文化☆


二年生の文化祭。

花美先生。
「では。」
「演劇を担当できる方はおりますか?」

生徒♪
「わたしはちょっとだめかな。」

女の子。
「そんなんじゃ女の子やってられないよ。」

女性♪
「私は役者できるよ。」

いーりす♪
「わたしが脚本をやります。」
「わたしならできます。」

花美先生♪
「よく言ってくれました。」
「ではいーりすさんが脚本を担当します。」

会議終了。

いーりす。

1時間で台本を書き終えてました。

ネージュ♪
「え?もうできたの?」

いーりす♪
「うん。」
「修正したり加筆したり。」
「もうちょっとかかる。」

ネージュ♪
「みんなが思っている以上よ。」
「すごい。」

いーりす♪
「がんばったのです。」

簡単に書き終えて。

役者達に持って行って。

その日から役者達は稽古をはじめました。

文化祭当日。

いーりすは支援役。

セリフを忘れてもいいように。

ホワイトボードに即書いて。

ミスをフォローする係なんですよ。

上演。

お客さんは満員。

題名「強姫」

ある国にそれは強いお姫様がいました。

あまりの強さに、王国で一番強い騎士でさえ敵いません。

そのお姫様に縁談がきました。

相手は3人の王子様、お姫様のお城に意気揚揚とやってきて結婚を迫ります。

するとなんとお姫様は自分と勝負して勝った人と結婚すると言い出しました。

勝負の場は急きょ設けられ、3人の王子様との勝負が始まりました。

1人目の王子様は弱く、相手になりません。

2人目の王子様はかなり手ごわく、接戦になりました。

しかしあろうことか2人目の王子様はお姫様の足を攻撃し。

負傷させてしまいました。

それでもお姫様が勝利しました。

しかし次の相手は名の知れた剣士です。

このまま戦ったら確実に負けてしまいます。

勝負の時が来ました。

すると王子様は「あなたとは戦えません!」と大声で言い放ち、剣を放り投げてお姫様の手当てを始めました。

これに感動したお姫様はこの人と結婚すると言い出し、交際がスタートしました。

お付き合いは順調に行き、結婚まで至りました。

めでたしめでたし。

最後の決めポーズ。

お客さんは拍手喝采で大絶賛。

すぐに動画配信の許可を取りにいーりすに問い合わせがあります。

いーりす♪
「あれ?」
「なんかわたしすごいことした?」

ネージュ♪
「脚本が優れているのよ。」
「きっと。」

その後も上演が続き。

新聞に小さく載ったり。

意外な有名人になれましたね。

いーりす♪
「修練の結果が出たかあ。」

くーりえ♪
「とってもやりますねー。」
「スカウトの目に留まってますよ。」

みかーれ♪
「学校のエース!」

いーりす♪
「なんかあつかましくなりそう。」

ネージュ♪
「いいのよ受け取ってあげて。」

いーりす♪
「うん。」
「自分でもこうなるとは思わなかったから。」
「素直に受け取ろう。」
「日頃の鍛錬が実って良かったあ。」

文化祭で成果を上げて。

とあるチームは参加型サバイバルゲームとか。

アイドルステージとか。

音楽会とか。

写真展やモデル撮影会まで。

自作グッズはもう市販品レベルですなー。

お客さんと抹茶でお花見しているチームもありましたよ。

いろいろやっている文化祭は賑やかで。

笑顔溢れて。

いーりすもその中のひとつで。

クラスがひとつのチームとなって。

クラスの主人公になりつつある。

実りの秋。

生徒の賑わう。

活気溢れる秋は。

こんなふうに笑顔と歓喜で過ぎていきました。