たとえばなし〜優しいひと〜
ある人気サッカー選手が怪我をしました。
入院中の選手をさんにんの優しいひとが訪問します。
ひとりは選手をひたすら励ましました。
ひとりはサッカーの本やDVDを持参してプレゼントしました。
ひとりはカルシウムのサプリメントをたまに届けました。
そのサッカー選手はたくさんのひとが訪問してくるので。
もうお見舞いに来て欲しくありませんでした。
選手はサッカーの本を見て。
サッカーができない自分に悲観して悔しい思いをしてしまいます。
ですが。
カルシウムのサプリメントがたまに届けられて。
骨折の回復が予定より早く。
三週間も早くにサッカーができるようになり。
選手は喜びました。
さて。
本当に優しいのはさんにんのうちだれ?
たとえばなし〜的外れ〜
三人組が夜の見回りをしていましたところ。
遠くに動物の影を見つけました。
1人はすぐにオオカミだと答え。
あとの2人を賢くないからオオカミだと分からない。
と言い張りました。
1人はそんなハズはない、あれはキツネであると主張します。
1人はネコに決まっていると威張り、自分こそ正しいと2人を馬鹿にしました。
すると、その動物は三人組に駆け寄ってきて。
近くで見ると迷い犬だと分かり。
三人組は仕方がなく犬を保護するしかありません。
三人組はその結果を認めずに気分を悪くしたのでした。
たとえばなし〜身勝手な囚人〜
ある強盗犯がおりました。
強盗は逮捕されて投獄されましたが。
自分のかわいそうな人生を告白して。
法廷でも自分はかわいそうだと告白。
許しを求めましたが。
そんなことで許したら。
かわいそうだと主張すれば誰でも強盗しても良いことになって。
社会が壊れます。
道理としてそんな身勝手な言い訳は許されません。
罪を憎んで人を憎まず。
反省の態度が見られないとして刑罰は重くなり。
裁判長は更生して改心することを期待するとし。
強盗犯は泣きながら服役しました。
演技だったそうです。
たとえばなし〜愚直な母親〜
あるところに母と子がおりました。
母の周りには。
小説家の先生や教会の神父さん。
フリーターで活躍している青年から。
サッカースクールのコーチまで。
知り合いがたくさんいました。
ある日。
子は学校に行かなくなりました。
教会の教義と違う事をべらべら喋って教えるので。
それに不満を抱いたのです。
母はそれを厳しく咎め。
学校に行きなさいと毎日のように子を責めたのです。
その様子を。
小説家の先生と教会の神父さん。
フリーターで活躍している青年とサッカースクールのコーチは。
たまに見ていました。
母は学校に行かせることに熱狂して。
子供はそんな母にうんざりしました。
たとえばなし〜かわいいものまにあ〜
とある男性が。
女性用のお店に入り。
かわいいぬいぐるみを買いました。
それを見かけた女性は。
男性の悪口を放ちます。
女性のためのぬいぐるみを男性が買う資格は無い。
女性たちは男性を罵りましたが。
男性は気にせず去っていきました。
男性はそのぬいぐるみを。
親戚の少女に渡して。
少女はぬいぐるみを生涯大切に持っていたそうです。
一方。
女性たちはそのぬいぐるみを。
たった3年で捨ててしまいました。
どちらがぬいぐるみを買う資格があったのでしょうか?
それよりもあなたは人を裁いていませんか?
たとえばなし〜忘却の抱擁〜
ある人がいました。
ある人は生活に困って。
田舎の人が居ない地区で。
強盗をして。
抵抗された為に。
被害者をピストルで殺してしまいました。
ある人はその後。
交通事故に遭って頭を打ち。
記憶を無くしてしまいます。
記憶を無くし。
とりあいずの名前で再登録をして。
普通の人として生活していたところ。
突然警察がやってきて。
ある人を逮捕しました。
なぜ自分が逮捕されたのか分からないある人は。
「なぜ私がこんな目に遭うのですか?」と質問しますが。
警察は態度を硬化させました。
「私には身に覚えがありません。」これを繰り返しているうちに。
警察は記憶喪失だと分かり。
相応に判決を下し。
ある人は刑務所に服役することに。
ある人は牢獄の中から。
いつもこう言っています。
「私が何をしたんです!」
「なぜ私をこんな目に遭わせるのです!」
たとえばなし〜人生の不思議〜
天国にある人がおりました。
そのある人は。
天の道化に。
「あなたは生まれたあと、つまらない一生を送る。」
「その通りに生きてください。」
と言われました。
天の道化は自分が道化であると。
念を押してある人に伝えました。
その人はその後。
赤子として生を受け。
すくすくと成長し。
大人になると芸能界に挑戦しました。
でもある人は才能の限界を感じて。
それをノウハウに会社を興し、大成功!
見事。
大金持ちになりました。
60歳になったある日。
天国の道化が夢に現れて。
ある人は尋ねました。
「あの予言は外れましたよ。」
天国の道化は答えました。
「ああ、あれか、あれは冗談だよ。」
「何しろ私は道化だからね。」
そう言って去っていきました。
ある人は大金持ちのまま。
普通に天寿を全うし。
しあわせな一生を終えました。
たとえばなし〜悪女の最期〜
あるところに悪女がおりました。
悪女は性格が悪く。
出会う人々に文句を言ってばかりです。
ある日。
三人の青年が悪女を見て。
1人はバカな女だと言いました。
1人はここにいるべきではないと言いました。
1人は何も言いませんでした。
悪女は三人を非難しました。
しかし次の日。
悪女の夫が出張から帰ってくると。
悪女は豹変したのか。
周りの人に優しくしています。
猫をかぶったのか?
悪女の性格は治ってしまいました。
最高級ステーキを5人で分け合うゲームをします。
お皿の上にあるのは巨大なステーキです。
クジを引きます。
あなた達は1番になった人から順番に。
好きなだけステーキを自分のお皿に移して食べることができます。
1番から5番までの人に行き渡るように。
考慮しなければなりません。
そういうゲームだからです。
目の前には最高級ステーキがあります。
もし。
あなたが1番になったら。
どのくらいのステーキを切り分けて自分のお皿に移しますか?
最高級ステーキっておいしいですよね。
人が大事と言いつつ。
ちょっとだけ取れば自分が不憫な思いをするでしょう。
そして思い切って半分取ってしまうこともこのゲームでは当然ながら許可されています。
どのくらい取りますか?
もしあなたが3番なら。
回ってきたステーキの残りを。
どうしますか?
あなたが5番なら。
最後に残ったステーキの欠片を見て。
1番の人をどう思いますか?
自分が1番目だと。
どうしますか?
最高級ステーキっておいしいですよね。