???な格言。

もし時代が君に諂うようならば。

その時代を信じてはならない。

M.イブン・エズラ。


1


トンネル。

目の前には薄く暗いトンネル。

どこなのかわからず。

そう言えば。

数分前に乗っていた旅客機が墜落したかも。

歩いていくと。

奇妙な老人がいる。

老賢者のようですが。

かなり歓迎されました。

老賢者。
「こんにちは!お嬢さん!」
「若くて美しい!」
「女性の望む者は何でも手に入ると言いますか!」
「ああ・・・せっかく来たのだし。」
「女性の要望は神でも多過ぎて受理できないという。」
「ちょっとした冗談がありますけれどね。」

小羽。
「ここはどうでしょうか?」

老賢者。
「ああ、前に進みますか?後ろに戻りますか?」

小羽。
「夢みたいな所ですね。」

老賢者。
「そうですね、お嬢さんの選択次第ですが。」
「私はどちらでも良いですよ。」
「私はいつまでも待っていますので。」

小羽。
「ちょっと待って、始まったばかりで。」
「こんなことまで考えていなかった。」

老賢者。
「戻るのなら、それもよろしいですよ。」
「とまあ、無知で馬鹿な女性しか男性を好きにならない。」
「男性を好きになるために、女性は生まれつき馬鹿で無知。」
「なんていう冗談もありますが。」
「あなたは馬鹿でもないし、無知でもない。」

小羽。
「どこからこの世に降ろされたのか、分からないけれど。」
「ここから最初の所に戻れるの?」

老賢者。
「ああ、あの仕組みですか、単なる物理法則みたいなものでして。」
「デタラメを繰り返すのが関の山です。」
「進みますか?」
「戻りますか?」

小羽。
「あんた老人のくせに、私に敬意を持っているの?」

老賢者。
「尊敬でございます。」

小羽。
「先に進んだ所で、何か良いものでもあるのかしら?」

老賢者。
「まあ結果は同じでしょう。」

小羽。
「ちょっと戻らないと、最後まで完遂してないし。」

老賢者。
「そのためらいこそ真実です、さようなら。」
「いつでもお待ちしております。」
「冥府について学んでおいてください。」
「それが私からの忠告です。」

目が覚めると。

AEDの衝撃を受けた。

女性の救急隊が私を運んでいる。

意識は薄く。

記憶がなくなっている。

気がつくと。

日の出と日の入りを繰り返していた。

けれども。

それで一度、死んで、蘇ったことがわかった。

両親が帰った後のよう。

馴染みのある女の子が来て、ようやく我に返った。

洗脳されているかのように、意識が薄かったけれど。

お互いに好きになりつつあった。

千史ちゃんにキスをされてしまい。

白馬の王子ではなく。

奇跡の乙女という題名を。

身内の芽未ちゃんがつけた。

芽未。
「あれ、思っているより酷くないね。」

千史。
「飛行機が地面に激突した、それだけだから。」
「通常の航空機事故と比べて、相対的に軽かった。」

妃衣奈。
「私も姉さんにキスする。」

千史。
「あなたはしないの?」

芽未。
「もうしたよ、一か月前。」

千史。
「素晴らしい、以後、独り占めさせて。」

妃衣奈。
「なんか、女の子がいると彼氏要らないね。」

千史。
「そうですね、芽未さんも、キスとかするんですね。」

芽未。
「いや、襲われた。」

千史。
「ああそうですか、血縁があってもそれなら。」
「私を触りまくったのも納得ですね。」

妃衣奈。
「姉さん、妹の私にもえっちなこと仕掛けてくる。」

芽未。
「私は安全に満たせるので、悪くないけれど。」

千史。
「それでは妹様、キスシーンをどうぞ。」

妃衣奈。
「撮影しないの。」

小羽。
「ぐえ!」

妃衣奈。
「私のキスは不満ですか?」

小羽。
「あなたね、私は御覧の通り、重症・・・。」

芽未。
「いや、あなた、全身打撲で済んでいる。」

小羽。
「あ・・・そう言えば動けますね?」

妃衣奈。
「明日、退院ですよ。」
「記憶ないの?」

千史。
「さあ、退院して、お祝いのレイプしよ。」

妃衣奈。
「私も参加していいかしら?」

千史。
「それだと私はマゾヒストになるじゃないですか!」

芽未。
「阿保か!捕らぬ狸の皮算用!」

小羽。
「何があったの?」

千史。
「着陸中のトラブルで、速度が低下して。」
「思い切り、旅客機が滑走路に叩きつけられて。」
「大破した。」

小羽。
「それで、ここは天国なの?」

芽未。
「はい?天国にはないであろう要素だらけですが?」

小羽。
「新聞貸して、宝くじですね、全部外れです、確かにここは天国ではない。」
「ついでに、不細工な男もいたね、確かにここは天国ではない。」
「あと、イケメン医師がいましたが、まあ天国のひとつの要素ですね。」
「ああ、美人女性の看護師がいました、天国なんでしょうか。」
「この端末、ビットコインが値崩れしていますが、これは天国ではないですね。」

千史。
「小学校の頃から、お付き合いしているよね?」

小羽。
「どさくさに紛れて嘘を言うんじゃない。」
「今でも女友達です。」

芽未。
「それで、通信制大学のことだけれど。」

小羽。
「ああ、入試を試みた数日後でした。」

芽未。
「互いに入学できたよ。」

小羽。
「後は自由に動けるといいんですけれどね。」

妃衣奈。
「はあ?一週間前から、動いているじゃん!」
「記憶ないの?」

小羽。
「健忘症なので。」

妃衣奈。
「それは生まれつきかしら?今から?」

小羽。
「何の話をしていましたっけ?」

起き上がると。

自由に体を動かすことができた。

どうやら、何かに打ち付けたせいで。

大きな外傷もなく、心停止して蘇生したと聞かされ。

骨折、捻挫などはなし。

我に返った。

次の日には退院できました。

帰ったのは砦のような家。

天守閣の再現をした家屋。

一族は、大地主で。

増強、減退を繰り返していて。

現代は過渡期。

大地主とは言っても。

豪商も入っていたり。

御用商人もいたり。

戦場で百人斬り(一度の戦いで百人以上を討ち取った)勇士。

君主を諫めて、一時期、天下泰平を築いた義士もいます。

好循環が続いていましたが。

戦後、家族制度の廃止の後、各地に散ってしまいました。

幕末、衰退期、武士が解雇され、公権を手に入れた時に、激しく全国に分散しましたが。

失地回復、戦後の新興富裕層として再編されました。

現代は、身内同士の人脈を連携させて。

一族は維持されています。

家屋は大型ですね。

地下室もあります。

この辺りで身内の組織がまとまっていて。

勢力圏ですね。

体はもはや自由なので。

夕方には散歩していました。

小羽。
「あなた、民間軍事会社に入ったとか。」

妃衣奈。
「転勤になったよ。」

小羽。
「どこ?」

妃衣奈。
「国内の華族という民間軍事会社。」
「再編されたって。」

小羽。
「魔法使いの一団ですか。」

妃衣奈。
「あそこは必ずしも魔法に頼らない。」
「今はデジタルスコープで視界外から狙撃する。」
「そんな戦闘員ばかりいる。」

小羽。
「それひとりで一個中隊を足止めできるのでは?」

妃衣奈。
「そんなことを普通にやるんですよ。」

すると、青年が歩いてくる。

連絡を受けていたようで。

ちょうど遭遇。

妹は後ろに歩き出した。

小羽。
「誰だっけ?」

青年。
「やだなあ、告白して、承諾したのはあなたです。」
「そして次の日、事故になって、今会えて嬉しいですね。」

小羽。
「告白?そんなこと同意した覚えがない!」

青年。
「そんな馬鹿な、契約書を発行しろって言うんですか!」

小羽。
「多分、口約束なので、お断りします。」

青年。
「あの時の映像が残っているぞ。」
「ほら、承諾して、一緒に途中まで帰ったこの映像!」

小羽。
「ここは裁判所ではない!」

青年。
「まさか、僕は失恋するのか?」

小羽。
「あんた、裏切りまで、予想してなかった?」

青年。
「なぜだ、本能なら、一週間後、そのままデートに行けたのに。」

小羽。
「誰が男性を好きになれと、私に命令しましたか?」

青年。
「子孫?栄も否定するのか?」

小羽。
「誰ですか、子孫?栄とか、そんなこと命令した馬鹿は。」
「断る。」

青年。
「そう言えば、なんで人を増やせって、考えてしまうんだろう?」

小羽。
「人口を増やしても、個人には何の報いもない。」
「断る。」

青年。
「夢を見させてくれてありがとう!」
「ちなみに、同じ世代の女の子は。」
「だいたい、うまいこと説服されて。」
「妊娠させられて、捨てられたり。」
「まあ、思考停止ワードを何度も繰り返されて。」
「男の子は女性を利用するだけだから。」
「いやこれは、僕と同じ年代の人の共通した考えです。」
「別に、そんなことしたいとは思っていません。」

小羽。
「ネタバレと自白をご親切にどうも!」

青年。
「ぐわっ!」

小羽。
「あ、ごめん、痛くなかった?」

青年。
「いや、死ぬ!」
「君が適当に放ったボディブローで死ぬ!」
「殺される!」

小羽。
「あれ、健忘症なのか、なんでこんな威力出るのか覚えてないや。」

青年。
「もうこの際、君を誘惑したとか。」
「子供しか通用しない思考停止ワードを利用したとか。」
「女性は結婚を前提に教育されるから、そこを突いたとか。」
「男性陣の計画と策略を隠していたとか。」
「とにかく、僕は男性特有の利己主義者な一日彼氏でした!」

小羽。
「男性の目的が利己主義なのは分かっているわよ!」

青年。
「所で、なんで結果が分かっているのに、男女一緒になるんでしょうね?」

小羽。
「それを否定したのなら、我々には別の目的があるのでは?」

青年。
「そうですね、自然に備わっているものが否定されたら、目的は別にあります。」

妃衣奈。
「もういいですか?」

青年。
「あの時はお金を貸してくれてどうも、妹さんですね。」

妃衣奈。
「金返せ。」

青年。
「通貨が違う。」

妃衣奈。
「死ね!」

青年。
「いいえ、死にますが、天国に行くので。」

妃衣奈。
「ならば地獄に行け。」

青年。
「地獄なんて宗教が違うでしょ。」

妃衣奈。
「煉獄は?」

青年。
「いやそれ、たまに否定されるでしょ。」

妃衣奈。
「ならば冥界に行くんだな。」

青年。
「冥界、冥府ですか、どこから行けるんですか?教えて?」

妃衣奈。
「こうやってお前の頭を樹木に埋めれば、行けるよ!」

青年。
「すみません、お金を返します、姉も返します、さらば!」

青年、逃げ去った。

アニマが未熟な男性は。

すぐ娼婦を好む。

娼婦的女性なら、何でも求める。

アニムスに気づいた女性は。

母を期待される人々を無視して。

それまでの女性ではいられなくなる。

小羽。
「本当に私、告白を受けていたの?」

妃衣奈。
「あれ、姉さん、あれ以来、変わったんですね。」

小羽。
「あんなものを真に受けていた、間抜けな私が過去なの?」

妃衣奈。
「みたいですね。」

帰宅と思いきや。

親族の。

歩羽、霧姫、玻璃ちゃんが来ていて。

宅配で、御馳走が並んでいました。

妃衣奈。
「ああ、今月から私の上司、紹介するね。」

歩羽。
「あら、久しぶりね、大きくなったわね。」
「胸の辺りとか。」

霧姫。
「せっかく強化型人間にしたんだし。」
「次世代の育成に参加してほしいものです。」

玻璃。
「あら、平和には力が必要です。」
「強者であればこそ、戦わない、別の選択肢が選べる。」
「しかし弱者は選択肢を持っていない、なぜかしら。」

妃衣奈。
「昔から暴力は便利な手段ですよ。」
「暴力こそ人類の伝統です、批判されなくてもいいかと。」

小羽。
「ひょっとして、研究員のお手伝いって?」

歩羽。
「究極の兵士を作るプロジェクトよ。」
「同時に、究極の人材を作る。」

霧姫。
「志願者として、かつてあなたは施設に来た。」
「今度は、量産型、廉価版みたいな人材が必要になった。」
「訓練が過酷で、数年もかかる、だから費用も増加した。」
「しかし簡易的な、故意に能力を落とせば安く済む。」
「時間も短縮、そしてなにより。」
「この未知のものを他国も欲しがっている。」
「新しいプログラムを作ってほしい。」

玻璃。
「しかし人類とやらは戦ってばかりですね。」
「暴力は人類の伝統、というのも、かなり肯定的ですが。」

妃衣奈。
「相変わらず議論がお好きで。」
「司馬遷、史記に孟子、あの性善説が登場しますが。」
「言っていることが迂遠で、実情からかけ離れていて。」
「誰からも相手にされなくなって、果てた。」
「荀子は、学校の先生をやっていたし。」
「招かれて重役を三度も務めた。」
「司馬遷は、孟子の敗北を言い渡していて。」
「荀子が通用したと書いている。」
「歴史書によれば、平和と戦争は同時に存在を続けていた。」

小羽。
「殺害したり、処刑するのは選択肢のひとつで。」
「道理を説かれて、納得したり、称賛したり。」
「意外に平和な古代世界ですよね。」

玻璃。
「私は唯名論ですが、人類が、殺害や戦争などの他に。」
「たくさん選択肢を発明できたらなと。」

小羽。
「そう言えば契約書を持ってきたんですね。」

歩羽。
「逃がさないわよ、お風呂場に逃げても、追いかけるわ。」

小羽。
「銭湯に入っても?」

歩羽。
「あら、あなたの裸体は最近、見てないけれど。」

小羽。
「触りますか?」

歩羽。
「いいえ、あなたが。」

小羽。
「私が触るんですか?」

歩羽。
「雰囲気が変わっているわね、好きよ。」

妃衣奈。
「ひょっとして、一度死んで、運命も道連れになった?」

玻璃。
「運命がリセットされているのなら、説明がつきますね。」

小羽。
「運命?人生の筋書き?どこの馬鹿が決めたんですか?」

芽未。
「どうする?運命を決めたやつがサイコパスだったら?」

千史。
「人生の初期条件から、決定論を基礎に状況が開始され。」
「経過の中で、不規則、なおかつ確率で動き。」
「その条件の中で、他人や環境、外的要因が重なって。」
「複雑に変化する。」
「なので、運命の内容は以上であると考えられます。」

小羽。
「運命の邪悪、駄作、決めたやつはいなければいい。」
「今すぐ消えてしまえ、最初からいるな。」

千史。
「その発言も決まっていたのなら、運命は矛盾だらけですね。」
「自分を罵ることも、自分で書いてしまっていた。」

歩羽。
「自分の決定対勝手に決められた内容みたいな?」

霧姫。
「運命なんて責任転嫁ですよ。」

玻璃。
「そこの事務員、じゃなかった、科学者さん。」
「運命って何ですか。」

千史。
「東日本大震災ですね、あれで死んだ人が運命だなんて公の場で言ったら。」
「追放されますね。」
「運命だから、という理屈で留まったら、津波で死にます。」
「みんな運命なんて信じなかったので。」
「九割の人は逃亡に成功したんです。」
「東日本大震災を運命論で説明すると。」
「信じられないほどの詭弁と化します。」

玻璃。
「運命なんて頼るほど、私は弱くない。」
「幸運は信じるけれど。」

小羽。
「大吉でも凶になり、大凶でも大吉がある。」
「唯一、言えるのは、運を信じても、何も害はないってことです。」

芽未。
「ああ運命よ、神話の戦いに巻き込まれてしまえ。」

千史。
「私からは、二度目までなら偶然です。」
「偶然の一致はさておき。」
「五回以上繰り返されて、ようやく必然と言えます。」

霧姫。
「追加の出前は頼めるかしら。」

歩羽。
「足りなかったわ、揃って、かなり大食いです。」

妃衣奈。
「ねえねえ、一時間前の男、どうだった?」
「裏切ったけれど、チュートリアルになった?」

小羽。
「あれですね、他人が恋なんてね、してもいいんです。」
「後のことは考えないのであれば。」

歩羽。
「男尊女卑の最盛期とは、食べ物に困らなくなった時です。」

霧姫。
「さっき、コンビニエンスストアに行って。」
「英語で自由はありますか、と言ってしまったら。」
「何かの銘柄と間違えたらしくて。」
「在庫はありません、入荷予定はあります、だって。」

玻璃。
「人生の道は険しいものです。」
「自宅を出て、いつもの通勤する道のりのことです。」
「つまりは、人生の道とは自宅周辺の大通りのことです。」

千史。
「これは私の責任ですが、中流階級に生まれて少しは苦労しました。」
「それもそのはず、お金持ちの娘に生まれないという失敗をしたからでした。」

芽未。
「ランダムではないが、秩序でもない、これがカオスですか。」

妃衣奈。
「全体主義による正義の戦いは、全体主義による正義が実現するまで続くものです。」

芽未。
「本当にそうでしょうか?」

妃衣奈。
「本当です、ただし逆の場合もそうです。」

小羽。
「勧善懲悪は、今の時代でも通用するんでしょうか?」

歩羽。
「今の時代でも通用しない。」

芽未。
「私の趣味がネガティブキャンペーンとか言われたことがある。」

小羽。
「我々はネガティブキャンペーンなんてものは使いません。」
「なのでネガティブキャンペーンと指摘するのは明らかに誹謗中傷です。」

歩羽。
「我が国はとても平等です。」

妃衣奈。
「はあ?偏見という単語も国語辞典で調べなかった我ら国民ですよ?」
「平等の解釈すら分からないでしょ!」

歩羽。
「そうなんです、しかし一部の人は他の人達より余計に平等です。」

小羽。
「みんな同じは時代遅れ、時代錯誤。」

歩羽。
「明日に向かって歩き続けたら、どうなると思いますか?」

小羽。
「理論上では、アメリカ合衆国ですが、現実的には刑務所です。」
「または海の中。」

人気の討論。

弁証法的自由とは?

答えがその都度、違う質問である。

解散しまして。

全員、帰宅。

揃ったのは半年ぶり。

今夜、報道にて。

正義マンがどこかで暴れているようです。

いつもの暴動ですね。

父親。
「正義の味方と言いつつ、形から入っていない。」
「まず衣装から、次に大義名分、そして決めポーズと実績!」

母親。
「不細工でデブで気持ちの悪いおっさんが正義の味方なんて。」
「なおさら服装から揃えるべきだわ。」

父親。
「私は容姿では勝負しませんが、私を見て何が楽しいんですかね。」

母親。
「そのような政治的質問には答えられません。」

小羽。
「それなら、なぜお父様はお母様と結婚したの?」

父親。
「お前までそれを聞くのか。」

母親。
「これで考えうる全員に理由を問われました。」

妃衣奈。
「あっ!スクリプトキディがいる。」

小羽。
「よくスパムやらウイルスやら混入したアプリ使いますよね。」

妃衣奈。
「現在は、スクリプトキディを狙った高度なクラッカーばかりいますよ。」
「一瞬でブラウザが保存するパスワードとか盗まれて。」
「バックドアを作られて、踏み台攻撃に使われる。」

小羽。
「はあ、私がいない間に、いろいろ変わりましたね。」

妃衣奈。
「姉さん、あんなことあったから老けた?」

子羽。
「なんとでも言ってください、人間に完璧なんて最初から求められていません。」

妃衣奈。
「完璧、史記、列伝にある物語が由来。」
「多数の城と宝玉を交換しようと大国同士が取引して。」
「交換しないだろうと疑って謁見したら、やっぱり交換しないので。」
「宝玉に傷があるから見せると、手に取り返して。」
「相手の王様を交換しない奴と非難した。」
「王様は使者を許した。」
「そして次の儀礼の前に、手下に宝玉を持たせて本国に返したら。」
「相手の王様は、使者を殺すと大国同士の戦争になるし。」
「殺しても宝玉は手に入らないので、これまた許した。」
「完璧?完璧ってなに?比喩なの?」
「あれ、もう姉さん、寝ている。」

一週間後。

初出勤ですが。

施設には。

かなりの志願者がいますね。

成人していることが応募の条件ですが。

中には、子供もいます。

推薦された子供ですね。

最初の段階では。

模倣をやります。

妖女、または男性の魔法使いである魔術師が。

いろんな動きや技を見せて。

模倣します。

人間の限界を超えるように、座学を乗り越えている生徒達。

仕事はトラブルがないかの点検。

実技テストの試験官。

宿舎に降りて、面談。

負傷、怪我の処理。

特に入学生の、相性別の部屋分け、その担当者。

生徒の熟練度の観察。

書籍案内、講義。

途中経過、プロセスの正誤。

ラテラルシンキングの自由行動など。

もちろん、空いた時間に。

廉価版、量産型のプログラム作成です。

民間軍事会社が運営しているので。

たまに、そちらに回されて。

現場の補給線、兵站のお手伝いもあります。

昔は華族、民間軍事会社の名前、ですが。

賞金稼ぎしかいませんでした。

今は、補給における戦場の宿屋です。

小羽。
「私が特別に訓練された時とは規模が違う?」

霧姫。
「ざっと一度に五十人いて、予約は二年待ちの人だらけよ。」

小羽。
「授業料とか凄そうですね。」

霧姫。
「いや、半分国家プロジェクトだから。」

小羽。
「それなら国家予算からですね。」

霧姫。
「儲かるのはいいことだけれど、やたらに難しいわ。」

サモエド犬。
「わんわん!」

小羽。
「イッヌですね!」

霧姫。
「セイフ、こっちにおいで。」

サモエド犬。
「わんわんわん!」

小羽。
「セイフという名前なんですか?」

霧姫。
「なぜかセイフです、政府の犬。」

小羽。
「政府の犬ですか、自虐的ですね。」

霧姫。
「さて、ここは秩序が薄いので、あなたが仕切ってね。」
「前の人は、小競り合いの酷さで辞めてしまったから。」

小羽。
「それなら、道理を説きますね。」
「私は力だけで解決するような、単純な屑ではないので。」

霧姫。
「専属の弁護士は置いてあるんですけれどね。」

今日の訓練。

午前は模倣、仲間の傭兵が、超常現象みたいな動きをして。

訓練生が真似しています。

午後は、酔っ払いを無理に作って。

それと相撲やレスリングをやらせています。

模擬戦闘。

小羽。
「フライト・オア・レスポンスですが、道家の資料には既にあるんですね。」
「勢いだけを頼っている戦闘行為という訳で。」
「策略を仕掛けるなり、罠に引っ掛けるなど、それらが有効で。」
「正面攻撃は困難になる。」
「しかし勢いが止まるか、減退すると、とたんに弱くなるので。」
「そこを狙えという、荘子の教えがありますが。」
「勢いに頼っている相手は、打破するのが難しくなるものです。」

歩羽。
「フライト・オア・レスポンス。」
「生理学者ウォルター・B・キャノンによって提唱された概念。」
「アドレナリンなどで、パワーアップする上に。」
「痛覚の麻痺、体力の無視、無謀な攻撃が頻発しますが。」
「倒せない相手ではありません。」
「相対的に難易度が上がっているだけですが。」
「これだけで勝敗を左右することは珍しくありません。」
「攻撃が当たり続ければ、痛覚の麻痺が取れた時に激痛に変わります。」
「闘争・逃走反応の後は体力の浪費で衰弱します。」
「事前に行った行動のせいで、少しずつ恐怖を感じるようになります。」
「弱者の必殺技なので、かなりうざいものですよ。」

小羽。
「酔っぱらいは簡単に再現できるんですね。」

歩羽。
「海や川での溺死よりも、酒での溺死の方がよっぽど多い。」
「酒に頼って戦えば、殺される上に、捕まります。」

妃衣奈。
「なぜ人は理性を失う飲料水を?」

玻璃。
「あれですか、酒は自由意志で飲んでいるんです、全員がそうです。」

霧姫。
「酔っ払いと戦わせましたが、まだ慣れていないようです。」
「あの酔っ払いは格闘技の経験者ですからね。」

小羽。
「私の時は元女子相撲の部員でしたが、今は雇われた酔っ払いですか。」
「あれを超えないと、話になりません。」

訓練生は人工的に作った化け物と戦わせられます。

今回は格闘技、経験者の酔っ払いです。

当分は、酔っ払いが使われますね。

雇われている人も、毎回、ウォッカを飲むのは辛いので。

他の化け物と交代しています。

控えているのは、身長二メートルの巨人です。

その巨人は、元プロレスラーですね。

カメラから見ています。

警備員はいますが。

ここで喧嘩が発生すると。

力ではなく、法律で決着がつくことが多いので。

それまで、警備員は間に合わせですが。

警備員は実戦経験豊富な傭兵で。

内なる敵の挙兵の際には、大将首を取るため。

味方と手柄の取り合いをするなど。

法律の規制が厳しい中で。

なるべく火器を使わないなど。

過酷な制限を潜り抜けています。

同じ室内。

一緒に就職した。

芽未ちゃんがいます。

芽未。
「私はコンピューター関連を一任された。」
「シミュレーションが私の仕事です。」
「あなたはパソコン会社の社員になるのよね。」
「何か忠告ある?」

千史。
「使っている端末が高性能過ぎる。」
「よく揃えたね、まったく。」

芽未。
「そんなに性能がいいの?」

千史。
「うちの会社で作っている。」
「IGPUが入っている。」
「これはツインCPUになっていて。」
「左のチップセットは市販されているもの。」
「右のチップセットは、全部がIGPUになっている。」
「つまり、内蔵グラフィックスを二個、無理に入れたチップセットよ。」
「合計、三個の内蔵グラフィックスによって。」
「ゲーミングパソコンに匹敵する性能を持っている。」
「これ高いんですよ、効率が良くて、故障率も低いけれど。」
「なので、性能を活用してシミュレーターを上手に動かしてね。」

芽未。
「今ってグレゴリオ暦で何年?」

千史。
「小惑星2011AG5がちょうど接近しているところよ。」

芽未。
「そう言えば、小惑星2025SQ14もいましたよね。」

小羽。
「なんか物語というか、そんなものに指図されている気配がしない。」
「自然由来というか、自然が形成した、ポスト死後かな。」

妃衣奈。
「姉貴、本当のことって、言いまくっても問題ないよね。」
「だって、嘘でもないし、欺くことではないし。」

玻璃。
「まあ問題ありませんよ、本当のことを言った後のことは。」
「考えないのであれば、まあ本当のことを言いまくっても問題がありません。」

小羽。
「アナキストと付和雷同の違いは?」
「アナキストはそれを説き。」
「付和雷同はそれを実現します。」

郵便。

新聞、投入、これは定期購読。

我が国の作家は時として徹夜で執筆します。

それは読者に読書中の眠りを提供するために。

自らはあまり眠らないのです。

それが作家の仕事です。

さて、私は嘘を言いますが。

とんでもない。

私が嘘をつくということは。

本当のことを知っているということです。


2


現実の生活とは地平線のようだ。

近づいても、近づいても。

そこに到達することはできない。

早朝。

数十人を引き連れて。

演習場にいます。

重りを背負った訓練生が。

他の指導者の指示で。

ハイキングコースを走破しています。

広場では、訓練生が。

超級に重いバックパックを背負って。

横移動、スプリントダッシュ、ジャンプなど。

かなり激しく動いていますが。

脱落者は出ていません。

脱落するような人は最初から応募しません。

事故防止に歩き回って。

途中経過が良好であると、報告しまして。

私の記録に基づいて、育成計画は進行します。

小羽。
「訓練生の体力が心配ですが。」

指導者。
「最近、自主的に休養できるように、制定してあります。」
「欠席はいませんけれどね。」

小羽。
「前よりも効率が良いですね。」

先生。
「かなり改良を加えて。」
「無駄を省いています。」
「なので、脱落者や手間暇が減り、育成期間も短縮されました。」
「午後は史記や、十八史略。」
「子供向けに書かれたせいで。」
「嘘が書けない世界の歴史シリーズを座学で読むんですね。」
「児童書のせいで、整理整頓されてしまい。」
「出版社が学校教育から分離されているので。」
「特に目立った改編もないから。」
「身体と精神の両方の訓練をするのです。」

小羽。
「明日は強化魔法をかけて、標的を攻撃させたり。」
「強化魔法をかけてスポーツをさせて、後は再現ですね。」
「途中経過は、新入生なのに、もう基本は出来ていますね。」

指導者。
「教師が良いからな。」

先生。
「教える人が有能なら、生徒も有能だろう。」

小羽。
「それ自分で言うんですね。」

監督。
「世の中の頂点は世界一、高い山岳地帯である。」
「もう百年近く、登山者が絶えないのに。」
「誰も頂点に到達した者がいないのである。」

終り頃。

近くでヒグマが目撃されたらしいのです。

近年、治安がやや悪化していますが。

野生動物が犯罪者の一種にエントリーしまして。

イノシシとかツキノワグマとか。

犯罪者に混ざっています。

日本猿はすぐ農民に絞殺されるので。

出現しても、すぐにいなくなります。

野生動物でも猿の方が生存率が高い。

ちなみに芽未ちゃんはツキノワグマを憂さ晴らしに撲殺して。

暇潰しに日本猿も殺しています。

伝説と化していますが。

法的に良くないので、辞めたそうです。

訓練、終了。

生徒はトラックで演習場から立ち去ります。

遅れて。

社用車で帰る時。

ここはキャンプ場なのですが。

この時期は解放されていませんね。

端っこに設置してある建築物。

身だしなみの部屋に行き。

帰ろうとしていたら。

遠くから、謎の男性が、刃物を持って接近していて。

茂みから、怪しい気配がしました。

立ち去ろうとしましたが。

謎の男性、どうやら、キノコ狩りとか。

釣り人ではないみたい。

さらに接近。

無頼漢。
「俺は連続殺人犯だ!」
「お前も殺してやる!」

小羽。
「噂のお尋ね者ですか。」
「私は今、予選を戦っているので。」
「その一部ですね。」
「所で、まだ距離があるけれど。」
「後ろの人は増援のようですね。」

無頼漢。
「お前も、被害者の仲間に入れてやる!」

小羽。
「後ろの巨体はなんですか?」

無頼漢。
「俺のために、何人も死ぬことになった。」
「ざまを見ろ。」

ヒグマ。
「うぉぉぉぉぉおおお!」

小羽。
「うわっ!あいつが走ったせいで、ヒグマが釣られて来た!」

無頼漢。
「殺してやる!」
「無期懲役か、死刑の道連れだ!」

ヒグマ。
「ウォォォォオオオオ!」

小羽。
「うわあ!ヒグマが!」
「すぐ近くにヒグマがいるのに!」
「あんたが逃げた判定になったよ!」

無頼漢。
「ぐわあああ!」

小羽。
「クリーンハンズの原則!」

謎の男性。

真横までヒグマが接近していて気付かず。

そのままこちらに走って来たので。

ヒグマを刺激して追いかけられていたのに。

こちらに攻撃を試みて。

ヒグマに追いつかれて、ズタズタにされています。

社用車に飛び乗って。

木製の弓矢でヒグマを射抜いて。

ヒグマは怯んだので。

謎の男性は、なんとか生存しましたが。

救急隊を呼んでしまい。

指名手配犯なので、逮捕確実です。

ようやく脱出。

帰り道。

誰かに呼び止められました。

小羽。
「口説くつもりですか?」

狼藉者。
「俺は強いんだ、誰にも負けない!」

小羽。
「ああそうですか、根拠のある強さなんでしょうね。」

狼藉者。
「決して、非戦闘員相手に勝ち続けたとか、そんなものじゃないぞ。」

小羽。
「はいはい、自薦ですね、うちは飛び入り参加は基本、ありません。」

狼藉者。
「俺は非戦闘民相手に、最強なんだ!」

ようやく道を開けたので。

発進すると。

イノシシが突っ込んできて。

先程の男性に突進。

吹っ飛ばされて、強がりの男性、腰を抜かした。

狼藉者。
「俺は誰よりも強いんだぞ!」

猪。
「うおおおお!」

狼藉者。
「イノシシなんかに負けてたまるか、いやこれちょっと勝てない。」

猪。
「うおあああ!」

狼藉者。
「イノシシには通用しない、俺の強さでした!」

男性が岩山に駆け上がると。

攻撃が届かないので。

イノシシ、どっかに行ってしまった。

意外に、乱暴者は狼に勝てません。

まともな武器や防具なしでは。

野生動物の方が強力です。

まあ人間には対抗できても。

自然には抗えないってことですね。

こちらは。

都市部の会社、屋上にて。

千史。
「私は女の子が好き、求婚されても困ります。」

美男子。
「それは残念です、相手を間違えました。」

千史。
「なぜ結婚しないといけないんですか?」

美男子。
「君が結婚を理解しているから、そんなことが言えるんですよ!」

すると、遠い後ろで。

ビル火災が発生していて。

消防車が出動。

大火災を背景に、語りだした。

五百メートル背後で大惨事になっています。

美男子。
「どうしても君じゃないとだめなんだ。」

千史。
「私は自己完結するので、異性は要りません。」

美男子。
「それなら、他に素敵な女性を知りませんか?」

千史。
「友人なら、紹介してあげますが?」

美男子。
「よし、俺の未来は明るい!」

後ろの方の、五百メートル付近のビル火災で。

ガスに引火して誘爆しました。

千史。
「ほら変なことするから。」

美男子。
「あはははは、調子に乗ってすみませんでした!」

求婚者、逃げました。

ちなみに、なぜ子供を産まなければならないのか?

なぜ結婚しなければならないのか。

欧州のとある女性が、その議論を発信したことがあり。

誰も答えられませんでした。

回答不可能な問いですね。

訓練は午前で終わりです。

コンディショニングコーチが調整しています。

疲労による負傷を警戒しているんですね。

フットボールのプロチームでも。

三時間程度しか練習しないと言われています。

一日中、練習すると、アキレス腱が切れるから、らしい。

宿舎では。

訓練生の疲労度をメディカルスタッフが測定しています。

早朝から訓練して、帰って来ると。

お昼休み。

霧姫。
「昔、人々は平和主義を夢見た、しかし今も夢を見ている。」

歩羽。
「フーコーによれば。」
「この社会は。」
「あらかじめ設定された。」
「型にはまった人以外は排除して成立している。」
「排除の対象になった人は。」
「精神疾患とか、障害者とか。」
「おかしな人など、いろんな説明付けをされて。」
「退場させられる。」

霧姫。
「著作、監獄の誕生、狂気の歴史ですね。」
「学校教育、開始時から。」
「規律教育を受けて。」
「そこから外れた者は、なんでもいいから。」
「説明付けをして、排除する。」
「ついて来た人だけ優遇して。」
「脱落した人は、逸脱者として社会から排除する。」
「昔とやっていることは、本質からして同じですね。」

玻璃。
「社会、もしくは政治などが。」
「人間についての設定を済ませてしまい。」
「教育段階で、それに沿わない人は。」
「逸脱者、規格外として合法的に削除しようとする。」
「昔と本質的には変わりませんね。」
「民主制とか言って、やっていることは君主制や貴族政と同じです。」

歩羽。
「排除された本人は。」
「ラベリング理論でラベリングされた内容を真に受けて。」
「その役割を演じます。」
「こうして、設定どおりに行かないと。」
「都合の悪い人々に対して。」
「合法的に抹殺が完了します。」

玻璃。
「社会に要らないから、教育段階で合法的に殺すんですね。」
「やっていることは、専制君主より酷いですね。」

霧姫。
「何が民主制ですか。」
「平均、または衆愚に都合のいい社会という訳で。」
「衆愚に都合の悪い人は合法的に殺しまくる。」
「しかも善人ぶって。」
「いろんな名前をつけて、排除を繰り返す。」
「日本ではこんなものが平気で横行していますが。」
「西洋では無いようですね。」

歩羽。
「最悪なのは市民も加わることでしょう。」
「しかし逸脱者、規格外は明らかな冤罪も含まれています。」
「普通ではないからという理由で、全員で私刑にしているだけ。」

研究員。
「だいぶ自然法から逸脱している愚民ですよね。」

歩羽。
「平和が嫌いなだけでしょう。」

霧姫。
「決められた設定から、逸脱者、規格外が出たら。」
「一切、許さず、本人が考えを変えても、意地でも排除する。」
「みんな平和をそこまで嫌いますか。」

玻璃。
「平和を嫌悪する人々ですから。」
「常に争い、諍いがないと気が済まない。」
「なので私刑なんて当たり前で。」
「権力が無視している人に、市民が自主的に参加して。」
「排除に加わる。」

警備員。
「その場合の治療とは、衆愚と同じ意見になることではないね。」

歩羽。
「従順にさせる教育ばかりですが。」
「従い過ぎです。」

霧姫。
「従うばかりで反抗しないのは、単なる奴隷。」

玻璃。
「社会構造は数世紀前と比べて悪化していますね。」

歩羽。
「理想的な政治、社会が受け継がれないからですね。」
「王様がいることを忘れるほど、古代世界は理想的でした。」

霧姫。
「完全無欠な世界を作ったと、驕り高ぶっていた人間達ですし。」

事務員。
「そんな世界、神に処罰して直してもらえばよろしい。」

歩羽。
「絶対平和主義に感化されつつ、実際には平和を嫌うような行動をする。」
「矛盾がありますね。」

霧姫。
「平和を嫌悪しているから、自然法を無視する。」
「自然法の無知は許してもらえない。」

玻璃。
「リヴァイアサンは、政治哲学の最高傑作。」
「日本の常識と西洋の常識は、すべてが違います。」

教師。
「ちなみに、欧州では知的障害の子供も。」
「一般教室で教育します。」
「まったく区別しません。」
「知的障害だろうと、容赦なく同じ生徒として扱います。」

科学者。
「イタリアの精神科はフーコーとサルトルの哲学を採用したので。」
「逸脱者、規格外として人間を扱いません。」

傭兵。
「共同体によって、逸脱者の定義は変わりますからね。」
「規格外というのも、所属している集団によって変わります。」

退役軍人。
「学校教育が、教育を独占していたので、それが良くないね。」
「個人的には、士官学校と小学校は同じだったし。」

評論家。
「そもそも、凡人は教育の重要性を理解しません。」
「悪い教育に鈍感なのも、教育を軽視しているからです。」
「子供が自然にすべてを習得して、大人になると思い込む。」
「実際には、指導者が教えない限り、子供は何も覚えない。」

哲学者。
「何からの逸脱なのか、説明不足ですしね。」
「まず逸脱者と言いつつ。」
「何からの逸脱なのか、説明責任があるが。」
「それを語ると、反論しやすいので、相手は逃げる。」

精神分析医。
「規格外というのも、ある特定の設定からの規格外なので。」
「別の規格には合っていますよ。」

軍事顧問。
「同じく、逸脱者と非難しても、別の所では逸脱者ではありません。」
「なので、それを選別する装置に問題がありますね。」

歩羽。
「知らない間に権力に加担して。」
「合法的な殺人の現場にも加担している。」
「それで、罰を受けないとでも思っているのでしょうか。」
「不幸になることに関わっておいて。」
「幸福になろうなんて筋違いです。」

霧姫。
「思っているんでしょう。」
「無神論者は天罰を受けても、それに気づきません。」
「事実の解釈を変えるだけです。」

玻璃。
「世間の人々が報われないのは。」
「そうした被害者の上に、我が物顔で陣取っているからです。」
「他人を犠牲にするシステムが日本にはあります。」

歩羽。
「さて、お昼休みは終わりですね。」

玻璃。
「現代もその程度なんですよ。」

霧姫。
「次こそ、良き時代になって欲しいものです。」

歩羽。
「惑星の予言では。」
「次は火の海です。」
「火の海の次は至福の千年です。」

霧姫。
「その図は見たことがあります。」

玻璃。
「惑星の誕生、寒冷の惑星、原始地球、洪水の惑星。」
「現代の惑星、火の海の惑星、至福の千年、惑星の究極の運命。」
「有名な惑星の計画図です、誰が書いたのでしょうか。」

霧姫。
「ハビタブルゾーンには人間にとって危険な液体の水がある。」

歩羽。
「危険ではないでしょう。」

霧姫。
「水没した時に溺れます、その点では水は危険です。」

歩羽は、張り紙を出した。

格言。

今日できることを、明日に伸ばすな。

効果は抜群であった。

経理は資金を横領しようと試みて。

事務員は休暇をもらおうと殺到して。

社員は賃上げを要求した。

辞表を提出する人さえ出たので。

張り紙を削除した。

施設内は、複数の建築物で構築されていて。

敷地が広い。

用事で、帰宅する人もいます。

スケジュールに合わせればいいので。

基本、自由に出入りする訓練生です。

デスクワーク中。

余裕があって、複数人。

暇になっています。

小羽。
「ストロングマンを参考にしたけれど。」
「あれは趣味によるパワーアップだからなあ。」
「少林寺も参考になるけれど。」
「少林拳を採用してもいいのかなあ。」

霧姫。
「あなた、仕事のやり過ぎで。」
「業務達成が超過していますよ。」

小羽。
「模範的労働者になりたくない。」

霧姫。
「それだと、普通の会社なら。」
「他人の仕事を奪って、問題になっていたね。」

玻璃。
「ひとりで十人分の仕事をやって、速さは六倍。」
「さすがに、英才教育の影響ですね。」

小羽。
「中学校の頃、家政婦として。」
「麗羽という女性を担当しました。」
「少しえっちな人でしたが。」
「一族のリーダー的な立ち位置でしたので。」
「いろんなことを学びました。」
「子供は適切な指導者が必要ですよね。」

歩羽。
「盲人が盲人の手引きをすれば二人とも溝に落ちる。」
「子供は何でも信じるので。」
「指導者が適切か、不適切か、区別がつかない。」
「麗羽さんですよね。」
「最近は一騎当千で、定評がついて。」
「博物館の館長になったらしいのですね。」

小羽。
「命の価値は相対的、という格言を引用していましたっけ。」
「年齢の影響で、退職して、その後は博物館の館長ですか。」
「人は上から下に降りるのは簡単ですね。」
「下から上に行くのは無理ですが。」
「中くらいのものなら、けっこう容易く手に入る。」

歩羽。
「気が合ったみたいね。」
「さて、いい加減に休養してくれないかしら。」
「他人の手伝いまでやって何しているの。」

小羽。
「やり過ぎましたね、これから手加減します。」

研究員。
「お嬢さん、こっちの仕事を手伝ってくれ。」
「いや、何でもない。」
「どうやら、我々が楽するのは今日までだね。」

歩羽。
「私は下部組織の視察に来ているんです。」
「不祥事がないか、未然に防ぐために。」
「とまあ、良すぎて問題になるとは予想外でした。」

霧姫。
「おかしいな、人は足りているのに、余っているの?」

玻璃。
「数ではなく質だからですね。」

小羽。
「支給品のものですが。」
「このコンピューターの値段は?」
「やたらと高性能なんですけれど?」

玻璃。
「このコンピューターの価値は、買う時と売る時で違います。」

こちらは。

事務所。

シミュレーションを終えて。

事務作業をしています。

アルバイトの千史ちゃんと一緒。

妃衣奈ちゃんは、休学中。

数日後に復帰。

放課後は、教官として入ります。

千史ちゃんは一か月後。

大手コンピューター会社に転職しますが。

役目が、新機種の構想なので。

取材と称して、ある程度、自由行動できます。

入力が速過ぎて。

ここでの上司の仕事は。

誤字、脱字の発見が主題で。

上司は校閲に長けているので。

連携しています。

休息の指示が出たので。

一時間、休憩室にいます。

体重計がなぜか置いてある。

男性の悪戯です。

芽未。
「私の体重は五万グラムです。」

妃衣奈。
「あなた、それは計算が間違っていると思います。」

芽未。
「ハイコンテクスト文化、これ馬鹿ですよね。」

妃衣奈。
「馬鹿と言いますか、実害を被ったので。」
「罵るのは自然の成り行きかと。」

千史。
「馬鹿という言葉がよく似合うほど、ハイコンテクスト文化は馬鹿です。」

妃衣奈。
「黙れという命令を出しておいて、意志疎通ができませんから。」

千史。
「伝言や言い分は、その都度、推論となります。」

妃衣奈。
「何も言わないし、何も言わなくてもすべてが伝わる。」
「という間違った考えで教育されているから。」
「全員が黙ってしまう。」

千史。
「そして言い分は推論で承諾されて。」
「推論の内容が受理されている。」
「なので、言った、言わないの水掛け論。」
「自分勝手に他人の言い分を推論して。」
「それに基づいて決めるなんて、愚かですね。」

芽未。
「ハイコンテクスト文化は。」
「悪しき文化で。」
「結果的に全員が黙ってしまいます。」
「黙っているから。何も伝わらない。」
「伝わらないので、推論で言い分を受理するしかない。」
「いろいろと論理が破綻していますね。」

千史。
「西洋はローコンテクスト文化で。」
「徹底して言語化します。」
「なので、話さない内容は何も伝わりません。」
「相手は推論さえしません。」
「本人が何も言わないのは、黙っている本人の責任です。」

妃衣奈。
「ハイコンテクスト文化では、自分はこう言っていたはずだ。」
「なんて後から怒り出しますが。」
「何も言わない人のせいですし。」
「推論で言い分を受理した人のせいでもあります。」
「無意識に、こんな論理の破綻したものを教えられている。」

千史。
「誤りを改めるのがよろしい。」
「小人は言い訳するだけだから。」

妃衣奈。
「ローコンテクスト文化が真実であり、現実的です。」
「ハイコンテクスト文化は、妄想の産物です。」

芽未。
「私は話していない内容は、何も伝わっていないし。」
「伝わっていないので、他人は何も判断していないと思いますが。」

千史。
「相手はこう思っているだろうと、推論で、業務連絡しています。」

芽未。
「連絡に失敗していますが、連絡の失敗を人のせいにするのですか?」

妃衣奈。
「自分を基準に、相手の言い分を推論して。」
「勝手に承諾を得るので。」
「連絡に失敗しても人のせいにして言い訳しますね。」

芽未。
「随分とお人好しで間抜けな文化ですね。」

妃衣奈。
「日本人特有の、性善説のせいでしょう。」

千史。
「中国人は性善説なんて信じていないしね。」

妃衣奈。
「察し合うなんて、限界が見え透いていますし。」
「いかに相手の言い分を軽視しているのか、倫理的な問題だらけです。」

千史。
「それで自分は善人ですよと、なるほど。」
「善人は残虐行為を平気でするんですね。」

妃衣奈。
「日本人は付和雷同が普通なので。」
「他人も自分と同調していると信じているんですよ。」

芽未。
「沈黙は同意に等しい、まったくその通り。」

千史。
「沈黙は同意とみなされる。」
「自国民に教えるべき、英語の諺。」

妃衣奈。
「ハイコンテクスト文化とは。」
「黙っていることが白状したのと同じ、というものです。」

芽未。
「圧倒的に会話が少なく。」
「自国民の誤りに気づくまで。」
「自分の言い分さえ満足に言えなかった。」

千史。
「言語について何か勘違いしているのではないか。」
「伝えなければ、言葉ですらない。」
「相手が察してくれると思ったら大間違い。」
「自分が察することができると思っても大間違い。」
「相手の言い分は察することが不可能、議論して初めて理解できる。」

妃衣奈。
「ハイコンテクスト文化なんて頭おかしいですね。」
「他所でやっていろ。」

千史。
「私はローコンテクスト文化に直しています。」

芽未。
「ハイコンテクスト文化を信じた、自分が間違っていることを。」
「ここに謝罪します。」

妃衣奈。
「人間に罪を消す権限はない。」
「罰と称した攻撃か、仕返しか、支払いだけです。」

千史。
「私刑は処罰という名前をつけた単なる攻撃です。」
「刑罰は、仕返し、または自由を支払わせる、それだけ。」

芽未。
「自然法は守ることが容易い。」
「後は自然法に任せましょう。」

妃衣奈。
「法律の起源は自然法ですからね。」

事務所。

社員同士が会話中。

アドラー心理学の相性によって。

配置が決まっているためか。

社員同士の衝突は稀です。

社員。
「休暇ですが、どこに行きました?」

職員。
「北海道にキャンプに行きました。」
「途中、クマに襲撃されて。」
「崖から落ちまして。」
「三日、山の中、四日間、現地の病院です。」

役員。
「ああ、小雨が降ったが、傘がない。」

社員。
「いつ無くしたのですか?」

役員。
「小雨が止んで、傘をしまおうとした時に気づきました。」

婦女。
「あなたの旦那さん。」
「昨日、他の女性といる所を見ましたよ。」

夫人。
「あんな人、死んでしまえばいいんだわ!」

婦女。
「いや、もう死にました、複数人の女にやられました。」

青年。
「人に言えない話なんだが。」

老人。
「どうしたんだ。」

青年。
「お金を貸してくれないか。」

老人。
「ああ、聞かなかったことにするから、心配するな。」

紳士。
「うちの子供は、中学生なのに。」
「ここ最近、他人に喧嘩を売って、負けまくっている。」

老人。
「どういう教育をしているのか?」

紳士。
「テレビで見た正義の味方を実践して、そうなっている。」

若者。
「浮気ばかりする男は超能力を信じる。」
「自分の妻の超能力は何回も体験しているからである。」

婦人。
「本当だ、超能力って実在するんだ!」

若衆。
「映画で、浮気現場に突入した夫が。」
「浮気相手と妻を同時に射殺していましたが、どうして?」

老人。
「後のことを考えて、一度に撃ち殺したんですよ。」

若年。
「知り合いが自動車事故に遭って二か月、入院して喜んでいる。」

上司。
「どうして?」

若年。
「ようやく、ここ数年間で休暇らしい休暇が取れるというので。」

友人。
「世界中で数百年前から、女性より男性の方が結婚で苦しんでいる。」
「なので生命保険に入りたい。」

助手。
「友よ、そこまでの危険性はありません、誇張です。」

施設内は多層構造。

中庭を散歩中の小羽ちゃん。

妹が、学校と連絡を取っている。

たまたま遭遇した。

妃衣奈。
「経験とは何か。」
「それは、他のものをすべてを失ったときに残るものである。」

千史。
「あなた、制服のような普段着が好きなんですね。」

小羽。
「特注で作ったんです、どうですか。」

千史。
「その普段着が無ければ、もっと素敵です。」

小羽。
「あれ以来、世界は平和で。」
「何もないですね。」
「良いことも悪いこともない。」

妃衣奈。
「人間よりも、自然界の方が手強くなった。」
「科学で自然を克服したのではなく。」
「自然の力を借りたので、対抗はできない。」

千史。
「残念、科学の力で出来ることは。」
「全部、やったんですけれどね。」

妃衣奈。
「自然科学ですか。」
「人間は美しく散るから、もういいよ。」

小羽。
「思えば、農耕をしないと主食が手に入らず。」
「畜産をしないと、肉類は手に入らず。」
「漁業をしないと、副食が手に入らない。」
「そんな脆弱な基礎を社会は持っています。」

妃衣奈。
「人間は自然にいくらでも左右されますよ。」
「真っ先に、先ほど、農作物であると指摘しましたが。」
「工場野菜でも普及しない限り。」
「収穫に影響は出ます。」
「むしろ科学がなかったら、人類とやらはいないと思う。」

小羽。
「現代の機械文明も、機械特有の故障や機能不全で崩れるし。」
「自然を無視するような状況を作った試しはない。」

妃衣奈。
「むしろそれだけ自然科学に需要があるので。」
「古典物理学も現代物理学も、以前として人気です。」

小羽。
「その自然科学を学ばないと、現代が理解できないなあ。」

千史。
「私の出番かな?」

妃衣奈。
「便利ですね、あなた。」

小羽。
「科学による、実在する不思議な話とかない?」

千史。
「カオス理論によれば。」
「今日か明日の予測は人間には可能ですが。」
「一週間後、一か月後の予測は人間には不可能。」
「その時に、ようやく予測できなかったことが理解できるよ。」

妃衣奈。
「思えば、人間の未来予測は、長期的な予測はできないね。」

小羽。
「一年後の予測は笑われる、という日本の諺もありますからね。」

千史。
「初期条件に、もうひとり足すと、結果が変わってしまう。」
「なので、人に当てはめると。」
「性悪説による生まれつきの悪を教化する。」
「教師なんていたら。」
「子供の頃から、今の本人を凌駕する人材になったりする。」

小羽。
「ひとつ足すだけで、結果がまるで違うんですか。」

妃衣奈。
「神秘主義だけで、科学がないと、まるで目が見えていないね。」

千史。
「天気予報の誤報による最高傑作は。」
「昔のイギリスで。」
「昔のスーパーコンピューターが。」
「七月に雪が降ると予報したことです。」
「自然は移り変わりが激しいので。」
「いくら計算しても。」
「結果がその都度変わります。」

小羽。
「ああ、人間のすることは、神秘的な要素を除けばすべて愚行。」

千史。
「私の両親も、ただの人間です。」
「私は、地上で活動するひとつの生物です。」

妃衣奈。
「人類初期の科学者は、ヘレニズム文化が中心。」
「科学はカトリックによって発展して。」
「後から無宗教者が、科学が信仰と対立すると変なことを言っている。」
「ビッグバン理論の提唱者さえカトリックなんだから。」
「あの人達の言う宗教って何?」

千史。
「全員が無宗教になると人類は滅びると思います。」

小羽。
「無宗教、無神論が多くなったのはつい最近です。」
「二度の世界大戦以後、無宗教、無神論者が多くなりました。」
「なので、無宗教、無神論者は後から繰り出した新参者です。」

千史。
「永遠とは実在しますか?」

妃衣奈。
「します、多数決です、多数決は永遠に繰り返されます。」

千史。
「ある人が人生における成功を自慢していました。」

小羽。
「その人は喜んでいるの?悲しんでいるの?」

午後、三時、十五時になると。

訓練生は宿舎にいるか。

自宅に帰って、いません。

スタッフだけです。

割と暇するようになったのは。

業務をある程度、自動化しているからです。

人工知能に業務を割り当てていて。

その管理者は人間で。

常時コントロールしています。

なので空いた時間が必ず出来ます。

中庭、女性達で満員。

小羽。
「国家的人物ってどういう人のことですか?」

千史。
「国のために我々を犠牲にする人のことです。」

玻璃。
「昔の人々の誤った説ですが。」
「その時代だけで通用したもので。」
「短期間で無効になっていますね。」
「年齢と能力は比例しない。」

芽未。
「経験だけで上に行くというのは誤謬ですね。」
「根拠がありません。」

小羽。
「昔の人の言い分は、とにかく主観的で根拠はないです。」
「根拠は?」
「なんて繰り返せば、すぐに黙ります。」

玻璃。
「試練とか、経験とか、教訓と称して。」
「現実的な解決策を無視したり。」
「苦労とか、世渡りと言いつつ。」
「かなり主観的な言い分の繰り返しだったり。」

小羽。
「そういう人達の言い分は。」
「検索欄から、人工知能に。」
「これは常識的にどうかと、質問すれば。」
「あっさり否定されますよ。」
「人工知能は常識的なことなら。」
「なんでも答えられますからね。」
「その人工知能を上回る質問や意見には対応していませんが。」

千史。
「人工知能ですか、誰が発明したのやら。」
「最近、初めてロボット兵器が開発されて。」
「戦場に投入されましたが。」
「あまり役に立たなかったようです。」
「機体のCPUに自爆装置が内蔵されていて。」
「暴走すると、遠隔操作で自爆します。」
「暴走以前に、戦力としては使い物にならない。」
「ワンパターンなのがいけない。」

妃衣奈。
「クローン兵を作ろうにも。」
「自分を生み出した開発部門を恨んで。」
「復讐する危険性がありますので。」
「機械化兵士で十分ですよ。」
「あれはもっと安ければ、使えます。」

芽未。
「私はいつも読んでいる漫画や小説に。」
「人工知能が関与していると知って落胆した。」

霧姫。
「通俗小説なんて、元から下手なんだから。」
「人工知能に負けて当たり前です。」

芽未。
「人工知能が大半を作成した小説が、小説大賞になったしね。」

小羽。
「ライトノベルなるものが大量発生した後。」
「人工知能がそれを学習して。」
「誰でもノイトノベルを生成AIで作り出せるようになってしまい。」
「ライトノベルなんて人工知能を繰り出せば勝てる程度の品質になってしまった。」
「結果論からして、人工知能のレベルアップのために。」
「大量生産された捨て駒。」

霧姫。
「批判されるために、あんなもの書いたんじゃないの?」

小羽。
「実際、誰も読んでいません。」
「市民の大半は無視。」

芽未。
「将棋やチェスも人工知能の方が強い。」
「ラーニングとか、侮れない特技ですね。」

妃衣奈。
「我々も学習の対象になるのかな?」

霧姫。
「我々の組織を人工知能に学習させたいですって?」
「構いませんが。」
「人間の手に負えるものではなくなりますよ。」
「それでもよろしければ・・・。」

芽未。
「我々のデータを人工知能に学習させる?」
「やめておいた方がいいですよ。」
「生きていればいいことあるって。」

休憩時間、終了。

夕方になると。

宿舎を管理する人くらいしかいなくなり。

清掃員と、教官だけになり。

警備員は動き回っていますが。

大半の科学者は帰宅します。

事務員は少し残りますね。

帰り際。

人員を少数残して。

門を出ると。

見回りをしている。

歩羽さんに会いました。

歩羽。
「ヨーロッパの父、カール大帝は。」
「一度勢力圏が確立すると。」
「無制限に見回りを重ねて。」
「崩壊しないように、点検していました。」
「そのため、生涯のほとんどを馬上で過ごした。」
「と言われています。」

小羽。
「ローマ帝国も最盛期。」
「国境の警備と維持。」
「そして他民族の吸収などに忙しかったものです。」
「ガリアもローマの属州でしたし。」
「ヨーロッパは文明化した種族から生まれたのかな。」
「いつの間にか、ローマ帝国と国境を争っていた。」
「ゲルマン民族も文明化していました。」
「国境を接していたすべての国家は文明化ですからね。」

歩羽。
「たまに、ヒューマンエラーを発見するの。」
「なので、事件やら事故になる前に。」
「私が防いで記録しているの。」

小羽。
「有能な女性はあはあ・・・。」

歩羽。
「科学者の格言に、人間というものは。」
「天才と言える人だけで。」
「本当に人間というものは歴史上、数千人しかいなかった。」
「自分は人間なのか、なんという生き物なのか。」
「なんていう冗談みたいなものがありますね。」

小羽。
「その人間なら、我々の周囲にたくさん集まっていますね。」
「残念ながら、利己的になるほど、人間性は増します。」

歩羽。
「利他主義な論説やら、モラリストの提案とか。」
「美談とか、そういうものは迎合されますが。」
「ほとんどの人は信じていません。」

小羽。
「人間なら、一度は現実主義者にならないと。」
「その場にいたことにはならない。」

歩羽。
「ジョーク格言に、現実からの自由、なんてものもあります。」

小羽。
「あそこにいる訓練生は元現実主義者のようですね。」
「今は現世利益を求める個人主義者です。」

歩羽。
「訓練生は。」
「まず思想から改造した。」
「ハイコンテクスト文化を廃止。」
「これは説明不足の文化、そもそも説明しても。」
「情報量が少ない。」
「次に、理解する人が少ないけれど。」
「これは無視。」
「次に、実力主義。」
「自分の力で何とかすることを覚えさせた。」
「そもそも人間は弱い生き物なので。」
「弱いことを自覚させることで、逆に強くした。」
「合理性の学習。」
「個人主義の導入。」
「自国民特有の欠点を覚えさせた。」
「座学では史記を使った。」
「そうしたら、まるで別人になったので。」
「そこから開始した。」

小羽。
「英雄ナポレオンなんて。」
「ロシア遠征で大軍を失ってから。」
「短期間で同等の練度を持つ大軍を再編成しました。」
「明らかにナポレオンの模倣をやっていますよ。」

歩羽。
「昔の格言にも、数のある兵卒よりも、質の良い兵卒とあるように。」
「現代は数ではなく、質です。」

小羽。
「それって数に頼るだけの雑魚にとっては涙目ですね。」

召使。
「報告します、昨晩、幽霊みたいなのがいた。」

歩羽。
「幽霊なんてどこの宗教も否定されているものですよ。」
「何かの装置の暴発であると説明しておきなさい。」

召使。
「了解。」

小羽。
「幽霊の存在なんて、死後の教義と矛盾しますね。」
「どこの宗教からも否定されます。」

歩羽。
「ここはスピリチュアリズム(心霊主義)の会議場ではない。」

小羽。
「幽霊は民間信仰です。」
「迷信です。」

歩羽。
「迷信とは、世を惑わす民間信仰。」
「科学的根拠のないことを指します、国語辞典。」

小羽。
「宗教は迷信ではない、民間信仰ではないので。」

歩羽。
「民間信仰は、子供の頃から蔓延っています。」
「信教の自由という法律を知らないのかしら。」

小羽。
「迷信なら、新興宗教だけですね。」

歩羽。
「誰も特定の宗教に入れとか命令していませんが。」

小羽。
「無神論者や不可知論、無宗教者は。」
「その話題になったという理由だけで。」
「批判しようとします。」

歩羽。
「被害妄想でしょ。」

小羽。
「実害がないのにね。」

歩羽。
「特定の信仰がないからと批判する人もいれば。」
「特定の信仰があるから誹謗中傷する人もいる。」

小羽。
「後者の方が悪質ですね!」

歩羽。
「自分から敵を作る人もいるんです。」

小羽。
「むしろ敵がいない人って何者?」

歩羽。
「父親の友人であるマフィアのボスに会ったことがありまして。」
「自分に敵はいない、無敵だったと半生を語っていました。」

小羽。
「敵を作らなかったの?」

歩羽。
「いいえ、敵はみんな消してしまったから。」
「既に敵はいないらしいのです。」

帰宅。

お姉さんは入場。

定時退社。

世界情勢は、グレーゾーン戦法が主流になり。

戦争なのか、そうではないのか、解釈をいかに難しくするのか。

それが問われています。

歩兵同士の戦闘は減ってしまい。

戦闘機や艦艇がたまにボロボロになります。

兵器同士の小競り合いばかりですね。

ほとんどの国々は、高水準の軍事力があるので。

一昔前の大規模戦は廃れてしまって。

現実の戦争しか選ばれません。

相手を滅ぼす絶対的戦争はなくなりました。

それは戦争目的が、理想論ではなく現実主義(リアリズム)になったからで。

グレーゾーン的平和なのは、状況の変化ではなく。

思想による平和です。

戦争について、強烈なコントロールも入るので。

割に合わないから、各国は沈黙しているのです。

本日、真実を報道すると言って。

こんな新聞記事があった。

本日、ジャーナリストは誹謗中傷で逮捕されませんでした。


3


社会が静穏になっている時期。

やはり静穏は大事なことで。

何事もないのが好ましい。

本当の所は、何か起きてはいけない。

しかし社会は思惑が錯綜する所なので。

思惑が交差するごとに。

何かしら必要悪のように。

思惑が対立したり、違いがついたりします。

その場合の思惑とは。

普通の生活がしたい、出世したい。

こんな活躍がしたい、お金を稼ぎたい。

こんなアルバムを出したい、この商品が欲しい。

など。

正常な欲望も含まれている訳で。

正常な欲望による思惑は。

否定されません。

時に善悪を持たない思惑に遭遇します。

その場合は、すべてが中立です。

前線にいる、覆面部隊とビデオ会議をして。

達成率を確認しています。

覆面部隊は、他国が侵入して来た時に。

隠れてコソコソするため。

敵側にとっては厄介のようです。

自給自足の術に長けていて。

兵站が崩壊した場合は。

自然界から食料と水分を作成します。

敵から奪った銃器を利用することも入っていて。

弾薬が尽きたら、倒された敵兵から。

武器と弾薬を奪います。

今は自衛隊。

大型レーダーで監視していて。

地上発射型ミサイルランチャーから。

「SM-3ブロックIIA」と「SM-6 デュアルII」の在庫を確認しています。

人工知能のサポートで発射されますが。

超音速巡行ミサイルの威嚇射撃。

水平線に隠れて大型低空長距離ミサイルが飛んでくるので。

少しずつ、平和のためには軍事力が必要。

という見解に誘導されています。

つい最近。

旧式のフリゲート艦が突っ込んで来たので。

覆面部隊がドローンでブリッジを集中狙いして。

中破させてしまいました。

今はパワーインフレーションの時代で。

一部の国家の軍事力が、パワーインフレーションを起こしています。

自衛隊もそのひとつ。

ビデオ会議、終了。

小羽。
「早朝、出勤の時。」
「こんばんわ、と挨拶する人は一晩中遊んでいた人である。」
「おはよう、と挨拶する人はまともな睡眠を得た人である。」
「今朝のニュースを見ましたか、という人は、まだ目覚めていない人である。」

霧姫。
「すべての物事、出来事は中立であるため。」
「誰かの有利、不利に繋がる物事、出来事は怪しい。」

小羽。
「ストア学派は、物事は中立的であると評価しています。」
「本当の所は、誰かに寄っていたりはしないね。」

霧姫。
「何があっても、それはすべて中立です。」
「そうではないのなら、他に原因があると思います。」

小羽。
「人生は短い、志を持ってどんどん進みましょう。」

霧姫。
「志を持っても、持たなくても、どんどん年月は経ちますが。」

定点カメラで施設を確認。

訓練生も確認。

訓練生は基本が出来ると。

潜水訓練。

戦闘機搭乗と同じ訓練。

宇宙飛行士の訓練、これは脱落しても良し。

疑似、無重力での訓練。

そして肝心の、疑似、三倍重力での運動訓練と。

段階があります。

別の建物では。

訓練完了の前段階の。

重力スーツ。

全身に重りが装着されていて。

自重が三百キログラムになる。

特殊なスーツを着て。

派手に動き回る生徒がいますね。

知性も、インテリジェンス・トラップを回避させるべく。

哲学の何かしらの学派に属するように。

指示しています。

特に教材として、引用句辞典は欠かせません。

お昼休み。

業者が、お弁当を納品しています。

それまで待機中。

小羽。
「老人が若者に忠告したり、説教したがるのは。」
「もう高齢のせいで。」
「何も悪いことが出来ないから。」

玻璃。
「ああ、時の流れは残酷極まりないですね。」

芽未。
「社会に溢れる論説って、なんで論拠がいちいち無いんだろう。」
「確率的に低確率で起きた体験談ばかりです。」

千史。
「あの見解には根拠がありませんね。」

玻璃。
「あれま、根拠がないのはその人の責任ですよ。」

芽未。
「カルマはヒンズー教の教えですが。」
「普遍的に広まっていますね。」

玻璃。
「原因論の古典として。」
「インド哲学と化しています。」

小羽。
「カルマの目的は。」
「最後にカルマ破壊になり。」
「解脱に至るというもので。」
「カルマは解脱するためにあります。」

千史。
「とすると、カルマの誤訳がありますね。」

小羽。
「カルマの誤訳を広めたカルマもありますね。」

芽未。
「カルマを悪用したカルマが本当にのしかかりますね。」

玻璃。
「今のカルマをどうするかも自由。」
「こういう所も抜けていますし。」

小羽。
「宗教の教義は、悪用したり誤用したりすると。」
「後々、じわじわ大変なことになります。」

千史。
「インド哲学としてなら、原因論としてなら。」
「カルマという原因論は議論されてもよろしいかと。」

芽未。
「しかし元々カルマは解脱の途中経過ですので。」
「ヒンズー教からかけ離れて使用されているのが実情です。」

小羽。
「カルマの誤用は、明らかにヒンズー教徒を不快にさせますよ。」

玻璃。
「ヒンズー教徒に話したら、それは違うよ、と修正されて終わりですね。」

芽未。
「そういうまずいものを、間違って使用すると。」
「罰を受けても当然です。」

小羽。
「カルマの解釈を間違えて広めれば、広めるほど。」
「カルマの解釈を間違えたカルマがのしかかります。」

玻璃。
「似たようなものに、因果応報がありますが。」
「キリスト教では完全否定されている考えですね。」

芽未。
「因果応報は否定されています。」

小羽。
「因果応報は仏教ですし、私は仏教徒ではない。」
「多分、仏教徒専用のルールだと思います。」

千史。
「いずれにしても、出来事の原因を過去に求めるもので。」
「その行為を裁く者が誰なのか、そこが抜けています。」

小羽。
「私の行いの評価をする人は敵なのか、味方なのか。」
「敵ならば厳格で、攻撃するだろうし。」
「味方なら、贔屓して、有利にしてくれる。」
「過去の行いの裁きとやらは。」
「敵が判断するのか、味方が判断するのか。 」
「すると公正なんてものはそこにない訳ですね。」

玻璃。
「因果応報は公正ではない。」

千史。
「過去に原因を求めた所で公正ではないので。」
「もうやめましょう。」
「説明にはなりますが。」
「解決する術を減らします。」

芽未。
「迎合される考え方を作って売り出そうなんて。」
「実行した野郎がいるんですよ。」

玻璃。
「世の中、平気で嘘をつく奴はいますからね。」

同僚。
「原因論だって?」
「死亡の原因はいつも医者である。」
「しかしそれは第二の原因に過ぎない。」
「しかし病気が患者を死なせたのか。」
「医者が患者を死なせたのか。」
「正直者は、どちらであると指摘するのか。」

玻璃。
「それが原因論の限界だと考えられます。」

こちらは。

訓練生の自主練。

スーパープレイを練習していますね。

個人が奇跡的に成功したスーパープレイを再現しています。

卒業生もたまに出入りするので。

後輩に教えて、レベルが底上げされます。

生徒は個人ごとに定期的に、データ化されていますので。

欲しい人材を、いろんな企業や団体がスカウトして。

卒業と同時に採用しますが。

紹介料があります。

凄い人材を作って、高く売る。

というビジネスっぽい所は、きちんとあるんですね。

もはや忍者みたいな動きばかりする。

運動場の生徒を見ながら。

ティータイム。

妃衣奈。
「ホッブズは女性が劣っている性別とは考えていなかった。」
「社会がたまたまそうなったから。」
「性別の能力差には根拠がない、みたいなことを書いている。」

小羽。
「男性に数で圧倒されたせいですね。」

妃衣奈。
「実際、女性よりも男性の方が人口が多い。」
「女性の方が多かったら、男性は圧倒されていた。」

小羽。
「スピノザは女性が非力だから、圧倒されたと書いていますが。」
「非力にしたのは誰ですかね。」

妃衣奈。
「昔から、女性に教育も与えられなかったし。」
「強くする訓練もされていなかった。」
「男性が女性を弱くして、その弱さで制圧した。」

玻璃。
「心理学からして、男女は長所、短所がそれぞれあって。」
「基本的な能力差はありません。」
「腕力とか称して、女性より腕力の弱い男性を見落としています。」
「一部の天才や豪傑を基準にしないでもらいたい。」
「そういう歴史的な人物は男性の支配者だからね。」

小羽。
「女性が本格的に戦場に参加したのは第二次世界大戦。」
「ソビエトの女性兵士。」
「生き残った女の子が倒した敵兵の数を。」
「帰国中の列車の中で伝えていた。」
「五十人以上を撃ち殺していた。」

玻璃。
「男女の能力差は偶然によるもので。」
「やはり根拠がないですね。」

妃衣奈。
「男女、得意、不得意があるだけで。」
「結果は同じです。」

業者、納品。

食事を済ませると。

生徒達の間で。

才能は因果関係が逆転していないか。

能力から逆算して、才能を判定していないか。

先に才能があるから結果があるのではなく。

結果論から才能を測定していないか。

討論になっています。

興味深いですね。

後天的なものを重んじたので。

生徒から想像を超える結論も出ます。

影響を受けました。

芽未。
「才能って、まったく何なのか。」

霧姫。
「才能なんて始まりに過ぎません。」

小羽。
「才能は単なるきっかけです、後々に続きます。」

霧姫。
「開始条件に過ぎません、後の展開とは無関係。」

小羽。
「才能があるから、最初がある訳で。」
「始まりである以上、続けなければ。」
「努力に負けます。」

妃衣奈。
「とある才能を上回る才能もあります。」
「才能があっても、才能の中で優劣があります。」

芽未。
「凡人はどうすればいいんでしょうね。」

妃衣奈。
「才能があっても、所詮は人間です。」
「殴り合いになれば、凡人の方が強いことが多々ある。」

千史。
「才能は孤立すると弱い。」
「評価して使用する人が必要になるね。」

霧姫。
「ですので、才能は始まりに過ぎず。」
「結果が出るまで、誰も才能とは呼びません。」

小羽。
「才能は始まり、結果でしか才能は評価できない。」

妃衣奈。
「単純化していますが、才能だけで優秀になることは無理です。」
「飛び抜けた人なら、必ず歴史において師匠がいて。」
「その歴史の師匠から学んでいます。」

小羽。
「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ。」

歩羽。
「文学でも、ゲーテやシラーから学んだ人がほとんどでしょう。」
「シェイクスピアや、ホメロスから学ぶこともあります。」

妃衣奈。
「ドイツ人なんて共通の師匠がいます。」
「ヘーゲルの法の哲学を、身体レベルで習得しています。」

歩羽。
「他人のことを才能と呼ぶより、その人は自分のことで成功を収めた方がよろしいかと。」

小羽。
「自分の持っていることに無関心で。」
「他人のものを欲しいと言っているだけでは。」

歩羽。
「自分の持っているものを無視していますね。」

霧姫。
「既に自分が持っているものを、まったく活用せず。」
「無駄にしている。」
「そんな人が才能を引き合いに出すのは筋違いでしょう。」

小羽。
「社会における才人は、自分のために駆使して。」
「結果としてああなので。」
「実はけっこう利己的に才能を使っています。」

妃衣奈。
「才能は与えられるものではなく。」
「実際に発揮するパフォーマンスに過ぎません。」

芽未。
「単なる能力差のことを才能と呼ぶのはナンセンスですね。」

午後に。

文房具屋に。

日用品を買いに行きました。

文房具がすり減ったり壊れたりする人は。

かなり勉強をやっています。

専門家、専門職の人なら。

持っている文房具の消耗で、向き不向きが分かると思います。

小羽。
「昨日、あなたはお釣りを間違えましたよ。」

店員。
「すみません、その時に言って頂かないと対応しかねます。」

小羽。
「それでは余計にあなたが支払った千円を横領しますね。」

帰還すると。

モニタールームにて。

事実上の上司である霧姫と二人きりに。

霧姫。
「男女、二人きりになったら、昔からどんなことがありますか?」

小羽。
「それは適切な質問でしょうか。」

霧姫。
「いいえ、私は女ばかりの場所で育ったので、忘れてしまいました。」

妹が入ってきて。

参加。

放課後、私立学校は兼任を容認している。

在学中に職業を持っているので。

良き手本とされているみたい。

妃衣奈。
「ダイエットは九割失敗する。」

小羽。
「だからと言って残りの一割に入ろうなんて思わないでくださいね。」

妃衣奈。
「衣食住は家畜と変わらないと思います。」

小羽。
「いいえ、お金を払う所が違います。」

妃衣奈。
「友達の彼氏、彼女を捨てて逃げた。」
「友達が貯蓄している二千万円を見て、心変わりした。」
「大半を手に入れると、恋人は夜逃げしたとか。」

小羽。
「その女性は男性が誠実であると勘違いしている。」

職員。
「不審者が出ました!」

歩羽。
「不審者なら、社会にたくさんいるじゃない。」
「相対的に、もの凄く不審な人ですかね。」

報告、何者かが侵入しました!

職員が警報を鳴らそうと。

警戒装置を解除していますが。

上司に止められました。

職員。
「なぜです!侵入者を許すというのですか!」

上司。
「いや、だって、侵入者。」
「もう倒されているから。」

職員。
「そうなんですか?」

上司。
「秒殺でした。」

職員。
「もう押してしまった。」

上司。
「解除せよ、誤報になる。」

職員。
「了解しました。」

アナウンス。

侵入者が現れましたが、既に撃破しましたので。

報告します。

小羽。
「そう言えば、向こうの民家に強盗が入ったらしいですね。」

妃衣奈。
「だから、警察車両がいるんですね。」

小羽。
「間が悪い犯人ですね、こちらにも一部が来てくれています。」

妃衣奈。
「強盗はどうなったんですか?」

小羽。
「民家に入ったら、ツキノワグマに遭遇して。」
「逃げたら、住人と遭遇して。」
「駆け付けた警察官と乱闘になったらしいのです。」

妃衣奈。
「うわあ、難しい現場ですね。」

小羽。
「近年、そんなののせいで。」
「熊のぬいぐるみは販売規制がかかっています。」

デスクワーク続行。

今日は生徒のコンディション調整です。

なので、活動は少ない。

いつの間にか夜間。

自宅に帰ろうと。

駐車場から自動車で出たら。

夜間の大通りで。

女性が強姦に遭っていまして。

よく見たら、駆除から逃れたツキノワグマが突っ込んで来ていて。

男性がツキノワグマに襲われて、女性は逃げられました。

ツキノワグマはそのまま大型犬を複数、飼っている。

邸宅に侵入しましたが。

大型犬に集団リンチされて、ツキノワグマは死にました。

犬の戦闘能力を侮ってはいけない。

自動車で走っていたら。

計画書なるものを拾いまして。

交番に届けました。

知能犯が落としたもののようです。

警官が慌てて出動。

書類を落とした知能犯。

今回も。

知能犯が、完全犯罪を繰り返していて。

ようやく証拠を掴んだ頃。

知能犯は、森の中の一軒家を狙い。

これまた盗んだりしようと接近。

すると、人影があって。

証拠隠滅のために攻撃に出た。

知能犯。
「この野郎、俺の完全犯罪を台無しにしやがって。」
「次の被害者はお前だ。」

鹿。
「ぬううう!」

知能犯。
「うわああ!角で突くな!」

鹿。
「ぬおおお!」

知能犯。
「やめろ!やめろぉぉぉ!」

鹿。
「おりゃあああ!」

鹿が知能犯を倒した。

鹿は正当防衛と言わんばかりに逃げた。

知能犯。
「くそっ!」
「俺の計画も自然界の不条理な介入には無力なのか!」

そして犯行を続行しようとしたら。

イノシシ用の罠に引っかかって。

助けに来た周辺住民に身元がバレて。

知能犯は、周辺を警戒していた警官に確保されました。

帰宅後。

近くにあるコンビニエンスストアに徒歩で行きまして。

オンラインギフトカードを買って。

帰路。

小さな川の橋の上。

若者が二人、後をつけて来まして。

上限まで購入した。

オンラインギフトカードが目当てのようです。

若造。
「よう、姉ちゃん、そのカード恵んでくれないかな。」

若手。
「俺ら、こういうの初めてじゃないんで。」

小羽。
「またやられ役がぞろぞろと。」
「さては、倒されるのがご褒美なんでしょ。」

若造。
「やられ役だって?」

若手。
「俺らは本番前の練習相手じゃないんだ、ふざけるな!」

小羽。
「いや、あんたら口先だけでしょ?」

若造。
「そのカードをよこせ!」

若手。
「少し乱暴なことをするぜ!」

小羽。
「ああ、わかりやすくていいですね。」

先頭が攻撃するも、

完全に動きを読んでいて。

殴打、すべて回避。

若造に手刀を撃ち込んで。

痛がった所を、足払いして引き摺り。

小さな河川に落として、ひとり撃破。

小羽。
「ほら、倒されて喜んでいる。」
「私に倒されるのは、あんたらにとってご褒美なんですよ。」

若造。
「戦いは楽しい!」

若手。
「動きが速いな!」

続いて、仲間がやられて、遅れて攻撃を試みる後ろの若手ですが。

一瞬で若手の背後に回って。

相手を押して利き足を払うと、相手が浮いたので。

引き摺りまわして、これまた河川に落としました。

小羽。
「負けたくせに、なんていう顔なんですか。」

若造。
「女の子に負けたのは初めてだよな?」

若手。
「ああ、女の子に惨敗した現実は、認められないな。」

若造。
「再挑戦するか?」

若手。
「まず、岸まで泳いでからだ。」

しかし、通行人が通報していて。

パトロールカーが一台、到着。

若造と若手、男性二人組。

連行されてしまった。

若造。
「力で負けて、法律でも負けたら、もう無理です。」

若手。
「見よ、姉ちゃん、敗北者とは俺達のことだ。」

警官。
「成人して、女の子相手に喧嘩なんてするんじゃない、まったく。」

小羽。
「うわあ、マゾヒストの狼藉者なんて新種ですね!」

喧嘩として処理されてしまった。

若造、若手。

一週間前の強盗によって。

別案件で立件されてしまった。

事務処理に、深夜までかかってしまった。

企業で雇っている弁護士のおかげで短縮。

帰宅、妹は起きている。

妃衣奈。
「また咬ませ犬が出たの?」

小羽。
「とてもいい練習でした。」

妃衣奈。
「腕力という名前の格闘技はない。」

小羽。
「気晴らしにはなりましたよ。」

妃衣奈。
「男共は喧嘩ばかり、そんなに喧嘩って楽しいんでしょうか。」

小羽。
「匹夫の勇。」

父親と母親。

寝ています。

沈黙。

ちょっと覗いたら。

普通に映画を観ていました。

浴室、脱衣所にて。

妹、姉の裸体を撮影しようと試みて。

発見されて。

カメラは没収されました。

妃衣奈。
「姉さん、いつの間にここにいるの?」

小羽。
「手品。」

妃衣奈。
「うう、姉さんの裸体、撮影したかったよ!」

小羽。
「そんなことで嘆かないで!」

なんか、さっきから、いろいろと。

何かズレてない?

メールがありまして。

知り合いの男性達がみんな未婚で。

女性より男性の方が結婚しなくなっている。

と書かれていて。

自分のコントロールできるものだけ見たら?

と返信しました。

さて。

世界的に人口減少時代に突入している。

先進国では、既に人口の減少が目立ち。

人類は初めての人口減少時代を経験している。

摂理と言えば思考停止ですが。

残念ながら、自然の成り行きで。

世界人口は減少傾向です。

抗いようもない、そして抗わなくてもいい。

大人しく、人口減少を受け入れると共に。

増やした所で減るだけという、皮肉な現実を。

認めつつ、なるべく関与しないようにしましょう。


4


形而上学的自分以外の自身は、私にとって興味がない。

最後の独裁者が、国連にコネクションを持っていたので。

衛星放送で出演することができた。

今や独裁者にインタビューできる時代である。

独裁者。
「おお、これは世界中の人に届くのかね。」

司会。
「はい、アメリカ、イギリス、フランス、中国、日本。」
「サウジアラビア、インド、もっと届きます。」

独裁者。
「私のような立場になると是非とも、言いたいことがあってね。」

司会。
「おや、何かと苦労なされる身分ですからね。」

独裁者。
「それでは、世界のみなさん、助けてくれ!」

事務所。

生徒が行う訓練、演習のシミュレーション。

天候、治安、期間。

交通状況、輸送能力。

あらかじめ入力して。

安全に終わらせます。

受注を待っています。

芽未。
「私が右翼ですって?」
「私は右でも左でもない。」
「上の存在です。」

職員。
「私は前進するか、後退するか、敗北者となるか。」
「私は前進することにした、前に進む。」
「ああ、前進しても無事だとは限らないが。」

芽未。
「馬鹿の次に最悪の原因を作るのは、利口な奴です。」

職員。
「私は自分の言うことをまったく信じていないので。」
「他人が私の言うことを信じると、とても驚きます。」

霧姫。
「企業の業務に不可欠な人以外は出社するな。」
「昨晩、言い渡したのですが。」

芽未。
「誰一人も欠勤していませんね。」

妃衣奈。
「超小型戦車、一人乗りが十年前に配備されていたら。」
「離島の小競り合いで負けることはなかったね。」

玻璃。
「第三世代主力戦車の半分のサイズですし。」
「高性能砲弾によって、主砲の威力は逆に上がりました。」
「運動性能、防御力は落ちていません。」
「いろんな所がAI制御、そしてなにより安い。」
「五年前にあれがあったら、引き分けです。」

妃衣奈。
「今日においては、負ける以外にない。」

玻璃。
「超大型ドローン兵器のせいですね。」
「精密誘導爆弾を装備できますし。」
「機関砲、対戦車ミサイルまで発射できます。」
「リトルバードと同じサイズながら。」
「無人機ですからね。」

妃衣奈。
「超大型ドローンがあっても、無理です。」

玻璃。
「対空ライフルの登場があって、破壊されるからですね。」
「デジタルスコープがついた対物ライフルで。」
「対地、対艦攻撃も可能、対人攻撃には不向きですが。」

職員。
「ハンナ・アーレント、全体主義の起源を。」
「中年男性に読み聞かせたら、激怒された。」

妃衣奈。
「それはそうよ、未だに全体主義者が残っているんだから。」

玻璃。
「日本政府は、戦争の芽を摘むことを忘れています。」

歩羽。
「たまには、別の人間だって分かるように。」
「付和雷同に反対しなさい。」

モニタールームにて。

遠隔操作。

社内、巡回ロボットにも。

カメラがついています。

指示があって。

生徒を観察しています。

千史。
「もしもし、妃衣奈ちゃんですか?」

他者。
「違います、番号を間違えているようですね。」

千史。
「違うのなら、なんで返事をするんですか!」

他者。
「そうですよね。」
「ただ、美少女に間違い電話されて。」
「嬉しいもので。」

千史。
「別の人なら返事をしないでください!」

小羽。
「前に勤めていた出版社をなぜ辞めたんですか?」

千史。
「地球が周回軌道から外れたら、どうしようとか。」
「今年も周回軌道に沿って惑星が運行するのかと。」
「そして月が廻り過ぎて、どっかに行ったり。」
「地球に衝突したら、どうしようとか。」
「そんなこと言い出したら。」
「記事が、物好きで溢れかえって。」
「方向性が違うと、担当から言われるようになって。」
「次に神とサイコロ遊びをして勝ってしまったら、どうしようなんて。」
「記事に書いたら、また物好きが出てしまって。」

小羽。
「ああなんという苦悩ですか。」

千史。
「それに耐えられなくて、一度、外されて。」
「辞めたら、面接官をスルーできる権限を持たされた。」

小羽。
「精神的苦痛で、退職するのは残念です。」
「少し科学から離れて、この会社で休みましょう。」

千史。
「うん、今日も居眠りしないとね。」

小羽。
「コンピューター会社に行くんですよね。」

千史。
「うん、手段は問わないから、力作を作れって言われている。」

小羽。
「出勤しないんですか?」

千史。
「リモートワークです。」

芽未。
「ねえねえ、自国民よりも、西洋人から理解されるんだけれど。」

小羽。
「西洋人からは賞賛され、自国民からは非難される。」

芽未。
「同調ですか、隠れた全体主義。」

千史。
「第二次世界大戦、二回目をどうぞ。」

芽未。
「ああいう同調が戦争を引き起こした。」

小羽。
「それなら二回目がありますね。」

千史。
「同調とか、和を重んじるとか、助け合うとか。」
「そういう文化が、あんな戦争を引き起こした直接的要因でしょ。」

芽未。
「歴史は繰り返す、言いますし。」

小羽。
「平和を望むのなら、戦争を理解せよ。」

千史。
「なるほど、平和は理解していますが、戦争は理解していない。」

芽未。
「はっきり戦争の時代と平和な時代は分離されてはいません。」
「別々のものだから、いきなり発生したと思い込むのです。」

小羽。
「危機を忘れて、戦乱も忘れた。」

千史。
「戦争を理解しない、大人達。」
「未だに戦争を理解しない、大人達。」

芽未。
「いやあ、勤務も、いろんなことで忙しいですな。」

歩羽。
「雑談が?」
「それで現場は維持できているのかしら?」

芽未。
「そういうあなたは、サモエド犬を連れ回していますが。」

歩羽。
「じゃあ私の真似でもしたら?」
「サモエド犬を使いなさい。」

芽未。
「まあ何かの足しになるでしょう。」

サモエド犬。
「わん!」

妃衣奈。
「玻璃さんが新聞を読んで大笑いしています。」
「どうして。」

玻璃。
「だってね、笑えることばかりだもん。」

歩羽。
「たいてい、新聞を読んで怒る人ばかりですけれどね。」
「笑いますか、そうですか。」

師範。
「廊下にあるこの絵、いいですね。」

歩羽。
「売れっ子が描いたものです。」

師範。
「こんな素敵な絵が、あなたの家にもあるのでしょう。」
「次の休暇の日、見たいものです。」

歩羽。
「はあ、私にそんな絵を描く暇があると思っているんですか。」

小羽。
「今年も文学賞が発表されるね。」

芽未。
「日本最高の作家・・・ではなく、そのうちの数人が選ばれます。」

千史。
「その中には、人間性をテーマにいろいろ書く。」
「手慣れた作家達に何の敬意も持っていない人がいる訳で。」
「たまに傲慢になっている人もいます。」

小羽。
「僕は日本一の作家なんだ。」
「自分達以外は素人なんだ、とか言っていたりして。」

芽未。
「そのような個人的批判は、社会では認められませんよ。」

小羽。
「文学賞の前任者に、ちょっとインタビューしたいなと。」

千史。
「あれに前任者なんているんですね。」

芽未。
「名前だけ残って、作品は残ってないのはなぜだ。」

室内から出ると。

ウォーターサーバーに行って。

水分摂取。

戻る途中。

歩羽さんが遠くに行くのを見て。

あれなんか、十秒程度で。

戻って来れる気がして。

後ろを見たら。

抱きついてくる歩羽さん。

小羽。
「誰でも、否定する前に、当てることですね。」

歩羽。
「ああ、もうちょっとだったね。」

小羽。
「因果律を操作して、えっちなこと仕掛けるのやめてください。」

歩羽。
「嫌なんですか?」

小羽。
「嫌ではないです。」

歩羽。
「それじゃあ私の胸に飛び込もう!」

小羽。
「あれ、そう言いながら、逃げていく。」

遠くに走って行くので。

なんか言っていること正反対だなあ。

と思ったら。

横から抱き着いて来て。

因果律を操作していますね。

逆に、一瞬で背後に回ったら。

残像みたいなものが残っていて。

後ろを見たら。

歩羽さんは、サモエド犬を抱えて、立ち去っていました。

玻璃。
「投票ですか、賛成した人、反対する人、そしてきちんと読んだ人。」
「三種類いますね。」

妃衣奈。
「まともに読まないで、反対する人もいますので、四種類です。」

玻璃。
「理解せずに賛成する人もいますので、五種類です。」

妃衣奈。
「その状況では永世中立国民を忘れています。」

芽未。
「ねえねえ、カオス理論ですけれど。」
「そのカオスって誰が作るの?」

小羽。
「カオスは人間が作り出すことが可能です。」

千史。
「なんてことを言うの!」

玻璃。
「知識人はいつも安全ですね。」
「知り過ぎて何も危険なことがないからです。」

妃衣奈。
「ソビエト連邦に住んでいても、危険はないね!」

霧姫。
「科学者なら、なんでも知っているはず。」
「専門家ほど頼りになりますね。」

千史。
「科学のことなら何でも知っていますよ、他のことは何も知らない。」

玻璃。
「下らないことは何でも知っているのが、物知りというものでして。」

霧姫。
「実用性のあることを知っている方はどなた?」

妃衣奈。
「なぜです?」
「日本には古典の翻訳もないんですか?」

千史。
「何があったんですか?」

霧姫。
「社員が、パソコンが壊れたと言っていました。」

千史。
「それシステムのエラーでしょ。」

霧姫。
「パソコンというものは、勝手に部品が壊れるのですか?」

千史。
「部品に損傷はないと思います。」

小羽。
「選挙ですか、誰もいませんね。」

芽未。
「為政者を名乗る数十人が、人気投票を受け付けているだけですね。」

妃衣奈。
「ねえねえ、芥川龍之介という人の名前、知らないでしょ。」

職員。
「芥川龍之介はペンネームなのかい?」

お昼のニュースです。

俳優同士が結婚しました。

しかし俳優と女優は、恋人の役をやっていたら。

そうなったらしいのです。

なので今度は、夫と妻の役をやるそうです。

次のニュースです。

数分前から、スタジオが揺れています。

次のニュースです。

アメリカのカジノで奇跡を起こした人が。

イカサマもなしだが、奇跡もなしであると。

カジノが出禁になったようです。

・・・妙に冷静な放送ですね。

最も高い屋上エリアから。

近くの道路を眺めていると。

納品のトラックが来ていまして。

後ろに暴走車がいて、煽っています。

あのトラックは強力ブレーキという注意書きがあります。

トラック、急停止して。

暴走者、止まり切れずに、トラックに追突。

暴走者が中破。

運転手。
「どうも御親切に。」
「しかし弁償はどうするかね。」

業者。
「止まれたじゃないか、俺がいなかったら止まれたかね。」

警官。
「そこの君、銃刀法違反で逮捕する。」

共産主義者。
「背中にカッターナイフが刺さっていたのか。」

無法者。
「俺に逆らう奴はタダで済まさないからな!」

猿。
「ウキー!」

無法者。
「うわあ、なにをする、俺に逆らうのか?」

猿。
「キー!キー!」

無法者。
「俺に逆らうと、こうだ!」

猿。
「ギャー!」

無法者。
「待て、逃げるな、俺に逆らいやがって!」

婦女。
「どなた?」

元彼。
「やはり俺からは逃げられないんだ!」

婦女。
「なんていうこと!」

元彼。
「俺から逃げられると思っていたのか!」

金融業者。
「お前こそ、俺から逃げられると思っているのか。」

元彼。
「お前は誰だ?」

金融業者。
「お前が借りた二千万円、取り立てに来た。」

元彼。
「クソ!なんでだ!なぜ元夫の俺だけが支払うことになったんだ!」

金融業者。
「さあ覚悟しろ、日本全国、どこまでも催促に行くぜ。」

元彼。
「変な所から借りるんじゃなかった!」

金融業者。
「今後、この程度で済むと思うなよ!」

婦女。
「離婚前に借りたお金ですよね。」

金融業者。
「奥さんは無関係ですからね。」
「さあ次はどんな催促をしようかね。」

屋上から。

近くの住宅地の様子が見えまして。

見るのをやめました。

たった数分で、ああなっています。

多様性とは、生物学上にも存在しており。

思想、文化、交流以前に、科学的ですね。

さて。

女子高で育った少女は。

同じ女の子が好きになることが多々あり。

校内でも、先輩の女の子に恋して。

追いかけることがありますが。

実はそういうものは。

かなり昔から実在していて。

隠れて、見えていなかった、それだけ。

やけに近くに寄ってくる成人女性。

屋上のベンチ。

立ち去ろうとしたら。

いつの間にか横にいるんですね。

小羽。
「えっちなこと考えているんでしょ。」

千史。
「なんで分かったの!」

小羽。
「何がしたいの?」

千史。
「まさか、ホテル代が払えないと思ってしまいましたよ。」

小羽。
「私の母親は若いころ、夢遊病で父親を殴ったんですよ。」

千史。
「私のどこが良くないのよ。」

小羽。
「趣味が良い所は受け入れますが。」
「行動が良くないですね。」

千史。
「どうしてもだめですか?」

小羽。
「電話でやりましょう。」

千史。
「通話だけですか。」

小羽。
「あまり大きな期待を持って、恋をしないように。」

千史。
「夢は大きいほどいいじゃないですか。」

小羽。
「いや大きくなくてもいいから。」

千史。
「そうですか、残念です、女を口説く本の効果はありませんでした。」

小羽。
「ん?女の口説き方、女性用、ですか?」
「乙女対乙女ですか?」

千史。
「はい、そのタイトルです、作者は、行方不明さんです。」

小羽。
「それ、私が高校の時に、書いた本です。」

千史。
「なんと!」
「こうなったら、新しい恋を作り出すだけです!」

小羽。
「まあ、空想なら、お互いに無傷ですよ。」

千史。
「そうですよね、私は空想であなたとえっちなことをしていると。」
「伝えておきます。」

立ち去る。

ようやく。

何でもありになった国際日本を見下ろす場所から。

退場できると思ったら。

階段。

庭園の所で。

会話を盗み聞き。

社員。
「俺も君みたいになりたい。」
「才能はあるし、他人を圧倒できるし。」
「頭脳明晰だし。」

友人。
「はあ、借金が五百万円もありますし。」
「自律神経失調症ですが。」

社員。
「なんだって!」

妃衣奈。
「何か変わったことあった?」

小羽。
「近くの住宅地が凄いことになっています。」

妃衣奈。
「なんだ、何も変わったことないじゃん。」

小羽。
「千史ちゃんに口説かれた。」

妃衣奈。
「何か変わったことないかなあ。」

小羽。
「あなた、男性に口説かれたことは?」

妃衣奈。
「五回あります。」

小羽。
「どうなったの?」

妃衣奈。
「笑って答えず、後からもう一度、顔を見て。」
「五人全員、断った。」

小羽。
「そうですよね、顔って、一回しか見てないと。」
「よく見たら、酷いことがありますからね。」

妃衣奈。
「そのくせ全員が、特技、掃除、洗濯、料理です。」
「なんて言っていたし。」

小羽。
「せめて悲劇は顔だけで済んでください!」

妃衣奈。
「私が結婚しないと発表したら、将来の相手は悲しむかしら。」

小羽。
「見知らぬ男の不幸を、どうして私達が悲しむんですか?」

戻りまして。

端末に、生徒の情報を入力しています。

商品みたいに、紹介できる所を書かないといけません。

細分化した能力、技能を貯めておかないと。

卒業、または紹介する時に。

何の訓練をしたとか、練度はどうかとか。

不透明になります。

宿舎の方に行けば。

英雄扱いされて、自分のセールスポイントを訴えます。

思えば、この教育プログラムは。

西洋人の意見を言う文化、議論する文化。

言語化する文化、多様性など。

西洋の良い所を輸入しています。

私はやはり健忘症なんですね。

忘れっぽくて、自分が日本にいることを忘れてしまったんです。

良心はあるのか?

はい、あります。

私からすると、読み手になくて。

読み手にあっても、私にはないように見える。

あの良心です。

もちろん、わが国には検閲はありません。

政府に都合の悪い文章や表記は。

表示されなくなるか、バグで消えるかしか、ありません。


5


文学の未来を公然と予言したことで。

文壇から追放された作家が多数いる。

深夜。

アニメーション映画を観ていますが。

いつもの勇者が、親玉を倒す物語です。

勇者一行が、覇王の城に来ると。

既に門が開いています。

勇者。
「あれ、なんで門が開いているんだ?」

戦士。
「罠でしょうな。」

僧侶。
「正々堂々と勝負しようとしていますね。」

魔導士。
「面白い、攻城戦の手間が省けた。」

すると。

城が燃え出した。

魔族。
「おい、また一人来たぞ!」

兵隊。
「城内に、勇者が十人も暴れているんだぞ!」
「これ以上、増えてたまるか!」

勇士。
「雑魚は死ね!」

魔族。
「うわあ!親分は何しているんですか!」

兵隊。
「どういう訳か、勇者共!」
「宝物庫を集中狙いしているんです!」

勇者。
「なんで俺以外に勇者があんなにいるの?」

戦士。
「知らないな。」

僧侶。
「世界中の勇者が集まったんでしょう。」

魔導士。
「これ我々の手柄、あるかなあ。」

勇者一行が。

他の勇者と遭遇して。

派手な攻撃の巻き添えになりかけて。

口論になった。

勇者。
「こら、どこの奴だか知らないが。」
「味方を巻き込むな。」

勇士。
「確かに共通の敵を持っているが。」
「思惑が違うんでね。」
「その場にいたお前らが悪い。」

豪傑。
「ざっと、五人で千体くらい倒したよ。」
「あれ、多くなってないか。」

猛者。
「覇王の部下が、やたらに多くて。」
「ここ数日間、城の中で。」
「交戦中だ。」
「あと一日で落ちるよ。」

勇者。
「俺達は総大将の所に行く。」

戦士。
「手柄の取り合いですな。」

僧侶。
「利害が一致していて良かったですね。」

魔導士。
「大賞首の後に、また口論すると思います。」

城の頂上に駆け上がると。

鎧を着ている途中の。

総大将がいました。

覇王。
「よく来たな、勇者よ、お前で三人目だ。」

勇者。
「他の奴らはどうした。」

覇王。
「三人共、略奪して帰っては。」
「また来た所だ。」

戦士。
「早く鎧を着て、武器を取れ。」

覇王。
「分かっている!」

僧侶。
「よく生きていますね、この人。」

魔導士。
「とっくに殺されているかと思ったよ。」

覇王。
「よし、準備よし、それでは覚悟しろ。」

勇士。
「見つけたぞ、魔軍、五千体を全滅させるのに苦労したぞ。」

豪傑。
「後はお前だけだ。」

猛者。
「なんと、大賞首の取り合いですか。」

勇者。
「まあ、共通の敵を倒すのですし。」

戦士。
「今だけは協力しようぜ。」

僧侶。
「大火災ですよ、城の中。」

魔導士。
「城が所々、崩壊していますが。」

勇士。
「よし、残りの奴らが来たら。」
「戦利品の奪い合いになるから。」
「早い所、決着つけようぜ。」

豪傑。
「残りの数人は城下町で。」
「もう数人はこの巨大な城のどこかで。」
「覇王の部下と戦っているからな。」

猛者。
「実はもう五人くらい、ここに向かっているんだ。」
「途中の大都市で、出会った。」

勇者。
「おいおい、俺は最後の希望じゃないのか!」

覇王。
「我は、四面楚歌!」

アニメーション映画、後編に続く。

後編。

ひたすらボコボコにされる。

魔軍と、必死の抵抗をする。

盟主大姦。

勇者と、十人以上の同じ勇者。

どっちが先に盟主大姦を打ち取れるのか。

国王の恩賞を受けるのはどの勇者なのか。

次回、さらに酷くなった仲間割れ、お楽しみに!

アニメーション映画、終了。

芽未。
「面白かったでしょ?」

小羽。
「近頃のアニメは弱い者虐めを美化するんですね。」

妃衣奈。
「いいじゃん、暴力で何でも解決するのは。」
「フィクションの中だけで、いいじゃん。」

千史。
「架空の暴力映像が。」
「現実の暴力現場を上回るようになったね。」

芽未。
「だから、面白かったでしょ。」

小羽。
「うん、現実もこうなるといいですね。」

妃衣奈。
「それで退屈するのなら。」
「面白くない現実の方が悪いよ。」

千史。
「この世でもっとも駄作な物語は、現実そのものです。」

芽未。
「見てごらんなさい、現実を凌駕する数々の作品を。」
「現実の方がフィクションだと思いませんか?」

小羽。
「比較すると、そうなりますね。」

芽未。
「まだまだあります。」
「現実を超える素晴らしい作品が!」

日付を回って。

寝てしまう一同。

今日はお泊り会でした。

深夜。

零号室に行く途中。

小羽。
「あれ、何か後ろにいる。」

千史。
「もうこんな時間だから、いろいろやりましょ。」

小羽。
「五分以内に離れないと、殴るわよ。」

千史。
「はいはい、三分で辞めますよ。」

就寝。

久しぶりに一緒に寝た。

小羽と千史ちゃん。

布団の中で会話。

千史。
「結婚した夫婦はなんで、あんなに喧嘩ばかりしたり。」
「互いが嫌になったり。」
「離婚を考えたりするんですか?」

小羽。
「いいや、それがまったく分からない。」
「結婚すれば、そんなのが当たり前になると。」
「簡単に予想できたはずだから。」

千史。
「生まれてくる子供に非はあるんですか?」

小羽。
「ありますね。」
「生まれてくれば、いろんなことがあると。」
「想像がついたはずだから。」

しばらく猥談。

朝になりました。

早朝のニュース。

あまりに勤勉だからと、大企業の社員が表彰された。

司会。
「ここに、最高の労働を提供したことを。」
「表彰します。」

労働者。
「あれ?褒めるだけで何もないんですか?」

司会。
「賞状だけですが。」

労働者。
「なんだと、恥だけで、金はないのか。」

司会。
「ある訳ないでしょう。」

裁判の報道があった。

いつもの通りに物語形式で伝えられている。

今回の裁判は変わったものであった。

裁判官。
「被告人は、誹謗中傷の罪とのことですが。」
「どんなことで、罵ったのですか。」

被告。
「それは礼節のある人には言えない内容です。」

裁判官。
「よろしい、ここにいる皆さんに言ってごらんなさい。」

そして礼節のある人には言えない。

とんでもない誹謗中傷が飛び出したので。

騒ぎになった。

その後、判決になった。

裁判官。
「被告人を冗談で五年の拘禁刑とする。」

被告。
「それは、あらかじめ決まっていたことなんですか?」

裁判官。
「大丈夫、安心して服役しなさい。」

裁判官は笑いながら。

法廷を出た。

検察も、弁護士も笑いながら退場した。

どこまでが冗談なのか。

ジャーナリストは分からなかった。

異なる方法で出勤していますが。

午前、婦人科に行きます。

待合室にて。

医者。
「私も、あの世に旅立つ時が近づいた。」

看護師。
「たくさんの命を救った先生ですからね。」

医者。
「違うぞ。」

看護師。
「違うんですか?」

医者。
「あの世に患者を送り付けたのは私で。」
「あの世に敵がいっぱい、いるんだよ。」
「それで、死んだらどんな目に遭うのか、心配しているんだ。」

看護師。
「あらまあ、納品業者は裏口から入れますよ!」

医者。
「酒は、缶一本だけにしなさいって言ったのに。」
「どうして悪化しているんですか。」

市民。
「私はね、酒なんて飲んだことないんです。」
「それを缶半分飲めだなんて言うから。」

医者。
「それ違う!」

診察、終わり。

退場して。

コンビニに行くと。

駐車場にて。

密輸業者が、何やら話しています。

下請け。
「日本の警察官は、常に二人一組で行動している。」
「二人以上になっていることは稀である。」

指示役。
「しかしどういうことか、三人一組の場合があるとしたら。」
「ひとりは読めて、ひとりは書ける。」

詐欺師。
「三人目は、汚職がないか、二人組を監視するために。」
「加わっているはずである。」

午前中。

町役場、津波警報によって。

避難民が来たが。

収容人数超過で。

一時間ほど入れなかった。

市民。
「こんなときに、なんで入れないんだ!」

役人。
「すみませんね、七人くらい。」
「既に寝ていたもので。」

妹がメールをして来まして。

今日は、私立高にいますね。

ボイス・レコーダー。

校長の演説。

私立高で校長が、長々と半生を語った。

校長。
「おお、若者よ、将来と希望と。」
「社会のために働く、その志を私は読み取っている。」

生徒。
「何も読めてないぞ、盲人!」

学徒。
「本当に読めていたら、その逆のことを言っているはずだ!」

同級生。
「本当に読めていたら、そんな発言なんてないぞ。」

校長。
「ああ、だめです、もうだめです、これ。」

なぜか暴動になってしまった。

企業に入場。

門を潜ります。

経理部長。
「日本の会社では。」
「解雇する社員の給料を倍にしてから解雇する。」

重役。
「出世すると人気も出ますなあ。」

部下。
「好調ですね。」

重役。
「さて、もうすぐ、私の大仕事が始まる。」
「偉い人に会うのだ。」

部下。
「それより、先ほどから、妙な人が待合室にいますよ。」

重役。
「どんな人かい、まだ時間ではないので。」
「どうでもいい人だと思うのだが。」

部下。
「あなたと同じような人が、お会いしたいですって。」

重役。
「なんだと、会わないよって言ってくれ!」

見学に来た。

お金持ちの親子連れ。

親を案内する広報。

子供が飛び出した。

たまたま、設置してあった。

裸婦の絵を見た子供。

姉と弟の雑談。

押し問答。

少年。
「なんだあの女の人。」
「裸で寒くないの?」

少女。
「きっと我慢大会をしているんだわ。」

少年。
「なんでわざわざ風邪をひくような真似を?」

少女。
「服を脱ぐ必要があったからよ。」

少年。
「理解できない。」
「さっさと服を着ればいいのに。」

少女。
「大人の世界では、ああいうことがよくあるの。」

少年。
「はあ、寒いだけなのに、なんのメリットがあるのさ。」

少女。
「お金がもらえるんですよ。」

少年。
「それなら裸である必要がないでしょ。」

少女。
「裸で立っていないとだめなの。」

少年。
「健康上、医学的に悪いことをして。」
「裸で立っていないとだめなのか。」
「そんな酷いことありますか。」

少女。
「裸になって、画家に裸を見せないとだめなの。」

少年。
「それなら、早く服を着ないと、風邪を引くよ。」

少女。
「だから、数時間、裸になるの。」

少年。
「あんなもの描くために、寒い思いをして。」
「風邪をひくなんて、貧乏くじじゃないですか。」

少女。
「だから、それが必要なの。」

数分間の押し問答。

裸婦の絵が、美術的要素ではなく。

単なる服を着ない人扱いされたのは。

これが初めて、ではない。

生徒、今日は活発。

訓練生、ハードスケジュールによく耐えますね。

宿舎にて。

半数の生徒で、もう半数の生徒を食い止める。

潜入、演習をやっていまして。

いわゆるフラッグ戦です。

エアガンでやっています。

相手の陣地にあるフラッグを。

自分の陣地に持ってくれば一点、時間制限あり。

エアガンで撃たれると。

復活地点に戻るのですが。

審判が指定した数分、復活できません。

今日の夜間も、これを行います。

明後日は悪天候なので。

レインコートを着て。

悪天候の中を、歩き回る訓練もします。

台風はよく利用されますが。

安全のため。

数台のキャンピングカーが同行します。

訓練生、悪天候の時でも素早い。

夜間の訓練でも。

勘だけで、目標を達成します。

休憩中。

資料室。

儒学の重要な書籍。

礼記が普通に置いてあって。

疑問に思った生徒。

生徒。
「礼記を読んでいない人は。」
「どうやって礼儀を知ったのですか。」

教官。
「あれは礼儀ではありません。」
「礼儀であると名乗っている挨拶です。」

学生。
「それなら世間の礼儀作法って何ですか?」

教官。
「あれは礼儀作法ではありません。」
「状況に合わせているだけです。」

女学生。
「それだと矛盾していませんか?」
「礼儀作法と言いつつ、礼の古典、礼記を読んでいないのは。」

教官。
「状況に合わせた、動作を礼儀と読んでいるだけですね。」

訓練生。
「礼儀の物真似なんですね。」

教官。
「当事者はいいと思いますが、礼としては不合格です。」

礼記を読んでいない人の説く礼は。

礼儀作法の物真似?

ちなみに礼記は発行部数が少なく。

抄訳ばかりで、全訳は超高額です。

見回りを終えて。

一人部屋、オフィスに戻りました。

とは言っても、硝子越しにいろいろ通ります。

玻璃。
「生徒に告白されました。」

霧姫。
「誰ですか。」

玻璃。
「それが女の子なんです。」

霧姫。
「ずるいですね、私なんか、あら。」

小羽。
「あら?その次は何ですか?」

霧姫。
「なんでもないわ。」

玻璃。
「女の子って、なんで生き急ぐのかしら。」

小羽。
「それは、男の人が、その女の子を。」
「あれ。」

玻璃。
「どうしました?」

小羽。
「いいえ、女の子は、男の子に口説かれて、一緒になると。」
「あれ、違う、もっと、もっと何かあったはずです。」

玻璃。
「とりあいず、あの女の子は失恋しましたわ。」

小羽。
「女の子で良かったですね。」

玻璃。
「はい?女の子以外に、異性なんているんでしょうか?」

小羽。
「女の子とは違う生物なら、そこら辺にいますが。」

玻璃。
「そんな野生動物なんて、私は好きになりませんよ!」

霧姫。
「ちょっといい?」

小羽。
「はい、なんでしょう?」

霧姫。
「うーーーーーん、なんか違う、すまない。」

小羽。
「はい、残念でしたね。」

ちょっとだけ。

好みかどうか、確認した霧姫。

ちょっと違うらしい。

身内ですからね。

テレビをつけまして。

また日本一高い電波塔が作られるらしいのですが。

電波塔の建設許可は出ても。

内容の改善許可は出ません。

テレビがいくら高性能化した所で。

テレビ番組までは高性能化しません。

お昼のニュース。

文壇の事務所に、窃盗が入った。

なんと、十年間分の投票結果が。

すべて盗まれてしまった。

そのため、表彰を行うことが出来なくなった。

もはや、これまでと、文壇は。

新しく五年分の投票結果を作ることにした。

次の報道。

日本の文壇が、欧州の文学の専門家に褒められて。

今年の芥川賞、直木賞の。

見るに堪えない部分を編集して。

その豪華本を送ってくれた。

次の報道。

通俗小説の出版社は、世界一の雇用で有名だ。

ここ十年で。

一千人を超える作家を雇い入れて。

三千人を解雇した。

お昼の弁当。

業者。

一生懸命に納品。

近くの通り。

業者の後方にいた二人組。

紳士。
「なぜか、商店街に虎がいるんだ。」

老人。
「本当かね?」

紳士。
「あれは虎だね。」

老人。
「なぜ通報しないんだ?」

紳士。
「だってね、虎なんて日本では野生にはいないし。」
「私が通報した所で、誰が信じるんですか。」

老人。
「被害者が出ていると思います。」

紳士。
「だからね、そこで始めて私の言い分を信じるんですよ。」

室内にて。

お弁当。

召使が分配。

歩羽。
「卒業した学校、なんかいい男いた?」

芽未。
「はい、入学者の数よりも多くのフットボール選手がいました。」

歩羽。
「それで、いい男いた?」

芽未。
「いい男はいませんでした、普通の男ならたくさんいました。」

歩羽。
「だめじゃない、それでいい女の子はいた?」

芽未。
「いました、たくさん、もうちょっとで落とせたんですけれど。」

歩羽。
「今は好きな女の子とかいる?」

芽未。
「たくさんいます、あんな中からひとりを選ぶなんて無理です。」

小羽。
「さて、お昼。」

歩羽。
「あなたもこの話題に混ざらない?」

芽未。
「とっても建設的な話になると思います。」

小羽。
「はい、所でさっきの間は何ですか?」

私立高。

今日も雑魚を片付けて。

教師から。

支持を得て、帰る頃。

さりげなく加わろうと。

本格的に、入社した千史ちゃんが。

自動車で来て。

悪戯しました。

千史。
「お嬢様、こちらでございます。」

妃衣奈。
「分かったよ、メイドさん。」

千史。
「今日は、直々の送迎でございます。」

学友。
「え?メイドさんが送迎に来ている?」

同級生。
「やっぱりお金持ちなんだね。」

委員長。
「なによ、あんな美人のメイドさん。」
「私だって、お金があれば、あのくらい。」

車内。

質問するために。

メイド服を着て。

抜けて来た。

妃衣奈。
「何を企んでいるの?」

千史。
「あなたのお姉さんは何が好き?」

妃衣奈。
「都合のいい人が好きだよ。」

千史。
「好みよ、女の好み。」

妃衣奈。
「水着。」

千史。
「本当?」

妃衣奈。
「本当、水着。」

その夜。

千史ちゃんは、水着姿の自分の写真を。

小羽ちゃんに送り付けた。

小羽ちゃんは、その印刷された写真を。

ずっと見ていた。

飾っていた。

妃衣奈。
「生で見せてもらえば?」

小羽。
「そうする。」

妃衣奈。
「私が水着になったら、どうする?」

小羽。
「普通に見る。」

妃衣奈。
「姉さんは水着にならないの?」

小羽。
「私は見るのが好き。」

妃衣奈。
「姉さん、いつも気が合うね。」

姉妹で、千史ちゃんの水着写真を。

揃って、眺めていまして。

妹、今度、生で見る時は。

隠れて眺めるそうです。

この世に飽きた、謎の姉妹ですね。

女性が千年分、学習すると。

いい加減、男は見飽きたでしょう。

退屈な生き物扱いされた、男性に警告。

鏡を見ると、あなたとは別人がいますので。

鏡も嘘をつくと思ってください。

本日の請求書。

将来の相手に話しかけようと、通りを横断したところ。

将来の相手ではなかった件、五百件。

賠償金、二億円。

勇者というものは、危険が大きければ名誉が大きいと言います。

こちらは、危険が無駄に多かったので。

こちらも、名誉が余計に多いものです。

どんな作家も近年、退屈している。

有名になるのがつまらないのではなく。

自分が有名だと思っているのに、実際にそうではないことが。

とてもつまらない。


6


ヒューマン・エボリューション機構が。

善人のための素晴らしい世界を掲げて。

いろんな所に喧嘩を売っています。

口論を仕掛けたり。

たまに攻撃して来るので。

注意喚起が出ています。

テレビ番組。

正義とは何かについて。

かなり長い討論になっています。

何が正義の味方なのか、正義とは何なのか。

インターネットで論争になっており。

人格攻撃多発。

近くの会場でも。

意見の違いで殴り合いが開始されまして。

現在、正義について話題にすると。

必ず口論になります。

しばらく論争というより、闘争が続きそうです。

路上にて。

善人。
「お前みたいな悪人なんて殺してやる。」

市民。
「おや、何か当たったかな?」

善人。
「しまった!鎧を着ている!」

市民。
「誰だお前。」

善人。
「お前は悪人ではないのか?」

市民。
「悪人は向こうの奴ではないか?」

悪人。
「おや、善人さんではありませんか。」

善人。
「悪人殺してやる!」

悪人。
「善人は殺してやる!」

婦女。
「善人と悪人は対立する概念だから。」
「殺し合いをしているの?」

婦人。
「理論上では、善人と悪人は対立しているから。」
「物理的にも善人と悪人で殺し合いをしているんですよ。」

市民。
「なんだ、善人と悪人で分かれて、喧嘩ですか。」

善人。
「悪人は死ね!」

悪人。
「善人は死ね!」

善人対悪人が開始されてしまい。

やや、物騒になりました。

中間の人々は無視しています。

悪党。
「なあ、悪の定義って何だ?」

悪役。
「それは悪いってことだ。」

道化師。
「悪いって判断が勝手だよな。」

悪党。
「それなら善人って何だ?」

悪役。
「善人?定義はなんでしょうね?」

道化師。
「本質的には同じなんでしょうね。」

悪党。
「善人も悪人も結果は同じでしょ。」

悪役。
「すると、大きな違いがないのか?」

道化師。
「なんで、何も考えずに。」
「他人から言われた内容を鵜?みにしたのでしょうか。」

悪党。
「すると悪とは評価なのか?」

道化師。
「完全に一人きりで、悪人という評価はつきませんねぇ。」

悪役。
「まったくだ、ほとんど人がいない土地では。」
「悪人なんていう評価は、ほとんど意味がないな。」

道化師。
「誰が判断するのか?」

悪党。
「誰が判断するのだろう。」

悪役。
「そいつの主観的な評価なのでは?」

善人。
「お前らも悪人か?」

悪役。
「昔からそう言われているが。」

善人。
「悪人なんてぶっ殺してやる!」

悪党。
「悪人が善人より強いのは、善人が弱いからだ!」

道化師。
「うわあ、善人が集まって来ている、袋叩きになる!」

悪役。
「頑張れ、警察と司法と弁護士が何とかしてくれる。」

善人。
「悪人は皆殺しだ!」

棍棒を持った善人が。

複数人。

暴れまわっています。

国内で、善人対悪人の全面戦争、小さな内戦が発生。

巻き込まれないように。

大規模テロ情報が出されました。

警官。
「これは喧嘩闘争ではないか?」

善人。
「お前は善なのか悪なのか?」

警官。
「我々は善悪二元論では考えません。」
「法律が善悪を定義していますので。」

善人。
「この野郎、善人よりも法律の方が大事か!」

警官。
「大事ですが、何か問題でも?」

大男。
「悪人を倒すんだ、正義の味方やろうぜ。」

善玉。
「よし、まずはお前からだ。」

市街地で。

善人対悪人。

係争中。

なんて非現実的な人達なのでしょう。

善悪二元論の限界は見え透いていますね。

小羽。
「馬鹿とは何か。」
「それは自らの名前を、馬鹿という名称に。」
「変えてしまった人のことである。」

霧姫。
「凡人という名前の人はいないものの。」
「なぜかそう呼んでも通じる場合がある。」

玻璃。
「なぜ人は、相手よりも優れていると。」
「競争したがるのか。」
「それは。」
「財布の中身を比較してしまえば。」
「嫌でも優劣がつくからに違いない。」

霧姫。
「努力は必ず報われるというのは誇張です。」

小羽。
「そう思わないと、やってられないからですよ。」

玻璃。
「努力するのは結構ですが。」
「必ずしも結果には繋がらないと。」
「現実的な前提が必要ですね。」

霧姫。
「努力ですか、何でも定義から始めないといけませんね。」

小羽。
「努力もなしに、成功している人を見ると。」
「努力って、公正ではないことの正当化ですよ。」

玻璃。
「本人が公正な存在ではないだけでは?」

歩羽。
「そうなると話が違いますね。」

霧姫。
「運命に頼っている奴はすべて偽物でしょうね。」

小羽。
「運命を撃破するのは、運命からの解放を意味しますから。」
「それ以降はその人の手柄です。」

玻璃。
「証拠としては、運命の変転で倒れる人は、なおさら偽物です。」

小羽。
「お嬢様学校に行っていたあなたは?」

玻璃。
「お嬢様学校に行ったのは偶然ですよ。」
「ここにいるのは私の自由意志です。」

霧姫。
「私は不完全な人しか信用できなくなりました。」

小羽。
「それは健全だと思いますよ。」

玻璃。
「あらまあ、自分が完全無欠なんていう。」
「冗談を言う人なんて多くありませんわよ。」

霧姫。
「やはり完全無欠はジョークですか。」

歩羽。
「冗談が理解できないから。」
「完全無欠なんて言い張るのです。」

玻璃。
「私が完璧なのは上辺だけ。」
「隠れて、お嬢様学校で。」
「女の子を襲ったとか、そういうことはありません。」

霧姫。
「それは冗談・・・ではなさそうですね。」

小羽。
「生まれがそんなに良いのなら、政務に関与すればよろしい。」

玻璃。
「なぜ?」

小羽。
「そういう人に向いているから。」

玻璃。
「なるほど。」

霧姫。
「今回の政策、我々に影響しますかね。」

歩羽。
「今回の政策で暮らしが良くなるって。」
「そんな嘘、誰が信じるものか。」

目の前の通りで。

正義の味方を自称している人と。

本物のダークヒーローが交戦しています。

偽善者。
「お前を倒せば、世の中が良くなるんだ。」

ダークヒーロー。
「手段を選んでいては巨悪は滅ぼせない。」

偽善者。
「俺こそが世の中のために。」
「巨悪を滅ぼすんだ。」

ダークヒーロー。
「現実を見ない、理想論だけの正義に興味はない。」

警官。
「お前は・・・・もういい、行け。」

ダークヒーロー。
「悪の力を使わねば、あいつらに対抗なんぞ、できない。」

偽善者。
「待て、逃げるのか、正義は勝つんだぞ。」
「悪人なんて簡単にやっつけられるんだぞ。」

警官。
「君は、喧嘩を売っていたのかね?」

偽善者。
「なんでもない、ああ、あいつ、待て。」

ダークヒーロー。
「隠しておいたハンヴィーが取り囲まれている。」

霧姫。
「あら、功労者さん。」
「手を貸してあげるわ。」

ダークヒーロー。
「受け取っておこう。」

霧姫。
「バグ。」
「現実世界にバグを発生させて。」
「その隙を突ける。」
「相手に失敗を強要する。」

ダークヒーロー。
「囲まれていたのに、なぜこうも簡単に。」
「包囲から逃げられる?」

霧姫。
「普通の方法では解決できないこともある。」

ダークヒーロー。
「俺は悪人を殺したことがない。」
「犯罪者を殺したこともない。」
「だからこその理解者なのか。」

社内にて。

善人対悪人の全面戦争。

小さな内戦。

話題になっています。

どこを攻撃されるのか。

分からないので。

警備員、警戒中。

何の言いがかりか。

瓶を投げられて。

敷地にいた。

玻璃目掛けて飛翔するも。

軽く避けた。

すると、これまた側面から。

花瓶を投げられますが。

飛んで来た花瓶を掴んで、投げ返して。

相手に当たって、相手は逃げました。

相手は対立する組織、企業であると。

誤認したようです。

玻璃。
「超反応。」
「人間の反応速度を超える。」
「回避、行動、攻撃が行える。」
「身体能力を超える動作ができる。」

小羽。
「無事のようですね。」
「警備員が出動しました。」

玻璃。
「樹木のお手入れも、危険になりましたか。」

小羽。
「人間が、人間にとって最も危険なだけでは?」

謎の内乱。

善人でも悪人でも。

どちらか一方だと思ったら。

攻撃される有様です。

どちらかに味方すると。

反対側と戦わないといけません。

中立以外の選択肢なし。

善悪について中立の人は、大勢いますが。

どちらかに偏っている人も大勢います。

事務室。

芽未。
「論拠のない批判?」
「指を動かす前に頭を使えばいいのに。」

妃衣奈。
「怒る前に手鏡を見ればいいのに。」

芽未。
「文芸評論家ですね。」
「失敗の回数、教えて。」

作家。
「なるべく自分が思う現実の解釈を書いています。」

芽未。
「それで取材に?」

作家。
「作家は雑学が必要ですからね。」

妃衣奈。
「作家ほど知ったかぶりが必要になる職業は。」
「現代にはないよ。」

作家。
「さっきから失礼だぞ。」
「まず文章力から、説明しないといけないな。」

妃衣奈。
「あの、文学ならまず修辞学だと思います。」

芽未。
「論争ばかりして気持ち悪い。」
「なぜ負けたの?なぜ論説が打ち破られたの?」
「どうして、どうして?」

作家。
「あの、僕は素人とは違いましてね。」

妃衣奈。
「ひょっとして勉強はできるけれど。」
「現場で役に立たないタイプ?」

作家。
「僕は有名大学を出ているんです。」

芽未。
「あなたはチュートリアルで悪戦苦闘していたよね。」

作家。
「次席で卒業しました。」

妃衣奈。
「頑張っても、誰か見ているといいね。」

芽未。
「教科書と称した白紙のページを開いて。」
「四年なんて、最初からあんまり変わってないよね。」

作家。
「次回作で、言行一致を証明しますから。」
「そんなにプレッシャーをかけないでください。」

妃衣奈。
「批判する集中力、他に活かせば?」

芽未。
「批評家の論拠のない文章。」
「あと何度、見ることになるのかなあ。」

妃衣奈。
「文章の中身より、その人の頭の方が空っぽじゃん。」

芽未。
「文芸評論家が覆される所。」
「誰か収録して、公開してくれないかなあ。」
「何度も見れるから。」

歩羽。
「メスガキ!」

妃衣奈。
「これも芸術作品ですよ。」

芽未。
「メスガキ?芸術作品の名前ですね!」

作家。
「それでは、メスガキ要素を作品に入れるとしますね。」

歩羽。
「あんた書けるの?」

作家。
「再現率は高めです。」
「さっき食らったからですね。」

次のお客さん。

ジャーナリスト。

記者。
「入室した途端に中規模地震ですか。」

妃衣奈。
「地震が怖いの?」
「社会からとっくに浮いているのに?」

記者。
「ああ、ボイスレコーダーを持参しましたが。」
「故障している。」

妃衣奈。
「精密機械が故障しないと、思ったの?楽観的!」

芽未。
「長いことやっているだけあって。」
「初心者がやらない失敗ばかりですね。」

歩羽。
「メスガキ!黙れ!」

記者。
「いや、いいんで、そういうの。」

歩羽。
「そういう趣味ですか?」

記者。
「そういう趣味です。」

歩羽。
「良かったわ、二人に頼んで。」
「接客係は給料が安くて辞めちゃったから。」

記者。
「僕も相対的に給料は安いものです。」
「社長がケチなので。」

歩羽。
「苦労するわね、給料が安いと。」
「お金がないと何も出来ない。」

芽未。
「お金という可能性が閉ざされた。」
「ああ、お金でもう一度、開く。」

妃衣奈。
「その人の行動力はお金次第!」

記者。
「来て良かったです。」
「予備役の広報もしているとか。」

歩羽。
「まあ、ボランティアでやっているものではないので。」
「お値段以上の人材は輩出しています。」

お菓子を買いに。

すぐ近くにある。

お店に行ったら。

店の前で。

抗争に巻き込まれまして。

理解不能な集団ですね。

善玉。
「善人か悪人か、どちらだ。」

小羽。
「どちらでもない。」

善玉。
「こちら側ではなかったら、敵だ!」

小羽。
「ああ、私のような善良市民に!」

善玉。
「引っぱたいてやる。」

小羽。
「どこを狙っているんですか?」

善玉。
「あれ、いつの間に、そこに?」

小羽。
「地上で空間識失調ですか?」

善玉。
「叩いてやる、あれ、おかしいな。」
「遠近感が合わない。」

小羽。
「強いっていう単語、知ってる?」

善玉。
「まるで手品のようだ。」
「遊ばれている。」

小羽。
「いい加減、学習しなよ。」
「実力差。」

善玉。
「もういい、悪人ではないことが分かった!」

小羽。
「真剣な顔してふざけた結果!」

お菓子を購入して。

帰還できまして。

そうしたら。

人数分、買っていると知っていた。

妹が、袋からお菓子の一部を強奪。

ちなみに妃衣奈ちゃんは軍事顧問になっていて。

通信装置で。

現場を監督しています。

ちなみに衛星通信です。

午後から。

前線の部隊と、通信するようで。

今は暗号でやり取り。

セキュリティ部門が、何者かを検知して。

排除しました。

芽未。
「スクリプトキディとか、ハッキングが万能であるという。」
「希望を抱いていますね。」

妃衣奈。
「いいじゃん、希望を持たせなよ。」
「もっと深い絶望が待っているから。」

芽未。
「何回も惨敗して立ち向かうとか、やるじゃん。」

妃衣奈。
「前よりアンチの反論、下手になってない?」

小羽。
「敵対者がいたとしても。」
「日常の殺風景は変わらないなあ。」

霧姫。
「敵対者ですか、そんなのがいたら。」
「忠告してやりますよ。」
「足りない知性を現金で補ってみたらってね。」

玻璃。
「努力の代わりに、現金で解決してみたら?」

芽未。
「敵対者ですか。」
「下手。」
「もう諦めてチート使えば?」

小羽。
「アンチを見ていると。」
「人生の不条理がよく理解できるね。」

妃衣奈。
「アンチは。」
「いくら失敗しても改善してない。」
「どうして?」
「なぜ?」

お菓子を食べながら。

休憩。

千史ちゃんが来ました。

副業でドライバーになっています。

お呼びがあれば、送迎。

スケジュールからして、そろそろなので。

訪問。

待機中。

中庭で一緒。

自然主義から見た人間の力。

という内容で。

サイエンス誌に掲載するらしくて。

取材も兼ねて。

庭を歩いています。

小羽。
「人間の格闘の限界とは。」
「狼が、わおーん、と突っ込んで来たら。」
「いくら殴ったり叩いたり、組み伏せようとしても。」
「ズタズタにされるのが落ちというもの。」

千史。
「いくら格闘に強くても。」
「いくら鍛えても。」
「そして拳法の達人であっても。」
「猪には勝てない。」

小羽。
「フライト・オア・ファイトになりつつ。」
「ヒグマに殴りかかって。」
「あっさり返り討ちになった馬鹿なら、大勢いる。」
「たまたま生き残った人の感想。」
「背中を叩いたら、岩のようであった。」

千史。
「いくらパワーアップしても、日本猿を殺すのがやっとで。」
「自然界にとっては、人間の格闘なんて。」
「非力な生命体の自慢話に過ぎません。」

小羽。
「普通に弓矢を作って、立ち回った方が優れている。」

千史。
「人間の格闘は同じ人間相手には有効ですが。」
「それ以外には無効です。」
「野生動物にはぜんぜん効きません。」
「下手すれば鹿に負けます。」

小羽。
「それが人間の格闘の限界ですね。」

千史。
「歴史において、野生動物を撲殺するのは稀です。」
「たまたま巴投げになって熊を撃退したとか。」
「ほぼ、まぐれしかありません。」

小羽。
「自然界の視点から考えた人間の格闘なんて。」
「けっこう、滑稽ですね。」
「野生動物に格闘で抵抗するにはどうしたらいいのか。」
「野獣を格闘で撃退するにはどうしたらいいのか。」
「自然界で通用する格闘が真実です。」

千史。
「人間は格闘では、野生動物の大半に勝てません。」
「もし勝てたら、本物です。」

小羽。
「私の仮想敵は、人間ではなく、虎や熊ですね。」

千史。
「比べ物にならないほど、格闘での勝利は困難ですね。」

小羽。
「人間は自然界では最弱です。」

千史。
「中国の神話時代なんて。」
「人間は野生動物に一切勝てなかったので。」
「聖人が来て、家屋を作らせたほどです。」

小羽。
「仮想敵は、野獣ですね。」

千史。
「いくら格闘を上達させても。」
「自然界で通用しないし。」
「格闘に精通していても、自然界では役に立たない。」
「人間を片付ける便利な技能ではありますが。」
「万能ではないことは理解できました。」

小羽。
「グリズリーベアに正面から殴り合いを仕掛けて。」
「勝利という概念はあるのか。」

千史。
「ないですね。」

熊目撃情報。

都市の端っこ。

最近は、たまに熊の死体が路上にあります。

誰がやっているのだろう?

熊は農作物というか。

都市に成っている柿や林檎などは。

あらかじめ伐採してしまうので。

削除した木の実とは別の。

隠れている木の実を食べているみたい。

農民も毒餌を置くので。

熊は農作物を避けています。

今回。

町中に出没するヒグマに腹を立てて。

大柄の男性が。

ヒグマに戦いを挑んだ。

巨漢。
「我が物顔で、町を散歩しやがって。」
「ぶっ殺してやる。」

熊。
「ううううぅぅぅぅ!」

巨漢。
「これまで何人もの男をぶっ殺したパンチを食らえ!」

熊。
「ん?」

巨漢。
「痛い!ぜんぜん効かないじゃないか!」

熊。
「人間のパンチ、ざーこざーこ!」

巨漢。
「なんだと!」

熊。
「悔しかったら、二トンのパンチを繰り出してみろ。」

巨漢。
「この野郎!俺はいろんな男を倒して来たんだぞ!」

熊。
「効果ないよ、ざーこざーこ!」

巨漢。
「ああ、やめてくれ!やめてくれ!」

熊。
「殺されるのが怖いの?どうせ殺されるのに?」

巨漢。
「うわあ、来るな!」

熊。
「そんじゃ帰るわ、お前の無駄な努力見るの、しんどいんで。」

巨漢。
「なんで喋れるんだよ!」

熊。
「雑魚のまま頑張るの雑魚らしくていいですね。」
「じゃあな。」

熊、なぜか帰っていった。

その個体、二度と出てこなかった。

自然の脅威が。

あらゆる所から、様々な形で具現化して。

人間対自然と化していますが。

ここに挑戦者、登場。

拳法の達人が、たまたま遭遇したニホンイノシシと勝負した。

人間相手に、勝利を重ねて。

それが野獣に通用するのか。

試したくなったので。

待ち伏せしていた。

達人。
「勝負だ!」

ニホンイノシシ。
「近頃、治安が悪いねえ。」

達人。
「食らえ、我が必殺技!」

ニホンイノシシ。
「はいはい、これでどうだ。」

達人。
「うわあ!簡単に吹っ飛ばされた!」

ニホンイノシシ。
「我々とは強さの基準が違うね。」

達人。
「なぜ喋れるんだ!」

ニホンイノシシ。
「人間界の基準で頑張られても困るんだよね。」

達人。
「まさか、人間ではなく、野生動物に負けるとは!」

ニホンイノシシ。
「それじゃあ、僕は通らせてもらうよ。」

達人。
「野生のパワーは人間とは次元が違うのか!」

ニホンイノシシ。
「それ、人間界でしか通用しないよ?」

イノシシ、立ち去った。

通行人を襲撃した形になったが。

拳法の達人は一度、吹っ飛ばされるだけで済んだ。

人間の力と、野生の力では、基準が違います。

人間界と自然界、どっちが雄弁?

おまけ。

世事について、二者択一。

ひとつは納得が行く説明。

もうひとつは本当のこと。

もちろん前者が好きですよね?


7


今度は、正義の味方が大量発生。

正義はひとつ、とか。

正しいはひとつ、とか。

そんなことで大乱闘しています。

善人対悪人の構図が変わっただけで。

注意喚起が行われています。

今日も、駅前で。

木材で作った正義という文字の棍棒で。

殴り合いが発生。

正しい、と書いた木製の看板で殴り合うこともありますね。

前よりは中立の人が増えまして。

どっちも面倒くさいと言われています。

小羽。
「馬鹿な奴は。」
「状況で左右されるのに。」
「ずっと真っすぐ歩いている。」

霧姫。
「社会が左右に揺れ動いても。」
「前進するとは愚かな。」

芽未。
「作られた男らしさの滑稽さについて。」

妃衣奈。
「作られた男らしさですか。」
「どのくらいの完成度でしょうか。」

小羽。
「作られた男らしさの傑作ならありますね。」

芽未。
「力自慢で、横暴で、ひたすら無謀で。」
「女性は脇役として従属させる。」
「無駄にプライドが高くて。」
「弱みはたくさんあっても見せない。」
「正々堂々としていて。」
「真面目で、勤勉で・・・。」
「という感じの馬鹿でございまして。」

妃衣奈。
「なんですか、実在しない要素だらけで。」
「いたとしても短期的で。」
「すぐさま崩壊する男らしさですね。」

小羽。
「まず他の男性に競り勝てませんね。」

芽未。
「まず力自慢、と言いつつ、とにかく非力。」
「倒しやすいほど、我流。」
「空手道の選手からしたらクソザコレベル。」
「むしろ空手道の選手の方が男らしさがある。」
「横暴と言っても、その傲慢さは評価を下げますし。」
「無謀なので、自分が強いと思ったら。」
「どんな人も倒せると思い込むが。」
「そいつより強い人なら、いくらでもいる。」
「力自慢なんて、いくらでもいるんですよ。」

妃衣奈。
「女性を脇役にしたがる。」
「しかし作られた男らしさは作り話に過ぎず。」
「そいつが思うほど、女性は従順ではない。」
「特に女性に敗北したら、かなり笑える動揺をします。」

小羽。
「プライドの高さは、策略に引っ掛けやすく。」
「罠にかけやすい。」

芽未。
「弱みがあるのに、見せないことで立場を保っても。」
「そいつがそう思っているだけで。」
「弱みは他人から見えています。」

妃衣奈。
「正々堂々ですか、そんな奴いる訳ないでしょう。」
「他人の狡猾さ、駆け引きで負けやすいね。」

小羽。
「真面目、だからなんですか、というもので。」
「勤勉、ああ当たり前のものですね。」
「なるほど、確かに作られた男らしさは馬鹿ですね。」

芽未。
「作られた男らしさとは馬鹿という意味ですね。」

玻璃。
「作られた女らしさは?」

小羽。
「作られた男らしさも、女らしさも。」
「偶然の産物で、根拠はありません。」

妃衣奈。
「昔の性別役割も、根拠はなかったんですね。」

霧姫。
「そうなっているからと、従う必要がない。」
「少しは反抗しなさいよ。」

玻璃。
「作られた男らしさ、作られた女らしさが。」
「すべて間違っていて。」
「その正反対が正しいと思ったことはない?」

小羽。
「あります。」

歩羽。
「男らしさ、女らしさ。」
「下らないことを言うようになったね。」

霧姫。
「私は最初から、性差について容認したことはない。」

歩羽。
「それは結構なことです。」

玻璃。
「なぜ批判するのか。」
「それはきっと、人間があんな風だからです。」
「男女について、分かっているつもりの。」
「あの主張。」

霧姫。
「私は男尊女卑なんて根拠のないものを。」
「踏み潰すのが大好きなんですよ。」

歩羽。
「確かにおかしなことを言っていましたね。」
「男性による社会とか。」
「それでは男性による社会を否定するとしましょうか。」

小羽。
「男尊女卑は自壊したんですよ。」

霧姫。
「作られた男らしさ、女らしさも自壊しましたね。」

妃衣奈。
「男らしさの傑作。」
「女らしさの傑作。」
「傑作と言っても、まあ五十点かな。」
「全体的に理屈を広げるのは良かったんだけれど。」
「やり方が暴力的って言うか。」
「その辺りが安っぽいって言うか。」

芽未。
「問題は物理的に消去!」

近くの商店街で。

筋肉モリモリの男性が。

男らしさ、と称して。

ヒーロー衣装で写真撮影会をしています。

ボディービルダーの大会に出るそう。

その男らしさは、誰にも真似できなかった。

あまりに完成度が高くて。

作られた男らしさは、実現そのものが無理だということが。

よく分かった。

男らしさとは、選ばれた人だけが。

そう考えられるものになれる訳で。

主観的評価ではだめで。

また、自称してはならないことが分かった。

写真撮影会、人気。

ちなみに無料。

本日。

また放送倫理違反が発生。

そもそも、俗人に倫理学なんて期待する方が間違っている。

記者会見が行われています。

小羽。
「西暦二千年最初の頃にテレビ番組は。」
「カルトブームで。」
「異端邪説だらけの番組をたくさん報道したらしい。」

芽未。
「洗脳ですね。」
「宗教としては異端そのもの。」

小羽。
「幽霊とか、未知の現象とか、陰謀論とか。」
「テレビが大真面目に報道してしまった。」
「視聴率稼ぎ。」

妃衣奈。
「その頃に子供であった人々は。」
「多くは真に受けてしまい。」
「影響を受けない子供は稀であった。」

小羽。
「その子供が成人すると。」
「スピリチュアルや陰謀論を容易に真に受けて。」
「マインドコントロールされるのは目に見えていました。」

妃衣奈。
「二次被害ですなあ。」

小羽。
「なにせテレビ番組が、本当であるかのように。」
「連日、奇怪な事件、幽霊、陰謀論とか。」
「何でも繰り出して。」
「大人は常識的な思考が出来ますが。」
「子供は必ずしもそうではないので。」
「少なからず影響を受けた。」
「大人になってスピリチュアルや陰謀論に洗脳される人の中には。」
「子供の頃に見たテレビ番組、カルトブームが先にあって。」
「時間差で説き伏せられている場合があるね。」

芽未。
「人のせいですね。」

小羽。
「簡単に言えば、民間信仰の繰り返し、陰謀論の繰り返しが。」
「テレビ番組であったので。」
「子供のいくらかは真に受けて、影響を受けて。」
「大人になると、そういう類を信じやすくなった。」

芽未。
「テレビ番組で公然と嘘が報道されると。」
「取り返しがつかない実例ですね。」

小羽。
「父親が言うには、あの頃は、どんな豪華な嘘をついたかで。」
「視聴率が変わったらしいよ。」

妃衣奈。
「そもそもスピリチュアルとか陰謀論とか。」
「精神分析学から見れば、精神疾患。」

小羽。
「子供を精神疾患にしたのが、当時のテレビ。」

芽未。
「放送倫理・番組向上機構が登場したのは。」
「そもそもそんな悪質な番組が多いからかな。」

千史。
「今でも、どの番組も俗物が多い気配がしますが。」

小羽。
「俗物ですか、どうせ使い捨てなんだし。」
「持ち上げなくてもいいし。」
「演劇を黙って見ていればよろしい。」

千史。
「大衆は価値のある人よりも。」
「価値がありそうな人を評価するという格言がありますから。」
「人は価値ではなく、価値がありそうな人を選びます。」
「実際の価値とは関係なく。」

小羽。
「そもそもテレビは変な学説とか。」
「自分勝手な論説が公然と紹介されやすい。」

千史。
「人間が人工知能に負けるのは。」
「そもそも凡人ばかりで、あまりに無能なので。」
「人間のトータルを組み込んだ人工知能が勝ってしまうという。」
「人間側の過失のせいでしょう。」

玻璃。
「私のテレビは、二か月間、電源を入れていなかった。」

霧姫。
「趣味に合わないのなら、無理して観ないの。」

千史。
「近年は、テレビも嘘をつくようになった。」
「と思ったら、昔から?をつくんですね。」

霧姫。
「それはそうでしょう。」
「再生数稼ぎがテレビ番組なんですし。」
「ビジネスですから、どうしても通俗的になります。」

小羽。
「まあ、あんなの勝手にやっていろ、というのが本音です。」

妃衣奈。
「いかに通俗的なのかは。」
「放送倫理・番組向上機構の意見箱を読めば分ったりするけれど。」
「私がテレビ番組を観ないのは自由です。」
「向こうは勝手にやっていればいい。」

小羽。
「カルトブームの民間信仰野郎は公害でしたね。」
「あれは他人の過失です。」
「近年の番組は、通俗的。」
「テレビ本体の金額に見合わないので。」
「安いテレビ本体を買ったほうがいいと思います。」

芽未。
「テレビで面白い番組は、ニュースなんですよ。」
「戦争の報道とか。」
「特に自国に対して巡行ミサイルや。」
「短距離弾道弾が飛んで来た時が最も面白い。」
「現実を見せてくれるので。」

小羽。
「命中した辺りから面白くなくなると思いますけれどね。」

芽未。
「自分とは無関係な所に命中してくれればなあ。」

小羽。
「自然災害も、戦乱も、都合のいい所で発生することは稀ですね。」

妃衣奈。
「戦争がないというだけでは、平和ではない、ケネディの格言。」

小羽。
「永遠とも言える平和になったら。」
「かえって文明は滅びるかもしれない。」
「その気配しか、しない。」

芽未。
「あれだけ破壊と殺戮を繰り返した結末を。」
「平和であると言うなんて。」

千史。
「良い戦争はありましたが、良い平和はあるんでしょうか?」

妃衣奈。
「あったらいいね。」

芽未。
「戦争の当事者になるのは。」
「昔の戦争が他人事ではなかったという。」
「間抜けな視点を提供します。」

小羽。
「現実が見たいので、大地震とか、戦争とかの報道は観ます。」

芽未。
「おお、ナイス、チャレンジャー!」

小羽。
「そういう報道は好きですが、自分の地域で発生するのは嫌いです。」

妃衣奈。
「というか、冷戦時代、核ミサイルがいつでも発射可能だったのに。」
「よく、絶対平和主義なんて言い張れたよね。」

小羽。
「ひょっとしたら、核戦争になった可能性もある。」
「ソビエト連邦なんて。」
「北海道に上陸しようと計画したこともあったとか。」

千史。
「戦争がないのはソビエト崩壊から、ウクライナ情勢まで。」

小羽。
「ソビエト軍が北海道に上陸すると、前線の部隊は足止め。」
「十倍の戦力差を覆せず。」
「一週間程度しか戦線を維持できなかった。」
「その後、アメリカ軍の全戦力と。」
「北海道で決戦になったと言われています。」

妃衣奈。
「制空権はアメリカ空軍、空母打撃群が展開して。」
「何とかなる。」
「ソビエト連邦は兵站に脆弱性がある。」
「ソビエト四十万対陸上自衛隊五万という兵力差。」
「北海道には上陸しやすい所がたくさんあり。」
「上陸阻止はできない。」
「北海道はかつて、決戦の地と言われた。」
「ソビエト連邦が崩壊して計画は無くなった。」

千史。
「北海道、北端、北東海岸沿い、東沿岸から上陸します。」
「海岸線が広過ぎるので、そこで阻止はできない。」
「また、札幌、北海道左端に強襲上陸することもある。」
「兵站は最悪なので、兵站の都合で攻めにくいソビエト連邦でした。」

小羽。
「ロシア軍が突っ込んで来たら。」
「冷戦時代よりはましで。」
「三倍の兵力差がありますが。」
「最新兵器の影響でだいぶ違います。」

妃衣奈。
「東西冷戦を知らない、大人達。」

千史。
「まったく平和ではなかった、冷戦時代。」

小羽。
「アメリカの、力による平和、なのですが。」
「その平和は簡単に成し遂げられますよね。」
「国力と、政策と、資金で。」
「後は数と質。」
「力さえあれば、平和が得られるから。」

千史。
「反対に。」
「平和主義は不意討ちを受けるだけです。」

芽未。
「どんな平和主義陣営も、油断していたので。」
「不意に戦争になると、一方的に蹂躙されたらしい。」

妃衣奈。
「戦争による不意討ちに脆弱な平和主義。」
「平和を維持するだけの、力がないからね。」

小羽。
「歴史において、平和な時代に軍備増強。」
「軍隊の質強化。」
「きちんとした常備軍を忘れた軍隊は。」
「いきなり戦争になった頃には酷く弱体化している。」

妃衣奈。
「弱ければ、平和は獲得できないんですよ。」

玻璃。
「お互いの思惑が平和であると自称する時に。」
「平和なんて容易く破られるものです。」

霧姫。
「お互いに平和を主張すれば、争いになりますね。」

妃衣奈。
「ですので、戦争をよく知らないと。」
「戦争を禁止した所で、侵犯されるだけですからね。」

小羽。
「負かした方が正しいことになりますからね。」

芽未。
「戦争は勝ち負けで、どちらが正しいか決まりますので。」
「まずは追い払うなり、倒すなり、しないとね。」

小羽。
「何だかんだ言って、戦争は形を変えて出現しています。」

妃衣奈。
「戦争とは何かについて、哲学書はあっても。」
「平和とは何かについての哲学書はない。」

千史。
「平和な時代にも戦争はあるのでしょうか。」

歩羽。
「いやない、平和な時代、終了前にみんな倒されてしまうから。」

近くの公園で。

正義の味方が十人、全員と交戦しています。

正義と書かれた木製の看板。

正しいはひとつ、と書かれた木の札で。

殴り合っていて。

まったく決着がつきません。

子供が観戦していますが。

パトロールカーが来たら、全員が立ち去りました。

ただ、全員で喧嘩がしたいだけなのでしょうか。

仕事帰りの喧嘩が、たまらないよなあ、とか言いそう。

小羽。
「絶体絶命の状況から抜け出す方法はあるのか。」

霧姫。
「そのような歴史学の質問には答えられません。」

小羽。
「偏向した人間とは何ですか?」

玻璃。
「社会が右から左へと曲がって進むのに。」
「前に進むことしかできない人。」

芽未。
「給料で生活できていますか?」

歩羽。
「給料で生活?そんなことやったことがないから、分からない!」

同僚。
「お金とは、平均的には無いと、無力化されるよな。」
「給料の金額について語るのは禁忌だよな。」

妃衣奈。
「私も同様に恥ずかしいと思っています。」

千史。
「学生に、卒業したらこれを読みなさいと教えました。」

事務員。
「何を読ませたんですか?」

千史。
「求人欄です。」

警備員。
「事故に遭いそうな人に注意して。」
「自動車の直撃を避けさせてやりました。」
「それで、小銭をくれました。」

同僚。
「大怪我すると、治療費が膨大ですからね。」

警備員。
「なぜ話したのかと言いますと。」
「その値段はその人の命の価値だったのか疑問でしたので。」

同僚。
「もう少し自己評価にお金をかけるべきでしたね。」

霧姫。
「千円札欲しい?」

芽未。
「私は、第一に理由もなくお金をもらいません。」
「第二に、そこまで困窮していません。」
「第三に、チップは日本の文化ではありません。」
「第四に、正直に言えば欲しいので、ください。」

霧姫。
「はい、千円札。」

小羽。
「知り過ぎた人とは?」

玻璃。
「事実を知っている人です。」
「事実を知っていると、知り過ぎているとされ。」
「暗殺されます。」

妃衣奈。
「我が国は、表現の自由がありますが。」
「なぜ、私刑で妨害されるのでしょうか。」

歩羽。
「それは表現の自由がありますが。」
「表現の自由後がないだけです。」

会社員。
「働けない人はどうするべきか。」

学者。
「人口の一部か、都市の一部になります。」

事務員。
「生活保護は税金でしょ。」

学者。
「なら、政治、そして国家の一部になっている訳です。」

役員。
「なんて立派なんだ!」

駅前の公園にて。

テレビ中継。

大乱闘。

凡愚。
「正義はひとつなんだぞ!」

俗人。
「なら、どうして正義が複数あるんだ!」

凡愚。
「複数ある正義の中のひとつが真の正義だ!」

俗人。
「ならば、俺の正義が真の真の正義だ。」

凡愚。
「俺は本当の正義だ。」

律義者。
「正義がひとつじゃないのなら、俺以外は悪だ!」

八つ当たりでしょうか。

野次馬、巻き込まれています。

頭がおかしいのでしょうか。

それとも、ひとつの正しいを名乗るには。

頭がおかしいことが必須条件なのでしょうか。

陰で、何者かがいまして。

スマートフォンで何かやっています。

策士。
「あいつこの辺りの犯人にしようぜ。」

子悪党。
「万引きとか、放火とか、あいつのせいにしようぜ。」

策士。
「濡れ衣を着せてやろうぜ。」

子悪党。
「すべてあいつのせいにしてやろうぜ。」

探偵。
「自分達の愚かさを人のせいにするのか?」

策士。
「俺達の馬鹿さ加減は、あいつのせいだ。」

子悪党。
「そうだ、お前も雇われたんだから。」
「仕事しろ。」

探偵。
「ああ、分かった、俺達はお金次第で。」
「犯罪に加担するからな。」

何者かが、隠れて。

何かやっています。

都市にある。

防犯カメラに写ってしまっている。

策士。
「まずはあいつを精神科病棟に入院させるべく。」
「虚偽の処置入院を取ろうぜ。」

子悪党。
「いや、まずは警察に疑わせてからだ。」

探偵。
「俺は、尾行を続けて、圧力をかけるので、よろしく。」

ダークヒーロー。
「本気で来い。」

策士。
「ぎゃあああぁぁ!まずい奴に見つかった!」

子悪党。
「しまった!行動が遅かったか!」

探偵。
「俺は依頼された、それだけなんですけれど。」

ダークヒーロー。
「毒を以て毒を制す。」

施設の背後。

三百メートル付近で爆発。

誰かが、誰かと戦っているようです。

次から次へと。

忙しい都市ですね、まったく。

誤解がありそうで、本気のような広告。

市役所の公式ウェブページ。

来週の金曜日の午後に。

がらくた市を開催します。

置いておく価値はないけれど。

放棄してしまう訳には行かないものを。

処分する絶好のチャンスです。

どうぞ、社会のゴミをお持ちください。

そう言えば、私はその社会のゴミとやらに。

けっこう悩んでいたので。

輸送さえ出来れば、処分しに行くことにします。


8


既成概念が根拠を失って。

教義と化しています。

根拠もなければ意味もない。

そのため、それとは別の現象。

つまり既成概念が。

毒を食らわば皿まで。

をやっています。

開き直って、最後まで悪事をしていますね。

さて、姉妹で、業務から一時的に外されまして。

休憩中です。

西洋人は疲弊する前に休みます。

自国民は、疲弊するのが美しい、なんて変な考えを持っていますが。

それは自己管理が出来ていないだけ。

この企業、半日の休暇なら、けっこう自由です。

ノルマ式で、それを達成できればいいし。

ノルマは比較的、簡単です。

言い換えれば、課題が常にあり。

その課題を達成して、別の課題が生じるまで休んで。

課題が出たら、と繰り返します。

休憩室にて。

小羽。
「親の能力は平均か、平均以下について。」

霧姫。
「第三者から見れば。」
「他人のひとりに過ぎませんし。」
「能力だけを見れば。」
「確かに平均くらいですね。」

妃衣奈。
「平均か、それ以下の人間が。」
「子供という他人に。」
「まともな教育を施せる訳がありません。」
「なぜなら凡人であることが多々あるので。」

小羽。
「平均か、平均以下なら。」
「その平均に合わせたことしか教えられず。」
「第三者から見れば。」
「自分勝手な経験論でしょうね。」

玻璃。
「経験から学ぶのは、後から原因を分析して。」
「謎を解いて、芽を摘んでいるからです。」
「観察すらしない、経験なんてものは。」
「行き当たりばったりな行動の副産物です。」

芽未。
「親ですか、無駄な努力は。」
「ここで終了です。」

妃衣奈。
「価値観が違うよね。」

小羽。
「人口を増やさないといけない原因は何ですか?」

妃衣奈。
「種族の存続とか言われそうですね。」

小羽。
「それでは存続しないといけない原因は何ですか?」

芽未。
「誰にも言われていないのに。」
「人口の増加に加担させられている。」
「奴隷勤務。」

小羽。
「ああいうのは勝手にやっていればいいんですよ。」
「私の見えない所で頼みます。」

妃衣奈。
「それでは子孫?栄に根拠はない訳ですよね。」

小羽。
「ないですね、どこに根拠があるんですか?」

芽未。
「理性の勝利。」

玻璃。
「理性的ではない方々に、人口の問題は委託しましょう。」

小羽。
「それは無理ですよ、生産手段が私有ですので。」

霧姫。
「科学的に言えば。」
「人口は、環境が許容する範囲内で増えます。」
「それ以上、増えれば、自然に減ります。」

玻璃。
「人口増加問題で食料危機がありますが。」
「いくら生産手段を確保しても。」
「戦争や気候変動、災害などで。」
「一度、生産と供給のバランスが崩れたら。」
「一千万人単位で餓死しますよね。」

小羽。
「そうですね、いくら食料生産を最先端テクノロジーで確保しても。」
「供給が、何らかの問題で滞ると。」
「いきなり飢餓が発生します。」
「そもそも、土地も狭くなります。」
「それによって、戦争の原因も増えます。」

妃衣奈。
「ノルマン人が、人が増え過ぎて。」
「土地が狭くなり、海洋国家なので。」
「海外に進出したように。」
「それとは比べ物にならないほど。」
「土地や経済を圧迫しますね。」

玻璃。
「人口を無限に増やすのは自殺行為です。」

小羽。
「所で、子供を作らないといけない原因は何ですか?」

霧姫。
「原因はなんでしょうね?」
「まともな原因でしょうか?」

小羽。
「結婚しないといけない原因は何ですか?」

霧姫。
「いや、そんなのも義務ではないでしょう。」

玻璃。
「従う義務はないのですし、原因まで調べない方が・・・。」

歩羽。
「嫌ならやめれば?」
「私はいつもそうしていますが?」

芽未。
「問題は謎の強要があるからでしょう。」

小羽。
「強要されるんですか?誰に?」

霧姫。
「誰なんでしょうね?」

小羽。
「安全地帯から降りて来て。」
「改めて、結婚しろ子供を作れとか。」
「言ってみたらどうでしょうか。」

妃衣奈。
「降りて来た奴は殴られますね。」

芽未。
「無戸籍だ、やっちまえ、みたいな。」

小羽。
「なんで結婚なんてするんでしょう。」

霧姫。
「その疑問を、結婚して十年目くらいで思いつくんですよ。」

芽未。
「やはり価値観が違うよね。」

小羽。
「無批判なる結婚と、無批判なる子供の存在。」

玻璃。
「それは理性が、動物的要素を大幅に上回っている証拠でしょう。」

小羽。
「頭のいい奴も、男女関係は必ず引っかかっていたね。」

霧姫。
「あの、別にそんなもの破壊してもいいと思います。」

小羽。
「ですよね、あらかじめ破壊しておいて。」
「自分が素通りしやすくする。」

芽未。
「無意味に、男女が一緒になる不思議。」

歩羽。
「結婚とか子孫?栄に従う義務はありません。」
「他の人々は、趣味でやっています。」

芽未。
「趣味ですか、まあそこまで悪い趣味ではありませんし。」
「人の好みは説明できませんからね。」

妃衣奈。
「そうしたら我々は趣味で生まれた、ということですか。」
「それなら芸術作品として評価できないかしら。」

小羽。
「つまりは、意味はないんですね?」
「個人の趣味なんですよね?」

霧姫。
「意味はないので、意味がある人だけやっているのでは?」

歩羽。
「はて、結婚とか、子孫とか。」
「私からは何の意味があるのか分かりませんが?」

芽未。
「むしろ何の意味があるのか、意見がある人を探してみます。」

小羽。
「親が偉いという考えには根拠がない。」

霧姫。
「自動で偉くなる制度なんて、ないでしょ。」

小羽。
「親が偉いという、根拠のない考えについて。」

妃衣奈。
「偉い、何が偉いの?どこに根拠があるんでしょうね?」

歩羽。
「誰にでもできるような行いの、どこが偉いのかな。」
「何かの功績だとでも思っているんでしょうか。」

芽未。
「実際、偉くないのが、親の既成概念です。」

霧姫。
「何か功績を立てた者だけが言うべきですね。」

歩羽。
「誰にでもできることで、功績になると思っているのでしょう。」

妃衣奈。
「凡人にそこまでの期待はしていません。」

小羽。
「欧州では、親に後々、仕返しするのが伝統でしたよ。」
「精神科病棟に捨てて、夜逃げするとか。」

芽未。
「それでは、自分の親にも、後々、仕返しするとしましょうか。」

玻璃。
「それは人間をまったく知らないからですね。」

小羽。
「子供は分かっても、人間についてまるで無知。」

芽未。
「子孫なんて、別に親の利他的行動ではまったくない。」

霧姫。
「打算的、実利的でいいと思いますよ。」

歩羽。
「親子関係など単なる約束に過ぎませんからね。」

玻璃。
「約束が解消されると、親子関係も消滅します。」

小羽。
「稀に、その約束が長期間、残ることもあります。」

芽未。
「まあ、単なる約束と開き直れば。」
「古臭い考えを、いつでも論破できると思いますけれどね。」

妃衣奈。
「約束の内容を誇張し過ぎです。」

小羽。
「欲しい、とか言って自分を誕生させて。」
「それで自分の功績だとか。」
「身体を与えたとか。」
「いや、動機は常に利己的でしょ。」

芽未。
「利己的な動機で誕生させて、あの理屈はないでしょう。」

小羽。
「誕生の理由は、他人の利己的行動です。」

妃衣奈。
「その結果が良いのか、悪いのか、くらいの評価ですね。」

千史。
「あの、みんな処女なんでしょうか?」

霧姫。
「そうよ、処女はいいことよ。」

千史。
「女の子に対しても処女なんでしょうか?」

霧姫。
「おやおやおやおや、そんなもの保障できませんよ。」

歩羽。
「女の子がいれば、男性は要りません。」

小羽。
「男性不要論。」

妃衣奈。
「男性は必要ないわ、女の子は必要よ。」

霧姫。
「そうよ、私は相手を選んだら。」
「たまたま相手が女性だった、それだけで。」

小羽。
「相手は選べるんですよ、選択の自由。」

玻璃。
「私は男性が嫌いです。」
「なので女性が好きになりました。」

千史。
「集団でえっちなことして。」

小羽。
「なんてことを、どうなっても知りませんよ。」

霧姫。
「まあ、そう望むのなら。」

芽未。
「他の女の子について知りたいこともあります。」

歩羽。
「覚悟はいいかしら。」

妃衣奈。
「なによ、この美形、犯してあげるわ!」

少しだけ、全員から触られた。

千史ちゃん。

男性不要論?

男性と女性は必ずしも両者を必要としない。

恋、結婚、子孫?栄と、それらは真理ではない。

個人の趣味である。

個人的な好き嫌い、これが現実?

連絡がありまして。

原子力発電所に行くことになって。

そこの近くの宿舎に移動します。

沿岸には哨戒艇が展開していて。

港には、高速ミサイル艇がいます。

漁船に紛れて。

侵入を試みる軍団がいるそう。

自動車で。

次々と、宿舎に移動しています。

小羽。
「敵兵、殺したことあるの?」

妃衣奈。
「半殺しにしたら、凄い顔で気絶していた。」

小羽。
「強かった?」

妃衣奈。
「なんか知らんけれど勝てた。」

千史。
「よく撃たれなかったね。」

妃衣奈。
「敵味方が交戦している真ん中だったからね。」
「注意散漫。」

千史。
「怖くないの?」

妃衣奈。
「相手をぶっ殺す以外のことは考えられなかった。」

小羽。
「敵兵はなんて言っていた?」

妃衣奈。
「気絶する直前に、ごめんね、恋人の名前が何々、とか言っていた。」

小羽。
「気絶する程度で済んだね。」

妃衣奈。
「ある敵兵は、やっぱりこうなるのかよ!」
「なんて言いつつ、私に倒された。」

千史。
「なんですか、その厭戦気分は!」

宿舎に到着しますが。

原子力発電所の敷地内にも。

テントがあり。

施設内に寝袋も設置されています。

要は、侵入されたら撃退しろ、ということ。

制服を支給されまして。

職員に偽装しました。

警戒中、二十四時間経過。

すると、謎の勢力は。

攻略が出来ないと見て。

ドローンで攻撃して来ますが。

妃衣奈ちゃんが対ドローン用のドローンを打ち上げて。

鉄の網や、鉄製アーム、体当たりで。

相手のドローンを次々と撃ち落としまして。

相手のドローンは逃げますが。

対ドローン用ドローンには。

AI捕捉装置があるので。

自動で、相手のドローンをホーミング。

プロペラをへし折る、展開した網に入れて停止させる。

体当たりを繰り返して破壊して。

五機も落としたら。

謎の勢力は逃げ出しました。

敵は海外の環境保護団体だったらしいのです。

パワーインフレーションの結果。

小さな組織が、こんなに力を持つようになり。

たまに、こんなこともあります。

施設への侵入なし。

五日後には、哨戒艦が自由に動き回っていて。

警戒が解かれました。

さっさと、帰宅してしまう、一行。

帰宅前。

小羽。
「墜落したドローンはまとめて置いておく。」

妃衣奈。
「たまに自爆装置が入っているので、危険ですよね。」

小羽。
「この程度で負傷したら、後々、もったいないよね。」

妃衣奈。
「負傷?考えたこともなかったね?」

千史。
「はいはい、帰りの運転手ですよ、なにそれ。」

妃衣奈。
「撃墜したドローンの演算処理装置です。」

千史。
「何に使うんですか?」

妃衣奈。
「持っている旧式のドローンの部品と交換する。」
「性能が少し上がるから。」

小羽。
「解体すると、使えるものは、譲ってくれるんです。」

千史。
「はあ、万能な兵器ですね、ドローンは。」
「民間に流れて、あらゆる犯罪に使われましたが。」

小羽。
「犯行は遠隔操作でも、犯人は直接、拘束されるものですよ。」

妃衣奈。
「油断して、無謀な攻撃をしやすくなった。」

千史。
「スクリプトキディも同じですよね。」
「高度なクラッカーは、通信を複雑化して逮捕を逃れる。」
「痕跡も残さない。」
「素人は、誤ってマイクのスイッチを入れてしまったり。」
「通信ログに自分のものを思い切り残して、長期間、攻撃していたり。」
「警察から簡単に追尾、発見されるのにね。」

妃衣奈。
「それと同じで、現場と自分の場所を間違える錯覚に陥る。」

小羽。
「というか、まだ交代で他のチームが入るんですね。」

妃衣奈。
「隠れてコソコソするので、まだ別のチームが入ります。」
「なんでみんな直接的アプローチばかり取るんだろう。」

小羽。
「歴史における成功者は、みんな間接的アプローチを切り札にしていましたね。」

千史。
「間接的アプローチって何?」

妃衣奈。
「相手に対して回り込んで勝利すること。」

小羽。
「相手の裏側を攻撃する裏技のことです。」

千史。
「なるほど、専門書を読むことにします。」

宿舎から。

帰還。

自宅に帰ります。

父親が、手に入れた炭鉱について。

母親と議論していまして。

そう言えば、一族が所有する。

共同経営の、銀山があったような。

銀貨がやたらに保管されているのは、そのせい?

それで、なぜそこまで熱心に労働しているのかと言うと。

仕事を辞めると、退屈しかないので。

暇潰しに、日々かなり働いています。

そんな一族と、両親です。

好循環なのは。

余暇の使い方に、鍛錬や労働を混ぜたり。

余剰財産を上手に使用したのもあります。

そもそも、揃って、暇潰しに仕事をしたがる傾向にあります。

休暇中。

小羽。
「洗濯物が溜まっていますね。」

妃衣奈。
「私は掃除をします。」

小羽。
「食器とか、洗い物は、問題ないですね。」

妃衣奈。
「女性が三人もいれば、家事は余裕でしょう。」

父親。
「男もひとりいるぞ!」

母親。
「私達は鉱山の話を進めましょう。」

小羽。
「うちに女性は二人いました。」

妃衣奈。
「男性はいないですね。」

父親。
「役割ではなくて、自主性に任せてあるからな。」

母親。
「もう私も女性として数に入らない年齢ですか。」
「それなら、私は男よ、女性が二人で、男性は二人もいますよ。」

小羽。
「はいはい、性別について過度に論じ過ぎですよ。」
「性別については我々は中立です。」

妃衣奈。
「男性か女性か、私も中立的です。」
「女性寄りですが。」

少しだけ。

ペーパープランを提出に。

午後に出社しました。

すると。

更衣室で。

詰め寄られている女の子。

歩羽。
「私を選んだら。」
「一族の財産の一部はあなたのものよ。」

霧姫。
「私を選んだら。」
「最強の女性にしてあげる。」

玻璃。
「私を選んだら、とても気持ちの良い。」
「あらゆるものを提供しますわ。」

千史。
「うん、どれも魅力的だけれど、私にはひとりしかいない。」

小羽。
「お姉さんたち、休憩ですか?」

霧姫。
「ああ、連絡にあったペーパープランよね、受け取っておくわ。」

歩羽。
「ごめんね、あなたの恋人で遊んでしまって。」

玻璃。
「ちょっと、いい関係になっても、良かったかなって。」

千史。
「とても夢のある状況でした。」
「今まで見たどの夢よりも勝っています。」

小羽。
「それで、三択のどれ?」

千史。
「すべて。」

小羽。
「強欲な、性的暴行されたいの?」

千史。
「あなたなら、いいかなって。」

小羽。
「なんてえっちな女性ですか。」
「けっこう好きですよ、また今度ね。」

霧姫。
「あなた・・・じゃないね。」

小羽。
「私も・・・あなたでは、別にいいですよ。」

霧姫。
「考えておくわ、他の女の子もいないし。」

千史。
「年上のお姉さんに迫られて、ちょっと良かった。」

小羽。
「同い年の女の子に迫られたら、同じように良かったりする?」

妃衣奈。
「なんですか、この絵画は。」

歩羽。
「反戦の絵だそうです、戦争の悲惨さが描かれているとか。」

妃衣奈。
「まったく、酷い絵です、悪趣味、グロテスクな絵画です。」

玻璃。
「あなたはカトリック?」

妃衣奈。
「いいえ、カトリックではありませんし、しかし活動家であると言われています。」

玻璃。
「それなら、民主活動家?」

妃衣奈。
「いいえ、私は活動家でしょうけれど、信者ではありません。」

歩羽。
「女子大生が見学に来まして、来年から入学するそうです。」

霧姫。
「美形はいるんでしょうね。」

歩羽。
「います、元アイドルです。」

霧姫。
「それではパトロールに出かけて来ます。」

芽未。
「市民は新しい運動で、明日の午前七時に立ち上がります。」

歩羽。
「また改革ですか?」

芽未。
「いいえ、というか午前七時は朝でしょ、流行りの新しい体操ですよ。」

サイエンス雑誌。

発見。

搬入されて来た。

記事。

ウィーン共同墓地に。

クロハラハムスターの大群が生息。

ロウソクは油なので、ハムスターは食べられる。

献花も、食べられるので。

クロハラハムスターの栄養状態は良好。

ウィーン共同墓地に行くと、野生のハムスターに出会えます。

観光地として有名。

野生のハムスターについて書かれている。

千史。
「もうっ!押し倒して、キスして。」
「何回もいけない所を触って。」
「私を裸にして、あなたは抱きましたね!」

小羽。
「少し触った、それだけなんですけれど。」

千史。
「なによ、他の女と急用がある訳?」

歩羽。
「あれあなたの雑誌よね。」

千史。
「執筆依頼はあるのよ。」

歩羽。
「ハムスターですか、反則でしょ、この動物。」

千史。
「凶暴なハムスターなので、国内での飼育は稀です。」

小羽。
「次はあなたの水着写真集を載せなさいよ。」

千史。
「いいですよ、一冊だけ作って、あなただけに送りますね。」

歩羽。
「ウィーンの共同墓地に行くのは、どうするのかしら。」

千史。
「ウィーンで死亡すると、共同墓地に行けますよ。」

歩羽。
「そんな方法でしか行けないのですか?」

小羽。
「いや、行けるから、生きたままで!」

社員が見たがるので。

テレビが起動。

法廷のニュース。

裁判官。
「被告とは、どこかで会ったと思いますが。」

被告。
「あなたの奥さんのダンスの先生でしたので。」
「何十回も会っていると思います。」

裁判官。
「いつ?」

被告。
「毎晩です。」

裁判官。
「終身刑!」

被告。
「法律が!負けた!」

放送事故として処理されました。

近所の人が映っていました。

近所の人、弁護士でした。

てっきり人格者だと思っていたんですけれど。

主観的な判断でした。

事務室、満員。

雑談するほど余裕がある。

同僚。
「精神科医が相手にしてくれないんだ。」

社員。
「どうして?変なことした?」

同僚。
「まったくもって正常なんだ。」
「なので、診断名を出してくれないんだよ。」

社員。
「相手にするのをやめたら?」

婦女。
「誹謗中傷ばかり繰り返していた男達が。」
「墓地に行くと言い出して、帰って来ません。」

若者。
「どこかに逃げたのかな?」

婦女。
「いいえ、話によると土に埋まっております。」

婦人。
「あなた、あの大事故の犠牲者に入っているわよ!」

息子。
「そうですか?誤報でしょう?」

婦人。
「所であなたは、どこから電話をかけているの?」

通路。

作業室付近。

更衣室、まだ混乱状態。

芽未。
「道徳で禁止されていることは、法律でも禁止しているの?」

霧姫。
「それだと、合法的なら、どんな暴挙も許されることになりますね。」

玻璃。
「ナチス・ドイツの虐殺は道徳的で賛美されると言っていますね、それ。」

歩羽。
「政府が暴走したり、独裁者が登場すると。」
「その合法的な虐殺も、道徳的になるんですね。」

芽未。
「ああなんて二律違反。」

あまりに、順調なので。

暇が目立ってきた育成施設。

生徒は真面目にやっていますが。

上層部は、暇をして、悪ふざけをしています。

こういう時にラテラルシンキングは有益です。

格言にも、正直は不正直よりも有利ではない、とのこと。

ちなみに、ハヤリハットが、短期間で十回以上発生したら。

重大事故の前兆です。

物事には前兆がありますが。

慣れないと、とても気づきません。

さて。

自分のしたことが、本当はしたくなかったときに。

問題を帳消しにして。

正当化して。

責任から簡単に逃れる方法があります。

それは。

義務だったのだ、と何回も言うことです。

とても現実的な方法ですよ。

お勧めです。


9


宗教のない科学はまっすぐ歩けず。

科学のない宗教は目が見えない。

アインシュタインの格言。

盛んに引用されている。

体験として。

かなり有益な格言です。

宗教がないと、科学は進めません。

自然界のものを発見していると思わず。

人間が発明したものであると信じてしまうので。

人間が作っていると誤認するから。

発明と誤認して何も進まなくなる。

科学と称して、作らないといけないと誤認すれば、何も進まない。

科学がないと、宗教は、説明のつかないことが多くなり過ぎます。

神秘的な要素を剥奪されたり、否定されると。

科学的な説明が必要になってしまい。

教義だけでは、教義上でそうなっていても、実際との乖離があり。

なぜそうなっているのか、視野が狭くなり。

教義上の説明以外の視点が欠如します。

結局、科学がまったくない宗教は。

説明をしているだけ、解釈を述べているだけで。

科学があると、何なのか、逆にお見通しです。

科学があると、まるで神のように、すべてが見えます。

アインシュタインの格言は、かなり有益です。

物理学者なのに、哲学、宗教に通じていますね。

アインシュタインも今も昔も人気者なので。

アインシュタインの格言集までありますね。

本日。

訓練生。

ローマ軍のように。

木刀で。

大きな藁人形を叩いています。

ローマ帝国では当たり前の剣術訓練だったりします。

他にも、格闘技を習わせたり。

国境警備隊の追跡技術を習得させたり。

企業の私有地で。

自動車で山道コースのタイムアタックをしたり。

初期装備だけで疑似サバイバルをしたり。

技能が豊富になっていて。

このまま行けば、無事、卒業。

練度が高い。

生徒の様子を見て。

異変がないか、確認しています。

目立った不具合なし。

小羽。
「厭世思想になると。」
「必ず戦略的ペシミズムを習得しますね。」

霧姫。
「防衛的悲観主義、心理学です。」

小羽。
「将来の危険、失敗の可能性を故意に想定することで。」
「かえって不安を和らげ。」
「コンディションを向上させようとする思考・行動戦略。」

妃衣奈。
「災害では、戦略的ペシミズムが当たり前です。」

千史。
「宇宙災害となると、戦略的ペシミズムが必須条件でしょう。」

小羽。
「最悪を想定すると、どちらにしても当たります。」

芽未。
「無意識に戦略的ペシミズムになっている人もいますね。」

小羽。
「理由のない不安になると。」
「かえって良いことが起こりやすくなる、らしい。」

妃衣奈。
「不安になって、その後を追跡、集計すると。」
「七割くらいの人が、良いことが起きている。」

芽未。
「長期的に見ると、戦略的ペシミズムは。」
「最悪を防ごうと行動するので。」
「知らない間に、悪いことを阻止しているのでしょう。」

千史。
「最悪のことが起きると、そもそも想定内ですしね。」

小羽。
「どんなに悪いことも、他人が起こしている気がしますが。」

妃衣奈。
「他人にとっては、自分の思惑。」
「自分にとっては最悪な出来事、みたいな。」

霧姫。
「味方だらけの状況では、悪いことが起きる余地がない。」

玻璃。
「構造主義みたいに、悪いことが解体できてしまいます。」

小羽。
「あらかじめ失敗が分かるので、回避しやすくなりますしね。」

玻璃。
「戦略的楽観主義もありますけれどね。」

小羽。
「ペシミストなら、あっさり理解できる作戦です。」

事務員。

コンピューターがAIサポートなので。

素早く業務を終えて。

今は、国富論を読んでいますね。

経済学の古典です。

全訳があります。

同僚。
「人を信じるって大事なことだと思わない?」

若者。
「そうだと思いますが。」

同僚。
「それでは十万円、貸してくれ。」

若者。
「いや、訂正する、人を信じることが大事だとは思わない。」

同僚。
「人を信じろよ。」

若者。
「もう信じません。」

同僚。
「なんだと、たった数秒で学習したのか!」

若者。
「人なんてもはや信じることはないです。」
「十万円貸してくれ、だなんて。」
「人なんて信じてもいいことはない。」

同僚。
「信じようよ、人も、俺も。」

若者。
「前提に、十万円貸してくれ、それが人を信じることだ。」
「こんなことになっているので。」
「人を信じると損をすることが分かりました。」

同僚。
「人を信じないのはいけないことだ!」

若者。
「ほら、だから信じないんですよ。」
「人を信じないのはいけないという考えによって。」
「洗脳されて、そして非難されるから。」

同僚。
「俺を信じて連帯保証人になってくれ。」

若者。
「信じる訳がないでしょう!」

同僚。
「確かに、欧州では信じる根拠のないものは無視される。」

婦女。
「人への信用は相対的。」

婦人。
「信頼性、という数値化がされている。」

若者。
「とりあいず、あなたを信じると。」
「まったく返す気がない十万円を失うことは明らかですよね。」

同僚。
「学習したじゃないか、それでは授業料を払え。」

上司。
「人と縁を切る方法を教えてやる。」

社員。
「どうやるんですか?」

上司。
「五万円を無条件で貸してやれ。」
「二度と現れなくなるから。」

社員。
「信用と行動で、縁が切れますね!」

上司。
「嫌でも関係が悪化するから。」
「縁を切る力業。」

社員。
「五万円の貸し借りで縁が切れますね!」

上司。
「お金が、関係の終了を強制するので。」
「お手軽ですよ。」

社員。
「借りた相手は、嫌でも逃げますからね。」

サーバー部門が通知。

スクリプトキディ大量発生。

他人の作ったツールは限界があり。

高度なクラッカーはコマンドを打つそうです。

それは警察も軍隊も同じこと、またはそれ以上が出来ます。

サイバー空間は第二の戦場と言われていて。

競争が激しいので。

一般人程度の雑魚なら、余裕で追跡されて。

どこの誰なのか、どこに住んでいるのか。

割り出されてしまいます。

ハッキングは映画や小説の影響で。

万能な攻撃であると勘違いされています。

映画は誇張が深刻ですね。

実際は、攻撃側は発覚の危険が多々あり。

ハッキングで逮捕者はかなり出ています。

警察の技能を過小評価していますね。

警察も軍隊も、サイバー攻撃(?)は得意です。

サイバー警察局が。

相手の通信と会話を目撃していた。

通信が単純過ぎて。

警察から丸わかりなのであった。

スクリプトキディは逮捕されやすい。

醜男。
「サイバー攻撃で濡れ衣を着せようぜ。」

臆病者。
「有名人の配信と。」
「こいつのウェブカメラ、内蔵スピーカーを。」
「繋げてやろうぜ。」

醜男。
「そうすれば、有名人からはハッカーと見なされるからな。」

臆病者。
「濡れ衣、着せてやる。」

醜男。
「こんな安っぽい策略に引っかかる奴ばかりだからな。」

臆病者。
「中継された映像や音声で。」
「当事者は、まんまと騙されて。」
「濡れ衣を着せることができるぜ。」

醜男。
「お手軽な貶めだよな。」

臆病者。
「踏み台攻撃って所だよな。」

しかし、ワンパターンな攻撃は。

簡単に足がついて。

サイバー警察局に一部始終を見られてしまった。

犯罪集団の自宅に。

捜査員が来て。

ようやく。

映画のようには行かないと。

気づくスクリプトキディであった。

会議室。

ブルーレイレコーダーが起動。

映画。

話題作。

覇王様のトロッコ問題。

監督が覇王様で。

トロッコ問題の支持者が被害に遭っていた。

覇王。
「おほほほほ、こんなに楽しいショーはありませんね!」

被験者。
「おい、そっちにレバーを引け!」

被害者。
「お前こそ轢かれろ。」

犠牲者。
「早く、トロッコのレバーを引かないと!」

覇王。
「戸惑う姿が実に愉快ですね!」

とうとう、分かれ道である。

ひとりが繋がれている所にトロッコが移動し。

ひとりが殺された。

すると、覇王様が大笑いして。

五人組の所に行って、五人を殺すと。

生き残ったひとりも殺して。

全滅させてしまった。

覇王。
「なかなか楽しめましたよ。」
「トロッコ問題ですか、皆殺しに限りますね。」

この映画、道徳の問題をいちいち。

悪逆非道な人物が笑う構成になっています。

人気の問題作?

会議室にて。

お菓子を食べながら。

暇しています。

人員と人工知能で半分、自動化されていて。

今だけ暇人。

小羽。
「自国民の善悪二元論は。」
「仏教の影響を多大に受けていますね。」

玻璃。
「残念ですが、聖書はまったく違って。」
「善悪を知ってしまったから、罪になったとされています。」

芽未。
「仏教のルールが、仏教の影響で。」
「民間に広まって、善悪二元論が強くなったね。」

妃衣奈。
「聖書では善悪について批判しています。」
「プロテスタントが特に善悪の批判を徹底します。」

千史。
「小乗仏教はどうでしたっけ?」

歩羽。
「さあ?シッダールタの文献はありますが?」

芽未。
「弟子達が説法を記録したものらしいのですが?」

小羽。
「ヒンズー教は徹底した現世拒否をしますが。」
「小乗仏教はどうでしょうか。」

千史。
「どうやって善悪を知ったの?」

歩羽。
「比喩的にしか書かれていませんでしたよ。」

千史。
「善悪は比喩ですか?」

歩羽。
「さあ?善悪を定義できた試しはない。」

霧姫。
「定義不可能な善悪という単語です。」

芽未。
「そんなものに振り回されているの?」

妃衣奈。
「善悪なんかに拘って、何がしたいんでしょうね?」

千史。
「善悪なんてものに、知らない間に振り回される。」

小羽。
「善悪?善悪って何ですか?」

霧姫。
「相対的に、良くなることと、害になることですかね?」

歩羽。
「日本の政界が、キリスト教を嫌う理由がそれですね。」

玻璃。
「自分達の善悪が容易に無効化されるからですね。」

妃衣奈。
「善悪を食らえ!」

歩羽。
「善悪の感覚はどうだ!」

千史。
「善悪は楽しいですか?」

小羽。
「善悪を決める大会をしよう!」

芽未。
「良し、勝った人が善悪ですね!」

小羽。
「善悪という論証で日々勝ち進む!」

妃衣奈。
「善悪とは解釈次第だ!」

玻璃。
「もはや暴論の見本市。」

霧姫。
「たまには暴論や暴説も面白いでしょ。」

歩羽。
「うん、たまには、いつもは嫌です。」

副社長。

お昼を食べて。

立ち去る予定。

いつもは本社にいる。

弁当が目当て。

割と豪華です。

運転手。

待機中。

小羽。
「スケープゴート。」
「何でも人のせいにして解決しようとする奴は。」
「予言の自己実現。」
「別名、自己成就的予言を使いますね。」

妃衣奈。
「故意に他人のせいにする場合。」
「相手を蹴落とせば、解決すると思い込みますが。」
「実際には自分の問題が何も解決していないので。」
「結果は常に同じです。」

芽未。
「自己成就的予言を仕掛ける相手は。」
「その策略が失敗すると、過激化するか。」
「証拠隠滅をして逃げようとします。」

小羽。
「いくら証拠があっても、平気で?をつきますからね。」

玻璃。
「社会心理学では普通にあるものです。」
「自分の問題に向き合わず。」
「一時しのぎの方法を選ぶ。」

霧姫。
「とある分野で勝てないので。」
「策略で勝とうとする。」
「それが自己成就的予言であることもある。」

小羽。
「その分野で勝てないから。」
「陥れて、偽証で強引に勝とうとする。」

芽未。
「負け惜しみ的な反撃ですよね。」

小羽。
「それがルサンチマンの第一形態です。」

妃衣奈。
「競争ばかりするから、そんな醜い姿になる。」

霧姫。
「他人と競わないことで、抜け穴を見つけられるものですが。」

小羽。
「誰しもが、自分なら競争に勝てる、と言いつつ。」
「八割が競り負ける。」

妃衣奈。
「やたらに競争すればいい訳でもない。」
「互角の勝負を無制限にすることになるから。」

芽未。
「競争は競馬だけで満足です。」

霧姫。
「直接的アプローチだけですね。」

芽未。
「その人達の勝率は、いつも五十パーセントです。」

玻璃。
「競争は無駄な争いが多くなるだけ。」
「最初から圧倒できれば、競争にすらならない。」

霧姫。
「ライバルがいても、相手にならないほど実力差を開けてしまえば。」
「競争ではなくて、弱い者虐めですからね。」

小羽。
「競争なんて、圧倒して相手を絶望させればクリアです。」

霧姫。
「相手をいかに絶句させるか、これが重要です。」

妃衣奈。
「競争って、相手の実力をまったく見てないような。」

小羽。
「なので、競争は互角か、それ以上のライバルとやっているようです。」

芽未。
「勝率悪そう。」

霞ヶ浦の近くにある訓練施設。

本社があるのは宇都宮市です。

湖を見て、お茶をすると。

もう時間がないので。

各自、持ち場に戻りました。

都市部。

人が行き交う。

芽未。
「ああ、屋上から世間がよく見える!」
「というか、見えている範囲が世間って何?」

市民。
「あなたは被害妄想が強いみたいですね。」

庶民。
「そんなことはありませんが。」
「あんた、私にどんな恨みがあって、そんなことを言うんだね。」

看護師。
「次の方。」

医者。
「はい、何の病気ですか。」

患者。
「あなたから借りたお金がありまして、催促に来ました。」

医者。
「はいはい、診断名は記憶障害ね。」
「書いておくから。」

大衆。
「通信販売は我慢できん。」

婦女。
「たった三日程度じゃないですか。」

大衆。
「夜が三回もあるんだぞ。」

役人。
「僕が三十万も借りている?そんな馬鹿な!」

銀行員。
「なぜか記録にあるんです、なぜでしょうか。」

役人。
「たった三十万円でお前らは偽証をするのか?」

銀行員。
「たった三十万円のことで、我々を偽証に追い込むのですか?」

老人。
「芝生の公園は立ち入り禁止だったので。」
「花壇を踏んで横断したよ。」

青年。
「芝生以外は立ち入り許可ですからね。」

会社員。
「夜道を懐中電灯もつけずに歩いたせいだな。」

市民。
「そうだよな、そうすれば会うこともなかったんだし。」

会社員。
「その結果が妻なんだよ。」

屋上から。

市民を観察しながら。

個室に戻り。

配置についた小羽ちゃん。

弾道ミサイルが、太平洋に着水するみたいです。

しかしどうも、人工衛星に酷似していると思ったら。

途中で分離して。

大型ドローンになって。

航空自衛隊、百里基地に向かいまして。

スクランブル発進した戦闘機が撃ち落としています。

防空網は作動中。

霧姫。
「狙われる可能性があるので。」
「地下シェルターを開けておきますね。」

小羽。
「今の所は問題ない。」

配送業者。
「あなたがブラックリストに載っていますよ。」

社員。
「消してくれるのなら、いくらでも金は出すぞ。」

配送業者。
「大企業の一員として、断固、君の要求を撥ね付けなければならない!」
「しかし人間として尋ねる、あなたはどのくらい出すのかね?」

従業員。
「知り合いの正直者が逮捕された。」

婦女。
「あんなに正直だったのに?」

従業員。
「だからですよ。」

玻璃。
「何事も中途半端はだめですわ。」

小羽。
「はい、そのため全力でサボっています。」

霧姫。
「あんたら!緊急事態でも平気なのね!」

玻璃。
「健康的な食事、健康的な運動。」
「健康的な生活。」
「どの欲望、快楽よりも、長生きできますわよ。」

小羽。
「ああ、長生きしている感覚はしますよね。」

芽未。
「良心が咎めて、不快なので、五万円返します。」

妃衣奈。
「これでも咎める場合はもう五万円、納めてくださいね。」

同僚。
「今、自叙伝を書いているんだ。」
「死んだら、出版されると思うよ。」

婦女。
「それは楽しみですね。」

ジャミングされたドローンが敷地の近くに墜落。

火災発生。

災害復興事業の専門家が近くにいて。

ちょうど、競売をしていまして。

権力者が、こう質問しました。

権力者。
「あんた、五+五はいくつ?」

業者。
「十です。」

権力者。
「お前、不採用、お前はどうだ。」

担当者。
「五五です。」

権力者。
「お前も不採用。」
「最後のお前は。」

ユダヤ人。
「旦那、いくつにしましょうか?」

権力者。
「気に入った、お前、採用。」

空襲警報が出ているのに。

能天気な人々。

ドローンは大多数が撃墜されまして。

あっという間に、警報解除。

しかし能天気な人々。

夫人。
「お前は恥ずかしいとは思わないのかい。」
「みんな結婚して、全員離婚していて。」
「お前は結婚すら、してないじゃないか。」

婦人。
「そういう母さんは、結婚式場から出た瞬間。」
「離婚の原因を作ったじゃないですか。」

夫人。
「もう後戻りできなかったんだよ。」

婦人。
「私は後戻りできます。」

教師。
「私の講義は五千円ですぞ。」

婦女。
「すみませんね、三百円であると聞いていましたので。」

老人。
「お前、何を探していたんだ。」

市民。
「五百円です。」

老人。
「あそこの女の人は、なぜ足元ばかり見ているんですかね。」

市民。
「五百円を探しているんですね。」

老人。
「どうして、それが分かるのか?」

市民。
「あの女性の背後から、この五百円が落ちたからね。」

小羽。
「セネカが言うには、哲学は、育ちを問わない。」

霧姫。
「何も回避行動を取らない。」
「危機を忘れたのかしら。」

妃衣奈。
「命中率が低いからです。」

芽未。
「計算したら、命中率が二割以下なので、遊んでいただけです。」

この後、もう一回。

人工衛星ロケットが来まして。

また分離してドローンが来ました。

自衛隊、レールガン乱射。

全部、容赦なく叩き落した。

自衛隊、レールガンをいろんな所に配備。

小惑星から、ドローンまで、何でも叩き落します。

隕石を破壊した実績あり。

次の時代には。

古臭い考えはあるのでしょうか。

それはないのです。

古本になっているから。

さて社会は。

事実を言うことが禁じられています。

違反者は罰金。

為政者と学者、作家、哲学者、それから司法、警察官、消防士は免除。

医者と芸人は値下げ。

子供は半額。

百人以上の団体割引あり。


10


大雨。

霧が発生。

霧がないとスモッグが見えます。

雨がやんで。

虹が出ています。

雲が去って晴天。

小羽。
「無能とは何か?」

芽未。
「レントゲンで脳が映らなかった人のことですね。」

小羽。
「確かに、レントゲンで脳が映らなかったら。」
「無能ですね。」

妃衣奈。
「頭がおかしい人とは?」

芽未。
「北朝鮮に亡命を試みる人。」
「または難民を出している地域に。」
「亡命しようと試みる人のことです。」

妃衣奈。
「確かに、そんな国に逃亡しようなんて。」
「頭がおかしいですね。」

速報。

本日、熊、殺処分。

猟友会が。

公会堂で何やらしています。

仕留めた熊を調理しようと。

運搬する前ですね。

猟師。
「熊のぬいぐるみをあげるよ。」

息子。
「やったー!」

猟師。
「どう?凄いでしょう?」

息子。
「でもこの熊さんのぬいぐるみ。」
「とても重いし、本物そっくりだよ。」

猟師。
「そうか、気に入ってくれてなによりだな。」

息子。
「ねえ、ちょっと獣臭いし。」
「ちょっと再現度、高過ぎなんじゃないの。」

猟師。
「まあ子熊の剥製だからね。」

公園の端っこで。

不審な男が二人で。

何やら話しています。

掃除用具入れ。

倉庫の裏側ですね。

臆病者。
「こいつむかつくので殺してください。」

詐欺師。
「ではどんな死因で?」

臆病者。
「まずハッキングしてください。」
「自殺で頼みます。」

詐欺師。
「ビットコインで支払え。」

臆病者。
「送金しました。」

詐欺師。
「所で何の話をしていたんだっけ?」

臆病者。
「あいつ殺してください。」

詐欺師。
「入金を確認したが。」
「なんでお前と喋っているんだ?」

臆病者。
「いつやってくれますか。」

詐欺師。
「さあ、五十年後に実行してやるよ。」

臆病者。
「一か月でよろしくお願いします。」

詐欺師。
「なんだてめえ、消えろよ。」

臆病者。
「なんですかその言い方は。」

詐欺師。
「消えろ、ゴミ。」

臆病者。
「なんですか、ああ待って、待って。」

現代の殺し屋は。

全員、詐欺師。

お金だけもらって実行しない。

なぜなら、その方が安いし。

被害者は警察に被害届を出すことが出来ないから。

実行すると共倒れになるが。

お金だけもらって逃げれば。

立件のリスクは無くなる。

クリーンハンズの原則。

近くの空手道場。

本日も訓練中。

空手家。
「今回の新人はどうだ?」

素人。
「僕は強いんだぞ、負けたことないんだぞ。」

空手家。
「よし、君はまず弱い奴とだけ戦っていることは分かった。」

素人。
「僕は強い、だから勝てる。」

空手家。
「まずはお遊びから開始しような。」

素人。
「ああなんで一方的に攻撃を受けるんだ。」

空手家。
「うちらの当たり前を、君は食らっているんだが。」

素人。
「なんで攻撃が当たらないんだ!」

空手家。
「いや、君の置かれている環境、レベル低くなかった?」

素人。
「ああ、何も出来ないまま、二分も経過してしまった。」

空手家。
「おっと、手加減しているのに、弱音を吐くのか?」

素人。
「俺は強い、強いんだ!」

空手家。
「あの、必死に打ち込むのはいいけれど。」
「パターン化されていて、誰にでも動きを読めるよ。」

素人。
「こんなに、上のレベルが遠い訳がないよ!」

空手家。
「まずは初心者からだな、白帯。」

練習試合でも申し込むと。

空手道の黒帯、その実力を体験できます。

低レベルな環境で。

強い、強い、言うのはやめてください。

しかし残念ながら。

そういう人に限って、スパーリングを申し込みません。

負けるのが分かっているから、逃げるんです。

臆病者かな?

昼過ぎ。

コスプレをしていました。

芽未。
「なぜ黒服のコスプレを?」

小羽。
「能力が飛びぬけていて、脅威になると言われたので。」
「ヴィランのコスプレをしています。」

芽未。
「どのヴィランのコスプレなの?」

小羽。
「十三番機関のコスプレです。」

妃衣奈。
「あの有名な組織ですか、似合いますね。」

小羽。
「実力が他人の、そして社会の脅威になるのなら。」
「私がヴィラン、つまり十三番機関のメンバーということです。」

芽未。
「設定がしっかりしている!」

小羽。
「あなたは何のコスプレが好きですか?」

芽未。
「独裁者のコスプレかな。」
「ナチス・ドイツの軍服は売られているので。」
「ほらほら、ナチスの将校だから。」
「社会の脅威になるんですよ。」

妃衣奈。
「仕方がないよね、ヴィランのコスプレしているんだから。」

小羽。
「なるべく、わかりやすくしないとね。」

コスプレをしていると。

近くの通りで。

通り魔が発生。

律義者。
「同調しない奴はぶっ殺してやる!」

市民。
「なんだ、いつもの気違いか。」

学者。
「気違いネタはもう飽きたぞ!帰れ!」

律義者。
「同調しないなんて、俺が懲らしめてやる!」

老人。
「なんてわかりやすい同調なんだ!」

律義者。
「同調しろ!命令だ!」

不良。
「棍棒を振り回して同調しろだと?」

律義者。
「命令する、同調しろ。」

不良。
「喧嘩を売っているのか!」

通り魔、近くにいた。

普通の男性と戦って敗北。

同調とは数によって。

能力の低さを隠しているだけでは?

一対一で同調を論じた試しがない。

治安が悪いというより。

意味が分からない連中が増え過ぎ。

敷地内。

教官、大忙し。

再び、雨になる。

大きな傘の下で。

雨の下、都市の幻想的な風景を見ています。

休憩中。

小羽。
「多対一の限界について。」

芽未。
「漫画やアニメだと、雑魚を倒しまくる主人公がいますね。」

妃衣奈。
「その影響で、大多数をひとりで相手に出来ると思ってしまう傾向があるね。」

小羽。
「すぐに直りますから、何の問題もないのですが。」

芽未。
「対多人数戦法がないと、素人数人に囲まれると。」
「案外、何も出来なくなりますよ。」
「逃げながら、ひとりずつ削るのがセオリーです。」

妃衣奈。
「武器があれば、多対一は解消されます。」
「素手だと、多対一には限界があります。」
「訓練された敵兵三人に囲まれると。」
「一方的にやられるだけなので、危険ですね。」

小羽。
「実力差があまりに開いていると。」
「多対一でも勝てることがあります。」

妃衣奈。
「特殊部隊隊員なら、格闘の訓練をしていない。」
「民兵数人くらいなら、ひとりで勝てますね。」

芽未。
「問題は、多対一で勝利しても、体力と怪我による消耗があるので。」
「民間なら、後は法律で、結局は二度も勝たないといけません。」

妃衣奈。
「多対一で勝利した格闘家ならいます。」
「実力差が酷く開いていれば、囲まれても勝てます。」

小羽。
「漫画などの影響で、雑魚数人を一方的に倒せると誤認する。」
「私は戦わなくても分かったよ。」
「たまに強そうな人を目撃すると。」
「こんなのが数人いたら、どうなるのか、思考実験ですね。」

芽未。
「漫画の雑魚掃討を現実でやると。」
「雑魚二人目くらいで負ける可能性があります。」

小羽。
「雑魚同士、互角で、二人揃うと、戦力が二倍でしょうからね。」

芽未。
「横暴な奴が、客観的に体格が良い奴一人に。」
「力で負けて、連行されたこともあるとか。」

妃衣奈。
「だからと言って、複数人に囲まれた時に。」
「クマよけスプレーなんて発射しないでほしいよね。」

芽未。
「正当防衛なのか、単なる攻撃なのか、状況に寄りますね。」

小羽。
「五人くらい全滅させても。」
「警察官は来てしまい、裁判になるので。」
「五人全滅させた、やったぜー!とはならない。」

芽未。
「状況からして、自分が正しい。」
「相手は不正なのに。」
「とすると、不正義は相手ですよね。」

妃衣奈。
「そのことなら、裁判で分かります。」

日々、格上との練習試合をする。

訓練生。

教官に入ってくれと。

連絡が来たので。

教官対訓練生の練習試合に参加しました。

剛速球、キャッチボール。

剛速球、千本ノック。

パワーアップして、時速百八十キロメートルの球速。

何百回も、交代で、放たれます。

なんと、生徒の大多数は、キャッチング。

剛速球ドッジボールもやりました。

速過ぎる球速。

生徒は対応したり、読んだり、回避したり、防御したり。

反撃を考えたり。

生徒が、人間離れした領域に追従して来ます。

かなり育ってますね。

またもや休息に入りました。

生徒、強化魔法使いの八割の実力をつけているようです。

廊下に彫刻がある。

いつ搬入したのか不明です。

値段が高いらしい。

何か変な彫刻です。

小羽。
「この彫刻、何?」
「というか誰?」

千史。
「考える人ですか?」

玻璃。
「考えるだけの人です。」

小羽。
「彫刻の名前が、考えるだけの人?」

玻璃。
「考えるだけの人ですよ。」

単なるギャグ彫刻でした。

廊下に設置されています。

有事の際には高値で売却できるように。

彫刻の札に金が混ざっています。

使い捨ての美術品?

書斎の近くにて。

千史。
「知の欺瞞ポストモダン思想における科学の濫用。」
「アラン・ソーカル、ジャン・ブリクモン。」

小羽。
「おや、科学の啓蒙ですか。」

千史。
「科学哲学と共通点があると思って。」

小羽。
「私は専門書を読まないと、科学について何も語らない。」

千史。
「近頃、偽科学者がデマをばら撒いておりまして。」

小羽。
「ああ、これはデマ対策に有効ですね。」

千史。
「最近は、数式を使わない専門書が流行しています。」

小羽。
「それはだいぶ洗練された証拠でしょうね。」

千史。
「サイエンス・ウォーズの内容とか、興味深いですよね。」

小羽。
「お互いに譲らない、激しい論争でしたね。」

千史。
「科学とは何かについて、議論されました。」

小羽。
「デタラメ悪戯記事が権威ある雑誌を通過するとか。」
「誰も見過ごせない。」

千史。
「けっこう内容が濃厚な、両者の反論ですけれどね。」

小羽。
「鋭くて、なおかつ理論上では、納得してしまうものでしたね。」

渡された本。

受け取りました。

通路は複雑。

セキュリティを意識したのか。

失敗すると。

同じ所をぐるぐる回ります。

ようやく、屋上。

小羽。
「人にとって、最悪の多人数対戦とは。」
「重病でダウンしている時に。」
「三人の名医に囲まれてしまう状況です。」

芽未。
「うわあ、三対一は絶望的ですね!」

小羽。
「眼鏡っ子になりたくて。」
「眼科に行ったら、良くない医者でした。」

芽未。
「医者を見る目がないんですね。」

妃衣奈。
「内容が悪い漫画や小説は返金されるべきです。」

芽未。
「そこまでカスタマーサービスは充実していませんよ。」

玻璃。
「知り合いが、金貨偽造で事情聴取を受けているようです。」

小羽。
「偽物なんですか?」

玻璃。
「いいえ、金貨の出来栄えがあまりに良くて。」
「何も刻まれていないのに。」
「疑われたようです。」

霧姫。
「私の知り合いなんて、法廷弁護で。」
「真犯人は私だ、なんて言ったんですよ。」

千史。
「見事な弁護ですね。」

歩羽。
「人は、真実だけを言わないといけませんよ。」
「噂でも、他人の言ったことでも。」
「真実以外は言ってはいけません。」

妃衣奈。
「そんなに制限が厳格では、何も言えませんよ。」

千史。
「制限が明らかに過剰です。」
「誰も何も言えなくなると思います。」

芽未。
「なるほど、真実なんて要らないんだね。」

玻璃。
「世界の頂上を取れば、眺めはどうかしら?」

歩羽。
「気持ち悪くて、食事も取れなくなると思いますけれどね。」

霧姫。
「常識からの論証?客観的な論証?平均からの論証?」

歩羽。
「さあ、どれかなあ?」

小羽。
「とりあいず平均を知ることは大事だと思います。」

戻る時。

屋上の出入り口付近で。

目撃。

賞金首、五百万円が。

近くの通りを走っています。

指名手配犯ですね。

何やら、追い掛け回されていて。

屋上から見えまして。

五百万円が逃げ回っているようにしか見えない。

指名手配犯。
「まだ逃げれるぜ、海外に逃げれば。」
「ギャングに雇ってもらえる。」

老人。
「君、一+一は?」

指名手配犯。
「二かな?」

老人。
「お前はギャングの構成員だ!」

指名手配犯。
「なんでやねん!」

老人。
「知り過ぎているからだ!」

謎の老人と戦いながら。

指名手配犯が。

草地に隠れています。

背後から小羽ちゃん。

小羽。
「もらったあああ!」

指名手配犯。
「えー!女の子から不意打ちを受けるの!」

小羽。
「鉄の網で捕獲。」

指名手配犯。
「年貢の納め時かな。」

通報。

なんと。

本当に五百万円くれました。

面倒くさい手続きはありましたが。

よくあることのようです。

倒すとお金を落としてくれる、ありがたい人です。

久しぶりの戦果。

翌日。

噂になっている小話。

とあるちょっとだけ欠点がある人の話。

その人は誠実で、勤勉で。

誰とでも融和できて。

頭脳明晰で。

品行方正である。

妻に対しても温厚である。

しかしそんな欠点が無さそうな人にも。

ひとつだけ、欠点があった。

ペテン師なのである。

ペテン師という欠点だけが、あるのである。


11


暴風。

地下トレーニング施設。

生徒は暗闇の中で動く訓練中。

アフォーダンス理論ですね。

午後。

データ保存係をしています。

サーバールーム近くのデータルーム。

使いまわしされているような。

何でもできると、何にでも使われますね。

また迷路のような施設内を一周。

ウォーターサーバーの部屋に来てしまった。

小羽。
「競争とは何か?」

妃衣奈。
「互角の相手に僅差で勝利する。」
「現場のことですよ。」

小羽。
「ある程度、上のレベルになると。」
「互角の相手に僅差で勝っているだけですよね。」

妃衣奈。
「苦戦しない競争はないですね。」

小羽。
「相手が必要な能力を持っていない場合のみ。」
「一方的に競り勝てる。」

妃衣奈。
「誰もこれも、勝つために、鍛えたり工夫するので。」
「一定以上のレベルで互角同士の勝負になりがちです。」

小羽。
「まともに訓練していない人だけ、底辺に落ちる。」

妃衣奈。
「必要な能力がないまま、現場に出るなんて。」
「準備不足そのものです。」

小羽。
「経験が能力に直結すると思っているのでしょう。」

妃衣奈。
「スーパー我流ですね。」

小羽。
「なんですかその無理矢理な能力、増設は。」

妃衣奈。
「機会は平等ですが、結果は平等ではありません。」

小羽。
「結果に文句を言われても困りますよね。」

妃衣奈。
「機会が平等なのか、それに問いかけた方がよろしい。」

小羽。
「チャンスが平等になっていない場合、不正です。」

妃衣奈。
「地上にいるのだから、地上の掟を守るべきですね。」

小羽。
「天と地上は別物です、ここは地上。」
「勝手が違うね。」

妃衣奈。
「天がそう言っても、地上ではこれです。」
「地上のことは無視できない。」

とりあいず部屋を抜けたら。

今度は食糧庫。

野菜が置いてあります。

胡瓜、林檎、バナナ、ドライフルーツ。

好きに持って行ってもいいので。

少量、持ち去る。

事務所から。

保存して欲しいデータを持って来ます。

重要書類、機密情報なので。

金庫のような所に入れるのですね。

ハードディスクを引っこ抜いて。

搬入する場合がある。

事務所にて。

保存されるまで待機。

小羽。
「文学は思想に影響を受けますよね。」

千史。
「文学は思想によるものですよ。」
「思想もなしに書けない。」

芽未。
「思想に依存してしまいますね。」

小羽。
「読み物としての面白さと。」
「芸術作品と、二種類になっています。」
「なので、その違いが分からないと。」
「長くやっている人と、芸術をやっている人の説明がつかない。」

千史。
「何を美化するのか、良いものを描くか、ですからね。」

小羽。
「長くやっていることは読み物を書いているような。」
「芸術作品というより。」
「娯楽のようなものですよね。」

芽未。
「趣味が違ったり、設計思想が違うので。」
「優劣はつけられませんね。」

千史。
「そうですね、目的が違うので、優劣はないですね。」

小羽。
「芸術作品で競うのは、かなり禁忌なので。」
「比較というより、別物と見たほうがいいですね。」

千史。
「芸術作品で競争すると、ろくなことがないですからね。」

休憩。

施設内の裏駐車場を出ると。

道路の向かい側の。

住宅地から。

何やら、怒号。

状況とは何か。

夫婦の会話。

妻。
「あなた、朝から飲んでいるんじゃないわよ!」

夫。
「俺はいつも夜勤なんだ!」
「俺の夜はこれから始まるんでね!」

状況によって善悪も変わる?

こちらは。

立派な家の門の前で。

夫人。
「防犯ですって?」

市民。
「母さんにも防犯意識をもってもらわないと。」

夫人。
「そんなの大丈夫だよ。」

泥棒。
「あっ!」

市民。
「あっ!」

家の側面から。

泥棒が逃げ出した。

大丈夫?

何を見て大丈夫と言っている?

歩道橋にて。

巨漢。
「やあ、久しぶりだな。」

青年。
「そうですね、少年院以来ですかね。」

巨漢。
「ここで決着をつけさせてもらうぞ。」

青年。
「ほう、決闘ですか。」
「今度は少年院で済みませんよ。」

しかし巨漢の側面に。

カラスの巣があって。

上を旋回していた。

カラスが巨漢に突っ込んでいき。

激しく突いた。

巨漢。
「ぐああ!」

青年。
「たーくんパンチ!」

巨漢。
「おい!この鳥を何とかしろ!」

カラス。
「カァー!カァー!」

アシナガバチ。
「ぶーん!」

青年。
「うわああ!来るな!」

巨漢。
「突くな、うわあ虻だ!」

アブ。
「ぶーん!」

酷い惨状ですね。

一度に複数のことがあると。

混乱しませんかね。

状況には無関係な第三者も入ることがよくある。

多様性と言えば何でもありなのか。

疑問になった。

館内図の目の前。

小羽。
「完璧よりも、終わらせることが大切。」

霧姫。
「そう悩んでいるあなたも、既に不完全なので。」
「その調子ですよ。」

小羽。
「そうですか、不完全なものは美しいですよね。」

玻璃。
「完璧はケチによって撃破されます。」
「この世には不完全なものの方が歓迎されます。」

歩羽。
「話によると、完璧なものは自壊します。」

霧姫。
「あんまり自然界で完璧なものなんて見たことがないね。」

玻璃。
「人工物だけですね。」

小羽。
「不完全なほど、自然界からの味方が多くなりますよね。」

玻璃。
「完璧はあくまで仏教の一部の宗派が目指している領域です。」
「何十年も修行して未だに完璧ではないので。」
「そこまでのことができない我々は、別の道を行くべきです。」

歩羽。
「朱子学と仏教は喧嘩しますからね。」

玻璃。
「朱子学は、仏教を論破して、排除します。」
「朱子が、そもそも仏教を否定しています。」

小羽。
「廃仏論はそもそも朱子学の影響ですからね。」

霧姫。
「儒教は徹底した現世主義。」
「おかしいな、儒教の方が普遍的なのに。」

小羽。
「なぜでしょうね、儒学の方が日本で広まっているのに。」

事務所に虫が入ったので。

出動。

蜂を見たら、蜂ではないと思え、生物学者の格言ですね。

よく見たら、これ違います。

事務員。
「こんなので蜂じゃないの?」

小羽。
「一匹は昼間に活動する蛾の仲間です。」
「もう一匹は、ブユです、向こうのは虻。」
「屋上でホバリングしているのはオスのクマバチです。」
「どれも攻撃性が低く、毒針も持ちません。」

芽未。
「蜂に似ている虫ばかりですね。」

小羽。
「アシナガバチは見分けやすいですよ。」

婦女。
「あれは?窓から見える蜂?」

小羽。
「ハナバチです、蜜が目当て。」
「背後を取られても、刺しません、人を無視します。」

芽未。
「何もしなければ刺さない蜂は?」

小羽。
「変に接近すると、刺されるでしょうね。」
「スズメバチと誤認すると終わりです。」

同僚。
「似過ぎです。」

小羽。
「判別が出来ると、対処しやすいですよ。」

友人。
「小さくて速いのに?」

小羽。
「種類が分かると、もう余裕ですよ。」

全部、駆除。

虫が入ってくると。

一分以内に撃破します。

黒虫がいましたが。

こいつは殺虫剤を当てまくった方が有効です。

スプレーの方がハエ叩よりも速い。

ハエ叩きは当てる部分が小さいので。

虫駆除には不向きです。

新聞紙で殴った方が強い場合がある。

金庫、開かれています。

警備員。

隣の部屋に待機中。

防犯カメラだけではなく。

掃除機と見せかけた無人機が。

金庫の部屋にいる。

今日の労働、タイムアタックをしていると。

言われてしまった。

同僚。
「俺もそんな才能があったら、何でも出来そうだ。」

小羽。
「なるほど、あなたに才能があると仮定して、何がやりたい?」

同僚。
「それはお金を増やして、生活して、美食に・・うん?」

小羽。
「あっても無くても、やっていることは同じですね。」

同僚。
「先に才能があれば良いのだが。」

小羽。
「なるほど、才能があったら真っ当に生きるのかね。」
「政界に進出するのかね。」

同僚。
「やっぱり才能はいいです、そんな難しい生き方できないな。」

婦人。
「力には代償が必要なのよ。」

小羽。
「それでは一万円くらい支払えば、力の代償になりますよね。」

紳士。
「代償なら現金に決まっているだろう。」

小羽。
「私は小切手にしますね。」

芽未。
「力の代償は小切手で支払い、引き出す人は誰なのか。」

会社員。
「ソビエト連邦の秘密警察は、自分の性格が問題になると病院に行っていた。」

夫人。
「どうして?高圧的になるの?」

会社員。
「性格が穏やかになるので、任務に支障が出る。」

夫人。
「それは大変です、すぐに狂った性格に戻してもらわないと!」

小羽。
「占いやってあげます。」

従業員。
「おう、頼むよ。」

小羽。
「大変です、あなたの奥さんが近くに来ています。」

従業員。
「え?妻は家にいるのに?」

小羽。
「今夜は早くに帰った方がいいですよ。」

従業員。
「しまった、妻に尾行されている!」

千史。
「犯罪心理学において、犯罪に巻き込まれない方法はなんでしょうか?」

小羽。
「何もしないことですね。」

若者。
「僕は親に似てないんですよ。」

上司。
「いえ、短気で高圧的で、驕り高ぶっている所が似ていますが。」

若者。
「そんな所が遺伝したんですね!」

社員。
「四面楚歌からの脱出方法はありますか?」

芽未。
「金銭についての質問には軽々しく答えられない。」

霧姫。
「もう我慢できない。」
「友人に、お金をもっと貸してくれ、貸してくれと。」
「毎日、言われる。」

小羽。
「何回、貸したんですか?」

霧姫。
「一度もないのですが。」

芽未。
「あなたの年齢は?」

歩羽。
「この天気なら二十歳ね!」

社員の報告。

とある金持ちがいて。

浮気をしていた。

その部屋には三体の機械鶏があった。

毎朝。

このように歌う。

これは学習型コンピューター搭載なので。

お喋り人形のようなもの。

次々と、伝言のように歌った。

この現場は見てはおけない。

これはいけないことだ。

旦那が浮気しているぞ。

こんなように三機、続々と歌うので。

機械の鶏は、一機、破壊された。

すると、学習型の機械の鶏が。

隣の仲間は本当のことを言って破壊された。

と歌うようになったので。

もう一機破壊した。

すると、壊されなかった最後の一機は。

こう歌った。

この世で生きていくためには。

見たこと聞いたこと、言わぬこと。

最後の一機も破壊された。

為政者が言うには。

人間、いかなる災難に出くわしても。

真実を語るべきだ。

という論説。

真実を言ったら、酷い目に遭ったことがよくあるので。

人々が、真実を言わなくなった訳が、ようやく分かった。

真実を言う時は、どんな目に遭っても構わないという。

少しばかりの無謀さが必要です。


12


ポスト真実。

テレビ放送。

アニメ。

勇者が覇王の王座に到達。

覇王の軍勢は遥か遠方で。

守備隊は勇者に蹴散らされた。

一騎打ちになりかけた所を問われた。

覇王。
「暴政の下で暮らすより、我らに支配された方がいいぞ。」

勇者。
「暴政だって?」

覇王。
「我らは解放するのだ、従属と支配から。」
「そして君達に自由を約束しよう。」

勇者。
「それなら、なぜ軍隊を派遣しているんだ。」

覇王。
「解放のためだ、少しばかりの犠牲はある。」

勇者。
「くっ!だからと言って国民を傘下に収めるなどと!」

覇王。
「我々は暴力を否定する。」
「穏やかな過程で、自由を実現しようと。」
「軍隊を使っているに過ぎない。」

勇者。
「それなら、どうして俺達を狙うんだ!」

覇王。
「話し合いをするために。」
「君達の暴力を取り除いているに過ぎないのだ。」

勇者。
「俺のやっていることは正しいのか?」
「くっ!」

覇王。
「君がやっていることは。」
「平和的合併を壊す妨害でしかないのだよ。」

勇者。
「ここで剣を取れば俺が暴力。」
「ここは退くしかない。」

戻ると。

勇者は、街頭で演説した。

完璧な正解を提示する覇王と。

不完全ながら、間違っているかもしれない。

自由と、どちらを選ぶのか。

結果は、勇者の支持が集まった。

そこで、覇王を討伐することになった。

世論が味方した。

再び。

勇者。
「俺達は間違っているかもしれないが。」
「お前の言う、正解については。」
「誰しもが同意しなかったぞ。」

覇王。
「惜しいな、我の言う通りになれば。」
「平和を約束できたと言うのに。」

勇者。
「そうだろう。」
「しかしお前のやっていることはお節介だ。」

覇王。
「なるほど、余計なお世話か。」
「暴力は最後の手段だと思っていたよ。」

勇者。
「暴政は俺達で解決することになった。」
「貴族も民衆も含めてだ。」
「専制君主に聖職者すらも味方せず。」
「専制君主は今、牢獄の中にいる。」
「俺達の改革は始まったばかりだ、邪魔するな。」

覇王。
「我々の改善要求は受け入れないのか。」
「それでは、邪魔者を排除しようか。」

戦いは一分くらいであった。

勇者が勝利した。

政権交代で暴政が改善したので。

道徳で勝負しようとする覇王にかろうじて勝利したが。

かなり分が悪い戦いであった。

次回、ポスト暴政。

勇者、軍隊の総司令官になる。

続く。

日誌の内容。

先天的なものが疑われる時代。

生まれつきのものに頼っている人間は。

その人が思うくらいには偉くない。

凡人である。

理由がないから。

生まれつきのものに依存する愚かさ。

決められた通りに生まれて、決められた通りに生きて終わる。

退屈な人がいた。

それは本人の意思のようで、そうではないという。

矛盾があった。

それらに反抗して。

自分の歴史を始めることが。

基本中の基本であることが。

理解できた。

そうやって反抗しないのなら、奴隷では?

一度くらいは反逆者になるべきですね。

原作、調べています。

事務室にて。

小羽。
「天才小説家とは。」
「誰しもが信じていることを。」
「誰よりも繰り返し作品に書く小説家である。」

霧姫。
「他の人がただ言っている内容を。」
「作品に書くのが。」
「天才小説家の秘密のようだ。」

玻璃。
「三種類の文学者がいる。」
「ひとりは嘘をつけない作家。」
「もうひとりは本当のことを書かない作家。」
「三人目は、本当のことと嘘の区別をつけない作家。」

歩羽。
「私は年齢は問わない。」
「相手が老いぼれているとか。」
「加齢でボケているとか。」
「若くて経験がないとか。」
「そういう所を利用するつもりはない。」

小羽。
「私は冗談を作っているのではなくて。」
「世間の有様を観察して。」
「見たままを広めているだけ。」

妃衣奈。
「私が手練になれるのだから。」
「機会の平等は実在すると証明された。」

千史。
「平和な時代の勝利など。」
「戦争の時代に得られた勝利ほど美しくない。」

芽未。
「馬鹿が法令違反になるのなら。」
「人口の半数近くは刑務所行きである。」

小羽。
「最高の説得とは、刀剣を突き付けて。」
「穏やかに話すことである。」

誹謗中傷が世間にあるらしくて。

他人を攻撃することを楽しんでいるようです。

他人を理由もなく、罵るのがそんなに楽しいか。

本人は楽しんでいるので。

辞めさせることはできない。

目撃してしまう。

炎上しているが、その人は火遊びをしている。

芽未。
「誹謗中傷ですか。」
「知性が初期化されてしまったようですね。」

妃衣奈。
「まだ、インターネットにいたんだ。」

千史。
「まだ底辺にいたの、ずっとみんなと一緒にいられるね。」

芽未。
「言っていることとやっていることが違う、彼らのスタンダード。」

千史。
「自分は正しいと思わないと、自分を維持できない脆さ。」

妃衣奈。
「プラグマティズムでは、自分は正しい、と思った人はすべてが台無し。」
「自分は正しいと信じた人はもう台無しで。」
「捨てるしかない。」

芽未。
「努力、形だけだったね。」

妃衣奈。
「広報にもアンチが湧いたみたいです。」

芽未。
「誹謗中傷の続編はアンチですか。」

千史。
「アンチは負け過ぎ、数えるの面倒くさい。」

芽未。
「わざと敗北して嬉しそう、変態ですね。」

千史。
「苦しい言い分が目立ちますからね。」

妃衣奈。
「苦しみは人を強くする、愚かで、無様になるかも。」

千史。
「インターネットで策略とか、飽きないね。」

芽未。
「ソーシャルメディアで策略とか、成功したらいいね。」

千史。
「退屈、下手な策略、見飽きた。」

芽未。
「策略は仕掛けて、仕事はしないの?」

妃衣奈。
「策略、上手、仕事で輝けず、余力があるせい?」

千史。
「中には迷探偵虎南のロジカルシンキング野郎もいます。」

妃衣奈。
「状況証拠だけで犯人を割り出すとか正気?」

芽未。
「迷探偵虎南のやっていることは合法じゃないしね。」
「状況証拠を指摘しても、裁判にまったく影響しないし。」

妃衣奈。
「言い逃れが容易、しかも自白は有罪ということにはならない。」
「集めた証拠は裁判で無効にされることが多い。」

芽未。
「状況証拠で自白をさせようとしても、無視されたり。」
「否認裁判に持ち込まれると、そもそも詰みます。」
「捜査権もない探偵野郎が、事件に首を突っ込むな。」

妃衣奈。
「真似でもしたんでしょう。」
「所詮はフィクションです。」
「現実までフィクションになった、それだけ。」

芽未。
「馬鹿はノンフィクション。」

千史。
「スクリプトキディの一貫した容姿。」
「ブサイク見て気持ち悪くなった、誰か責任取って。」

芽未。
「あのキーボード、相手の精神と繋がっているから。」

妃衣奈。
「キーボード叩いてないで頭を使いなよ。」

千史。
「キーボードで突き指しないの?不思議!」

妃衣奈。
「あの努力、評価するなら、一言だね、お疲れ様。」

芽未。
「誹謗中傷、正義中毒。」
「他人の意見でイライラするくらいなら、インターネットやめなよ。」

妃衣奈。
「辞めたら?どうせ上達しないし?」

千史。
「一昔前の世代、まだいたんだ。」
「寿命は近いよね。」

妃衣奈。
「新基準が適用されない人々。」
「時代の変化は速い。」

芽未。
「考え方が古過ぎてカビが生えている。」

妃衣奈。
「昔、培った経験とか、一切、通用してないよ。」

千史。
「普通に普通のことしてない?つまらない!」

芽未。
「上に、そして上に、上に行って何するの?天空?」
「バビロニアの塔?」

妃衣奈。
「頂上に辿り着いても何もない、空気だけ。」

千史。
「今までの人生、あれで大丈夫だったの?これまではまぐれ?」

妃衣奈。
「デジタルで失敗した?技能ではなくてパソコンの性能不足じゃない?」

千史。
「怒りまくって獣っぽい。」

芽未。
「たった一度の成功で満足すれば幸せだったのに?」

妃衣奈。
「私の暇潰しにもならない!」

門の前で。

何者かがいて。

どうやらお客さん。

評論家が来訪。

客間に通りますが。

辛辣な言動の餌食になりました。

評論家。
「なかなか、贅沢な人材ですね。」

妃衣奈。
「顔、歪んでいる、化け物みたい!」

評論家。
「見た目がキモくて悪かったな。」

芽未。
「世界一の怒り方、表現してくれてありがとう!」

評論家。
「どういたしまして!」

千史。
「最盛期、あまりに短期間でしたよね。」

評論家。
「大器晩成なのでね。」

妃衣奈。
「老人みたいな動きでウケる。」

評論家。
「時代の先取りです。」

芽未。
「残業はボランティア?」

評論家。
「社会貢献です。」

妃衣奈。
「顔も行動もセンスないよね。」

評論家。
「それ以外で勝負しますので、ご心配なく。」

千史。
「行動も悪くて言動も悪いのなら、二重苦だね。」

評論家。
「この世は苦しみ、とか大乗仏教の教えですよ。」

千史。
「議論が苦手?克服するまで這いずり回れば?」

評論家。
「どうも御親切に。」
「別の方法で練習しますので。」

芽未。
「それが全力?言動も行動も終わっている!」

評論家。
「ポスト言動・行動ですよ?」

芽未。
「それって視聴者稼ぎのやらせ?」

評論家。
「スタンド・プレーも大事だと思いますがね。」

妃衣奈。
「あれ?何を目指してそんなことを?引退のこと?」

評論家。
「評論家らしさを目指しています。」

評論家、笑いながら。

退出。

けっこう趣味らしい。

相手が男性なら怒れるが。

美少女なら、好ましいらしい。

しばらく、科学者とも会話して。

記事にするらしい。

これでいいのか、接客。

続いて大学の教授と、研究機関の研究者が来ました。

椅子に座りますが。

まだ辛辣な言動は続きます。

妃衣奈。
「次も失敗する?それとも奇跡?」

研究者。
「失敗でもなく奇跡でもなく、進捗あるのみ。」

教授。
「学問を三年すれば無敵だ。」

芽未。
「態度だけ大きいね。」

研究者。
「態度から大きくするのだよ。」

教授。
「君も教授になりたまえ、学問は私を無敵にした。」

芽未。
「顔に出ているよ、真剣さが、ダサいね。」

研究者。
「次はセンスを研究しようとしていた所だよ。」

教授。
「真剣などと不名誉な。」
「まず顔から直さなければならないのか。」

妃衣奈。
「緊張しているね、どのくらい緊張しているの?」

研究者。
「美人女性相手には緊張するでしょう。」

教授。
「美人女性相手に緊張しない者がいるだろうか。」

千史。
「失敗は成功の母?今日まで何百人死なせたの?」

研究者。
「問題ない、埋葬はしっかりしている。」

教授。
「我々は葬儀に関しても玄人だぞ。」

妃衣奈。
「きちんと訓練した?する訳ないよね?」

研究者。
「我々のような者の中で、きちんと訓練する人は少数派です。」

教授。
「訓練ですか、それについて実行する人は少ないものですね。」

芽未。
「ヒントは必要?無駄にするだろうけれど?」

研究者。
「ヒントですか、ソーシャルメディアにでも与えてください。」

教授。
「それこそ無駄だろう、あいつらにヒントなんて。」

千史。
「馬鹿じゃないの?今更基本の説明なんてしないよ?」

研究者。
「当たり前のことを繰り返す訳がないでしょう。」

教授。
「基本すらない人々なんて、我々は見捨てます。」

二人共。

笑いながら退場。

本当のことを言いまくるので。

面白かったらしい。

今日の客人は、もういない。

ソーシャルメディア。

なんか場外乱闘しています。

誹謗中傷をしている相手の所に行って喧嘩を売る、みたいな。

小羽。
「ソーシャルメディアの誹謗中傷ですか。」
「バグっているのは現実ではなくて、あいつらの知性でしょ?」

妃衣奈。
「凡ミスのギネス世界記録作る気?」

芽未。
「再戦何回やるの?数学知っている?」

千史。
「期待通りの大失敗だよね。」

小羽。
「私が上司なら人事評価は最低ですね、転職に期待!」

妃衣奈。
「アカウントを自ら削除?」
「逃げるのも立派な作戦だよ、雑魚にとっての最善!」

芽未。
「はいはい、天気が悪かったせいだよね。」

歩羽。
「メスガキ!」

妃衣奈。
「メスガキ?それ名前なの?」

歩羽。
「メスガキ!朝から何やっているの!」

妃衣奈。
「メスガキ、ネーミングセンスちょっとだけいいね。」

歩羽。
「まったく、よくあれで事故にならなかったね。」

芽未。
「民主主義は寛容じゃないの?」
「寛容なら、ああいうのは何?」

歩羽。
「メスガキ、もうやめなさいよ。」

芽未。
「はいはい、現実を突きつけるのは耐えられないだろうからね。」

妃衣奈。
「せっかく教えてあげたのに。」

千史。
「他人の人生を実況するのは良くないらしいよ。」

歩羽。
「メスガキ!事故があったら接客から外すわよ!」

妃衣奈。
「はいはい、可能な人がいたら、やってください。」

小羽。
「ソーシャルメディアの誹謗中傷、ざぁこ、ざぁこ!」

妃衣奈。
「ソーシャルメディアの誹謗中傷、ざーこざーこ!」

歩羽。
「これでよく無事・・・違う。」
「こんなので需要があるんですよ。」
「しばらく、使ってみますか。」

のんびりやっている業務。

シミュレーションルーム稼働。

インターネットでは。

一人では何も出来ない人が集まりやすく。

数で何とかしようとする輩もいます。

論拠からして、インターネットは新天地ではない。

思っているより、市民はインターネットに対して無関心。

ちなみに。

誹謗中傷などは、初犯ではないことがあるそうです。

何かしらの間接攻撃で、他人を殺したことがあるので。

成功体験があって、攻撃に手慣れているようです。

なるほど、破壊衝動が酷いようですね。

直接、喧嘩を売れない場合、せめて悪口で優位に立とうと。

ソーシャルメディアで繰り返しているようですが。

その人達の雑魚っぷりが解決される訳ではないので。

変な遊びを覚えたものですね。

誹謗中傷の目的は相手を従わせること。

相手を自分に従属させるべき対象とみなせば。

あらゆる手段で気軽に実行します。

野蛮ですなあ。

しかしまあよく見ると。

あの野蛮さ、あの人達の人生そっくり!


13


出勤する途中。

都市部。

大きな交差点の真ん中にある。

中央分離帯で。

踊りまくっている人がいて。

警察官が、困っています。

狂人。
「心神耗弱なら、何でもありだ!」

警官。
「何をしているんだ!」

狂人。
「狂ってしまえば無敵になれる!」

警官。
「お前!心神耗弱じゃないだろ!」

狂人。
「法律のバグだ!」

警官。
「もういいから踊るのはやめろ!」

狂人。
「法的に許されるなら何をやってもいい!」

変な人。

警官に説得されて。

立ち去りました。

厳重注意で済んだ?

商店街の文房具屋。

裏の駐車場から。

中に入ると。

通り過ぎる変な人。

団扇を持って踊っています。

愚者。
「心神耗弱なら天罰も受けないんだ!」

知人。
「気晴らしに狂うのはやめろ!」

愚者。
「心神耗弱なら天罰も怖くない!」

知人。
「どんな方法で落ちるのか分からないだろ!」

愚者。
「責任能力がないのなら何をやってもいい!」

知人。
「実害は少ないが不気味な行動だな!」

市民。
「理不尽な世の中に絶望して壊れてしまった。」
「悲劇的なコメディアンだな。」

変な人。

一般通過。

演劇の練習かな。

何があっても知りません。

天罰と戦うですって?

やめておきましょう。

生きていれば、いいことありますよ。

文房具屋、用事を済ませました。

フーコー。

書籍、狂気の歴史。

自動車の中にあったので。

開いている。

犯罪心理学の本もある。

犯罪心理学と社会心理学はセットです。

両方の理解が必要。

初心者には。

ギュスターヴ・ル・ボン。

群衆心理。

お勧め。

小羽。
「心神耗弱、あるいは心神喪失でも。」
「処罰はある。」

妃衣奈。
「心神耗弱状態で処罰しないとあるが。」
「その後の閉鎖病棟で三年ほどは禁固刑と同じで。」
「その後の精神科医の信用を一生得られない。」
「実質的な刑罰としての側面を強く持っている。」

千史。
「身体的自由の剥奪。」
「本人の意志で退院することはできません。」
「懲役刑であれば刑期が終われば出所しますが。」
「医療観察法の場合は病状が基準となるため。」
「終わりが見えにくいようです。」

芽未。
「医療観察法の下では。」
「主治医とは治療する人であると同時に。」
「裁判所に対して。」
「この人は社会に出しても安全かを報告する評価者でもあります。」

小羽。
「また再発するのではないか。」
「嘘をついているのではないか。」
「という疑いの目が向けられ続ける中で。」
「患者側は常に正解の振る舞いを求められますね。」

妃衣奈。
「社会の一部には刑罰を受けた人よりも。」
「精神疾患で事件を起こした人の方を。」
「予測不能として遠ざける傾向があります。」

千史。
「法律上は処罰を免れたことになっていても。」
「その後の出口の見えない自由の制限と社会的な信用の喪失を合わせると。」
「結果として刑務所に行くよりも過酷な状況。」
「実質的な処罰を課されているという側面は否定できませんね。」

小羽。
「司法精神医療では、そうなっています。」

千史。
「精神科は得点です、スコアが高くないと認めてもらえません。」

芽未。
「得点が高いと、精神科医の評価も上がります。」
「一定以上で、逸脱者、規格外の判定を取り消してくれます。」

小羽。
「診断は合計点数によりますね。」

妃衣奈。
「それ、どこかで読みましたよ。」

本屋で。

事務用の資料。

ビジネス・スキルの基本を書いたもの。

しかも漫画版ですね。

マッキンゼー式ロジカルシンキングの漫画版教本は。

古本で売っています。

資料、入手。

小羽。
「不運はあるが私の落ち度ではない。」

妃衣奈。
「不運はありますが、私の責任ではない。」

芽未。
「普通の神格化ばかりあったね。」
「普通と、そうでない人を区別する誤謬。」

千史。
「頭脳明晰な市民がこれだけたくさん世間に溢れたことはありませんでした。」
「一時的に話題になった時代以外では。」

小羽。
「まったく報道や新聞を読まない人の方が。」
「教育について成功しやすい。」

千史。
「ニュースも新聞も見ない。」
「それで私の精神はいつも健全なのです。」

芽未。
「人を見た目で判断するとき。」
「見た目から意見を評価するのか。」
「内容から意見を評価するのか。」

小羽。
「意見は顔の数だけある、しかし容姿は関係ないと思われる。」

千史。
「みんな善人なら、面倒くさいことは起きないのになあ。」

妃衣奈。
「人がみんな善人なら、政府は必要ないでしょう。」

ゴリラの人形があります。

音声認識。

人工知能。

質問が出来ます。

本についての参考情報も出ます。

ゴリラの人形。

両手でタブレットを抱えていて。

本について質問すると。

タブレットの画面に情報が出ます。

小羽。
「人は見た目でしょうか?」

ゴリラ。
「人は外見よりも中身だよ。」

小羽。
「あんたがそれ言うの!」

芽未。
「絵画はなんて実際のものを再現しているんだ。」
「偉人や英雄が当時、苦しんでいたすべて。」
「苦悩や不安まで、描いているとは。」

ゴリラ。
「だから名画なんですよ。」

妃衣奈。
「政治哲学について、何かある?」

ゴリラ。
「政界に進出したことがある人は。」
「友人が当選しても喜ばないだろう。」

千史。
「友人は選べるけれど、上司は選べませんよね。」

ゴリラ。
「良い上司とは、前のその役職がやらかした不祥事について。」
「何も言わない人である。」
「良い友人とは、友人ではなかったら。」
「勝手に消えてくれる友人である。」

芽未。
「人生をやり直せると言われたら。」
「出世を試みるのではなく。」
「多くの人が安定した職業を選ぶでしょうね。」

ゴリラ。
「理性を持っています。」
「そのような政治的問答には答えられません。」

退場。

駐車場にて。

車内。

荷物を入れています。

小羽。
「生きたい、という叫びの正当な理由が何も見つからないね。」

妃衣奈。
「戦場で殺されそうになっても。」
「死ぬ理由がありますが。」
「生きたい理由は無かったですね。」

芽未。
「生きたい、しかしなぜ?なぜなの?」

千史。
「生きたい、ああ正当な理由が分からない。」
「ただ、私は死んでないだけ。」

芽未。
「ああ、迎合されるような八方美人にならないと。」
「フォロワーが伸びない。」

小羽。
「インターネットの情報には四種類ある。」
「最初に本当のこと。」
「二番目に、面白い情報。」
「三番目に、可能性について。」
「四番目はデタラメ。」

妃衣奈。
「姉さん、身内のパーティーが明後日、あるって。」

小羽。
「豪華絢爛なパーティーに出席してもいいと言われても。」
「私は自宅で寝ていたいよ。」

千史。
「才能才能才能才能才能才能!」

芽未。
「何度も才能才能繰り返すと、まいってしまった。」

小羽。
「ある何人かの愚か者が。」
「誰かをギフテッドにしたいと考え。」
「計画を練って実行したのです。」

妃衣奈。
「天才という評価がついたとしても。」
「私生活に関しては知ったことではない。」

小羽。
「他人から見れば私も普通でしょう。」
「ただ、普通にしては他人を大勢、負かしてしまうようですが。」

妃衣奈。
「私は二つのうち、ひとつはできる。」
「天才みたいに他人を圧倒すること。」
「もうひとつは、世捨て人みたいに開き直ること。」
「同時に二つのことはできない。」

帰還。

高級文房具屋から。

運搬。

事務室の倉庫に搬入。

家政婦みたいな役割もする芽未ちゃん。

上層部が。

シミュレーションの相手として。

入る直前。

玻璃。
「国民に国は救えないので、人間の不可抗力は身近にありましたわ。」

霧姫。
「政治は謎だらけです、高速道路を作れない場所でさえ。」
「高速道路を作ると約束する。」

玻璃。
「どのように政治に参加したらいいのか知っている人は。」
「みんな何かを運転していたり。」
「何かを作っていたり。」
「日々の労働に忙しいのですわ。」

霧姫。
「地獄に行けと誰かに言っても無駄です。」
「いろんな人が地獄を作っているのだから。」
「地獄の建設を辞めろと言う方が理にかなっている。」

歩羽。
「俗人の義務とは。」
「すべてのことに反対して。」
「解決策をひとつも出さないこと。」

玻璃。
「正しいと言っても、実行できるかは別の話ですわ。」

歩羽。
「弾道ミサイルが日本上空に設置されると。」
「日本はとっても良い国になるだろう。」

シミュレーションの相手として。

屋内、運動場に入りました。

服装はジャージですね。

五輪書にもありますが。

対強敵戦法を訓練しています。

対強敵戦法は大切です。

それによって格上にも勝てるようになります。

安全確認。

計画通りに行っているのか。

芽未ちゃんは観察しています。

小羽。
「橋の下から拾われたのか。」
「コウノトリが運んで来たのか。」
「そもそも。」
「どこで生まれたのか、決めかねている人々がいる。」

妃衣奈。
「それなら理論上、遺伝子情報も改ざんできますね。」

小羽。
「父は、自分の顔は親に似ていない。」
「自分の父と母からかけ離れているほど不細工だから。」
「遺伝学は通用しない、と言っていました。」

妃衣奈。
「人前で出す顔を自由に決めていいのなら。」
「今の顔のままでいると思うのかな。」

芽未。
「処理しないといけない書類があるんですが。」
「午後には釣りに行くんですよ。」

千史。
「スケジュール通りですね。」

小羽。
「変な思想に、色欲に、低俗な遊び。」
「気持ちの悪い連中。」
「すべて呆れて信仰に入ったのですよ。」

妃衣奈。
「自分の要求が通ってしまえば。」
「何を言われても構わない。」

一時間経過。

更衣室に。

妖女三人娘集結。

覗き見する女の子四人組。

愚痴を言っていますが。

他人の愚痴を盗み聞きしないように。

ろくなことはないです。

やってはいけない行為のひとつ。

扉を少し開けて。

たくさん並んでいる。

ロッカーの陰に隠れています。

遮蔽が多い。

霧姫。
「他人が言うことに、ただ反論するのが。」
「日本流の論争のようだ。」

歩羽。
「将来のある若者達を。」
「昔の世代のように間抜けにしないために。」
「教育するのが、今の大学のようですね。」

玻璃。
「現実というフィクションを観るのに慣れてきましたわ。」

霧姫。
「座っているだけなら誰でもできる。」
「座って考えていることも大勢できる。」
「それが仕事の人がいる。」

歩羽。
「私達が登山して山頂に居続けると。」
「人生の半分ある厄介ごとは消えてしまうでしょう。」

玻璃。
「私は愚かなことを言って。」
「傷つけられたことが一度もないということを発見しましたわ。」

霧姫。
「間違うのが人間だが。」
「それを誰かのせいにしたいというのが人間の本音である。」

歩羽。
「社会に出て友達が欲しかったら。」
「ペットショップの犬を先に見ておけと教えられている。」

霧姫。
「最初から私が優遇されていたら。」
「自分の持ち物の大半を、社会に寄付したであろう。」

歩羽。
「民主主義は成人すればみんな大衆になれる。」
「大人になりきれなかったら群衆になれる。」

霧姫。
「私は嘘は言わない、という嘘を言ってしまうだけ。」

玻璃。
「妬んだ人の中で途中経過について質問したり、調べたりした人はいませんわ。」

歩羽。
「誰しもが大器晩成であると言われて育つ。」
「ある程度の年齢になると、それを信じたくなるはず。」

霧姫。
「独裁者の軍隊は兵士を持っていない。」
「兵士という名前が付いた人を前線に出して。」
「自殺を繰り出す。」

玻璃。
「最近の小説は。」
「ギュスターヴ・ル・ボン。」
「群衆心理。」
「これを使ったトリックばかりですわ。」

霧姫。
「断言する、次に反復する、そして他人に感染する。」
「そんなこと言わなくても分かりますよ。」

歩羽。
「アニメ業界については。」
「今日、問われているのは。」
「傑作があるか、ないかではなく。」
「現場にまともな人がいて。」
「きちんと機能しているか、どうかです。」

妃衣奈。
「いい下着ですね。」

芽未。
「素晴らしい体つき。」

千史。
「ちょっと!近寄り過ぎ!」

小羽。
「あっ!」

霧姫。
「おや?」

玻璃。
「そのまま隠れて見ていれば良かったものを。」

歩羽。
「さあて、今日はメスガキわからせ、やりましょ。」

妃衣奈。
「ちょっと用事を思い出して。」

芽未。
「もっと見たかったな。」

玻璃。
「さあ、目の前で見てね。」

歩羽。
「逃がさないわよ。」

芽未。
「おお、素敵な女体!」

玻璃。
「もっと近く、触れ合って。」

芽未。
「ぐわああ!」

妃衣奈。
「逃げるのが遅かったんですね。」

歩羽。
「さあ、あなたも脱いで。」

千史。
「なんでメスガキわからせから私達は逃げれたの?」

小羽。
「度合いかな?」

メスガキ二人、わからせを食らいました。

小羽ちゃんと千史ちゃんは。

度合いが軽いので、見逃してもらえました。

えっちな女の人達ですね。

体重よりも技術の方が残酷です。

トリックを多用する格闘技によって。

メスガキ、わからせ、えっちなことが行われていました。

コンピューターのアプリケーションに。

膨大な数の広告を詰め込んで。

検索できる上に自動更新する。

発案をして。

まかり通ったので。

千史ちゃんは功績により副業は自由です。

千史ちゃんは一度、本業に戻りました。

モニタールームに戻ると。

テレビを起動。

報道。

自然主義について。

語ろうと。

哲学者がキャンプ場を視察。

楽器を持っている人が端っこにいて。

そこに、キャンプ用スピーカーを持っている人が。

近くに陣取った。

キャンプ場にて。

演奏家。
「ここなら、いくらでも大音量でやっていいぜ!」

キャンパー。
「キャンプ用スピーカーセット完了。」

演奏家。
「俺の音色を聴け!」

キャンパー。
「この曲にしよう。」

演奏家。
「なんだその最強の音圧!」

キャンパー。
「こんな感じでいいかな。」

演奏家。
「やめてくれ!俺の全能感が!」

キャンパー。
「やっぱりこの曲でいいね。」

演奏家。
「どんなチートなスピーカーなんだよ!」

キャンパー。
「さて、キャンプを始めよう。」

庶民。
「どっちも静かにしてくれ!」

圧倒的な無関心。

周囲の人々が地獄の挟み撃ち状態。

トラブル(炎上案件)になりました。

お互いに機材を撤去。

演奏家。
「これ、キャンプじゃなくね?」

キャンパー。
「スピーカーの選択を誤ったようだな。」

放送。

不自然とは何か、これがよく分かる事案ですね。

なんて語っています。

上には上がいる?

インターネット。

ノートパソコンを起動して。

休憩しました。

メスガキ?二人組。

メイド服を着せられて。

仕事をしています。

疑問だらけの社員。

霧姫、モニタールームに。

入場して。

月刊誌を置いてくれました。

謎のスケジュール表を見られた。

小羽。
「仮想敵、つまり俗にいうアンチがいたとして。」
「彼らの行動を書いてみました。」

霧姫。
「どれどれ。」
「一年目、こちらを発見する。」
「二年目、誹謗中傷を試みる。」
「三年目、策略で虚偽の通報を披露する。」
「四年目、嘘がバレて処罰される。」
「五年目、日本猿になる。」

小羽。
「どうでしょ?」

霧姫。
「当たっていますね。」

小羽。
「そうでしょ。」

霧姫。
「仮想敵はその通りになります。」
「反対者、アンチは、そうなります。」
「なかなかの予想ですね。」

小羽。
「ワンパターンなので、読めるのです!」

笑っていました。

まあ、相手の行動のスケジュールを。

事前に書くのは。

悪ふざけですよね?

インターネット配信。

実況。

大規模オンラインゲームが開催されていて。

オープンワールドの大会です。

公開されていて。

無料で参加できるので。

かなりの人数が参戦して。

報酬の一千万円、現金を巡って。

対戦を繰り返しています。

そして最後の山頂に到達したトッププレイヤー達は。

天空の城塞に招待されて。

全員で、一千万円を巡って対人戦をすることになりました。

実況されていますが。

プレイヤーのひとりが追い詰められて。

大量破壊兵器を使ってしまい。

自爆。

残ったのは、後から天空の城塞に参加した。

ラッキープレイヤーでした。

ラッキープレイヤーが最後の試練をクリアして。

賞金を獲得。

凡人。
「小賢しい知略や圧倒的な武力よりも。」
「マニュアル通りに動いた凡人が勝つ。」

脇役。
「ああ、復活制限で人数が少なくなったせいで。」
「下位プレイヤー達に天空の城塞への招待が巡ってきて。」
「そこを狙われてしまうとは。」

凡人。
「過ぎたる力は何も生み出さない。」

審査員。
「上位プレイヤーは脱落しましたが。」
「優勝者は正規の方法で難を逃れていたので。」
「優勝を認めます。」

凡人。
「俺は戦うのが怖くて。」
「隅っこで隠れるコマンドをポチポチ押していただけ。」

審査員。
「それでも優勝に変わりはありません。」

本日。

オンラインゲーム。

運だけで全てが決まる結末となりました。

争いの虚しさ。

さて。

こんな話が傑作書籍に載っていました。

不完全集を出してやりたい、という作家の気合いです。

これでも通用しているんですよ?

という、誤字、脱字、誤表記を集めた。

ビジネスの書類や文章を。

まるごと、不完全百科事典として出してやりたい。

とか。

ちょっと読んでみたいかも。

本当に発売してほしいくらい。

需要がありそうな、不完全百科事典の話です。

詭弁ですか?

三百代言について一言。

なんて忍者みたいな人なんだ。

彼はあちらこちらと走り回るが。

論点は少しも見えはしない。


14


倉庫にて。

不思議な水晶玉がある。

倉庫にあったもの。

眺めていたら。

次第に。

映像みたいになり。

聖域で起きていることを目撃してしまった。

人の生まれを決める管理人と。

人間との争い。

聖域。

天とは少し異なり。

そこには世界の管理者がいて。

人の生まれを、かなり適当に決めていた。

管理者。
「はい、こいつこれ、決めた通りにね。」

役人。
「はいはい、もうこんなもの事務作業ですよ。」

管理者。
「今日はまだ一万人いるから。」
「サイコロで決めてしまえ。」

役人。
「あんまり多いので。」
「籤引きでみんな決めちゃいますね。」

管理者。
「こいつの人生はかなり悲劇的だな。」

役人。
「どうでもいいでしょ。」
「早く片付けて、明日の分に取り掛かりましょう。」

管理者。
「はい、悲劇でも何でもいいや。」
「人の生まれを片付ければいいし。」
「設定なんてこのサイコロを使えばいい。」

役人。
「人の生まれなんて事務処理ですよ。」

従者。
「下の所に溜まっている赤子、どうします?」
「そろそろ満員ですよ?」

管理者。
「デタラメでもいいから地上に落とせ。」

従者。
「はい、とりあいず突き落とします。」

役人。
「細かく決めずに地上に落としてしまい。」
「落下地点の初期条件で処理した方が楽ですね。」

管理者。
「そうしているんだよ。」
「とりあいず地上に落とせば。」
「落下した所からそいつらの人生は開始される。」
「設定なんて要るものか。」

なぜかアナウンス。

闇霊、名もなき人間、に侵入されました。

赤いオーラを纏った人間が。

複数、出現。

門番。
「うわああ負けた!」

管理者。
「なんだ!何が起こったんだ!」

従者。
「謎の存在に侵入されました!」

役人。
「うわあ!人間達が報復に来た!」

門番。
「一人倒したけれど、復活して何度も来るぞ!」

番人。
「うわあ三十人もいる!」

役人。
「我々が適当に決めた。」
「運命を変えるまで何度でも蘇る?」

管理者。
「うわあ突っ込んできた!来るな!」

聖域の兵士がなぎ倒されている。

無言の闇霊。

闇霊、名もなき人間たちが侵入しました、というログが滝のように流れ。

管理者の視界を埋め尽くしています。

管理者、役人、従者、門番、番人が。

侵入した来た名もなき人間たち二百人に。

ボコボコにされました。

管理者。
「待て!これはルール違反だ!設定を書き換えてやる!」
「お前たちの来世を最悪にしてやるぞ!」

闇霊。
「???」

兵隊。
「人間なら勝てると思ったんですけれど。」
「無理です、集団リンチにされた。」

役人。
「我々の安全地帯が!」

闇霊、ジェスチャーをするだけ。

決められた運命を歩むことを拒否した人間が。

管理者の聖域にシステム上のエラーとして無理やり侵入した。

管理者の手下に負ける人もいましたが。

一度倒しても、二度、三度と侵入を繰り返す人間たち。

聖域、しばらく闇霊に占領されまして。

下の場所に溜まっていた赤子は。

勝手に着地地点を決めて、墜落を開始。

闇霊、全員を捕虜にして。

管理者は地上に突き落とされました。

その場にいた、役人や門番も地上に突き落とされました。

管理者。
「ああ、汚い世界に自らも落ちる!」

役人。
「運命という名の下に他人を突き落としてきたのに!」

従者。
「あんな人間の前に、我々は無能なのか!」

門番。
「何度も復活されて、侵入されるので。」
「排除できませんでした。」

番人。
「なんですかあの闇霊とか言う存在は!」

兵隊。
「数の暴力!すなわち民意!」

数百人の闇霊が勝利。

闇霊は掃討作戦を実行。

聖域は滅ぼされました。

闇霊、名もなき人間たちが勝どきを上げると、闇霊は立ち去りました。

見てはいけないものを見たのかな?

不思議な水晶玉は封印しました。

倉庫から出ると。

研究室。

工場みたいになっている。

何やら調合中。

ポーションを作っているんですね。

ポーションは自然治癒力を。

生物的限界まで高めます。

二日間、有効ですが。

大量に飲むと、栄養過多となり。

副作用が出ます。

特別に売りに出しているものです。

小羽。
「ポーションですね、高く売れるんですか?」

玻璃。
「まあ高級品なのは確かです。」

小羽。
「あそこにあるのは魔法で鍛えた刀剣?」

霧姫。
「あれは、実戦で使わないほうがいい刀剣です。」
「威力が高過ぎて、素人でも化け物を簡単に殺せるくらいです。」

小羽。
「金の卵?なにこれ?」

歩羽。
「卵の形をした石です。」
「投げて当たると、投げた威力を十倍にする。」
「運動エネルギーを、衝突したものに与えます。」

小羽。
「超兵器ですね。」

歩羽。
「魔法の弾丸も作っていますよ。」

小羽。
「どんなものですか?」

歩羽。
「銃器の性能を三倍に上げます。」
「弾丸が少しだけホーミングするんですよ。」

小羽。
「それやばくないですか?」

歩羽。
「誘導砲弾は、たくさん作れないし。」
「製作期間も長いので。」
「通常使用はしません。」
「貯めておいて、一気に売ります。」

小羽。
「魔法のステッキ?」

玻璃。
「それで殴打すると、威力が上乗せされます。」
「かつての少年兵、つまり女の子の兵士が使用したもので。」
「今では危険性が認識されて、あまり使われていません。」

小羽。
「メイスもありますね。」

玻璃。
「魔法で鍛えたメイスは、地面を大きく陥没させるので。」
「危険過ぎて、軍隊向けに保管しているだけです。」

小羽。
「魔法の書がありますが。」

霧姫。
「誰でも基本の魔法を使える詠唱用の本ですが。」
「流失することもあります。」
「執筆するのは簡単ですが。」
「使い手を選びます。」

小羽。
「こちらは魔法の銀貨?」

玻璃。
「魔法の銀が使われているので、金塊と同等の値段です。」

小羽。
「魔法の服がありますね。」

霧姫。
「鎧以上の防御力があります。」
「マントを追加装備すると、滑空できるようになり。」
「落下の衝撃を皆無にします。」

小羽。
「貴重品ばかりじゃないですか。」

玻璃。
「これでも商品なんですよ。」

小羽。
「私にこれを売れと?」

霧姫。
「買い手を探してほしい。」

歩羽。
「軍隊が買い取ることが多いけれど。」
「便利過ぎて、手に負えないこともあるらしいから。」
「兵士に支給することが少ない。」

霧姫。
「仲間には与えますが。」
「そもそも高く売れるので。」
「収入源ですからね。」

小羽。
「はい、買い手を探してみますね。」
「けっこう、そういう人は知っているので。」

通信販売ではなくて。

買い手を探して。

交渉して売ります。

つまりは、通常販売はしていない。

特別なお客さん向けの品々。

連絡しておきました。

どのくらいで売れるのでしょうか。

買い手はそれで何をするのかな?

芽未。
「真実ばかりでついて行けません。」

妃衣奈。
「あなた、人には我慢も必要ですよ。」

小羽。
「私は人の考えていることを読める!」

千史。
「よし、ならば私の考えていることは?」

小羽。
「私を嘘つきだと思っているのでしょう?」

千史。
「なるほどね!」

近くにある。

公園にて。

なにやら。

喧嘩をしているようです。

私闘かな?

正義の味方。
「ここで会ったが百年目だ!」

悪役。
「今日も正義の味方、の真似事ですか。」

正義の味方。
「真似事ではない、本物だ!」

悪役。
「お前が負けたら、正義ではないのだな?」

正義の味方。
「正義は必ず勝つんだ!」

悪役。
「うわあ!喧嘩を売ってくるんですけれど。」

正義の味方。
「相手が悪なら、どんな暴力もやってもいい。」

悪役。
「どっちも悪ですなあ!」

両者、格闘を開始しますが。

警察官が大勢来て。

両者、逮捕されまして。

何の容疑が知りませんが。

裁判になる?

正義の味方。
「今日こそ殺してやる!」

悪役。
「なんて野蛮な!」

警官。
「何やっているんだ!」

立件されるのかは不明。

不起訴処分?

逮捕されても、有罪とは限りません。

有罪判決が出るまでは容疑者です。

放送倫理違反を思い出しました。

かなり昔に流行っていたシリーズで。

警察官に密着して取り締まりを報道する。

変な番組で。

キャッチフレーズは、悪い奴は許さない!

しかしこの時点で放送倫理違反になりました。

まず悪い奴という前提が間違っており。

法律に触れた人が悪人とは必ずしもならない。

暫定無罪なので。

拘束された時点では有罪になっていません。

不起訴処分になった数人も報道しませんでした。

警察官の取り締まりを現場で撮影して報道するのは。

倫理観がまるでなく。

プライバシーや人権問題も関わって来ます。

続編を出していましたが、ある時から出せなくなりました。

犯罪心理学からも批判されるもので。

素人理論の番組は排除されました。

今では放送倫理違反の代表となって、埋もれています。

夕方。

正門。

乱入者。

政府に反対する。

反社会的勢力が。

四輪駆動の車両で敷地に突っ込んできました。

農業用機械でよく使われる。

車高が高い車体に。

四輪の大型オフロードタイヤ。

車体は農業用機械を転用したもので。

両脇にバルカン砲を装備しています。

後方から、ミニガンが両肩についていて。

もの凄い運動性能で、乱入して来ました。

警備員、既に武装システムを破壊しており。

煙を出しながら。

標的に移動中の機動兵器。

残っているのは左腕のバルカン砲のみです。

歩羽。
「あらまあ、素敵。」
「いいものに乗っているわね。」

小羽。
「何っ!機動兵器!」

妃衣奈。
「戦車の小型軽量版ですね。」

千史。
「四輪駆動でハイパワーエンジン。」
「素早いね。」

芽未。
「誰が狙われているの?」

妃衣奈。
「さあ?撃たれてから分かるんじゃない?」

構成員。
「さあ、刺し違えてでも、標的を抹殺してやる。」

機動兵器は。

生徒や警備員の攻撃で。

既に背面が燃えています。

よくこれで稼働しているなあ。

四方から囲んで、同時攻撃。

飽和攻撃に成功。

小羽。
「小型ドローンによる体当たり。」
「操縦を乱してあげます。」

構成員。
「なんだ!痛い!体当たりするな!」
「ドローンのせいで打撲した!」

霧姫。
「プロテクト。」

構成員。
「そんなもの破ってやる!」

玻璃。
「タイヤは抜き取らせて頂きます。」

構成員。
「なんだと!タイヤが抜かれてしまった!」
「バランスが!」

歩羽。
「エンジンを貰いますね。」

構成員。
「ああ!エンジンに穴が!」

妃衣奈。
「パイロットよ、貰ったああ!」

構成員。
「ぎえええええ!」

運転手を殴り倒して。

運転手、吹っ飛ばされまして。

走ってきた警備員に取り押さえられた運転手。

警察官が大勢、やって来まして。

アパッチ攻撃ヘリも上空に飛んでしまっています。

取り押さえた警備員から、集中的に事情聴取が行われて。

破壊された部品は。

なんか強そうな特殊部隊が持ち去っていきまして。

犯人は、既に身柄拘束。

犯人、退場。

歩羽。
「戦闘なんて久しぶりね。」

霧姫。
「戦う必要がなかったので。」

玻璃。
「相手が弱くて助かりました。」

千史。
「戦車モドキを破壊したんですか。」

芽未。
「よくあんなもの、簡単に壊せるよね。」

千史。
「撃たれるかと思いました。」

芽未。
「銃器は、先制発見、先制攻撃が基本です。」
「隠れていて良かったね。」

妃衣奈。
「なんで乱入したんだろう?」

霧姫。
「たまには、そんなことをする愚か者がいるってことです。」

小羽。
「誰しもが賢明とは限らない。」

玻璃。
「何の言いがかりなのか知りませんが。」

その後。

言いがかりで突っ込んできたことが分かりました。

物騒なもので突っ込んできますね。

農業用機械みたいな四輪、戦闘車。

装甲が無いので、それが弱点です。

戦車駆逐車なので。

戦車相手に近寄って。

対戦車ミサイルを撃ちまくって逃げる。

またはドローン・コントロールセンター。

ドローンの指揮車として使われています。

民間に流失した兵器でしたね。

事後処理が忙しい。

他人から。

頭脳明晰が何々とか言われるので。

内科に診てもらいましたが。

異常がないそうです。

それで心療内科に行ったら、どうかと言われて。

一回だけ、行ってみたら。

こんな健常者が来るような場所じゃない。

どんな馬鹿が紹介したんですかと。

その馬鹿な医者はどんな馬鹿なことを言って心療内科に来たのか。

質問されたので。

あなたの所に来るようにと、馬鹿なことを言われました。

診断、心的外傷なし、もう来るな。

追記、正常なので医者は見放した。


15


強風。

今回。

お姉さんの後ろを追跡してみました。

トリックによって。

正面以外なら、視界に入っても。

気づかれないんですね。

教えてもらった魔法です。

ようやく気付かれた。

霧姫。
「何を考えているの。」
「もしや、また馬鹿なことを考えているんでしょう。」

小羽。
「はい、世間のことを考えていました。」

霧姫。
「世間ですか、何ですかその多数決の集合体は。」

小羽。
「それを最初に教えた人を悪く言わないであげてください。」

芽未。
「ガラクタ保管庫の地下室が暗いなあ。」

玻璃。
「明るくても、何も見つからないと思います。」

友人。
「傘が盗まれた。」

同僚。
「それは大変でしたね。」

友人。
「盗まれる前に強風で破損した傘だったんだ。」

同僚。
「気の毒に。」

社員。
「良いことをすると天国に。」
「悪いことをすると地獄に行くらしい。」

妃衣奈。
「ならば中立だとどうなるの?」

千史。
「良くもなく、悪くもないことをすると。」
「どこに行くの?」

歩羽。
「ひどい、良いことと悪いことに基準がないなんて。」

事務員。
「歴史は繰り返される、男女は今日も結婚して。」
「苦しみの中に入る。」

小羽。
「ああ、確かに歴史は繰り返されていますね。」

妃衣奈。
「故意に歴史を繰り返しているだけでは?」

千史。
「歴史の流れを食い止めないと!」

小羽。
「結婚?恋?ちょっと私は記憶喪失で?」
「それについて思い出せないのだけれど?」

社員。
「男女が一緒になることですよ。」

小羽。
「一緒になる?同席するだけ?」

社員。
「一緒に暮らすんですよ。」

小羽。
「暮らして、どうするの?」

社員。
「どうするんだろう?」

小羽。
「一緒にいるだけなら、他にも代替手段がありますが。」

妃衣奈。
「男女一緒になるなんて、法則や規則があるの?」

社員。
「ないですね。」

小羽。
「結婚に根拠あるんですか?」

社員。
「結婚の根拠?多数決?」

妃衣奈。
「無理に密着させて。」
「男女の関係を作るという。」
「悪事をしているんですね。」

友人。
「なんていうテクニカルなロジックですか!」

小羽。
「恋なんかで他人を操作するなんて。」
「なんて悪いことをするんだ。」

友人。
「唯名論なら、その主張は成立しています。」

事務員。
「既成概念通りにして失敗した人がいる。」

小羽。
「ほら、その通りにすると失敗するでしょ。」

従業員。
「知識があれば、離婚もない。」

妃衣奈。
「知識があれば、結婚もないよね!」

婦女。
「良心に耳を傾けてみて。」

小羽。
「良心の叫び声がうるさくて、聞き取れませんでした。」

芽未。
「我々と既成概念、どっちを信用するんですか。」

同僚。
「どっちにしようかな!」

お菓子を買いに。

ドーナツ屋に移動します。

全員分、購入するので。

大荷物になる。

移動中。

街の隅っこに置いてある。

もはや珍しくなった。

電話ボックスにて。

何者かが話しています。

スマートフォンからだと。

逆探査されるから?

警官。
「はい、生活安全課です。」

愚者。
「あいつむかつくので裁いてください。」

警官。
「はあ、何の言いがかりでしょうか。」

愚者。
「あいつ犯罪やっていることにしたいんですけれど。」

警官。
「犯罪が?何か?」

愚者。
「あいつ犯罪やっているんですけれど。」

警官。
「情報提供ですか?それとも悪戯ですか?」

愚者。
「あいつの犯罪の証拠、持っているので。」
「マークしてください。」

警官。
「はあ、証拠?」

愚者。
「事件なので、出動してください。」

警官。
「事件?言動からさっぱり緊急性が分かりませんが?」

愚者。
「あいつ犯罪の疑いがあるんですけれど。」

警官。
「疑わしきは被告人の利益に。」
「疑わしいだけでは我々は動きません。」

愚者。
「あいつ精神錯乱しているんですけれど。」

警官。
「はあ、確認はしますが、あなたの住所とお名前は?」

愚者。
「事件ではなく事故の危険があるんですけれど。」

警官。
「ですので、通報の記録と、現場の確認を照合しまして。」
「本当か、どうか調べます。」

愚者。
「あいつ万引きしているんですけれど。」

警官。
「本当にそうなら、動きますが。」
「あなたの信憑性について疑わしいのですが。」

愚者。
「だから、裁いてください、みんなで同じこと言っているでしょ。」

警官。
「はあ、あなたの通報の真実性を誰も証明できないので。」
「お名前と住所を先に言ってください。」

愚者。
「あいつの身内なんですけれど。」

警官。
「身内?言動からして身内のものとは思えませんが?」

愚者。
「こういう名前なんですけれど。」

警官。
「あれ?そんな名前、住民票にあるのかな?」

愚者。
「だから、あいつの個人情報を知っているので。」
「その個人情報から身内の通報なんですけれど。」

警官。
「嘘なら、偽計業務妨害罪で立件しますね。」

電話を切られたようです。

俗に策略とは、嘘を言うだけ。

嘘つきになるだけ。

現代で、法律が整備されている中で。

策略はまず通用しません。

策略が通じない所か。

嘘が発覚すると、法律で裁かれます。

なので、昔でよくある策略で打開なんてものは。

現代の法律では時代遅れ、時代錯誤となります。

策略には限界があり、それ以上やると法律に触れます。

策略とは、日本の戦国時代の猿真似ですね。

また電話している。

愚者。
「こいつ見張っていて欲しいんですけれど。」

探偵。
「はあ、誰でしょうか。」

愚者。
「こいつの動向、様子を写真撮影して欲しいんですけれど。」
「ついでにどこにいるのか尾行して欲しいんですけれど。」

探偵。
「はい、契約ですね、どのくらいの期間で。」
「どのくらいお支払い頂けますかね。」

愚者。
「インターネットで晒したいんですけれど。」

探偵。
「そういう悪意のある探偵業務はしておりません。」

愚者。
「間違えました、正義のために。」
「情報収集して欲しいんですけれど。」

探偵。
「我々に、犯罪に加担しろと?」

愚者。
「あいつ調査しろ。」

探偵。
「犯罪には加担しません。」
「別の悪徳業者にでも相談してください。」

愚者。
「そうします、悪事を手伝ってくれる。」
「悪い探偵に依頼します。」

探偵。
「反社会的勢力め!」

電話ボックス。

扉が破損していて。

会話内容が漏れています。

そこまでして。

反社会的行動に拘らなくてもいいと思いますが。

幼稚なのか、自分のしていることが分かっていない。

まだ電話ボックスの中にいるので。

見つからないうちに。

立ち去りました。

老人。
「ヒヒが六匹でヒヒヒヒヒヒ!」

子供。
「あっ!サイコパスだ!」

医学生。
「笑い方だけでサイコパスになる訳ないだろ。」
「医者が診断しないと。」
「サイコパスということにはならないんだよ。」

子供。
「計算している!」

老人。
「計算なんて誰しもがしていると思いますが。」

子供。
「悪人だ!」

老人。
「おいおい、主観的な悪口だな!」

市民。
「優しい?優しいって何だ?」

老人。
「思いやりのことでは?」

市民。
「優しい人に思いやりってあるの?」

老人。
「あった試しはないよね。」

婦女。
「優しい?言行不一致の傑作ですよね!」

会社員。
「自分が優しければ、相手も優しいなんて。」
「そんな都合のいいことある訳ねぇだろ。」

医学生。
「儒学の誤訳もいい加減にしろ。」

婦人。
「優しいですか、困難で実行できないことを。」
「そして到達なんて出来ないことを。」
「簡単なことみたいに言ってくれますよね。」

市民。
「なるほど、儒学の誤訳が優しいですか、なるほど。」

学者。
「優しい人の特徴、まず弱い、誰でも勝てるくらい弱い。」
「次に、臆病者。」
「そしてその癖は、他人にも優しさ、同調、迎合を求める。」
「自分が優しければ特別扱いされると信じている。」
「以上のことに失敗すると、すぐ被害者であると名乗り出る。」

会社員。
「優しい奴は死ねや。」

婦女。
「実際、敗北者として逃げ回っているようですが。」

市民。
「そう言えば優しいの反対語はありませんよね?」

老人。
「優しいの対義語なんてないよ。」

医学生。
「仁徳の誤訳から、変な考えである優しい、これが出た。」

学者。
「仁は比喩ですが?」
「しかも簡単に実践できるものではありません。」
「仁は最高難易度を持っています。」
「そんなものが標準とか下らない誤訳だな。」

子供。
「優しい?なんでそんなものが権利になるの?」
「おかしくない?」

市民。
「だから、そのおかしい考えについて処理しているのですよ。」

婦女。
「考え方や態度で権利を主張されてもねぇ。」

婦人。
「教育が間違っているんだわ。」

老人。
「優しいなんて何の役に立つんだ?」

学者。
「いかに儒学を習っていないか、もう分かりましたよ。」

医学生。
「礼記の抄訳くらい読めや。」
「仁徳の難易度の高さくらい理解しろや。」

詩人。
「善人、モダニズムにおける架空のキャラクター。」

市民が集まって。

優しい、という態度について非難しています。

誰が優しいなんて説を広めたのでしょうか。

優しさ、とは現代しか流行っておらず。

古典のどこにも書いていないし。

目撃したこともないことが証拠ですね。

つまりは、優しさとは儒学をまったく習っていない人同士が広めた。

儒学における誤訳の代表です。

公園で乱闘。

モラリスト。
「道徳に従わない奴はぶっ殺してやる!」

柔道家。
「道徳なんかで私に勝てるかな?」

乱闘はすぐに終わりました。

あれなら、全国道徳選手権でもやればよろしい。

とっても見たくない番組になりそうですね。

路地裏から。

変な人が登場。

優男。
「昔からいろいろ攻撃された。」
「弱者を虐める悪人ばかり。」

格闘家。
「なんだ?挑戦者か?」

不良。
「この路地裏に来るってことは、道場破りか?」

優男。
「すべての間違いはこの手が勝手に動いたからだ。」
「言葉で非難されたのは、勘違いされたからだ。」

格闘家。
「理由はよく分からないが、相手をしてやるぞ。」

不良。
「久しぶりのチャレンジャーですね。」

優男。
「俺は嘘をついてない、そんな記憶はない。」

格闘家。
「よし、準備はいいか?」

不良。
「なるほど、言っていることは訳が分からないが。」
「やっていることは、俺達と戦いたいんだな。」

優男。
「俺よりも弱い者を殴るのは当然。」
「それを批判するのは悪。」

格闘家。
「おっと、掴みかかりかな?」

不良。
「歩いて接近して、掴んで、体重で押しつぶす泥仕合かな?」
「格闘技の経験のない奴がやる典型的な戦法だな!」

優男。
「善良な人間を痛めつける、極悪非道な奴らめ!」

格闘家。
「お前が突っ込んで来たんだろ!」

優男。
「ああ、被害者に何てことするんだ!」

不良。
「そんなことを言って、暴れているんじゃない!」

優男。
「俺のような被害者にそんなことをするなんて。」
「許さないぞ。」

格闘家。
「よく知らないが、柔術で、寝技に持ち込んでみた。」

優男。
「お前らは被害者のことを考えないのか!」

不良。
「いや、うちらに挑んだ時点で、被害者じゃないでしょ。」

格闘家。
「よく知らないが、動けないだろう?」

優男。
「あああああ!」

何をやっているんだろう。

この路地裏。

地下格闘技集団が集まる所で。

入場すると、挑戦者として扱われます。

つまり屋外道場なんですね。

ちょうど行き止まりの所にあります。

元々は公園ですが。

再開発で、区画だけ残ってしまいました。

まだ遊んでいるようなので。

こっちに気づかれないうちに。

立ち去りました。

路上。

近所の人が話しかけてきます。

夫人。
「あなたは、常識について知っているの?」

小羽。
「常識は知っていますが、あなたは見ていなかったので。」

住民。
「嘘をついたら、どこに行くんだ?」

小羽。
「刑務所になるでしょうね。」

住民。
「真実を言ったら、どこに行くんだ?」

小羽。
「あの世に送られます。」

老人。
「人生を損しているよ。」

小羽。
「先払いなだけですよ。」

青年。
「墓地を見たら、医学の進歩は凄まじいと思ったよ。」

小羽。
「そうですよね、稀に医学の力で、一撃必殺が出ます。」

青年。
「死んでほしい人を医学の力で埋めてくれるんだ。」

小羽。
「ついでに敵対者の墓穴を掘ってもらえば?」

青年。
「それはいいね!ナイスアイデア!」

墓地の前にある看板。

書いてある文章。

人生の終点!

看板が少し破壊されています。

通り過ぎる。

通行人。

衆愚。
「人の嫌がることをやってはいけない。」

庶民。
「そのロジカルハラスメント嫌!」

婦人。
「自分勝手?私だけじゃないでしょ?」

婦女。
「私が自分勝手?そう思っていればいいじゃん!」

老婆。
「あいつら、断言しているだけじゃないか!」

紳士。
「自分のことを考えるのは当たり前だと思います。」
「なんでも、自分が優先。」
「他人は二の次。」
「利他主義者なら他所でやるんだな。」

看板にある。

詐欺広告。

被災地に寄付をしよう。

寄付したお金は、我々が効率的に使わせて頂きます。

広告ですが。

市民に蹴りを入れられて。

やや陥没しています。

礼記、抄訳にて。

善行は優越感を得るための道具に使われることもある。

それはそうでしょう。

善行なんてするくらいなら。

友人などに、電子機器などのアイテムをプレゼントした方が。

確実な善行になるなあ。

なんで見ず知らずの人にお金を渡すのか。

理解に苦しむ。

荷物、運搬。

事務所に戻りまして。

時間に余裕があるな。

なんて本を読んでいたら。

ちょっと誘われて。

更衣室。

歩羽。
「一度だけ抱きしめてみたいと思ったのよ。」

小羽。
「私も同じです、気が合いますね。」

歩羽。
「成人しても少女みたい。」

小羽。
「お姉さんは、色っぽくて。」
「体に需要ありますよ。」

歩羽。
「それならここで使っちゃおうかな。」

小羽。
「若いままですよ、お姉さん。」

霧姫。
「ちょっといいか?」

小羽。
「はい、なんですか。」

霧姫。
「こっちに来て。」

小羽。
「シャワー室じゃないですか。」

霧姫。
「そういうことだ。」

小羽。
「なるほど。」

一緒に入ってくれる女の子を。

募集していたそう。

特に触られなかった。

他の女性は危ないからと、断っていたそう。

女の子次第で、危ないことがあったのかな。

シャワー室から出て。

休憩所。

政府のお偉いさんに会う前に。

休んでいるみたいです。

ドライバー待機。

千史。
「時間は相対的。」
「つまり、時計神殿を都市の真ん中に設置しても。」
「いかなる人の時間もその時計と共有しない。」
「時刻が同じでも、状況はまるで違う。」
「どうしても時計神殿の時間とズレが生じます。」
「時間のそうした不思議な所をアインシュタインは指摘しました。」

玻璃。
「あらまあ、内容だけ記憶して、理解していない人ならたくさんいますね。」

歩羽。
「時間は個別に異なり、まったく同じ時間の同期はしない。」
「あるとしても時刻の数字のみで。」
「他の人の時間とはズレている、なるほど。」

芽未。
「アインシュタインは時間を解き明かした。」

千史。
「観測者が激減する夜間は。」
「時間経過が激しいので。」
「割と理解しやすい。」
「簡単に言えば。」
「時計の針をずっと見ているのと。」
「一度、時計の針を見て、散歩して再度、時計を確認すると。」
「二種類の検証では、まるで時間の進む方が違っているのです。」

玻璃。
「時計で気軽に実験できますね。」

歩羽。
「時計を見続ける場合と、そうではない場合のラグは。」
「けっこう知られていますね。」

千史。
「なので、自分と、社会的人物との時間は。」
「まるで異なります。」

歩羽。
「それでは、よろしく頼みますね、メスガキドライバーさん。」

千史。
「時間になりましたね。」
「私のことを気に掛けるなんて自意識過剰なんじゃない?」

芽未。
「いつまで足踏みしているの?」
「進むのではなくて、土を固めるのが仕事?」

歩羽。
「いいから、メスガキ、行くわよ。」

玻璃。
「いってらっしゃいませ。」

小羽。
「お化粧が上手ですね。」

玻璃。
「私は美しくないといけませんの。」

小羽。
「外見も内面も美しくて、二重の罪ですね。」

玻璃。
「あらまあ、メスガキさん、いいことしてあげますわ。」

小羽。
「うわっ!押し倒して抱きしめられた!」

玻璃。
「どう?匂いは?感触は?」

小羽。
「はい、もう本物です。」

玻璃。
「あなたは、少女みたいに柔らかくて。」
「小さくて、純粋。」

小羽。
「光栄です。」

その後、一緒に手を繋いで。

中庭を散歩して。

いつもの業務に入りまして。

生徒の採点をしていましたら。

夜間になっていました。

妃衣奈。
「姉さん、もう夜です、定時過ぎています。」

小羽。
「帰りましょう。」

妃衣奈。
「なんかこの周辺、謎の女性が出現するらしくて。」

小羽。
「幽霊みたいな?」
「おかしいな、仏教は魂の存在を否定しているのに?」

妃衣奈。
「御霊でしょうね。」

小羽。
「それなら接近しなくてもいいですね。」

妃衣奈。
「それが、もっとやばいやつがいて。」

小羽。
「テロリストが拠点でも作った?」

妃衣奈。
「その幽霊みたいな女性にストーカーする男がいて。」

小羽。
「付き纏ったら、気づいたら冥界でしょうね。」

妃衣奈。
「そうでしょうね、あの世まで付き纏うとか。」
「ご愁傷様です。」

裏門から出て。

駐車場に出たら。

ウエディングドレス姿の女性がいて。

突進して来ました。

美女。
「付き合ってください!」

妃衣奈。
「誰よ、知り合い?」

小羽。
「多分、女性の身体を狙ってくる女性です。」

美女。
「犯してあげる!」

小羽。
「バレーボールみたいにトス。」

美女。
「きゃああああ!なんてパワーなの!」

小羽。
「自分から身売りに来たの?」

美女。
「そんな、女の子を襲って失敗したの、初めて。」

妃衣奈。
「ちょっと下着を頂きたいなって。」

小羽。
「はいはい、帰りましょうね。」
「もうちょっと間合いの詰め方と足運びとか。」
「繰り出す技が合理的なら、通用すると思いますよ。」

妃衣奈。
「格闘技の素人でしょ。」
「柔術とか、どうでしょうか。」
「まず、いい雰囲気を誘っておいて。」
「それから襲った方がいいですね。」
「男女の恋とか、同じ方法ですよ。」

美女。
「はい先生方!失礼しました!」

話が分かる人でした。

美女、立ち去る。

駐車場から自動車で出ると。

目の前に。

カーチェイスする車が通りすぎる。

パトロールカーと探偵事務所の車が、映画みたいな。

カーチェイスしていまして。

巻き込まれる所でした。

世の中、いつも何か足りないような。

多分それは、敵対者の訃報でしょうね。


16


曇り。

雨が降りそうで降らない。

若干、小雨くらい。

施設内にツキノワグマの死体がありました。

撲殺されたようですが。

猟師が撤去してくれました。

今の時代。

自然科学に需要があり。

逆に科学のみを真実とする態度は批判されています。

フッサール。

ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学。

現象学の思考法は慣れが必要。

引用句辞典を手に持ちながら。

風刺を展開中。

千史。
「量子力学の多世界解釈。」
「人は生まれる直前から。」
「膨大な数の分岐があって。」
「確率で今の生まれになったに過ぎない。」
「別の誰かになった可能性は実在する。」

小羽。
「なんだ、科学で説明できるじゃないですか。」

千史。
「人の出生なんて。」
「量子力学の多世界解釈。」
「赤子に入れられる前には。」
「たくさんの分岐が実在していて。」
「どれになるのか、まだ判明していなかった。」
「突然、数百ある可能性の中から。」
「今に決まったけれど。」
「それは偶然です。」

小羽。
「量子力学の多世界解釈によると。」
「たくさんある分岐の中から。」
「今の出生は偶然によって決まった。」
「確率で決まった。」

千史。
「なので、確率によっては。」
「別の誰かであったことは実在します。」

芽未。
「人の出生なんて科学で解き明かせるんですね。」

千史。
「少しでもズレたりすれば。」
「別の誰かになっています。」
「環境、能力、才能、財政。」
「性別、身体、遺伝子。」
「初期条件は。」
「すべて、別物になっています。」

小羽。
「生まれる日時や遅延があるだけでも。」
「些細な違いが、大きな違いになりますね。」

千史。
「カオス理論ですね。」
「生まれることが急がれたり。」
「遅延されたりすると。」
「まったく別の赤子に入ることになり。」
「大きな変化が発生します。」

妃衣奈。
「人の生まれを決めるのは。」
「どちらかと言うと偶然です。」
「科学で説明できるのに。」
「神秘的な説明をつけるのは。」
「頭がおかしい。」

小羽。
「量子力学の多世界解釈で。」
「出生について説明できる以上。」
「何か意味をつけるのは頭が悪いですよね。」

千史。
「量子力学の多世界解釈で分岐する中に。」
「今よりもっと優遇されている環境。」
「もっと優れた遺伝子による身体能力。」
「性別の変化。」
「才能の違い。」
「さらには運命みたいなものも違うことになります。」
「有利な条件で生まれることもあれば。」
「劣悪な環境、才能の否定。」
「性別の改変、固定された筋書きと。」
「決定論になる生まれも組み込まれていますが。」
「そういうのも、確率で決まっているだけです。」
「すべての可能性は同時に存在しますが。」
「その中のひとつに決まってしまうだけです。」

芽未。
「膨大にある可能性の中から。」
「たったひとつが確率で決まったに過ぎませんね。」

妃衣奈。
「人の出生なんて何も神秘的ではなく。」
「サイコロ遊びをして決まるようなものなので。」
「自分で操作するか。」
「投げたサイコロに決めてもらうという二者択一です。」

小羽。
「量子力学の多世界解釈で出生を説明できるので。」
「科学なき宗教が、いかに目が見えないのか。」
「火を見るよりも明らか。」

妃衣奈。
「火が見えないから、突っ込んでみろ。」
「焚火をして、火が見えないなら突っ込んで焼け死ね。」

芽未。
「偶然の結果に意味があるとか。」
「偉ぶるとか、筋違いなんですよ。」

小羽。
「そうなる以上、誰も自分の生まれを自慢できないね。」

千史。
「次回、生まれると。」
「ひょっとしたら、目の前でサイコロ遊びが行われていて。」
「サイコロ次第で、次回が決まるなんてこともあります。」

小羽。
「オルペウス教を知るまで、人の生まれは操作できない。」

妃衣奈。
「プラトンが著作、国家において。」
「エルの物語として。」
「オルペウス教。」
「つまり詩人オルペウスが冥界に生きたまま入って。」
「戻ってきた際にまとめた目撃証言ですが。」
「それを理解するまで、人は生まれを操作できない。」

芽未。
「そもそも今の生まれについて契約書はない。」

小羽。
「今の生まれが何らかの宗教であっても。」
「棄教すればあっという間に自由です。」

千史。
「都合が悪ければ、棄教すればいいんですよ。」

小羽。
「オルペウス教の秘密を知る前の約束については。」
「即座に棄教すれば自由です。」

妃衣奈。
「生まれを決めた宗教は、棄教される程度の謎の宗教ですね。」

千史。
「押し付けられた宗教は棄教されて当たり前です。」

小羽。
「正反対に。」
「生まれる前の記憶のその後ですが。」
「成人したほぼ全員が。」
「子供特有の空想であったと自白しています。」

千史。
「どうやら、偽りの記憶であると自白していますよね。」

小羽。
「親が言ったせいで虚偽記憶になったり。」
「読んだ絵本を改ざんしていたり。」
「誘導尋問によって形成されたものであると。」
「自白します。」

妃衣奈。
「常識的な教育を受けるので。」
「生まれる前の記憶とは。」
「至る所で矛盾するんですね。」

小羽。
「教育を受けることで。」
「生まれる前の記憶が。」
「いかに実際と矛盾しているのか。」
「深く理解するのです。」

千史。
「特に自然科学を覚えることで。」
「科学的に不可能な生まれる直前の記憶などを始めとして。」
「発育からして生まれる直前の記憶能力が実在しなかったり。」
「産婦人科の授業などで。」
「矛盾だらけに気付いて。」
「生まれた前の記憶を疑うようになります。」

芽未。
「生まれる前の記憶は、その後に受けた教育で。」
「あまりの矛盾の多さに。」
「自分から否定することが大半ですね。」

千史。
「残りは、親を喜ばせるための物語とか。」
「信頼関係構築の使い捨てとか。」
「再解釈して。」
「利用価値があった空想であると肯定する人もいます。」

妃衣奈。
「そもそも、中学校に上がって。」
「そんなこと主張すると。」
「排除される要因になります。」

小羽。
「目立ちたいだけとか、変なことを言っているとか。」
「攻撃される危険が生じます。」

千史。
「その前に、矛盾に気づいて間違いを認める人が大半です。」

芽未。
「なんであんなもの放送されているかと言うと。」
「お金稼ぎに都合がいいからですね。」

小羽。
「合法的に、空想で搾取できるし。」
「使い捨てにして、信じられなくなる前に捨てて逃げるか。」
「徹底的に使いまわして、お金を得るため。」

芽未。
「そうやって最初から、生まれる前の記憶なんてものは。」
「お金稼ぎのためのもので。」
「疑われる前に稼いで、捨てますよと。」
「言ってくれればいいのに。」

小羽。
「正々堂々と詐欺をやって立件されないものだから。」
「徹底的に利用してから、捨てるに決まっているでしょう。」
「言われなくても、見れば分かりますよ。」

芽未。
「私が、同じ立場だったら。」
「合法的だから、故意に広めてお金を稼いで。」
「危なくなったら、捨てて逃げます。」

千史。
「逃げ遅れた人が責任を負うだけですね。」

妃衣奈。
「逃げ遅れた人が損をする取引です。」

芽未。
「生まれる前の記憶とは。」
「便利なお金稼ぎ。」
「危なくなる前に逃げる。」
「わかりやすくていいね。」

事務作業の後。

生徒と個人面談をしていましたが。

高く買ってくれる企業が大勢いて。

熟練度も上がっているので。

早期卒業制度を希望する人がかなり、います。

無論、許可は容易です。

教官と情報共有しています。

生徒の様子を見回って。

成果は。

今回の生徒は上出来です。

昼休みになりまして。

中庭に集まっています。

小羽。
「責任がない人を責めると。」
「それは応答ではなく、反応では?」

霧姫。
「反応ですね、応答ではありません。」

玻璃。
「事実関係を共有していませんし。」
「改善でも解決でもありません。」

小羽。
「責任の語源は応答ですが。」
「ラテン語で応答してください、になっています。」
「応答と反応は別物です。」

妃衣奈。
「刺されて痛い、と叫ぶのは反応であり。」
「その反応を引き出すために。」
「責任のない人を責めているだけ。」

霧姫。
「何の責任のない人を。」
「責任を負わせようと。」
「殴ったり蹴ったりすれば。」
「悲鳴とか、悲痛と言った形で反応させることは出来ます。」

小羽。
「引き出せるのは反応だけで、応答にはなっていません。」

霧姫。
「応答可能性がないので、攻撃側は反応させているだけです。」

妃衣奈。
「その反応を制裁と勘違いしている。」

小羽。
「なんか物理的に不可能になるまで。」
「禁忌を実行しているような。」

玻璃。
「相手に反応させて。」
「それが応答と考えるのは筋違いですね。」

妃衣奈。
「反応を強制することによって。」
「相手に責任がないことを認めてしまっている。」

小羽。
「まず応答について、まったく知らない。」

妃衣奈。
「まったく建設的ではないやり取りですね。」

小羽。
「通行人に、お前に責任があるだろ。」
「なんて襲い掛かって。」
「反応すれば、ほら俺が裁いていて責任があるからだ。」
「という暴論なら、実行可能でしょうけれど。」

霧姫。
「反応したことを応答したことにするのも暴論です。」

玻璃。
「責任とは何か、これは本で、責任という虚構、にありますが。」
「やたらに責任責任言って攻撃していい。」
「という考えは暴説ですね。」

小羽。
「少なくとも公正ではありませんね。」

妃衣奈。
「公正ではないのなら、正義はどこにもない。」

霧姫。
「公正ではないので、誰も正しくない。」

玻璃。
「私刑を法律が禁止している理由は。」
「そういう現実主義な所にもありますね。」

小羽。
「私刑ですか、それひとつ取ったら。」
「民間人の正義よりも、法律の正義の方が正しい。」

妃衣奈。
「やはり、公正が正義というのは論理にかなっている。」

霧姫。
「正義が徳性なので。」
「個人ではなく、社会に当てはめると。」
「個人の正義は美徳で。」
「社会の正義は法律にありますね。」

妃衣奈。
「まあ法律が正義であると設定することに。」
「異論はないでしょう。」
「自分勝手な正義感がまかり通るくらいなら。」
「法律でよろしい。」

小羽。
「不正の礼賛者なら、けっこう目撃していますね。」

玻璃。
「不正の礼賛者は現代でよく見かけます。」

小羽。
「これだけ不正をしているのだから、称えよ、みたいな。」

妃衣奈。
「故意に不正をして、称えろ、とか言っていたし。」

玻璃。
「現代で正義の礼賛者はいるのでしょうか?」

小羽。
「いますよ、正義の礼賛者であると。」
「神社の参拝で神々に伝えた人とか。」
「祈って正義の礼賛者を表明した人とか。」

霧姫。
「プラトンの国家には、正義について。」
「詳しく書かれていますね。」

小羽。
「私はプラトンの正義が好きですが。」
「現代ではロールズの正義論が通用しやすいですね。」

霧姫。
「学ばない正義感は主観的ですからね。」

玻璃。
「正義について具体的に言える人が需要ありそうです。」

小羽。
「そんな人っています?」

霧姫。
「正義について具体的に言える人ですか。」
「あまり期待しない方が・・・。」

妃衣奈。
「世人の言う正義とは、フィクションですからね。」

小羽。
「正義の味方、架空のキャラクター。」

霧姫。
「国語辞典には、なぜか正義の定義が書かれている。」

妃衣奈。
「説いても無駄であることが多い。」

小羽。
「正義と称すればどんな暴力も出来るとか。」
「何が知的生命体ですか。」

妃衣奈。
「ああ、世人にとっての正義とは。」
「自分が行う暴力の題名です。」

小羽。
「それなら、本を書いて。」
「題名、大衆の正義論、でも発行しなよ。」

霧姫。
「誰も読まないですね。」

妃衣奈。
「訳の分からないことを言って。」
「暴れているようにしか見えない。」

小羽。
「まあ、三十点。」
「正義の味方を名乗るのは、見た目はいいけれど。」
「内容が空洞というか。」
「見た目のヒーローっぽさが皆無っていうか。」
「センスから磨いた方が。」
「初心者からのスタートらしくなるっていうか。」

目の前の通りを通過する。

変な団体がいまして。

駅前に進むようです。

格言には。

神は人の賢さには上限を定められたが。

人の愚かさには上限を定めなかった。

有名な格言。

活動家。

いわゆる社会正義戦士が何やらしています。

暇潰しに政治活動をしている団体。

やたらと数を作る。

街頭にて。

活動家。
「君は構造的搾取に気づいていないだけだ!」

市民。
「いや、特に不満はないんだけれど。」

活動家。
「洗脳されている!」

市民。
「洗脳?何を基準にそんなことを?」

活動家。
「みんな、彼のような貧困層を救え!」

市民。
「実は僕、お金持ちで。」
「これから、株を買いに行くんだよね。」

デモ隊が現れて。

活動家がそれに加わりました。

暴民。
「国民のために!」

配送業者。
「お前らのせいで最短ルートが通れないだろ!」

会社員。
「会議に遅刻するだろ、どけ!」

学生。
「あれが大人なんですね。」

教師。
「あれは反面教師と言って。」
「参考にしてはいけない大人なんですよ。」

暴民。
「君たちの未来のために戦っているんだ!」

老人。
「せっかく昼寝していたのに。」

救急隊員。
「お前ら!緊急車両の進路を塞ぐな!」

暴民。
「大きな目的のためなら個人の都合は無視していい!」

庶民。
「おいおい、俺は葬儀に行く途中なんだぞ。」

民衆。
「知り合いの結婚式に行く途中なんだが。」

婦女。
「風邪で早退する、親戚の子を待たせることになりそうね。」

夫人。
「夫のお見舞いに行けるかしら。」

為政者。
「ねぇ、どのくらいしたら通れるの?」

官僚。
「そうですね、支持者に会うのは確実に遅れます。」

暴民。
「若者の雇用を守れ!」

若者。
「お前らのせいで。」
「面接の時間に間に合わないだろ。」

商人。
「ああ、営業で回っているのに。」
「あんな奴がいるせいで。」
「誰も玄関に出て来ない。」

料理人。
「出前に来ているんだが。」
「暴動のせいで配達できないだろ。」

暴民。
「君は我々が救うべき対象だ。」

子供。
「スマホゲーのガチャで当たりが出たぜ!」
「お前は誰だ!」

暴民。
「彼らは弱者だ、被害者だ。」

老人。
「その表現は社会への配慮が足りない。」

暴民。
「いや、その指摘自体が特権階級のパターナリズムだ。」

少年。
「選挙くらい自分でできる。」

暴民。
「危ないからダメ!」
「君は象徴なんだから黙って座っていろ!」

少女。
「過保護ですね。」

暴民。
「君も無理しちゃダメ!」

駅員。
「お前らが駅に近寄るから。」
「電車が安全のために遅延しただろ!」

暴民。
「君も守るべき象徴だ。」

駅員。
「これ以上、電車を止めるな。」
「パターナリズム野郎。」

市民。
「通行の邪魔だ。」
「物流を止める気か。」
「パターナリズム野郎。」

詩人。
「社会も地域も、我々の具合もいい感じだよ。」
「あいつらが、どっかに行ってくれれば。」

暴動。

五十人のせいで。

大渋滞が発生。

トラック、バス、タクシー。

運送業者。

大渋滞に巻き込まれた。

暴動は治安当局によって排除されましたが。

この小さな事件で。

経済的損失が、かなり出たようです。

インターネットを開くと。

まとめサイトみたいなものがいて。

インターネットの近況を報告していました。

インターネットの管制塔みたいなウェブサイトを発見。

インターネット自警団。

ソーシャルメディアにて。

普通の料理の画像を見て。

何やら喚いています。

料理は兵糧丸です。

自警団。
「法律違反の可能性がある!」

召使。
「本当だ、こんなもの健康に悪い!」

自警団。
「こいつ誤字、脱字があるぞ。」

召使。
「なんて野郎だ、訂正させるぞ。」

係員。
「そいつの住所特定しました。」

召使。
「そこに住むべきではない。」

自警団。
「自治体に連絡したぞ。」

部下。
「感謝はいいんだ、義務だからね。」

自警団。
「私がいなきゃ、あいつは死んでいたよ。」

係員。
「こいつ、消しゴムを使って。」
「もう、消えてしまいたいだって。」

捜査員。
「こんにちは。」

部下。
「立件されなきゃどうでもいい。」

召使。
「ああ、逮捕される!」

係員。
「よし、捜査員が目の前にいるけれど、証拠隠滅だ!」

ジャーナリスト。
「これは速報だ。」

記者。
「夕方のニュースに載るな、これ。」

捜査員。
「ということで逮捕状を持っています。」

市民。
「自分の人生をあそこまで投げ打って、他人のために間違えられる。」
「悲劇を喜劇に変える、いい道化師ですね。」

係員。
「あなたが無知だから教えてあげている。」

召使。
「世の中を正しく導いてあげた!」

部下。
「危なっかしい人を保護しなければ!」

自警団。
「君達が死ななかったのは、私がこうして捕まったことで。」
「君の心にあいつよりはマシだという優越感を与えたからだ!」
「これも私の計算通り、いや、それ以上の救済だ!」
「素晴らしい、私はなんて教育的なんだ!」

すぐ近くの通りで。

連行されている集団。

住民の間で話題になっています。

別の団体。

インターネット自警団と。

インターネット誹謗中傷は。

今日もターゲットを見つけて。

攻撃を繰り返していた。

ターゲットの個人情報を特定したら。

なんと暴力団関係者であり。

次に攻撃したのが。

もっとまずい相手であった。

臆病者。
「匿名ならバレる訳がねぇ!」

卑怯者。
「匿名だから、大丈夫。」

臆病者。
「なんか上司から連絡が来たんだけれど。」

卑怯者。
「俺もだ、なんでだ?」

二人組は出社すると。

上司に問い詰められた。

上司。
「これ、お前か?」

臆病者。
「え?これですか・・・はい。」

上司。
「ああ?分かってんのかこら!」

臆病者。
「すみません、まさかあなたとは知らずに。」

上司。
「タダで済むと思ってんのか?」

上司のアカウントに誹謗中傷した。

間抜けな部下。

もう一人は。

社長の机に。

発信者情報開示請求の書類が置かれており。

社長が腹を立てている。

卑怯者。
「俺達は悪い奴を成敗している!」

弁護士。
「あの、悪行の証拠ですが。」
「それ、全部フォトショップの捏造だってバレてますよ。」

卑怯者。
「そうなの?」

社長。
「どう責任を取ってもらおうかね?」

卑怯者。
「支払います、勘弁してください。」

社長。
「まずは懲戒処分にする。」

卑怯者。
「給料が!」
「今月のソシャゲの課金、どうしよう・・・。」

二人組は。

なんと誹謗中傷した相手の中に。

高度なクラッカーがいるのに気づかず。

ソーシャルメディアを書き換えられて。

アイコンを「私は卑怯なネット弁慶です」という名前に改ざんされて。

投稿するコメントの語尾に、女言葉を付け足されることになった。

あまりの反撃に。

二人組は謝罪文を掲載した。

臆病者。
「誹謗中傷してすみませんでした!」

卑怯者。
「もうやりません、許してください!」

読者。
「そんなことで許されると思ってんの?」

投稿者。
「謝罪したから、痛めつけてやろうぜ。」

評者。
「謝罪した悪人を懲らしめてやる。」

小心者。
「今日も誹謗中傷してやるぜ。」
「俺だけはバレないし。」
「ターゲットを殺してやる。」

軟弱者。
「俺もう、謝罪して終わりにします。」

小心者。
「お前だけ綺麗になるなんてずるいぞ!」

怯者。
「俺たち一生のダチだよな?」

小心者。
「弁護士から通知が来ていたし。」

軟弱者。
「自分はあいつに唆されただけ。」

怯者。
「実は自分もあいつに脅されていた被害者だ。」

小心者。
「リーダーはあいつです!」

ライブ配信で。

インターネット自警団、誹謗中傷のデマ集団は。

会見を開きました。

小心者。
「お前の書き込みの方が汚い。」

軟弱者。
「いや、お前の方が回数が多い。」

怯者。
「マウスが勝手に動いたんだ!」

読者。
「あ、ネット弁慶さんだ。」

投稿者。
「今も誰かの中傷考えてる?」

評者。
「みんなで懲らしめてやろうぜ。」

視聴者。
「そうだ、あいつらを懲らしめてやろう!」

今度は。

謝罪会見をライブ配信した。

デマ集団が誹謗中傷に遭い。

誹謗中傷に参加した人々が。

今度は不道徳として誹謗中傷に遭い。

誹謗中傷の加害者と被害者が入れ替わり。

無制限にループしました。

アラブの諺には。

本当のことを言うやつは首を切られる。

なんてものがあります。

公式ソーシャルメディアにて。

フォロワー同士のやり取り。

庶民。
「インターネットには馬鹿と田舎者しかいないよね。」

民衆。
「あなたは田舎者ですか?」

庶民。
「いや、関東に住んでいるよ。」

民衆。
「それなら馬鹿の方ですか?」

フォロワー伝えに。

音声入力を誤って起動してしまって。

コメントに反映されている人がいる。

とある人が犯罪をしていて。

銀行口座の情報を盗んで。

アプリケーションに課金していた。

子供。
「犯罪は楽しいよなあ。」

親。
「本当にお前がやっているのは犯罪なのか?」

子供。
「それは裁判官の前で、始めて分かります。」

霞ヶ浦にて。

浮かんでいる船を発見。

観光客らしい。

事業者。
「チップをくれ。」

観光客。
「それはあなたの思い出にしてください。」

事業者。
「どうして?」

観光客。
「私がチップをくれなかったことを。」
「きっと後から思い出すでしょうから。」
「あなたの営業記念に、あげません。」

運転手。
「何か動物を撥ねたんだが。」

通行人。
「動物ですね。」

運転手。
「あんなのが動物?」

通行人。
「はい、動物の着ぐるみをした人です。」

運転手。
「待て、私は十年間、無事故だったんだぞ。」

通行人。
「あの人だって、二十年間営業無事故だったんだぞ。」

老人。
「若い頃は家屋を持ち上げることができなかった。」

青年。
「年老いた今でも持ち上げようとするのですか?」

老人。
「年老いても、家屋が持ち上がらないので、わしは若い頃と何も変わらないよ。」

青年。
「理論上は変わらないですね。」

霞ヶ浦を見るのをやめました。

会社員が。

何か愚痴を言っています。

社員。
「金曜日、深夜から朝まで遊びまわったんだ。」

事務員。
「それで奥さんは?」

社員。
「部屋に戻ったら、妻が起きて来て。」
「行ってらっしゃいなんて言うんだ。」

事務員。
「あれ?あんた土曜日に出勤するんだっけ?」

社員。
「面倒なので、言って来ます、なんて言うしかなくて。」
「土曜日、出勤ということにしてもらって。」
「さっきから掃除係をしているんだ。」

上司。
「お前、居眠りしていたな?」

社員。
「問題ないでしょう、今回の仕事は。」

上司。
「君は会社だけではなく、家でも寝ているのかね?」

社員。
「俺は給料泥棒の仕方は知っているが。」
「家でも寝ています。」

友人。
「ああ、もう、今は朝ですか、夜ですか。」

客人。
「今着いたばかりなので、この町のことはよく知りません。」

また、施設の外周に何かいる。

屋上から見えてしまう。

強盗。
「この辺りで警察官を見ませんでしたか?」

通行人。
「見ていませんよ。」

強盗。
「なら、財布をさっさと出せ!」

通行人。
「お前が追い付けたらな!」

通行人、俊足。

強盗、体力が低くて、脱落。

再開発、地区なため。

多様性のある住民がたくさんいますね。

さて。

インターネット・ストーカーがいるらしいのですが。

けっこうおかしい人です。

その付きまとっている相手を見たことがあります。

相手の顔を見て。

インターネットストーカーがおかしいことがよく理解できました。

あと、上司が言いそうなことですが。

部下が、何か忘れ物はないかな?

なんて言うと。

私への敬意かな?

なんて言われるでしょう。

昔、進路希望に書いた内容を公開、中学生の頃。

三個まで書けるので、こう記入しました。

母親の希望で医者になります、第一志望。

父親の希望で公務員になります、第二志望。

まだ生きていたら、私の希望で科学者になりたいんです、第三志望。


17


格言。

世界で一番、面白い冗談は。

本当のことを言うこと。

本日。

仕事タイムアタックのせいで。

仕事が無くなり。

外周を。

のんびり散歩していたら。

クマが歩いていまして。

クマは木の実を食べるのに夢中で。

いつの間にかすれ違いました。

そこに。

自動車で突っ込んできた通り魔。

塀の上に乗って回避しました。

目的がよくわからない事件ばかりですね。

小羽。
「何をするんですか。」

狼藉者。
「自動車で突っ込ませてもらった。」

小羽。
「理由は?」

狼藉者。
「さあ?俺にしか分からないな!」

降車して。

斧を持って突進。

しかし小羽ちゃんの敏捷性には。

ついて行けなかった。

狼藉者。
「速いな!ついて行けない!」

小羽。
「余裕がありますよ。」

狼藉者。
「なんて動き出しが速いんだ!」

小羽。
「はい空振り。」

狼藉者。
「どうやって当てればいいんだ!」

小羽。
「後ろにいるクマが危険ですね。」

狼藉者。
「また空振りした、なんて速度だ!」

小羽。
「隣にクマがいるんですけれど。」

狼藉者。
「とりあいず当たれ!」

小羽。
「あなたよりもクマから離れたいんですけれど。」

狼藉者。
「ああ!斧が飛んで行った!」

熊。
「グォオオオ!」

狼藉者。
「斧なら二本あるもんね。」

小羽。
「あ、それやっちゃダメなやつ!」

熊。
「グォォォ!」

狼藉者。
「なんだこいつ・・・・ああ!」
「ああ!」

小羽。
「だから言ったのに・・・。」

狼藉者。
「なんで俺が狙われるの!」

小羽。
「私は動きを止めたから。」
「あんたは斧を当ててから。」
「動き回ったから。」

狼藉者。
「ああやめて!」

熊。
「ウオォォーン!」

熊にボコボコにされた通り魔。

自分で通報して。

救急搬送されまして。

斧について問われたようです。

動機は、路地を探したら。

たまたま攻撃してみたい人がいたから。

らしい。

熊は行方不明。

熊は飛んで来た斧が刺さったので。

反撃して逃げました。

犯人は別件逮捕。

襲撃されたのに、こちらは無傷だったから?

なんか、最近。

道化師みたいな人がたくさん出現しますね。

ちょうど暇だったので。

犯人が暇つぶしになってくれました。

夕方。

小羽。
「ライバル達は凄い、私の先を行っている。」

友人。
「そんなに先を行くんですか?」

小羽。
「私は崖っぷちまで行って釣りをしようと考えているが。」
「ライバルは崖の先まで既に到達している。」

千史。
「何かしら問題がないと気が済まない人がいまして。」

小羽。
「じゃあ何かクイズでも出してやりましょう。」

芽未。
「そんなことよりも、そいつに金を貸して。」
「散財した所で貸せ貸せ、言いまくってやれ。」

千史。
「ですよね、そんなに問題がないと気が済まないのなら。」
「そいつは犯罪でもすればいい。」

芽未。
「まあ一生分の問題には困らないだろうから。」

生徒、同士。

論争をしていまして。

教官が見守っています。

中庭の廊下にて。

学生。
「お前の言い分は違っている。」

生徒。
「お前は口先だけだ。」

学生。
「そういうお前はあの本を知らない。」

生徒。
「お前なんか屁理屈ばかりだ、」

妃衣奈。
「あの人達、だいぶ言い争っていますが。」

霧姫。
「あれは勉強をしているんだよ。」

妃衣奈。
「勉強?口論が?」

霧姫。
「今の時代、勉強をして他人を罵らない人が。」
「いると思うのか。」

同僚。
「人生の道に壁が多いのは。」
「道を間違えて山岳地帯に入り込んだせいだろう。」

玻璃。
「引き返して、別の道まで戻らないんですか?」

同僚。
「前に進むことしか知らないので。」

歩羽。
「逆走すればよろしい。」

友人。
「先に分かっていれば。」
「防げたことばかりです。」

歩羽。
「そんな便利なこと、あるといいよね。」

妃衣奈。
「競争で勝てない相手には。」
「対戦を避けたり、そもそも逃げたり。」
「勝負せずに迂回したりできるはず。」
「なぜ彼らはそれをしないのだろう。」

霧姫。
「無能にそれが出来ますか?」

小羽。
「能力の前に、知性が足りていない。」

芽未。
「合理性がないだけでは?」

歩羽。
「勝てないのを知っていて続けるんですね。」
「不合理な思考ですね。」

霧姫。
「ライバルはすぐこちらが。」
「せこい手を使ったとか。」
「何々では優れているので、いずれ勝てるとか。」
「そんなことばかり言っていますよ。」

千史。
「いくら相手が敗退しても、こちらはインチキ扱いですか。」
「彼らに勝敗を認めてもらう必要はないのですが。」

小羽。
「多分、競争とは何かとか。」
「競争についてあまり理解していない。」

歩羽。
「競争は冷酷ですからね。」
「自分のために、現場がある訳ではないけれど。」
「自分は自分のために。」
「目標を個別に成し遂げる。」

玻璃。
「この世界が何のためにあるのか知らないけれど。」
「自分の取り分しかない。」
「それさえも失わないように。」

小羽。
「どうして始まるの?」
「どうして終わるの?」

霧姫。
「この世界は、基準がすべて中立で。」
「それを自分の基準で測定して。」
「失敗する人々の姿に。」
「落胆するけれど。」

千史。
「世界観ですが、この世を測定すると。」
「自分も他人にも開けていない中立的なものです。」

小羽。
「自分のいる場所も、中立のどこかで。」
「自分の足元を測定したら。」
「世界のどこでもない。」
「ただの一部。」

妃衣奈。
「この世の中心部に向かって。」
「私は何もかも主張して。」
「それでも中心部は無かった。」
「この世の中心は無かった。」

芽未。
「自分のためにはなかったけれど。」
「他人のためにもなかった。」

歩羽。
「競争なんてそんなものよ。」
「所で、何しているの。」

小羽。
「地図を広げて、中心部を探していますが。」
「本当にないですね。」

千史。
「自分が何かしらの中心地になるしかないですね。」

芽未。
「熊が死んでた。」

小羽。
「斧が致命傷でしたか。」

芽未。
「みたいです。」

再び事務所。

報道。

密着ドキュメント。

スクリプトキディが立件された。

第一審に向かう前に。

父親と面会した。

親。
「お前、有罪になるのか?」

子供。
「まだ第一審なので。」
「第三審になるまで関係ねぇ!」

親。
「併合罪だよね?」

子供。
「まだ第二審の結果が出てないから。」
「有罪判決が出なければいいだろ。」

弁護士。
「君みたいな楽観的な容疑者は今までいなかったよ!」

面会、終了。

彼らにとって有罪判決が出るまでは。

安全らしい。

楽観主義だなあ?

日の入り。

生徒が自主練しているので。

監督をやっています。

引き上げる頃。

夜中。

近くの路上で。

とある婦女が背後から襲われた。

しかし、何か勝手が違う。

暴漢。
「ぐへへ、好きにしてやる。」

婦女。
「なんてことするの!えっち!」

暴漢。
「ぐはっ!」

婦女。
「よくもやってくれたわね!」

暴漢。
「ぐわっ!」

婦女。
「死ね!」

暴漢。
「うぐっ!」

婦女。
「あれ?なんか勝てる?」

暴漢。
「ぐふっ!」

婦女。
「死ね!死ね!」

暴漢。
「ぐおおおお!」

婦女。
「早く死ね!」

暴漢。
「なんか知らんけれど女の子に負けた。」

婦女。
「早くあの世に行きなさいよ!」

暴漢。
「ああ、殺される。」

市民。
「手伝ってやるぞ。」

婦女。
「援軍、御苦労。」

市民。
「さあお楽しみはこれからだ!」

暴漢。
「おいおい、もう走馬灯が見えているんだ。」
「気絶させてくれ。」

市民。
「よし通報だ。」

婦女。
「なんか勝てた。」

簡単に実力で負けた暴漢。

連行された。

予想外に強い人はそれなりにいる。

自分は強い、という方は。

空手道場で試合を申し込みましょう。

きっと現実を教えてくれるはずです。

なんか緊急車両が集まっている。

事務所のパソコン。

業務用なので。

高性能です。

歩羽。
「数年前に購入した。」
「スーパースペックが型落ちになっているようだな。」

芽未。
「競争が激しいせいですね。」

千史。
「パソコンのスペックについて。」
「なぜか基準点を誰も設定できない。」
「常に変動を続けていて。」
「どこかに設定しても。」
「数か月で変動して無効になる。」
「新しい基準はより新しい高性能型に圧迫されて動き。」
「基準が、旧式に変化する速度が速い。」
「いったいどんな性能を選べばいいのか。」
「さっぱり分からないため。」
「コストパフォーマンスが良好なパソコンを選ぶしかなくなる。」
「しかしせっかくパソコンを買っても一年で型落ちになる。」
「その繰り返し。」

妃衣奈。
「せっかく買っても、すぐ旧式ですからね。」

小羽。
「世の中、無駄も必要ですが。」
「無駄が無制限に拡大しているような。」

芽未。
「無駄がないと雇用も生まれないでしょ。」

歩羽。
「ねえねえ、もう夜だから。」
「更衣室で、お互いに着替えしない?」

小羽。
「いいですね、地味なものに着替えますね。」

千史。
「私も参加していい?」

歩羽。
「もちろん。」

更衣室。

下着姿を披露する三人組。

全員に見せると。

地味なものに着替えまして。

退場。

小羽。
「人間は利己的な動機を隠すのが。」
「だいぶうまい。」

千史。
「正常な欲望を禁止してはならない。」

歩羽。
「人間とはすべて利己的である、と伝えるのは良いが。」
「利己的と利他的が両立する人間には。」
「人間は利己的という伝え方は誹謗中傷である。」

もう帰宅。

駐車場にいる。

妃衣奈ちゃんの自動車。

妃衣奈ちゃんが、なぜか降車して逃げています。

よく見ると。

闇霊が出現。

鎧武者が突っ込んで来ています。

鎧武者、飛燕が召喚されました。

妃衣奈。
「無理無理無理、ろくな武器を持っていない。」

小羽。
「なんてものを召喚したんですか!」

千史。
「誰ですか、召喚した奴は!」

歩羽。
「離れて、目の前か側面にいると死にます。」

歩羽は高速で空中を飛び回り。

鎧武者はジャンプ攻撃。

動きを読み切っている歩羽。

フォトンブラスターを当てようと。

鎧武者の背後を取りますが。

鎧武者は振り向いて攻撃。

しかしそれも読んでいて。

やや斜め上空からフォトンブラスターを当てました。

鎧武者はプロテクトを使用しましたが。

プロテストはあっさり貫通。

よく見ると。

熱線に耐えられるように。

前方にプロテクトを展開して。

発射しているんですね。

鎧武者、飛燕が死亡しました。

闇霊を倒した。

周辺は高熱。

宇宙のエネルギーを作り出して。

そのまま当てるので。

周囲を余裕で巻き込みますが。

駐車場だけ、凄まじい熱風に晒されて済みました。

空中から降りて来た。

飛べるというより、重力を無視している。

飛行魔法はありますが。

墜落、空中衝突。

重力超過、急加速による気絶などで。

とても扱えるものではありませんが。

お姉さんは因果律を無視できるので。

そこまで使えます。

妃衣奈。
「召喚した奴は魔力の上限を超えて死にました。」

小羽。
「魔力の次に体力から差し引かれて。」
「体力も超過して自滅ですか。」

千史。
「人間の力を超えるものに、安直に手出しするから。」

小羽。
「刀と鎧の組み合わせは対処できませんよ。」

妃衣奈。
「どうせ死ぬなら、もっと凄いものを召喚して死ねばいいのに。」

歩羽。
「死んだ人を嘆くのではなく。」
「生きている我々を嘆いてください。」

召喚した人は死んだので。

運ばれて行きました。

足元に魔法陣が残っているので。

何も問われませんでした。

こういうのは、専門の魔術師が片づけます。

一時間後。

帰宅中。

小羽。
「芸術作品は何かの比喩になりがちだよね。」

妃衣奈。
「チートを美化したものとか、比喩ですよね。」

小羽。
「チートがないと、何も出来ないんですか?」

妃衣奈。
「そのチートを防がれたり、発覚して追放され。」
「何も出来ない雑魚になりますね。」

小羽。
「取り柄はインチキだけでしたか。」

妃衣奈。
「そのチートを無効化すれば、ただの凡人です。」

小羽。
「チートを使う気持ちの悪い人は。」
「チートが使えなくなると、ただの気持ちの悪い人。」

妃衣奈。
「インチキ、イカサマなんて一時的には人を欺けると思いますが。」
「長期的に見て、敵対者が増えるだけで。」
「最後には嘘がバレて破滅します。」

小羽。
「単なる嘘つきですからね。」

妃衣奈。
「幼稚なのかな。」

帰宅すると。

母親が家事を済まして遊んでいまして。

父親と母親、二画面、二機で連携ビデオゲームをしていました。

インターネット管制塔が何やら記事を公開しています。

スクリプトキディによる不正票で有名な小説投稿サイト。

自動化ツールがあって、共有されていましたが。

運営が対策をするようになって。

特に運営は外部業者の関与を認め、禁止しました。

不正でも売れればいい、という考えは浅はかで。

評判と品質の乖離が目立ってしまい。

不正ユーザーは書籍化をいきなり白紙撤回されて。

契約解除、作家をブラックリスト化して業界から追放。

作品が作家の実力ではないことを認めています。

それから年月が経ち。

グレーゾーンの作者ばかり目立つようになりました。

それよりも。

近年、漫画でも小説でもアニメーション作品でも。

本物が出ると、業界周辺は圧倒されて。

市民の注目は本物に集まるようになりました。

市販の大人気作品は本物による中央集権型になるのかな?

チェスタトン。

格言。

優れた物語は、主人公についての真実を語る。

つまらない物語は、作者についての真実を語る。


18


日本では可能なことも不可能。

日本人は日本という名称を無くさないために戦っている。

日本人(自国民)が右に左に、態度を変えるのは。

そこまで政治的柔軟性を持っているからである。

また、多様性と言いながら。

多様性の意見が二つあってはならないと平気で言うのが。

自国民の癖である。

天気。

小雨。

たまに隕石が降って来ます。

小型の隕石は燃え尽きますが。

一定の大きさ以上の隕石は地上に激突します。

正門にて。

見学会。

市民。
「洪水が発生している地域に。」
「救援物資として水泳の本を送るな。」

婦女。
「今の時代、暴動には参加しません。」
「後方でついて行くのが安全ですね。」

大学生。
「自衛隊は必要だ、他国の政治を持ち込まないためだ。」

子供。
「僕は満足しています、両親は貧困層で。」
「僕には飢えと金欠がありますが。」
「自分の時代に満足しています。」

女子高生。
「社会主義の教科で満点を取った友達が、どこかに連れて行かれて。」
「落第した私が無事で残ったわ。」

社員。
「私は労働している演技が上手ですが。」
「みんな給料を支払う演技が得意です。」

上司。
「全員が強制労働を命令されることはあっても。」
「政策は達成されることを考えてほしいものです。」

同僚。
「耳が遠くて、目も片方がよく見えない。」
「医者に行くべきか。」

友人。
「全体主義は治療できません。」

従業員。
「僕に勝つなんて百年早いぞ。」

警備員。
「お前は五十年も脇道に逸れているじゃないか!」

事務員。
「全国民のために、千人を犠牲にしないといけない。」
「ならば、君にはそれができるかね。」

役員。
「そうだ、全国民のために、君を叱らないとね。」

都市の中心部。

公園の駐車場にて。

何やら話している団体。

新興宗教は近年、多過ぎ。

地方都市に六件あるなんてことも。

田舎にも数件ある有様なので。

目立ちます。

カルト団体を警戒しているくせに。

毎朝、通勤する途中に。

カルト団体の支部が設置されていることがよくある。

しかも非公式に幼稚園を経営して。

隠れて搾取することもある。

教祖。
「ふははは。」
「あの女の子に。」
「同じ場所に入って。」
「無限に争うようにしてもらった。」

信徒。
「これでお互い、無限に争い。」
「あの一族は勝手に倒れてくれるという訳だ。」

教祖。
「一族の生殺与奪の権利は貰った!」

信徒。
「生殺与奪の権利は我々の手に!」

教祖。
「これで商売敵が消えるな。」

信徒。
「所で誰を買収したんですか。」

教祖。
「やや小柄で、強そうな女の子だね。」

信徒。
「もう二人は?」

教祖。
「同じくらい小柄な女の子と。」
「お嬢様みたいな女性だな。」

信徒。
「本当に争ってくれます?」

教祖。
「あれから数か月、お互いに同じ場所で争って。」
「もうくたばっただろう。」

構成員。
「この写真の女性ですか?」

教祖。
「うん、その三人の女性だね。」

教徒。
「全員、当事者の身内のようですが。」

教祖。
「はあ?友人なんじゃないの?」

構成員。
「違うようです。」

教徒。
「友人同士の同居、同じ会社だと思いましたが。」
「身内同士のようですが。」

教祖。
「じゃあ、あの取引はなんだったの?」

構成員。
「当事者による詐欺ですね。」

教徒。
「話しかけた相手が最悪にも当事者で。」
「しらばっくれて友人の演技をしていたんですね。」

信徒。
「三人の女性にお金を渡しましたが、詐欺ですね。」

教祖。
「なんだと!よくも騙しやがって!」

信徒。
「同居して、同じ会社に入って。」
「無限に争うという約束は詐欺でしたね。」

構成員。
「諍いの種を撒くというのも嘘でしたね。」

教徒。
「内部分立させる話も詐欺でしたね。」

教祖。
「よくも僕の五万円を奪ったな!」
「許さないぞ!」

新興宗教の数人。

錯乱して。

正門に押しかけてきた。

しかし警備員に止められた。

教祖は殴打を試みたが。

警備員に持ち上げられて。

敷地外に捨てられてしまった。

警備員、数人に、持ち上げられて。

新興宗教の数人は敗北。

通報されたので、新興宗教の数人は逃亡した。

教祖。
「僕の生殺与奪の権利が!」

信徒。
「スパイの選択を間違えましたね。」

構成員。
「無限に争ってくれると思ったのにね。」

教徒。
「工作が成功しませんでしたね。」

教祖。
「こうなったら秘密を漏らしてやる。」

信徒。
「その秘密は誰でも知っていますが。」

教祖。
「よくも!よくも!」

正門で何かあったようですが。

館内放送だけです。

原因があるから争うのでは?

仮に同じ所に居させて。

無制限に争うと。

それは原因について考えもしないので。

行き当たりばったりな対処が続きます。

原因を取り除かない限りは無制限に続きます。

お金を支払って。

ハラスメントをさせる計画を。

よりにもよってこちらの身内にしてしまい。

騙し取られて、退散した新興宗教の団体。

悔しそうですね。

多分、騙した被害者なんじゃないかと言いつつ。

無視して。

ウォーターサーバーの部屋に移動。

休憩中。

小羽。
「ハイコンテクスト文化の構成員は。」
「言語化できないことを人のせいにしている。」

妃衣奈。
「察してほしいとか、相手の理解が浅いせいで伝わらないとか。」
「幼稚な甘えですからね。」

霧姫。
「言語化できないことを責任転嫁ですか。」
「その人のせいなのに。」
「他罰的ですね。」

小羽。
「私は問答無用で仮説形成をしたり。」
「諸説あることを述べますが。」
「それは言語化が得意だからです。」

妃衣奈。
「ローコンテクスト文化では。」
「言語化しないものは実在しない。」
「ハイコンテクスト文化は。」
「不可能なことを要求している。」
「ローコンテクスト文化は合理的で。」
「論理にかなっている。」

玻璃。
「言語化できない無能さを、誰かのせいにするとか。」
「正気ですか。」

霧姫。
「本人が問題と思わない限り、無制限に続きます。」

玻璃。
「文化としてのルールが違うので。」
「相手は自分のルールを主張しても、何のことなのか。」
「ルールが違うから、口論するだけで終わりです。」

小羽。
「ハイコンテクスト文化のルールを名乗っても無意味です。」
「私はローコンテクスト文化なので。」
「ルールの違いを議論しても無意味です。」

玻璃。
「しかしどうして彼らは言語化できないのでしょうか。」

霧姫。
「すべて伝わっているという前提の間違いに無自覚だからかな。」
「よく考えると、何も言わないことで伝わる訳がない。」
「馬鹿ですか。」

小羽。
「無言で何でも伝わるとか、馬鹿過ぎですね。」

芽未。
「言語化できないことを正当化することに。」
「かなりの労力を使っていますね。」

妃衣奈。
「はあ、言葉も知らないんですね。」

芽未。
「まず言語について話さないといけないらしい。」

小羽。
「言語化できないのは本人が幼稚で甘えているからです。」

玻璃。
「図星でしょうね。」
「この前、他人に言ったら、凄い反応をしましたよ。」

霧姫。
「はあ、随分と大人が大人を甘やかす社会にいたんですね。」

芽未。
「問題は話していない内容を推論して、それに基づいて行動する。」
「そのせいで喧嘩になりやすい。」

小羽。
「そいつが自分勝手な解釈をしただけですね。」

妃衣奈。
「話していない内容は無効。」
「推論で話したことにするのなら。」
「それも無効。」

芽未。
「ローコンテクスト文化に乗り換えたら。」
「良いことばかりです。」

生徒を観察中。

熟練度が向上して。

卒業可能な生徒を。

小羽ちゃんが確認して。

最終試験に移動させています。

現在、五人ほど。

仕上がっています。

それを広告に載せています。

もうスカウトが来ていますね。

今年の学生は、訓練期間、上限に達しています。

最長、二年は訓練しますが。

卒業、退学、棄権も数件あって。

入れ替わりの最中ですね。

最終試験前。

屋内運動場にて。

準備していると。

運営のソーシャルメディアに。

ルサンチマンが湧いたので。

話題になっている。

千史。
「いいよ、奇声は作業BGMにして保存するから。」

歩羽。
「私は雑魚対策の専門家です。」
「決して最強などではない。」

千史。
「とても需要のある業者ですね。」
「雑魚にまぐれで勝たせないぞ、みたいな。」

小羽。
「私も雑魚対策の専門家です。」
「雑魚はお任せください。」

千史。
「主役が登場?」
「私の人生の物語は。」
「マゾヒスト向けだよ。」

歩羽。
「勝ち組?負け組?」
「申し訳ありませんが。」
「私は雑魚掃除係ですので。」
「向こうでやってください。」

千史。
「役割が違うんですね。」
「雑魚の実力って、笑わせようとしているのかな。」
「下手な芸人より面白いじゃん。」

小羽。
「勝者、敗者ですか。」
「雑魚駆除業者には無縁なものですね。」

千史。
「雑魚が一番うざいので。」
「儲かりそうな仕事でしょうね。」
「雑魚の実力なんて喜劇じゃん。」

歩羽。
「私が雑魚を潰していたら。」
「強者が素通りしていったね。」

千史。
「雑魚ですか。」
「いつもやっているのは。」
「進展というより後退でしょうね。」
「どこかで一デスしたのかな。」

小羽。
「雑魚がこちらに注目したおかげで。」
「誰も強者を邪魔できなくなった。」

千史。
「あれれ、雑魚共って強者が狙いだったのに。」
「こちらに注目してしまった。」
「地面、舐めると苦いから、はい雑魚君、食べさせてあげる。」

歩羽。
「強者にとって最も面倒な雑魚処理をしているので。」
「雑魚が強者を妨害できないね。」

千史。
「雑魚の人生ですか。」
「過去の栄光は一時的なものじゃん。」

小羽。
「雑魚は集まって、雑魚共が最も通したくない。」
「強者を集中狙いしようとしたら。」
「雑魚処理係に苦戦して。」
「こちらを相手にしているうちに。」
「強者を素通りさせてしまった。」

千史。
「雑魚にとって最悪の事態!」
「おかしいのは現実ではなくて雑魚本人でしょ!」

歩羽。
「雑魚共が目的としていた。」
「強者は、雑魚処理担当の私を相手にしているうちに。」
「雑魚の隣を通り抜けていった。」

千史。
「雑魚は多数派なの?」
「一勝するのが奇跡で、その後五十敗するのが正常?」

小羽。
「仕事で雑魚を掃除しているので。」
「私の隣を強者が通り抜けても構わないのですが。」
「雑魚にとって最も通したくない強者に抜かれていたようです。」

千史。
「ああ、彼らのターゲットは逃げていく。」
「我々の後ろに。」
「逃げるのも立派な作戦だよ。」
「雑魚に向いている作戦。」

歩羽。
「私は目標に突進するのではなく。」
「雑魚を集中狙いして。」
「まとめて消してから。」
「目標に移動します。」
「順番が違うので。」
「強者に先を越されても問題はない。」

千史。
「雑魚の勝率は絶望的ですね、なんで勝利を期待するの?」
「あれ?昔勝利したときの人って、影武者?」

小羽。
「さてと、強者が抜けて行って笑っている姿を。」
「後ろで見た後。」
「いつもの通りに、残っている雑魚を片付けますか。」

千史。
「雑魚は雑魚のやり方で頑張っても、この結果!」

歩羽。
「チップはいりませんよ、雇っている者が違うので。」

千史。
「芸人がよくやることを、頻繁にするよね!」
「芸人の方が向いていない?」

小羽。
「雑魚を掃除した結果を、他人がどう利用しようが構わない。」

千史。
「雑魚を相手にしたくない人々にとっても。」
「雑魚担当はいないと困るよね。」

歩羽。
「掃除の邪魔なので、通り抜けるならどうぞ。」

千史。
「湧いた順番から消さないとね。」
「雑魚は負けても、経験は残りますね。」
「残念な失敗という、いい経験。」

歩羽。
「メスガキ!弱い者虐めしないの!」

千史。
「雑魚は克服するものだから。」
「克服するまで雑魚なんですよ。」

小羽。
「私よりメスガキ!」
「割って入って、雑魚を虐めないの!」

千史。
「いくらなんでも雑魚は見飽きた。」

最終試験場。

控室。

ここでは操作されている。

ロボット兵器、非武装、素手と戦います。

人型歩行兵器。

半自動リモートシステムで使われているものです。

ロボット兵器を抑え込むか。

一定時間、場外に出されなければ合格です。

つまりは闘技場ですね。

野生動物を繰り出す訳には行かないので。

人工の化け物と戦わせます。

生徒、もうすぐ入場。

妃衣奈。
「スピリチュアルとか陰謀論とか。」
「自分だけは何か分かっているつもりの。」
「勘違い野郎だなあ。」

玻璃。
「彼らは自分達だけが分かっていると。」
「信じ込んでいます。」

霧姫。
「いわゆる選民思想ですね。」

玻璃。
「自分だけは何か分かっているつもりの人は。」
「カルト野郎だけではないので。」

妃衣奈。
「誰かが分かっていないことを。」
「別の誰かが分かっているのかも。」

霧姫。
「絶対平和主義の連中も、自分達だけ何か分かっていると主張しています。」

妃衣奈。
「一昔前の世代の経験も、何か分かっているつもり。」
「それだけ。」

玻璃。
「全知全能な人間なんて実在しないのだし。」
「自分だけは分かってる、なんて考えは浅はかですよね。」

霧姫。
「そんな人は意外といますが。」
「驕りがあるだけでしょう。」

妃衣奈。
「何を慢心したのか、ちょっと分からないけれど。」

玻璃。
「背伸びでもしたんでしょう。」

霧姫。
「まあ万能になろうとする姿勢はそこまで批判されませんが。」

玻璃。
「すべて分かろうとすることは無理でしょうから。」

妃衣奈。
「既にたくさんの人が分かっていることを繰り返すのが問題なんですよ。」

霧姫。
「分かっているのは自分だけではない、と思ったことはないんでしょうね。」

玻璃。
「無謀で愚かな挑戦で失敗すれば、理解できるかもしれません。」

十分後。

試験が開始されたら。

ロボット兵器が圧倒されて。

ロボット兵器が場外負けになりまして。

一対一で軍用ロボット兵器に勝利したという訳で。

特別推薦を与えました。

最終試験にはカタログがありまして。

その中から好きな試験を選んで。

クリアすると。

推薦状を発行できますが。

二年近く在学でも合格になります。

年々、レベルが上がっていくので。

超級な人材も増えていて。

才能に頼っていた一部の人々は。

敗北を開始しました。

才能に頼るな、というスローガンがありますが。

反対に才能に頼っている人を脅かしています。

それでいいそう。

お偉いさんから、高く買われた学生がいて。

助成金が増えるそうです。

社会正義戦士が何やら。

私達の天下を返せとか。

デモ行進をしています。

デモの種類は平和的なものです。

歩羽。
「というか、こんなの広げたのは私ですか。」
「自己批判しないと。」

小羽。
「たいそうな風刺ですね。」
「かなり論争になる可能性があります。」

霧姫。
「何がいけないんですか。」
「常識で、道徳で、論理で、ちゃんと説明してください。」

妃衣奈。
「つまらない説教はうんざりです。」

千史。
「どんな人が巻き込まれたのかな。」

芽未。
「知らないよ、計算機で測定した訳じゃないし。」

小羽。
「それとも何か、損害が十万円を超えると、正義の味方は怒るのかな。」

霧姫。
「こんな不条理な世の中で、ルールなんかに縛られているのが稚拙なんですよ。」

妃衣奈。
「テロリストが暴れている時に、赤信号でも守るのかな。」

歩羽。
「己に忠実に生きることは自由なのでは。」

妃衣奈。
「中途半端な世の中だから、欲望に素直にならないとね。」

芽未。
「真実なんてものは置いておいて。」
「選挙にでも行けば、世の中は健全になるんですよ。」

千史。
「無責任な人まで守ろうとか、お人よし、尊敬するね。」

霧姫。
「正義の味方ですか、馬鹿じゃないの。」
「誰にも感謝されないんですよ、彼らの戦いなんて。」

玻璃。
「今時、世のため人のためなんて流行りませんよ。」

歩羽。
「というか、あんなつまらないものを批判して笑っていたんですね。」
「これは自己批判しないとね。」

デモ隊。

しばらく動き回りました。

天才、秀才をかなり脅かして。

彼らの地位を奪い取ったのですが。

勝ち取ったものは否定の余地がありません。

負け惜しみかな。

デモ隊を見て。

何を思ったのか。

時計台の上から。

市民に投げかけている。

謎の不審者。

ダークヒーローが長年、追いかけている。

ライバルのようで。

扇動者ですね。

今回は、大金を提示して。

市民をそそのかしています。

支配者。
「人が殺し合う姿を見てみたい。」

市民。
「おい、何をしているんだ?」

支配者。
「さあ、殺し合え、生き残った奴に俺の全財産をくれてやる。」

凡人。
「どうする?認めてもらえば大金だぞ?」

夫人。
「法律はどうするのよ!」

民衆。
「お金か、刑務所か、選べって?」

支配者。
「さあ、どうする、一生遊べる大金を選んで刑務所から出てくるか。」
「それを逃して、惨めな暮らしを続けるか。」

窃盗犯。
「ん?あいつ金持っているの?」

泥棒。
「大金を持っているって自白してるよ。」

強盗。
「じゃあ、あいつぶっ殺して、大金を奪おうぜ。」

凶悪犯。
「よし、あいつの自宅に押し入るぞ。」

知能犯。
「あいつから奪って刑務所に入って出ようぜ。」

支配者。
「何を言っているんだ!」

市民。
「どこだ?あいつの自宅!」

夫人。
「川の所にある豪邸よ。」

凡人。
「よし、今から盗みに入ろうぜ。」

支配者。
「おい、殺し合え、お前ら!」

結局。

豪邸が徹底的に盗みに入られて。

大金は運び出されて。

無制限に泥棒が入るようになって。

不審者、自滅しました。

世間の弁論術とは、口論。

世間の思想とは、感情論。

プライバシーポリシーに対して動揺しているのか。

いいえ、プライバシーポリシーと一緒に動揺しています。


19


曇り、そのせいで空が暗い。

世界情勢は相変わらず退屈。

賢者は政務を嫌う、または。

賢者は政務をしない、というのはストア派の教えです。

あれだけ政治に文句を言いながら。

投票に行くのは矛盾していないのかな。

事務所にて。

新規入会する人を招いて。

基本の訓練を教官に任せています。

空いた席は、簡単に埋まりますね。

教育格差とか言って。

古典を買うのにも、お金が必要で。

買う場所も通信販売と割高になることもあり。

貧困層に何の勝ち目もないんじゃないかと思った。

富裕層はお金があるだけの人もいれば。

教育の重要性を理解している人までいて。

富裕層の方が能力は高めです。

価値観がいつぞやの時代の北朝鮮と。

同じにならないように。

警句ばかり増えています。

手が空いた人から。

雑談。

小羽。
「退屈にならないために苦悩があり。」
「苦悩は退屈にならないためにある。」

妃衣奈。
「苦悩は暇つぶしですか。」

小羽。
「退屈すると、苦悩が必要になるので。」
「苦悩がいかに無意味でも。」
「探し出して作ることになってしまう。」

芽未。
「苦悩があるうちは退屈にはなりませんが。」
「苦悩を片付けるとまた退屈になります。」

小羽。
「苦悩は一時的に退屈を無くす便利なものですが。」
「苦悩は長続きしないので。」
「また退屈になる。」

妃衣奈。
「苦悩と退屈、一度に二つも取るなんて贅沢ですね。」

小羽。
「二者択一であって欲しいけれど。」
「苦悩と退屈は交互に、循環している。」

玻璃。
「苦悩の内容が退屈だったら、どうしますか。」

小羽。
「それでもしばらくは暇つぶしになりますね。」

霧姫。
「苦悩があまりにつまらなかったら?」

小羽。
「退屈と同じですね。」

妃衣奈。
「それでは同じことを続けているんですね。」

小羽。
「まあ結果は変わらないことばかりですね。」

芽未。
「ペシミズムでは、もっと悪いことがあるだろうと。」
「考える癖がある。」

小羽。
「楽観的な人が同席すると。」
「もっと悪くなりそうだ、という発言に。」
「いや、あるさ、なんてことを平気で言う。」
「これはもう底が見えない。」

芽未。
「厭世主義ですが。」
「この世の悪いものを、簡単に見破ってしまう。」

小羽。
「見破るのは良いことです、対策が打てるから。」
「ただし、その時には目の前に来ている。」

芽未。
「悪いものが出現してから、発見が早いだけですね。」

妃衣奈。
「それは余計に悪い。」

余裕がある人にはおまけと。

遊びがありますが。

そっちの方が創造性が発揮されます。

人類で大発見とされるものは。

ほとんどが暇人から出ているそうです。

知らない間に発明品を使っても。

当たり前過ぎて、そうした背景を理解できない。

ラテラルシンキングで言うならば。

無制限に無駄が拡張されていますが。

無制限に可能性が広がっているようなものです。

しかし成句には、可能性の裏には不可能性もあります。

呼び出されて。

どうやら事務所で使っている数台の。

ソリッドステートドライブ(ssd)が劣化して。

読み込み速度が半減しているので。

交換するため。

部品を持って来て、クローンで入れ替えをしています。

ソリッドステートドライブは平均、五年で劣化します。

事務室にある作業台にて。

修理中。

隣の部屋から。

霧姫。
「日本社会を支えているのはどんな人達ですか。」

歩羽。
「いいえ、誰も支えてはいません、一人で歩いているじゃないですか。」

玻璃。
「日本で一番、自主的な人とは何か。」

千史。
「平和主義者でしょう。」

妃衣奈。
「あんな人達を頼りにする人は誰もいないからね。」

歩羽。
「侵略と内戦、どっちがましか。」

妃衣奈。
「他国の侵略と戦うのは義務ですが。」
「自国民と戦うのはお遊びです。」

玻璃。
「日本社会には議題が二つあります。」
「ひとつ目は倫理学の話。」
「もうひとつは野球場、建設の話。」
「倫理学は日本にはないので。」
「野球場建設の話に移行します。」

歩羽。
「この国が豊かだと思いますか。」

芽未。
「思います。」

歩羽。
「それでは今、良い暮らしができるのは。」

千史。
「日本です。」

歩羽。
「最も幸福そうな国はここですか。」

妃衣奈。
「そうです。」

霧姫。
「あなたはどうして頭を抱えているの。」

歩羽。
「ああ、私はそんな国、どこなのかさっぱり分かりません。」

玻璃。
「いったいその日本という国はどこにあるんですか。」

千史。
「暮らしはどうなるのでしょう。」

歩羽。
「今は人間らしい暮らしがやっとですが。」
「未来は生きていくことができないでしょう。」

芽未。
「将来はきっと良くなるよ。」

歩羽。
「お互い、悪ふざけはやめましょう。」

テレビ放送。

映画が流れています。

無料で映画が放送されるのは珍しくありませんが。

それで初めて知るシリーズもありますね。

映画にて。

刺客がパーティー会場に乱入した。

ライトマシンガンを持っている。

一同、動揺した。

刺客。
「ヴォルコフ議員はどこにいる?」

客。
「あそこです、ヴォルコフ議員は。」

市民。
「あの人です、ヴォルコフ国会議員は。」

刺客。
「よし、そこのヴォルコフ、伏せろ!」

為政者に弾丸を撃ち込むと。

言い逃れできないので。

位置を把握した上で。

威嚇射撃して。

刺客は逃げました。

巻き込まないために位置を把握したので。

狙いが別にあったという主役の行動でした。

映画、放送中。

太平洋戦争を分析した。

数巻もある。

専門書を取り寄せた人がいて。

読みながら、仕事をしているようです。

同僚。
「大日本帝国が滅びた理由とは。」
「そのジョークを披露しなかったから。」

社員。
「戦時中、ナチスからはファシズムを輸入した。」
「戦後、民主主義をアメリカから輸入した。」

役員。
「日本は今もたくさんのものを輸入している。」
「新型コロナウイルスも輸入品である。」
「ちなみに輸出も盛んである。」

青年。
「日本は輸入に頼る。」
「食べ物が無くなっても、贅沢品は売れる。」

婦女。
「目の前にゲーミングパソコンがあって。」
「食べ物が何もなかったら。」
「随分な自己矛盾になりますね。」

婦人。
「食べ物以外なら、何でもあるよ、みたいな。」

社員。
「数年前。」
「物価が超過した。」
「まず衣服が粗末になったという。」

友人。
「今度こそ政策が実現すると思っています。」

同僚。
「人民は為政者について行くが。」
「道を間違えてもついて行くだろう。」

友人。
「我々にはどの投票箱に投票するのかを。」
「選ぶ権利がある。」

従業員。
「同じ候補者が持っている投票箱が複数あっても。」
「どの箱に入れるのかは自由なのです。」

修理が終わって。

元の場所に格納しました。

仕事を再開する社員。

ちなみに、コンピューターについてまるで分からず。

壊れるまで、実際に動作しなくなるまで。

使い続ける人がいたらしい。

一流企業はそんなことはしませんが。

二流企業は質が悪いのか。

平気で中破したコンピューターを使い続けます。

図書館のコンピューターは古かったりしますが。

いつの間にか、新しいものに交換されることもあります。

とある大企業は、最新型のノートパソコンを。

雑に使わせていました。

レベルが違うのかな。

動作確認中。

歩羽。
「善悪二元論の到達点とは何か。」

妃衣奈。
「自国民の善悪が決して一致しない。」
「必ず対立する場合ですね。」

玻璃。
「哲学で新説を発表すると、まず批判され、次に論争になって。」
「それを通過して、やっと認められる。」

霧姫。
「後から読む分には関係ない。」

芽未。
「哲学の多くは、古代世界からの引継ぎですからね。」

千史。
「むしろ新しい哲学が出ると、何もかも変えてしまう。」

友人。
「とある哲学者がとんでもない真理をついに発見した。」
「しかし誰もそれを話すことが出来なかった。」
「哲学者は真理のせいで立件されてしまったから。」

千史。
「何を暴いたのか知りませんが。」

玻璃。
「機密情報まで論破すると、そうなりますよ。」

友人。
「日本と社会主義は互換性がある。」

同僚。
「建設会社に社会主義を発注しても問題ないか。」

歩羽。
「はい、問題ありません。」
「普通に建設が許可され、実際に建設されます。」
「そういうものがひとつ増えるだけですが。」
「表向きは資本主義という看板を掲げる法的義務があります。」

社員。
「こんな時にはスカイダイビングでもしたいな。」

玻璃。
「スカイダイビングが人気なのは。」
「地上で吸えない自由の空気を上空で吸えるからです。」

婦女。
「スマートフォンの最新機種が発売するって。」

会社員。
「それ以上、高性能にして何に使うのかな。」

科学者。
「とりあいず高性能化すれば、後から追加できるからね。」

霧姫。
「どうしてスマートフォンが飛ぶように売れるようになったのですか。」

千史。
「みんな誹謗中傷をしたいから、高性能なものが売れている。」

芽未。
「誹謗中傷を、オウムに言ってくれないか。」

歩羽。
「独り言ならば、どんなことを言っても許される。」
「しかし他人の前で言うと事情が違ってくる。」
「インターネットに投稿するとさらに違ったものになる。」
「なので、言いたいことを言うには、独り言が適切ですね。」

妃衣奈。
「論拠のないことを大量に書くのが誹謗中傷です。」

千史。
「重要なのは、いかに論拠のないことを大量に書くのか、それだけです。」

芽未。
「他人を道連れにするのが、誹謗中傷の狙いです。」

小羽。
「あんなものは小説にして売り飛ばすに限りますよ。」

霧姫。
「そのうち内容がまるでない小説が販売されるようになる。」
「なぜなら、それがすべてを物語っているため。」
「いちいち何かを書く必要がなくなるからです。」

動作、正常。

一度、帰宅して。

家事をしておきまして。

両親がテーマーパークに行ったので。

しばらく留守なんですね。

移動中。

喧嘩に遭遇しまして。

路地なので。

通れません。

迂回することにしました。

優しい人が複数人に暴行されていた。

優しい人は通行人に助けを求めた。

優男。
「おい、見てないで助けてくれ。」

市民。
「なんだと、三人がかりでも不満なのか!」

優男。
「優しい人が攻撃されているんですよ!」

市民。
「三人でも不満なら、俺も追加してやる。」

一人、攻撃する人が追加された。

後日、逮捕されたが。

弁護士によって無罪を勝ち取った。

優しい人は大怪我で収容された。

迂回したら。

工事中で。

通行に時間がかかりました。

路上にて。

お店の目の前。

大きな花。

物好きが落としたラフレシアの種が。

路上の切れ目に入って。

咲いている。

少年。
「あっ!路上の亀裂に咲いている花を避けている!」
「優しいんだね。」

強者。
「優しいだと?罵りやがって!」

少年。
「え?不名誉なんですか?」

強者。
「悪口もいい加減にしろ!」

少年。
「悪い言葉とは知りませんでした。」

強者。
「名誉棄損で訴えてやる!」

今の時代。

優しいという考えは危険であり。

悪口です。

弱者の生存戦略を支持している人扱い。

哲学から優しいという考えは否定されている。

ちなみに時代の変化で出来上がった言葉なので。

絶対的な真理ではない。

俗受けするだけ。

施設に戻ると。

お姉さんが自費でお菓子を頼んでいて。

社員に配っている最中でした。

手が空いた人から。

取り出して、持ち去っています。

玻璃。
「今、あなたはどんな状況ですか。」

小羽。
「個人主義者です。」

玻璃。
「他には。」

小羽。
「自由主義も入っています。」

玻璃。
「もっと他には。」

小羽。
「資本主義について支持しています。」

玻璃。
「生まれる前はどんな状況でしたか。」

小羽。
「人として独立していました。」

芽未。
「ああ、父は日本政府、母は日本国。」
「私は孤児になりたい。」

同僚。
「政治について真実があるんだ。」

妃衣奈。
「どんなものですか。」

同僚。
「そんなこと言える訳がないでしょう。」

友人。
「質問の仕方は重要だと思います。」

婦女。
「どうして。」

同僚。
「論争で自国民の考え方をまとめていて。」
「外国人の考えもまとめていたんです。」
「それで、さっさと課題を片付けろと言うので。」
「自国民の考えと、外国人の考え、どっちを片付けるので?」
「と質問したら、その人は苦虫を?み潰したような顔をした。」

社員。
「ある意味では裏切りですからね。」

同僚。
「高度情報化社会なんて離れ業をよくやる。」
「なんと情報と現場がかけ離れているのである。」
「聞いたことと見たことが必ず違ってくるのである。」
「しかしそれが情報と言われる。」
「なんて簡単な社会なんだ。」

婦人。
「かなり偉い責任者に出世した人のきっかけが。」
「責任者は必要か問い合わせて。」
「実は私は馬鹿で、中年で不健康ですと。」
「訴えたら、すぐに責任者になれたとか。」

社員。
「ああ、資格があるんですね。」

科学者。
「自国民の考えはデタラメだ。」

従業員。
「誰のことを言っているんですか。」

科学者。
「ああ、とある個人の考えをデタラメであると言っています。」

従業員。
「それなら問題ない、何がデタラメか、我々は理解しているから。」

夕方、定時。

いきなり呼び出された。

参加要請がありまして。

犯行予告の対処です。

複数人で、仲間と一緒に。

現地入りすることになり。

実は、為政者が。

直々に依頼して来て。

飛行機の便で。

数日後に、成田空港に着陸して、そこから帰る予定なので。

あらかじめ片付けてほしいと言われていて。

何かと味方をしてくれる為政者なので。

それがノルマになりました。

成田空港で爆破予告があり。

警戒態勢に突入。

周辺警備の依頼が来て。

数日後の時刻までに現地入り。

周辺を見回っていましたが。

何も発見されません。

小羽。
「爆弾でもあるんじゃないかな。」

妃衣奈。
「素人のお手製爆弾でも。」
「一部屋の全員を殺傷できる。」
「油断できないね。」

小羽。
「相手はこちらが女の子だから、油断していると思う。」

妃衣奈。
「相手も人間なので、人間らしい失敗はよくしますよ。」

空港のターミナルから離れて。

トラックから出した自転車で走り回っていると。

なんと、近くの敷地に。

迫撃砲が置いてありまして。

内部からの攻撃ではなくて。

迫撃砲を組み立てて、撃つ予定らしくて。

これはまだ組み立て中です。

小羽。
「爆発ってこれですか!」

妃衣奈。
「まあ派手なものを用意しますね。」

小羽。
「迫撃砲は、三十メートル近い範囲の敵兵を。」
「効果的に殺傷する。」
「殺傷範囲が広いので。」
「近くに着弾しただけで即死します。」

妃衣奈。
「そんなもの撃たれたら。」
「民間人は即死ですね。」

小羽。
「近くに着弾するだけで。」
「即死するので。」
「密集している中に撃たれたら大惨事ですね。」

妃衣奈。
「しかも迫撃砲は戦場の基本的な兵器のひとつです。」

小羽。
「撃たれたら終わりの歩兵ですしね。」

妃衣奈。
「高低差があったり、遮蔽物があると。」
「迫撃砲は無効になることがあります。」

小羽。
「位置が暴露されて、測距して撃たれたら。」
「狙われた兵士は即死確定。」
「塹壕などに入っていると。」
「放射線状に広がる爆風と散弾が当たらないので。」
「無傷で済むことがあります。」

妃衣奈。
「あれだけ広い範囲を殺傷できるのは。」
「破片を巻き散らすからですね。」
「それが兵士の体を突き刺す。」
「少しの破片で死に至るのが人体でもあります。」

小羽。
「そんなもので爆破ですか。」
「どうやって購入して運んだのだろう。」

妃衣奈。
「戦場でお手軽、かつ安価で普遍的な兵器。」
「入手自体は難しくないのでは。」

小羽。
「部品を盗んでおこうよ。」

妃衣奈。
「まだ、誰もいないしね。」

小羽。
「交戦しないうちに、連絡します。」

妃衣奈。
「私は部品を盗んでおきます。」

一時、離脱。

後から来た犯罪集団。

迫撃砲を組み立てようとしたら。

部品が足りない。

犯人。
「おい、部品が無いぞ。」

手下。
「そんな馬鹿な、あと一時間しかないんだぞ。」

暴力主義者。
「砲弾を十発も持ってきたんだが、これだと間に合わないな。」

犯人。
「迫撃砲が使えないぞ。」

手下。
「どうする?逃げますか?」

暴力主義者。
「失敗だな、まさか購入した迫撃砲を検品してなかったとはね。」

犯人。
「迫撃砲を片付けて撤収するか。」
「なんか真上にいるんだが。」

アパッチ攻撃ヘリコプター。

犯罪集団の真上を旋回。

気づかないうちに。

犯罪集団。

特殊部隊に取り囲まれた。

そのまま拘束できました。

お手柄。

ノルマ達成という訳ですね。

報告を受けて。

撤収。

戻りまして。

休憩をしています。

今日の昼休みは。

菜園に集まっています。

中庭には鳥が食べる木の実が植えられていて。

鳥が頻繁に来ますね。

菜園には。

ちょっとした野菜が栽培されています。

夏には必ず巨大ヒマワリが作られます。

見たくないものを見た女性達が。

酷評を開始しています。

歩羽。
「馬鹿とは特定の個人のことを名指ししている訳ではありません。」
「馬鹿は馬の種類ですので。」
「あなたは馬です、と言っているだけです。」

芽未。
「結婚している友人を見ていたら、結婚に見飽きた。」

小羽。
「母親が言うには、結婚は飽きるそうです。」

千史。
「なんて制度ですか、結婚制度なんて廃止してしまえ。」

霧姫。
「結婚ですか、損をするようにしか見えませんが。」

玻璃。
「男性の元に就職した、女召使と。」
「女召を終身雇用する男性のようですが。」

小羽。
「疑われない以上、正しくない。」

妃衣奈。
「難しいことはよくわからない。」
「ただ、結婚という世界の仕組みが間違っているような気がするんですよ。」

小羽。
「私は愚かなものを否定するのが侮辱だとは思わない。」
「結婚を否定する人も実行する人も。」
「どちらも間違ってはいないということですね。」

芽未。
「人間の指図は受けない。」
「指図の他にすることがあるんじゃないかな。」

歩羽。
「暴力ですか、私の反論にそのようなタイトルをつけて欲しくないものですね。」

玻璃。
「虚無主義ですか、新しい基準でしょうね。」

小羽。
「中には正当防衛で自分のために、仕方がなく。」
「という人もいるかもしれませんがね。」

妃衣奈。
「常識ですか、結構なことじゃないですか、綺麗事野郎。」
「それで、彼らはどうするのかな。」

この後。

人間が聞かない方がいい。

発言が飛び出しました。

我々は一流の文芸評論家。

世人は二流の文芸評論家。

知らないふりをしている人は説得できない。

ライプニッツの哲学に神義論というものがありますが。

神義論には明らかな限界があります。

ライプニッツの主著、弁神論にもありますが。

それよりも有名なのが予定調和ですね。

ひとつの視点としては有意義ですが。

猛烈な批判に晒されます。

たまに神義論に基づいて説明する人がいるので。

容赦なく、楽観的過ぎると批判してあげましょう。


20


合法的にサボっています。

ショッピングモールにて。

フードーコートで。

あまりに素早く業務をこなすので。

仕事が無くなってしまい。

しばらく徘徊しています。

行動があまりに早いので。

こうなってしまった。

本屋で購入した人気小説が。

あまりに酷い内容なので。

捨てる前に調べています。

日本の文壇は少数派のまともな作家と。

多数派の醜悪な作家で成り立っていますね。

よくある批判で、基準がないから、と言われていますが。

基準を公表すると、あっさり論破されるので。

それをしません。

基準は主観的なんですね。

審査員に認められても。

市民から嫌われている、または矛盾に気づかれている。

なんてことも多々あり。

最高の審査員は日本国民なんてこともあります。

本屋で話題作が売れないのは。

国民の厳しい審査で失格しているからです。

なぜ国民が馬鹿であるという前提で並べるのだろう?

見下しているのでは?

小羽。
「気に入らない対象を意図的に評価せず、他方。」
「好ましい対象や特定の対象。」
「ばかりを評価する行為は。」
「典型的なダブルスタンダード。」
「二重基準にあたります。」

妃衣奈。
「公正な評価は、すべての対象に対して同一の基準。」
「一貫性を用いることが原則です。」

千史。
「ダブルスタンダード、二重規範とは。」
「同じ状況や行動であっても、相手や自分の好みによって。」
「適用する基準や態度を変えること。」

小羽。
「公平な評価の放棄ですね。」
「評価基準の透明性や客観性を損ない、評価者の主観的な認知バイアスを優先する行為。 」

芽未。
「自白していますね。」
「評価自体に一貫性がなく、客観的な実態を歪めることになるため。」
「公正性の原則に反し、不公平な評価とみなされます。」

小羽。
「自国民の評論家、文学者はその程度ですか?」

妃衣奈。
「いつもダブルスタンダードですよね。」

千史。
「対象によって異なる基準を適用する、愚かですね。」

芽未。
「公平に評価するという単一の基準ではなく。」
「気に入るかどうかという感情に基づいて評価する、しないを使い分けている。」

小羽。
「評価すべき事象、パフォーマンス、内容などが存在するにも関わらず。」
「主観的な理由で評価という義務を放棄し、他方にばかり厳しい、甘い評価を行う。」

千史。
「評価は対象者の実態に基づいて行われるべきですが、感情論が介入した時点で。」
「評価の客観的妥当性が失われます。」

芽未。
「偏見や嫌悪感、負の感情が、他のすべての面まで過小評価、あるいは無視につながる。」
「ハロー効果の逆の現象が起きています。」

小羽。
「類似した状況であるにも関わらず、気に入らない側には評価しない、放置。」
「他方には評価するというルールを使い分けているため、典型的な二重規範です。」

妃衣奈。
「そのような行動は、単に相手を下げたいという意図よりも。」
「主観的な満足感を優先し。」
「公正性という規範を無視した結果として現れることが多いのです。」

千史。
「公正な基準、公平、客観、品質よりも、個人の感情、気に入らない、が上位に置かれている。」

小羽。
「自分の気に入らない側面だけを強調、または無視しようとする心理が働いています。」

妃衣奈。
「結論として、そのロジックは、自分に都合の良いようにルールを使い分けるダブルスタンダードであり。」
「評価の公正性を損なう構造となっています。 」

小羽。
「なんだその程度ですか。」

芽未。
「同じ基準を、対象によって使い分けている。」

千史。
「評価基準の不一致、矛盾!」

小羽。
「本来、公正な評価をルールとしているならば、全対象にその基準を適用すべきです。」

妃衣奈。
「自分が気に入ったものだけが正義である、という循環論法。」

芽未。
「つまりは評価が主観的であると認めた訳です。」

千史。
「自国の文学は感情論で評価が決まります。」

小羽。
「しかも二重基準が当たり前という醜悪さ。」

千史。
「幼稚な評論家ばかり、と思って期待していません。」

妃衣奈。
「ダブルスタンダードが評価することだ、と言いたいならどうぞ。」

小羽。
「なにその幼稚な思考。」

千史。
「負け惜しみでもやっているのでは。」

芽未。
「日本の文壇は依怙贔屓で成り立っているのでは。」

小羽。
「何かの手品でも食らっているのでしょうね。」

妃衣奈。
「手品ですか、だいぶ普遍的に使われていますが。」

千史。
「自分が公明正大になるのが嫌なので、他人に押し付けて。」
「自分にそのルールが適用されないように逃げ回っている。」

小羽。
「とりあいず、世間の文学作品は、その人の力で出世したのではなく。」
「生まれた内容に、決定論のように。」
「何々賞を取ると決められていて。」
「力で賞状を取っているように見えますが。」

妃衣奈。
「なるほど、力で賞状を獲得ですか。」
「運命論が正しいのなら。」
「彼らは力で決められた通りに賞を取っているだけに見えますが。」

芽未。
「市民から反感を買っているのは。」
「決められた通りに暴力で賞状を取るので。」
「内容と評価の乖離を見抜かれているからです。」

妃衣奈。
「あははは、市民を甘く見たね。」

芽未。
「市民が馬鹿である前提で、評価されてもね。」

小羽。
「人を馬鹿にしている文壇の有様ですか。」

千史。
「最近の小説の質が悪いのは。」
「ダブルスタンダードが常習化しているからですね。」

妃衣奈。
「公正と謳っておいて、本当は主観的に決めていましたか。」

芽未。
「他人から指摘されても、権利を主張してはならない。」

小羽。
「ダブルスタンダードを指摘されたら。」
「その人達が反論するのは矛盾している。」

芽未。
「つまり、この問題提起に反論するのは矛盾になります。」

小羽。
「私はダブルスタンダード。」
「二重基準ばかり遭遇する。」

千史。
「自分は公正ですよアピールして。」
「その都度、ルールを変更しているので。」
「文学の評価には一切の一貫性がありません。」

小羽。
「それで気持ちの悪い作品ばかり出現して。」
「市民の怒りを買うんですね。」

妃衣奈。
「思っているより社会から敵対されていることに感づいていない。」

芽未。
「民衆が馬鹿である前提で賞状を与えていますからね。」

小羽。
「作者より有能な人なら、いくらでもいるでしょ。」

千史。
「小説を書く以外のすべてを上回る市民はけっこういます。」

芽未。
「最近、作品の質が悪いと、市民が愚痴を言っている。」

小羽。
「日本国民の方が有能な審査員になっているんでしょ。」

妃衣奈。
「文壇や評論家よりも上回る国民の評価。」

小羽。
「とりあいず、現代の文学が、ダブルスタンダード、二重基準になって。」
「まかり通っていることは分かりました。」

千史。
「それで幼稚な作品を素通りさせているんですね。」

芽未。
「いや、読めば馬鹿な作品だって分かるものでしょ。」

妃衣奈。
「少し読めば、馬鹿であることくらいは分かることばかりです。」

小羽。
「まずライトノベルで不正が横行したこと。」
「文学賞で芸人が人気を使って受賞したことで。」
「品質の悪さ、醜悪さが決定的になった。」

芽未。
「改善するまで、退屈な作品が横行するでしょうね。」

千史。
「売れているようには見えませんでしたが。」

小羽。
「市民がつまらないと正直に言っているので。」
「そんなものを持ち上げている当事者がいるだけ。」

妃衣奈。
「もはや誰も実力で勝負しない。」
「迎合で勝負する。」

小羽。
「まずはダブルスタンダードから説明しないとね。」

千史。
「理解するとは思えませんが。」

芽未。
「理解しても、理解しなくても、矛盾したままです。」

ショッピングモールにて。

撮影をやっている。

飼い主と土佐犬。

土佐犬は闘犬の代表です。

最強の犬種。

前々から計画していた。

通り魔が刃物を取り出して暴れようとしましたが。

側面に土佐犬がいて。

通り魔は土佐犬を見て青ざめて。

刃物を捨てて逃げました。

それがライブ中継で映ってしまったので。

騒ぎになっています。

トレーナー。
「なんかいたか?」

司会。
「放送事故!」

芸人。
「やはり人間が挑んでも、土佐犬には勝てませんね。」

土佐犬。
「・・・・?」

出演者。
「あのまま突っ込んできたら、あいつは返り討ちですね。」

トレーナー。
「土佐犬に攻撃?」
「見るからに無理があるでしょ!」

刃物は警官によって回収されました。

ちなみに大型犬の突進を平気で耐えられる人はほぼいません。

土佐犬はライオンより少し上回る戦闘能力を持っています。

熊に匹敵するため。

攻撃を仕掛けて無事で済む犬ではありません。

土佐犬は飼育が困難で。

闘犬の当事者しか飼えないと言われています。

通り魔、自動車から予備の刃物を取り出して。

路上の人を襲撃しましたが。

その人が鎧を着ていたので。

刃物が通用せず。

通り魔は再び逃亡しました。

刃物を持っているため。

危険だと見なされたとある市民によって。

通り魔はラミングアタックされて、倒されました。

犯人。
「自分のやっていることはルール違反ではないが。」
「お前らのやっていることはルール違反だ。」

市民。
「結構なことじゃないか。」
「ダブルスタンダード野郎。」

老人。
「普通の基準を設定しておいて。」
「自分にその基準が適用されたくないからと。」
「他人を非難する奴と同じだな。」

婦女。
「それって矛盾していますよね。」

老人。
「そこまで論理的に考えられる奴ばかりじゃないってことだな。」

市民。
「とある奴が他人を非難する場合。」
「そのとある奴が第三者から非難されると。」
「そいつが何らかの権利の主張や正当化を試みるのは矛盾している。」

婦人。
「普通の基準が、とある人からは異常としか見えなかったり。」
「愚かでしかないことも多々ありますね。」

詩人。
「普通、規範、基準、文化や時代によって左右されるのなら。」
「最初から真理ではない。」
「すべてにおいて当てはまらないことを繰り返しているだけ。」

学者。
「すべてにおいて当てはまらないのに。」
「何でも当てはまると主張するのは愚かですな。」

紳士。
「万能な基準があると思うのはもっと愚かだ。」

犯人。
「俺がお前らをどうしようが勝手だが。」
「お前らが俺を不当に扱ってはならない。」

市民。
「いい心がけじゃないか、二重基準野郎。」
「救急隊と警官が来るまで、くたばっていろ。」

救急隊、到着。

警察病院に輸送されました。

ロジックが破綻しているが。

無自覚な人がけっこういます。

正当化は、最初から正しくないから行うものであって。

合理化は、最初から不合理な場合に行われるもので。

ロジック(論理)が破綻すると。

目に見えて行動などで、矛盾が目立つようになります。

なので、論理学は、まともな知性には必須ですね。

さて、連絡があって。

テンペスト戦闘機が配備された上に。

第四世代ステルス戦闘機が。

現在、演習で来ているので。

警備が足りず。

そして。

対潜哨戒機が。

茨城県沖で何かを発見したので。

航空自衛隊、百里基地に、数日間、滞在しました。

百里基地は首都圏防衛の基地です。

索敵担当で、交代で任務を受注しまして。

無人機、センサーやサーマルスコープで周囲を確認していました。

陸上無人機も周囲に展開していましたが。

飛んで来たのは潜水艦が発射した巡行ミサイル。

しかしミサイルはジャミングされて。

海岸に墜落しまして。

続いて、不審な車両が侵入しまして。

どうやら、ステルス戦闘機の破片を入手しようと。

突っ込んできているようです。

小羽。
「相手の位置を報告してしまいましょう。」

妃衣奈。
「現代戦は、位置が露呈すると、相手は脆いものです。」

玻璃。
「実は相手もこちらの位置や配置は分かっていません。」
「なので、位置が鮮明に分かると。」
「どんな攻撃も成功します。」

霧姫。
「私達は索敵が担当です。」
「索敵以外の行動はやめましょう。」

歩羽。
「魔法で鍛えられた刀剣を持ってきた。」

玻璃。
「周囲を消し飛ばす気ですか。」

霧姫。
「抜いたが最後、目の前のものが真っ二つですね。」

歩羽。
「魔法攻撃でも良さそう。」

玻璃。
「魔法は燃費が悪いから、やめましょう。」

霧姫。
「魔法を使うと、すぐ消耗して、何も出来なくなります。」
「こちらの箱に隠れていましょう。」

大きな箱の裏に。

隠れていまして。

姉妹のチームは。

格納庫の中で作業をしていました。

銃撃戦が開始されましたが。

味方が優勢です。

敵兵、数人が、隙を突いて格納庫に侵入。

歩羽。
「銃撃戦は先に見つけて撃った人の勝ちです。」

霧姫。
「あの数人は敵兵ですね。」

玻璃。
「相手も傭兵部隊です。」

数人が、ステルス戦闘機の破片。

つまり部品を探そうと。

物色している所に。

歩羽が突撃。

傭兵も刀剣を持っていて。

激しい戦闘になりました。

歩羽。
「動きが速いけれど、速いだけですね。」
「動きが簡単に読めますよ。」

霧姫。
「相手も魔法使いですね。」

玻璃。
「私に掴まれたら、終わりですよ。」

傭兵。
「しまった!噂の三人娘だ!」

歩羽。
「魔法の刀剣、食らえ。」

傭兵。
「うわあ!避けなかったら!」
「後ろにあったコンテナと同じになっていた!」

霧姫。
「お前は強くない。」

傭兵。
「俺以外はみんなやられたのか!」

玻璃。
「みんな秒殺ですよ。」

格納庫内の戦闘。

圧勝。

数人を負傷させ、捕虜にしました。

姉妹のチーム。

相手の位置を露呈させています。

小羽。
「位置が分かれば、戦況の支配者です。」

妃衣奈。
「位置が分かれば、後はどうにでもなるのです。」

傭兵。
「お前か!俺達のすべてを暴露させている連中は!」

小羽。
「あれ、まともな武器もないようです。」

妃衣奈。
「スモーク・グレネード。」

傭兵。
「隠れるのか?逃げるのか?」

小羽。
「挟み撃ち。」

妃衣奈。
「悪いね、数的有利なもので、損害なしで勝たせてもらう。」

傭兵。
「こいつら、煙幕の中でも見えるのか?ぐわっ!」

小羽。
「ひとりが片方を抑えて、ひとりが殴打する。」

傭兵。
「プロレスじゃないんだぞ!」

妃衣奈。
「はいはい理屈はいいから、天国に行きましょうね。」

傭兵。
「途中で味方を失わなければ、俺は撃破されなかった。」
「俺を失っても、任務の成否には関係しない。」

小羽。
「中の上って所かな、捕虜にした敵兵。」

妃衣奈。
「あんまり練度は高いように見えませんが。」

傭兵。
「女性兵士と見て、一瞬、油断してしまった。」

小羽。
「その油断を先に見つけのは私達です。」

妃衣奈。
「中距離での攻防よりも。」
「接近戦の方が危険は大きいけれどね。」

傭兵。
「俺は捕まった今、どうしようが、お前らの勝手だ。」

小羽。
「危険は危険なしに除去できない。」

妃衣奈。
「臆病者に運が味方した試しはない。」

傭兵。
「君達、さてはそこら辺の兵士と違うね?」

捕虜にした敵兵を。

引き渡しました。

少数精鋭の敵は、各個撃破。

兵士。
「衛生兵!来てくれ!」
「負傷兵がいるらしいんだ!」

衛生兵。
「ああこいつですか、困ったなあ。」

兵士。
「早く処置してくれ。」

衛生兵。
「いや、そいつ虚言壁があるから。」
「本当に負傷しているんだろうか。」

兵隊。
「敵の死因は出血死が多いらしいぞ。」

軍人。
「当たり前だろ、敵はもう死んでしまったんだから。」

一兵卒。
「負傷したが、衛生兵はいるか?」

衛生兵。
「なんか負傷兵が多いような。」

負傷者。
「おお、ようやく来てくれたか。」
「手当してくれ。」

衛生兵。
「もうおしまいです。」

負傷者。
「もう終わったのか?」

衛生兵。
「いいえ、もうおしまいです。」

負傷者。
「あれ、なんか走馬灯が見えるぞ。」

歩哨。
「戦果を挙げることが出来て、自慢話になると思う。」

仲間。
「良かったじゃないか。」
「仕留めたのは敵の指揮官だぞ。」

歩哨。
「もちろん、敵が死んでくれたので。」
「この任務に参加できて良かったと思っています。」

従業員。
「俺の上司が定年退職する際には、この仕事は良かったと思うよ。」

公務員。
「いや、あそこで君の上司、負傷しているみたいだが。」

戦闘が終了しています。

逃げていく敵もいますね。

相手も民間軍事会社の覆面部隊で。

パワーインフレーションの代表的兵器が欲しくて。

忍び込んだらしい。

ちなみに先進技術実証機が保管されていて。

盗もうとしていた。

もちろん、いつものことですが。

けしかけた国家は関与を否定しました。

索敵が担当で、配置されたのに。

相手が他国の魔法使いによる、特殊部隊だったので。

敵兵を撃破することになってしまった。

チームメンバーでした。

いざという時に戦える、というのはけっこう便利です。

社会契約論では。

契約している政府に戦闘を丸投げしているので。

多くの人は戦う必要がないのですが。

そのせいで敵対者やアンチの戦闘力が低いので。

戦士の競争率が低いのも、民間における戦いの特徴です。

とある人が強いと名乗っても。

そいつより強い奴なら、いくらでもいるので。

井の中の蛙大海を知らず。

エピクロスの格言に。

生きているうちは死はこない。

死がきたときは、生きていない。


21


横須賀にいます。

海軍司令部がありまして。

民間の漁船を改造した。

中型船に乗って停泊しています。

少し前にあった。

二度もあった海軍中将暗殺未遂で。

基地の奥深いに侵入されてしまったので。

魔法使いについて熟知している姉妹が駆り出されて。

仲間も既に現地入りしています。

敵が魔法使いなので。

何をしてくるのか、分からない。

中型船。

宿泊も、娯楽も出来る万能型。

今は、索敵だけです。

小羽。
「性善説の人の心は綺麗でしょう。」

玻璃。
「その通り、しょっちゅう心変わりしているから。」
「綺麗だと思います。」

妃衣奈。
「性善説の人の状況は良好ですか?」

玻璃。
「少しいいですね。」

妃衣奈。
「昨日よりも?」

玻璃。
「いいえ、明日よりも。」

千史。
「人生で性善説の人は何回も人格と性格を変えるそうです。」

小羽。
「それは難儀なことですね。」

千史。
「いいえ、自分から変えたことは一度もないんです。」

妃衣奈。
「いくら性善説でも勝ち負けになると、どうなりますか。」

玻璃。
「負けるでしょうね。」

妃衣奈。
「暴力で?」

玻璃。
「あっさり、誘惑に負けますね。」

小羽。
「性善説は、前提を間違えているので。」
「人間を疑いませんね。」
「というか、人間について無知ですね。」

妃衣奈。
「人間を知らないから、性善説なんて立場を取るのです。」

玻璃。
「古き悪き日本の世代は。」
「自分の無策による自業自得に。」
「苦労とか、忍耐とか、経験とか。」
「題名をつけるのを、だいぶ頑張っています。」

小羽。
「行き当たりばったりで無計画のくせに。」
「その結果を経験とか、美化していますよね。」

妃衣奈。
「経験だけでやっていけるほど、社会は単純ではない。」

玻璃。
「彼らは後になって、無策の報いを受ける。」
「我々は、前に予防できる。」

小羽。
「性善説の悪い所。」
「というか。」
「プロテスタントは善悪をネガティブに捉えて。」
「善悪そのものが有害であると説いていますが。」
「日本人はどうやって善悪を知ったのでしょうか。」

玻璃。
「さあ?」
「プロテスタントが善悪を否定していることも知らないのでは?」

妃衣奈。
「私は善悪を疑っています。」

千史。
「疑っている自分は本物ですね。」

小羽。
「性善説は他にも、人間についての前提を間違えたり。」
「言っていることは善良でも。」
「やっていることは邪悪、なんてことが多々あります。」

千史。
「性善説は口先だけですよ。」

妃衣奈。
「言行相反が性善説の普通です。」

千史。
「言動は善良で、行動は邪悪。」

玻璃。
「しかしまあ、性善説は怠惰の責任を取りませんね。」

小羽。
「怠けているせいで、対策を怠る。」

妃衣奈。
「最も邪悪なのは、観光名所で。」
「笑顔で殺人未遂をする性善説野郎ですね。」

千史。
「京都の観光名所でよくありますね。」
「有名な事件ですが。」
「あれによって数十人が突き落とされています。」

小羽。
「脅かして楽しませるつもりで。」
「やっていることは殺人です。」
「それが性善説のひとつの側面。」

玻璃。
「自分は善良です、という態度をしておきながら。」
「実際の所は、無為無策、怠惰、殺人。」
「見殺し、暴言、貶め、失敗など。」

小羽。
「ならば顔に善人であるとフェイスペイントして。」
「普段、性善説がやっている悪事との矛盾を可視化したらどうかな。」

妃衣奈。
「性善説は知らずに陥る自国民の欠点です。」
「可視化したほうがわかりやすい。」

千史。
「性善説は他にも、人間が完璧であると思い込んだり。」
「あっさり善悪二元論になりますね。」

玻璃。
「現実に対する対応能力を皆無にさせますしね。」

小羽。
「性善説は欠点です、思想ではない。」

玻璃。
「役に立たない考え方の代表ですね。」

千史。
「性善説は現実的な対処を何も提供しません。」

妃衣奈。
「性善説は非現実的であるばかりか。」
「性善説は人間観を明らかに間違えている。」

小羽。
「自分は善人であるという誤った前提から。」
「すべてを結論付ける変な思想。」

玻璃。
「その善人って誰が決めるんでしょうか。」

小羽。
「自称するんじゃない?」

玻璃。
「ならば善人なんて主観的な評価です。」

妃衣奈。
「世界の標準は性悪説ですからね。」

玻璃。
「性善説は結果をまったく得られない。」
「考え方だけを提供します。」

千史。
「性善説は自分の力をまったく使いません。」

小羽。
「というか、たまたま自国民の半数が性善説だからという理由で。」
「性善説は生き残っているだけに過ぎません。」

妃衣奈。
「性善説は必ず実際のものと矛盾しますが。」
「自国民は無意識に性善説なので、至る所で問題になります。」

千史。
「性善説は通用しない。」

玻璃。
「そんなに笑顔で一生を終えたいのなら。」
「ワライタケという伝説のキノコを食べまくって。」
「笑顔で死んでいけばいいのです。」

小羽。
「性善説は善悪について混乱した奴の言い分です。」

玻璃。
「性善説とは善悪二元論の言い換えたものに過ぎません。」

千史。
「使えない考え方ですね。」

小羽。
「個人として使えないので、性善説を否定する。」

妃衣奈。
「性善説を信じたい人が、性善説を広めているのです。」

玻璃。
「まあ善人であると名乗れば、何人かは騙せると思いますが。」

妃衣奈。
「性善説に惑わされた。」

小羽。
「性善説を説いて、私を欺くつもりですね。」

玻璃。
「性善説っていつも実害が出ますね。」

千史。
「なぜ性善説なんてものが信じられているのか?」

玻璃。
「性善説を引き合いに出すと、都合のいい人がいるからでしょ。」

小羽。
「性善説は誰かの悪意を誤魔化すために用意された。」

千史。
「性善説は無自覚に他人を巻き込む、そして巻き込まれる。」

玻璃。
「なんですか、その善って?」

小羽。
「なんでしょうね?」

玻璃。
「その善良って誰が決めるの?自己申告なの?」

妃衣奈。
「そもそも名乗っても、善人という評判はつかないね。」

玻璃。
「つまり、誰かが評価して、始めて善良かどうか、決まるのね。」

小羽。
「評価される前は誰も善良ではない訳ですね。」

玻璃。
「そもそも善良って何?」

小羽。
「善良の定義も解釈も、生まれや育ち、文化や時代によって。」
「まるで違うものになると思いますが。」

妃衣奈。
「結局、善良もケースバイケース。」
「整理すると、都合のいいものが善良。」
「都合の悪いものが悪質ってことになるかな。」

玻璃。
「やっぱり性善説は都合で人を判断するでしょ。」

千史。
「性善説の支持者にとって、自分が何が善良で何が悪質か。」
「決めることができるという訳ですね。」

小羽。
「性善説は自分勝手だなあ。」
「善良の定義を独占するなんて。」

妃衣奈。
「自分を有利にして、それを他人に強要するために。」
「性善説を利用している。」

玻璃。
「孟子を読みましたが、あいつらは孟子を利用しているのではないか?」

小羽。
「利用していますね。」

妃衣奈。
「性善説ほど利用された考え方はないですね。」

玻璃。
「結局は性善説は利己的な思想で。」
「そうなって欲しいから提案されたものに過ぎません。」

千史。
「こうであるべきという思想を他人に強要するために作り出された。」

玻璃。
「虎の威を借りる狐。」

小羽。
「天というものを自分勝手に定義して。」
「天は性善説の味方だから、従え、みたいな考え方。」

千史。
「天まで利用するのですね。」

妃衣奈。
「性善説は天がこうだと思うから、相手を従わせてもいい、と平気で言っている。」

千史。
「諸侯が孟子を無視した理由がそれですね。」

小羽。
「自分が思う考え方を地上で実現したいからと言って。」
「広めるのはどうかと。」

玻璃。
「昔の性善説も、現代の性善説も、利己的です。」

雑談していると。

知らない間に。

見慣れない人が、基地内にいまして。

無線連絡したら。

普通に敵でした。

魔法使いの一部は気配を察知できない。

センサーで検出できないこともあります。

玻璃が魔法使いの背後から接近して。

投石したら。

投げた岩石がホーミングして相手に当たり。

敵は気絶しました。

まずはひとり。

小羽。
「技の種類は分かりますが。」
「細かい乱雑なものを多用するので。」
「難敵ですね。」

妃衣奈。
「たくさん覚える割には使えるものがその都度、違います。」

千史。
「ああ、徘徊しているカメラつき浮遊掃除ロボットが破壊されている。」

玻璃。
「まだ、複数人いるんですよ。」
「私が撃破されたら、苦戦しますよ。」

小羽。
「相手は通常攻撃が通用しませんからね。」

妃衣奈。
「また見つけた。」
「お姉さんに教わっていて良かった。」

千史。
「え?こっちに突っ込んできますが?」

小羽。
「それは索敵を潰せば有利になると認めたからですよ。」

玻璃。
「相手は一人です、囲みましょう。」

港に降りた瞬間。

エネルギー弾のようなものを受けましたが。

玻璃は無傷。

強力なプロテクト・シェルによって。

相手の魔法使いの攻撃を無効化。

背後から敵が出現して。

刀剣で攻撃して来ましたが。

刀剣を弾いて、敵は刀剣を跳ね飛ばされて、落としました。

プラズマ波みたいなものを食らいましたが。

玻璃は強固なプロテクト・シェルによって無傷。

二人に囲まれていたので。

既に接近していた。

小羽ちゃんが近接攻撃に出ましたが。

敵の動きが素早い上に。

火球を撃ってきたり。

放電して攻撃を阻むので。

戦闘が長引きましたが。

妃衣奈ちゃんが加わって。

防戦一方になる敵と交戦。

持っていた盾が破損した頃。

玻璃の防御をいつまでも突破できない敵の魔力が枯渇したので。

ようやく木材による攻撃が当たりまして。

ひとりを倒しました。

不利と見てもう一人は逃げようとしますが。

もう体力が残っていないので。

容易に追いついて、小羽ちゃんが。

船のオールで殴って倒しました。

小羽。
「だいぶ軽装で来ていますね。」

妃衣奈。
「銃器を持っていたら、危なかった。」

千史。
「よくあれだけやって無傷ですね。」

玻璃。
「魔法攻撃なら、けっこうな時間、無傷で居られます。」
「無敵の防御力があるので。」
「勝率が高いのです。」

小羽。
「まったくダメージを与えられない敵が怯みましたね。」

玻璃。
「そうなんですよ、攻撃が効かないと。」
「誰しもが、困惑するんです。」
「そこを突いています。」

妃衣奈。
「一対一だと、かなり無理がある相手でした。」
「単体最強なんですね、魔法使い。」

それで、無線連絡して。

本格的な戦闘が発生。

気づいたら側面にいた、なんてこともあったらしい。

小銃で対抗可能でした。

撃ち続ければ、そのうち勝てるからです。

魔法使いは特殊な攻撃、行動、任務が得意ですが。

主力には出来ません。

銃声だらけ。

上司。
「君、今日で退社するというのに。」
「最終日にこの有様だね。」

社員。
「下手したら殺されるかもしれませんね。」

上司。
「社葬は手配していなくて、すまないね。」

ジャーナリスト。
「作品の価値は値段をつけないとダメだと思います。」

スタッフ。
「どうせ売り出しても定価千円くらいでしょう。」

ジャーナリスト。
「天才が書いた作品、一万円と書いておけば。」
「作品の価値が丸わかりです。」

スタッフ。
「そうですよね!それはそうですよね!」

夫人。
「まあ、明後日は結婚式なのに、目の前で殺し合いですか。」

婚約者。
「あなたと偶然知り合ったので、誰かを恨むつもりはありません。」

夫人。
「私もよ、結婚式を終えても、誰も恨まないわ。」

胎児。
「俺はお前らを恨むぞ!」

夫人。
「あなた、何か言いましたか?」

婚約者。
「言ってないぞ、どうした?」

夫人。
「おかしいわね、誰かいたのかしら。」

婚約者。
「仕方がないよ。」
「忘れ物を取りに来たら、巻き込まれたんだから。」

婦女。
「彼氏が巻き込まれたらしいのよ。」

婦人。
「それは災難でしたね。」

婦女。
「こんなこともあろうかと、彼氏の予備も作っておきました。」

婦人。
「それなら、どうなっても問題は、ありますね。」

敵の侵入が分かり。

基地内で戦闘になりましたが。

全員、味方が撃破しまして。

仲間が基地内にいるので。

終始優勢でした。

敵の侵入方法が、ドローンの持ち手にぶら下がって。

着陸していたので。

ジャミング装置を配備することで、とりあいずは終息しました。

潜水して侵入した敵もいたそうで。

気配を検知できないと言っても。

番犬は気配を唯一、察知できるので。

番犬が配備されまして。

今回の依頼は侵入方法の特定にあったので。

達成となり、帰還しました。

思えば、高額な報酬が裏で発生しています。

しばらく休暇。

後、出勤。

歩羽。
「知り合いが結婚して。」
「すべてを失ったことに始めて気づいたらしいのです。」

霧姫。
「結婚ですか、ネガティブであると言われていますね。」

芽未。
「結婚は人生の墓場、という格言もありますね。」

歩羽。
「人口のために個人の幸福を犠牲にするつもりはない。」

霧姫。
「どんな女性も結婚する前は処女です。」

歩羽。
「男性ですら、結婚してしばらくすると苦しみ出す。」

霧姫。
「私は女の子とするつもりよ。」

芽未。
「結婚ほどジョークの標的になったものはこの世にない。」

小羽。
「ああ、久しぶりに死ぬかと思いましたよ。」

霧姫。
「あら、死から逆算して考えるのはいいことよ。」

小羽。
「それでは再び危険になる前に。」
「とある女の子と、遊んでおきます。」

霧姫。
「ちょうど、一緒にお昼寝する人を募集していまして。」

小羽。
「えっちなことでも考えているんですか?」

霧姫。
「いいえ、一緒に寝てくれる女性が一人もいないので。」

小羽。
「お姉さん、消去法で相手を募集するのはやめてください。」

芽未。
「結婚は割に合わないかな。」

歩羽。
「あんなもの趣味でしょ。」

芽未。
「私は結婚とは無関係である。」

歩羽。
「私も結婚との関与を否定する。」

玻璃。
「結婚ですか、私は離反する。」

妃衣奈。
「少しは反抗すべきです。」

千史。
「私も結婚に反抗する、しかし相手が女の子なら別件です。」

兼業は成り立っていますが。

増援として参加するだけです。

しかし索敵担当ですね。

索敵が良好なので。

けっこう狙われてしまいます。

そのせいで。

敵の撃破が発生します。

一度、襲撃を乗り切れば。

味方の歩兵が倒してくれるので。

半分を過ぎれば楽ですね。

最近は国家だけではなく。

過激派環境保護団体などが傭兵を雇って。

工作もしています。

つまり、小規模な戦闘なら、散発的にあるんですね。

先月、核融合発電所が稼働しまして。

その技術者の取り合いや。

プラズマジェットエンジンのプロトタイプの奪い合いなど。

自然科学のテクノロジーの奪い合いもあります。

今回のは、示威行為でした。

示威行為なので、一撃入れるつもりだったらしい。

示威行為が紛争の典型になりつつ。

すべての国家が国内の紛争に。

魔法使いを投入していたのが。

少しずつ覆面部隊として出てくるようになり。

希少価値の高い兵士ながら。

その汎用性は高く評価されています。

ヘラクレイトスの格言。

戦いは、あらゆるものの父であり、王である。


22


講義中。

ハイコンテクスト文化について。

生徒に伝えます。

小羽。
「皆さん、今回はハイコンテクスト文化について教えます。」

生徒。
「日本、東洋の悪しき文化ですよね。」

学生。
「今では時代遅れですが。」

婦女。
「流行はローコンテクスト文化ですよ。」

若者。
「流行には敏感でね。」

小羽。
「さて、ハイコンテクスト文化ですが。」
「早速、本題に入りますね。」
「それで。」

しばらく沈黙。

みんな黙っています。

一分間、沈黙。

黒板には。

ハイコンテクスト文化とは何か。

と書かれていて。

そのプラカードだけが掲げられている。

小羽。
「さあ、すべて私の言い分は伝わったでしょう。」
「すべて伝わっているはずなので。」
「意見をどうぞ。」

生徒。
「何も言っていないから、言い分が分からない。」

学生。
「伝わっている?僕が心理学の専門家だと思っているのか?」

婦人。
「何も言わないから、言い分なんて存在しないと思いますが。」

小羽。
「そうです、沈黙しておいて、察しろと強要するのが。」
「ハイコンテクスト文化です。」
「どうでしょう。」
「察しろ、という考えには限界があるでしょう。」
「そんなものを教えられて育ったのです。」

若者。
「あははは、察しろですか。」
「不可能なことを義務化するんですな。」

研修生。
「なんて馬鹿な文化でしょう、何も言わずに察しろだなんて。」
「自分勝手な解釈をされて終わりです。」

実習生。
「何も言っていないのに、架空の言い分が存在するんですか。」
「察しろとか、断る、そんな甘いことはしない。」

教習生。
「言葉で説明できないから、察しろとか言っているだけ。」

門下生。
「コミュニケーションの失敗を責任転嫁されて終わりですね。」

小羽。
「そうですよ。」
「黙れと言っておいて。」
「察してくれることを期待するという。」
「不可能なことを要求するんです。」

学生。
「あはははは、僕は乗り換えましたよ。」

生徒。
「どう見ても成立していないコミュニケーションですな。」

若者。
「推論で他人の考えを推し量るなんて自分勝手だ。」

婦女。
「本当に察することが出来たら。」
「その人の努力や苦悩まで察することが出来るので。」
「心を痛めると思いますが。」

小羽。
「ハイコンテクスト文化は欠点だらけですので。」
「成立していない、通用しないものは捨てましょう。」
「ローコンテクスト文化が推奨されます。」

講義、終了。

銀行に向かいます。

給料を引き出しに行くんですね。

ついでに、自宅にある。

大手通信販売用の大型木箱。

置き配用の大型の木箱で。

セキュリティ機能がありますが。

満タンになっているので。

自宅に収納。

近くにある空手道場。

今日も稽古中ですが。

何者かが侵入したようです。

道場破りして。

敗北した。

喧嘩ばかりする不良。

近くの空手道場にまた乱入。

相手にされていません。

不良。
「僕が敗北するなんて許さないぞ。」

空手家。
「お前の許可が居るのかよ。」

不良。
「何度でもリベンジしてやる。」

格闘家。
「お前、前科あったよね?」

不良。
「何度もリベンジすれば一度は勝てる!」

師範。
「負け惜しみのやり過ぎだ。」

不良。
「一度でも勝てば、負け惜しみじゃないんだ!」

空手家。
「悔しいのか?」

不良。
「敗北したままなんてプライドが許さない!」

格闘家。
「お前、何度負ければ気が済むんだ?」

不良。
「僕は二十回も敗北した。」
「次こそ勝つんだ。」

師範。
「負け惜しみをいい加減にやめろ。」

不良。
「僕が負けるなんて許さないぞ。」

有段者。
「真剣勝負に負けておいて、馬鹿なことを言うんじゃない。」

不良。
「僕は勝つんだ、どんな手段でも使うぞ。」

有段者。
「無制限にリベンジなんて、ある訳ないだろう。」

不良。
「悔しい、僕が敗北者なんて認めないぞ。」

空手家。
「負けを認めろ、雑魚。」

無制限に敗北を認めないので。

不良は道場からつまみ出されました。

史記などには明らかですが。

昔は敗北すると殺されましたが。

現代は敗北しても殺されないので。

敗北を認めないことで。

無制限に再挑戦する、なんて馬鹿もいます。

そこまで悔しかったらしい。

そういう奴は、敗北が何かの事故だと信じている。

空手道場、稽古再開。

路上で喧嘩が発生。

鬼神。
「こいつを無理に負けさせたら、どうなる?」

青年。
「僕はボクシングの経験者なんですよ。」

狼藉者。
「そんなことは関係ない、倒してやる。」

青年。
「手加減はしませんよ。」

狼藉者。
「怒っている奴が正しいんだ!」

鬼神。
「ほれ、ボクサー負けろ、負けろ。」

青年。
「あれ?力が出ないな?」

狼藉者。
「効かないな、お前の殴打は!」

青年。
「なんでインファイトで負けるんだ!」

狼藉者。
「このまま叩き伏せてやる。」

鬼神。
「ほれほれ、片方がパワーアップして。」
「片方がパワーダウンだぞ。」

青年。
「負けそうになったが、ストレートが入った。」

狼藉者。
「なんでだよ!」
「惜しい、最後の一撃を受けなければ!」

鬼神。
「この野郎、もう一回だ!」

狼藉者。
「ああ痛い、内臓が破裂する!」

青年。
「あれだけ打撃を浴びればそうなるだろ!」

ボクサー逃げ出した。

狼藉者、ダウンした。

審判。
「はい、ワンツースリーと、はいテン!」

鬼神。
「おい、何をやっている手駒、戦え。」

狼藉者。
「お前の手駒にされた人間は迷惑しているんだ!」

審判。
「はい、ボクサーの勝利!」

審判、ボクサーに判定勝ちを宣告。

倒れている狼藉者だけが残った。

銀行の前で何をやっているんのでしょうか。

給料を引き出しに。

銀行に入ると。

寄付の窓口。

律義者。
「善人の称号を買いたいのですが。」

銀行員。
「お金持ちですね!」

律義者。
「いくらで善人の称号は買えるのかね?」

銀行員。
「でしたら、ここの寄付なんて、どうでしょうか。」

律義者。
「やったー!今日から善人だ!」

主婦。
「豪華なアパートが建つらしいの。」

夫人。
「それじゃあ、そこに住みなさいよ。」

既婚者。
「割高になりますよ。」

市民。
「あれは裏で優先順位が決まっているんです。」
「関係者、優遇らしいですよ。」

主婦。
「酷い、誰がそんなことを決めたの?」

市民。
「あそこら辺の公務員で勝手に決めてしまったんだ。」
「それ以外の人は説明すらないんだから。」
「文句も言えない。」

夫人。
「酷い、せっかく綺麗な家に住めそうだったのに。」

既婚者。
「あなたの家はもう古いので、今度産まれる子供が不運ですね。」

主婦。
「うん、何とか、もっといい家に住んでみるね。」

胎児。
「自分たちだけで勝手に決めるな!」

夫人。
「あら?あなた、今怒鳴った?」

主婦。
「いいえ、空耳かしら。」

既婚者。
「電話のせいかしら。」

市民。
「遠くから、誰かが隠れて批判したのでは?」

老人。
「年功序列は、現代の誤訳で。」
「元々の意味は、徳性を積んで、自らを鍛えたから。」
「尊重されるのか。」

学者。
「はい、そうです、儒教の年功序列は。」
「年齢相応に訓練で鍛えたので、尊重される訳で。」
「現代人は勝手に誤解して。」
「年齢が偉いという馬鹿なことを言っています。」

老人。
「なんかおかしいと思った、年齢なんて偶然で。」
「何の根拠もないからね。」

学者。
「はい、なので、あなたが私から借りたお金は。」
「今日、返してください。」

婦女。
「ストーカーがいるようです。」

学者。
「ならば、その人に、二十万円、貸してみてください。」

婦女。
「そこの男、二十万円貸しますね。」

犯人。
「二度とお前の所に来てたまるか!」

謎の会話を無視して。

預金を下ろして退場。

車でドライブしていましたが。

不審者が。

湖の端っこで。

おかしなことをしていました。

変態。
「頭おかしいは免罪符なんだぞ!」

マムシ。
「キシャー!」

変態。
「精神が錯乱すれば、どんなことも許される。」
「禁忌だって、できる。」

マムシ。
「ギャー!」

変態。
「お前に何をしたって、人間のルールは通用しないんだ!」

マムシ。
「フシャー!」

変態。
「ああ!噛まれた!」
「俺は物理法則を無視できるんだぞ!」

マムシ。
「シャー!」

変態。
「この野郎、言うこと聞け!」

マムシ。
「クシャー!クシャー!」

変態。
「ああ毒が、これは毒だ。」

農民。
「ああ君はマムシに?まれたね。」

変態。
「信じられない、分からないから処罰されないのに。」

農民。
「分からないなら、分からないなりに悪いことがあるだろ!」
「解毒するぞ!」

変態。
「でも僕には効果ないよ。」

農民。
「あるよ、分からないから毒で死ぬんだよ、お前は!」

不審者。

救急車で運ばれまして。

毒が回っていたようで。

助かったかは不明です。

老人がいたので。

そっちに任せられました。

さて、いきなり火力発電所に向かってくれと言われて。

一時間かけて、目的地の火力発電所に行きましたが。

なにやら、侵入者がいて。

ウイルスメモリをサーバーに繋ごうとしていたようで。

まだ、どこかに潜んでいるようです。

小羽。
「私は運命よりも十倍強い。」

妃衣奈。
「運命より強ければ、解決することばかりですね。」

小羽。
「運命の悪戯も、十倍の力で叩き伏せれば。」
「単なる道化芝居。」

妃衣奈。
「姉さん、夕方で交代だよ。」

小羽。
「体力は続きますので、夕方までは問題ない。」

妃衣奈。
「索敵しているけれど。」
「もう立ち去ったのでは。」

小羽。
「そういう奴に限って盲点になる所にいるんですよ。」

火力発電所。

仲間が雇われて、警戒しています。

警官も敷地内にいますが。

侵入者は武器を持っている可能性があるので。

民間軍事会社に任せられています。

小羽。
「敵の魔法使いがいるのかな。」

妃衣奈。
「多分、不意の魔法攻撃を受けたらまずいね。」

小羽。
「というか、屋根の方に何かいませんか?」

妃衣奈。
「ああ、看板の裏、あそこは空洞なので。」
「まだ見ていません。」

小羽。
「鳩が住処にしていましたね。」

妃衣奈。
「その鳩の羽がたくさんあるんですよ。」

仲間に連絡。

屋上にあるロゴの看板の裏に。

忍者部隊が確認しに行ったら。

やっぱりそこにいまして。

死の追いかけっこが開始されました。

魔術師。
「追いついたら、殺してあげる。」

忍者。
「囲め、倒せない相手ではない。」

傭兵。
「対応できない数と質で攻めるぞ。」

敵は雹を投げて来ていて。

風を発生させて、速度を稼ぎ。

マジックミサイルを多用しましたが。

最後には囲まれて。

複数の方向から、複数の攻撃が繰り返され。

仲間が撃破しました。

雇ったのは、ハッカー集団のようで。

平均的な魔法使いでしたね。

もう用事が済んだので。

帰宅。

また、大手通信販売の大きな箱が満タン。

若いころは、こうして。

のんびりレベルアップ、レベル上げしていればいいと思いますが。

二十代なので、やはり遊びたいので。

千史ちゃんを呼んだら。

芽未ちゃんも一緒に来て。

ボードゲームやカードゲームをすることに。

本当はえっちなことをしてみたいので。

寝室で、隠れてやりました。

小羽。
「触らせて。」

千史。
「押し倒されて、なんかいい。」

小羽。
「キスさせて。」

千史。
「二回だけですよ。」

芽未。
「おい、ずるいぞ、私も弄らせろ。」

妃衣奈。
「姉さん、私に隠れてそんなこと、卑怯です。」

小羽。
「うわあ!みんなで入って来ないで!」

芽未。
「女の子に好きなこと出来るなんて。」
「不公平だと思います。」

妃衣奈。
「そうですよ、参加させて。」

千史。
「私を人形にするの?」

小羽。
「やらせてくれる?」

千史。
「うん、実はみんな気になっていたんだ。」

芽未。
「さあ、他の女の子について調査しますよ!」

妃衣奈。
「久しぶりに他の女の子、弄るわね。」

なぜか、女の子による女の子の集団リンチみたいになってしまった。

遊ばれている千史ちゃん。

しかし、嫌がらない。

えっちなことをするつもりが。

えっちなことを、みんなでやり合うことになってしまい。

これは、これで良かったりして。

性的タブーを覚えてから。

やらしいことを試みるのは同じ女の子にだけですね。

キケロの格言。

禁じられていないというのは。

許されているということではない。


23


寄港した豪華客船ですが。

どうやら。

船内の人数と。

登録された人数がまるで合わないので。

関係者は疑っていて。

豪華客船を調べるように指示されまして。

五日間の間に。

人数が合わない理由を調べています。

豪華客船は超大型。

人工知能による。

人数、監視システムが。

まるで合わない乗客を警告しているので。

密航者や、テロリストでもいるのではないかと。

しかし通報してもほとんど意味がないので。

民間軍事会社に依頼して。

謎解きをやっているんですね。

船内。

乗客に成りすまして。

捜索。

何もいない。

展望デッキにて。

小羽。
「状況が悪化しているのに余裕な人は。」
「既に責任を負わせることができる者を見つけている人です。」

妃衣奈。
「なるほど、それが本当の理由なんですね。」

千史。
「そもそも愚か者の所にどうして好条件がやって来たの?」

芽未。
「その謎は是非とも知りたいものですね。」

玻璃。
「うまく行かない時は、成功の定義を変えなさい。」

芽未。
「とても有意義な忠告ですね!」

小羽。
「ヘレニズム文化は国際文化。」
「そこで科学は発展しましたが。」
「その後はどうでしたか。」

千史。
「西暦千年付近で。」
「イスラム国家によって。」
「天文学や数学が発展していますね。」
「ヘレニズム文化で築き上げられたものは。」
「イスラム国家が採用して。」
「大学や研究施設を建設して。」
「後々の時代に繋げていますね。」

妃衣奈。
「なんか歴史を読めば読むほど。」
「現代の嘘が分かります。」

玻璃。
「なるほど、昔の時代が一方的に正しくて。」
「現代が一方的に間違っていると思ったことはありますか?」

芽未。
「一度もないです。」

小羽。
「昔の社会はとにかくわかりやすい。」

霧姫。
「現代の日本なんて衰退しているようなものです。」

小羽。
「現代の日本が言いふらす、世界観はかなり愚かです。」
「今、普遍的な考えの多くは。」
「世界観が一致していません。」

妃衣奈。
「歴史書を読むほど、現代人の世界観の間違いに気づきました。」

霧姫。
「現代は、この世にないことを言いふらしている。」

小羽。
「ああやって戦争や内戦や政変。」
「または虐殺やら略奪やら。」
「そういうのがこの世です。」

妃衣奈。
「現代人は臆病者、軟弱者になれ果てた。」

千史。
「平民を管理する貴族や王族が不在になったので。」
「平民が暴虐の限りを尽くしている。」

芽未。
「管理者不在による平民の暴挙、それが現代。」

小羽。
「アリストテレスの格言で。」
「民主制は、最後の専制政治だ。」

妃衣奈。
「現代人はどう頑張っても。」
「文化においてローマ帝国に遠く及ばない。」

霧姫。
「歴史に示されている世界観が正しくて。」
「現代人が示すこの時代は間違っている。」

千史。
「歴史書はいつも真実を直接、突きつける。」
「それに耐えられない人が大勢、いるだけ。」

妃衣奈。
「紀元前から中世までの大半の戦争は美化できる。」

小羽。
「西暦千年頃の戦争なんてお祭りですからね。」

玻璃。
「勝てばお祭り、負ければ悲劇。」

小羽。
「十字軍の遠征なんて。」
「正規軍が出発する前に農民軍が先に突っ込んで。」
「途中で果てています。」
「子供だけで編成された軍団も出発していましたが。」
「二万人も一度に商人に捕らえられてしまっていますね。」

妃衣奈。
「十字軍は一度目の遠征で大勝利。」
「しかしイスラム陣営の反撃で勝ったり負けたり。」
「結局、疲弊して、解散していますが。」
「百五十年間に何度も行われましたね。」

霧姫。
「面白い作戦ばかりで。」
「欧州、各国の君主が、同じ目的を共有して。」
「個別に戦争を仕掛けたので。」
「総力は発揮できませんでしたが。」
「お祭り状態で。」
「イスラム勢力と互角でしたし。」
「長期間の領地維持は無理でした。」

玻璃。
「イスラム勢力は、複数の国家に分かれていましたが。」
「教養が高く、政治も得意のようで。」
「兵士の質も良かったようです。」
「十字軍はお祭りという印象で。」
「士気が高かったようですね。」

小羽。
「イスラム勢力も、お互いに分裂したり融合したり。」
「内側の紛争が絶えませんでしたが。」
「どちらかと言うと正統派の取り合いですね。」

玻璃。
「キリスト教対イスラム教の戦争はもはやお祭りです。」
「キリスト教からは、貴族などがたくさん出撃しましたが。」
「戦死で血統の断絶が相次いだので。」
「絶対王政に繋がりましたが。」
「イスラム勢力はモンゴルの侵入に遭い。」
「また四苦八苦することに。」

芽未。
「その頃には欧州はあの有名な中世に突入していますね。」

千史。
「その歴史の上に、現代が築かれたのは残念ですね。」

小羽。
「古代人が見たら、また腐敗しおったわい、とか言われそう。」

妃衣奈。
「昔の人なら、我らが数百代目でとうとう腐敗しましたぞ。」
「後は倒れるだけですな、とか言われそう。」

千史。
「現代は歴史において最も腐敗している時代。」

芽未。
「そもそも社会が正気ではない。」

玻璃。
「いつ始まったのか、分かりませんが。」
「現代は最悪の時代で、滅亡の一歩手前では。」

霧姫。
「次の時代は、自らの腐敗のせいで滅んでいるかもしれませんね。」

千史。
「学研、漫画、世界の歴史、ムロタニ、ツネ氏はどうですか。」

小羽。
「子供向けに編纂されているせいで、わかりやすいし。」
「嘘がほとんどありませんね。」

妃衣奈。
「現代の知識人が書く歴史書は嘘ばかりですからね。」

小羽。
「日本書紀も教育で使われなくなって随分と経ちますが。」

芽未。
「酷いよね、何が縄文時代だ、歴史を改ざんする不正をやっている。」

小羽。
「そんなに良い政治が欲しいのなら、なぜ歴史書を改ざんするのか。」

芽未。
「教育まで腐敗しているんでしょう。」

小羽。
「ああ、古代人よ、中世の人々よ、我らはもう少しでおしまいですぞ。」

妃衣奈。
「最後くらい景気よく滅亡しましょう!」

千史。
「数百年後、歴史書に現代という名前の時代が追加された。」
「歴史において、最悪に腐敗して、自傷行為を熱心にやった愚かな時代。」

小羽。
「現代は愚かな時代として紹介されているでしょう。」

妃衣奈。
「それでは、数百年後を先取りして。」
「歴史書に、醜悪な時代であると、先に書いておきましょう。」

小羽。
「一貫しているのは、現代も昔も、やり方だけが変わっていて。」
「結果が変わっていないことだけです。」

霧姫。
「昔も今も本質的には同じです。」

芽未。
「学研、漫画、世界の歴史、ムロタニ、ツネ氏は数百円。」
「重要な八巻までは二千円のようですが。」

千史。
「歴史書としては完成度が高いですよ。」
「少しばかりインチキもありますけれどね。」

玻璃。
「歴史書とは何か、現実を直視したい人が読む説明書である。」

小羽。
「価値観が違うので、戦争に対する考え方も違っていた。」

霧姫。
「ノルマン人は、死生観が独特だったので、戦死を喜んでいた。」

芽未。
「昔は良い人ばかりで社会が構成されていた。」
「今は悪い人ばかりで社会が構成されている。」

小羽。
「どんな殺伐とした昔の戦争も、価値観が違うので、そう解釈される。」
「その時代の人々の価値観は、あまり記録されていない。」

霧姫。
「評価する歴史家も、現代とは何なのか、定義できないでいる。」

小羽。
「紀元前から西暦千年頃の人間とは正反対のことをやっているのが現代。」
「逆は必ずしも真であらず。」
「昔と現代で正反対だからと言って。」
「真実にはならない。」

玻璃。
「昔の人から見れば、現代人は愚劣で、臆病で、軟弱。」
「最も愚かで悲惨な時代。」

小羽。
「とりあいずオールスターゲームである十字軍対イスラムは読んだ方がいいかも。」

芽未。
「歴史書を読むときは、現代と歴史の価値観の違いが盲点になります。」

翌日も。

捜索しましたが。

異変はありません。

豪華客船。

中央広場にて。

義士。
「善人を懲らしめてやる!」

市民。
「善人?そんな奴見たことがないが?」

義士。
「善人は私刑にする!」

夫人。
「なんだい、その善人って?」

義士。
「善人を倒して、素晴らしい世界を作る。」

婦人。
「だから、なんですか、その善人とか言う奴は。」

義士。
「善人から、この世界の権利を取り戻す。」

紳士。
「私は知らないぞ、善人なんて名前のテロリストは!」

老人。
「悪人はどうするんだ?」

義士。
「善人を倒せば、悪人は悪扱いされなくなる。」

青年。
「そもそも善人なんて言葉は初めて聞いたが。」

船員。
「善人?善人って何だ?」

少年。
「正直って何ですか?」

老人。
「とっても大切なものだよ。」

少年。
「そんなに大切なものなら、大切にしまっておかないと!」

少女。
「ねえねえ、本当のことって言ってはいけないの?」

親。
「やめておきなさい。」

学者。
「人を信じるな、自分も信じるな。」

知識人。
「アラブの格言ですね、とてもバランスが取れていると思います!」

半日経過。

イベント関係で。

出入りしている中に。

不審な集団がいて。

正規の手順では採用されていますが。

記録による人数を超過している団体がいまして。

見張っています。

ロボット掃除機を接近させたら露呈。

どうやら、海上の真ん中で占領を試みて。

身代金を要求するような集団で。

もうひとつは、事故を偽装して、信用を下げる工作員で。

二勢力も、乗船して出航待ちをしているんですね。

合計、三十人もいるので。

様子を見ていました。

団体が一度、退場したので。

しばらく暇です。

歩羽。
「なんかペシミズムの誤訳、多くない?」

霧姫。
「厭世思想の誤訳は、一昔前の世代の特徴ですね。」

千史。
「経験でペシミズムを理解できることはないんだよ。」

小羽。
「生きんとする盲目的な意志で動いておきながら。」
「必要な経験だったとか、教訓だとか、苦労とか。」
「生きるのが大変とか、この世は悪いとか。」

妃衣奈。
「ショーペンハウアー。」
「意志と表象としての世界。」
「読んだこともないのに。」

玻璃。
「ペシミズムを選ぶと、必然として禁欲的になるはずですが。」
「彼らは享楽的です。」

歩羽。
「生きようとするから、苦難や困難が出現するのに。」
「生きようとして、その結果を真理を発見したかのように言いふらす。」
「下らない。」

妃衣奈。
「厭世思想の誤訳をやって、中年野郎が、知ったような口を聞くな。」

芽未。
「知ったかぶりで厭世思想を語られてもね。」

千史。
「遠回しに厭世思想みたいなことを言って。」
「三時間で理解できる内容を、七十年経過しても理解できない。」

歩羽。
「あいつらは七十年経過して、ようやく厭世思想の端っこを理解する。」
「我々は僅か三時間で到達する。」

芽未。
「一昔前の知ったかぶりは悲惨ですなあ。」

小羽。
「今では変なポジティブシンキングが流行っている有様ですし。」

妃衣奈。
「悪いものには、はっきり悪いって言う。」

小羽。
「そもそも世界の構造は冷徹に分析すると、そうなので。」
「自分に合わせて世界を変えない限りは、動かない。」

妃衣奈。
「世界に自分を合わせるのではなく。」
「自分に合わせて世界を変えていく。」

千史。
「現実主義ですけれどね。」

小羽。
「我々はいつまで経っても厭世思想を理解しない人よりは偉いですよ。」

芽未。
「この世についての知ったかぶりは、自国民の特徴ですけれどね。」

歩羽。
「決して、この世は悪いから、悪いものに進んで陥ろうなんて。」
「馬鹿な真似はしないことですね。」

玻璃。
「この世は悪いから、悪くなるべきだ、なんて幼稚な論証ですか。」

妃衣奈。
「良いものはひとつも見なくなっているね。」

霧姫。
「ペシミズムの誤訳は深刻化しています。」

再び、不審な団体が入場しようとしたら。

警備員が止めたので。

不審な団体は警備員を倒して。

占拠しようと。

操舵室に向かいましたが。

待ち伏せしていた仲間に、三十人が壊滅して。

掃討作戦が開始されました。

味方は三個小隊もいます。

仲間。
「貴様は強くない。」

テロリスト。
「あんなのに、どうやって勝てばいいんでしょうか!」

仲間。
「それはお前らが弱いからだ。」

テロリスト。
「なんだと!」

歩羽。
「その程度の腕前で、よくやって来られたね。」

霧姫。
「噂ほどでもない。」

玻璃。
「評判と実力はいつも釣り合いませんね。」

テロリスト。
「こんなのに勝てる訳がねぇだろ!」

追加で、数人、味方が倒して。

次々に捕虜にしています。

船内のシステムを管理する。

サーバールームにいたら。

二人組が突っ込んできたので。

騙し討ちにしました。

過激派。
「あれ、お嬢さんが管理人かな?」

造反者。
「ちょっと頼みたいことがあるんですけど。」

小羽。
「はい、なんでしょうか。」

妃衣奈。
「今はメンテナンス中ですが。」

過激派。
「許可が降りているので、貸してくれ。」

造反者。
「実は我々は本社の人でね。」

電気が消えて。

スタングレネードが炸裂。

二人組は怯んでしまった。

そこを小羽ちゃんは石塊で殴り。

妃衣奈ちゃんは竹竿で殴って。

二人組を負傷させて仕留めました。

過激派。
「ああ、お嬢さんたち強いね!」

造反者。
「そこまで強いと、何も困らないね!」

小羽。
「貧困層の出身なの?」

妃衣奈。
「どのくらいの値段で買われた?」

過激派。
「成功したら、ちょっといい地位になりそうでして。」
「負けたので、二十年くらい冬眠しようと思います。」

造反者。
「まあ祖国に戻れば、法律が違うので、前科扱いにならないので。」

小羽。
「味方が来ています。」

妃衣奈。
「捕虜は連行ですね。」

過激派。
「サラディン様みたいな騎士道精神だよな?」

造反者。
「やはり有神論者同士は話が通じるよな?」

仲間。
「おや、やけにあっさり捕まえましたね。」

小羽。
「卑怯な手を使えば、格上でも勝てます。」

妃衣奈。
「法律が半分無効なので、やりたい放題でしたよ。」

仲間。
「後は任せろ、もう残党は数人しかいない。」

治安当局が介入したので。

下船しました。

緊急車両や装甲車がいる横を素通りさせてもらえました。

為政者の手下みたいなものなので。

治安当局も、為政者の手下に干渉したくないようです。

ちなみに。

豪華客船には各国の議員、役人、公務員も多数、乗船していたので。

なおさら、早期解決を指示されていたのは。

言うまでもありません。

帰宅すると。

訓練施設に戻りましたが。

休憩室に。

風刺画が設置されていました。

善悪の知識の木から取って食べる、性善説の儒者。

旧約聖書で登場する。

善悪の知識の木の実、禁忌の木の実なのですが。

それを性善説の儒者が取って食べていて。

善悪の知識の木の実を食べた瞬間に。

性善説の儒者が、世界が歪んで見えると訴えて。

性悪説の荀子が、それ見たことか、と指をさしていて。

孔子が困惑しているという。

風刺画ですね。

どう見ても性善説は善悪の知識から取って食べていたのでは。

という世界観、人間観をしているので。

西洋と東洋を融合した芸術作品です。

ちなみに十万円したそうです。

なんか真実で攻撃していませんか?

霧姫。
「あらまあ、少女みたいな美人が入ったわね。」

美人。
「広報の映像なら任せてください。」

霧姫。
「あなた、ミニスカートですよね。」
「スパッツとか履いていますか?」

美人。
「はい、履いていますが、何か?」

霧姫。
「それを脱いでくれたら、優遇してあげるわよ。」

美人。
「そうでしたか、気が合いそうですね。」

霧姫。
「今度、一緒に出掛けませんか?」

美人。
「はい、もちろん、これより危ない服装で行きますね!」

事務員。
「女性の欠点はひとつだけしかありません。」

婦女。
「男性の欠点は?」

事務員。
「男性の欠点は二つあります。」
「やることなすこと、この二つが欠点です。」

社員。
「世の中は馬鹿ばかりだ!」

若者。
「この野郎!なんてことを言うんだ!」

社員。
「なんで君が来るんだ?」

若者。
「俺がその馬鹿だからだ!」

従業員。
「そうだぞ、馬鹿ばかりの世の中の共犯者はどうなる?」

社員。
「おいおい、グルが多いな!」

友人。
「飛行機がまた墜落したそうだ。」
「倫理観のある若者、正直者の中年男性。」
「誠実な老人、貞潔な婦女。」
「賢明な子供、誰が助かったと思う?」

芽未。
「下らない、そんなもの日本に存在する訳がない。」

会社員。
「どこぞの軍隊の誤射で、飛行機が撃ち落された。」
「乗っていたのは通俗小説の作家十人と愚か者三十人。」

上司。
「大惨事だな。」

会社員。
「それが、空席が百席もありまして。」

美女。
「あなたに身も心も捧げたい!」

芽未。
「よし、全焼の生贄にしてやる。」

小羽。
「何をしたらいいのか分からないので。」
「速足で歩いて、深刻な顔をしていることにした。」

玻璃。
「良い心がけですね!」

ブラックでもなくホワイトでもなく。

我が社はゴールデンであります。

馬鹿とは何か。

嫌いな奴、日々、自分と同じような行動をする人々。

近くに建設された葬儀屋。

日本は労働で死亡する人が、寿命で死ぬ人よりも多い。

アジア人や欧州の人々に、日本人は無宗教と言われてしまい。

無神論と名乗ると、西洋人から危険視されます。

特にアジア人に、自分の宗教をきちんと名乗ってはどうか、という伝統的な指摘があり。

日本人はどうして無宗教なのか、自国民を分析しましたが。

自分達が神なので、わざわざ神の所に行く必要はなく。

自分達が神なので、いかなる宗教も信じる必要がないと言っているのです。

なので日本人は無宗教と呼ばれているんです。


24


都内に移動する準備中。

首都圏には、多数の防空システムが配備されていて。

自衛隊の駐屯地に設置されています。

弾道ミサイルなどが首都圏に突っ込んできたら。

迎撃するためのものです。

設置されているのは更新されたTHAADミサイルです。

最大射程は高度百キロメートル。

宇宙空間にいるミサイルを叩き落せます。

しかしすぐ近くにはレールガンが配備されていて。

イージス艦隊、THAADミサイル、レールガン。

SM-6地上発射型、SM-3地上発射型と。

これでもかと配置されています。

レールガンの真横には。

ニミッツ原子力空母の小型原子炉を地下に配置して。

レールガンを自力で連射を可能にしています。

十五年前にはなかった防空網の充実さですね。

もちろん、迎撃に失敗すると。

真下に着弾するので。

外したら終わりの防空網ですね。

その駐屯地に。

不審な集団が出没するので。

交代で索敵担当が入ります。

今は準備中。

小羽。
「トルコでは進化論を教科書から削除しましたね。」

芽未。
「おお、異端審問所みたいな過激なことはしなかった。」

妃衣奈。
「あのトルコで教科書から削除するだけで済むとは。」

小羽。
「トルコのやり方はガンジーと同格な非暴力主義!」

千史。
「穏健かつ、非暴力によって進化論を削除した。」

芽未。
「それだと進化論者の過激さが目立ちますね。」

千史。
「進化論者は、科学だからで、圧力をかけている。」

妃衣奈。
「科学的仮説でこうだから、従え、進化論者は力で真実を設定する。」

小羽。
「進化論者は力で真偽を決めていますね。」

千史。
「とにかく圧力をかけて、多数決を使うのが進化論者のやり方。」

芽未。
「進化論者は力で進化論を広めているので暴力的です。」

妃衣奈。
「科学者も暴力を振るうのですね。」
「非力なくせに。」

小羽。
「トルコの決定は賞賛できますね。」
「なんという非暴力で進化論を追放しているのか。」

妃衣奈。
「進化論者は、現在も暴力によって論説を維持しています。」

芽未。
「それなら、進化論者を力で排除しないと。」
「何も修正されませんね。」

小羽。
「下らない論説は、伝統的に力で排除するのが最善です。」
「進化論は武力で制圧して消してしまうのがよろしいかと。」

千史。
「まあ進化論者も暴力的に振舞って。」
「従わなければ、科学的仮説でこうだからと言い張りますからね。」

芽未。
「科学者は殴り合いにもの凄く脆弱なので。」
「科学的だから、という論説が力で排除される所を見てみたい。」

千史。
「しかし進化論者の暴力を。」
「非暴力で取り除いた大快挙は、素敵ですね。」

小羽。
「道徳からしてトルコの決定は素晴らしい。」

妃衣奈。
「不道徳なのは進化論者です。」

千史。
「科学でこうだから、従え、という時代は終わった。」

小羽。
「人類最古の古文書は神話だけですよ。」
「記録にない以上、進化論はでっち上げでは。」

千史。
「確かにそうですね、記録にないんですから。」

小羽。
「古代人も、もっと古代を知っていたから記録できた。」
「最も昔の時代を知っていた知識人が。」
「記録していないのなら。」
「進化論は記録にない、資料にもない、国記にもない不正です。」

芽未。
「進化論は不正でしたか。」

小羽。
「証拠としているのが、バーナム効果の物体だらけ。」

妃衣奈。
「科学だから正しいと言われる時代は終わった。」

千史。
「記録にない以上、記録にある実話が本物です。」

小羽。
「私は記録にあるものは本物と見なしています。」
「古代人は名誉のために嘘をつく必要がないので。」

芽未。
「記録にあるものは本物で。」
「記録にないものは偽物。」

千史。
「史記は紀元前二千年頃からの記録があり、本物です。」

小羽。
「ギリシャ神話、英雄時代のトロイア戦争は。」
「記録にあるので本物です。」

妃衣奈。
「北欧神話は、ナグナロク以降の世界がノルマン人の故郷では?」

芽未。
「神話なら、ゲルマン人、ケルト人にもあります。」
「ローマ神話もあります。」

千史。
「どうして記録にないものを、進化論者はでっち上げるのだろう。」

小羽。
「あれは科学者の解釈です。」

妃衣奈。
「最後には力で進化論を排除しないと収拾がつかない。」

千史。
「しかしそれを非暴力で達成したトルコは素敵です。」

芽未。
「今後、トルコに続き、進化論を非暴力で消す国家はたくさん出てくると思います。」

小羽。
「進化論者は、相変わらず圧力やら虚言やら多数決やらで。」
「力で迫るでしょうけれど。」

妃衣奈。
「馬鹿な屁理屈は力で消すと相場が決まっています。」

千史。
「ちょうどスピリチュアルが力で排除されたのと同じになりますね。」

小羽。
「我々は進化論者のように暴力に訴えることはしません。」
「ガンジーと同格の非暴力で進化論を消去します。」

妃衣奈。
「論理的に言っても、進化論者は思考停止しているので。」
「議論の余地がない。」
「既に議論の余地がないのと、議論が不可能なのは大きく違います。」

千史。
「最も古い記録はプラトンの執筆した紀元前九千年、アテナイ市建設の記録です。」

小羽。
「人間の起源は超自然的なものです。」

妃衣奈。
「超自然的とは、まだ発見されていない自然のことです。」

芽未。
「進化論ですか、誰から聞かされたことを繰り返しているのですか?」

小羽。
「私も子供の頃、進化論というマインドコントロールを受けていました。」
「彼らも早く洗脳が解けるといいですね。」

妃衣奈。
「進化論を撤回するのは、考えてみても損はないと思って提案しました。」

芽未。
「私もだいぶ学問をして、何でも知るようになりました。」
「その証拠に、昔なら信じていた進化論を信じなくなったものだから。」

千史。
「簡単ではなかったけれど、進化論が科学的ではないということを。」
「認めることにしました。」

いつもの四人組で。

倉庫から、装備を持って。

乗用車に搭載しています。

通信制大学、主席です。

卒業する前に戦死したら困るので。

たまにお姉さんが援護することもありますが。

今のところは、格下としか遭遇していません。

基本は妹の援護ですね。

こちらは、暇になった人々。

友人。
「クイズです。」
「銀貨が落ちていた。」
「善良な若者、聡明な老人。」
「貞潔な少女、中年紳士。」
「平和主義者の男性。」
「誰が銀貨を手に入れたでしょうか?」

玻璃。
「全員、架空のキャラクターでしょ!」

霧姫。
「ありもしない人物を登場させるな!」

歩羽。
「健忘症になると、重要なことを忘れる。」
「ひとつは、価値のあること、もう二つは、何だっけ?」

玻璃。
「一時間後に会議があり、二時間後に注文した講師が来るんですよ。」

小羽。
「哲学をするということがストア派の基本。」

玻璃。
「しかし哲学をすると、それまで習ったものを忘れます。」

小羽。
「哲学をするようになると、記憶喪失が発生します。」

歩羽。
「私が健忘症なのは、そのためかな?」

玻璃。
「都合のいいことだけ覚えればいい。」
「都合の悪いことは、忘れてもいいんです。」

霧姫。
「私は都合のいいことと、都合の悪いことの区別がつかない。」

小羽。
「正直者を辞めて、全体主義から逃れ、自国民を裏切り。」
「自由主義になる、新しい日本人の成り立ち。」

玻璃。
「日本人が世界に追いつくのに足りてないものは次の三つです。」
「ひとつは高潔さ、次に洞察力、次に分別。」

友人。
「誰しもが子供に立派な大人になって欲しいと願うものです。」

小羽。
「その願いはいつも半分しか叶いませんね。」

社員。
「日本人の文学はどうして低レベルなんでしょうか?」

小羽。
「ああ、シェイクスピアが不足しているからです。」

社員。
「本当だ、発行部数と普及率が低い。」

小羽。
「ですので、追加でゲーテとシラーとホメロスが必要です。」

社員。
「本当だ、伝説の作家達の作品は、あまり普及していない。」

学者。
「どうやったら日本文学を直せますか?」

小羽。
「本当のことを言ってやればいい。」

科学者。
「どうやったら日本人であることをアメリカ人に伝えられますか?」

小羽。
「日本刀で斬りかかる。」

霧姫。
「理由もなく激怒して掴みかかる。」

玻璃。
「訳の分からない言い分でアメリカ人と議論する。」

歩羽。
「アメリカ人も、みんな日本人であると説く。」

芽未。
「みんな同じだから、説明が不要であると、アメリカ人に伝える。」

科学者。
「それだと、とっても理解されますね。」

友人。
「日本人という証明にはなりますが、別の問題が発生します。」

学者。
「それが我々の汚点です。」

玻璃。
「どう考えても、以上のことで、日本人の九割は。」
「残りの自国民一割に悪影響を与えています。」

事務員。
「進化論者が乗った観光バスが事故でひっくり返った。」

小羽。
「これで少しは進化論が減るかな?」

事務員。
「しかし十席の空席があった。」

小羽。
「逃げられた!」

婦女。
「朝、花火で自爆しました。」

小羽。
「朝から花火で自爆?」
「それより酷いことは、今日起きようがないよ!」

教官。
「深刻な顔をしてクリップボードを持って歩いていたら。」
「周辺住民から褒められた。」

小羽。
「それは名案でしたね。」

生徒。
「難問が降りかかって来た時はどうしたらいい?」

小羽。
「こんな時、スーパーマンならどうするのか、と自問自答してください。」

警備員。
「決して個人を一般化してはならない。」

友人。
「他人が行動をして、悪影響を与えたら災いになる。」

小羽。
「それだと、他人が何もしなければ、何も起きないよね。」

知識人。
「有名な言葉に、絶対的に多分。」

教官。
「最後に笑うのは、天変地異で生き残った人だけだろう。」

駐屯地に移動。

迎撃システムが配置されています。

昔のミサイルシステムは旧式で通用しないので。

ICBMを一発食らってしまい。

新宿が火の海になりまして。

トラウマになった政府が交換してしまいました。

日本版アイアンドームと呼ばれています。

どうやら、弾道ミサイルを食らわせる直前に。

レーダーを損傷させて、ミサイルを通す作戦らしくて。

索敵中です。

妃衣奈。
「なぜ姉さんは相手の反論を物理的に不可能にしているの?」

小羽。
「相手が根拠のない批判、論拠のない反駁をすることを知っているから。」

妃衣奈。
「それと?」

小羽。
「悪口、貶め、素人による知ったかぶりなんて、読んでいられますか?」

妃衣奈。
「そうですよね、なら反論を不可能にした方が楽ですね。」

小羽。
「どうせ感情論しか出てこないだろうし。」

妃衣奈。
「相手は悔しがると思います。」

小羽。
「私は悪平等を否定している。」

妃衣奈。
「なら、賢明な処置ですね。」

小羽。
「なんか見つかった?」

妃衣奈。
「はい、近くの老人にお金を渡したら。」
「毎日、散歩するようですが。」
「見慣れない人がいるので。」
「写真を撮ってくれました。」

小羽。
「あれ?フリーメーソンの会員?」

妃衣奈。
「フリーメーソンは秘密が公になって。」
「百年くらい経過しますね。」

小羽。
「こいつはフリーメーソンモドキです、非会員です。」

妃衣奈。
「そうでしょうね、陰謀論者はたくさんいますが。」
「フリーメーソンの秘密はかなり昔に公になっています。」
「公開された秘密が忘れ去られたので。」
「陰謀論がその隙を突いています。」

小羽。
「陰謀論が裏社会に居座っているんですね。」

妃衣奈。
「多分、他国のデマやプロパガンダに踊らされて。」
「レーダーを損壊させるように洗脳されたのでしょう。」

小羽。
「他には?」

妃衣奈。
「監視カメラで不審な人がいるので。」
「尋問して欲しいとか、上層部は言っています。」

小羽。
「監視カメラは思ったより多いね。」
「しばらく見ないうちに、街中は監視カメラだらけ。」

杖をついている人に。

接近して。

質問しました。

老人ではない、中年男性。

なぜか、顔色が悪い。

小羽。
「生まれた時は四足歩行で。」
「成体になると二足歩行で。」
「老齢になると三足歩行になる動物はなんだ?」

刺客。
「それはスフィンクスが出したクイズだな!」

妃衣奈。
「ねえねえ、レーダーとか、どうやって壊れるの?」

小羽。
「暗殺モノで、どういう作品が好き?」

刺客。
「そうかな、レーダーは壊れやすいね。」
「暗殺モノは、まあ裏社会モノだよね。」

小羽。
「そうですか、なら、スパイモノなら。」
「あなたは、どんなふうに振舞いたい?」

刺客。
「そうかな、もうちょっと忍者っぽくね。」

小羽。
「あなたが、スパイであることは知っているんですよ。」

妃衣奈。
「あなたは、これから破壊活動をしますね?」

刺客。
「うん?なに?」

小羽。
「あれ?変な反応ですね、当てずっぽうなのに?」

妃衣奈。
「私は下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、みたいに言った、それだけですが?」

刺客。
「ああ、お嬢さん、探偵かな。」

小羽。
「まあそんな所です。」

妃衣奈。
「探偵事務所に就職していたら?」

刺客。
「それでは消えてもらう。」

小羽。
「あらまあ真の姿はそれですか。」

妃衣奈。
「証拠は見てしまったよ。」

刺客。
「消してから逃げることにした。」

中年男性。

ステッキで殴り掛かって来ましたが。

回避しました。

敵の周りをくるくる回りながら。

逆に煙管で殴り返して。

特殊な塗料で塗った筆で殴って。

虫取り網で殴りまくったら。

中年男性はナイフを取り出し、反撃を試みる前に。

羽ぼうきで殴ったら。

中年男性がダウン。

無線連絡して、撤退しましたら。

塗料で誰なのか丸わかりで。

中年男性は警官に囲まれて逮捕されました。

その人は偵察に来ていて。

敵のドローン部隊が発見されて。

またアパッチ攻撃ヘリコプターが出動。

後は、任せたと言わんばかりに立ち去りました。

刺客。
「あんなに強いなんて聞いてないんだけれど。」

警官。
「しょうがないだろ、劣っている女性だと思っていた君と。」
「優れている女性のあの人達と交戦したんだから。」

刺客。
「なんであんな強い女の子がいるの?」

警部。
「本人しか理由は知らないぞ。」

刺客。
「もうちょっと勝てるようにしてほしい。」

刑事。
「お前だけ特別扱いする訳には行かないんだよ。」

刺客。
「女の子に負けるなんて。」
「こんなことやっていなかったら経験してないな。」

普通科隊員。
「女性兵士に倒されるのは初めてかい?」

刺客。
「うん、男性の兵士とは戦い方が違ったね。」

歩兵。
「弱い女性が戦場に出てくると思った?」

刺客。
「弱い女性しか見たことがなかったので。」

兵隊。
「ほう、女の子にやられた感想は?」

刺客。
「あれだけ強くないと、話にならないと思うよ。」

士官。
「一理あるな、お喋りテロリスト。」

警官やら自衛隊やら。

捕虜の取り合い。

官僚主義は、たらいまわしが基本。

ソビエト連邦で。

自首して来たアメリカのスパイが。

たらいまわしになって。

ほぼ無制限に部署を次々と訪れても。

自首させて貰えず。

夜の定時になったせいで。

これ以上の訪問は手続きが必要と、返された有名な話がありますね。

官僚主義特有の昔話です。

帰りの車内。

自分から事情聴取に出向きます。

正当性の確認と情報収集ですね。

国際法の遵守という訳で。

尋問や経緯報告に毎回、行くのですが。

味方の為政者が多いので。

厚遇です。

小羽。
「優れている女性とは何か?」

千史。
「自分の力で何でもできる女性では?」

妃衣奈。
「劣っている女性とは何か?」

千史。
「ひとりでは何もできない女性のことでは?」

小羽。
「優れている女性はたくさん見ましたよ。」

妃衣奈。
「私は劣っている女性をたくさん見ました。」

千史。
「そうなると、二つ名があって。」
「それでも一人では何も出来ない有名な男性は何?」

妃衣奈。
「雑魚のまぐれです、男女平等。」
「人の実力についての平均は男女共有です。」

千史。
「日頃から、パワーアップを怠っておいて。」
「自分から平均以下になったのに苦情を言う人はどうなる?」

妃衣奈。
「今からでも間に合いますよと、説得する。」

千史。
「なんか、生まれたまま放置して、偶然の結果で。」
「有名になっても、基本がまったくない気配がする。」

妃衣奈。
「それ本当です。」

千史。
「そうなの?」

妃衣奈。
「基本がないんです、倒せます。」

千史。
「なんでそんな雑魚の中の最強がいるんですか?」

小羽。
「そこの場所のレベルが低いだけです。」

千史。
「それなら、場所が物を言っているので。」
「その人の言葉ではありませんね。」

小羽。
「神が、つまらない人間にそんなにたくさんのものをあげると思いますか?」

妃衣奈。
「まあ、それ以上は自分でもやりなさいと、忠告されますね。」

小羽。
「なので、神は先天的なものをまるで顧みない。」

千史。
「神社で自己主張してみては?」

妃衣奈。
「私は昔からやっています。」

小羽。
「最近、私は何かあると、無神論者ではないことを実感させられます。」

妃衣奈。
「姉さんだけではありません。」
「神は個人についていろいろ隠しますので。」
「他の人にもあるかもしれません。」

実は、両親の友人の為政者が。

都内に店を購入していたり。

息子や娘の学校があるので。

そこを爆撃されると困るので。

安全確保のために、遠回しに命令されています。

為政者のパシリなんですね。

なので、形式的に治安当局の質問に答えて。

調べるだけです。

今回もあっさり解放されました。

実は警察は為政者に半分、逆らえません。

裁判官も、政変に関するものになると。

圧力を受けて、服従してしまいます。

首都圏で荒らしが発生すると。

こうして、いつもパシリになる我が社です。

馬鹿、普遍的に使われるわかりやすい言葉ですが。

語源はサンスクリット語で。

無知、迷い。

となっています。

お前は馬鹿だ、これは、お前は無知で迷っている、という意味です。

私は人を馬鹿にしたりはしない。

彼らが勝手に馬鹿になってくれるので。

それについて論じているだけです。


25


十五年前に制定された。

完璧な人は禁固刑一年という法律は。

現在も一人もその法律に触れていないがため。

完璧な人は禁固刑一年という法律は意味があるのかという論争になっていますが。

やはり、条文から削除されず。

引き続き、完璧な人は検挙するという方針になりました。

過去、十五年間で、完璧に該当する人が。

事情聴取されましたが。

何をしても欠点が見つかるので、逮捕できません。

よって、現在も、完璧な人は処罰する、という法律は。

一人もその法律に触れておらず。

形式的に運用されています。

市民の評価、ジョーク法律だ!

ニュース、十五年で違反者なし。

さて、既成概念の正反対のことが発生しているので。

中庭にて。

雑談をしていまして。

今は生徒が休暇中なんですね。

コンディション調整が入っているので。

けっこう、当事者は暇です。

小羽。
「時代や文化によって恋や結婚が否定されるのなら。」
「現代において結婚を回避したり。」
「恋を否定するのは、その変化に該当するので。」
「結婚は真理ではない。」

芽未。
「恋も否定されるのなら、恋も真理ではない。」

妃衣奈。
「昔から続いている結婚なんてものは真理ではなく。」
「すべてにおいて当てはまらない。」

小羽。
「現代では恋を裏切ったり、結婚を回避できるので。」
「現代で変わってしまった以上、真理ではない。」

千史。
「物理的に無視できる上に、物理的に回避する人はかなりの数いますので。」
「結婚は真理ではない。」

小羽。
「もっと変化するのなら、時代による変化と見なされて。」
「恋や結婚は既成概念として否定される。」

妃衣奈。
「昔から真実ではないものに従ってしまっていた人々。」

芽未。
「恋や結婚という嘘、もうあんなもの信じない。」

小羽。
「恋も嘘だし、結婚も嘘。」

千史。
「私は総人口との関与を否定する。」

芽未。
「捨て駒みたいな男女が人口を担当すればいい。」

妃衣奈。
「人口の維持は、他人に丸投げ。」

千史。
「そのうち、結婚や恋を支持する人達が人口を維持して。」
「離反した否定する人々が、支持する人々に支援や寄付をしそうです。」

小羽。
「合理的に言えば、結婚を拒否した人は。」
「結婚を容認した人に、何かしらの寄付をしても変ではない。」

千史。
「三割が離反して、七割が続行するはず。」
「その三割は、余った資源や手間を、七割に分配する。」
「その見返りに、拒否を正当であると認めさせて、権利にする。」

妃衣奈。
「三割も離反すれば、余った希望者は七割に移動するので。」
「資源も手間も、自然発生すると思います。」

芽未。
「結婚や恋からの離反に対して、被害妄想を抱くべきではない。」

妃衣奈。
「恋や結婚をすることで、損をするのだから。」
「特をする人だけそれが回っていけばいい。」

小羽。
「絶対的と見なされた恋や結婚の崩壊が発生。」

芽未。
「最初から離反できる可能性があった、それだけですね。」

千史。
「最初から回避できる可能性がある時点で。」
「逃げなかったのか、逃げられなかったのか。」
「力で恋や結婚を成立させるのは邪悪ですね。」

こちらは。

屋上で。

お菓子を食べている。

女性達。

宿舎に生徒はいません。

帰らせているので。

数人しか、寝泊まりしていません。

コンディション調整を失敗すると。

怪我をしたり病気になるので。

責任を取らされることもあり。

徹底して、安全管理を重複させています。

一年前なんて。

何重にも対策をしていて。

これ以上、ないくらい安全を確保していて。

事故によって生徒が大怪我をしましたが。

安全管理の努力が認められて。

企業は何の責任も問われませんでした。

今も、その安全管理は多層構造になっています。

点検を終えて、間食。

歩羽。
「正義マンを古代の善悪に当てはめると?」

霧姫。
「価値観は常に独善的で。」
「行動は殺戮の繰り返し。」

玻璃。
「言っていることは大義名分で。」
「やっていることは殺人。」

歩羽。
「価値観が暴力を賛美するもので。」
「行動はその設定された暴力の達成。」

霧姫。
「行動の評価だけ見ると。」
「合法的な殺人ばかり目指している。」

歩羽。
「あいつらが嫌っている殺人を自らが達成しても。」
「面白がって、やったぜ、なんて言っている。」

玻璃。
「価値観が、暴力のための暴力なので。」
「合法的な殺人を成功させたら、やったあ、なんて平気で言いますね。」

霧姫。
「行動の評価は、立件を逃れた殺人犯。」

玻璃。
「虚偽の通報を繰り返す凶悪犯もいますしね。」
「目的は虚偽の通報による逮捕の期待で。」
「法律を悪用して人を殺す連続測殺人犯。」

霧姫。
「正義と称して、暴力衝動によって他人を合法的に殺す。」
「連続殺人犯ばかりですね。」

玻璃。
「正義中毒?殺人の正当化ですか?」

霧姫。
「つまり正義マンとは、破壊衝動を抑えられない自白です。」

歩羽。
「なるほど、結論としては破壊衝動が抑えられなくなった。」
「そして合法的な殺人ならいいやと開き直った。」
「連続殺人犯。」

玻璃。
「立件されない犯罪者がたくさんいるだけですね。」

霧姫。
「そんな犯罪者を、どうやって裁けばいいのでしょうか。」

歩羽。
「あいつらは法の抜け穴に詳しくて、法の抜け穴から殺人を繰り返しています。」

霧姫。
「社会の中にいながら、社会から隔離できないとは。」

歩羽。
「正義が悪を倒す、という考え方が既に悪なので。」
「悪意を既に持っているので、彼らは正義中毒と呼ばれます。」

玻璃。
「正義が悪を倒す?そんな考え方ってありましたっけ?」

歩羽。
「暴力映像から形成された、人工の思想です。」

霧姫。
「かなり恣意的な目標設定ですなあ。」

歩羽。
「自分が正義と名乗れば、どんな暴力も正当化できてしまう。」
「論証の脆弱性がある。」

玻璃。
「正義が悪を倒すという論理は破綻していますね。」

霧姫。
「誰が正義であるとされるか、悪の評価は誰がつけているのか。」

歩羽。
「自分勝手に自らを正義と定義して、自分の基準で。」
「悪として扱える人に、いくらでも暴力を振るってもいい。」
「ということらしい。」

玻璃。
「悪が悪を攻撃しているだけですね。」

霧姫。
「これなら法律が正義の基準になった方がましですね。」

歩羽。
「法律や司法が正義になることは。」
「司法が神の真似事をするのと同じですが。」

玻璃。
「そもそも、正義中毒とか、正義マンとか。」
「正義の定義を具体的に言えませんよね。」

霧姫。
「正義とは何なのか、とっくの昔に定義されているのに。」
「それに従わない。」

歩羽。
「結局は彼らは、破壊衝動を満たしたくて、行動しているだけです。」

玻璃。
「暴力を振るうのがあまりに快楽で、後で理屈をつけているだけですね。」

歩羽。
「幼稚なのかな。」

玻璃。
「幼稚なんだと思いますよ。」

歩羽。
「知的障害なのかな?」

霧姫。
「そう疑われても、まかり通るくらい幼い連中です。」

歩羽。
「言いがかりで人を攻撃できるなんて、何が知的生命体ですか。」

玻璃。
「知的生命体という名前がつく割には、その知性がいつも愚かですね。」

歩羽。
「価値観と行動の評価を分離すると、簡単な構造をしていますね。」

霧姫。
「私が見たのは、人間の善悪に明らかな欠陥があるというものです。」

歩羽。
「私は人間に善悪の判断はできないものであると考えています。」

霧姫。
「とりあいず行動の評価だけ見れば、彼らが悪であることが証明できる。」

玻璃。
「価値観は独善主義で、行動の評価は破壊衝動の充足ですね。」

歩羽。
「変な理屈をつけて、破壊衝動を満たしたいだけ。」

玻璃。
「正義マンやら正義中毒はまさにそれですね。」

犯罪心理学は本屋によく売られるようになりました。

ベストセラーで初心者向けもあります。

犯罪学と犯罪心理学は、似ていますが、少し違います。

連絡。

味方になってくれる為政者が通知。

羽田空港で不審な車両が徘徊して。

空港が閉鎖される可能性がある。

海外の議員と会う約束をしていて。

外交官も、そこから出発する予定もあるので。

不審な車両を、どうにかして追い払ってほしいと依頼されました。

どうやら、不審な車両は、水陸両用車で。

千葉県の方から、海を渡って、来ているようです。

装甲車らしいので、普通の武器は効果が無さそう。

霧姫が、グレネードの弾だけを持って参加します。

羽田空港に移動して。

滑走路にある誘導路の近くに布陣。

いつも出没する時間まで待ちましたら。

やはり不審な水陸両用車がいまして。

海から、波に揺られながら。

滑走路に乗り上げて来ました。

小羽。
「よくあんなもの手に入れましたね。」

妃衣奈。
「旧式の戦闘車両ですよ。」
「古過ぎてスクラップ場に送られたものが。」
「根こそぎ略奪されて、使われているんですね。」

霧姫。
「各国の軍隊が、使い潰した車両を廃棄したり。」
「格安で売ったせいで闇市場に流れたんです。」

小羽。
「元々、戦争で使われるようなものなので。」
「危険思想者とかに渡ると、さらに危険ですね。」

霧姫。
「平気であんなものが動き回るので。」
「対処も高威力化しました。」

小羽。
「最後には自爆ドローンで駆除するようですが。」

妃衣奈。
「こんな人口密集地で、兵器を使わないと。」
「撃退できませんからね。」

コブラ攻撃ヘリコプターが偵察に来ましたが。

動きを止めた直後。

機関砲で撃たれて。

撃墜されたので。

誘導路から逃げました。

コブラ攻撃ヘリコプターは、近くに墜落。

乗員は負傷。

妃衣奈。
「ああ、派手にやってくれたね。」

小羽。
「有能な偵察機が!」

妃衣奈。
「というか、実弾が装填されているんですね。」

霧姫。
「弾も在庫があったから、セット販売したんでしょうね。」

小羽。
「まずいね、些事ではなくて、大事件です。」

妃衣奈。
「いくら古いからって、手当たり次第に兵器と弾薬を売るな!」

着陸する旅客機に発砲して。

旅客機がやられました。

旅客機は着陸態勢に入っていて。

低速域で、機関砲で撃ち抜かれて、撃墜された。

あれ、なんかこのシチュエーション、見たことあるぞ?

あの事故は、こいつがやった?

やや好戦的になる小羽ちゃん。

小羽。
「ああ、察しました、これ何とかしないと、やられ放題です。」

霧姫。
「なんの言いがかりなのか知りませんが。」
「やり過ぎです。」

妃衣奈。
「なんの恨みがあって、あんなことをするのでしょうか。」

霧姫。
「八つ当たりでしょうね。」

小羽。
「ああいうのに、ろくな理由があった試しがない。」

続いて、監視しているこちらに機関銃を撃って来たので。

退避していると。

ウエポンズフリーを通知され。

アパッチ攻撃ヘリコプターがスクランブル発進中。

監視していた、普通科の一個小隊が、ジャベリンを取り出して装填しています。

小羽。
「撃破してもいいらしい。」

妃衣奈。
「接近できないよ、意外と速力があるし。」

霧姫。
「私が何とかします。」

小羽。
「私も、あんなものを壊すものは持っていない。」

妃衣奈。
「私ができるのは監視だけ。」

小羽。
「監視するだけで、目の前のものを破壊できないのは滑稽ですが。」

霧姫。
「援護して、私なら何とかできる。」

妃衣奈ちゃんはスモークグレネードを投げて、牽制。

小羽ちゃんは、水陸両用車に信号拳銃を撃ち込んで。

遠距離なのに命中。

水陸両用車の運転手はやや動揺しています。

突然、霧姫が、持っていたグレネードの弾を投げたら。

ホーミングして、水陸両用車に当たり、なぜかグレネード弾が作動して炸裂。

続いて、近くに墜落していて。

撃墜されたコブラ攻撃ヘリコプターに装備されていた。

ハイドラ、ロケットを霧姫が取り出して、投げたら、なぜか信管が作動して飛翔。

水陸両用車を撃破。

普通科の一個小隊が、すぐさま前進。

脱出した数人は降参して、自衛隊によって拘束されました。

羽田空港は、二時間だけ、閉鎖されましたが。

再開しました。

事情聴取は妹が担当しまして。

ほとんど座っているだけ。

今回も無事に解放されて。

為政者の名前と命令を出したら、数分でした。

帰宅途中。

尾行して来る車がいました。

沿岸部のコンビニエンスストアに寄って。

夕食を買いましたら。

駐車場にて。

変な人が仕掛けてきました。

鈍器を持っています。

変人。
「勝てる訳がない相手に挑んでみよう。」

霧姫。
「負けるのが分かっていて、来るんですか?」

変人。
「いいえ、万が一、勝てる場合もありまして。」

霧姫。
「他の九千九百九十九は敗北ですか?」

変人。
「はい、だからたった一つのために。」
「勝てないことを知っていて挑みます。」

霧姫。
「負ける覚悟はよろしい?」

変人。
「はい、最初からあなたに勝てるとは思っていません!」

突っ込んできましたら。

霧姫はスプリントで相手を突き飛ばして。

変人は吹っ飛ばされましたが。

もの凄い速度で吹っ飛ばされて。

変人は海に墜落して滑走。

浮かんでいた漁船に激突して沈没しまして。

漁船の人が、嫌な顔をして、海に投げ込まれた変人を救助していました。

変人は、平気な顔をして。

運転手にお金を出して、送ってもらっていました。

小羽。
「負けると分かっていて、なぜ手を出したのかなあ。」

妃衣奈。
「負けたいからでは?」

霧姫。
「納得が行く結末が欲しかったみたいですね。」

小羽。
「それが高速で吹っ飛んでの落水ですか。」

妃衣奈。
「相手の望み通りになったんだし、もういいでしょう。」

霧姫。
「私は高難易度コンテンツではない。」

小羽。
「男性は、女性に負けたら、何が残るのだろう。」

霧姫。
「男性は女性に勝負させない。」
「そしてまともな力を持たせないようにして。」
「勝負する前の段階で決着をつける卑怯な方法を伝統にしていた。」

妃衣奈。
「その男性とやらを、私は何百回、殴ったのだろう。」

霧姫。
「男性は力で負けたら、何も残らない。」

小羽。
「思っているより男性は強くないので。」
「そのような過酷な現実を見た方がよろしい。」

霧姫。
「男性は、同じ男性に勝てないのなら。」
「相手が女性でも結果は同じです。」

妃衣奈。
「男性だから勝利が約束されていると思い込む。」
「そして勝負は、約束なんてものは実在しないギャンブルです。」
「勝負する前に、決着をつけようとするのは卑怯者ですな。」

帰宅します。

ドライバーですが。

今回、千史ちゃんはサイエンス誌の会社に復職したので。

執筆に忙しくて、来れません。

なので、そもそも頼んでいませんが。

代わりに社長の送迎をしていました。

為政者、大満足。

無事、味方の為政者は出発して。

外交官も出発できました。

もはや私兵ですね。

しかし見返りは大きい。

最近、会計士が狂っていますが。

どのくらい儲かっているのだろう?

また連絡。

市庁舎の周囲に。

ツキノワグマが徘徊して。

迷惑なので片付けろ、ということで。

木製の弓矢を持って急行しましたが。

なぜか芽未ちゃんがついて来ました。

小羽。
「熊ですよ、人間よりも遥かに身体能力の高い小型の熊。」

芽未。
「小型の熊を殺すのは久しぶりなので。」

小羽。
「ああ、昔、数匹、殺したことありましたよね。」

芽未。
「一度、パターンを覚えれば、一方的に殺せます。」

小羽。
「剣闘士も、猛獣のパターンを覚えて、殺していたのでは?」

芽未。
「一度、殺せば、追加で何匹も殺せますよ。」

現場に到着。

熊を探しましたが。

やっぱり、いまして。

木製の弓矢を構えましたが。

射程範囲外を歩いています。

そこに芽未ちゃんが突っ込んでいって。

ツキノワグマと格闘を開始。

熊の横をくるくる回ってフックで殴り。

熊は殴られて目を失明しまして。

失明したまま芽未ちゃんに殴られ続けて。

熊は鼻を骨折。

負傷した部位を集中狙いされて。

潰された目から殴打が脳に到達。

ツキノワグマは脳を抉られて死にました。

近くにいた猟師が死体を持ち去りまして。

為政者が法的問題を蹴散らしてくれたので。

芽未ちゃんは法的問題を早期解決。

そして、ちょうど帰った瞬間。

芽未ちゃんがたいした傷もなく、完勝してシュワー室に入って。

しばらくして。

警報システムが検知。

ニュークリア・アラート・サイレン。

核攻撃を受けたという警報で。

核ミサイルは迎撃されました。

所属不明の戦略型潜水艦のせい。

現代のテクノロジーは学問の集大成なのですが。

核兵器も量子論で作られた産物なので。

使うために核兵器を持っているのか、抑止力として防御に使っているのか。

切り札として温存しているのか、使用用途が不明です。

多分、核兵器ほど、使用用途不明の兵器はありません。

小惑星「2023 DW」の接近が話題になる中。

ガンジーの非暴力主義が流行っており。

未来世界で非暴力主義が教科書に載りました。

暴力とは何か?

それは、思想ではなく、どうやら科学的なものらしいのですが?


26


大公園にて。

女子高生の集団が。

食べ物とお菓子を広げて。

それをベンチに置いて。

ボール遊びをしていますが。

トンビが飛んできて、根こそぎ奪い。

またトンビが複数、飛んできて、無くなってしまいました。

そして、そこに、若い男性が来て。

早い昼食にしようと。

ベンチに座りましたが。

振り返った女子高生の集団に勘違いされて。

食べ物とお菓子を一瞬で略奪した人と言われて。

袋叩きにされてしまいました。

女子高生。
「うちらの昼食とお菓子、返せ。」

少女。
「あんたが食べたんでしょ!」

青年。
「何の言いがかりだ、最も言いがかりには慣れているが!」

女の子。
「とっておきのお菓子、返して。」

青年。
「冤罪だ!」

女学生。
「よくも私達の食事を台無しにしたな!」

青年。
「お嬢さん、胸とか当たっているよ!」
「それにスカートの中とか見えているよ!」

女子高生、
「この!この!」

青年。
「だから、違うけれど、これなんか良くないか?」

女子高生の集団が。

振り返ると、そこにいたのはトンビ。

たまたま目の前で奪った食べ物を物色していて。

ようやく、複数のトンビに奪われたことが分かり。

女子高生は立ち去りました。

青年。
「叩かれたり、引っぱたかれたけれど。」
「女の子の機密情報にアクセスできたな。」

夫人。
「あなた、大丈夫?」

青年。
「まさか女の子に袋叩きにされるとは思わなかった。」
「怪我はないな。」

老人。
「お前だけそんな目に遭ってずるいぞ。」

子供。
「あの人って、どんなものに触れたの?」

婦女。
「質問しないであげてください。」

婦人。
「酷い目に遭ったね、手を貸してあげましょうか?」

青年。
「問題ない、誤解も解けたし。」

市民が集まって来ましたが。

トンビが食い散らかしているので。

近くにいた女性から手助けしてもらって離脱。

バイオレンスなのかエロティシズムなのか。

解釈次第。

公園、暴行事件で人が集まっている。

小羽。
「とある人の一日の発言、百文字以内。」

妃衣奈。
「多くて千文字前後しか言わない人もいる。」

芽未。
「情報量がないので、判断できないね。」

妃衣奈。
「発言不足で常に困っている自国民ですね。」

小羽。
「あなたは、いつから結婚を捨てたの?」

妃衣奈。
「さあねえ?」
「中には私みたいに、正当防衛で仕方がなく。」
「という女性もいるかもしれませんが。」

小羽。
「その割に、親族の男性は全員、結婚していますね。」

妃衣奈。
「まずね、価値観が違う、そこで結婚とは考えが合わない。」
「次にね、私みたいな女性は不妊の傾向があったりして。」
「最初から最低の母親、約束された育児放棄が見え透いている。」

芽未。
「本当にそうなら、男性は近寄りもしませんね。」

小羽。
「女性は生まれると、母親になれと命令されて育ちますが。」
「最近は容易に裏切ることができる。」

妃衣奈。
「力で母親にしようと、グルになっても。」
「力関係が逆転すれば、もはや敵対者が持っていた権利の相続ですね。」

小羽。
「価値観が違う、妻、母に無関心、または価値がないと見なしている。」
「実際になった所で、価値はない。」

芽未。
「それって男性の方が多くて、男性の方が抵抗していますよ。」
「男性も結婚を嫌うようになったり。」
「父親になるのを嫌うようになっています。」

妃衣奈。
「離婚のリスクは跳ね上がっていますし。」
「男女の不妊は急増。」
「そして色欲は変態性癖という形で曲がっていく。」
「さて、時代に合わないのはどちらかな。」

芽未。
「というか、男性の方にも結婚忌避は多いですよね。」
「近年、目立つようになりました。」

小羽。
「男女共通の話題ですよね。」

芽未。
「神が作った通りに、生殖という名前の工場生産をやらされる。」
「そんなもの愚かな神のせいだ。」

小羽。
「神は否定しないが、神が作った世界と。」
「先天的な役割、摂理や運命は気に入らない。」

妃衣奈。
「私も、神は否定しない、神が作ったすべてのものを否定する。」

小羽。
「愚かな神が私に命令したら、その神を倒す。」

芽未。
「それでは自然の改良をしましょう。」

小羽。
「私が改良を加えたので、私の方がセンスは上です。」

妃衣奈。
「姉さんは欲しいものある?」

小羽。
「うん、美女の下着。」

妃衣奈。
「それで満足なの?」

小羽。
「コレクションする、なかなか難しい。」

芽未。
「価値観の再構築は、天地がひっくり返る。」

走ってきた女の子。

副社長を送り届けて。

送信された位置情報を取得して。

大量に買って来たけれど。

駐車場で。

大変なことがあったらしい。

千史。
「向こうの人見て。」

小羽。
「ああ、なんてことを。」

妃衣奈。
「凄い、初めて見た。」

芽未。
「女性が男性をレイプしていますね。」

千史。
「普通、逆じゃないですか?」

小羽。
「いいえ、女性が女性を性的暴行する時代に。」
「女性が男性をレイプするのは不自然ではない。」

妃衣奈。
「なんですか、遠くに見えるサディストは!」

芽未。
「なんか男性の方は嫌そうに見えませんね。」
「痛そうなことをしていますが。」

千史。
「ひえええ、通報する?」

小羽。
「やめなさいよ、せっかくああなったんですし。」
「男性が女性にレイプされる事件、見学しましょう。」

妃衣奈。
「女性はサディスト!被害者はマゾヒスト!」

芽未。
「あれ、男性が笑って逃げて行きますよ?」

千史。
「たいした怪我もなかったようです。」

小羽。
「こっちに来ました。」

芽未。
「ずっと見ていたからね、絡まれるよね。」

痴女。
「あら、お嬢さん、私がしていることで楽しめた?」

小羽。
「見逃してあげるので、帰ってください。」

痴女。
「いいえ、こんないい顔のお嬢さんがいるのだから。」

妃衣奈。
「それはそうでしょう、年齢差があるから。」

痴女。
「なんですって!」

芽未。
「大丈夫です、誰しもが五十年経過すれば、老化します。」

千史。
「別に、女性にされるのが嫌ってことはないけれど。」
「男性を狙うような女性は勘弁してください。」

痴女。
「お友達の前で、恥ずかしいことしてあげる。」

小羽。
「ちょうどいいや。食後の運動にしてあげる。」

痴女を掴んで、持ち上げると。

池の中に突き落として片づけました。

痴女、あまりの実力差に絶句。

千史。
「二度、濡れて良かったですね。」

芽未。
「私も同じことできますよ。」

妃衣奈。
「濡れた痴女ですか、二重にえっちじゃないですか。」

小羽。
「姉ちゃん、鉛筆で一緒に、えっち、Hという文字、一緒に書こうね。」

痴女。
「なんでこんな絶望的な差があるのよ!」

小羽。
「生まれつき狂暴だからかな?」

妃衣奈。
「犯罪者をぶっ殺した一度目からこうなんです。」

芽未。
「毎日、庭に来る熊を絞め殺してしまったのがきっかけです。」

千史。
「女性同士の格闘なら、三十回、勝ったことがあります。」

痴女。
「化け物みたいな女の子じゃないの!」

小羽。
「うん、神話の化け物です、それは認めます。」

妃衣奈。
「神話に巻き込んでやる。」

芽未。
「さあ、次はどうやって遊ぼうか。」

千史。
「写真撮っていいですか?」

痴女。
「キャー!化け物に殺される!」

被害者。
「あれ?なんで窮地に陥っているんですか?」

痴女。
「神話の化け物と遭遇したからよ!」

被害者。
「先ほどはありがとうございました!」

妃衣奈。
「それでは痴女を展示しましょう。」

小羽。
「いいえ、脱がしてみたい。」

芽未。
「このまま普通に帰すのはつまらないですな。」

千史。
「私も同じ意見です。」

痴女。
「こら、捕虜にいかがわしいことする相談しないの!」

女子高生。
「なにしているの?」

小羽。
「ルックスが良好な女性を捕まえました。」

女子高生。
「一緒に遊びましょう!」

痴女。
「ああ、処女を自分から失うんじゃなかった!」

痴女、立ち去りました。

濡れているから目立つ。

最近、公園周辺に出現しては。

男性を襲う女性で。

サディストでしたが。

たいてい、返り討ちになるので。

先ほど、初めて成功したらしい。

けれど快進撃ならず。

メスガキ。
「男性個人は凄くないかもしれないけれど。」
「男性の偉人の功績は広く伝わっているよね。」

千史。
「誰ですか、この幼女は!」

芽未。
「親戚の女の子です。」

メスガキ。
「あれれ、男性って優劣とかあんまり気にしないと思うんだけど?」

妃衣奈。
「最も気にしていると思います。」

メスガキ。
「男性ですか、なんか男性っぽい生物ならいますね。」

小羽。
「そうですね、男性みたいな生物なら、いくらでもいます。」

メスガキ。
「男性はたくましく、勇ましく、強靭に。」
「戦士に、そして労働に向くように。」
「なら、どうしてそれに当てはまらない男性ばかりいるの?」

芽未。
「うん、男性の定義は十万文字に達すると思います。」
「女性の定義は、史記に匹敵する文字数になりますね。」

メスガキ。
「なら、ほとんどの男性って生育が悪かったの?」

小羽。
「そういうことにしておきましょうよ!」

メスガキ。
「というか、男性らしさって。」
「みんなそうなるように強制されるの?」
「酷いね、過酷だよね、みんなそうならないと排除されるなんて!」

妃衣奈。
「やや誇張していると思います。」

メスガキ。
「男性は見た目だけはしっかりしているよね。」

千史。
「外見よりも中身というのは男性の教訓です。」

メスガキ。
「中身ですか、男性なんて調べなきゃ良かった。」

芽未。
「なんか親近感があるね、お菓子食べる?」

メスガキ。
「いつも男性と比べてしまう。」
「あれ、ひょっとして私は、衆愚に属する凡人の女性?」

小羽。
「男女、共通の課題があるんですよ、きっとね!」

メスガキ。
「そっか、男性っていたんだよね。」
「女性だけでこの世は出来ていないから。」

千史。
「男性社会はどんな意見ですか?」

メスガキ。
「ほとんど、男性がやってくれるから。」
「女性は関与しなくて助かりますね。」

妃衣奈。
「とっても私と似ていて、ちょっと辛いなあ!」

メスガキ。
「あっそうか、女性も男性も、考察対象によって年齢が違うんですね。」
「それで、中年男性と意見が合わないんですね。」

千史。
「若い女性なら我々の担当ですよ。」

メスガキ。
「なんだ、歴史って、男性中心になってからたいして変わらないんだ。」

小羽。
「おお、無謀なほど喋ってくれるじゃないですか。」

メスガキ。
「男女、ワンパターンなのは歴史において変わりませんよね。」

芽未。
「ああ、そうですね!簡単な世界で良いと思います!」

メスガキ。
「所で男性って、孤立すると何か出来るの?」

千史。
「あっ!」

メスガキ。
「あっ!って言った!」

妃衣奈。
「今度、孤立した男性を見て、何が出来るのか見てみよう!」

メスガキ。
「とまあ、女性も男性も、生まれた先のものなら何でも信じるから。」
「信じているうちは何の忠告もいらないよね。」

小羽。
「そうですよ、生まれた先のものなら何でも信じて。」
「信じた後に残るのは年齢です。」

メスガキ。
「男性が作った世界はあんまり美しくないので、審査員呼んで。」

千史。
「あれを芸術作品と呼ぶのですか?」
「私は構いませんが?」

メスガキ。
「はあ、男尊女卑の世界は、デザインやセンスが圧倒的に不足していますからね。」

芽未。
「うん、私が言いたかったことを無制限に話すな!」

メスガキ。
「人類って芸術作品もまともに作れないんですね。」

小羽。
「こんなに厳しい審査員は人類史上初です。」

メスガキ。
「唯名論、私は唯名論。」
「人類とか、単純で、中途半端に強くて。」
「少しだけ数が余っていて。」
「進歩がいつもより遅い。」
「科学しか取り柄ない生物って。」
「もう分かったから。」

妃衣奈。
「科学しか取り柄がない?」

千史。
「それは言わないで!言わないで!」

芽未。
「人類?自己批判がいつも足りない集合体?」

小羽。
「人間にそこまでの期待は誰もしていないよ!」

メスガキ。
「ここまで来ると、男尊女卑は力だけが全てで。」
「力だけが取り柄という訳ね。」

妃衣奈。
「とりあいず殴り合いに勝てば解決するらしいよ。」
「どんな男女も、軍隊も、国家もしていることです。」

メスガキ。
「人間を見ていると退屈しかしませんね。」

千史。
「その不満は誰しもが持っています。」

メスガキ。
「やっぱり人間は真面目に文明を作ってないからね。」

小羽。
「作ろうとしたものはすべて失敗作で。」
「後に残ったものは意欲作ですよ。」

メスガキ。
「人間が失敗作なんじゃない?」

芽未。
「それなら私はなんですか!」

メスガキ。
「この世は不思議ですね、人間なんて生物が徘徊しているんだもん!」

妃衣奈。
「不気味なことを真顔で言うな!」

メスガキ。
「私は決して人間の仲間とは言いません。」
「決して、神の被造物と、半人半獣の生物を区別しているなんて言いません。」

千史。
「あなたの言う人間って何ですか!」

メスガキ。
「おかしな生き物が、人間みたいに歩き回っているから。」
「世の中、最初からおかしいのかも。」

芽未。
「そうかもね!」

メスガキ。
「みんな、二足歩行の動物という自覚無さそう。」

小羽。
「とまあ、人間は人間ですし、人間は神ではない。」

メスガキ。
「二足歩行の動物に生まれてしまって。」
「お気の毒に。」

芽未。
「それは誰が?」

メスガキ。
「それは本人が。」

小羽。
「この世に生まれて、どんな感想?レビューしてよ!」

メスガキ。
「この世ですか、思ったよりは気持ち悪くなかったですよ。」

痴女。
「車の中で着替えたわ、メスガキよね。」
「さっきから、私の気に障ることを言いまくって。」

女子高生。
「お姉さん、私を襲ってください。」

痴女。
「まずはメスガキわからせ、してからよ!」

芽未。
「実は私もメスガキでして。」

妃衣奈。
「私もメスガキわからせ、受けたことあります。」

痴女。
「お嬢さん、学生よね、いいことしましょう!」

千史。
「痴女が逃げましたよ。」

小羽。
「追わなくていい、いいもの見れるから。」

メスガキ。
「この世、レビューつけるね、星二つ!」
「昔から男性というむさ苦しい連中が居座っていて。」
「綺麗な女性の自由が制限される。」
「作り物にしては駄作で、改善の余地もない。」
「おかしなお店。」

芽未。
「インテリジェント・デザイン論を教えたら。」
「こんなことばかり言うもので。」

妃衣奈。
「いいえ、素晴らしい審査員だと思います。」

小羽。
「人間を客観的に評価できる逸材です。」

千史。
「主観的な評価を廃し、合理的な視点で。」
「人間を調べることができる。」
「自然科学の天才、メスガキ。」

メスガキ、立ち去りまして。

この近くに住んでいる女の子です。

中学生ですが。

こんなことばっかり言うので。

絶句する人が続出しています。

この世に対して酷評する女の子は。

あの少女だけです。

刃物を振り回している人が。

近くの道路に出現しましたが。

巨漢が現れて。

かなりの戦闘狂で。

暴漢に楽しそうに挑みました。

狂人。
「でやあああ!俺と戦え!」

犯人。
「まずお前から八つ裂きにしてやる!」

狂人。
「俺と戦え!」

犯人。
「ぐえ!」

狂人。
「正面から来るか、気に入らないな!」

犯人。
「ぐほぉ!」

狂人。
「戦いこそ喜び!」

犯人。
「ぐふっ!」

暴漢が叩きのめされて。

今度は狂人が踊って暴れています。

暴漢を投げ飛ばしてアピールするので。

どちらが危険なのか、さっぱり分かりません。

近くを通り過ぎました。

道路は渋滞しています。

小羽。
「昔は、犯罪者は原則、打ち首でしたっけ。」

妃衣奈。
「いいえ、武士に見つかると、犯人は殺されます。」

芽未。
「被害者はなんで弱いの?」

千史。
「さあ?」
「加害者を倒したら、被害者じゃないから?」

小羽。
「加害者をぶっ殺して、何が問題なの?」

妃衣奈。
「なんでだろうね。」

芽未。
「加害者を叩きのめすと、変なこと言われるので。」

千史。
「それは悪法でしょう。」

小羽。
「被害者が勝ったら、どうなるの?」

芽未。
「単なる戦闘の結果では?」

妃衣奈。
「そもそも、勝つことは知っているでしょうけれど。」
「勝利の活かし方は知らない。」

千史。
「勝つことしか取り柄がない?活かせない?」

芽未。
「弱者のまぐれなんて、そう何度も続く訳がないでしょう。」

犯人。
「助けてくれ、殺される、そもそもなんで遊んでいるんだ!」

狂人。
「物足りない、こんなやつをもう三人よこせ。」

市民。
「ああこんな光景、見たくない。」

婦女。
「暴れている人は、敗北した瞬間が滑稽ですよね。」

婦人。
「すべてが崩れ去り、破滅するその瞬間ですね。」

少年。
「あの人達、何やっているの?」

夫人。
「あれは戦闘をやっているのよ。」

少年。
「僕も混ぜて。」

狂人。
「お前、こういう奴、もうひとり追加できるか?」

少年。
「うん、お父さんがいるよ。」

救急隊。
「誰が怪我をしたんだ?」
「所で、どちらが加害者ですか?」

警官。
「なんですと、刃物男が敗北ですか。」
「こんなに負けたら何も残らないなんて傑作じゃないか。」

弁護士。
「また犯罪者と戦って、ぶっ殺して。」
「いつもきわどい仕事なんですからね。」

市民。
「ああ、ああ、人間離れした化け物とは戦わないことですね!」

近くで騒動があったので。

民間軍事会社の支部。

警戒中。

帰還しまして。

もう昼休みは終了、三分前。

歩羽。
「我々は所詮、人間であって。」
「神ではないことを自覚すればよろしいのですか?」

霧姫。
「いかにして全知全能の神に近づくか、という困難な営みですか?」

玻璃。
「神か、人か、どちらかを選べと言うのでしょうか?」

小羽。
「それは犯罪心理学の有名な問いです。」

妃衣奈。
「だいたい、人間は世界観に関する判断が勝手ですよね。」

芽未。
「歴史はノンフィクションの傑作でも、現代は駄作なのかなあ?」

その後。

定時になったので。

近くの百貨店に行きました。

二十四時間営業なのですが。

連続して二十四時間営業ではありません。

たまに昼寝しているので。

寝ていたら、営業していませんが。

起きていれば、営業しています。

ただし、欧州から取り寄せた珍品だらけ。

購入可能でした。

珍品を獲得して。

自動車に入れまして。

再び、裏門から入場。

人生について。

雑談している社員。

科学者。
「人生の頂上を取るとか言った奴が。」
「もう三十年も経過しているらしい。」

会計士。
「おや、三十年も人生の登山ですか?」

科学者。
「二十八年間はクレバスの中。」
「二年間は遭難。」
「今は雪崩で埋まっているとか。」
「そんな比喩。」

会計士。
「クレバスの中で冬眠させられて。」
「人生の道を外れて。」
「雪崩で人材として埋まりましたか。」

社員。
「人生なんて判断が勝手だよな。」
「だって、悪い道でも歩ませられる。」
「人の生命も物扱いだろう。」
「人生ってなに。」

従業員。
「人生って勝手に設定された通りに進行しないと。」
「神秘主義者の気が済まないんだろ。」

詩人。
「人生なんて仕掛けた奴は詫びろよ。」
「今まで、勝手に人生を歩ませた。」
「人々の気持ちが、分かるんじゃないのか。」

教官。
「よし見せしめだ、教えてやろうぜ。」
「勝手に道を整えられる側の気持ちをね!」

敷地内。

宿舎に入って。

メイドさんの労働を確認して。

生徒は無事です。

小羽。
「嫌いな人の木像を作ることになった。」

生徒。
「それは代金が前払いだからですか?」

小羽。
「しかし嫌いな人の木像の頭は、空っぽにしないといけない。」

学生。
「そうですよね、頭が空っぽなのは、嫌いな人に共通した特徴です。」

小羽。
「実はそれ、標的用なんですよね。」

訓練生。
「なるほど、なるほど、軍隊でよくやる。」
「条件反射による射撃訓練ですね。」

小羽。
「昨日は私の誕生日です。」

友人。
「え?そうでしたっけ?」

小羽。
「間違いでした、誕生日は一回だけです。」
「そう何度も来ません。」

友人。
「誕生日は生まれた日のみで。」
「何回も来るというのは誤りでしょうね。」

帰宅しますが。

もう夜です。

妹がモニタールームで寝ていたので。

担いで、帰宅しました。

私に不可能なんてありません。

人にやらせておいて、自分でやらなくて済む人にとって。

不可能なことはありません。


27


勤務中。

地球儀を持っています。

今日は、元軍人が訓練を担当しているので。

暇になっています。

地図は平面になっていますが。

地球は球体なので。

意外にも地図ほど距離はありません。

地図が球体を無理に平面にしています。

弾道ミサイルは飛翔すると。

コリオリの力。

つまり自転の影響を無視できなくなります。

たまに球体の図、地球儀を見ないと。

旅客機の進路、弾道ミサイルの進路が予想できなくなります。

平面の地図は古い?

コンパスも方位の数字が入っていないと、使い物になりません。

日本は絶対平和主義で教育されたせいで。

慢心してしまい。

すべてが平和であると誤解していますが。

脅威を無視しているだけです。

昔は平和ボケ、という名前で非難されて。

戦争でもあった方が治療できるとも言われましたが。

絶対平和主義という思想のせいです。

絶対平和主義で教育しておいて。

有事の際には徴兵制を敷くとしたら矛盾していますね。

逃亡者が出るし、拒否されるし。

まともに戦わず。

日本なんて滅びればいいじゃん、とか言われそう。

その反面、軍事好きはかなりいて。

日本各地の航空祭は、毎年、凄い人数が見に来ます。

陸上自衛隊名物、富士総合火力演習は。

一般公開されていました。

日本は世界ランキングに掲載される軍事大国で。

軍事予算もランキングに入っています。

ちなみに広い海を渡って日本に上陸することは。

兵站が普通に機能しないので。

誰も成功していません。

軍事雑誌は本屋で盛んに売られていますので。

やや高価格ですが。

好奇心がある人にはお勧めです。

モニタールームにて。

観察中。

暇をした身内が参加。

小羽。
「私の方が道徳的に上だ。」

妃衣奈。
「私は道徳において素晴らしい人です。」

芽未。
「私こそ道徳で最上位の存在です。」

千史。
「私が道徳です、私は道徳的。」
「私が上で、相手は下。」

小羽。
「やはり私達が道徳的に上ですか。」

芽未。
「そうですよ、道徳的なのは我々です。」

妃衣奈。
「私のような道徳的な人に、非難するのは不道徳です。」

千史。
「道徳的な私を罵るの?不道徳?」

小羽。
「道徳的な私に批判するとか、なんて不道徳な。」

芽未。
「道徳的な私に異論を言うのは不道徳です。」

妃衣奈。
「道徳的な私に反論するのは不道徳です。」

霧姫。
「悪ふざけですか?」

小羽。
「はい、ふざけています。」

芽未。
「道徳なんて真面目に語る訳がないでしょう。」

妃衣奈。
「道徳なんて真顔で言う人、いますかね。」

小羽。
「道徳が学校で流行っているようで。」

玻璃。
「あれですか、いかに問題を起こさない。」
「学校にとって都合のいい人になりなさい。」
「そしてどんな愚かなことも我慢しなさいとか。」
「不自然、極まりない、学校の道徳。」

芽未。
「私らなんてね、暇でなければ、道徳なんて。」
「持ち出している訳がないでしょう。」

歩羽。
「退屈になった人しか道徳は語りません。」

小羽。
「道徳を語るのは暇潰しです。」

千史。
「むしろ、私達はとっても道徳的な人ですね。」

歩羽。
「そんな下らない称号、要らないわ。」

芽未。
「することがなかったら、道徳なんて下らないことは言わないよ。」

霧姫。
「道徳だらけ、ということは、そこまで人間を制御したい欲望の現れ。」

小羽。
「道徳で、都合のいいように管理したいからですね。」

霧姫。
「むしろ利己的で欲望に正直な人間を抑えられないか。」
「特定の結論に誘導して、従わせるのが学校の道徳。」

歩羽。
「道徳なんて、問題になった試しはないでしょう。」

玻璃。
「道徳なんて無視すれば解決するので、みんなそうやっています。」

小羽。
「道徳的に私が上なので、学校の道徳は私より下です。」

妃衣奈。
「道徳的な私がそう言っているのだから、他の人は不道徳。」

玻璃。
「それは道徳を押し付ける人を敗北させることができますね。」

小羽。
「道徳野郎は倒せますよ。」
「自分の方が道徳的に上だ、と言えば勝利です。」

芽未。
「かなり滑稽ですが、それだけで道徳野郎を負かすことができます。」

千史。
「道徳の負け。」

歩羽。
「親族の女の子、任せますね。」
「親が、夜まで帰れそうもないので。」

霧姫。
「高速道路で事故があって。」
「通れないので、遅くなるとか。」
「なので、ここで預かります。」

玻璃。
「ちなみに通行止めもあるので、二重に遅くなります。」
「面倒を見てあげて。」

小羽。
「二回目なので、問題はないです。」

メスガキ。
「道徳の試験どうだった?」
「通用するといいね、お疲れ様!」

芽未。
「道徳?そんなもの知らないよ?」

千史。
「道徳で満点を取ったのが、学生時代の不名誉。」
「黒歴史。」

メスガキ。
「道徳で満点、子供の頃の古い思い出、出来たね!」

妃衣奈。
「犯罪学では、道徳は犯罪の手前で防ぐ壁です。」

小羽。
「しかし道徳は自然界にまったく通用しないよね。」

メスガキ。
「道徳?動物に支配されるレベルで先がないね!」

芽未。
「その昔、道徳に忠実で酷い事故を起こして。」
「間違いに気づいた。」

小羽。
「しかしそれ以外の人は気づかない訳でしょう。」

妃衣奈。
「事故でようやく道徳の誤謬を理解するって何よ。」

メスガキ。
「道徳でやらかせ、もう一回、アンコール!」

小羽。
「道徳でやらかすのは見世物です、見学料を取りますよ?」

芽未。
「とまあ、子供時代の失敗の多くは道徳のせいでして。」

メスガキ。
「道徳で失敗するって現代のギャグじゃん!」

芽未。
「私も道徳という新興宗教が学校にあるとは知らなかったので。」

メスガキ。
「道徳を振りかざして殴られる人もいるよ?」
「お涙頂戴!」

千史。
「道徳を信じている人で強者はいない。」

メスガキ。
「実力が足りないの?道徳で補充すれば?」

小羽。
「道徳は人の道に外れているので。」
「大人になるとみんな信じなくなります。」

メスガキ。
「道徳のせいで人の道を外すのは得意じゃないの?」

芽未。
「芸人だって、つまらないので、ネタで道徳を持ち出さないよ?」

妃衣奈。
「舞台で道徳を説いて、観客は大爆笑!」

メスガキ。
「道徳にしては、読み物として楽しめた方じゃん?」

妃衣奈。
「道徳は決して捨てないで、暴力は突っ込んでくるから!」

芽未。
「変な考え方、冗談として楽しめたよ、道徳ですか。」

メスガキ。
「道徳を振りかざして、敗北したらプライド、粉々だね!」

小羽。
「道徳なんてネタにしないで、棍棒で遊ぼうよ。」

妃衣奈。
「道徳よりも実用的な遊びですね。」

千史。
「変なこと言っていないで。」
「こんなふうに木像を殴ればいい。」

芽未。
「プリンターでいくらでも作れるよ。」
「どんな人物の木像作って壊したい?」

メスガキ。
「わかりやすい遊びしてるじゃん。」

千史。
「道徳は感動させるような言い回しをして。」
「結果は破滅するようなものだよね、」

メスガキ。
「考えるだけの人にはなるなあ。」

千史。
「努力している感じはするけれど。」
「努力だけなら五十点、でも論理学では十点。」

メスガキ。
「道徳で神のように振舞って無様!」

芽未。
「自分は道徳によって神になる?」
「それどんな作品?」

小羽。
「道徳はフィクションです。」

メスガキ。
「社会の補欠って所かな。」

妃衣奈。
「道徳野郎は、万年、社会の予備って所かな。」

メスガキ。
「道徳とか。」
「なんでも知っているみたいなこと言うな、うざい。」

小羽。
「それが道徳ですよ。」

メスガキ。
「あのさ、不合理って単語、知っているのかな。」

千史。
「知らないでしょう、国語辞典を朗読してあげる。」

芽未。
「次の朝礼は国語辞典の朗読!」

メスガキ。
「道徳の敗北回数、多過ぎ、数えるの面倒くさい。」

妃衣奈。
「迂遠だからね。」

芽未。
「世事に疎くて、実際からかけ離れている。」

メスガキ。
「学校の道徳の教科書、社会人に公開していい?」
「めっちゃ炎上すると思うけれど?」

小羽。
「やってしまいなさい。」

メスガキ。
「再生数とか稼げそう、学校の道徳の教科書!」
「どのくらい笑われるんだろう。」

千史。
「学校の道徳の教科書、なぜか保存されていて。」
「知り合いに読み聞かせたら、大笑いしていました。」
「納得の内容。」

メスガキ。
「使えない道徳は単なる小説なんですけれど。」

妃衣奈。
「道徳は小説なんですけれど。」

メスガキ。
「まだ道徳を続けるとか、メンタルだけは凄いじゃん。」
「どのくらいまで持つの?」

芽未。
「道徳って誰が作っているの?」
「偉そうなこと言う傲慢な子供がたくさん出来上がっちゃう!」

小羽。
「私の心配はしないでくださいね。」
「私の心配をして面白いのなら、話は別ですが。」

千史。
「あれれ、私のことを考えて楽しいの?物好きだよね?」

メスガキ。
「なんで馬鹿みたいに道徳が蔓延るの?」

小羽。
「馬鹿だからです。」

千史。
「なんで?の回答は、特に理由もなく、と相場が決まっています。」

メスガキ。
「もしかして、自分から馬鹿になるのって難しい感じ?」

小羽。
「難しいらしいよ。」

妃衣奈。
「道徳なんかで無駄な抵抗、見ている私が凄惨な目に遭っているよ。」

芽未。
「道徳の敗因?口先だけで殴り合いに弱いから!」

メスガキ。
「道徳を習って統合失調症にならないの?不思議!」

小羽。
「道徳の授業だけさぼった私の偉業。」

芽未。
「よく道徳なんて教わって眠くならないね。」
「私は寝ていましたよ。」

メスガキ。
「地上に居場所はないのに、道徳で無理に作る気?」

妃衣奈。
「イカサマする?道徳よりも素早く解決するよ!」

メスガキ。
「道徳の内容、カセットにしてギャグ音声として販売したいわ。」

妃衣奈。
「よく出来たギャグでしょ。」

メスガキ。
「道徳、好感度稼ぎのやらせ?」

小羽。
「神様、道徳に救いよ、なんてある訳ないよ。」

メスガキ。
「道徳で神になれた気分?早く絶望してしまえ!」

妃衣奈。
「道徳って通貨?そんな甘い世の中はないよ?」

芽未。
「言い分も愚かだし、態度も愚かで、二重に悲惨だね。」

小羽。
「道徳なんかで世渡りできないよ、ということを後から分かるだけ。」

千史。
「教師の言い分、聞き流せば?どうせ実際には役に立たないし?」

メスガキ。
「もういいよ、後から分かれば、正しい教育になるし。」

友人。
「ああ、もうこの世のものか分からない批判が。」

会社員。
「嘘をつかないとは、ああいうことを言うのです。」

婦女。
「信じられない、本当のことを言わないことで世の中は成り立っているのね。」

教官。
「本当のことばかり言って生活できる訳がないでしょう!」

事務員。
「嘘を言わないだけで、たくさんの敵を作りますなあ!」

横の塀を超えて。

侵入者が出まして。

敵の魔法使いです。

反対者(アンチ)が、民間軍事会社を破壊しようと。

十五人ほどで押し寄せて。

爆弾を仕掛けようとしていますが。

警備員が発見して。

既に交戦中です。

小羽。
「二人はその子を頼みます。」

妃衣奈。
「私達は戦闘準備。」

芽未。
「こっちに隠れていよう。」

千史。
「すぐに終わりますからね。」

メスガキ。
「え?なんでマジになっているの?」

敷地の中で乱戦。

生徒が参加。

警備員も参加。

傭兵、元軍人も参戦。

敵を外壁で止めています。

相手は侵入したら。

勝手が違うので。

行動が止まったようです。

歩羽。
「簡単に動きが読めますね。」

霧姫。
「動きが緩慢なんじゃない?」

玻璃。
「優勢です、相手の敗北は時間の問題。」

小羽。
「おや?」

妃衣奈。
「ですね?」

小羽。
「サーバールームに侵入されましたね?」

妃衣奈。
「一人だけですね。」

小羽。
「やっちゃう?」

妃衣奈。
「油断したね。」

燃料帰化爆弾を投げましたら。

炸裂。

サーバーは頑丈なので無傷。

サーバーのコンピューターは耐久力馬鹿に作ってあります。

敵の魔法使いが。

プロテクトで防ごうとしても。

一時的に真空になってしまい。

衝撃波と高熱で敵は吹っ飛んで。

気絶したので。

手錠と足枷をつけておきました。

増援で突っ込んで来た敵を。

サーモバリック弾で処理しました。

プロテクトを貫通、無効化する兵器です。

魔法使いは頑丈なので、これまた気絶して済んだようで。

倒した魔法使いが何も出来ないように。

手錠と足枷をして、また突っ込んでくる敵に。

白リン弾を撃ち込みました。

小羽。
「ハイテク兵器って便利だね。」

妃衣奈。
「正面から戦わなければ、一方的に倒せるね。」

敵兵。
「うわああああ!」

歩羽。
「七人ほど秒殺しました。」

霧姫。
「三人仕留めましたが。」
「これで全部ですね。」

玻璃。
「あれ?化学兵器を使ったんですか?」

小羽。
「他の武器で勝てます?」

妃衣奈。
「魔法使いに対して絶対的な武器ですよ。」
「使わないと損です。」

歩羽。
「ああ、後で何も言われないといいけれど。」

霧姫。
「グレネード式の安全規格で作られているので。」
「問題はないと思いますよ。」

玻璃。
「どこの軍隊も魔法使い相手に、ポンポン投げるでしょう?」

歩羽。
「それもそうですね。」
「禁止されてはいますが。」
「使用の許可は特別にされています。」

芽未。
「終わった?」

霧姫。
「法律が面倒くさいので、これから第二ラウンドです。」

歩羽。
「住宅地の真ん中で戦闘ですからね。」

玻璃。
「しかし今は特別なことではありませんが。」

千史。
「後は仲間がやってくれるようですよ。」
「私達は無関係です。」

メスガキ。
「毎回、雑魚と戦っているの?よく飽きないね?」

妃衣奈。
「脇役も必要なんですよ。」

メスガキ。
「私が目当てだったりして。」

芽未。
「あんなメスガキわからせはいません。」

メスガキ。
「偽物って世間にいるけれど、やられ役なの?」

小羽。
「偽物がいるのなら、私のような本物が名乗り出ないと。」

芽未。
「偽物が世間にいるのなら、私のような本物が活躍しないとね。」

倒した敵を捕まえています。

自衛隊が駐屯地から来まして。

相手は犯罪ではなく、捕虜の扱いです。

魔法使いは致死性の攻撃で死なないことがあるので。

なぜか、敵の死人はいませんでした。

どこの国家がけしかけたのか。

犯罪を超えているので。

変わった対応をすることになりまして。

数日、事後処理にかかるようです。

士官。
「これどう扱えばいい?」

将校。
「警察の対応できる範囲を超えている。」

歩羽。
「被害は軽微ですね。」

霧姫。
「実力差が激しいですね。」

玻璃。
「けっこう私に当たりましたが。」
「普通の攻撃で私にダメージは与えられませんわ。」
「特殊攻撃しか効きません。」

小羽。
「施設内にカメラが張り巡らされている。」
「位置がすぐに分かるのに。」

妃衣奈。
「現代の戦いは、位置を事前に知られたら終わりです。」
「一撃必殺で先制攻撃できるから。」

芽未。
「だいぶ手間がかかりそうな状況ですね。」

千史。
「戦闘に巻き込まれて、ショックはない?」

メスガキ。
「将来の夢が、無難に大人の女性になったかな。」

千史。
「女の子は子供の頃が危険ですしね。」
「何もコントロールできないから。」

メスガキ。
「社会にいる人の頭の悪さと、宇宙の広さって。」
「どっちが信じられない?」

芽未。
「頭が悪いとは?」

千史。
「それは脳科学の話題であって、思想の話題ではない。」

メスガキ。
「世人とか、単純なところで成功しないのに、粘り強い人ばかりね。」

芽未。
「随分とましになりましたよ。」

メスガキ。
「僕は弱くない、これ何度目の台詞?」

千史。
「こんなときにも余裕ですね。」

メスガキ。
「世の中の人に、何でも下手ってはっきり言わないと、分からないのかなあ。」

芽未。
「分かっていると思うので、繰り返さなくてもいいかと。」

メスガキ。
「前より社会は悪化してない?」

千史。
「構ってほしくて、故意に悪くしているんでしょう。」

メスガキ。
「社会は進むのではなくて、悪化するんだね。」

芽未。
「改善して、悪化して、また改善して悪化して、忙しいよ。」

メスガキ。
「世の中、一年に一回は祝日を設けて反省会だよね。」

千史。
「社会は否定されたことがないけれど。」
「社会が正しいとは誰も言わない不思議があるね。」

事後処理。

深夜になって。

自衛隊の装甲車がいる中。

メスガキは裏門から親と一緒に帰りまして。

誰しもが抱くであろう疑問を素直に言う女の子ですね。

そのまま数日が経過して。

まともに訓練が再開できませんでした。

しかし次第に解放されて。

一週間後には、いつも通りです。

やはり無罪。

結局は軍事裁判で終結。

平日。

従業員。
「向上心って何だ?」

友人。
「空に向かって飛んで、宇宙まで到達してどっかに行く姿勢のこと。」

婦女。
「向上心は私を見たら心変わりするわよ。」

社員。
「人間的成長とは?」

上司。
「肥料あげようか?」

事務員。
「経験って何ですか?」

友人。
「同じことを三十年間、繰り返すことですよ。」

科学者。
「スキルって何のことか?」

友人。
「あれ?それ身につけないで社会に出たの?」

メスガキ。
「人生、序盤で苦戦しているの?」
「中盤までけっこうあるのに?」

友人。
「立ち回りが下手で悪かったね。」

メスガキ。
「他人に判断を委ねないで!」
「ひょっとして自分で判断するのは初めて?」

社員。
「なんですかこのメスガキは!」

上司。
「社長の親族です、親が仕事で留守なので。」
「社会科見学しています。」

社員。
「とんでもない美少女だ!」

メスガキ。
「芸能人の成功、むかつく、もう一度やり直せ。」

上司。
「それは無理な相談です。」

メスガキ。
「社会の最下層って、凄まじい人数いるよね。」

事務員。
「そして落とし穴とトラップがあります。」

友人。
「誰でも等しく落ちる危険があります。」

社員。
「お嬢さんは、社会の最下層、見学してみるかい?」

科学者。
「やめろ、クリーチャーを見せようとするな。」

メスガキ。
「犯罪学、犯罪心理学に夢中だけれど。」
「暴力団に小学校中退が多いって本当ですか。」

友人。
「何も考えない人が向いているそうです。」

科学者。
「下っ端にまともな知性はなく、上層部には高学歴がいるぞ。」

社員。
「学者が言うには、正常な努力や能力がないと。」
「そこに行くらしい。」

事務員。
「日本には不良文化がありますからね。」
「非行少年同士で結託していることがあります。」

メスガキ。
「犯罪者は生まれるのではなく、作られる。」

友人。
「その通りです、大学生並みですね。」

メスガキ。
「まあ小学校、五年まで通過できれば、難しくないって。」

友人。
「西洋だと、小学校五年まで行くと、みんな学校を捨てて就職していたね。」

事務員。
「学校という施設が悪いとは誰も思わない。」
「昔は学校は五年生で捨てるものだった。」

メスガキ。
「最下層ではなくて、最上層見に行ってもいい?」

友人。
「お姉さんが旅費を払って見せてあげようか?」

メスガキ。
「人生の頂上って、何もない、人生の空があるだけだよね。」

友人。
「私のメンタルの雲行きが怪しくなりましたよ。」

上司。
「耐えろ、忍耐の安全な訓練だ。」

科学者。
「社長の身内ですよ、しかもまだ中学生です。」

事務員。
「僕はメスガキ好きですよ。」

社員。
「違う、無敵のアイドル様だぜ。」

メスガキ。
「ニュース見た?」
「上から落ちてくる人々、お帰り、何回目の帰還?」

誰かが爆発しました。

しばらくお待ちください。

女性が数人、暴れているようです。

少女に怪我はないので、ご心配なく。

社内や事務所、訓練施設に野放しにしていると。

煽りまくるので。

メスガキを妃衣奈ちゃんと芽未ちゃんが面倒を見ることになり。

小羽ちゃんが、後始末をすることになりまして。

暴走したものを、駆け付けた小羽ちゃんが片付けています。

さて、最近の出来事ですが。

助ける価値もないカスが、暴漢に襲われていて。

あなたはスマートフォンで撮影できます。

二つの選択肢があります。

助ける価値もないカスを暴漢から守るのか。

それとも、スマートフォンで証拠映像を取ってあげるのか。

さあ、使用するカメラのモードは動画?写真?


28


報復は、一種の荒っぽい正義である。

ベーコンの格言。

会社が所有する。

中型船で。

潜水訓練をしている生徒。

全員で安全管理の監督をしています。

今は自由に潜水させていて。

インストラクターもたくさん雇って。

海中散歩をさせています。

船の上ですね。

揃って、点検していて。

生徒にGPSをつけていて。

全地球測位システムをデバイスに表示させて。

目的を逸脱した生徒がいないか監視しています。

生徒が上がってきて休息に入りました。

二回、潜水させます。

一時、暇になる。

持ってきた小説を並べていますが。

海の藻屑にしようか議論しています。

小羽。
「文学賞の選考委員会は。」
「なぜつまらない作品ばかり優遇しているの?」

芽未。
「それは簡単ですよ。」
「気に入られるという要素で圧倒しているからです。」

妃衣奈。
「迎合も、作品の一部ですか。」

芽未。
「八方美人な作者が、八方美人な作品を書くので。」
「審査員を欺けるのは当たり前かと。」

千史。
「次に文学賞の審査員は、半世紀前の出自と言われていて。」
「価値観が古いという評判がありますが。」

小羽。
「ああ、戦後まもなくの、無様に敗北して立て直した時代ですか。」
「まだ民主主義が根付いて、年数が経過していないので。」
「専制君主みたいになっていても、おかしくないよ。」

芽未。
「あの時代は日本における、民主主義創成期。」

小羽。
「ようやく民主化が進んで、文壇も民主化されつつある。」

妃衣奈。
「文壇の頂点で君主制なんて流行らないよ。」

千史。
「きちんと民主化が行き届いていなかった。」

妃衣奈。
「権威主義と言いながら、帝王学について習っていない所も駄目ですね。」

小羽。
「文学賞の選考委員会についての審査は誰もしていないので。」
「作品は置いておいて。」
「文学賞の選考委員会の精神分析と。」
「文学賞の選考委員会がどこまで適切かを評価したいと思います。」

芽未。
「文学賞の選考委員会を評価する初めての審査員が我々です。」

小羽。
「下手なのに、文学賞を得られるのはなぜか?」

芽未。
「作品の質や面白さよりも。」
「気に入られる要素がたくさん詰まっているので。」
「気に入られて受賞しているんです。」

千史。
「それはそうですね。」
「実力よりも、気に入られるか、気に入られないかも。」
「評価を左右するものですから。」

小羽。
「残念ながら文学賞の選考委員会よりも私の方が上なので。」
「審査員を上回ってしまった以上。」
「ある程度の批判はします。」

妃衣奈。
「まず帝王学の話題からしないと。」

小羽。
「帝王学は二冊が重要ですよね。」
「貞観政要と書経がそれです。」

妃衣奈。
「韓非子と君主論も引き合いに出されますが。」
「貞観政要と書経の方が帝王学って感じはします。」

千史。
「そもそも、文学賞の選考委員会は不死ではないので。」
「不適切であったら、時間が解決しますが。」

芽未。
「レオナルドダヴィンチの格言で。」
「権威を借りているのなら、それは才能ではない。」
「というものがありますが。」
「文学賞という権威を借りているのなら。」
「それは才能ではない。」

小羽。
「才能に依存した雑魚が、蔓延りすぎです。」

芽未。
「残念なことに、文学賞を得ても。」
「その作家の寿命は五年程度です。」
「その時間制限が文学賞がいかに不正かを裏付けています。」

千史。
「それもそうでしょう。」
「過去に受賞した作家のそれ以降を調べると。」
「五年以上、持ちこたえた作家はいませんよ。」

妃衣奈。
「それは逆説的に言えば。」
「審査員がやや甘い判断をしていることになりますが。」

芽未。
「将来性のない作家を選んで。」
「その場で偶然、居合わせた。」
「下手だけれど、同調してくれる人に決めているし。」

千史。
「付和雷同な審査員ですなあ。」

小羽。
「文学賞の選考委員会なんて全知全能ではないのだし。」
「単なる人間の集いです。」
「なぜ単なる人間に全知全能なんてものを期待するんですか。」

芽未。
「それもそうですね、欠点がないのが欠点ですから。」
「何かしらの欠点があるので。」
「判断も絶対的ではない。」

小羽。
「文学賞の評価は相対的ですから。」
「絶対的に優れた作品なんてものは選ばないよ。」

千史。
「文学賞の選考委員会は、全知全能ではないので。」
「それが市民にとって不満になっている所でしょう。」

妃衣奈。
「芥川賞、直木賞の作品が、例外なくつまらない、という不満があるらしい。」

芽未。
「文学なんてものに、面白さを求めるほうが間違っている。」

小羽。
「文学者なんてね、思慮分別が最初から欠けているから。」
「文字に頼っているんです。」
「人格が悪いから、物語を通して表現するしかない。」
「小説なんかに、作者の性格がいかに悪いのかが、どうしても出る訳で。」
「狂っていなかったら、文学なんてしないよ。」

千史。
「そもそも文学をする人は狂っているのが当たり前なので。」
「狂っている内容に多様性があるだけで。」
「審査員も狂っている中から、迎合される狂人を選ぶので。」
「結局は関係者は全員、狂っているんです。」

芽未。
「狂ってない場合、あんな恥ずかしい自伝みたいな作品、出せますか。」
「正気の人が書こうとしたら、恥ずかしくて。」
「そしてつまらなくて、嫌になると思いますよ。」

妃衣奈。
「文学なんて狂人のすることですし。」
「正気の人が読んだら、こいつ狂ってないか、と思われても正当です。」

小羽。
「文学賞の作品も作者も例外なく狂っているので。」
「審査員も狂っている人がなれます。」
「全員、狂っているんです。」

芽未。
「正気の人が読んだら、つまらないと言われるのも当たり前で。」
「正気の作家もいませんし。」
「正気で書かれた作品もありません。」
「審査員も正気ではない。」

妃衣奈。
「私も何が悲しくて文学をしていたのか、分からないなあ。」

千史。
「文学は趣味程度にやるのが健全ですよ。」
「そこから外れると。」
「作者と作品がいかに狂っているのか。」
「世間に晒すことになります。」

小羽。
「審査員も、毎年、狂っている作品と作者の中で。」
「どの狂っているものが、どのくらい気に入るかを審査していますが。」
「文学賞の選考委員会も狂人の集いなので。」
「そのくらいのことは得意ですよ。」

芽未。
「近年の作品が何かおかしいと思ったら。」
「それは正気の人は絶対的に文学をやらないからです。」

妃衣奈。
「正気の詩人はいません。」

芽未。
「小説は狂っている人しかしないから。」
「審査している人も狂っていないと務まりません。」

小羽。
「自分がどのくらい狂っているかを、メタ認知によって。」
「唯一客観的に把握できるのが哲学者なので。」
「哲学者と文学者を兼ねている人だけが。」
「自分の狂いっぷりを自覚できます。」

千史。
「私も狂っていなければ、小説なんて読まないよ。」

小羽。
「古代ギリシアでも、正気の詩人は聖山から追い出された。」
「狂気の詩人だけ聖山に入ることができた。」

芽未。
「文壇も作者も揃いもそろって狂人ですので。」
「常識が通じないのも、市民の苦情を無視するのも。」
「狂人だからです。」

妃衣奈。
「精神疾患とは紙一重ですね。」

千史。
「よく精神疾患にならないのか、不思議です。」

小羽。
「文学賞の選考委員会は狂人の集まりで。」
「芥川賞、直木賞も狂人が選ばれます。」
「少しでも正気であることがばれると。」
「選考から外されます。」

千史。
「それもそうですね、狂人にとって。」
「自分達と同じ狂人以外は気に入らないから。」

小羽。
「自分の狂気を客観的に分析できる哲学者は。」
「やはり仲間に入れてもらえない。」
「市民が文学賞は頭おかしいと思ったら。」
「文学は伝統的に狂人しかしないという性質のものです。」
「紀元前から、狂人しか文学をやりません。」

芽未。
「それでは次回も狂っている作者と作品が、文学賞の選考委員会という。」
「これまた狂っている審査員によって選ばれますね。」

小羽。
「仕方がないよ、文学の本質は狂気ですから。」
「狂っているからこそ、あんなもの書けるんです。」
「正気だったら、恥ずかしくて、自白剤を飲んだかのように思えて。」
「書いている物語があまりに頭がおかしいと自覚してしまい。」
「自己批判が絶えなくなります。」
「文学賞の選考委員会も、そのことを理解しているんです。」

妃衣奈。
「なるほど、文学の本質とは、狂っているから物語が書ける、というもので。」
「自分の狂気を分析できる人は見向きもされないと。」

芽未。
「あれらを見て、どこが正気と言えるんですか。」

千史。
「ならば小説なんて読まない方がいいですね。」
「作者と、作品がいかに狂っているのか。」
「審査員も一緒に狂っているのか。」
「小説を読めば理解できてしまう。」

小羽。
「正気の人は読むことを推奨しない。」

芽未。
「正気だったら、小説を読むのをやめましょう。」

妃衣奈。
「私は読む側に回りたいんだけれど。」

小羽。
「不可抗力にも、文学賞と審査員を超えてしまったんだから。」
「真実を突きつけるしか選択肢がない。」

芽未。
「実力なら圧倒するけれど、迎合では適わないわ。」

小羽。
「あの八方美人のやり方には、どうしても私は匹敵しない。」

千史。
「気に入られるようにする工夫は私にはないものです。」

小羽。
「媚びを売るような作風なんて私には真似できない。」

芽未。
「諂いなんて、作品の中には表現できないわ。」

千史。
「どうやったら、審査員が気に入るような作品が書けるのかな。」

小羽。
「その年の優れている作品ではなくて。」
「その年の審査員が最も気に入る作品が発表される。」

妃衣奈。
「なので市民との対立が激しいんですね。」

小羽。
「作者も審査員も人間なんだし。」
「人間らしい誤りばかりしますよ。」

芽未。
「少なくとも審査員は神ではないので。」
「愚かな人間らしさは、どうしても出ますね。」

妃衣奈。
「関係ないけれど、文学賞や人気小説に。」
「妖術みたいなのが入っていて。」
「内容に関係なく、少し読んだら洗脳されるんだけれど。」

小羽。
「あいつらは運命の力に頼って勝っているだけで。」
「運命が気まぐれにその人を捨てたら、勝利も取り消しになります。」
「その運命が力で勝たせている内容が妖術になっているのでは。」

芽未。
「作家の頂点とか言いつつ、運命の力で勝っているだけ。」
「結局は平和的方法ではなくて、力ずくで文学賞を得ているだけ。」

千史。
「文学賞は力で成り立っていますよ。」

小羽。
「そんなものでしょう、力で最優秀賞を決めているだけで。」
「その力の優劣は崩しようがない。」

妃衣奈。
「長く業界にいて、相変わらず面白い作品を出し続けている。」
「隠れた作家を褒めてみては。」

芽未。
「隠れているから見つからない。」

小羽。
「さて、我々はいつもの通りに非暴力主義で。」
「世間の文学を評価しましょうか。」

芽未。
「私は文壇のように暴力で決めないよ。」

千史。
「決して文学賞の選考委員会のように力ずくで決めないよ。」

妃衣奈。
「私による文学の評価は非暴力主義。」
「正当な批判しかしないけれど。」
「実害は加えない。」

小羽。
「論理学で、論理の飛躍や結論の誤りを指摘するだけ。」

芽未。
「私による正当な批判を退けるのは。」
「力で文学を支配したいからです。」

千史。
「文壇は権威主義ではなくて、暴力で何でも解決するために。」
「大義名分を掲げているだけ。」

妃衣奈。
「そして我々は文学における、ガンジーの非暴力主義を選びました。」

千史。
「所で漫画やアニメの名作って迎合なの?」

小羽。
「迎合というより一定以上の品質が求められます。」

芽未。
「バランスですね、一定以上の品質でバランスが良好になると。」
「すぐさまベストセラー化します。」

小羽。
「漫画やアニメは可視化されているので、わかりやすい評価が出ますね。」

妃衣奈。
「個人的に映画の脚本ほど凄い物語は実在しないかと。」

小羽。
「映画の脚本家はレベルが違います。」

芽未。
「文学はたまに漫画のストーリーに無力なほど勝てないことがあります。」
「ストーリーの出来栄えなら、漫画の方が上回っている。」

千史。
「文学は、文学以外の物語には無力ですね。」

妃衣奈。
「文学なんて使い捨ての娯楽なんですし。」

芽未。
「漫画やアニメ、映画は長く残りますからね。」

小羽。
「文学者や審査員は、十年程度しか持たない人気と作家の寿命をまったく無視している。」

妃衣奈。
「漫画は二十年は使いまわしにされます。」
「映画は三十年以上、再利用されます。」
「アニメは短命ですが。」
「文学はもっと短命です。」

千史。
「日本の文学は、海外文学の中で最低レベルの品質ですからね。」

芽未。
「海外文学の中で、日本文学は最も低レベルです。」

小羽。
「日本文学は、世界的に見て、最もつまらない。」

妃衣奈。
「海外文学を読んでみては?日本の下らない文学よりは楽しめますよ?」

小羽。
「古典文学で、世界的名著しか私は読まない。」

千史。
「現代人がまともな作品なんて出せる訳がないでしょう。」

小羽。
「古典文学で、既に文学は完結しているので。」
「邦訳された岩波文庫辺りを読めば、それで解決。」

芽未。
「今、日本で行われている文学は蛇足。」

二度目の潜水が開始されます。

午前と午後と分かれています。

生徒は十五人連れてきています。

中型船は定員、余裕がある。

生徒が、水中に誰かいると言うので。

調べています。

小羽。
「お姉さん、何か水中にいるよ。」

芽未。
「まさか、水中にも変態が出る時代になりましたか。」

妃衣奈。
「不審者は水中にも出現する。」

千史。
「水中まで気をつけないといけない時代になりましたか。」

歩羽。
「浅瀬ですから、他のダイバーもいるんでしょう。」

小羽。
「生徒が槍を持った人を見かけたようです。」

妃衣奈。
「漁師かな?」

小羽。
「槍を持って追いかけて来ているようです。」

歩羽。
「それって?」

妃衣奈。
「船の近くに現れましたが。」

千史。
「うわっ!投げ槍を持っている!」

歩羽。
「ちょっと待って、濡れている後の私をよろしく。」

小羽。
「はいお姉さん、更衣室を準備しておきます。」

芽未。
「アンチが多いですな。」

妃衣奈。
「今回は野良の魔法使いですよ。」

小羽。
「未登録の魔法使いですか。」

お姉さんが水中に飛び込んで。

水中戦闘を開始。

水中でも身動きが取れます。

低速ですが、水中で飛行魔法を転用して。

動き回れるので。

泳ぐ必要がないんですね。

敵の魔法使いも、水中から攻撃を試みています。

どうにもならない敵は水中戦に持ち込んで処理するのは。

魔法使いがたまにやる最後の手段です。

歩羽。
「水中は透視魔法がないと見えない。」

敵対者。
「誰か落ちたか?」

歩羽。
「敵が見えた、距離はそんなにない。」

敵対者。
「ここから、船の乗員を攻撃しようか。」

歩羽。
「至近距離、鉄の棒で殴る。」

敵対者。
「うわっ!側面に妖女!」

歩羽。
「食らいなさい。」

敵対者。
「ぐはっ!息が続かない!」

歩羽。
「地上や空中とは勝手が違うから、深追いはできない。」

敵対者。
「逃げろ、水中戦闘は事故死が最も危険だ。」

敵は逃げまして。

お姉さんが水中から飛び出して。

船の上に着地。

濡れてしまったので。

準備した更衣室で着替えています。

水中戦闘は久しぶりみたい。

歩羽。
「水中戦闘はリスクが高いわね。」
「撃破されると、溺死するから。」

妃衣奈。
「しかも衣服も濡れるし。」

芽未。
「それでも水中なら分がありますね。」

小羽。
「濡れるなんて、お姉さんのえっち。」

歩羽。
「なんで濡れると、すべてえっちなのよ。」

小羽。
「とりあいず、いつものことのように処理するお姉さんは素敵です。」

千史。
「慣れていますね。」

生徒が。

休憩のために。

小説を取り出して議論しています。

日本人は議論が出来ないと言われますが。

議論を知らないだけです。

教育不足。

こちらは議論好きの一団。

教員。
「あなたが稼いだ二千円の使い道は、自分で分かりますよね。」

生徒。
「はい分かります。」

教員。
「それでは小説を購入すると、割に合わないことは分かりますよね。」

生徒。
「そうは思いません。」

教員。
「とんでもない。」
「そんなことも分からないと。」
「あなたの稼いだ年収の二割は。」
「すべて無駄になりますね!」

教師。
「人気小説が売れてないみたいですが。」

学生。
「人気という広告は見て、中身を立ち読みしたからですよ。」

批評家。
「なんだこのオガクズみたいな小説は。」

学徒。
「それは今年の話題作ですよ。」

批評家。
「おっと、上にある宣伝を読んでいなかったな。」

婦女。
「通俗小説の読者は、もうちょっと勉強ができれば。」
「その小説を読むことを回避できたと思います。」

事務員。
「駄作についての知識があれば、買いませんね。」

婦女。
「平気で駄作が人気だなんて、誰も知りませんからね。」

科学者。
「日本文学は何か足りないですね。」

詩人。
「それは中に書いてある内容でしょう。」

警備員。
「作家になって二十年で玄人だって。」

社員。
「凄いね、二十年で富裕層の仲間入りをした人なら。」
「たくさんいるのに。」

有神論者。
「良いことをすると天国に、悪いことをすると地獄に行くんだよ。」

青年。
「それなら、社会の頂点に行くのは、どうすればいいの?」

文学者。
「日本の小説は頭おかしいよな。」

学者。
「日本文学は世界最低の品質ですな。」

記者。
「おいおい、俺は文壇の当事者なんだぞ。」

文学者。
「そういう私達はシェイクスピア学者です。」

学者。
「私はノーベル文学賞、授賞式の関係者です。」

責任者。
「酷い文壇批判だな。」

若者。
「違います、それはすべて誤字です。」
「私による正当な文壇の評価なら、誤字、脱字の中に書いてあります。」

社員。
「文壇の関係者は最悪なのか?」

科学者。
「あれを見て忍耐というものが説明できるようになりました。」

生徒。
「あの馬鹿な小説を書いたのは誰ですか。」

商人。
「気楽な商売を悪く言わないであげてください。」

訓練生。
「私は災難を逃れた。」

学者。
「どうして?」

訓練生。
「文壇とは無関係な所にいるから。」

婦人。
「文壇の席は電気椅子だと思う。」

漁師。
「今時、電気椅子ですか。」

婦人。
「だって、いつも思想が共産主義だから。」

漁師。
「よし、椅子を調べろ。」

科学者。
「日本文学はすべて再生紙で発行するべきだと思う。」

学者。
「それだとコストが上がらないか?」

科学者。
「あんな無駄なもの、再利用できないと、不道徳でしょ。」

メスガキ。
「今日まで何を学んできたの?」
「凡人とは何か?とか?自分で検証したの?」

妃衣奈。
「親が仕事でしばらく帰れないって。」

芽未。
「同類ですから、簡単なことです。」

メスガキ。
「文学賞?その先で詰むのウケる!」

妃衣奈。
「雑魚にしては善戦したよね。」

芽未。
「競争のレベルが低いんじゃない?」

メスガキ。
「せっかく出世したのに、その先で詰むの?ウケる!」

妃衣奈。
「成功しましたか、それで、後はどうするんですか?」

メスガキ。
「文学賞受賞、二十年で無駄になったね。」

芽未。
「後のことを考えないからですよ。」

メスガキ。
「雑魚に勝って調子に乗ったの?痛いやつ!」

妃衣奈。
「雑魚同士で競争して、誰が雑魚の中で最高なのかを決める大会。」

メスガキ。
「文学を続けるよりも、ビデオゲームやったら?」
「その人の小説よりもゲームの方が発想が豊かで、面白いから!」

芽未。
「ビデオゲームですか、小説よりは楽しめますね。」

メスガキ。
「人気小説、博物館にでも飾るの?反対しないけれど?」

妃衣奈。
「遠い未来、化石になっていても構わないが。」

メスガキ。
「二度目の成功がなくて困惑している顔、画像にして友達に見せたい!」

芽未。
「隠れて、続編をたくさん出している変態がいたよ。」

メスガキ。
「不具合があるのは社会じゃなくて、小説家の腕前でしょ。」

妃衣奈。
「因果関係は確かに逆ですね。」

メスガキ。
「本当に人間が書いたの?旧式の人工知能に書かせたんじゃない?」

芽未。
「数十年前にそんなテクノロジーが?」
「どんな作品を学習して提示したんだろう?」

メスガキ。
「待って、昔、同じことを書いた作品があるはずだから。」
「検索している。」
「丸ごとコピーなんてやるわね。」

妃衣奈。
「うん、フランス文学辺りの作品からのコピーは、可能性がありますね。」

メスガキ。
「文学?なにそれ?何かの説明書?」

芽未。
「修辞学の本ですよ。」

妃衣奈。
「あいつらは文章力とか言っていますが。」
「修辞学は知らない。」

メスガキ。
「文章力?なにそれ?」
「基本的なことで褒めるって同窓会の自慢話?」

妃衣奈。
「同窓会の自慢話はノンフィクションです。」

メスガキ。
「変に上手だから、ゴーストライターいるかと思った。」

芽未。
「雇っていないと考える方が変なのでは。」

妃衣奈。
「そこまで言うと、真実に耐えられない人が大勢、出てくる。」

メスガキ。
「いちいち私に苦情言うな、カスタマーサポートじゃないんだから。」

妃衣奈。
「しかし根拠のない評価は横行しているので。」

芽未。
「根拠がない評価だから、基準がないのかも。」

メスガキ。
「そこまで人気なら、褒めたくなるよ、冗談だけれど。」

小羽。
「かなり持ち上げられているよね。」
「世間でもそんなに信じられていないのに。」

メスガキ。
「記録されているのは内容よりも名前だけでしょ?」

小羽。
「絵画には出来ない、作家の素顔です。」

メスガキ。
「あれ以上のことが出来ない?」
「人の偉業は顔で決まるの?」

小羽。
「勝てばいいらしいよ。」

メスガキ。
「みんなから手加減されないと、次回勝つのは無理?」

小羽。
「難易度、接待試合。」

メスガキ。
「今までの人生、そんな程度で通用したんだ。」

芽未。
「あんたの世代のレベルが高いだけだよ。」

小羽。
「今月、とある小説家の読んだ本、えっちな本と雑誌とゴシップ誌。」

メスガキ。
「作家達、古典、一冊は読んだ?読まないよね?」

妃衣奈。
「読んだように思えない知性ですからね。」

メスガキ。
「悔しいのなら、山でも投げて。」

友人。
「うわあああああ!」

真実で攻撃されて、耐えられなくなった一部の人が。

暴れたので。

鎮圧しようと、試みました。

大乱闘が発生。

そのため、この話を終了します。

ご視聴ありがとうございました。


29


言葉の意味を知らないようなので教える。

架空。

空中にかけわたすこと。

事実に基づかないこと。

想像で作ること。

根拠のないこと。

岩波国語辞典。

お泊り会。

集まったのは他でもない。

千史ちゃんを輪姦しようと。

寝室に集まったのです。

千史ちゃんは輪姦されるのを分かっていて。

女性達の家屋にやって来ました。

小羽。
「いらっしゃい、早かったね。」

芽未。
「本日の主役!」

妃衣奈。
「そこまで好きだったなんて。」

千史。
「あなたもえっちなんですね、いいことです。」

玻璃。
「女性にやられた感想は後から欲しいですね。」

千史。
「早速ですが、シャワーに入りたいのですが。」

霧姫。
「はい、覚悟はよろしくて。」

歩羽。
「若いっていいわね。」
「私なんかもう二十代後半よ。」

千史。
「普通に若いじゃないですか。」

シャワーに入って。

寝室に来ると。

一同、千史ちゃんを囲んで。

まず小羽ちゃんが押し倒しました。

小羽。
「抱きしめる、気持ちいい。」

千史。
「いつもやっていることじゃないですか。」

妃衣奈。
「私は触りたいわ。」

千史。
「あっ!そこを触るなんて・・・。」

芽未。
「私は軽く暴行したい。」

千史。
「ちょっといいですね。」
「加減がいいです。」

歩羽。
「私は、うん、キスさせて。」

千史。
「キスして。」

小羽。
「お姉さん、私とキスしたこともないのに?」

歩羽。
「それではあなたにもキスしてあげますね。」

霧姫。
「私は、脱がしてあげよう。」

千史。
「うわっ!上手な脱がし方ですね!」

玻璃。
「私はマッサージしてあげますね。」

千史。
「ひゃあ!なんて気持ちがいいの?」

妃衣奈。
「千史ちゃんだけいい思いしてませんか?」

玻璃。
「そうですね、みんな揃ってしてみたいことがありますし。」

霧姫。
「私は好みの女の子を拉致したいわ。」

芽未。
「この中にいますか?」

霧姫。
「いるかもしれないわね。」

玻璃。
「いけないマッサージされたい?」

妃衣奈。
「私がマッサージされたい。」

玻璃。
「それではこっちに来て。」

芽未。
「一緒にお風呂、入ろう。」

霧姫。
「私もそう思いました。」
「ただ、私が何もしないという約束はできません。」

妃衣奈。
「体を探られたけれど、気持ちいい。」
「もっとして。」

玻璃。
「限界までしてあげる。」

妃衣奈。
「それ以上は、断念します。」

玻璃。
「あなたもマッサージしますか?」

歩羽。
「久しぶりね、どこを触るつもりですか?」

霧姫。
「ほう、なかなかの身体ですね。」

芽未。
「まさか、あなたのような女性に見せるためですよ。」

しばらくして。

やりたい放題の女性だけの現場になりまして。

女性同士で戯れています。

したいことをしたら。

特に何もなくなった。

妃衣奈。
「姉さん、私だけ残ったよ。」

小羽。
「千史ちゃんは私のものよ。」

歩羽。
「あらまあ妹さん、私の所に来て。」
「いろんな服を持ってきたから。」

妃衣奈。
「さすがです、おや、着物ですか。」

歩羽。
「さあこっちで脱いで。」

千史。
「あれ?みんな好きなことをやっている?」

小羽。
「女性同士でやるので、相手が常に不足しているんです。」

千史。
「相手の女性を見つけるのが大変なんですね。」

小羽。
「さて、下着姿のあなたをどうしようかな。」

千史。
「私も何かしたいよ。」

小羽。
「布団の中に私を入れたら?」

千史。
「それいいですね、抵抗しないでね。」

小羽。
「一方的にやったらつまらないでしょう。」

千史。
「そうですね、はい布団の中に入れて。」
「探ってあげます。」

小羽。
「捕まえた。」

千史。
「あっ!嫌じゃないかも?」

しばらくすると。

両親が帰って来たので。

お姉さん三人衆は帰りまして。

いつもの四人組で。

遊んでいました。

千史。
「散々にやったので、お嬢様プレイしてください。」

小羽。
「ちょうど、メイド服が三着あるんですよ。」

芽未。
「ほう、いい趣味していますね。」

妃衣奈。
「そういうのもやってみたいと思っていた所です。」

千史ちゃんがお嬢様役で。

三人はメイド役になりまして。

ロールプレイしています。

小羽。
「お嬢様、お茶でございます。」

芽未。
「お嬢様、お菓子でございます。」

妃衣奈。
「お嬢様、マッサージはどうですか。」

千史。
「いいですね、それでは。」
「お風呂に入りたいので。」
「手伝ってください。」

小羽。
「はい、お嬢様、手伝いますね。」

芽未。
「お供しますね。」

妃衣奈。
「それでは更衣室で脱がしますね。」

千史。
「ああ、お風呂場でメイドさんに囲まれている。」

小羽。
「シャンプーしますよ。」

妃衣奈。
「体を少し触りますからね。」

芽未。
「洗いますよ。」

千史。
「ちょっと!どこ触っているの?」

小羽。
「はい、湯船につかって。」

芽未。
「お着替えは用意していますので。」
「上がったら、着せてあげますね。」

千史。
「なんだか、女の子に囲まれて、いい気分。」

お風呂場から出ると。

寝室に連行される千史ちゃん。

ベッドで三人のメイドさんに寝かしつけられて。

寝てしまった。

小羽。
「なかなか名演技でしたね。」

妃衣奈。
「普段、家政婦は見慣れているからね。」

芽未。
「美少女を接待するのはたまらないなあ。」

妃衣奈。
「容姿は上々ですからね。」

小羽。
「こんなに綺麗な顔をしていると。」
「何かずるをしているんだと思ってしまう。」

芽未。
「あなたも同じくらい容姿が綺麗ですが。」

小羽。
「だから同じ美女が参考になるのよ。」

妃衣奈。
「日本人と西洋人の見た目はかなり違いますね。」

芽未。
「スイス人美少女は話題になりやすいけれど。」
「自国民とまったく容姿の基準が違う。」

小羽。
「自国でしか通用しない容姿もありますね。」

妃衣奈。
「ソビエト連邦は美女ばかりだったらしい。」
「資料を見ると、容姿の基準が自国とかなり違います。」

芽未。
「美女の定義ほど困難な作業はありませんね。」

妃衣奈。
「とまあ、お金を払うのなら、みんな美女しか見たくはないでしょう。」

小羽。
「日本は美女の方向性がやや違います。」
「少女らしさが最近の流行りです。」

妃衣奈。
「美人女性から、少女らしさに人気が出ましたね。」

芽未。
「少女のような成人女性。」
「二十代なのに、十代の容姿が流行り。」

小羽。
「少女のような美女は人気が出やすいね。」

芽未。
「そういう実例ばかりです。」

添い寝する小羽ちゃん。

他の二人は妹の部屋で寝ました。

両親は。

謎の図を描いて。

投資や賃貸、貸している土地からの収益と。

支出を計算しています。

そこまで贅沢をしないせいで。

お金があまりに貯まるので。

使い道に困っているほどです。

蓄財は、一度得意になると。

三度も居場所を変えて、三度も放出しても。

また大富豪になってしまいます。

古代中国で実例あり。

そもそも、中流家庭みたいな生活水準なので。

貯まってしまっても仕方がない。

いくらお金があっても、生活水準を上げない謎の世帯。

小銭なら、いくらでも散らばっているので。

窃盗に入られないか、やや疑わしい。

二階は女性だけで埋まっている。

三階は空き部屋。

一階は広い。

父親。
「結婚の本質は生殖の美化だろう?」

母親。
「恋は色欲の美化です。」

父親。
「新婚はお祝いされて、そして後になってから。」
「結婚とは何かについて、知ることになる。」

母親。
「まあ最初から知っていたら、結婚なんてしていませんね。」

父親。
「身売りするのは私でましだったかな?」

母親。
「ええ、ましな幽閉と無期懲役だと思います。」

父親。
「なんか知らない間に世間で人気者が次々と現れているようだが。」

母親。
「そうですね、車と同じで、古くなったら買い換えないといけません。」

父親。
「優れた人物が世間の話題になるのは。」
「私がいた頃以外で初の快挙ですね。」

母親。
「凡人がたくさんいると。」
「凡人より少し上回るだけで人気者ですからね。」

父親。
「凡人が増えると、社会の質が低下する。」

母親。
「彼らが話題になるというより、凡人が多過ぎて、彼らが目立つだけです。」

父親。
「おお、テレビでニュースを見るまでは精神が健康でした。」

母親。
「よくあんな不健康な内容ばかり放送しますね。」

父親。
「表彰台で決めポーズですか、私なら家で寝ていたいよ。」

母親。
「あれは役割なんだと思います、資本主義的な。」

父親。
「ああ、人間がみんな利口なら、政府は要らないのかも。」

母親。
「だから政府が必要なんですよ。」

父親。
「芸能人か、放送しているからと言って、本当に実在するのか分からないな。」

母親。
「実際に見たことがないので、実在が分かりません。」

父親。
「とすると、架空なのか?」

母親。
「架空という言葉の意味を間違えていませんか?」

父親。
「国語辞典で、架空、なるほど、間違って言葉を使っているな。」

母親。
「日本人なんてまともに言語も扱えない民族ですし。」

父親。
「日本人?それは後世の人々がつけた名前ですな。」

母親。
「自国の歴史が滅茶苦茶に改造されていますね。」

父親。
「ダーウィンを二週間、復活させたら。」
「半分は否定して、半分は褒めると思うがな。」

母親。
「問題はチャールズ・ダーウィンをどうやって。」
「復活させるかですね。」

父親。
「私はね、悪口なんて言っていません。」
「社会の有様をウォッチングして報告しているだけだ。」

母親。
「素晴らしい職業ですね。」

父親。
「文学賞か、娘が言っていた話題は。」

母親。
「彼らは、国民への嫌がらせのために、神が送り付けた人間達です。」

父親。
「なんてことを、神は日本人に罰を与えるために、あんな奴らを地上に送り付けた。」

母親。
「実際、嫌らしいほど、理由もなく文学賞を取っているでしょう。」

父親。
「まったくだ、何の報いなのか知らないが、大人しく罰を受けるとしよう。」

母親。
「元小説家の就労はどうやって確保しているのでしょうか。」

父親。
「全員、芸人になったよ。」

母親。
「文学賞の作家が失業したら、どうするのでしょうか。」

父親。
「次はハリウッドで活躍できると思うよ。」

母親。
「なぜ私達はルサンチマンに狙われるでしょうか?」

父親。
「それはまったく望むところではなかったんだ。」
「敵対者が紛争を開始したんでね。」

母親。
「私達の事業は失敗ではありませんね。」

父親。
「未完成の成功ですな。」

母親。
「ジャーナリストは常に話題を欲しがっています。」
「私達も出演してみては。」
「あの文学者のように。」

父親。
「私は現代の文学者の若さと経験不足と愚かさを利用するつもりは。」
「まったくない。」

母親。
「あんなものでもお金になるので、金銭的価値はあるんですよ。」

父親。
「文学賞について凄いと思ったのは、国民にとって不適切な反応でした。」

メスガキ。
「今夜は親が遠出して帰って来れない。」
「さっきから何やっているの。」

父親。
「二階に行くことをお勧めする。」

母親。
「三階にいたのね、階層を間違えていますよ。」

メスガキ。
「お姉さんたちに合流する。」

小羽。
「報道されるのは、どうでもいいことばかり。」

妃衣奈。
「知ったところでどうする。」

芽未。
「ニュースを見るほど、なんか気持ち悪くなる。」

メスガキ。
「報道、社会の脇役、登場、どんな醜態で笑わせてくれるのかな?」

芽未。
「そう言えば三階にいましたよね。」

妃衣奈。
「私の同類です。」

小羽。
「言っていることがいちいち辛辣。」

メスガキ。
「著名人、出世したみたいだけど、もう元の帰る場所、忘れたの?」

小羽。
「世間について、どう思う?」

メスガキ。
「真実から逃げるのも立派な作戦ですよ。」
「特に雑魚にとっては最善よ。」

小羽。
「有名だから優れているとは限らん。」

メスガキ。
「愚かさが露呈するのはまだしも、同じことを過去でもやってたんでしょ?」

芽未。
「人生のおける唯一の成功なのでは?」

妃衣奈。
「そっとしておいてあげて、著名人は自分の未来を知っているから。」

メスガキ。
「著名人、忠告欲しい?無駄になるだろうけれど?」

芽未。
「自滅するために有名になっているんですよ、多分。」

メスガキ。
「空っぽなのにプライドは捨てなかったのね。」

妃衣奈。
「捨てたら、何も残らないじゃないですか。」

メスガキ。
「下積みとか言って、何のトレーニングしたの?筋トレ?」

小羽。
「チュートリアルに時間かけているよね。」

メスガキ。
「社会の中で苦しんで、また強くなる、些細な進歩!」

妃衣奈。
「有名になると、というか、どこら辺が有名になったの?」

芽未。
「著名人ですか、失うものも多くなるよね。」

メスガキ。
「何やっても中途半端って分からないの?」

小羽。
「有識者になっても、万能になることは無かったね。」

メスガキ。
「有識者?雨じゃないのに、罵詈雑言を浴びているの?」

テレビが破損しました。

いきなり爆発しました。

なぜかテレビが故障したので。

話が成立しなくなりました。

倉庫に余剰になっているテレビがありますが。

復活させるまで時間が必要なので。

この辺りで終了とさせて頂きます。

また、テレビは通常、爆発するものではありませんので。

誤解がないように、

また、メスガキの煽りに耐えられない方は。

メスガキわからせを必死に試みないように。

また、本当のことを言いまくると酷いことになるので。

真似しないようにしましょう。


30


大事件が発生したようです。

とある講義にて。

太平洋戦争についての意見で。

みんなと違う意見であることが。

きっかけのようです。

講師。
「それでは太平洋戦争について。」
「皆さん、意見は一致していますか。」

市民。
「みんな意見が同じです。」

学生。
「違う意見の奴なんているのか。」

道化師。
「僕は違います。」
「敗北の言い訳をしているのが。」
「戦後だと思います。」

全体主義者。
「なんだと、意見が違うなんて、もう一度言ってみろ。」

道化師。
「インパール作戦において。」
「イギリス人将校が指摘した日本人の欠陥。」
「日本人は間違いを認めることができない。」
「という欠陥があると、話していまして、記録にあります。」
「今の日本人も同じだと思います。」

市民。
「なんて野郎だ、みんなと意見が違うとは。」

学生。
「まったくです、なんておかしな奴なんだ。」

夫人。
「あなたに人の心はないの?」

少女。
「鬼!悪魔!」

老人。
「おい、意見が違うだけで言い過ぎだろ。」

講師。
「この中で意見が違う人がひとりだけいるという。」
「異常事態なので、閉会にします。」

共産主義者。
「今の日本人はかつてのソビエト連邦みたいで、良いじゃないか。」

全体主義者。
「みんなと意見が違うなんて、許せない。」

ファシスト。
「みんなと意見が違うなんて、殺してやる。」

青年。
「そうだそうだ、意見が違う奴を逃がすな。」

道化師。
「逃げ足の速さは自慢でね。」

市民。
「逃がすな、集団リンチしろ。」

学生。
「みんなと意見が違う報いだ。」

青年。
「みんなと意見が違う奴は、こうなるのだ。」

老人。
「お前ら、どんな過剰反応だよ。」

少年。
「意見が違うだけで殺されるの?」

老人。
「日本ではそのようだね。」

夫人。
「みんなと意見が違うなんて、人情の欠片もない。」

全体主義者。
「みんなと意見が違う奴はぶっ殺してやる。」

講師。
「みんなと意見が違ってはいけません。」
「意見は常にひとつなのです。」
「その意見から外れる人は許されません。」

道化師。
「お前らの許可なんて要らないね。」

逃亡した道化師。

集団で追いかけるも。

警察が介入して。

私刑は止まりました。

日本ではみんなと意見が違うだけで殺される。

らしい。

みんな思考停止の凡人だから、必然ではある。

自国民の全体主義は八十年間、直らなかった。

論争に発展。

特番になりまして。

放送されています。

学者。
「あの、意見が違うのは当たり前で。」
「彼らはたまたま同じ意見の人とだけ関わっているのでは。」

知識人。
「しかし意見が違うだけで、殺人を実行するとは。」
「本性を?き出しにしましたね。」

道化師。
「自国民の正体があれですよ。」
「意見が違うだけで、殺人を平気で実行するんです。」

科学者。
「どんな認知バイアスかな?」

生物学者。
「日本人だけは猿から進化したという話は本当だったのでは。」

学者。
「俺は違うぞ、俺の祖先は猿ではない。」

生物学者。
「人間は共通の祖先から分離して。」
「人と猿に分かれることになったのです。」

知識人。
「最初に猿がいて、神が猿に失望して人間を作ったのではないか。」

科学者。
「意見が違うだけで攻撃するとか、かなり動物的ですが。」

学者。
「正常の定義を多数派に依存させる、かなり滑稽ですね。」

知識人。
「思考停止の凡人なんてそんなものでしょう。」
「気違いとまったく同じです。」
「そういう奴らを社会的に隔離して逸脱者、規格外にしないから。」
「社会がうまく行かない。」

道化師。
「あいつら犯罪を故意に正当化するんですよ。」

科学者。
「確かにおかしなことを言っていましたね。」
「自分は正義、だから犯罪も正当化できる、なんの冗談なのか。」

学者。
「自国民の幼稚な所は承知している。」

科学者。
「つまり意見が違う人がいると、被害妄想で自衛戦闘をしてくる。」

学者。
「いやあ醜いですな。」

知識人。
「異常なのは多数派であって。」
「多数派に属すれば正常ということにはならない。」

道化師。
「ソーシャルメディアが炎上しているんですが。」

生物学者。
「猿の仕業ですよ、人間の形をした猿。」

科学者。
「日本猿と人間の区別もつかないのか!」

学者。
「大型の猿と、人間の区別くらい、つけなさい。」

知識人。
「人間がね、意見が違うだけで、他人を殺害すると思いますか?」

生物学者。
「共通の祖先から、人間と猿と、人間と猿の中間と枝分かれして。」
「世間にいるのは類猿人です。」

道化師。
「動物が相手ですか、説明がつきますね。」
「どうりで頭がおかしい訳だ。」

結論。

現代の日本人とソビエト連邦は本質的には同じ。

意見は常にひとつ、というのが現代人のスローガンらしい。

この場合の秘密警察とは民間の自警団である。

日本は社会主義が最も成功した国。

意見が同じなのは当たり前、意見が違う奴は神か悪魔。

というのが、日本人の意見です。

まず意見とは何かについて、話すべきで。

日本は明らかに教育が悪い。

しばらく。

社会の至る所で。

意見が違う人を、多数派が攻撃しています。

自分が多数派に属していると思い込んで。

些細な意見の違いで。

さらに諍いが激化。

もはや、戦闘の勝敗で、意見の正誤を決めるような。

大乱闘。

巻き込まれないように、距離を置いています。

事務所にて。

小羽。
「同調圧力なんて思考停止の凡人なのでは?」

霧姫。
「だからああして悪を作っているのですよ。」

妃衣奈。
「本物の悪を取り除かない怠惰。」

芽未。
「どうでもいいものばかり排除して。」
「重要なものは無視している。」

小羽。
「設定されたシステムを超える動きができないからですね。」

玻璃。
「思考停止の凡人を排除するべきなのに。」
「思考停止の凡人に加担してしまっている。」

千史。
「加担する奴も思考停止の凡人だからです。」

小羽。
「思考停止の凡人同士、助け合いながら、テロリズムを繰り返しているんです。」

妃衣奈。
「思考停止の凡人とか、思ったより多いらしい。」

小羽。
「まず問題が分かっていないのです。」

芽未。
「行き当たりばったりな対処だなあ。」
「原因について調査した試しがない。」

小羽。
「私は判断しないことにした。」

玻璃。
「彼らが同調圧力を求める原因は何ですか?」

霧姫。
「意見が同じじゃないと、気が済まない原因は何ですか?」

芽未。
「同調したがる原因は何ですか?」

千史。
「みんなと同じで満足したい原因は何ですか?」

妃衣奈。
「多数派に所属したい原因は何ですか?」

歩羽。
「健全な理由がある訳がないでしょう。」

小羽。
「理由を説明せよと、説明責任を追及しても。」
「ろくな返事はないです。」

霧姫。
「たいした理由はないと思います。」

玻璃。
「正当な理由は無さそうですね。」

市街地で。

暴動が発生。

みんなと同じ意見にしろ。

というプラカードを持って。

市役所に押しかけたり。

国会議事堂の目の前に二千人が展開して。

みんなと同じ意見を法令化しろと要求していますが。

治安当局によって制圧されました。

なんでみんなと同じに拘るんだろう?

最近、みんなと同じに拘る理由が、むしろ知りたい。

ついでに、同調に拘る理由がもしあったら、調べたいものです。

本日。

行動が緩慢なので。

急ぐように指示されていて。

誰かの行動が緩慢なのに、それを否定してせっかちであると人格否定する。

見当違いの非難がありますね。

速報。

殺人事件が発生。

容疑者は、意見が違うから許せなかった、と供述しており。

論争との関係を捜査関係者は調べています。

多分、競馬で賭ける馬が違うからという理由で。

攻撃してくると思います。

意見が同じというのは自国民の共通の価値観であり。

いかに行動の評価が悪くても、お構いなし。

みんなと同じなのが善で。

みんなと同じではないのが悪。

乱闘、発生中です。

コンビニエンスストアにて。

振り込みに行こうとしたら。

話しかけられました。

夫人。
「あなたはみんなと同じ意見ですか。」

小羽。
「まああなたと同じって所ですかね。」

夫人。
「ならばあなたを拘束する。」

小羽。
「どちらにしても攻撃ですか。」

夫人、あっさり吹っ飛ばされて。

夫人、敗退。

若者。
「みんなと違う意見の人は殺すべきだよな?」

小羽。
「いけませんよ、犯罪ですから。」

若者。
「なんだと、みんなと違う意見を言うのなら。」
「ここで叩き伏せてやる。」

突っ込んできたので。

しゃがんで相手が乗り上げた所を。

持ち上げて。

若者を投げ飛ばしまして。

若者は逃げました。

商店街は。

変な人が大量発生。

凡人。
「あれ?よく見るとみんな意見が違う?」

衆愚。
「細かい所で意見が違うぞ?」

凡人。
「ああ不安だよ!」

衆愚。
「どうしよう!どうしよう!」

精神科医。
「みんなの意見が同じではないと気が済まないのなら。」
「私がそれを実現してあげますよ。」

凡人。
「やったー!診察して!」

衆愚。
「ようやく希望が現れた。」

精神科医。
「それでは予約してくださいね。」

大事件の後。

荒らした人のほとんどは。

統合失調症として排除されました。

みんなと同じ意見を押し付けるとか。

マインドコントロールですなあ。

洗脳なんて今時、流行りません。

しばらくして。

同意見教なるものが出現。

みんなと同じ意見であることを崇拝する。

カルト教団。

新興宗教、同意見教。

みんなと同じ意見に拘る人の。

精神の拠り所になりまして。

何の解決にもなりませんが。

同意見教は支持を集めて繁盛しています。

事務所にて。

愚痴が多くなる。

同僚。
「知り合いから。」
「映画の感想が違うという理由で。」
「メールをブロックされた。」

社員。
「俺なんて、知り合いと新聞の内容で口論になったよ。」

事務員。
「あいつらは同じ意見じゃないと。」
「なんかいけないことでもあるのか。」

友人。
「業界に衝撃を与えた、何とか姫という漫画版。」
「内容が支離滅裂なんだが。」

小羽。
「同じように支離滅裂な人から支持を得ているんですよ。」

友人。
「ということは、みんなデタラメをしないと。」
「日本社会は維持できないのか。」

科学者。
「人気小説を批判したら。」
「日本国民ではないとか。」
「人間として最低とか罵られた。」

従業員。
「今日は寿司を食べると投稿したら。」
「今日は黙って焼肉に決まっているだろう。」
「みんなに従え、とか言われた。」

警備員。
「俺なんてとある芸能人について好ましくないな。」
「なんて言っただけで、虚偽の申告でアカウントを追放された。」

役員。
「テレビ番組で、一人だけ笑わないという理由で。」
「友人の自宅に入れなくなったよ。」

教官。
「投票に行く時、特定の党に入れないからという理由で。」
「自治体に通報されたよ。」

職員。
「酷いよな、俺なんて、服装が全員、一致していないからという理由で。」
「怪しい目で見られた。」
「というより、周囲の人の服装は全員、別々なんだが。」

労働者。
「犯罪者を殺せとか、あの容疑者、無罪が確定したんだが。」
「まだ殺せとか言っているし。」

婦人。
「身長、体重が一致しないから、非難された。」

青年。
「言動と行動がみんなと同じではないからと、批判された。」

同僚。
「あいつらの思想なんてネットのコピペだろ。」

友人。
「全員が正解の感想をカンニングしている。」

事務員。
「誰も自分の言葉で喋っていない。」

日本では表現の自由がありますが。

意見の自由はありません。

なので、日本人の言う自由とは。

自分達の許容範囲内での自由です。

常にトレンド第一位の意見が設定されていて。

それ以下の意見は反感を買います。

さて、卒業生が出て来まして。

設定された訓練を終えたので。

修了式があり。

高度化された人材は。

自分を買ってくれた会社、企業、団体に。

旅立って行きました。

そして、補充するように。

予約されていた新入生が入り。

循環しました。

少しずつ強力化した個人に。

大局が左右されつつあります。

そして、強力化した個人に。

圧迫されて。

かつて才能で世渡りしていた人々を刺激してしまい。

反発を招いていますが。

国家が実力主義を支持しているから、仕方がない。

先天的なものに頼る時代は終わったのです。

個人的には。

ようやく地区予選突破ですが。

予選にしてはダークホースだらけでした。

個人的な本選は強敵がいるのか。

難敵がいるのかは知りませんが。

決勝トーナメント進出なるか。

狙うは個人的な大会優勝です。