。
とあるチームは参加型サバイバルゲームとか。
アイドルステージとか。
音楽会とか。
写真展やモデル撮影会まで。
自作グッズはもう市販品レベルですなー。
お客さんと抹茶でお花見しているチームもありましたよ。
いろいろやっている文化祭は賑やかで。
笑顔溢れて。
いーりすもその中のひとつで。
クラスがひとつのチームとなって。
クラスの主人公になりつつある。
実りの秋。
生徒の賑わう。
活気溢れる秋は。
こんなふうに笑顔と歓喜で過ぎていきました。
35
いーりす。
季節の日記。
二年生になると覚える事が多くて。
錬度の強化に重点が置かれ。
特別編成メニューが組まれて。
参加することになります。
自由選択した科目と。
いろんな分野の学問をすべて基礎だけ習います。
それに費やす時間が多いんです。
夏休みは返上しておきました。
じゃないと追い抜かれそうで。
そうそう。
夏休みに軍事パレードがありましたよ。
珍しく休んで友達と一緒に見ていました。
この国は友達の国々に囲まれていて。
友好国の要人などが遊びに来ます。
圧倒的な軍事力を有するのはすべて平和の為です。
邪悪な者から国民を守らなくてはなりません。
まだまだ戦争の世界は続くようですが。
そろそろ決着でしょうか。
戦車と歩兵が行進。
戦闘機が空を舞います。
政治や軍事などは分離して考えておらず。
元来一体ですので。
白馬の騎士などが出歩いていて。
アイドル化しているんです。
人の力の象徴として。
わたしは最近。
各所にある神殿を巡っています。
隠れた場所にもありますね。
ちょっと忙しくて。
すべての学問の基礎を学び終えるまで。
しばらく勉学に集中です。
昨日はじめて無神論という言葉を聞きました。
有神論が基本のわたしたちの国ではまず有り得ない言葉だそうです。
不可思議ですよねぇ。
秋になると校内イベント。
おにごっこなどのイベントが続々と。
今回は簡単なイベントで。
単純なスタミナ勝負。
5人のハンターから逃げるだけで。
特に見せ所はありません。
見せ所が無いというのはつまり。
負けちゃったからです。
冬になると。
再び自由度が復活。
二年生はキツめに鍛えてもらった時期で。
この体験によって得られた錬度は。
その後の飛躍に大きく影響することになりました。
いーりす二年生の日記。
36
雪が降っています。
雪化粧?
寒いけれど。
慣れているのでへっちゃら。
カーテンで仕切られた。
いつもの個室で勉強していますよ。
個室には簡易ソファーと。
パソコンと本棚。
大きめの机。
各種オプションがあり。
ネットカフェのようなひとつの個室として成立しており。
生徒の拠点となっております。
わたしは楽天主義?
ルンルン気分で教科書を開いております♪
いーりす♪
「初心に還っておさらい。」
いーりすのノート。
国語辞典で得た知識を書き写してありますよ。
まず最初に教わったのが。
イスラエルに伝わる言葉。
「運命に抗えば運命に支配され、運命に従えば運命を支配できる。」
運命とか頻繁に登場する言葉ですが。
こんな真実があるんです。
わたしは力を肯定するようにしています。
力を否定すると非力になりますし。
結局力が物を言います。
正しい力の行使がこの世にはありますから。
力無き者は哀れでしょうがないのです。
力こそ人の確証ですよ。
それと。
自然権・自然法の違反は恐ろしいようでこう書かれていました。
「天罰」
天の下す罰。
自然に来る悪事への報い。
-天罰てきめん。
天罰がすぐに現れること。
「天網」
(悪人をのがさない)天の網。
-天網恢恢疎にして漏らさず。
天の網は目が粗いように見えるが、悪人は漏らさずつかまえる。
天道は厳正で悪事には必ず報いがある、ということ。
自然に来るのなら。
人の力では防げません。
えーと。
この国では正教しか存在しませんが。
他国の後進国では異端邪説が見られます。
四字熟語辞典。
「異端邪説」
正統ではない思想、学説、宗教のこと。
また正統に対して、異議を唱える説のこと。
異端で汚染されると。
けっこう迷惑だったりします。
おおっと!?
正義の味方!とはよく言いますが。
定義はこうでした。
「正義」
人としての正しい道。正しい道理。-正義の味方。正義感。
正しい意義、解釈。
「不義」
人としての道に外れること。-不義の金。
男女間の道ならぬ関係、密通。-不義の子。
正義の味方とは悪を倒す英雄。
なんてことじゃないです。
それと。
知恵は武器に勝るという。
聖書の言葉がありますよ。
知恵は強力なもの。
「知恵」
物事の理を考え、判断し、処理する心の働き。
ネージュ♪
「あら?お勉強?」
「知恵は大切よ。」
いーりす♪
「知能とは知恵の働きだと国語辞典に書いてあります。」
「知能指数が高くても。」
「賢いという話では無いようです。」
「自分が賢いと思った途端に。」
「なぜか愚か者になる。」
ネージュ♪
「賢い人より。」
「賢明なほうがいいわ。」
宗教についての誤解や偏見があるかもしれないので。
掲示板に書いておいた内容です。
「有神論」
神の存在を認める立場に立つ論。(対)無神論。
「無神論」
神の存在を否定する立場に立つ論。唯物論など。(対)有神論。
これらも角川さんの国語辞典から。
いーりす♪
「霊異かな。」
「言葉質。」
「人の言った言葉を証拠にとること。」
「誤解を招く恐れがあるから。」
「迂闊に人の言葉は信じません。」
ネージュ♪
「天に順う者は存し、天に逆らう者は亡ぶ。」
「自然の道理に従っている者は存在できるけれど。」
「逆らう者は滅亡してしまう。」
いーりす♪
「そのことわざ大好き。」
ネージュ♪
「迷う者は路を問わず、溺るる者はあさせを問わず。」
「道に迷うのは、人に道を尋ねないからで。」
「おぼれてしまうのは浅瀬がどこにあるか聞かないからよ。」
いーりす♪
「有名な言葉。」
「真面目?君ね、真面目とは真剣勝負の意味だよ。」
「ちょっと復習しよう。」
ネージュ♪
「確定している事物から学ぶといいのね。」
「むかしは教師の言う事を鵜呑みにしていたそうだから。」
いーりす♪
「大昔の教師?」
「あれなんて所詮は大衆の一部なんだから。」
「所詮は愚かな人間のひとりなんだから。」
「鵜呑みにしたら間違いを引き起こす。」
ネージュ♪
「大人の言う事を真に受けて。」
「自分で考えることを放棄したらだめよねー。」
いーりす♪
「教材が正しいとは限らない。」
ネージュ。
「先人達が確立した正規品があるのよ。」
みかーれ♪
「正しい学問があるんだと思う。」
くーりえ♪
「何が正しいか知らない。」
「事実だけを求めていますよ。」
いーりす♪
「この世には神様がいらっしゃる証拠があるので。」
「これも事実。」
ネージュ♪
「何が正しい?」
「私は無知です。」
「私は無知の知。」
くーりえ♪
「何が正しい?」
「これってサイエンスですよね?」
みかーれ♪
「解き明かす?」
「事実だけ求めれば確かにいいね。」
いーりす♪
「何が正しいか?」
「わたしが決めることじゃないし。」
「付箋はまだいっぱいあるよ。」
「理性」
本能や感覚に惑わされず、物事を論理的に考え、正しく判断する能力。
(哲)概念や最高の実在を直観的に把握する能力。
-理性的。
(感情に惑わされず)理性に従って判断・行動するさま。
(同)理知的。
(対)感情的。
「理知」
感情に左右されず、物事の道理をよく分別する能力。
-理知的。
理性と知恵に従って判断・行動するさま。
言動などが理知に富んでいるように見えるさま。
(同)理性的。
「神知」
人力では量り知れない不思議な知恵。霊妙な知恵。
いーりす♪
「人間の理解が及ばない事は普通にあるね。」
ネージュ♪
「唯物論で物を語るのはロボットを意味する。」
「人間中心主義?人類史上主義?」
「証拠なんて要らないじゃない。」
いーりす♪
「この世界にはどこにでも神様がいらっしゃる証拠がある。」
「わたしは直観を駆使するなあ。」
ネージュ♪
「直感って凄いわよ。」
「なんにも証明が要らない。」
「直感」
説明・証明によらずに、感覚的にすぐ真相を感受すること。
「直観」
(哲)推理・経験によらず、直接に対象の全体・本質をつかむこと。
ネージュ♪
「経験主義を超えたわ。」
「教えを受けた人には敵わない。」
いーりす♪
「倫理を学ぶ人は因果律をよく話題に出すよね。」
ネージュ♪
「これは注意が必要かもしれないわ。」
「因果律」
(哲)すべての物事は、必ず原因があって。
それに応じた結果として存在しているという自然法則。因果法則。
くーりえ♪
「裏には裏がある。」
「真実な話なのに実は別な意味をもっているの意。」
「表面に出ない事情が複雑にいりくんでいて真相が計りしれないというたとえ。」
みかーれ♪
「餅は餅屋。」
「何事においても、それぞれの専門家にまかせるのが一番良いということのたとえ。」
「また、上手とは言え素人では専門家にかなわないということのたとえ。」
いーりす♪
「わたしには天啓があるよ。」
「リベラルアーツ。」
「なんか根本的な教養が能力を左右しているよね。」
くーりえ♪
「文学も芸術ですよ。」
いーりす♪
「学芸と技術。」
「文学・音楽・絵画・彫刻・演劇など。」
「特定の様式・素材によって美を表現する活動。」
「国語辞典。」
みかーれ♪
「ベートーヴェン!才能のお手本!」
ネージュ♪
「本物の天才は歴史が公認するもの。」
くーりえ♪
「団栗の背比べに勝ったくらいでどうするのですかね。」
みかーれ♪
「雑魚同士の戦いで勝つだけでは駄目。」
「天才同士で勝った人が本物。」
ネージュ♪
「芸術って競うもの?」
いーりす♪
「いいえ。」
「美という感動を褒め合うもの。」
ネージュ♪
「それも美しいわ。」
「人にも美があったりして。」
いーりす♪
「芸術作品から学ぶことが多いよ。」
「芸術ってアニメや音楽も含まれるから。」
くーりえ♪
「幅広い分野を学ぶ事が大切で。」
「一分野にだけ特化しても役に立たないですよ。」
ネージュ。
「正解を求めてしまうのも駄目よ。」
「正解を求める勉強をするのはナンセンス。」
「だから物事には正解があって。」
「それを答えられれば優秀だと思い込んでいる人はかわいそう。」
「宗教や主張・立場。」
「誰でも意見が違うから。」
「あなたもわたしも意見が違い。」
「親族も家族も友人も考えが違う。」
「社会ならなおさら。」
「多様化する社会で正解はこれだ!なんて言っても役に立ちません。」
「多様性の理解が求められるわ。」
「もちろん他の人の言っていることを鵜呑みにしないのは基本。」
いーりす♪
「サイエンス・神が創ったもの。」
「つまり解き明かす。」
「科学も自然の力を使う。」
「解き明かしたから使うことができる。」
くーりえ♪
「アート・人が創ったもの。」
「歴史は人が作り出したもの。」
「アートに含まれるのですよ。」
「他にも文学や歴史、哲学、美術、建築、音楽など。」
いーりす♪
「自由になる手段。」
「奴隷のような考え方からの解放。」
みかーれ♪
「それは後の世の人々に解放王として名が知れて。」
ネージュ♪
「諧謔は大切よ。」
くーりえ♪
「それでもって雅言ならなおさら良いですよ。」
「真面目にふざける大人の趣味。」
いーりす♪
「大人を勘違いしたら駄目だけれど。」
みかーれ♪
「地雷を置いてやるー。」
「勇者め!」
「これにひれ伏すのだー。」
ノートを差し出してきました。
いっぱい書いてありますが。
角川パワー恐るべし。
急所をえぐられましたよ。
「文学」
自然科学・政治・法律・経済などの学問に対して、純文学・哲学・史学・倫理学・社会学・言語学などの総称。
想像の力を働かせて、思想・感情を言語・文字で表現した芸術作品。詩歌・小説・随筆・戯曲・評論など。(同)文芸。
詩歌・小説・戯曲などを研究する学問。
-文学史。
文学の発達・展開のあと。文学の歴史。また、それを歴史的に研究する学問。
-文学者。
文学作品をつくる人。作家。
文学の研究者。
-文学少年。
作家をこころざす青年。
文学的雰囲気を好む青年。
「純文学」
(文)
広義の文学に対して、詩歌・小説・戯曲などのように美的情操に訴えるもの。
純粋な芸術をめざす文芸作品。
(対)大衆文学・通俗文学。
大衆的。
庶民向きであるさま。
大衆文学。
(文)大衆をおもな読者とする通俗的な文学。
(対)純文学。
「通俗」
世間一般。世間並み。
だれにでもわかりやすいこと。一般向き。大衆向き。
通俗小説。
文芸的価値に重きをおかず、大衆の娯楽を主眼とする小説。
通俗的。
俗受けのするさま。
低級なさま。くだらないさま。
いーりす♪
「芸術作品は歴史的価値・学問的価値で評価を受けます。」
「大衆は常に間違うから。」
「大衆に評価の権限を与えるのはナンセンス。」
「大衆の一部がどう言おうが事実を言っているかどうかはとても疑問ですなー。」
くーりえ。
「どのような道を選んだにせよ、手本となる成功例が見当たらなければ。」
「周囲の人々がしていることを眺め、単にその逆の事をすればいい。」
「なぜなら、常に大多数の人間は間違っているからだ。」
「達人アール・ナイチンゲールの言葉ですよ。」
みかーれ♪
「ということで結論は?」
ネージュ♪
「教養が大切。」
みかーれ♪
「臨機応変に行こうよ。」
「意味。」
「その場その場で、状況に応じた適切な手段をとること。」
くーりえ♪
「国語辞典。」
「才能。」
「物事を理解し実行する力。」
「才知の働きと能力。」
「腕前。」
「これは実力の事を指すから。」
「鍛えて強くならないと駄目ですよ。」
いーりす♪
「武者修行!!」
「結論?」
「これだよー。」
みかーれ♪
「文学は以下の構成。」
起承転結。
漢詩の絶句における構成法のひとつ。
転じて。
文章や物語の展開。
物事の組み立てを言う。
(説)
まず始まりがあり(起)
次にそれを受けた部分が続き(承)
内容が大きく変化し(転)
最後に結論、結果がある(結)という構成。
類語に「起承転合」がある。
ネージュ♪
「創造性はジーニアスが頼り。」
「ジーニアスの力を借りないと。」
「あの存在はなぜか力を貸してくれる。」
「求めれば。」
いーりす♪
「創造性は自分が主体ではありません。」
「人間中心の文化であるルネサンスが台無しにしました。」
「ライターズ・ブロックとハイパーグラフィア。」
「ジーニアスという名の聖霊は求めに応じて芸術家を手伝ってくれます。」
「必要なだけ。」
「好きなだけ。」
くーりえ♪
「人間の知恵ではもう理解できないでしょう。」
みかーれ♪
「歴史は最高の教科書。」
「結論は学問をどれだけ活かすか。」
「どれだけ強くなれるか?ということ?」
いーりす♪
「そういうことになるかな?」
「もうお昼だし。」
「今日は食堂に行こう。」
ネージュ♪
「プロも認めた特別ラーメン。」
「今日は伊達料理店の人達が腕試しに来ている。」
みかーれ♪
「女の子に通用するかも兼ねて。」
「あの人達って訓練生。」
「ということは一人前の一歩手前だよね?」
いーりす♪
「教えを忠実に受け継いでいるから。」
「一人前に匹敵していると考えられる。」
くーりえ♪
「では先に行きますよ。」
いーりす♪
「オーケーすぐ行くよ。」
「最後に書き記してから。」
駆け抜けていく女の子たち。
慌てて執筆した文章。
いーりすのノート。
こう書かれています。
学びて思わざればすなわち罔(くら)し。
思いて学ばざればすなわち殆(あやう)し。
孔子の言葉。
「意味」
学んでも考えなければ。
はっきり理解した状態にならない。
また、考えるだけで学ぶことがなければ、独断に陥り危険であるということ。
37
勉強や遊戯。
様々な事を体験しつつ。
月日は流れ。
数多の想い出を作りながら。
三年生になりました。
成果を確実に残す生徒から。
負けじと抜き出た力を発揮するいーりす。
今日も新しいものを生み出す為に。
ホワイトボードの前に立っています。
いーりす♪
「ジーニアスが頼り。」
「創造性は自分が主体ではない。」
「ジーニアスという名の存在。」
「いや聖霊が作品を手伝ってくれる。」
「そうやってやっと創造性を発揮できる。」
「才能はほとんど関係ない。」
「わたしのジーニアスによるもの。」
「ジーニアスが手伝ってくれる。」
「創造性はまさに神秘。」
「ジーザス。」
今日もホワイトボードが埋め尽くされました。
ひとつずつ実行。
最近は美術品として相応しい女の子のフィギュアを作成しており。
傑作が出るとアニメ業界の関係者がコピー品を貰いに来訪するほど。
いーりすは実はけっこう有名なのですが。
いーりすは知らず。
いーりす♪
「もっとやってみる。」
「創造する。」
「まるで女神になった気分。」
「なんだか神秘的な気分。」
最近は美術品をたくさん造っているいーりす。
半年で100点以上を作成し。
3割がアニメ関係者や美術品好きに買われましたよ。
ネージュ。
絵画を描き続けていて。
盾に描いたり。
自分で作った銅像の背中に描いたり。
モデル・ガンに描いたり。
最近は痛車の依頼があって。
描いてみたら評判になっています。
あまりそういう書き手は多くはないからです。
みかーれ。
スポーツ科学で研究員に抜擢されて。
けっこう忙しいようです。
くーりえ。
万能になろうとして。
高い汎用性を獲得して。
目を付けた人材部が。
いろんな話を持ちかけています。
この名門学校ではよくあることで。
この世代も育成に成功なんだそう。
ちょっと先生方の話を盗み聞きして。
ちょっと嬉しくなって。
スキップもしちゃいます。
ちょっと輝かしい青春です。
両親が不思議な事を語っていました。
わたしの名前は「アイリス」のスペルミスによって生まれたもので。
「虹」という単語を間違えて。
結果的に定着した名前とのことです。
おもしろいなあ。
そういえば完成品や完全なものは縁起が悪いそうで。
それで
いーりす。
「」
ネージュ♪
「
みかーれ♪
「」
くーりえ。
「。
38
三年生は出だし順調です。
最近は「カオスな芸術」にハマっています。
金星のオブジェとか作ってみました。
小惑星のオブジェは中々カオス度が高いですよ。
いーりす♪
「手中に収めた!」
みかーれ♪
「うわっ!なんだこれすごい。」
石膏の手の中に。
収まった。
「権力・名声・富・女性」という名前プレート。
それぞれを象徴する。
権力には小さな王座。
名声には人々のマークがついた歓喜の人形。
富には金塊のオブジェ。
女性は美女のフィギュアが。
小さくまとめられていて。
女性の四大要素の石膏。
「恋・結婚・子供・夫」を胸に抱いている。
女性の像まで作ってみたり。
ネージュ♪
「芸術って定義は美の表現だけれど。」
「こういうのも当てはまるのね。」
いーりす♪
「実はふざけて作ってるんだ。」
くーりえ♪
「それにしても見事なカオスですよ。」
三年生になって。
学問のコツを見出して。
国語辞典からヒントを得たり。
秘伝から入ってしまうと簡単なんですね。
同級生から一目置かれています。
同級生。
「いーりすってひとすごいよね。」
女の子。
「そうそう。」
「いつも勝ち進んでいる。」
女性。
「わたしらと違うよね。」
いーりすは立ち聞き。
いーりす照れている。
同級生。
「おまけにかわいいし。」
女の子。
「そうそう。」
「たまに被るベレー帽なんて最高。」
女性。
「なんか女性ファン多いよね。」
いーりす♪
「キャー。」
くーりえ♪
「どうしたのです?」
いーりす♪
「そんなにわたしって高い評価を?」
「かわいい?」
「そんな。」
ネージュ♪
「いーちゃんどうしたの?」
いーりす♪
「わたしはかわいいし最高だそうです。」
ネージュ♪
「いいじゃない。」
「きちんと認められている証拠。」
いーりす♪
「意外だなあ。」
実はいーりす。
下級生が好きで。
かわいがっているうちに。
けっこう慕われていますし。
みんなの相談に乗ったり。
けっこう的を当てるのです。
献身的な姿勢が先生にも評価されているみたい。
同級生はまるでひとつのチームになっていて。
いーりすは中核を成す大事な存在なのですよ。
三年生の象徴的存在としていつの間にか定着しているのですね。
今日も創作活動に勤しむいーりす。
著作活動も続けていて。
いーりすは豊かになってきましたよ。
充実した学校生活は続きます。
39
くーりえちゃんがゴスロリを着ていますよ。
いーりす。
くーりえちゃんに見惚れています。
雪ちゃんがきました。
ネージュ♪
「他の女に目移りして!」
いーりす♪
「でもすごくかわいいよ?」
くーりえ♪
「キメてみました。」
くーりえちゃんの周りに。
生徒がいっぱい集まって。
記念撮影♪
みかーれ♪
「あたしもゴスロリ着たよ☆」
くーりえ♪
「姉妹コーデですね。」
みかーれ♪
「どうだー☆」
いーりす♪
「いい写真頂きます♪」
くーりえ。
みかーれと抱きつきました♪
生徒♪
「キャー!カワイイ!」
ネージュ♪
「くーちゃんとみーちゃんって人気あるわよね。」
いーりす♪
「みーちゃんは気が利くし。」
「くーちゃんはかわいいから?」
ネージュ♪
「私達も負けてられないわよ。」
いーりす♪
「クラスでいちばんの成績!」
「負けてはないよー。」
みかーれ。
くーりえの後ろから抱きつきました。
みかーれ♪
「ぎゅー。」
くーりえ♪
「きゃっ。」
生徒♪
「キャー!!」
いーりす♪
「たまらない!」
ネージュ♪
「目移りしないの。」
いーりす♪
「雪ちゃん本気。」
ネージュ♪
「普通よー。」
花美先生♪
「あらー。」
「あなたの奥さん寂しいみたいよ。」
「きちんと構ってあげないから。」
いーりす♪
「最近遊んでないから・・?」
ネージュ♪
「もう!勉強ばっか!」
花美先生♪
「この前の格言集の間違いを訂正するレポート。」
「いい線行ってるわー。」
「この調子よ!」
「たまには奥さんと遊んだら?」
いーりす♪
「そうします。」
ネージュ♪
「早く行きましょうよ。」
いーりすとネージュ。
退場。
校庭。
バトミントンで遊んでます。
いーりす♪
「バトミントンって技量差が生まれにくいからいいよね。」
ネージュ♪
「もっとも遊びやすいスポーツよね。」
しばらくして。
発狂娘が登場。
発狂娘♪
「生徒が遊んでるー!」
「まぜて☆」
ネージュ♪
「いいわよ。」
いーりす♪
「やりましょ。」
発狂娘参戦。
10分後。
いーりす♪
「ジュース飲もうよ。」
ネージュ♪
「そうしましょ。」
発狂娘♪
「ジュースのタダ券あるわよ☆」
「あげる☆」
いーりす♪
「ありがとー!」
いーりす。
発狂娘に抱き着く。
発狂娘♪
「キャー!キャー!」
発狂娘。
飛び跳ねます。
いーりす。
ネージュ退場。
阿呆さんと会いました。
道化♪
「命の水。」
いーりす♪
「そんな大げさな。」
道化♪
「我々は水で生きているんだ。」
「そう思わないか?」
ネージュ♪
「そうよ。」
道化♪
「だから麗しのオレンジジュースは。」
「生き返る俺の再臨!」
「まさに荒れ地から蘇る潤いの復活!」
いーりす♪
「ジュースのタダ券あるから。」
「高級ジュースに手が届くね。」
道化♪
「なに!俺とは身分が違うのかー!身分が違うのかー!」
いーりす♪
「運が良いみたいですね。」
道化♪
「おお!お嬢様!タダ券を分けて頂けませんか?」
いーりす♪
「二枚しかないから。」
道化♪
「俺とは違う世界の人物だったのか!」
「なんということだ!」
「あなたは私と違う世界で生きている!」
いーりす♪
「そんな大げさな。」
道化♪
「まるで庶民と王族の違いだ。」
「お供に加えさせてはくれませんか?」
いーりす♪
「これから雪ちゃんと一緒にお茶するの。」
道化♪
「なんと!学生でありながら在婚でいらっしゃる!」
「いったいどこの世界から来たお方でいらっしゃる!?」
いーりす♪
「阿呆さんはどこの世界の人なんですか?」
道化♪
「現実世界の人なんです。」
ネージュ♪
「夢の世界に生きてるかと思ったわ。」
道化♪
「阿呆は現実しか見ません。」
「阿呆だから現実しか見れません。」
いーりす♪
「それってものわかりがいいですね。」
道化♪
「阿呆が賢かったら。」
「世間の学者たちこそ阿呆になってしまうぞ。」
「やいやい!賢いのとおバカさんが実は逆だった!」
「賢いと思ったらおバカでおバカと思ったら賢かった。」
「これはどういうわけか!」
「我々は見方を間違えたのか!?」
ネージュ♪
「阿呆に真面目に応答するのはやめましょ。」
いーりす♪
「阿呆さんのペースに呑まれそう。」
道化♪
「頼むから真面目に考えておくれよ。」
「おバカと賢いのは表裏一体なのか?」
ネージュ♪
「賢い、という言葉を勘違いしている。」
「それだけよ。」
道化♪
「なるほど。」
「さすが女の人だ。」
「感服致した。」
いーりす♪
「ではあなたは生まれ変わってください。」
道化♪
「この命の水でね〜。」
道化退場。
いーりすとネージュ。
ジュースを貰って。
生徒用個室のソファーで。
いちゃいちゃを開始しました。
すぐ近くでみかーれとくーりえ。
くーりえ♪
「わっ!ちょ!」
みかーれ♪
「くーちゃんに後ろから抱きつくのたまらない!」
くーりえ♪
「抱きつかれるのは好きですよ。」
かわいい声がこだまする。
学校のとあるいちにちです。
40
図書室を出て。
くーりえちゃんを発見しました。
いーりす♪
「くーりえちゃん!」
くーりえ♪
「きゃっ。」
いーりす。
くーりえに後ろから抱きつきました。
いーりす♪
「くーりえちゃんの本気ってどのくらい?」
くーりえ♪
「勝負やりますか?」
いーりす♪
「ガムテープあるよー。」
いーりす対くーりえ。
いーりす。
カウンターの態勢。
くーりえ。
いーりすの周りをくるくる回って。
素早く横に回り込んで。
貼り付け!
いーりす避けますが。
追撃してきたくーりえが回り込んできて。
貼り付けられました!
いーりす♪
「前より強くなってない?」
くーりえ♪
「手加減してませんから。」
いーりす♪
「まだまだー!」
もう1戦。
いーりす。
今度はくーりえの腕を狙います。
くーりえは回り込むのを諦めて。
単純な格闘戦になりましたが。
絶妙な距離感を持ついーりすが優勢で。
結局くーりえの腕にガムテープが張り付きました。
くーりえ♪
「いーりすちゃんも中々腕をあげましたね。」
いーりす♪
「くーりえちゃんつよいー!!」
くーりえ♪
「本気くーりえは強いのです。」
みかーれちゃんが近くに居ました。
みかーれ♪
「いーりすちゃん動き落ちた?」
いーりす♪
「そんなことないよ。」
くーりえ♪
「みーちゃんが素早いからです。」
みかーれ♪
「そっかー。」
くーりえ♪
「昨日やったガムテープ合戦では。」
「くーりえが4回勝って。」
「みーちゃんが2回勝ちました。」
いーりす♪
「わたし抜かれちゃうかも。」
「油断してたなあ・・・。」
くーりえ♪
「成長しているのはいーりすちゃんだけじゃないですから。」
「油断禁物ですよね。」
いーりす退場。
生徒用個室。
いーりす♪
「雪ちゃんってどのくらいの実力があるんだろう?」
ネージュ。
いーりすを探しています。
いーりす♪
「雪ちゃんかわいいなあ。」
今日の雪ちゃんはなんか。
かわいかったので。
後ろから仕掛けてみました。
後ろから抱きつきます。
ネージュ♪
「キャ!!」
素早く振りほどかれましたが。
いーりすだと分かると。
雪ちゃんは真っ赤になりましたよ。
ネージュ♪
「あなたがそんなにじゃれてくるなんて・・・。」
「もう1回やって!」
いーりす♪
「あっ!お化粧してる?」
ネージュ♪
「そうよ。」
「すごく薄く。」
いーりす♪
「美人さんだー。」
花美先生♪
「わたしが教えたのよ♪」
いーりす♪
「こんなにかわいくなるの!?」
花美先生♪
「お化粧も技量次第よ。」
「お化粧ほど実力が必要な技能は無いわ。」
ネージュ♪
「もっと見ていーちゃん!」
いーりす♪
「うん・・・。」
花美先生♪
「あなた達、本当に夫婦みたいね。」
ネージュ♪
「結婚して、いーちゃん。」
いーりす♪
「でも、女の子同士なんて・・・。」
ネージュ♪
「このまま女の子同士の恋に発展しそうで・・。」
いーりす♪
「加熱する前に止めておこう。」
いーりす。
立ち去ります。
ネージュ。
先生と一緒に去っていきました。
くーりえちゃんと会いました。
くーりえ♪
「ぬいぐるみくーりえですよ。」
いーりす♪
「抱きつかれたいんだ。」
くーりえに抱き着きます。
くーりえ♪
「いーりすちゃん暖かい感触です。」
いーりす♪
「くーりえちゃん。」
「柔らかくて気持ちいい感触です。」
みかーれ♪
「あたしは?」
いーりす。
みかーれに抱き着く。
いーりす♪
「女の子特有の匂いが・・・。」
みかーれ♪
「いーりすちゃん変わった感触。」
いーりす♪
「たまらない!」
散々に抱きつき合って。
そのあと。
さんにんで手をつないだ後。
一緒に特殊科目の授業に。
出向いていきましたよ。
あとから雪ちゃんも合流して。
今日は。
うさぎと触れ合いながら。
過ぎていきました♪
41
夏休みが来ましたよ。
いーりすたちは。
パジェーナ湖にやってきました。
自然豊かな森林に。
小川や。
虫取りなどを楽しむレジャー施設まで。
いっぱいです。
釣り堀や舟遊び場まであります。
なんとこの湖は遊泳専用なんです。
湖の一角に。
コンクリートなどで舗装され。
仕切りが設けられ。
遊泳できるように整備されているので。
巨大なプールのようになっております。
いーりすたちは早速。
水着に着替えて。
レジャータイム♪
いーりす♪
「浮き輪レンタルできるよー。」
ネージュ♪
「水着姿は抵抗あるわ。」
いーりす♪
「雪ちゃんスタイルいいねー。」
みかーれ♪
「そういういーちゃんは細いなあ。」
くーりえ♪
「くーりえは水着でもぬいぐるみですよ。」
プールエリアで遊泳。
端から端まで100メートルあります。
いーりす♪
「王様が整備したって聞いたけれど。」
ネージュ♪
「土日の楽しみはしっかりと確保するのが王様のマナーよ。」
くーりえ♪
「すごいの作りますね。」
みかーれ♪
「どこかの民主主義の国はこんなのひとつも無いって。」
いーりす♪
「王様しか作らないものだね〜。」
ネージュ♪
「民主主義を取り入れた王政は最高のものよ。」
みんなで遊泳。
水深は深い所から浅い所まで。
いろいろありますが。
魚が侵入できるようにしてあります。
水底はコンクリート系なので。
安全です。
この湖は広いので。
遠くに遊覧船が見えました。
なんと潜水艦を動かして遊んでいるひとたちも見えましたよ。
いーりす♪
「潜水艦が近くに来てる!」
くーりえ♪
「免許があればレンタルできるんですよ。」
「ギリギリまで近づいて遊んでますね。」
みかーれ♪
「みーちゃんだぞー。」
ネージュ♪
「やだ、じろじろ見ないで。」
めいっぱい遊泳を楽しんだ後。
着替えて。
虫取りに参加したり。
釣り堀で釣りを楽しんでます☆
この近辺は。
餌付けされた鳥や。
半分飼育されている鳥が放たれているので。
ハトなどはすぐに寄ってきてかわいいですね☆
いーりす♪
「ハトが飛び乗ってくる♪」
くーりえ♪
「肩に止まりましたよ。」
ネージュ♪
「ハトの餌が売ってるわ。」
みかーれ♪
「え?すごく安い。」
ハトにおやつをあげながら。
遊具のエリアへ。
いーりす♪
「遊ぶぞー。」
ネージュ♪
「いーちゃんスカートだけれど。」
いーりす♪
「中にショートパンツを穿いてガードしてます。」
みかーれ♪
「対策済みでしたね。」
くーりえ♪
「常識かもですね。」
遊具エリアでは。
アスレチックが豊富で。
汗だくになりましたが。
給水コーナーで復活です!
めいっぱい遊んで。
あっという間に4時近く。
日が暮れてしまうかも。
なので。
程良いところで帰宅です。
近くにバス乗り場が設けられていて。
そこから駅まで戻ります。
いーりす♪
「楽しかったねー。」
みかーれ♪
「まだ遊べるよー。」
「なーんて。」
くーりえ♪
「意外に疲労はありますから。」
「大事を取りましょう。」
ネージュ♪
「いーちゃんみんなの写真撮れた。」
いーりす♪
「現像して頂戴♪」
みかーれ♪
「あたしも欲しい。」
くーりえ♪
「予約入れますよ。」
ネージュ♪
「OK!」
帰りのバスの中で。
おしゃべりに花を咲かせて。
夏休みのレジャー満喫です☆
42
秋半ば。
学園祭です!
とは言っても。
わたしは正式に部活に所属しているわけではなく。
複数の部活に仮入部しておりますので。
出し物とかは特にありません。
文化サークルでも出し物の出展はありません。
賑やかな校内。
夏祭りみたいですね。
今年も特に何もなく過ぎてしまいました。
さて。
修学旅行の季節になりましたね☆
わたしたちは。
大都市ネブラから成る。
ブラオヴィーゼに赴きます。
移動は高速鉄道です☆
いーりす♪
「背丈30メートルの花が見応えあるよね♪」
ネージュ♪
「都市部を離れるといっぱいあって。」
「綺麗よね。」
みかーれ♪
「あれ上に乗れるらしいよ。」
いーりす♪
「そうなの!?」
くーりえ♪
「人が乗っても折れないですよ。」
ネージュ♪
「なんとまあ素敵。」
高速鉄道の中で。
トランプやってます☆
いーりす♪
「さて。」
「到着したら。」
「どこに行く?」
くーりえ♪
「遺跡群ですかね。」
みかーれ♪
「都市でお買い物?」
ネージュ♪
「お城巡りよ。」
いーりす♪
「全員が納得できるルートにしようね。」
ネージュ♪
「お菓子食べましょう。」
みかーれ♪
「花美先生もどうですか?」
花美先生♪
「わたしは遠慮するわね♪」
くーりえ♪
「もったいないですよ。」
花美先生♪
「真面目にやらせてもらうわ♪」
3時間ほどで。
到着です!
大都市ネブラは。
王国屈指の商業都市で。
わたし達が住んでいる首都よりも。
都会という感じがしますね。
遺跡や歴史地区が多く。
周りには山や森林地帯があり。
けっこう綺麗な都市です。
実はわたしは。
両親に連れられて。
ネブラには何回も来たことがあるので。
あまり新鮮ではないんですよ。
空港から出て。
学年全員。
バス移動でしたが。
最初の。
この地を治めるバレンティア公爵のお城に招かれたとき。
ちょっとしたことがありました。
いーりす♪
「あれがバレンティア公爵ですね。」
ネージュ♪
「イケメンじゃないの。」
「中年紳士!」
バレンティア公爵♪
「ようこそスフィーダ高校のみなさん。」
「お城を見て行ってください。」
お城は観光スポットとして開放されていますので。
正式な団体なら歓迎されますね。
バレンティア公爵♪
「おや、御嬢さん。」
「どうだい?私の城は。」
いーりす♪
「絢爛ではありません。」
「素朴です。」
「それが主の人となりを現しているようです。」
バレンティア公爵♪
「なんと。」
「私が無駄に着飾らないと?」
「ありのままであると?」
いーりす♪
「身分が高い人物というのは。」
「絢爛に酔うような高慢さはなく。」
「美学に基づいた素朴さがわたし達に好意を抱かせるのでは・・・。」
バレンティア公爵♪
「ほー。」
「ではわたしの城をどう評価する?」
いーりす♪
「己の美学を自然体で表した芸術作品。」
バレンティア公爵♪
「素晴らしい!」
「キミ、うちに来ないか?」
いーりす♪
「え?」
バレンティア公爵♪
「いますぐにでも。」
「引き受けたいものだよ。」
花美先生が他の先生とはなし始めます。
いーりす♪
「旅行がありますので。」
バレンティア公爵♪
「キミは前にも見かけたことがあるな。」
いーりす♪
「3度目です。」
バレンティア公爵♪
「どうだ。」
「よければ。」
「3日間いろいろ教えてあげよう。」
いーりす♪
「え?」
花美先生♪
「もし旅行を放棄してもいいのだったら。」
「ついていきなさい。」
いーりす♪
「公爵に身を寄せようかと思います。」
花美先生♪
「最終日に迎えに来るわ♪」
直後に公爵から。
わたしは3日間保護されるという。
誓約書を渡されました。
さっそく。
一般開放エリアの先に案内されてしまいました!
まず。
メイドさんが。
豪華な服を着せてくれて。
それで歩き回ればいいらしいです。
いーりす♪
「すごいなあ・・・。」
メイドさん♪
「まずは雰囲気に慣れてくださいまし。」
バレンティア公爵♪
「似合いますな。」
「美しいですぞ。」
いーりす♪
「美しさのほかには?」
バレンティア公爵♪
「雰囲気が良い。」
「賢そうだ。」
「底知れぬ魅力がある。」
「態度から女性らしさが際立っている。」
いーりす♪
「見る目の格が違います。」
「さすがです。」
バレンティア公爵♪
「中々筋が良いですぞ。」
「ますます気に入りました。」
その日は自由に過ごしましたよ。
2日目。
王族の礼儀を教えてもらいました。
バレンティア公爵♪
「将来計画は?」
いーりす♪
「小桜に入って領主になりたいんです。」
「当主の翡翠ちゃんは積極的にわたしを評価してくれてます。」
バレンティア公爵♪
「ならば。」
「領主について教えてあげよう。」
「将来必要なことは基本から応用まで。」
「そうだな。」
「1日あれば足りるな。」
公爵から。
領主や王族について。
1日かけて学びました。
バレンティア公爵♪
「この街についてどう思う?」
いーりす♪
「前々から思ってましたが。」
「目に見えない裏側のところが良くないです。」
「問題がかくれんぼしています。」
バレンティア公爵♪
「それは気づかなかった。」
「どうりで妙なことがあると思ったものだ。」
ディナーは豪華過ぎて満腹で倒れました。
最終日です。
バレンティア公爵♪
「君を採用したいのだが。」
「もし良かったら。」
「卒業後は訪ねてください。」
いーりす♪
「ありがとうございます!」
花美先生が迎えに来ました。
いーりす。
公爵に王族流のあいさつをして。
別れましたよ。
帰りの船の中。
ネージュ♪
「いったいどうなったかと思ったわ!」
みかーれ♪
「話聞かせて!」
くーりえ♪
「何があったんですか?」
いーりす♪
「それはひとつずつ♪」
花美先生♪
「あの娘、偉人になるかもしれないわね。」
帰りの船は爽やかに空を駆け抜け。
思い出旅行は。
普通では味わえない体験と共に。
終わりを告げました・・・・。
43
冬ごもりする頃。
翡翠ちゃんが正式にオファーしてきました。
翡翠ちゃんは卒業後に。
わたしを正式に採用すると。
誓約書を持ってきましたので。
わたしはサインしました。
いーりす♪
「卒業後はよろしくお願いします。」
翡翠ちゃん♪
「こちらこそよろしくね☆」
その後。
領主についての参考書を渡され。
花美先生が個別指導をしてくれることになり。
勉強漬けの日々が始まりました。
ネージュ♪
「いーちゃん就職決まったんですって。」
みかーれ♪
「すごいなー。」
くーりえ♪
「後でお祝いしますかね。」
ネージュ♪
「そうしましょ。」
みかーれ♪
「雪ちゃんは大学に特別待遇で入学できるんだよね。」
ネージュ♪
「そうよ。」
「特に数学が最高点だから。」
くーりえ♪
「雪ちゃん。」
「数学の世界試験で入賞したんですよ。」
みかーれ♪
「ひえー!」
「それはすごい!」
ネージュ♪
「世界レベルって凄かったわあ。」
個別指導用の部屋から花美先生の。
アドバイスが聞こえてきます。
けっこう熱狂しているようです。
1か月後には。
いーりす。
午前は学校に来て。
午後は小桜グループの事務所で。
修行を兼ねてバイトをしていましたよ。
みんなと遊ぶ時間は無くなり。
いーりすは自分の夢に直進しています。
こんな感じで月日は流れていきます・・・。
44
学校の廊下にて。
噂のきれものソフィーちゃんに挨拶。
いーりす♪
「はじめまして。」
ソフィー♪
「お初です。」
「順正な者です。」
「清浄が好き。」
いーりす♪
「かわいい女の子!」
「倫理についてどう思う?」
ソフィー♪
「自分は正常だと思っているけれども。」
「それは果たしてどういう正常なんですか。」
いーりす♪
「深く的確なおはなしだなあ。」
ソフィー♪
「正常とは正しいとされる状態にあること。」
「これを世の中みんなが目指しているの。」
「何か異常を悟った頃から世の中のスローガンになったよね。」
いーりす♪
「神様に問い合わせて自分が正常かどうか確認したほうがいいよね。」
「特にわたしはギリシア神話のように。」
横からくーりえとみかーれ。
討論に参加。
くーりえ♪
「異常を持っているひとは異常だなんて思わないですよ。」
みかーれ♪
「何を持って正常であるか知らないからなー。」
ソフィー♪
「だからこそ悟ったのです。」
「さて神様に問い合わせてみよう。」
ソフィー退場。
学校の隅にある礼拝所へ行ったようです。
リベラルアーツ。
意見交換をしたあと。
個室にソフィーちゃんが来てくれました。
ソフィー♪
「主知。」
いーりす♪
「わたしは主知主義だよー。」
ソフィー♪
「純粋理性。」
いーりす♪
「わたしそれ大好き。」
「ソフィーちゃんも主知主義なんだね。」
ソフィー♪
「そうなんです。」
「主知主義こそわたし。」
いーりす♪
「意気投合!」
ソフィーちゃんを手繰り寄せて。
ぎゅーってしちゃいました。
ソフィー♪
「あっ!」
いーりす♪
「かわいい!」
ソフィー♪
「女の子好き。」
いーりす♪
「わたしもだよー。」
くーりえ♪
「なんかいいことやってますね。」
みかーれ♪
「じゃましちゃだめー。」
ソフィー♪
「じゃあまた!」
いーりす♪
「またねー!」
ネージュ♪
「なにしてたの?」
いーりす♪
「かわいい後輩。」
ネージュ♪
「浮気しないでよね。」
いーりす♪
「オレの女好きは健在だぜー的な。」
ネージュ♪
「あらまあお冗談を。」
いーりす♪
「なーんて。」
個室の仕切り。
机とラップトップ。
小さなソファーのセット。
一緒に座って。
お昼寝しちゃいました。
みかーれとくーりえに覗き見されちゃう。
外は寒いけれど心は暖かい冬の園!
45
校内イベントで全員参加。
3ラウンド制度。
カラーボール対決。
自然素材の塗料で投げ合うスポーツ。
10個まで小さなペイントボールは携帯できるのです。
ペイントを食らったら失格ですよー。
自然由来のペイントボールで。
駄目にしても良い服で参加する規定があるよ。
補給エリアは戦闘禁止。
カス当たりはセーフ。
審判が複数見張っている競技。
基本レベル向上と見極めの為に行われる。
開始早々。
みんなチームプレイに走ります。
開始5分間はチームプレイができるのです。
かなり数が減りました。
いーりす♪
「みんな無謀な突撃を繰り返すから。」
ソフィー♪
「知的な戦いとは無縁よね。」
いーりす♪
「ではそろそろお別れ。」
ソフィー♪
「ばーい。」
ソフィーはくーりえと遭遇。
ソフィー♪
「正面から堂々と行きます。」
くーりえ♪
「噂のソフィーちゃんですねー。」
初弾を避けて。
激しい旋回戦になって。
くるくる回って。
回り込んで。
中距離戦。
弾切れして引き分けました。
すぐに他の生徒が割り込んでくる。
補給ポイントまで逃げ切りました。
さすがにみんな錬度が上がっていて。
ネージュとみかーれ脱落。
いーりす。
10人と乱戦になって。
流れ弾で脱落。
くーりえは特別参加の花美先生に撃破されて。
ソフィーちゃん。
生徒に追い回されながら。
なんとか当て続けて勝利。
いーりす♪
「さすがにキツイ。」
「みんな能力が大幅に上がっている。」
花美先生♪
「ここまでなってからが本当の勝負なのよ?」
いーりす♪
「了解です!」
ラウンド2。
今度は青い塗料。
なんとかいーりす逃げ延びる。
新一年生が強くて。
三年生壊滅。
いかに広大な土地でも遭遇率が高いです。
いーりす確実に生還する方法を選択。
中々やられません。
みんな乱戦にしてしまうので。
避け続ければ数が減って。
一撃離脱で倒せるのです。
くーりえ♪
「団栗の背比べで勝っている世界ランクのひとを倒しましたよ。」
いーりす♪
「これはこれはくーりえさん。」
「それは自称ではなくて?」
いーりす対くーりえ。
戦闘に突入。
なんと至近距離で弾を投げても当たりません。
激しい接近戦。
動き回って。
なんとか。
まぐれ当たりでくーりえ撃破。
ソフィーちゃんが来ました。
ソフィー♪
「勝負です。」
いーりす♪
「油断できない戦いです。」
ソフィーのアタックと同時に。
ボールを投げて。
回避したら。
横に投げるだけで。
ボールが当たりました。
ソフィー♪
「うっ!」
いーりす♪
「あっ!」
「そんな。」
いーりすそのまま逃走して。
特別参加の先生が行う。
最後の残党狩りを生き延びました。
生徒は全滅していーりすの勝利。
ラウンド3。
序盤からみんな玉砕戦法。
敷地の外周を走り続けて。
数が減った所を仕留めます。
先生の残党狩り。
花美先生♪
「もらったわ。」
いーりす♪
「えいっ!」
花美先生♪
「えっ!?」
ハイスピードでステップを踏んで。
花美先生に食らいついて当てましたが。
後続の先生にやられてしまいました。
いーりす♪
「きゃー!!」
「さすがに強敵二連戦は駄目!」
花美先生♪
「私は手加減してなかった筈・・・。」
くーりえ♪
「なんとかですよ。」
ロボロフスキーハムスターのように逃げ回るくーりえ。
誰も追いつけません。
残党狩りが行われ。
生徒全滅。
くーりえが最後の生き残りでした。
いーりす♪
「やるなあ。」
くーりえ♪
「ギリギリでした。」
ソフィー♪
「さすがに強いよー。」
みかーれ♪
「だめーあたし!」
ネージュ♪
「あんな数相手にしたらさすがに無理よ。」
このイベントで最優秀選手に選ばれたいーりす。
高い生存性が評価されたのです。
記念メダルを貰って。
このイベントは終了です。
ちょっとにやけますね。
みんなとても強くなって。
基本レベルの向上が目に見えています。
この学校も進化するんですね。
世界の広さを実感できました。
文化サークルにて。
独自にいろいろ編み出しましたよ。
わたしは歴史における真実の探求にて。
歴史文学で出版してくれました。
創作作品はおもしろい評判となっていますね。
そこそこ名が知れているんです。
雪ちゃんは常に数学と物理において満点!
みかーれちゃんはサッカーの公式戦で3回ハット・トリック。
フットサルになると手に負えないそうで。
新しい技術を持つ選手として学者達の目に留まりました。
くーりえちゃんは「新しいもの」という論文がベストセラーになっていたり。
ソフィーちゃんは歴史をおさらいして。
訓戒を抽出するのに優れていると認められています。
先生のわたしへの評価は高く。
なぜでしょう?
そんなにわたしのこと好き?
いやー!!
日記を閉じる。
46
屋上の庭園。
カワラバトが集まっていて。
人慣れしているけれど。
半数は学校で飼育されて。
巣立っていった特殊な鳩。
緑で生い茂る都市は近代の到達点となった。
ソフィー♪
「無神論者と結論だけを言い争っても。」
「水掛け論ですよね。」
花美お姉さん♪
「当事者に対して。」
「外から御託を言っても。」
「それは立証にはならない。」
ソフィー♪
「正教とは当事者ですから。」
「関係者ではない人が外から妄想を言われても。」
花美お姉さん♪
「大丈夫。」
「無神論という単語で彼らは説明できる。」
「無神論という単語があること自体。」
「無神論者を説明することは容易でしょ?」
ソフィー♪
「無神論も科学的に説明できるんですね」
花美お姉さん♪
「ヨーロッパで公になり。」
「社会の一部であった教会はどうなる?」
ソフィー♪
「否定する人は反社会的ですね。」
「社会が認めたものを否定するのは反社会勢力ですよ。」
花美お姉さん♪
「神様がいらっしゃる証拠を。」
「当事者は掴んでいるのだから。」
ソフィー♪
「無神論者って最初から分がないんですね。」
花美お姉さん♪
「水掛け論を回避するには。」
「中立になったほうがいいわ。」
ソフィー♪
「無神論は立証できませんし。」
「証拠もろくに出せませんからね。」
花美お姉さん♪
「正解を見つけようとしてもないわよ。」
「なぜなら。」
「正解は何事において万事においても。」
「ないものを見つけようとしても無理。」
「正解はないし。」
「ないものを見つけられないでしょ?」
ソフィー♪
「臨機応変が次の時代に求められますね。」
花美お姉さん♪
「早熟な女の子って多くなったわ。」
「答えというものは。」
「羊飼いが好んで使用する集団の飼育方法。」
ソフィー♪
「答えを埋め込めば。」
「集団を思い通りに従わせられる。」
花美お姉さん♪
「答えは。」
「服従を要求する。」
ソフィー♪
「答え以外の思考は不可能になりますし。」
「全員で散開しなければ。」
「何が正しいのか間違いなのか。」
「何が善で何が悪なのか。」
「明確なものではありませんし。」
花美お姉さん♪
「より高度化する過程で。」
「善悪や正否も形を変えていくのだと思う。」
「だから今は何も分からないと認めて。」
「より確かな要素を求めるといいわ。」
「少なくとも私はそう思う。」
ソフィー♪
「より正しいではなく。」
「より確かな?」
花美お姉さん♪
「私はより確かな道を選ぶわ。」
「確かなことを打ち捨てて不確かなことを追い求めるのは。」
「愚か者のやることだ。」
「ヘシオドス。」
「エーホイアイ断片61。」
ソフィー♪
「プルタルコスも使ってましたね。」
「ローマでネロ帝への反逆が実行される前夜。」
「囚人に対して。」
「明日になったら私に感謝するだろう。」
「なんて言ってしまったので。」
「囚人に見破られて。」
「囚人はネロ帝に告げ口した。」
花美お姉さん♪
「次からはより正しいのではなく。」
「より確かな道を選ぶといいわ。」
ソフィー♪
「なんか晴れました。」
「先生も物知りですね。」
花美お姉さん♪
「最初からこうではないわ。」
「私はそんなにかっこよくないから。」
ソフィー♪
「わたしも同じです。」
「校内でエースの座を持っていても。」
「有望な女の子ならたくさんいますし。」
「エースの座に見合うだけの証明は必要ですから。」
花美お姉さん♪
「それも確かな道を選ぶことを勧めるわ。」
「人はどうしても理屈をつけるから。」
ソフィー♪
「そうです。」
「理屈はいっぱいありますが。」
「理屈を理屈だと気が付かないうちは。」
「理屈に汚染されたままです。」
「訓戒とします。」
花美お姉さん♪
「オーケー。」
「Good track!」
解散。
ソフィー♪
「相手の態度に合わせて接し方を変える。」
「ミラーリングコミュニケーション。」
「やりやすい。」
いーりすが呼びに来た。
ふたりで。
意見交換をするのです。
早熟な女の子で満たされる社会になり。
男性と女性の連携は深まりました。
男性も女性の教育を怠らず。
女性も自らの欠陥を埋めようと努力していたので。
実ったのでしょう。
エースという称号を授かる女性も出てきていて。
次の時代は女性の時代になると。
フェミニズム学者は説いています。
47
桜が満開。
ちょっと早い開花です。
学校の敷地内にたくさん桜が植えられています。
山ほど。
そんな中で。
かわいい子犬とじゃれ付くソフィー。
学校にはいろんな動物がいます。
特にわんちゃんは魅力的ですねー。
道化。
「なんてかわいい!」
ソフィー♪
「へ?どっちが?」
道化。
「おおっとごめん。」
「思春期だった。」
道化退散。
ソフィー♪
「いまのはどっちかな?」
「このワンちゃん?」
「あんまり言われたことないなー。」
花美先生♪
「あらかわいいわあ。」
ソフィー♪
「どっちが?」
花美先生♪
「どっちも♪」
後ろに回られて。
ソフィーちゃん。
口に飴を入れられました。
おいしいイチゴ味。
ソフィー。
「わあ。」
いーりす♪
「やっほー。」
ネージュ♪
「あら?あの娘に興味があるの?」
「さっきからあの娘の話ばっかり。」
いーりす♪
「だってソフィーちゃん。」
「自分をいつも活かすんだもん。」
「自分を活かす術に長けているから勉強になる。」
花美先生♪
「いつの世代もきれものがこの学校をリードしていた。」
「次はソフィーちゃんが学校のエースになるんだと思うわ。」
ソフィー♪
「そんな。」
「私だってまだまだです。」
いーりす♪
「これからパワーアップするよ〜?」
ソフィー♪
「パワーアップするんです!」
ネージュ♪
「根性ありそう。」
ソフィー♪
「雷撃戦が大好きの15です!」
いーりす♪
「卒業後は豊かな時代が築かれると思う。」
「女の子のレベルが高いと世間も活気づく。」
ネージュ。
「言えているわ。」
「いつだって手練れの女性は必要されている。」
「事実でしょ?」
いーりす♪
「手練れの女性は切り札だからねー。」
「気合い入れて〜。」
ソフィー。
「うおおお〜って。」
「ソフィーここにありです。」
いーりす♪
「女性については臨機応変に考えてね。」
「女性の到達点に行く為に!」
「健闘を!」
ソフィー♪
「がんばるです。」
ソフィーちゃん子犬を抱えて退場。
花美先生♪
「ラストスパート。」
「卒業はひとつの終わりよ。」
いーりす♪
「そしてひとつのはじまり。」
ネージュ。
「雛鳥も羽ばたく季節ですね。」
花美先生♪
「今度も巡ってきた時節。」
「親鳥も大忙し。」
「雛鳥よ。」
「大地と空と海と。」
「あるべき所へ。」
「自然の成り往くままに!」
桜が咲いている季節。
暖かくなってきました。
身も心も。
これから心機一転。
わたしのはじまりの物語も。
ここからでした。
後に名主宰として歴史に残るまで。
永遠のものとなるまで・・・。
桜吹雪く季節になりつつ。
春告げ鳥に導かれるままに。
後輩のソフィーちゃんに託して。
雛鳥としてのフィナーレへ!!
48
春眠が気持ちいい季節。
卒業式がおこなわれました!
感動というより。
全員が気を引き締めて。
それぞれの居場所へ旅立っていきます。
ネージュもみかーれもくーりえも。
大学の試験に受かっており。
進学が決まっていますね。
いーりすは完全に独立して。
みんなと違う道を歩いています。
卒業式が終わり。
ちょっとした宴会がありました。
いーりす♪
「学校も最後ですねー。」
ネージュ♪
「夢に向かって歩いていくいーちゃんは輝いてるわ。」
みかーれ♪
「いーちゃん応援してるぞー。」
くーりえ♪
「くーりえも負けませんからね。」
ネージュ♪
「いーちゃんはなしがあるの。」
いーりす♪
「なになに?」
雪ちゃんは。
どうしてもキスして欲しいとのことなので。
卒業の思い出に。
桜が咲く校庭の。
端のほうまで行って。
キスしてあげましたよ。
ネージュ♪
「いい?」
いーりす♪
「いいよ。」
「ちょっとやってみたかったし。」
「では、目をつむって。」
いーりす。
ネージュとキス。
ネージュ♪
「ありがと。」
いーりす♪
「ねぇ雪ちゃん。」
「姉妹グループ登録しない?」
「いつまでも一緒になれるよ♪」
ネージュ♪
「そうね。」
「申請しておきましょ。」
「姉妹はいーちゃんとわたしで。」
宴会に戻ります。
みかーれとくーりえも誘って。
姉妹グループ登録を約束しましたよー。
卒業式のフィナーレ。
桜吹雪で校門を後にします。
帰宅後。
みんなで集まって。
姉妹グループ申請をしに。
役所を訪れました。
姉妹グループとは。
書類上の家族になる制度で。
登録をした人同士は助け合う義務が法律で定められています。
姉妹グループに入った他のメンバーとも。
要請があれば助け合うことができます。
申請はとても簡単でした。
みんなで姉妹グループに入ることで。
事実上の家族になりましたねー。
一週間経過。
翡翠ちゃんから連絡があったので。
念願の小桜グループに就職です♪
わたしの家の前にリムジンがお出迎えして。
小桜のお屋敷に出向き。
翡翠ちゃんが迎えてくれました。
いーりす♪
「よろしくお願いします!」
翡翠ちゃん♪
「こちらこそよろしく☆」
「あなたにはしばらくお屋敷に通って頂きます。」
「基本を学んでもらい。」
「次にレスペイト地方に向かってもらいます。」
「レスペイトは小桜の新しい領地で。」
「未だ新しい領主が決まっていません。」
「あなたには領主候補として地方に出向いて。」
「充分に慣れたら正式に領主としますね。」
「まずは世界的に有名なアルス・マグナ大学に強制入学。」
「そこから修練を積んで出世コース。」
「いいわよね?」
いーりす♪
「了解でございます。」
翡翠ちゃん♪
「まずはお茶しましょ☆」
「それから一緒に寝て☆」
いーりす♪
「お相手しますよ☆」
翡翠ちゃん♪
「まぁ素敵!」
「でも無理にとは言わないわ。」
いーりす♪
「かわいい女の子と一緒に寝るのは好きです。」
翡翠ちゃん♪
「キャー!」
「素晴らしいわ!」
「では今夜♪」
翡翠ちゃんに連れられて。
小桜入りを果たしました♪
〜END〜