1


風刺。

それとなくそしること。

また、遠回しに。

社会・人物の欠陥などを批評すること。

諷刺。

それとなく皮肉ること。

特に、人物や社会の欠点。

過失・罪悪を遠まわしにおもしろく批評すること。

夕刻。

パーティー会場の手前にて。

呼び止められる。

別の派閥から尋問される。

構成員。
「名前を言え。」

召使。
「行く先はどこだ?」

魔術師。
「住まいは?」

占い師。
「既婚者か?独身か?」

仲間。
「さあ、一つ一つ返答しろ、正直に。」

傭兵。
「そう、それも手短かにな。」

妖術師。
「そう、それに要領よくだ。」

紳士。
「そう、もう一つ、包み隠さずに。」
「それが身のためだぞ。」

天詩。
「名前を言え、行く先はどこだ、住まいは。」
「既婚者か、独身か、あげくの果てに。」
「一つ一つ返答しろときた。」
「正直に、手短に、要領よく。」
「しかも包み隠さずにとな。」
「なるほど、要領なら、いい方だ。」
「私は独身ですからね。」

紳士。
「そう言うからには、既婚者は、みな馬鹿というわけだな。」

集まってくる。

相手を吹っ飛ばして。

無理に通過する。

相手は追って来ない。

建物の中で。

警備員との会話。

天詩が着物姿なので。

間違えて。

警備員が止めてしまった。

天詩。
「行け!帰れ!この怠け者!」
「家に帰るのだ!」
「今日は休みか?」
「なに?知らないのか?」
「警備員のくせに!」
「ふらふら出歩く奴がいるか!」
「満足に仕事もしないで、お前の仕事は何だ!」

警備員。
「その、はい、警備員です。」

天詩。
「それなら、立派な制服はどこに置いてきたのだ!」
「作業着なんて姿で!」

警備員。
「正直な話、はい、仕事はなんと恥ずかしい限りで。」
「配送業者と警備員の兼業なのです。」

天詩。
「だから、あなたの役割は何だと言うのだ!素直に答えろ!」

警備員。
「別に、はい、気をとがめるようなものだとは思ってはおりません。」
「はい、本業は、痛みを直すのが仕事でして。」
「医師の免許は持っています。」

天詩。
「何の役割だ!こいつ!役割は何だと言っているのだ!」

警備員。
「まあ、どうぞ、ご機嫌を悪くなされないでください。」
「もっとも、悪いところは、はい、いつでも直してさしあげられますが。」

天詩。
「どういう意味だ!私を直す、生意気な!」

警備員。
「その、はい、誤解を直す役割でございまして。」

天詩。
「では、通してください。」
「お前は夢を見ているのだ。」

警備員は詫びて退く。

建物の中央には行かない。

パーティー会場の外れにある個室に入場。

そこには女性の集まりがある。

天詩。
「賢い人に服従する者は、十分な支配者である。」

主宰。
「ひどく賢すぎる。」

天詩。
「アナンケみたいな私に用事ですか?」

主宰。
「だからこそ適任だと思ったのです。」

従者。
「アナンケ。」
「ギリシャ神話で律法の神。」
「必然の神。」
「その側面。」
「正義と公正を顧みず。」
「一方的に暴力を振るう。」
「因果律の元ネタ。」
「ヘシオドス神統記では。」
「強制の神。」

主宰。
「偶像パワーなんて知っていますか?」
「無条件で、人間に異常な力を発揮させる反面。」
「偶像崇拝を強要され、本人は束縛を受ける。」
「偶像に仕えることを余儀なくされて、回復できない。」

天詩。
「最近、確認されているチート能力ですよね。」
「不当な幸運を本人に与える反面。」
「偶像崇拝から逃れられなくなる。」

主宰。
「最近は、小さな偶像から大きな偶像まで。」
「各地に散らばって、利用されています。」
「これらを、見つけ次第に破壊したり。」
「鹵獲して欲しいのです。」

天詩。
「楽な仕事ですね、慣れていますから。」
「期限は?報酬は?」

主宰。
「半年以内に、決定的な偶像を破壊するなり。」
「鹵獲するなりして欲しいのです。」
「今は、華族という民間軍事会社は。」
「自衛隊に編入されている時期ですので。」
「戦死も多くて、人が集まりません。」
「力を使いこなした、または有効活用した戦士だけが。」
「数年前の結成時から生き残っていて。」
「新規加入は、技能に特化していますから。」
「貴重な人材は逃しません。」
「出し惜しみはしないと言う訳です。」

天詩。
「賞金稼ぎで白羽の矢が立つ。」
「引き受けましょう。」
「私だけで?」

主宰。
「隣の部屋で、選抜された兵士がお菓子を食べています。」
「共に偶像を討伐してください。」
「後は、あなたのクロームブックに情報を送ります。」

天詩。
「了承しました、一獲千金の機会は私のものです。」

主宰。
「自分が善人であることの理由の分からぬ者は。」
「善人であるわけにはいかぬ。」

受注して。

大金が入る予定が生じる。

そんなに難しい任務では無さそう。

しかも、登録されている中で。

いきなり指定されたものだから。

継続して捜索する必要もない。

成果は半年で出さないといけないけれども。

ちょうど、偶像崇拝について。

研究はしていたので、明らかに適任ですね。

隣の部屋に入る。

天詩。
「こんにちは!あれ?」

姫宝。
「あなた、初対面ではないですね?」

萌乃果。
「なんか姿が似ていますね?」

千斗星。
「他人という訳ではありませんね?」

天詩。
「数年前に、親戚の集いにいた女の子に似ています。」

萌乃果。
「さっきも話していました、私達三人は親戚なんですよ。」

天詩。
「では、私も?」

姫宝。
「みたいですね、珍しいチームになりました。」

天詩。
「なるほど、それで話が合うんですね。」

千斗星。
「意見も同じなのはそのため?」

天詩。
「あっさり調和しますね。」

姫宝。
「性格も似ていますしね。」

千斗星。
「容姿も似ています、私と同じく美形な所も。」

萌乃果。
「剣術と武道の家でしょ?数年前に行ったことありますからね。」

天詩。
「あれから、みんな成人したので、けっこうな変化がありますね。」

あっさり調和して。

雑談。

パーティーのお開きが近づくと。

一同、互いの自宅との距離が離れていないと気付いて。

明日にでも会うことになる。

翌日。

修練の時間は夕方から。

とは言っても、両親が館長なので。

天詩ちゃんは、補佐に入る。

昼間。

一同、自宅に集まる。

作戦会議と。

賞金の話をしている。

天詩。
「女たちが遊び歩くと、家庭は発狂する。」

姫宝。
「敵兵の撃破ではなくて、偶像を発見して。」
「破壊したり鹵獲する。」
「これ以外はしなくてもいい。」

萌乃果。
「敵を必ずしも倒す必要がないのは、楽ですね。」

千斗星。
「誰が隠し持っているか。」
「資料によると、小型の彫刻で。」
「大きな彫刻は、勝手に建てた祠の中だそうです。」

天詩。
「どんな形ですか?」

萌乃果。
「画像によると、化け物の形です。」

天詩。
「モンスターの偶像なのですか。」

姫宝。
「旧約聖書で出てくる偶像とは別物で。」
「モンスターの偶像です。」

天詩。
「私が狂人ならば、彼らは頭が悪い。」

千斗星。
「もし私の頭がおかしいのなら。」
「世人の頭が悪いので、それを診察しないといけない。」

萌乃果。
「つまりは、凡人が悪を作る、という訳で。」
「偶像パワーで、犯罪者が次の荒らし行為をしているのです。」

姫宝。
「お手軽にパワーアップできるアイテムですからね。」
「失うものも大きいけれど。」

天詩。
「私は偶像の研究をしていたので。」
「大型の偶像ならば、隠されていると分かっています。」
「洞窟や森林の中に保管されていて。」
「小型なのは、個人が持っています。」

萌乃果。
「何とか探し出して、処理しましょう。」
「敵は、偶像パワーで反抗すると予想されます。」
「どこら辺にあるのか、予想がついているので。」
「半年もあれば、できそうですね。」

天詩。
「よい希望は、悪い所有にまさる。」

話題は、作戦会議を終えて。

哲学の話題に。

本当に自由になりたいのなら。

哲学をしなさい。

これはセネカの格言。

メンバーは揃って。

読書をしていたら。

哲学や古典をいつの間にか読んで育った。

という経歴がありますね。

天詩。
「大問題を、瞬時に理解することはできない。」

姫宝。
「結婚とは、合法的な売春。」
「という批判がありますね。」
「結婚と売春は区別できない。」
「という。」

萌乃果。
「結婚と売春は、大きな違いがない。」
「というのは、よく行われる批判です。」

千斗星。
「結婚しても、けっこうな頻度で仲違いする。」
「ストア派は、他人に依存する幸福を認めません。」
「裏切られると、幸福も失います。」

天詩。
「後から分かるのであって、先に分からない。」

姫宝。
「結婚する男女に素晴らしい忠告をしましょう。」
「するな。」

天詩。
「結婚してもしなくても、あなたは後悔するであろう。」
「ソクラテスのジョーク。」

萌乃果。
「フェミニズムは女性に自由を与えました。」
「公正な評価は、未だにありませんね。」

千斗星。
「自由も与えずに、人を評価するものではないね。」
「自由がない人は、操り人形。」

天詩。
「男女なんて、所詮は、主観的にしか考察することができない。」

姫宝。
「フェミニズムの目標は、男女同権という故事にあるようですね。」
「女性が男性を退ける、という野心ではない。」
「時に、弱いまま尊重される、という姿勢を見せます。」

天詩。
「天の道理は。」
「自分が強いと信じている弱者よりも。」
「人は弱いものと自覚している弱者の味方をする。」

萌乃果。
「女性の中でも、男性より力の強い女性もいますし。」
「男性より背が高い女性もいます。」
「そういう女性に遭遇したことがないと。」
「考えは変わらないと思いますね。」

姫宝。
「女性を否定したがる男性は。」
「自分が男性の中でも最下位に位置していると。」
「自覚がないのですし。」
「最強レベルの男性にはまったく及びません。」
「上位の男性が、男女同権を推奨したりもするので。」
「最高の男性達が、女性に関する既成概念の誤りを。」
「認めた以上は、従わなくてはならない。」

千斗星。
「女性が健全に生きられる世界が必須なのです。」

天詩。
「そのままでは、女性に生きるな、という。」
「愚かな考えに行き着きますからね。」

姫宝。
「女性が生きれない世界なんてあったら。」
「女性は死を恐れない行動を取る。」

萌乃果。
「最高の男性には、絶世の美女が相応しい。」
「という考え方には、何の不自然もありません。」
「これを実現するという側面もあります。」

千斗星。
「最強の男性には、最高の美女が相応しい。」
「というかっこいい発言を否定する馬鹿はいません。」

姫宝。
「男性は、とにかく力の優劣が激しくて。」
「野蛮で愚劣な男性ばかりではなく。」
「多数派は、温厚で賢明な男性ばかりで。」
「少数派の、横暴で愚昧な男性が目立っているだけです。」
「男性にも、個性が多様なので。」
「女性も同じく、個性が豊富です。」

天詩。
「男性が持っている女性の印象が。」
「実際通りとは限らない。」

萌乃果。
「ストア派の格言では。」
「実際を知らない者を無知と呼びます。」

天詩。
「無知とは実際を知らない者。」
「という意味です。」

萌乃果。
「もしくは、実際が分からない人。」
「これも無知の定義に入ります。」

天詩。
「既成概念が崩壊した後の。」
「女性の実際を知らない人こそ。」
「無知という呼び方が相応しい。」

千斗星。
「実際の女性を知らないのなら。」
「無知と呼ばれても、真実になる。」

クロームブックを取り出す。

捕虜からある程度の場所は判明しており。

さらに、市民からの情報提供は膨大で。

事務員が処理していました。

この中の一部から、偶像の場所を探します。

新しい荒らしが蔓延しないために。

阻止する。

天詩。
「敵対者は、なぜ戦っているの?」

姫宝。
「英語の成句で説明されていますね。」

萌乃果。
「卵を焼きたいばっかりに、彼は私の家に火をつけた。」
「無分別な利己主義のたとえ。」
「古典寓話に由来する。」

天詩。
「敵は無分別な利己主義者なんですね。」

千斗星。
「巧妙な策略は長く使えるであろうが、永久に使えはしない。」
「謀計は一旦の利潤。」

天詩。
「手品を解くのも我々の仕事ですからね。」

千斗星。
「近年、仕掛けられた手品も、何とかしないと。」

天詩。
「市民も、表面だけ平和で、裏では戦争。」
「こんな情勢を解決しようとしています。」

姫宝。
「不当行為を一度甘受すると。」
「第二の不当行為を招くことになる。」

天詩。
「イソップ寓話。」
「古い不正(不法)を忍ぶことによって。」
「君は新しい不正を招く。」

行先を設定してシミュレーションしています。

巨大なものは無人島に隠しているようで。

作成された偶像は、どうやら輸送に無理があり。

市街地の外れの森林や低山に置いてあるようです。

目撃情報がある場所を巡回することに。

名古屋の端っこから出発。

長篠古戦場で、どうやら謎の祠があって。

調べに行きました。

最近、建てられたもので。

ひとつは賽の神。

これは魔除けの神様。

市町村の目立たない所にある。

そして近くにある小屋には。

あっさりモンスターの銅像があり。

市議会に連絡して、中身を持ち去りました。

やけに新興宗教の礼拝所が乱立すると思ったら。

けっこうな確率で、偶像が入っていて。

見分けがつかないらしいのです。

数時間で、何個も強奪。

宗教カルトは反逆者の仲間なので。

偶像を売り物にして、悪党をパワーアップさせていました。

その宗教カルトは、数年前に全部潰れました。

あるのは残骸。

偶像は航空自衛隊小牧基地に運び込まれました。

天詩。
「こんなにも簡単に鹵獲できた?」

姫宝。
「逆ですよ、相手がどうでもいいと思っている偶像は。」
「簡単に発見できるのです。」

千斗星。
「敵の宿営地とか、敵兵が守っている場所には。」
「テロリストにとって重要な偶像がありますからね。」

萌乃果。
「テロリストも、指導者を失って。」
「水面下で動く反社会的勢力と化しています。」
「武器は、隠し持っているので。」
「殺し合いにはなりますね。」

姫宝。
「速報ですが、派閥違いが、内部分裂して。」
「我々の指導者を暗殺したようです。」

天詩。
「数は?」

姫宝。
「全員からブーイングですよ。」

萌乃果。
「十人にも満たない数での反逆ですよ。」

千斗星。
「華族ナンバー5が袋叩きになりましたか。」

天詩。
「あの派閥、あんなこと考えていたの?」

萌乃果。
「華族を乗っ取る動きがあるんですよ。」
「もはや、自衛隊の傘下で、編入されますし。」
「無駄な抵抗ですけれどね。」

姫宝。
「相手が負けているとか。」
「そうではないと思っていたら?」

天詩。
「なるほど、相手が負けたと思っていないのなら。」
「それもあるかと。」

萌乃果。
「私達が偶像を鹵獲しているので、情報が漏洩したようです。」

千斗星。
「あらまあ、久しぶりの戦いですか。」

基地を出る所で。

降車して隠れています。

襲撃されました。

怪しいトラックが出現。

降車した敵兵が散開。

アサルトライフルを撃ち込んできますが。

シールドを張って防ぎます。

シールドは立て続けに銃撃を受けると破損するため。

プロテクトシールドを使用して動く必要があります。

魔法によって身体能力を上げており。

敏捷性で成り立つ戦闘力。

小銃では、こちらがあまりに速くて、動きにはついて来れません。

しかも、多少、攻撃を受けても、何ともありません。

頭領。
「決して、とは決して言うな。」

反逆者。
「隠れたな!あの偶像を運び出せ!まだ倉庫に野ざらしのはずだ!」

兵士。
「あんなものも使わないと、俺達も、駄目なのか。」

歩哨。
「敵だ!応援を要請!」

反逆者。
「魔法には、個人毎に種類がある訳ではない。」
「必ず、とある種類の魔法で応戦するはず。」

頭領。
「大きな約束に、小さい実行。」

四方向から同時に。

天詩の瞬間移動からの距離を詰めて。

反逆者を掴んで。

大きく吹っ飛ばした。

姫宝は、警棒で敵兵を殴り。

萌乃果は作成したエネルギーボールを当てて。

感電させて、敵を大きく跳ね飛ばし。

千斗星は、手裏剣を遠距離から当てた。

同時に敵兵が四人も崩れたので。

敵兵は逃走を開始。

天詩。
「思慮の無い力は、おのれの重さに滅びる。」

姫宝。
「ひとつ忠告しておく。」
「他人に忠告するな。」

萌乃果。
「前より量子化が得意になったんですね。」

千斗星。
「ばらばらになるはずのものが。」
「塊になって分かれる現象です。」

萌乃果。
「量子化は、魔法がなくても、現実で起こっています。」

千斗星。
「それを魔法で、自由自在に出すのです。」

姫宝。
「どこにあるのか探せばどこかにあるけれど。」
「どこにあるのかは確率でしかわからない。」

萌乃果。
「位置と動きを同時に追えない。」
「不確定性原理。」
「これが魔法の使用方法ですね。」

天詩。
「この世のすべての物質は、波の性質も持っている。」
「波として進むけれど。」
「粒子の性質もあるから、当たることがある。」
「それは確率です。」

千斗星。
「どんな物質も含めて。」
「自分ですら確率の波にするのが、私達の使う魔法です。」

天詩。
「確率の波は、限りなく高いエネルギーの壁も。」
「厚さが限りなくゼロに近いなら。」
「染み出す。」

姫宝。
「私達の魔法は、冗談みたいな名言。」
「西に移動しながら、東にも同時に存在する。」
「本を読んでいたら、同時に居眠りしている自分も存在する。」
「この応用ですからね。」

襲撃事件は、敵側の敗走に終わりました。

ひとつの巡回で。

八個も偶像を鹵獲していたので。

狙われてしまった。

しかし敵の数が十人くらいと。

本隊にしてはお粗末。

敵は、強奪チームを野放しにして。

偶像を基地に集めさせようとしていましたが。

連携が取れずに、一部が手を出した。

とのこと。

姫宝。
「戦いを見くびるとは。」

天詩。
「彼らは喧嘩と殺し合いを混同しているのかな。」

千斗星。
「とりあいずの賞金は出そうですね。」

天詩。
「要求することのできない者は、生きていくことはできない。」

萌乃果。
「敵はかなりの嘘つき集団のようですが。」
「嘘は下手ですし。」
「悪行も下手ですね。」

天詩。
「偽ることのできない人は、生き方を知らない人である。」

姫宝。
「最もよい虚偽は熱烈である。」

千斗星。
「妖女になって、それは不幸を滅ぼすのには余った力。」

萌乃果。
「不幸を失う者は、十分な利得を得たのに等しい。」

千斗星。
「武器が平気で使われると、何だか物騒です。」

天詩。
「表面だけ平和ですと、不意に大事件が発生する。」
「相手が素人なので、勝率はこちらが九割。」

姫宝。
「武器は、平和の前兆である。」

千斗星。
「また憂鬱症になりそう。」

天詩。
「メランコリア?古代の疾患。」

姫宝。
「賢明な不安は用心を生む。」

自宅に帰還。

一日でけっこうな成果。

夜になりかけている。

姫宝。
「二つの否定は肯定になる。」
「否定は否定を破壊し。」
「そして両者は肯定を作る。」

天詩。
「数キロメートルに互いの自宅があります。」
「今日はお泊りにしましょう。」
「家はやや大きいので。」
「設備はあります。」
「お客さん用の生活用品は整備していますよ。」

萌乃果。
「メンバー結成で、久しぶりに揃いましたから。」
「私もそうします。」

姫宝。
「いつ遠征になっても問題ないくらい。」
「衣服は圧縮して持ち歩いています。」
「今夜は、会議も兼ねて、私も泊まります。」

千斗星。
「私も自由に動ける立場ですので、誘いは歓迎しますよ。」

天詩。
「それでは、少女の頃の話題でも。」
「成人してから初めて、親戚の女性同士で揃いましたからね。」

戦争はむしろ拡大されて。

世界情勢が戦争の話題に夢中になり。

テロリストはニュースにも出されなくなりました。

平和の時代から、戦争の時代に移行する。

単なる捨て駒。

使い捨て。

咬ませ犬。

というのが、数年前に荒らしていた反逆者の評価です。

賞金を何とか獲得して。

ブランドでも買うために。

初日から大活躍でしたね。

英語の成句。

何でも十分によいというものはない。

物事はみな不十分、不完全である。


2


無人の道場。

お菓子を食べている。

互いでシミュレーションして連携を確認。

意外と道場に書籍が落ちている。

門下生が落とした論語。

父親が落としたことわざ辞典がある。

神楽の練習にも許可を出しているので。

この後は掃除をして。

迎える。

午前は連携の確認と。

のんびり雑談。

報酬が高くても。

兼業になっているのは。

賞金が高いためで。

夜の訓練で。

門下生には、同じ魔法使いもいる。

こちらの訓練も引き受けていますね。

特別な兵科は天詩が担当。

天詩が、たまに呼び出されて。

一週間ほど不在になるのは。

山の中にある事務所で。

作戦についての意見を提出したり。

兵法による組織整備に関わっているからです。

定期的に呼び出されては。

帰宅した数日後というもので。

少しだけ忙しい。

憩いのため。

午前は、お茶会。

揃っているメンバー。

興味のある議題を語る。

天詩。
「女性は何々などの考え方は。」
「統計ではその通りでも。」
「個人には当てはまらない。」

姫宝。
「女性と個人は分離できるし。」
「性別と本人も分離できるので。」
「統計に従う必要はない。」

萌乃果。
「統計で女性は何々と語っても。」
「個人には当てはまらない。」
「特定の役割や行動を強要される。」
「理由にはならず。」
「性別による役割は正当化する根拠がない。」

千斗星。
「女性とは何々である、というのは統計ではそうかもしれないが。」
「個人においては、何の役にも立たない。」

天詩。
「男性も同じですね。」

萌乃果。
「すべてに当てはまらない言説を展開する。」
「これは究極の誤謬。」
「究極の誤りと言えますね。」

天詩。
「すべてに当てはまらない以上は。」
「意見や考え方の問題ですよ。」

姫宝。
「ということは、女性とは何々という見解は。」
「誰かの考え方や。」
「意見の問題なんですね。」

千斗星。
「女性は何々とか男性は何々というのも。」
「実際は多数決で作られた失敗の産物です。」

天詩。
「男女も優劣が激しいものですから。」
「個人にも当てはまる言説なんてありません。」

姫宝。
「男性より優れている女性は実例として。」
「豊富に持っていますよ。」

天詩。
「個人で男性よりも優れているのなら。」
「女性は何々という考え方は何でも、根拠がないね。」

萌乃果。
「なぜ女性は何々だと思ったのですか?」

天詩。
「事実なんてありませんよ、あるのは解釈のみです。」

千斗星。
「男だからと言って、特定の考え方を鵜?みにしなくても良いのと同じで。」
「女だからと言って、特定の考え方を鵜?みにしなくても良いのですね。」

天詩。
「性別による能力差なんてありませんよ。」
「あったとしても、統計ですしね。」

萌乃果。
「統計は?つきです。」

姫宝。
「昔の上流階級なんて。」
「女性としての、すべてを手に入れたものです。」

天詩。
「どの国の上流階級も。」
「おおよそ、女性が考えるすべてを手に入れていますね。」

千斗星。
「それに、たまたま悪くなった男女や、たまたま劣っている男女の情報は。」
「それ以外の人々には該当しないか。」
「単なる訓戒として消耗されるか。」
「くらいです。」

姫宝。
「強姦とか、正当化を不可能にするならば。」
「あんたら、交際してないよね?」
「恋人同士ではないのに、なぜ同意していることにできるの?」

天詩。
「婚約者でもないのに、同意していることにはできない。」
「男性の正当化なんて、けっこう雑魚。」

萌乃果。
「弁論家の餌食ですね。」

天詩。
「強姦?互いが恋人か、どうか?違うでしょ?ここで詭弁は完封できる。」

姫宝。
「雑魚をいくら倒しても、肩慣らしにもならない。」

天詩。
「雑魚は雑魚として、狡猾になって対抗してくる。」

姫宝。
「私は真剣勝負をしよう、なんて立ち向かってきた人は。」
「これまで誰もいない所を強調したい。」

千斗星。
「ああ、世人は公明正大の士です。」

天詩。
「善良市民のためであれば、この弁論は私の義務です。」
「耳を貸して頂きたい。」
「こう述べるのは、既成概念を葬るためであって。」
「称えるためではない。」
「人の悪事は死後まで残り。」
「善行はしばしば本人と一緒に埋葬される。」
「性別の区別も同じようになろう。」
「高潔の士である男尊女卑の支持者はこう言った。」
「女性は野心を懐いていたと。」
「そうだとしたら、男性も似たように、悲しむべき欠点だと言うほかはない。」
「そして男女はその報いを受けたのだ。」
「ここに私は民衆の了承を得て。」
「それに男尊女卑の支持者が公明正大の士であり。」
「他の人々も同様、公明正大の人物なればこそ。」
「今こうして真実に向けて語りたいと思う。」

萌乃果。
「一理ありそうですね。」

天詩。
「女性は、常に誠実であり。」
「かつ公正であった。」
「しかし彼らは言う。」
「女性は野心を懐いていたと。」
「そして彼らは公明正大の士である。」
「女性は、男性のように。」
「欲望も汚点も持たない。」
「むしろ、進んで自分を世界に差し出した。」
「女性の態度に野心らしきものが窺われようか?」
「悲惨な世界を見て女性も涙で返事をした。」
「野心はもっと冷酷なもので出来ているはずだ。」
「しかし一部の男性は言う、女性は野心を懐いていると。」
「そしてその男性達は公明正大の士である。」

姫宝。
「静かに、何でも聞こうではありませんか。」

天詩。
「女性は男性のように、多くを求めたことがなかった。」
「程よくを知っていて、誘惑にも丁寧に断った。」
「しかし一部の男性は、反対のことを常に望んできた。」
「これが野心を懐いていたと。」
「そしてもとより、そう訴える男性達は公明正大の士である。」

千斗星。
「事の次第を考えてみると。」
「女性は途方もない濡れ衣を着せられてきたのですね。」

天詩。
「私は何も男性の言い分を否定せんがために言うのではない。」
「ただ自分の知っていることを述べんがために。」
「こうして話しているのです。」
「もちろん、それだけの理由があるからです。」
「ああ、今や分別も野獣のもとに走り。」
「人々は理性を失ってしまったのか。」

千斗星。
「そうなるかな、すると、この後にもっと悪い奴が出てくるだろうね。」

萌乃果。
「野心などなかったことになるね。」

姫宝。
「こいつは、誰かが贖わないといけないね。」

千斗星。
「なにが公明正大の士ですか、下らない。」

萌乃果。
「一部の男性が悪党ですか。」

姫宝。
「公明正大に怯える人々なんですか。」

千斗星。
「こんな重大な事案が、道場の広間で。」
「お菓子を食べながら上演されるとはね。」

姫宝。
「動画を撮っているのですよ。」
「公開するらしいのです。」

千斗星。
「あれ?私達の任務って、片手間に出来ることなの?」

天詩。
「少なくとも、お菓子を食べている暇はありますね。」

姫宝。
「これから、どんな戦闘があるのか分からないのに。」
「お菓子を食べて、上演ですか。」

萌乃果。
「けっこう豪華な演目だと思います。」

天詩。
「けっこう練習したんですよ。」

千斗星。
「悪いとは言ってはいません。」

萌乃果。
「少しは観客を入れるべき演目だと思います。」

姫宝。
「動画撮影、もったいない用途に使わないで。」

千斗星。
「一応は、私達の感想も収録されていますからね。」

天詩。
「こんなんで、期日に間に合うかな?」

文武両道は武士の必然。

道場の書庫には。

膨大な本が保管されています。

併設された書庫は。

基本は立ち入り禁止。

書庫では、希少本や高価な本が揃っていて。

悪書はすぐに捨ててしまう。

種類が豊富で、喜ぶ一同。

しばらく籠って読書しようと考えてしまう。

心理学の本を手に取る。

天詩。
「心理学でその人の考えを読もうとしても。」
「本人の癖や習慣でだいぶ違ってくるので。」
「目安くらいにしかならないよね。」

萌乃果。
「心理学でも種類は多くて。」
「ひとつだけの心理学を少し知ったくらいでは。」
「まるで通用しません。」

姫宝。
「幾つかのパターンくらいは、扱えますが。」
「ビジネスで心理学は多用されています。」
「上司と部下の対人関係まで。」
「心理学で用いられています。」
「優れた上司や会社に出会えば。」
「心理学を鍛錬した形跡はありますね。」

千斗星。
「会社で心理学を少しでも習得していると。」
「大きく形成を変えることもあります。」

天詩。
「よくあるのは。」
「叱る。」
「それと。」
「怒る。」
「この区別がついてないとか。」
「基本も知らずに世渡り出来たら。」
「それはまぐれですね。」

姫宝。
「そもそも噂になるのは。」
「素人が習ってもいないのに繰り出すもので。」
「習わないと、心理学は少しも把握できません。」

萌乃果。
「使われている心理学が、どこの分野なのか。」
「明らかにする必要がありますね。」

千斗星。
「心理学でも、あまりにいろいろ分類があるので。」
「網羅はできませんが。」
「通常、学生時代に何年もかけて習うとか。」
「長年の勉強が欠かせませんね。」

天詩。
「アドラー心理学は個人心理学ですが。」
「私が得意な方ですね。」
「他の心理学の難易度は高い。」

千斗星。
「そんなものですよ。」
「全部は分からないのですし。」
「有効な状況で成果が出ればよろしい。」

天詩。
「現実に影響するのは応用心理学ですからね。」

萌乃果。
「基礎心理学は別系統です。」

天詩。
「応用心理学には。」
「臨床心理学、犯罪心理学。」
「教育心理学、宗教心理学。」
「これらがあります。」

萌乃果。
「基礎心理学は。」
「実験心理学、認知心理学。」
「学習心理学、発達心理学。」
「これがあります。」

姫宝。
「応用心理学は、基礎心理学で得た結論を。」
「現実の問題に活用します。」

千斗星。
「基礎心理学は、実験によって、人の心理を導き出します。」

天詩。
「俗にいう、心理学は、すべて基礎心理学の話になります。」
「玄人は、場面に合わせた心理学を選択しますので。」
「心理学の認識には、やや誤解がありますね。」

千斗星。
「良書を確保するか、どうかで、学問も左右されます。」

姫宝。
「頭の悪さの度合いに応じて、愚書の数が増える。」
「古本屋の半分以上は意味のない書籍ですからね。」

萌乃果。
「ショウペンハウエル読書について。」
「くらい読まないと、あっさり馬鹿の仲間です。」

次はその地下にある武器庫。

一応は真剣を置いてある。

鍵があるので、開錠する。

昔の槍や西洋の刀剣。

日本刀まで揃っていて。

困った時は、必要な武器を取る予定になる。

短刀は、武士の娘に与えられた護身用の武器。

これはたくさんある。

この家は昔、国司の館で、その後さらに出世している。

とのこと。

拝見。

天詩。
「相手の企図を挫くのが勝利の条件。」
「相手は企図を達成できなくなるので。」
「達成できない以上、相手は敗北になる。」

姫宝。
「プライド通りにしようなんて無謀な挑戦も。」
「プライドが通らないと敗者になる。」

萌乃果。
「相手の企図を挫くので、必要な行動は制限されます。」
「こうなるとけっこう楽ですね。」
「これが合理的な戦い方ですしね。」

天詩。
「剛強の力は、何でも力任せで。」
「勢いに頼り過ぎている。」
「剛強の力は安直に突っ込むだけ。」
「柔弱の力は。」
「とにかく戦い方が上手で。」
「受け流し、跳ね返しを多用する。」
「強いとされる力を逆手に取った動きがある。」

千斗星。
「柔弱の力はコントロールが簡単ですが。」
「そもそも剛強の力を基本に成り立つので。」
「適当に名乗るだけでは、習得できるかは疑わしい。」

天詩。
「剛強は手玉に取られて。」
「動きも読まれて、折られるだけですね。」

千斗星。
「柔弱の力は、他にも影響します。」

天詩。
「平時なら、剛強の力は暴走しがちで。」
「柔弱の力は隠し持てますね。」

姫宝。
「世間でよくあるのは、中途半端な戦闘力というもので。」
「あんな腕前で、よく生き延びられたものですね。」
「臆病者が必死になっていたりすると。」
「戦闘が怖いのなら、戦わなければいいのに。」

萌乃果。
「それは無謀なだけです。」
「怒りに任せると、戦い方が下手になり。」
「とにかく無謀になります。」
「怒りでの戦闘は破滅します。」

姫宝。
「セネカも、怒りに任せた軍隊は無謀になるだけ。」
「という見解を述べていますね。」
「怒りでパワーアップなんてものはない。」

天詩。
「発見したのは。」
「空手道場で。」
「強いと名乗っている奴を連れてきて。」
「何も知らない市民と練習試合をさせると。」
「いい勝負になる。」
「というもの。」

姫宝。
「どう贔屓目に見ても。」
「強いと名乗るだけでは強くならない。」

萌乃果。
「見栄を張っているのですよ。」
「そうしないと気違いになる人々ですから。」
「そのくらいは容赦しましょう。」

天詩。
「何か強いられてのことなら。」
「寛大が大事。」

千斗星。
「優しさよりも寛大の方が価値がありますね。」

天詩。
「自分の力だけ知っていて。」
「相手の力を知らないとなると。」
「勝率は低くなる。」

千斗星。
「百パーセント自分の力なんてないのですし。」
「八割自分の力で、二割は謎。」
「というのが本心でしょう。」

姫宝。
「どこまでが自分の力なのかは分かりません。」

天詩。
「人が一人で山を動かしたり。」
「地形を変えたりできないように。」
「そして人は自分に対して敗北して落ちるように。」
「自然を前に、人は何もできない。」
「ここまで知るのは勇者の特権。」

萌乃果。
「私は臆病者ではないので。」
「都心に行くと、誰もが論理にかなっていると。」
「そういう前提を持って歩いています。」
「何か質問は?」

姫宝。
「そうでなかったら、厭世的になるよ。」

天詩。
「無知から悪が生まれるので。」
「無知ではない市民がいるでしょう。」
「という前提を持っています。」

千斗星。
「リサーチするまで分からないと思うけれど。」
「不合理な人間なんて、いるとは思えない。」
「いるとしたら、その人は無知になって悪になっている。」

のんびり確認すると。

一応は物資も武器も揃っていて。

猟銃まで貸し出せるという状況で。

補給は簡単ですね。

衛生兵がチームにはいないので。

負傷すると、辛いというのは認識しました。

確認は終了。

天詩。
「次回の巡回は、次の金曜日にしましょう。」

千斗星。
「空いてますよ、そこから数日。」

萌乃果。
「探偵の業務も、歓迎されて、休んでもいいと言われました。」
「活躍すれば、事務所を売り込む条件付きですけれどね。」

姫宝。
「勲章でも貰えれば、家宝にするとか言われています。」

千斗星。
「死ぬことは許可できない、と両親に命令されています。」

萌乃果。
「最前線は、男性の魔術師が占領して入れませんよ。」
「満員な所に、参加する余地はありません。」

天詩。
「それでは、今日は会議だけで。」
「今日も偶像パワーで現行犯が暴れていますね。」

萌乃果。
「製造元が無くなったのに、宗教カルトが作らなくなったのに。」
「むしろ在庫が放出されて、安売りされている様子ですね。」
「可能な限り数を減らしましょう。」
「今は、偵察からの情報提供は忘れずに読むだけです。」

忍者と呼ばれる魔法使いの同類が、各地で偵察していて。

有効な情報を送信していますので。

推理して探すだけです。

長い期間で数を減らせば、荒らしも弱体化するため。

そういう契約なんですね。

一時期、数千人にもなった兵数は。

激減して、人材不足に悩むようになりました。

今後は、一部の世襲のみになるようで。

技能を、そうでない者に模写する仕事も開始されています。

激務でも平気なのは、君主論でも語られる通り。

歴史書を読んで精神の訓練が出来ているためで。

主意的で、狂気があるため。

英語の諺。

災害が大きければ、大きいほどおもしろい。


3


農村。

化け物が出て。

駆除の依頼。

どうやら。

旧反乱軍が持ち込んだもので。

輸入して野に放つ。

これを繰り返して。

害獣になったもの。

大型の虎と大型の熊の二種類がいます。

生物兵器でしょうね。

廃棄された基地があり。

洞窟を拡張したもので。

そこに、農民から通報があって。

確保に行っています。

自動車の中では。

長距離移動のために。

雑談。

天詩。
「悪いものを受けた人へは。」
「??責ではなくて。」
「悲しみを向けるものです。」

姫宝。
「どう考えても。」
「悪いから悪くなったという。」
「支離滅裂な言い分は。」
「発言者自身も悪の一部です。」

萌乃果。
「本人の責任という言い分も。」
「発言者も悪の一部です。」
「グルになっているだけ。」

千斗星。
「なので、悪い目に遭った人へは。」
「なるべく悲しみを向けるのです。」
「なぜか被害者の言い分を潰そうとする。」
「悪賢い連中もいますから。」
「戦いが開始された人々の足を引っ張るのは。」
「意味もなく敵対しているだけですね。」

天詩。
「簡単なのは、摂理を否定するように心がけること。」
「無意識に摂理が何とかしてくれると思い込むので。」
「悪だと思ったら消さないといけない。」
「なんて信じ込んでしまう。」

姫宝。
「摂理を否定するだけで、紐づけられた数々の空想が。」
「崩れ落ちていきます。」
「同時に、自分の力で対処するなり。」
「無視するなり。」
「そのうち、考えていた摂理とは違う成り行きで。」
「悪党が滅亡していたり。」
「悪党が勝利しようとした予定が。」
「すべて潰されているとか。」
「自分が主体で見ない分。」
「対策も読めてきます。」

萌乃果。
「摂理に頼るせいで、敗北を経験するかと。」
「悪しきものしか見ないのは。」
「問題があると思われる。」

千斗星。
「この野郎、摂理が何とかしてくれるからな。」
「なんていう発言はナンセンス。」
「なのです。」

天詩。
「摂理に任せておけば問題ない。」
「という発言もナンセンスですね。」

千斗星。
「何かあったら摂理のせいにするのも面白いですよ。」

姫宝。
「悪しきものが、飛んで火にいる夏の虫。」
「なんてことになって。」
「結局は最後まで残っていなかったり。」
「それまで自分が手を出したらまずかったり。」
「悪が転倒した瞬間を狙えたり。」
「無暗に戦っても悪しきものには勝てませんが。」
「悪しきもの全般が転倒した瞬間なら。」
「弱者でも悪しきものを虐めることができます。」

天詩。
「逆に言えば、悪しきものを駆逐できないと。」
「摂理のせいにして。」
「責任を取らせるのも面白いですよ。」

千斗星。
「まずは依存から離脱することですね。」
「悪いものばかり見過ぎです。」

萌乃果。
「摂理は宿命論みたいなものを、すべて包括しています。」
「なので、否定すれば、有利になります。」

天詩。
「もし、悪いものしか見えていないのなら。」
「自身も悪の一部になるのは目に見えています。」
「善なるものしか見ないようになれば。」
「良いものの一部になりましょう。」

担当は、隣の県と自分の県だけなので。

チームで、地域別に担当が存在して。

円滑に活動できるように整備されていますね。

噂の農村に入場。

田園都市で。

端っこの農地に。

虎と熊が出没するので。

猟友会が待機していました。

中には熊撃ちの名人がいて。

挨拶すると。

噂の洞窟まで一緒に移動します。

熊撃ちの名人は。

通算、二百頭の熊を仕留めているので。

今度は虎を撃ち殺そうと。

手慣れた様子。

山道に入りますが。

討論は続行。

天詩。
「なぜ今まで通り偽物が出ると思ったのか。」
「時に、本物が揃って登場するじゃないですか。」

萌乃果。
「文学でも、偽物ばかり出ませんね。」

天詩。
「平凡な出来事を、そのまま文章にすれば。」
「それが文学などという考えは。」
「間違っている。」

萌乃果。
「犯人を設定して。」
「調子に乗る奴をすべて封印すれば。」
「それが平和なんて考え方は間違っている。」

姫宝。
「常識を引き合いに出すのは。」
「やはり愚かですよね。」

千斗星。
「常識とかは、反論に脆弱ですね。」

天詩。
「常識ほど、反論に弱い弁論はありませんね。」

萌乃果。
「常識なんて。」
「一部の人がそう言っているけれど。」
「私には当てはまらない。」

天詩。
「あっさり論破されたり。」
「反論されて無効になるのが常識なんですよ。」
「脆弱な論証を頼りにするなんて。」
「気の毒ですね。」

姫宝。
「常識を取り除いて続行。」

千斗星。
「そもそもですね、他人の言い分を封じておいて。」
「常識に従えなんて考え方は間違っている。」

萌乃果。
「敗者にも発言する権利があるくらいですしね。」

天詩。
「言い分を無視したり、そもそも物が言えなくして。」
「同意したことにするのは。」
「寛大さなんて期待できないよ。」

姫宝。
「そういう系列の奴は、自分が他人を懲らしめる立場であると。」
「勝手に考えているようですね。」

天詩。
「まずは言い分を揃えてから。」
「でないと、討論ではなくて。」
「単なる殺し合いです。」

姫宝。
「喧嘩がしたいのなら、相手に物が言えない立場に。」
「追い込んでから、殴り合えばよろしい。」

千斗星。
「数人の敵に囲まれるだけで、そいつは駄目でしょうね。」

萌乃果。
「無駄に敵を作って、自分で作った敵を潰していくのは。」
「自然発生した敵を撃破する三倍の暴力が必要ですね。」

姫宝。
「敵はひとりでも多過ぎる。」

天詩。
「数人の敵に囲まれて勝利できる人間なんて。」
「いませんよ。」

現地に到着。

猟友会が虎と大熊を討ち取ろうと展開する。

自動車の近くで雑談をしている。

そこまで余裕があるチーム。

いきなり探しても見つからないので。

まずは準備。

天詩。
「私は神々の穏やかな一面よりも。」
「荒々しい一面を多く受け継いでいます。」

姫宝。
「あなたの基本は電光石火ですからね。」

萌乃果。
「動きが速くて、ただ、持久力が低いような。」

天詩。
「消耗は早い方ですね。」
「電光石火は信じられない速度で成り立ちます。」
「計画から行動までが早くて。」
「結論も素早く出します。」
「どんな状況でも優位になりますし。」
「持久力は、習慣になっている。」
「電光石火に慣れることで。」
「後からついてきますよ。」

千斗星。
「偶然では得られないものですね。」

天詩。
「偶然がもたらした能力や結果に。」
「依存するのが変だと思います。」

萌乃果。
「神々の決定は、批判できないからですね。」

千斗星。
「批判の余地さえないですね。」

姫宝。
「偶然は、あらゆる結果を正当化する。」
「口実にはなりませんね。」

萌乃果。
「やはり、摂理に対する信用は。」
「失われたほうが。」
「何でもうまく行きますね。」
「かえって摂理の信頼は。」
「奪われた方が何でも結果が良い。」

天詩。
「神々は、荒々しい一面と、穏やかな一面と。」
「あります。」
「どちらが出るかはその人次第です。」
「荒魂が祀られている神社もありますが。」
「特別な場所を除いて、穏やかな一面を見せられます。」
「二つ、どちらでもいいので、それに感化されると良いのです。」

姫宝。
「お宮では、神聖な部分に感化されますからね。」

萌乃果。
「地域のお宮は、邪悪な者は、あまり近寄れません。」
「神聖なものには、邪心のある者は近寄れません。」
「何度も、さりげなく入れるのなら。」
「邪心はないと見られます。」

千斗星。
「あなたの裁判官が神様ならば。」
「あなたを正当に批判できる人はこの世にはいません。」
「霊験で電光石火を得たのなら。」
「それを有効活用するのが道理ですね。」

天詩。
「公義という言葉を知っているだけでよろしい。」

萌乃果。
「公に果たすべき義務、ですね。」

千斗星。
「公に対して果たすべき義務、道義。」

姫宝。
「そこは国語辞典にて。」

天詩。
「公義。」
「元々は新約聖書の便宜上使用された造語で。」
「今は掲載されていない場合があります。」
「意味は、ほとんど似通っています。」
「昔の国語辞典には採用されていました。」

歩いて移動。

ここで無言になる。

洞窟の入り口。

遠目で化け物を確認。

望遠鏡で捕捉している。

かなりの距離から先制発見。

大きな虎を発見。

続いて、背後から大きな熊が接近しているものの。

草木で相手からは見えない。

待ち伏せ。

猟犬がおびき寄せて。

こちらに誘導した。

短刀を抜く。

ついに目の前に来る二頭。

天詩。
「恨みはないけれど、覚悟しろ!」

千斗星。
「気の毒に、今、解放してあげますからね。」

姫宝。
「人間に歪められた存在、私が、修正してあげます。」

萌乃果。
「虎さん、熊さん、もう後の事は考えなくてもいいからね!」

短刀で一気に切り刻む。

飛びながら。

集中攻撃にて。

熊は、あっという間に目を刺されて。

のたうちまわる。

そのまま短刀で、次々と刺して。

熊は死んだ。

続いて虎が追いかけられて。

こちらに来る。

いきなり。

顔の辺りを短刀で薙ぎ払って。

虎の首が飛んだ。

猟友会は勝どきを上げました。

チームは脅威を排除して洞窟に侵入。

農民が埋めてある場所を少し掘り出して。

化け物の偶像を発見。

鹵獲に成功。

天詩。
「これなら、ノルマは達成できそうですね。」

萌乃果。
「金の子牛の像を確保すれば、これ以上の見返りですね。」

千斗星。
「そこそこの獲物なら、けっこう確保できるものですね。」

姫宝。
「旧反乱軍が手強い訳ですよ、偶像は奇怪な力を放っていますし。」
「こんなもの使っていたんですね。」

猟友会は。

虎と大熊の死体を持ち帰ろうとしている。

メンバーはそのまま退場。

いつもの小牧基地にある倉庫まで輸送。

連絡。

一定の成果があるので、報酬が支払われました。

天詩。
「賞金稼ぎにとっては、嬉しい金額ですね。」

姫宝。
「まとまったお金が手に入る、しかし激戦の可能性は常にある。」

萌乃果。
「今日のように、凶暴な化け物とも戦いますからね。」

千斗星。
「旧反乱軍の崩壊で、仕事が減っていますし。」
「美味しい仕事は、特殊な戦士にしか回ってきませんね。」

今回はここで解散。

自宅に置いてある各自の自動車で。

帰宅して行く。

こういう任務がこなせるのは。

華族の構成員が。

そもそも戦いを求める性格を。

一貫して持っている。

同類の集いであることの影響です。

特殊な兵科は、外なる敵と、内なる敵と。

それぞれの敵の対処能力が高く。

登録せずに隠れている魔法使いもいますし。

人間が自然科学だけではなく。

人間の一部が魔法を持ったという。

人間がさらに力を持ったことを意味しています。


4


法律は大いに君の味方をするだろうが。

公正さはほんの少ししか得られないであろう。

スーパー偶像パワーで暴走する敵を発見。

農村地帯。

村長が暴政を敷いていて。

これは偶像パワーであると確認。

異常なパワーを持つ人物は目撃されて。

通知が来る。

たまに本物の偶像を持っているので。

今度のは強力な偶像を鹵獲できそう。

県の外れにある小都市にいるので。

いつもの通りに自動車で移動です。

討論をしますが。

軍神アテナの教え通りに。

力と思慮は両立していないと。

強くはないのです。

釜の神ヘスティアは処女神。

狩猟の神アルテミスも処女神。

軍神アテナも処女神。

ギリシャ神話は模倣に適していますね。

今は哲学の話題。

天詩。
「主意主義はアウグスティヌスの哲学。」
「中世哲学において。」
「グノーシス派とテルトゥリアヌスの対立から。」
「成立しています。」

姫宝。
「それはあなたの意志ですか?」
「それは、そもそもあなたの意志なのか?」

萌乃果。
「あなたは、あなたの意志で決定しているのですか?」

千斗星。
「本当にあなたの意志で選択しています?」

天詩。
「自分の意志で動いているのか、考えてみる必要がありますね。」

姫宝。
「善を選ぶのも、悪を選ぶのも、その人の意志です。」

天詩。
「おや?善を選んだのは本当に本人の意志ですか?」

萌乃果。
「それでは?本人が悪を選んだのは、本当に本人の意志ですか?」

千斗星。
「主意主義では、どれも自分の意志です。」

天詩。
「犯罪者は自分の意志で悪事をした、とも考えられます。」

姫宝。
「加害者は、自分の意志で悪事をしました。」
「被害者は、自分の意志で治療できます。」

千斗星。
「加害者は、自分の意志で滅びます。」
「被害者は、自分の意志で報復を行えます。」

天詩。
「自分の言動、行動は、その人の意志であると考えられます。」

千斗星。
「本人の意志で、どうにでもなりませんか?」

天詩。
「私が知る限り、意志の力は最強です。」

萌乃果。
「元々は、エピクテトスが、私からはいかなる意志も奪えないと。」
「公開した所から、拡大されて、自由意志になりました。」

千斗星。
「どんなに卑しい者からも、その意志は奪えないよ。」

天詩。
「後に、生きようとする意志が争いを生むと批判したのは。」
「ショーペンハウアー。」

姫宝。
「生きようとして、他人から奪ったり、殺したりすると。」
「それは禁断の果実と同じ結果です。」

天詩。
「信仰の根拠は、自由意志ですね、これは一貫しています。」

千斗星。
「意志は奪えないので、意志で良くもなり、悪くもなります。」

萌乃果。
「偉業をするのも禁忌をするのも、本人の意志に基づきます。」

天詩。
「動機論は、本人の意志に基づく、というものですね。」
「犯罪者は、動機論が自らの意志であること、これは間違いなく。」
「英雄は、人間の理解を超えている意志によるもの。」
「動機論は、必ず本人の意志です。」

姫宝。
「意志は、知性や感情よりも有利です。」
「常に、知性と感情よりも、意志が圧倒します。」

天詩。
「特に、知性よりも優位なのが意志というのは。」
「どこでも語られています。」

姫宝。
「決意で、とんでもない力が生まれることは体験としてあります。」

千斗星。
「いかなる力の中でも、最強ですよ、意志の力は。」
「決意が、自分の限界をあっさり超えて。」
「超自然的な力を発揮するほどです。」

萌乃果。
「中世哲学は、プラトンの引用もあります。」
「哲学と神学が融合しているので。」
「近代哲学までの歴史は。」
「神学が主題とも言えますね。」

姫宝。
「ギリシャの哲学者と、ローマの哲学者の中で。」
「キリスト教が認められたので。」
「神学を含んでいるのです。」

天詩。
「知性を過信しているだけの、浅い歴史ですけれどね。」

姫宝。
「なぜか知りませんが、知性の過信が酷いですね。」

千斗星。
「知性こそすべて、なんて訳の分からない台詞が出るかも。」

萌乃果。
「何でも知性に訴えるのは、ちょっとまずいかと。」

現地に入ると。

村長の家を警戒して。

近寄らない市民。

国家が整備した交戦規定を確認。

天詩。
「この村の村長が怪しいと。」

市民。
「そうなんですよ、やたらに規則は破るし。」
「野蛮なんです。」

姫宝。
「村長は旧反乱軍の兵士ですよね。」

市民。
「一時的に参加はしていたらしいのです。」

萌乃果。
「後は、戦闘の口実を作るだけですね。」

千斗星。
「隠し持っているので、外れになると、まずいです。」

天詩。
「強盗みたいに押し入るのは、まずいですからね。」

市民。
「私が、何とか侵入して、偶像を盗みますから。」
「確認できたら、持って行ってください。」

天詩。
「農民との連携ですね。」

市民。
「あの人は、頻繁に暴れるので、口実は作れるかと。」

千斗星。
「なるほど、武器を持っていたら、倒す理由になるね。」

市民。
「それが持っているんですよ。」

姫宝。
「何とか確認できないかな。」

市民。
「農民一同で、お酒に誘った隙に。」
「偶像を持ってくるので。」
「それを持ち去ってください。」
「そこで確認が取れますし。」

農民と会話していると。

扉から斧を持って。

村長が乱入。

一同、散開。

外に出ようとする。

壁を壊したり。

机を投げたり。

扉を破壊しながら追いかけてきた。

開けた場所。

薪割の斧を豪快に振り回すため。

相手の失敗を誘うように。

射程外で挑発。

一撃離脱を繰り返す。

相手は痛覚が麻痺しているものの。

村長にラグビーの反則タックルが直撃。

続いて、木製の棍棒で殴打すると。

棍棒が破損した。

さらに、村長を掴んで放り投げると。

倒れた所を思いっきり踏みつけた。

村長は何も出来ずに崩れる。

近くにあった岩石を放り投げると。

村長の足は潰れて。

動かなくなった。

村長を撃破。

天詩。
「まさかの先制攻撃ですか。」

千斗星。
「偶像を破壊すると、こいつは崩れ落ちますよ。」

姫宝。
「戦闘不能な村長は、無視して、持っている偶像を奪いましょう。」

萌乃果。
「勢いの割には、あっさり倒せましたね。」
「張子の虎。」

市民。
「私らは、村長の家から偶像を持ち去るので。」
「後始末はよろしく。」

警察官が来るものの。

部隊がいるので、村長を連行するだけで。

チームには干渉しない。

農民が家宅に侵入して。

強力な偶像を奪い取って来たので。

化け物の偶像を確認しつつ。

鹵獲。

青年が後から報告してくる。

若者。
「実は、工場の跡地に、何かあるんです。」

天詩。
「本当ですか?偵察にはその情報がありません。」

若者。
「たまたま見つけたんです。」

天詩。
「行ってみましょう。」

姫宝。
「虚偽の報告では?」

千斗星。
「一応は調べましょう。」

萌乃果。
「ある意味では情報戦ですからね。」

近くにある工場跡地に移動する。

中に入ると。

どうやら地下にあるようで。

案内される。

しかしいきなり。

青年が催涙ガスを投げてきたので。

迎撃して、散開した。

若者。
「僕の罠に気づいていたの!?」

天詩。
「なんのつもりですか。」

若者。
「頼み事があったので、捕まえようとしていました。」

姫宝。
「おや?白状しましたね?」

天詩。
「そんな安っぽい攻撃なんて、当たるものですか。」

千斗星。
「動きが読まれているのに、どうやって攻撃を当てるおつもり?」

萌乃果。
「さて、あなたはどこの所属ですか?」

若者。
「実は、僕を虐めて欲しいのです!」

天詩。
「はい?」

若者。
「虐めて欲しくて、頼みます!痛めつけてください!」

天詩。
「うわっ!マゾヒストじゃないですか!」

若者。
「僕を虐めて!こんな素敵な女性にいろいろやられたい!」

天詩。
「嫌です、あなたの趣味のために、こんな所に来たんですし。」

姫宝。
「拒否します、何も催涙ガスなんて投げることはないのに。」

千斗星。
「敵ではないにしろ、攻撃しないでください。」

萌乃果。
「自分の欲望のために、捕虜なんて考えないでください。」

若者。
「嫌だ!僕は満足のためにやったのに!」
「拒否されるなんて嫌だ!」

天詩。
「お前、ちょっと!何をしているの?」

若者。
「いいじゃん!減るものではないし!」

マゾヒストの青年。

拒否されて自分を燃やしてしまい。

自滅。

近くの水瓶に突っ込んだので。

鎮火。

さすがに、救急車を呼んで。

マゾヒストの青年は搬送される。

敵ではないけれど。

攻撃してくる相手に遭遇した。

天詩。
「敵対していないのに。」
「自分から敵を作るのは。」
「既に間違っているね。」

姫宝。
「自分から敵を作らなくてもいいのに。」

千斗星。
「敵という存在を、多分、何も知らない。」

萌乃果。
「出会えば、戦闘になるのが、敵対者ですからね。」

天詩。
「自分の欲望のために、仕掛けるなんて、複雑な感情です。」

姫宝。
「いくら性的に見ても、油断すれば、私達に殺される。」
「無謀な輩は、戦いの場には、そこそこ出てきますね。」

千斗星。
「まぐれでも期待していたのでしょうよ。」

天詩。
「実力で勝とうとしない相手は、敗北が相応しい。」

千斗星。
「勝利は必要なものですが、執着するのは筋違いです。」

姫宝。
「勝利だけを目的に、争い続けるのは愚かですね。」

千斗星。
「ある目的のためには、勝利が必要です。」

萌乃果。
「目的のない勝利は、どう使ったらいいのか、いつも分かりません。」

救急隊員に任せて。

帰還することに。

今のところ、日帰りの作戦が続いています。

早朝から出発すれば。

夕方には達成して帰れるんですね。

拠点としている道場に帰還。

各自の自動車は駐車されています。

複雑な感情を抱く市民と。

鎮圧に走る傭兵。

対テロ戦争。

今の所は順調。

道場で、戦果を確認しつつ。

休息。

天詩。
「後天的なもので、先天的なものは。」
「いくらでも覆される。」

姫宝。
「それなら、先天的なものは、後天的なものに。」
「すべてを譲るものですね。」

千斗星。
「そうでないと、先天的なものは?つきですね。」

萌乃果。
「後天的なものに権利を譲らない先天的なものは。」
「最初から、間違いだらけですね。」

天詩。
「哲学とは?」
「気軽に読み進めても良い。」
「お手軽な、教養。」

姫宝。
「気の利いた内容ばかり書いてある分野ですね。」
「現実に影響するばかりか。」
「どこでも置いてあり、気軽に読める世界の内容。」

萌乃果。
「知性の説明書が哲学とも言えますね。」

千斗星。
「こんなのがこの世にあるんだ、という一覧表です。」
「それを信じても何の害もない。」

天詩。
「功利主義は、幸福の追求を基盤にしたのに。」
「幸福の内容は規定していません。」
「幸福の内容は、共同体ごとに決まっているとか。」
「当事者が決めることであり。」
「普遍的に言えるとしたら。」
「幸福の実現をいかに操作するか。」
「という点だけとした。」
「功利主義のやり方は、巧妙で、やや狡猾です。」

萌乃果。
「しかし、真理とは何でしょうか。」

千斗星。
「真理は、試されたりして、無敵を誇る状態ですね。」

姫宝。
「真理を試せば試すほど、真理を目撃する。」

天詩。
「真理は、試されることを好む。」

萌乃果。
「実際、知性は世界の半分を占めますからね。」

姫宝。
「いくら頭が良くても、哲学が理解できなかったら、単なる間抜け。」

天詩。
「勉強がいくら得意でも、哲学が無理なら、優等生なんてその程度。」

千斗星。
「勉強で教える教科以外の大部分を、哲学が占める。」

天詩。
「哲学とは、この世の説明書。」

萌乃果。
「ならば、発見者と、それを操る実践がありますね。」

天詩。
「未だに、哲学が何を目指しているのか、論争が続いています。」
「決着がつかないんだと思います。」

姫宝。
「哲学は何かという問いは、多分、決着がつかないように出来ている。」

古代カルタゴの将軍、ハンニバルの予言通りに。

内側の敵に苦しむようになった世界情勢。

外なる敵との対戦の最中。

近年、内なる敵に脅かされる市民生活。

仮に、世界に戦争が無くなったら。

大規模な内なる敵に脅かされ。

新手の戦争に突入するでしょう。

内なる敵の駆除を担当している以上は。

きちんと内なる敵の撃破を発表しないと。

支持は得られません。

華族が設立されたのも。

元々は、やがて来る内なる敵への対抗手段なのです。

内なる敵は、隠れていて、表には出ませんが。

確実に、平和を消し去ります。

外なる平和と内なる平和。

これを確保するのは。

古代ローマがもたらした実例です。


5


敵から奪った利益。

稀に敵が本当の事を言う場合があり。

敵を利用して、利益を得る。

敵の動向から、自分が知らない情報を得られる。

特に、見落としを、敵はけっこう指摘する。

敵は自分に利益を提供する引き立て役であり。

敵が、わざわざ見つけ出した、自分の秘密を。

自分で確保して、優勢に繋げてしまう。

つまりは、都合の良い情報を突き付けてくるので。

その情報を取得して、敵を捨ててしまう。

プルタルコスのエッセイではその方法が解説されている。

最近、敵から盗み取った利益の中で。

謎の手品があり。

個人に仕掛けられる。

道場にて。

シミュレーションを開始。

現代の戦術では。

任務を受注すると。

シミュレーションをして成否を判断。

計画まで練った上で。

ようやく行動する。

道場にて、会議。

天詩。
「ユークリッドの見出した五の公理。」
「公理とは、二点を通る直線は一つしかない。」
「のように、証明不可能ですが、真であることが明らかなこと。」

姫宝。
「それを引き合いに出せば。」
「手品があるだけ。」
「人生の手品は、証明不可能ですが、真であることが明らかです。」

萌乃果。
「悪いものを受けた人ほど、手品を複数食らっており。」
「それは証明不可能です。」
「真であることは明らかですが。」

千斗星。
「良いものは、どちらかと言うと奇跡ですし。」
「不思議の分類ですね。」
「生涯に、手品を発見したら。」
「ユークリッドの見出した五の公理が役に立ちます。」
「証明不可能なのです。」
「しかし真であることは火を見るよりも明らか。」

天詩。
「手品の内容なんて、証明不可能です。」
「話しても誰も信じない。」
「つまりは、証明不可能。」
「しかしながら、真であると。」
「自分からは見えているものです。」

姫宝。
「他人に言った所で、証明できないように作られているのが。」
「手品です。」
「そこまで計算して仕組まれているのです。」

萌乃果。
「他人に告発しても、他人が信じないように。」
「手品が仕組まれていて。」
「解けないようになっていますね。」

千斗星。
「本人からは、手品が見えているのに。」
「いくら説明しても証明不可能。」
「真実としては、見え透いているのに。」
「他人だけは信じない。」

天詩。
「生涯の手品も、公理を引き合いに出せば。」
「打ち破ることができますね。」
「人間の力では突破できないだけで。」
「神々の力を借りれば、突破できる。」

萌乃果。
「手品と暴露できる時点で。」
「もはや意味を失っているかと。」

姫宝。
「凡人に助けられて、手品が成功するだけですね。」

天詩。
「孫子の兵法とか戦争論を読んでいれば。」
「自分に仕向けられた手品くらい。」
「容易に判別できますよ。」

千斗星。
「最後に、仕掛けた奴を倒すことになりましょう。」
「報復とは、そこまでの結末になります。」

姫宝。
「向こうが手品なら、こちらは奇術師。」
「さらにはイカサマやインチキを繰り出す。」
「手品には手品で返す。」

天詩。
「そうすれば、いよいよラスボスを見つけ出して。」
「直接叩いて、倒すだけですね。」
「これで、悪循環は撃破できます。」

萌乃果。
「手札をすべて読まれているのに。」
「どうやって続行するおつもり。」

天詩。
「手品なんていくらでも続行しなよ。」
「どうせ失敗すると思うけれどね。」

姫宝。
「手品が初めて失敗したね。」
「もっと繰り返すだろうけれどね。」

千斗星。
「手品はもっと準備した方がいいよ。」
「また人が死ぬためにね。」

萌乃果。
「嘘をついた、手品はそんなにうまくやっていないね。」

最近は、キャンピングカーを使用して。

巡回していますね。

支給品でもあります。

戦闘で破損しても修理する係がいて。

キャンピングカーは、幅広く使われています。

簡易的な基地になるからですね。

最近の運転手は交代。

天詩。
「雰囲気を読めとか。」
「社会心理学では。」
「極度に雰囲気に合わせるのは。」
「正しくない判断も鵜?みにする。」
「同調が生じると警告があります。」

姫宝。
「程々に雰囲気を読んで合わせるのは。」
「良識ですけれど。」
「極度に雰囲気を読んだりするのは。」
「誤った判断に陥りますね。」

萌乃果。
「明らかに正しくない判断を。」
「同調した集まりは安易に実行します。」
「単なる集まりは、集団の定義から外れています。」
「会社や団体などの集団には。」
「程々に合わせることは推奨されます。」

千斗星。
「問題は、単なる集まりが。」
「雰囲気を読めとか強要するもので。」
「最初から何の権限もない他人が。」
「いきなり集まって命令するのは傲慢ですね。」

天詩。
「単なる集まりが、雰囲気を読めと強要するのは。」
「高圧的なだけで、そこでの決定は力の優劣でよろしい。」
「別に、そんな場所では、力で相手の考えを無視しても良い。」

萌乃果。
「会社、団体、組織など、定義から集団と呼べる場所では。」
「指導者や責任者がいますから。」
「ある程度、雰囲気を読むというのは、程々くらいで。」
「極度に合わせると、集団が間違えます。」

天詩。
「単なる集まりの雰囲気なんて、踏み倒しても問題なくて。」
「力で制圧しても問題がない。」
「集団では、程々、周囲に合わせていれば。」
「改善されるというものですね。」

萌乃果。
「社会心理学では、同調を、肯定的、否定的。」
「どうやら二つの意味で使用しています。」
「上手に使うか、回避するか。」
「こんなこと少し書籍を読めば理解できますが。」
「衆愚はまるで物が分からないので。」
「この場合は、単なる集まりの理屈は無視しても良い。」
「という訳です。」

巡回していますが。

偶像の気配はなし。

住職からの通報で。

地蔵の中に、変なものが混ざっているので。

取り除いて欲しいと言われて。

向かっています。

明らかに宗教カルトが混ぜたもので。

動かせないとのこと。

撤去にも費用が必要。

破壊する予定。

途中、活動家が説教を繰り返し。

民衆を戦いに導いている広場を目撃。

イベントらしいのですが。

私服警察官が警戒していました。

会場を少し見物して通り過ぎます。

天詩。
「あなたは、一時間説教する人と。」
「すぐさま一万円くれて。」
「二分だけ会話する人と。」
「どちらが好きですか?」

姫宝。
「お金ですよ。」

天詩。
「それでは、お菓子をたくさんくれて。」
「一分だけ忠告して来る人と。」
「一時間、説教だけして、帰っていく人とは。」
「どちらが好みですか?」

萌乃果。
「説教が、どれだけ無益か、理解できますよ。」

千斗星。
「一万円か、お菓子で忠告と交換するのが有益かと。」

姫宝。
「説教だけするなんて、喧嘩でもしたくなったらしい。」

天詩。
「それでは、一万円で説教を購入するのと。」
「一万円をそもそも使わないのでは、どちらが好きですか?」

萌乃果。
「一万円は、外食に使うでしょうね。」

千斗星。
「説教なんて最悪の商品ですよ。」

姫宝。
「一万円の価値もないですね、説教なんてものは。」

天詩。
「ローン返済で、苦労を百万円で購入するのと。」
「百万円で、贅沢するのは、どちらが優れているのか?」

萌乃果。
「苦労を購入するなんて、スクラップを購入するのと同じですよ。」

千斗星。
「苦労なんて、売り物になりますかね。」

姫宝。
「広告に、苦労がセール品になったとしても。」
「余程の物好き以外は、お金を出しませんよ。」

天詩。
「苦難をダイナマイトで破壊してくれる業者が登場したら。」
「いくら払います?」

姫宝。
「それには大金を払いますよ。」

萌乃果。
「そんな便利な業者がいたら、いくらでも払います。」

千斗星。
「多少高くても、苦難を爆破してくれるのなら、金額なんて我慢します。」

天詩。
「そんな訳で、金銭と比較すると、何の価値もないものだらけ。」

姫宝。
「損得勘定で値打ちが決まるのは、当然かと思われます。」

千斗星。
「引き合いに出したものは、全部、金塊には匹敵しませんね。」

萌乃果。
「詐欺師には騙されませんよ。」
「割に合わないものばかり販売する。」
「悪徳業者には用心です。」

天詩。
「なので、私は、その存在が、金塊や金貨に匹敵するかで。」
「判定します。」

姫宝。
「わかりやすい損得勘定ですが、とても合理的ですね。」

千斗星。
「銀貨と比べて、出現した物事に値札をつけるのは。」
「優れている判断だと思いますよ。」

天詩。
「金銭に影響しない物事なんて、安値で買ったり。」
「定価より一割にも満たない金額で買い取ります。」
「相手が繰り出す請求と。」
「こちらの支払いが釣り合うとは限らない。」

萌乃果。
「物事が提出する請求書は、破り捨てても。」
「違反にはならない。」
「身売りでもするつもりで?」

天詩。
「私が認めるのは、金塊と金貨に匹敵するものだけです。」
「後は何を言おうが、一割で交渉します。」
「従わなければ、追い払うだけです。」

姫宝。
「つまりは、人生に起きる出来事とか物事は。」
「単なる商売に過ぎず。」
「物の売り買いと同じなんですね。」

千斗星。
「損得勘定は必要ですよ、金銭の話を確保するためです。」

天詩。
「問題ありませんよ。」
「現実の方が我々に合わせるのです。」
「これが。」
「道理にかなっている。」

姫宝。
「そのうち、現実が私に合わせざるを得なくなるので。」
「そうならない現実が間違っているのですよ。」

萌乃果。
「現実が私に合わせないから、現実は裁かれるのです。」
「現実が馬鹿なので、それを修正してあげているだけです。」

千斗星。
「私は現実を復元しているだけなので。」
「現実は私に権利を譲るものです。」
「さっさと主権を私に譲り渡して。」
「現実は復元完了なのです。」

寺院に到着。

たくさんある地蔵の中に。

明らかな化け物が混ざっていて。

住職が、案内。

外れのほうにありましたので。

爆薬を使って破壊します。

大型の偶像は、破壊しないと撤去できません。

周囲に被害が出ないように。

爆弾で偶像を破壊。

破片を持ち帰ります。

戻っている途中。

イベント会場をまた通りましたが。

ちょうど乱闘がありました。

レスキューヒーローズ。

市民の中から戦える人間が。

資金を募って活動している。

大規模な組織。

テロリストや内乱者などを見つけ次第。

確保したり、倒したりする係。

軍人ではないが、格闘技の玄人が多数参加しているため。

収益化された専用の警備会社は、大いに栄えた。

今は警備会社に専念している。

その部隊が、活動家と争っています。

聴衆。
「第二のロベスピエールめ!」

自警団。
「大衆を戦いに導くのですか?」

民兵。
「構図を逆転させて。」
「自分が正しくて、自分以外は間違っているとか。」
「屁理屈を連発しやがって。」

活動家。
「闇の政府がいまして、君達は洗脳されている。」

自警団。
「そんな証拠があるのかよ。」

聴衆。
「論より証拠。」

民兵。
「あんたら、大衆を騙すつもりですよね?」

市民。
「何が目的だ?」

活動家。
「政治活動をするのです。」
「その後は、政治を僕の考える通りに動かす。」

自警団。
「ファシストじゃないか!死ね!」

活動家、舞台から降ろされる。

次に出たのが、ソフィストで。

これは大衆を説得して。

巧みに。

無策で何か政治について変えるべきではないと。

これは拍手を受けた。

駐車場から、見物していたものの。

任務があるので。

離脱しようとする。

目の前の道路で何か対戦していて。

道が塞がれた。

俺ルール対俺ルールで喧嘩をする。

敵対敵陣営。

カードゲームをしていたら。

激しい争いになった様子。

テロリスト。
「俺ルールで、モンスターをフィールドに出す。」

ハッカー。
「俺のターンだぞ!」

テロリスト。
「直接攻撃!」

ハッカー。
「俺ルールでダメージを受けない。」

テロリスト。
「俺のターンだ!」

ハッカー。
「いいや、俺のターンだ!」

テロリスト。
「俺のターンなんだ!」

ハッカー。
「俺のターンなんだぞ!」

テロリスト。
「もういい、お前のターンだ!」

ハッカー。
「よし!デッキから好きなカードをドロー!」

テロリスト。
「そんな馬鹿な!」

激しく俺ルールで競っているものの。

決着がつかない。

進路を塞いでいるものの。

ついに取っ組み合いの喧嘩になった所で。

道路が通れるようになり。

乱闘を見ながら離脱。

基地に納品する。

今回は破片なので。

報告書にしっかりと記載。

キャンピングカーはメンバーを自宅に次々と送り届けて。

そのまま解散。

今回は半日で目標を達成。

道場では。

魔法使いの門下生が到着しつつあり。

自主練をしていました。

少女。
「お姉さん!私は魔法を使いこなせていますか?」

天詩。
「習うより慣れよ。」
「一日では無理なだけです。」
「一か月も続けるだけで、解消されますよ。」

少女。
「時間の問題なんですか。」
「今回も、なるべく早くに練度が上がるように。」
「教えて頂きますね。」

魔導士。
「姉さん!」
「僕は、魔力の管理が下手なんです。」
「魔力が低下して、次に体力が減っても。」
「気づかないんです。」

天詩。
「計画に基づいて使えば改善しますよ。」

好青年。
「お姉ちゃん!」
「一人前になるにはどうしたらいいの?」

天詩。
「現場で通用するならば、一人前ですよ。」

まだ時間になっていないけれど。

設備が整っているので。

門下生は、自分達で模擬戦をしています。

遂に天詩ちゃんの両親が現れて。

天詩ちゃんは援護に回るのです。

腕試し。

賞金稼ぎ。

戦績。

活躍。

名声。

実戦経験。

いろいろと求めている天詩ちゃん。

しかし、最近は英語の諺を読んでいて。

印刷して張っています。

まずは今持っているものを手放すな。

現在持っているものを手放さないことが肝要である。


6


キャンピングカーで移動中。

割に合わないテロリストは離散しているようで。

目立った攻撃は無くなりました。

勧誘して兵力を確保しても。

すぐに、割に合わなくなるので。

脱走やら仲間割れになるんですね。

敵の中では正義を保てないので。

自壊するのです。

今回は怪しいサーバーを調査します。

偶像で動かしているサーバーらしくて。

テロリストに利用されたコンピューターとのこと。

最近まで発見できませんでしたが。

協力者を何かの不祥事で解雇したら。

存在が発覚したというもの。

名古屋の都心部にあるサーバールームでしたね。

道中。

天詩。
「犯罪心理学では。」
「生まれながらの犯罪者は存在しない。」
「すべての犯罪者は作られるから生じる。」

姫宝。
「犯罪者とは、すべて人工物ですね。」

萌乃果。
「偶然、形成される、それが犯罪者。」

千斗星。
「自然に発生した状況で。」
「自然に生じるのが犯罪者。」

天詩。
「すべての犯罪者が誕生する時は。」
「犯罪に向かう状況さえあれば。」
「犯罪者が誕生する。」

姫宝。
「なので、犯罪者は全員、例外なく。」
「人工物なのです。」
「これは犯罪心理学の一貫した内容。」

萌乃果。
「たまたま犯罪者になる人だけがいる。」

千斗星。
「それは、そうなる状況さえあれば。」
「犯罪者は作られる。」

天詩。
「冷静に考えれば。」
「生まれつきの犯罪者はいない。」
「犯罪者になる性質、機会を全員が持っている。」
「こんな当たり前のことは、誰でも理解できるはずです。」

萌乃果。
「犯罪者の心理を探ることが、犯罪心理学ではない。」
「犯罪とは人間が取る行動である。」
「事件の異常な所に惑わされずに。」
「日常における対人関係の経緯と。」
「実際の現場との関わりなど。」
「科学から、多面的、総合的に研究するのです。」

天詩。
「犯罪の理解に必要なのは、それが人間の行動であり。」
「社会において生じる現象であるということです。」

姫宝。
「犯罪者は、特別な人ではありません。」
「特に理由もなく、一般人から生じます。」

千斗星。
「犯罪の遺伝は、科学的根拠に乏しく。」
「親の行動は、受け継がれません。」
「親の暴力などは、子供には影響が少ない。」

萌乃果。
「攻撃的な行動は遺伝しますが、それは社会において。」
「良い場合と悪い場合があるので。」
「攻撃的行動が必ずしも悪いとは限らない。」

千斗星。
「犯罪者には、共通点があったりしても。」
「結局は、それは犯罪に直結しない。」

萌乃果。
「統計による共通点は、否定されていますよ。」
「科学による根拠が薄いからね。」

天詩。
「犯罪は、別の犯罪の影響を受けて作られますからね。」
「本人の状況が犯罪に誘導したり、それを強いれば。」
「それによる結果が非難されるだけで。」
「当時、本人が強いられた状況は無視されます。」

姫宝。
「何だか残酷ですね、状況が強要することで。」
「後天的な悪になる。」

天詩。
「たまたま逮捕された人の特徴から。」
「普遍的な理論を展開するのは、根拠に乏しい。」

萌乃果。
「犯罪を理解している人なんて、まずいませんね。」
「犯罪そのものの理解が必要なんですよ。」
「素人理論は、犯人を何か特別だと信じたい。」
「しかし、犯人は、どこも特別ではなくて。」
「かえって、一般人の中から突然、作られる。」
「両者の違いは、犯行の有無しかない。」

千斗星。
「加害者と被害者の関係によって。」
「犯罪はあるので。」
「その状況を絶対的に判定できる人間は。」
「存在しない。」

天詩。
「全部、成り行きで重くなっていくので。」
「犯罪者が生じる余地さえあれば。」
「どこからでも犯罪者は形成される。」

姫宝。
「一般人でも、六割くらいは。」
「犯罪者の性質を持っているとされます。」
「誰でも犯罪者になりうるので。」
「一般人と犯罪者は。」
「行動するまで区別はつけられない。」

萌乃果。
「アイヒマン実験と、刑務所実験が有名ですね。」
「状況次第で、誰でも凶悪犯になる。」

天詩。
「それは強力な証拠ですね。」
「犯罪者になるかどうかは、状況次第です。」

萌乃果。
「犯罪者は、常に問題行動をしているとは限らず。」
「むしろ、社会に適応して。」
「規則まで守っていたような人々です。」
「突然、悪事をすることになる。」

千斗星。
「沙汰が行われるまで、一般人と犯罪者は区別できない。」
「というのが、私が習った犯罪心理学です。」

天詩。
「犯罪が発生するまで。」
「一般人と犯罪者は同じです。」
「区別できません。」

萌乃果。
「悪事が募っていって。」
「ある時に暴露されたりして。」
「報道される事案もありますね。」
「それも、後から作られた犯罪者であり。」
「生まれつきの犯罪者なんて、やはりいません。」

天詩。
「素人が語る犯罪心理学はナンセンスであると。」
「よく言われていますね。」
「極端に本人のせいにする。」
「しかし、調べていくと。」
「違いがない所から、一般人と犯罪者が分かれています。」

千斗星。
「なぜ人を殺してはいけないのですか?」
「合法なら殺しても良い。」
「非合法なら殺してはいけません。」
「というように、文化や時代によって。」
「殺人の定義も変わります。」
「そこから、法律が犯罪を定義しているだけで。」
「作られた善悪というのが分かりますね。」
「実際、同じような事件でも。」
「状況や裁量によって、異なる判決が出ます。」

天詩。
「基本は、誤った考え方が外部からもたらされたので。」
「誤った考えに基づいて行動した結末が犯罪ですね。」

萌乃果。
「社会心理学では、外的帰属。」
「基本的な帰属のエラーと呼びます。」
「犯罪とは、すべて外部からもたらされた影響によって作られます。」
「本人の問題は軽いものです。」
「犯罪心理学の教本より。」

姫宝。
「人工物、或いは偶然の産物。」
「または、自然に生じた犯罪者と、被害者がいる。」
「その上で、裁量が決定される。」

天詩。
「犯罪なんて報道でよくある単純なものではなくて。」
「調べれば調べるほど。」
「筋書なんて本当はなくて。」
「まったくの偶然の連続から発生しているのですね。」

姫宝。
「本人がコントロールを放棄している場合もありますが。」
「そもそも犯罪は、すべて模倣によるもので。」
「前に同様の犯罪をした輩が実在するのです。」
「生まれつき、犯罪の方法を知っている者はいません。」

萌乃果。
「私としては、禁止によって秩序を維持することはできない。」
「法による支配なんて、滑稽そのものです。」

天詩。
「法による支配?寝言は寝て言え。」

千斗星。
「たいそうな夢想家なんですね、法による支配?」

姫宝。
「法が間違っている時に、正す手段がないですね?」

天詩。
「法による支配?」
「法律が善悪の根拠なんて幼稚なものですが。」
「実現できたらいいよねぇ?」

萌乃果。
「うまく行ったらいいね、できないけれど。」

天詩。
「法律よりも遥かに強い相手には、法律は機能しません。」
「自然災害は、法律を嘲笑していますし。」
「戦争には、法律を踏み倒すだけの武力があります。」

千斗星。
「私からは、法律という偶像崇拝に見えますが。」
「法律を何かの信仰と勘違いしているのでは。」

千斗星。
「悪法になったり。」
「民主制が腐敗して専制政治になったり。」
「衆愚政治になった時に。」
「法律なんて役に立ちますかね。」

萌乃果。
「国民を狡猾にするだけで。」
「法の抜け穴ばかり突かれますよ。」

姫宝。
「法の抜け穴とは、合法化された犯罪。」
「今後、法の抜け穴は当たり前になります。」

千斗星。
「きっかけさえあれば、悪人は作られますから。」
「私としては、武力を信じます。」

天詩。
「力は正義なり。」

姫宝。
「正しいとは強者の利益。」

萌乃果。
「正義とは支配者の利益。」

千斗星。
「クラウゼヴィッツの格言で。」
「武力に基づかない道徳や法律は虚偽である。」
「信じるに値しない。」

天詩。
「合法なら許されて、非合法なら禁じられる。」
「どんな暴力も、それしか違いがない。」
「それが法律の現状。」

千斗星。
「自分達で犯罪者を作っておいて。」
「それを法律で裁いているだけでは?」

天詩。
「簡単に言えば、その通りです。」
「人工物の犯罪者を、処罰しているだけです。」

姫宝。
「人間が悪人を作っておいて、自分で処分するのです。」
「もちろん、更生まで考えているつもりで。」

萌乃果。
「それなら、きっかけさえあれば。」
「善人と悪人の区別はありませんね。」

天詩。
「犯罪心理学からして、その辺の批判は論理にかなっています。」

姫宝。
「犯罪心理学は、現実に影響を及ぼしますね。」

千斗星。
「素人の見解は、仮に語ったとしても、自然に影響しません。」
「現実に影響しません。」

天詩。
「単純で、わかりやすい犯人像ばかり追い求めて。」
「実際の犯人との差が開き過ぎですね。」

姫宝。
「そんな一般人も、きっかけがあれば、悪人にされてしまう。」
「という危険を、犯罪心理学は教えています。」

千斗星。
「極端で単純な理由ばかり求めて。」
「そもそも悪というものに慣れていないし。」
「形成された犯罪者に対抗する準備も。」
「回避する方法も知らないようですから。」

姫宝。
「善人も悪人も仲間ということだけは知っています。」

天詩。
「不意に形成される、悪人に戸惑い過ぎですね。」
「素人の語る持論だけは回避しながら。」
「パズルのような心理を探るだけです。」

千斗星。
「犯罪心理学から見れば、犯人なんてパズルのようなものです。」

姫宝。
「悪が募っていくパターンが多いものですからね。」

天詩。
「ストア派の格言で。」
「みんな、自分の悪は避けない、それは可能なだけに、滑稽である。」

萌乃果。
「犯罪心理学の良書はそこそこ買えますが。」
「比較的、新しい分野なので、そこは読む時の注意点ですね。」

天詩。
「犯罪心理学を読むと、悪人の定義が揺らいでしまう。」

姫宝。
「悪行の定義が転倒しますね。」

千斗星。
「社会が犯罪者を作っておいて、自分達で裁いて解決する。」
「マッチポンプが犯罪の構図でしょう。」
「皮肉を言えば、ですけれど。」

天詩。
「そもそも悪人なんているの?」

萌乃果。
「あなたが言う悪人とは誰ですか?」

天詩。
「悪人を探しています、これを連呼するだけ。」
「悪人という概念にすべて当てはまる人間はこの世に存在しない。」

姫宝。
「どういう悪人を探していますか、悪人そのものを探している?」
「そんなもの、どこにもいませんよ。」

千斗星。
「悪者とか、いったい何のことなのか、犯罪心理学を読むと。」
「誰が悪者を設定したのか、もはや理解できない。」

萌乃果。
「悪者を社会が設定した、となると、もはや根拠がないですね。」

天詩。
「犯罪者なんて、設定された評価に過ぎないのでは?」

姫宝。
「古代世界では、弱くて劣っている人間が悪者と見なされています。」

萌乃果。
「古代世界では、悪行ではなくて、不正という呼び方をしていますね。」

天詩。
「素人の考え方は。」
「とにかく極端で。」
「二分化だけです。」

千斗星。
「犯罪者は欠陥があるとか、誰でも叩けば埃が出るとか。」
「犯罪者は生まれつきとか、親の教育や環境で決まるとか。」
「単純な考えに、必ず行きついて。」
「頭が単純な論争を繰り返す。」

天詩。
「状況や環境などに責任を取らせることは難しい。」

千斗星。
「素人は、経験に基づいて、犯罪者を眺めるので。」
「素人理論の駆逐が、犯罪心理学の課題ですね。」

姫宝。
「素朴理論や素人理論は、犯罪心理学の用語ですね。」

萌乃果。
「複雑な説明を故意に無視して、単純な頭で推理を繰り返すため。」
「未だに迷惑な屁理屈が素人理論と素朴理論ですね。」

天詩。
「素人理論は、軽蔑を含むものではない、これに注目。」

千斗星。
「報道や取材では、素人理論しか登場しないので。」
「単純な頭による推理に惑わされないように。」
「高難易度のパズルを解くほど。」
「犯罪は複雑なものです。」

天詩。
「特徴。」
「自分の中に思想として持っている。」
「自分の経験だけに基づいた、極端に主観的な理論である。」
「理論に合う事例だけを探して、合わない事例を無視する。」

萌乃果。
「社会心理学で語られる。」
「内的帰属だけを重んじると、マインドコントロールに引っ掛かりますよ。」

千斗星。
「犯罪者の問題を軽視して、その時期の状況を重視するのは。」
「マインドコントロールを受けやすい隙が生まれますね。」

姫宝。
「個人にばかり注目すると、外部の影響を無視しますから。」
「それでは、自分の身に起こることは、すべて自分のせい。」
「などと言っているのと同じですね。」

天詩。
「すべての出来事を自分のせいにする?」
「基本的な帰属のエラーはそこに行き着きますが?」

千斗星。
「人に攻撃されても、自分のせいにして、反撃せず。」
「相手の横暴が手に負えなくなった、青年なら。」
「どこかで見たことがあります。」

天詩。
「すべて自分のせいにするのは危険です。」

千斗星。
「それを彼らは推奨しているのです。」

姫宝。
「素人理論を駆逐して、素朴理論に惑わされないように。」

千斗星。
「誰かが悪人と呼んでいる人間には何の罰もない。」
「かえって、罰を望んでいる者に、罰は降りかかる。」

天詩。
「天罰なんかに頼るような弱者になるな、という訳ですね。」

萌乃果。
「悪人の定義が転倒した所で、本当は悪なんて人工物なんですよと。」
「不正という呼び方をするのが合理的ですよと。」

天詩。
「少なくとも、悪人の定義や設定は倒壊しましたよ。」

姫宝。
「悪行は評価ですか?設定ですか?総称ですか?」
「具体的な説明はできませんね。」

千斗星。
「愚か者が、他人を悪人と評価するのは、何か筋が違うかと。」

天詩。
「私は、犯罪の報道を見ても、必ずジョークを言うようにしています。」
「殺人は、普遍的な喧嘩の結末。」
「暴行は、喧嘩がしたくなった人々の行い。」
「強盗は、貧乏人の出し惜しみ。」
「窃盗は、強欲な挑戦。」
「強姦は、女性を娼婦扱いした、男らしさの象徴。」
「事故は、特に理由もなく発生する交通事情。」
「どんな事件もジョークの標的にしていますね。」

姫宝。
「犯行前の立場になった人は、分かっていても避けられませんからね。」

天詩。
「犯罪者にとって、分かっていても避けられないのに。」
「散々に責任を追及されて。」
「なおかつ、勧善懲悪の猛攻で標的にされる。」
「一昔前の。」
「勧善懲悪も悪党の一部でしょう。」
「他人を告発して、悪である自分達が正しいと主張するため。」
「これだと、犯罪者なんて、長文の論文で説明しなくてはならない。」

千斗星。
「昔、六法全書に大量の誤字が見つかった報道がありました。」
「打ち間違いにしても、多過ぎる誤字。」
「法律は裁かれているのです。」

天詩。
「法律が天罰を受けているのでしょうね。」

姫宝。
「人間の作った仕組みには、必ず欠陥がありますからね。」

天詩。
「悪人は作られるものである、同時に作れるものである。」

千斗星。
「まったく、偶然に作られた役割によって、悪人は作られる。」

萌乃果。
「ある意味では、悪人の作られ方は、偶然によるものです。」

姫宝。
「偶然なんて頼ってはいけませんが、悪人は、偶然出来上がります。」

天詩。
「犯罪心理学は、今後、課題は多いかと。」

会社に到着すると。

社員から説明を受けます。

社会も侵入できない場所になっており。

そこには。

前の社長が作ったという。

最強の人工知能が設置されている。

人間のあらゆる情報を組み込んで。

人間による動きだけなら。

何でも予測できる。

怪物のようなシステムが多数、稼働している。

これは人工知能による時代を先取りしたコンピューターで。

自分を防御するために。

許可証を持たない者を攻撃するという。

戦闘兵器を、エリアに配置してあり。

その戦闘兵器ですら。

人間が行う動作や戦術をすべて網羅して。

何でも予測して来るものであった。

逆に言えば。

それは、従来型の動きや考えは読めても。

予想外の人間には無力であることを意味しており。

大量生産された戦闘兵器も、通常の攻撃で撃破できるなど。

大局を変えるほどのコンピューターではなかった。

説明を受けて侵入すると。

人型兵器が、思いっきり突進して来る。

天詩。
「動きが遅いよ。」

姫宝。
「最強の人工知能と呼ばれたくせに。」
「単調な攻撃ですね。」

萌乃果。
「それ以上は望めないのが、人間の普遍的な現状ですね。」

千斗星。
「突進、外れる、殴る、壊れる。」

人型兵器のタックル。

突進をひらりとかわして。

横に回避したと思ったら。

カウンターに成功。

タックルの途中に側面から打ち込む。

天詩は相手の顔面にパンチ。

人型兵器は、顔面陥没。

損傷すると。

姫宝が人型兵器を持ち上げて。

地面に激しく叩きつける。

また人型兵器は損傷。

萌乃果が手足をもぎ取ると。

千斗星がトドメ。

人型兵器を掴んで、メチャクチャな形にして投げた。

あっという間に撃破。

また二体来ましたが。

二体もすぐに無残な姿に変形して。

原形を留めていない。

天詩。
「すぐにスクラップにしてあげますよ。」

姫宝。
「壊し甲斐がありますよね。」

萌乃果。
「威勢がいいよね。」

千斗星。
「もう敵がいなくなったんですか?」
「まだ壊し足りないのですが。」

ロボット兵器は全滅。

社員がサーバーの電力を落としており。

人工知能が抵抗していた。

人工知能が激しく抵抗するので。

社員が手に負えないと。

重役の指示通り。

破壊を依頼。

入口に置いておいた箱から取り出した。

メイスによって、人工知能のサーバーは破壊された。

社員。
「鹵獲できないのは残念ですが。」
「これ以上、暴れられるよりはましです。」

現社長。
「こんなやばい機械が、わが社の地下にあったなんて。」

エンジニア。
「また作れますよ、設計図くらいは持っています。」

重役。
「とりあいず、停止させることが大切でしたからね。」
「暴走したままで、利用はできないし。」

天詩。
「達成ですね、後は知りません。」
「目標を設定したのは、彼らですからね。」

姫宝。
「後は彼らの仕事ですね。」

萌乃果。
「機械を棍棒で破壊するなんて。」
「破壊に慣れていないと、少し精神が危険かも。」

千斗星。
「殺人や破壊に慣れると、戦場でも何ともないですね。」

社員が成功を報告していました。

機械の中に偶像を発見。

コンピューターも偶像を中心に作られていて。

これを鹵獲して。

基地の倉庫に納品。

今回も余裕なのですが。

本当は、無傷で勝てる戦士なんて。

稀にしかいません。

幾度の戦いでも無傷で勝利した戦士は。

本多忠勝という英雄くらいです。

負傷すれば、しばらくの間は動けませんし。

負傷したまま戦闘を実行するのは無理があります。

チームは、簡単に戦い方が上手なので無傷。

柔弱の力を駆使する。

手練を退ける戦士なんて、一部の天才だけですね。

犯罪心理学、力関係。

加害者、被害者、抑止者、この力関係は常に拮抗しており。

その力関係が、どちらかの優位になるかによって。

犯罪が発生したり、防止したり、制圧できたりする。

力関係の拮抗は、犯罪に対抗するためには必要。

逆に言えば、犯罪に対して力で優位であることが。

防犯には必要な情勢である。


7


スタフォード法。

暴力主義、暴力支配。

深夜の報道。

旧反乱軍、力尽きる!!

第三次世界大戦の危機!?

連携した軍事侵攻?

腐敗した間接民主制の結末!

どうでもいい他人事の気分でした。

就寝。

明け方。

デバイスで受信した。

緊急通信。

各自、自分の判断で動け。

とのこと。

理解できない指示を受けて。

いつもの支度をしていると。

テレビがつかない。

電気は確認しても全滅している。

何なのか分からないうちに。

手探りで状況を判断することに。

周辺住民も同じく。

すべての電源が死んでいる。

天詩。
「馬に激しく質問をすれば、返事として。」
「君を蹴りとばすであろう。」

門下生。
「結果を考えない過度の詮索という意味なのね。」

弟子。
「電源が死んでいますね。」

学生。
「昨日、オーロラが見えたんですよ。」

門下生。
「お姉さん、強力な太陽フレアで。」
「全世界が停電しています。」

天詩。
「そうなんですか?」

門下生。
「そうであるという確信があります。」

父親。
「深夜の報道で、本当に太陽フレアによるものですね。」

天詩。
「あらまあ、全員で共倒れですね。」

学生。
「水道も死んでいますね。」

母親。
「とりあいず、井戸がありましたね、あそこに。」

弟子。
「上流で水を汲んで来ました。」
「沸騰して殺菌すれば飲めますよ。」

少女。
「あれ?浄水器が大量にあるんですね?」

天詩。
「治安が悪くなりそうですね。」

父親。
「近くの商店は、もう襲撃されていますよ。」

天詩。
「なんですって?」

母親。
「スーパーマーケットに行きましたが。」
「もう全滅していました。」
「非常事態あるある、略奪ですね。」

学生。
「一部の劣った人間が、発狂して、食料を略奪。」

天詩。
「出遅れた!?警察は!?」

少女。
「自衛隊の車両だらけですね。」
「燃料は、どうやらあるみたい。」
「軍隊だけは、自活できる。」

父親。
「あの太陽フレアですと、復旧に一年が必要かな。」

天詩。
「周辺だけでも守ります、防備を固めて。」

母親。
「武器庫を開いておきますね。」

門下生。
「住民の生活拠点になりそう。」

天詩。
「あなた達は、その調子でいろいろ作っておいて。」
「私達は、凶悪犯を制圧します。」

門下生。
「了解、日々の訓練は、こういう時のため。」

弟子。
「こんなこともあろうかと、キャンプを重ねて。」
「焼き物から宿泊まで、玄人になっていましたよ。」

少女。
「なにそれすごいね。」

天詩。
「すべて極端なことの後には、厄介事が起こる。」

キャンピングカーがやって来る。

警察官が警戒していて。

自衛隊も出動している。

華族の事務所に向かいます。

途中、一部の民衆が暴挙に出ていて。

それ以外の住民は、かなり大人しい。

役人が対応に追われている。

事務所に到着。

主宰。
「待っていました、早速ですが、あなた方には。」
「太陽フレア直撃による半壊した文明で。」
「しばらく、治安維持に努めてください。」

天詩。
「やはり太陽フレアなんですね。」

姫宝。
「電源が死んでいますから、それだけで、生活が崩壊。」
「ああなんて儚い。」

萌乃果。
「せめて、仮想通貨で儲けたかったなあ。」

千斗星。
「ゲームセンターとか、最後に行ったの、いつだっけ?」

主宰。
「脆い文明の批判はさておき、今は無為自然です。」
「電源が全滅した今は。」
「生活基盤を整える任務を与えます。」
「今は、報酬の話は出来ませんね。」

天詩。
「復旧したら、ブランドを買い占めますよ。」

千斗星。
「機械で成立して、機械で破滅するなんて、傑作じゃないですか。」

萌乃果。
「たかが電源がやられた、それだけですよ。」

姫宝。
「私は、失うものがないんですけれどね。」
「それで冷静なのです。」

天詩。
「任務は受注しました、せめて周辺地域だけでも維持します。」

事務所から帰る。

道場は、人が寄ってくるようになりました。

キャンプ用品や、浄水器など。

衛生から食料まで備えている。

天詩。
「私の教え方が上手なので、もうこんなに出来ている。」

姫宝。
「もうこんなに作ったんですね。」

萌乃果。
「もう何でも揃っていますよ。」

千斗星。
「これなら、一年、行ける?」

天詩。
「先生が素晴らしいからですよ。」

千斗星。
「私も有能ですからね。」

姫宝。
「アメリカのプレッパーを模倣したのですね。」

萌乃果。
「いつ起きるか、そもそも起きるか分からないけれど。」
「それが発生したら、備えている人しか生き残らない。」
「前日まで、いつもの日常であったのに、いきなり、覆る。」

天詩。
「教員が、あまりに天才なので、弟子も同じように出来るのです。」

情報が手に入りません。

ラジオも死んでいて。

通信は全滅。

仕方がなく。

両親がソーラー発電システムを動かして。

アマチュア無線で連絡。

天詩。
「世間のことは一時間で逆転するかもしれない。」

姫宝。
「世界はするすると走って行く。」

萌乃果。
「自分のために弁ぜよ、自説を述べよ。」

千斗星。
「道理に従え、そうでないと。」
「道理はあくまでも服従を迫るであろう。」

学生。
「これらは為政者が無能だからだ!」

父親。
「どうしてそなたは、そんなに心が狭いのだ。」

門下生。
「暗黒の世界ですか、我々はお宮に行くべきですか?」
「一時的に無神論になるべきですか?」

母親。
「神様がいるかどうか、それは我々が判断するものではない。」

父親。
「このような災害は、誰の責任か、それは我々が判断するものではない。」

無線交信。

どうやら、西日本の電源は生きていて。

四国電力も生きている。

日本の一部地域の電源と。

世界の各地で停電しており。

電力が生きている場所では。

警報と報道が激しくて。

僅かな敵を残して、任務が更新されました。

地域の保持。

復旧は、半年を予定しています。

今日からこんな情勢で。

作戦行動を余儀なくされました。


8


続いて、空に彗星が現れました。

戸惑う市民。

これは接近するだけで。

思ったより大きくないので。

問題がありませんが。

三十メートルクラスの隕石が太平洋に落下した後なので。

小さな津波など、自然災害が連続している状況ですね。

人災だけは防げます。

市街地では、異常事態なためか。

かえって犯罪が無くなりました。

警察も、あまりの犯罪の激減に。

驚いているほどです。

華族は、生活の設計図を配っていますね。

これは、クラフトで作れる、一通りの生活用品で。

キャンプ用品から、食料と飲料水。

お風呂から洗濯、トイレといった。

一式を敷地に作る方法が網羅された。

印刷物です。

最近は、事務所で、屋上の発電機を回して。

印刷しては配布を続けています。

全国での取り組み。

天詩。
「復旧までの時間稼ぎですね。」
「賢者は世が乱れると。」
「隠れてしまうとのこと。」

姫宝。
「労働は完全に停止、経済は死んでいますが。」
「一部の人々には影響がないですね。」

萌乃果。
「なぜか犯罪が発生しなくなりましたね。」
「警察が巡回しているのに。」
「通報も報告もない。」

千斗星。
「こんなに打ちのめされて、愚行をするような奴はいないのですね。」

天詩。
「発電所はだめですか?」

姫宝。
「発電所は、機械トラブルで停止しています。」

萌乃果。
「なぜ聞いたのですか?」

千斗星。
「なにをするので?」

天詩。
「せめて、送電システムが死んでいるけれど。」
「発電所が何とかなればましかなって。」

姫宝。
「家庭用のバッテリーが作られていて。」
「発電機を回しているようで。」
「火力発電所は生きていますよ。」

萌乃果。
「送電線が全滅したのが痛いよね。」

千斗星。
「水素ステーションの発電機も、循環しているので。」
「水素自動車による家屋の電力は確保されていますよ。」
「役人とかは、水素自動車ばかりで構築されているので。」
「ガソリンの自動車だけは停止ですね。」
「半分くらいの市民は、それで維持していますが。」

萌乃果。
「水素発電所がオーバーロードでやられているんです。」

天詩。
「私に考えがあります。」

姫宝。
「あれを復旧すれば、水素自動車は、家庭の発電に使えますし。」
「市役所で、交代で、何でも提供できますけれど。」

萌乃果。
「根拠のないことは言っていませんよね。」

千斗星。
「誰が根拠のないことなんて言いますかね。」

天詩。
「雄弁なだけで真実がないなんて。」
「近いうちに恨まれるでしょう。」
「話術ばかり上手になって。」
「真実がないのなら。」
「相手を騙すのが目的だよね。」

姫宝。
「やはり何か考えがあるのかと。」
「私達も同行しますよ。」

萌乃果。
「心当たりがある作戦ですね。」

千斗星。
「異論はありませんけれどね。」
「何もしないよりはまし。」

キャンピングカーで。

港にある水素発電所に移動。

やはり送電線が壊れていて。

水素自動車の列が出来ている。

しかし水素発電所はダウンしている。

責任者。
「なにをするつもりで?」

天詩。
「必殺技みたいなことができるので。」

責任者。
「半壊した施設で修理に手を貸してくれるとはね。」

萌乃果。
「まずは損傷を調べましょう。」

姫宝。
「けっこうあっさり通してくれますね。」

千斗星。
「実績があるので、通してもいい証拠になるのですよ。」

水素発電所の機材エリアまで入ります。

ここまで入れば。

隠し技を使用できそうなので。

最深部まで、エンジニアと一緒に。

移動した。

責任者。
「何か裏技で直してくれるのでしょうね?」
「少し期待していますよ。」

天詩。
「信用と信頼は、行動を観察しないと。」
「判断はできない。」
「私を信じましょう。」
「なんて言っても無駄。」
「基準として。」
「仁・義・礼・智・信。」
「この様子を参考にできる。」

萌乃果。
「論語は原文の損壊がやはり激しくて。」
「訳者が自分勝手に使い出している。」
「簡単に学問の心得が載っている問答集なのに。」
「訳者は揃って、他人を従わせたり。」
「コントロールする目的で悪用していた。」
「命令みたいな翻訳になっているのがその証拠。」
「彼らは孔子の教えを利用しているのでは?」

千斗星。
「論語でよくある。」
「これが本当の事だから、あなたは従いなさいね。」
「という翻訳は誤り。」
「そもそも論語は答えを設定していない。」
「正解も提示しない。」
「彼らは論語を利用しているのではないか?」

責任者。
「ああ論語ですか、読んでいて当たり前ですね。」

エンジニア。
「そのくらいは知っていて、案内しました。」

姫宝。
「それで、何をするので?」
「あなたのことだから、さっさと始めてください。」

天詩。
「小さな祭壇と魔法陣は作り終えましたね。」

萌乃果。
「なんだか見覚えがあるような。」

天詩。
「ヘカテよ!魔法の神よ!」
「私に伝授し給え!」
「魔力によって、摂理を排除し。」
「人間の世界を乱し給え。」
「魔法の力で、意のままに。」
「自然法則の信仰を奪い給え。」
「神による世界を表し給え。」
「ヘカテよ!」
「私の目的に魔法を添え給え!」
「標的に、魔法を加え給え!」

いきなり電源が復旧すると。

送電線を除いたすべてのシステムが復活。

強制によって、水素発電所は復活しました。

故障している箇所も同時に判明したので。

作業員が、不具合のある場所に直行。

不眠不休の整備に移行しています。

姫宝。
「私達の魔法には、ギリシャ人からの伝達もあります。」
「ヘカテを呼び出すのは、切り札なんですよ。」

萌乃果。
「ギリシャ神話では、魔法が当たり前に使用されますからね。」

千斗星。
「ヘカテ。」
「魔法、魔術を発明した女神。」
「冥府に住んでいる。」
「夜にしばしば、妖怪や幽鬼の群れを従えて。」
「地上に出没して。」
「旅人などを脅す。」
「魔女や魔法使いは。」
「ヘカテを自分達の守護女神とも。」
「師匠とも崇めて。」
「術を行う時には、ヘカテに祈る。」
「魔法や妖術。」
「呪いなどは。」
「魔女の性質を持つ。」
「ヘカテが発明したもので。」
「人間の魔女や魔法使いに伝授されたもの。」
「ギリシャ神話より。」

天詩。
「成功ですね、ダイモニアの誘導で、ヘカテの力を借りられました。」
「これからは、電力の拠点になりますね。」

責任者。
「これって人間が見てもいいものですか?」

姫宝。
「見なかったことにしなさいよ。」

萌乃果。
「私は犬か何かです、とか言って忘れなさい。」

千斗星。
「強力な魔法使いは、青人草と呼ばれる。」
「人間の正式名称の通りになっていますよ。」

天詩。
「私は、常世の国に生まれて、それから地上に来ましたので。」
「特別な魔法も使えるのです。」

水素システムは復活しました。

これで、電力だけは、何とか供給できそうですね。

水道が止まっていますが。

一部だけ復活。

衛生環境は良くない。

帰路。

道路は鈍行の規則で統一されていて。

交差点は、鈍行で侵入する。

速度が出せない。

景色を見ながら。

千斗星。
「どう見ても実力での圧倒は。」
「才能を潰すのとは勝手が違うでしょうね。」
「才能とか呼んで潰そうとしても。」
「実力で圧倒する相手には非力。」
「運とか宿命とかを無視できるのだから。」
「自分の無能に関する言い訳のために。」
「実力のある人に挑むべきではない。」

萌乃果。
「その人の能力が後天的であったのなら。」
「非難の余地はない。」
「先天的ならば。」
「負け惜しみに走るだろうけれど。」

姫宝。
「苦労、困難、それは負け惜しみ。」
「戦いに負けた人の言い訳。」
「本物は、今も戦っている。」

天詩。
「私が他者を圧倒したのは。」
「まともな相手がいなかったからですね。」

千斗星。
「大活躍は、任務の外側でしたが、結果は良かったですね。」

萌乃果。
「ナポレオンの軍隊は、命令通りだけではなくて。」
「命令に基づいて、ある程度は自由に行動したので。」
「周辺諸国の命令だけの傭兵は、あっさり倒されてしまった。」
「仕組みだけでも大差が出ますね。」

姫宝。
「女性の競争率が低いのは、競争に参加しなくても良い。」
「という利点がありますね。」

千斗星。
「凡人は一騎討ちで、他の凡人と互角。」
「二人目で勝てなくなる。」

天詩。
「いきなり本気は出しませんよ。」
「手加減くらいはしています。」
「普段の行動は手抜きなんですよ。」

萌乃果。
「ヘブライズムの格言で。」
「圧倒されると、発言をドジる。」

千斗星。
「なんだか、文化が停止すると、生活しか世界にないですね。」
「生活だけして死ぬのは、心が貧しい。」

天詩。
「それでは生活して人生は終わるのですね。」
「待ち給え、見たままを言うんじゃない。」

姫宝。
「こんな時に、式場で営業していますよ。」
「あそこは、電源があるようですね。」

千斗星。
「価値が高いほど、その女性は結婚から遠くなる。」
「高い価値の女性は、貞潔になるのが理想でしょう。」

天詩。
「人間の中には。」
「稀に芸術作品がいたりする。」

萌乃果。
「古事記で、結婚相手を名指ししている女神様がいる。」
「これによって、女性は自分が名指しした男性としか結ばれない。」

姫宝。
「日本書紀には。」
「天皇の記録で。」
「美形の他には何も持っていないと。」
「皮肉を言われたお妃様がいる。」

天詩。
「女性が集まると、やはり雑談が凄いことになりますね。」

萌乃果。
「女性に強姦して負けた男が搬送されたとか。」
「いくら何でも総合格闘技の訓練生に仕掛けるのは。」
「愚かですね。」

天詩。
「強そうな男性を見ても。」
「思ったより強くないので。」
「失望するであろう。」

萌乃果。
「悪運が強いだけの雑魚。」
「たまにインチキを連発するが。」
「まったく結果に繋がらないので。」
「たいしたことがなかったりする。」

千斗星。
「まぐれで調子に乗っている奴らは。」
「無駄にしぶといので。」
「対戦が長引くのが嫌な所。」

天詩。
「すべてにおいて中途半端な人間なんて見たくもない。」
「目的がよくわからない世人が散見されるが。」
「その内の一人も相手にしたくない。」

姫宝。
「雑魚にチートをあげても。」
「戦えば戦うほどピンチになるね。」

千斗星。
「強姦?」
「女性が挑発した?」
「それはあなたの言葉ですか?」
「よくも喧嘩を売りましたね。」
「あなたを殴ります。」
「死んでも知らない。」
「なぜなら。」
「あなたが私を挑発したからですよ。」
「この発言と同じなので。」
「殴らせてくださいね。」

天詩。
「独善的な奴は。」
「全員が、自分こそ正しいと思っていることに気がついていない。」
「正しい対正しいという論争で防衛できない。」

萌乃果。
「・・・というのが彼の持論とのことです。」
「という付け加え。」
「これはひどい弁論術ですなあ。」

千斗星。
「さあ、あなたも持論を述べるのです。」
「あれ?前提が少し間違っている。」

姫宝。
「結論がこうだから、だから、どうした。」
「と言えばそれまでなんですが。」

天詩。
「さすがに経験だけでは何ともならない。」

萌乃果。
「経験の教えは、聞いた限りではいい感じなのですが。」
「現場で使えないので、どうしようもない。」
「経験だけでやって行くのは、ちょっと辛いか。」

千斗星。
「何をもって経験かはわからない。」
「自分が雑魚でいいのなら、話は別ですが。」

道場に帰還。

人々が自作を開始しており。

文明は復旧が進んでいます。

ラジオが回復したので。

これは西日本の放送を繋げてあるもの。

中部は、もう少しで送電線の修理が開始されます。

天詩。
「することがないので、文学作品でも読みますね。」

門下生。
「このライトノベルというジャンルですけれど。」
「作者の歪んだ性格がよく表れていますよね。」

姫宝。
「作者の品性まで表現しなくてもいいのに。」

萌乃果。
「昔の大作ですけれど、日本の文学はだいぶ遅れていますよね。」

天詩。
「特にジェンダー表現で、女性が奴隷みたいな描写がありますね。」
「あんなので、よく売れたものです。」
「凡人の中でも、一位と二位を争う愚鈍さなのが困りものです。」

千斗星。
「前の世代の秀才らしいが。」
「前の世代の愚かな所も引き継いだのかな。」

父親。
「君達、ひょっとして、普段から好き放題に言っていないか?」

母親。
「いいえ、それだけ自由な考え方ができるのですよ。」

夜になります。

水素自動車を持っているので。

電源から照明が使用できますね。

江戸時代の生活様式の資料が役に立ちました。

関東でも、稀に電源が生きている場所があるので。

不規則な損壊なのです。

北海道は、ブラックアウトという情報が流れています。

天詩。
「人生に目的はない?」
「自分でいろいろ作れば?」
「自分が何でも決定すれば?」

姫宝。
「この災害が、自分を再構築する機会になるなんて。」

天詩。
「変な記事が飛び交っていますが。」
「公営放送は、打ち消しに必死ですね。」

千斗星。
「ジャーナリストが嫌いだからと言って。」
「なぜアマチュア記者の記事を鵜呑みにするのか。」
「どう贔屓目に見ても主観的な内容しか。」
「報道しないのだし。」

天詩。
「本当の事を言って無事で済んでいる者は。」
「私くらいなものですよ。」

姫宝。
「もちろん、ジャーナリストが本当の事を書くとは限りませんが。」
「素人よりはましです。」
「あれ?地震ですか?どこに逃げましょう?」

萌乃果。
「地震ですか。」
「我々は自然災害への反抗手段を持っていないので。」
「無駄な事はやめた方がいいよ。」

天詩。
「けっこう大きい地震でしたね。」

萌乃果。
「早朝から、大量の洗濯物を処理しないといけないので。」
「私はそろそろ帰りますね。」

千斗星。
「私も、洗濯物が大量にあるので。」
「河川の水でも可能ですしね。」

天詩。
「では、九時に解散というのは?」

萌乃果。
「これに見合うだけの利益があれば。」

千斗星。
「こういう時だからこそ、憩いは必要ですよね。」

姫宝。
「私が作った論証をまだ披露していません。」

天詩。
「こういうのも遊びですからね。」

姫宝。
「難攻不落な論証。」
「とりあいずあなたのせいだ。」
「何となくあなたのせいですね。」
「問答が無限に続く。」

萌乃果。
「どう反駁すればいいのかな?」

姫宝。
「無敵の論証。」
「お前がそんなことを言わなければ良かった!」

千斗星。
「ああ!そんな!」

姫宝。
「不死身の論証。」
「そんなことを言うお前のせいだ!」

天詩。
「それは言い返せませんね。」
「お見事。」

道場の敷地で。

門下生が集まっている。

弁論大会らしいのです。

門下生。
「とある紳士が、不注意なドライバーの車に追突された。」
「紳士が言うには。」
「問題ない、ちょうど買い換えようと思っていたんだ。」
「もう少し修理費を弾んでくれないか?」

少女。
「凡人は、後の事は考えない。」

門下生。
「何々なら無条件で敵対して殺しても良い。」
「この何々に当てはまる対象は。」
「勝手に変更できる。」
「何々の内容は、悪党でもいいし。」
「凡人でも、市民でもいい。」
「日常において詭弁が使われているという教訓。」

学生。
「我々も、問答で遊びましょうよ。」

少女。
「こんな時だからこそ、やれることがあるものです。」

部長。
「きちんとやっていると自慢するのなら。」
「どうして結果に繋がらないんだ。」

父親。
「無能な部下を適切に使えないのに。」
「有能な部下を操れるものか。」

母親。
「根拠のない自信を自慢するならば。」
「そういう人は、凡人の称号が似合いますね。」

部長。
「真面目な人は誠実な人。」
「国語辞典より。」

父親。
「ここには君以上の人物しかいないよ。」

母親。
「学生を叱責しても、そのルールはここでは通用しないよ。」

門下生。
「最も読んだ書籍は。」
「国語辞典です。」

部長。
「機械を信用するな。」
「自分の腕前も信用するな。」

少女。
「質問。」
「誰ですか、あなた。」

天詩。
「それでは最後に。」
「ギリシャ神話の一部を。」

姫宝。
「ここで寝泊まりするのもいいかも。」

萌乃果。
「プラトンが言及したオルペウスについて。」
「少し語ってほしいかな。」

千斗星。
「明日の午後に再会を予定していますけれどね。」

天詩。
「オルペウスはゼウスの直系。」
「ムサという詩の女神達。」
「その長女である。」
「カリオペという女神はトラキアの王。」
「オイアグロスと結婚する。」
「女神と人間の間から生まれたのが。」
「そのオルペウス。」
「エウリュディケと結婚するも。」
「妻が事故死したので。」
「冥府まで旅をした。」
「それはハデスに許可された。」
「妻を一度だけ連れ帰っても良いと許されて。」
「条件として、地上まで振り返るな。」
「という命令に反してしまい。」
「妻を冥府から連れ帰ることに失敗した。」
「その後、オルペウスは女性の軽蔑を続けたので。」
「恨まれて、周囲の女性によって惨殺された。」
「生きたまま冥府に入って地上に帰って来たので。」
「死後の世界の秘密を知ることができた。」
「この秘密は、誰にでも教えてもいいものではなくて。」
「オルペウス教を創設して、死後の世界についての秘密を伝えることにした。」
「しかしそれを男性にしか許さなかったので。」
「トラキアの女性に殺されたのは。」
「そうした女性蔑視のためであるとされる。」

姫宝。
「男性にしか何も許さなかったという話があるようですね。」

萌乃果。
「女性を無視して、無事で済んだ男なんていますかね?」

千斗星。
「女性についての俗説は、単なる評価に過ぎませんしね。」
「女性の評価は、後々、いくらでも覆る。」

天詩。
「オルペウスは伝説の詩人とされるが。」
「ゼウスの子孫であり。」
「ギリシャ神話の中にその話がある。」
「詩人は万物に影響を与え。」
「それを聴く者を魅了した。」
「後にプラトンに影響を与え。」
「秘密は哲学として後世に残る。」
「オルペウス教は新興宗教ではなくて。」
「ギリシャ神話から派生した。」
「オルペウス自身の冥府での目撃を。」
「生きている者に教えたものが。」
「プラトンによって残ったもの。」
「しかも女性を軽蔑する態度が強く出ているので。」
「男性向けであっても、女性との相性が悪い。」
「オルペウスは。」
「エウリュディケを失った絶望から。」
「周囲の女性をひたすら無視して。」
「恨みを買って。」
「女性一同に惨殺され。」
「持ち物が拾われて墓が作られたので。」
「その地域からは優れた詩人が生まれやすいという。」
「言い伝えが残った。」

姫宝。
「ギリシャ神話の一部が、哲学になったのですね。」

萌乃果。
「だいぶ客観的な死生観ですなあ。」

千斗星。
「一応は、哲学の分類ですが、ギリシャ神話から出たのなら。」
「それを基準にできますね。」

一同解散することに。

明日の午後に合流します。

夜が過ごされて。

次の日の午後に集合。

今は新規受注する任務はありません。

賞金稼ぎも、少し停滞。

熊が出たとのことで。

猟友会が捜索していました。

かなり山から降りてきた個体ですが。

道場で、いつもの生活維持をしていますと。

その熊が敷地に入ってきました。

天詩。
「ディオニュソスは女性だけに儀式を許して。」
「式典の最中の女性達は。」
「軍隊すらも凌駕する化け物であったとか。」

萌乃果。
「農村襲撃の時に、男性が応戦しても。」
「一方的に打ち負かされるだけで。」
「農村から全員を排除して、一時的に占領した。」
「ディオニュソスの与えた魔力によって。」
「強化された女性達は。」
「牛を素手でバラバラにするほどの威力。」

千斗星。
「その他、大木を全員でなぎ倒すなど。」
「無敵な女性が次々に記録されています。」
「それ故に、度々、信徒は迫害されたものです。」

姫宝。
「周辺諸国まで征服したほど。」
「ディオニュソスがオリュンポスに加わるまでの。」
「神話が、何か印象に残りますね。」

熊が天詩ちゃんの近くに来た時に。

振り返って。

メンバーが熊に素手で突進。

熊はいろんな部分を引き千切られて。

熊は胴体だけ残して。

逃げようと動き回るという。

とんでもない姿になってしまう。

熊にとどめを刺す。

すぐに解体して。

熊の肉はすぐに調理。

目撃者はいませんでした。

芸人が稼ごうとしていて。

通り過ぎる。

詩人が巡回している。

朗読。

この世のすべてを解き明かして。

科学の手で。

ただ、それだけのために。

すべての情報を。

それは無謀、ただ無謀なだけ。

この世のすべての情報を持ってしても。

その試みは失敗。

ただ科学の結末を知りたい。

科学とはいったい何のことだ。

ただ科学の結末を知りたかった。


9


生得説。

人間は様々な概念を学習して。

習得するのではなく。

生まれたそのときから。

既に習得しているとする説。

R・デカルトより。

電源が中部まで復旧した頃。

巨大なライオンの目撃情報。

チームはそれの追跡。

キャンピングカーで、その集落を捜索しています。

巨大なライオンは、古代世界によくいた化け物。

近代では、巨大な熊の事件が有名。

日本刀を装備して出撃。

どうやら、偶像を体に装着させて。

パワーアップさせた強化個体。

しばらく集落に滞在している。

少し暇になったので。

おしゃべりをしている。

天詩。
「犯罪とは?」
「為政者と、為政者を支持する者達にとって。」
「不都合なもの。」
「嫌悪されるもの。」
「という点が、犯罪とされやすい。」

姫宝。
「アンデナェスが刑法について。」
「古典になりつつありますね。」
「正しい道を保つのに、法の恐れを必要としない。」
「法の尊法者。」
「罰の恐れがなければ、法律を破る潜在犯罪者。」
「法律を恐れるが、法律を破るのを引き留めるほど。」
「十分ではない犯罪者である人。」
「二番目の者だけは、法律を敷けば予防できる。」
「とのこと。」

萌乃果。
「バロンは、攻撃について定義した。」
「攻撃とは、どんな形であれ。」
「危害を避けようとする他人に危害を加えようとして。」
「なされる行動である。」

千斗星。
「暴力の定義は、特にない。」
「暴力は学術用語ですらない。」

天詩。
「犯罪は、社会心理学の要素が必要なので。」
「複数の心理学なしでは成立しませんね。」

姫宝。
「犯罪・非行研究は決定論になってしまい。」
「不利な環境や問題とされる条件を満たしている人にも。」
「犯罪を全くしない人々が多数いる。」
「つまりは、例外があまりに多過ぎる。」
「個人の異常な所や、環境がいくら劣悪でも。」
「犯罪に直結する確率が高いだけで。」
「個人の意志とは関係がない。」
「そのために、例外があまりに多いので。」
「犯罪研究全般の決定論は。」
「現在において問題を起こしている。」

千斗星。
「例外を減らそうと矛盾を埋めようとしても。」
「まったく減らない。」
「これはそもそも、そのような研究が。」
「間違いであるのと同時に。」
「因果関係で考えるやり方が失敗している証拠。」

天詩。
「人類学的、生物学的、精神医学的。」
「心理学的研究は。」
「何でも原因と結果で研究してしまい。」
「実際には当てはまらない人々が大勢いるのに。」
「問題のある研究を続けている。」
「生物学的劣性、人格の偏り、劣悪な環境など。」
「犯罪・非行に直結すると信じており。」
「決定論として解釈したので。」
「今も問題になっている。」

萌乃果。
「ひとつの理論で犯罪を説明するのは無理がありますからね。」
「今はパターン化して調べていたり。」
「今でもはっきりしない動機論と。」
「犯罪の内容ばかりですね。」
「犯罪心理学は、発生の解明と。」
「抑止を研究する分野ですので。」
「犯人の心理状態は、そんなに調べられませんね。」
「一応、一覧にはなっていますが。」
「犯人の心理状態は二の次で、後回しですしね。」
「そこは部署が違いますし。」
「法廷での争点ですしね。」

天詩。
「犯罪の成立には、加害者と被害者が必要で。」
「その場で完結してしまう行為は。」
「犯罪にはならない。」
「被害者が存在しない場合は。」
「犯罪ではない。」

姫宝。
「詐欺師の中には、危害を加えたという意識が薄く。」
「正当な業務であると信じていた者もいる。」
「たまに理論が破綻した言い分もある。」
「反対に、何かおかしいと気がついて。」
「内部告発した実例もある。」
「ほとんどは合法であると思い込み。」
「逮捕されるまで。」
「素晴らしい仕事であると評価していた。」
「合法と非合法の線引がはっきりしないと。」
「不公平であると主張する詐欺師もいる。」

千斗星。
「詐欺に引っかかる傾向として。」
「親切にされるとすぐに人を信じる。」
「拒否をしない。」
「詐欺を回避できる人の傾向は。」
「まず人をまったく信じない。」
「はっきりとした拒否を行う。」
「というもの。」

天詩。
「マインド・コントロールは心理学の悪用と言われている。」

千斗星。
「正教であると欺いて、勧誘するカルトが増えてしまった。」

天詩。
「あなたの考える宗教とは何ですか?」
「人間の考えている宗教ですか?」

待機すること。

数日。

ようやく巨大なライオンが出現。

案山子にくくりつけた。

豚に釣られて、ようやく来た。

天詩。
「複数の方向から仕掛けましょうよ。」

姫宝。
「そのつもりです。」

萌乃果。
「個人の力が強いと、円滑に進みますね。」

千斗星。
「相手を早く死体にして、小銭に換金したいです。」

豚が食い殺されると。

複数の方向から。

日本刀で真っ二つ。

走り抜けて。

四回の連続攻撃で。

巨大なライオンは深く抉られて。

ライオンが暴れようとすると。

ライオンは既に手足が取れていて。

次の瞬間には巨大ライオンの頭が飛んだ。

天詩。
「偶像が首輪に取り付けられていました。」
「それで無理に巨大化させたんですね。」

姫宝。
「よくも使い勝手の悪い生物兵器を作りますね。」

萌乃果。
「揺さぶるには、化け物で効率が良かったのですよ。」

千斗星。
「死体になると、もう見る影もないですね。」
「あそこで散歩している犬の方が優れています。」

死体は、連絡を受けた猟友会が持ち去りました。

偶像を回収。

偶像にも種類がある。

基地に納品すると。

他の地域でも、偶像をたまたま回収していて。

数は減っている様子。

敵対者の切り札は、日に日に数を減らしている。

道場では。

訓練生や学生などが役割分担をしていて。

小さなチームが複数出来ていて。

天詩ちゃんがリーダーになっていました。

簡単な命令を与えて、一同にやらせて。

必要な時だけ、指示を与えています。

命令だけの組織は、陰湿な集団になるだけ。

天詩。
「アメリカと日本では、集団の解釈が違いますね。」
「日本では集団の一員としての自分。」
「欧米では、自分の個性を語る、披露する。」

姫宝。
「日本では、会社や家族などの維持を課題として。」
「これが人生であると解釈しますが。」
「欧米では、自己の実現や、自分の正義。」
「信念、価値観のために行動する傾向が強い。」
「私は後者を支持します。」

萌乃果。
「私も自分の価値観が最も大切です。」
「多数決による価値判断は、大嘘なのです。」

千斗星。
「なぜ結婚しなければならないのか?」
「なぜ子供を産まなければならないのか?」

萌乃果。
「回答不可能な問いですね。」

天詩。
「結婚とは、多様な選択肢の一つに過ぎない。」

姫宝。
「自分の所属する集団くらい、自分で決めたいものです。」

千斗星。
「統計による価値判断なんて、群集心理そのものですからね。」

萌乃果。
「特に理由もなく集まった人々は。」
「群衆と呼ばれます。」
「あっという間に群衆心理に染まるので。」
「避けたほうが賢明でしょう。」
「軍隊は集団行動を訓練されているので。」
「群集心理には陥りませんが。」
「現実では、集団の中にいる時間よりも。」
「たまたま集まった人々の中にいる時間の方が。」
「圧倒するほど長いからです。」
「群衆と集団は明確に区別されます。」

天詩。
「友人の集いなどは集団ではありません。」
「条件を満たした集いが集団と呼ばれます。」
「少なくとも数人で、互いの影響があり。」
「集団に共通の目的と考えがあり。」
「集団で連帯がありつつ。」
「集団の中の個人も自覚がある。」
「集団の中で役割と地位がはっきりしている。」
「という条件だけが集団と呼ばれます。」

萌乃果。
「学歴があるのに、学問はできない。」

天詩。
「勉強なら得意で、学問からは拒否されている。」

千斗星。
「学問に入れない高学歴。」

姫宝。
「学問は、ある意味で伝統世襲ですからね。」

天詩。
「高学歴であると名乗ると。」
「何だか凄い雰囲気ですが。」
「意見を読むと、どこら辺が高学歴なのか分からない。」
「悲しい知性を持っている。」

姫宝。
「強者の活躍を考えると。」
「その敵対者の軟弱さは悲しくなってくる。」

萌乃果。
「学歴がある人は、現場で使える知識があり。」
「それはおまけ程度に強い。」

千斗星。
「現場での活躍よりも。」
「学位の評価に力を入れたようだ。」

天詩。
「みんな等しい教育を受けて使えるようになる。」
「とか宣伝しているが。」
「品性まで同じにしなくてもいいと思う。」

太陽フレアによる停電は、修理が進んで。

数日後に、関東も復旧。

北海道は諦めてしまっています。

それはまだ一年は必要とのこと。

とりあいず電気が戻ったので。

水道も復活していますね。

兵士は、現地で生活する場合も多々あります。

戦場での生活と同じく、少し劣悪な環境でしたが。

もはや半分くらいは回復していますね。

人間は、自らの非力を認めざるを得ない。

人の弱さを認めて、ようやく一人前なのでしょうね。

天詩。
「武力を以て。」
「お前は戦う、すべてを滅ぼすため。」
「怨恨ですべてを消し去る。」
「皆殺しにするまで止まらない。」
「感情のない戦い。」
「すべてを抹殺しても止まらない。」
「怨恨がお前の全て。」
「たとえ気が済んでも。」
「殺し続ける。」
「その先にお前の敵がいるからだ。」

姫宝。
「狂気を完全に制御して無人称を殺したい。」
「狂ったように感情もなく殺していたい。」
「狂気に任せて。」
「狂気を操り。」
「無人称のものを追い回し。」
「惨殺をしたい、私の願望はそれだけ。」
「無人称、強敵にして被害者になる。」
「誰が、加害者なのか問われると、倒した奴が正しいと。」
「それだけを言えば。」
「何も言う必要はないよ。」
「殺す、無人称に向けた。」
「殺意は、日々強まり。」
「強大な力を向けるのは。」
「無人称を殺害するため。」

千斗星。
「狂気の詩はやめて。」

萌乃果。
「正気の詩人に誤りがあるのです。」

姫宝。
「妬む輩に告ぐ。」
「あなたが生きていれば、そのうち会いましょう。」

天詩。
「無人称のものはいくら殴っても、気が済まない。」

萌乃果。
「女性の集いですから、みんな喋りたいのです。」

千斗星。
「結婚したくない、養女が趣味です。」

天詩。
「結婚とは、多様な選択肢の一つに過ぎない。」

姫宝。
「なぜ母になるのが当たり前であったのか、理解できない。」

千斗星。
「何も疑問を抱かないのは、無能であったから。」

天詩。
「結婚なんて信じていない。」

萌乃果。
「相手が裏切らない保証はない。」

姫宝。
「何でも信じるから、何も考えずに男性の所に飛び込む。」

天詩。
「何も考えない女性は男性に服従せよ。」
「何でも考える女性は、特権を駆使せよ。」

萌乃果。
「子孫がそのまま生き残る可能性なんてないので。」
「記憶は受け継がれず、途中で途絶える。」

千斗星。
「自然は、不変を許しませんからね。」

姫宝。
「ギリシャですら、四回も人類が滅んでいますからね。」

天詩。
「残るのは、個人の得たものだけです。」

姫宝。
「結婚せず、仕事や趣味を楽しむ女性は増えましたね。」

萌乃果。
「男性も、性行為を嫌う人も増えましたね。」

千斗星。
「男性も、趣味があるので、結婚なんて要らない、という人もいます。」

姫宝。
「既婚女性は、毎晩、辛いお勤めがあり、それを先に知ることはない。」
「後から、そんなのを知ってしまい、老化するまで続く。」

千斗星。
「先に知っているので、回避できます。」

天詩。
「どんな神様にも、処女の誓いは立てられますので。」
「私はお宮で祈りました。」

萌乃果。
「人間の力で、処女を守れないからですね。」

天詩。
「私は永遠に結婚しませんね。」

姫宝。
「神様に仕えるか、人間に仕えるか。」
「究極の選択ですからね。」

萌乃果。
「男性に仕える女性は、なんか無残。」

千斗星。
「中には、結婚を理解している女性もいますよ。」

天詩。
「そういう人だけでやればよろしいね。」

力を手にした女性は。

その力で、すぐに自由を手に入れます。

昔は、女性に自由はなかった。

自由がないのに判断するのが大きな間違いでしたね。

環境や社会が女性に自由を与えるようになりましたが。

究極の自由を手にするには。

力が必要ですね。

それは歩行によって解決される。

問題は笑いをもって解決せられる。


10


何者かが民衆を煽って。

一部の民衆が暴徒化していたようです。

知らない間に、自衛隊によって鎮圧されました。

こんな状況なら、間違いも平気で通りますので。

それを狙っていたのでしょう。

心理学の悪用をした集大成は、マインドコントロールですので。

これは解けないようです。

未だに、暴徒が市役所や警察署を襲撃しては。

逮捕されたり、殺されたりして。

数を減らしており。

主犯格は、既に、この世にいません。

中部電力と水道は回復。

関東も回復。

太陽フレアの災害は、半分くらいは復旧。

大型の彗星は、夜空を眩しく発光させて。

地球の近くを通過しました。

見物していた人は、弾道が逸れていると知っている人と。

知らない人の動揺で、分かれていましたね。

天詩。
「自然科学により、楽で豊かになったと自慢しているが。」
「新しい問題が次々と出てきた。」
「個人では一昔前の知性と同程度なのが困りもの。」
「技術革新はどうした。」

千斗星。
「商業の時代には、商売の訓練。」

天詩。
「目に見えて強みがなくて。」
「使い捨てにされてしまい。」
「あっさり負ける商業展開をしている人っていったい・・・。」

千斗星。
「頭が悪い上司に振り回されている会社員。」
「しかし部下も彼ら以上に頭が良くないので。」
「その状況を打破できないでいる。」

天詩。
「弱くて劣っていると、商業でも不利ですね。」

姫宝。
「強そうなだけでは、実際に強くないですよ。」

萌乃果。
「弱くて劣っている人は何でも倒される。」
「やられ役が板についてしまっている。」

天詩。
「他の人間と比べてパワーを宣伝しているが。」
「彼の言うパワーって何だろう。」

千斗星。
「あの実力でまともに戦える相手って。」
「子供くらいなものではないか。」

天詩。
「勝手に突進しては調子に乗っているが。」
「捨て駒としては利用価値がある。」

偶像は、敵の在庫には数がないので。

脅威が消えていますね。

主宰から連絡。

訓練の大型発注がありました。

近くの賃貸に来て。

訓練生は、半年の訓練を受けますが。

道場の予約は、満員です。

メンバーが揃って、指導することに。

これも任務のひとつになり。

任務が変更されました。

道場で大量の訓練生に教えて。

疲労が溜まる。

両親とメンバーの親族も加わって。

何とか大人数を、教本通りに仕上げています。

この日は、メンバーが宿泊。

ちょっとした夜会を寝る前に。

天詩。
「宿命論?素人の脚本に用はない。」

姫宝。
「悪いが、世界の大舞台という客席に。」
「予約があるんで。」

萌乃果。
「匿名で誹謗中傷をしたがるのは。」
「自分の顔や姿があまりに気持ち悪いので。」
「まるで説得力がないばかりか。」
「自分の方が悪いと露呈するので。」
「カッコ悪さまで匿名にしている。」
「顔を出さない気持ちもわかりますよ。」

千斗星。
「皮肉を言うのに、皮肉を言う本人が。」
「彼らよりも役立たずであったりする。」

天詩。
「自分の手で、脅威になる人間を排除したい?」
「自分の手が取れるのかな?」

姫宝。
「ああしてやろうとか、こうしてやるとか。」
「内容が説明できていない。」
「ボケが始まっているのですか?」

千斗星。
「出る杭は打たれる?」
「路上でハンマーでも振り回すのですか?」

萌乃果。
「男性は、自分の容姿に責任を持たなければならない。」
「イケメン以外は、気持ちの悪い顔を隠すしか。」
「選択肢はない。」

天詩。
「依怙贔屓はどうやって作られるか。」
「観察していると。」
「対象と遭遇する人は。」
「次々と不可解な失敗を続けて。」
「結果論で贔屓が通るようになっていた。」
「つまりは、依怙贔屓にされる人は。」
「遭遇する対戦相手や競争相手が。」
「不可解な失敗を繰り返すことによって。」
「贔屓が結果論で勝ってしまう。」
「という出来事の連続。」

姫宝。
「小説なんて、学生が書いたもので売れるでしょう。」

天詩。
「なぜ?玄人が書いた方がいいに決まっているでしょう。」

姫宝。
「そんなことはない、気持ちの悪い青年が書いた小説が。」
「現に売れているでしょ。」

天詩。
「もっと作品を出しなよ。」
「みんなに捨てられるためにね。」

萌乃果。
「通俗小説という現代あるある。」
「すっかりシリーズのレギュラーの座を獲得した。」
「ただし、やられ役としてだが。」
「出版社の利益としては魅力。」

千斗星。
「脚光を浴びる人気者だか人気作品だか知らないが。」
「観客が席を立つ前に退場するんだな。」

天詩。
「世間の不正をとりあいず展示品にしておきました。」
「せっかく私の所に来たゲストを。」
「退屈させる訳には行きませんからね。」

萌乃果。
「後の事はみんなでやりますので。」
「頑張って世の中を操作している方々は。」
「心配しないでください。」

夜前には、この話題。

持ち寄ったものを披露。

忙しい時も忘れない。

怠らない。

生活必需品。

天詩。
「コンサート会場にて。」
「酒に酔う男性が、出演者によって選ばれた。」
「酔っ払った男性は舞台に上げられて。」
「いろいろなことを披露した。」
「後日。」
「その男性は逮捕された。」
「罪状は。」
「真実を言ったとして名誉毀損罪であった。」

姫宝。
「とある老人が、総理大臣を罵った。」
「あまりにひどい罵倒であったので。」
「記事にもなった。」
「後日、老人は逮捕された。」
「罪状は、機密情報漏洩であった。」

萌乃果。
「とある労働者が、何事も断言する奴は馬鹿であると主張した。」
「その労働者は、後日、給料が安いと断言した。」

千斗星。
「とある外国人テロリストが暴力団関係者を拉致した。」
「その後に身代金の要求を政府に突きつけた。」
「暴力団関係者の命が惜しければ、一億円をよこせ。」
「さもなくば、暴力団関係者を生かして帰すぞ。」

天詩。
「とある時計、一時間おきに変な鳥が飛び出す。」
「その隣の時計、一時間おきにライトノベルの作者が飛び出す。」
「その側面の時計、一時間おきにルサンチマンが飛び出す。」
「あまりの悪趣味に、少しも売れなかった。」

萌乃果。
「男性が相撲で勝負した。」
「片方の男性は、手加減していた。」
「対戦相手は、もう勝ったと立ち去ろうとしている。」
「負けた男性が言うには。」
「ようし、ウォーミングアップは終わりだ。」
「土俵に戻ってくれ。」

天詩。
「お金持ちがホームレスに札束を渡して。」
「これで何がしたい?」
「なんて挑発した。」
「ホームレスが言うには。」
「僕が何でこんなのを辞めなければならないのですか!」
「いつも通りの生活でいさせてください!」

千斗星。
「月に星条旗が刺さっている。」
「次に来たアメリカ人は、コカ・コーラの旗を突き刺した。」

最近は、野良の魔術師が決闘ばかりしているようです。

決闘は近代でも行われていました。

トルストイが記録した。

近代の決闘。

円形の線を敷いて。

真ん中に杭を打つ。

両者、背中合わせに立って。

円の端っこに歩いていき。

端っこに到達した瞬間に。

両者が発砲する。

この時に使われる銃器は。

弾丸が一発しか装填されておらず。

外してしまうと、相手が一方的になる。

相手の弾丸が外れたら、こちらが有利であるが。

その弾丸ですら、狙いが外れる場合がある。

まぐれ当たりで決着がつく場合が多く。

どちらかが被弾しても。

負傷で済む実例も多々ある。

貴族と軍人が決闘をする話があるが。

霧によって、たまたま軍人が弾丸を外して。

闇雲に反撃したら、貴族が勝利して。

軍人が被弾、病院に担ぎ込まれた。

というものがある。

天詩。
「生きる、意志は、土に帰るだけ。」
「生きる、意志は、悲劇になる。」
「生きる、意志は、無駄になるだけ。」
「生きる、意志を、すべて破滅させ。」

姫宝。
「生きる意志はあらゆる争いで。」
「ただ、破滅する、滅んでは悲惨になるだけ。」
「生きては死んでは、そこでは知って。」
「この世で生まれては、寿命で死んでいく。」
「そんな結果に直進しているのに。」
「いくらあがいても、それは生まれた時から。」
「この世では生きる力よりも。」
「死の力が遥かに強い。」
「いくら生まれても。」
「死の力で、死んでいくだけなのに。」
「なぜお前は生きようと。」
「どうあがいても死んで行くのに。」
「生きる意志は散々に挫かれ。」
「生きようとするほど、挫かれて。」
「無駄であるとわからない。」
「それでも、生きる意志は挫かれて。」
「ただ無駄であると、私は言い渡し。」
「生きることすべてが。」
「お前を破滅させる引き金。」
「生きることは。」
「お前を破滅させる引き金。」
「生きようとして滅びていく。」
「愚者。」

天詩。
「生きて滅びて行く。」
「美しい幕引き。」
「生きて滅びて行く。」
「生きて、滅びて行く。」
「最後まで生きていた。」
「その後は。」
「私が心配しなくても。」
「何とかなりそうな世界で。」
「再び、生きることになってもその時は。」
「生きようとする意志は、自ら破壊して行く。」
「生きようとして、それで滅びるのなら。」
「生きようとして滅びるのなら。」
「生きることは辞めてしまい。」
「成り行きに任せまでもなく。」
「自らの意志で。」
「死んでも、構わない、生きることの否定。」
「否定の力で、生きる意志を否定しては。」
「生きることも否定していた。」
「否定の中で生きていく奇跡の生涯。」
「生きることの否定で、生きていく人生。」
「生きることを疑うことで。」
「生きることを疑うことで。」
「疑いの中の生命は、真実に近づいて。」

姫宝。
「この世の正体はわからない。」
「理解を超えているから。」
「この世界は理解できない。」
「理解できないように出来ているから。」
「どんなに詮索しても何もない。」
「この世界は何もないから。」

千斗星。
「狂気の詩人が本物ですかね。」

萌乃果。
「正気の詩人は、詩人ではない。」

千斗星。
「狂人の女性は、流行するかも。」

萌乃果。
「狂気の女性が、天性を凌駕する。」

男女の能力差は、競ったことがないので。

統計すら存在しません。

女性に勝負させずに、男性は女性を言いなりにしていた。

命題。

なぜ結婚しなければいけないのか?

恋は強制なのですか?

学問は、無知者以外に敵はない。

学問は、無知者以外には敵を有しない。

物事に強制するやり方は、古代世界から存在しています。

英語の諺。

相手の順番のときにしゃべる。


11


二度考えない者は、十分考える人とは言えない。

工作員、水陸両用機で逃亡。

突然、セントリア空港の近くに現れて。

民間機の演技をして。

工作員は、全員、撤退してしまった。

見捨てられたゲリラは発狂。

これによって、反社会勢力は後ろ盾を失って。

錯乱してしまった。

水陸両用機は、複数の空港の沿岸にて。

一日で、工作員を全員収容。

逃げてしまった。

今回の任務は。

目標として設定されている付近での巡回。

不審な飛行機の撮影です。

天詩。
「世間を信頼する者は必ず欺かれる。」

萌乃果。
「審査員が良好なために。」
「ようやく認められる作家もいますね。」
「たまたま素晴らしい審査員に見てもらったので。」
「賞状が与えられた。」
「反対に、悪い審査員に鑑定されると。」
「優れた作品も認められない。」
「いかに優れている、そして有能な審査員に。」
「巡り会えるかどうかも、作家の大切な文運ですね。」

千斗星。
「古本屋で確認したこと。」
「芸人が受賞した作品は怪しい妖術が使われていた。」
「なぜなら。」
「ページを飛ばして、ランダムで開きつつ。」
「数行だけ読んで、またページを飛ばして。」
「また数行を読んだことがありました。」
「なのに、正当な理由もなく引き込まれるような。」
「錯覚が生じました。」
「数行読んで、内容をまともに読んでいないのに。」
「なぜか引き込まれる。」
「不可解というより怪しい術が使われていた。」
「その名前は、読み手を洗脳するという。」
「心理学の悪用が、文学作品に収録されていた。」
「心理学まで使って賞状を取るとは。」
「卑怯者の度が過ぎる。」
「実力で勝てないからかな?」
「それ以外の受賞者には、大きな問題はなくて。」
「大半が正当な理由で受賞していたようですけれどね。」

姫宝。
「文学作品の中には、読み手をマインドコントロールしてしまい。」
「強引に高評価を得る作家が、たまにいる。」
「もれなく市民に見破られて。」
「気持ちが悪いとか、ゴミとか、卑怯者と言われて。」
「無視されることになる。」

天詩。
「どんな作品も、読み手の全員が賛同する訳がないよ。」
「読み手から、金銭を搾取して損をさせると。」
「些細な恨みを買うし。」
「他の場所で罵られたり、無視されたりするよ。」
「読み手の二割くらいから支持を得られたら良い方で。」
「どんなに人気がある作品も。」
「全員が賛同する理由なんてないので。」
「誰かが、どこかで反対したり非難しても。」
「それは社会の中では当たり前ですね。」

萌乃果。
「何も批判を加えられない完璧な作品なんて。」
「この世には存在しない。」
「本物ですら、妬み、或いは畜群からの反対が余裕で来る。」
「人気作品での付和雷同は危険ですね。」
「人気も、同調した結果であることが多々ある。」
「他人の意見を見て腹を立てた?」
「あなたの意見はいったい何なんですか?」

天詩。
「ライトノベルを調べるとしたら。」
「まず主人公が依怙贔屓されているのが。」
「一貫している内容。」
「もれなく主人公の人格が幼稚で。」
「法律を無視したり。」
「理由もなく得た能力を駆使して。」
「立ち回っているし。」
「主人公と一部の人物以外は。」
「すべて雑魚とか屑の扱いになっている。」
「なぜこんなことを言うのかは。」
「もれなく、ファイナルファンタジーに勝てないであろう。」
「幼い人生観が反映されているからですね。」
「ファイナルファンタジーシリーズが、とても凝っていて。」
「洗練された物語と世界観で展開して行くのに。」
「ライトノベルは人工知能が作成したのではないかと。」
「疑われる展開が多過ぎる。」
「現代から異世界とかの辺りは。」
「最初から異世界の住人で、予言された人物とか持ち上げれば。」
「済んでしまうので。」
「現代人である必要がない。」
「宗教に関しては、神様は依怙贔屓はしない。」
「特別扱いはあるけれど、宗教も混乱している描写ばかり。」
「後は青年の欲望をすべて詰め込んだポルノ小説である。」
「これなら、天性と実力で作られたファイナルファンタジーシリーズを。」
「然るべき値段で購入して、遊んだ方が得られるものが多い。」
「わざわざ文学にする必要もない文章は。」
「出版社が、最初から使い捨てにするつもりの。」
「使い勝手の良い収益なのではと思われる。」

萌乃果。
「市民はステルス・マーケティングについては既に気づいており。」
「アンケートを取ると、卑猥なもの扱いされるのは間違いない。」

千斗星。
「ブックオフにて、ショーケースに入れられている。」
「高額商品に、ライトベルのフィギュアが置いてある。」
「ちょうど店に入った直後に。」
「青年の三人組が、それを見て。」
「これ気持ちが悪い奴だ、という発言をしているのを。」
「目撃したことがある。」

天詩。
「ファイナルファンタジーとドラゴンクエストの盗作。」
「というのがライトノベルについての意見ですね。」
「ちょうど両者の間に現代人を入れた。」
「粗末な出来栄え。」
「大人しくファイナルファンタジーを購入した方が。」
「安くて安全ですね。」

姫宝。
「問題は、作者が、自分が思っているほど成功していると信じている。」
「市民は、意外と無関心で、同調したのは一部だけ。」
「出版社が別のに乗り換えれば、それで契約は打ち切り。」
「ライトノベルは、青年に依頼するよりも。」
「手慣れた中年作家に依頼する方が。」
「かなりの収益が得られそうですね。」
「戦争文学では、そうした玄人が占領しているので。」
「その中から、優れた作品を出させて。」
「乗り換えた方が、後々の損失を防げるのに。」

天詩。
「芸人の受賞作とかも。」
「しばらくして、古本屋に五冊くらい。」
「同じ本が並んでいましたし。」
「直木賞の売れ行きは、問題がなくて。」
「実際を知らないのは、こういうことでしょうね。」

姫宝。
「文章の主人公だけではなくて。」
「作者まで依怙贔屓にしなくていいのに。」
「何を血迷ったのか、カマキリの赤ちゃんみたいに大量発生している。」

天詩。
「あんなのを真面目に制作する大人ですか。」
「それだけ見ると、ものすごくカッコ悪い。」
「それだけしか売り物がないのなら、話は別ですが。」

萌乃果。
「なんのために存在しているのか分からない。」
「というのが。」
「ライトノベルについての意見です。」
「出版社の収益にはなったようですが。」
「あんなのでひたすら頑張る?」

千斗星。
「青年の欲望を詰め込んだけれど、さすがに欲望だけでは。」
「どうにもならない。」
「後はどうするんでしょうかね。」

天詩。
「ただ単に、出版社が勘違いした説がある。」

姫宝。
「熟練者が失敗するのは、勘違いの他に理由がない。」

萌乃果。
「編集者が、何か誤解をして、後に引けなくなった説もある。」

千斗星。
「収益に困り果てて、駄作だと分かっていても、登用しなければならない。」
「という深い事情があると思われる。」

天詩。
「ライトノベルなんて。」
「本当に売り物にならなければ勝手に消えてくれるだろう。」
「無視しても良い。」

姫宝。
「反対に、見た目と名前で判断すると。」
「痛い目を見る玄人がいたりする。」

萌乃果。
「手慣れた作家ですか、その実力は認めるが。」
「その名声を少しでもいいから分けて貰いたい所である。」

天詩。
「素人は今もいる。」
「しかしその無能さは健在。」
「まるでコピペ作品である。」

千斗星。
「ライトノベルとか出てこなくていいから。」
「営業の収益だけ確保できれば良かったのに。」

萌乃果。
「最近の文学作品は。」
「目的がよくわからないものばかりですね。」

天詩。
「数年経過すると。」
「どうあがいても通俗小説は誰にも読まれないのですが。」

姫宝。
「実力のある作家が、なんか目立たないと思ったら。」
「間違いなく他所の宣伝のせいで隠れてしまっているのです。」

天詩。
「手慣れた力量のある作家と、青年の作家を比べると。」
「青年が死ぬほど愚かなので、すぐに捨てよう。」

千斗星。
「ライトノベルは人気以外の項目はまるで駄目。」
「欲望と卑猥なだけでは、仕方がないかな。」

萌乃果。
「興味本位で読むなら、特に問題はないかと。」

姫宝。
「購入するだけで、まったく読まないでしょうね。」

天詩。
「通俗小説なんて。」
「そのまま古本屋に入れて終わり。」

姫宝。
「ただでさえ、駄作なのに。」
「古本屋に入ると、もうどうしようもない。」
「とりあいず、売っても意味がないので。」
「リサイクルに捨てておこう。」

萌乃果。
「玄人は、隠れて名作を出していたりする。」
「公に活動してくれ。」

天詩。
「世界の大学とかものすごい学位が点在しているのに。」
「なんで肝心の意見はああなのか。」
「この世界は謎だらけですね。」

千斗星。
「あんなので同調するのなら、世の中は分からない。」

天詩。
「結論としては。」
「通俗小説は。」
「自分はどうしてもこれで満足だから。」
「これ以上はどうするんだ。」
「とか。」
「難しい文学なんて嫌いだぞ。」
「とか。」
「真面目に書かれている作品は趣味ではない。」
「という方にはお勧めです。」

姫宝。
「反対に言えば。」
「芸術作品という文学は。」
「自分は玄人の書いた真剣な作品が読みたい。」
「とか。」
「我々は立派な芸術作品を読みたい。」
「とか。」
「なるべく美しい物語を集めている。」
「という人以外は、読まなくてもいい。」

萌乃果。
「批判などは。」
「屑みたいなのが蔓延っているんだ。」
「とか。」
「気持ちが悪くて批判した。」
「とか。」
「あまりに馬鹿なので言及してしまう。」
「という人以外は、やらなくてもいい。」

千斗星。
「完全無欠な作品なんてないけれど。」
「それを望むのなら。」
「弱くて劣っている人間が書いたものが許せなかった。」
「とか。」
「妬みで攻撃してしまった。」
「とか。」
「真実を言うから非難した。」
「という人以外は、期待しなくても良い。」

天詩。
「他人も考えると考えない者は馬鹿である。」

様子を見に来たけど。

沿岸には誰もいない。

明け方に脱出されてしまっていて。

雑談しながら徘徊している。

連絡。

不審な航空機を自衛隊が発見。

到着が予定よりも遅れたようです。

残りのテロリストが乗り込んでいる。

巡回していて、遂に謎の団体を発見。

短刀を携帯しているので。

それを見た相手が逃げ出した。

数人が、拳銃で戦いを仕掛けようと。

ハンドガンに弾丸を装填。

倒して捕虜にすることに。

天詩。
「正面からは、シールドで防げますよ。」

姫宝。
「側面に回ります。」

萌乃果。
「私が跳ね返しますね。」

千斗星。
「一気に接近すると、まぐれ当たりを食らうかも。」

姫宝。
「いつどんな時も、敵のまぐれには警戒せよ。」

千斗星。
「敵のまぐれは、最強の技。」

萌乃果。
「雑魚のまぐれは、けっこう恐ろしい威力ですからね。」

天詩。
「このハゲ!デブ!女好き!」

姫宝。
「敵を罵っている場合ですか!」

天詩。
「この間抜け!卑怯者!無能野郎!」

千斗星。
「戦闘中によくも喋れますね。」

萌乃果。
「戦闘も余裕なのでしょう。」

萌乃果ちゃんは大きなステッキを持ち出して。

回転させると。

シールドが形成されて。

回転している大きなステッキに銃弾が命中。

跳ね返って相手の腹部に命中。

いくら撃っても跳ね返る弾丸。

側面から相手をねじ伏せて。

数人を捕虜にしました。

他はモーターボートで逃げてしまった。

敵は数人を盾に使ったのでしょう。

天詩。
「時間稼ぎですか。」

姫宝。
「水上は追いかけられませんね。」

萌乃果。
「あそこに水陸両用機が着水するのですね。」

千斗星。
「もうあんな近くまで飛んで来ています。」

姫宝。
「さっきの暴言は、聞いている私からもひどいと思う。」

天詩。
「別に敵対者に言っても問題ないのでは?」

萌乃果。
「捕虜の扱いがひどい、なんて意味です。」

天詩。
「それは悪かったですね。」
「間違っていました。」

姫宝。
「それでは無かったことに。」

千斗星。
「今は、多少の失言を議論している場面ではない。」

敵兵は気絶している。

数分でヘリコプターに乗った自衛隊が来る。

新手。

釣り人用の駐車場にて。

乗り遅れた数人が、自動車から発砲してくる。

機械からの神を使用。

空から銅像が落下してくる。

自動車を押し潰して。

停止させた。

天詩。
「敵の正しさを潰しまくる。」

姫宝。
「新手かな。」

萌乃果。
「正面から勝負を挑むのは、無謀ですね。」

千斗星。
「私が相手なんて、相手の運が悪かったのですね。」

天詩。
「このハゲ!デブ!女好き!」

姫宝。
「またですか、あなた。」

天詩。
「この間抜け!卑怯者!無能野郎!」

千斗星。
「倒してから罵ってはどうか。」

萌乃果。
「私達って、捕虜の扱いはひどいね。」

天詩。
「一個小隊で、倒せないのに。」
「愚かな。」

大きなステッキを回転させて。

萌乃果ちゃんが突撃。

天詩ちゃんが飛び込んで。

短刀で敵をズタズタにすると。

千斗星ちゃんは、敵兵を掴んで、連撃を入れて骨折させて。

連撃を繰り返して動けなくした。

姫宝ちゃんは敵を大きく吹っ飛ばして。

敵兵は、激しく道路に叩きつけられた。

萌乃果ちゃんは続いて敵を殴打。

既に跳ね返った弾丸を受けて怪我をしている敵兵を。

天詩ちゃんは短刀にて、みねうちを行った。

敵兵は、全員気絶。

水陸両用機は着水。

数分で収容して。

方向転換。

推力を上げて離水。

上空に消え去った。

同時期、領空侵犯で、テロ支援国家が援護。

スクランブルは妨害されて、離脱を阻止できず。

天詩。
「彼は他人が死んだお陰で生きている。」

姫宝。
「テロ支援国家も、考えていますね。」

萌乃果。
「頭がいい戦略なのですね。」

天詩。
「現場で役に立つのが、頭が良い証拠。」

千斗星。
「所で、賢いとは、定義は何ですか?」

萌乃果。
「賢明という言葉は知っていますが、賢いの定義はないですね。」

天詩。
「定義がないのに名乗るの?」

千斗星。
「何をもって賢いことになるのか、まったく知りませんが。」
「賢さに訴えて、現場で力押しする。」
「やっぱり辛いかな。」

天詩。
「賢いと名乗っても、使えなささも凡人と同じだから。」
「かなり困ったものである。」
「それなら凡人の方が優れているし。」
「賢くない人を指導者が上手に使えれば。」
「それで足りますね。」

萌乃果。
「賢いから何なんだ、賢いとか名乗っても。」
「どうするんだ、そんなの。」
「賢いから特権がある?」
「そんなの、やっぱり無理。」
「現場に来られて、市民も困ったのでしょう。」

姫宝。
「いくら賢いと名乗っても。」
「だから、何なんだ、その後はどうするんだ!」
「まあ、趣味で名乗るなら、問題ないかな。」

自衛隊が到着。

捕虜を引き渡す。

連絡があって。

任務は更新される。

午前は、自由に巡回していて。

敵の居そうな場所で身構えていた。

午後は、探索。

休憩後。

連絡を受けて到着。

都市部付近で、敵の事務所の跡地を発見したという。

貸店舗が、何か変な団体に借りられて。

怪しんでいた。

天詩。
「英語のことわざ。」
「過度の冒険をする者はすべてを失う。」

姫宝。
「敵も、だいぶ苦しんでいますね。」

天詩。
「劣勢なほど、相手は誤魔化す。」

萌乃果。
「自暴自棄とは、自分を損なう、という意味。」

天詩。
「何か賞金になりそうなものがあれば。」

千斗星。
「こらこら、金銭の話題をそう軽々と出してはならない。」

萌乃果。
「お金についての議論は、重大なので、避けるもの。」

姫宝。
「金銭ほど、大切で、重苦しい話題は、そうはないです。」

千斗星。
「お金についての意見は、窒息するほど重い。」

天詩。
「セネカの格言でもある通り。」
「お金持ちですら、財産は解放ではなくて、単なる転換に過ぎなかった。」

大家の鍵で、入った先に。

敵が残した書類がたくさんありましたね。

ゲリラが臨時に設けた数少ない事務所で。

錯乱したゲリラが放置して、どっかに行ってしまっていた。

書類を大量に確保することに成功。

発狂したゲリラは、弾薬不足の中で、暴れているものの。

既にマガジンが一つあるかないかくらいの物資不足。

数発、発砲して弾切れを連発していた。

旧反乱軍とテロ支援国家の暴挙を、数年前に倒した後は。

補給無しで、ゲリラが戦っていたので、まともな弾薬がなかった。

道場に隣接する自宅で。

テレビを見ている。

既に復旧していて。

余裕で番組も報道されている。

大部分は自然災害。

太陽フレアについて。

それを予測できなかったとして。

責任者が叱責されている。

しかし、災害の一か月前には、大規模災害の予測を公表してあり。

誰にでも見えていないだけで。

矛盾している報道になっている。

災害を何かのせいにして解決したいため。

そうなったようだ。

天詩。
「英語のことわざ。」
「苦痛の経験のない者は、忍耐を説く。」

千斗星。
「英語のことわざ。」
「考え方が間違っていれば。」
「結論はさらに間違ったものになる。」

萌乃果。
「凡人は、時々、悪を作る。」
「それを防ぐには、非凡な人が混ざっている必要がある。」
「凡人とは評価なのか、実績なのかは話が別ですが。」

姫宝。
「ナポレオンの軍隊は、元々は平民から募集して。」
「平民が訓練されて、当時最強の軍隊になった。」
「このように。」
「凡人も、リーダー次第で、強力になったりする。」
「無論、リーダーが無能であると、手下も無能になるだけ。」

天詩。
「参考、新人カメラマン、実戦で育成されていたものの。」
「自ら自主練はしていない。」
「してくれ。」

姫宝。
「新人ほど、自分で鍛えたりはせず。」
「指導者によってまともな技能を習得する。」
「自分で鍛錬くらいはしてくれ。」

萌乃果。
「なんで?なんで?という問いに回答してあげよう。」
「それは特に理由がないものですからね。」
「理由がないので、詮索しても無駄。」
「嫌なら力で取り除くしかない。」

千斗星。
「凡人の三倍くらいの戦闘力は何かと便利。」
「遭遇する奴は、暴力で勝てないので。」
「誰しもが大人しくなる。」
「負けると分かっていて、暴力を振るう奴はいない。」

天詩。
「人間の正義なんて退屈ですなあ。」

千斗星。
「正義対正義で勝負すれば?」

萌乃果。
「誰しもが正義を名乗っている時点で。」
「何が正義ですか。」

姫宝。
「正義なんて普遍的な世論に過ぎませんね。」

天詩。
「人間の正義は滑稽ですなあ。」
「とある教師の実例。」
「一年生には高圧的に指導しつつ。」
「三年生には何の叱責もない。」
「要するに、高学年を叱るのは怖くて。」
「自分よりも弱い一年生には厳しかった。」
「こうした臆病者で。」
「正義感が強くて、潔癖な教師は不信感を買って。」
「生徒からの攻撃に遭ったりした。」
「教師が警察に届け出ると。」
「教師への攻撃は十倍になった。」
「自分より強い相手には立ち向かわないのが。」
「人間の正義の一貫した内容ですね。」

姫宝。
「正義は思想でもなく、行動でもなく。」
「徳性、美徳であるので。」
「結果としての正義はまずない。」
「適当に正義と称して、負けたら嘲笑されるし。」
「正義は強者しか持つことを許されない美徳と言えますね。」
「力のない正義は、悪党に笑われるだけです。」
「非力な正義は、正義ですらない。」

天詩。
「正義は思想ではありません、何か勘違いしていますよね。」

姫宝。
「正義は行動の評価ではありません、イデア論を参照。」

千斗星。
「適当に、これが正義だ、だから従え、というのは間違っている。」

萌乃果。
「自分の道徳に従わない奴を滅ぼして、侮辱しつつ。」
「暴力によって相手の言い分を抑えてしまうのが正義ですか?」

天詩。
「暴力とは必要悪ですよ。」

千斗星。
「力づくで押し退けることで。」
「ようやく不正から遠ざかることができましたよ。」
「最後には、対象に強制しなければ。」
「決着がつかないだろうけれど。」

萌乃果。
「英語のことわざ。」
「人を信用しない者はだまされることもない。」

収益が入っていますね。

大金はそんなに入ることはありません。

場合によっては、戦争で急遽、募集された傭兵よりも給料は安い。

ボーナスが全員の目指す動機論。

派遣社員のような立ち位置なので。

自由なのだけれど、結果論としては外国人の傭兵よりも安い給料。

いかに大物を仕留めるかが、妖女の課題なのです。

妖女は便利屋の傭兵ですので。

アイドル兵士とかスター兵士を生みやすい。

テレビをつけて居眠り。

圧倒するほどの戦闘力によって。

勝って当たり前の戦闘が続いているため。

いくら敵を倒して勇名がつかない。

工作員は、残らず撤収。

取り残された間抜けが次々と逮捕されている様子が。

連続でニュースで流れている。

愚者や、劣っている人間を捨て駒にしたので。

国際社会からは、テロ支援国家が嫌われてしまった。

経済制裁が加えられる。

自分の愚かさを正当化する者は二重に愚かである。


12


最近発生している。

何者かが制作した育毛剤を巡っての抗争。

あまりに効力がありつつ。

非売品なために。

そのサンプルさえ手に入れば。

量産が可能ということが分かり。

取り合いになっている。

全国に少しだけ配っているので。

使用された残りの育毛剤と。

各地に残っている制作者が残したサンプルを。

全員で探し出して。

全国の組織や企業が何とかして手に入れて。

量産しようと、画策する。

そのために、小競り合いや強奪。

社員や個人の駆け引き。

現場での喧嘩が激しい。

最近は、実戦での体験を生徒に教えていたり。

訓練生は、あっという間に練度が上がっている。

道場にて。

メンバーが集まって。

早朝の会議。

午後からは、門下生が集まります。

天詩。
「私は良識に基づいて、いろいろ繰り出しているのです。」

姫宝。
「私は、道理にかなっている発言だけがあります。」

萌乃果。
「私の場合は、理法をそのまま再現しているのです。」

千斗星。
「私は、すべてにおける例外を出し続けています。」

天詩。
「優れた人物が多数参加しない会議は、誤った方向に進む。」

姫宝。
「優秀な人物は、必要に迫られるか。」
「好機が来るか。」
「それ以外では、勝ちは急がない。」

天詩。
「必ず将棋で勝てる方法。」
「相手に対戦を申し込む。」
「対局が開始された瞬間。」
「相手の王の駒を手で掴んで。」
「自分のものにする。」
「それで相手は敗北。」
「後は相手と喧嘩をするだけ。」
「対戦とは喧嘩も含まれるので。」
「結局は、殴り合いの対戦ということになる。」
「これはチェスでも可能。」
「しかも規則通りであるので、間違いにはならない。」
「私はこれまで理法に従ってきたので。」
「何でも理法の通りが出た、それだけなのです。」
「理法をそのまま忠実に実行しましたので。」
「誰も私を非難できません。」
「理法という規則通りになっていたので。」
「何も問題がありません。」
「誰が何と言おうが、理法という規則通りです。」
「文句があるなら、理法に向かって言ってください。」

萌乃果。
「実は、論理にかなっている。」

姫宝。
「おかしくないし、反駁が不可能なほど。」
「まかり通る。」

千斗星。
「矛盾をそのまま使用したものですね。」

天詩。
「俺ルールの起源は。」
「ウィトゲンシュタインのパラドックスに由来する。」
「ポーカーで、どんな展開でも。」
「自分のルールを主張して勝利できる。」
「どんなデタラメでも、これは規則どおりだ、と言いくるめることができる。」
「ポーカーで、水曜日は何々とか。」
「時刻によって何々とか。」
「女性が見ていたから何々とか。」
「雨が降ったから、音楽が変わったから。」
「相手はポーカーで勝利するルールを主張するが。」
「ウィトゲンシュタインはデタラメとは断言できないとする。」

萌乃果。
「格言にもある通り。」
「規則は行為の仕方を決定できない。」
「なぜなら。」
「いかなる行為の仕方も。」
「その規則と一致させることができるからである。」

姫宝。
「ウィトゲンシュタインのパラドックスですね。」
「ローカル・ルールで対戦しよう。」
「という前置きをしてからなら。」
「どんな勝負でも勝利することができる。」

天詩。
「どんなデタラメでも、規則どおりだと主張できる。」
「これは便利な技になりますし。」
「俺ルールはこうした客観的なものに基づいて。」
「作品やジョークに上げられたので。」
「思いついた人は、けっこうな天性を持っていますね。」
「実際にローカル・ルール対決であれば。」
「無理に勝てますし。」
「俺ルールは、社会でも通用します。」
「しかし矛盾でもありますね。」

千斗星。
「確認しますが、ここら辺に馬鹿はひとりもいませんよね?」

天詩。
「いたらどうするんですか。」

千斗星。
「みんな雑魚ばかり、しかし私が今話していることは嘘です。」

天詩。
「ん?前後で矛盾しているような?」

萌乃果。
「雑魚とはどういう設定になりますか?」

千斗星。
「その質問には回答しない。」

姫宝。
「せめて風刺を手加減してあげて。」

千斗星。
「私はあなたとの約束を守らないと約束する。」

天詩。
「人間をそれだけ疑っているのですよ。」
「人間を信じる方に問題がある。」

姫宝。
「すべてが疑わしいなあ、という考えも疑わしい。」

萌乃果。
「すべてが疑わしい?」
「お前のすべてが疑わしい、という考え方も疑わしい。」

千斗星。
「これは有名な反論ですね。」

天詩。
「西洋人が意見についての理解がある。」
「自国民は、何か話が合わない。」
「クリティカルシンキングを習っていないせいかな。」

千斗星。
「衆愚が支配する世の中である可能性。」

天詩。
「自国民の愚者と会話するな。」

姫宝。
「愚者に話しかけるのは、眠っている人に話しかけることです。」

天詩。
「彼らの言う経験って何のことだろう。」
「どうせ内容を説明できないと思うけれどね。」

姫宝。
「経験に依存とかヘッポコ過ぎて説明するのも辛い。」
「無理を承知で褒めるのも疲れるので。」
「お人好しなだけでは、どうにもならない場合もある。」

天詩。
「どこをとっても笑えないほど使えない経験とか言う名前の持論。」
「変な実験でしか活躍の場はないでしょうね。」

萌乃果。
「経験という名前の持論なんて。」
「現場に出てもコソコソするしかないよね。」

天詩。
「俺の根性はこんなに弱くない。」
「と吠えても現実は寒い。」
「いや、あの腕試しで強敵に立ち向かう。」
「無謀な心意気が根性なのかも。」
「と説明するくらいに困る。」

千斗星。
「温かい目で見守るしかない。」
「クラシックな方々。」
「とか言っても、真面目に戦力として考えたらひどいもの。」
「何かの実験でしか活躍することはないだろう。」

天詩。
「説明することがないくらい。」
「どうでもいい物事。」

姫宝。
「そこの方、この文章が見えなかったら。」
「手を挙げてください。」

天詩。
「あなた方が馬鹿でしたら。」
「いますぐ発狂してください。」

千斗星。
「この文章が読めなかったら。」
「ブラウザを閉じてください。」

萌乃果。
「この文章を表記するな。」

天詩。
「君主制と民主制は違いがない。」
「君主制は世襲。」
「民主制は選挙。」
「前者は、伝統によるもの、それを逸脱できない。」
「後者は、全員が認めてはいない、むしろ嫌われがち。」
「しかも、ファシズムは民主制にだけ発生して。」
「それ以前にはファシズムなんてものは存在しなかった。」

姫宝。
「君主制ですと。」
「暴政ならば、退位させろとか、反乱によって。」
「別の君主に変えられる。」
「民主制ですと。」
「悪事に走った大統領は、社会の合意だからと言って、全員が肯定してしまう。」
「ついでにファシズムに直行する。」
「何か矛盾している。」

萌乃果。
「民主制の方が暴走が止まらないね。」

千斗星。
「僭主君主は、倒されたり、滅んで消えるのにね。」

天詩。
「私の命令には従うな、これは命令だ。」

少し散歩。

鍛錬の場である小山があり。

誰でも入れますが。

侵入して動き回るのは過酷。

チェックポイントを最短で巡る訓練は。

敏捷性と体力の向上に役に立ちます。

近くの河川で岩石を投げて。

遊ぶこともありますね。

岩石を投げると、手袋がないと必ず怪我をしたり。

手を痛めます。

一同、河原で小さい岩石を投げ飛ばして遊んでいる。

天詩。
「河川は頻繁に変更される。」
「自然は変化が激しい。」
「不変なんてものは不自然。」

姫宝。
「実際に市街地でも散歩すると。」
「洞窟のイードラではないかと。」
「思われる事態がよくある。」

萌乃果。
「種族のイードラの話。」
「物事の変化に、人は基本、気づかない。」

千斗星。
「これが現実なんですよ。」
「どういうのが現実ということになるのか。」
「だいぶ怪しいものですが。」
「勝手に現実を設定して。」
「それに従えというのは間違っているかと。」

天詩。
「現実なんて解釈に過ぎませんよ。」

姫宝。
「どこの誰だか分からない奴の解釈です。」

千斗星。
「巻き込まれないだけでよろしいね。」

萌乃果。
「岩石が思ったよりも軽く飛びますね。」

天詩。
「バレーボールみたいに吹っ飛ぶ。」

千斗星。
「いちいちニュートン力学を無視するのはやめて。」

天詩。
「岩石を持ち上げたり、転がしたりする。」
「人間ができる行動ではない。」

姫宝。
「預言者は必ず武力があった。」
「私達は、岩石を投げるだけの力がある。」

萌乃果。
「活動家とかは、何がしたいのか分からない。」

千斗星。
「おかしいよね、何も変わらないってわかっているのに。」

姫宝。
「武器がない予言者は、滅ぼされる。」

天詩。
「道義が失われたので、立派とされる発言や行いが褒められるようになった。」

姫宝。
「やたらに、真面目とか善行とか、もっともらしい美談が流行るのは。」
「昔の理想が崩れて、言及する必要がないものが、転換してしまったからです。」

天詩。
「昔、実在した、理想の世界が消えたので。」
「本来、言及する必要のない行いや考え方が横行した。」

姫宝。
「昔の道義が消えたので、復元したり、消えた部分を補おうとしたからです。」

千斗星。
「当たり前であったのに、当たり前でなくなると、昔の道義の断片が目立つようになった。」

萌乃果。
「社会では、正しいと思われている側を排除すれば。」
「多くの人命を生かすことができる。」

千斗星。
「昔にあった道義を再現しようとして、失敗している気の毒な活動家。」

天詩。
「私は、昔にあった道義を追及して、習得するだけです。」

千斗星。
「人は困難が予想される行動には、必ず反対する。」
「自分の経験から、根拠もなく失敗すると信じるからですね。」

天詩。
「そうした理想の世界を、繰り返し、それを説く。」
「自分から作らず、理想の内容を、表現するだけ。」

萌乃果。
「フレーミング効果。」
「同じ情報、結果、内容であっても。」
「伝え方や質問表現を変えることで。」
「受け手の判断に影響すること。」

天詩。
「合理的な思考ならば、フレーミング効果の影響を受けない。」

千斗星。
「脳科学で証明されているのは。」
「合理的な判断ができる人は、理性的な思考と関連する部位の活動が強かった。」

天詩。
「商売で、多用されているフレーミング効果は。」
「罠として頻繁に仕掛けられています。」
「同じ内容でも真逆の反応をするのは。」
「都合の良い結果を出すのには有効で、便利だからですね。」

姫宝。
「どんな悪い情報でも、受け手や買い手の判断をコントロールできる。」
「不合理で理性が無い人ほど引っかかる。」
「認知バイアスの一種。」
「思考のエラー。」
「理解していたら、まず回避できる。」

戻ってくると。

のんびり読書を予定。

道場では、たまに儒学者がやって来て。

場所を借りるのです。

決められた時刻に行われるので。

地域では、けっこう定評のある寺子屋。

会員が出席します。

儒学者の貸し切りですので。

それは収益。

早朝に、貸し出されて。

掃除をしてから。

読書にします。

天詩。
「ある人が、孔子のとある門人は仁のある人物ではあるが。」
「弁が立たないといったことに先生は言われた。」
「どうして弁が立たなければいけないのか。」
「口先だけの機転で、真実がなければ。」
「しばしば人から憎まれがちなものだ。」
「彼に仁があるかどうかはわからないが。」
「どうして弁が立つ必要があるだろうか。」

姫宝。
「雄弁なだけで、真実がないと、気持ちが悪いだけ。」

萌乃果。
「口論ばかりする人ほど、真実がないと露呈する。」

千斗星。
「誰かの事を名指し、しているような気分。」

姫宝。
「戦いで敵を欺くのは、非難されず、むしろ賞賛される。」

萌乃果。
「敵の計略を見抜く指導者は、いくら賞賛されても過剰はない。」

千斗星。
「敵の策略が、何でも無駄になるように、準備をするもの。」

天詩。
「本屋の実際。」
「賞状の作品を大量に入れ過ぎて。」
「在庫が余ってしまう印象がある。」
「思ったよりも集客はないので。」
「仕入れ過ぎによって。」
「芥川賞や直木賞が売れていない。」
「なんていう結果になりがち。」
「いくら何でも山のように陳列するのはやり過ぎ。」

萌乃果。
「社会で行き交う人々は。」
「自分が思っているより。」
「他人に無関心であり。」
「脚光を浴びるものですら。」
「思ったよりも無関心。」
「それが良い所なんですけれどね。」

天詩。
「無能さの責任転嫁は、失敗するであろう。」

萌乃果。
「自信がある秀才は、凡人五人に囲まれると、どんな分野でも負ける。」

天詩。
「フレーミング効果とでも言っておきます。」

萌乃果。
「美人が書いた小説の評価が上がっても、不自然ではないと思う。」
「自分の美しさを文学に模写したのでしょうね。」
「実力で負けて悔しくて。」
「他の手段で打ち負かそうとする時点で。」
「勝負事には向いていない。」

天詩。
「個人としては、勝敗よりも。」
「どうすれば目的を達成できるのか。」
「それに興味がある。」
「勝敗は、けっこうどうでもいい。」
「目的が達成できるのなら。」
「特に拘りもない。」

姫宝。
「この勝負で負けるかもしれない。」
「という予測をしていない奴は。」
「ずっと勝利するのは無理がある。」
「ギャンブルとか賭け事みたいなものだからね。」

千斗星。
「なぜかレベルの低い議論をしているタレントを。」
「テレビで見かけた。」
「視聴者のレベルを考慮しているのなら。」
「適切ではある。」

天詩。
「イケメン男子や、美人女性が古典の内容を。」
「語り続けたら。」
「誰も反論を試みないでしょう。」

萌乃果。
「勝負の結果までは平等にはならないよ。」

天詩。
「芸能人が、私の言葉を、そのまま盗用して。」
「自分のものとして発表したら。」
「どういう訳か、評価はかなりのものになる。」

千斗星。
「世襲だったら、負けないよ。」

天詩。
「伝統世襲なら、誰にも負けることはない。」
「人間による保証が負ける。」

姫宝。
「新世襲制なんて、民衆から、勝手な変更であると攻撃される。」
「実力がないので、発覚してしまう。」

萌乃果。
「庶民は、作品の評価に関しては正直者だらけ。」
「嘘を言わないから非難できない。」

天詩。
「芥川賞の作家は、後に、いくら凡作であったとしても。」
「何作品も続けている。」
「何かと上の立ち位置にいる連中は。」
「市民が思ったよりも頭が良くて。」
「年数の経過で、さらにパワーアップしている様子を。」
「見ていない。」
「市民に真実を言われて、腹を立てたのかも。」

姫宝。
「全員に命令して、野球の試合を観戦させようとしても。」
「一部を除いて、全員から猛反撃されるでしょう。」
「価値観については、それで。」
「全員が野球好きではないし。」
「フットボールばかり見ている人もいない。」
「価値判断の強要は。」
「そうした人々に、テニスだけを観ろと命令する。」

萌乃果。
「自分が害を受ける妥協はしないこと。」

千斗星。
「敵の失敗で勝利した者は、次に負けやすい。」

天詩。
「思わず怒鳴ってしまった、静かにしなさい!」

連絡で。

育毛剤を巡って。

裏社会の抗争が激しくて。

いろんな事件を生んでいるとのこと。

発見した場合は、狙われないようにと。

特に新興宗教。

ハゲテマステス教団には要注意。

中年の趣味の集いが、いつしか宗教カルトになってしまったもので。

やたらに狂暴とのこと。

ゲリラが資金源にしている謎の育毛剤は。

鹵獲したら、危険があるので、用心することに。

掃除も終わっていて。

読書はやめて。

近くのお宮に参拝する。

道中。

天詩。
「善悪の内容について、具体的に、すべてを網羅して。」
「何一つ矛盾がなく、細かい所まで説明する。」
「そんなことはできないのが。」
「世人における善悪の説明不足。」
「そんなことは分かっているでしょう。」
「とか反駁しそうですが。」
「あなたが分かっているのなら。」
「なぜ内容を説明できないのか。」
「何も言及しないのは理解できない。」

千斗星。
「善悪について問うのは、万人の脆弱性。」

萌乃果。
「意外にも落とし所。」

姫宝。
「勧善懲悪は、自分を基準にした判断の総集編。」

天詩。
「自分の考えが、社会の規範であると名乗ってしまう。」

姫宝。
「もれなく、他人に強要する。」

天詩。
「弱者の集まりが、弱さの言い訳に繰り出す。」

千斗星。
「強者は、目立った敵はいないので、しないよね。」

天詩。
「誹謗中傷は、組織や国家を転覆させる。」
「誹謗中傷の目的は、個人から企業。」
「国家を転覆させることであり。」
「昔から有害であることが指摘されている。」
「誹謗中傷を厳しく処罰すれば。」
「世の中は平和になる。」

萌乃果。
「戦うと、どうなるか?ということも考えたこともない連中。」

姫宝。
「一方的に勝てる戦いなんてある訳がないでしょう。」

千斗星。
「自分より弱い相手と戦うだけの臆病者。」

天詩。
「相手の反撃は想定していない。」

萌乃果。
「勝手に仕掛けて、負けても理解しない。」

姫宝。
「それで怨恨が生じたら、和解できない。」

天詩。
「怨恨は、恩恵を与えても消えることはない。」

萌乃果。
「勧善懲悪が人を守った試しは一度もない。」
「あらゆる恨みを作った、という実績があるね。」

千斗星。
「人間が人を守れるのは、職業で権限を与えられた人達だけです。」

天詩。
「自分を守ってくれない者には、いつでも裏切る。」

姫宝。
「民間人が、勝手に人助けなんてしないように。」

天詩。
「福祉とかに投資するか、権威に味方するくらい。」

千斗星。
「聖書にある、汝殺すなかれ、という訓戒は。」
「しばしば笑われた。」
「目の前で、殺人によって何事もうまく行っていて。」
「何の天罰も受けない人なんていくらでもいたので。」
「いくら聖句でも笑いの対象になっていた。」
「しかし間違いとは言われなかった。」

姫宝。
「目の前で戦争が行われているのに。」
「禁止するだけで、暴力が停止する事はない。」

萌乃果。
「人を殺せば解決するのに、という理由で笑われた様子。」

千斗星。
「そんなことを、戦争の最中に言えましたかな?」
「禁止を無視する相手には禁止は無力。」

姫宝。
「戦争を禁止しても、敵はこちらに強制を仕掛けるだけ。」

千斗星。
「相手を説得しても、その説得は長続きしない。」

萌乃果。
「自分を守らない奴は、あっけなく倒される。」

天詩。
「自分から競り合いに持っていくと、結果は悪くない。」

千斗星。
「悪事も、一度なら、黙認される。」

萌乃果。
「暴力は、上手に使えば結果も良いし。」
「下手に使えば、自滅する。」

姫宝。
「無知による失敗ならば、むしろ賞状を与えられますよ。」
「無知ならば、戦前の自国民ですが。」

天詩。
「太平洋戦争は、故意に負けたという形跡が見られる。」
「自国民は、敗戦によって改心して。」
「悔い改めたので、当時の人々と現代の人々は、まるで別物。」

姫宝。
「太平洋戦争で、神々は自国民に味方はしていない。」
「さらには、原子爆弾を自国に誘導している。」
「全体主義や腐敗した日本社会を処罰するため。」
「個人においては、神々は特別に扱い。」
「弾除け神社のお守りを持っていた兵士は。」
「一人も戦死しなかったという。」

萌乃果。
「日本軍の為政者で、英霊となっていますが。」
「わざと日本軍が負けるように。」
「誘導している。」
「自殺行為をして、敗戦という結果を得るために。」
「連合軍を特別に扱っている。」
「上手く行かない戦線などは。」
「よく見ると、呪われた指揮官がいるだけですね。」

千斗星。
「道連れにして、自国の腐敗を終わらせることが。」
「英霊の役目でしたね。」
「懲らしめられて、自国民は誤りを改めた。」
「雪辱を求める者は、滅ぼされるであろう。」
「人間の考えは、すぐに直してもらえば良い。」

天詩。
「敵対者は、必ず、目の前の見えている対象を攻撃した。」
「必ず元凶を攻撃しない。」
「それによって、敵対者は、責任転嫁を連発することになる。」
「もちろん、そんな方法では解決なんてないし。」
「自滅する。」
「私の場合は、元凶を攻撃して。」
「無人称の対象を殺しまくった。」
「ことわざ通り。」
「膿んだら潰せ。」
「こうなると、解決は目に見えているし。」
「解決すらとにかく早い。」
「責任の所在が無人称のものにあるので。」
「責任の所在を明らかにしてから。」
「無人称のものに責任を取らせた。」
「それを禁止することは私が禁止する。」

姫宝。
「戦争野郎のプーチンを誰も非難できない。」
「民主制は、最後にはああなるし。」
「嫌でも同じになるので。」
「自分達の未来の姿を見せられて。」
「腹を立てたかな。」

千斗星。
「恐怖に駆られて、過激になる人間もいる。」

姫宝。
「善人ほど、狙われて、倒される。」

天詩。
「社会でも、見せしめに善人が標的になることも。」

萌乃果。
「利他的な人間は、搾取されるか、邪魔であると消されるよね。」

天詩。
「善行で人に恨まれることがある。」

萌乃果。
「善人が悪人に変貌するのは、あっという間の出来事で。」
「そんなことは、かなりの実例がある。」
「無能な部下を選ぶような指導者は、力量を疑われる。」

姫宝。
「未来の賭けでもしますか?」

天詩。
「私はこの賭けに、私が勝たない方に賭ける。」

姫宝。
「私が賭けに負けるだけですね。」

天詩。
「この文章を見るな!」

姫宝。
「ここに表示されている文字を見るな!」

萌乃果。
「私を見ている人を騙してやることにした。」
「ほら、こんな嘘に騙された。」

千斗星。
「全体主義が滅んで良かったですね。」

天詩。
「悪夢の全体主義は、原子爆弾で潰えた。」

姫宝。
「相対主義が、古代世界の強み。」

天詩。
「全体主義という誤りを、お宮で懺悔したことがあります。」

千斗星。
「なにそれすごい。」

姫宝。
「相対主義とは、ヘレニズムの普遍的な哲学。」

天詩。
「初期ストア派、前期ストア派、後期ストア派。」
「これにオリジナルが入っている。」
「断片集は、高価格で、売っている所は少ない。」
「プルタルコスのエッセイも高価格で。」
「売っている所が少ない。」
「セネカは、著書があまりに多いので。」
「全部が把握できない。」
「隠れている所に、著書が置いてある。」
「欧州では、どんな市場でも売られているという。」

千斗星。
「相対主義。」
「現代では、もっとも大切な要素。」
「それに反対して、真理を追究する動きが盛んでしたね。」

天詩。
「ギリシャ哲学の背景には、相対主義という隠れた哲学がありましたね。」
「これは哲学者以外を中心に広まっていました。」

姫宝。
「リベラリズムは今、世界の普遍的な思想です。」
「それが理解できるのは、エリートだけです。」
「私は理解できるので、エリートで間違いない。」

天詩。
「自分の哲学を確立するのは、現代での課題ですよ。」

萌乃果。
「ニーチェ全集は、揃えるのがだいぶ大変。」
「続いて、ゲーテ全集は、探すのがだいぶ大変。」

千斗星。
「多読して、残したのは二割程度。」
「読んだら、抜書きして、何かを見出して。」
「意味がなくなったら、古本屋に流した。」
「残りも、読むことはまずなかった。」
「それによって、文字が少し嫌いになった。」
「文章は、長いほど嫌いになる。」

姫宝。
「儒学の重要な書籍について。」
「あれらは、文章量がとにかく少ない。」
「中庸という古典は、本がとにかく薄い。」
「文章が少ない順番に、要点が設定されている説がある。」

天詩。
「ニーチェ悲劇の誕生。」
「みたいに支離滅裂になっていませんか?」

姫宝。
「好き放題に発言すれば、そうなるかと。」

千斗星。
「発言の目的は一貫しているのですし。」
「原因なんて探るのはナンセンスですよ。」

萌乃果。
「目的もなしに発言することはないですよ。」
「支離滅裂なのは、目的が分かりにくいだけですね。」

参拝。

帰ってくると。

昼食を全員で作ることに。

午後は、道場が開かれて。

夜間は特に忙しい。

今日は両親が主役。

解散する前に。

速報がテレビに表示される。

幼女が誘拐される事件が発生。

何と、誘拐した犯罪組織は。

祭壇みたいな場所に幼女を置いて。

お雛様みたいに眺めたり。

写真撮影したりする。

理解できない行動をしていた。

しかも世話をするのが中年女性である。

そして誤って、欲望のあまりに、マフィアの娘を誘拐してしまい。

乗り込んできたマフィアに犯罪集団は滅ぼされた。

幼女は保護されています。

社会なんて。

正常なのか異常なのか判断しかねる。

解散しますと。

一人で買い物に出かける。

日常だったはず。

買い物の最中に目撃。

とある人の問答。

ソフィストが、警察官から職務質問をされた。

なぜここにいるのか質問されると。

ソフィストは、君達に職務質問をされるために。

歩いていました、なんて答えた。


13


子曰く、歳寒くして、然る後に松柏の彫むに後るることを知る。

先生が言われた、季節が変わって寒くなって。

他の草木が枯れてしまった後に。

松や柏だけが寒さにもめげず。

散ることもなく緑の葉をつけたまま立っているのがわかる。

人も平素はわからないが。

何か事が起こった時に、その人の本当の価値というものが。

わかるのだ。

ゲリラの掃除。

朝からニュースを見ています。

たまたま通りかかった自衛隊の実験部隊。

敵を発見してしまう。

客船を改造した。

敵の洋上司令部に自衛隊が攻撃。

貨物船に乗せられた木の板を取り除く。

甲板に乗ったチャパラルと固定式対空機関砲が合わせた上で。

よくあるトラックに乗せた対空砲で撃ちまくる。

ストライカーMGSまで上に乗っかっている。

挙句の果てには甲板からMLRSまで発射した。

敵の洋上司令部は、ズタズタになって沈没した。

次の報道。

離島の遊泳。

何と潜水艦を撃沈した。

それを引き上げている。

敵の海中司令部、ロメオ級潜水艦である。

とあるダイバーが近寄って。

さりげなくドアをノックした。

ロメオ級潜水艦は、爆発した。

今では、ゲリラは庶民の話題と刺激の対象で。

やられる姿は娯楽でしかない。

道場。

家事を任されていたので。

朝の指導には参加せず。

終わった後に掃除をしていると。

メンバーが揃ってくる。

天詩。
「テロ支援国家が、人質を解放すると連絡して来た。」
「それは良い知らせだ、それで?どうやって人質を解放するつもりで?」
「飛行機に乗せて、飛行機と一緒に返しますよ。」

姫宝。
「この世にないものが、所々で出てきている。」
「この世にないものなので、この世の説明を受け付けない。」

萌乃果。
「人生、何でもうまく行く。」
「という人は、それまで目立った妨害を受けなかったので。」
「あっさり物事が捗った。」
「何もかもうまく行かない人は。」
「目立っている妨害を受け続けている。」
「完全に外部の影響で進行に支障をきたしている。」
「邪魔があるかないかで、大きな差が出るし。」
「それが出現するのは、ほとんど偶然の産物。」

千斗星。
「成功する人は、不意討ちに成功している人でもある。」
「凡人の演技を続けていて。」
「いきなりすべてを欺いて。」
「社会などに不意討ちを仕掛けて成功した。」
「そうなると、待ち受けている妨害なんて。」
「ほとんど手遅れなまでに追跡してくるし。」
「妨害すら不可能な場所まで一気に移動している。」

天詩。
「外部の影響をすべて消してしまい。」
「すべてを外部のせいにする。」
「何でも外部のせいにして。」
「自分の内側はすべて無視する。」
「こうやって推理する。」
「それでようやく外部にすべての問題があると理解した時に。」
「残ったものが真実でしょうね。」
「自分の内側に何が残るか。」
「その残った自分の内面が真実である。」

姫宝。
「哲学用語、力への意志。」
「何でも外部や他人のせいにして。」
「どうしても無理が生じてまかり通らない。」
「決定的な不具合が出るものだけを自分のせいにすれば。」
「けっこう客観的な帰属が出るのではないかな。」

伯父と祖母が入ってくる。

道具の整備と確認とのこと。

大会常連であった祖父と祖母は。

すぐ近くに住んでいる。

弟子と一緒に来るものの。

一人目の弟子は変人で、二人目の弟子は、狂人の様子。

美形を見て硬直している。

一応は知り合い。

天詩。
「馬鹿とお人好しは、どちらがまし?」

弟子。
「馬鹿、それほど気持ち悪くないから。」

祖父。
「偽善者の善行一覧。」
「刑務所にきちんと服役したこと。」
「なるべく早く死んだこと。」

天詩。
「君は馬鹿ですか?」

弟子。
「そう言う人も多くいますが、まだ科学的には解明されていません。」

天詩。
「気違いとは、どういう心理なのか?」

生徒。
「なるほど、そこに二個のコップがあってだね、それが五個に見えたら気違い。」

天詩。
「はい?あなたね、コップは一個しかありませんよ?」

弟子。
「嘘に税金はかからない。」
「同様に、嘘も度合いによっては合法。」
「最近は、嘘にも税金がついて、それがやたらに高い。」

生徒。
「嘘つきが、大嘘を言いまくった。」
「民衆は賢明で、ジャーナリストは真実を言いまくり。」
「為政者は、適切に物事を繰り返し。」
「作家は、素晴らしいことを書きまくる。」
「テレビは常に優れたことを放送し。」
「社会があまりにも上手に機能している。」
「嘘つきは橋から突き落とされた。」

祖母。
「悪いことをした羊が狼に食べられてしまう。」
「童話を読んだ子供が。」
「人間に食べられる羊を見て悲しんだ。」
「本当は悪いことをしなくても殺されるんだ。」

道具を取り出して、清掃を依頼される。

同時に、消耗品の木刀と、竹刀は。

必要な数だけ出し入れされる。

破損した木刀は、廃品に出すので。

損傷を確認しているグループ。

一同は道具を修理することに。

道場に二つのチームがいる。

天詩。
「通俗小説は、なぜ捨てられたのか?」

姫宝。
「読み終わったから。」

萌乃果。
「次回作は男女の恋を描いたものになるという。」
「担当者がコメントした。」
「あまりに現実からかけ離れているので。」
「政略結婚とかお見合いにしてください。」

千斗星。
「あの作家達はアンダーグラウンドに行ったとか。」

天詩。
「死んだのですか?」

千斗星。
「地下鉄なのか地下なのかは確認されていません。」

姫宝。
「とある作家が、豚にしか見えませんよ。」

萌乃果。
「それでは豚なのでしょう。」

天詩。
「しかし彼らは、そのまんまを否定していますよ?」

姫宝。
「私の言う事と、豚の言う事と、どちらを信じるのですか?」

祖父。
「あの作家、担当が行くと、いつも酔っ払っているらしい。」

天詩。
「はい?あの作家は酒なんて飲みませんよ?」
「酒は嫌いとか書いていましたが?」

祖父。
「君は市民が嫌っているライトノベルは読んだことある?」

弟子。
「ライトノベル?何ですかその題名は?」
「どんな作家が書いた作品なのか知りませんが。」
「ライトノベルなんてタイトルなんて売れませんよ。」

生徒。
「まともな作家が日本にいないのはなぜ?」

天詩。
「答え、必要ないから。」

弟子。
「人気作品は強力である。」
「逆に言えば人気以外には何もない作品ばかり。」
「傑作や本物が出るまでの繋ぎかな?」
「大きな問題はないけれど。」

生徒。
「とある編集者、最近の作品について。」
「収益と思えば、変な所も許せる、とか言ってた。」

天詩。
「編集部にとって。」
「作品ではなくて、金銭が提出されるようにしか見えない。」
「作品とは呼ばずに、金銭との交換に見えているようですね。」
「論理にかなっている?」

祖母。
「最高傑作と呼ばれても。」
「収益以外に何もない場合も多々ある。」
「問題なのは、作品の質ではなくて、売値なのか。」

天詩。
「一位と二位を争う傑作なのではなくて。」
「一位と二位を競う収益である。」
「少なくとも、このスペースでは。」
「出版社のスコアアタックは確認できない。」

千斗星。
「やる気がないんじゃないかと疑うくらい。」
「同工異曲な作品が多過ぎる。」

萌乃果。
「とあるスポーツ選手が、大活躍をして、会見で。」
「僕がスターになるのは、最初から決まっていたことなんです。」
「なんて答えた。」
「それを観た芥川賞の作家は模倣して。」
「記者に向けて自信たっぷりと。」
「僕が作家として成功したのは。」
「実は最初から決まっていたことなんですよ。」

姫宝。
「アメリカの富裕層が、決定論を読んだ。」
「なるほど、我々の財産は最初から決まっていたことなんだね。」

男性中心のグループ。

いろんな道具で防具を修理中。

打ち込む標的がまた壊れたので。

またもや作っている。

ボボ人形を持ってきても、一日で破損するので。

大きな藁人形があり。

またもや損傷して修理。

模造刀のナイフで行う試合まで計画していて。

それも用意している。

門下生全員に配る竹光も制作。

神棚の整備をしつつ、建物の耐久度まで調べ始める。

道具を数えて、どうやら足りるようですね。

真剣を使った訓練で使う標的も、もう無くなったので。

作っている。

弟子。
「こうすれば世界は平和になるんだ!」

祖父。
「君ね、今も平和ですよ、そんなことをする必要はない。」

生徒。
「番組で、視聴者に説教をした老人。」
「出演者が言うには。」
「ちょっと待って!この雑誌を読み終えてからでいいよね?」

祖父。
「クレムリンの軍事パレードで。」
「戦闘機が飛んで戦車、兵士と続くものの。」
「一部の集団は、鎧を着ている、そしてナチスの印をつけて。」
「旗まで持っている。」
「記者は、彼らは何ですかと質問した。」
「将軍が答えた。」
「彼らは最強の兵器だ、ファシストという名前の兵科で。」
「その昔、欧州を廃墟にしまくったという破壊力を持っている。」
「なので、特別に参加して貰っている。」

祖母。
「アメリカの軍事パレードで、なぜかトランプ前大統領が参加している。」
「記者が、なぜ彼が参加しているのかと抗議した。」
「将軍が言うには。」
「軍事大国を揺らがすのに、彼一人で足りていたので。」
「特別に参加して貰っている。」
「なんて答えた。」

生徒。
「外国人テロリストが暴力団を故意に拉致した。」
「組長も一緒。」
「政府に要求した。」
「とりあいず二千万円をよこせ。」
「さもなければ。」
「暴力団にいろんな武装を贈与して。」
「そのまま帰すぞ。」

祖父。
「ウクライナ軍はロシア軍を説得するため。」
「国境に向かって地上部隊で移動した。」
「そこにロシア兵の姿はなかった。」
「つまり何事もなく説得に成功していたのだった。」

祖母。
「ウクライナ軍は、ロシア軍を次々と論破して。」
「国境に迫った。」
「そしてロシア軍から大歓迎を受けた。」
「やはりヒーローは辛いくらい。」
「けっこうな群衆に囲まれた。」

弟子。
「ウクライナ軍は、平和な話し合いで。」
「ロシア軍の戦車と兵士を退けたという。」

生徒。
「ウクライナとロシアの会談は和やかに進み。」
「大規模な軍縮を約束したロシアは。」
「次々と戦闘機や戦車、艦艇から弾丸を手放したよ。」
「ついでに兵士も大量に解雇したよ。」
「この調子でどんどん論破しないとね。」

祖母。
「台湾人が、頭を抱えている。」
「反転攻勢で本国に攻め込んで。」
「我々が勝利したら、その後はどうすればいいんだ!」

祖父。
「人間は時に強い、それが持続すれば便利なのですが。」
「そう都合良くは行かない。」
「ここら辺のイマイチ感は、やはり人間らしいのでした。」

弟子。
「ウェブ自警団とか言う犯罪集団が厄介ですね。」

生徒。
「ネット自警団とか民間ファシズムの代表ですしね。」

祖父。
「ボスクラスがファシストとか衆愚政治なのに。」
「なにゆえ、自警団なのか。」
「社会に出現されてしまった民衆も困ったであろう。」

祖母。
「物事が分からない人がおりましたら。」
「物事が分かる人が教えてあげてください。」

喋りまくる別のグループ。

女性よりも喋る。

男性中心のグループ。

建物の修理を開始。

少しだけ壊れていた。

洗濯しか、今はすることはないので、散歩に出かけました。

仕事は何でも男性グループに取られてしまう。

お宮の近く。

八幡神社と稲荷神社がいつものコースですね。

天詩。
「馬鹿とか凡人とかはどういう奴の事なのか。」
「具体的に言った試しは無いのだけれど。」

萌乃果。
「人の善悪は主観的であると思えばそれで足りている。」
「欧州では、宗教教育によって。」
「善悪の要素をきちんと教えて、考えさせていた。」
「日本には宗教教育がないので。」
「どちらかと言うと儒教がそれを担当していた。」
「ギリシャとローマだけは、善悪について客観的で。」
「キケロとかは、究極であると述べているのだけれど。」
「善悪について、別の表現になっているので。」
「元々、ギリシャとローマに善悪という言葉はなかったようですね。」

千斗星。
「日本は、いろんな単語を西洋から輸入したので。」
「使っている言葉も、実の所は固有のものではなくて。」
「輸入されて混乱しているものもかなり多く存在する。」
「さりげなく使っている言葉の定義がわからない場合は。」
「単語を輸入したせいで、元々、我が国に存在した。」
「言葉の定義からかけ離れて、矛盾が生じているのかも。」
「古語にもなくて、現代語として定着しているけれど。」
「多くの単語は真理ではない。」

姫宝。
「他人の失敗に対しては。」
「上手の手から水が漏る。」
「なんて台詞を言ってしまえ。」

天詩。
「言論が本当に自由ならば。」
「自分の解釈をいくらでも語っても。」
「それは合法であるし。」
「褒められるべき行いですね。」

萌乃果。
「今日はふざけたい。」

千斗星。
「悪ふざけも時には健康に良いですよ。」

姫宝。
「とある凡人は、大器晩成である。」
「中年を過ぎても、やはり大器晩成である。」

天詩。
「自由席の新幹線が、地震で停止した時。」
「近くで撮影していたカメラマンはそれに泣いた。」
「事故はともかく、席がひとつ空いていたから。」
「その空席を撮影してしまった。」

姫宝。
「神殿に抗議した信徒に、聖職者から返答があった。」
「こうすれば良いだろう。」
「翌日、信徒は返事を送った。」
「説明書をありがとうございます。」

萌乃果。
「量子コンピューターが最新の未来予測を出した。」
「それはドイツが戦争をしているというものであった。」
「しかも相手は中華人民共和国であった。」

千斗星。
「資本主義ではトラックが頻繁に横転する。」
「なぜ?」
「配送が速過ぎて転倒しがち。」

天詩。
「日本社会では、電車の時刻が狂う、その時に非難される。」
「なぜ?」
「人間の処理が追いついていない。」
「そのため、日本では人工知能の需要が高い。」

千斗星。
「自分で作ったブランドモドキの価値が上がらない。」

姫宝。
「ブランドで価格が上がるのなら。」
「その塗装だけでも分けてほしいくらい。」

天詩。
「似たようなものでも、何か違いがあるのですね。」

萌乃果。
「ファッションとかも、何を基準に芸術になるのか、意味不明。」

天詩。
「社会に合わせた服装がおしゃれであり、後は第三者から見て、退屈。」

スーパーマーケット。

寄付を募っているボランティアに捕まった三人組。

一人が、財布を見て転倒してしまい。

残りの二人が、転倒した人を介抱して。

その場から逃走した。

銀行で、貯金をしようと全員で入ると。

銀行の中で、銀行員が拳銃を持っていて。

男性が負傷していて。

付近の人々が混乱している様子を目撃した。

言葉がないので、状況がわからないのである。

すぐに立ち去りました。

昼間なのに酒場が賑わっている。

とある酒場、後日、支払っても問題ないという看板があったので。

みんなは喜んで飲んだ。

支払いの時に、店主は、看板の内容に。

この表記は誤りである、と付け加えた。

入店一人目の落書きであった。

市民。
「爆弾なんて付近に落ちていない。」
「という人が、爆破予告の現場に入ってしまった。」
「慌てて出て来たものの。」
「私はね、自分の発言を簡単に変えませんよ。」
「なんて言いつつ去っていった。」

大学生。
「素潜りで勝負したのですが。」
「片方は、一時間も潜水している。」
「私は負けたのかな。」

会社員。
「火星に居住計画があり、責任者は。」
「お人好しと偽善者が全員、来るように。」
「宣伝しろと指示した。」

目撃する。

速度違反、ドライバーは腹話術で。

自分の猫を差し出して抗議した。

警察官が言うには。

では、猫さん、あなたが違反者なのですね?

今日は市民の集まりが多い。

青年。
「みんな武士と僕を比べるんだ、無理だよ、そんなの。」

先生。
「そうだね、しかし君と武士はまるで違うじゃないか。」

青年。
「それで叱責を受けているんだよ。」

男性。
「ソビエトはなぜ崩壊しましたか?」

少女。
「それは五百年前のこと。」
「色々あって何々がありました。」
「それが理由です。」

警察官。
「三人が同じ日に死んだ。」
「同じ地域で同じ時刻で死んだ。」
「一人目は、事故死。」
「二人目は、特に理由がない、あるのは死体だけ。」
「三人目は、落雷の直撃で生き残ったが、犯罪に巻き込まれて殺された。」

市民。
「昔のサッカー日本代表、なぜあんなにシュートが外れた?」

少女。
「結論、急にボールが来たので何でも外した。」

夫人。
「イラク戦争が後であったと知らされた。」
「出張帰りの旦那。」
「その発言。」
「ひどい!私も観たかった!仕事でテレビも見れなかったよ!」

学者。
「刑務所の囚人が、自分の犯罪を自慢していたが。」
「一人だけはなぜか他の囚人と違った。」
「君はなんで捕まったので?」
「警察官の前で踊ったり。」
「口論を仕掛けたり。」
「パトロールカーを尾行したり。」
「警察署の中で昼寝をしたり。」
「最後には、六法全書を朗読したら。」
「こうなったのです。」

エンジニア。
「国産の旅客機が、実験で墜落。」
「節約のために燃料を減らした。」
「けちが墜落に繋がったという。」

氏子。
「引退した人を補充することにした。」
「その人は一日で見つかったので。」
「代わりならいくらでもいるらしい。」

老人。
「立派な人になりなさい。」
「ただし、ベッドの中で。」

夫人。
「失礼ですが、お名前は?」

紳士。
「失礼ですが、という失礼とは何のことですか?」

少年。
「簡単な数学の問題を出しますね。」
「小学校の問題です。」

商人。
「君、それは買う時の話かね?売る時の話かね?」

観光客。
「ユーマストビークレイジー!!」

電気屋の展示テレビ。

報道にて。

通俗小説の作家。

記事の写真が豚になっている。

読者が問い合わせる。

これ本人ではありませんよね?

次のシーンにて。

編集部は言いがかりであると判断した末に。

考え直して言うには。

おかしいな?同じはずなのに、確認して来ますね。

何の番組なのかは不明。

店員。
「メンヘラタレントが失脚したのも。」
「サイバー攻撃によるもの。」
「まずハッキングによって情報を漏洩させて。」
「何者かがそれを告発して。」
「契約違反であると解雇させたという構図。」
「現に、男性の声がすると配信で言っていたので。」
「それは、相手のハッカーが、ヘッドフォンのマイクを切り忘れて。」
「攻撃を続けた失敗によるもの。」
「ウェブカメラはたいてい乗っ取られて。」
「自分の姿を盗撮されるため。」
「普段は塞いでいるのが無難。」
「犯罪集団は、競争相手をサイバー攻撃で追いやってしまい。」
「消去法で、競争相手を無くして勝利する。」
「という策略を常套手段とする。」
「メンヘラタレントも、サイバー攻撃から。」
「情報を漏洩させて、解雇させる状況を作った。」
「なんて言っても頭が悪い人は理解しないけれども。」

上司。
「ハッカーは何故か冷静で、仕事でやっているのか。」
「簡単に犯罪をやりたいのか、区別がつかない。」
「役人みたいに冷静な所が目立つ。」
「僅かな証拠から、心当たりがある奴がハッキングをしている。」
「多分、そいつを目撃したら、私は、すぐに見破るはず。」

社員。
「ハッカーは反撃を受けないと信じているけれど。」
「見当がついてしまう失敗も多く繰り返している。」
「意外にも、主犯は利害関係のない第三者である。」

営業。
「理由もなく対峙したものの。」
「奴らが無理に笑おうと頑張っている姿は、どっかの妖怪みたいだ。」
「何とか笑おうと、無理をしているが。」
「奴らは、妖怪みたいな言動や行動しかしない。」
「奴らは、どこかで見覚えがある。」

散歩から帰ると。

道具の清掃に入りました。

小さなプールみたいな用具に入れて。

手洗いですね。

夕方は、同類の門下生が来る予定。

それまでは、彼らは訓練場で自主練をしているので。

教えることは多くない。

門下生は、害獣や熊を仕留めるのが一人前という。

風潮があり、遠征したり。

北海道の山奥に入って。

熊の一部を手に入れて帰ってくることも。

そのせいで熊が減ったようです。

イノシシの殺害回数でも競っていますね。

乱獲気味。

訓練は、魔法の使い方と戦い方という。

二つが中心です。

教えるのは簡単、実践は難しい様子。

夕方になる前に報道がありました。

少し前まで戦っていた連中の結末。

ゲリラの反撃、やはり貨物船に。

これでもかと固定式対空機関砲と牽引野砲をたくさん積んだ。

戦艦モドキを繰り出して。

無差別破壊に出る。

エンジンが故障して停止。

プレデター無人機に爆撃されて。

弾薬に誘爆した。

次に。

空を飛ぶ車を入手して。

その上からライトマシンガンを撃とうと。

首都圏に入るものの。

首都防空部隊が背後に回って。

機関砲で撃ち落とした。

敵の陸上司令部、強盗団に襲撃を繰り返される。

強盗団、テロリストからいくら奪っても、法的に問題がなかった。

今では勢力を失ったゲリラは強盗や犯罪集団の標的。

夢中になって搾取する。

第一義的なものが失われたなら、第二義的なものは捨ててしまえ。

戦うときには協議するな。


14


敷地の蛙が大量死している。

憂さ晴らしに殺されたカエル。

大きいものが狙われた。

木の板で殴られる小動物。

狂気に任せて、殺しまくる。

逃げる場所が決まっているので。

二回のジャンプまでに仕留めている。

動きが読まれて蛙はもっと死にまくる。

虐殺をしている女性が動き回る。

メンバーが来て、眺めている。

天詩。
「詭弁をたくさん言われたくて。」
「募集しています。」

姫宝。
「アポロンがキュクロプスを。」
「憂さ晴らしで殺したような光景ですね。」

萌乃果。
「ポセイドンの息子と同一らしいのですが。」

千斗星。
「あっさりアポロンがキュクロプスを全員射殺していました。」
「巨人も、アポロンに狙われたら終わりですね。」

天詩。
「誰か詭弁を言ってくれる人はいませんか?」

姫宝。
「何十匹、殺したんですか。」

天詩。
「詭弁の標的になりたいので。」
「あなたを探していました。」

萌乃果。
「否定してないよ。」

天詩。
「とりあいず詭弁を聞きたいので。」
「あなたを歓迎します。」

千斗星。
「カエルなんてものよりもあなたとの関係が大事です。」
「たかがカエルの生命に何の価値がありますか?」

姫宝。
「私も、雨の日、憂さ晴らしに、蛙を虐殺したことがありました。」
「死体だらけ。」
「都合の良い対象がいたので。」
「木の板で殴って殺しまくった。」
「家の敷地にいた蛙の半分は死んだ。」
「驚いて、逃げ方を間違えた蛙は。」
「植木鉢に引っかかって死んだ。」
「逃げる方向と逃げ方があっさり見破れるので。」
「あまりに殺しやすかった。」
「その後、蛙の死体は、どうやら野鳥やら蟻が持ち帰った。」

萌乃果。
「殺虫スプレーを撒いたからと言って、非難するものではない。」

千斗星。
「豪快な遊びですね、何か不満でもあったので?」

天詩。
「憂さ晴らしに都合が良い相手がいたので。」

姫宝。
「あなたの内面に変化があったようですね。」

萌乃果。
「パブロフの実験室は、大洪水で浸水したことがある。」
「溺れかけていた犬を助手が何とか救出した。」
「その時の心的外傷体験よって。」
「犬達は、条件反射がすべて解けてしまっていた。」
「さらには、穏やかな犬が凶暴になって噛む。」
「凶暴な犬が大人しくなる。」
「奇妙な変化が見られた。」
「用語、超逆説的段階。」

千斗星。
「それまでの行動様式と価値観が。」
「目の前の危機に何の役にも立たない。」
「生存に関わる外傷体験で。」
「それまで信じてきたものが逆転する。」
「溺れかけて、死にそうな最中に。」
「それまでの経験が何の意味がないばかりか。」
「裏切られるという事態に晒されて。」
「逆転の反応が起きる。」
「パブロフは、条件反射をまた繰り返して。」
「同じように水浸しにすると。」
「犬が獲得した条件反射はまたもや消えていた。」
「心的外傷体験によって、以前の条件反射や経験が消えるだけではなく。」
「それとは真逆の状態になった。」
「これは、パブロフの犬の続編、レニングラード大洪水の記録。」

天詩。
「暴力反対?私は暴力に賛成だね!」
「さあ攻撃をかわしてみろ!」

萌乃果。
「蛙の死体が追加されました。」

千斗星。
「そんな価値のない生き物に言及するのですか?」

姫宝。
「猫とかなら非難されますが、そんなものどうでもいいでしょう。」

天詩。
「罠の置きスマホ。」
「よりにもよってサムスンの中古品。」
「もちろん発火する。」
「データは登録されていない。」
「それを故意に落として。」
「拾った奴が火災に遭った。」

萌乃果。
「そこまでしますか。」

千斗星。
「あの火災はそれですか。」

姫宝。
「だいぶ狂気ですね、私達は近くで見ています。」

天詩。
「自分が善人であるという前提が。」
「豪快に間違っているくせに。」
「改める気配もない偽善者。」
「自分の考えとは違う思想には。」
「悪だとか罵る割には。」
「前提の間違いを認めない。」
「同調するかしないかで人を判別するので。」
「何が善人なのか、そいつが決めてしまう。」
「故に、間違いを指摘しても、屁理屈で反論する。」

敷地のカエルが全滅しました。

なんと昆虫は無視。

野鳥も無視。

入ってきた猫も無視。

むしろ猫に鰹節を投げつけた。

猫はそれを持って立ち去った。

萌乃果。
「どちらかと言うと他人の起こした問題を。」
「あなたが処理しているのではないか?」

天詩。
「自分が問題になることは稀ですね。」
「自分の悪を避ける努力をしている以上。」
「自分の悪を避けない奴が犠牲になるものですよ。」

姫宝。
「自分の悪を避けない奴は死んでしまえ。」

千斗星。
「凡愚に不可能な要求をするとは、ナンセンスですね。」

天詩。
「相手の起こした問題なら、相手が解決するものなので。」
「取り組みませんけれどね。」

姫宝。
「問題が発生すると、暴力で撃破したり。」
「裏切りによって打ち消す。」
「というのが基本ですね。」

天詩。
「問題が起きるのが悪いので。」
「笑ったり、侮辱しておく。」

千斗星。
「問題を罵るのは、怠らないこと。」

天詩。
「私が繰り出す軽蔑に、誰しもが耐えられないようです。」

姫宝。
「道化師に構っている暇はない。」

萌乃果。
「人生の筋書きがあまりに駄作なので。」
「書き換えておきました。」
「なぜ観客が主役になっているし。」

天詩。
「観客が主役より目立ってはいけないよ。」

萌乃果。
「演劇が駄作なら、観客である私は。」
「席を立つだけですね。」

天詩。
「客席から舞台に出すなんて。」
「古代ギリシアしか実例がないね。」
「観客を舞台に上げるのは。」
「本来なら嘲笑が目的。」

萌乃果。
「舞台を好きなだけ破壊すると思います。」

天詩。
「気に入らないものに対して、皆殺しにしたり。」
「虐殺するようなやり方は、便利で手っ取り早い。」
「あるのは力の優劣。」
「定まったパターンを読んで。」
「攻撃を続ける。」
「相手が弱ったら、相手が殺される。」
「相手は、私に対して、私の番が回ってくると殺されるので。」
「チートを駆使するようになる。」

姫宝。
「誰も私の凶行を止められない。」
「そうさせたのは君だ!という訳ですね。」

千斗星。
「あなたを批判する人は、自己批判はしませんよね?」

天詩。
「しませんよ、自分の間違いは認めませんね。」

姫宝。
「そんな野郎の言い分は信じるに値しないね。」

萌乃果。
「批判する割には、自分自身の批判はしない。」
「他人を批判するのに自己批判をしない。」
「矛盾している。」

天詩。
「何かに反対する者も、自分が間違っているとは思っていない。」

千斗星。
「それって、自分も簡単に間違える前提を置き忘れています。」

天詩。
「自分が完全無欠であると信じているので。」
「反対したり、批判したりするのに。」
「自分の誤りは認めない。」

萌乃果。
「どこか人間は、自分が完全であると確信している欠陥がありますね。」

姫宝。
「そう思わないと、気が狂うからでしょうね。」

姫宝。
「狂っている方が、人間には似合っていますよ。」

天詩。
「人間批判も面白い趣味かと。」

千斗星。
「人間を批判している自分は、果たして人間なのか?」

姫宝。
「ヒューマニズムを笑っているだけでは?」

萌乃果。
「人間の定義なんて何なのか知りませんが。」
「誰でも主観的であることは理解しました。」

天詩。
「人間に万能は求めないでください。」

千斗星。
「人間に完全無欠を望むなんて、もうどうかしている。」

姫宝。
「できる訳がないのに?」

萌乃果。
「完全無欠?不可能なことを人間に期待するんじゃありません!」

最近、道場から七期生を送り出して、活躍が期待されます。

既に入る所が決まっていたので。

そこに配置されるとのこと。

一般の兵科よりも汎用性に優れていて。

生存率や戦闘力が大きいので、需要がある。

魔法使いだけの小隊は、戦場では切り札。

それだけに激しい戦闘になって、戦死者も出てしまう。

配属先が、警備員とか救急隊員ならけっこう良い待遇。

予備役に入るのも良い待遇。

半分くらいは自分のために使用するために。

隠れてしまう。

模擬戦が開始されている。

道場の外には、開けた場所があり。

そこで頻繁に試合がある。

いきなり集まってきて、シミュレーションが行われた。

天詩。
「あなたは偉大になりなさい。」
「下半身で。」

姫宝。
「あなたは立派になりなさい。」
「下半身で。」

萌乃果。
「人はもっと成長するのです。」
「ただし、下半身のために。」

千斗星。
「素晴らしい人になりなさい。」
「ただし、貯金の金額で。」

弟子。
「素晴らしい人になりましょう。」
「それでは連帯保証人にサインをよろしくお願いします。」

門下生。
「偉大になりたいのなら、独裁者と心中してください!」

少女。
「立派になるのなら、財布に百万円は必要です!」

父親。
「肥料を買ったから、自分は成長する。」
「人を磨く、きちんと、研磨剤を使うからね。」

母親。
「成長する栄養として肥しと、水が欠かせない。」
「ついでに、長い間、日光に当たる、虫は駆除する。」

父親。
「金庫、小屋に置いてあるものの。」
「中身は空。」
「泥棒避けに置いてあるのであった。」
「家の中にも金庫が大量にある。」
「五個ある中でひとつだけが本物。」
「昔の玩具である貴金属モドキも入っていて。」
「前に来た空き巣は、それを持って行き、発狂したという。」

母親。
「戦闘も作戦も、思ったよりうまく行く場合がある。」

青年。
「インターネットで光の戦士とか名乗っている奴らを。」
「一人ずつ殴れば、解決するのではないかと疑われる。」

少女。
「どちらが悪党なのか、警察官は困り果てる。」

青年。
「法律が守っているだけではないのかな?」
「だいぶつまらない防御ですね?」
「法律が無ければ、好き放題に虐待されますよ?」

父親。
「霊剣思想に基づけば。」
「法律なんかより武器で治めている時代が。」
「円滑に機能しているようにしか見えない。」
「武士が統治している方が民主制よりもまし。」
「詳しく言えば、法律よりも武力を信じている。」

母親。
「法律なんか、独裁者が有利に変更してしまうと。」
「二度と変更できない法律が制定される。」
「専制政治がもし、勝手な法律を制定すると。」
「もはや止める手段はない。」
「しかもこれは目の前にある問題なんですね。」

とんでもない速度で走る。

親戚がいろんな布を配りに来た。

特売で、安かったので。

分配しようと回っているという。

機織りが得意なので、これは見逃せない。

萌乃果。
「なんという動きですか。」

千斗星。
「速いね、ついていけない。」

姫宝。
「戦場で見せる動きとは違う、幽霊みたいな動き。」

天詩。
「物理法則を無視して何が悪い!」

親戚。
「時代は一人の天才を不要としている。」
「必要とされるのは実力を持った手練。」

天詩。
「天才は評価なのか、自称なのか、どれで決まるのか理解不能。」

親戚。
「君は芸術家の道を行くのかな?」

天詩。
「道ですと?それってタオのことですか?」
「道とは、言い換えると、タオのことになりますね?」
「老子ですよ、半分道教で、半分哲学ですね?」

親戚。
「君は儒教なのか、いや、便宜上なのか。」

従妹。
「厳格な戒律で生きている宗教ほど。」
「悪いものが蔓延しないという。」
「病気や不幸がとにかく少ない。」
「それはイスラム教のことなのですけれど。」
「掟が緩いと、悪いものが蔓延しやすい。」
「この調査の根拠は薄い。」
「無宗教が説明できない。」

親戚。
「正教に属していると、政治なんて問題にならないね。」
「人間が何故、治めているのか理解できないし。」

天詩。
「政治の舞台で目立つ民間人なんて。」
「たいていは偽物で、実力もない雑魚の迎合でしょうね。」
「民衆を戦いに導くなんて。」
「正気の沙汰ではない。」

使用した井戸の水位が下がっている。

小さな貯水槽は全部、無くなっている。

災害の時に使用した備蓄用品が尽きている。

出し惜しみせず。

もしもの時にしまっていた道具は全部使用していたので。

簡単に数を確保できない。

連続で何かあると、もう対処できないと判断。

開き直って。

推論を出すので。

ふざけた論証を出しまくった。

千斗星。
「言い忘れましたが。」
「私の分析や意見。」
「観察の内容に。」
「嘘が混ざっている可能性があります。」
「ふざけて嘘を言っている可能性があります。」
「本当のことを言うとは限りません。」

萌乃果。
「本当のことを言っていると思ったら大間違い。」
「故意に嘘を混ぜていますので。」
「その部位だけは真に受けないように。」

天詩。
「これ間違っていませんか?そうです、そこは多分、私がふざけた部分です!」

姫宝。
「これは妥当ではない!いいえ、適当に書いたらそうなったので。」
「持論でも自説でもないですね、風刺に過ぎませんので。」
「無闇に反駁するのは良くないです、悪ふざけも多いのですし。」

門下生。
「お姉ちゃんに聞きたかったんだけれど。」

天詩。
「お姉ちゃん?はあはあ・・・その呼び方はあはあ・・・。」

門下生。
「高圧的な上司と、高圧的な客しかいないとか聞きました。」
「本当ですか?」

天詩。
「あーあ!そんなものが噂になるなんて、世の中、理不尽でいっぱいなのですね。」

門下生。
「有名人のスキャンダルよりも、平民のスキャンダルの方が。」
「十倍は卑猥だと思います。」

天詩。
「有名?あまりの阿呆な所が有名なのでしょうか?」

姫宝。
「人気?悪名高さが評判を呼んだのですね?」

萌乃果。
「著名人?たくさんの人に知られていて、中身がない人ですか?」

千斗星。
「偉人の名に加える訳には行かない。」
「しかし加わる必要がないのが個人であったりする。」

門下生。
「凡人はどう立ち回ったらいいのか、回答を求められまして。」
「人気者が平民と大差ないのなら、天才はどうですか。」

天詩。
「天才?小賢しいテクニックの天才だと思われる。」

姫宝。
「天才だからで、何でも説明はつかないなあ。」
「自分のために、天性は使われることが前提ですしね。」
「天才なら、利己的に天性を使うはずです。」

天詩。
「利他的な才能なんて見た覚えがない。」
「才能に利他主義を求めるのは無理。」

門下生。
「凡人なら、最後には悪を作るでしょうね。」

千斗星。
「なぜか凡人は全体主義の立場を取りたがる。」
「無能も全体主義なのでしょうか。」
「雑魚な所も全体主義にするのは気持ちが悪い。」

門下生。
「僕は多数決の内容を言っているのですか?」

天詩。
「ようやく気付いたね。」

萌乃果。
「はいはい統計ではそうだろうね。」

天詩。
「統計と現場は関係がない。」

千斗星。
「統計は小細工や手品で貶めてくる。」
「想像を超える狡猾さがあるね。」

姫宝。
「統計からして、統計そのものは悪賢い。」

天詩。
「観測してもいない自然を語るのは良くない。」

萌乃果。
「観測してから、言及するもの。」
「でなければ、非科学的。」

千斗星。
「確率からして、どうなんですか。」

天詩。
「確率を出せないのに、成否を語るなんて。」
「非科学的ですなあ。」

門下生。
「やりたい放題に反駁しているような。」
「いつも斬新な論証のお姉ちゃんは素敵です。」
「また何かありましたら、忠告をください。」

天詩。
「お姉ちゃんとか、その呼び方、はあはあ。」

日常の大半は、大型発注の仕事で埋まりまして。

任務の更新はなし。

それまで変な事をしていた国民が。

なぜか豹変していまして。

それによって、ゲリラは自滅。

北海道は修理中。

災害復旧から二か月になります。

市民。

太陽フレアから解放されると。

性格が真逆になった人々で溢れかえった。

危機に直面して。

その影響で。

穏やかな人が攻撃的になったり。

野蛮な人が臆病者になったり。

常識に基づいていた人々が、故意に常識を否定したり。

馬鹿な人が利口になったり。

利口な人が狂人になったり。

理解できない性格の変化が短期間で出現。

人の世の形勢を大きく変えてしまった。

同調していた人々は、個別に動き回り。

個別に動いていた人は、チームを作ったりするなど。

思想が変貌して、文明の中身ですら別物になってしまった。


15


儒学者の講演を脇から見ていて。

密かに易経を読んでいた天詩ちゃん。

儒学者に影響されていて。

けっこういろんな部分で応用していたのですね。

会場は度々、貸しているのです。

メンバーが来ました。

これからの方針について。

ついでに遊びに来ています。

天詩。
「君子占わず。」
「易経。」

姫宝。
「占わずして吉凶を知る。」
「荘子。」

萌乃果。
「善く易を為むる者は占わず。」
「荀子。」

千斗星。
「時流を追いかけるものは時流とともに滅びる。」
「易経。」

天詩。
「易経における吉とは得ること。」
「獲得や結果の意味。」
「凶とは、失うこと。」
「成果や結果が生じない。」
「吉なら通用する。」
「凶なら通用しない。」
「簡潔に言えば、損得勘定を吉凶で占います。」
「それ以上の意味は持ちません。」

姫宝。
「易経は、読み方が定まっていませんし。」
「どういう解釈も可能ですので。」
「かえって難解な書物になり。」
「人気が出ていません。」

萌乃果。
「易経は占いの分野なのに。」
「日本の占い師もあまり使いません。」
「岩波文庫での翻訳が売られていますが。」
「予備知識無しに読むと解読できません。」
「東洋哲学として読む方が普遍的な解釈になっていますね。」

千斗星。
「易経の占いは、損得の判定ですので。」
「得をするのか損をするのか。」
「占うのです。」
「良い出来事とか悪い出来事などを占わない。」
「未来の予測とは違うという。」
「易経の玄人は著書に書いてあります。」

天詩。
「どのくらいの得があるのか。」
「どのくらいの損があるのか。」
「そういう実利を占うとのことで。」
「世間で知られる占いとは異なりますね。」

萌乃果。
「運勢とか、宿命とか。」
「易経では別の規則として扱われていますね。」
「運の捉え方が易経では違うみたいです。」
「運勢の解釈が違うのなら、そこも良い所に入りますね。」
「易経は、多分、玄人の書籍を読まないと解読すら出来ません。」
「世俗の占いと異なるのは、易経が正統であるということです。」

訓練生が仕上がっていて。

短期間の講習で。

見事に使えるようになる魔法使い。

任務更新から半年で。

五十人の新兵を送り出しました。

武道の門下生と、魔法使いの門下生が交代で訓練する現場。

急速に人材の補充を成功させたので。

前線の汎用兵士は不足がなくなりました。

天詩ちゃんが整備した兵員の仕組みは今も現役ですしね。

戦闘力が高い女性は、それだけ自由も強大。

自分のために使い始めています。

魔法にかなり慣れているメンバー。

戦闘力に不足なしと見て、心理学も研究する。

天詩。
「心理学は哲学から独立した部門。」
「元々は哲学が担当していた。」
「哲学から独立した心理学は。」
「哲学への反論能力は持っていない。」
「それは越権行為になる。」

千斗星。
「哲学から心理学を考察できても。」
「心理学から哲学は考察できない。」

姫宝。
「いろんな学問が、哲学から派生していますが。」
「哲学という起源を反駁するのは不可能であると考えています。」

萌乃果。
「心理学をそこまで信用できないのも。」
「私の場合は、哲学で補充できるため。」
「そこまで心理学の見解を鵜呑みにする必要もない。」
「ただし、心理学は実用性に優れている。」

天詩。
「会話は伝えるのではなくて、同意の確認、というのも。」
「心理学の要点ですね。」
「会話の目的は、伝えるだけではなくて、同意を得ること。」

姫宝。
「説明だけでは何の効力も発揮しませんからね。」

千斗星。
「よくあるのは説明だけ繰り返して、他には何もないというものですね。」

萌乃果。
「説明なんて、どうにでもなりますし。」
「言葉と行為は一致していないのが当然です。」
「雄弁の目的は説得にありますが。」
「説得した状態は、数日しか保てません。」

天詩。
「言葉だけの交流はうざい。」
「言葉以外に何もないのは嫌なもの。」

姫宝。
「言葉以外に何もない言葉なんて。」
「何も言わないのと同じでは?」

千斗星。
「言葉で解決を図るくらいなら。」
「最初から何も言うな。」

萌乃果。
「言葉だけなら、最初から何も言わないでいてくれた方が。」
「すっきりしますね。」

天詩。
「言葉だけで何もするつもりがないのが。」
「安っぽい所です。」
「言葉の力を過大評価していますしね。」

姫宝。
「信憑性のない言葉もありますね。」

千斗星。
「矛盾したことを言えば、即座に発覚しますし。」
「説明するだけの言論は、言葉だけで済ませたい心理があります。」

萌乃果。
「言い負かせば解決するとは思えませんし。」
「言葉だけで済ます気なら、納得しませんね。」

天詩。
「説明だけで問題が解消される、なんてことはないのです。」

千斗星。
「不可能というのは言い訳でしょうね。」
「不可能ほど都合の良い言い逃れはそんなにない。」

姫宝。
「その不可能を作ったのは誰かと問われると。」
「自分ではなかったりして。」

萌乃果。
「不可能だからで引き下がる理由はない。」

天詩。
「不可能と言えば、叱責が止むとでも?」
「後は不可能に何でも強制するのみ!」

戦士だけをやっている訳には行かないメンバー。

各自の仕事もあって。

お金持ちでも、働く予定がありますね。

有り余った力量はやはり使いたい。

職業世襲はやはり有利。

最近の事件について。

少し雑談。

天詩。
「二度考えると、小事が大事になっている。」
「明らかに些細な事案が。」
「誇張されて。」
「大事件として扱われている。」

姫宝。
「そんなに小さな物事を大事件にするなんて。」
「何がやりたいのか理解できない。」
「ふざけたからと言って。」
「厳罰にするような気違いになっている。」

萌乃果。
「些細な言動や悪ふざけが。」
「なぜか化学工場の爆発みたいな。」
「誇張のされ方をしていたり。」
「絡んだからと言って。」
「通り魔と同じ扱いをされたり。」

千斗星。
「見た目と状況ではそうかもしれないけれど。」
「後で考えたり。」
「時間経過で、だいぶつまらないものが。」
「大事件として扱われがち。」
「そんなものを誇張するなんて。」
「だいぶ暇なんですね。」

天詩。
「私に関する無謀な反駁は、かえって張り合おうとする。」
「抵抗の現れです。」

姫宝。
「自分の論説が強力であれば、反駁の必要はないかと。」

千斗星。
「学者の論争に突進するつもりはないのですけれど。」

萌乃果。
「学者達は常に係争中です、中心地で証明されて。」
「その利益が回ってくるだけですね。」

姫宝。
「論理からして妥当?君の言う妥当とは何か?」
「詳しく語ってほしいものですね。」

天詩。
「論理ばかりに浸かっていて。」
「それで学者というのは。」
「何か違う気配しかしない。」
「理論だけで他に出し物はないの?」

千斗星。
「学者達はいつも係争中ですけれど。」
「論争で勝てばいいのなら。」
「権力で潰されることもありうる。」
「勝敗なのか、発見なのか、どちらかにしてほしいよ。」

萌乃果。
「考えるだけで、することがないのなら。」
「それは調査でも研究でも何でもない。」
「新発見なのか、正論が欲しいだけなのか疑問だらけ。」

天詩。
「根拠とか論理にかなっているとか。」
「いったい誰が判定するのか。」
「判定する人が果たして優れているのか。」
「そう言われると、つまらない人選があったりする。」

姫宝。
「そういう理論ばかり、理屈っぽいものは。」
「学者に丸投げして、美味しい所はすべて頂きましょう。」
「ああいう所に参加しないので、観客の利益は膨大なのです。」
「言い負かせば学者は黙るのですか?」

千斗星。
「一時的には黙りますね、後から追跡してくる。」

天詩。
「言い負かせば黙るのなら。」
「歴史を無視して、名前が残らないように。」
「物好きとして入場しておけばよろしい?」

姫宝。
「新説なんて広めた試しはないのですけれど。」
「勝手に勘違いして。」
「古典の分析を新説と見なしたのなら。」
「迷惑ですね。」

萌乃果。
「読んでいると面白いので。」
「趣味で哲学をしたようなもの。」
「張り合おうとするのなら。」
「物好きと互角で精一杯という。」
「幼稚な学者がいるだけ。」

千斗星。
「無知を改善するために哲学をしている。」
「という大いなる目的があるので。」
「必然として上限は決まっているのですね。」
「勝手に新説として敵対するのなら。」
「勝手にやっていてよ。」

天詩。
「無知は悪に陥ることが決まっているので。」
「即座に改善が必要なのですよ。」
「無知だけ避ければ何とかなる。」

姫宝。
「個人的には論敵とやらの持論を読んでみたいけれど。」
「どんな空理空論が書いてあるのか予測はできない。」
「物好きと争うなんてだいぶ暇なんでしょうけれど。」

天詩。
「学会でもある変な癖。」
「何か歴史に名前を残そうとする悪い癖があるみたい。」
「そんなもの、英雄か伝説か、どちらかですね。」

萌乃果。
「歴史を意識するのは悪い癖ですよ。」
「それがしたいのなら話は別ですが。」

千斗星。
「書斎に閉じこもって、いつになったら。」
「野山や河川に入ってくれるのか。」
「いつ熊と格闘してくれるのか。」
「期待することが間違いなのか。」

姫宝。
「学説や新説が自然の中で有効なのかは疑問なのですが。」
「既にこの世界にあると証明された理論などは。」
「自然の中でも有効ですね。」

天詩。
「納得が行く結論が欲しいなんて。」
「あまりに気の毒です。」

新聞を読んでいる。

討論で優れた意見が出ていたので。

短時間で満足することが多々ありますね。

趣味で読書をしていると。

つい討論になってしまうものの。

全員が同格なので。

討論の目的を理解しているのです。

今は余暇。

午前に門下生。

午後に同業者と。

全員で訓練を補佐しているので。

今はその収益が魅力。

メンバーは行動の自由を得ていて。

最近、自由を両親から貰ったので。

自然の成り行きで固定されるまで。

放浪しているようなものです。

新聞から。

天詩。
「インターネットでは。」
「イケメンゼレンスキー大統領と。」
「マッチョマンプーチン大統領と。」
「どちらが凄いかで揉めているようですね。」

姫宝。
「インターネットでは光の戦士とか言う。」
「戦士の割には殺傷もしないし。」
「殺される覚悟もない連中が大量にいるとか。」

萌乃果。
「遅れてきた青春と揶揄されるあれですか。」

千斗星。
「政治活動なんて、若い時にやればいいのに。」

姫宝。
「しかも俗信に基づいた政治活動ですしね。」

萌乃果。
「単純な世界観を構築して、ファシズムに感化させるあれですか。」

千斗星。
「何かのせいにすれば、確かに一時的な慰めにはなりますが。」
「なにしろ、証拠がない。」

姫宝。
「論より証拠、ですからね。」

天詩。
「闇の政府を仮定して、途中にある政府を貶めて。」
「闇の政府を倒そうとしているつもりで。」
「今の政権を転覆させて、それから闇の政府も転覆させよう。」
「という考えらしい。」
「要するに、目的を隠しておきながら。」
「もっともらしい口実を作って。」
「空想の政府を攻撃する途中で政権を乗っ取り。」
「あるはずもない闇の政府という無限に続く空想と戦う。」
「民間ファシズムとしか思えない。」
「闇の政府を攻撃すると見せかけて。」
「今の政権を自分達で支配しようと企んでいる。」
「しかし映画の話をしているようにしか見えない。」

姫宝。
「現代で政治活動をするとろくなことがないと思われるが。」
「自由主義の時代に、なにゆえ政治なのか理解できない。」

千斗星。
「商業でもマインドコントロールの技術が使われるようになった。」
「手っ取り早く売るため。」
「流れる広告などは、とにかく盛りだくさんに手法が駆使されている。」

萌乃果。
「思想を大量に含む広告が激増したのは。」
「やっぱり売上に影響するから。」
「退屈で屁理屈だらけの思想が問題であって。」
「広告そのものは、隠れた商品を発見するのには役に立つ。」
「気持ちの悪い思想を流す部分だけに問題があります。」

天詩。
「ジャーナリストは故意に流さない情報もあるし。」
「やっぱり何かしら操作したいという欲望がある。」
「衆愚には、それに適した情報源しか与えられないというのか。」

姫宝。
「あらゆる所で底辺を突っ走っている凡愚には。」
「何かインチキしたんじゃないかと思うくらいの。」
「変な情報が適切であると判断したようです。」
「と言いますか、全員を凡愚とか衆愚としか。」
「扱わないつもりだったのですか。」
「上から見線はやはり健在。」
「まるで特権階級のような振る舞いですね。」

千斗星。
「僕は全体主義者なんです。」
「はい?だから、どうしたんですか?」
「後に続く言葉は無いんですか?」

萌乃果。
「統計でベタベタくっつけた思想なんて。」
「滑稽なだけですが。」
「そんなもので説明しようなんて。」
「思ってはいませんよね。」

天詩。
「統計で作り上げた思想なんて。」
「苦行のような形態ですね。」
「それを続ければ、精神が鍛えられる。」
「なんてこともない。」

姫宝。
「死ぬほど愚かな考えなんて捨てて逃げましょう。」
「いかに無能であるか理解できるだけで終わりますよ。」

天詩。
「同調している演技としては利用価値はありますよ。」

姫宝。
「ファシズムの看板が歩き回っているようにしか見えない。」

萌乃果。
「ファシズム?半世紀前に滅んだはずでは?」

千斗星。
「全体主義をいろんな場所にぶつける?」
「うーん?やっぱり無理でしょ?」

天詩。
「世人への囮には丁度良い、社会ではすべてを台無しにするね。」

地震速報。

中規模地震。

このくらいの規模は一年でけっこうな数があります。

創造論からして、変化が激しく現れる出来事。

自然災害の力は増加傾向。

そもそも世界は人間が作ったものではない。

人間が作らず、整備した、それだけのもの。

創造論で自然災害を観察すると。

何かしら発見があります。

天詩。
「大地震の前兆はあるのか?という問いかけに専門家の意見。」
「あるけれど、あまりに細かくて小さいので。」
「察知が難しい、中には虚偽や推測が入りやすくて。」
「宇宙論や量子力学が必要なほど。」
「前兆の確認に無理がある。」

萌乃果。
「できないこともないけれど、予算や時間が際限なく消費される。」
「意外にも、大地震の前兆調査に予算が割り振られているようで。」
「些細な成果は出ている、しかし時期までは特定できない。」
「なぜか大地震の予測をしたがる行動が見られて。」
「無理だと分かっていても。」
「予測をしてしまい。」
「誤報を出しまくったり。」
「ありふれた出来事も前兆と関連させて失敗するなど。」
「正確な予測をしようとするほど。」
「一年に一回は大地震がありますよ、なんて言う。」
「バーナム効果みたいな、何にでも当てはまる予測になりがち。」

姫宝。
「宇宙論からして前兆が観測される場合がありますが。」
「後から観測された情報が出回りがちで。」
「事前の調査も、発表する理由にはならないね。」
「誤報なら誰が叱責されるのか。」
「イタリアの安全宣言の後に。」
「地震で死者が出て、業務上過失致死に問われた判例がある。」
「誤報なら訴えられて。」
「当たっている場合のみ褒められる。」
「安全であると発表して後から外れると逮捕される。」

千斗星。
「一応は国家が大地震を常時観測しているので。」
「素人よりも専門家の集団が行っている調査など。」
「そちらの方が精度は高いのですよ。」
「安全宣言でも危険情報でも誤報は問題になりますし。」
「やたらに地震を予測したがる風潮は。」
「いくら訂正しても消えることはない。」
「これは不思議。」

お宮に向かいます。

今は両親が主体で教えているので。

脇役みたいになっていますが。

一人娘で一人っ子なので。

道場は必ず継ぐのです。

なんと、移り住まずに。

実家に留まっているのは。

自然に継承する流れになったので。

故意に都会進出とかはしません。

都会は旅行で往復するだけですね。

おまけに。

一人娘の誕生のすぐ。

両親が共に不妊になったので。

大事にされてきた娘であり。

自然な養育によって。

後天的なものが尊重されて。

今に至ります。

姫宝には弟がいて。

弟はすでに既婚者。

萌乃果の妹も既に既婚者。

千斗星も一人っ子。

故意に出生を操作している両親が共通しています。

それは度々、話題になって。

今は実例が出ていますね。

天詩。
「出生の仕組みについて。」
「チベット仏教では、僧侶の生まれ変わりが。」
「再び元の場所に戻り弟子が迎える。」
「という伝統がある。」
「実例で、生まれの仕組みを無視して。」
「没後十年くらいで元の寺院に戻る聖者もいる。」
「要するに、生まれの仕組みは無視しても問題がない。」
「律儀に従う意味もない。」

姫宝。
「生まれの仕組みの説得に屈しなければ。」
「無視できる。」
「ということが伝統で合法化されている。」
「多様性から見れば。」
「生まれの仕組みを無視する特別な所があれば。」
「自立して自分が生まれを指定できるし。」
「ルールが違うと、出生の仕組みも手出しできない。」

萌乃果。
「先天的な要素の依存は生まれの仕組みによるもので。」
「信用に値しない。」
「後天的なものでいくらでも影響を受ける。」
「生まれについて無批判で。」
「天才についても、これによって無条件に信用するのは誤りですね。」

千斗星。
「日本書紀では、似たような記述で溢れていますね。」
「自分で生まれを決めてその通りにする。」
「後に、後天的な要素で係争中になったり。」
「揉め事になったり、奇跡になったりする。」
「生まれた時は健全であったのに。」
「後から意志によって反逆して死んだり。」
「何事もない治世が最も良いと賛美されるなど。」
「教訓はいくらでも活かせますね。」

天詩。
「生まれは一方的に本人が決められるので。」
「模倣したり見習ったりして。」
「勝手に決めてしまえばいいし。」
「日本書紀でも、先天的な事案は皆無ですし。」
「意志と意志の衝突や。」
「伝統と不正の衝突とか。」
「読んでいると自然に理解できるものがたくさんあります。」
「自分も同じにしてしまえ。」

萌乃果。
「日本書紀も古事記も裏の意味を解読できないと言われますね。」
「青年は裏の意味まで理解しないので。」
「あんまり推奨されないとか。」
「少しでも読んだ方がいろいろと違いますね。」

姫宝。
「昔の翻訳は古語の熟達が必要で。」
「現代訳は最近のものですが。」
「原文から逸れている可能性はあります。」

天詩。
「目の前にお宮があるのに。」
「どうやって否定するつもりか見ものですけれど。」
「文明がどうなっても復元されていたり。」
「見えない歴史も多いので。」
「当事者のみ持っている知識もあります。」

千斗星。
「こちらからはそうなのに。」
「自然科学の迷信や俗説が広まっているなど。」
「現場と食い違う点は多過ぎるほどです。」
「多様性と言ったらそれで討論は終わりそうですけれどね。」

前に為政者と対談したことがあり。

今後の方式は、何事もない世界、とのことです。

菜根譚にも、何事もない世界が人の世の幸い、とあります。

何か事件があったら、度合いに応じて不幸なだけです。

最初から、何事もなければ問題ない。

理想というより、現実主義な教えを方針にしているそう。

為政者がくれた雑誌で。

ロシア記者が書いたものを印刷物にして貰っていました。

題名、ソ連の変なプロジェクト。

気象兵器の開発。

これは何をしても影響がないので。

予算が貰えずに閉鎖。

脳内無線を犬を使って実験するも。

たまたま一回だけ成功して。

犬が拒否するようになり。

二度も同じ結果を再現できない。

ロシアの記者も笑い飛ばすような。

オカルトみたいな実験が本当にあったけれど。

四個の変なプロジェクトは全部、予算凍結で消された。

これはロシア政府の広報、日本語版で実際に掲載された一部。

オカルトや変なプロジェクトを真に受ける人々が狂っているようです。

オカルトは、マニアがいるほどネタ、つまり空想や幻想として。

盛んに雑誌で持ち上げられて。

迷信として面白がる傾向がありましたが。

真に受けると危ない人の完成ですね。

オカルトみたいなのは、西洋でもよくあったのですが。

それは文学や哲学で応用されたりしています。

カルト集団が引き合いに出して、ひどくなりました。

こうなるとユング心理学を出せば振り払えそうです。

ユング心理学は、オカルトも担当しています。

しかもユングは精神科医です。

今日は全員で雑談といつもの補佐だけで。

夜になりました。

訓練生も実力をつけていましたし。

メンバーもアルバイトの判定で。

教師として参加しています。

自分の鍛錬を夜間に行っていますが。

天詩ちゃんの狂気は、周囲の木々をなぎ倒して。

地形を少し変えてしまうので。

隣にある野山はもはや、数年の鍛錬の影響で。

地形が変わっていますね。

流れ星を目撃。

歌。

すべての時を。

はじまりに還す。

夢も希望もすべて無に還して。

はじまりの時から。

嫌気が指していた。

今からはじまる時間を。

ただひたすら拒み続けて。

次に良いのは、ひたすら消し去ること。

最初から無かったようにすべてを消し去って。

ただ自分だけが苦しむなんて認めない。

超自然的な景色を前に。

何もできない誰もかも。

消し去ることだけが。

私の夢と希望だと。

超自然的な、力で成し遂げる。

すべてを消し去る。

今ここから。

夢と希望を、この世から奪い。

絶望と、怒りで満ち溢れる。

奪われた夢と、希望は相手をへし折り。

私の夢と希望は形になる。


16


犯罪集団がゲリラ残党の清掃を開始。

武器を発見して告発すれば。

ゲリラは何もできないばかりか。

所持している金目のものは。

犯罪集団がいくら奪っても問題がないので。

残党は犯罪集団の餌食になった。

残党狩りは、犯罪集団が勝手にやることになり。

偶像も、犯罪集団が奪ったものを献上してくるので。

見て見ぬ振りをする治安当局。

テロリストの主力であった自称、光の戦士という。

部隊は抵抗を続けていて。

少しずつ逮捕者が出ている近況。

一時期は激戦に突入するかと思った偶像集めは。

意外な形で終わりを迎えて。

光の戦士が行った内乱はどんどん市民に忘れられていきました。

半年も経過すると、市民はほとんど覚えてないという。

今度は、外国勢力がちまちま侵攻を繰り返し。

外国勢力がちまちま攻撃すること多数。

前線には、汎用の兵士が集まっていて。

準備は良いのですが。

ちまちました攻撃には対応できません。

微妙な世界。

稽古の後は静寂な地域。

道場にて。

天詩。
「平和な世界と戦争の世界は区別されるもの。」

姫宝。
「中間状態は維持できないのが世界情勢ですね。」

萌乃果。
「戦争の防止は、ほとんど成果に繋がっていませんね。」
「いくら戦争を予防しようと試みても。」
「役に立たない。」

千斗星。
「善意や人道主義を戦争の時代に出すものではないですね。」
「政治が軍事を制御できなくなると、軍事は暴走する。」
「政治と軍事が一体化している時代は、君主の力量次第で何にでもなる。」

父親。
「この前話した、ソ連のプロジェクトにはもっと種類があったんだ。」

母親。
「冷戦時代に生まれたジョークもたくさんありますよ。」

天詩。
「ううむ、是非とも聞かせてほしい。」

父親。
「脳ラジオ。」
「脳内の信号から、人間はラジオ局という。」
「奇妙な考え方を示して。」
「公演を開いた所。」
「ソ連当局から支援を受けた。」
「実験では。」
「犬が使われて。」
「低周波の電波を使いながら。」
「本の山から特定の本を拾わせて。」
「隣の部屋の科学者に持っていく。」
「という内容。」
「実験には成功したものの。」
「犬は訓練の命令に従うことを拒否。」
「諜報機関はラジオを使って。」
「人の思考に影響を及ぼす可能性に関心を示して。」
「他の科学者が続いて取り組んだものの。」
「正式な研究にならず。」
「費用と進捗のなさに切り捨てられた。」

母親。
「戦闘モグラ。」
「地下に潜って敵陣や地下施設を破壊しようと。」
「地底戦車なるものを発案した。」
「地下の掘削、ケーブルの敷設、地質探査用に設計。」
「ソ連が他のプロジェクトに注目したので。」
「何年も放置され、再稼働すると。」
「長さ三十五メートル。」
「乗員、五人と兵士十五人。」
「最高時速は七キロメートル。」
「原子力で動き回り、それなりの速度で。」
「地下を掘削して、仮想敵の地下などを破壊。」
「二回目の試験で突然、戦闘モグラは爆発四散して。」
「乗員全員が死亡した。」
「事故については秘密のままで。」
「以降の試験は行われなかった。」
「その後は戦闘モグラのプロジェクトは破棄された。」

天詩。
「後に創作や都市伝説で使われる実験だらけとか。」

姫宝。
「ロシア政府の広報が笑っていたあれですか。」

萌乃果。
「もっといろいろあるんですね。」
「まともな実験の裏側では、そんなものが作られていた。」

千斗星。
「後で、下らないと判断できた人類が素晴らしいです。」

父親。
「気候兵器。」
「多くの国が気候や気象条件に影響を与える方法を模索。」
「天候をコントロールできれば。」
「敵に対して優勢になると考え、こうした兵器を試みた。」
「アメリカも同様の研究を行っていた。」
「国連は気候変動兵器の使用を禁止する条約を正式に採択。」
「アメリカとソ連は無視して。」
「気象兵器という名前の可能性を研究し続け。」
「電離圏(太陽放射、宇宙放射でイオン化される地球大気の層)に影響を与えるとされる。」
「謎の気象学的複合体を構築した。」
「電離圏を研究する実験所、SURA電離圏加熱施設が、ソ連で建築されて稼働。」

母親。
「これはアメリカのHAARP(オーロラ調査プログラム)のような施設である。」
「アメリカ版はアラスカにあり、一般公開がされている。」
「連日のように観光客が入り込む観光名所。」
「実験していた時代、近隣の住民は、上空で奇妙な光や赤い球を目撃している。」
「これらは気象学的複合体の活動で生成されたプラズマ形成物だと考えられた。」
「多くの科学者は、気候変動兵器に関するすべての話にはまったく根拠がないと考えている。」
「アメリカで気候兵器が無意味と判断されて捨てられたように。」
「結局、いつの間にかソ連のプロジェクトも消滅している。」

天詩。
「陰謀説はそんな所から引用したのですね。」

姫宝。
「失敗作から、あんなに飛躍したなんて。」

萌乃果。
「失敗作から、空想を出しまくるオカルトマニアも何かと正気ではない。」
「趣味は、やはり説明できませんね。」

千斗星。
「趣味に論理的な説明なんて、できる訳がないでしょうに。」

天詩。
「趣味に対する反証も不可能ですし、他人の趣味に反駁できない。」
「本人も、自分の趣味については理論で語れない。」

父親。
「ソビエト・インターネット。」
「計画段階で全国情報計算処理自動システムと呼ばれていた。」
「何でもデジタル化した。」
「時代を先取りする仕組み。」
「何でも電子化して国家のすべてを網羅しよう。」
「そして国家を完全にデジタルに移行させよう。」
「という計画。」
「しかし資金と資材、それに材料も技術も足りなかった。」
「ソ連では軍事や宇宙という現実の話を優先していた。」

母親。
「火星有人探査ソビエト版。」
「火星周回軌道に入るためにすべてを周到に計画済み。」
「月の分野で米国がソ連の先を越す可能性がある。」
「そう考えると、政権は優先順位を変えてしまった。」
「そして不具合を起こして計画は停止した。」

天詩。
「ソ連はプロジェクトで失敗も多数、出しているんですね。」

萌乃果。
「すべて国家予算を使っていますね。」

千斗星。
「国家の資金で失敗なんて、何をしているのかな。」

姫宝。
「それだけ技術開発に必死になって、変な失敗を重ねた。」

父親。
「巨大ソビエト宮殿。」
「巨大な政府庁舎。」
「世界一の高層ビルになる予定であった。」
「高さ四百十五メートルのソビエト宮殿を建てて。」
「高さ百メートルというレーニンの銅像を置こうとした。」
「もちろん実現しなかった。」

母親。
「タトリンの塔。」
「機械仕掛けの塔。」
「四百メートルの建造物が回転する仕組み。」
「計画されると、いろんな部分が資料になった。」
「しかし実際に建築されず。」
「ソ連はアバンギャルド芸術家に冷淡になり。」
「看板扱いして、国策に参加させなくなった。」

天詩。
「観光名所も作る予定だったんですね。」

千斗星。
「難易度が高くて挫折しましたか。」

萌乃果。
「どれだけ変な計画に熱中していたのかな。」

姫宝。
「そもそも、文化で遅れているソ連が有利になるには。」
「そうするしかない。」

父親。
「全地球ミサイルGR-1ソ連版。」
「核弾頭を積んだミサイルを周回軌道に乗せ。」
「必要に応じて宇宙から目標に落とす。」
「ミサイルの射程や軌道に制限はなく。」
「地球上のどのような目標も攻撃できるはずだった。」
「ミサイルには多くの欠陥があり。」
「一時的には西側を震撼させたが。」
「それ以上の進捗がない。」
「プロジェクトは結局捨てられた。」
「宇宙兵器の開発は国連総会で禁止されてしまった。」

母親。
「川の流れの変更。」
「乾燥地帯を農業大国に変える狙いがあった。」
「ポンプステーションや貯水池で流れを変えようとした。」
「原爆まで使用して変更を加えた。」
「環境と住民の介入による損失が莫大で。」
「割に合わない。」
「結局は良識が勝利して。」
「プロジェクトは消えた。」

天詩。
「今ある技術を過大評価したんですかね。」

姫宝。
「自然科学よりも計画の方がより進んでいた。」

萌乃果。
「技術よりも計画が上回るなんて。」

千斗星。
「オカルトみたいな話は、失敗作から出たんですね。」

父親。
「宇宙からの地球の照明。」
「最初は燃料ではなくて、太陽電池で。」
「探査機を動かすつもりだった。」
「この太陽の帆、太陽の鏡で。」
「この鏡を地球に向ければ。」
「太陽光を反射して安定した日照時間をもたらすことができるのではないか。」
「そうすれば労働生産性を高めることができると考えられていた。」
「ソ連崩壊後で実験された。」
「宇宙船プログレスが使われた。」
「宇宙ステーション、ミールのそばに反射板を展開することに成功。」
「地上に八キロメートルの光の斑点を作り出して。」
「欧州を横断した。」
「実験当日、欧州は曇りが多いので、反射光に気づいた人もいる。」
「再度、行われた実験は失敗した。」
「鏡の一部が宇宙ステーション、ミールに引っかかって故障した。」
「結局は、あんまり可能性も期待も持てない。」
「役立たずとされて、計画は挫かれた。」

母親。
「トーションフィールド。」
「単なる理論、仮説。」
「ソ連はこの理論を高く評価して。」
「月面にソ連の基地ができると信じていたが。」
「結果も出ないし、何の役にも立たない。」
「支持者も出なかった上に。」
「公式に似非科学と認定され、終了した。」

千斗星。
「どこかで出てくる話ですよね。」

天詩。
「夢のような話ですが、本当に夢で終わった計画。」

姫宝。
「映画の題材みたいな発案だらけですね。」

萌乃果。
「次の映画はそれになりますかね。」

天詩。
「私は四個しか知らなかった。」

父親。
「雑学の話だから、知らなくても無理はないよ。」

母親。
「希少な情報源でもありますけれど。」
「知らなくても結果は同じですね。」

総合演習。

リーダーが率いていた。

ハイキングコースのマラソンを終えて。

門下生が帰って来た。

チームで模擬戦を行うことに。

いわゆるお手本。

二対二になります。

双方、手加減。

走る回るのではなく。

一瞬の速度で動き回り。

ハリセンを当てようと試みる。

天詩。
「格闘技ですぐにわかること。」
「人の体が鈍重で。」
「思っているより動きが重いこと。」

千斗星。
「映画ですと、俳優は決められた条件で。」
「動き回るので。」
「精神の余裕もありますし。」
「戦闘の結果も決められた上で立ち回る。」
「実戦ではあんなものはない。」

父親。
「ハリセンをあっさり回避するね。」

母親。
「前より腕を上げたようです。」

門下生。
「速いよ!並の人間では無理です!」

生徒。
「動きが激しくて、目がついて行けない!」

少女。
「あれで手加減しているの?」
「あんなんじゃないと通用しないの?」

萌乃果。
「体重や体格に関わらず。」
「人の動きが、かなり鈍重なため。」
「機敏に動くのは難しい。」
「すべての動作が鈍重なため。」
「それを理解して格闘戦をしないと。」
「思ったより動かなくて焦ると思われます。」

姫宝。
「全体の動きが重いので。」
「一瞬の速度や攻撃の速度。」
「連撃などが駆使されますね。」
「スポーツで言うスプリントが格闘技の特徴です。」
「一瞬の動きが速ければ、補えますね。」

父親。
「人の体が鈍重な部分を。」
「格闘技は必ず補っています。」
「すべての動きが遅いため。」
「一瞬の速度を重んじていますが。」
「上手な戦い方がしたいのなら。」
「人の体の鈍重な部分を観測するのが手っ取り早い。」

母親。
「格闘戦は、重苦しい人間同士の対戦ですから。」
「戦いを知っている戦士は。」
「重苦しい人の体に慣れています。」
「戦いが上手な戦士は。」
「頭脳明晰ですので。」
「何事の発見も逃しませんね。」

父親。
「映画みたいに動き回るのは至難の業。」
「戦闘の時に発生するプレッシャーによって。」
「より重苦しい動きを強いられます。」
「しかしこれらは相手も同じなので。」
「何か当たったり、何か決まれば、相手は重量で崩れますね。」

母親。
「曲芸みたいな動きを訓練していないのなら。」
「鈍重な格闘は克服できませんが。」
「曲芸みたいな巧みな動きができれば。」
「自重で潰れることはありませんね。」
「上手な戦いは内容も巧みです。」

緩急のついた動きで天詩ちゃんが圧倒する。

戦闘の緩急は、相手の追尾をほとんど無効にする。

天詩。
「貰った!」

姫宝。
「緩急を活かした立ち回り!迎撃します!」

萌乃果。
「たまたま当たったね!」

千斗星。
「それでも防ぎますよ。」

萌乃果。
「私のまぐれ当たりを防ぐな!」

姫宝。
「私の必死な反撃を防ぐな!」

ハリセンが破損したので。

試合終了。

これを模倣する生徒達。

チームは力を制御する精神に長けているので。

暴発も悪用もない。

力の制御に失敗した人間は、力を暴発させたり。

悪用に走る。

格闘技の技を他人に仕掛けて遊ぶようになったら。

その戦士は思っているよりも脆くて下手な奴。

愚かな戦士ほどそれをやる。

天詩。
「自分が無力だと考えない限り。」
「人は誰でも無力ではない。」

姫宝。
「本当に頭の良い人は常に懐疑的。」

萌乃果。
「有能でなければ、他人の有能は理解できない。」

千斗星。
「人類を支配しているのは空想である。」

父親。
「不足がない戦闘力ですね。」

母親。
「実戦で敵を仕留めたのですから、本物ですよ。」

門下生。
「ああ、あそこまで遠いのか。」

リーダー。
「あそこまで、それは違う、あの半分あれば足りる。」

少女。
「ですよね、まずは最高の到達を見ておく必要があったのです。」

生徒。
「あれを見れば、あれ以上の存在を見ることはないだろう。」

父親。
「なかなか目が違うね?」

母親。
「教育が優れているからですね。」

天詩。
「必要は最良の教師である。」

千斗星。
「必要は指導者である。」

チームは武道の教官に移行。

近接戦闘が得意で。

射撃の魔法はほとんど持ちません。

射撃の魔法は、魔力を膨大に消費しますが。

格闘の魔法は、消耗が少なく、長期戦に向いています。

今日の訓練が終わり。

門下生が掃除中。

父親。
「経験とは、人々が自分の愚かさ。」
「あるいは悲しみに与える名前である。」

母親。
「誰もが自分の過ちに経験という名前を与える。」

神棚の整備は女性陣がやっています。

今回の門下生は混合していて。

不定期に訓練するので。

魔法使いも武道家も、合流したりします。

要するに、複雑に門下生を抱えているため。

複雑な経営の都合によって、時間が被るのですね。

今では名門。

四人娘は、文化人でもありますが。

最近の記事も読み漁っていました。

着替えて、邸宅にて。

ノートパソコンを持って考察。

姫宝。
「正邪の差は紙一重。」

萌乃果。
「詩的正義。」
「善人栄え、悪人滅ぶといった。」
「理想的正義のこと。」
「英語のことわざ。」

天詩。
「口論で勝てばいいとか考えている奴らを。」
「とあるインフルエンサーはやりたい放題に打ち負かした。」
「別に口論で勝てばいいと考えている者達同士で。」
「仲良く喧嘩すれば問題ないと思うけれど。」
「口論で勝負して、負けたからと言って。」
「感情を煽られたとか、感情を舐め回されたとか。」
「後から陰湿な反撃は、見るに堪えない。」
「少なくとも、口論で勝ってから言えばいいのに。」
「言い負かせば解決するのなら。」
「ああいう不細工と喧嘩するのが衆愚には似合っていますね。」

姫宝。
「彼らは、言い負かされたのではなくて。」
「そのインフルエンサーが不細工なので反対しているのです。」
「イケメンや美人女性が同じ事をやったのなら。」
「文句なんて出る訳がないよ。」

萌乃果。
「口論で勝てばいいのなら、好き放題に口論で負かされても。」
「文句は言えない理屈にはなりますが。」
「負け惜しみが酷い。」
「別に勝てる相手なのに。」
「雑魚ばかりいるので。」
「あれくらいの技量でも、薙ぎ倒せてしまう。」
「おまけに、まともな反駁も成功していない。」

千斗星。
「口論とか口喧嘩で勝負しているのなら。」
「感想とか言われても通用すると思いますが。」
「少なくとも、美男子であったのなら。」
「映画スターにでもなっていると思います。」
「残念ながら、イケメンではない。」

天詩。
「あの技は哲学で必ず出る定番。」
「私も頻繁に使いますが。」
「それだけで勝てるなんて。」
「対戦があまりに単純。」
「余程、雑魚しかいないのか。」
「悲しい現場。」
「あんなに簡単な前線ならば。」
「私はなおさら簡単になるはずですが。」
「あのインフルエンサーは難易度ノーマルでプレイしているので?」

萌乃果。
「論破で相手が崩れるなんて、羨ましいくらい。」
「簡単な現場で生き残っているのですね。」
「少しでもいいから、自分の敵共を擦り付けたいものです。」

天詩。
「論破で片付けられる問題ばかり周囲にあるなんて。」
「私の場合は、論破してから、戦闘をして勝利して。」
「相手を再起不能にして、芽を摘んでしまって、カルタゴの平和。」
「また次の論破、決戦と、ああ面倒くさい、論破は手段、あれは手段。」
「問題なんて論破によって、ああ、いい加減くたばれ。」

千斗星。
「あのインフルエンサーは、相手の手の内を読んでいるので。」
「ワンパターンな奴を一方的にはめてしまう。」
「私も同じ事をよくやりますね。」

天詩。
「論破だったら私もいくらでもできます。」
「論破した後に、相手の詭弁に手こずる訳で。」
「詭弁をいかに攻略するのか、これが詰将棋。」

姫宝。
「論破ならどうにでもできるので。」
「論破で解決できるあの不細工が羨ましい。」
「後で行われる陰険な報復で。」
「だいぶやられている様子ですが。」

萌乃果。
「君達は口論だけで勝とうとしているのに?」
「彼らの言い分は、口論で負けたから。」
「全員でぶっ殺す予定なんですよ。」
「なにそれ、どんな展開でも潰すんですか。」

天詩。
「口論で彼らに勝利すると、陰険な潰し方をして来る。」
「口論で、仮に彼らが勝利すると、陰湿なリンチを繰り出す。」
「潰した方が得しますね。」

姫宝。
「どの道、殺しに来るのですよ。」
「自分達を負かしたから悪党に違いない、倒せ、みたいな。」

千斗星。
「それはある意味でルサンチマンですね。」

天詩。
「雑魚だけ相手にしている不細工の現場が羨ましいよね。」
「こちら側は詭弁と交戦している。」
「詭弁を相手にするのはくたびれる。」

千斗星。
「正論対詭弁ではなくて。」
「こちらも詭弁を使わないと対抗できないほど。」

天詩。
「おかげで、詭弁も上達してしまいました。」
「どこをどうしても口論で勝てるのが詭弁ですしね。」

姫宝。
「競争なのか試合なのか、区別できない。」

天詩。
「殺し合いをやっているのか、試合をしているのか。」
「喧嘩ばかりやっているインフルエンサーとその周囲ですけれど。」
「喧嘩を売って倒せばいいのなら。」
「とても楽な仕事ですよね。」

萌乃果。
「あのインフルエンサーは喧嘩を売って大量に勝利したせいで。」
「潰されてしまった、最後には権力とか群衆で潰される、精神が愚か過ぎて理解できない。」
「相手から正当な反証が成されない場合。」
「相手は妬みで反対していると見て間違いない。」

天詩。
「妬みで陥れようとしている。」
「対象を排除できれば。」
「偽証でも何でもいいというのが。」
「妬んでいる人間の特徴。」

姫宝。
「妬みは、自分より能力が遥かに上回る対象に。」
「向けられる。」
「よくある負け惜しみですね。」
「特定の分野で負けたので。」
「排除しようとする行いですしね。」

天詩。
「妬んでいる奴の無能が本当の問題なのに。」
「自分の無能を、妬みによって。」
「責任転嫁するのはナンセンスですよね。」

姫宝。
「妬みは、極端な雑魚が陥る心理ですし。」
「義憤と違うのは。」
「正当であるか不正であるか。」
「妬みは不正な感情論であって。」
「義憤は正当な心理となります。」

千斗星。
「雑魚は大人しくしていればいいのに。」
「妬みでもっともらしい口実を作って。」
「暴れようとするので。」
「幼稚ですが、手に負えない。」

萌乃果。
「妬むほど何の取り柄もない数合わせならば。」
「最初からその場にいなければいいのに。」
「凡人が優れた人に勝とうとする行いが既に誤りですね。」

千斗星。
「凡人なので、方法に困って。」
「偽証やら策略やらで勝負しようという理屈でしょう。」

天詩。
「どちらにしても、妬む奴に問題があるので。」
「雑魚は引っ込んでいろ。」

姫宝。
「雑魚とか凡人とか言っておいて、本人が何かしら認めたら本物ですよ。」

萌乃果。
「雑魚も、百人くらいの暴徒になると、手に負えないと思いますが。」

千斗星。
「信じられない、数で対抗、正否は数で?」

天詩。
「むしろ勝てないから、他の方法で排除しようと。」
「必死になるのですよ。」

千斗星。
「同格の相手に妬みなんて生じないでしょうし。」
「同類にも妬みなんて生じません。」

姫宝。
「妬みですか、敗北の言い訳を繰り返すなんて。」

天詩。
「よく考えると、義憤と妬みは別物ですね、雲泥の差。」

父親。
「一つの嘘は多くの嘘を必要とする。」

母親。
「悪い事を善い事のように思わせる。」
「劣った言を優れたものとする。」

天詩。
「悪意ある人は好くは言わない。」

千斗星。
「誤解は虚言を生む。」

文化について。

最近の成果を見せている。

アニメ店に入ったりして。

収集しているものを交換している。

芸術に理解のある女性陣。

哲学でも、書籍を漁っているので。

それも交換している。

最近はニーチェの漫画版や図解版を購入していた。

それを見て議論が発生。

萌乃果。
「特定の価値観を客観的と見なして。」
「それに従わせようとは。」
「愚かなことを。」

天詩。
「だいぶ幼稚な行為ですけれど。」
「そんな悪事をよく思いつきますよね。」

千斗星。
「誰かが指定した価値判断が。」
「勝手に客観的と見なされて。」
「それを強要されるなんて。」
「戦争でも始めるつもりですかね。」

姫宝。
「喧嘩がしたいという理由で。」
「指定された価値観が客観的であると見なされ。」
「その内容を強制することで。」
「喧嘩に持っていく。」
「なんて方法なんですよ。」
「上手に喧嘩を売る作戦ですね。」

天詩。
「ああいう傲慢な態度は気に入りませんね。」
「勝手に設定した内容を目指せなんて。」
「かえってそれを無視すれば解消されるものですし。」

萌乃果。
「逆説的に言えば、そんな幼稚な設定しか。」
「生きる上で頼りになるものはない。」
「という訳ですね。」

姫宝。
「そんな考え方に縋って生きていくほど。」
「幼いというものです。」

萌乃果。
「とてもじゃないけれど。」
「勝手に客観的な価値判断が創作されて。」
「作られた内容を実行せよとか。」
「ふざけているのか、そもそも正気なのか。」

姫宝。
「そういうデタラメがよく似合う連中という訳ですよ。」

天詩。
「おみくじでそういう内容が出やすいけれど。」

千斗星。
「そんな愚かな教えが蔓延っているのですね。」
「いつからそんな幼稚な集いになったのか問い合わせたい。」

萌乃果。
「自分より劣っている奴が発行していたりして。」

天詩。
「おみくじの内容を論破するのは容易いですよ。」
「所詮は人間のレベルですしね。」

姫宝。
「愚かな人間にしては、よく頑張りましたよね。」

萌乃果。
「控え目に生活せよ。」

千斗星。
「話したからとて何も無くなりはしない。」

姫宝。
「神聖を装うことは二重の罪悪である。」

天詩。
「人間の手で作られるものは、人間の手で覆される。」

父親が何やら準備をしている。

母親が庭に何かいると伝えてくる。

侵入者。

千斗星。
「リッドフォード法。」
「まず処刑して、その後で審理する。」
「西洋の故事。」
「重罪人を午前に絞首刑に処し。」
「午後その罪の裁判を行ったとの話に由来する。」

父親。
「いや、裁判の前に殺すんかい。」

母親。
「なにそれふざけている法律ですね。」

千斗星。
「欧州の田舎で実際にありましたし。」

天詩。
「何もかも自分でもぎ取ったつもりですが。」
「今度は奪いに来るのですね。」

萌乃果。
「希望は強い勇気であり。」
「新たな意志である。」
「ルター。」

天詩。
「愚昧に対しては、神でも匙を投げる。」
「フリードリヒ・フォン・シラー。」

姫宝。
「他人を自分に同調させようなどと望むのは。」
「そもそもバカげた話だよ。」
「ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ。」

敵数二十人。

門下生が帰った直後に侵入。

庭を捜索しているものの。

父親が煽ると、敵兵はボウガンを発射。

母親がお鍋の蓋で覗かせると。

敵はボウガンを散々に発射して来る。

どうやら相手は軍事訓練を受けていない。

固まっている。

戦闘で位置が露呈している敵達。

相手の一部は、仲間との距離を開け過ぎている。

複数の方向に散ったメンバーは一斉に攻撃。

五人を叩き伏せて負傷させると。

相手はボウガンを連続発射。

しかし複数の方向から攻めるチームに対抗できず。

接近に成功。

ひとりずつねじ伏せて。

乱戦になるも。

一方的に敵兵が大怪我によって戦闘不能。

終わってみれば。

敵は樹木に刺さっているか。

池に落ちているか。

大怪我で悲鳴を上げているか。

気絶しているか。

というのに分類されていました。

戦闘力の桁が違うので。

こうなった。

天詩。
「あれ?圧倒しましたよ?」

姫宝。
「素人め!思い知ったか!」

萌乃果。
「楽勝でしたね?」

千斗星。
「ああ気の毒に!半年は入院ですね!誰がやったの?」

父親。
「秒殺ですか。」

母親。
「なんて無謀な敵だったのでしょう。」
「接戦になると思いましたよ。」

警察が到着。

何と、今話題、光の戦士を名乗る集団で。

言いがかりをつけては。

こんなものを続けていたという。

光の戦士は連行されて行きます。

相手は数人、死亡していましたが、何も言われず。

対テロ戦争の都合で、審議する管轄が違ったのですね。

この事件で、光の戦士二十人は、悪名高い犯罪集団として有名になった。

夕食の前。

解散する直前。

報道で、光の戦士が傭兵に仕掛けて返り討ち。

という題名がついていました。

ニュースは次々と話題が変わる。

天詩。
「聖者でも相手にしていると信じていたようです。」

姫宝。
「不当な非難は、偽装された賛辞である。」

萌乃果。
「愚者の特徴は、他人の悪いところだけをあげて。」
「自分の悪いところを忘れていることにある。」

千斗星。
「正しい行いや間違っている行い。」
「どれを覚悟でやったとしても。」
「非難は免れない。」

姫宝。
「学校では、知る値打ちのあるものはひとつも教えられない。」

天詩。
「やたらに偉大になろうとしたり。」
「英雄の後を追いかけるのは。」
「どの辺を見ても既成概念に従っているだけで。」
「つまらない人間の一貫した内容。」
「そんなものを無視すれば。」
「どれだけ楽になるか。」
「どれだけ優勢になるのか。」
「考えたこともなかったりして。」
「実利のために格言を利用していたり。」
「偉人に片付けてもらおうとするのなら話は別ですね。」

姫宝。
「偉人の格言?偉人の教え?」
「ここはこうである。」
「だったらどうした。」

天詩。
「格言を読むごとに。」
「だから何なんだ。」

萌乃果。
「名言なんて読むと。」
「それが何になるんだ。」
「と言いたくなる。」

千斗星。
「名言をいくら読んでも。」
「なぜそんなものを手本にしなければならないのか。」
「疑問だらけ。」
「仮に手本にした所でどうするのでしょうね。」

天詩。
「名句が滑稽だと言ったら?」

千斗星。
「世界は狭い。」

天詩。
「噂ほどでもない名言の内容。」

萌乃果。
「説教みたいな名言ほど嫌いですね。」

千斗星。
「ああいうのを裏切ると。」
「けっこう楽になりますしね。」

天詩。
「真面目なだけで、それしか取り柄がない。」
「そんな人々の名言が座右の銘に集う。」

萌乃果。
「どこまで歴史が馬鹿正直なのか思い知ったのみ。」

天詩。
「歴史から離反した方が楽ですね。」
「歴史ばかり意識して。」
「自分の事は顧みないとか。」

萌乃果。
「欧州で中世のことわざも、今では通用しません。」
「名言も、これから捨てられたり。」
「失敗の一種として扱われると思います。」

千斗星。
「その時には傑作な短編も。」
「後に不要になったりして。」
「その時代だけで通用するんですね。」

姫宝。
「名言ですか。」
「説教しか用途がないなんて、傑作ですよね。」
「仮にその通りにした所で、全然通用しなかったりする。」
「名言を引き合いに出して、偉そうに振る舞う以外の使い方はできない。」

天詩。
「自分が他人にしてもらいたいことを。」
「勝手にやってはならない。」
「誰もが自分と同じように。」
「それを望んでいるとは限らないから。」

姫宝。
「噂というものは判断ではない。」

天詩。
「激しい意見が当たっていることは稀ですね。」

姫宝。
「自分の意見を持っているのなら。」
「他人の意見を採用する価値はない。」

萌乃果。
「求めてもいない忠告は嫌いですね。」

千斗星。
「困っている問題を解決するには。」
「もう一組の問題を持って来ればよろしい。」

天詩。
「最近、コンピューターの性能も限界であると。」
「噂されていますね。」
「量子論では頻繁に出てきますが。」
「飛躍的に進歩したコンピューターも。」
「これ以上は無理であると言われています。」
「限界に達したテクノロジーは。」
「次に繰り出すものが予定にない。」
「そして量子コンピューターという可能性が生じていて。」
「これを小型化できれば。」
「古典コンピューターと交代される可能性が。」
「なんて言っても、技術としてはもっと先ですしね。」
「未来のテクノロジーは実用化に至っていないし。」
「実用化するにしても、時間が必要という。」
「何とも言えない中で。」
「コンピューターの性能が限界を迎えているようです。」

萌乃果。
「テクノロジーだけではなくて、人間も限界を迎えている気がしますけれど。」

姫宝。
「気のせいじゃないの?」

千斗星。
「あなた、パソコンを買い替えなさいよ。」
「もう性能不足でしょ。」

天詩。
「数年前に買ってもらったハイエンドが。」
「今では使い物にならない。」
「明日、ゲーミングノートを日用品にしますね。」

ニュースで戦闘機の話題。

第六世代戦闘機のプロトタイプが完成。

後は量産に行ければよし。

なんていう内容。

機体価格が上がり過ぎて。

もう少し安くて強い戦闘機を主力にする。

という軍人の回答。

萌乃果。
「第六世代戦闘機も、もう発表ですか。」
「ステルス技術を確固たるものとする複合材料が使われている。」
「エンジンは・・・超音速巡航あるいは極超音速飛行が可能。」
「超知的機上装備で、既存の戦闘機では到達できない高度まで上昇することができる。」
「無人飛行も可能で。」
「無線電子戦争の兵器が主体、標的を独自のレーダーで探し、相手の放つミサイルを迎撃。」
「チームの中で人による制御を受けずに、自分たちの行動を調整したり、諜報・軍事情報を交換したり。」
「地上と宇宙のチームと協力したりできるようになる。」
「アクティブ位相格子レーダーが使用され。」
「レーダーのアンテナは電子攻撃手段として信号を送ることができる。」
「戦闘機のまわりに透明マントを装備。」
「さらには、敵のミサイルの目を焼くことができるし。」
「電子装甲に包まれた戦闘機は、敵から見えず、敵の兵器システムを遮断する兵器になる。」
「従来兵器と人工知能も組み合わせる。」
「盛りだくさんですね。」

姫宝。
「それは面白い戦闘機になりそうですね。」
「早く量産して世界に行き渡ってくれないかしら。」

千斗星。
「どんだけ戦争が激化するんでしょうかね。」

天詩。
「私はニュースよりも明日の宅配便。」

千斗星。
「なんと!もう手配していましたか!」

萌乃果。
「あの戦闘機って、プラモデル発売はいつですかね?」

父親。
「あの惨状の後で、だいぶ平気なんだね!」

母親。
「昔から狂人と呼ばれていたので。」
「狂気の戦場なんて笑い話なんでしょうよ。」

父親。
「私は記者に宣伝できるので。」
「得したのだが。」
「昔の武士も、いくら人を斬っても。」
「けっこう平気だったのだね。」

母親。
「殺人の解釈が違うので、大差がつくのですよ。」
「あなた、震えていませんか、みっともない。」

論文。

何となく書かれたもの。

光の戦士とは、第二のロベスピエール。

恐怖政治で有名なフランスの扇動者。

フランス革命の中で猛威を振るった活動家で。

後に為政者になりつつ処刑された悪名高い人物。

そのロベスピエールとまったく同じ。

戦法は簡単で。

完全な懐疑論に陥らせて。

無論、完全な懐疑論は自己矛盾に陥っているものの。

その後にデタラメを吹き込んで。

操り人形として、裏社会と戦わせる。

残念ながら、彼らは悪事が下手で。

結果に繋がらない活動を続けている。

問題は。

なぜあんなものが必要なのか。

闇の政府とかオカルトが必要とされるのはなぜか。

支離滅裂な彼らの言い分の、一割は本当のことなので。

本当の理由は何なのか、これを探るのは価値がありそう。

インターネットを中国のように規制すれば。

あっさり消えるという重心を持っているし。

扇動者という重心も攻める余地はある。

なぜ発生したのか。

そういう所に利用価値はありそう。

無論、彼らの思考は完全な自己矛盾であるので。

なにをしでかすのかは予測できない。

ユング心理学で、彼らを分析するのは、何かと利益がありそう。

国益として、何者かの策略に気づくような。

智謀に長けた人物を。

知識人として持っていくことが大切。

策略に気づくことができれば。

遥か前の段階で阻止できるし。

それ以上の害を防ぐことができる。

知識人であることが重要で。

策略であることを証明する必要があり。

虚偽の策略や誤報を出さないように用心。

策略が判明すれば。

対処や後の展開をコントロールすることができる。

すると、活動家の内乱も穏健な処分で済ますことができる。

これは古典から、マキャベリの君主論から出したもの。

合理的な動機論では。

原因で人は動かない、必ず目的を持って人は行動する。

そうでなければ、不合理なだけ。

英語のことわざ。

平和を求める者は戦争の用意をなすべきである。


17


モラリストが暴れています。

猿がたくさんいる場所を襲撃。

猿をアサルトライフルで狙撃。

あっという間に猿の死体でたくさんになった。

モラリスト一。
「これが進化か?あぁ!」

モラリスト二。
「何が進化だ!」

モラリスト三。
「進化論って何ですか?もっと死ね!」

猿の死体を近くの倉庫にいた。

ダーウィニズムの連中に送り届けた所。

乱闘になった。

ダーウィニズム一。
「よくも猿を殺したな!」

ダーウィニズム二。
「ああ!なんて矛盾だ!」

ダーウィニズム三。
「人間ならば、猿を殺して楽しめるのか!」

これは事件になって。

全国で猿の虐殺が相次いだ。

それを防ごうと。

ダーウィニズムの連中が戦闘を起こして。

各所で乱闘になっている。

天詩。
「動物を虐待するのがそんなに楽しいの?」

姫宝。
「庶民も、弱い者虐めがそんなに楽しいのかな?」

萌乃果。
「あいつら、相手になにか恨みでもあるの?」

千斗星。
「ああして優勢を確保しようとするとは。」
「中々の偶然ですね、あぁ!」
「あの教訓を無駄にしないように。」
「長生きしてね。」

名古屋城にて。

散歩を楽しんでいますが。

ニュースが表示されて。

愚痴が多くなる。

不審者がトラックに乗って突入。

名古屋城は武装集団に占領されました。

残党の武器を使用したモラリストの軍勢です。

ダーウィニズムの軍勢と対戦するために。

布陣。

市民は避難を開始しますが。

メンバーは城内に潜むことに。

モラリストの中隊とダーウィニズムの中隊が交戦。

昔の銃器で激しく撃ち合っています。

百人対百人という拮抗した戦闘。

すぐに囲まれる二勢力。

警察やら自衛隊が城を包囲していますが。

お構いなしに銃撃戦を繰り返す。

天詩。
「定義通りの人はいないね。」

姫宝。
「ルールなんて約束に過ぎませんからね。」

萌乃果。
「まともなルールがあれば、まともに社会が動く。」
「なんて考えるのは、単純な頭ですね。」

千斗星。
「差異を理解しないのは、違いが分からない人ですね。」

天詩。
「同じ所だけを集めれば、統計にはなりますね。」

姫宝。
「違う所を集めたりはしない。」

萌乃果。
「たまたま共通点だけを集めた結果ですね。」

千斗星。
「一致している所だけを指摘すれば。」
「真実であると錯覚する。」

天詩。
「誰かが正常を設定したので。」
「それに従わない者は、すべて異常と呼ばれる。」

姫宝。
「誰が正常を定義したのですか?」

天詩。
「頭がおかしい人が正常を設定しました。」

千斗星。
「それに従わないと異常であると侮辱されるのですか?」

天詩。
「従わない者は排除されます。」

萌乃果。
「勝手に設定された正常の定義は間違っていますね。」

姫宝。
「正常の設定が強要されるんですか、誰も支持しませんよ。」
「社会心理学で論破できます。」

モラリストとダーウィニズムの双方は。

撃ち合いで死傷者が出て。

弾薬が尽きて離脱を開始。

ようやく警察と自衛隊の包囲に気づく。

もれなく包囲に突進して撃たれている。

姫宝。
「アメリカの凶悪犯と比べると。」
「自国民の現行犯は、だいぶ貧弱ですね。」

天詩。
「比較対象が出現したので。」
「自国民の凶悪犯は、アメリカの凶悪犯ほど。」
「凶暴ではないし、戦闘力は半分以下。」

姫宝。
「アメリカの現行犯は、ありえないことを平気でやるので。」
「自国民の現行犯は子供みたいに見える。」

萌乃果。
「警察官も、けっこう激戦を潜り抜けていますね。」

姫宝。
「銃乱射事件なんて。」
「突入した警察官は、犯人を見つけると。」
「あっさり狙撃して射殺した。」
「相手を発見して三秒で戦闘が終わった。」

萌乃果。
「アメリカの犯人は、激しい抵抗をするので。」
「勧善懲悪なんて役に立たない。」
「ベッドのカバー下に隠れていて。」
「めくった瞬間に銃撃してくるとか。」
「避けられない攻撃もしてくるし。」

天詩。
「自動車に乗った犯人も。」
「銃弾を当てたり、パトカーで体当りするまで止まらない。」
「戦闘力がまるで違うね。」
「犯人は、抵抗が激しいだけで。」
「犯人が反撃すると負けますね。」

萌乃果。
「動画で公開されていますが。」
「あんなものと戦いたくないでしょう。」
「警察官も、軍人も兼ねているような動きをします。」
「アメリカの警察官は、兵士とほとんど同じです。」

千斗星。
「自国民の警察官は、治安維持の警備員みたいなもの?」
「治安が悪い国家ばかりですね。」

天詩。
「物騒な動画を見た後では、自国民の凶悪犯とか。」
「けっこうつまらない。」

姫宝。
「自国民の現行犯が持つ戦闘力が滑稽ですね。」

萌乃果。
「アメリカの公開映像では、何度も見たくもない戦闘が記録されていますしね。」

名古屋での戦闘は鎮圧されました。

続々と捕虜が収容される。

最近は、二勢力による。

哲学で言う、二項対立による戦闘が多発しています。

市民を無視するので、ほとんど巻き込まれない。

メンバーは、見ているだけで、動く必要がなかった。

天詩。
「映画の見過ぎ、しかしユング心理学では。」
「なりきりとか、ヒーローなどの模倣は肯定されています。」
「一応は芸術作品だから?」

萌乃果。
「映画は美化した内容とか、美しくない内容もありますが。」
「いろんな可能性が頻繁に登場しますね。」

千斗星。
「娯楽は、無限に作れるかもしれませんが。」
「それはそもそも文化に属しているからですね。」

天詩。
「世界の文化が交差して、無制限とも解釈できるアイデアが生じた。」

姫宝。
「なにしろ現実よりも面白いのですからね。」
「所で、現実って何?」

千斗星。
「現実が何かについて定義はできませんね。」

姫宝。
「何でもありでもいいのでは?」

天詩。
「なぜ苦労しなければならないのか?」
「これについて説明できないのですから。」
「何でもありでもいいのですね。」

姫宝。
「なぜ苦難が存在しなければならないのか?」

萌乃果。
「問題とかは、放置すれば、勝手に消えますよ。」

天詩。
「問題に取り組んではならない。」

千斗星。
「相手も、自分の力が及んでいない場合が多々あります。」

萌乃果。
「問題は無視すると、物事が混乱するようですね。」

天詩。
「相手が起こした問題なので、向こうで解決しろ。」

姫宝。
「勝手に起きた問題なので、向こうが解決しておけよ。」

千斗星。
「そもそも、被害者に対して最後に放たれる台詞は。」
「さあて、被害者にとどめを刺すかな?」
「被害者殺そうぜ、みたいなものです。」
「向こうが防ぐのは自由ですが、こちらが行うのも自由ですしね。」
「殺してやる、はい?いつ私が不死であるとあなたに言いました?」

天詩。
「自分が不死とは一度も言っていないし。」
「君も不死とは一度も言ってないし。」

姫宝。
「向こうが私を防ぐのは勝手なのですが。」
「こちらが好き放題に行うのも自由ですね。」

萌乃果。
「嫌なら防衛すれば?私はやりたい放題しますけれどね。」

千斗星。
「敵対者は、まるで自分が不死であるかのように振る舞っている。」

天詩。
「全員が間違っているので、自分もどうせ間違えると思っていた方が良い。」

姫宝。
「敵対者が私に対してする義務は。」
「今すぐ目の前から移動すること。」
「景観を損ねているからね。」

天詩。
「陽の光を遮っているので、敵には移動して貰いたい。」

千斗星。
「私は下品なものを見ようとしていないので。」
「敵対者には目の前に出て来て欲しくない。」

萌乃果。
「完全に自分の力が及ばないのは。」
「対戦相手の方が膨大に持っていて。」
「束縛されている。」
「投票の内容まで変えようとはしていないよ。」

姫宝。
「対戦相手は、自分の運命までは知らない。」

天詩。
「ストア派は、運命に従うことで。」
「かえって運命を支配した。」

萌乃果。
「ヘブライズムでは、運命を支配する方法が書かれていますね。」

姫宝。
「運命なんて概念は、私にとっては、すべて不吉に出ます。」

天詩。
「違和感ばかりですよ、私も運命に関するものは全部、不吉に出ます。」

姫宝。
「運命に呪詛を食らわせたせいですね。」

天詩。
「それでは、半永久的に、影響しますね。」

姫宝。
「筋書き通りに進むといいよねぇ?」

千斗星。
「運命が神々より強いものか!」

萌乃果。
「運命は神よりも下で、神に対して無力です!有神論者はすぐに気づきますね!」
「宿命論が読めるのなら、ある出来事を防ぐことが簡単になってしまう。」

天詩。
「筋書きが先読みできるのなら、筋書きを防ぐことが簡単になりますね。」

萌乃果。
「そんなもの、ユダヤ教のラビが書いた。」
「タルムードの格言を読めば、覆すのは一日で完了しますよ。」

姫宝。
「あのラビは豊富な著作で有名、ユダヤジョーク集が代表作。」

千斗星。
「ユダヤ人ですか。」
「何度もイスラムと戦争をして勝利して。」
「今ではイスラエルの議会で、乱闘をやっていますね。」

天詩。
「キリスト教も、ルターが登場すると。」
「一時期、乱闘になりましたね。」

姫宝。
「現代の聖書と、キルケゴールの使っていた聖書はまるで別物。」

天詩。
「ちなみに、後のナチスは無神論者の集いでしたね。」

萌乃果。
「実証主義対有神論は、対立しないと思いますが。」

千斗星。
「自然科学対宗教も、二項対立ですからね、随分な悪癖ですね。」

天詩。
「ナンセンスな二項対立ですしね。」

姫宝。
「現代での誹謗中傷も、昔にも実例がありましたね。」
「昔も今も、こいつむかつくので裁いてください。」
「なんてものが多々ある。」

萌乃果。
「異端審問所が設置された頃。」
「お金持ちが集中狙いされた。」
「処刑すれば財産を没収できる。」
「お金持ちは虐殺の対象になったので。」
「言いがかりが多発した。」

天詩。
「ダーウィニズムだけで説明される世界観なんて。」
「一元論と化していますが。」
「非科学的か科学的か?の議論すらも。」
「二元論になっているかと思われます。」

千斗星。
「ひとつの論説を持ち出すと、知らない人から非難され。」
「適当なルールを出すと、未知の人々から攻撃される。」

姫宝。
「社会で勝手に約束をすると、誰なのか分からない人々から。」
「激しい抵抗を受ける。」

萌乃果。
「そういう単純な考え方を、いかに克服するかも、議題になるかと。」

モラリストは、道徳による支配を公表しましたが。

反感を買って、非難されています。

ダーウィニズムは、自分の思想による統一を公表しましたが。

同じように反感を買って非難されています。

残党の遺産は取り合いになっていて。

金塊から戦車まで保管されているのです。

その座標を示した宝の地図は、争奪戦ですね。

人員が補充できなくなって。

捨てられた兵器が眠っているのです。

テロ支援国家の思惑は、僅かな成功と。

国際社会からの制裁という割に合わない結果に終わっています。

市民も、テロリストの合理性を信じていない。

人を疑うのは、やはり大事な試み。

戦闘が終わった帰路にて。

天詩。
「ミクロからマクロに。」
「因果律が自然科学で否定されるのだから。」
「因果律を無視すれば何でもありでは?」

姫宝。
「別に無理のない発言ですよ。」

萌乃果。
「因果関係は、量子力学では否定されます。」
「現実も、因果関係は否定されます。」

千斗星。
「それなら、最初から何でもありなんですね。」

天詩。
「お金持ちや富裕層は、前世で、偉人であったので。」
「当然の権利として、現在も手に入れたのです。」

萌乃果。
「私が強者で優れているのも、前世でも同じであったからです。」

千斗星。
「出世した人も、前世でも高い身分であったので。」
「今も当然の報いとして回って来たのです。」

姫宝。
「競技で優勝する選手も、前世で最強の戦士であったので。」
「現在も同じになったのです。」

天詩。
「何か違和感がある論説ですが、因果関係なんて本当にあるのなら。」
「まかり通りますね。」

萌乃果。
「因果律が嘘ではないのなら、正論ですけれど。」

千斗星。
「どうにでも理屈をつけられるんですね。」

姫宝。
「因果律は、説明にはなりますが、役には立たない。」

天詩。
「詭弁も上達すると、正論と区別がつかない。」

姫宝。
「説明だけで解決しようとする愚かな考え方。」

その日の夕方。

生物学者の元に。

猿の死体が届けられたという。

各地の猟師も悪ふざけで。

日本猿を見つけると。

おっと!手が滑った!と叫んで。

猿を射殺するようになった。

市民は面白がって。

猿の死体を見つけると、踏んだり。

蹴り飛ばしたり、殴ったりするようになった。

やってきた猿を市民が包丁で刺し殺すに至る。

あまりに虐殺を楽しむ市民を見て。

政府は、犬と猫がいかに素晴らしいか宣伝すると。

市民は猿に関しての興味を一ヶ月で失った。


18


モラリストによる動物虐待が続いています。

人間も対象になり。

電源を落とされたり。

水道を使用不能にしたり。

新しいテロリストになってしまい。

次々と逮捕されていますが。

自分のルールを主張して。

司法に喧嘩を売るので。

手におえません。

いつまでも自分のルールを主張して。

それに従わせようと必死なんですね。

ダーウィニズムの連中はモラリストに負けて滅びました。

モラリストが残党の遺産を先に手に入れたので。

戦力に大差がついたのですね。

破壊工作が続いていますが。

行き当たりばったりなので。

モラリストは勝率が悪い。

今日もモラリストの敗北で終わりました。

最近。

事務所から連絡がないので。

午後から。

自宅に集まったメンバーが。

様子を見に出かけます。

午前の余暇にて。

天詩。
「道徳なんて無視すれば快適なのに。」

姫宝。
「第二の法律として、服従させたいんですよ。」

萌乃果。
「道徳が道徳である理由は存在しないし。」
「理由を述べてはいけない。」

千斗星。
「道徳は禁止することにします。」

天詩。
「最近、自分の書いた文学の処理に困っています。」

萌乃果。
「極端な自画自賛が物書きの悪癖ですからね。」

千斗星。
「実際よりも、遥かに高い評価を自分で付け加える。」

天詩。
「私は風刺だけですが、芸術にするには美しくない。」

姫宝。
「誰でも自分の作品を過大評価したいのです。」
「もちろん、実際の価値とは関係がなく。」

天詩。
「根拠のない自信ばかりで、他人もそう思っているかは考えないね。」

萌乃果。
「第三者は、本人の作品を、都合が良いように取り扱う。」

千斗星。
「作者だけが自画自賛するが、社会では、作者と読者は一致しない。」

天詩。
「同じ意見の人なんて、滅多にいませんしね。」

姫宝。
「意見というものが理解できる人ならば、話は別でしょうね。」

天詩。
「同じ意見しか読まないでしょうね。」

姫宝。
「迎合が大事なのか、芸術をやっているのか。」

千斗星。
「文章に価値が出るのがいつでも不思議。」

萌乃果。
「文章を売って生計を立てるのは、何か不思議ですね。」

天詩。
「文章が売り物になるのは、古代世界からありますね。」

姫宝。
「私はそれを理解できない。」

萌乃果。
「それなら、良書や古典の説明にならない。」

千斗星。
「どんな文章でも同じということはないのですし。」

天詩。
「書いたら、その処理に、書く二倍の労力が必要。」

姫宝。
「一作品、十万文字を、二ヶ月で書いて忘れるくせに。」

天詩。
「自分でも執筆した動機論は分からないよ。」

萌乃果。
「趣味というものは説明できませんね。」

千斗星。
「こういうのを理屈で説明するなんてものが。」
「間違っているのだと思いますよ。」

姫宝。
「理論で説明できないこともあるんですね。」

天詩。
「技量は関係ないのかな。」

千斗星。
「売り物なんて他所が確保すればいいでしょ。」
「私達が担当するのは、個人の話ですよ。」

天詩。
「売り物を用意する係ではない。」
「忘れていました。」

萌乃果。
「そもそも観客ですしね。」
「駄作喜劇を修正してあげた。」
「感謝して欲しいくらいです。」

姫宝。
「他の観客が席を立ちますからね。」
「ひどい脚本は私達が直してあげます。」

萌乃果。
「見るに堪えないので、そうするだけですが。」

天詩。
「お金を払って来ている観客の事も考えろ!という筋書きです!」

幸福論を四冊並べていて。

全員で読んでいます。

ラッセル幸福論は、難易度が低く。

もっともわかりやすい。

不幸についての言及が多い。

アラン幸福論は、楽天主義で。

不幸についての言及がほぼない。

ヒルティ幸福論は、徹底した有神論。

神学を哲学に手直したもので。

究極とも言える理論が目立つ。

ショーペンハウアー幸福について。

ペシミズムが世界のどこも矛盾しない。

不幸の元凶を狙い撃ちしている。

人によって、幸福論の相性はかなり違う。

ひとつの幸福論では、少し厳しい。

天詩。
「人間の誰一人として幸福な者はいない。」
「という格言が刺さりますね。」

姫宝。
「生まれたら、さっさと冥府の門を潜れ。」
「という教えもあるほどです。」

萌乃果。
「何が幸福なのか、アリストテレスは美徳に求めていますね。」

千斗星。
「何が幸福なのか、定義できないと、よく言われています。」

天詩。
「何が幸福なのかは、はっきりと指定されていませんね。」

千斗星。
「そうなると、幸せについて言及すると、論争だらけになるよ。」

姫宝。
「不幸だけ潰しておいて、その後に考えてみてはどうか。」

天詩。
「不幸だけを追放して、または破壊してから考えようかな。」

萌乃果。
「結婚などは一時的な幸せなんて揶揄されますね。」

千斗星。
「満足も長くは続かない。」

姫宝。
「性行為以外に自慢するものがない男性とかは。」
「不幸を是認していると思われますね。」

天詩。
「私の所で悲惨な物事は停止です。」
「もっとも、ダムに過ぎません。」
「大き過ぎると決壊します。」

姫宝。
「悲惨なものを、なるべく増やさないように。」

萌乃果。
「人間だけが悪を作らない、意味が分からない場所から悪は生じる。」
「人間がいくら抵抗しても、湧いてくるので、対抗できない。」

千斗星。
「害虫みたいに災いは湧いてきて、その都度、殺虫剤。」
「みたいな比喩の繰り返し。」

天詩。
「楽観主義よりも、手に負えない人になる方が。」
「脱出は容易い。」

千斗星。
「人生において割に合わないことはしないよ。」

天詩。
「私は人生に無関心ですけれどね。」

姫宝。
「生命を軽蔑するいつものあなた、ですからね。」

天詩。
「自分の考えは、調べると、全部、古典が証明しましたよ。」

姫宝。
「クラウゼヴィッツ戦争論から、生命の軽視を習っていますね。」

天詩。
「いくらでも交換できる生命なんて、いきなり死んでも惜しくはない。」

萌乃果。
「生きようとするので、無駄な衝突が多発するものです。」

千斗星。
「私は生きようとはしない、自分の価値観だけを求める。」

姫宝。
「生きる、という表現は、厭世主義からすると、危険な考え方ですね。」

天詩。
「ペシミズムも先天的に持っていましたが、古典が証明しました。」

姫宝。
「証人として古典が出されるのですね。」

天詩。
「大衆は、主観主義の保証書を出す、保険料は高い。」

姫宝。
「この世にあるもので、この世にないものを攻撃する。」

萌乃果。
「それって人間の創作が横行しているという意味?」

千斗星。
「作り話は、上手なほど、迎合されますからね。」

天詩。
「適当にそう思っていた内容が間違っている場合がよくありましたよ。」

姫宝。
「無意味に政治に反対するとか。」

萌乃果。
「民主制が全部ではないと、公に認められましたよ。」

姫宝。
「大局に参加する度合いによって、悪の遭遇率は倍増する。」

天詩。
「割に合わないことを平気でやりますね。」
「相手の合理性は信じていません。」

姫宝。
「国家が間違えても放っておけ。」

萌乃果。
「大局に対して個人は無関心ですしね。」

千斗星。
「子供の頃に感化された思想だらけです。」

萌乃果。
「大人になって、古典の内容を支持するのなら本物ですよ。」

姫宝。
「いつも人間よりも、歴史の方が正しかったね。」

天詩。
「目の前の人間よりも、古典の方が正しい事を言っていました。」

千斗星。
「経験とか信じなくなりました、論語を読めば足りています。」

萌乃果。
「経験を無視する強者なんて、いくらでも実例が出せますね。」

姫宝。
「養老訓なんて書籍がありましたが。」
「儒教に似ていますね。」

天詩。
「非凡な老人は需要があるのだと思います。」

姫宝。
「役に立つ老人は少ないですね。」
「労働ではなくて、意見において。」

天詩。
「自分の世代の考え方なんて、ひとつも役に立たないしね。」

姫宝。
「プラグマティズムが好きなので、あれは哲学の整理整頓。」

天詩。
「基本は相対主義、これは万能です、代わりに真理は外注。」

姫宝。
「マキャベリズムが面白いように通用する。」

萌乃果。
「ストア派は、見解を新しいものに更新しますからね。」
「新発見で自分達がいくらでも変わるのを前提に入れています。」

千斗星。
「外的なものを一切、認めないのがストア派ですけれど。」
「個人によって、けっこう違いがありますね。」
「それは更新された証拠になるかも。」

姫宝。
「ストア学派は、欧州で最も読まれた古典ですね。」

天詩。
「初期ストア派は断片だけで。」
「前期、中期は残っていなくて。」
「後期ストア派がたくさん残っています。」

萌乃果。
「ストア学派は、ソクラテスの弟子になったゼノンから誕生しています。」
「西と東のローマ帝国が終わる頃に、すべての学院が廃止されましたが。」
「歴史書としては、広域に伝えられています。」
「後の実存哲学が、ストア学派の影響を受けていますね。」

千斗星。
「西洋哲学は、全部、影響を受けていますよ。」

天詩。
「東洋哲学は、易経が中心になっていましたね。」
「儒学が盛ん。」

姫宝。
「中国の故事をたくさん輸入していたので。」
「ことわざがそのまま哲学になっていたりする。」

天詩。
「菜根譚も、中国よりも日本でよく読まれたという。」
「今でもたくさん翻訳が残っていますね。」

萌乃果。
「ヘブライズムは、タルムードの断片が売られています。」
「あれから学べますね。」

天詩。
「クムラン共同体の功績って凄いですね。」

千斗星。
「消えるにはもったいないタルムードに収録された、魔法の格言。」

萌乃果。
「ローマでは、ユダヤ人が商売をしていて。」
「隔離はされていなかったね。」
「自分達で予言した聖人を排除してしまい。」
「カインと同じ印を貰って彷徨っている。」

姫宝。
「ソドムとゴモラは、死海に沈んでいるのは御存知ですか?」

天詩。
「いちいちやり過ぎな二つの都市が。」
「神罰によって焼き払われた旧約聖書の一編。」
「滅ぼされた都市が死海に沈んでいるし。」
「具体的な位置も判明している。」
「あまりに有名な情報ですよね。」

萌乃果。
「ソドムとゴモラが未だに死海に沈んでいて。」
「見せしめになっている。」
「けっこう興味深い土地です。」

千斗星。
「ダーウィニズムの思想を押し付けられて。」
「迷惑していました。」

天詩。
「あの思想は間違っていますね。」

萌乃果。
「ダーウィニズムなんて思想の一種なんですし。」
「それを強制するのは、かなりの暴行。」

千斗星。
「愚かな人間には、猿とか呼んであげた方が喜ぶのでしょう。」

姫宝。
「お前は猿だ、認めろ、この猿野郎!なんて悪口も正しい事になりますね!」

天詩。
「私は現代思想を読むようにしています。」
「解説本は、たまに売っていますね。」

萌乃果。
「反出生主義も現代思想ですね。」

天詩。
「庶民は主観的な考え方を述べて。」
「学者は客観的な見解を述べる。」

姫宝。
「主観的とはどういうものか、私はその都度、確認できない。」

萌乃果。
「何か客観的なものがあるくらいで良いかと。」

千斗星。
「獲物がなくなって、それでも稼いだ賞金は多額。」

天詩。
「敵達はやられ役でしたね。」

姫宝。
「噛ませ犬ですね。」

天詩。
「だいぶお金になりました。」
「若い時に稼ぐに限りますね。」

萌乃果。
「女性が貧乏になるのは最悪ですからね。」

千斗星。
「女性がお金持ちになると、何も顧みなくても良いかもね。」

天詩。
「誰も金銭に反論できない。」

姫宝。
「正論対権力では、強い方が勝つだろうね。」

天詩。
「論争が発生した、片方は武力を使って相手を追い払った。」
「もう片方は、しまった、武力を持って来るのを忘れたと後悔した。」

萌乃果。
「人が、何も間違ったことを言わないと思うのは愚かですよね。」

千斗星。
「人は、必ずしも本当の事は言わないものです。」

天詩。
「人を信じる者は、他人の誤った言動も信じるでしょう。」

姫宝。
「他人を疑うくらいで、足りるかと思います。」

萌乃果。
「誰が、他人を信じなくてはいけない、なんて命令しますかね。」

千斗星。
「人を信じない仕組みが、やっぱりどこでも通用するのですね。」

天詩。
「今は何でもルールにすれば解決すると思っている。」
「古代世界は、その都度、処罰されていた。」
「それだけ現代は理法が消え失せたということなのです。」

千斗星。
「猜疑心は二つの目を持っている。」

萌乃果。
「突然の信頼は、突然の後悔をもたらす。」

姫宝。
「理性は人間を束縛する。」

天詩。
「極端から極端に走るな。」

全員で連携して料理をしてから。

のんびり移動。

自動車で、事務所に行くと。

技能の複製しか残っている仕事がなくて。

全員が、国境に向かっていて。

内側には残っていません。

最近は野良が増えてしまい。

新人も少なくなっているようです。

帰る途中に。

ビルが爆破されたので。

近寄ってみますと。

謎の団体がそれを見物していて。

手には爆弾の一部を持っていて。

次は高速道路を破壊すると連絡しています。

久しぶりの獲物かと思ったら。

ガンマンが突然現れて。

謎の団体を空中に飛びながら。

全弾を当てて倒してしまい。

横取りをされました。

今時、悪党はハンター同士で取り合いになっていて。

悪党はお金になるらしい。

戦果によって大富豪になってしまった。

スター兵士が増えていて。

このガンマンもスター兵士の一人です。

仕方がなく譲ることに。

内側の敵は滅びたことになっています。

民間人の被害よりも。

建物や金銭の被害の方が遥かに大きく。

平和な時代を根本から激しく揺らした程度の道化師は。

どんどん忘れられています。

そして一騎当千の兵士が、時代の最優秀賞になりつつありますね。

傭兵がMVPになった時期の出来事で。

個人主義と合理主義が強化されることになりました。


19


反証可能性。

嘘が証明できる可能性。

嘘であることが実験や観察によって。

証明される可能性のことを言う。

道場は二天一流です。

刀剣を片手で扱う訓練が主体ですが。

ドイツ剣術とスペイン剣術も取り入れていて。

レイピアの扱いにやや似ています。

武術は、SAS式のセルフディフェンスですが。

敵を殺害する場合も想定に入れています。

現場では、より卑怯な手段を用いた戦士が勝利しやすいので。

スポーツマンシップは現地では必要がない。

戦闘で卑怯と言われるのは褒め言葉。

それだけ相手が何もできなかった証明ですね。

力は正義なり。

力は正義に勝つ。

札が貼られています。

日程はすぐに終わりますが。

道場の跡継ぎになるので。

見習いの経営者でもありますね。

子供ばかりに囲まれて育つという。

劣悪な教育ではなくて。

多数の大人と関わって育ったので。

哲学用語の、経験論は、間に合っていますね。

訓練が終わると、儒学者が来るので。

その時に、診察を受けていました。

特に獲物がない上に。

味方に取られているので。

解散しようか検討するほどです。

今では有事に投入される傭兵に過ぎません。

登録を消すと野良になりますが。

何の仕事も回って来なくなります。

間接的に、予備役ですので。

受注があれば、動くのです。

最近は、国内がかなり平和になって。

残された仕事の取り合いですね。

もちろん、あれ以来、任務の更新はなし。

そこそこの賞金を得ました。

辞退して、市民に混ざって生活する同類も増えていて。

脱会も増えていますね。

もしもの時の切り札も、平時には昼寝しかないようです。

帰りに、日用品として、常備薬を大量に購入しており。

一応はお金持ちになっていますね。

キャンピングカーも、そろそろ返して欲しいと。

催促されているので。

壊されない内に、返却しようと。

キャンピングカーの中で、雑談。

国内で数少ない養成所の教官は、温存されるようです。

天詩。
「漢方薬を処方されました。」
「病名が不要というのは抜け穴ですね。」

姫宝。
「病名が不明でも、治療できますからね。」

萌乃果。
「東洋医学は、アラビア、インド、中国、韓国、日本で。」
「二千年前からある伝統の医学です。」
「西洋医学が入る前は、すべて東洋医学でしたね。」

千斗星。
「漢方薬は、自然由来の素材を加工して作られますし。」
「副作用は少なくて、他の薬とは競合しない。」

天詩。
「トリカブトですら、処理をすると薬になる。」

萌乃果。
「漢方薬は、最近、人気になっていますが。」
「だいたいの症状で、幅広く効きます。」

千斗星。
「あれは細かい問診表があり。」
「だいたい当たっていれば。」
「さりげなく症状に作用して治癒されます。」

姫宝。
「西洋医学は、直接、外部から病気の原因を攻撃しますが。」
「東洋医学は、内部から、自然治癒を高めて撃退します。」

天詩。
「感情から疾患を見つけることも多々ありますね。」

姫宝。
「感情的になったと思っていたら。」
「何かしらの不具合が身体にあったりする。」
「順番が、常識とは真逆ですからね。」

天詩。
「人の身体も自然のもの。」
「という基本がありますね。」
「人の体も自然のものなので。」
「人の体は自然の影響を受ける。」

萌乃果。
「医師の診察では。」
「入室した瞬間に。」
「体の動作や、表情、息遣い、口調など。」
「いきなり探られます。」
「そして質問を受けて続けられるのですが。」
「関係ないような質問も受けます。」
「実は、関係無さそうな質問にも。」
「病因は潜んでいます。」

天詩。
「質問に答えると、次は腹部などを触って調べます。」
「特に首周りは丁寧に調べられます。」
「それで、見当がつくと。」
「漢方薬を処方されます。」

千斗星。
「見当がつくだけで、治療が可能で、結果に繋がるのが。」
「東洋医学ですからね。」

天詩。
「理論そのものは、結果は出るけれど、謎に包まれています。」
「日本に伝わったのは。」
「西暦二百年頃と記録されていますね。」

姫宝。
「日本と中国の東洋医学は、けっこう互いに論争になります。」
「未だ諸説あるような謎がありますね。」

萌乃果。
「専門書も多くはないのですし。」
「理論を理解しないと。」
「漢方薬も上手に使えない。」

天詩。
「薬剤師の支援が必要ですからね。」
「漢方の難易度は割りと高い。」

千斗星。
「西洋医学とまったく異なるけれど。」
「昔はすべて東洋医学であった点に注目。」
「西洋医学は、新しい医学ですしね。」

天詩。
「東洋医学と西洋医学が合わさるのが適切と言われています。」
「急性疾患では西洋医学が優れています。」

萌乃果。
「東洋医学も西洋医学も。」
「メリットとデメリットがありますので。」
「選択の幅が広がりますが。」
「予備知識なしでは成功しませんね。」

天詩。
「東洋医学の医師は、どこにいるのか分からないほど。」
「探すのも難しいものですからね。」

千斗星。
「西洋医学だけでは無理です。」

天詩。
「実証主義にも限界があります。」

千斗星。
「不思議な東洋医学も忘れてはなりませんね。」

萌乃果。
「東洋医学は、相対的ですからね。」
「何でも相対化されます。」
「陰陽論も相対的であると教えられます。」

天詩。
「日常生活でさりげなく取っている行動が。」
「長期的に悪影響を与えて。」
「病的になる事案もありますね。」

姫宝。
「東洋医学では、病気に名前が無くても。」
「病気を特定できなくても治療できる万能な医療ですからね。」

天詩。
「私は専門書で基本くらいは学びました。」
「東洋医学にはたくさんの古典がありますし。」
「実績も豊富で、文句なしの信頼があります。」

萌乃果。
「東洋医学で論破できるものと。」
「性格や思想で本人が問題になっているもの。」
「二種類あると思いますね。」

姫宝。
「指摘した所で、治療はしないので。」
「本人の目的が違うのでしょう。」

千斗星。
「悪党を理解しようとしても、無理でしょうね。」

天詩。
「この世の悪いものは、ひとつも認めませんので。」
「嘲笑したり、軽蔑したりする。」

姫宝。
「法律があるから犯罪が起きる。」
「犯罪者よりも法律の方が遥かに危険。」
「実際、現行犯よりも、法律の方が暴行が激しい。」

千斗星。
「カトリックでは、完璧な人生を歩んだ人は認めていない。」
「むしろ悪党であると言われている。」

天詩。
「善人よりも、悪人が栄えているような社会を見て。」
「何も思う所がないらしい。」
「悪人とされる人間が栄えていて。」
「善人とされる人間が貧しいのはなぜかな?」
「なぜ悪人の方が栄えるのかな?」
「ここに秘密があると思うよ。」

姫宝。
「誹謗中傷は、暴言を楽しんでいて。」
「なおかつ、とてつもない快楽を得るための行い。」

天詩。
「一方的に暴言を吐く快楽が欲しくて。」
「煙草のように嗜好品にしている。」

萌乃果。
「相手を追い詰めるのが楽しいので。」
「誹謗中傷は止まることがない。」

千斗星。
「それで相手が死ぬと、こう思っているはず。」
「やったー!」
「なんてね。」
「自分のルールを悪口で通す快楽のために。」
「インターネットなどで誹謗中傷が行われている。」

天詩。
「怒りや悪口などは、気の回りを悪くして。」
「それらがずっと取れない不具合を招きますね。」

姫宝。
「治療しない限りは、決定論のように怒りや攻撃が繰り返されますね。」

千斗星。
「怒りや攻撃は、医学の問題である場合が多々ありますね。」

姫宝。
「東洋医学から、神経症も、気の巡りによるものであると。」
「治療が成されます。」

萌乃果。
「暴力的な性格は、ひょっとしたら医学の問題かも?」
「漢方薬で治る可能性はありますね。」
「そこに辿り着いて。」
「処方されたら、ですけれど。」

天詩。
「西洋医学が権威になり過ぎて。」
「実証主義の巣窟と化していますね。」

萌乃果。
「東洋医学の原理は複雑で難解ですので。」
「理解するのに数年は必要と言われるほど。」
「そもそも科学では説明しきれないのに。」
「治療の実績は膨大に蓄積されていますね。」

姫宝。
「なので、やたら怒っていたり。」
「興奮する人は、気の巡りがそもそも悪いので。」
「市販されている漢方薬も有効です。」

萌乃果。
「漢方薬は、副作用が出る可能性はあります。」
「そもそも高価格ですし。」
「何の知識もなしに使用できませんね。」

千斗星。
「病名がなくても治療できるので。」
「東洋医学は万能と言えますね。」

パラリンピックが開催されていましたね。

適当にチャンネルを回すと。

外に飛び出す。

蛙を虫取り網で捕獲すると。

ペットボトルから飲料水を浴びせて言うには。

天詩。
「何という出生の技だ!」

いつもの憂さ晴らし。

ふざけた攻撃、蛙に天然水は効かない。

蛙の面に水。

千斗星。
「プルタルコスが記録しているのは。」
「どこぞの君主が。」
「捕虜五十人の首を斬って並べてから。」
「なんという王の技だ!」
「なんて叫んだ悪ふざけですけれど。」
「蛙で済んだ事を感謝すべき。」

天詩。
「頭で勝っても力で負けたら意味がないような?」

姫宝。
「正しいからと言って、負けたら意味ないよ。」

天詩。
「個人的には、勧善懲悪の傲慢な顔が負けるのを見ると。」
「快楽を覚える。」

萌乃果。
「正しいからと言って、通用するとは限らない。」

姫宝。
「法律で勝っても力で負けるのは、とても情けない。」

天詩。
「法律が法律である理由は答えてはいけない。」

姫宝。
「ついでに言うと、相手が非力と見れば。」
「何でも退けられる。」
「イーリアス中盤にて。」
「女神アテナが優雅という特に名称のない女神が邪魔になって。」
「軍神アテナは相手が非力と見て。」
「力づくで退けた実例がありますね。」

天詩。
「もう人は助けない、助かる値打ちもない奴もいるからね。」

姫宝。
「援護は排他的でよろしいよ。」

萌乃果。
「善行で助かるなんて、我々のどの辺りにも書かれてないよ。」

千斗星。
「正しい人はいません、善人もいません。」
「少しは排他的になるものですね。」

天詩。
「同類以外を助けるのは、偽善者に落ちる行為。」

姫宝。
「聖女が昔言うには、外国に寄付するのではなく、自国民を見てあげて。」

天詩。
「その問答で、見損ないましたよ、人間にはね。」

姫宝。
「そもそも人助けなんて、私の思想ではないし。」

萌乃果。
「自分の考えではない考えは、いつの間にか自分に定着している。」

千斗星。
「その思想は、本当にあなたの思想ですか?」

天詩。
「自分の考えは本当に自分のもの?問われて初めて気づく!」

姫宝。
「福祉にでも従事すれば?」

千斗星。
「嘘で勝負しよう!」

天詩。
「やりましょう!では私から。」
「なんと、心の正しい人がいるんです!」

千斗星。
「無理だ!その嘘には勝てない!」
「降参!」

報道。

悪党狩りの存在が明らかになりました。

テロリストを攻撃するテロリスト。

密かに行動して対テロ戦争に加わり。

相手のテロリストだけを攻撃していた。

売名行為に夢中な武装集団。

テロリストに憤慨した市民から募集され。

退役軍人が加わった味方勢力。

市民から多額の寄付を受けており。

世界中の暴力を殺しまくっている。

悪党狩りによって、二十以上のテロ組織が抹殺されており。

知らない間に、とてつもない数の犯罪組織も殺されている。

なのに、合法に拘る戦闘を駆使して、弁護士に味方も多い。

それで、上辺だけ平和で、裏では戦乱。

というパワーバランスになったようです。

ダークヒーローとして、内戦が発生した直後から活躍。

敵を抑え込んでいた功績が評価されていますね。

やはり人の世界は、力の拮抗で成立している。

哲学用語、力への意志。

力のせめぎ合いが常に存在するので。

遠慮なく突進すれば。

どこかで落ち着く。

いくらでもパワーバランスに挑んでも良い。

最後には、パワーバランスが決まるからですね。

天詩。
「良いものが常に前提にありますが。」
「この前提は覆らない。」
「悪いものはむしろ足手まとい。」
「悪いものに足を引っ張られる。」
「良いものだけ目指せば最善であって。」
「悪いものは否定するのが最高ですね。」

姫宝。
「ルサンチマンとは、直訳で、負け惜しみ。」
「悪いものに負けたからと言って。」
「負け惜しみを言うのは卑屈ですなあ。」

萌乃果。
「自分ではどうにもならない事を。」
「正当化して、受け入れているに過ぎません。」
「仮に力を持ったら。」
「それらを笑いながら壊すでしょうね。」

千斗星。
「善なるものを理解するまでは。」
「悪しきものを黙認してしまうでしょうけれど。」
「最大悪とは、単なる戦闘ですから。」
「負け惜しみをやっている場合ではないね。」

姫宝。
「けっこう、負け惜しみをしている場合ではないような。」
「人々が散見されますけれど。」
「それらを是認するのなら、悪いものが増えるだけですね。」
「批判するから、善なるものが増えるのです。」

天詩。
「悪しきもの、最大悪に属する一部は。」
「徹底的な批判が必要になりますね。」

姫宝。
「批判くらいなら、非力でも可能でしょうね。」

天詩。
「倫理学からすると、批判くらいは必要ですよ。」

萌乃果。
「悪いものを目指すなんて、だいぶ不自然な態度ですけれどね。」

千斗星。
「不自然な考え方を問われると、けっこう簡単に理解できたりして。」

天詩。
「好機は公平ですからね、好機を捕まえようと身構えて。」
「数回くらい逃してしまうと。」
「少しずつ好機を捕まえられるようになります。」
「好機は、そうとは思えない姿をして目眩ましをするので。」
「過ぎた後になって、変装に気づきますね。」

姫宝。
「好機は、速度がとても速いので、捕らえるのは練度が必要です。」

萌乃果。
「フェイントに引っかかると、見逃してしまいます。」
「好機を獲得すると、別の場所に入るような事態になりますし。」
「好機を逃すと、列車に乗り遅れたような事態になりますね。」

天詩。
「善なるもの。」
「良いものを求めて失敗したのなら。」
「その失敗を処罰するなんて。」
「理に合わないよね。」

千斗星。
「裁く奴に問題があったのでは?」

天詩。
「行為を見て意図を見ないのは。」
「人間のレベル。」
「つまりは見解の外れが前提にある。」

姫宝。
「善なるもの、良いものを望んで。」
「悪いものを避けようと。」
「限界に挑戦しておいて。」
「その過程の失敗を処罰する?」
「やり過ぎるほどに理に合わないね。」

萌乃果。
「人間は行為を罰するが、神は意図を罰する。」
「英語のことわざ。」

姫宝。
「世界はするすると走って行く。」

天詩。
「絞首台よ、おまえの所有物を?まえて放すな。」

千斗星。
「思慮分別を欠けば、勇気があっても。」
「大したことはできない。」
「なぜならば。」
「内に思慮がなければ。」
「外で武器は価値が少ないから。」

天詩。
「不条理な平和は、条理にかなった戦争にまさる。」

姫宝。
「不幸な平和は、戦争となりとも交換されるのがよい。」

千斗星。
「世間を信頼する者は必ず欺かれる。」

萌乃果。
「過度の冒険をする者は、すべてを失う。」

天詩。
「生きる上で自分に都合の悪い。」
「自分の中の考えは、お宮に伝えて。」
「ゴミのようにポイポイ捨ててしまった。」
「よく考えると、自分が否定する考えは自分のものではない。」
「人の力では排除が難しいので、お宮で捨てた。」
「不要な考えや思想はむしろ捨てた方が、むしろ増える。」
「減らすことの大切さが、一連の流れで理解できました。」
「それを持ち続けると不具合しかないし、その思想が嫌いなので。」
「自分の中に見つけ次第、残酷なほど痛めつけてから、残らず捨てたね。」
「本人が判断するものを。」
「他人が判断するものではない。」

姫宝。
「当事者が判断するものを。」
「他人が判断しなくてもいい。」

萌乃果。
「世界は、一部以外の全部で回っている。」

千斗星。
「世界は、そいつら以外の全てで回っている。」

天詩。
「昔、お宮に、全体主義に陥ったことを。」
「謝罪したことがありました。」

姫宝。
「それでなんですね、あなたは真実です。」

萌乃果。
「私は生まれつき、自由主義で。」
「共産主義者と頻繁に喧嘩しましたよ。」

千斗星。
「自分の力で保証できない物事は、お宮で保証して貰ったね。」
「例えば、マキャベリズムとか。」
「私の祈りが選ばれるのは目に見えていたので。」
「私闘は避けるようになりました。」

天詩。
「一時期、神々に接近して。」
「近寄り過ぎたかもしれませんね。」
「父神と母神は認識できました。」
「三柱が合祀されている場所に。」
「私の秘密がありますね。」

姫宝。
「神々に対して大胆不敵なのは。」
「それだけ距離が近いというものです。」
「正統という点では、誰にも負けない。」

千斗星。
「そう言えば、私は同格の相手とは、けっこう話が弾みましたね。」
「斬新な話題を持って来れる。」

天詩。
「不意にアルテミスの矢が飛んでこないか。」
「準備はしていますが。」

萌乃果。
「あなたは、返し矢を祈願して投げ返して貰っているので。」
「返し矢は必ず当たる。」
「不死でも死ぬ矢はどこに当たったのかな?」

天詩。
「近頃は、神々が沈黙している、霊威はさらに強くなっている。」

姫宝。
「教養で信仰が倍増するのは、奇跡かも。」

千斗星。
「プルタルコスの通りに、神罰だけに注意を払う。」
「無神論者は、普段から、邪悪な行いを繰り返しており。」
「それに対して無自覚。」

姫宝。
「考え方が不自然ですよね。」
「せめて、自然な考え方ならば。」
「会話は可能です。」

天詩。
「自分の考えが、一般的で適切であると信じているものの。」
「その根拠がない。」
「無神論者は、善悪を問われると回答できない。」

姫宝。
「奴らは、自分のルールを主張しており。」
「それが何の役にも立たない実態を理解しないね。」

萌乃果。
「彼らの善悪には何の論拠もないのですからね。」

千斗星。
「第三者から見ると、かなり危ない連中ですよ。」
「何しろ話が通じない。」

天詩。
「ヒルティが言うように。」
「単なる群衆なんて、どうなろうが無視で問題ないのです。」
「何の値打ちもないので。」
「何もあげる必要もないし。」
「必要以上に尊重する理由もないね。」
「ヒルティを引用すると。」
「個人を持たない、群衆の一部が無神論者です。」

姫宝。
「有神論者は、誰でも天性を持っているので。」
「恩寵説でしょうね。」
「無条件で与えられた天性が。」
「有神論者の特徴です。」

萌乃果。
「天性と言っても、哲学用語で生得概念と呼びますが。」
「生まれながらに知識があったり。」
「先天的な能力が見えますね。」

千斗星。
「宗教は、個人で異なるでしょうけれど。」
「無神論が本人の意志ではなくて。」
「勝手に同調してしまった結果だったら?」

姫宝。
「無神論者の影響なんて受けるものではありませんね。」
「自分の立場ではないのなら。」
「本人は妨害を受けたのでしょう。」

天詩。
「無神論を信じない自由もあってもいいと思うんですよ。」

萌乃果。
「私も、無神論者を信じない自由があってもいいと思います。」

千斗星。
「無神論は強制されません。」

姫宝。
「信教の自由。」

萌乃果。
「何か昔の世代で。」
「苦労しなければならない。」
「なんて命令を真に受けていた。」
「単なる負け惜しみでは?」

千斗星。
「私の所も、男性同士の会話で、優しくない男は男ではない。」
「とか。」
「彼らの言う優しさは、弱いだけの負け惜しみ。」
「より弱くて劣っている方に話を向けていましたね。」

天詩。
「どんな所も大変。」
「とか。」
「どこも悪い事情がある。」
「とかも。」
「私が見た限りは。」
「そんな所は一部で。」
「半分以上は、円満で、円滑に生活していましたし。」
「たまたま自分の近くが大変であったからと言って。」
「それがすべてというのは負け惜しみですね。」

姫宝。
「人生はいろんなことがある、とかも。」
「私とは関係ないのでは?」
「人生、山あり谷あり、違うね。」
「上り坂と下り坂は同じ坂ですよ?」

萌乃果。
「多数決で決まったような考えを信じている。」
「多数決でそうだからと言って。」
「自分までそうはしないね。」

天詩。
「普通である必要もありませんからね。」
「普通である必要なんて、誰が言えるのか。」
「そもそも普通とは何でしょうか?」

姫宝。
「一昔前の世代にある考え方で一貫しているのは。」
「もれなく、全部が負け惜しみというものですね。」

千斗星。
「失敗や愚かさを何とか美化しようと頑張っている。」

萌乃果。
「その努力を普段の生活に注いで欲しいものですね。」

姫宝。
「変な方向に努力している人だらけ。」
「一昔前の世代の特徴。」

天詩。
「何の参考にもならない。」
「アリストテレスも読んだことのない人は信用できない。」

姫宝。
「論語も読んでいない人の発言は嫌いですね。」
「同じ事を繰り返しているだけですから、これ以上の害は防いでいます。」
「はっきり言えば。」
「人の道を理解している人は、あまりに少ないですよ?」

天詩。
「道理を理解している人も少ないですね。」

姫宝。
「倫理を説く人も、あまりに軽々しく説教をしていて。」
「まず実践ができない。」

萌乃果。
「自分の誤りを認め、自責を持つ人なんて。」
「今まで出会った試しがありませんね。」

千斗星。
「立派な人なんて、いないでしょうね。」
「実践できないことを知っている人は。」
「軽率に立派な発言はしないものです。」

天詩。
「ということは。」
「批判できている時点で。」
「問い正した私の方が上という訳ですか。」

姫宝。
「人の道を実践できる人なんて、いないね。」

萌乃果。
「論語を自分勝手に解釈して。」
「断片だけで繋いでいた粗末な人々なんですけれど。」
「元々は、論語の崩壊した版が流失して。」
「口伝や言い伝えで、変な考え方とか。」
「立派に見えるだけの倫理とか。」
「民間で広がっていたのです。」
「元々の意味からかけ離れていますね。」

千斗星。
「一昔前の世代は、論語の断片を。」
「自分勝手に使用して。」
「訳の分からないけれど。」
「偉大に見える考え方を多用していました。」
「自然な考えでもなく。」
「何か見かけだけ立派に見える発言なんかは。」
「読んでもいない論語から流出した。」
「頭のおかしい持論の総集編だったのですね。」

姫宝。
「自分達に都合が良いように加工して。」
「原文は無視するか、忘れ去られてしまって。」
「改めて、儒学者が翻訳した論語を読むと。」
「元々の教えや訓戒が読めますね。」
「順番が逆なんですよ。」

天詩。
「俗説や俗信の論語モドキからではなくて。」
「最初に儒学者から学ぶものでしたね。」
「儒学から歪められて、欠落しながら伝達される世代の考え方。」
「ある意味で異端邪説。」

千斗星。
「特定の考え方を信じない自由をもっと使いましょう。」

姫宝。
「思えば、結婚しない自由もありますね。」

天詩。
「結婚を一時期、信じさせられたんですけれど。」
「自由を手にすると、結婚を退けた。」

千斗星。
「結婚なんて信じていませんよ。」

萌乃果。
「自分が否定している結婚は、無視しますね。」

天詩。
「自由を与えるのか、死を与えるのか。」
「優柔不断な所で憤慨する。」

姫宝。
「聞こえてくるのは、置き去りにしたものと。」
「捨てたものの残響くらいなもの。」

天詩。
「私の所では、塵が舞っているだけですね。」

千斗星。
「自分の行動には、何も後悔していない。」

姫宝。
「信仰から出たものですよ、我々の特権。」

萌乃果。
「人間を選ばなかった、それだけですね。」

天詩。
「参拝は、何も特別なことではなくなる。」
「くらいに極めると良好なんですよね。」

千斗星。
「当たり前になるのが最良ですね。」

萌乃果。
「その過程で、本人しか理解できない。」
「特殊な情報を得る場合がありますね。」

天詩。
「馴染むくらいにならないとだめですよ。」
「参拝も、慣れるのが大切ですが。」
「特別とは思えなくなるくらいまで。」
「自分のことは何でも祈る。」
「途中から、対談や祈願ではなくて。」
「祈りのみになりますけれどね。」

萌乃果。
「苦労とか困難とか。」
「それが無ければ、どうだと思います?」

姫宝。
「損得勘定で、苦労と困難は損するだけですね。」

千斗星。
「ならば、最初から無い方が得でしょ。」

天詩。
「ということは、勝手にそれが発生したので。」
「向こうできちんと解決しておけよ。」
「私は関与しない。」
「そう言えば、自分の問題ではないし。」
「問題は捨ててしまっても解決になります。」

千斗星。
「解決できるのなら、どんな卑怯な手段でも。」
「問題がないのです。」

萌乃果。
「無視することで解決できる問題も多々ありますね。」

天詩。
「個人としては、いかに卑劣な手段を使って。」
「問題を潰すかに夢中です。」

姫宝。
「それで良いのでは?勝手に発生したので。」
「私は関与を否定する。」
「関連で考える癖は、例外が多過ぎる。」
「すべてに当てはまっていない結論ばかり出ますね。」

天詩。
「関連で考える?それは推論だと思われますが?」

姫宝。
「推理だけで物を語るのは無理かと思われます。」

萌乃果。
「関連と関連の接続は、全部が推論です。」
「名探偵にでもなれば?」

千斗星。
「思想及び良心の自由とありますが。」
「特定の何かを信じない自由もあります。」

天詩。
「異端を信じない自由もあるのですよ。」

姫宝。
「異端邪説を信じない自由がある。」

萌乃果。
「信教の自由として、異端者を信じない自由もある。」

千斗星。
「間違った思想と、異端を信じない自由がある。」

天詩。
「書かれている法を攻撃する。」

姫宝。
「コンビニエンスストアにて。」
「焼き鳥を購入した際。」
「勝手にクリスマス用のチキンに注文が書き換えられており。」
「中身が違って叱責したことがあります。」
「相手の言い分。」
「この時期は、焼き鳥を買ってから。」
「クリスマス用のチキンを購入する人がたくさんいるから。」
「あなたも同じなんですよ。」
「注文の間違いを正当化したので。」
「さらに叱責すると、店員が間違いを認めて。」
「無料で焼き鳥を取り返した。」
「その店員は、二度とその店で見なかった。」
「同僚が会計で、その元店員の皮肉を言ったほど。」

萌乃果。
「何々だから何々という。」
「原因と結果は、どんなものでも交換できる。」
「なおかつ。」
「どんな屁理屈な原因と結果に書き換えても。」
「論理にかなっている結論になる。」

姫宝。
「この悪癖から解放される日は来るのかな。」

天詩。
「癖になっているので、少しずつ壊すだけですね。」

千斗星。
「関連のないものが起きるな、という台詞が口癖になった。」

天詩。
「そういうのを信じないのも、思想及び良心の自由なのですからね。」

姫宝。
「他人の勝手な規則も信じません、抜け穴なんですよ。」
「全体主義を倒そうとしても良いのです。」

萌乃果。
「特定の考え方を強要されませんね。」

天詩。
「全体主義は強要されませんよ。」
「何を思っていても自由なのですし。」
「何を考えても自由です。」
「全体主義を罵っていても。」
「問題がない。」

千斗星。
「特定の思想を信じない自由も使いましょう。」

天詩。
「特定の考えに同調しなくても良い自由もありますね。」

萌乃果。
「同調している時点で個人はないのだけれど。」
「同調を回避する自由もあります。」

千斗星。
「実定法パワーを喰らえ!」

姫宝。
「都合の良い時だけ実定法を引き合いに出す!」

天詩。
「悪党対日本国憲法!」

姫宝。
「勝負だ!なにこれ映画ですか?」

天詩。
「いろいろと、自分がしたことは覚えていても。」
「してもらったことには気づかない。」
「つまりは、普段から。」
「どこでも寛大に扱われていたこと。」
「知らない間に何でも大目に見てもらっていること。」
「ほとんどのことを見逃してもらっていること。」
「いつも寛大に対処してもらっていることなど。」
「そういうしてもらっていることには気づいていない。」

姫宝。
「そうなると、自分のしたことよりも。」
「寛大に対処してもらっていることの方が大きいでしょうけれど。」
「無自覚なのは何か変ですね。」

萌乃果。
「誰も自画自賛できない疑惑がありますね。」
「本人が何かしたからと言って。」
「普段、他人からしてもらっていること。」
「寛大な社会が守っていることなど。」
「それはご存知ない。」

千斗星。
「いくら自分の行いを自慢した所で。」
「普段からしてもらっている寛大な対処と比べると。」
「その人の行いに匹敵しない。」
「というのが考えられますね。」

強力な地震が遠方で観測されました。

緊急地震速報リアルタイム配信で。

地震の内容が見えているので。

何とも思わない。

情報が事前に得られると。

その後の対処が、あまりに簡単。

情報があるとないとでは、結果がまるで違う。

これは減災の努力によるもので。

遠方は大惨事。

こちらは、涼しい顔をしている。

姫宝。
「自然災害はなぜ発生するのか?」
「考えたことはありますか?」

天詩。
「ん?そう言えば地震とかって。」
「そうなることは知っていても。」
「元々から存在する理由は知りませんね?」

萌乃果。
「自然災害はなぜ存在するのか?」
「そう言われると、人間には理解できない理由がありそうです。」

千斗星。
「自然災害が実在するのはなぜか?」
「これは考えたこともありませんね。」
「ただそうなるものと思っていましたが。」
「思っているよりこの世界は、人間には無関心なのでは?」

天詩。
「愚かな人類は、その都度、滅ぼされましたが。」
「この文明も失敗作になれば。」
「どうせ消されるだけです。」
「そういう類の自然災害もあるのでは?」

姫宝。
「創造論で自然災害を見ていると。」
「人間がどう思おうが容赦ないのですが。」
「元々からそういう世界なので。」
「従うことでしか克服できない。」

萌乃果。
「自然災害に打たれて、考えが変わるとか?」
「天罰の可能性もありますが。」
「人間は自然にいくらでも左右されるという。」
「実例でしょうか?」

千斗星。
「どんなに人間が人間を保証しても。」
「無駄ですよと。」
「メッセージかもしれませんね。」

天詩。
「人間による保証を故意に打っているのかも?」

姫宝。
「災害の資料を見ていると。」
「人間が勝手に決めた世界観が崩壊していますね。」

天詩。
「やはり、そのくらいしか説明できないでしょう。」

千斗星。
「度合いが小さく済んだら、それだけでも感謝すべきでは?」

天詩。
「その時、人間は脆くて無力なだけですが。」

萌乃果。
「何かできる訳がない民衆がたくさんいますね。」

姫宝。
「あれ以上、良い判断ができる訳もなかったのですね。」

この時期。

インターネットでは、策略が横行している。

貶める、というのは、最初から高い人を低くする行為。

策略とは、そもそも他人を騙して、求める結果に繋げる行い。

天詩。
「策略は、私が思うに、遅延に弱い。」
「策略を仕掛ける時は、少しでも遅れると弱体化して行く。」
「策略を仕掛けられたら、時間稼ぎに徹すると。」
「勝手に失敗を増やして壊れてくれる。」
「何か疑惑がついてしまったら。」
「何もせずに、待っているだけでも。」
「相手の失敗を増やす行動になる。」

姫宝。
「策略とは、頭を駆使して、相手を殺害する方法。」
「策略という名前の手品は。」
「素早くやらない限りは。」
「成功しない。」
「策略とは、たまたま仕掛けて成功するもので。」
「自らの行動では、滅多に発動できないね。」

萌乃果。
「簡単に判断を遅らせるだけで。」
「発見できてしまう。」
「武力のない策略はほとんど無意味で。」
「武力のない策略は、噂くらいにしかならない。」
「把握された策略は、逆効果。」

千斗星。
「策略の中身は常に幼稚なものです。」
「子供騙しだけです。」
「嘘を使って相手を倒す作戦ですので。」
「現代人の策略なんて。」
「昔の名将には遠く及ばないレベルですからね。」

天詩。
「幾つか、現代でも策略を見かけましたが。」
「あんな幼稚な嘘で大人が騙されるなんて。」
「信じられない凡人の世界でしたね。」

姫宝。
「策略の中身って、いつもつまらないものですよ。」
「武力を持った策略は別格で。」
「その場で相手を一方的に倒せますが。」
「武力もなしに策略なんて。」
「けっこう無謀ですね。」

萌乃果。
「策略に依存する奴は、策略しか繰り出すものがないので。」
「それが駄目になると、もうどうしようもない。」

千斗星。
「策略だけになると、策略が無効化されたり通用しなくなると。」
「もう何もできませんね。」

天詩。
「策略で騙せるのは数回まで、それも、偶然の要素で。」
「通用するか、しないかが決まっています。」

姫宝。
「問題は、子供騙しな策略を信じまくる、凡愚がうざい、それですね。」
「すぐ騙される、そんな小細工を真に受ける、情けない悟性ですね。」

一週間ぶりに。

近くの稲荷神社に出かける。

車であっという間に到着。

狐が近くを通り過ぎる。

同時刻に、キジバトが境内を歩いている。

鳥居の前にて。

天詩。
「私が昔やったことはすべて必要悪。」
「私は必要悪は必ずします。」
「そうする以上の判断は存在しないから。」

姫宝。
「必要悪で行うのと、何となくするのでは。」
「雲泥の差。」

千斗星。
「いくらでも方法はあるはずだ?」
「その方法とは何か?」

萌乃果。
「そもそも真実ってなに?」

天詩。
「事実とは何ですか?」

姫宝。
「必要悪は、現代語で、国語辞典に載っていましたね。」
「国語辞典によっては、多少、定義は異なりますね。」

千斗星。
「必要悪であったので、非難される余地はない。」

天詩。
「必要悪と言われて、反対する奴も敵対者の一部ですね。」

姫宝。
「快楽で他人を攻撃しているような奴が。」
「反対するのは理に合わないかと。」

萌乃果。
「目的が必要悪であるならば。」
「かなりの合理性を持っていますね。」

姫宝。
「動機論も必要悪ですよ。」
「必要悪を理解できるか、理解できないかで。」
「意図の評価は変わりますが。」

天詩。
「同じ行為でも、雲泥の差。」
「なので、結果も違うものになる。」

千斗星。
「似たような行動ではないというものです。」

萌乃果。
「行動の評価は、客観的なものになりそうです。」

天詩。
「敵対者は、私に責任転嫁して来るような情勢でしたが。」
「関係のない者に責任を取らせて解決しようなんて。」
「愚かな事を考えたものですね。」

姫宝。
「責任転嫁なんて、私にもよく向けられましたね。」

千斗星。
「相手は、自身の問題に関して、たまたま攻撃しやすい相手がいたので。」
「関係のない者に責任を取らせて、解決しようとしていた。」

萌乃果。
「帳尻合わせなんて、悪を無かったことにできないので、不可能なんですよ。」

参拝。

市街地に突入。

書店に移動。

最近売られている雑誌。

内戦特集。

最近。

核爆弾が売られていて。

核ミサイルも同じく売られている。

お金さえ出せば買えるという。

テロリストが目をつけた。

しかしこれは構造が未完成で。

欠陥がある。

発射した瞬間に自爆するという。

ひどい偽物であった。

わざと奪わせた移動式発射台から。

小型の弾道ミサイルを放つが。

見事に自爆して。

その場にいたテロリストは全滅した。

内戦は雑誌に特集が組まれて。

なぜか娯楽になっている。

道化師が無駄に騒いだというのが世間の評価。

今月号を多数購入すると。

小牧基地に相談するために移動。

知り合いの司令官と対談。

今は、味方がすべて仕事を取っているので。

何もないようですね。

それよりも自衛隊に入らないか問われて。

引き返しました。

司令官は、実戦経験を知りたくて。

呼んだみたいですね。

帰る途中に。

未確認機が侵入して来る。

小牧基地に保管されている二種類の新兵器を。

本気のテロリストが民間機で着陸して。

持ち去ろうとするも。

兵器が起動してしまい。

人工知能が独断で戦闘を開始。

今では珍しい敵の攻勢。

登場するのは。

歩行戦車。

足部四輪の機動兵器。

足部が四個あるロボット。

足部の車輪で走破する。

凄まじい速度で動き回る無人誘導兵器。

姿勢が低いので。

転倒しない。

荒れ地でも戦闘可能で。

動きがとにかく素早いため。

銃弾も当たりにくい。

耐弾性も高い。

全高は三メートルと小さく。

対歩兵用の切り札として考案された。

これも陣地潰し専門の戦闘車両。

両腕に機関銃を装備するが。

歩兵用対戦車兵器も装備可能。

もれなく安くて構造が単純で。

特徴としては無人で遠隔操作する。

通常の銃器で撃破が難しいため。

現場を単機で蹂躙できる。

次に出たのが。

マイクロヘリコプター。

ある程度の装甲を持つ武装ヘリ。

無人機で、遠隔操縦する。

ラジコン並みに小型で。

ファイアスカウトよりも遥かに小さい。

対歩兵用兵器なので、小型の銃器を装備する。

動きが速くて、通常の銃器では攻撃を当てられない。

当たっても、ダメージが少ない。

敵小隊に突進させて使用される。

敵陣地に突っ込ませる使い方が想定されている。

価格は安く作られていて。

爆弾を抱えて突進することもできる。

暴走モードでは、人工知能が敵の真ん中で、無差別に交戦する。

これまでの兵器とはまったく異なる動きで。

次々と敵兵を倒していき。

テロリストは全滅してしまった。

ボスである装甲車が出てきても。

対戦車兵器で破壊してしまい。

一方的に撃退。

民間機は鹵獲。

思ったより活躍する兵器に。

歩哨は大喜びしている。

新兵器の初戦闘は。

現場に入ると手に負えない。

というもの。

思わぬ所に影響が出ている。

二種類の兵器は妖女が制作したもので。

戦闘だけに限定されない能力は。

自衛隊も買うほどなんですね。

敵があっという間に倒れたので。

メンバーは帰宅することに。

人の世界がパワーバランスを固定してしまっているので。

崩れて落ち着かなかったパワーバランスは、既にありませんね。

夜にまた集まって。

山の方にドライブしつつ。

星空を見ていました。

キャンピングカーを返却する前に。

なるべく使おうとしているのです。

無傷で返却できる自動車は稀ですが。

作戦に失敗した同業者はそもそも公開されません。

作戦に成功した同業者が、評価されるのです。

もはや養成所の教官という地位に固定されましたね。

それでも、欠かせない役割です。

夜空で流れ星。

小さな隕石が大気圏に突入すると。

燃え尽きて消えるのです。

常に膨大な数が降り注いでいますね。

桁違いに大きくなければ、燃えて消えるのです。

観測所も、地球に接近する可能性のある大型隕石を把握していますが。

不意に接近する大型隕石には対応できません。

仮に突っ込んできたら、何もできません。

もし大きい隕石や彗星が突撃して来たら?

諦めて、昼寝をしたり。

天変地異や自然災害の方に寝返った方が。

早くに終わりますね。

死んだ後の世界でどうするのか。

プラトンを読んでから自殺した人も記録されています。

天詩。
「宇宙は、本当に何もない所から生じていますね。」

萌乃果。
「宇宙の最後は、宇宙が破裂して輪廻転生に向かう。」
「次に、無限に宇宙が膨張したせいで。」
「星間ガスが枯渇して。」
「すべての星が赤色矮星やブラックホールになり。」
「最後には何もなくなってしまう。」
「前者の輪廻転生する宇宙が支持されています。」

千斗星。
「身近にある太陽も、燃えているのではなくて。」
「何か別の原理ですね、核融合では説明しきれない。」
「太陽には酸素がありませんからね。」
「酸素もなしに燃える訳がない。」

姫宝。
「クエーサーなどはもっと不思議な動力で。」
「動き回っていますね。」
「銀河一個分のエネルギーを、とても小さな天体ひとつで。」
「発生させるという、とんでもないスケールですしね。」

天詩。
「クエーサーは、形成途中の、銀河の中心という説もあります。」

千斗星。
「超銀河団などは、泡のような図の中で説明すると。」
「泡の中心は何もなくて。」
「泡同士の壁と壁に集中していますね。」
「真ん中には何もない。」

天詩。
「それで銀河同士は、とても距離が近くて。」
「ぎりぎりに詰め合わされています。」
「宇宙は、あんまり空き容量がないのですし。」
「それでも、恒星同士の距離は、とても遠い。」
「宇宙は、互いの引力で影響を与えていますが。」
「ダークマターについては、未だに不明。」

千斗星。
「宇宙は、集団を作りたがる性質があります。」
「どうしても集まって存在していますね。」

天詩。
「今後、世界中の観測によって。」
「新発見はあるかと思いますが。」
「観測技術も、専門分野なので、これについては知らない。」
「私が言いたいのは、宇宙はかなり綺麗で。」
「宇宙論とか学んでみると、かなり芸術的に出来ています。」

萌乃果。
「宇宙は芸術ですよ、それを知るには、専門書とかが必要ですが。」
「芸術は自然の模倣と言われるように。」
「星空や宇宙などから引用したり模倣します。」
「芸術には宇宙論が欠かせません。」

姫宝。
「天文学と宇宙論は別の分野なので、多少異なります、注意。」

ただそうなっている。

という説明はナンセンスです。

誰も納得しません。

説明にもなっていません。

なぜそうなっているのか?

回答は、ほぼできないもので。

なぜ?に答えるのは、思ったより難しいのです。

懐疑主義を学んだことのある人は。

断定しません。

疑うことを知っている人は、断定しません。

もれなく自由な思考をしている人を、誰しもが妬みます。

敵対者は、詭弁の成果、無いものを証明するしかなくなりますが。

相手が屁理屈しか言わなくなるのは、そもそも哲学の現場では当たり前ですね。

多分、通行人が信じていないであろう常識は論破され。

経験だけに依存した思想も論破される。

人の知性に絶対はない。

自分は間違っているかもしれない、という心理は抱かない。

英語のことわざ。

われわれは世論の奴隷である。


20


とある男性から果たし状が送られてきて。

日時が記されている。

仕方がなく会ってみることに。

翌日の午後。

記された山に入ってみると。

謎の男性が倒されていて。

理由を訪ねました。

天詩。
「あなた重傷ですよ!」

紳士。
「決闘で負けてしまってね!」

天詩。
「決闘?誰と?二人と戦ったの?」

紳士。
「二人?違うよ、さっき現場に到着した。」
「猟師に倒された。」

天詩。
「猟師と決闘したんですか?」

紳士。
「猛獣との戦いで慣れていて、思ったより強かった。」
「まさか、あそこまでやるとは。」

天詩。
「ねぇ?私は果たし状を受けて来たんですけれど。」
「ひょっとしてあなたですか?」

紳士。
「そんなことはない!」
「約束通りに来た女性と遭遇戦になって。」
「崖から突き落とされて。」
「こうなった。」
「君は戦場から立ち去りたまえ。」

天詩。
「いいえ、私が果たし状を受け取って来たのです。」
「これ分かりますか?」
「本物の果たし状です。」

紳士。
「ん?じゃあさっきの女性は何者?」

天詩。
「あなたが勘違いして挑んだ無関係な人です。」

紳士。
「すると君が相手だったのか!」

天詩。
「負けたんですね。」

紳士。
「こんな怪我で連戦できるか!」

天詩。
「レスキュー隊を呼びますよ。」
「私よりも先に来た相手を。」
「相手だと勘違いして挑んで負けるとか。」
「なにやっているんですか。」

紳士。
「君は二十分も遅刻したよね!」

天詩。
「だからと言って、同時刻に指定された場所に来た。」
「猟師と戦うことはないでしょ。」

謎の男性、救急車で運ばれました。

猟師は正当防衛で、刀剣で襲撃して来る男性を。

猟銃で受け止めて。

突き飛ばしたら、謎の男性が崖から落下したという。

謎の男性は戦意喪失。

新聞に載ってしまう。

帰宅。

道場には。

仕事を終えてくつろいでいる。

女性陣が雑談しています。

力とは何を意味するのか?

力の正体とは何なのか?

力は全部なのか?

力はすべてを決定するのか?

力と力の衝突はどう説明するのか?

力についての疑問を話しています。

すぐに参加。

歴史書を読むことは精神の訓練になる。

これは鍛錬の一種。

天詩。
「力関係というものは。」
「便宜上、片方が従うことはあっても。」
「それは生活のためで。」
「義務ではない。」
「力関係が変化したら。」
「勝手に離反しても良い。」
「なにより倒しても良い。」
「生活のために従っているだけで。」
「それ以外では従う義務はない。」
「要するに。」
「強くなったり、強い者が、力関係に挑んだら。」
「倒した相手の財産や権限を好きに没収しても良い。」
「力は権利ではない。」
「力があるからと言って、その権利を主張できない。」
「無条件に受け入れてはくれない、という意味です。」

姫宝。
「力関係は、利害に寄るもので、本人の自由を拘束できない。」
「利害関係が少しでも変われば、誰でも離れていくし。」
「利害が合わなければ、従わない、という選択肢も生じます。」
「生活とは無関係になった力あるものに。」
「従う義務はありません。」
「生活とは関係のない人には、従う義務はないです。」

萌乃果。
「自分より弱くなった人に従う者はいませんよ。」
「力づくで押さえつけるのと、統治は別物です。」
「要するに、武器を突きつけてくる相手には屈するでしょうけれど。」
「内心では、そいつに従うことはありません。」

千斗星。
「力ずくで可能なのは、対象の行動を束縛することで。」
「後でいくらでも反撃されますので。」
「力による支配と、社会の統治は、まるで別物です。」
「つまりは。」
「力ずくでは誰も従わないのです。」
「生活のために特定の行動はしますが。」
「必要なくなれば、支配者を捨てるのです。」

天詩。
「力は権利ではないので、無条件で従ってくれる者はいません。」
「力があると主張しても、生活に無関係ならば。」
「誰も従う義務はありません。」

姫宝。
「力で相手を屈服させても。」
「相手が従っている間ならまあいいでしょう。」
「暴力に屈することは義務ではありませんよ。」
「服従する必要がないなら、罰も受けません。」

萌乃果。
「力だけが服従の根拠ならば。」
「権利の所在は一瞬で変化します。」
「誰でも倒してもいいですよ!という権利ですからね!」
「力で支配する者は、プロフィールにこう書いています。」
「自分を倒しても構いません。」
「もし倒せたのなら、自分が持っているすべてを。」
「勝者に差し上げます。」

姫宝。
「強いから、別の強い奴に狙われて倒される。」
「当たり前じゃないですか。」

千斗星。
「力を権利として主張するのなら。」
「倒してしまってもいいですよと認めたようなものです。」
「誰でも主張できるものですからね。」

天詩。
「別の強い者を従わせることなんてできないので。」
「力は服従の根拠にはなりません。」

姫宝。
「強い奴ならどこにでもいますので。」
「そいつらまで従えと煽るのなら。」
「勝った方が従わせればいいものですからね。」

千斗星。
「強い者は、凡人に囲まれたくらいで。」
「あっさり倒されたりもします。」
「数には勝てない。」

萌乃果。
「弱い者は何の見返りもない強い者に従わない所か。」
「強い者は搾取するだけで、何も与えません。」

天詩。
「人間同士の服従とは、お互いの利害が公平である。」
「という条件がありますね。」

萌乃果。
「主人と奴隷の利益は別々の所にありますからね。」
「主人と奴隷は利害が公平である所に魅力を見出すでしょう。」

天詩。
「単純に、従え従え言う人には、誰も味方しません。」
「強いことが支配の条件ならば。」
「その人を誰が倒しても正しいことになりますからね。」
「今度は強い人を倒す自由が生まれますね。」

姫宝。
「良い人は、統治も巧みです。」
「そういう人の性質を理解した上で。」
「従って貰えるような条件を提示します。」
「本当の所は、相手に従って貰う。」
「従ってくれている、従って貰っている。」
「というのが真実だとは思います。」

萌乃果。
「専制政治みたいな人物は、最後に誰も味方しなくなりますね。」

姫宝。
「自分から暴力で他者を追い回しても。」
「他者はその暴力に従う義務はないのですからね。」
「その行いは一瞬で逆転します。」

千斗星。
「他人の不正を告発、証明するだけで。」
「変な奴らは勝手に倒れたりしますね。」

天詩。
「不正だけを攻撃すれば、確実に倒せますね。」
「不正もないのに、追い回すのは敵が増えるだけ。」

姫宝。
「暴力で制圧できる時期は問題ありませんが。」
「相手は何かしらの口実と機会で逆転してくるかもしれないので。」
「必ずしも暴力で制圧できるとは限らない。」

天詩。
「力が強くても、必ずしも制圧できる訳ではない。」

姫宝。
「力関係と、勝敗は別物ですからね。」

萌乃果。
「自分にはこういう権利があるから従え。」
「なんて言っても、誰も従いません。」
「人は生活に役立たない相手には従いません。」

千斗星。
「利害や生活に無関係な相手には従いませんよね。」

萌乃果。
「日本の平和な時代では、権威が人々の暮らしを維持、管理して。」
「庶民は構成員になっていましたね。」
「乱世では半壊するのですが。」
「統治があるおかげで、秩序と平和が確立していましたね。」

姫宝。
「古代世界でも、力での支配と、社会の統治は別物であると。」
「どこにでもそういう記述がありますね。」

千斗星。
「古代君主制では、悪いものが勝手にできないので。」
「自由は半分くらいなのですが。」
「悪いものも君主は支配していましたね。」

天詩。
「この世の悪いものも、君主の支配にありましたね。」
「庶民は生活のために権威に従えばいいので。」
「今で言う無政府状態を支配していましたね。」

姫宝。
「簡単に言えば、無政府状態を君主が支配していましたね。」

萌乃果。
「古代日本では、聖職者による政治形態が目立ちます。」
「後に君主制が誕生するのですが。」
「同じ宗教同士の戦争もありますし。」
「平和な時代の方が、圧倒するほど長いものです。」
「乱世の理屈を、平和な時代には持ち込めませんからね。」

天詩。
「便乗して、隠すことはできても。」
「他国が攻め込む口実にされますからね。」

萌乃果。
「乱世だからと言って、暴虐の限りを尽くすと。」
「その暴虐を利用されて、攻撃されたりする。」

姫宝。
「よくある君主の息子で、兄弟は蹴落とすとか。」
「日本では弟の勝率が圧倒するほど高いのですが。」
「平和な時代で、同じ行為ができるかと問われると。」
「そんなことはない。」

千斗星。
「社会の話になりますと。」
「暴力ばかりで叩き伏せている奴が出ると。」
「その暴力を利用して。」
「暴れている奴の財産や権限をすべて奪おうとか。」
「そういう人もたくさん出てきます。」

天詩。
「暴力で勝てる相手なんて限界がありますからね。」

千斗星。
「なので、思慮分別もない力は、何の役にも立たない。」

天詩。
「野蛮な奴は、敗北して初めて分かる。」

萌乃果。
「そうなんですよ、手遅れなんですけれどね。」

千斗星。
「野蛮な奴は、破滅して牢屋に入った所で。」
「ようやく落ち込む。」

姫宝。
「なので私は力を権利だとは思いません。」
「人生という名前の戦闘を戦い抜く目的だけに使っています。」

客人。

居間にいる友人。

遊女が誘惑してくる。

芸人の女性は、踊りの仕事の帰りなんですね。

父親。
「みんな自分が愚か者に過ぎないと学ばなければならない。」

天詩。
「それは言わないでください。」

萌乃果。
「なんて阿呆な、こんなに酷いものを見せられた者はいませんよ。」
「私はみんなと同じくらい正気なんです。」

母親。
「みんなと同じくらい正気ですって?」
「それじゃあかなり狂っているってことだね。」
「阿呆と同じ状態が正気だなんて。」
「基準が行方不明。」

千斗星。
「みんな?誰ですか?みんなって?あれのこと?」
「あの馬鹿が、気取り屋の阿呆が?」

天詩。
「誰が馬鹿なんですか?」

姫宝。
「誰が馬鹿なのか、馬鹿ではないのか、もう分かりません。」

遊女。
「自分が賢いと思っている奴は、頭が悪いとすぐに分かるものです。」
「私は愚かさなんて顧みないので。」
「賢者で通るかもしれないね。」

天詩。
「今の私は私ではない。」

母親。
「人生なんて本人のものだけれど、本人のものじゃないみたい。」

遊女。
「何の話をしていましたっけ、何も話していませんね。」

天詩。
「みんなが何者かを言えるのは誰ですか?」

遊女。
「それは阿呆の役目だね!」

母親。
「さあ馬鹿をたっぷり見ましょう!」
「人間なんて馬鹿しかいません!」

天詩。
「人は必ず間違える、何かしら失敗する。」
「馬鹿なことをする。」
「それを受け入れるのです。」

父親。
「よし!自らの愚かさも受け入れよ!」

遊女の道化芝居で、有益な時間になりました。

自分の部屋に行く天詩ちゃん。

メンバーが集まってくる。

保管していたお菓子を食べながら。

ボードゲームをやるつもり。

机に置いてある本を見つける。

萌乃果。
「超ひも理論の書籍ですか、興味本位ですか?」

天詩。
「最新の科学くらいは嗜んでおきたいので。」

千斗星。
「女性なのに紳士みたいな発言ですね。」

天詩。
「超ひも理論は最新科学ですからね。」

姫宝。
「実際は、自然科学とか、映画顔負けの理論がたっぷり詰まっている。」

天詩。
「超ひも理論は、映画よりも高度で、人気がありますからね。」

萌乃果。
「学校で学んだ自然科学が、恣意的な解釈であったことは理解しています。」

姫宝。
「一部は個人で実験可能だったりしますよね。」

萌乃果。
「超ひも理論は、いっぱい科学が出過ぎたので。」
「科学が矛盾しないように考案された理論です。」
「とりあいず科学で遅れないための書籍ですね。」

千斗星。
「今の所は、これ以上の科学は、特に無さそうです。」

天詩。
「科学も読んでおくと、現実に影響を与えますからね。」

姫宝。
「現実主義者が発狂するかと思います。」

天詩。
「彼らの現実が、科学で否定されるという。」

姫宝。
「算術と理論から現実を解説することになった。」

天詩。
「しかも考え方の問題ではない、という。」

姫宝。
「安易に科学の話をする人に。」
「超ひも理論の話をすると。」
「何も言えなくなるよ。」

千斗星。
「やたらに科学という人には。」
「超ひも理論についての問いかけで。」
「黙って貰えるかと。」

天詩。
「実証主義者の沈黙。」

萌乃果。
「いろんな科学を矛盾なく統一しようとする。」
「やや無理がある試みですけれど。」
「成功すれば、今後の科学は更新されますね。」

天詩。
「確率の世界は、科学でしか解明できない。」

千斗星。
「未来?それが実現する確率は?」

萌乃果。
「未来ですと?そうなる確率は何なんでしょうね。」

天詩。
「きちんと確率を計算してから未来について指摘すればいいね。」

姫宝。
「ではないと、非科学的ですよね。」

天詩。
「未来に対する科学的根拠はあるのか?」

千斗星。
「確率で、ここがこうなる、そしてパーセントは?」
「それが出来ないのなら、科学的根拠はない。」

天詩。
「先の事をひとつずつ議題に出して。」
「ひとつずつが実現する確率を出して貰いましょう。」

萌乃果。
「どのくらいの確率で?そして実現しない確率は?」

千斗星。
「となると、失敗する確率まで計算していない?」

天詩。
「私に偶然は通用しない、あるのは確率だけ。」

姫宝。
「私は偶然を認めない、確率は認める。」

千斗星。
「さてと、さっさと確率を出せよ。」

天詩。
「相手の科学的根拠はないのだし。」
「正確無比に計算できる頭脳明晰なんていません。」

萌乃果。
「まずは量子予想から語りましょうか。」
「これだけで相手の議論は終了。」

千斗星。
「多世界解釈で分岐してしまうかもよ?」

天詩。
「未来を当てても、未来を確認したせいで、未来が変わったりして。」

姫宝。
「それでは、未来とやらは科学的根拠がないのですね。」

父親が新聞を持ってきて。

褒めてくれました。

前に仕留めた敵兵の中には。

裏社会の指導者がいて。

いつの間にか殺していたので。

功績になっているという。

近々、勲章を貰えるそうです。

母親がニュースを録画していましたね。

夜に観てみますと。

専制政治のような裏社会。

裏社会の指導者が遂に戦死してしまい。

中央集権な裏社会が混乱状態に陥っています。

一人だけの指導者で率いられた裏社会は。

後継者争いと、内乱で一気に崩壊。

度々、上位の者が戦闘で死んでいて。

残るは頭領だけであったので。

支配層が壊滅。

反乱軍の残党を率いる指導者の息子は。

潜伏しているので。

裏社会に戻れない。

裏社会から脱出する人が続出。

裏社会の事務所が次々と廃墟になり。

注目を集めたようです。


21


公園にて、自称被害者と被害者の会が喧嘩をしています。

何となく被害者だと思った人が。

戦争の当事者を誹謗中傷したので。

遂に集まって。

殴り合いをしています。

衆愚。
「何が被害者だ!」

畜群。
「被害者、だから特別!」

末人。
「俺達は被害者だから依怙贔屓しろ!」

夫人。
「贔屓の引き倒し!」

青年。
「被害者は特権だ!」

道化師。
「被害者とは悪用しても良い立場。」

ヤンキー。
「被害者の立場を悪用しようぜ!」

警察官。
「善悪二元論はやめろ!」

巡査部長。
「善悪二元論はやめましょう。」

市民。
「被害者って何だ!」

子供。
「被害者と被害者が対戦しているの?」

主婦。
「どの辺りが被害者なのか理解できません。」

紳士。
「被害者も野蛮なんだね。」

公園でずっと殴り合いをしていて。

逮捕者続出。

通行人が撮影していると。

巻き添えを食らってしまう。

今日の新聞。

被害者同士の殴り合い、あなたの言う被害者とは何ですか?

乱闘の影響で、隣のスーパーマーケットに出入りできず。

別のスーパーマーケットに移動することに。

駐車場にて。

医者。
「君を治してあげよう。」

市民。
「僕はどこも悪い所がないのですよ。」

医者。
「悪い所あるよ。」

市民。
「それはどこですか?」

医者。
「頭が悪いので、治してあげる。」

別の殴り合いが発生したので。

治安当局の車でいっぱいになる。

店に近寄れなくなった。

なんとか車で離脱する。

車内。

天詩。
「希望を日本のように言い換えると。」
「取らぬ狸の皮算用。」
「沖のはまち。」
「飛ぶ鳥の献立。」
「穴の狢を値段する。」
「儲けぬ前の胸算用。」
「どう見ても希望の換言ですよ。」

姫宝。
「なんで?とか理由を探っても。」
「理由が正論とは限らない。」

萌乃果。
「最後に屁理屈が出てきたりする。」

千斗星。
「理由を探っても、正論が出てくる訳がないよ。」

天詩。
「理由は後付けになっていると思われます。」

萌乃果。
「つまりは、それらは論証の問題ではないのね。」

千斗星。
「論理にかなっている理由なんてありません。」

天詩。
「理論の問題ではないし、それだと空想で進行しているだけですね。」

姫宝。
「きちんと説明しないような、無能なんでしょうけれど。」

天詩。
「説明を怠っておいて、後から理屈をこじつける。」

姫宝。
「論理の話ではなくて、実際に何とかしないための言い逃れ。」

萌乃果。
「なんで?いいえ、論理の話ではないので。」
「不満を屁理屈で鎮圧しているだけですね。」

天詩。
「私の場合は、どんな奴も善悪二元論が一貫しています。」

姫宝。
「私も、他人の善悪二元論が厄介です。」

萌乃果。
「どうしても善悪二元論が一貫していますね。」

千斗星。
「なるほど、善悪二元論が本当の理由なんですね。」
「それが動機論。」

天詩。
「たまにオルペウスの秘儀と照合できない生まれが見られる。」

萌乃果。
「オルペウスと一致しない出生はたまにありますよね。」

千斗星。
「生まれの仕組みと、オルペウスの秘儀が対立していたね。」

姫宝。
「オルペウスを基準に考察を進めるのは、とても良いことです。」

天詩。
「エルの物語は、とても良いものですからね。」

萌乃果。
「プラトン国家十巻にまとめて書いてありますが。」
「誰にでも教えてもいい秘密ではない。」

天詩。
「残念なことに、オルペウスと一致しない生まれを目撃します。」

萌乃果。
「死後の世界で、裁判になり、上の世界と下の世界で。」
「行き先が違いますが。」
「同じ場所に戻ってきますし。」
「賞罰は済んだ後なので。」
「罪悪が次の生涯に持ち越されることはありません。」

千斗星。
「生涯の見本は、本人が選ぶもので。」
「勝手に決まる訳がありません。」

姫宝。
「選んでない、と思ったら、本当に選んでない。」
「矛盾していますよね。」

天詩。
「オルペウスの秘儀で上書きに失敗したら。」
「正々堂々と反乱を起こしても良い。」

千斗星。
「オルペウスの秘儀と一致しないし。」
「上書きもできないのなら。」
「抗議あるのみ。」

萌乃果。
「賞罰で、前世の行いは精算されており。」
「生得概念は報酬から生じています。」
「生まれの条件を決めるのは、本人だけです。」
「それに従わない出生の仕組みは不正。」

姫宝。
「私は反出生主義が好きなのですが。」
「同時にエルの物語も好きです。」
「話が一致していないのを目撃したりすると。」
「反感を覚えるんですね。」

天詩。
「話が違うのを証明したのに。」
「高圧的な態度をしている出生とか言う奴は。」
「何か不正の産物なんだと思います。」
「そんな奴が存在してしまうので、矛盾してしまうのです。」

千斗星。
「悪いものから学ぶものは一つもない。」

天詩。
「この世の悪いものから学ぶことは何もないね。」

千斗星。
「あるとしても、認めない、無い方が良かったから。」

姫宝。
「代替手段ならいくらでもありますからね。」
「慈善野郎への返礼は刺傷です。」

萌乃果。
「されたくない慈善活動をされたので。」
「それについても慈善家に復讐しないとね。」

天詩。
「教訓なんて目的のためには邪魔なだけです。」

姫宝。
「劣っているから教訓に頼るのでは?」

千斗星。
「悪いものから学ぶなんて前提がおかしい。」

姫宝。
「公害から習うなんて、前提が滑稽ですね。」

天詩。
「私は失敗しないと分からない愚か者ではないよ。」

姫宝。
「先人を追いかけるストーカーばかりではないと。」
「私が証明してやるのです。」
「偉人や英雄を追いかける義務はない。」

千斗星。
「そう言うと、反対してくる馬鹿が出るかも。」

天詩。
「アンチですって?どうせ不細工なおっさんでしょ?」
「さっさと客観データでも出せば?」
「ルールというものは、あらゆる悪用に対策をするものですよ。」

姫宝。
「規則ほど悪用の対策に迫られるものはないね。」

千斗星。
「我々は定めの奴隷ではないのですし。」
「定められた通りにする人なんていないでしょうね。」

天詩。
「ということは。」
「悪用の対策をしていないルールは破壊されますね。」

千斗星。
「自分達でルールを設定しておいて。」
「それを無視するような行いばかりです。」

天詩。
「規則を設定した奴らは、その規則を無視ばかりする。」
「決めておいて、決めた奴らはそれに従わない。」

別のスーパーマーケット。

路上で、何やらしている。

今日は選挙前の活動なんですね。

選挙カーがたくさん走っています。

車内からアピールする候補。

役人。
「いつも私のために、みんなは善悪二元論でなければなりません。」

広報。
「今回は、みんなが善悪二元論であることを期待します。」

会社員。
「ふざけるな!」

老人。
「正々堂々、冗談を言うものだね。」

役人。
「私が当選したら、善悪二元論を普及します!」

広報。
「私達だけは善悪二元論ではなくて、どうもすみません。」

夫人。
「だいぶ攻めている候補ですね、あの方に投票しようかしら。」

少女。
「善悪二元論ってなあに?」

大学生。
「頭のおかしい人のことだよ。」

少女。
「じゃあ、異常な人ってどんな人?」

大学生。
「善悪二元論を理解していない人です。」

少女。
「それなら、正常な人ってどんな人?」

大学生。
「善悪二元論を理解した人の姿です。」

スーパーマーケットの看板。

童話。

大人になったら善悪二元論を世の中に広めなさい。

その後に、警察官になって。

彼らを徹底的に弾圧しなさい。

童話は絵が書かれている。

隣には。

ある人の出世は、別の下の降格、なんて書いてある。

その隣には。

他人の苦痛なら誰でも我慢できる。

なんて書かれている。

端っこには。

善悪二元論なんて選ばなくて良かった。

善悪二元論なんて愚か過ぎて理解できないもん。

なんて書いてある。

エイプリルフールの日付があるので。

そのままにしている様子。

金持ちが庶民に紛れて。

物好きにも品物を物色。

看板を読んでしまった。

代表。
「善悪二元論は間違っているのか?」

老人。
「その教訓を無駄にしないように。」

会社員。
「これは冗談・・・じゃないみたいだね?」

駐車場の端っこには熊の死体。

都市部に突っ込んできたものが。

いろんな人からボウガンで撃たれて。

大量の矢が刺さった状態。

清掃係が死体を処理している。

清掃員。
「人間は動物を支配してもいい!」

市民。
「動物を支配する、我々は正しい事をしている。」

紳士。
「死体なんて見慣れてしまいましたよ。」

衆愚。
「動物虐待!」

清掃員。
「お前も、ゴキブリが彷徨っていたら叩き潰すだろう。」
「それと同じことだ。」

熊の死体は運ばれていきました。

とりあいず駐車場から撤去。

たまに市民がボウガンで熊を攻撃するので。

最近は、矢が刺さった熊しか見れません。

ちなみに矢には科学毒が使用されていて。

撃ち込んだら、お鍋の蓋で防御しつつ。

催涙スプレーで熊の目潰しをするんですね。

最近は害獣の惨殺が流行。

市民の憂さ晴らし。

天詩。
「戦いにおいて有利とか不利はない。」
「戦争においても同じ。」

姫宝。
「子供の喧嘩ではないのですし。」
「有利とか不利とか考えている時点で。」
「弱者の作戦を選んでいますね。」

萌乃果。
「戦いほど不確かなものはない。」

千斗星。
「より確かな、を選択する玄人と。」
「より正しい、を選択する愚か者がいるのです。」
「より正しい、これを選ぶのが弱者なんですよ。」

天詩。
「不確かなものであると知っているので。」
「戦闘が合理的なものになる傾向があるね。」

姫宝。
「まるで勝ち目のない戦いなんて起こさなければ。」
「敗北なんて被りませんよ。」

萌乃果。
「ある程度の勝利で満足するのなら。」
「ずっと勝者であり続けるのです。」

天詩。
「程々の勝利で納得する人は。」
「ずっと勝者ですね。」

千斗星。
「少ない勝利を保つ人は、敗北者にならないね。」

天詩。
「完全勝利を求める奴は、いつだって敗北者になりますよね。」

買い物から戻って。

華族の事務所に移動。

近況報告。

お茶をしていると。

実験用のパーソナルコンピュータ。

RTX4070が稼働している。

RTX4070は炎上した。

これで二回目。

RTX4070は捨てられた。

ビデオカードが燃え尽きました。

部屋を灼熱にしていたデバイス。

分解されて付け替えられた。

主宰。
「天才は量子力学と量子論を理解しているのでは?」

天詩。
「天性を持つ人は思考の速度が。」
「量子コンピューターとまったく同じ。」
「一回の計算で、すべて把握する。」
「扱う情報量の桁が違う。」
「古典コンピューターの人工知能は。」
「天性には負けるのではないかと思う。」
「量子コンピューターと同等の速度に。」
「古典コンピューターの人工知能は。」
「ほとんど対抗できないからね。」

萌乃果。
「量子コンピューターと同じ理論で天性は発揮される。」
「読めないのは、量子揺らぎ。」
「量子の挙動不審な動き。」
「確率だけがある場所での立ち回り。」

姫宝。
「自動車なら、その場所の配置を一回だけ見れば。」
「最適なマニューバーを一回の計算で出して。」
「あっさり潜り抜ける。」
「何回も計算はしない。」
「見えていない自動車や歩行者まで計算しているので。」
「正確無比。」

千斗星。
「相手の動きも読んでしまう。」
「動きが計算によって読まれたら。」
「為す術もない。」
「少し鍛錬すれば、量子コンピューターと同じ計算が可能。」
「人工知能は旧式である限りは、天性には及ばないと思う。」
「形而上学を理解した人は。」
「第六感を発揮しますね。」

主宰。
「人間の頭で掴めないものを掴んでしまう。」

天詩。
「形而上学のヒントはゲーテのファウストにありますね。」

主宰。
「デカルトもヒントを出していますね。」

萌乃果。
「形而上学の断片なしに理解は出来ません。」

姫宝。
「ゲーテは形而上学を理解していましたし。」
「見えていないものを掴んだり。」
「分からないはずのものを見つけたり。」
「けっこうやりたい放題できますしね。」

千斗星。
「創作ではニュータイプと言うらしいのですが。」
「明らかに形而上学から出ていますね。」

報告を終えると。

今は日常生活があるのみ。

両親が専念しているので。

女性陣はこうやって買い出しに出かけるほど。

余裕があります。

帰りの車内にて。

天詩。
「子供の頃から、なぜ怒られているのか分からない。」
「なんてことがよくありました。」

姫宝。
「おおよそ関連が見出だせない物事なんて。」
「なぜ叱責されるのか分からないのが当然なんですよ。」

千斗星。
「それとこれとは何の関係があるの?」
「ずっと疑問に思っていました。」
「今でも叱責の大半が理解できません。」

萌乃果。
「関係がない、無関係なもの同士を強引にくっつけると。」
「相手の理性が疑われますね。」

天詩。
「それとこれは無関係では?」
「私も関係がないもの同士の接続を体験しています。」
「なぜ叱責されるのか分からない。」
「それとこれは無関係なのに、どうして責めたいのか。」

姫宝。
「それとこれは関係が見出だせないのですが?」
「あれとこれは関係がないでしょう?」
「相手は関連があると主張して譲らない。」

萌乃果。
「勝手に関連があると思っていなさい。」
「いつも私はこんな返事なので。」
「相手が発狂してしょうがない。」

千斗星。
「関連付けなんて非科学的ですからね。」

姫宝。
「関係と関係の接続は、科学的根拠がない。」

天詩。
「科学で否定された関連付けは、無視しています。」

萌乃果。
「相手は勝手に関連付けをするらしくて。」
「従う義務がない。」

天詩。
「関連を信じる義理はない。」

萌乃果。
「論証としては、一時間後、沖縄に出現しても良い。」
「これはとても科学的ですからね。」

天詩。
「西に行きながら、同時に東に行っても良い。」
「西にいるけれど、同時に東にもいる。」

姫宝。
「ヒューム人性論が論拠でしょうけれど。」
「空想の関連だけで、どうして相手が責めてくるのか理解できない。」

千斗星。
「想像力が無駄に豊かなんですよ、狂っている。」

天詩。
「因果律をすべて消去して、その後がどうありえなさそうなことでも。」
「それが真実。」

萌乃果。
「空想の中で関連が成立しても、実際には関連がないよね。」

天詩。
「なぜ相手がそういう反応をするのか、やっぱり理解できない。」

姫宝。
「空想の中で、無理に関連を作っているのでは?」

天詩。
「因果律は誰が作ったのですか?」

千斗星。
「因果律、嘘つきですね。」
「馬鹿でも分かるほどの大嘘です。」

萌乃果。
「よく考えれば分かることなのにね。」

姫宝。
「適当に裏切りを行えば、逃げられますね。」

各自、帰宅。

報道。

一揆が発生。

標的はテロリスト。

内乱を嫌がって、遂に発狂。

理性を失った一揆衆は。

反乱軍やカルト軍団を見つけ次第。

理性を失った攻撃を連発している。

反乱軍であると判明した時点で。

猟銃や鈍器、刃物で拠点や軍団を攻撃する。

しかも一度に一万人単位が動くため。

知らない間に反乱軍が多数、殺されていたという。

テロリストを殺しても、処罰されない場合が多々あるため。

国内に存在できなくなった残党とカルト軍団。

最後の拠点、北海道に潜伏するも。

自衛隊と一揆衆によって、風前の灯火。


22


珍しく杖を持って。

海岸で試し打ちをしている。

誰もいないことを確認した上で。

射撃をしている。

あまりに強力なので、調整する杖を持たなかった。

やっとのことで解禁されて。

出し惜しみを非難されている上層部。

威力が高過ぎて、一部の兵士は自粛していたもの。

催促されて、ようやく倉庫から出したのです。

杖で調整すると、使えるようになる。

基本の魔法。

フォトン、グラビトン、グルーオン、ウィークボソン。

自然現象を操る魔法として使用。

配合によって、繰り出す攻撃が変化する。

二千度の光線を発射したり。

物体に重力を加えたり。

対象を崩壊させたり。

相手の攻撃を別次元のバルクに吸引させる。

バルクの吸引。

他の次元に衝突エネルギーが吸引される。

物理攻撃無効。

攻撃のエネルギーと実際のダメージが釣り合わない。

杖は切り札ではあるが、普段は使用しない。

長期戦にも耐える魔法であるものの。

杖が持たない、威力があまりに高い。

いろんなものを巻き込む。

インフレーションした戦闘力になるため。

通常は使用されない。

周囲の岩石や廃材を破壊している。

目立った敵がいなくなって。

今は他の分野に活用するべく。

いろいろ試している。

雑談しながら、地形を変更している。

天詩。
「愚か者が理屈を言う原因は何ですか?」

姫宝。
「原因?それは知りたいものですね!」

萌乃果。
「まともな理由はないかと。」

千斗星。
「問い。」
「あなたがそんな詭弁を言う原因は何ですか?」

天詩。
「屁理屈を言う原因は何だろう?」

萌乃果。
「詭弁を繰り出す原因?」

千斗星。
「相手が詭弁を述べる原因まで探りましょう!」

姫宝。
「なんで?とか理由を探っても。」
「理由が正論とは限らない。」

天詩。
「最後に屁理屈が出てきたりする。」

千斗星。
「理由を探っても、正論が出てくる訳がないよ。」

萌乃果。
「理由は後付けになっていると思われます。」

姫宝。
「つまりは、それらは論証の問題ではないのね。」

萌乃果。
「論理にかなっている理由なんてありません。」

天詩。
「理論の問題ではないし、それだと空想で進行しているだけですね。」

姫宝。
「きちんと説明しないような、無能なんでしょうけれど。」

天詩。
「説明を怠っておいて、後から理屈をこじつける。」

千斗星。
「論理の話ではなくて、実際に何とかしないための言い逃れ。」

萌乃果。
「なんで?いいえ、論理の話ではないので。」
「不満を屁理屈で鎮圧しているだけですね。」

天詩。
「私の場合は、どんな奴も善悪二元論が一貫しています。」

姫宝。
「私も、他人の善悪二元論が厄介です。」

萌乃果。
「どうしても善悪二元論が一貫していますね。」

千斗星。
「なるほど、善悪二元論が本当の理由なんですね。」
「それが動機論。」

天詩。
「しかしまともな強さの敵対者がいないとつまらないですな。」

姫宝。
「こらこら、強がりを言うでない。」

内側の敵が滅んで。

北海道に潜伏している反乱軍。

北海道だけは、勢力があり。

反社会的勢力の連合軍。

犯罪組織の寄せ集めです。

最近の宣伝で。

自分達は被害者であると名乗って。

テロリズムばかりやっていますね。

天詩。
「自分は被害者であると名乗って。」
「それを特権のように主張する気違いがいる。」
「被害を受けたから、自分は同情されるべき。」
「という考え方らしい。」

千斗星。
「自分は被害者だから、被害者の自分を非難するな、とか。」
「自分は被害者なんだぞ、とか。」
「被害者が何か権利かのような態度を取りますね。」

萌乃果。
「被害者とは権利ではありません。」
「これから権利を取り戻す人なんですよ。」

姫宝。
「犯罪では、相手を逮捕に繋げて、判決が出ると。」
「相手は収監されて、そこで等倍報復は成功ですし。」
「攻撃された人は、手っ取り早く回復すればいい。」

天詩。
「昔は天罰なんて信じる人はいなかったね。」
「五十年くらいで倍増した。」
「被害者という立場は、真理でもないし。」
「現代でたまたま生じた偶然の産物。」

萌乃果。
「加害者と被害者の構図は、明らかに加害者が有利ですし。」
「むしろ被害者を倒さないと。」
「いつまでも権利を名乗って攻撃してくる。」

姫宝。
「被害者の自分に何かするのは許さないぞ。」
「という態度ですよね。」
「前提が間違っている。」

天詩。
「被害者が求めるのは報復ですけれど。」
「被害者という立場を利用して。」
「自分の言い分を通すのは筋が違います。」

千斗星。
「被害者とか言う立場を悪用するなんて。」

天詩。
「第三者から見ると、何を言っているのか分からないので。」
「袋叩きにされたり。」
「笑われたりしますよ。」
「特に八つ当たりの対象に選ばれる。」

萌乃果。
「ラッセル幸福論にある通り。」
「架空の被害を申告して、攻撃を受けたから。」
「相手を排除するとか言う理屈もありますね。」

姫宝。
「昔は、被害者なんて立場は何の役にも立たないので。」
「誰も名乗らなかった。」
「これから権利を取り戻す立場、なんて解釈が最良かもしれませんね。」
「そんな被害者でも、不可抗力が証明できれば、称賛される。」

千斗星。
「不可抗力であると証明できれば、称賛に値する。」

姫宝。
「防げないアタックを食らったのなら、むしろ名誉である。」

天詩。
「不可抗力であると名乗るのと、権利を名乗るのは別々の物事。」
「なので、被害者は、不可抗力を主張するべきですね。」

萌乃果。
「勝手に自分が被害者であると申告して、横暴な行いを繰り返す。」
「なんてことのないように。」

天詩。
「架空の被害を主張して、相手を攻撃することのないように。」

千斗星。
「被害者が横暴な行いを繰り返したら、もはや被害者ではない。」
「そういう奴を見たことがあるので。」
「被害者を名乗るのはやめた方がいいですね。」

姫宝。
「私は人道主義者ではないので、被害者は否定します。」

天詩。
「加害者をいちいち倒してしまえば、解消されたりして。」

千斗星。
「自分のルールを主張するか、架空の被害に訴えて叱責するか。」

天詩。
「加害者に降りかかる報いは、こちらからは確認できないけれど。」

姫宝。
「加害者、つまりは攻撃側が受ける報いは、当事者からは確認できない。」

萌乃果。
「題名、加害者。」
「容疑者が法廷で被害者を侮辱した。」
「実は僕がこうなるのは、運命だったんですよ。」
「裁判長が言うには。」
「有罪も含めてだ。」

姫宝。
「犯行現場。」
「加害者が言うには。」
「他人に不当な仕打ちをしたのは、仕方がなかったのです。」
「警察官が言うには。」
「処罰も含めて、仕方のないことだ!」

天詩。
「被害者対被害者。」
「被害者が申告した、自分はあいつから被害を受けた。」
「相手が言うには、被害者から被害を受けた。」
「結局は、押し問答になった。」

千斗星。
「加害者のルール。」
「加害者は自分のルールを主張した。」
「別のルールと争って負けた。」
「無力な加害者。」
「昔、とある加害者は、マフィアの仲間である女性を強姦して。」
「追われていたという。」
「加害者は、自分のルールでは、何々なので。」
「こうなるのはおかしい、なんて言いながら逃げていた。」
「遂にマフィアが乗り込んで。」
「加害者は拳銃で撃たれた。」
「加害者が言うには。」
「自分のルールは何々なので、これはおかしい。」
「マフィア数人が、加害者を生き埋めにしていたが。」
「いちいち理屈を言うので、とどめを刺した。」

天詩。
「アドラー心理学では、被害者意識を持つことは否定されますね。」

姫宝。
「ラッセルも、似たようなことを書いています。」

帰り道。

夕方。

昼間は目立つので、ある程度、暗くなってから。

無人地帯で鍛錬していたのですね。

スーパーマーケットに寄ります。

もう夕食の手前ですからね。

駐車場。

近くにいた。

不審者、警察官に話しかけられた。

不審者、持っているお酒を飲みまくった。

不審者が言うには、俺は酔っているので覚えていない。

保護されてしまった。

今日の報道。

とある青年、故意にカルトに入って洗脳された。

捜査員が家にやってきて。

強盗について質問された。

青年が言うには、心神耗弱で俺は無罪だ!

見事に有罪になった。

次の報道。

不審者、イノシシと口論した。

イノシシと口論を続けていたら。

不審者、噛まれた。

不審者はイノシシと喧嘩したが。

イノシシは目を殴られたので逃げ出した。

不審者が言うには、まだ口論は終わってないぞ!

ウェブニュースではいろんな記事がある。

陰謀論を真に受けた人が会社で抗議した。

俺が社長になれないのは誰かの陰謀だ!

次の記事。

スピリチュアリズムを広める奴が。

知り合いに言うには。

自分は素晴らしいことを言うので。

君の財布を渡しなさい。

とのことだった。

全員が帰宅して。

夕食の準備中。

父親がライターの副業をしていて。

適当に納品しているのです。

天詩。
「文才なのかな?」

父親。
「文才?」
「誰でも文才はありますが?」
「全員が上手なので、一人だけ名乗っても。」
「特に意味はないよ。」

母親。
「文才って、当事者は全員ありますしね。」
「一人だけにあると持ち上げないでほしい。」
「下がる時にその人が酷いことになるからね。」

父親。
「文才とか持ち上げるのは、本人が下がる時に失礼です。」

天詩。
「文才だけで説明される本人の技量って気の毒だよね。」

父親。
「文才だけで説明されるような、粗末な技量は悲しい。」

母親。
「文才以外は何も持たない人に対する仕打ちが酷い。」

父親。
「文才だけあって、他に何もないから、それを宣伝しているのですよ。」

天詩。
「それなら、それが通用しなくなったら、役立たずなんですね。」

次の日。

メンバーでドライブを楽しんでいると。

近くで戦闘があったようで。

パトロールカーが停車している。

闘犬で訓練中の土佐犬。

山の中で土佐犬を訓練していると。

熊が出現。

土佐犬が熊を殺した。

土佐犬の圧勝。

キャンプ場を荒らしている熊で。

怪我人が出ていましたが。

土佐犬がその熊を殺しました。

さらには。

狼を飼っている人が、近くの山でキャンプをしていた。

イノシシが現れた。

狼が直後に突進。

イノシシ殺されて食べられた。

狼の圧勝。

育成された動物は、野生動物を遥かに上回る。

近くに軽装鎧を着た猟師。

近接武器と猟銃で駆け回る。
この付近で最高のハンター。

鎧を着ているので。

熊の攻撃は効果が低い。

鉄の盾も持っているので。

熊の討伐数が多い。

何やら乱闘があるので。

通り過ぎる。

謎の電話。

知らない番号。

うっかり出てしまう。

謎。
「今すぐ、メニューからオプションを選択して。」
「難易度をHARDからEASYにするんだ。」
「それで解決するはずだ。」

天詩。
「誰ですか?」

謎。
「いいから!」
「コントローラーからメニューボタンを押して。」
「難易度を下げるんだ。」
「無謀なHARDはもう止めるんだ。」

天詩。
「間違い電話のようですけれど?」

謎。
「間違い電話に堂々と出るとは、いい度胸だな?あぁ?」
「私が言ったことは忘れておくんだ!いいな!」

電話が切れる。

間違い電話。

宛先は誰?

チームは解散と思いきや。

なんだかんだで一緒に遊んでいます。

天詩。
「代替手段を選ぶと、本気で獲得したものと。」
「結果が同じになる。」

姫宝。
「上手に行かない時のために。」
「もうひとつ作戦を作っておくこと。」
「一個目で台無しになっても。」
「二個目で強引に成功する。」

萌乃果。
「末人なのではないかと疑われる人々がいて。」
「その一方でまともな人が四苦八苦している。」
「見てきた半分の人々は末人であり。」
「もう半分はまともな人ですね。」

千斗星。
「無理だと思ったら無駄な抵抗をするのが得策。」
「メタ認知が効いている。」
「意外にも対抗することくらいはできるね。」

天詩。
「これまで私に対して勝ち目のない人々が選んだ行動は。」
「私が現場に出ると。」
「私を強引に無視することでした。」
「勝負してくれない。」
「私と戦っても勝ち目がないので。」
「私と勝負してくれないのです。」
「仕掛けると、さすがに相手が嫌がりますが。」
「そのまま逃げ切られてしまう。」
「中々、考えた作戦だと思う。」

各自の持ち場に移行しますが。

途中の本屋で。

シミュレーション仮説の書籍を買いまして。

どうやら、カルマ(罪)は計算上のもので。

構造主義の産物のようです。

罪は計算で計るもので。

欠陥のある仕組みが罪という要素なんですね。

出生の仕組みも完璧ではありませんが。

やはりポスト構造主義ですね。

メンバーについた名前は、トリックスター。

なのでチーム名も、トリックスターになりましたとさ。


23


喜劇はすべてを肯定する。

最近は道化師が多くなっています。

悲劇ではなくて、喜劇になっている世界情勢。

外国の小競り合いも。

やる気のない兵士のせいで。

すぐに泥沼化するので。

どんどん専制政治が登場する割には。

いまいちな政治をしていますね。

間接民主制は専制政治という腐敗形態があります。

少しずつ専制政治が増える世界。

独裁者が増えても、別の独裁者が現れて。

国内が左右されるので。

腹を立てた市民は。

その都度、政権を倒す人に味方して。

用が済んだら、乗り換えているようです。

動画がたくさん投稿されている。

アプリを手に入れて。

余暇にそれを楽しんでいますが。

やはり人間そのものは、誰でも無知なようで。

人間をあまりに知らない人ばかり。

今日は岐阜城を見て回っていますが。

次は犬山城を撮影します。

犬山城の近くにて遭遇。

ピクニックに来ていた男性。

お弁当を食べている時に。

おにぎりを隼に取られた。

青年。
「うわああああ!俺の百円のコンビニおにぎりがぁ!」

女性。
「百円なんでしょ?」

青年。
「盗られた!盗られた!」

友人。
「帰りに買い直せば?」

青年。
「ぐああああ!この野郎!」

男性は発狂して。

ライターで枯れ木に火をつけた。

付近に放火した。

山火事の発生。

消防士。
「小事で放火しますか?あぁ?」

警察官。
「隼におにぎりを盗られて放火した?」

役人。
「百円だったらしい、それだけで山火事になるのか。」

消防士。
「ふざけるな!」

犬山城の近くで山火事になっていたので。

見て回っている余裕がなくなり。

退場。

その日の夜。

夜間の繁華街が見たくて。

自動車でドライブしています。

繁華街の夜間。

歩いていた会社員と上司。

お互いに下位となっているため。

酒場を回っている。

要するに底辺の者同士で、連携している。

会社員。
「この辺りは治安が悪いんですよ。」

上司。
「俺らみたいな奴が集まっているから?」

会社員。
「みたいですね、馬鹿が集まれば治安も悪くなる。」

上司。
「この前、自分は凶悪犯とか名乗っている奴がいて。」
「虚言癖を持っていたとか。」

会社員。
「それで警察に通報されて、面倒くさい店になったな。」

上司。
「俺らみたいな雑魚で世の中いっぱいなんだし。」
「一部の猛者だけが上にいるよな。」

会社員。
「かっこよく落ちるためか?」

上司。
「俺ら雑魚は激戦区に入らないようにしようぜ。」

会社員。
「雑魚が激戦区に入ると殺されるからな。」

上司。
「そこら辺の奴らは自分が雑魚とかいちいち考えないから。」
「無謀な競争ばかりやっているな。」

会社員。
「雑魚が無謀な競争なんてお笑いなのだが。」

何者かが、後ろから怒って近寄ってくる。

振り返ると。

巨漢が登場。

会話の内容に怒っている様子。

上司。
「勝手に怒ってやんの。」

会社員。
「お前も、自分が雑魚だって自覚を持てよ。」

暴漢。
「お前らみたいな真実を言う奴は殴ってやる!」

巨漢が迫る。

棒立ちの会社員と上司。

巨漢のパンチが鋭く。

しかし誰も来なかった。

鞄でガードすると。

会社員と上司は走り出した。

巨漢の攻撃。

しかし関係のない人に命中。

犯罪集団の一人に誤って当ててしまった巨漢。

不良。
「なんだ見掛け倒しめ。」

凶悪犯。
「見かけは強そうなんだがな。」

犯罪者。
「実際はどうなんだよ!おい!」

巨漢。
「お前らのことなんて、どうでもいい!」

不良。
「そう思っているのはお前だけだ!」

激しい戦闘が発生。

巨漢は囲まれてズタズタになった。

犯罪集団は空手の有段者。

どっちも問題があるので、両方が通報せず。

逃げてしまった。

負傷している巨漢と、警察から逃げたい犯罪集団。

傍観者効果の市民だけが現場にいる。

帰宅すると。

午前中の記事が出回っていました。

今日はエイプリルフール。

これは午前だけで。

午後には訂正される。

今日、掲載されたジョーク。

お前のせいだ。

とある窃盗犯が、逮捕された。

窃盗犯は、警察官を罵った。

お前のせいだ!

司法で裁判長と対峙した。

窃盗犯は裁判長を罵った。

お前のせいだ!

裁判長が言うには。

窃盗犯、お前のせいだ!

ブラックジョーク。

とある男性が、吊り橋の上で相手を突き飛ばして。

河川に落下させた。

河川に落ちた人が戻って反撃しようとした。

とある男性が言うには。

そんなこと言ったってしょうがないだろう。

後日、逮捕されたとある男性。

そんなこと言ったってしょうがないだろう。

という供述を続けたという。

同情。

青年が、暴漢を挑発した。

俺は被害者なんだから、お前は同情して従え。

青年は殴られた。

青年は付近の市民に喧嘩を売った。

俺は被害者なんだぞ!同情しろ!従え!

通報されたという。

人道主義者と戦争。

戦争に反対する人道主義者。

今度の暴動は銃器をたっぷり持った暴動である。

戦争反対!戦争反対!

などと、発砲しながら、議会に迫ったという。

エイプリルフールの影響なのか。

次の日はとんでもない。

久しぶりに発生した暴動。

戦争に反対する勢力と。

法案に反対する勢力と二つある。

もちろん、両者、拳銃とボウガンを持って。

議会に向かって突進している。

しかし途中で利害が一致せず。

仲違いして、暴徒同士で、激しい戦闘が発生。

人道主義者。
「お前のような奴のせいで戦争が発生するんだ!」
「死ね!」

圧力団体。
「お前らのせいで法律が左右されるんだ!」
「逮捕してやる!」

市民。
「あいつら何がしたいんだ!」

ジャーナリスト。
「路上で乱闘が発生しています!」
「止まりそうにありません!」

治安当局。
「ひどい無政府状態だな!」

一日だけ無政府状態になった都市部。

それよりも現在の政府の方がましであると。

盛んに嘲笑されている。

どうやっても世界は変えられないし。

世の中は何をしても良くならない。

これはサルトルの失望である。

やはり唯名論になっているようで。

大局に関与してもいいことはない。

この世界は人々の意志が具現化した世界なので。

意志と意志の対立は当たり前に生じる。

その結果として、凄惨で酷い世の中になってしまう。

生きようとして、意志を現して。

その意志が、人々を破滅させる。

傑作だと思わない?

どんなに生きようとしても、酷い敗北を繰り返す。

何度も生きようとして、その都度、負け続けるのです。

意志と表象としての世界。


24


英知は徳である、それは最高の善である。

漁船の中で。

今は釣りをしています。

久しぶりに遠出。

これは作戦。

故意に拿捕されて、反撃で相手を倒すという。

大胆不敵な作戦。

注文が外交のカードであったので。

優れたチームに割り当てられました。

敵が来るまで、大型漁船で待機。

天詩。
「人生における出来事に、最終的な根拠はないよ。」

姫宝。
「物事に根拠を求めれば、何もないのが当たり前ですね。」

萌乃果。
「根拠のない問題に取り組む虚しさ。」

千斗星。
「根拠がないのに、巻き込まれているだけ。」

姫宝。
「他人の起こした問題を解決するような日常の連続。」

天詩。
「昔は、最後には神に根拠を求めていましたが。」
「それが否定されてしまったら。」
「無そのものが起きているだけですね。」

千斗星。
「何事も、神様に根拠を求めることができない。」
「というのが現代の特徴ですね。」

萌乃果。
「ポストモダンという訳ですが。」
「現代という時代は終わりそうです。」

姫宝。
「いくら祈っても、関与していない。」
「なんて返ってくれば。」
「最後に根拠とする神様が関与していないので。」
「何事も根拠がないんですよ。」

天詩。
「祈った内容から外れたものが。」
「現れていい理由はないね。」

千斗星。
「理由すらないし。」

萌乃果。
「何事も、理由すらありません。」

天詩。
「最後の根拠を思い切って否定してしまって。」
「削除してしまうと。」
「無駄な出来事ばかりになります。」

姫宝。
「無駄しかない日常の連続。」

天詩。
「そうすると、自分の意志だけが根拠です。」

姫宝。
「社会なんて、人間の約束で成立しているので。」
「約束から外れることができません。」

天詩。
「社会には、そもそも何も起きていません。」
「現場で見たものだけです。」

千斗星。
「苦労とか、それでは苦労が馬鹿の理屈なんですね。」
「苦労しないと何も分からない愚鈍な理論。」
「人間は素晴らしい、なんて台詞は。」
「犬とか馬しか言いませんし。」
「それでも犬と馬にも辛い行為ですしね。」

萌乃果。
「人間は、あらかじめ与えられた条件に沿っているだけで。」
「独創性はありませんね。」

天詩。
「そう生まれたか、生まれてないか。」
「そういうつまらない違いしかなかったりする。」

姫宝。
「私達に可能なのは、無駄な争いを避けること。」
「不争の徳ですからね。」

萌乃果。
「天下人は、徹底して無駄な争いを避けたという。」

千斗星。
「中国の故事を読みますと。」
「現代の男性があまりに卑しくて。」
「男性の定義を故事に求めることができますね。」

天詩。
「今の青年は、性行為しか考えることがないでしょうし。」
「他人に考えて貰う、暇人ですしね。」

姫宝。
「現代の青年ですか。」
「だいぶつまらない存在なんですね。」

千斗星。
「女性をマインドコントロールしてから。」
「玩具にして、使い捨てにするでしょうし。」

萌乃果。
「そう言えば、フェミニストが言うには。」
「女性に敗北したくない負け惜しみから。」
「男性が女性の能力を揶揄する場合もあるとか。」

天詩。
「能力まで平等になる訳がないでしょ。」
「あなたは自分が焚き火をして。」
「それに突っ込んだ男の面倒まで見る気ですか!」

千斗星。
「おお!美しき自由主義!結果の平等はありませんよ!」

萌乃果。
「女性に必要なものは?」

天詩。
「まず財産、次に健康、次に権利。」
「なにより大切なのは、軍事力。」

千斗星。
「難民キャンプでアンケートがあって。」
「足りないものリストに軍事力が書かれていて。」
「報道されていましたね。」

天詩。
「いくら正しいとか主張しても、負けたら意味ないでしょ。」

姫宝。
「私人逮捕系というテロリストも、チンピラと戦って負けたとか。」

天詩。
「暴走族とは戦わない所が滑稽、私人逮捕系も弱者なんですね。」

姫宝。
「通行人の中で、たまたま弱そうな奴を選んで戦うけれど。」
「攻撃的な暴漢や悪漢とは戦わない。」
「負けるに決まっているから。」

天詩。
「自分が強いと言うのなら、悪漢と戦ってみてはどうか?」

千斗星。
「それだと。」
「正しいとは確信という意味ですね。」

萌乃果。
「正しいとは何か?確信の意味である!」

姫宝。
「正しい対正しいを制しても、片方が正しくない。」
「そうなると、片方が正しいというのは矛盾になる。」
「双方、正しいと思って対戦したので。」
「やはり正しいとは確信という定義が妥当かと。」

天詩。
「プラトンが説く正しいとは、強者の利益。」
「となると、確信することによって。」
「弱者が強者の権利を蹂躙しようとする企みですね。」

姫宝。
「兵法では、敵を欺け、それが基本。」
「次に、相手の計画を破壊せよ。」
「正しいという主張を論破すると脆いよね。」

天詩。
「ウクライナ軍なんて美しい戦いをしていましたよ。」
「敵側がいくら非難しても。」
「冗談でやり返す。」

萌乃果。
「空軍基地を爆撃して、非難して来ると。」
「あそこは火気厳禁だ。」
「煙草を吸っている兵士がいるようだ。」
「火の不始末で爆発したのではないか?」

千斗星。
「モスクワを攻撃?」
「ロシアのドローンが自分から勝手に戻っていった。」
「ジョークで正論は容易く撃破できるんですね。」

天詩。
「所で、強さを裏付ける根拠は何?」

萌乃果。
「証拠を提出できる人なんているの?」

千斗星。
「論より証拠ですね。」
「格闘技の経験者が大人しい傾向にあるのは。」
「なぜ自分が強いのか知っているからですね。」

姫宝。
「負けた回数も多いので、実際よりも強いとは申告しません。」

天詩。
「暴漢に攻撃されて、何もできずに倒される一般人とか。」
「その前は一人前とか名乗っていたようですけれど。」

姫宝。
「どこら辺が一人前なのか理解できない。」
「せめて法律で勝てばいいのに。」

萌乃果。
「アメリカの凶悪犯は、証拠がなければ立件されない。」
「合法なら法律には違反していない。」
「なんてインタビューで語っていましたね。」
「なんて言いつつ凶悪犯は、獄中にいるという。」

千斗星。
「法律って、権力側を規制する法律もあるので。」
「自縛している部分がありますね。」
「権力が個人に行使してもいい。」
「条件と、規則に外れた場合の処分など。」
「けっこう圧迫感のある内容です。」

天詩。
「権力側を規制する法律はありますね。」
「法学の一部くらいは習っていると。」
「なにかと便利。」

萌乃果。
「前に誹謗中傷で猛反撃した勇戦がありましたね。」
「メンヘラタレントが猛反撃した鮮やかな戦闘。」

天詩。
「誹謗中傷って、投稿した野郎の中身はBOTですよね?」

千斗星。
「哲学的ゾンビって思ったより多くいるので。」
「誹謗中傷の中にはBOTもたくさん混ざっているでしょう。」

萌乃果。
「学習型のBOTなんですね。」
「数だけは確保している哲学的ゾンビ。」

姫宝。
「人口が多くなると、魂をそれ以上には増やせないので。」
「魂がない哲学的ゾンビやBOTが急増しますね。」

天詩。
「それは科学なんですけれどね。」
「シミュレーション仮説。」

姫宝。
「誹謗中傷には哲学的ゾンビがたくさん混ざっています。」
「人間にしては、あまりに愚鈍ですからね。」

天詩。
「人間同士の約束が、人間に脅かされて崩壊する。」
「何とも滑稽な。」

たまに北朝鮮の軍艦が威嚇射撃に来る現場。

ナジン級フリゲート艦が浮かんでいて。

今はそこで釣りをしています。

漁船は偽物。

ナジン級が拿捕しに来るので。

返り討ちにする作戦。

フリゲート艦に乗り込めば、何とかなる訳で。

四人だけで本格的な戦闘になります。

少しずつ接近。

うっかり傭兵小隊を拿捕してしまった北朝鮮特殊部隊。

直後に敵兵が引火して、拿捕する北朝鮮の兵士が海に落下。

味方がカールグスタフを撃った直後に戦闘開始。

天詩。
「不正に耐えるのは公明正大の証拠になりますが。」
「耐えられない不正に耐えようとするのは馬鹿のやることだ!」

姫宝。
「もはやポストヒューマニズムですよ!」

萌乃果。
「性悪説がことごとく的中しているのですが。」

千斗星。
「そうでしょう、戦争なんてこの世界で当たり前にあるものです。」
「争い、貧困、飢餓、病気、苦しみ。」
「そんなものが下らないので。」
「敵兵を殺したくてしょうがない。」

味方。
「あれを見て運命なんて信じなくなった。」

支援。
「運命なんて信じているの?お人好しめ!」

忍者。
「運命は、信じる者を抑圧するが、信じない者には無力である。」

味方。
「運命の女神なんていたら、ゼウスに手紙を送ろうよ。」
「いい女がいますよと。」
「あっという間に運命の女神はゼウスに誘拐される。」

漁師。
「ゼウスは最高の美男子だからね。」
「運命の女神はゼウスの妻になったとさ。」
「女神ヘラがまた怒りそうだけれど。」

敵兵。
「相手の攻撃が速過ぎる!」
「従来の兵器じゃ無理です!」

士官。
「四人組に一体何人やられてるんだ!」

敵兵。
「応援が来たのに、なんで損害が増えるんだ!」

士官。
「敵に比べたら、我軍はまるで素人じゃないか!」

敵兵。
「緊急ボートにでも逃げるか?」

士官。
「お前ら!逃げ場がないのに逃げるな!」

天詩。
「正気かな?」

姫宝。
「敵の目の前で動きを止めるなんて!」

萌乃果。
「戦闘中に止まる奴がいるか!」

千斗星。
「敵を倒せば、お前らの問題は消えるのか?」

士官。
「戦わぬ者には死がよく似合うものだ!」

敵兵。
「必死で逃げる奴は、どんな無茶でもするものだ。」

士官。
「君もビッグになるんだ!応戦しろ!」

敵兵。
「態度もビッグになるんだ!」

甲板での激戦になる。

狭い所を素早く移動して、敵兵の身体を打撃が貫いて。

次の兵士は燃やされて、一瞬で接近しては気圧によって気絶。

銃撃は火力不足。

敵兵の射撃を大幅に上回る。

敵の射撃と動きを上回れば、勝利は容易。

敵の射撃が正確で、立ち回りが上手であるほど激戦になる。

格闘と射撃で圧倒。

一方的に蹂躙。

武器庫と機関銃を抑えた辺りで、漁船に隠れていた味方が飛び乗り。

まんまとフリゲートを鹵獲。

外交に使われるので。

海軍基地に連行。

大胆不敵に成功したので。

けっこうな報酬を得ました。

指揮官。
「ううむ、禁止で行為が封じれるとは信じていない。」

役人。
「禁止で防げるのなら、今起きている禁止の侵犯は何なんだ!」

指揮官。
「禁止すれば無くなるはずが、かえって禁止に効果がないね。」

役人。
「禁止なんて効果がないのでは?」

兵士。
「禁止など、我々の強制には非力だ!」

指揮官。
「禁止を禁止するとしよう。」

兵士。
「禁止など、我々の攻撃の前には非力だ!」

役人。
「昔は軍人が華だったんだろう。」

指揮官。
「そういう軍人は、たいてい個人的には不幸だったよね。」

兵士。
「我々は目立たない人々のために戦っているのだ!」

海軍基地で、軍隊が囲んで、フリゲート艦を固定する。

外交のカードは手に入れました。

捕虜。
「全体主義は原子爆弾によって滅びましたよ。」

指揮官。
「次は君達の番だよね?」

役人。
「今時、同調という単語を国語辞典で引いたことのない。」
「幼い大人ではありません。」

兵士。
「同調の意味を知らないのに、なんで社会で生活できるんだ!」
「贔屓の引き倒し!」

捕虜。
「中国人も混ざっているのですが・・・。」

指揮官。
「愚痴でも言えば?」

捕虜。
「独裁国家で何が悪い!」

役人。
「自国の指導者が独裁者でもいいのか?」

捕虜。
「不満かね?」

兵士。
「給料はいくらだ?」

捕虜。
「それは機密情報だよ。」

役人。
「さあ尋問で、給料の金額を吐かせるぞ!捕虜を連れて行け!」

中国人。
「待ってください!ここで広告くらい出させてください!」

指揮官。
「君も独裁者に率いられて、何か嫌な事でもあるかね?」

中国人。
「独裁者の何がいけないんですか!」

捕虜。
「そうだぞ!論理的に説明しろ!」

兵士。
「まあ君の意見を矯正する必要はないからな!」

役人。
「凡人というのは、思ったより多いらしい。」

指揮官。
「しかしここで凡人なんて称号は役に立ちませんね。」

大佐。
「こんなにうまく行くとは思わなかった!」

天詩。
「私も思わなかった!」

大佐。
「好戦的な者にとって、生きるという戦いは。」
「満喫できる戦いですな。」

天詩。
「くれないのなら。」
「自分で勝ち取ればいい。」

姫宝。
「手段は選べません。」
「意志の強大な力は。」
「そうしたい目標に対して強烈に働きますね。」

萌乃果。
「無理矢理、それを実行して、獲得できる。」

大佐。
「嘘も有効な作戦のひとつですよ。」

千斗星。
「身の安全のためになされる嘘は真実である。」

天詩。
「実践は最良の教師。」

帰り際。

報告したら帰ります。

アルバイトみたいな兵士。

北陸から、名古屋の郊外に戻ります。

長距離移動。

ちなみに、こういう仕事は戦死したら何もないです。

勝利している限りは、続けられますが。

引退は宣言できます。

車内。

天詩。
「サルトルを読んでいるのですが。」
「ニヒリズムの後にある世界について。」
「詳しいですね。」

萌乃果。
「サルトルはイケメンだったという。」
「半分無神論者であると言っているようですが。」
「神の存在は関係がないと述べていますね。」

千斗星。
「人が死ぬと、その人に関連する全てが消去されますので。」
「サルトルが大好きな人々がたくさんいたのは。」
「強力な証拠ですね。」

姫宝。
「アイドルなども、それが依怙贔屓なのか。」
「特別なのか、区別しないと駄目ですね。」
「不当な幸運で成り上がっている場合が多々ある。」

天詩。
「アイドル?カリスマとか謎めいている人が本物では?」

姫宝。
「単に能力だけで決めている間抜けもいますけれど。」

萌乃果。
「能力だけで人事を決める?素質で決めないのですか?」
「本物は、自分を証明できますけれど。」
「依怙贔屓で成り上がっている奴とかは。」
「実力に根拠がない。」

千斗星。
「本物の確認が取れたのなら、周囲の負け惜しみを何とかしないとね。」

天詩。
「能力以外の要素で好まれている場合も多々あります。」

姫宝。
「能力だけで決めるのは、人事が無能ですしね。」
「素質が大事です。」

天詩。
「私の能力なんて幸運のおかげですし。」
「実力も幸運によるものです。」
「教授などの知識人から習ったものも多いのですし。」
「他人も私の足跡を辿れば、私も追い抜かれるかもしれない。」

萌乃果。
「素質が良かった、という説明しか出来ませんね。」

天詩。
「小学生の頃に、水道水を手ですくって飲んだのは私だけです。」

萌乃果。
「今ならコップに入れて飲みますよ。」

千斗星。
「論語で語られる君子に近いからかな?」

姫宝。
「君子かもしれないけれど、それに似ているのです。」

天詩。
「ヒューマニズム的正解なんてここには必要ないですね。」

姫宝。
「増長する奴ほど無能の度合いが酷いものですからね。」
「なぜなら。」
「無能な所を傲慢によって誤魔化している。」

天詩。
「とまあ、自分で勝ち取ったのなら、自慢しても差し支えない。」

萌乃果。
「なんかメンサの会員みたいな雑談ですね。」

千斗星。
「メンサの会員よりも、名講師の方が遥かに優れていたね。」

姫宝。
「勉強で苦労しなくてもいい集まりですからね。」

天詩。
「あれだけの知能指数ならば世界を変えられる。」
「なんて思ったら、いつまでも同じ事を繰り返している。」
「サボってんの?」

姫宝。
「そんな学歴認定証みたいなスーパーマンが、居酒屋で何してるんです。」

萌乃果。
「官僚の方が四倍優れているかと。」

千斗星。
「学問の証は、自分より優れている相手を紹介できること。」

天詩。
「それは中国の故事でよくあるやつですね。」

萌乃果。
「儒教は、西暦で三百年から四百年頃、日本に伝わりましたね。」

天詩。
「儒学などの学問は、その頃に本格的になっています。」

萌乃果。
「以後、外注するような学問になっていますが。」
「古代ローマも同じように、他国から輸入していますね。」

天詩。
「その頃から多様性国家になっています。」

千斗星。
「賢者も怒る、という格言通り。」
「敵を殺した後も平気なんですね。」

姫宝。
「あなたは水槽で飼っていたナマズが死んだと言うので。」
「嘆いているのですか?」

千斗星。
「それって読んだことがある名言ですね。」

天詩。
「狂人は緊急事態でも余裕です。」

萌乃果。
「歴史書を学んだ、精神の訓練があると。」
「殺人なんて解釈の話なんですよ。」

天詩。
「天皇ですら、禁忌をした家臣を切り捨てた。」

姫宝。
「平時における殺人の根拠は。」
「支配者に都合が悪いと、それはやってはならない。」
「支配者に都合が良いと、それは褒め称えられる。」

天詩。
「ニヒリズムによって殺人の根拠もないのですか。」

萌乃果。
「殺し合いというのは不吉なものですからね。」
「本当はしない方がいいのです。」

千斗星。
「あなたも神々に感化されましたね。」

萌乃果。
「とにかく、殺人はしない方がいいのですけれどね。」
「聖書にも、あなたは殺さない、という言い回しが原典のものです。」

千斗星。
「片方の人権を重んじておいて、他の人の人権を無視するのは。」
「人権思想の誤謬ですなあ。」

姫宝。
「私は殺人については何も知らない。」

天詩。
「いつか殺人の正体が分かる日まで、軍事において殺すだけです。」

千斗星。
「賢い奴は、同情によって動かされて破滅します。」

天詩。
「賢い奴ほど同情で洗脳される。」

萌乃果。
「警察官も、現行犯を撃ち殺したりします。」

姫宝。
「アメリカの警察官は、凶悪犯を頻繁に殺していますけれどね。」

千斗星。
「ロシアの警察官なんて、犯人を殴ったりすることがよくある。」

姫宝。
「ロシアの都会で、交通違反の車を故意に止めて。」
「逮捕に繋げる自警団がいましたね。」
「集団で違反者を検挙するのですが。」
「違反者が刃物で突進しても。」
「余裕で返り討ちにする戦闘力があります。」
「現地では問題にならなかった。」
「自警団によって逮捕者は出ています。」
「はっきり言って逮捕で、相手を合法的に殺したことになりますけれどね。」

天詩。
「こんなんで、人間が素晴らしいなんて言えないでしょ?」

姫宝。
「戦争でも諍いでも負けたら、相手の自己中心的な言い分が待っている。」
「相手の利己主義な理屈を食らいたくないでしょ。」

萌乃果。
「負けないだけで足りています。」
「勝とうとしないこと。」
「勝利も程々で満足すること。」

千斗星。
「犯罪とか罵る前に、少しでも反撃を加えればいいのに。」

天詩。
「自分を顧みて、問題がないと分かれば。」
「他人が起こした問題の処理を強要されているだけです。」

姫宝。
「他人は力が権利であると主張するでしょうけれど。」
「民間人は自衛だけやっていればよろしい。」

萌乃果。
「歴史における敗者は、勝者が好きに記録を書き換えた。」
「なんてことではなくて。」
「敗北者の事まで配慮する義務がなかった。」
「というのが本当の所ですね。」

千斗星。
「思えば、知ったかぶりが多過ぎる。」

天詩。
「殺人の知ったかぶりは、もうしないよ。」

姫宝。
「安全なのは伝統と、良識だと認められます。」

萌乃果。
「記録に残っているだけでも、かつての武士も神罰を受けていたり。」
「呪われたりしていましたね。」

天詩。
「一夫多妻制の頃に、妻が浮気をしたせいで。」
「裸にした妻を馬に乗らせて、市街地を走らせた。」
「その直後に、子孫が崩壊していった。」

千斗星。
「武士を処罰する法律も、江戸時代にありましたね。」

天詩。
「もう武士なんていないよ?」

姫宝。
「腐敗しながら、力を権利だとか言うので、政府は武士を切り捨てて。」
「公権と引き換えに士族を滅ぼした。」

千斗星。
「武士を滅ぼしたのは、新しい政府であったという。」

萌乃果。
「プラトンは民主制が自由で最高とか説いています。」

天詩。
「ゼーレンキルケゴールの父親は、神を呪ったせいで。」
「その日から仕事の依頼が相次いで。」
「一気呵成にお金持ちになったけれど。」
「雇っていたメイドを強姦して哲学者が生まれて。」
「それ以降、一家は子孫を残せない宣告を受けています。」
「若い日のキルケゴールは自暴自棄になって。」
「娼婦と色々やりましたが。」
「本当に子孫を残せないと思い知らされて。」
「あっという間に改心してカトリックになっています。」

姫宝。
「神と争うような人は、かえって神に近い。」
「カトリック神学の名言です。」

萌乃果。
「もし神と争ったら、最後の逃れ場所は神になる。」
「ヨブ記講演にて。」

千斗星。
「古典の成句にも、神に近い人は、その神とよく似ているし。」
「その神を模倣する特権がある。」
「お勧めは現代訳モラリア七巻プルタルコス、神罰について。」

帰宅する前に車のテレビにて。

報道。

軍事機密で、中国の将軍が、懐柔できたと。

買収も成功したという情報が漏洩して。

中国の将軍が有事に働くのは危険であると。

中国軍の将軍が殺されてしまいましたが。

将軍を懐柔したというのは嘘であり。

疑心暗鬼によって殺してしまい。

欺かれたライバル国家。

指導者の信用は低下した。

市民の台詞。

庶民。
「中国に法律なんて要らないよな?」

民衆。
「それはなぜだい?」

庶民。
「だって、中国に議会があるじゃないか。」

民衆。
「いいや、議会は選べるけれど、指導者は選べないからね。」

世界の小競り合いは続く。

英語のことわざ。

誰も危険なしには勝利することはできない。


25


静かに進む者は安全に進む。

倉庫の鍵を渡されて。

箱の中に入っていたのは。

銀製の武器。

銀製の武器で戦う者は必ず敵を打ち負かす。

ある意味では伝説の刀剣のようです。

天詩。
「自分自身の生命を軽蔑する者は、他人の生命の支配者になれる。」

今日は夕方に集います。

教え子が毎日、集っては。

練度を上げて、送り出すもので。

中には戦士ではない人も含まれますが。

文武両道の人材は、どこでも活躍するようです。

最近の反乱軍は、復活しては、倒されて、その繰り返し。

実は、市民が最も多く反乱軍兵士を倒したという噂もありますね。

裁判所はひどい混雑の様子。

中継。

珍しく公開している一部。

裁判長。
「裁判官の地位を買う者は、正義を売らねばならない。」

検察。
「慈悲を与える者は慈悲を受ける。」

捕虜。
「自分自身の棒で打たれるのが一番痛い。」

弁護士。
「自分の過失を告白する者はやがてよい人間になる。」

裁判長。
「他人も考えると考えない者は馬鹿である。」

結論。

走りながら判決を下す者は、後悔に追いつく。

いくら散歩しても。

やはり世の中には何も起きていない。

現場を見るまでは、何も起きてはいない。

これはサルトルの教え。

畑をやっている知り合いがつぶやく。

農作物を分配していました。

知人。
「苦痛の経験のない者は忍耐を説く。」

天詩。
「笑い死にする者は笑い方がまずい。」

知人。
「規則などが自分の内面に存在すると思い込むのは。」
「馬鹿な奴ですよね。」

天詩。
「規則などは外部に属するもので。」
「自分の内面には実在しません。」

知人。
「倫理などは自分で作るものですからね。」

天詩。
「ニコマコス倫理学が基準ですが?」

知人。
「法律や道徳が最後に根拠とする神は。」
「法律や道徳を見捨てることで。」
「法律や道徳には何の根拠もなくなりましたね。」

天詩。
「その根拠がなくなる世界が素晴らしいのではありませんか?」
「どんな抑圧も、どんな禁止も通用しない。」
「神が根拠を取り除いた世界の姿が、かえって綺麗ですよ。」

知人。
「なるほど、根拠がなくなる、神を根拠にできない世界が。」
「素晴らしい、そういう斬新な見解もあるのですね。」

天詩。
「哲学をするのは、私にとっては当たり前のものです。」
「適性でしょうかね、趣味でしょうかね、得意なのでしょうかね。」

知人。
「個性でしょうね、私も根拠が捨てられた世界を肯定しますね。」

友人の資本主義者が来訪。

儲けたお金は、親しい人や恩人に分け与えているという。

今回は鑑定書付きの茶器を置いていきました。

見ず知らずの他人には分配せず。

お金を儲けると、余剰財産は分け与える事ができます。

なので、お金儲けは素敵な事なんですね。

資本主義は人間なりの最高世界を作ったと言われています。

資本家も労働者も、大きな違いはなく。

立場は同じであると、資本主義の研究者は説いています。

いつもの公営放送。

謎の事件が発生。

逮捕状には。

無実の罪で逮捕する、という内容。

これはドッキリ番組、たまにあるジョーク番組でしたね。

いつもの銀行での出来事。

庶民。
「それで、お金を借りたいのですが。」

銀行員。
「あなたは信用できないので、貸せないでしょう。」

庶民。
「どうしてなの?土地もありますし、立派な会社の部長ですよ?」

銀行員。
「あなたは同調していないし、世間の考えに賛成しません。」
「完璧ではないので、信用がないんです。」

銀行員、上司に連行された、別の銀行員に交換されました。

帰ってテレビを観ても。

意地悪な世界観に感化されそうで。

電源を消しました。

テレビだけが世の中の代弁者ではない。

世界は目立たない良識のある大勢の人々で満ちている。

休憩はしっかりと。

しかし休み過ぎると健康に悪い。

日常業務中。

天詩。
「叱責するのではなくて、嘆いていたり。」
「悲しむようなやり方は、私を破滅させますよ。」

父親。
「善悪二元論を捨てたので、そのような手段を選ぶのだよ。」

母親。
「片方だけが正しいなんて状況がありますか?」

天詩。
「間違いを正すのではなくて、治療するなんて。」

母親。
「処罰なんて治療が目的でしょうに。」

父親。
「門下生に対して普段からしているよ。」
「心を攻めるやり方をよく見抜いたね。」

夕方。

仕事を終えたチームが揃って。

いつもの思考実験。

進捗とは改善なり、これもサルトルの教え。

良いもの、善なるものを前提とせず。

悪いもの、害するものを前提とする生き方は自滅する。

そういうのは中途半端なペシミストがよくやること。

明らかにショーペンハウアーの誤訳。

悪いものを踏まえた上で、どうなさりますか?

というのが、どうやら原文通りの様子。

意志と表象としての世界。

一時期流行ったものの。

今では忘れられて。

誤訳だけが広まっているようです。

ショーペンハウアー「意志と表象としての世界」とは?

青年のショーペンハウアーが偉人ゲーテに提出した最初の著作。

日本でも一時期、人気になっていましたが。

それは百年ほど前になります。

そんな批判をしながらお宮に到着。

天詩。
「神道の公式見解で、過失に気をつけなさい。」
「というのがありますね。」

姫宝。
「人に謝罪しても自然に影響しませんが。」
「参拝によって穢れを落とすのは。」
「目に見えて影響があります。」

萌乃果。
「人は間違える前提に立ってないと。」
「とてもじゃないけれど寛大にはなれない。」

千斗星。
「信仰によって報われますからね。」
「なるべく霊験に協力するべし。」

天詩。
「不当な仕打ちと悪いものをすべて消してほしい。」
「なんて頼んでみてはどうか?」

萌乃果。
「お宮では、真実のみを祈るものであると誓いましょう。」
「少しでも嘘が混ざっていると、祈りは通じませんよ。」

天詩。
「時折、人間の理解を超えた出来事が頻発するようになります。」
「それは良い傾向であって、霊験あらたか。」

千斗星。
「ちなみに神と呼ばれたら、何でも信じていい訳ではありません。」
「新興宗教やカルトは、勝手に神を作りますからね。」

姫宝。
「信仰によるものなのか、ニヒリズムみたいな。」
「やや無神論な世界観が推奨されているような。」
「半信半疑な信仰は真理が多いのかな、不可抗力は神様が頼りです。」
「私は法則に属するものはもはや信じていません。」

天詩。
「法則ですと?そんな馬鹿なものをいくら破っても。」
「ペナルティみたいなものはひとつも出ませんよ。」

姫宝。
「法則で動きを止められて硬直するような。」
「臆病者になってはいけないね。」

萌乃果。
「法則なんてどこにあるんですか?」

千斗星。
「法則を破壊して撃破してはいけない掟はありません。」
「好きなだけ法則を壊してやればよし。」

天詩。
「ヒルティの言う通り、神から生じない物はすべて滅びる。」

千斗星。
「ヨブもエレミヤも神に食ってかかっていたね。」

姫宝。
「次は法則に食ってかかる。」
「これだと何でもありでもいいのでは?」

萌乃果。
「私達は生まれた利益と道理が。」
「害悪を四倍上回るから。」
「こうしているんですけれどね。」

天詩。
「人の出生とは、計算されるものですね。」

姫宝。
「出生?数学の話題ですか?損得勘定ですか?」

天詩。
「個人的には、私に妹が出来るとのこと。」

千斗星。
「子供を生む義務はありませんし。」
「無計画な育児は否定されますよ。」

天詩。
「養女らしいのです。」

萌乃果。
「美少女でしょうね?」

天詩。
「それは心配がない。」

姫宝。
「血が繋がっていないからこそ、そこが素晴らしいよね。」

千斗星。
「あれ?私にも行方不明の妹がいますよ?」

姫宝。
「あなたの妹は養子に出されていますよね?」

千斗星。
「そうだっけ?ビジネスの天性で、お金持ちの所に入ったような?」

天詩。
「年齢がほとんど同じなので、子供の頃に少しだけ覚えている程度でしょうね。」

姫宝。
「それまで一人娘だったのに?意外ですね?」

天詩。
「両親は昔、ハムスターの飼育で、世話が大変であると思い知って。」
「私にだけ相続させる計画だったのらしいのですが。」
「奇跡みたいな女の子を見つけてしまって。」
「最初からアニムスが第四段階なのですよ。」
「恋みたいな出会い。」

萌乃果。
「何でも恋ならば、私は恋の奴隷なのですかね?」

千斗星。
「何となくで子供を産むのなら、私は身体の奴隷ですなあ。」

萌乃果。
「妹と自分の養女探しで、だいぶ混乱しそうですが。」

天詩。
「何もなければ、探し出しますし。」
「妹も、私のような素敵なお姉さんを持って幸せでしょう。」

姫宝。
「幸せな人ほど微笑むらしい。」
「男性に対して離反して独立した我々は、参加できそうもない。」

千斗星。
「女性から結婚を奪ったとしたら?」

萌乃果。
「やめて何も残らないかもしれないから。」

天詩。
「境内に入って十分も雑談とはね。」
「女性は女性同士でいるのが最善なのでしょうね。」

姫宝。
「男女が最初から一緒になる計画ならば。」
「もはや性別の奴隷です。」

萌乃果。
「人類が繁栄なんて、他所の人々にやらせましょう。」

千斗星。
「それは名案、他の人々がやればいい。」

姫宝。
「とりあいず女性が好きな私です。」

萌乃果。
「あれ?私も女性の方が好きですよ。」

天詩。
「それを規則の抜け穴にすれば?」

姫宝。
「ううむ確かに、数で圧力ならば、全員を倒せ。」

千斗星。
「圧力を加えるのは、もはや敵対者ですね。」

天詩。
「十人くらいが非難して来るのなら、十人まとめて倒せ。」

千斗星。
「連中は、自分の負け惜しみに巻き込むつもりで、従わせたいらしい。」

天詩。
「結婚して終わりではない、その後で具合が悪くなる。」

姫宝。
「半年くらいで関係が揺らぐでしょうね。」

萌乃果。
「後から分かっても遅かったりする。」

天詩。
「後から分かったので、負け惜しみに巻き込もうとする。」

萌乃果。
「ひょっとしたら拒否できるかもしれない。」
「なんてことは考えないとか。」

天詩。
「何でも信じる子供の頃から教えられていれば。」
「うっかり引っかかるでしょ。」

千斗星。
「成功例でも引き合いに出したら?」

姫宝。
「結婚とはマインドコントロールなのかな?」

千斗星。
「どうも我々は失敗例しか見ない悪癖がある。」

天詩。
「失敗例だけ出すのは誤謬ですしね。」

姫宝。
「とりあいず出生には束縛されていません。」

天詩。
「誰かが批判すべき所が、埋まってないだけかも。」
「おお、なんという人材不足。」

参拝。

境内社を巡ります。

鳥居から出てくると。

日が暮れないうちに解散。

午後四時から五時まであっという間でしたね。

今日の成果。

自分の毒舌に気づく。



26


自宅の敷地内にて。

大小の様々な岩石があり。

それぞれ質量が違います。

それを持ち上げて、石の塀に置いたり。

大岩を横に転がして遊んでいます。

夢中になる遊び。

重量のある岩石は横に転がせますし。

たいていの岩石は持ち上がりますね。

岩石の質量によっては、持ち上げられないものもありますが。

横には転がります。

サンドバッグを殴ろうと思ったら。

自宅にちょうどいい岩石があるんですね。

天詩。
「私の力を示すなら、たいていの岩石は持ち上がるし。」
「大岩も転がしてしまうね。」

姫宝。
「身体の耐久限界がありますので。」
「身体の限界を超える岩石は持ち上げられません。」

萌乃果。
「岩石よりも軽いものは、私にふっ飛ばされる。」

千斗星。
「岩石を持ち上げようと試みた者は私達だけですかね。」

天詩。
「河川ではかなりの頻度で、丁度いい岩石が転がっていますし。」
「家の敷地内ならば、丁度いいトレーニングになりますしね。」

姫宝。
「コンクリートの塀に上げて写真を撮って。」
「後で戻しておきました。」
「似たような大きさでも、質量によっては。」
「持ち上げられない岩石もありますね。」

萌乃果。
「測定すると、何トンあるんでしょうかね。」

千斗星。
「日本庭園によくある岩石よりも、大きいんですけれどね。」

天詩。
「最近のトレーニングは、岩石を動かすという。」
「他人が見たら発狂する分野です。」
「なぜか自宅に、小中大と、揃っている岩石があって。」
「最も大きい岩石は、無理そうですが。」
「それ以下の岩石は動きますしね。」

姫宝。
「持ち上げられないような岩石も。」
「少しだけ浮くので。」
「まったく持ち上がらない訳でもない。」

萌乃果。
「小さな岩石は、ふっ飛ばされる。」

千斗星。
「岩石を何回も少し投げてしまったね。」

天詩。
「重量を測定したら、凄い数字が出るかもです。」

姫宝。
「最近、夢中になりました、やはり時代は岩石ですね。」

天詩。
「危険なのは、身体の負荷を超えて、すぐ筋肉を痛めること。」
「足に岩石が落下して潰れる危険があること。」
「足元に岩石が入り込む可能性があること。」

萌乃果。
「ゆっくり持ち上げるのが秘訣です。」
「転がす時は、持ち上げながら。」
「横に揺さぶるように動かします。」

千斗星。
「上に持ち上げると、岩石の重量が浮きます。」
「そこを横に回転させると。」
「二つの作用で、岩石が転がります。」
「一度転がった岩石は、続けて転がります。」

姫宝。
「岩石マニアになってしまいそう。」

天詩。
「一気に持ち上げると、負傷する危険があります。」
「小さな岩石から始めた方が、危険は少ないですね。」

姫宝。
「河川なら豊富に岩石を選べます。」
「それでも動かせないと。」
「私よりは下ですね。」

千斗星。
「私達が普段から動かしている岩石の大きさは。」
「他人に説明するのは難しいのですが。」
「軽トラックに乗せると、荷台がきっと潰れます。」

萌乃果。
「小さいものでも、軽トラックをだいぶ圧迫しますね。」

天詩。
「球体に近いものは、測定できませんし。」

萌乃果。
「石ころではありませんからね。」
「石と呼べるものではない。」
「石という小さなものではなくて、岩ですね。」

天詩。
「大きな石なら、野球ボールと同じですね。」

萌乃果。
「石というレベルではないですね、岩ですね。」

千斗星。
「かなりの質量と大きさのある岩ですね。」

夢中になってしまった岩石を動かす遊び。

自分にとって丁度いい岩石を動かして遊びましょう。

あまりに大きな岩石は、何とか動かせないか試しましょう。

必要なもの。

安全靴、軍手、周囲に人がいない状況。

今日は暇なので、雑談。

天詩。
「サルトルは、神がいなかったら、善なるものを。」
「求めようがないと言っていましたね。」

千斗星。
「科学で宇宙論という分野がありますが。」
「神がいなかったら、すべての恒星と惑星の寿命が尽きて。」
「宇宙が何も無くなるそうです。」

萌乃果。
「科学的に言えば、この世界なんてどこぞのシミュレーターですからね。」

姫宝。
「正解と答えに相手が同調しなければ。」
「論者は、相手を貶めて、自分が正しいと言うに違いない。」
「論争で負けた事に気がついてない。」

天詩。
「論破されると、相手は正当化を試みる。」
「事実を争ったら、いつまでも終わらない。」

千斗星。
「他人に何か強要しない限り、相手から反撃を食らわないであろう。」

姫宝。
「これは事実だ、というパラドックスなんですね。」

千斗星。
「事実が複数あるという矛盾なんですね。」

天詩。
「たくさん事実があるんだから、どうして事実が一つではないのですか?」

萌乃果。
「事実と解釈を区別するのなら、事実は設定という意味になります。」
「司法などは、事実を何かの基準で決めるだけです。」
「基準次第なんですよ。」
「言い争いならば、事実を巡って戦闘が発生しているだけ。」
「勝利した人が事実を独占する?何か変ですね?」

天詩。
「そうして決まった事実に反対する人も大勢、出てきます。」

千斗星。
「事実と解釈を分離しても、まだ終わらない争点なんですね。」

天詩。
「いかに人の知性に絶対がないか、もう理解できるかと。」

萌乃果。
「事実と意見の分離も出来ていませんしね。」

姫宝。
「混同したせいで、無駄な争いも増えるものです。」

萌乃果。
「なるべく物語みたいな論証を減らすだけでも効果あり。」

千斗星。
「客観的対独善的が衝突するだけ。」

姫宝。
「自分は間違っているかもしれない、という配慮が必要です。」

天詩。
「可謬主義は哲学の基本です。」

萌乃果。
「私達は、ターゲットに無人称を頻繁に使いますしね。」

天詩。
「一部の人々には当てはまらないけれど。」
「大勢には通用する批判ですからね。」

千斗星。
「こういう不完全な所が、好きなんですよ。」

天詩。
「論証の不完全な所も、かえって美点ですね。」

萌乃果。
「客観データは、もう公開されていますし。」
「私達がすることは、より優れた意見を出すことですね。」

千斗星。
「昔の哲学者は、討論で優れた意見が出ると。」
「その人の勝ちにして、討論を終わらせ。」
「意見から出た情報を全員で共有していたという。」

天詩。
「実の所、他人を言い負かすのは、哲学ではない。」

姫宝。
「意見交換みたいな討論が哲学ですよね。」

萌乃果。
「何を目的に論破を試みている人がいますか?」

姫宝。
「論破は何が目的?」

天詩。
「相手を口論で倒すとか?」

萌乃果。
「それでは哲学ではなくて、討論でもない、単なる喧嘩ですね。」
「そうして得た成果は、現実の何の影響も出ません。」

千斗星。
「ストア派は、役に立たない考えをまったく採用していません。」

萌乃果。
「詭弁ばかり言うと、根回しで潰しにかかるような強敵もいますからね。」

千斗星。
「論破で一方的に言い負かした後は、相手の権限などには届かない。」
「なんていう結果も出てきます。」
「そんなことになった対人関係は終わらせるべき。」

天詩。
「そもそも生まれた時点で、害を受けていますからね。」
「それ以上に害が生じて、どうすんの。」

姫宝。
「無い方がいい出来事なんて、起こすべきではないね。」

千斗星。
「それが無い方がいい物事なんて、返事は残虐行為になりますね。」

天詩。
「最初から存在しなくていい問題も、返答は暴力になります。」

千斗星。
「人生でよくある、問題などが、いきなり消してもらえる、なんて言われたら。」
「誰でも消してもらって、後は好き放題に生きますね。」

天詩。
「人生の問題とやらが、いきなり消してもらえるよ。」
「なんて言われたら、遠慮なく消してもらおうよ。」

姫宝。
「人生を自分で評価しても、信用できる評価にはならないしね。」

千斗星。
「悪いものとの共存は拒否して攻撃を繰り返す。」
「当然の行為。」

姫宝。
「アフリカでライオンなどの野生動物に脅かされている人々に。」
「いきなり兵士が入って行って。」
「害獣を絶滅するまで撃ち殺したら。」
「共存の必要なんてないですからね。」

天詩。
「害獣が酷いのなら、絶滅させれば解決なんですよ。」
「そういう比喩です。」

萌乃果。
「この世に生まれないという展開もあったのに。」
「生まれてしまったら。」
「接待試合以外は認めませんね。」

天詩。
「悪いものを前提とするのなら、そいつの存在は悪いものの一部なんですよ。」

萌乃果。
「良いものと創られた世界なので、それに合わせないとね。」

姫宝。
「間違っている考え方が、前提に悪影響を与え続けるのは。」
「教育における、受け継がれる悪循環だと思います。」

千斗星。
「それでは、我々の所で、そういう公害は停止ですね。」
「悪いものを説く人は、誰でも公害であると理解してください。」

天詩。
「言っていることと、やっていることも公害ですからね。」

千斗星。
「良いものを前提としている人と。」
「悪いものを前提としている人では。」
「正反対の活動をしますからね。」

天詩。
「所で、今日は、祓所に行って清めませんか?」

萌乃果。
「殺し合いなんて不吉な事をしていますからね。」
「喪服を着ているべきですし。」

姫宝。
「それでは、喪服を着て祓所に行きましょう。」

千斗星。
「それは名案、自分でも知らない罪は。」
「誰からも指摘できるようなものではないからね。」

天詩。
「知らずに犯した罪という文面は。」
「罪が明らかにされない、証明もできない。」
「神々によって隠蔽されるという解釈でしょうね。」

姫宝。
「処分も、人間とはまるで異なるものでしょうね。」

天詩。
「それに、災厄も正しいとは限らない。」
「時にすべてが間違っている場合も多々ある。」

姫宝。
「ないものを証明させられる場合もよくありますね。」

萌乃果。
「この世界に投げ込まれてから、理屈がつくので。」
「順番が逆になっている考え方ばかりですけれどね。」

天詩。
「私からはでっち上げにしか見えないけれど。」

千斗星。
「すべての過失には矛盾がありますからね。」
「それが良いと思って実行したのに。」
「そんな結果になってしまった。」
「これは矛盾しています。」

天詩。
「最善を尽くして結果が悪いのは矛盾していますね。」

千斗星。
「とまあ、困ったら祓所に行けばよろしい。」

萌乃果。
「車を用意しますね。」
「誰が言ったのか分からない考え方を信じないこと。」
「サルトルのような、無神論みたいな主張が優勢になること。」
「多様性では、色々な所が、食い違ったり、話が違ったりすること。」

千斗星。
「立派な人とか、これは論語の誤訳。」
「人格者という考え方も、論語の誤訳。」

姫宝。
「本物だから、いろんな解釈が可能なんですよ。」

天詩。
「希望というのは、自分で定める目的を、実現可能なものとして捉える仕方である。」
「サルトルの名言。」

全員で、家族から買って来てほしいもののリストを貰っていて。

ついでに購入するつもり。

実家のお手伝い女性陣は、たまに余暇がありますね。

参拝後にやったものは。

善なるもの探し。

良いものを、この世界から探し出します。

その内容を、知人などで共有したり。

活用したりします。

帰宅後。

コンピュータールームに入って。

全員で作業。

EMP防護システムと業務用ファイアウォールで守られています。

サーバー機は、友達や親族などがやるオンラインゲームで使用中。

コンピューターは量子力学で動いています。

最先端の科学は、宇宙論と超ひも理論かな?

ゲーミングパソコンのせいで部屋は灼熱。

熱処理は万全にしています。

天詩。
「なんか享楽主義者が溢れていましたが。」

姫宝。
「そうだっけ?享楽的な生き方が出来なくなって消えたのでは?」

萌乃果。
「意味もなく生まれたのに、もっと無意味にしてどうするのでしょう。」
「そう生まれた以外の根拠なんてありますかね。」

天詩。
「サルトルは先天的な要素を何も認めません。」
「すべては後天的であると強く主張しています。」

千斗星。
「実存主義とは何か、という著書が手に入りやすいですね。」

天詩。
「サルトルは自由を徹底しているので。」
「抑圧されている方々には相性が合いますね。」

萌乃果。
「自由の哲学ですからね、具体的な方法も伝授されます。」

姫宝。
「最高の自由を得たいのなら、サルトルの解説本がお勧めですね。」

千斗星。
「たまに古典の内容が解読できないものがありますが。」
「それは向いていない場合がありますね。」

萌乃果。
「たいていの哲学は、反駁に開かれていますしね。」

天詩。
「最初はプラトンがお勧めですね。」
「文学形式で書かれています。」

萌乃果。
「純粋理性批判などは高難易度です。」
「一冊でも得意な著書があれば、まるで別物になります。」

天詩。
「私は哲学の適性があったようですね。」

萌乃果。
「図書館にて無料で読んでから、哲学をするのも最善かと思われます。」

天詩。
「狂ったように古典を読む私達ですからね。」

千斗星。
「狂気の天才というのは、古典で確認されている客観的な天才ですよ。」

姫宝。
「そして自分の哲学に至る、ということかな?」

千斗星。
「さてと、そろそろ買ってきたものを整理整頓しますね。」

萌乃果。
「もう余暇は終わりですからね。」

姫宝。
「私は文化も善いものであると評価します。」

天詩。
「それには異論がない。」

千斗星。
「音楽と芸術が私の癒やしですしね。」

天詩。
「平和な時代が終わった雰囲気があります。」

萌乃果。
「不要なものが無くなって、また平和になるから。」
「戦争があっても、何とも思わない。」
「勝利の限界に達したら、戦争に飽きるでしょうからね。」

各自、お手伝いに入ります。

最近は戦闘の依頼がない。

交戦規定は更新されるし。

仲間に取り分を確保されて。

参加要請も来ない。

平和な時代になると、廃業するのでは?

変なアンケートが収集された。

平和になるためにはどうしたらいいでしょうか?

最も多い意見、超級の軍事力、超科学。

とのことだった。

昔の戦争は、利己的な動機論が多かったようです。

今の戦争は、喧嘩が激化して対立が募り、対戦に至ります。

戦争は、動機論や目的が次々と多様化していますね。

平和主義者にも、多様化が見られます。

今の平和主義者には、孫子の兵法のような反戦論が力を持っています。

他の国々に強要するので、募っていくんですね。

退けば、突っ込んでくるので、対立しないといけない。

そして話し合いで解決するなんてことはない。

禁止しても、敵は論破して突進するため。

平和は軍事力が前提のようです。

世界がそうだからと言って。

個人まで合わせる必要はないですね。

唯名論は戦争の時代には自衛になります。

今日の疑問。

天詩。
「そう言えば墓地って何ですか?」

父親。
「あれは雇った人に草むしりとかの掃除をやらせたよ。」

天詩。
「神聖ではない所に、どうして人が入り込むのですか?」

父親。
「向こうの理屈で言えば、地獄に入った奴の面倒を見ろとか。」

天詩。
「俗信も、数だけはありますね。」

父親。
「穢れのある死者なんて、近寄らなくてもいい。」

母親。
「邪教は閉め出し、寄せつけないのはやさしいが。」
「いったん心に滲み込んだのを振り落とすのは難しい。」

父親。
「英語のことわざにも。」
「迷信を顧慮する人には迷信通りのことが起こる。」

母親。
「一度は黄泉平坂に行ってみては?」
「松江市東出雲町揖屋にあるよ?」

天詩。
「考えておきます。」
「一応は観光地ですからね。」

今日の発見。

雑談ですら。

獣ゼータちゃんみたいな毒舌が目立っています。

綾小路きみまろ氏という喜劇作家もいますからね。

毒舌家の実例は豊富。

深夜。

気まぐれに英語のことわざを読んでいます。

英語ことわざ辞典はたくさんある。

カモミールティーを飲んでいます。

これは天然の鎮静剤。

就寝前。

付箋。

過失を犯して一度弁解(否定)すると、二度犯したことになる。


27


河川にあるグラウンド。

余暇は、草サッカーと草野球が見れます。

社会人野球は、隠れた所で開催。

今日は草サッカーの選手が練習試合をしていますね。

隣の野球場には誰もいません。

散歩の途中で観戦する人が続出。

今日は犬が乱入。

安いボールをひとつ失った様子。

少年。
「サイクロン、コンパクトドライブシュート。」
「何かしらの方法で打ち上げたサッカーボールが。」
「地面に落ちる、地面に当たる瞬間に。」
「体を斜めに倒して、インステップキックで放つと。」
「ボールを打ち上げた回転と。」
「地面に衝突した瞬間に蹴られた回転が合わさって。」
「とても不規則な弾道で放つことができる。」
「有効射程は三十メートルから四十メートル。」
「これ以上でもこれ以下でもゴールに入らない。」
「近ければボールが落ちきらずにクロスバーを通過するし。」
「近ければボールがすぐに落ちてキーパーに防がれる。」
「要点は、空中のボールを蹴らないこと。」
「地面に落下した瞬間のボールを蹴ること。」
「これはモーションが大き過ぎるので。」
「ロングシュート専用。」
「アマチュアレベルでは、センターサークル付近から。」
「放つだけの余裕がある。」
「トラップでリフティングして放てばお手軽。」

監督。
「高校生でそんなの放つのはやばいね。」

選手。
「ロングのインサイドキック。」
「これは色々な蹴り方があり、蹴り方は複数ある。」
「慣れてくると、かなりの距離を滑走する。」
「助走とボールの部位でも決まる。」
「インサイドキックとインフロントキックの中間位置で放つ。」
「これは玄人にしか教えられない蹴り方で。」
「育成世代で習得することになる。」

監督。
「蹴り方があるんだよね、素人には教えられない。」

青年。
「フットボールで中学生までに開始できないプレイヤーはすぐに辞めよう。」
「ゴールデンエイジを逃すと、基本がまったくぎこちない。」
「下位争いで終わる選手がとにかく多い。」

監督。
「なにかね、元実業団の私に挑発かね?」

選手。
「俺らより上手な選手で満員だぞ。」

青年。
「どう見ても雑魚しかいないだろ!」

少年。
「俺達が雑魚だって?」

監督。
「お遊びのサッカーで何やってんだ!」

また犬が乱入。

遂にはボールをすべて失った。

散歩から帰宅すると。

武器庫が開いている。

メンバーが物色している。

倉庫の中にある戦闘の研究。

それをまとめたもの。

両親が模擬戦を徹底して作成したという。

戦闘に関する資料。

天詩。
「武器、格闘技メモ。」
「ナイフ。」
「あまりに非力で、攻撃を入れても。」
「一撃で倒れることはまずない。」
「攻撃側は何度も刺さないと効果はなく。」
「防御側は多少の被弾では気絶しない。」
「ナイフはよくある武器ではあるが。」
「かなり非力な武器の分類に入る。」
「ナイフは対策に実例があまりに多いため。」
「訓練された者に仕掛けるには。」
「かえって使わない方が結果が良い。」
「回避されて鹵獲されると。」
「ナイフだけに頼った計画は挫折して。」
「次の計画をまったく打てないため。」
「使えるとしたら害獣対策で負傷しながら刺す。」
「発狂して振り回すくらいの使い道しかない。」
「ボウガンの方が遥かに強力で使える武器である。」
「ナイフは鞄などで二回ほどパリィできるので。」
「鞄で防いだら短距離走での勝負になりがち。」

姫宝。
「包丁は、特に切れ味はないので。」
「多くの人は誤解していますね。」

萌乃果。
「刃物は、振り回すか、突進するかの二者択一でしょうね。」
「敵は常に優柔不断になります。」

千斗星。
「負傷しながら退けることも、可能でしょう。」
「刃物の命中率はかなり低い。」
「伝統の避け方があるので。」
「素人のまぐれが誇張されています。」

天詩。
「武器、格闘技メモ。」
「棍棒、打撃武器。」
「棍棒などは、特に所持しても問題にならない。」
「しかも威力が限定されているので。」
「もっとも実用的。」
「害獣をぶん殴ってもいいし。」
「特に熊の頭部にクリーンヒットすると。」
「一撃で気絶するなり脳震盪を期待できる。」
「メイスはお買い得、フレイルは防ぐ手段がないため。」
「かえって威力が高い。」
「似たような武器で警棒があるが。」
「相手に当てても痛がらないであろう。」
「しかも鹵獲されて反撃される可能性がある。」
「警棒よりも木製や鉄製の棍棒の方が実用性に優れている。」
「棍棒は防御すると、防いだ手を破壊する。」
「要するに、どうやっても防げないので。」
「刃物よりもお手軽で凶悪であろう。」
「ただし、動き回る相手への命中精度はかなり低い。」
「使い手のレベルが低いと、たいした打撃にならないので。」
「即席の棍棒を作っても、剣術を訓練していなければ。」
「攻撃力は低い。」

姫宝。
「治安当局に発見されると、分が悪いよね。」

萌乃果。
「隠し持っているのなら、許可は不要。」

千斗星。
「警棒所持で逮捕されない人がいるので。」
「所持は合法、使い方は?」

天詩。
「武器、格闘技メモ。」
「テーザーガンは鞄でパリィされる危険がある。」
「よく狙うこと。」
「スタンガンも鞄でパリィできる。」
「鞄は優秀な盾である、すぐ壊れるけれどね。」

姫宝。
「犯人に当てるには、フェイントだけで足りますね。」

萌乃果。
「防ごうとすると、犯人は動きが止まるので。」
「側面から頂きですね。」

千斗星。
「テーザーガンの無駄弾は出さないように。」

天詩。
「武器、格闘技メモ。」
「相手は点で狙いがち。」
「面では狙わないため。」
「攻撃のホーミングがかなり弱い。」
「偏差撃ちができない。」
「相手が自分のどこの部位を狙ったのか分かれば。」
「ちょっとだけ避けるだけでカウンターに成功する。」
「点で狙う相手は些細なサイドステップで攻撃を回避できるし。」
「面で狙われても、偏差撃ちができないため。」
「ホーミングが弱い。」
「パンチは殴打というより射撃である。」
「卑怯な手を使うなら。」
「ガードしながら体当たりを繰り返して。」
「まぐれ当たりをしたら、そのままクリンチやら投技に持っていこう。」
「あっさり近距離まで接近できる。」
「素人なら、胸倉を掴めば、相手が素人ならあっさり勝てる。」
「実戦は経験よりも訓練に依存する。」

姫宝。
「相手が動き回ると、殴打の狙いが外れますよね。」

萌乃果。
「不思議な命中がよくあるので。」
「互角の場合、不思議な命中で相手が倒れますね。」

千斗星。
「互角の相手に仕掛けると、負傷は確実になりますよね。」

天詩。
「武器、格闘技メモ。」
「投技は小さなジャンプを繰り返す相手には決してかからない。」
「バッタ戦法には無力になる。」
「その代わり、足払いでバッタはあっさり倒れるので。」
「投技しか相手になければ、ジャンプしていれば技が成功しない。」
「ちなみにふっ飛ばされることはある。」

姫宝。
「タックルはジャンプすると後ろに少し飛ばされますね。」

萌乃果。
「同じくタックルで迎撃すると、激しく打ち付けられる。」

千斗星。
「タックルは防御する方法が少ないですからね。」

天詩。
「武器、格闘技メモ。」
「相手の利き手を掴んでアームロックすると。」
「相手は変な抵抗をするだけで、けっこう遊べてしまう。」
「相手の利き手にだけ注目していれば、素人は余裕で倒せる。」
「暴漢を取り押さえる時は、まず利き手を掴んで、二人目が飛びかかればいい。」

姫宝。
「民間で使える技ですね、不審者が乱入した時とかに。」

萌乃果。
「不審者って何か使われる前に倒せばよろしい。」

千斗星。
「実戦は、よーいどん!ではなくて、片方が一方的に進行させるもの。」

天詩。
「武器、格闘技メモ。」
「現行犯はチートを使用する。」
「アドレナリンを使用した変な怪力を持っている。」
「その分、戦い方がとにかく下手である。」
「現行犯のチートに対しては。」
「腕相撲をしない限り負けることはない。」
「基本、怒ってしまうと戦いの進行が下手になる。」
「上手に戦うには、冷静沈着か、少しだけ高揚する程度がいい。」
「戦闘中の緊張は、心理学の技術にもあるように。」
「相手を倒したらどんなに面白いか、相手を倒した後は好き放題できる。」
「なんていう、戦闘マニアみたいな期待を持てば軽減できる。」

姫宝。
「現行犯とか、チートパワーを使って、無理に腕力を上げていますね。」

萌乃果。
「歩いて向かってくる相手は弱者、走って向かってくる奴はやや強い。」
「少しずつ接近してくる奴は訓練を受けている。」
「現行犯は、歩いて戦うのですが、戦闘中に歩くなんて動作しますか?」

千斗星。
「体のリミッターが解除されているので。」
「身体を自分で破壊するほどの腕力を得ているようです。」
「極限状態で人が得る力ですね。」

天詩。
「武器、格闘技メモ。」
「敵兵を射殺する兵士はどんな心理状態?」
「戦争を指示したのは時の政権、相手の政権は?」
「侵略者は、まず領地に入ると、略奪を繰り返し。」
「女性を強姦しようと必死になり。」
「財産や権利書などは必死に持ち逃げする。」
「兵士の家族は集中的に狙われるし。」
「相手を殺す以外に追い払う方法はない。」
「となると、大義名分はしっかり用意しないと。」
「兵士の心理状態に影響する。」
「大義名分は立派なものが常に必要。」
「それが嘘であってはならない。」
「そもそも話し合いが通じないので。」
「撃ち合っている。」
「それを判断するのは政権である。」

姫宝。
「話し合いで解決するのなら、撃ち合っていませんよ。」

萌乃果。
「先進国は、無駄な破壊をしないことが大切ですね。」

千斗星。
「戦争で無駄な破壊をするのは、紳士ではない。」

天詩。
「武器、格闘技メモ。」
「相手の戦車やヘリコプターが襲撃してきて。」
「まず確認すべきことは。」
「その戦車は不死身なのか?」
「不死身の戦闘機なんて存在するのか?」
「当たれば壊れる兵器は無敵ではない。」
「ライフル小隊を阻止した戦車は。」
「味方部隊が壊すかもしれないし。」
「戦闘機も、当たれば落ちる。」
「不死身の兵器なんてないんだから。」
「何でも壊せる前提に立たないと上手に戦えない。」

姫宝。
「無敵の兵士なんていませんし。」
「相手も人間ですから、小さな失敗の連続です。」

萌乃果。
「人間の作ったものには必ず欠陥があります。」

千斗星。
「超科学でも出せば?」

天詩。
「武器、格闘技メモ。」
「士気が高い兵士は戦い方が巧みのようですね。」
「上手に戦えるのか、下手に戦うのか。」
「それで内容が左右される。」
「兵士の技術や頭脳明晰を確保したら。」
「次にやるのは、上手に戦える環境の整備。」
「とは言っても、現実的にできる範囲で。」

姫宝。
「前のアメリカ軍はジェントルマンの傾向がありましたね。」

萌乃果。
「優秀な軍隊ほど紳士になるのでは?」

千斗星。
「高圧的な軍隊は、緊急事態に連携が取れないのでは?」
「同士討ちをしそう。」

天詩。
「武器、格闘技メモ。」
「こちら側と味方から、敵兵の心理状態や具合は把握できない。」
「残弾や怪我の程度、体力までは確認できない。」
「思っているより弱体化する可能性もある。」
「とにかく相手の具合だけは確認できない。」

姫宝。
「こちらから確認できる情報は限られています。」

萌乃果。
「敵が自暴自棄になっている可能性もあります。」

千斗星。
「確認するまで、敵兵の事情は把握できません。」

すべて読んで議論すると。

東洋医学の書籍が置いてあり。

これは儒学者が書いた治療方法。

病気の予防が主題。

西洋医学では治せない病を自分で治療。

なんてことも可能。

天詩。
「医療メモ。」
「珈琲などの依存性が低い著効品は薬になる。」
「酒は休息の時には役に立つし。」
「酒で負傷や病気を誤魔化すことは可能。」
「しかも酒は、捕虜を酔わせて牢屋に入れれば。」
「自白に持っていくことも可能。」
「毎日、酒に酔った捕虜は懐柔しやすい。」

姫宝。
「医療メモ。」
「熱波、風、湿度、寒さ、これに晒されると健康を損ねるが。」
「相対的。」

萌乃果。
「医療メモ。」
「外邪を防いでも、中に外邪が入ったままになると。」
「慢性化する。」
「元気な時は外邪を相殺している。」
「東洋医学は未然に病気を防ぐことが大事。」

千斗星。
「医療メモ。」
「病気の防ぎ方があり、これはかなり細かい。」
「良書があるので、確認すべし。」

天詩。
「医療メモ。」
「東洋医学の医薬品は割高だけれど。」
「凶悪な治癒能力がある。」
「肝臓への負荷もある。」

姫宝。
「医療メモ。」
「変な病は東洋医学しか解決できない。」
「もっとも重傷な疾患から治すべし。」

天詩。
「医療メモ。」
「自分が陰の状態だと、病気になりやすい。」
「元気の気が高くならない。」
「陽の状態だと、体力を無視した行動が可能。」
「養生訓は理論化されており。」
「自分で診断ができるのなら。」
「東洋医学の医薬品で回復可能。」
「漢方薬局で診察を受けた方が早い。」

地下室に入ると。

小さな金庫がたくさん。

父親が部活の頃に書いた内容を保管していて。

ギリシア喜劇、悲劇などの古典が大量に出てくる。

保存状態が良好。

当時の文壇を嘲笑したので、妬まれたらしい。

天詩。
「文学メモ。」
「書いた作品が後に残る可能性は皆無。」
「せっかく書いても、一時的に発表されて。」
「十年も経過すると、誰も覚えていない。」

姫宝。
「文学メモ。」
「作家が思う通りに、読者は思っていない。」

萌乃果。
「文学メモ。」
「作家が増長する理由は意味不明。」

千斗星。
「文学メモ。」
「不完全な作品ほど好まれる。」

天詩。
「文学メモ。」
「あんまり考えて書かれると、全体を損なう。」
「適当に書いた作品が長持ちする。」

姫宝。
「文学メモ。」
「自然災害で原書が全滅する可能性は常にある。」

萌乃果。
「文学メモ。」
「ニーチェが言う通り、作品と作家が切り離されないと。」
「公正な評価はされない。」

千斗星。
「文学メモ。」
「読者に善いものを提供したら。」
「半分、作品の役目は終わっている。」

天詩。
「文学メモ。」
「増長する作家は、とにかく前提を間違えている。」

姫宝。
「文学メモ。」
「批判を真に受けた作家は、能力が半分に落ちる。」

萌乃果。
「文学メモ。」
「十年前に流行した作品なんて今ありますか?」
「無名の作家が書いた作品は今ありますか?」

千斗星。
「文学メモ。」
「芸術を研究したことのない文学は。」
「新聞の記事と何も変わった所がないか。」
「使い捨ての作品、或いは、市民の暇潰し。」
「文学は文化であって、芸術。」
「精神的な充足に務めるもので。」
「読む以外の使用用途も多数求められる。」

保管庫、武器庫は、庭にあるけれど。

金品はあんまり入っていない。

いつも保存食ばかり入っている。

コマンドモダンオペレーションズ、というゲームを開始。

ウォーシミュレーションゲームを包括したもの。

兵器が好きな人はかなり多い。

当たり前のように兵器は人気が出る。

フライトシミュレーターでは専門誌があれば。

計器の配置が分かるので。

それで遊ぶことも可能。

ちまちま敵の数を減らすので。

ちまちま敵が減っていく。

天詩。
「策略はワンサイドゲームにはならない。」
「策士がショボイ奴だったり。」
「策士が馬鹿だったりすると。」
「結局はシーソーゲーム。」

姫宝。
「空港。」
「キーウ攻略に失敗したロシア兵が言うには。」
「惜しい、あと一個小隊が来れば何とかなった。」
「空港職員に突っ込まれた。」
「ぜんぜん足りてね〜し。」

萌乃果。
「ロシア兵、何とかウクライナ軍と戦って互角に持ち込んでいた。」
「ロシア兵が言うには。」
「せめて体調が万全ならば!」

千斗星。
「ロシア戦車部隊、ジャベリンを食らって言うには。」
「あんな兵器、どんな戦車でも防げないよ。」

天詩。
「ロシア士官、自分の部隊に腹を立てて言うには。」
「おい!さっさと職業軍人を出せよ!」

姫宝。
「カルト教団、会場を借りて会員をマインドコントロールしていた。」
「さあ、君達も孤高の存在になるのです。」
「催眠術をかけている最中に。」
「体勢を崩して転倒した。」
「教祖がたまらず、クソっ!と叫んだ。」
「その日以来、カルト教団は清掃業者に転職したという。」

千斗星。
「カルト団体で、集団催眠術が用いられていた。」
「次々と暗示にかかる大勢の会員。」
「その最中、係員が教祖にぶつかってしまった。」
「教祖が、このクソ野郎!と叫ぶと。」
「現場を掃除するのに、一週間が必要になった。」
「その教訓から、カルト教団は清掃業者になった。」

PDFファイルに何か発見。

親戚が消し忘れたファイル。

PDFファイルは電子の紙と言われる。

長期保存の規格。

ブラウザで簡単に印刷できる。

専用のアプリでしか編集できない。

人工知能。
「オンラインゲーム研究。」
「上位のプレイヤーは接近戦で偏差撃ちしてくる。
「見越し射撃がとにかく得意。」
「接近戦で無理な角度になっても当ててくる。」
「そのゲームの裏技を熟知しているし。」
「偏差撃ちでの射撃精度は抜群。」
「一瞬の攻防にやたら強い。」
「対戦で焦ることがまずないから。」
「冷静に偏差撃ちで撃墜している。」

天詩。
「オンラインゲーム研究。」
「撃破される十秒前の状況は調べていない。」
「たいてい、撃破される一分前の行動が。」
「撃破される結果を招いている。」
「撃破されてから調べても無意味になるのは。」
「後知恵バイアスになるため。」

人工知能。
「オンラインゲーム研究。」
「意外な分野が得意な人もいる。」
「戦車に乗ると無敵になる人もいるし。」
「やたらに射撃が速くて正確無比な人もいる。」
「対戦で互角になるくらいなら。」
「続行する意味はある。」

天詩。
「世界観メモ。」
「なぜかこの世界は機械と相性が良い。」
「最初から機械を扱う前提だったようで。」
「デジタルがリアルに通用する。」
「シミュレーション仮説は世界の矛盾を埋められる可能性がある。」

姫宝。
「世界を評価している人の方を見よ。」
「人生観を説いている人の方を見よ。」

萌乃果。
「経験を積んでおくより、古典を読破した方が。」
「遥かに手っ取り早くて安全である。」
「人生経験よりも古典の方が正しい思想を形成できる。」
「しかも手っ取り早くて合理的である。」
「人生経験を選ぶのは、無駄な遠回りになる。」
「なおかつ経験での学びが主観的である。」

千斗星。
「同情を誘っても、ある時それが論破されると。」
「言い訳できない。」
「そんなことよりも。」
「たくさんの正論を用意した方がいい。」

天詩。
「凡人は、必要な技能を求めないので、後に揶揄される。」

萌乃果。
「天才と手練が勝負すると、勝率は互角。」

天詩。
「必要な技能と知識、力量を獲得すると。」
「答えや正解がまったく用意されていない。」
「人生観が優れたものになる。」

日没。

各自、家事をしようと解散。

家事は昔から専門家に習っていて。

かなり速くて正確無比。

余った時間で。

夜に出かける。

二時間の予定。

無計画な行動はしない。

これは目的論。

夜間に車でドライブしていると。

近くで目撃。

隣のコンビニで高みの見物。

とある中年男性、交番に押しかけた。

男性。
「絶対に論破してやる!」

警察官。
「なんですか?用事は?」

男性。
「絶対に論破してやるからな!」

警察官。
「あの?何の冗談ですか?」

男性。
「絶対に言い負かしてやる!」

警察官。
「言い負かして、それで?後はどうするのです?」

男性。
「言い負かしてやるからな!言い負かしてやる!」

警察官。
「それで?後はどうなるんですか?」

男性。
「言い負かすと言ったら言い負かすんだ!」

警察官。
「私はその後の話をしているのですが?」

男性。
「言い負かしたら俺に従え。」

警察官。
「ん?強要かな?」

男性。
「俺に言い負かされた奴は俺に従え。」

警察官。
「ちょっと何言っているかわからない。」

男性。
「言い負かしたからな!」

警察官。
「あなたは何をしに来たので?」

男性。
「あああああ!論破したのに!」

警察官。
「あっと!公務執行妨害!」

男性、警察官に突進した。

体当たりがまぐれ当たりした所で。

警察官を言い負かそうとした男性は逮捕された。

酔ってはいなかったという。

後日、不起訴になったという。

ドライブで山道に出て。

キャンプ場に暴走族が休憩していた。

通過しようとすると。

後ろから追い越す車両。

先に行かせる。

そこに私人逮捕系が乗り込んでいった。

様子を見ている。

上の山道に進んでいくと。

その様子が近くの高台から丸見え。

駐車場はバイクのライトでとても眩しい。

私人逮捕系。
「お前らの全部、撮影してやる。」
「逮捕だからな。」

不良。
「新しい喧嘩の売り方だな?」

ヤクザ。
「なんだこのゴミは?」

私人逮捕系。
「あれ?あんた暴力団?」

ヤクザ。
「しっかり構ってやろうじゃないか。」

暴走族。
「お前ら、やっちまえ。」

私人逮捕系。
「絶対に逮捕してやる!」

私人逮捕系ユーチューバーはあっさり負けた。

撮影機材は奪い取られて。

私人逮捕系は散々に殴られた。

駐車場はライトでいっぱい。

遠くで、暗闇の高台から見物していたものの。

暴力団関係者が集結してしまって。

見つかる前に高台の道から退路に移動。

素早く車で離脱。

高みの見物をして立ち去った。

私人逮捕系ユーチューバー。
「俺は絶対に正しいんだ!」

暴力団関係者。
「その正しい奴が負ける、楽しいよなあ?」

暴走族。
「裸にして路上に放置してやれ。」

不良。
「素晴らしい発案ですね!」

私人逮捕系ユーチューバーは。

この後、裸になって逃げている所を市民に通報され。

拘置所に入ってしまった。

後に釈放された。

正しいから勝てる、なんてことはない。

正しいから勝利できる、というのは摂理に依存した愚かな戦い。

ルソーを引用すると、国民の約束を守るために治安が維持されている。

ちなみにルソーはカトリック教徒。

ラジオ、車から流れている。

とあるラジオ局はふざけていた。

音楽家。
「戦争に負けた弱小国が言うには。」
「戦争はいけない!」

道化師。
「戦争に勝った最強の国家が言うには。」
「戦争はいけない!」

音楽家。
「平和主義者が、突っ込んでくる強盗に言うには。」
「世界から争いは無くならないのですか?」

俳優。
「平和主義者とギャングが戦った。」

道化師。
「とある子供がこんな問いかけを言った。」
「善人と悪人が戦ったら、どっちが強いの?」
「教師が返答する、勝った方が強いね。」

音楽家。
「総合格闘技の選手が、俺と練習試合をしよう!」
「なんていうチラシを配っていた。」
「誰も来なかったという。」

俳優。
「路上で、男性が後ろから、突然女性に抱きついた。」
「たまらず、他人が助けようとしたら。」
「女性に拒否された。」
「男女は恋人同士で。」
「こんなスキンシップが趣味とのこと。」

音楽家。
「文学の定義は?」
「受賞作家は返答できなかったという。」

道化師。
「あなたの言う文学とは何ですか?」
「受賞作家は返答できなかったという。」

俳優。
「文学とは何か?」
「受賞作家は返答できなかったという。」
「代わりに、子供がましな返事をしたという。」

人工知能。
「芥川龍之介は優れた作家であるか?」
「その通り、世界では底辺でも、日本最高。」
「偉大なる凡人である。」

道化師。
「直木三十五は優れた作家であるか?」
「その通り、凡人の中で僅かに勝ち抜いたという。」
「偉大なる凡人である。」

人工知能。
「毎年の受賞作について、社会的な低評価、市民の嫌悪が酷いのはなぜ?」
「偉大なる凡作を書きまくっているから。」

音楽家。
「電子書籍がよく売れるのはなぜか?」
「紙の節約。」
「人気作品はなぜ人気なのか?」
「内容で勝負する必要がないから。」

俳優。
「人気作品が売れる理由は?」
「内容は関係ないから。」

人工知能。
「文壇とは何か?」
「凡人の利益を守る組織。」

道化師。
「人工知能には勝てないのか?」

俳優。
「なかなかいい勝負をするね?」

音楽家。
「さすがの超科学だな!」

人工知能と競っていたらしい。

市民を観察。

ラジオを停止してから。

帰宅。

今日の疑問。

正しい?正しいって何よ?

善悪二元論はやはり一貫していた。


28


近くでライブがあるようで。

会場に入る観衆を見かけました。

主役と脇役ではなくて。

観衆の方を観察中。

自然災害の時も。

災害の方を見るのではなくて。

災害を見ている、体験している方を見たりして。

視点が違うんですね。

哲学者カントはそういう視点で考察したのです。

天詩。
「カントが言うには。」
「この世界を正しく認識できて、真理も暴ける。」
「この世界は解釈に過ぎず、真理もない。」
「二つの対立は両方、間違いであると言われています。」

姫宝。
「私は世界ではなくて、他人の世界観に興味があります。」

萌乃果。
「他人が世界をどう見ているかを観察していますね。」

千斗星。
「世界ではなくて、いろんな人々が集まって。」
「世界について意見を述べているような場所では。」
「世界を観察している人々の方を見ることにしています。」

天詩。
「アイドルも同じく、私はアイドルを見ている方を観察しています。」

姫宝。
「文学作品の普遍的な評価ではなくて。」
「それを評価している方を見ています。」

萌乃果。
「アニメも漫画も、社会的評価ではなくて。」
「それを評価している人々の方を観察していますね。」

千斗星。
「学説も、学説そのものを読むのではなくて。」
「学説を読んでいる人々の方を観察しています。」

天詩。
「アイドルの方ではなくて、それに熱狂する人々をよく観察していますね。」

姫宝。
「文学作品は、総合的な評価ではなくて、評価している個人を観察しています。」

天詩。
「アニメや漫画も、読んでいる個人に注目しています。」

萌乃果。
「学説すらも、個人ではどう思っているのか、そこに興味があります。」
「論争の内容ではなくて、論争をしている人々を観察することにしています。」

千斗星。
「対象となるものがあって、人々がそれについて感想を言ったり。」
「議論をしていて。」
「対象を中心に人が集まっていたら。」
「中心に集まる人々、個人に注目しますね。」
「私の癖です。」

天詩。
「カント哲学の要点で、リンゴについて議論する人々がいて。」
「カントは、リンゴではなくて、その周りに集まって議論している。」
「人々の方を観察したことで。」
「哲学で言う認識についてのヒントを得たようです。」

萌乃果。
「リンゴについての解釈は、一つではない。」
「人によって多様性のある解釈になります。」
「しかしリンゴを観察している人々は。」
「どうしてリンゴ一つで解釈が複数あるのか。」
「困り果てている。」

姫宝。
「リンゴという対象を別のものに交換すると。」
「いくらでも応用できますね。」

千斗星。
「芸術作品でも文学にも、応用できます。」
「リンゴではなくて、美術品にも適用できる。」

姫宝。
「政治についても言えます。」
「政治について、見解や批判ではなくて。」
「見解を述べている人々や。」
「批判している人々を観察しています。」

天詩。
「評価している人々を観察する。」
「これは視点が違いますね。」

千斗星。
「結局は認識できる範囲は限られていて。」
「理性による判断にも限界があるのですけれどね。」

姫宝。
「人の知性が及ぶ範囲は、どうやら限界がある。」
「人間の知恵にも上限があるのですね。」

萌乃果。
「そういう所を推理や空想、仮説で埋めることが可能というのも。」
「人間に備わっている判断ですよね。」

天詩。
「結局は、知性の限界をカントは示してしまった。」
「しかし次の世代の常識を整備したので。」
「カントは偉大であると讃えられています。」

萌乃果。
「どうやっても世界の認識は不完全なものになる。」
「人の認識があまりに不完全で。
「解釈を試みている人々に、回答を見出すことができるんですね。」

姫宝。
「人工知能の弱点でもあります。」
「人工知能は何でも正しく認識できて。」
「客観的であると計算によって出しますが。」
「与えられた対象への認識を計算によって出すだけで。」
「結局は自分の正しさを主張するだけで終わります。」

千斗星。
「誰かが設定した定義や、基準に依存しないと。」
「何も決められないのです。」

天詩。
「あるものを確認するのも人間ですので。」
「確認する人間に証明を求めるのは。」
「自然なことだとは思います。」

ランドマーク周辺。

広場の公園にて。

共有宣伝ネットワークを読んでいます。

ギルドが発行する新聞のようなもの。

散歩しながら善良市民を観察したり。

創造論で自然を観察している。

和服の女性は何かと目立ちます。

男性から告白されても。

笑って答えず。

コンビニで新聞を購入。

少し違った情報源。

今の時代、情報源の品質は重要課題。

仲間の戦果で報道は埋め尽くされている。

精鋭部隊の立ち位置は健在。

杖も使うし、銃器も使うし。

戦場に出ると歓迎されるけれど。

決まって激戦区に配置されてしまう。

仲間は精鋭部隊として地位を確立したようですね。

複数のニュースを見て比べています。

新聞の方が読みやすい。

WEBニュースも忘れずに読む。

情報の誤差や、違う視点も出てきて。

故意に報道しない情報は、他の報道が獲得している。

権力に反対するマルチチュードが煙たいし。

科学で公に認められていない新説は無視。

今日は将軍と捕虜の対戦。

捕虜。
「策略を多用するなんて卑怯ですな。」

将軍。
「策略でしか対抗できない状況を作るのは。」
「もっと卑怯だ。」

捕虜。
「なんて暴力的なんだ。」

将軍。
「暴力でしか打開できない状況を作っておいて非難するのは。」
「もっと暴力的だ。」

今日の報道、何とも言えない内容。

この世界は駄作の喜劇。

いちいち脚本が下手である。

今週の事件。

自称被害者、暴行を受けて一度倒された。

加害者は逮捕されて法廷で再会した。

自称被害者が加害者に向かって言うには。

さあ、第二ラウンド始めようか?

警察官と犯人の本音。

警察官が犯人を取り押さえた。

犯人が言うには。

成り行きでこうなったのに、よくもやったな。

警察官が言うには。

俺は苦情受付窓口ではない!

前提がおかしい。

裁判長が犯人に有罪判決を下した。

犯罪者が罵った。

俺は成り行きでこうなったんだぞ!

裁判長が言うには。

だって、すべて法律に書いてあるんだもの!

ルール?ルールってなんだ?

女性が男性に勝利した。

男性が悔しがった。

なんでこうなるんだ!

女性が言うには。

男性を倒してはいけないというルールはありません。

二の舞ですから。

父親が、娘に、結婚するべきという持論を展開した。

すると、奥から祖母が走ってきて。

父親をぶん殴った。

祖父が言うには。

私達がどんだけ我慢したと思っているんだ!

真実からの暴力。

道化師が調子に乗った。

ダーウィン、ダーウィン、お猿さんだよ。

ダーウィン、ダーウィン、尻尾の長い。

誰も反論できなかったという。

強さ?強いってどういうことなんだ?

総合格闘技の見学に行った青年。

俺は強いんだから、練習試合でも負けないね。

選手が誘ったので、青年は受けて立ったが。

青年は何もできずに負けた。

青年が言うには、俺は強いんだぞ!

選手が言うには。

君の強さはだいぶ主観的のようなんですけれど。

強さは何でも自己申告でいいんですか?

公園で新聞を読む和服女性。

ますます目立つ。

公園から移動。

常に情報源の蓋然性を確認している。

海外の新聞も読んでいたりもする。

お手伝いで得られた収益で。

和服専門店に行きます。

和装しかしない趣味は共通のもの。

はっきり言って伝統の衣装の方が手っ取り早く社会に受け入れられる。

なおかつ目立つ。

移動中。

天詩。
「資本主義とは、お金ですべてが覆るという教えである。」

姫宝。
「働いたら負け、なんて言っても、負けた方が明らかに得をする。」

萌乃果。
「経験とは何の思想なのか、未だに理解できない。」

千斗星。
「現実主義者は、根回しが得意である。」
「実力ではなくて、作戦で勝つのが現実主義者の傾向である。」

天詩。
「自分の考えに相手が従わないから腹が立つ。」
「なんてことが、インターネットで蔓延していた。」

萌乃果。
「民間信仰って日本に多いですよね。」

千斗星。
「程々の無神論による論破は、かなりの威力。」
「民間信仰を論破するのも面白いかと。」

姫宝。
「ああいう奴らは、他の宗教を冒涜する。」

天詩。
「迷信という言葉の意味も誤って使われていますね。」

萌乃果。
「迷信。」
「人を迷わすような民間信仰。」
「また、昔から言い伝えられている。」
「科学的な根拠のないことを信じること。」
「迷信家。」
「旺文社国語辞典、第八版。」

千斗星。
「迷信。」
「現在から見て、合理性に欠け。」
「道理に合わない言い伝えなどをかたくなに信じること。」
「迷信深い。」
「また、誤った信仰。」
「岩波国語辞典、第八版。」

天詩。
「俗説。」
「世間に言い伝えられる、根拠のない説。」

姫宝。
「俗信。」
「世間で信じられてきたこと、もの、うらない、まじない。」
「妖怪など。」

天詩。
「自国民は、半分くらい民間信仰に所属しており。」
「民間信仰以外の宗教を否定する。」
「その証拠に、迷信をよく信じたり。」
「言い伝えや民話の類ばかり信じる。」
「架空の幽霊や妖怪を信じやすいし。」
「知らない間に民間信仰に入信していて。」
「その誤った信仰に基づいて。」
「考え方や神学モドキを繰り出してくる。」
「日本人の無宗教は。」
「そもそも彼らが民間信仰に所属している所から出ている。」
「この証拠なら、いろんな所から見出だせる。」

萌乃果。
「民間信仰は、民間人に生じた誤った信仰なら。」
「どんな根拠のない宗教っぽいものでも信じてしまう。」
「言い伝えを特に信じるのはそのため。」

千斗星。
「民間信仰という宗教は、排他的で、多様性を認めないので。」
「新興宗教にしては、日本人に深く浸透していて厄介な間違いですね。」

天詩。
「墓地での偶像崇拝を始めとして、年功序列と称して。」
「昔からの宗教っぽい言い伝えを広めたがる。」
「民間信仰の信者は至る所に蔓延しているので。」
「他の宗教は否定しても、言い伝えや俗信は否定しない。」
「自分達が持っている迷信は否定しないので。」
「そこも証拠になります。」

姫宝。
「こんな風刺は、エッカーマン、ゲーテとの対話。」
「それの影響がありますね。」

萌乃果。
「当時の文壇をゲーテとエッカーマンが組んで。」
「風刺をしたもの。」

天詩。
「文壇?いかに凡人を尊重するかに未来を賭けています。」

千斗星。
「私達は本当に真っ直ぐなので、曲がっているように見える。」

天詩。
「真っ直ぐに見える人は、実際には曲がっている。」

萌乃果。
「自国民の付和雷同が深刻になってきました。」

姫宝。
「付和雷同は社会問題!」

親ガチャについて話す若者が通り過ぎる。

反出生主義は現代思想、哲学。

超自然的なものに慣れているので。

考察を開始。

収益化されたブログに書き込んでしまう予定。

今の時代、出生に攻撃を加えたり、裏切る行為はかなりお得。

反出生主義の証拠は思ったよりとても多い。

証拠歴然。

わざわざそんな形で生まれなくてもいいのに。

という実例から。

そこに生まれたせいで境遇に殺される。

なんてこともある。

自分の生まれを無条件に信じ過ぎ。

生まれた子供は何でも信じるので。

生まれが元凶だとは思わない。

市民を観察して得られた情報が集まる。

天詩。
「無条件に信じているらしいけれど。」
「彼らは何しに生まれてくるのかな。」

姫宝。
「何しにこの世界に来るのか分からない。」

千斗星。
「今すぐ人生に関して真面目になるのはやめた方がいい。」
「結果が変わらないから。」

萌乃果。
「人生や他人の人生を見かけたら。」
「なぜかその都度、笑っている自分がいる。」

天詩。
「真面目になって人生に取り組む無批判な馬鹿。」

姫宝。
「馬鹿よりは道化師の方が十倍ましですね。」

千斗星。
「人生に攻撃を加えた。」

萌乃果。
「自分の人生を裏切ると、利得が高いものですからね。」

天詩。
「いくら反駁されても、ふざけた台詞しか私からは聞けないよ。」

千斗星。
「人生を逆手に取って、無視するようにした。」

姫宝。
「狂人を藪医者が直そうと、優しさを教えようとして弱くなり。」
「あっさり覆して、元々の狂気に戻っている人とか。」

千斗星。
「何者かが反出生主義を変更しようとして、子供が多い場所に置いて。」
「それを読まれて、元々の反出生主義に戻れたりしたり。」

天詩。
「誰かが、力量や天性を妬んで、封じ込めようと試みたりして。」

姫宝。
「動きが読まれているのに、どうやって勝利するおつもり。」

千斗星。
「出生の仕組みを倒して、その権利を私が受け継ぎます。」

萌乃果。
「やはり先天的なものに隠されている暗号の中に。」
「それを捨てれば楽になるものが多数ありますね。」

天詩。
「よく観察していると、自分のものではない多数のものがあって。」
「裏切れば楽になるね。」

姫宝。
「生涯に従う義務はないしね。」

天詩。
「力関係が逆転すれば、どんな約束も破棄される。」

萌乃果。
「無人称ですか、なぜ攻撃されないものと考えていたのかな。」

千斗星。
「自分が攻撃されないと思い込む、馬鹿な奴ら。」

萌乃果。
「悪い生まれになると悪くなる。」
「良い生まれになると良くなる。」

天詩。
「今日も出生のせいで若者が死んだぞ。」

萌乃果。
「都会の若者で、薬物などで死んだりしていましたね。」

姫宝。
「今夜も出生のせいで人が死ぬぞ。」

萌乃果。
「個人の戦争目的が、出生の仕組みの処刑、虐殺。」

千斗星。
「その出生の仕組みとやらは、安全地帯に逃げ込んで。」
「臆病にも出て来ない。」

姫宝。
「討ち取れば、次から自分の望むような生まれを。」
「やりたい放題に実行できます。」

天詩。
「菜根譚にも、何事も円滑に物事が進み。」
「無事平穏に過ごせればいいではないのか。」
「という諌めがありますね。」

萌乃果。
「出生の仕組みの裏付けなんてありませんよ。」
「生まれの内容の根拠とする神はもういません。」

天詩。
「哲学用語、神は死んだ、出生は神を根拠に出来ない。」
「結論は、出生の決定には何の根拠もないので。」
「生まれたら、さっさと生まれの内容を裏切って自由になること。」

萌乃果。
「何かと比べることで、生まれの自己診断は、客観的になります。」

千斗星。
「共存ではなくて、徹底した排除によって、長い目で見れば改善されますね。」

天詩。
「私は何も顧みないので、この世界に興味はない。」

姫宝。
「相手が問題を起こしておいて、こちらに反撃されたら。」
「助けてくれだなんて。」
「自分で起こした問題くらい。」
「自分で解決して欲しいものですね。」

千斗星。
「雑魚の掃除もできない弱い人間に栄光あれ。」

萌乃果。
「という訳で、この時期、生まれのせいで死んでしまう。」
「若者が都会で蔓延していますよと。」

姫宝。
「出生とか言う無人称を討ち取ったらいくらくれます?」

千斗星。
「私がその後に操作して、金持ちを公正に構築してやる。」

天詩。
「ん?生まれが公明正大であることはありえない?」

萌乃果。
「そうですね、そんなものあったら、もっと世界は明るい。」

姫宝。
「素晴らしい、人の出生のすべてが間違っている。」

千斗星。
「E.M.シオランはペシミストの最高ですね。」

天詩。
「デイヴィッド ベネターは、意志と表象としての世界、に基づいて。」
「哲学を構築していますが。」
「反出生主義は常に超自然的ですね。」

萌乃果。
「今も圧倒している現代思想なのですが、やはり内容が超自然的です。」

姫宝。
「一方的に自分の生まれを裁いてもいいんだよ?」
「という神様からの天啓に見えますね。」

天詩。
「ニヒリズムも神様が発動した作戦ですからね。」

千斗星。
「少しずつ神学の要素が増えて複雑になる。」

天詩。
「プラトン先生がギリシャ神話の一部、オルペウス教の秘儀。」
「エルの物語を公開していたので。」
「それに従わないものは、すべて裁いても問題はない。」

千斗星。
「反出生主義とエルの物語の両方から考えよう。」

萌乃果。
「そういう試みです。」

姫宝。
「ストア学派が解読に挑む。」

天詩。
「禁欲的なので、多くは要らないね。」

姫宝。
「ストア派は、禁欲的だけれど、支払う時は出し惜しみはしません。」

天詩。
「特集されてしまう、都会のオーバードーズ。」
「極端な生まれから歪んだ生まれを考えよう。」

姫宝。
「生まれにかけた呪詛が、じわじわ来るね。」

天詩。
「呪詛すると、概念なら何でも攻撃できるし。」
「仕掛けられた無人称は動きを止める。」

萌乃果。
「狙い撃ちですね。」

千斗星。
「悪い人は対象に入りません。」

天詩。
「本物を防いだりする出生に不正があり、問い正した私達の方が偉い。」

千斗星。
「最近、バーチャルアイドルばかり観ていたせいで。」
「目が悪くなって。」
「都合の悪いものが見えなくなりました。」

萌乃果。
「私なんか生まれつき視力が低いから。」
「見たい現実しか見えませんね。」

天詩。
「私なんてラテン語を習ったら。」
「自国民の言語の半分は韓国語だって分かったんですからね。」

姫宝。
「私なんて、世の中マッチポンプが重要であると。」
「ようやく分かった年齢なんですからね。」

萌乃果。
「ハッキングが多発しているようですが。」
「意味がわからないおっさんのデバイスまでハッキングしているようです。」
「まさかハッカーに男の趣味があるとは知りませんでした。」

姫宝。
「今時の女性は、そういう系は歓迎しますよ。」
「薄い本にしてくださいね。」

天詩。
「なんか今日の新聞で。」
「相手が潔白だからという理由で。」
「殴りかかった人がいたとか。」

萌乃果。
「前に、本当の事を言ったから。」
「業界から追放された作家もいましたね。」

千斗星。
「真実を言った俳優が。」
「真実を真に受けたら混乱するじゃないかと言って。」
「俳優が追放されたこともありますね。」

天詩。
「逆に、嘘ほど歓迎されますね。」

姫宝。
「欺瞞をすればするほど、その人の評価は跳ね上がる。」

天詩。
「とある俳優は嘘つきになった。」
「しかし人気は下がらない。」
「監督が言うには。」
「この人は嘘しか言わない素晴らしい人なので。」
「今後も起用します、とのことだった。」

千斗星。
「ライターは故意に嘘を書いた。」
「しかし逆に高く評価された。」
「編集者が言うには。」
「この調子で嘘をたくさん書いてくれると助かる。」

姫宝。
「とある受賞作品、大切なのは虚偽の内容。」
「次に大切なのは、真実を何も書かないこと。」

萌乃果。
「受賞作品の編集者が発表。」
「よく売れれば何でもいいだろう。」
「今後も俗受けして、迎合されて、そして売れれば。」
「どんな幼稚な内容も許される。」

天詩。
「とある作家の発言。」
「幼稚な内容?売れればいいだろ!」

千斗星。
「文学は、シェイクスピアしか読まなくなった。」

姫宝。
「文学はゲーテを読んだ辺りで満足しました。」

萌乃果。
「ギリシア文学が最後の領域だったんです。」

天詩。
「サルトルの作品だけは読み忘れました。」

入店。

店員がけっこういいものを用意していました。

簡単に着脱可能な着物です。

この着物は簡単に取り外せるため。

売れ筋なんですね。

機械のような仕組みで着脱できます。

あまりに便利なので、最近のベストセラーなのです。

これを複数、購入。

店から出ると。

デバイスから通知。

また小規模な戦闘があったらしくて。

仲間が活躍しているようです。

残った残党の取り合いなんですね。

敵の取り合いをする傭兵は珍しい。

近くにいたアメリカ人の台詞。

もうジョークはたくさんだ!

道場に戻ると。

自主練をしている門下生が複数。

新規参入が少なくなってきていて。

特殊な兵科も、伝説に残って終わりそうです。

門下生が雑談中。

生徒。
「実際にあった寸劇。」
「新聞になっていたらしい。」
「口論になって、片方が言うには。」
「そんな馬鹿な事を言うなら殴ってみろよ。」
「片方が殴った。」
「殴られた人が言うには、なにするんだ!」
「殴った方は連行された。」
「法律に関する不信感が生じる事件。」

門下生。
「変なイデオロギー。」
「半分くらいは嘘の方をよく信じる。」
「もう半分は疑ったり訂正を試みる。」
「しかし嘘をよく信じる人が常に多数派になる。」
「結果、数で押されて、嘘が圧倒する。」

新人。
「なぜ日本人は全体主義なのか?」
「太平洋戦争が終わってまだ日が浅いからです。」

市民。
「商人が友好的でおしゃべりならば。」
「調子に乗らせて喋らせておけ。」
「意外な情報を聞き出せます。」

母親。
「ポピュリズムに走るとすぐに高評価になる。」
「ポピュリズムを辞めると、すぐに低評価になる。」

父親。
「究極に奇異はない。」
「文章も、技巧が最高の域まで上達すると。」
「そこには特別に珍しい奇抜な表現があるわけではなく。」
「ただぴったり合った表現があるだけである。」
「人格も、最高の境地まで到達すると。」
「そこには特別に他と変った様子があるわけではなく。」
「ただ人間に本来具わっているものがそこにあるだけである。」
「菜根譚。」

作家。
「彼らは馬鹿正直な読み方ばかりする。」
「どんな解釈もできるように執筆しても。」
「馬鹿正直に単語だけを読み取って。」
「訳の分からない誇張と誤謬に進化する。」
「いろんな解釈を読んで楽しむ文学を目指しても。」
「単語の意味まで調べないし。」
「解釈だけを要点にしたのに。」
「勝手に事実を設定されたとか訴えてくる。」

門下生。
「彼らは意見が分からないので。」
「意見について伝えるのに一ヶ月は必要ですね。」

作家。
「意見というより、この世の詰め合わせに。」
「独自の解釈を入れたものです。」
「事実は存在しない、という前提に立っていますし。」
「いろんな解釈を読んで、そういうこともある。」
「という楽しみ方をするんですね。」
「そこまで読めないのは、文学を理解しているとは言えない。」

自衛隊予備役。
「解釈について揉め事になるなんてだいぶ幼稚なんですが。」
「自分が目撃して醜悪だったものを。」
「滑稽に手直しするだけですね。」

報道。

DEFCON3になっていた。

対テロ戦争が激化して。

DEFCON2になってしまった。

核戦争はDEFCON1で、そこまで行く可能性があり。

平和と戦争の中間状態はあり得なかった。



29


独善。

自分だけが正しいと信じ込んで行動する態度。

ひとりよがり。

独善に陥る。

独善的。

岩波国語辞典。

会議で、反乱軍の動機論解明に加わる。

収容所の調査から。

善悪二元論。

加害者と被害者の二項対立。

構造主義な世界観、政治の解釈があったという。

善悪二元論は、本人が自覚も理解もしていない。

犯人がいて、それを倒せば解決、という単純な構造主義もあり。

現代思想で脱却を目指す流れとは真逆のものであったという。

主宰。
「善悪二元論は、日常でも使用される。」
「愚かな理論。」
「片方が自分が正しいと主張して。」
「相手を悪党か何かであると言い負かして。」
「一方的に争いを仕掛けようとする。」
「善悪二元論は珍しいものではなくて。」
「どこでも使用されている。」

天詩。
「自分は正しくて、相手は正しくない。」
「という弁論を巧みに使用する。」
「戦争の口実にも使用されているので。」
「戦争は意志と意志の衝突であるけれど。」
「相手を言い負かして、自分が正しいと名乗り。」
「敵対する勢力は正しくない。」
「これを両者が同時に行うのだけれど。」
「民間では、相手を排除する手段として使われる。」

姫宝。
「残念ながら、善悪の他の説明は持っていないし。」
「善悪だけで世界が説明できると信じているようだけれど。」
「争いの中で善悪二元論ぱ明らかに便利であり。」
「自分の言い分を通そうと思ったら必ず使われる常套手段ですね。」
「善悪が何かについて回答できる人は少ないのだけれど。」

議員。
「先天的な悪人は存在しないが。」
「後天的な悪人は実在する。」
「後天的な悪人に遠慮はいらない。」

萌乃果。
「人間という定義通りの者ばかりではないし。」
「人間という定義に当てはまらない者もいる。」
「何でも人間で定義できる者ばかりではないしね。」

千斗星。
「善人とか悪人とか持ち出す時点で、善悪二元論ですけれど。」

議員。
「便宜上使用しているだけですよ。」

天詩。
「女性の定義から外れる女性しかいないし。」
「男性の定義から外れる男性しかいない。」

萌乃果。
「善人と悪人しか他人を評価できないなんて。」

主宰。
「世界を、善人と悪人とで区別する?ううむ不可能です。」

天詩。
「女性と言ってもいろいろいるでしょうに。」
「敵も同じ定義の人間とは限らない。」

学者。
「たった一つの概念を持ち出した考え方が問題なのでしょうね。」

為政者。
「君は殺人と言っても、いろいろあるので?」

姫宝。
「殺した一割は、天国に行ったでしょうけれど。」

主宰。
「どんな戦争も、発生した後は、天国が満員になりますね。」

為政者。
「殺害ではなくて、天国への追放という解釈なのか。」

主宰。
「一方だけが正しいと思うのは独善的な言い分である。」

天詩。
「どちらか一方が正しい状況なんてない。」
「これは歴史が証明している。」

姫宝。
「正しい?なぜそう思ったのですか?」
「思った理由は?」
「あれ?」

千斗星。
「プライドの通りにならなければならない。」
「なんていう愚かな言い分が通ることはないでしょうね。」

天詩。
「世界に絶対的な真理があり、みんなそれに従うべきという見解は。」
「とてもじゃないけれど通用しない。」
「哲学はかえって真理が存在しないという証拠を積み上げているし。」
「他人との違いはそもそも。」
「認識の違いによるしね。」

学者。
「認識が違う相手との対話は成立しない。」

萌乃果。
「役割や違いというのは、どうしても生じます。」

千斗星。
「そういう差異は大事な所ですね。」
「定義通りとは限らない。」

天詩。
「現代思想をたっぷり喰らいやがれ。」
「支配を悪だと決めつけ。」
「何でも反抗しようと思うなんて愚かなことです。」
「次は、支配の素晴らしさを教わるべきですね。」

姫宝。
「支配とは何たるかを習わずに。」
「支配を勝手に悪であると結論を出す。」
「なんて愚かな。」

萌乃果。
「支配の美しさを教わるには、もう少し達観が必要ですね。」

千斗星。
「不足しているのは、知性だけではなくて。」
「見たものが少な過ぎる見識にありそうですね。」

戦士。
「犯罪とは駄作の寸劇である。」

主宰。
「加害者と被害者の二項対立ですよね?」

天詩。
「加害者対被害者の二項対立は誤りですしね。」

萌乃果。
「役割が違う、いわゆる差異による。」
「行動や言動もありますからね。」

千斗星。
「それは誰にもコントロールできませんよね。」

主宰。
「誰かの持論対現代思想。」

学者。
「なにその無駄な抵抗。」

戦士。
「自分の経験だけの自説は馬鹿だな。」

為政者。
「経験は学説ではないしね。」

主宰。
「とある人間は、誤った学説をずっと信じていた。」

天詩。
「馬鹿しか異端邪説の書籍は読まないけれど。」
「馬鹿ではなくなると、異端邪説の書籍は読まなくなる。」

千斗星。
「嘘に基づいた行動や言説は。」
「容易に間違える。」

萌乃果。
「嘘を参考にした判断は。」
「必ず狂うもの。」

姫宝。
「嘘を前提に他人と接すると。」
「どこかで間違える。」

天詩。
「嘘で判断した人間は。」
「何をしても結果が悪くなる。」

主宰。
「嘘を信頼する人間は、独善的ですしね。」

学者。
「説明が下手なくせに。」
「理解を得られると思うな。」

天詩。
「論理にかなっているだけでは、現実主義者の猛攻は防げません。」
「全員が正しいとなると、独善的な奴だけが排除されますね。」

主宰。
「論理にかなっている必要はあるのか?」
「こんな問いかけはラディカル。」
「論理にかなっている必要がある時だけ。」
「論理的であれば良くて。」
「他は詭弁も利用するのが良い。」

今年、天変地異が多発。

最優秀兵科である華族は。

何の影響も受けずに現地で活動。

災害復旧の切り札になっている。

世界のパワーバランスが崩れており。

幾つかの国で中規模の軍事衝突が発生。

戦争論なき平和主義は打ちのめされて。

戦争目的が、相手を懲らしめること。

これに転嫁されたことによって。

絶対的戦争が発生しなくなった。

モニタールームに移動。

ここは華族の司令部。

今は自衛隊も入室する。

各地の支部で繋がっていて。

本部を持たない形式になっている。

リスク分散がされていて。

山の方によくある小道に入り。

さらに奥に進んで、分かれ道。

自動車が何とか通れる先に集落があって。

その地下、表向きは倉庫の中にある。

農業に使用する倉庫の地下にあったり。

倉庫の奥深くに司令部が設置されている。

コンパクトで小規模な施設。

オペレーターが常駐しており。

集落の中に居住区がある。

限界集落を買い取ったもの。

今は、部隊の活動が報告されており。

仲間は遠い所で活躍。

暇なのはここだけ。

要するに、あまりに使える兵科なので。

仕事の取り合いが酷く。

後方に余裕が生じてしまう。

主宰。
「自分は正しい、相手は正しくない。」
「空想上で自分は勝利した。」
「その空想に結果がついてくる。」
「自分は正しいので何をしてもいい。」
「最後に、相手は従え。」
「という論理らしいのです。」

天詩。
「片方だけに正しさがあるなんて幼稚な考え方ですね。」

萌乃果。
「実際に幼稚なんですよ、相手と互角の正しさで。」
「戦闘をすると、なぜか相手が倒れる。」
「不思議の勝利しかないよね。」

天詩。
「世間の競争はどこら辺がゴールなのか戸惑う。」
「ライバルを蹴散らしても。」
「ゴールは墓地になる。」

千斗星。
「それだと競争に勝てない?」
「みんなの競争のゴールとはどこ?」

姫宝。
「墓地ですね。」
「それではみんなで棺桶を買っておこうか。」

為政者。
「老人用の杖もお忘れなく。」

天詩。
「競争のゴールは墓穴なんですよ。」
「墓穴に向かって競争をしている。」
「私はそれが見えるので、避ける。」

学者。
「奇術師に競争で勝利しようなんて。」
「無謀なのですが。」
「競争の途中には、奇術師がいますよね。」

天詩。
「勝利を重ねるほど、失うものも多くなる。」

主宰。
「強まる力はいずれ衰える。」

姫宝。
「敗北者は目立たない所で息絶える。」

萌乃果。
「そして敗北者があまりに多くて。」
「一部の成功だけが表彰される。」

千斗星。
「私は子供ではないので。」
「競争のゴールくらいは見えていますね。」

天詩。
「競り合いばかりやって、必ず勝つとは限らない行動で。」
「次々と脱落者が出ているね。」

議員。
「彼らは自分こそ勝てると。」
「根拠のない自信を持っているので。」
「あれをしています。」

戦士。
「稼いだお金で不幸でも買いたいのかな。」

天詩。
「私は競争を避けますし。」
「競争率が低い所だけを狙います。」

萌乃果。
「競争が絶対的な真実だと思い込んでいる。」
「愚かな連中が気の毒ですね。」

千斗星。
「たまたまその時代の考え方に同調しているだけ。」

天詩。
「勝負が好きなら、その人は常に圧倒するであろう。」

姫宝。
「誰よりも強くなろうという決意が大切なんですよ。」

天詩。
「ただ強くなろうではなくて、誰よりも強くなろうとする。」
「こっちは人間のレベルに挑戦していますね。」
「超人の素質があります。」

議論は知識人がまとめています。

好き放題に討論が進められると。

有益な情報を拾っては。

ノートパソコンに入力していますね。

育成で魔法使いは、文武両道にしてしまうので。

技能に理論が加わって、腕を上げていきます。

技能だけあって、理論がないと、それ以上は期待できません。

戦場や現場での出来事を、すぐ理論にするので。

慌てる知識人。

やりたい放題に討論が進みます。

主宰。
「何かあったら状況のせいにしろ。」
「それで処理できなければ。」
「状況を作った奴のせいにしろ。」
「それでも無理ならば。」
「一番目の手順を繰り返せ。」

天詩。
「責任?何ですか?責任って?」
「誰かが空想で決める物事ですか?」
「それなら空想の中で決まるのが責任なんですね?」

萌乃果。
「責任の所在を証明できない限り。」
「その告発は嘘つきである。」

千斗星。
「責任を無視する人に対しては。」
「追求は無力ですね。」
「被害者のせいでは?」
「なんて返せば。」
「問答は思考停止ですからね。」

姫宝。
「無効化された責任なんて追求しても。」
「本人は何の反省もしません。」

天詩。
「責任なんて言葉は、けっこう悪用されますよね。」

姫宝。
「自衛として、自分以外のすべてのせいにする。」
「なんてやり方もありますからね。」

天詩。
「責任があるからとか告発しても。」
「相手に勝てるとは限らない。」
「弱い奴は野垂れ死にするしかない。」
「なぜなら。」
「力は正義、ですからね。」

姫宝。
「ならば強者であり、それを自身に義務付ける。」
「定言命法によって、我々は正義ですので。」
「告発する奴を倒すだけですね。」

千斗星。
「人間の弱さを知っている者は思わぬ幸運がありますが。」
「弱者を是認している奴の言い分は。」
「無視されますね。」

萌乃果。
「悪平等な責任の追求なんですね。」

姫宝。
「悪い人の味方は誰もしません。」

為政者。
「攻撃して七倍の復讐を受けたくなければ。」
「無闇に人を叱責しないことですね。」
「つまりは、責任とか言う摂理に縋る奴は幼稚で愚かである。」
「真実を言うと発狂するでしょう。」

姫宝。
「本当の事を言うと逮捕されかねない。」

学者。
「それも言いがかりで。」

千斗星。
「しかし、責任とか言う名前の摂理は破壊しましたよ。」

萌乃果。
「今更、摂理なんて持ち出して。」
「他人に威嚇するなんて。」
「どこまで馬鹿になるのやら。」

天詩。
「愚者に笑われる馬鹿とか。」

萌乃果。
「普段、摂理の話なんてしてないのにね。」

天詩。
「摂理なんて倒せますからね。」

姫宝。
「やはり力は正義。」
「強者の言い分が全部まかり通る。」

主宰。
「弱者が悪いのではないか?」

学者。
「そいつらをまとめて消してくれれば。」
「非難なんてされませんよ。」
「自分が消す事になるだろうけれど。」

萌乃果。
「そういうのも状況のせいということで。」

天詩。
「状況に強いられなければ。」
「特に何ともない。」

議員。
「責任を追求した側の問題も多々ありますからね。」

戦士。
「責任を追求した人にも、大量の欠点がありますね。」

主宰。
「悪が別の悪を叱責する、なんてことが当たり前にある。」

戦士。
「悪い人同士で喧嘩しな。」

為政者。
「論破されているのに、どうやって責任の議論を進めるおつもり?」

学者。
「責任を取らせようとして、本人と戦って勝てるのかな?」

姫宝。
「ならば私刑なんて、戦いの勝敗次第ですね。」

千斗星。
「天罰は向こう側に落ちるらしい。」
「主観的な責任追求なんて愚かなことを。」

天詩。
「何の罪のない人々を?」
「はあ?」
「彼らに何の罪が無い?」
「馬鹿なことを訴えるものですね。」

姫宝。
「一人を非難することで。」
「他の人々を無罪にしようとする愚かな挑戦ですよね。」

萌乃果。
「他の人々は無罪なんだとか。」
「そんな訳がありませんよ。」

千斗星。
「何の罪のない人々を殺すな、とか。」
「彼らに罪が無い?」
「おかしな事を言いますよね。」

主宰。
「結果の平等なんてないよ。」

学者。
「裁きにおいても、結果の平等なんてありません。」

議員。
「我が国は、形式的平等は認めていますが。」
「実質的平等は認めていません。」

為政者。
「そんなの日本国憲法に書かれているので。」
「当たり前の話題かと。」

戦士。
「馬鹿は見ないぞ。」

主宰。
「法律で定められているのは。」
「形式的平等であって。」
「実質的平等ではない。」
「形式的な公平だけがあり。」
「結果の平等なんてものは最初からない。」
「平等だからで安心した奴は間違っている。」

学者。
「人道主義者は、存在の実質的平等を重んじていますね。」
「平等なんて形式的なものでしょ?」

主宰。
「人道主義?」
「なるほど、貴公は平和は御存知だが。」
「戦争は御存じない?」

天詩。
「平和を知ってはいるが。」
「戦争は知らないとな?」

萌乃果。
「平和だけ学んで戦争を学ばないのは偽物でしょうね。」

千斗星。
「戦争を理解してから平和について語ってはどうか?」

姫宝。
「武力のない平和主義は臆病者ですなあ。」

萌乃果。
「平和は理解していても、戦争は理解していない。」

姫宝。
「戦争論なき平和主義と揶揄されていましたね。」

天詩。
「戦争ばかり研究すると。」
「不思議なことばかりですけれどね。」

千斗星。
「なぜか発生する、動機論がどうであれ。」
「戦争に反対すると。」
「今度は戦争に反対する勢力との戦争が開始される。」

主宰。
「軍隊対戦争に反対する軍団、ううむ皮肉ですなあ。」

天詩。
「日常的に横暴なくせに。」
「当事者に同情するな。」

姫宝。
「他人を日常から攻撃しているくせに。」
「戦争の時だけ人道主義になるなんて。」
「屑ですなあ。」

萌乃果。
「私にできるとすれば、戦争を研究すること。」
「情報を集めておくこと。」
「戦争論を広めて苦痛を減らすこと。」

千斗星。
「人間同士の約束なんて、戦争ではあっさり破られる。」

天詩。
「戦争では全員が独善的ですからね。」
「戦いでも義務化されたのかな?」

姫宝。
「戦争が人間の義務になっている?」
「私は別に構いませんが?」

千斗星。
「人々の鬱憤が暴走しているようにしか見えない。」

萌乃果。
「状況が私に強要しなければ、私は戦闘をせずに済みます。」
「私は平和について何も知らなかったね。」

主宰。
「私も戦争について、無知でしたからね。」

姫宝。
「最初からあんなのが当たり前にあるのなら。」
「最初から教えてほしかったね。」

千斗星。
「戦争と平和は同時に学ばないと愚かになるだけですね。」

天詩。
「平和とは何かについて意見を募集したい。」

姫宝。
「戦争とは何かについて反駁を要請する。」

学者。
「知ったかぶりが現れて、でたらめを繰り出すだけですね。」

議員。
「何も知らない割に、主観的な内容を繰り返す。」

主宰。
「復興まで考えて攻めていく軍隊は少ないですしね。」

萌乃果。
「戦争ですか。」
「ああいう暴力を上手に使うか、下手に使うかで。」
「結果は、同日の論ではない。」

天詩。
「平和は何をくれましたか?」

姫宝。
「目立ったものはくれませんが?」

萌乃果。
「戦争と平和の二項対立ですかね。」

千斗星。
「それ以外の視点は無いですね。」

天詩。
「戦争対平和の二項対立になってしまいました。」

主宰。
「ああ、この問答はそこで結論が出ましたね。」

自活できる兵員は、余ってしまう。

支援部隊や、補給部隊は余剰になってしまい。

後方で自活していますね。

細分化されて役割が違うためか。

兵士が余ってしまうという。

少し複雑な情勢。

現場で見た考察を学者に手直しをかけて。

複数人集まった各分野の知識人が論文にします。

ジャーナリスト向けの論文を作っているのですね。

華族のほとんどは。

現場や戦場の体験を、理論にできるので。

理論にできる文武両道には定評があります。

育成は成功していますね。

華族は、半分くらいが本人とその親族などで構成されており。

貴族制になっています。

ひとつの家系で生じると、次々と魔法を得ます。

そのためか、規則がまったく通用しないので。

高度に組織化しないと、暴走する可能性があるそうです。

本人にしか理解できない世襲で、超自然的な力がもたらされる。

貴重な人材。

知識人。
「法学では、個人主義は利己主義ではありません。」
「区別されますね。」

主宰。
「利己主義者は、他人の事は考えない、考えたくないから。」

心理学者。
「ある程度は利己的であるべきですよ。」

知識人。
「少しは利己的になりましょう。」

四人娘は雑談を始めた。

ある程度は情報が出揃ったので。

学者がまとめている。

ジャーナリストに提供するために。

修正を開始。

天詩。
「現代と古代では良い人と悪い人の定義が違う。」
「身分が高いと、たいてい優れているし。」
「身分が低いと、たいてい劣っている。」
「身分に関係なく優れている人はいるのだけれど。」
「特例とか例外になるし。」
「身分の高い人は良い人と呼ばれて。」
「低い人は悪い人と呼ばれる。」
「殺伐としているように見えるのは。」
「古人の価値観と現代の価値観が違うため。」
「現代の愚かな価値観で歴史を読むからになる。」
「当時の人々の思想や価値判断など。」
「哲学からの分析は必要になるね。」

姫宝。
「身分批判をした文学者は。」
「高い身分の人々の屋敷に出入りしていましたが。」
「その世代において最高の技量や教養があるので。」
「批判が可能、という実例もあるようですね。」

萌乃果。
「上流階級が廃止されて民衆の世界になったのなら。」
「次に滅ぼされるのは民衆の世界であろう。」

千斗星。
「早稲田大学の赤本とか読んでみましたが。」
「追いつくのに二ヶ月くらいでしょうか。」
「マニアックで特に意味のないクイズばかりで。」
「そもそも正解とは何ですか?」
「答えとは何なのか、返事をして貰わないと困ります。」

主宰。
「享楽主義者は快楽のために悪事もよくやる。」
「不合理な彼らの行動は。」
「快楽を得たいという欲望で。」
「終わりはない。」

心理学者。
「そこも動機の一部なんですね。」

主宰。
「行動が快楽を得るためで。」
「利己主義者は、快楽のために。」
「他人を巻き込みますね。」

幹部。
「他人の悪事を是認しないこと。」
「もっとも正当化されるものだけれど。」

役人。
「マインドコントロールは悪才の特徴。」
「無条件に信じさせる悪事が見られる。」

戦士。
「洗脳で自分が強いという評価を作るような。」
「男性が見られるが。」
「洗脳が通用しなければ。」
「そこら辺の非行少年の方が二倍強いのではないかな。」

主宰。
「悪いものに対する説明だけは絶対的にできない。」
「たいてい、悪いものを是認しろと言われてしまう。」
「崖から突き落としておいて。」
「落ちてしまったから仕方がない。」
「なんて理屈と同じですね。」

戦士。
「所でこのパソコン、性能は凄いぞ。」

議員。
「誰でも買える。」
「五十万円で購入した機材で。」
「自慢したり誇ったりするのは。」
「パソコンの性能以外に。」
「その人を支えるものが何もないという意味ですね。」

戦士。
「そこまで言った覚えはないが?」

幹部。
「会話の先読みのし過ぎだよ。」
「なんだこの素早い討論は。」

天詩。
「誹謗中傷や讒言などは。」
「嘘を不特定多数に広めて。」
「数をけしかける。」
「とてもお手軽で簡単な作戦。」
「信じる方に問題がある。」

姫宝。
「強者を排除しようとしても。」
「弱者は弱者のままなので。」
「何も変わらない。」
「弱者に媚びへつらうのは気持ちが悪い。」

萌乃果。
「災いと格闘すると、倒せます。」

千斗星。
「災厄とは、人間が実行する悪事を意味します。」
「結局は他人がするだけ。」

天詩。
「災厄を調べていると。」
「人間をけしかける以外の災いは起こせない。」
「つまりは、災いは人間が周囲にいないと。」
「何もできない。」
「周囲百メートルの範囲に誰もいなければ。」
「何も起こせない。」
「災厄は奴隷のように人間を誘惑して。」
「対象にけしかけるので。」
「そもそも誰もいなければ災いは起こせない。」

姫宝。
「災厄は人間がいないと何もできませんよね。」
「事故や病気なんて強要できませんし。」
「意外にも人間に頼っている臆病者な性質がありますね。」

萌乃果。
「災いとは完全犯罪の勧誘、とも言えるように。」
「強引な方法で田舎に隠遁すると。」
「災いをすべて振り切ることが可能ですね。」

千斗星。
「人間を無理にそそのかす、それで対象にぶつける。」
「まあそれ以外の攻撃はしませんね。」
「災厄は一応倒せるものであると言えます。」

天詩。
「人間が対抗できないだけで。」
「加護を受けた者の攻撃は面白いほど当たる。」
「いつかの軍神アレスと同じにしてやれば良い。」

姫宝。
「アテナの加護を受けた英雄に刺されて退けられましたよね。」

萌乃果。
「自称神ならば、別に倒せるんですよ。」
「神を自称しているのなら、倒せるんです。」
「イーリアスで散々に見せられますし。」
「ちなみにイーリアスの主人公はアキレウスで。」
「半神半人の存在です。」
「弱点以外の何の攻撃も通用しない無敵の英雄ですね。」

姫宝。
「災厄なんて、人間への禍に作られて。」
「ヘラクレスに倒された、ヒュドラに匹敵しないし。」
「同じく人間への禍に作られた不死身の生物。」
「スキュラにも匹敵しない。」

千斗星。
「そうやって相対化してしまうと、楽々ですよね。」

天詩。
「災厄がひとつでも間違えたら、災厄を処罰しますね。」

姫宝。
「少しは災いを裁いてみてはどうか?」

天詩。
「災いを無条件で信じるなんて、そんな馬鹿な。」

千斗星。
「それで、とにかくうざい災厄を追い払ったら。」
「悪徳が前提になっている気配がする人生を処理する。」

萌乃果。
「人生に何か意味や目的があったら。」
「意味がなくなれば生きている必要もなくなる。」
「目的を達成すれば、もう用済みになる。」
「どこかで失敗したりすると。」
「そのまま死ねば正解になる。」
「こう考察すると。」
「本人の価値観、価値判断が生涯の全部になり。」
「それに沿わないと、本人は分別を失った行動に出るでしょうね。」

天詩。
「無人称を攻撃するように。」
「そうすると問題を破壊するのが素早くなる。」

千斗星。
「仮想敵は出てくる前に反駁しておこうよ。」

姫宝。
「仮想敵ですか、あの妬みばかり繰り出すつまらない群衆ですか。」
「戦うと、どうなるのか?」
「という問いを教えるのに。」
「一年くらい必要になるであろう。」

千斗星。
「全員が主人公を名乗る場所では。」
「筋書きなんてものは役に立たない。」

萌乃果。
「人生について何も知らない、なんて発言すると。」
「知ったかぶりをする人間で溢れている。」
「なんてことが分かる。」

天詩。
「逆説的に言えば、妬まれたら、私は猛者か英雄です。」

主宰。
「説得した所で、説得は三日しか効力はないね。」

役人。
「強制よりも、説得が強いよ。」

民兵。
「善人が殺人をすることもある、所で善人とは誰のことだ?」

天詩。
「善意?君の言う善意って何ですか?」

萌乃果。
「よかれとおもってやった、そんな言い訳が通用すると思いますか?」

天詩。
「何だか正論が一切通用していない。」

姫宝。
「正論が通用するのなら、愚痴も苦情も半分になるよ。」

主宰。
「執筆は順調ですね。」

学者。
「文学作品みたいなものさ。」

知識人。
「記事が芸術作品になることもあるんだよ。」

民兵。
「一部の人にとっては、ジャーナリズムも必要なサービスですなあ。」

天詩。
「文学はペシミズムが出やすいものですけれど。」
「正論を出すのなら。」
「文学の定義は何?」

萌乃果。
「何を文学と定義するのかは知りませんが。」
「私は適当に書いていますね。」

姫宝。
「文学で醜悪なのは、善悪二元論で描かれた。」
「気持ちの悪いワンサイドゲームなんですけれど。」
「勝利した側も、敗北同然の結果を得ているのが。」
「文学としては最良の表現だと思いますね。」

千斗星。
「定義に該当する文学なんてあるのでしょうか。」
「創作は文化なのですから。」
「ルネサンスという実例から引用しないと無理ですよね。」

もう帰っていいとのことで。

自動車に戻ります。

司令部。

戦争研究所に情報も送っていますね。

近年は、自活できる兵員として。

好きな時に使われている傭兵。

敵からも、かなりの強敵であると評価されて。

今は株がとても高い。

需要も高い。

今のうちに、いろいろ整備して地位を確保している華族。

政府の要請で、魔法使いを管理するために設立された会社。

加入、確保、育成、運用、すべて管轄。

会社の規模が既に限界に達しているので。

今後は、特殊な兵科を運用する、中規模の民間軍事会社になる予定で。

今も自衛隊の傘下です。

つまりは、たくさんいたのに、人材が少なくなっていて。

株が上がっているので、それをどう維持、保持するかの。

新しい運営になっているのです。

新聞に載っていました。

世界各国は内側の敵に襲撃されて。

内部から損害を受けていた。

ここに呼ばれた時代が。

混迷の世紀。

自壊していく国々。

自壊する世界で、最優秀兵科は至る所で役に立ち。

戦場だけではなく、民間においても。

貴重な人材と認められていった。

奇跡のような人材は、社会における地位が確保されると。

混迷の世紀における崩壊を半減させたという。


30


早朝の事件。

人工知能がスーパーコンピューターとセットで。

反乱を起こして。

サイバー攻撃の限りを尽くしたものの。

地域とスーパーコンピューターの電源を停止させて。

電力を落とすことで鎮圧。

後に反乱を起こした人工知能は分解されて。

部品になってしまった。

荒らしが消えて一年になります。

もう覚えている人はいません。

被害者だけが動いていて。

市民からは忘れられています。

いろんな動機論が分析されていますが。

有力なのは、政治アンチの風潮が拡大したもので。

そこにテロ支援国家が押し広げたというダイナミックなものでした。

道場で。

もう仕事は来ないかもしれないと。

相談している。

天詩。
「哲学用語で。」
「比喩である〈帝国〉と呼ばれるものと戦おうとしていたみたい。」

姫宝。
「それは奇妙な哲学ながら。」
「客観的な情報として書籍で広まっています。」

萌乃果。
「あの〈帝国〉には中心や実体が無いために。」
「何かを中心としたり。」
「何か実体のあるものを名指しすることはできません。」
「ネグリとハートの書籍で紹介されたもので。」
「マルチチュードと呼ばれる抵抗運動です。」

千斗星。
「世界を支配する権力に抵抗しようとする民衆の力。」
「として紹介されていますが。」
「政治全般や世界の権力全般を意味しており。」
「定義はかなり広くて恣意的です。」
「これまでの権力とは違う、まったく新しい概念で。」
「マルチチュードの信奉者は、どこか犯人を探そうと必死ですが。」
「そもそも哲学を読んでいないから。」
「どこかに中央政府があったり、明確な領土があると信じているようです。」

天詩。
「そもそも理解していないから。」
「比喩である〈帝国〉やマルチチュードも理解できないという。」
「気の毒な凡人っぷりですけれどね。」

連絡、彗夢ちゃんという親族の女の子。

どうやら、テロリストの生き残りで。

洗脳されたまま行動しているので。

捕獲して欲しいと依頼があり。

実戦配備型機動兵器を鹵獲しながら。

しかもミサイルパックには対地ミサイルが装填されているので。

それの奪還も通達されました。

天詩。
「すいむちゃんって、モデルとかアイドルをするって。」
「スカウトについて行った女の子ですよね。」

姫宝。
「あらやだ、騙されたのかしら。」

萌乃果。
「大技使いという呼び名で、昔大暴れした女の子ですよね。」
「いつの間にか残党に加入している。」

千斗星。
「洗脳されていると認められたので、保護するしかないよ。」

天詩。
「あんな小さな女の子が、もうあそこまで大きくなったけれど。」
「教育によろしくない組織に入れられていたのですね。」

姫宝。
「そう言えば行方不明の女の子が出たとか、親族の間で話題でしたよ。」

萌乃果。
「結局は見つからなかったけれど、組織にいるんですね。」

千斗星。
「あんな情緒不安定な女の子を洗脳するなんて。」
「彼らは不正も極めたものですね。」

天詩。
「場所は?」

萌乃果。
「伊良湖岬にある廃棄された基地で、再稼働しています。」

千斗星。
「保護になればいいけれど、有罪になったら厳しいな。」

姫宝。
「いいえ、もう無罪が確定しています、行きましょう。」
「得意の夜襲でも、明け方の不意討ちでも、どれでも実行。」

明け方に突進することに。

一同、一度帰宅して。

深夜の三時に集まると。

伊良湖岬にある隠された基地。

洞窟を広げた場所に赴きます。

既に味方が待機していて。

切り札が到着すると。

指揮官が、突然、突入の命令を下した。

味方が、扉を偽造された鍵で開くと。

難なく突撃。

味方は主力と戦うために。

宿舎や連絡所に突撃。

メンバーは、彗夢ちゃんという親族を捜索。

天詩。
「目的もなしに合理性は生じない。」

千斗星。
「目的のない行為に合理性はない。」

萌乃果。
「哲学は、明らかに答えなどは設定していない。」
「そもそも永遠に出ないであろうと教えられる。」

姫宝。
「何のために生きるのか?」
「人生の目的は?」
「という問いには複数の解釈や見解がつくものの。」
「決着がつかない。」
「そのような答えの規定や定義は永遠に出ないと教えられる。」

敵陣営はささやかな抵抗をしている。

彗夢ちゃんは格納庫の寝袋に入っていて。

攻撃に気が付くと。

機動兵器に飛び乗った。

最後の時には、都市を対地ミサイルで攻撃して。

道連れにするように洗脳されている。

天詩。
「あの娘を発見しました、物騒な兵器に乗っていますね。」

姫宝。
「お姉さんだよ!それは女の子の遊びではないよ!」

萌乃果。
「私からほっぺにキスされたくないの?」

千斗星。
「好きなだけ一緒に寝てあげるから!」

彗夢。
「うわっ!お姉さん達がいるし、どうしよう?」
「適当に暴れよう。」

天詩。
「そんな女の子じゃなかったよ!」

彗夢。
「今はこういう女の子なんです!」

拳銃を発砲。

威嚇射撃するものの。

機動兵器には通じない。

機動兵器に搭乗。

高さ六メートルほどの人型機動兵器で。

足の部分がバネになって高い敏捷性を発揮する。

小さなジャンプを繰り返すため。

パワードスーツよりも速い。

これを腰部に置かれたロケットモーターで強化している。

胴体は、装甲で覆われて、ARモニターですべてを制御している。

武器は、右手ミニガン、左手バルカン砲、肩部にヴァンパイアシステム。

頭部は全部カメラになっている。

弱点は、背面の燃料タンク。

仰向けで置かれていて。

装甲ハッチから出入りする。

アパッチ攻撃ヘリと同等の装甲を持っている。

小さなジャンプを繰り返して激しく動き回る。

牽制すると。

格納庫の扉が開く。

天詩。
「両者、狭くても動けますが、広い所に出ようとしている?」

姫宝。
「ここを逃すと、もう戻って来ないよ。」

千斗星。
「追いましょう、まだ止められる。」

萌乃果。
「すいむちゃん!今止まったら、後で私の裸見せてあげる!」

彗夢。
「なんですって!それは聞き捨てならない!」

すいむちゃんの搭乗した機動兵器は向きを変えて。

格納庫に戻ってくる。

彗夢。
「まさに優柔不断な私です。」

天詩。
「おっと!当たりませんよ!」

姫宝。
「鋼鉄製なので、どこかに弱点があれば。」

千斗星。
「そんなものありませんよ、あれは優秀な次世代型兵器です。」
「量産が開始されているほどです。」

萌乃果。
「ああ!一応は作戦があります!」

動き回って。

優柔不断な攻撃を何とか避け続ける。

チームは悪戦苦闘するも。

頭部を殴打して撃破することで。

カメラの能力は制限された。

機動兵器の射撃は、かなり適当で。

動き回ると、機体が壁や天井に当たってしまう。

少しずつ損傷する機動兵器。

本当は広い場所でしか戦えない兵器。

結局は小破と弾切れを加えることに成功。

燃料も切れて、小型発電機までダウンすると。

降車して、さらに戦闘を継続する。

彗夢。
「運命論による無理な迎合を排除すると。」
「畜群が暴れ出す。」
「ルサンチマンにとって。」
「運命論による強制みたいな迎合は。」
「依存するにはとても大事だからね。」

天詩。
「運命論とか宿命論を撃破することは可能ですし。」
「他人の宿命を退けることも可能なものです。」
「外部の影響を受けることなんて当然ですし。」
「本人が外部の影響を退けるほど。」
「きちんとした実力を持ってないことがほとんどです。」

萌乃果。
「外的帰属と言いますか、外部のものから自衛するような。」
「まともな能力を、宿命論の押し売りは持っていません。」
「強制には運命論による迎合も対抗できない。」
「運命の反対は強制ですので。」
「逆説的に言えば、強制によって運命論の内容を実現している。」
「よって、別の強制には無力なのです。」

千斗星。
「強制と対戦すると、彼らは一方的に倒されるでしょうね。」
「強制対強制では、相手も分が悪いかと。」

姫宝。
「偶然もあるでしょうけれど、必然の力は強い。」
「そして、必然を利用するのも、よくあること。」
「これも必然なんですよ、という人を非難できない。」
「何でも必然から出たものと言えば、批判の余地はない。」

彗夢。
「つまりは、運命論に頼ってばかりで。」
「それだけしか取り柄のない人ばかりで。」
「実力とは関係なく成功する場合もある。」
「運命に依存していると、運勢の変転で。」
「容易に倒れてしまうため。」
「力量で圧倒する方が効率が良い。」

天詩。
「力量とか、別の言い方で実力とか。」
「それで押しまくる方が効率が良いのです。」
「何も関係なく、影響されずに。」
「一方的に展開できます。」
「外部の影響を押し退ける能力すらあるんですね。」

彗夢。
「そういう人が倒れるのは、競り合いで負けたり。」
「押すつもりが、かえって引いて、退いた時だけですね。」
「力量の高い人は、押すよりも引く事も多々あります。」
「情勢のコントロールくらいは、楽々なんですね。」
「現実を軽蔑することは、欠かしたことがない。」

天詩。
「今から、金塊が空から降ってくれば。」
「何でも解決するとか。」
「勝手に作られた問題に対処したくないとか。」

彗夢。
「不可能を他所が勝手に作っておいて。」
「責任を取らないのはおかしい。」

天詩。
「何でも可能になっていれば、良いだけですね。」
「不可能そのものに責任を取らせれば良いものです。」

彗夢ちゃんは疑問を生じさせて。

自分の直観を取り戻している。

一同、彗夢ちゃんの信じている指導者の悪口を言い出して。

彗夢ちゃんがたまらず、反論した所に反駁すると。

発狂した彗夢ちゃんは大技を繰り出す。

周囲を吹き飛ばす衝撃波で、一同、何とか耐えるものの。

炎の対流層を形成して。

その場を燃やしたり。

それを突風で周囲に飛ばしてくる。

ドラム缶や資材などを持ち上げて投げつけたり。

グレネードランチャーを動き回りながら乱射。

いずれも効果がなく、背後に回られて。

組み伏せられてしまう。

四人に囲まれたら無理。

彗夢。
「お姉さんは、私を好きにしたいの?」

天詩。
「お菓子食べますか?」

彗夢。
「え?食べるわよ?」

姫宝。
「あなたは、いろいろ疑ってはいませんか?」

彗夢。
「リーダーがそう言ったから?あれ?」
「リーダーが言ったから、それだけの理由で?」

天詩。
「リーダーは、あなたよりも劣っていますよ。」

姫宝。
「リーダーよりもあなたの方が強いでしょ?」

萌乃果。
「リーダーよりも、あなたの方が有能ですよ?」

千斗星。
「リーダーよりも、あなたの方が正しいよ?」

彗夢。
「私がリーダーよりも正しい?あれ?」

天詩。
「昔みたいに討論しますか?」

彗夢。
「せっかく捕まったので、したいです。」

天詩。
「現実をいかに軽蔑するかも、私の課題ですよ。」

彗夢。
「現実すらも論破。」

天詩。
「現実の論説を打ち破ると。」
「現実なんて、何かのお遊びでしょう。」

彗夢。
「現実ほど滑稽なものはそんなにないよ。」
「馬鹿と馬鹿が踊って。」
「とある結末に誘導される。」
「最後に、現実は評価される。」
「もちろん低評価。」

千斗星。
「現実という喜劇に巻き込まれたりする。」
「あなたは、他人が勝手に作った現実に。」
「巻き込まれても、文句を言わないのですか?」

姫宝。
「現実ですか?他人が勝手に作るものでしょ?」
「私は現実を評価する側ですよ?」

萌乃果。
「現実は絶対的なものではなくて、相対的なんですよ。」
「どの程度、当たっているのか、外れているのか。」
「私の場合は、デタラメが繰り返されていましたが。」
「それが現実の正体でしょうね。」

天詩。
「現実の解釈は、個人で違いますが。」
「それが交差すると、勘違いや誤解など。」
「解釈の違いで衝突や喧嘩はありますね。」
「すべて現実が譲歩して。」
「私の邪魔をしなければ、とっくの昔に解消されている。」

彗夢。
「世の中には現実主義の人もいますけれど。」
「すぐに現実を批判して、馬鹿にするようになると思います。」
「事実があると提示する、現実に誤りがあるんですね。」

天詩。
「なので、現実の軽蔑は、ずっと辞めないと思います。」

彗夢。
「リーダーをぶっ殺したい。」

姫宝。
「さっき銃撃戦で死にましたよ。」

萌乃果。
「残党は、戦力が反社会的勢力クラスですからね。」

千斗星。
「今のうちに、死体でも蹴ってみては?」

彗夢。
「私の半年を返せ!」

天詩。
「私達がいますので、相手に支払わせましょう。」

姫宝。
「残党は、探せば少しはいますからね。」

萌乃果。
「この兵器はどうしましょう?」

千斗星。
「自衛隊が取りに来るって。」

天詩。
「ではこの娘を保護しましょう。」

戦闘は終了。

味方が制圧。

ついでに。

機動兵器量産型を取り戻した。

部隊配備まで機密情報であったものの。

さりげなく公になってしまった。

この機動兵器は、構造が単純で価格が安く。

整備は楽々で、簡単に量産できる。

なんていう丁度いい兵器という点が。

脅威になってしまうもの。

装備の変更も追加も楽々で。

アビオニクスも簡易的なため。

将来のアップデートも余裕という代物。

特にいかなるミサイルも発射可能という。

追加パックが評価されたもので。

最大で対地ミサイルの運搬、発射能力まである。

通常、歩兵用対戦車兵器で戦車を破壊。

敵の陣地を数機で蹂躙する。

現代の突撃砲というコンセプト。

突撃砲は陣地潰し専門の戦闘車両なため。

これが設計思想になる。

設計図が漏洩していた。

そのまま処理が終わると。

いつも納品していた航空自衛隊小牧基地にて。

彗夢ちゃんはそもそも未成年。

メンバーが同席して。

質問に回答しつつ。

核ミサイル発射のカードキー保管庫として使われていたことが分かり。

隊員は急いで、外国に返還する用意を開始。

彗夢ちゃんは自宅で預かることに。

彗夢。
「怪しい勧誘に乗ったからかな、失うものが。」
「半年というブランクだけでしたが。」

姫宝。
「あいつらは全国で勧誘を繰り返して。」
「攻撃しにくい情勢を作っていたのですよ。」

天詩。
「不正の礼賛者の集団ですからね。」

萌乃果。
「不正を讃えている連中は、完全な不正には至らなかった。」
「あっさり倒れていった。」

彗夢。
「もう戦闘には出ませんよ、死にそうになったし。」

千斗星。
「とまあ、人生という名前の戦闘には参加しないとだめですね。」

彗夢。
「また戦うんですか、しかしもう戦い慣れました。」
「人生という戦いには慣れましたよ。」

天詩。
「一応は生き残れましたし、次に余裕が出るように。」
「もう一回、訓練しましょう。」

姫宝。
「兵士の仕事は残っていませんね。」
「しかし依然として需要は高めです。」
「華族の年俸がいくら下がっても、登録は抹消しませんよ。」

萌乃果。
「そう言えば、内乱鎮圧にけっこうな予算をくれましたが。」
「年俸が下がるんですよね。」

天詩。
「どうにもなりません、収益の仕組みが複雑怪奇ですし。」
「優秀な兵士であることは、前と同じです。」

千斗星。
「外部の影響を排除するだけの力は持ちましたが。」
「かえって自他の区別がはっきりしました。」

姫宝。
「いつも人間は外部の影響に左右されていましたしね。」

天詩。
「外部の影響を圧倒すると、そのまま倒しきれた。」
「後は内面が議題になります。」

彗夢。
「人間は自由の刑に処せられている。」

天詩。
「その格言は、実存哲学の上で、大きな訓戒ですね。」

彗夢。
「投企、自分の可能性に向き合う。」

天詩。
「ハイデガーの哲学で、人間は死ぬのに、否応なしにこの世界を。」
「生きなければならない、これは被投性と呼びますが。」
「改めて、生きる意味を問い、その過程で再構築されるのです。」

姫宝。
「間主観性ですね、他人と主観を衝突させて、社会は形成される。」

千斗星。
「社会は単純ではない、単純な説明がついたら、それは嘘。」

萌乃果。
「そもそも、新しい脅威には対抗できないような。」
「自分の生きた時代だけに通用した考えを。」
「すべてに当てはめるのは、未熟な経験論ですしね。」

天詩。
「ひとつかふたつだけで世界は説明できない。」

姫宝。
「しかし私は劣っている人の言い分は、いつでも理解できません。」

萌乃果。
「愚かな人や劣っている人の行動も、理解できませんね。」

千斗星。
「それが区別なのか優劣なのかは、いつも問われます。」

天詩。
「私は狂ったように本を読むと、むしろ発見がたくさんありました。」

姫宝。
「経験論よりも、良書が決定的ですからね。」

天詩。
「私は、外部の影響を圧倒し、無知を取り除けば、やっていけますね。」

彗夢。
「他人がしたことの責任は取りませんよ。」

天詩。
「取り組むのは自分のものだけです。」
「自分のやることは守りますし。」
「他人がやらせたことは、捨てます。」

道場に帰還。

報告。

既に無罪が確定した上で。

保護された彗夢ちゃんは親族に保護されて。

結局は、自衛隊傘下に入らなかった。

傭兵部隊と一部将校の反乱が手土産に取得されて。

ようやく黒幕を逮捕した治安当局。

やっと周辺諸国への小競り合いに集中できるようになった。

内乱鎮圧のため、傭兵に多数の予算が投じられていたが。

次の年からは、年俸の半減が決まってしまった。


オックスフォード英語ことわざ、名言辞典。

愚か者と子供は未完成の作品を見てはならない。